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図面 (20)

課題

剥離工程における歩留まりを向上する。

解決手段

基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成する第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第2の工程と、該剥離層と該第1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第3の工程と、該剥離層と該被剥離層とを分離する第4の工程と、を行う。薄い剥離層を用いることで、被剥離層の構成によらず、剥離工程における歩留まりを向上することができる。

概要

背景

近年、可撓性を有する基板(以下、可撓性基板とも記す)上に半導体素子表示素子、発
光素子などの機能素子が設けられたフレキシブルデバイスの開発が進められている。フレ
キシブルデバイスの代表的な例としては、照明装置画像表示装置の他、トランジスタ
どの半導体素子を有する種々の半導体回路などが挙げられる。

可撓性基板を用いた装置の作製方法としては、ガラス基板石英基板などの作製基板上に
薄膜トランジスタ有機EL素子などの機能素子を作製したのち、可撓性基板に該機能素
子を転置する技術が開発されている。この方法では、作製基板から機能素子を含む層を剥
離する工程(剥離工程とも記す)が必要である。

例えば、特許文献1に開示されているレーザアブレーションを用いた剥離技術では、まず
、基板上に非晶質シリコンなどからなる分離層を設け、分離層上に薄膜素子からなる被剥
離層を設け、被剥離層接着層により転写体に接着させる。そして、レーザ光照射によ
り分離層をアブレーションさせることで、分離層に剥離を生じさせている。

また、特許文献2には人の手などの物理的な力で剥離を行う技術が記載されている。特許
文献2では、基板と酸化物層との間に金属層を形成し、酸化物層と金属層との界面の結合
が弱いことを利用して、酸化物層と金属層との界面で剥離を生じさせることで、被剥離層
と基板とを分離している。

概要

剥離工程における歩留まりを向上する。基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成する第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第2の工程と、該剥離層と該第1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第3の工程と、該剥離層と該被剥離層とを分離する第4の工程と、を行う。薄い剥離層を用いることで、被剥離層の構成によらず、剥離工程における歩留まりを向上することができる。

目的

本発明の一態様により、新規発光装置表示装置電子機器、もしくは照明装置
を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

第1の基板上に剥離層を形成する第1の工程と、前記剥離層上に被剥離層を形成する第2の工程と、前記被剥離層上に接合層を形成する第3の工程と、前記接合層上に第2の基板を形成する第4の工程と、前記第1の基板側からレーザー照射し、前記被剥離層の一部を除去する第5の工程と、前記剥離層と前記被剥離層とを分離する第6の工程と、を有し、前記剥離層は、0.1nm以上10nm未満の厚さを有する剥離方法

請求項2

第1の基板上に剥離層を形成する第1の工程と、前記剥離層上に被剥離層を形成する第2の工程と、前記被剥離層上に、第1の接合層、及び前記第1の接合層を囲う第2の接合層を形成する第3の工程と、前記第1の接合層上及び前記第2の接合層上に、第2の基板を形成する第4の工程と、前記第1の基板側からレーザーを照射し、前記被剥離層の一部を除去する第5の工程と、前記剥離層と前記被剥離層とを分離する第6の工程と、を有し、前記剥離層は、0.1nm以上10nm未満の厚さを有する剥離方法。

請求項3

請求項1又は請求項2において、前記剥離層は、タングステンを有する膜である剥離方法。

請求項4

請求項1乃至請求項3のいずれか一において、前記被剥離層は、第1の層を有し、前記第1の層は、前記剥離層と接する領域を有し、前記第5の工程において、前記第1の層の一部が除去される剥離方法。

技術分野

0001

本発明は、物、方法、又は製造方法に関する。また、本発明は、プロセス、マシン、マニ
ファクチャ、又は組成物コンポジションオブマター)に関する。本発明の一態様
は、半導体装置発光装置表示装置電子機器照明装置、及びそれらの作製方法に関
する。特に、本発明の一態様は、有機エレクトロルミネッセンス(Electrolum
inescence、以下ELとも記す)現象を利用した発光装置とその作製方法に関す
る。特に、本発明の一態様は、剥離方法や、剥離工程を有する装置の作製方法に関する。

背景技術

0002

近年、可撓性を有する基板(以下、可撓性基板とも記す)上に半導体素子表示素子、発
光素子などの機能素子が設けられたフレキシブルデバイスの開発が進められている。フレ
キシブルデバイスの代表的な例としては、照明装置、画像表示装置の他、トランジスタ
どの半導体素子を有する種々の半導体回路などが挙げられる。

0003

可撓性基板を用いた装置の作製方法としては、ガラス基板石英基板などの作製基板上に
薄膜トランジスタ有機EL素子などの機能素子を作製したのち、可撓性基板に該機能素
子を転置する技術が開発されている。この方法では、作製基板から機能素子を含む層を剥
離する工程(剥離工程とも記す)が必要である。

