図面 (/)

技術 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物

出願人 三井化学株式会社
発明者 有野恭巨市野光太郎
出願日 2018年3月12日 (2年11ヶ月経過) 出願番号 2018-044370
公開日 2019年9月19日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-156947
状態 未査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 建築用シール材 加熱形態 剪断速度依存性 絶対分子量分布 自動車用シール材 応答強度 架橋程度 UHF
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

解決手段

エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物(Y)およびヒドロシリコン架橋用白金系触媒(Z)並びに補強剤を70〜200質量部、軟化剤を40〜100質量部、および発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムを5〜80質量部を含むことを特徴とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物。

概要

背景

エチレンα−オレフィン非共役ポリエンランダム共重合体(以下、EPDMと略す場合がある)をヒドロシリル架橋して得られる共重合体組成物(特許文献1)は、イオウ加硫過酸化物架橋と比較して機械的強度耐熱老化性圧縮永久歪みブルーム性に優れ、連続架橋が可能であることなどの特徴を有し、パッキンガスケットシール部品への応用が期待される。

EPDMからなる共重合体組成物は、EPDMにさまざまな架橋剤、触媒充填剤配合剤を段階的に加えながら所定の温度条件下で段階的に混練して得られる。しかしながら、EPDMの炭素炭素二重結合ヒドロシリル基含有化合物とによるヒドロシリル架橋反応は、温度がかかる混練の初期段階から既に開始されるため、混練途中での加工性が徐々に低下する。そのため、架橋反応を抑制する目的で、反応抑制剤が配合される場合がある。

概要

熱空気下で架橋しても発泡体表面劣化せず、かつ表面平滑性、圧縮永久歪みに優れる発泡体を得るに好適なエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物の提供。エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物(Y)およびヒドロシリコン架橋用白金系触媒(Z)並びに補強剤を70〜200質量部、軟化剤を40〜100質量部、および発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムを5〜80質量部を含むことを特徴とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物。なし

目的

本発明は、熱空気下で架橋しても発泡体表面が劣化せず、かつ表面平滑性、圧縮永久歪みに優れる発泡体を得るに好適なエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物を開発することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有し、下記(i)〜(v)の要件を満たすことを特徴とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物(Y)およびヒドロシリコン架橋用白金系触媒(Z)、並びに補強剤を70〜200質量部、軟化剤を40〜100質量部、および発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムを5〜80質量部を含むことを特徴とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物。(i)エチレン/α−オレフィンのモル比が40/60〜99.9/0.1である。(ii)非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)100重量%中、0.07重量%〜10重量%である。(iii)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、下記式(1)を満たす。4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40…式(1)(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率)とが、下記式(2)を満たす。P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×6…式(2)(v)3D−GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたり長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。LCB1000C≦1−0.07×Ln(Mw)‥式(3)

請求項2

エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S):100質量部に対して、上記ヒドロシリル基含有化合物(Y)が0.1〜100質量部、上記白金系触媒(Z)が0.1〜100000重量ppm、および反応抑制剤(D)が0.05〜5質量部の範囲にある請求項1に記載のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物。

技術分野

0001

本発明は、熱空気下で架橋しても発泡体表面劣化せず、かつ表面平滑性圧縮永久歪みに優れる発泡体を得るに好適なエチレンα−オレフィン非共役ポリエン共重合体組成物に関する。

背景技術

0002

エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体(以下、EPDMと略す場合がある)をヒドロシリル架橋して得られる共重合体組成物(特許文献1)は、イオウ加硫過酸化物架橋と比較して機械的強度耐熱老化性、圧縮永久歪み、ブルーム性に優れ、連続架橋が可能であることなどの特徴を有し、パッキンガスケットシール部品への応用が期待される。

0003

EPDMからなる共重合体組成物は、EPDMにさまざまな架橋剤、触媒充填剤配合剤を段階的に加えながら所定の温度条件下で段階的に混練して得られる。しかしながら、EPDMの炭素炭素二重結合ヒドロシリル基含有化合物とによるヒドロシリル架橋反応は、温度がかかる混練の初期段階から既に開始されるため、混練途中での加工性が徐々に低下する。そのため、架橋反応を抑制する目的で、反応抑制剤が配合される場合がある。

先行技術

0004

特開2006−290917号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、熱空気下で架橋しても発泡体表面が劣化せず、かつ表面平滑性、圧縮永久歪みに優れる発泡体を得るに好適なエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物を開発することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有し、下記(i)〜(v)の要件を満たすことを特徴とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物(Y)、ヒドロシリコン架橋用白金系触媒(Z)、並びに補強剤を70〜200質量部、軟化剤を40〜100質量部、および発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムを5〜80質量部を含むことを特徴とするエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に係る。

0007

(i)エチレン/α−オレフィンのモル比が40/60〜99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)100重量%中、0.07重量%〜10重量%である。
(iii)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、下記式(1)を満たす。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40 … 式(1)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×6 … 式(2)
(v)3D−GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたり長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB1000C≦1−0.07×Ln(Mw) ‥ 式(3)

発明の効果

0008

本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物は、ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物(Y)、ヒドロシリコン架橋用の白金系触媒(Z)、補強剤、軟化剤、および発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムを適量含むので、当該組成物を用いてなる発泡体は、発泡体を得る際の熱空気下での発泡体表面劣化が起こらず、かつ得られる発泡体は、圧縮永久歪みが低く、表面平滑性も良好である。

0009

<エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物〔以下、「共重合体組成物」と略称する場合がある。〕を構成するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)〔以下、「共重合体(S)」と略称する場合がある。〕は、エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、下記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)とに由来する構成単位を有する。

0010

このような本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、上記(A)、(B)、(C)に由来する構造単位に加えて、さらに上記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を分子中に1つのみ含む非共役ポリエン(D)に由来する構成単位を有していてもよい。

0011

炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセンなどが挙げられる。これらのうち、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素原子数3〜8のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレンが好ましい。このようなα−オレフィンは、原料コストが比較的安価であり、得られるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が優れた機械的性質を示し、さらにゴム弾性を持った成形体を得ることができるため好ましい。これらのα−オレフィンは一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。

