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技術 熱電発電装置

出願人 日立造船株式会社
発明者 荒井浩成得津裕太郎澤田圭祐
出願日 2018年3月13日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-044844
公開日 2019年9月19日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-161831
状態 未査定
技術分野 熱電素子 特殊な電動機、発電機
主要キーワード 排熱経路 閉鎖空間内 直方体型 各熱電モジュール 輻射量 空気断熱層 冷却ライン 集熱板
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

熱電発電装置において高温側から低温側への熱伝導を抑制する。

解決手段

高温側の集熱板28と低温側の冷却ユニット22との間に第1の断熱層として断熱部材27を配置することに加え、この断熱部材27と積層された第2の断熱層として、空気断熱層30を設ける。

概要

背景

従来より、炉、エンジンなどでは大量の排熱が生じることが知られている。そこで、これらから生じる排熱を有効利用すべく、特許文献1に示されるように、熱電変換素子による発電が提案されている。

特許文献1では、排熱機器排熱経路ペルチェ素子を取り付け、この排熱経路内を流れる排熱によりペルチェ素子内側面を加熱し外面を外気で冷却して、内外両面に温度差を持たせて、ペルチェ素子のゼーベック効果で発電させている。

概要

熱電発電装置において高温側から低温側への熱伝導を抑制する。高温側の集熱板28と低温側の冷却ユニット22との間に第1の断熱層として断熱部材27を配置することに加え、この断熱部材27と積層された第2の断熱層として、空気断熱層30を設ける。

目的

本発明は、断熱部材を通じた高温側から低温側への輻射による伝熱が発生しないようにして、熱電モジュールの発電に寄与しない伝熱を抑制し、熱電モジュールによる発電効率を高く保つことが可能な熱電発電装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

高温側と低温側との温度差に応じて電力を発生させる熱電モジュールと、前記熱電モジュールの周囲に設けられた第1の断熱層と、高温側から低温側に向かう方向で、前記第1の断熱層と積層される第2の断熱層と、を備える、熱電発電装置

請求項2

前記第1の断熱層と前記第2の断熱層とのうち一方は固体または液体で構成されており、他方は気体で構成されている、請求項1に記載の熱電発電装置。

請求項3

前記熱電モジュールの低温側に接して前記熱電モジュールを冷却する冷却伝熱部と、前記冷却伝熱部の周囲に設けられた冷却周辺部とを有する冷却部材をさらに備え、前記冷却部材の前記冷却伝熱部は前記冷却周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように配置されており、前記第2の断熱層は、前記冷却周辺部に臨む領域に配置されている、請求項1または請求項2に記載の熱電発電装置。

請求項4

前記冷却部材の前記冷却周辺部の周囲に、前記冷却周辺部から前記冷却伝熱部と同じ方向へ突出する冷却外周部が設けられている、請求項3に記載の熱電発電装置。

請求項5

前記第1の断熱層が、固体または液体の断熱材で構成されており、前記冷却外周部は、前記第1の断熱層と接しており、前記第2の断熱層が、少なくとも前記冷却周辺部・前記冷却外周部・前記第1断熱層で囲まれる空間により形成される、請求項4に記載の熱電発電装置。

請求項6

前記熱電モジュールの高温側に接して前記熱電モジュールを加熱する加熱伝熱部と、前記加熱伝熱部の周囲に設けられた加熱周辺部とを有する加熱部材をさらに備え、前記加熱部材の前記加熱伝熱部は前記加熱周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように配置されており、前記第2の断熱層は、前記加熱周辺部に臨む領域に配置されている、請求項1に記載の熱電発電装置。

請求項7

前記第1の断熱層は、前記熱電モジュールよりも薄く構成されており、前記第1の断熱層と前記熱電モジュールの厚みの差により、前記第2の断熱層が形成されている、請求項1に記載の熱電発電装置。

請求項8

前記第1の断熱層と前記第2の断熱層との組み合わせが複数設けられている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の熱電発電装置。