0004

例えば、特許文献1に開示されているレーザアブレーションを用いた剥離技術では、まず
、基板上に非晶質シリコンなどからなる分離層を設け、分離層上に薄膜素子からなる被剥
離層を設け、被剥離層接着層により転写体に接着させる。そして、レーザ光照射によ
り分離層をアブレーションさせることで、分離層に剥離を生じさせている。

0005

また、特許文献2には人の手などの物理的な力で剥離を行う技術が記載されている。特許
文献2では、基板と酸化物層との間に金属層を形成し、酸化物層と金属層との界面の結合
が弱いことを利用して、酸化物層と金属層との界面で剥離を生じさせることで、被剥離層
と基板とを分離している。

先行技術

0006

特開平10−125931号公報
特開2003−174153号公報

発明が解決しようとする課題

0007

剥離工程において、剥離界面における剥離性が劣ると、機能素子に大きな応力がかかり、
該機能素子を破壊してしまう場合がある。

0008

本発明の一態様は、剥離工程における歩留まりを向上することを目的の一とする。

0009

また、本発明の一態様は、半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、又は照明装置等
の装置の作製工程における歩留まりを向上することを目的の一とする。特に、軽量である
薄型である、もしくは可撓性を有する半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、又
は照明装置等の装置の作製工程における歩留まりを向上することを目的の一とする。

0010

また、本発明の一態様は、装置の作製工程におけるゴミの発生を低減することを目的の一
とする。また、本発明の一態様は、装置の作製工程における不純物混入を抑制すること
を目的の一とする。また、本発明の一態様は、装置の作製工程における基板の貼り合わせ
位置合わせ精度を高めることを目的の一とする。また、本発明の一態様は、信頼性の高
い発光装置などを提供することを目的の一とする。

0011

また、本発明の一態様は、新規な発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置を提
供することを目的の一とする。また、本発明の一態様は、新規な剥離方法や装置の作製方
法を提供することを目的の一とする。

0012

なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題
は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図
面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。

課題を解決するための手段

0013

本発明の一態様は、基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成する第1
の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第2の工
程と、該剥離層と該第1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第3の工程と、該剥
離層と該被剥離層とを分離する第4の工程と、を有する剥離方法である。

0014

上記剥離方法において、該第2の工程では、該被剥離層として、該第1の層を含み、応力
が負の値である(圧縮応力である)積層体を少なくとも形成することが好ましい。例えば
、該積層体として、該剥離層上の、応力が負の値である該第1の層と、該第1の層上の、
応力が負の値である第2の層と、を少なくとも形成することが好ましい。または、該積層
体として、該剥離層上の、応力が負の値である該第1の層と、該第1の層上の、応力が負
の値である第2の層と、該第2の層上の、応力が負の値である第3の層と、該第3の層上
の、応力が正の値である(引張応力である)第4の層と、該第4の層上の、応力が負の値
である第5の層と、を少なくとも形成することが好ましい。例えば、該第1の層として酸
化物絶縁膜を形成し、該第2の層として窒化物絶縁膜を形成してもよい。

0015

また、本発明の一態様は、基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成す
る第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第
2の工程と、該剥離層及び該被剥離層と重ねて接合層硬化する第3の工程と、該接合層
と重なる該剥離層と該第1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第4の工程と、該
剥離層と該被剥離層とを分離する第5の工程と、を有する剥離方法である。

0016

また、本発明の一態様は、基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成す
る第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第
2の工程と、該剥離層及び該被剥離層と重ねて、第1の接合層、及び該第1の接合層を囲
う枠状の第2の接合層を硬化する第3の工程と、該第2の接合層と重なる該剥離層と該第
1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第4の工程と、該剥離層と該被剥離層とを
分離する第5の工程と、を有する剥離方法である。

発明の効果

0017

本発明の一態様では、剥離工程における歩留まりを向上させることができる。また、本発
明の一態様では、半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、又は照明装置の作製工程
における歩留まりを向上させることができる。特に、軽量である、薄型である、もしくは
可撓性を有する半導体装置、発光装置、表示装置、電子機器、又は照明装置の作製工程に
おける歩留まりを向上させることができる。

0018

また、本発明の一態様により、新規な発光装置、表示装置、電子機器、もしくは照明装置
を提供することができる。また、本発明の一態様により、新規な剥離方法や装置の作製方
法を提供することができる。

0019

なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は
、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面
、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。

図面の簡単な説明

0020

剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離方法を説明する図。
剥離層の平面形状を説明する図、及び電子機器の一例を示す図。
発光装置の一例を示す図。
発光装置の一例を示す図。
発光装置の一例を示す図。
発光装置の一例を示す図。
発光装置の一例を示す図。
電子機器及び照明装置の一例を示す図。
剥離方法を説明する図。
実施例1に係る、試料と、評価に用いた装置と、を示す図。
実施例1に係る、剥離に要する力の測定結果
実施例1に係る、剥離に要する力の測定結果。
実施例2に係る、試料を示す図と、水蒸気透過率の測定結果と、水蒸気透過率測定器の構造を説明する図。
実施例3に係る、保存試験前後の発光装置の光学顕微鏡写真
実施例4に係る、曲げ試験を説明する写真及び図。
実施例5に係る、発光装置の表示状態を示す写真。
発光装置の一例を示す図。
実施例2に係る、水蒸気透過率の測定結果。
実施例4に係る、折り曲げ部を説明する図。
実施例4に係る、曲げ試験及び保存試験の結果を示す写真。
実施例4に係る、曲げ試験及び保存試験の結果を示す写真。
実施例4に係る、曲げ試験機の写真。
実施例2に係る、マスク図面及び保存試験の結果を示す写真。
実施例2に係る、評価試料の作製方法を説明する図。
実施例2に係る、有機EL素子の特性を示すグラフ
実施例2に係る、有機EL素子の特性を示すグラフ。