0012

すなわち、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、少なくとも1種の炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)に由来する構成単位を含んでおり、2種以上の炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)に由来する構成単位を含んでいてもよい。

0013

上記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)としては、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)、ノルボルナジエン、1,4−ヘキサジエンジシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらのうちでは、入手容易性が高く、ヒドロシリル架橋が良好で、重合体組成物耐熱性が向上しやすいことから非共役ポリエン(C)がVNBを含むことが好ましく、非共役ポリエン(C)がVNBであることがより好ましい。非共役ポリエン(C)は一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。

0014

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、エチレン(A)、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)および前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位に加えて、さらに、前記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を分子中に1つのみ含む非共役ポリエン(D)に由来する構成単位を含んでいてもよい。

0015

このような非共役ポリエン(D)としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エチル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2−ジメチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネンなどが挙げられる。これらのうちでは、入手容易性が高く、ヒドロシリル架橋時の架橋速度を制御しやすく、良好な機械物性が得られやすいことからENBが好ましい。非共役ポリエン(D)は一種単独で用いても、二種以上を用いてもよい。

0016

本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体が、前記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を分子中に1つのみ含む非共役ポリエン(D)に由来する構成単位を含む場合、その割合は本発明の目的を損なわない範囲において特に限定されるものではないが、通常、0〜20重量%、好ましくは0〜8重量%、より好ましくは0.01〜8重量%程度の重量分率で含む(ただし、(A)、(B)、(C)、(D)の重量分率の合計を100重量%とする)。

0017

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、上述の通り、エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、上記非共役ポリエン(C)と、必要に応じて上記非共役ポリエン(D)とに由来する構成単位を有する共重合体であって、下記(i)〜(v)の要件を満たす。
(i)エチレン/α−オレフィンのモル比が40/60〜99.9/0.1である。
(ii)非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が0.07重量%〜10重量%である。
(iii)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、下記式(1)を満たす。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40 … 式(1)
(iv)レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率)とが、下記式(2)を満たす。
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×6 … 式(2)
(v)3D−GPCを用いて得られた、1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たす。
LCB1000C≦1−0.07×Ln(Mw) ‥ 式(3)

0018

本明細書において、前記(i)〜(v)をそれぞれ、要件(i)〜(v)とも記す。また、本明細書において、「炭素原子数3〜20のα−オレフィン」を単に「α−オレフィン」とも記す。

0019

(要件(i))
要件(i)は、本発明に係わるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)中のエチレン/α−オレフィンのモル比が40/60〜99.9/0.1を満たすことを特定するものであり、このモル比は好ましくは50/50〜90/10、より好ましくは55/45〜85/15、さらに好ましくは55/45〜78/22を満たすことが望ましい。このような本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、ヒドロシリル架橋して得られる発泡体が優れたゴム弾性を示し、機械的強度ならびに柔軟性に優れたものとなるため好ましい。

0020

なお、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)中のエチレン量(エチレン(A)に由来する構成単位の含量)およびα−オレフィン量(α−オレフィン(B)に由来する構成単位の含量)は、13C−NMRにより求めることができる。

0021

(要件(ii))
要件(ii)は、本発明に係わるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)中において、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率が、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)100重量%中(すなわち全構成単位の重量分率の合計100重量%中)、0.07重量%〜10重量%の範囲であることを特定するものである。この非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率は、好ましくは0.1重量%〜8.0重量%、より好ましくは0.5重量%〜5.0重量%であることが望ましい。

0022

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が、要件(ii)を満たすと、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物から得られる発泡体が充分な硬度を有し、機械特性に優れたものとなるため好ましく、ヒドロシリル架橋した場合には、早い架橋速度を示すものとなり、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が、発泡体の製造に好適なものとなるため好ましい。

0023

なお、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)中の非共役ポリエン(C)量(非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の含量)は、13C−NMRにより求めることができる。

0024

(要件(iii))
要件(iii)は、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)において、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の重量平均分子量(Mw)と、共重合体中における非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率:重量%)と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)とが、次の関係式(1)を満たすことを特定するものである。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦40 … 式(1)

0025

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が、要件(iii)を満たす場合、VNBなどの非共役ポリエン(C)に由来する構造単位の含有量が適切であって、十分なヒドロシリル架橋性能を示すとともに、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物を用いて発泡体を製造した場合には、架橋速度に優れ、架橋後の発泡体が優れた機械特性を示すものとなるため好ましい。

0026

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、より好ましくは、下記関係式(1')を満たすことが望ましい。
4.5≦Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量≦35 … 式(1')
なお、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算数値として求めることができる。

0027

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、「Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量」が前記式(1)あるいは(1')を満たす場合には架橋程度が適切となり、これを用いることにより機械的物性と耐熱老化性とにバランスよく優れた発泡体を製造することができる。「Mw×(C)の重量分率/100/(C)の分子量」が少なすぎる場合には、ヒドロシリル架橋する際に架橋性不足して架橋速度が遅くなることなることがあり、また多すぎる場合には過度に架橋を生じて得られる発泡体の機械的物性が悪化する場合がある。

0028

(要件(iv))
要件(iv)は、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)(Pa・sec)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)(Pa・sec)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))と、極限粘度[η]と、前記非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率:重量%)とが、下記式(2)を満たすことを特定するものである。
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×6 … 式(2)

0029

ここで、周波数ω=0.1rad/sでの複素粘度η*(ω=0.1)と、周波数ω=100rad/sでの複素粘度η*(ω=100)との比P(η*(ω=0.1)/η*(ω=100))は、粘度の周波数依存性を表すものであって、式(2)の左辺にあたるP/([η]2.9)は、短鎖分岐や分子量などの影響はあるものの、長鎖分岐が多い場合に高い値を示す傾向がある。一般に、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体では、非共役ポリエンに由来する構成単位を多く含むほど、長鎖分岐を多く含む傾向があるが、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、従来公知のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体よりも長鎖分岐が少ないことにより上記式(2)を満たすことができると考えられる。本発明において、P値は、粘弾性測定装置Ares(Rheometric Scientific社製)を用い、190℃、歪み1.0%、周波数を変えた条件で測定を行って求めた、0.1rad/sでの複素粘度と、100rad/sでの複素粘度とから、比(η*比)を求めたものである。

