図面 (/)

技術 診断装置及び診断方法

出願人 東芝エレベータ株式会社
発明者 平井正昭高橋秀生石川佳延中田好彦
出願日 2018年3月13日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2018-045389
公開日 2019年9月19日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-156568
状態 特許登録済
技術分野 エスカレータ,移動歩道 光学的手段による測長装置
主要キーワード 移動チェーン 内側プレート センサ相 外側プレート 踏み段 センサ間距離 基準プレート 立ち上がり時刻
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

チェーン伸びを正確に診断する。

解決手段

本実施形態に係る診断装置は、複数のプレートからなるチェーンに沿って配置され、ピンの通過に同期して値が変化する第1信号を出力する第1センサと、第1センサからチェーンのピッチ整数倍の距離隔てて配置され、ピンの通過に同期して値が変化する第2信号を出力する第2センサと、第1信号が変化するタイミングと、第2信号が変化するタイミングとの差を示す差分情報時系列的に記憶する記憶手段と、第1センサと第2センサとの間のセンサ間距離が変化したときに、センサ間距離が変化する前に記憶された第1差分情報と、センサ間距離が変化した後に記憶された第2差分情報とを比較して、センサ間距離の変化に起因する第1差分情報に対する第2差分情報の誤差演算する演算手段と、演算手段によって演算された誤差に基づいて、第2差分情報を補正する補正手段と、を備える。

概要

背景

エスカレータなどの搬送装置は、乗客荷物を移動させるための踏み段と、踏み段と同期して移動する手摺を備えている。踏み段や手摺は、一対のスプロケット懸架された移動チェーンに連結されている。そして、一対のスプロケットの一方が駆動装置によって駆動されることで、踏み段や手摺が移動チェーンと同期して、一対のスプロケットの間を往復移動する。上記駆動装置は、例えば駆動チェーンによって、一方のスプロケットに連結される。

駆動チェーンは、一般に、ピンによって相互に回転可能に連結された複数のプレートと、ピンに装着された回転ローラを有している。この種のチェーンは、スプロケットを周回するときに生じる摩耗などによって、経時的な伸びが生じる。そこで、チェーンの伸びを診断して、搬送装置を安全に利用するための技術が種々提案されている。

従来の診断装置は、チェーンのピンに装着されたローラを検出するための2つの光電式のセンサを備えている。2つのセンサは、チェーンに沿って相互に離間して配置されている。これらのセンサは、センサ相互間の距離(センサ間距離)がチェーンのピッチ整数倍になるように位置決めされている。そのため、チェーンに伸びが生じていない場合には、各センサからの出力が変化するタイミングが、ほぼ完全に同期する。

一方、チェーンに伸びが生じたときには、各センサからの出力が変化するタイミングにズレが生じる。従来の診断装置は、上記ズレの量に基づいて、チェーンの伸びを検出し診断する。

概要

チェーンの伸びを正確に診断する。本実施形態に係る診断装置は、複数のプレートからなるチェーンに沿って配置され、ピンの通過に同期して値が変化する第1信号を出力する第1センサと、第1センサからチェーンのピッチの整数倍の距離隔てて配置され、ピンの通過に同期して値が変化する第2信号を出力する第2センサと、第1信号が変化するタイミングと、第2信号が変化するタイミングとの差を示す差分情報時系列的に記憶する記憶手段と、第1センサと第2センサとの間のセンサ間距離が変化したときに、センサ間距離が変化する前に記憶された第1差分情報と、センサ間距離が変化した後に記憶された第2差分情報とを比較して、センサ間距離の変化に起因する第1差分情報に対する第2差分情報の誤差演算する演算手段と、演算手段によって演算された誤差に基づいて、第2差分情報を補正する補正手段と、を備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ピンによって相互に回転可能に接続される複数のプレートからなるチェーンに沿って配置され、前記ピンの通過に同期して値が変化する第1信号を出力する第1センサと、前記チェーンに沿って、前記第1センサから前記チェーンのピッチ整数倍の距離隔てて配置され、前記ピンの通過に同期して値が変化する第2信号を出力する第2センサと、前記第1信号が変化するタイミングと、前記第2信号が変化するタイミングとの差を示す差分情報時系列的に記憶する記憶手段と、前記第1センサと前記第2センサとの間のセンサ間距離が変化したときに、前記センサ間距離が変化する前に記憶された第1差分情報と、前記センサ間距離が変化した後に記憶された第2差分情報とを比較して、前記センサ間距離の変化に起因する前記第1差分情報に対する前記第2差分情報の誤差演算する演算手段と、前記演算手段によって演算された前記誤差に基づいて、前記第2差分情報を補正する補正手段と、を備える診断装置

請求項2

前記第1差分情報及び前記第2差分情報は、前記チェーンの前記ピンのうちの基準となる基準ピンに対応する差分を示す単位情報と、前記基準ピン以外の前記ピンに対応する差分を含む複数の単位情報からなる請求項1に記載の診断装置。

請求項3

前記第1差分情報と前記第2差分情報とを比較して、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との対応関係を特定する特定手段を備え、演算手段は、前記特定手段によって対応関係が特定された前記第1差分情報の前記単位情報と、前記第2差分情報の前記単位情報と、の差を前記誤差として算出する請求項2に記載の診断装置。