0021

実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定さ
れず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し
得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の
記載内容に限定して解釈されるものではない。

0022

なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同
一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の
機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。

0023

また、図面等において示す各構成の、位置、大きさ、範囲などは、理解の簡単のため、実
際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必
ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。

0024

作製基板上に被剥離層を形成した後、被剥離層を作製基板から剥離して別の基板に転置す
ることができる。この方法によれば、例えば、耐熱性の高い作製基板上で形成した被剥離
層を、耐熱性の低い基板に転置することができ、被剥離層の作製温度が、耐熱性の低い基
板によって制限されない。作製基板に比べて軽い、薄い、又は可撓性が高い基板等に被剥
離層を転置することで、半導体装置、発光装置、表示装置等の各種装置の軽量化、薄型化
フレキシブル化を実現できる。

0025

本発明の一態様を適用して作製できる装置は、機能素子を有する。機能素子としては、例
えば、トランジスタ等の半導体素子や、発光ダイオード無機EL素子、有機EL素子等
発光素子液晶素子等の表示素子が挙げられる。例えば、トランジスタを封入した半導
体装置、発光素子を封入した発光装置(ここでは、トランジスタ及び発光素子を封入した
表示装置を含む)等も本発明の一態様を適用して作製できる装置の一例である。

0026

例えば、水分などにより劣化しやすい有機EL素子を保護するために、ガスバリア性の高
い保護膜をガラス基板上に高温で形成し、可撓性を有する有機樹脂基板に転置することが
できる。有機樹脂基板に転置された保護膜上に有機EL素子を形成することで、該有機
脂基板の耐熱性やガスバリア性が低くても、信頼性の高いフレキシブルな発光装置を作製
できる。

0027

また、別の例としては、ガスバリア性の高い保護膜をガラス基板上に高温で形成し、保護
膜上に有機EL素子を形成した後、保護膜及び有機EL素子をガラス基板から剥離し、耐
熱性やガスバリア性が低く、可撓性を有する有機樹脂基板に転置することができる。有機
樹脂基板に保護膜及び有機EL素子を転置することで、信頼性の高いフレキシブルな発光
装置を作製できる。

0028

本発明の一態様は、このような剥離及び転置を用いた装置の作製方法に関し、特に剥離方
法に関する。実施の形態1及び実施の形態4では、本発明の一態様の剥離方法について説
明する。実施の形態2では、本発明の一態様を適用して作製できる装置の構成例として、
有機EL素子を用いたフレキシブルな発光装置について説明する。実施の形態3では、本
発明の一態様を適用して作製できる装置を用いた電子機器や照明装置について説明する。
最後に、本発明の一態様の剥離方法に係る実施例を示す。

0029

(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の剥離方法について図1図9を用いて説明する。

0030

本発明の一態様の剥離方法は、基板上に、例えば厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離
層を形成する第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を
形成する第2の工程と、該剥離層と該第1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第
3の工程と、該剥離層と該被剥離層とを分離する第4の工程と、を有する。

0031

剥離層と被剥離層を分離する際、被剥離層の引張応力が大きいと、小さい力で剥離するこ
とができても、被剥離層にクラックが入る(膜割れひびが生じる)場合がある。また、
剥離層と被剥離層を分離する際、被剥離層の圧縮応力が大きいと、剥離に要する力が大き
くなる場合がある。このように被剥離層の構成によって、剥離の歩留まりが低下すること
がある。

0032

ここで、本発明者らは、剥離に要する力は、被剥離層の応力だけでなく、剥離層にも依存
することを見出した。

0033

本発明の一態様の剥離方法では、例えば厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を用い
る。このような薄い剥離層を用いることで、被剥離層の応力によらず、小さい力で剥離す
ることができる。また、このような薄い剥離層を用いることで、被剥離層の応力によらず
、剥離時に被剥離層にクラックが入ることを抑制できる。つまり、本発明の一態様を適用
することで、被剥離層の構成によらず、剥離工程における歩留まりを向上することができ
る。

0034

上記剥離方法において、該第2の工程では、該被剥離層として、該第1の層を含み、応力
が負の値である(圧縮応力である)積層体を少なくとも形成することが好ましい。被剥離
層に含まれる積層体の応力が圧縮応力であると、剥離時に被剥離層にクラックが入ること
を抑制できる。

