図面 (/)

技術 電気音響変換器、移動体、および電子機器

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 平岡英敏
出願日 2018年3月8日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2018-042382
公開日 2019年9月19日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-161325
状態 未査定
技術分野 可聴帯域動電型変換器(除くピックアップ)
主要キーワード 電子音響変換器 楕円錐形 維持材 ネオジムマグネット 楕円板 エンクロジャ 振幅ストローク コンピュータ関連機器
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

高性能化を図ることができる電気音響変換器の提供。

解決手段

間隙部101を有し、間隙部101に間隙維持材150を備える電気音響変換器100であって、間隙維持材150は、多価アルコールを含み自身の表面張力により間隙部101に保持される基礎液体151と、基礎液体151中に分散保持され、ゴム弾性を有する粒状体152とを備える電気音響変換器100。

概要

背景

従来、特許文献1には、磁性流体を用いた電気音響変換器の1つであるスピーカが開示されている。磁性流体は、磁気回路が有する磁気ギャップ内に配置されるボイスコイルと、当該磁気回路を構成するプレートとの間に配置されている。このように、従来のスピーカでは、ボイスコイルとプレートとの間に磁性流体を配置することで、できる限りボイスコイルを一軸方向にのみ振動させて高音質化を図っている。

概要

高性能化をることができる電気音響変換器の提供。間隙部101を有し、間隙部101に間隙維持材150を備える電気音響変換器100であって、間隙維持材150は、多価アルコールを含み自身の表面張力により間隙部101に保持される基礎液体151と、基礎液体151中に分散保持され、ゴム弾性を有する粒状体152とを備える電気音響変換器100。

目的

特開2013−157735号公報






昨今では電気音響変換器の小型化、軽量化、高音質化、良好な音の再現性などの高性能化が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

間隙部を有し、前記間隙部に間隙維持材を備える電気音響変換器であって、前記間隙維持材は、多価アルコールを含み自身の表面張力により前記間隙部に保持される基礎液体と、前記基礎液体中に分散保持され、ゴム弾性を有する粒状体とを備える電気音響変換器。

請求項2

前記間隙維持材が配置される前記間隙部は、磁気ギャップである請求項1に記載の電気音響変換器。

請求項3

前記間隙維持材が配置される前記間隙部のクリアランスは、前記粒状体の粒径より大きく80ミクロン以下である請求項1または2に記載の電気音響変換器。

請求項4

前記粒状体の粒径は、平均で1ミクロン以上、20ミクロン以下に収まる請求項1から3のいずれか一項に記載の電気音響変換器。

請求項5

前記基礎液体は、粘度が常温で5mPa・s以上、150mPa・s以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の電気音響変換器。

請求項6

振動により音を発生させる、または、音により振動する振動板と、前記振動板の振動を1軸方向にガイドするガイド機構とを備え、前記ガイド機構は、前記振動板に結合される第一部材と、前記第一部材との間で前記間隙維持材が配置される前記間隙部を形成し、前記1軸方向に前記第一部材をガイドする第二部材とを備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の電気音響変換器。

請求項7

前記振動板に対向する磁気ギャップを有する磁気回路と、前記振動板と前記磁気回路とを保持する基礎部材と、一端部が前記磁気ギャップ内に配置され、他端部が前記振動板に結合されるボイスコイル体とを備え、前記ボイスコイル体を前記第一部材として用い、かつ、前記磁気回路を前記第二部材として用い、前記間隙維持材は、前記ボイスコイル体の内周面と前記磁気回路のセンターポールとの間の前記間隙部に配置される請求項6に記載の電気音響変換器。

請求項8

前記第一部材は、前記振動板またはセンターキャップから磁気回路に向かって延在する棒状であり、前記第二部材としても機能する前記磁気回路は、前記第一部材を1軸方向にガイドする案内部を備え、前記間隙維持材は、前記第一部材と前記案内部との間の前記間隙部に配置される請求項6に記載の電気音響変換器。