請求項9

熱電変換を行う複数の熱電モジュールと、前記複数の熱電モジュールを冷却する冷却部材と、前記複数の熱電モジュールを加熱する加熱部材と、前記複数の熱電モジュールの周囲に設けられた固体または液体の断熱部材と、を備え、前記冷却部材または前記加熱部材の少なくとも一方は、前記複数の熱電モジュールのそれぞれに対し、前記熱電モジュールと接する伝熱部と、前記伝熱部が突出するように該伝熱部の周囲に設けられた伝熱周辺部と、前記伝熱周辺部の周囲に設けられ、前記伝熱周辺部よりも突出するように設けられた伝熱外周部と、前記断熱部材と、前記伝熱周辺部と、前記伝熱外周部とで囲まれて形成される気体の断熱層と、を有する熱電発電装置。

請求項10

熱電変換を行う熱電モジュールに接する冷却伝熱部と、前記冷却伝熱部の周囲に設けられた冷却周辺部と、前記冷却周辺部の周囲に設けられた冷却外周部とを有し、前記冷却伝熱部および前記冷却外周部は前記冷却周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように設けられている、前記熱電モジュールを冷却する冷却部材。

請求項11

熱電変換を行う熱電モジュールに接する加熱伝熱部と、前記加熱伝熱部の周囲に設けられた加熱周辺部と、前記加熱周辺部の周囲に設けられた加熱外周部とを有し、前記加熱伝熱部および前記加熱外周部は前記加熱周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように設けられている、前記熱電モジュールを加熱する加熱部材。

請求項12

高温側と低温側との温度差に応じて電力を発生させる熱電モジュールと、前記熱電モジュールの周囲に設けられた断熱層を備え、前記断熱層は、繊維状断熱部材と、前記繊維状断熱部材の繊維同士の隙間に存在する気体とを含む、熱電発電装置。

技術分野

0001

本発明は、熱を電力に変換する熱電発電装置に関するものである。

背景技術

0002

従来より、炉、エンジンなどでは大量の排熱が生じることが知られている。そこで、これらから生じる排熱を有効利用すべく、特許文献1に示されるように、熱電変換素子による発電が提案されている。

0003

特許文献1では、排熱機器排熱経路ペルチェ素子を取り付け、この排熱経路内を流れる排熱によりペルチェ素子内側面を加熱し外面を外気で冷却して、内外両面に温度差を持たせて、ペルチェ素子のゼーベック効果で発電させている。

先行技術

0004

特開2009−268282号公報

発明が解決しようとする課題

0005

図5に従来の熱電発電装置20を示す。この熱電発電装置は熱電モジュール26を含んでいる。この熱電モジュール26は、焼却設備排ガス用パイプの壁面10などの高温になる部材(高温熱源、高温側)と、冷却ユニット22などの低温になる部材(低温熱源、低温側)との間に設置されており、高温熱源と低温熱源の温度差に応じた起電力を発生する。基本的に、高温熱源と低温熱源との温度差が大きいほど、大きな電力、大きな発電効率が得られる。

0006

ところが、図5に示す従来の熱電発電装置20では、高温側の熱が熱電モジュール26を介さずに低温熱源に伝わってしまって高温側と低温側との温度差が小さくなってしまうという問題点がある。

0007

図5に示す熱電発電装置20においては壁面10と接触しているのは熱伝導率の高い金属(銅など)で形成された集熱板28であり、この集熱板28によって集められた壁面10の熱が、図5中に示す矢印Qの経路を通って熱電モジュール26に伝えられる。その一方で、集熱板28と冷却ユニット22との間の領域には、熱電モジュール26以外の部分に断熱部材27(シリコンなどの熱伝導率の低い材質による板)が配置されており、集熱板28から冷却ユニット22へ輻射熱が伝わらないようになっている。

0008

しかしながら、断熱部材27が配置されていても、集熱板28から冷却ユニット22へ熱が伝導されてしまうことを十分に防ぐことができない場合がある。なぜならば、図5の矢印Qxで示すように、まず集熱板28から断熱部材27に熱が伝わり、その熱が断熱部材27から冷却ユニット22へ伝わるからである。つまり、断熱部材27を通じて壁面10から冷却ユニット22への伝熱が生じてしまう。このような経路により伝導される熱量が大きければ、冷却ユニット22の温度が上昇し、高温側(壁面10)と低温側(冷却ユニット22)との間の温度差が小さくなってしまい、熱電モジュール26による発電効率が低くなってしまう。