0035

積層体全体の応力が圧縮応力であれば、該積層体を構成する各層の応力がすべて圧縮応力
である構成に限られず、応力が引張応力である層と圧縮応力である層で積層体が構成され
ていてもよい。

0036

上記剥離方法において、該第1の工程と該第4の工程の間に、N2Oプラズマ処理を行わ
なくても、剥離工程における歩留まりを向上することができる。したがって、該剥離方法
を用いて作製する装置の作製工程を簡略化することができる。

0037

例えば、剥離層としてタングステン膜を用いたときに、N2Oプラズマ処理を行うことで
、タングステン膜と第1の層の間に酸化タングステン膜を形成することができる。N2O
プラズマ処理を行い、酸化タングステン膜を形成することで、小さい力で被剥離層を剥離
することができる。

0038

このとき、タングステン膜と酸化タングステン膜の界面で分離することで、被剥離層側に
酸化タングステン膜が残存する場合がある。そして、酸化タングステン膜が残存すること
で、トランジスタの特性に悪影響を及ぼすことがある。したがって、剥離層と被剥離層の
分離工程の後に、酸化タングステン膜を除去する工程を有することが好ましい。

0039

なお、上述のように、本発明の一態様の剥離方法では、N2Oプラズマ処理を行わなくて
もよいため、酸化タングステン膜を除去する工程も削減できる。したがって、より簡便に
装置の作製を行うことができる。

0040

また、本発明の一態様は、基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成す
る第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第
2の工程と、該剥離層及び該被剥離層と重ねて接合層を硬化する第3の工程と、該接合層
と重なる該剥離層と該第1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第4の工程と、該
剥離層と該被剥離層とを分離する第5の工程と、を有する剥離方法である。

0041

接合層、剥離層、及び第1の層が重なる領域で、剥離層と第1の層の一部を分離し、剥離
の起点を形成することで、剥離の歩留まりを向上することができる。

0042

また、本発明の一態様は、基板上に、厚さ0.1nm以上10nm未満の剥離層を形成す
る第1の工程と、該剥離層上に、該剥離層と接する第1の層を含む被剥離層を形成する第
2の工程と、該剥離層及び該被剥離層と重ねて、第1の接合層、及び該第1の接合層を囲
う枠状の第2の接合層を硬化する第3の工程と、該第2の接合層と重なる該剥離層と該第
1の層の一部を分離し、剥離の起点を形成する第4の工程と、該剥離層と該被剥離層とを
分離する第5の工程と、を有する剥離方法である。

0043

第2の接合層、剥離層、及び第1の層が重なる領域で、剥離層と第1の層の一部を分離し
、剥離の起点を形成することで、剥離の歩留まりを向上することができる。また、第1の
接合層及び第2の接合層の双方で被剥離層を封止することができ、作製する装置の信頼性
を高めることができる。

0044

以下では、本発明の一態様の剥離方法を4つ例示する。各剥離方法では、10nm未満の
薄い剥離層を用いることで、被剥離層の構成によらず、小さい剥離力で作製基板から被剥
離層を剥離することができる。

0045

なお、剥離層は、一例としては、層の全体にわたって、厚さが、0.1nm以上10nm
未満であることが望ましい。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない
。例えば、剥離層は、少なくとも一部において、厚さ0.1nm以上10nm未満の領域
を有していてもよい。または、剥離層は、望ましくは、剥離層の50%以上の領域におい
て、より望ましくは、剥離層の90%以上の領域において、厚さ0.1nm以上10nm
未満の領域を有していてもよい。つまり、本発明の一態様では、剥離層の一部に厚さが0
.1mm未満の領域や、10nm以上の領域を有していてもよい。

0046

<剥離方法1>
はじめに、作製基板101上に厚さ10nm未満の剥離層103を形成し、剥離層103
上に被剥離層105を形成する(図1(A))。ここでは、島状の剥離層を形成する例を
示したがこれに限られない。また、被剥離層105を島状に形成してもよい。

0047

この工程では、作製基板101から被剥離層105を剥離する際に、作製基板101と剥
離層103の界面、剥離層103と被剥離層105の界面、又は剥離層103中で剥離が
生じるような材料を選択する。本実施の形態では、被剥離層105と剥離層103の界面
で剥離が生じる場合を例示するが、剥離層103や被剥離層105に用いる材料の組み合
わせによってはこれに限られない。なお、被剥離層105が積層構造である場合、剥離層
103と接する層を特に第1の層と記す。

0048

剥離層103の厚さは、例えば、10nm未満、好ましくは8nm以下、より好ましくは
5nm以下、さらに好ましくは3nm以下とすればよい。剥離層103が薄いほど剥離の
歩留まりを向上でき好ましい。また、剥離層103の厚さは、例えば、0.1nm以上、
好ましくは0.5nm以上、より好ましくは1nm以上とすればよい。剥離層103が厚
いほど厚さの均一な膜を成膜でき好ましい。例えば、剥離層103の厚さは1nm以上8
nm以下が好ましい。本実施の形態では、厚さ5nmのタングステン膜を用いる。

