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技術 ごみ質の推定システムおよびそのごみ質の推定システムを用いたクレーン運転制御システム

出願人 株式会社タクマ
発明者 藤川博之松田吉司関根諒一
出願日 2018年3月16日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-049327
公開日 2019年9月19日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-160153
状態 特許登録済
技術分野 イメージ分析
主要キーワード 時間遅れ量 発熱量データ ごみの堆積 投入エリア 混合エリア 搬入車両 知的情報 クレーンガータ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
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図面 (20)

課題

従来よりもごみピット内でのごみ質を精度よく把握し、クレーンによる投入の時点で均一になるように制御することで焼却炉内燃料状況の変化を抑制し、安定した燃焼を実現可能とする、ごみ質の推定システムを提供する。

解決手段

ごみ質の推定システム500は、ごみピット表面が撮像された画像データから生成された投入ごみの入力データと、ごみ質教師データとを用いて知的情報処理技術により、ごみ質を推定する投入ごみ質推定モデルを生成する投入ごみ質推定モデル生成部503を有する。

概要

背景

従来、ごみ燃焼制御は、焼却炉内の状況をもとに、燃焼空気量およびごみ供給量を制御していたが、焼却炉内に投入されるごみ質(組成発熱量)の変化に対する反応にはどうしても限度遅れが生じていた。

特許文献1は、燃焼対象物組成変動の激しい場合でも、安定した燃焼制御を可能にすることを目的として、炉の投入口近傍の画像情報から、個々のごみ袋体の色や形状、破砕ごみせん断ごみ、他のごみ種類を識別し、ごみ発熱量データベースをもとに投入される個々のごみの重量及び発熱量を推算する方法を開示している。
特許文献2は、ごみの発熱量に係る情報をリアルタイムに精度よく連続取得して、現在の燃料状態に対して時間遅れのないごみの燃焼制御を行うことを目的とした方法が開示されている。

また、ごみピット内でごみ質を均一化させるために、ごみの攪拌状態を検出する方法として、例えば、特許文献3がある。特許文献3は、撮像したごみの画像データを輝度値階調化してエッジを抽出し、抽出されたエッジのフラクタル次元を算出し、算出されたフラクタル次元に基づいてごみの攪拌状態を検出する構成を開示している。

概要

従来よりもごみピット内でのごみ質を精度よく把握し、クレーンによる投入の時点で均一になるように制御することで焼却炉内の燃料状況の変化を抑制し、安定した燃焼を実現可能とする、ごみ質の推定システムを提供する。ごみ質の推定システム500は、ごみピット表面が撮像された画像データから生成された投入ごみの入力データと、ごみ質教師データとを用いて知的情報処理技術により、ごみ質を推定する投入ごみ質推定モデルを生成する投入ごみ質推定モデル生成部503を有する。

目的

特許文献2は、ごみの発熱量に係る情報をリアルタイムに精度よく連続取得して、現在の燃料状態に対して時間遅れのないごみの燃焼制御を行うことを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ごみピット表面が撮像された画像データから作成された投入ごみの入力データと、ごみ教師データとを用いて知的情報処理技術により、ごみ質を推定する投入ごみ質推定モデルを生成する投入ごみ質推定モデル生成部を有するごみ質の推定システム

請求項2

前記投入ごみ質推定モデル生成部は、燃焼装置投入口にごみを投入してから燃焼が開始されるまでの、予め設定されている時間遅れ量、または投入ごみ量と供給ごみ量の記録に基づいて、前記ごみ質教師データと前記入力データとの時間的対応づけを行って前記投入ごみ質推定モデルを生成する、請求項1に記載のごみ質の推定システム。

請求項3

ごみピット表面が撮像された画像データから投入ごみの入力データを作成する入力データ作成部を有する、請求項1または2に記載のごみ質の推定システム。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載のごみ質の推定システムで生成された投入ごみ質推定モデルを記憶するモデル記憶部と、投入されるごみの入力データを前記投入ごみ質推定モデルに入力し、ごみ質を推定するごみ質推定部と、前記ごみ質推定モデルから出力された推定ごみ質に応じて、クレーン自動制御する自動運転制御部を有する、クレーン運転制御システム

技術分野

0001

本発明は、ごみピット内におけるごみ質の推定システムに関する。また、そのごみ質の推定システムを用いたクレーン運転制御システムに関する。

背景技術

0002

従来、ごみ燃焼制御は、焼却炉内の状況をもとに、燃焼空気量およびごみ供給量を制御していたが、焼却炉内に投入されるごみ質(組成発熱量)の変化に対する反応にはどうしても限度遅れが生じていた。

0003

特許文献1は、燃焼対象物組成変動の激しい場合でも、安定した燃焼制御を可能にすることを目的として、炉の投入口近傍の画像情報から、個々のごみ袋体の色や形状、破砕ごみせん断ごみ、他のごみ種類を識別し、ごみ発熱量データベースをもとに投入される個々のごみの重量及び発熱量を推算する方法を開示している。
特許文献2は、ごみの発熱量に係る情報をリアルタイムに精度よく連続取得して、現在の燃料状態に対して時間遅れのないごみの燃焼制御を行うことを目的とした方法が開示されている。

0004

また、ごみピット内でごみ質を均一化させるために、ごみの攪拌状態を検出する方法として、例えば、特許文献3がある。特許文献3は、撮像したごみの画像データを輝度値階調化してエッジを抽出し、抽出されたエッジのフラクタル次元を算出し、算出されたフラクタル次元に基づいてごみの攪拌状態を検出する構成を開示している。