請求項4

前記基準ピンに設けられる被検出体と、前記被検出体を検出する第3センサと、を備え、前記特定手段は、前記第3センサの検出結果に基づいて、前記対応関係を特定する請求項3に記載の診断装置。

請求項5

前記特定手段は、前記第1差分情報それぞれの前記単位情報の特徴量と、前記第2差分情報の前記単位情報それぞれの特徴量と、に基づいて、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との前記対応関係を特定する請求項3に記載の診断装置。

請求項6

前記特定手段は、前記第1差分情報の前記単位情報の最小値と、前記第2差分情報の前記単位情報の最小値と、を前記特徴量として用いる請求項5に記載の診断装置。

請求項7

前記特定手段は、前記第1差分情報の前記単位情報の最大値と、前記第2差分情報の前記単位情報の最大値と、を前記特徴量として用いる請求項5に記載の診断装置。

請求項8

前記特定手段は、前記第1差分情報の前記単位情報の最小値及び最大値と、前記第2差分情報の前記単位情報の最小値及び最大値と、を前記特徴量として用いる請求項5乃至7のいずれか一項に記載の診断装置。

請求項9

前記特定手段は、前記第1差分情報の前記単位情報と、前記第2差分情報の前記単位情報とに、それぞれ順番に番号を付与し、前記第1差分情報の最大の前記単位情報の番号と、最少の前記単位情報の番号の差と、前記第2差分情報の最大の前記単位情報の番号と、最少の前記単位情報の番号の差と、の比較結果に基づいて、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との前記対応関係を特定する請求項8に記載の診断装置。

請求項10

前記特定手段は、前記第1差分情報の前記単位情報と、前記第2差分情報の前記単位情報との相関値に基づいて、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との前記対応関係を特定する請求項5に記載の診断装置。

請求項11

前記特定手段は、前記第1差分情報の前記単位情報それぞれと、前記第2差分情報の前記単位情報それぞれとの残差に基づいて、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との前記対応関係を特定する請求項10に記載の診断装置。

請求項12

前記特定手段は、前記残差の絶対値の和に基づいて、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との前記対応関係を特定する請求項11に記載の診断装置。

請求項13

前記特定手段は、前記残差の偏差に基づいて、前記第1差分情報を構成する前記単位情報と、前記第2差分情報を構成する前記単位情報との前記対応関係を特定する請求項12に記載の診断装置。

請求項14

前記補正手段は、前記第1差分情報の前記単位情報それぞれと、前記単位情報に対応する前記第2差分情報の前記単位情報それぞれの差分の平均値を、前記第2差分情報の前記単位情報それぞれから減算することで、前記第2差分情報の前記単位情報を補正する請求項3乃至13のいずれか一項に記載の診断装置。

請求項15

前記第1差分情報の前記単位情報と、前記補正手段によって補正された前記第2差分情報の前記単位情報と、を比較して、前記補正手段による補正結果を評価する評価手段を備える請求項1乃至14のいずれか一項に記載の診断装置。

請求項16

前記評価手段は、少なくとも3組以上の前記第1差分情報の前記単位情報と前記第2差分情報の前記単位情報と、を比較して、前記補正結果を評価する請求項15に記載の診断装置。

請求項17

前記補正手段は、前記センサ間距離の変化が通知されたときに、前記第2差分情報を補正する請求項1乃至16のいずれか一項に記載の診断装置。

請求項18

ピンによって相互に回転可能に接続される複数のプレートからなるチェーンに沿って配置され、前記ピンの通過に同期して値が変化する第1信号を出力する第1センサと、前記チェーンに沿って、前記第1センサから前記チェーンのピッチの整数倍の距離隔てて配置され、前記ピンの通過に同期して値が変化する第2信号を出力する第2センサと、を用いた診断方法であって、前記第1信号が変化するタイミングと、前記第2信号が変化するタイミングとの差を示す差分情報を時系列的に記憶する工程と、前記第1センサと前記第2センサとの間のセンサ間距離が変化したときに、前記センサ間距離が変化する前に記憶された第1差分情報と、前記センサ間距離が変化した後に記憶された第2差分情報とを比較する工程と、前記センサ間距離の変化に起因する前記第1差分情報に対する前記第2差分情報の誤差を演算する工程と、演算された前記誤差に基づいて、前記第2差分情報を補正する工程と、を含む診断方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、診断装置及び診断方法に関する。

背景技術

0002

エスカレータなどの搬送装置は、乗客荷物を移動させるための踏み段と、踏み段と同期して移動する手摺を備えている。踏み段や手摺は、一対のスプロケット懸架された移動チェーンに連結されている。そして、一対のスプロケットの一方が駆動装置によって駆動されることで、踏み段や手摺が移動チェーンと同期して、一対のスプロケットの間を往復移動する。上記駆動装置は、例えば駆動チェーンによって、一方のスプロケットに連結される。

0003

駆動チェーンは、一般に、ピンによって相互に回転可能に連結された複数のプレートと、ピンに装着された回転ローラを有している。この種のチェーンは、スプロケットを周回するときに生じる摩耗などによって、経時的な伸びが生じる。そこで、チェーンの伸びを診断して、搬送装置を安全に利用するための技術が種々提案されている。