0049

なお、剥離層103の厚さは、一例としては、層の全体にわたって、上記のような厚さで
あることが望ましい。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。例え
ば、剥離層103は、少なくとも一部において、上記のような厚さの領域を有していても
よい。または、剥離層103は、望ましくは、剥離層の50%以上の領域において、より
望ましくは、剥離層の90%以上の領域において、上記のような厚さの領域を有していて
もよい。つまり、本発明の一態様では、剥離層103の一部に厚さが0.1mm未満の領
域や、10nm以上の領域を有していてもよい。

0050

作製基板101には、少なくとも作製工程中の処理温度に耐えうる耐熱性を有する基板を
用いる。作製基板101としては、例えばガラス基板、石英基板、サファイア基板、半導
体基板、セラミック基板金属基板、樹脂基板、プラスチック基板などを用いることがで
きる。

0051

なお、量産性を向上させるため、作製基板101として大型のガラス基板を用いることが
好ましい。例えば、第3世代(550mm×650mm)、第3.5世代(600mm×
720mm、または620mm×750mm)、第4世代(680mm×880mm、ま
たは730mm×920mm)、第5世代(1100mm×1300mm)、第6世代(
1500mm×1850mm)、第7世代(1870mm×2200mm)、第8世代(
2200mm×2400mm)、第9世代(2400mm×2800mm、2450mm
×3050mm)、第10世代(2950mm×3400mm)等のガラス基板、又はこ
れよりも大型のガラス基板を用いることができる。

0052

作製基板101にガラス基板を用いる場合、作製基板101と剥離層103との間に、下
地膜として、酸化シリコン膜酸化窒化シリコン膜窒化シリコン膜窒化酸化シリコン
膜等の絶縁膜を形成すると、ガラス基板からの汚染を防止でき、好ましい。

0053

剥離層103は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタンタンタルニオブ
ニッケルコバルトジルコニウム亜鉛ルテニウムロジウムパラジウムオス
ミウム、イリジウムシリコンから選択された元素、該元素を含む合金材料、又は該元素
を含む化合物材料等を用いて形成できる。シリコンを含む層の結晶構造は、非晶質、微結
晶、多結晶のいずれでもよい。また、酸化アルミニウム酸化ガリウム酸化亜鉛、二酸
化チタン、酸化インジウムインジウムスズ酸化物インジウム亜鉛酸化物、In−Ga
−Zn酸化物等の金属酸化物を用いてもよい。剥離層103に、タングステン、チタン、
モリブデンなどの高融点金属材料を用いると、被剥離層105の形成工程の自由度が高ま
るため好ましい。

0054

剥離層103は、例えばスパッタリング法CVD(Chemical Vapor D
eposition)法(プラズマCVD法熱CVD法MOCVD(Metal O
rganic CVD)法など)、ALD(Atomic Layer Deposit
ion)法、塗布法スピンコーティング法液滴吐出法ディスペンス法等を含む)、
印刷法蒸着法等により形成できる。

0055

剥離層103が単層構造の場合、タングステン膜、モリブデン膜、又はタングステンとモ
リブデンの混合物を含む膜を形成することが好ましい。また、タングステンの酸化物もし
くは酸化窒化物を含む膜、モリブデンの酸化物もしくは酸化窒化物を含む膜、又はタング
テンとモリブデンの混合物の酸化物もしくは酸化窒化物を含む膜を形成してもよい。な
お、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金
に相当する。例えば、Mo:W=3:1[原子数比]、Mo:W=1:1[原子数比]、
又はMo:W=1:3[原子数比]などのモリブデンとタングステンの合金膜を用いても
よい。また、モリブデンとタングステンの合金膜は、例えば、Mo:W=49:51[重
量%]、Mo:W=61:39[重量%]、Mo:W=14.8:85.2[重量%]の
組成金属ターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。

0056

タングステン膜の表面状態を変えることにより、剥離層103と後に形成される被剥離層
との密着性を制御することが可能である。例えば、タングステンを含む膜の表面を、熱酸
化処理、酸素プラズマ処理亜酸化窒素(N2O)プラズマ処理、オゾン水等の酸化力
強い溶液での処理等を行ってタングステンの酸化物を含む膜を形成してもよい。またプラ
ズマ処理や加熱処理は、酸素窒素亜酸化窒素単独、あるいは該ガスとその他のガスと
混合気体雰囲気下で行ってもよい。

0057

本発明の一態様では、厚さ10nm未満のタングステン膜を用いることで、小さい剥離力
で容易に剥離を行うことができるため、上記プラズマ処理や加熱処理を行わなくてもよい
。これにより、剥離工程、さらには装置の作製工程を簡略化でき好ましい。

0058

被剥離層105として形成する層に特に限定は無い。本実施の形態では、被剥離層105
として、剥離層103上に接する絶縁層を作製する。さらに、絶縁層上に機能素子を作製
してもよい。被剥離層105として形成する層の具体例は、実施の形態2も参照できる。