0009

そこで本発明は、断熱部材を通じた高温側から低温側への輻射による伝熱が発生しないようにして、熱電モジュールの発電に寄与しない伝熱を抑制し、熱電モジュールによる発電効率を高く保つことが可能な熱電発電装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る熱電発電装置は、高温側と低温側との温度差に応じて電力を発生させる熱電モジュールと、前記熱電モジュールの周囲に設けられた第1の断熱層と、高温側から低温側に向かう方向で、前記第1の断熱層と積層される第2の断熱層と、を備える、熱電発電装置である。

0011

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記第1の断熱層と前記第2の断熱層とのうち一方は固体または液体で構成されており、他方は気体で構成されている。

0012

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記熱電モジュールの低温側に接して前記熱電モジュールを冷却する冷却伝熱部と、前記冷却伝熱部の周囲に設けられた冷却周辺部とを有する冷却部材をさらに備え、前記冷却部材の前記冷却伝熱部は前記冷却周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように配置されており、前記第2の断熱層は、前記冷却周辺部に臨む領域に配置されている。

0013

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記冷却部材の前記冷却周辺部の周囲に、前記冷却周辺部から前記冷却伝熱部と同じ方向へ突出する冷却外周部が設けられている。

0014

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記第1の断熱層が、固体または液体の断熱材で構成されており、前記冷却外周部は、前記第1の断熱層と接しており、前記第2の断熱層が、少なくとも前記冷却周辺部・前記冷却外周部・前記第1断熱層で囲まれる空間により形成される。

0015

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記熱電モジュールの高温側に接して前記熱電モジュールを加熱する加熱伝熱部と、前記加熱伝熱部の周囲に設けられた加熱周辺部とを有する加熱部材をさらに備え、前記加熱部材の前記加熱伝熱部は前記加熱周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように配置されており、前記第2の断熱層は、前記加熱周辺部に臨む領域に配置されている。

0016

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記第1の断熱層は、前記熱電モジュールよりも薄く構成されており、前記第1の断熱層と前記熱電モジュールの厚みの差により、前記第2の断熱層が形成されている。

0017

また、本発明の更なる実施形態に係る熱電発電装置においては、前記第1の断熱層と前記第2の断熱層との組み合わせが複数設けられている。

0018

また、本発明のもう一つの実施形態に係る熱電発電装置は、熱電変換を行う複数の熱電モジュールと、前記複数の熱電モジュールを冷却する冷却部材と、前記複数の熱電モジュールを加熱する加熱部材と、前記複数の熱電モジュールの周囲に設けられた固体または液体の断熱部材と、を備え、前記冷却部材または前記加熱部材の少なくとも一方は、前記複数の熱電モジュールのそれぞれに対し、前記熱電モジュールと接する伝熱部と、前記伝熱部が突出するように該伝熱部の周囲に設けられた伝熱周辺部と、前記伝熱周辺部の周囲に設けられ、前記伝熱周辺部よりも突出するように設けられた伝熱外周部と、前記断熱部材と、前記伝熱周辺部と、前記伝熱外周部とで囲まれて形成される気体の断熱層と、を有する、熱電発電装置である。

0019

また、本発明に係る他の実施形態としての冷却部材は、熱電変換を行う熱電モジュールに接する冷却伝熱部と、前記冷却伝熱部の周囲に設けられた冷却周辺部と、前記冷却周辺部の周囲に設けられた冷却外周部とを有し、前記冷却伝熱部および前記冷却外周部は前記冷却周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように設けられている、前記熱電モジュールを冷却する冷却部材である。

0020

また、本発明に係る他の実施形態としての加熱部材は、熱電変換を行う熱電モジュールに接する加熱伝熱部と、前記加熱伝熱部の周囲に設けられた加熱周辺部と、前記加熱周辺部の周囲に設けられた加熱外周部とを有し、前記加熱伝熱部および前記加熱外周部は前記加熱周辺部から前記熱電モジュールの方へ突出するように設けられている、前記熱電モジュールを加熱する加熱部材である。