請求項9

請求項1から8のいずれか一項に記載の電気音響変換器を備えた移動体

請求項10

請求項1から8のいずれか一項に記載の電気音響変換器を備えた電子機器

技術分野

0001

本開示は、スピーカなどの電気を音響に変換する装置、および、マイクロフォンなどの音響を電気に変換する装置を含む電気音響変換器に関する。

背景技術

0002

従来、特許文献1には、磁性流体を用いた電気音響変換器の1つであるスピーカが開示されている。磁性流体は、磁気回路が有する磁気ギャップ内に配置されるボイスコイルと、当該磁気回路を構成するプレートとの間に配置されている。このように、従来のスピーカでは、ボイスコイルとプレートとの間に磁性流体を配置することで、できる限りボイスコイルを一軸方向にのみ振動させて高音質化を図っている。

先行技術

0003

特開2013−157735号公報

発明が解決しようとする課題

0004

昨今では電気音響変換器の小型化、軽量化、高音質化、良好な音の再現性などの高性能化が望まれているが、従来の磁性流体を用いたスピーカでは、限界があった。

0005

そこで、本発明は、高性能な電気音響変換器の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一態様に係る電気音響変換器は、間隙部に間隙維持材として多価アルコールを含み自身の表面張力により前記間隙部に保持される基礎液体と、前記基礎液体中に分散保持され、ゴム弾性を有する粒状体とにより構成されたものである。

発明の効果

0007

本発明に係る電気音響変換器は、間隙部に粒状体が分散された基礎液体からなる間隙維持材を配置することにより、間隙部を狭くした場合でも低摩擦にすることができ、電気音響変換器の高性能化を図ることが可能となる。

図面の簡単な説明

0008

実施の形態1に係るスピーカを示す断面図である。
間隙維持材を模式的に示す斜視図である。
実施の形態2に係るスピーカを示す断面図である。
実施の形態3に係る電気音響変換器を備えた電子機器外観を示した図である。
実施の形態4に係る電気音響変換器を備えた移動体を示した断面図である。

実施例

0009

(本発明の基礎となった知見)
電気信号と音響とを相互に変換する場合、振動板を正確に1軸方向に振動させることが望まれている。一方、振動板を1軸方向に振動させるためには、振動板の直動をガイドする必要が生じる。従来、振動板のガイドとして間隙部に磁性流体が用いられている。本発明者は、磁性流体に代替し、さらに高性能を図ることができる間隙維持材を見出した。

0010

本発明の一態様に係る電気音響変換器は、間隙部を有し、前記間隙部に間隙維持材を備える電気音響変換器であって、前記間隙維持材は、多価アルコールを含み自身の表面張力により前記間隙部に保持される基礎液体と、前記基礎液体中に分散保持され、ゴム弾性を有する粒状体とを備える。

0011

具体的には、電気信号と音とを相互に変換する電気音響変換器であって、振動により音を発生させる、または、音により振動する振動板と、前記振動板の振動を1軸方向にガイドするガイド機構とを備え、前記ガイド機構は、前記振動板に結合される第一部材と、前記第一部材との間で前記間隙部を形成し、前記1軸方向に前記第一部材をガイドする第二部材とを備える。

0012

これによれば、第二部材に対して第一部材が間隙部のクリアランスを維持した状態で往復動し、振動板の1軸方向の振動を滑らかにガイドすることができる。従って、振動板の横揺れなどを抑制して原音忠実な電気信号に変換し、また、原音に忠実な音を再生することが可能となる。

0013

また、前記ボイスコイル体を前記第一部材として用い、かつ、前記磁気回路を前記第二部材として用い、前記間隙維持材は、前記ボイスコイル体の内周面と前記磁気回路のセンターポールとの間の前記間隙部に配置されてもよい。