先行技術

0005

特許第5361595号
特許第5996762号
特許第6188571号

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上記特許文献等とは異なるアプローチで、従来よりもごみピット内でのごみ質を精度よく把握し、クレーンによる投入の時点で均一になるように制御することで焼却炉内の燃料状況の変化を抑制し、安定した燃焼を実現可能とする、ごみ質の推定システムを提供することである。
また、ごみ質の推定システムを用いたクレーン運転制御システムを提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明のごみ質の推定システムは、
ごみピット表面が撮像された画像データから作成された投入ごみの入力データと、ごみ質教師データとを用いて知的情報処理技術により、ごみ質を推定する投入ごみ質推定モデルを生成する投入ごみ質推定モデル生成部を有する。
上記ごみ質の推定システムは、ごみピット表面を撮像する撮像部を有していてもよい。
上記ごみ質の推定システムは、ごみピット表面が撮像された画像データから投入ごみの入力データを作成する入力データ作成部を有していてもよい。
上記ごみ質の推定システムは、投入ごみの入力データを記憶する記憶部を有していてもよい。
上記ごみ質の推定システムは、他システムで算出された投入ごみの入力データを受信する受信部を有していてもよい。

0008

上記発明において、投入ごみ質推定モデル生成部は、燃焼装置の投入口にごみを投入してから燃焼が開始されるまでの時間遅れ量、または投入ごみ量と供給ごみ量の記録に基づいて、前記ごみ質教師データと前記入力データとの時間的対応づけを行って前記投入ごみ質推定モデルを生成してもよい。
時間遅れ量は、予め設定されていてもよく、例えば経験則実験により設定してもよい。燃焼装置が、例えばストーカ式焼却炉の場合、時間遅れ量として例えば30〜40分を設定してもよい。
上記ごみ質の推定システムは、燃焼装置の投入口にごみを投入してから燃焼が開始されるまでの時間遅れ量を算出する時間遅れ量算出部をさらに有してもいてよい。

0009

上記「ごみ質教師データ」は、例えば、ごみの組成(水、炭素水素排ガス中の塩化水素(HCl)および二酸化硫黄(SO2)など)の濃度あるいは量、発熱量などである。
上記ごみ質の推定システムは、ごみ質教師データを作成するごみ質教師データ作成部を有していてもよい。
ごみの組成濃度は、例えば排ガス分析計などの各種成分に応じた分析計で排ガスを分析することで得られる。また、所定の成分(例えば、酸素、水分)から他の成分(例えば二酸化炭素)を算出してもよい。
また、発熱量は、例えば、特許第5996762号公報の方法を用いて算出してもよく、計測値を用いてもよい。

0010

上記発明において、入力データは、ごみ搬入車両、日付および天候の中から1種または2種以上の情報をさらに含んでいてもよい。
前記入力データ作成部は、ごみ搬入車両、日付および天候の中から1種または2種以上の情報をさらに含むように入力データを作成してもよい。
この場合、前記ごみ質教師データは、ごみ搬入車両、日付および天候の中から1種または2種以上の情報をさらに含んでもよい。

0011

上記発明において、前記撮像部は、例えば可視カメラスペクトルカメラ赤外線カメラなどである。
前記撮像部がスペクトルカメラである場合、前記入力データ作成部(あるいは吸光度面積率算出システム)は、
スペクトル画像データから区分けされた波長ごとに吸光度を基準としてスペクトル二値化画像を生成するスペクトル二値化画像生成部と、
評価エリアのそれぞれの波長ごとに対して閾値以上(または以下)の面積を計算し、評価エリアに対する面積率を算出する面積率算出部と、を有してもよい。この場合、入力データは、面積率である。
前記撮像部がスペクトルカメラである場合、前記入力データ作成部(あるいは吸光度平均値算出システム)は、
スペクトル画像データから区分けされた波長ごとに各評価エリア内の吸光度の平均値を算出する吸光度平均値算出部を有してもよい。この場合、入力データは「吸光度平均値」である。
前記撮像部が可視カメラである場合、前記入力データ作成部(あるいは混合度評価システム)は、
画像データを所定の処理をして各評価エリアのごみの混合度を評価する混合度評価部を有してもよい。この場合、入力データは、混合度である。
入力データは、面積率、吸光度平均値、混合度の内1種または2種以上であってもよい。
入力データは、ごみが燃焼装置(例えば投入ホッパ)に投入される投入時刻を含んでいてもよい。

0012

上記発明において、知的情報処理技術は、例えば機械学習深層学習などである。
機械学習、深層学習の構成は、特に制限されず、従来のアルゴリズム構成を用いてもよい。
投入ごみ質推定モデルは、いわゆるソフトウエアプログラムとして構成されるものに限定されず、専用電子回路や組み込みファームウエアとして構成されていてもよい。
ソフトウエアプログラムは、メモリに記憶され、プログラム手順プロセッサーによって実行されてもよい。
投入ごみ質推定モデルは、異なるごみ質教師データを用いて更新されてもよい。

0013

他の本発明のクレーン運転制御システムは、上記ごみ質の推定システムで生成された投入ごみ質推定モデルを記憶するモデル記憶部と、
投入されるごみの入力データを前記投入ごみ質推定モデルに入力し、ごみ質を推定するごみ質推定部と、
前記ごみ質推定モデルから出力された推定ごみ質に応じて、クレーンを自動制御する自動運転制御部を有する。
入力データは、上記ごみ質の推定システムで用いられる入力データの内、1種または2種以上を含むデータである。
推定ごみ質は、上記ごみ質教師データの内、1種または2種以上を含むデータである。

0014

上記自動運転制御部は、ごみ質が各評価エリアで均一になるようにクレーンを制御してもよい。
上記自動運転制御部は、燃焼装置の発熱量が期待値よりも低い場合に、発熱量の高いごみを投入するようにクレーンを制御してもよい。
上記自動運転制御部は、燃焼装置の発熱量が期待値よりも高い場合に、発熱量の低いごみを投入するようにクレーンを制御してもよい。