0004

従来の診断装置は、チェーンのピンに装着されたローラを検出するための2つの光電式のセンサを備えている。2つのセンサは、チェーンに沿って相互に離間して配置されている。これらのセンサは、センサ相互間の距離(センサ間距離)がチェーンのピッチ整数倍になるように位置決めされている。そのため、チェーンに伸びが生じていない場合には、各センサからの出力が変化するタイミングが、ほぼ完全に同期する。

0005

一方、チェーンに伸びが生じたときには、各センサからの出力が変化するタイミングにズレが生じる。従来の診断装置は、上記ズレの量に基づいて、チェーンの伸びを検出し診断する。

先行技術

0006

特許第6170220号公報

発明が解決しようとする課題

0007

従来の診断装置では、センサ間距離がチェーンのピッチの整数倍になるように、それぞれのセンサの位置を予め調整する必要がある。そのため、メンテナンスなどの際に、センサを搬送装置から取り外したときには、センサ間距離の微調整を行う。

0008

しかしながら、光電式のセンサから対象物照射される検出光は、肉眼目視することができない。また、検出光は、完全な平行光ではないため、進行するにつれて進行方向と直交する方向に拡散する。そのため、センサからの距離によって検出光のスポット径が異なる。

0009

このような理由から、センサそれぞれの位置を微調整したとしても、センサの取り外し前後でセンサ間距離やセンサの姿勢が微妙に変わってしまうことがある。この場合には、メンテナンスの前後で、診断装置による診断結果が変化してしまう。

0010

また、センサが取り外されているときにチェーンが回転してしまうと、メンテナンスの前後で、センサから出力されるデータの連続性がなくなる。そのため、過去のデータと将来のデータとを正確に対応させることができなくなってしまう。この場合には、診断装置による診断精度が低下してしまうことが考えられる。

課題を解決するための手段

0011

上記課題を解決するため、本実施形態に係る診断装置は、ピンによって相互に回転可能に接続される複数のプレートからなるチェーンに沿って配置され、ピンの通過に同期して値が変化する第1信号を出力する第1センサと、チェーンに沿って、第1センサからチェーンのピッチの整数倍の距離隔てて配置され、ピンの通過に同期して値が変化する第2信号を出力する第2センサと、第1信号が変化するタイミングと、第2信号が変化するタイミングとの差を示す差分情報時系列的に記憶する記憶手段と、第1センサと第2センサとの間のセンサ間距離が変化したときに、センサ間距離が変化する前に記憶された第1差分情報と、センサ間距離が変化した後に記憶された第2差分情報とを比較して、センサ間距離の変化に起因する第1差分情報に対する第2差分情報の誤差演算する演算手段と、演算手段によって演算された誤差に基づいて、第2差分情報を補正する補正手段と、を備える。

図面の簡単な説明

0012

本実施形態に係るエスカレータを示す図である。
駆動装置と駆動チェーンの概略的な構成を示す図である。
駆動チェーンの一部を示す図である。
エスカレータの制御系を示すブロック図である。
制御装置のブロック図である。
各センサから出力される検出信号を示す図である。
センサとピンの位置関係を示す図である。
各センサから出力される検出信号を示す図である。
センサ取り外し前のデータの一例を示す図である
センサ取り外し後のデータの一例を示す図である。
補正値の一例を示す図である。
第2の実施形態に係る駆動装置と駆動チェーンの概略的な構成を示す図である。
センサ取り外し前のデータの一例を示す図である。
センサ取り外し後のデータの一例を示す図である。
補正値の一例を示す図である。
センサ取り外し前後のデータをグラフ化して示す図である。
センサ取り外し前後のデータをグラフ化して示す図である。
センサ取り外し前後のデータをグラフ化して示す図である。
診断装置の構成を示すブロック図である。

実施例

0013

以下、本実施形態を、図面を用いて説明する。説明には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなるXYZ座標系を用いる。

0014

図1は、本実施形態に係る搬送装置としてのエスカレータ10を示す図である。エスカレータ10は、フロアF1とフロアF2に跨って架設されている。エスカレータ10は、トラス11、トラス11の内部に配置された一対のスプロケット21,22、スプロケット21,22に巻回された移動チェーン23、移動チェーンに連結された複数の踏み段25、スプロケット21を駆動する駆動装置30、トラス11に沿って設けられるケーシング12、ケーシング12に設けられるガイド13、ガイド13に沿って移動する手摺ベルト14を備えている。

0015

トラス11は、フロアF1とフロアF2わたって設けられている。トラス11の側面及び下面は、鋼板によってカバーされている。また、トラス11の両端部上面にはそれぞれ乗降板が固定されている。

0016

スプロケット21,22は、トラス11内部のX軸方向両端に配置されている。スプロケット21,22は、それぞれY軸に平行な軸P1,P2を中心に回転可能に支持されている。

0017

駆動装置30は、スプロケット21を駆動するための装置である。駆動装置30は、スプロケット21の近傍に配置されている。図2は、駆動装置30の概略的な構成を示す図である。駆動装置30は、Y軸に平行な軸P3を中心に回転するスプロケット31と、不図示のモータ減速機などを備えている。軸P3は、減速機を介してモータに接続されている。駆動装置30は、駆動チェーン33によってスプロケット21と連結されている。

0018

図3は駆動チェーン33の一部を示す図である。図3に示されるように、駆動チェーン33は、複数の内側プレート331、複数の外側プレート332、ピン333、シール334、及びローラ335などを有している。