0014

これによれば、振動板の横揺れなどが抑制されると同様にボイスコイル体の横揺れも抑制されるため、クリアランスの狭い狭磁気ギャップを備える磁気回路を用いることが可能となる。従って磁束の漏れを抑制して磁気効率の良い磁気回路とすることができ、出力音圧を向上させることが可能となる。これに伴い、振動板を小さくすることができ電気音響変換器の小型化を図ることが可能となる。また、磁束の漏れが抑制されるため、磁気ギャップに必要な磁束密度を得るための磁石ヨークを小さくすることができ、この場合にも電気音響変換器の小型化や軽量化を図ることが可能となる。

0015

また、前記第一部材は、前記振動板またはセンターキャップから前記磁気回路に向かって延在する棒状であり、前記第二部材としても機能する前記磁気回路は、前記第一部材を1軸方向にガイドする案内部を備え、前記間隙維持材は、前記第一部材と前記案内部との間の前記間隙部に配置されてもよい。

0016

これによれば、振動板を一軸方向にガイドする第一部材をボイスコイル体とは別に独立して設けるため、第一部材の形状、材質などを任意に設定でき電気音響変換器の設計の自由度を向上させることが可能となる。また、使用する間隙維持材の量を抑制することが可能となる。

0017

次に、本願発明に係る電気音響変換器の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る電気音響変換器の一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。

0018

また、図面は、本願発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。

0019

(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るスピーカを示す断面図である。

0020

同図に示すように電気音響変換器100は、電気信号を音に変換するスピーカであって、振動板110と、磁気回路120と、基礎部材130と、ボイスコイル体140と、間隙維持材150とを備えている。また本実施の形態の場合、振動板110の中央部分にセンターキャップ160が備えられている。なお、電気音響変換器100において、電気音響変換器100から音が放出される方向を前方とし、その反対方向を後方とする。

0021

振動板110は、ボイスコイル体140が結合される部材であり、ボイスコイル体140の振動に基づいて中立位置を基準に前後方向(図中Z軸方向)に変位することにより空気を振動させて音を発生させる部材である。本実施の形態の場合、振動板110の形状は、前側(図中Z軸正側)から後側に向かって徐々に径が小さくなるいわゆるコーン型である。振動板110の外周部は、振動板110の形状よりも柔軟性、および、復元性を有するエッジ111を介して基礎部材130の端縁部に結合されている。

0022

なお、振動板110の形状などは、特に限定されるものでは無く、円錐形楕円錐形角錐形を例示することができ、また、円板楕円板平板など平らな形状でもかまわない。

0023

振動板110を構成する材料は、特に限定されるものではないが、例えば、紙、樹脂などを挙示することができる。

0024

また本実施の形態の場合、振動板110には、ダンパーが取り付けられていない。これは、後述の間隙維持材150の効果により、ボイスコイル体140が前後方向(図中Z軸方向)に直動するように案内されるからである。また、ダンパーレスとすることにより、スピーカである電気音響変換器100の最低共振周波数を低下させることができ、音質の向上を図ることが可能となる。さらに、ダンパーレスとすることにより、部品点数の削減と組立工数の削減を図ることができ、低コスト化を実現させることができる。

0025

また、当実施の形態はダンパーレスとしているが、必要に応じてダンパーを追加しても良い。ダンパーはボイスコイル体140と基礎部材130とを支持することで、ボイスコイル体140の中心保持力をより強化させることができる。よって、高耐入力タイプの電気音響変換器100や振幅ストロークの大きい電気音響変換器100に適用した場合に、より信頼性の高い振動を実現させることができる。

0026

磁気回路120は、ボイスコイル体140により電気信号に基づいて変化する磁束に作用する定常的な磁束を発生させる部品である。磁気回路120は、振動板110の後方に位置するように基礎部材130に固定され、振動板110に対向する環状の磁気ギャップ121を備えている。磁気ギャップ121は、ボイスコイル体140に発生する磁束と交差する方向に定常的な磁束を発生させる空隙である。本実施の形態の場合、磁気ギャップ121のクリアランスは、磁気ギャップ121に挿入されるボイスコイル体140の部分の厚さの1倍より長く、3倍以下である。