0015

上記混合度を算出するための混合度評価システムとして以下の構成であってもよい。
混合度評価システムは、
ごみピット内のごみをその上方から撮像するように設置される撮像部と、
ごみピット内でごみまでの距離を検出できるようにごみ上方に移動可能に設置され、かつ測定点(P)までの距離(A)を検出するレーザ距離計と、
前記距離(A)および前記レーザ距離計から前記ごみピットの底面までの基準距離(B)に基づいて、測定点ごみ堆積高さ(Z)を算出する測定点ごみ高さ算出部と、
ごみピット内の平面座標と前記測定点ごみ堆積高さの情報とに基づいて、ごみの三次元高さ情報を算出する三次元ごみ高さ算出部と、
前記撮像部の設置情報に基づいて、前記撮像部で撮像された画像を上空視点画像に変換する画像変換部と、
前記ごみの三次元高さ情報に基づいて、前記上空視点画像の全ての区域が同一高さ平面上になるように補正した補正画像を得る画像補正部と、
前記補正画像を階調化し、所定の閾値で二値化して二値化画像を得る二値化処理部と、
前記二値化画像を複数の分割エリアを有する2以上の評価エリアに分割し、各評価エリアのごみの混合度を評価する混合度評価部と、を有する構成でもよい。
上記前記混合度評価部は、
各評価エリアの明部分あるいは暗部分抽出面積を算出し、全評価エリアに対するあるいは各評価エリアに対する分割エリアの前記明部分あるいは暗部分の抽出面積のばらつきを算出し、前記ばらつきにより混合度を評価するばらつき評価部を有していてもよい。
ここで抽出面積のばらつきは、例えば、分散σ2、標準偏差σ変動係数CVなどが挙げられる。
上記ばらつき評価部の評価において、ばらつき、例えば、分散σ2、標準偏差σ、変動係数CVなどが、所定値を超えて大きい値ほど、多様なごみがエリア内に存在すること、つまり攪拌が十分になされており、ごみの均質化が高いことを示す。
また、上記混合度評価部は、
例えば、判別分析法(大津の二値化)を各分割エリアに適用する、あるいは、動的閾値法による二値化を行い、明部分(あるいは暗部分)をラベリングするなどして各粒子を抽出し、各評価エリアの粒子面積平均を算出し、前記面積平均により混合度を評価する面積平均評価部を有していてもよい。
上記面積平均評価部の評価において、例えば、粒子面積平均が所定値より小さい値ほど、ごみの破袋が進行している、つまり攪拌が十分になされており、ごみの均質化が高いことを示す。
また、上記混合度評価部は、
各評価エリアの明部分と暗部分との面積率を算出し、前記面積率により混合度を評価する面積率評価部を有していてもよい。
ここで、面積率は、例えば、暗部分÷明部分、明部分÷暗部分である。
上記面積率評価部の評価において、面積率(例えば1未満の値)が所定値より大きい値ほど、ごみの破袋が進行している、つまり攪拌が十分になされていることを示す。ごみ袋は、ごみよりも明るい場合が多いことから暗部分の面積が大きいほどごみ袋の破砕が進んでいると推定する。

発明の効果

0016

上記ごみ質の推定システムによれば、知的情報処理技術を用いているため、ごみ質を好適に推定することができる。
上記クレーン運転制御システムによれば、燃焼ごみ質の均一化、すなわち燃焼の安定化を実現することができる。
また、燃焼の安定化を実現することで、助燃燃料の削減、排ガス性状の安定化による薬剤使用量の低減、運転状況監視の省力化等の利点が挙げられる。
また、ピット内におけるごみ質の均一化を目的とした攪拌についても最適化を図ることが可能となり、クレーンの消費電力を低減し、省エネを図ることもできる。

図面の簡単な説明

0017

実施形態1のごみ質の推定システムおよびごみピット側面視の一例を説明するための図である。
ごみピット全体の輝度画像の一例を示す図である。
図2Aの輝度画像を二値化した二値化画像の一例を示す図である。
図2Bの二値化画像を評価エリアおよび分割エリアで分画した一例を示す図である。
評価エリアのアドレス規則を示す図である。
分割エリアのアドレス規則を示す図である。
評価エリアSaにおける各分割エリアの抽出画像数を示す図である。
処理手順を説明するフローチャート
混合度を算出する構成例を説明するための図である。
混合度を算出する別構成例を説明するための図である。
混合度を算出する別構成例を説明するための図である。
ごみ質の推定システムを説明するための図である。
吸光度の面積率を算出する構成例を説明するための図である。
吸光度平均値を算出する構成例を説明するための図である。
区分された波長ごとの二値化画像の一例を示す図である。
波長区分ごとの二値化画像の評価エリアの一例を示す図である。
各評価エリアの区分された波長ごと面積率(%)の一例を示す図である。
各評価エリアの区分された波長ごとの吸光度平均値の一例を示す図である。
入力データのデータベースの一例を示す図である。
投入されたごみの入力データの一例を示す図である。
ごみ質教師データの一例を示す図である。
投入されたごみの堆積状態、送り込み状態の一例を示す図である。

実施例

0018

(実施形態1)
図1は、ごみ質の推定システム500およびごみピット1の側面視の一例である。

0019

図1は、ごみピット1の内部を側面視で示している。図1の右側にごみ収集車9が入場し、投入扉12からごみを投入エリア11に送り込む。投入エリアのごみDは、クレーン22およびバケット23により、ごみピット1のごみ攪拌エリア15に搬送される。攪拌エリア15は床平面で所定サイズに分画された混合番地が設定されており、本実施形態1では混合番地と評価エリアが一致している。混合エリア15において、ごみが堆積された状態を示す(D1:堆積ごみ)。