0019

内側プレート331及び外側プレート332は、鉄を素材とし、長手方向をX軸方向とする部材である。内側プレート331の両端部には、Y軸方向に貫通する開口331aが形成されている。内側プレート331に形成された2つの開口331aは、距離D1離間している。外側プレート332も、内側プレート331と同等の構成を有している。外側プレート332に形成された2つの開口332aも、距離D1離間している。ピン333は、鉄からなり、Y軸方向を長手方向とする円筒状の部材である。

0020

内側プレート331と外側プレート332は、それぞれ1組ずつY軸方向に離間して相互に対向するように配置される。そして、相互に対向して配置される1組の内側プレート331と、1組の外側プレート332は、X軸方向へ交互に配列される。一対の内側プレート331と外側プレート332は、ピン333によって連結される。外側プレート332は、内側プレート331の外側に位置する。図2に示されるように、駆動チェーン33では、31組の外側プレート332及び31組の内側プレート331が、62本のピン333によって連結されている。

0021

図3に示されるように、ピン333それぞれには、内側プレート331の間に位置する筒状のローラ335が装着されている。また、ピン333それぞれには、内側プレート331と外側プレート332との間に位置するシール334が装着されている。上述のように構成される駆動チェーン33は、隣り合うピン333の間の距離がD1、すなわちピッチがD1のチェーンである。

0022

図2に示されるように、複数本のピン333のうちの一本のピン333には、基準プレート33aが設けられている。基準プレート33aは、スプロケット31の軸P3に直交する方向を長手方向とする金属製の部材である。基準プレート33aは、駆動チェーン33とともにスプロケット21,31の周りを周回する。基準プレート33aが設けられたピン333は、複数本のピン333をカウントする際の基準ピンとなる。

0023

スプロケット21,31に巻回された駆動チェーン33の上方(+Z側)には、駆動チェーン33に沿って3つのセンサS1,S2,S3が配置されている。

0024

センサS1,S2は、例えば反射式光学センサである。図2に示されるように、センサS1,S2は、駆動チェーン33を構成するピン333の移動方向に距離D2だけ離間して配置されている。距離D2は、チェーンのピッチに等しい距離D1の整数倍の大きさである。また、センサS1,S2は、その光軸がピン333の移動方向に直交するように、位置及び姿勢が調整されている。

0025

センサS1,S2それぞれは、移動するピン333へ検出光を射出する。そして、ピン333に装着されたローラ335から反射した反射光受光して、受光した結果に応じた値の検出信号DS1,DS2を出力する。検出信号DS1,DS2は、例えば、ピン333に装着されたローラ335からの反射光が受光されたときにハイレベルとなる。

0026

センサS3も、センサS1,S3と同様に反射型光電センサである。センサS3は、ピン333の移動方向に距離D3離間して配置されている。距離D3は、チェーンのピッチに等しい距離D1の整数倍の大きさである。センサS3は、光軸がスプロケット31の軸P3に平行になるように姿勢が調整されている。

0027

センサS3は、軸P3に平行な方向へ検出光を射出する。そして、基準プレート33aから反射した反射光を受光して、受光した結果に応じた値の検出信号DS3を出力する。検出信号DS3は、例えば、基準プレート33aからの反射光が受光されたときにハイレベルとなる。

0028

図1戻り、スプロケット21,22には、移動チェーン23が懸架されている。移動チェーン23は、駆動チェーン33と同等の構成を有している。駆動チェーン33には、複数の踏み段25が連結されている。スプロケット21が、駆動装置30によって駆動されると、移動チェーン23がスプロケット21,22を周回する。これにより、移動チェーン23の上方に位置する踏み段25が、トラス11の上方から露出した状態で、フロアF1とフロアF2の間を移動する。

0029

また、スプロケット21は、不図示のチェーンやスプロケットなどを介して、ガイド13に移動可能に支持される手摺ベルト14に連結されている。このため、駆動装置30によってスプロケット21が駆動されることで、踏み段25がフロアF1,F2の間を移動するとともに、手摺ベルト14もガイド13を周回する。手摺ベルト14は、上半分がケーシング12から露出した状態になっている。ケーシング12から露出した手摺ベルト14は、踏み段25と同期してフロアF1とフロアF2の間を移動する。

0030

図4は、エスカレータ10の制御系100を示すブロック図である。制御系100は、上述したセンサS1〜S3、制御装置50、駆動ユニット60から構成される。

0031

駆動ユニット60は、駆動装置30に電力を供給するための電源や、インバータなどを備えている。駆動ユニット60は、制御装置50からの指示に基づいて、駆動装置30を駆動する。

0032

図5は、制御装置50のブロック図である。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、主記憶部52、補助記憶部53、操作パネル54、インタフェース部55、及び上記各部を接続するバス56を有するコンピュータである。

0033

CPU51は、補助記憶部53に記憶されているプログラムに従って、上記各部を制御する。

0034

主記憶部52は、RAM(Random Access Memory)等を有している。主記憶部52は、CPU51の作業領域として用いられる。

0035

補助記憶部53は、ROM(Read Only Memory)、半導体メモリ等の不揮発性メモリを有している。補助記憶部53は、CPU51が実行するプログラム、及び各種パラメータなどを記憶している。また、補助記憶部53は、CPU51の処理結果としてのデータなどを記憶する。