0021

また、本発明に係る他の実施形態としての熱電発電装置は、高温側と低温側との温度差に応じて電力を発生させる熱電モジュールと、前記熱電モジュールの周囲に設けられた断熱層を備え、前記断熱層は、繊維状断熱部材と、前記繊維状断熱部材の繊維同士の隙間に存在する気体とを含む熱電発電装置である。

発明の効果

0022

本発明によれば、熱電モジュールの発電に寄与しない形での高温側から低温側への伝熱が抑制され、熱電モジュールによる発電効率が高く保たれる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の実施形態の一例における熱電発電装置における伝熱の様子を示す断面図。
図1の熱電発電装置が備える冷却ユニットの構造を示す断面図および底面図。
冷却ユニットの別形態を示す断面図および底面図。
冷却ユニットの別形態を示す断面図および底面図。
従来の熱電発電装置における伝熱の様子を示す図。

実施例

0024

図1に、本発明の実施形態の一例としての熱電発電装置20を示す。この熱電発電装置は壁面10に取り付けられている。熱電発電装置20が取り付けられる対象である壁面10の例としては、焼却設備における燃焼室外壁や排ガス用パイプの外面など、高温になる場所の表面が挙げられる。本実施形態においてはこの壁面10が熱電発電装置20にとっての熱源(高温熱源、高温側)となっている。

0025

図1に示すように、本実施形態の熱電発電装置20は壁面10より遠い側から順に、冷却ユニット22、熱電モジュール26、集熱板28を備えている。この熱電モジュール26は周囲環境の温度差を電力に変換する機能を有している。熱電モジュールとしては例えば、ゼーベック効果を利用して熱を電力に変換する熱電変換素子(p形・n形の半導体が交互に接続された素子)が複数組み込まれたモジュール利用可能である。熱電モジュール26は図1の通り、冷却部材としての冷却ユニット22と集熱板28とに挟まれるように配置されている。そして熱電モジュール26は、冷却ユニット22と集熱板28との温度差に応じた電力を発生する。なお熱電モジュール26から発生する電力は、図示しない電気配線を通じて、電力を必要とする外部の装置へ送られる。

0026

熱電モジュール26から見て熱源としての壁面10とは反対側に配置されている冷却ユニット22は、冷却水貯蔵可能なタンクであり、このタンクは熱電発電装置20が使用される設備(例えば焼却設備)における冷却ライン21(冷却系)と接続されている。図1に示す冷却ライン21は施設内に敷設された管路であり、この管路内で冷却水が循環している。循環により冷却ユニット22としてのタンク内の冷却水は常に低温のものと交換され続けるので、冷却ユニット22は低温に保たれ続ける。したがって、設備の稼働中は、高温となる壁面10(高温熱源、高温側)と冷却ユニット22(低温熱源、低温側)との間には常に温度差が生じ、熱電モジュール26はその温度差に応じた電力を発電し続けることができる。

0027

熱電モジュール26から見て熱源としての壁面10の側に配置されている集熱板28は熱伝導率の高い金属(例えば銅)で形成された板であり、熱電モジュール26よりも大きな面積を有している。このため、壁面10の広い範囲から熱を集めて熱電モジュール26へと伝えることができる。

0028

なお、熱電モジュール26を冷却ユニット22および集熱板28と密着させるため、そして熱電発電装置20を壁面10に取り付けるために、締結部材としての締結ボルト29が冷却ユニット22から壁面10にかけて延びるようにして数本設けられている。

0029

以上の構造により、図1中に示す矢印Qの経路上で、集熱板28によって集められた壁面10の熱が熱電モジュール26の図中下方の面へ伝えられて加熱が行われる。また同じ矢印Qの経路上で、熱電モジュール26の図中上方の面が冷却ユニット22と接して冷却される。こうして、熱電モジュール26は壁面10と冷却ユニット22との温度差に応じた電力を発電する。

0030

そして、集熱板28と冷却ユニット22との間の領域には、熱電モジュール26の周囲に第1の断熱層としての断熱部材27(ここではシリコンなどの熱伝導率の低い材質による板)が設けられており、集熱板28から冷却ユニット22へ直接に輻射熱が伝わらないようになっている。