0020

(クレーン運転制御部)
クレーン運転制御システム600は、任意の混合番地の範囲内あるいは番地をまたがって、クレーン22を移動させ、バケット23でごみを掴んで持ち上げ、その場で若しくはその混合番地内の別の位置へ移動したり、別の混合番地へ移動したりして、ごみを落下させるように制御する。また、クレーン運転制御システム600は、複数の混合番地において、ごみを移動させるようにクレーン22とバケット23を制御する。クレーン運転制御システム600は、自動運転制御部(不図示)と手動運転制御部603を有し、自動運転制御部603が上記制御を実行できる。また、クレーン運転制御システム600は、クレーン22とバケット23を制御して、任意の混合番地のごみを掴んで移動させ、焼却炉40の投入ホッパ41にごみを送り込む制御をする。投入ごみ質推定モデルの利用方法は、後述する。

0021

ごみ質の推定システム500は、後述する混合度評価システム100、吸光度の面積率算出システム200、吸光度平均値算出システム300から、それぞれ、各評価エリアにおける混合度、吸光度の面積率、吸光度平均値のデータを受けとり、記憶部501に記憶する。ごみ質の推定システム500の詳細は後述する。

0022

(入力データの実施例1:混合度を求める構成)
混合度を算出するための混合度評価システム100およびその処理フローについて図2〜図4A−4Cを参照しながら説明する。図4Aに示すごみの混合度評価システム100は、以下の構成を有する。

0023

撮像部31は、ごみピット1内(例えば、攪拌エリア15)のごみをその上方から撮像する。撮像部31は、例えば、ごみピット1内の柱、壁、天井などに固定設置可能であり、本実施形態ではクレーンガータ21よりも下方の壁に設置する。撮像部31は、例えば、動画または静止画を撮像するCCDカメラCMOSカメラ、赤外線カメラであってもよい。動画撮像の場合には静止画が切り出されてもよい。画像は、その撮像時刻紐付けられてメモリ(例えば、撮像部内部あるいは混合度評価システム100のメモリ)に保存される。撮像部31は、定期的にまたは所定のタイミング、例えば混合度を判断するタイミングでごみを撮像してもよい。
また、本実施例1では撮像部31は一つであるが、これに制限されず、撮像部が複数設置されていてもよい。複数の撮像部で攪拌エリア15を分けて撮像してもよく(一部重複して撮像してもよく)、攪拌エリア全体を複数の撮像部のそれぞれが別の角度から撮像してもよい。複数の撮像部で撮像した画像は、例えば、攪拌エリア全体が1枚の画像になるように合成処理部(不図示)で処理されてもよい。本実施例1の撮像部31で撮像した画像はRGB画像である。なお、RGB画像に限定されず、例えば、赤外線カメラによる面像でもよい。

0024

レーザ距離計32は、ごみピット1内で堆積ごみD1までの距離を検出する。レーザ距離計32は、ごみピット1内の上方部に固定または移動可能に設置され、例えば、クレーンガータ21にクレーン進行方向に移動可能に設置され、クレーン22と共に移動してもよく、別々に移動してもよく、クレーン22近傍に設置されていてもよい。垂直下方に固定設置される場合に、レーザ距離計32がその検出角度を変えて検出できるように角度調整可能に構成されていてもよい。
本実施例1では、クレーンガータ21に固定され、図1において左右に検出角度を変えて下方のごみ(測定点P)までの距離を検出できる。図1紙面垂直方向にクレーンガータ21が移動することで、攪拌エリア15全体のごみまでの距離を検出できる。
測定点Pの座標(X−Y平面座標)は、レーザ距離計32の位置および検出角度(測定点角度θ)に基づいて算出できる。レーザ距離計32の位置はクレーンガータ21の位置座標と、クレーンガータ21とレーザ距離計32との相対位置から導ける。
測定点Pの座標と検出された距離A、測定点角度θ、検出時刻づけられてメモリ(例えば、レーザ距離計内部あるいは混合度評価システム1内のメモリ)に保存される。

0025

撮像部31の撮像時刻とレーザ距離計32の距離検出時刻とは、完全に一致していなくともよい。レーザ距離計32の検出時刻とほぼ対応した画像を撮像する構成でもよい。少なくともいずれか一方あるいは両方が処理(距離検出、撮像)している際に、クレーンによる攪拌が行われていないことが好ましい。
攪拌のためにクレーンを自動運転している所定のタイミングあるいは焼却炉40にごみを投入しているタイミングで、画像の撮像および距離の検出をしてもよい。

0026

測定点ごみ高さ算出部101は、距離A、測定点角度θ、およびレーザ距離計32からごみピット1の底面までの基準距離Bに基づいて、測定点ごみ堆積高さZを算出する。基準距離Bはレーザ距離計32から垂直下方向の床(ここでは攪拌エリア15の床)までの距離である。
Z=B−A×cosθ (1)

0027

三次元ごみ高さ算出部102は、ごみピット1内の平面座標(X−Y)と測定点ごみ堆積高さZの情報とに基づいて、ごみの三次元高さ情報Wを算出する。
三次元高さ情報Wは、撮像時刻と検出時刻の情報を含んでいてもよい。
三次元ごみ高さ算出部102は、所定のタイミングで、三次元高さ情報Wを算出する。
本実施形態において、「所定のタイミング」は、一定間隔でもよく、決まった時刻でもよく、作業員命令操作に基づいたタイミングでもよい。

0028

画像変換部111は、撮像部31の設置情報(例えば、ごみピット内の設置された位置座標、撮像角度レンズ画角など)に基づいて、撮像部31で撮像された画像を上空視点画像に変換する。本実施例1では撮像部31は、攪拌エリア15のごみを斜め上方からの所定角度で撮像しているため、その撮像画像を上空視点画像に変換している。

0029

画像補正部112は、ごみの三次元高さ情報Wに基づいて、前記上空視点画像の全ての区域が同一高さ平面上になるように補正する。ここで得られた画像を補正画像とする。
これにより、同一高さの平面画像が得られる。