0030

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、好ましくは、下記式(2')を満たす。
P/([η]2.9)≦(C)の重量分率×5.7 … 式(2')
なお、極限粘度[η]は、135℃のデカリン中で測定される値を意味する。

0031

(要件(v))
要件(v)は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の、3D−GPCを用いて得られた1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)と、重量平均分子量(Mw)の自然対数[Ln(Mw)]とが下記式(3)を満たすことを特定するものである。
LCB1000C≦1−0.07×Ln(Mw) ‥ 式(3)
上記式(3)により、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の単位炭素数当たりの長鎖分岐含量の上限値が特定される。

0032

このようなエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、含まれる長鎖分岐の割合が少なく、ヒドロシリル架橋を行う場合の硬化特性に優れるとともに、これを用いて得られる発泡体が耐熱老化性に優れたものとなるため好ましい。

0033

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、好ましくは、下記式(3')を満たす。
LCB1000C≦1−0.071×Ln(Mw) ‥ 式(3')
ここで、Mwと1000炭素原子あたりの長鎖分岐数(LCB1000C)は、3D−GPCを用いて構造解析法により求めることができる。本明細書においては、具体的には、次のようにして求めた。

0034

3D-高温GPC装置PL-GPC220型(Polymer Laboratories社製)を用い、絶対分子量分布を求め、同時に粘度計で極限粘度を求めた。主な測定条件は以下の通り。
検出器示差屈折率計/GPC装置内蔵
角度光散乱光度計PD2040型(Precison Detectors社製)
ブリッジ型粘度計PL−BV400型(Polymer Laboratories社製)
カラム:TSKgelGMHHR-H(S)HT×2本+TSKgel GMHHR-M(S)×1本
(いずれも1本当たり内径7.8mmφ×長さ300mm)
温度:140℃
移動相:1,2,4-トリクロロベンゼン(0.025%BHT含有)
注入量:0.5mL
試料濃度:ca 1.5mg/mL
試料濾過孔径1.0μm焼結フィルターにて濾過
絶対分子量の決定に必要なdn/dc値は標準ポリスチレン(分子量190000)のdn/dc値0.053と単位注入質量あたりの示差屈折率計の応答強度より、試料ごとに決定した。

0035

粘度計より得られた極限粘度と光散乱光度計より得られた絶対分子量の関係より溶出成分毎の長鎖分岐パラメーターg'iを式(v−1)から算出した。

0036

ここで、[η]=KMv;v=0.725の関係式を適用した。

0037

また、g'として各平均値を下記式(v−2)、(v−3)、(v−4)から算出した。なお、短鎖分岐のみを有すると仮定したTrendlineは試料ごとに決定した。

0038

更にg'wを用いて、分子鎖あたりの分岐点数BrNo、炭素1000個あたりの長鎖分岐数LCB1000C、単位分子量あたりの分岐度λを算出した。BrNo算出はZimm-Stockmayerの式(v−5)、また、LCB1000Cとλの算出は式(v−6)、(v−7)を用いた。gは慣性半径Rgから求められる長鎖分岐パラメーターであり、極限粘度から求められるg'との間に次の単純な相関付けが行われている。式中のεは分子の形に応じて種々の値が提案されている。ここではε=1(すなわちg'=g)と仮定して計算を行った。

0039

λ=BrNo/M …(V−6)
LCB1000C=λ×14000 …(V−7)
*式(V−7)中、14000はメチレン(CH2)単位で1000個分の分子量を表す。

0040

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、極限粘度[η]が好ましくは0.1〜5dL/g、より好ましくは0.5〜5.0dL/g、さらに好ましくは0.9〜4.0dL/gであることが望ましい。

0041

また本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、重量平均分子量(Mw)が好ましくは10,000〜600,000、より好ましくは30,000〜500,000、さらに好ましくは50,000〜400,000であることが望ましい。

0042

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、上記の極限粘度[η]および重量平均分子量(Mw)を兼ね備えて満たすことが好ましい。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)では、非共役ポリエン(C)がVNBを含むことが好ましく、VNBであることがより好ましい。すなわち上述した式(1)、式(2)ならびに後述する式(4)等において、「(C)の重量分率」が「VNBの重量分率」(重量%)であることが好ましい。

0043

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、上述したように、上記(A)、(B)および(C)に由来する構造単位に加えて、さらに、前記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を分子中に1つのみ含む非共役ポリエン(D)に由来する構成単位を、0重量%〜20重量%の重量分率(ただし、(A)、(B)、(C)、(D)の重量分率の合計を100重量%とする)で含むことも好ましい。この場合には、下記(vi)の要件を満たすことが好ましい。

0044

(要件(vi))
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)と、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、共役ポリエン(D)に由来する構成単位の重量分率((D)の重量分率(重量%))と、非共役ポリエン(C)の分子量((C)の分子量)と、共役ポリエン(D)の分子量((D)の分子量)とが、下記式(4)を満たす。
4.5≦Mw×{((C)の重量分率/100/(C)の分子量)+((D)の重量分率/100/(D)の分子量)}≦45 … 式(4)
式(4)では、共重合体1分子中の非共役ジエン((C)と(D)の合計)の含量を特定している。

0045

上記(D)に由来する構造単位を含むエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が式(4)を満たす場合、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の組成物から得られる発泡体が優れた機械物性と耐熱老化性を示すものとなるため好ましい。

0046

要件(vi)を満たさず、式(4)中の「Mw×{((C)の重量分率/100/(C)の分子量)+((D)の重量分率/100/(D)の分子量)}」が少なすぎる場合、すなわち非共役ジエンの含量が少なすぎる場合には、十分な架橋がなされず適切な機械物性が得られない場合があり、多すぎる場合にはヒドロキシ架橋が過剰となり得られる発泡体の機械物性が悪化する場合がある他、耐熱老化性が悪化する場合がある。