0059

剥離層103上の絶縁層は、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、又
窒化酸化シリコン膜等を用いて、単層又は多層で形成することが好ましい。

0060

該絶縁層は、スパッタリング法、CVD法、ALD法、塗布法、印刷法、蒸着法等を用い
て形成することが可能であり、例えば、プラズマCVD法によって成膜温度を250℃以
上400℃以下として形成することで、緻密で非常にガスバリア性の高い膜とすることが
できる。なお、絶縁層の厚さは10nm以上3000nm以下、さらには200nm以上
1500nm以下が好ましい。

0061

次に、被剥離層105と基板109とを接合層107を用いて貼り合わせ、接合層107
を硬化させる(図1(B))。ここで、図1(B)は図1(C)における一点鎖線A1−
A2間の断面図に相当する。なお、図1(C)は、基板109(図示しない)側から見た
平面図である。

0062

ここで、接合層107は剥離層103及び被剥離層105と重なるように配置することが
好ましい。そして、図1(B)、(C)に示すように、接合層107の端部は、剥離層1
03の端部よりも外側に位置しないことが好ましい。

0063

例えば、別の構成例を図2(A)に示す。図2(A)には、基板109側から見た平面図
と、該平面図における一点鎖線B1−B2間の断面図を示す(平面図にて基板109は図
示しない)。図2(A)の断面図に示す点線で囲った領域のように、作製基板101及び
基板109が剥離層103と重ならない領域で接合層107によって貼り合わされると、
その領域の広さや、接合層107と該接合層107に接する層との密着性の程度によって
、剥離不良が生じやすくなる場合がある。

0064

したがって、接合層107は剥離層103の内側に位置する(図1(B)、(C)参照)
、もしくは、接合層107の端部と剥離層103の端部とが揃っていることが好ましい。
接合層107に、シート状の接着剤接着シート)や流動性の低い材料を用いると、接合
層107が剥離層103の外側に広がらない(広がりにくい)ため、好ましい。

0065

また、図2(B)には、基板109側から見た平面図と、該平面図における一点鎖線C1
−C2間の断面図を示す(平面図にて基板109は図示しない)。図2(B)に示すよう
に、被剥離層105上又は剥離層103上に枠状の接合層111を設け、枠状の接合層1
11に囲まれた内部に接合層107を形成することが好ましい。これにより、剥離層10
3の外側に接合層107が広がること、さらには、剥離工程の歩留まりが低下することを
抑制できる。図2(B)の構成であれば、接合層に液状の接着剤を用いることもでき、接
合層に適用できる材料の幅が広がり好ましい。

0066

特に、剥離層103の端部よりも内側に枠状の接合層111の端部が位置することが好ま
しい。枠状の接合層111の端部が剥離層103の端部よりも内側に位置することで、接
合層107の端部も剥離層103の端部よりも内側に位置することができる。なお、枠状
の接合層111と剥離層103の端部が重なっていてもよい。

0067

枠状の接合層111と接合層107の形成順序は問わない。例えば、スクリーン印刷法
を用いて接合層107を形成した後、塗布法等を用いて枠状の接合層111を形成しても
よい。または、塗布法等を用いて枠状の接合層111を形成した後、ODF(One D
rop Fill)方式の装置等を用いて接合層107を形成してもよい。

0068

また、図2(C)に示すように、枠状の接合層111や接合層107の外側に、樹脂層
13を設けてもよい。図2(C)には、基板109側から見た平面図と、該平面図におけ
る一点鎖線D1−D2間の断面図を示す(平面図にて基板109は図示しない)。樹脂層
113を設けることで、作製工程中に大気雰囲気露出しても、被剥離層105に水分等
の不純物が混入することを抑制できる。

0069

なお、被剥離層105と基板109の貼り合わせは減圧雰囲気下で行うことが好ましい。

0070

接合層107としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤反応硬化型接着剤熱硬化型
接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤とし
てはエポキシ樹脂アクリル樹脂シリコーン樹脂フェノール樹脂ポリイミド樹脂
イミド樹脂PVC(ポリビニルクロライド樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂
EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透
湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、シート状の
接着剤を用いてもよい。

0071

また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化
カルシウム酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いる
ことができる。または、ゼオライトシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸
着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、大気中の水分の侵入による機能素
子の劣化を抑制でき、装置の信頼性が向上するため好ましい。

0072

また、上記樹脂に屈折率の高いフィラー光散乱部材を混合することにより、発光素子か
らの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼ
オライト、ジルコニウム等を用いることができる。

0073

また、接合層107として、水や溶媒に可溶なものや、紫外線などの照射により可塑化
せることが可能であるもののように、必要時に基板109と被剥離層105とを化学的
しくは物理的に分離することが可能な接着剤を用いてもよい。例えば、水溶性樹脂を用い
てもよい。