0030

二値化処理部113は、RGB画像である補正画像をHSI画像に変換し、色相H、彩度S、輝度Iのいずれかで画像を階調化して階調化画像を得る。次いで、二値化処理部113は、この階調化画像を所定の閾値で二値化して二値化画像を得る。ここで「所定の閾値」は、例えば、ピット全体における階調化した際の要素(色相H、彩度S、輝度I)の平均値でもよい。本実施例1では輝度によって階調化し、閾値は、輝度の平均を用いる。
なお、別実施例として、「階調化」は色相、彩度、輝度に限定されず、RGBのいずれかで階調してもよい。また、撮像部が赤外線カメラの場合に、上記画像変換処理、上記画像補正処理をした後で、二値化処理部113は例えば波長、周波数などで階調化してもよい。

0031

混合度評価部130は、二値化画像を用いてごみの混合度を評価する。本実施例1において、混合度評価部130は、ばらつき評価部131を有する。
ばらつき評価部131は、二値化画像を複数の分割エリアを有する2以上の評価エリアに分割し、各分割エリアの明部分あるいは暗部分の抽出面積を算出する。
例えば、明部分はごみ袋そのままが多くある画像であり、攪拌が不十分であり、暗部分はごみ袋が破砕された状態の画像であり攪拌が十分であると推測される。
さらに、ばらつき評価部131は、全評価エリアに対する分割エリアの前記明部分あるいは暗部分の抽出面積の分散σ2を算出する。本実施形態では、面積算出にあたり画素数カウントする方法を用いるが、特にこれに制限されず、他の方法で明部分あるいは暗部分の面積を算出してもよい。
上記分散の算出と共にあるいは代替して、ばらつき評価部131は、各評価エリアに対する分割エリアの前記明部分あるいは暗部分の抽出面積の分散σ2を算出することができる。
また、分散σ2と共にあるいは分散に代替して、ばらつき評価部131は、標準偏差σおよび/または変動係数CV)を算出することができる。

0032

ばらつき評価部131は、ばらつきに基づいてごみの混合度を評価する。本実施形態において、ばらつき評価部131は、分散σ2が所定値を超えるか否かを判断する。所定値は予め設定されており、ごみピットごと(地域性、天候)に設定を変更できる。所定値は、実験、長期運転による経験則に基づいて設定してもよい。
ばらつき評価部131で、分散σ2が所定値を超えて、大きい値になるほど、多様なごみがエリア内に存在する、つまり攪拌が十分になされていることを示す。

0033

(処理フロー)
テップS1において、撮像部31がごみピット内の画像を撮像する。レーザ距離計32がごみピット内のごみ(測定点P)までの距離Aを測定する。
ステップS2において、各測定点でのごみ堆積高さZを以下の式から算出する。
Z=B−A×cosθ (1)
次いで、ごみピット1内の平面座標(X−Y)とごみ堆積高さZの情報とに基づいて、ごみの三次元高さ情報Wを算出する。

0034

ステップS3において、上空視点画像を作成し、三次元高さ情報Wに基づいて、上空視点画像の全ての区域が同一高さ平面上になるように補正画像を作成する。
ステップS4において、RGB画像である補正画像を、色相H、彩度S、輝度IのHIS変換し、輝度に基づく輝度画像を作成する。輝度画像を256階調で階調化する。図2Aは、ごみピット内の階調化した画像の一例を示す。ここで、画素数と実面積(攪拌エリア)が対応し、画素ごとに明暗の輝度を示す。
なお、別実施例として、「階調化」は色相、彩度、輝度に限定されず、RGBのいずれかで階調してもよい。また、撮像部が赤外線カメラの場合に、上記画像変換処理、上記画像補正処理をした後で、二値化処理部113は例えば波長、周波数などで階調化してもよい。

0035

ステップS5において、全画素に対する平均輝度を算出し、閾値に設定する。
平均輝度=(輝度0×その画素数+輝度1×その画素数+・・輝度255×その画素数)/全画素数(2)

0036

ステップS6において、閾値より明るい画素を抽出し二値化する。なお、別例として暗い画素を抽出し二値化してもよい。図2Bに二値化した二値化画像の一例を示す。

0037

ステップS7において、全画素を評価エリアで分画する。各評価エリアはさらに分割エリアで分画する。分割エリアのそれぞれで抽出画素数(面積)を算出する。ここで抽出画素は、明部分(白)である。図2Cは全画素を評価エリアで分画した一例を示す。太枠が評価エリアであり、破線最小単位の画素を示す。なお、「最小単位の画素」は1つでもよく複数でもよい。図2Dは評価エリアSa〜Siのアドレスの一例を示す。図2Eは評価エリアSaの分割エリアSa1〜Sa9のアドレスの一例を示す。他の評価エリアSb〜Siも同様にアドレスが設定される。本実施形態において評価エリアは攪拌エリア15のクレーン番地と同じである。
図2Fは、評価エリアSaの各分割エリアSa1〜Sa9の抽出画素数を示す。
Sa1=5
Sa2=7
Sa3=4
Sa4=8
Sa5=5
Sa6=2
Sa7=8
Sa8=5
Sa9=5
他の評価エリアSb〜Siも同様に抽出画素数(抽出面積に相当する)を算出する。

0038

ステップS8−1において、各評価エリアに対して、抽出面積の分散σ2を算出する。

Saiは各分割エリアの抽出面積、Sa_aveは評価エリアSaにおける各分割エリアの抽出面積の平均である。nは評価エリア内の画素数であり、9×9である。
他の評価エリアSb〜Siにおいても同様に算出する。
なお、別実施形態として標準偏差、変動係数を算出してもよい。変動係数CVは式(4)で求めることができる。

σは標準偏差である。

0039

ステップS8−2において、全評価エリアに対して各評価エリアの抽出面積の分散σ2を算出する。

Saiは各分割エリアの抽出面積、So_aveは全評価エリア(ピット全体)Sa〜Siにおける各分割エリアの抽出面積の平均である。nは評価エリア内の画素数であり、9×9である。
他の評価エリアSb〜Siにおいても同様に算出する。
なお、別実施形態として、分散に代わり、標準偏差、変動係数を算出してもよい。