0047

(要件(vii))
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、特に限定されるものではないが、レオメーターを用いて線形粘弾性測定(190℃)により得られた、周波数ω=0.01rad/sでの複素粘度η*(ω=0.01)(Pa・sec)と、周波数ω=10rad/sでの複素粘度η*(ω=10)(Pa・sec)と、非共役ポリエン(c)に由来する見かけヨウ素価とが、下記式(5)を満たすことが好ましい。

0048

Log{η*(ω=0.01)}/Log{η*(ω=10)}≦0.0753×{非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価}+1.42 … 式(5)
ここで、複素粘度η*(ω=0.01)および複素粘度η*(ω=10)は、要件(vi)における複素粘度η*(ω=0.1)および複素粘度η*(ω=100)と測定周波数以外は同様にして求められる。

0049

また、非共役ポリエン(C)に由来する見かけのヨウ素価は、次式により求められる。
(C)に由来する見かけのヨウ素価=(C)の重量分率×253.81/(C)の分子量
上記式(5)において、左辺は長鎖分岐量の指標となる剪断速度依存性を表し、右辺重合時に長鎖分岐として消費されていない非共役ポリエン(C)の含有量の指標を表す。要件(vii)を満たし、上記式(5)を満たす場合には、長鎖分岐の程度が高すぎないため好ましい。一方上記式(5)を満たさない場合には、共重合した非共役ポリエン(C)のうち、長鎖分岐の形成に消費された割合が多いこと分かる。

0050

またさらに本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位を十分量含有することが好ましく、共重合体中における非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の重量分率((C)の重量分率(重量%))と、共重合体の重量平均分子量(Mw)とが、下記式(6)を満たすことが好ましい。
6−0.45×Ln(Mw)≦(C)の重量分率≦10 …式(6)

0051

また本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、重量平均分子量(Mw)あたりの、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の数(nC)が、好ましくは6個以上、より好ましくは6個以上40個以下、さらに好ましくは7個以上39個以下、またさらに好ましくは10個以上38個以下であることが望ましい。

0052

このような本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、VNBなどの非共役ポリエン(C)から導かれる構成単位を十分量含有し、かつ、長鎖分岐含有量が少なく、過酸化物を用いて架橋を行う場合の硬化特性に優れ、成形性がよく、機械的特性などの物性バランスに優れるとともに特に耐熱老化性に優れる。

0053

さらに本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、重量平均分子量(Mw)あたりの、非共役ポリエン(D)に由来する構成単位の数(nD)が、好ましくは29個以下、より好ましくは10個以下、さらに好ましくは1個未満であることが望ましい。

0054

このような本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、ENBなどの非共役ポリエン(D)から導かれる構成単位の含有量が本発明の目的を損なわない範囲に抑制されており、後架橋を生じにくく、十分な耐熱老化性を有するため好ましい。

0055

ここで、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の重量平均分子量(Mw)あたりの、非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の数(nC)あるいは非共役ポリエン(C)に由来する構成単位の数(nD)は、非共役ポリエン(C)または(D)の分子量と、共重合体中における非共役ポリエン(C)または(D)に由来する構成単位の重量分率((C)または(D)の重量分率(重量%))と、共重合体の重量平均分子量(Mw)とから、下記式により求めることができる。
(nC)=(Mw)×{(C)の重量分率/100}/非共役ポリエン(C)の分子量
(nD)=(Mw)×{(D)の重量分率/100}/非共役ポリエン(D)の分子量

0056

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、重量平均分子量(Mw)あたりの、非共役ポリエン(C)および(D)に由来するそれぞれの構成単位の数(nc)および(nD)が、いずれも上記の範囲を満たす場合には、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が、長鎖分岐含有量が少なく、かつ、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)を含む組成物をヒドロキシ架橋を行う場合の架橋速度が速く、得られる発泡体の機械的特性などの物性バランスに優れるとともに、後架橋を生じにくく特に耐熱老化性に優れたものとなるため好ましい。

0057

<エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)の製造>
本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、エチレン(A)と、炭素原子数3〜20のα−オレフィン(B)と、前記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に2つ以上含む非共役ポリエン(C)と、必要に応じて前記一般式(I)および(II)からなる群から選ばれる部分構造を合計で分子中に1つのみ2含む非共役ポリエン(D)とからなるモノマーを共重合してなる共重合体である。

0058

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、前記の要件(i)〜(v)を満たす限りにおいて、どのような製法で調製されてもよいが、メタロセン化合物の存在下にモノマーを共重合して得られたものであることが好ましく、メタロセン化合物を含む触媒系の存在下にモノマーを共重合して得られたものであることがより好ましい。

0059

本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)は、具体的には、例えば、国際公開第2015/122495号パンフレット記載のメタロセン触媒に記載の方法を採用することにより製造することができる。

0060

<ヒドロシリル基含有化合物(Y)>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に含まれる成分の一つであるヒドロシリル基含有化合物(Y)は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)と反応して架橋剤として作用する。このヒドロシリル基含有化合物(Y)は、従来から製造・市販されている、例えば、線状、環状、分岐状の各構造あるいは三次元網目状構造樹脂状物など、その構造においていずれでも使用可能であるが、本発明で用いるヒドロシリル基含有化合物(Y)は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含んでいなければならない。

0061

このようなヒドロシリル基含有化合物(Y)は、通常、下記の一般式で表わされる化合物を使用することができる。
R4bHcSiO(4-b-c)/2
上記一般式において、R4は、脂肪族不飽和結合を除く、炭素原子数1〜10、特に炭素原子数1〜8の置換または非置換の1価炭化水素基であり、このような1価炭化水素基としては、メチル基エチル基からはじまりノニル基やデシル基に至る、n−、iso−、sec−、tert−などの異性体を含むアルキル基フェニル基ハロゲン置換のアルキル基、例えばトリフロロプロピル基を例示することができる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。

0062

上記一般式において、bは、1≦b<3、好ましくは0.6<b<2.2、特に好ましくは1.5≦b≦2であり、cは、1<c≦3、好ましくは1≦c<2であり、かつ、b+cは、0<b+c≦3、好ましくは1.5<b+c≦2.7である。