0074

基板109としては、作製基板101に用いることができる各種基板を適用できる。また
フィルム等のような可撓性基板を用いてもよい。

0075

枠状の接合層111及び樹脂層113に用いることができる材料は、いずれも接合層10
7に用いることができる材料と同様である。

0076

枠状の接合層111は、接合層107が剥離層103の外側に流れることをせき止められ
れば、硬化状態半硬化状態未硬化状態のいずれであってもよい。枠状の接合層111
が硬化状態である場合、後述する剥離の起点を枠状の接合層111と重なる領域に形成す
ることが好ましい。これにより、剥離後に、枠状の接合層111を、接合層107ととも
に被剥離層105を封止する層として用いることができ、大気中の水分の侵入による機能
素子の劣化を抑制することができる。これにより、信頼性の高い装置を作製できる。なお
、枠状の接合層111を硬化状態とするときは、剥離工程の歩留まりの低下を防ぐため、
枠状の接合層111の端部が剥離層103の端部よりも外側に位置しないようにすること
が好ましい。

0077

接合層107や枠状の接合層111として光硬化樹脂を用いる場合、光硬化樹脂を硬化さ
せるための光を作製基板や剥離層、被剥離層が透過する必要がある。ここで、タングステ
ン膜等の金属膜のように、剥離層は、材料によっては、厚すぎると透光性が低くなり、光
硬化樹脂を硬化させるための光を透過しにくくなる。これにより、光硬化樹脂が硬化しな
い、又は光硬化樹脂を硬化させるのに長い時間を要する、等の問題が生じる。本発明の一
態様では厚さ10nm未満の薄い剥離層を用いるため、接合層を確実に硬化させる、又は
短時間で硬化させることができる、剥離層の材料の幅が広く、好ましい。

0078

また、樹脂層113は、硬化状態であると、作製基板101と基板109の密着性の程度
により、後の剥離工程の歩留まりが低下する場合がある。したがって、樹脂層113の少
なくとも一部を、半硬化状態又は未硬化状態とすることが好ましい。樹脂層113に粘度
の高い材料を用いることで、半硬化状態又は未硬化状態であっても、大気中の水分等の不
純物が被剥離層105に混入することを抑制する効果を高めることができる。

0079

また、例えば、樹脂層113として、光硬化樹脂を用い、一部に光を照射することで、樹
脂層113の一部を硬化状態としてもよい。一部を硬化状態とすることで、工程中に、減
雰囲気から大気圧雰囲気に移動した場合でも、作製基板101及び基板109の間隔及
び位置を一定に保つことができ、好ましい。

0080

次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成する(図1(B)、(D))。

0081

レーザ光の照射を用いることで、剥離の起点を形成するために基板の切断等をする必要が
なく、ゴミ等の発生を抑制でき、好ましい。

0082

レーザ光は、硬化状態の接合層107と、被剥離層105と、剥離層103とが重なる領
域に対して照射する(図1(B)の矢印P1参照)。また、図2(B)、(C)において
、枠状の接合層111が硬化状態である場合、枠状の接合層111と被剥離層105と、
剥離層103とが重なる領域に対してレーザ光を照射することが好ましい。

0083

レーザ光は、どちらの基板側から照射してもよいが、散乱した光が機能素子等に照射され
ることを抑制するため、剥離層103が設けられた作製基板101側から照射することが
好ましい。なお、レーザ光を照射する側の基板は、該レーザ光を透過する材料を用いる。

0084

少なくとも第1の層(被剥離層105に含まれる、剥離層103と接する層)にクラック
を入れる(膜割れやひびを生じさせる)ことで、第1の層の一部を除去し、剥離の起点を
形成できる(図1(D)の点線で囲った領域参照)。このとき、第1の層だけでなく、被
剥離層105の他の層や、剥離層103、接合層107の一部を除去してもよい。レーザ
光の照射によって、膜の一部を溶解、蒸発、又は熱的に破壊することができる。また、剥
離の起点の形成方法は問わない。少なくとも第1の層の一部が剥離層から剥離されればよ
く、第1の層の一部を除去しなくてもよい。

0085

剥離工程時、剥離の起点に、被剥離層105と剥離層103を引き離す力が集中すること
が好ましいため、硬化状態の接合層107の中央部よりも端部近傍に剥離の起点を形成す
ることが好ましい。特に、端部近傍の中でも、辺部近傍に比べて、角部近傍に剥離の起点
を形成することが好ましい。

0086

また、接合層107の端部近傍に連続的もしくは断続的にレーザ光を照射することで、実
線状もしくは破線状に剥離の起点を形成すると、剥離が容易となるため好ましい。

0087

剥離の起点を形成するために用いるレーザには特に限定はない。例えば、連続発振型のレ
ーザやパルス発振型のレーザを用いることができる。レーザ光の照射条件周波数パワ
密度エネルギー密度ビームプロファイル等)は、作製基板101や剥離層103の
厚さ、材料等を考慮して適宜制御する。