0031

さらに図1に示す本実施形態の熱電発電装置20においては、断熱部材27と冷却ユニット22との間に、第2の断熱層としての空気断熱層30が配置されている。この空気断熱層30が存在することにより、壁面10から冷却ユニット22への断熱部材27を介した熱伝導が抑制される。

0032

具体的には、図1中に示す矢印Qzの経路、すなわち集熱板28から熱電モジュール26を通らずに冷却ユニット22へ向かう経路上で、熱伝導は断熱部材27によって阻まれるだけでなく、熱伝導率の小さい空気で満たされている空気断熱層30にも阻まれることになるため、矢印Qzの経路での熱伝導が抑制される。

0033

この空気断熱層30は冷却ユニット22と断熱部材27との間に形成される領域内に満たされた空気によって構成されている。図1に示す実施形態においては、冷却ユニット22の形状が、空気断熱層30が配置される領域を形成する構造となっている。

0034

図2に、図1に示す冷却ユニット22の構造を示す。図2上側には冷却ユニット22の断面図を示し、図2下側にはこの断面図のA−A矢視図を示す。

0035

ここに示す冷却ユニット22は、全体としては直方体型の形状を有し、その内部には冷却水32を貯蔵可能な空洞が設けられている。そして断面図において冷却ユニット22の図中下方の面(図1において熱電モジュール26が配置されている側の面)には、冷却伝熱部36と、冷却周辺部38と、冷却外周部39とが設けられている。なお、A−A矢視図に示されているように、冷却ユニット22には図1の締結ボルト29を通すためのボルト穴34も設けられており、ここでは冷却周辺部38の四隅(冷却外周部39より内側)にボルト穴34が設けられている。

0036

冷却伝熱部36は図1の熱電モジュール26と接して熱電モジュール26の冷却を行う面であり、ここでは熱電モジュール26の上面と同じ寸法の面積を有し、冷却周辺部38と比べて熱電モジュール26の方へ(断面図下側へ)突出している。冷却周辺部38は冷却伝熱部36を囲むように設けられており、冷却伝熱部36と比べて冷却水32用の空洞側へ(断面図上側へ)向けて窪んでいる。

0037

冷却外周部39は冷却周辺部38をさらに囲むように設けられており、冷却周辺部38と比べて断面図下側へ、すなわち冷却伝熱部36と同じ方向へ突出している。図2下側のA−A矢視図に示すように、矩形状の冷却ユニット22下面において、外側から順に冷却外周部39、冷却周辺部38、冷却伝熱部36が配置された構造になっている。すなわち、全体として矩形状の冷却ユニット22下面から、周縁に位置する冷却外周部39および中央に位置する小さな矩形状の冷却伝熱部36を残して、それら以外の部分にあたる冷却周辺部38がくり抜かれたような形状となっている。

0038

このような形状は、製造者平坦な下面を有する冷却ユニット22を製造した後に、切削などによって冷却周辺部38にあたる部分を溝状に加工(溝加工)することによって形成してもよいし、所定形状の鋳型を用いるなどして、始めから図2に示すような形状を有する冷却ユニット22が製造されるようになっていてもよい。

0039

冷却ユニット22が以上のような構造となっていることにより、冷却ユニット22の下面側に図1の熱電モジュール26および断熱部材27が配置されたとき、冷却伝熱部36が熱電モジュール26と接する一方で、冷却周辺部38を上面とし、冷却外周部39を側面とし、断熱部材27を下面として、これらによって囲まれる空間が生じる。この空間、つまり冷却周辺部38に臨む領域に存在する気体すなわち空気が、図1に示す空気断熱層として機能する。