0040

ステップS9において、混合度を評価する。分散σ2が所定値を超えて、大きい値になるほど、多様なごみがエリア内に存在する、つまり攪拌が十分になされていることを示す。
ステップS8−1により各評価エリアに対する分散の時はその評価エリアにおける混合度を評価でき、ステップS8−2により全評価エリアに対する分散の時はごみピット全体と比較したその評価エリアの混合度を評価できる。

0041

ステップS10において、ステップS9での評価結果(数値化された混合度)を出力する。混合度は、混合度評価システム100からごみ質の推定システム500の記憶部501に送られ記憶される。

0042

(実施例1の別構成例)
実施例1の混合度評価システム100の別構成について図4B図4Cを参照しながら説明する。実施例1と同じ符号は同様の機能を有するため説明を省略し、異なる特徴を説明する。

0043

図4Bの別構成は以下の構成を有する。混合度評価部130は、面積平均評価部132を有する。
ステップS5において、面積平均評価部132は、分割エリアごとに、判別分析法を各分割エリアに適用する、あるいは、動的閾値法による二値化を行い、明部分(あるいは暗部分)をラベリングするなどして各粒子を抽出する。
面積平均評価部132は、各粒子面積を算出し、各粒子の面積平均を算出する。
面積平均評価部132は、各粒子の面積平均が所定値より小さいか否かを判断する。
面積平均評価部132の判断結果において、面積平均が所定値より小さい値ほど、ごみの破袋が進行している、つまり攪拌が十分になされていることを示す。
上記実施例1と同様に、評価エリア単位で評価することができる。

0044

図4Bの別構成は、上記図4Aの実施例1と共に混合度評価システム100に具備されていてもよい。
ばらつき評価部131と面積平均評価部132のそれぞれの判断あるいは総合判断によって混合度を評価してもよい。

0045

図4Cの別構成は、以下の構成を有する。混合度評価部130は、面積率評価部133を有する。

0046

面積率評価部133は、各評価エリアの明部分と暗部分との面積率(=暗部分/明部分)を算出する。
面積率評価部133は、面積率が所定値(例えば1未満)より大きいか否かを判断する。
面積率評価部133の判断結果において、面積率が所定値より大きい値ほど、ごみの破袋が進行している、つまり攪拌が十分になされていることを示す。
実施例1と同様に、評価エリア単位で評価することができる。

0047

図4Cの別構成は、図4Aの上記実施例1および/または図4Bの別構成と共に混合度評価システム100に具備されていてもよい。
ばらつき評価部131、面積平均評価部132および面積率評価部133のそれぞれの判断あるいは総合判断によって混合度を評価してもよい。

0048

(入力データの実施例2:吸光度の面積率を求める構成)
図6に示す吸光度の面積率算出システム200は、スペクトル二値化画像生成部201と、面積率算出部202を有する。

0049

撮像部31は、可視カメラおよびスペクトルカメラである。
スペクトル二値化画像生成部201は、スペクトルカメラでごみピット1の全体を撮像し、区分けされた波長ごとの二値化画像を生成する。図8Aに波長ごとの二値化画像の一例を示す。図8Aは、3種の区分けされた二値化画像を例示しているにすぎず、3種以上に区分けされていてもよい。

0050

面積率算出部202は、ごみピットを評価エリアに区分し、それぞれの波長ごとに対して閾値以上(または以下)の面積を計算し、評価エリア面積に対する比率を計算する。図8Bに波長区分ごとの二値化画像の一例を示す。図8Cに各評価エリアの区分された波長ごとの面積率の一例を示す。面積率は百分率で表してもよい。この面積率は、面積率算出システム200からごみ質の推定システム500の記憶部501に送られ記憶される。

0051

(入力データの実施例3:吸光度の面積率を求める構成)
図7に示す吸光度平均値算出システム300は、スペクトル画像データから区分けされた波長ごとに各評価エリア内の吸光度の平均値を算出する吸光度平均値算出部301を有する。図8Dに各評価エリアの区分された波長ごとの吸光度平均値の一例を示す。この吸光度平均値は、吸光度平均値算出システム300からごみ質の推定システム500の記憶部501に送られ記憶される。

0052

(投入ごみ質推定モデルの生成)
入力データ作成部502は、各評価エリアにおける混合度、吸光度の面積率、吸光度平均値のデータを取得し、入力データの元データとしてデータベース化する。
図9Aに、記憶部501に保存された入力データのデータベースの一例を示す。
入力データ作成部502は、評価エリアSa(混合番地に対応する)のごみを焼却炉の投入ホッパに投入したときの、ごみの混合度、吸光度の面積率、吸光度平均値、投入ごみ重量、投入時刻のデータを記憶部501に記憶する。他の評価エリアのごみを投入したときも、同様の方法でデータ構成される。図9Bに、投入されたごみの入力データの一例を示す。

0053

本実施形態1では、混合度評価システム100、吸光度の面積率算出システム200、吸光度平均値算出システム300は、入力データ作成部502の一部機能を有する。別実施形態として、これら構成要素が、入力データ作成部502としてごみ質の推定システム500に組み込まれていてもよい。

0054

投入ごみ質推定モデル生成部503は、入力データと、ごみ質教師データとを用いて知的情報処理技術により、ごみ質を推定する投入ごみ質推定モデルを生成する。ごみ質教師データは、予め記憶部501に記憶されていてもよく、投入ごみ質推定モデル生成部503が機能するときに、外部装置から取得する構成であってもよい。
本実施形態1では、ごみ質教師データは、ごみ組成(水、炭素、水素、排ガス中の塩化水素(HCl)および二酸化硫黄(SO2)など)の濃度、発熱量などである。
なお、別実施形態として、ごみ質の推定システム500は、ごみ質教師データを作成するごみ質教師データ作成部を有していてもよい。
ごみ組成濃度は、例えば排ガス分析計などの各種成分に応じた分析計で排ガスを分析することで得られる。また、所定の成分(例えば、酸素、水分)から他の成分(例えば二酸化炭素)を算出してもよい。
また、発熱量は特許第5996762号公報の方法を用いて算出してもよい。ごみ質教師データ作成部は、発熱量を推定する発熱量算出部を有していてもよい。
図10にごみ質教師データの例を示す。