0027

本実施の形態の場合、磁気回路120は、外磁型であり、前後方向に着磁された円筒状のマグネット122と、マグネット122の振動板110側の面に配置される円環状のトッププレート123と、マグネット122に対しトッププレート123と反対側に配置される円板状のベースプレート124と、ベースプレート124の中央部からトッププレート123の貫通孔に挿入され、トッププレート123との間で磁気ギャップ121を形成するセンターポール125を備えている。また、ベースプレート124とセンターポール125とは一体に形成されている。

0028

トッププレート123、ベースプレート124、センターポール125とは、磁性体材料によって構成されている。マグネット122は、高い磁気エネルギーを有する例えばネオジム系マグネットなどを使用するのが好ましい。これにより、マグネット122の厚みを薄くでき、電気音響変換器100全体の厚みを薄くすることができる。さらに、軽量化も実現させることができる。

0029

ボイスコイル体140の内側と磁気回路120のセンターポール125の間に形成される間隙部101(いわゆるインナーギャップ)のクリアランスは、間隙維持材150を用いることで80ミクロン以下に抑えることができる。これにより、センターポール125に対しボイスコイル体140が滑らかに往復動を繰り返すことができる。なお、間隙部101のクリアランスは5ミクロン以上が好ましい。

0030

なお、電気音響変換器100が備える磁気回路120の形式は特に限定されるものでは無く、内磁型の磁気回路120を採用してもかまわない。

0031

マグネット122は、円形板状で中央にセンターポール125が挿通される貫通孔が形成されている永久磁石である。マグネット122は、厚み方向(前後方向)の一端がN極であり、他端がS極である。マグネット122の一方の極側の面には、トッププレート123が固定されており、他方極側の面には、ベースプレート124が固定されている。トッププレート123、マグネット122、ベースプレート124の固定方法は特に限定されるものでは無いが、本実施の形態の場合、接着剤により固定されている。なお、ネジリベットなどの締結部材を用いて固定されていてもよい。

0032

基礎部材130は、電気音響変換器100の構造的基礎となるいわゆるフレームなどと称される部材であり、磁気回路120、および、振動板110を所定の位置に配置されるように保持している。基礎部材130は、例えば、金属、樹脂などにより構成される。

0033

ボイスコイル体140は、後側端部が磁気回路120の磁気ギャップ121内に配置され、前側端部が振動板110に結合される部品であり、入力される電気信号に基づき磁束を発生させ、磁気回路120との相互作用により前後方向に振動する部品である。

0034

ボイスコイル体140の巻き軸中心軸)は、振動板110の振動(振幅)の方向(図中Z軸方向)に配置され、磁気ギャップ121内の磁束の方向と直交している。

0035

本実施の形態の場合、ボイスコイル体140は、金属性線材が複数回環状(円筒形状)に巻回されることにより構成されるコイルとコイルが外周に巻き付けられるボビンとを備えている。ボビンはアルミニウムや樹脂等の材料から構成される筒状の部材であり、前側端部が振動板110に結合され後側端部は磁気ギャップ121内に配置されている。なお、電気音響変換器100が備えるボイスコイル体140は、上記に限定されるものでは無く、例えば、マイクロスピーカに使用されるようなボビンを備えないボイスコイル体140を用いてもかまわない。

0036

図2は、間隙部に充填状態で配置される間隙維持材を模式的に示す断面図である。

0037

間隙維持材150は、第一部材としてのボイスコイル体140と第二部材としてのセンターポール125との間に形成される間隙部101に充填状態で配置される液状の部材であり、ボイスコイル体140がセンターポール125に対し前後方向に相対的に振動した際に、ボイスコイル体140とセンターポール125との直接的な接触を回避し、センターポール125がボイスコイル体140の振動を滑らかに案内するための部材である。間隙維持材150は、基礎液体151と粒状体152とを備えている。