0063

本発明に係るヒドロシリル基含有化合物(Y)は、1分子中のケイ素原子数が好ましくは2〜1000個、特に好ましくは2〜300個、最も好ましくは4〜200個のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、具体的には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルテトラシクロシロキサン、1,3,5,7,8−ペンタメチルペンタシクロシロキサン等のシロキサンオリゴマー分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサンメチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、R22(H)SiO1/2 単位とSiO4/2単位とからなり、任意にR23SiO1/2 単位、R22SiO2/2 単位、R2(H)SiO2/2単位、(H)SiO3/2 またはR2SiO3/2単位を含み得るシリコーンレジンなどを挙げることができる。

0064

分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
(CH3)3SiO−(−SiH(CH3)−O−)d−Si(CH3)3
(式中のdは2以上の整数である。)

0065

分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
(CH3)3SiO−(−Si(CH3)2−O−)e−(−SiH(CH3)−O−)f−Si(CH3)3
(式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数である。)

0066

分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
HSi(CH3)2O−(−Si(CH3)2−O−)e−Si(CH3)2H
(式中のeは1以上の整数である。)

0067

分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
HSi(CH3)2O−(−SiH(CH3)−O−)e−Si(CH3)2H
(式中のeは1以上の整数である。)

0068

分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
HSi(CH3)2O−(−Si(CH3)2−O−)e−(−SiH(CH3)−O−)h−Si(CH3)2H
(式中のeおよびhは、それぞれ1以上の整数である。)

0069

以上のような化合物は、公知の方法により製造することができ、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはテトラメチルシクロテトラシロキサンと、末端基となり得るヘキサメチルジシロキサンあるいは1,3−ジハイドロ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどの、トリオルガノシリル基あるいはジオルガノハイドロジェンシロキシ基を含む化合物とを、硫酸トリフルオロメタンスルホン酸メタンスルホン酸等の触媒の存在下に、−10℃〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。

0070

<白金系触媒(Z)>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に含まれる成分の一つであるヒドロシリコン架橋用の白金系触媒(Z)は、付加反応触媒であり、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)のヒドロシリル基との付加反応アルケンヒドロシリル化反応)を促進するものであれば、特に制限はなく使用することができる。

0071

具体的な白金系触媒は、通常、付加硬化型の硬化に使用される公知のものでよく、例えば米国特許第2,970,150号明細書に記載の微粉末金属白金触媒、米国特許第2,823,218号明細書に記載の塩化白金酸触媒、米国特許第3,159,601号公報明細書および米国特許第159,662号明細書に記載の白金炭化水素との錯化合物、米国特許第3,516,946号明細書に記載の塩化白金酸とオレフィンとの錯化合物、米国特許第3,775,452号明細書および米国特許第3,814,780号明細書に記載の白金とビニルシロキサンとの錯化合物などが挙げられる。

0072

より具体的には、白金の単体白金黒)、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、あるいはアルミナシリカ等の担体に白金の担体を担持させたものなどが挙げられる。

0073

<反応抑制剤(D)>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に配合してもよい成分の一つである反応抑制剤(D)は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)が有するアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(Y)のヒドロシリル基との架橋反応(アルケンへのヒドロシリル化付加反応)を抑制する機能を有する化合物である。反応抑制剤(D)を配合した場合は、組成物の混練時および成形時での加工性を安定にする点で好ましい。

0074

本発明に係わる反応抑制剤(D)の具体例としては、例えば、ベンゾトリアゾール1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、1−エチニルシクロヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレンアルコール類;、アクリロニトリル;N,N-ジアリルアセトアミド、N,N-ジアリルベンズアミド、N,N,N',N'-テトラアリル-o-フタル酸ジアミド、N,N,N',N'-テトラアリル-m-フタル酸ジアミド、N,N,N',N'-テトラアリル-p-フタル酸ジアミドなどアミド化合物);その他、イオウリン窒素アミン化合物イオウ化合物リン化合物、スズ、スズ化合物テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物などが挙げられる。
これら化合物の中でも3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールが特に好ましい。

0075

<補強剤>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に含まれる成分の一つである補強剤は、ゴム組成物に配合される公知のゴム補強剤であり、具体的には、カーボンブラックシランカップリング剤表面処理したカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム活性化炭酸カルシウム、微粉タルク、微分ケイ酸などが挙げられる。

0076

<軟化剤>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に含まれる成分の一つである軟化剤は、ゴム組成物に配合される公知の軟化剤であり、具体的には、プロセスオイル潤滑油パラフィン油流動パラフィン石油アスファルトワセリン等の石油系軟化剤コールタール等のコールタール系軟化剤;ヒマシ油アマニ油ナタネ油大豆油ヤシ油等の脂肪油系軟化剤;蜜ロウカルナウバロウ等のロウ類ナフテン酸パイン油ロジンまたはその誘導体テルペン樹脂石油樹脂クマロンインデン樹脂等の合成高分子物質ジオクチルフタレートジオクチルアジペート等のエステル系軟化剤;その他、マイクロクリスタリンワックス液状ポリブタジエン変性液状ポリブタジエン、炭化水素系合成潤滑油トール油、サブ(ファクチス)が挙げられ、これらのうちでは、石油系軟化剤が好ましく、プロセスオイルが特に好ましい。

0077

<発泡核剤含有炭酸水素ナトリウム>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物に含まれる成分の一つは発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムである。発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムは発泡剤一種であり、発泡核剤含有炭酸水素ナトリウム中の炭酸水素ナトリウムは重曹として知られる発泡剤の一種である。

0078

発泡剤として、発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムを用いる場合は、共重合体(S)100質量部に対して、5〜80質量部、好ましくは7〜70質量部の範囲で配合される。
クエン酸などの発泡核剤を含有した発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムは、例えば、CLARIANT社製のハイドロセロールCF、ハイドロセロールBIT、ハイドロセロールBIF、永和化成工業株式会社製のセルボンFE−507、セルボンSC−P、セルボンSC−Kなどが挙げられる。

0079

本発明に係わる発泡核剤含有炭酸水素ナトリウムは、予め発泡核剤と炭酸水素ナトリウムを含む混合物を用いてもよいが、発泡核剤と炭酸水素ナトリウムとを個別に用いてもよい。