0055

(特許第5996762号公報の方法で発熱量を算出)
第一の方法は、R1〜R8の手順である。
(R1)排ガス中の酸素および水分の成分濃度を測定する。
(R2)測定された前記酸素および水分の成分濃度から、下式を基に排ガス中の二酸化炭素濃度を推算する。
[CO2]=Ro×(100−[H2O])/100−[O2]
ここで、[ ]内は百分率表示濃度を示し、Roは大気中の酸素濃度から灰分に取り込まれる酸素成分量を減じて設定された係数を示す。
(R3)前記酸素濃度,水分濃度および二酸化炭素濃度を用い、排ガス中の窒素濃度を算出する。
(R4)算出された窒素濃度を基に燃焼空気中の窒素濃度に対する換算係数を算出し、該換算係数を乗じた前記酸素,二酸化炭素および水分の換算成分濃度を算出する。
(R5)換算された前記酸素,二酸化炭素および水分の成分濃度から、燃焼処理に用いられた燃焼空気の単位供給量当り酸素消費量を算出する。
(R6)算出された前記酸素消費量から、燃焼空気の単位供給量当りの、該燃焼処理において生成した二酸化炭素および水分に係る発熱量、該生成水分量と前記廃棄物中に含まれていた水分量の総量からの潜熱量を算出する。
(R7)燃焼処理された廃棄物の供給量から、燃焼空気の単位供給量当りの処理された廃棄物量を算出する。
(R8)算出された前記発熱量,前記潜熱量および廃棄物量から、処理された廃棄物量当りの推算発熱量Aを算出する。

0056

第二の方法は、S1〜S7の手順である。
(S1)排ガス中の酸素,二酸化炭素および水分の成分濃度を測定する。
(S2)測定された前記各成分濃度から、排ガス中の窒素濃度を算出する。
(S3)算出された窒素濃度を基に燃焼空気中の窒素濃度に対する換算係数を算出し、該換算係数を乗じた前記酸素,二酸化炭素および水分の換算成分濃度を算出する。
(S4)換算された前記酸素,二酸化炭素および水分の成分濃度から、燃焼処理に用いられた燃焼空気の単位供給量当りの酸素消費量を算出する。
(S5)算出された前記酸素消費量から、燃焼空気の単位供給量当りの、該燃焼処理において生成した二酸化炭素および水分に係る発熱量、該生成水分量と前記廃棄物中に含まれていた水分量の総量からの潜熱量を算出する。
(S6)燃焼処理された廃棄物の供給量から、燃焼空気の単位供給量当りの処理された廃棄物量を算出する。
(S7)算出された前記発熱量,前記潜熱量および廃棄物量から、処理された廃棄物量当りの推算発熱量Bを算出する。

0057

(他の方法で発熱量を算出)
第三の方法は、A1〜A8の手順である。
(A1)燃焼炉からの排ガス流量を測定する。
(A2)燃焼炉からの排ガス中の酸素,二酸化炭素および水分の成分濃度を測定する。
(A3)測定された前記各成分濃度から、排ガス中の窒素濃度[N2]を算出する。
(A4)算出された窒素濃度[N2]を基に大気中の窒素濃度Anに対する換算係数を算出し、該換算係数を乗じた前記酸素,二酸化炭素および水分の換算成分濃度Go,GdおよびGwを算出する。
(A5)換算された二酸化炭素の成分濃度Gdを基に、被燃焼物単位供給量当りの被燃焼物中の炭素量を算出する。
(A6)大気中の酸素濃度Aoから、換算された酸素の成分濃度Goおよび二酸化炭素の成分濃度Gdを減算し、燃焼処理において消費された被燃焼物中の水素量および燃焼処理によって発生した水分量を算出する。
(A7)換算された水分の成分濃度Gwおよび算出された前記水分量を基に、被燃焼物中の水分蒸発量を算出する。
(A8)算出された前記炭素量,水素量および水分量を用い、燃焼処理により発生した被燃焼物中の炭素と水素の反応発熱量および水分の潜熱量に基づく、燃焼処理された被燃焼物単位供給量当りの算出発熱量Aを算出する。

0058

(他の方法で発熱量を算出)
第四の方法は、B1〜B9の手順である。
(B1)燃焼炉からの排ガス流量を測定する。
(B2)排ガス中の酸素および水分の成分濃度を測定する。
(B3)測定された酸素,水分の成分濃度[O2],[H2O]から、下式1を基に排ガ
ス中の二酸化炭素濃度[CO2]を算出する。
[CO2]=Ro×(100−[H2O])/100−[O2]
ここで、[ ]内は百分率表示濃度を示し、Roは大気中の酸素濃度から灰分に取り込まれる酸素成分量を減じて設定された係数を示す。
(B4)測定された酸素濃度[O2]と水分濃度[H2O]および算出された二酸化炭素濃度[CO2]から、排ガス中の窒素濃度[N2]を算出する。
(B5)算出された窒素濃度[N2]を基に大気中の窒素濃度Anに対する換算係数を算出し、該換算係数を乗じた前記酸素,二酸化炭素および水分の換算成分濃度Go,GdおよびGwを算出する。
(B6)換算された二酸化炭素の成分濃度Gdを基に、被燃焼物単位供給量当りの被燃焼物中の炭素量Ecを算出する。
(B7)大気中の酸素濃度Aoから、換算された酸素の成分濃度Goおよび二酸化炭素の成分濃度Gdを減算し、燃焼処理において消費された被燃焼物中の水素量Ehおよび燃焼処理によって発生した水分量Cwを算出する。
(B8)換算された水分の成分濃度Gwおよび算出された前記水分量を基に、被燃焼物中の水分蒸発量を算出する。
(B9)算出された前記炭素量,水素量および水分量を用い、燃焼処理により発生した被燃焼物中の炭素と水素の反応発熱量および水分の潜熱量に基づく、燃焼処理された被燃焼物単位供給量当りの算出発熱量Bを算出する。
上記において、混入空気量および被燃焼物中の酸素量を算出してもよい。
下式に基づき、燃焼炉に供給される燃焼空気以外の混入空気量を算出する。
(混入空気量)=(排ガス流量×[N2]−燃焼空気供給量×An)/An
下式に基づき、被燃焼物中の酸素量を算出してもよい。
(被燃焼物中の酸素量)=(排ガス流量×[O2])−(燃焼空気供給量×Aa−排ガス流量×[CO2]−水分量Cw)−(混入空気量×An)