0038

基礎液体151は、自身の表面張力により間隙部101に充填状態で保持され、かつ内部に分散状態で配置される粒状体152を間隙部101に保持する液状の部材である。基礎液体151は、多価アルコールを主成分として含み、全体として親水性が好ましい。これは間隙部101に保持されやすくなるからである。本実施の形態のように電気音響変換器100がスピーカの場合、基礎液体151の表面張力は、常温で30dyn/cm以上であることが好ましい。

0039

基礎液体151の粘度は、常温で5mPa・s以上、150mPa・s以下であることが好ましい。また、スピーカの使用環境を考慮すると、凝固点が−40℃以下、または凝固点なしであり、沸点が180℃以上であることが好ましい。特に沸点は、電気音響変換器100がスピーカの場合、ボイスコイル体140に発生するジュール熱なども考慮したものである。

0040

具体的に例えば、基礎液体151としては、ジオールを例示することができる。ジオールは、使用温度域と低粘性両立し、比較的高い表面張力を有するため、基礎液体151として採用しうる液体の一つである。例えば1,2−ブタンジオールは、沸点が193℃、凝固点が−42℃、常温における表面張力が30dyn/cm、粘度が38mPa・sであり、要求される仕様満足している。

0041

また、基礎液体151には、液保持のため更にグリセリン(表面張力63dyn/cm、粘度1500mPa・s)を基礎液体151全体としての粘度、凝固点に顕著に影響しないレベル(0.1〜10%)で添加しても良い。

0042

粒状体152は、基礎液体151中に分散状態で保持され、ゴム弾性を有する粒状の部材である。粒状体152は、特に限定されるものではないが、磁気ギャップに間隙維持材が配置される場合、強磁性体ではない材料によって構成することが好ましい。特に、粒状体152は、磁性を帯びない樹脂材料などで構成することが好ましい。具体的にはシリコーンゴムなどのエラストマーを例示することができる。

0043

粒状体152の粒径は、間隙部101のクリアランス以下であれば限定されるものではないが、平均粒径として1ミクロン以上、20ミクロン以下に収まることが好ましい。また、粒状体152の最大粒径は、間隙部101のクリアランスの半分以下、特に20ミクロン以下が好ましい。これにより、複数個の粒状体152が基礎液体151内で固まったとしても、センターポール125に対するボイスコイル体140の往復動を阻害する可能性が低くなるからである。

0044

基礎液体151に添加する粒状体152の量は、特に限定されるものではない。例えば、基礎液体151がジオール、粒状体152がシリコーンゴムの場合、基礎液体151に対する粒状体152の添加量は、5重量%以上、20重量%以下が好ましい。5重量%未満であれば間隙部101における粒状体152の濃度が低すぎて粒状体152による間隙維持機能を発揮することが困難となり、20重量%よりも多くなると、粒状体152がセンターポール125に対するボイスコイル体140の動きを阻害する可能性が高くなるからである。

0045

次に、上記実施の形態の電気音響変換器100についてその動作を説明する。ボイスコイル体140に電気信号が入力されると、ボイスコイル体140に電気信号に対応した磁束が発生し、磁気ギャップ121に定常的に存在している磁束との相互作用によりボイスコイル体140が、前後方向に振動する。

0046

ここで、ボイスコイル体140は、間隙維持材150を介してセンターポール125に間接的に接触して案内されているため第一部材として機能し、第二部材としてのセンターポール125の延在方向である前後方向にのみ振動する。また、ボイスコイル体140に結合される振動板110もよれや横揺れが抑制された状態で前後方向に振動する。また、ボイスコイル体140と間隙維持材150の粒状体152とは接触するが、粒状体152のゴム弾性により衝撃が弱められ、球状の粒状体が転がるためボイスコイル体140の振動にほとんど影響を及ぼさない。従って、センターポール125に対してボイスコイル体140が振動しても摺擦音などが聞こえることがなく、ボイスコイル体140のコイルに入力される電気信号に正確に対応した振動を振動板110に伝えることができ、原音に忠実な音を発生させることが可能となる。