0036

操作パネル54は、例えば、押しボタンGUI(Graphical User Interface)を備えている。エスカレータ10の管理者や作業者は、操作パネル54を介して、CPU51に各種指令を入力することができる。

0037

インタフェース部55は、シリアルインタフェースパラレルインタフェース無線LANインタフェースなどを有している。センサS1〜S3、及び駆動ユニット60は、インタフェース部55を介して、CPU51に接続される。

0038

上述のように構成されるエスカレータ10では、制御装置50を構成するCPU51が、運転指令を受信すると、駆動ユニット60を介して駆動装置30を駆動する。これによって、スプロケット21,22に懸架された移動チェーン23がスプロケット21,22を周回し、踏み段25がフロアF1,F2の間を移動する。

0039

図2を参照するとわかるように、駆動装置30が駆動されることによって、スプロケット31が等速回転すると、駆動チェーン33は、例えば図2に示される矢印に示される向きに回転する。駆動チェーン33が回転すると、駆動チェーン33を構成するピン333は、各センサS1〜S3に対して等速で相対移動する。これにより、各センサS1〜S3からは、駆動チェーン33の移動と同期して値が変化する検出信号DS1〜DS3が出力される。

0040

図6は、各センサS1〜S3から出力される検出信号DS1〜DS3を示す図である。上述したように、センサS1〜S3は、駆動チェーン33に沿って配置されており、センサS1とセンサS2の距離D2と、センサS1とセンサS3の距離D3は、駆動チェーン33のピッチD1の整数倍の大きさである。このため、図6に示されるように、センサS1〜S3から出力される検出信号DS1〜DS3の立ち上がり時刻は一致する。

0041

また、駆動チェーン33は、内側プレート331と外側プレート332を連結する62本のピン333を有している。このため、基準となるピン333を検出するセンサS3からの検出信号DS3は、62本のピン333を検出するセンサS1,S2からの検出信号DS1,DS2が62回立ち上がるごとに、1回立ち上がる。

0042

エスカレータ10が長時間稼働すると、駆動チェーン33に、摩耗などに起因する伸びが生じる。この場合には、駆動チェーン33を構成するピン333相互間の距離は、伸びが生じるまえの距離D1より大きくなる。

0043

図7は、駆動チェーン33に伸びが生じた後のセンサS1〜S3と、ピン333との位置関係を示す図である。図7に示されるように、センサS1とセンサS2は、駆動チェーン33の当初のピッチD1の5倍の距離D2離間している。駆動チェーン33に伸びが生じると、駆動チェーン33のピッチが、例えばD1より大きなAD1になる。このため、センサS1の位置とピン333の位置が一致したときには、センサS2の位置とピン333の位置がずれた状態になる。同様に、センサS1の位置とピン333の位置が一致したときには、センサS3の位置と基準プレート33aの位置がずれた状態になる。このため、駆動チェーン33に伸びが生じると、図8に示されるように、各センサS1〜S3から出力される検出信号DS1〜DS3の立ち上がり時刻が一致しなくなる。

0044

制御装置50のCPU51は、センサS1からの検出信号DS1の立ち上がり時刻と、センサS2からの検出信号DS2の立ち上がり時刻の差分を示すデータDTを順次サンプリングして、単位情報として補助記憶部53に保存する。データDTの値は、駆動チェーン33の伸びの量に比例する。本実施形態では、センサS1とセンサS2とが、ピッチD1の5倍の距離離間しているため、データDTの値と駆動チェーン33の速度Vの積の5分の1の値が、1ピッチあたりの駆動チェーン33の伸び量になっている。

0045

CPU51は、サンプリングしたデータDTにナンバリングして、データDTを順次保存する。ナンバリングは例えば、センサS3からの検出信号が立ち上がったすぐあとにサンプリングされたデータDTから順に1からMまでの整数割り当てられる。駆動チェーン33は62本のピン333を有している。このためMの値は62である。このため、駆動チェーン33が一周するごとに、ナンバリングされた62のデータDT1〜DT62が補助記憶部53に記憶される。

0046

また、CPU51は、データDT1〜DT62と駆動チェーン33の速度から駆動チェーン33の1ピッチごとの伸び量Δd1〜Δd62を演算する。そして、伸び量Δd1〜Δd62を示すデータDE1〜DE62を、単位情報として補助記憶部53に保存する。

0047

同様に、CPU51は、センサS1からの検出信号DS1の立ち上がり時刻と、センサS3からの検出信号DS3の立ち上がり時刻の差分を示すデータDT0についても、順次補助記憶部53に保存する。

0048

CPU51は、データDE1〜DE62に示される伸び量Δd1〜Δd62の値と閾値Thとを比較する。そして、伸び量Δd1〜Δd62のいずれかが閾値Thより大きい場合には、エスカレータ10の管理者等へアラームを出力する。これにより、適切なタイミングで、管理者等によるエスカレータ10のメンテナンスを行うことが可能になるため、エスカレータ10を安全に運行することができる。