0040

図1図2では熱電モジュール26およびこれに接する冷却伝熱部36を1つのみ示しているが、熱電発電装置20には複数の熱電モジュール26が含まれていてもよい。その場合、図3に示すように、冷却ユニット22には、複数の熱電モジュール26のそれぞれに対応して(各熱電モジュール26と接触できるように)冷却伝熱部36(伝熱部)が複数設けられていてもよい。図3の上側は冷却ユニット22の断面図であり、下側はこの断面図のB−B矢視図である。B−B矢視図に示すように、複数の(ここでは4つの)冷却伝熱部36のいずれも、その周囲を冷却周辺部38(伝熱周辺部)によって囲まれており、冷却周辺部38の周囲をさらに囲うように冷却外周部39(伝熱外周部)が設けられている。なおボルト穴34は図1と同じく冷却周辺部38の四隅に設けられている。

0041

図3の冷却ユニット22の下方に、冷却伝熱部36のそれぞれに対応して熱電モジュール26が配置され、複数の熱電モジュール26の周囲に断熱部材27が配置されたときには、断熱部材27と、冷却周辺部38と、冷却外周部39とによって囲まれた空間が生じ、この空間、つまり断熱部材27を下面とし、冷却周辺部38を上面とし、冷却外周部39を側面とする空間が、空気断熱層30(断熱層)を形成する。

0042

図3の冷却ユニット22を含む熱電発電装置20では、複数の熱電モジュール26に対して壁面10および集熱板28からの伝熱が行われ、各熱電モジュール26の冷却ユニット22側の面はそれぞれ、対応する冷却伝熱部36を介して冷却される。その一方で、前述の空気断熱層30、すなわち冷却外周部39に臨む領域に満たされている空気と、断熱部材27とが、壁面10および集熱板28から冷却ユニット22へ向けての伝熱を抑制するため、複数の熱電モジュール26の発電効率はいずれも高く保たれる。

0043

図3においては4つの冷却伝熱部36をそれぞれ囲う冷却周辺部38がひと繋がりになっている形状、つまり1つの冷却周辺部38内に4つの冷却伝熱部36が配置される形状を示したが、図4のように、複数の(ここでは4つの)冷却伝熱部36をそれぞれ囲う冷却周辺部38が個別に分離された形状であってもよい。図4の上側は冷却ユニット22の断面図であり、下側はこの断面図のC−C矢視図である。ここでも、冷却ユニット22の四隅にボルト穴34が設けられている。

0044

C−C矢視図に示すように、複数の(ここでは4つの)冷却伝熱部36の近接領域をそれぞれ囲んでいる冷却周辺部38は、他の冷却伝熱部36の近接領域を囲む冷却周辺部38とは分離壁37により分離されている。

0045

図4の冷却ユニット22を含む熱電発電装置20でも、図3のものと同じく複数の熱電モジュール26の発電効率はいずれも高く保たれる。さらに、冷却伝熱部36の間に設けられた分離壁37により、高温側から低温側の方向の力に対する機械的な強度を向上させることができる。

0046

<変形例1>
上記実施形態では、冷却部材である冷却ユニット22の下面に溝加工が施されることにより空気断熱層30が形成される形態を説明した。本変形例では、空気断熱層30は高温側に設けられる。詳細には、高温側の加熱部材としての壁面10または集熱板28に溝加工が施される。そして、冷却伝熱部36、冷却周辺部38、冷却外周部39の代わりに、熱電モジュール26の方へ突出し熱電モジュール26と接して加熱を担う加熱伝熱部(伝熱部)、その周囲に設けられる溝状の加熱周辺部(伝熱周辺部)、さらにその周囲に設けられ熱電モジュール26の方へ突出する加熱外周部(伝熱外周部)が形成されたものが用いられる。この場合、加熱周辺部に臨む領域(加熱周辺部・加熱外周部・断熱部材27で囲まれる空間)に存在する空気が、空気断熱層(第2の断熱層)として機能する。一般に金属は高温にさらされると変形しやすいが、このような構成とすると、金属の厚みが比較的厚い加熱伝熱部と、比較的薄い加熱外周部とが組み合わされた形状となり、加熱伝熱部の変形が抑制される。したがって、熱電モジュール26が集熱板28の変形に伴って破損することを効果的に抑制することができる。