0047

また、センターポール125とボイスコイル体140の間の間隙部101のクリアランスが非常に狭いため、磁気ギャップ121全体を狭くすることができ、磁気ギャップ121に発生する磁束の漏れを抑制して、磁束密度を高めることができる。従って、高い音圧を発生させる電気音響変換器100とすることができる。

0048

また、振動板110の小型化、マグネット122の小型化などをした場合でも所望の音圧を発生させる電気音響変換器100を提供することができ、電気音響変換器100の小型化を図ることが可能となる。

0049

なお、間隙維持材150を設ける箇所は、ボイスコイル体140とセンターポール125との間のインナーギャップばかりでなく、ボイスコイル体140とトッププレート123と間のアウターギャップであってもよい。

0050

(実施の形態2)
続いて、電気音響変換器100の他の実施の形態について説明する。なお、前記実施の形態1と同様の作用や機能、同様の形状や機構や構造を有するもの(部分)には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下では実施の形態1と異なる点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略する場合がある。

0051

実施の形態2の場合、電気音響変換器100は、図3に示すように、センターキャップ160に一端部が結合され磁気回路120に向かって延在する丸棒状の第一部材161をボイスコイル体140とは別に備えている。第一部材161は、センターキャップ160を介して振動板110に接続されている。また、第二部材としても機能する磁気回路120のセンターポール125には、第一部材161を1軸方向にガイドする貫通孔状の案内部162を備えている。

0052

また本実施の形態の場合、間隙維持材150は、第一部材161、および、案内部162の間に形成される間隙部101に充填配置されている。

0053

実施の形態2の場合、ガイド機構の一つとして機能する第一部材161の材料や表面性状の選定の自由度が高いため、間隙維持材150の固定や間隙維持材150との摺動に適した材料や表面性状を任意に選択できるが、振動板110と共に振動するため軽量であることが好ましい。

0054

実施の形態2も実施の形態1と同様に、第一部材161は、第二部材である案内部162の間に間隙維持材150が保持されているため、第一部材161が案内部162に直接接触して擦れることなく延在方向である前後方向にのみ案内される。従って、第一部材161に結合されている振動板110も前後方向の振動にのみ規制される。ボイスコイル体140の振動により振動する振動板110は、よれや横揺れが抑制された状態で前後方向に振動し、原音に忠実な音を発生させることが可能となる。

0055

また、振動板110を介してボイスコイル体140も案内部162の延在方向である1軸方向にのみ振動が規制されるため、磁気回路120の磁気ギャップ121のクリアランスを、非常に狭くすることができる。従って、磁気ギャップ121に発生する磁束密度を高めることができるため、高い音圧を発生させる電気音響変換器100とすることができる。

0056

なお、間隙維持材150を配置する箇所は、第一部材161と案内部162ばかりではなく、ボイスコイル体140とセンターポール125との間のインナーギャップにも配置してもかまわない。

0057

(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本開示が適用される電子機器について説明する。

0058

図4は、本開示の実施態様の一つである電子機器の外観を示した図である。

0059

本実施の形態の場合、電子機器400は、オーディオ用のミニコンポステムとして説明する。

0060

電子機器400は、エンクロジャー411に電気音響変換器としてツイーター301とウーファー302が組込まれてスピーカシステム410を左右にそれぞれ備えている。

0061

このスピーカシステム410は、ツイーター301が有する間隙部には間隙維持材150が保持されており、ウーファー302には間隙維持材150が配置されていない構成が採用されている。

0062

また、電子機器400は、スピーカシステム410に入力する電気信号の増幅回路を含むアンプ412と、アンプ412に入力されるソースを出力するチューナー413や、CDプレーヤ414を備えている。