0049

エスカレータ10のメンテナンスを行うときには、センサS1〜S3が一旦取り外されることがある。取り外したセンサS1〜S3を再度取り付けるときには、各センサS1〜S3の位置決めを行う。しかしながら、センサS1〜S3を支持する部材や取付箇所によっては、センサS1〜S3の取り付け位置が、メンテナンスの前後で微妙にずれてしまうことがある。センサS1〜S3の位置がメンテナンスの前後でずれてしまうと、センサの取り付け前後でデータDT1〜DT62,DE1〜DE62の連続性がなくなってしまい、駆動チェーン33の伸び量を正確に検出することができなくなってしまうことがある。

0050

例えば、当初センサS1とセンサS2とが距離D2離間していたときに、センサS1とセンサS2との距離がD2より大きくなってしまった場合には、検出される伸び量は、実際の伸び量よりも小さくなってしまう。そこで、CPU51は、センサS1〜S3が一旦取り外された後に再度取り付けられたときには、その前後のデータを比較してデータの補正値CVを演算する。CPU51は、例えば操作パネル54を介して、メンテナンスが実行された事実や、センサS1〜S3の取り外しや取り付けが行われたことを示す情報を受信すると、補正値CVの演算を開始する。

0051

具体的には、CPU51は、駆動装置30を駆動して、データDT1〜DT62をサンプリングするとともに、データDE1〜DE62を演算する。以下、説明の便宜上、センサS1〜S3を取り外した後のデータDT1〜DT62,DE1〜DE62を、ADT1〜ADT62,ADE1〜ADE62と表示する。そして、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62とを比較する。

0052

図9は、データDE1〜DE62の一例を示す図である。また、図10は、データADE1〜ADE62の一例を示す図である。図9及び図10に示されるように、データDE1〜DE62,ADE1〜ADE62は、伸び量Δd(mm)とナンバリングにより付与された番号(1〜62)からなる。CPU51は、データADE1〜ADE62からデータDE1〜DE62を減算することにより、データADE1〜ADE62に対応する補正値CV1〜CV62を演算する。図11は、補正値CV1〜CV62の一例を示す図である。補正値CV1〜CV62は、差分と番号からなる。差分は、データADE1〜ADE62とデータDE1〜DE62の差である。補正値CV1〜CV62の差分は、相互にほぼ同じ値になる。

0053

CPU51は、補正値CV1〜CV62を算出すると、補正値CV1〜CV62を用いて補正したデータADE1〜ADE62を用いて、駆動チェーン33の伸び量の監視を行う。具体的には、ADE1〜ADE62から補正値CV1〜CV62を減算することにより、実際の伸び量を示すデータRDE1〜RDE62を算出する。補正後のデータRDE1〜RDE62は、センサS1〜S3を取り外す前に算出されたデータDE1〜DE62に実質的に等しい。

0054

CPU51は、データRDE1〜RDE62に示される伸び量Δd1〜Δd62のいずれかが閾値Thより大きい場合には、エスカレータ10の管理者等へアラームを出力する。

0055

以上説明したように、本実施形態に係るエスカレータ10では、駆動チェーン33の伸びを検出するセンサS1〜S3の取り付け位置が変わった場合にも、取り付け位置が変わる前後のデータの連続性が維持される。したがって、駆動チェーン33の伸びを精度よく診断することができる。

0056

また、本実施形態では、ピン333毎に駆動チェーン33の伸び量が検出される。そのため、駆動チェーン33全体の長さを計測することにより駆動チェーンの伸び量を検出する場合などに比較して、局所的な駆動チェーン33の伸び量を検出することが可能となる。また、駆動チェーン33の一部にのみ大きな伸びが発生した場合にも、精度よく駆動チェーン33の伸びを検出することができる。

0057

《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態を図面に基づいて説明する。第1の実施形態と同一又は同等の構成については、同等の符号を用いるとともに、その説明を省略又は簡略する。

0058

第2の実施形態に係るエスカレータ10Aは、図12に示されるように、駆動チェーン33に設けられた基準プレート33aと、基準プレート33aを検出するためのセンサS3を備えていない点で、第1の実施形態に係るエスカレータ10と相違する。

0059

エスカレータ10Aは、センサS3を備えていないため、装置の構成がシンプルになる。しかしながら、エスカレータ10Aでは、駆動チェーン33の基準となるピン333を特定することが困難である。そのため、例えばメンテナンスの際に、センサS1,S2が取り外されているときに、駆動チェーン33が回転すると、ナンバリングの基準となる基準ピンを識別することができなくなる。そこで、CPU51は、補正値CVを算出するのに先立って、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62とを整合する。

0060

エスカレータ10Aでは、CPU51は、エスカレータ10Aの運転が開始され、センサS1,S2から検出信号DS1,DS2が出力されると、検出信号DS1,DS2の立ち上がり時間の差を示すデータDTに、1〜62までの番号を順番にナンバリングして順次保存する。また、CPU51は、データDT1〜DT62から、伸び量Δdを示すデータDE1〜DE62を算出し順次保存する。

0061

同様に、エスカレータ10Aのメンテナンスなどによって、センサS1,S2が取り外されているときに駆動チェーン33が回転した場合にも、センサの復旧後にエスカレータ10Aの運転が開始されると、検出信号DS1,DS2の立ち上がり時間の差を示すデータDTに、1〜62までの番号を順番にナンバリングして、データADT1〜ADT62として順次保存する。また、駆動チェーン33の伸び量Δdを示すデータDEについても、データADE1〜ADE62として順次保存する。