0080

発泡核剤と炭酸水素ナトリウムとを個別に用いる場合は、発泡核剤と炭酸水素ナトリウムとの配合量比質量比)は、通常0.1/99.9〜90/10、好ましくは0.5/99,5〜80/20、より好ましくは1/99〜70/30の量比で用いる。

0081

〈発泡核剤〉
上記炭酸水素ナトリウムと共に配合される発泡核剤としては、たとえば炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、酸化マグネシウム酸化亜鉛、カーボンブラック、二酸化珪素酸化チタンプラスチック微小球オルトホウ酸脂肪酸アルカリ土類金属塩、クエン酸などが挙げられる。これら発泡核剤の中でもクエン酸が好ましい。

0082

《エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物》
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物は、上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)100質量部に対して、上記ヒドロシリル基含有化合物(Y)を、通常、0.1〜100質量部、好ましくは0.1〜75質量部、より好ましくは0.1〜50質量部、さらには0.2〜30質量部、さらには0.2〜20質量部、特には0.5〜10質量部、最も好ましくは0.5〜5質量部、上記白金系触媒(Z)を、通常0.1〜100000重量ppm、好ましくは0.1〜10000重量ppm、さらに好ましくは1〜5000重量ppm、特に好ましくは5〜1000重量ppm、上記反応抑制剤(D)を、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.07〜5質量部、さらに好ましくは0.07〜4.5質量部、ことさらに好ましくは0.1〜4.5質量部、特に好ましくは0.1〜3.0質量部、最も特に好ましくは0.1〜1.0質量部の範囲で含み、且つ上記補強剤を70〜200質量部、好ましくは70〜150質量部、上記軟化剤を40〜100質量部、好ましくは40〜90質量部および上記クエン酸含有炭酸水素ナトリウム5〜80質量部、好ましくは7〜70質量部の範囲で含む組成物である。

0083

本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物は、上記各成分を上記範囲で含むことにより、表面平滑性および圧縮永久歪みに優れる発泡体を得ることができる。

0084

<その他の成分>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物は、上記成分に加え、本発明の目的が損なわれない限り、それ自体公知ゴム配合剤、例えば、有機過酸化物、α,β−不飽和有機酸金属塩老化防止剤架橋助剤架橋促進剤、充填剤、加工助剤活性剤酸化防止剤可塑剤粘着付与剤等を適宜配合することができる。

0085

〔老化防止剤〕
老化防止剤としては、一般的なゴム組成物に用いられる公知の老化防止剤を用いることができる。具体的には、イオウ系老化防止剤、フェノール系老化防止剤及びアミン系老化防止剤などが挙げられる。

0086

本発明において、老化防止剤は、単独で用いてもよいが、高温下で、長時間の耐熱老化性を維持する点で、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。
本発明において、イオウ系老化防止剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部、より好ましくは0.2〜8質量部、特に好ましくは0.2〜6質量部の範囲で用いることができる。前記範囲でイオウ系老化防止剤を用いると、耐熱老化性の向上効果が大きく、しかも、本発明の組成物の架橋を阻害することもないため好ましい。

0087

フェノール系老化防止剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.2〜5質量部、より好ましくは0.5〜4質量部、特に好ましくは0.5〜3質量部の範囲で用いることができる。前記範囲でフェノール系老化防止剤を用いると、耐熱老化性の向上効果が大きく、しかも、本発明の組成物の架橋を阻害することもないため好ましい。

0088

アミン系老化防止剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部、より好ましくは0.1〜4質量部、特に好ましくは0.2〜3質量部の範囲で用いられる。前記範囲でアミン系老化防止剤を用いると、耐熱老化性の向上効果が大きく、しかも、本発明の組成物の架橋を阻害することもないため好ましい。

0089

〔架橋助剤〕
架橋助剤としては、具体的には、イオウ;p-キノンジオキシム等のキノンジオキシム系化合物;ポリエチレングリコールジメタクリレート等のメタクリレート系化合物ジアリルフタレートトリアリルシアヌレート等のアリル系化合物;マレイミド系化合物ジビニルベンゼンなどが挙げられる。このような架橋助剤は、使用する有機過酸化物1モルに対して好ましくは0.5〜2モル、より好ましくは約等モルの量で用いられる。

0090

〔充填剤〕
充填剤としては、例えば、タルク、クレーなどが挙げられる。これらの充填剤は、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このような充填剤は、共重合体(S)100質量部に対し、好ましくは1〜500質量部、より好ましくは1〜400質量部、さらに好ましくは1〜300質量部の範囲で用いられる。充填剤の配合量が前記範囲内であると、得られる発泡体の引張強度引裂強度耐摩耗性等の機械的性質を向上させることができる。

0091

〔加工助剤〕
加工助剤としては、一般に加工助剤としてゴムに配合されるものを広く使用することができる。具体的には、リシノール酸ステアリン酸パルミチン酸ラウリン酸ステアリン酸バリウムステアリン酸亜鉛ステアリン酸カルシウムラウリン酸亜鉛またはエステル類等が挙げられる。これらの加工助剤は、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。加工助剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下の量で適宜配合することができる。加工助剤の配合量が前記範囲内であると、混練加工性押出加工性射出成形性等の加工性に優れる。

0092

〔活性剤〕
活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールジエチレングリコール等のグリコール類;ジ−n−ブチルアミントリエタノールアミン等のアミン類などが挙げられる。これらの活性剤は、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。活性剤は、共重合体(S)100質量部に対して、好ましくは0.2〜15質量部、好ましくは0.3〜10質量部、さらに好ましくは0.5〜8質量部の範囲で適宜配合することができる。

0093

本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物には、ゴム、樹脂などを他の成分として配合することができる。それらの配合剤は、用途に応じて、その種類、含有量が適宜選択されるが、これらのうちでも特に補強剤、無機充填剤、軟化剤などを用いることが好ましい。