0059

本実施形態1では、投入ごみ質推定モデル生成部503は、燃焼装置の投入口にごみを投入してから燃焼が開始されるまでの時間遅れ量に基づいて、ごみ質教師データと入力データとの時間的対応づけを行って投入ごみ質推定モデルを生成する。例えば、ストーカ式焼却炉の場合に、時間遅れ量は、例えば30〜40分とする。

0060

また、別実施形態として「ごみ質教師データと入力データとの時間的対応づけ」は、方法(1)〜(5)を用いて行ってもよい。
(1)投入ホッパに投入されるごみの入力データ、重量データを記憶部に記憶する。
(2)投入されたごみの堆積状態を分画し、分画された堆積ごみのそれぞれの重量と、入力データを記憶部に記憶する。例えば、第一分画堆積ごみG1、第二分画堆積ごみG2、第三分画堆積ごみG3のそれぞれの重量を記憶する。
(3)ごみが、燃焼装置の焼却炉に供給されるたびに供給ごみの重量(例えば50kgの炉内供給)を投入ホッパ内の最下部の第一分画堆積ごみの残重量から引く。供給ごみの重量は定量供給(例えば50kg)されていてもよく、供給ごみの重量を供給するたびに計測されていてもよい。
(4)残重量がになった分画堆積ごみは記録から取り除く。引ききれなかった分の重量は新しく最下部になった第n分画堆積ゴミの残重量から引く。
(5)供給ごみの入力データと、この時点でのごみ質教師データとを対応させる。
図11で、投入されたごみ(ごみTAG)の堆積状態、送り込み状態を示す。

0061

(別実施形態)
実施形態1では、入力データに3種類を用いていたが、これに制限されず、面積率、吸光度平均値、混合度の内、1種または2種以上であってもよい。
また、入力データとして、ごみ搬入車両、日付および天候の中から1種または2種以上の情報をさらに含んでもよい。
実施形態1では、ごみ質教師データは、ごみの組成(水、炭素、水素、排ガス中の塩化水素(HCl)および二酸化硫黄(SO2)など)の濃度、発熱量などであったが、これに制限されず、上記の1種または2種以上であってもよい。
実施形態1では、混合度評価システム100、吸光度の面積率算出システム200、吸光度平均値算出システム300で入力データを作成したが、これに制限されず、ごみ質の推定システム500の入力データ作成部502が、それらの機能を有していてもよい。

0062

(クレーン運転制御システム)
クレーン運転制御システム600は、上記ごみ質の推定システム500で生成された投入ごみ質推定モデルを記憶するモデル記憶部601と、投入されるごみの入力データを投入ごみ質推定モデルに入力し、ごみ質を推定するごみ質推定部602と、ごみ質推定モデルから出力された推定ごみ質に応じて、クレーンを自動制御する自動運転制御部603を有する。
上記自動運転制御部603は、ごみ質が各評価エリアで均一になるようにクレーンを制御してもよい。
上記自動運転制御部603は、燃焼装置の発熱量が期待値よりも低い場合に、発熱量の高いごみを投入するようにクレーンを制御してもよい。
上記自動運転制御部603は、燃焼装置の発熱量が期待値よりも高い場合に、発熱量の低いごみを投入するようにクレーンを制御してもよい。

0063

クレーン運転制御システム600は、自動運転制御に限らず、手動運転制御も可能に構成されている。オペレータは、モニターに表示された各評価エリアの推定ごみ質の分布に応じて、クレーンを運転することが可能である。

0064

投入ごみの入力データは、既述した、混合度評価システム100、吸光度の面積率算出システム200、吸光度平均値算出システム300、ごみ質の推定システム500の機能によって得られる。

0065

混合度評価システム100、吸光度の面積率算出システム200、吸光度平均値算出システム300、ごみ質の推定システム500、クレーン運転制御システム600の各構成要素は、メモリ、プロセッサー、ソフトウエアプログラムを有する情報処理装置(例えば、コンピュータ)や、専用回路、ファームウエアなどで構成できる。

0066

1ごみピット
15攪拌エリア
21クレーンガータ
22クレーン
23バケット
31撮像部
32レーザ距離計
100混合度評価システム
101測定点ごみ高さ算出部
102 三次元ごみ高さ算出部
111画像変換部
112画像補正部
113二値化処理部
130 混合度評価部
131 ばらつき評価部
132面積平均評価部
133面積率評価部
200 面積率算出システム
201スペクトル二値化画像生成部
202 面積率算出部
300吸光度平均値算出システム
301 吸光度平均値算出部
500 ごみ質の推定システム
501 記憶部
502 入力データ作成部
503投入ごみ質推定モデル生成部
600クレーン運転制御システム
601モデル記憶部
602 ごみ質推定部
603自動運転制御部

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