0062

次に、CPU51は、データDE1〜DE62の最小値と、データADE1〜ADE62の最小値と、を指標としてデータDE1〜DE62と、データADE1〜ADE62のマッチングを行う。図13は、データDE1〜DE62を示し、図14は、データADE1〜ADE62を示している。図13に示される例では、データDE1〜DE62のうち最も値が小さいデータはデータDE2である。また、図14に示される例では、データADE1〜ADE62のうち最も値が小さいデータはデータADE61である。

0063

CPU51は、データDE2とデータADE61とが対応するように、データADE1〜ADE62とデータDE1〜DE62をマッチングする。データADE1〜ADE62にマッチングされるデータADE1〜ADE62は、図14を参照するとわかるように、先頭がADE4で後尾がADE3となるように配列されるデータDE1〜DE62である。

0064

CPU51は、データADE1〜ADE62からマッチングしたデータDE1〜DE62を減算して、図15に示される補正値CV1〜CV62を算出する。ADE1〜ADE62から補正値CV1〜CV62を減算することにより、実際の伸び量を示すデータRDE1〜RDE62を算出する。補正後のデータRDE1〜RDE62は、センサS1,S2を取り外す前に算出されたデータDE1〜DE62に実質的に等しい。

0065

CPU51は、データRDE1〜RDE62に示される伸び量Δd1〜Δd62のいずれかが閾値Thより大きい場合には、エスカレータ10の管理者等へアラームを出力する。

0066

以上説明したように、本実施形態に係るエスカレータ10では、駆動チェーン33の伸びを検出するセンサS1,S2の取り付け位置が変わった場合にも、取り付け位置が変わる前後のデータがマッチングされる。したがって、駆動チェーン33の伸びを精度よく診断することができる。

0067

《変形例1》
上記実施形態では、CPU51が、データDE1〜DE62及びデータADE1〜ADE62の最小値を指標として、データDE1〜DE62と、データADE1〜ADE62のマッチングを行うこととした。これに限らず、データDE1〜DE62及びADE1〜ADE62の最大値(データDE4,ADE1)を指標として、データDE1〜DE62と、データADE1〜ADE62のマッチングを行ってもよい。この場合にも、補正値CV1〜CV62を算出することができる。

0068

《変形例2》
上記実施形態では、CPU51が、データDE1〜DE62及びデータADE1〜ADE62の最小値或いは最大値を指標として、データDE1〜DE62と、データADE1〜ADE62のマッチングを行うこととした。これに限らず、データDE1〜DE62及びデータADE1〜ADE62の最小値及び最大値の双方を指標として、データDE1〜DE62と、データADE1〜ADE62のマッチングを行ってもよい。

0069

この場合には、例えば、最少のデータの番号と最大のデータの番号との差を、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62について演算し、それぞれの差が等しい場合にのみマッチングが成功したと判断することができる。

0070

例えば、図14に示される例では、データDE1〜DE62の最小値0.28の番号が「2」であり、最大値0.39の番号が「4」である。この場合には、番号の差は2から3と、3から4の「2」となる。また、データADE1〜ADE62の最小値0.18の番号が61であり、最大値の番号が1である。この場合には、番号の最大が62であることから、番号の差は61から62と、62から1の「2」となる。

0071

このように、番号の差が等しい場合にのみマッチンが成功したと判断して、判断後のデータADE1〜ADE62とデータADE1〜ADE62とを用いて補正値CV1〜CV62を演算する。これにより、センサの取り付け位置が変わる前後のデータを、ミスなくマッチングすることができる。その結果、精度よく駆動チェーン33の伸びを検出することが可能となる。

0072

《変形例3》
上記実施形態では、CPU51が、データDE1〜DE62及びデータADE1〜ADE62の最小値或いは最大値を指標として、データDE1〜DE62と、データADE1〜ADE62のマッチングを行うこととした。これに限らず、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62それぞれの差分DF1〜DF62を演算し、演算した結果にもとづいてマッチングを行ってもよい。

0073

図16乃至図18は、各番号におけるデータDE,ADEを模式的にグラフ化したものである。横軸はデータに付された番号を示し、縦軸はデータDE,ADEの値を示す。データDE1〜DE62の値とデータADE1〜ADE62の値の差分DF1〜DF62は、図16乃至図18実線で示されるグラフによって表される値と、破線で示されるグラフによって表される値の差である。図16及び図17に示されるグラフは、データDEの番号とデータADEの番号とがずれているときのグラフである。例えば、センサS1,S2が取り外されているときに駆動チェーン33が回転すると、データDEのサンプリングが開始されたときに検出されるピン333と、データADEのサンプリングが開始されたときに検出されるピン333が異なったものとなる。この場合には、図16に示されるように、実線で示されるグラフと破線で示されるグラフとが交わったり、図17に示されるように、変化が大きな山や谷の位置が、実線で示されるグラフと破線で示されるグラフとで異なる。

0074

一方、データDEの番号とデータADEの番号とがずれていないときには、図18に示されるように、実線で示されるグラフと破線で示されるグラフとで変化が大きな山や谷の位置が一致し、実線で示されるグラフと破線で示されるグラフとがほぼ平行になる。この状態のときには、差分DF1〜DF62は、ほぼ同じ値となり、差分DF1〜DF62相互間の偏差がほぼになる。