0094

本発明では、必要に応じて用いられる樹脂としては、ポリエチレンポリプロピレン、ポリスチレンなどの汎用樹脂が挙げられる。また、本発明では、必要に応じて用いられるゴムとしては、シリコーンゴム、エチレン・プロピレンランダム共重合体ゴム(EPR)、天然ゴムスチレンブタジエンゴムイソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどをブレンドして用いることができる。

0095

また、上記共重合体(S)とは異なるが類似するゴム(EPT)、更には、上記共重合体(S)同士であっても、(イ)エチレン/炭素数3〜20のα−オレフィンのモル比、(ロ)ヨウ素価、または(ハ)極限粘度[η]が異なる上記共重合体(S)同士を2種以上混合して用いることもできる。特に、(ハ)においては、低極限粘度成分と高極限粘度の混合が挙げられる。

0096

本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物は、混練−成形加工する際の50〜130℃の比較的低い温度では、架橋反応が抑制されるので、押出し成形性プレス成形性、射出成形性等の成形性、およびロール加工性などの加工性に優れており、しかも、架橋温度である150〜200℃では、短時間で架橋し得るという架橋特性にも優れている。したがって、下記、種々公知の成形方法を採用することにより、低温特性低温での柔軟性、ゴム弾性等)、機械特性、耐熱定性などに優れる成形体を従来の共重合体組成物に比べ、高速で成形することができる。

0097

<エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物の加工>
本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物からなる発泡体を得るには、公知の一般的なゴム配合物加工方法(成形方法)を採用し得る。具体的には、以下の通りである。

0098

バンバリーミキサーニーダーインターミックスのようなインターナルミキサー類を用いて、例えば、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体(S)ならびに他の成分を80〜170℃の温度で3〜10分間混練した後、ヒドロシリル基含有化合物(Y)、白金系触媒(Z)、反応抑制剤(D)、補強剤、軟化剤、およびクエン酸含有炭酸水素ナトリウムを夫々上記範囲の量で、必要に応じて他の配合剤や他のゴムや樹脂などを加えて、オープンロールなどのロール類あるいはニーダーを用いて、ロール温度50〜130℃で5〜30分間混練した後、分出しすることにより調製することができる。このようにして通常リボン状またはシート状の組成物が得られる。

0099

得られた組成物は、例えば、押出成形機カレンダーロールプレス射出成形機トランスファー成形機など種々の成形法によって所望形状に予備成形、あるは成形と同時にまた成形物加硫槽内に導入し、加熱して架橋することにより、発泡体を得ることができる。

0100

加熱する方法としては、公知の方法が制限無く用いることができるが、特に、熱空気、ガラスビーズ流動床UHF極超短波電磁波)、スチームLCM熱溶融塩槽)などの加熱形態加熱槽を用いて、150〜200℃の温度で1〜30分間加熱することが好ましい。成形、加硫に際しては、金型を用いてもよく、また金型を用いないでもよい。金型を用いない場合は、ゴム組成物は通常連続的に成形、架橋、発泡される。

0101

本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体組成物から得られる発泡体は、様々な用途に用いることができる。具体的には、例えば高発泡シール材自動車用シール材土木建築用シール材、各種産業用シール材などの用途において好適に使用できる。特にウェザーストリップスポンジ材発泡倍率は好ましくは1.3〜4.0倍)に好適であり、また例えば、スポンジダムラバーなどに用いられる高発泡スポンジ材(発泡倍率は好ましくは3.0倍を超えて30倍以下)にも好適である。

0102

このような発泡成形体として、具体的には、ドアスポンジ用スポンジ、オープニングトリム用スポンジ、フードシール用スポンジ、トランクシール用スポンジ等のウェザーストリップ用スポンジ材;断熱スポンジ、ダムラバー等の高発泡スポンジ材などが挙げられる。

0103

以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で用いた共重合体の物性は前記記載の測定方法で、共重合体組成物から得られた発泡成形体の物性の評価は以下の測定方法で行った。

0104

〔発泡成形体の物性〕
比重
発泡成形体の比重は、水中置換法(JIS K 6268)に準じて測定した。

0105

[吸水率]
熱風加硫した平板状発泡成形体から、20mm×20mmの試験片打ち抜き、表面の汚れをアルコールでふき取った。この試験片を水面下50mmの位置で−625mmHgまで減圧し、3分間保持した。続いて大気圧に戻し3分間経過後、吸水した試験片の重量を測定し、以下の式から吸水率を算出した。
(吸水率)={(W2—W1)/W1}
W1:浸漬前重量(g)。
W2:浸漬後重量(g)。

0106

[引張破断点応力〔TB〕および引張破断点伸び〔EB〕]
チューブ状発泡成形体の上部を長さ方向に、JIS K−6251(1993年)に記載の3号型ダンベルで打ち抜いて試験片を調製した。この試験片を用いて、JIS K−6251第3項に規定されている方法に従い、測定温度25℃、引張速度500mm/分の条件で引張試験を行い、引張破断点応力〔TB〕(MPa)および引張破断点伸び〔EB〕(%)を求めた。

0107

[表面粗さ]
チューブ状発泡成形体の表面粗度は、触針式表面粗度測定器を用いて、チューブ状発泡成形体の上面の凹凸を数値化して表した。実際には、発泡成形体を長さ50mmに切断し、抜き取り部分のうちで「最高から10番目までの凸部分の高さの総和(h1)」から、「最低から10番目までの凹部分の高さの総和(h2)」を差し引いた値(h1−h2)を10で除した値を、チューブ状発泡成形体の表面粗度(μm)とした。

0108

[圧縮永久歪み(CS)]
チューブ状発泡成形体を長さ方向に30mm切断し、得られた試験片を圧縮永久歪み測定金型に取り付けた。試験片の高さが荷重をかける前の高さの1/2になるよう圧縮し、金型ごと70℃のギヤーオーブン中にセットして22時間または197時間熱処理した。次いで、試験片を金型から取出し、30分間放冷後、試験片の高さを測定し、以下の計算式から圧縮永久歪み(CS)(%)を算出した。
圧縮永久歪み(CS)(%)={(t0−t1)/(t0−t2)}×100
t0:試験片の試験前の高さ。
t1:試験片を熱処理し30分間放冷した後の高さ。
t2:試験片の測定金型に取り付けた状態での高さ。