0047

また、以上においては第1の断熱層である断熱部材27に加えて用意される第2の断熱層が、閉鎖空間内に満たされた空気で形成されるものとしたが、第2の断熱層は第1の断熱層と積層されることによって断熱性能強化できるものであればよく、例えば不活性ガスなどの空気以外で断熱性の高い気体が冷却周辺部38に臨む領域に注入されることによって第2の断熱層が形成されていてもよい。第2の断熱層の領域の気密性を高くできるのであれば、この領域を真空にしてもよい。また、第2の断熱層の領域は必ずしも閉鎖空間である必要はなく、例えば冷却外周部39が熱電モジュール26の方へ突出しておらず、冷却周辺部38が冷却ユニット22下面の外周にまで広がっている形状であってもよい。この場合でも、冷却周辺部38を上面、断熱部材27を下面とする領域には空気が存在しているので空気断熱層30としての機能が果たされ、熱電発電装置20の設置環境によっては空気断熱層30に含まれる空気が常に外部と交換され続けることになって、高温側から低温側へ向けての伝熱を抑制するという観点においてはより効果が大きくなることもある。

0048

また、冷却ユニット22と集熱板28の両方に溝加工が施されて、低温側と高温側の両方に空気断熱層が設けられるようになっていてもよい。

0049

<変形例2>
本変形例では、熱電モジュール26の厚みに対して、加熱部材と冷却部材との間隔が十分に大きくなるように構成する。そして、加熱部材と冷却部材の間に断熱部材27を配置した際、空気断熱層が形成されるようにする。換言すると、熱電モジュール26に対して、断熱部材27が薄くなるように構成されている。なお、熱電モジュール26の厚みが必要な断熱部材27の厚みに対して十分でない場合は、熱伝導率の高い金属体を熱電モジュール26と冷却部材または加熱部材の間に入れてもよい。

0050

このような構成とすることで、上述の実施形態および変形例では高温側の加熱部材としての壁面10または集熱板28の熱電モジュール26側、または、冷却側の冷却部材である冷却ユニット22の熱電モジュール26側に、溝加工などが設けられていたが、これを省略することができる。したがって、特別な加工が施されていない汎用的な加熱部材と冷却部材を用いることができる。

0051

<変形例3>
本変形例では、図5に示す従来の熱電発電装置20の加熱部材と冷却部材の間に設けられる断熱部材27が、シリコンなどの熱伝導率の低い材質による板の積層体で構成されている。そして積層体の各層の間には空気断熱層が形成されている。この空気断熱層は積層方向に圧力をかけることなく層を重ねることにより各層の間に自然に生じるものを利用している。なお、効果的に空気断熱層が形成されるように、各層の表面に凹凸が設けられていてもよい。また、より効果的に空気断熱層が形成されるように、断熱部材の各層の間にスペーサーを挿入してもよい。このような構成とすることにより、上記実施形態と従来の熱電発電装置20から断熱部材27を変更するだけで上記実施形態や変形例と類似の効果が得られる。加えて、多層構造を採用することにより変形例1よりも輻射量が小さくなることが期待できる。

0052

<変形例4>
本変形例では、図5に示す従来の熱電発電装置20の加熱部材と冷却部材の間に設けられる断熱層をなす断熱部材が、グラスウールなどを材料とする繊維状断熱部材をシート状にしたもので構成されている。シート状の断熱部材には繊維同士の隙間があるため、この隙間に存在する空気(気体)が空気断熱層として機能する。このような繊維状断熱部材と気体とを含む構成とすることにより、上記実施形態と従来の熱電発電装置20から断熱部材27を変更するだけで上記実施形態や変形例と類似の効果が得られる。加えて、このような構成とすることにより、輻射量がより小さくなることが期待できる。

0053

また以上においては断熱部材27としてシリコンなどの熱伝導率の低い材質による板を例示し、断熱部材27が固体であるものとして説明したが、断熱部材27は第1の断熱層として高温側から低温側へ向けての輻射を抑制できるものであればよく、必ずしも固体である必要はない。例えば熱伝導率の低い液体やゲル状物質が満たされた袋が断熱部材27として配置されていてもよい。

0054

10 壁面
20熱電発電装置
21冷却ライン
22冷却ユニット
26熱電モジュール
27断熱部材
28集熱板
29締結ボルト
30空気断熱層
36 冷却伝熱部
37分離壁
38 冷却周辺部
39 冷却外周部

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