0075

そこで、CPU51は、データADE1〜ADE62に対して、データDEの番号を1つずつずらしながら、差分DF1〜DF62を演算する。そして、差分DF1〜DF62相互間の偏差が閾値以下になった場合に、マッチンが成功したと判断して、判断後のデータDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62とを用いて補正値CV1〜CV62を演算する。これにより、センサの取り付け位置が変わる前後のデータを、ミスなくマッチングし、精度よく駆動チェーン33の伸びを検出することが可能となる。

0076

なお、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62をマッチングさせる手順は種々考えらえる。例えば、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62を示すグラフ同士をパターンマッチングさせることとしてもよいし、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62との相関を示す正規化相互相関などを用いて、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62のマッチングを行うこととしてもよい。

0077

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、センサS1〜S3が、反射光を受光することで対象物を検出する反射型センサであることとした。これに限らず、センサS1〜S3は、検出光を射出する光源と、検出光を受光する受光部を備える透過型のセンサであってもよい。

0078

上記実施形態では、駆動チェーン33を構成するピン333それぞれについて、駆動チェーン33の伸び量Δd1〜Δd62を演算することとした。チェーンは一般には局所的に伸びが生じるわけではない。そこで、チェーンには全体的に伸びが生じることを考慮して、駆動チェーン33の伸び量を、Δd1〜Δd62の平均値として管理してもよい。

0079

上記実施形態では、センサS1とセンサS2,S3との距離が、駆動チェーン33のピッチに等しい距離D1の5倍である場合について説明した。これに限らず、センサ1とセンサS2,S3との距離は、距離D1の4倍以下、或いは6倍以上であってもよい。

0080

上記実施形態では、駆動チェーン33の伸び量と予め設定された閾値とを比較することで、駆動チェーン33の伸びを診断することとした。これに限らず、例えば駆動チェーン33が定格速度で回転しているときに出力される検出信号の立ち上がり時刻の差分と、閾値と、を比較して、駆動チェーン33の伸びを診断することとしてもよい。

0081

上記実施形態では、制御装置50のCPU51が、駆動チェーン33の伸び量を監視し、伸び量Δd1〜Δd62のいずれかが閾値Thより大きい場合に、アラームを報知する診断装置として機能する場合について説明した。これに限らず、エスカレータ10は、制御装置50とは別に、センサS1〜S3、記憶装置、及び演算装置などを備える診断装置を備えていてもよい。

0082

上記診断装置は、コンピュータとソフトウエアから構成されていてもよく、ハードウエアから構成されていてもよい。図19は、ハードウエアから構成される診断装置101を一例として示す図である。図19に示されるように、診断装置101は、記憶手段101a、演算手段101b、特定手段101c、補正手段101d、評価手段101eを備えている。

0083

記憶手段101aは、制御装置50の補助記憶部53と同様に機能する。演算手段101bは、データDE1〜DE62、データADE1〜ADE62を演算する。特定手段101cは、データDE1〜DE62とデータADE1〜ADE62との対応関係を特定することにより、両データのマッチングを行う。補正手段101dは、補正値CV1〜CV62を演算する。評価手段101eは、データDE1〜DE62に示される伸び量Δd1〜Δd62の値と閾値Thとを比較する。そして、伸び量Δd1〜Δd62のいずれかが閾値Thより大きい場合には、エスカレータ10,10Aの管理者等へアラームを出力する。

0084

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0085

10,10Aエスカレータ
11トラス
12ケーシング
13ガイド
14手摺ベルト
21,22,31スプロケット
23移動チェーン
25踏み段
30駆動装置
33駆動チェーン
33a基準プレート
40制御装置
50 制御装置
51 CPU
52主記憶部
53補助記憶部
54操作パネル
55インタフェース部
56バス
60駆動ユニット
100制御系
101診断装置
101a 記憶手段
101b演算手段
101c 特定手段
101d補正手段
101e 評価手段
331内側プレート
331a 開口
332外側プレート
332a 開口
333ピン
334シール
335ローラ
F1,F2フロア
P1〜P3 軸
S1〜S3センサ
S1〜S4 センサ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 高知県公立大学法人の「 全方向搬送装置及び全方向搬送システム」が 公開されました。( 2020/08/31)

    【課題】ものを任意の水平方向に搬送する全方向搬送装置及び全方向搬送システムであって、動力源のエネルギー伝達ロスが小さい全方向搬送装置、及び全方向搬送システムを提供することを目的とする。【解決手段】 ... 詳細

  • 芝浦メカトロニクス株式会社の「 検査装置、実装装置及び検査方法」が 公開されました。( 2020/08/31)

    【課題】重ね合わされるべきリードの位置ずれを、簡易な設定で正確に検出できる検査装置、実装装置及び検査方法を提供する。【解決手段】第1のワーク及び第2のワークを検査対象として、基準マークが含まれるように... 詳細

  • 株式会社SUBARUの「 ステレオカメラの調整システム」が 公開されました。( 2020/08/31)

    【課題】車両に搭載されるステレオカメラの位置的なずれに伴う画像情報のずれをより適正に修正することが可能なステレオカメラの調整システムを提供する。【解決手段】ステレオカメラ10を搭載する車両12に対して... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