0063

オーディオ用のミニコンポシステムである電子機器400は、チューナー413やCDプレーヤ414から入力される音楽信号をアンプ412により増幅し、スピーカシステム410に備えられたツイーター301から主に高音域が出力され、ウーファー302からは主に低音域が出力され、ウーファー302およびツイーター301の組み合わせにより中音域が出力されるものとなっている。

0064

なお、電気音響変換器の電子機器400への応用として、オーディオ用のミニコンポシステムについて説明したが、これに限定されない。例えば持運び可能なポータブル用のオーディオ機器等への応用、ヘッドフォンイヤフォンへの応用も可能である。さらに、液晶テレビプラズマディスプレイテレビ等の映像機器携帯電話等の情報通信機器コンピュータ関連機器等の電子機器に広く応用、展開が可能である。

0065

(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本開示が適用される移動体500について説明する。

0066

図5は、本開示の実施態様の一つである移動体を示した断面図である。

0067

本実施の形態の場合、移動体500は、自動車として説明する。

0068

同図に示すように、本開示の電子音響変換器としてのスピーカ300は、移動体500のドアパネルフロントパネルピラーなどに埋め込まれた状態で配置されている。スピーカ300からは、別途移動体に取り付けられているカーナビゲーションカーオーディオから送信される音声信号に基づき移動体500内に音を発するものとなっている。

0069

このように移動体500に取り付けられたスピーカ300は、大きな温度差や、多湿、乾燥などの過酷な環境に放置される場合が想定されるが、間隙維持材150の基礎液体151の凝固点から沸点までの幅が広いため、十分に適用することができる。また、間隙維持材150を用いることにより、小型かつ高音圧のスピーカとすることができる。これにより、移動体500内の狭い場所にもスピーカを配置することができ、移動体の中でも良好な音響環境構築することができ、またデザイン性を高めることが可能となる。

0070

なお、本開示は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本開示の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本開示の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本開示に含まれる。

0071

例えば、前記実施の形態では、電気信号を音に変換するスピーカを例示したが、電気音響変換器100は、音を電気信号に変換するマイクロフォンやセンサであってもかまわない。

0072

また、実施の形態2において1本の第一部材161をセンターキャップ160の中央に結合させる場合を例示したが、センターキャップ160のない場合などは振動板110に第一部材161を直接結合させてもかまわない。また、振動板110、センターキャップ160などに複数の第一部材161を結合させてもかまわない。

0073

また、振動板110や磁気回路120、ボイスコイル体140の形状を平面視円形のものとして説明したが、これに限らず、平面視が楕円形状や、矩形状のものであってもかまわない。

0074

また、磁気回路120は、外磁型や内磁型の磁気回路120に限られず、内磁型と外磁型とを組み合わせた構造でもよい。

0075

また、磁気回路120に用いられるマグネットは、サマリウム鉄系マグネット、フェライト系マグネット、ネオジムマグネットなど任意のマグネットを採用することができる。

0076

さらに、電気音響変換器としては、自動車用途AV用途等に広く使用されるコーン型のスピーカを中心に説明したが、スマートフォンや携帯電話、パーソナルコンピュータ、ヘッドフォン、イヤフォン等に使用される小型のマイクロスピーカやレシーバ等に適用することもでき、同様の効果を発揮させることができる。

0077

本発明は、高音圧のスピーカ、小型スピーカ軽量スピーカ、高性能マイク、高性能なセンサなどとして有用である。

0078

100電気音響変換器
101間隙部
110振動板
111エッジ
120磁気回路
121磁気ギャップ
122マグネット
123トッププレート
124ベースプレート
125センターポール
130基礎部材
140ボイスコイル体
150 間隙維持材
151基礎液体
152粒状体
160センターキャップ
161 第一部材
162 案内部
300スピーカ
301ツイーター
302ウーファー
400電子機器
410スピーカシステム
411エンクロジャー
412アンプ
413チューナー
414プレーヤ
500 移動体

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