0109

[エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の製造]
〔製造例1〕
攪拌翼を備えた容積300Lの重合器を用いて、連続的に、エチレン、プロピレン、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)の重合反応を87℃にて行った。
重合溶媒としてはヘキサンフィード量:58.3L/h)を用いて、連続的に、エチレンフィード量が6.6kg/h、プロピレン量が9.3kg/h、VNBフィード量が340g/hおよび水素フィード量が18NL/hとなるように、重合器に連続供給した。

0110

重合圧力を1.6MPaG、重合温度を87℃に保ちながら、主触媒としてジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニルジルコニウムジクロリドを用いて、フィード量0.03mmol/hとなるよう、重合器に連続的に供給した。また、共触媒として(C6H5)3CB(C6F5)4(CB−3)をフィード量0.15mmol/h、有機アルミニウム化合物としてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)をフィード量4.5mmol/hとなるように、それぞれ重合器に連続的に供給した。

0111

このようにして、エチレン、プロピレンおよびVNBから形成されたエチレン・プロピレン・VNB共重合体を含む溶液が得られた。重合器下部から抜き出した重合反応液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にてエチレン・プロピレン・VNB共重合体を溶媒から分離した後、80℃で一昼夜減圧乾燥した。

0112

以上の操作によって、エチレン、プロピレンおよびVNBから形成されたエチレン・プロピレン・VNB共重合体(S−1)が、毎時7.8kgの速度で得られた。
得られた共重合体(S−1)の物性を前記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。

0113

〔製造例2〕
攪拌羽根を備えた実質内容積100リットルステンレス製重合器(攪拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンとの三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時ヘキサンを60リットル、エチレンを3.7kg、プロピレンを8.0kg、5−ビニル−2−ノルボルネン(VNB)を500gの速度で、また、水素を10リットル、触媒としてVOCl3を48ミリモル、Al(Et)2Clを240ミリモル、Al(Et)1.5 Cl1.5 を48ミリモルの速度で連続的に供給した。上記条件で共重合反応を行い、エチレン・プロピレン・VNB共重合体(以下、共重合体(A−1)と略す)が均一な溶液状態で得られた。スチームストリッピング処理にてエチレン・プロピレン・VNB共重合体を溶媒から分離した後、80℃で一昼夜減圧乾燥した。
得られた共重合体(A−1)の物性を前記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。

0114

0115

[実施例1]
第一段階として、BB−4型バンバリーミキサー(神戸製鋼所製)を用いて、製造例1で得たエチレン・プロピレン・VNB共重合体(S−1)100質量部を30秒間素練りし、次いでこれに、カーボンブラック(旭#50HG、旭カーボン(株)社製)102質量部、重質炭酸カルシウムホワイトンSB[白石カルシウム(株)製])60質量部、パラフィン系プロセスオイルダイアナプロセスPS−430、出光興産(株)製)52質量部を加え、140℃で2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行ない、さらに、1分間混練を行ない、約150℃で排出し、第一段階の配合物を得た。

0116

次に、第二段階として、第一段階で得られた配合物を、8インチロ−ル(日本ロール(株)社製、前ロールの表面温度50℃、後ロールの表面温度50℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、これに、ヒドロシリル基含有化合物(信越化学(株)製:(CH3)3SiO-(SiH(CH3)-O-)6-Si(CH3)2-O-Si(C6H6)2-O-Si(CH3)3)4重質量部、白金系触媒(信越化学(株)製:塩化白金酸+[CH2=CH(Me)SiO]4錯体)0.2質量部および反応抑制剤(信越化学(株)製:3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール)0.72質量部、発泡剤(ハイドロセロールCF[CLARIANT社製])10質量部、および脱泡剤(ベスタPP[井上石灰工業(株)製])5質量部を加え10分間混練して未架橋の組成物を得た。

0117

次いで、未架橋の組成物を、チューブ状ダイス(内径10mm、肉厚1mm)を装着した50mmφ押出機[(株)三葉製作所製;L/D=16]を用いて、ダイス温度80℃、シリンダー温度60℃、スクリュー温度50℃の条件で押し出してチューブ状に成形した。この成形体を230℃雰囲気HAV(熱風加硫槽)に5分間架橋し、チューブ状の発泡成形体を得た。
得られたチューブ状の発泡成形体の物性を前記記載の方法で測定した。結果を表2に示す。

0118

[実施例2]
実施例1で用いた発泡剤に代えて、セルボンSC−P(永和化成工業株式会社製)を用いる以外は、実施例1と同様に行い発泡成形体を得た。評価結果を表2に示す。

0119

[実施例3]
実施例1で用いたパラフィン系プロセスオイル(ダイアナプロセスPS−430、出光興産(株)製)の量を62質量部とする以外は、実施例1と同様に行い発泡成形体を得た。評価結果を表2に示す。

0120

[比較例1、2]
実施例1で用いたエチレン・プロピレン・VNB共重合体(S−1)に替えて、製造例2で得られた共重合体(A−1)を用い、表2に示した配合で同様に行った。
評価結果を表2に示す。

実施例

0121

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • サイデン化学株式会社の「 複合樹脂組成物の製造方法」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】セルロースナノファイバーが樹脂中に均一に分散した皮膜を形成することが可能な複合樹脂組成物、及びその製造方法を提供する。【解決手段】水性分散媒と、前記水性分散媒に乳化している樹脂粒子と、前記水性... 詳細

  • サイデン化学株式会社の「 複合樹脂組成物」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】セルロースナノファイバーが樹脂中に均一に分散した皮膜を形成することが可能な複合樹脂組成物、及びその製造方法を提供する。【解決手段】水性分散媒と、前記水性分散媒に乳化している樹脂粒子と、前記水性... 詳細

  • パナソニックIPマネジメント株式会社の「 紫外線硬化性樹脂組成物、発光装置の製造方法及び発光装置」が 公開されました。( 2020/12/17)

    【課題】光源が発する光を透過させる光学部品を作製するために用いることができ、反応性を高めても保存安定性が低下しにくい紫外線硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】紫外線硬化性樹脂組成物は、カチオン重合... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