0088

そして、形成した剥離の起点から、被剥離層105と作製基板101とを分離する(図1
(E)、(F))。これにより、被剥離層105を作製基板101から基板109に転置
することができる。このとき、一方の基板を吸着ステージ等に固定することが好ましい。
例えば、作製基板101を吸着ステージに固定し、作製基板101から被剥離層105を
剥離してもよい。また、基板109を吸着ステージに固定し、基板109から作製基板1
01を剥離してもよい。なお、剥離の起点よりも外側に形成された接合層107は、作製
基板101又は基板109の少なくとも一方に残存することになる。図1(E)、(F)
では双方の側に残存する例を示すがこれに限られない。

0089

例えば、剥離の起点から、物理的な力(人間の手や治具で引き剥がす処理や、ローラー
回転させながら分離する処理等)によって被剥離層105と作製基板101とを分離すれ
ばよい。

0090

また、剥離層103と被剥離層105との界面に水などの液体浸透させて作製基板10
1と被剥離層105とを分離してもよい。毛細管現象により液体が剥離層103と被剥離
層105の間にしみこむことで、容易に分離することができる。また、剥離時に生じる静
電気が、被剥離層105に含まれる機能素子に悪影響を及ぼすこと(半導体素子が静電
により破壊されるなど)を抑制できる。なお、液体を霧状又は蒸気にして吹き付けてもよ
い。液体としては、純水や有機溶剤などを用いることができ、中性アルカリ性、もしく
酸性水溶液や、塩が溶けている水溶液などを用いてもよい。

0091

なお、剥離後に、基板109上に残った、被剥離層105と基板109との接着に寄与し
ていない接合層107、枠状の接合層111、又は樹脂層113等を除去してもよい。除
去することで、後の工程で機能素子に悪影響を及ぼすこと(不純物の混入など)を抑制で
き好ましい。例えば、ふき取り、洗浄等によって、不要な樹脂を除去することができる。

0092

以上に示した本発明の一態様の剥離方法では、レーザ光の照射により剥離の起点を形成し
、剥離層103と被剥離層105とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これに
より、剥離工程の歩留まりを向上させることができる。

0093

<剥離方法2>
まず、剥離方法1と同様に、作製基板101上に厚さ10nm未満の剥離層103を形成
し、剥離層103上に被剥離層105を形成する(図1(A))。そして、被剥離層10
5と基板109とを接合層107及び枠状の接合層111を用いて貼り合わせ、接合層1
07及び枠状の接合層111を硬化させる(図3(A))。

0094

次に、カッターなどの鋭利刃物により、剥離の起点を形成する(図3(A)、(B))

0095

剥離層103が設けられていない側の基板109が刃物等で切断できる場合、基板109
、接合層107もしくは枠状の接合層111、及び被剥離層105に切り込みを入れても
よい(図3(A)の矢印P2参照)。これにより、第1の層の一部を除去することができ
、剥離の起点を形成できる(図3(B)の点線で囲った領域参照)。ここでは、硬化状態
の枠状の接合層111と剥離層103とが重なる領域に枠状に切り込みを入れることで、
実線状に剥離の起点を形成する例を示すが、これに限られない。なお、剥離層103にも
切り込みが入っていてもよい。

0096

そして、形成した剥離の起点から、被剥離層105と作製基板101とを分離する(図3
(C)、(D))。これにより、被剥離層105を作製基板101から基板109に転置
することができる。

0097

以上に示した本発明の一態様の剥離方法では、鋭利な刃物等により剥離の起点を形成し、
剥離層103と被剥離層105とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これによ
り、剥離工程の歩留まりを向上させることができる。また、硬化状態の枠状の接合層11
1と剥離層103が重なる領域で剥離を始めることで、被剥離層105を接合層107及
び枠状の接合層111で2重に封止することができる。したがって、被剥離層105中に
水分等により劣化しやすい有機EL素子等を形成した場合でも、信頼性の高い発光装置を
作製できる。

0098

<剥離方法3>
まず、作製基板201上に厚さ10nm未満の剥離層203を形成し、剥離層203上に
被剥離層205を形成する(図4(A))。また、作製基板221上に剥離層223を形
成し、剥離層223上に被剥離層225を形成する(図4(B))。

0099

次に、作製基板201と作製基板221とを、それぞれの被剥離層が形成された面が対向
するように、接合層207及び枠状の接合層211を用いて貼り合わせ、接合層207及
び枠状の接合層211を硬化させる(図4(C))。ここでは、被剥離層225上に枠状
の接合層211と、枠状の接合層211の内側の接合層207とを設けた後、作製基板2
01と作製基板221とを、対向させ、貼り合わせる。

0100

なお、作製基板201と作製基板221の貼り合わせは減圧雰囲気下で行うことが好まし
い。

0101

なお、図4(C)では、剥離層203との剥離層223の大きさが異なる場合を示したが
図4(D)に示すように、同じ大きさの剥離層を用いてもよい。

0102

接合層207は剥離層203、被剥離層205、被剥離層225、及び剥離層223と重
なるように配置する。そして、接合層207の端部は、剥離層203又は剥離層223の
少なくとも一方(先に剥離したい方)の端部よりも内側に位置することが好ましい。これ
により、作製基板201と作製基板221が強く密着することを抑制でき、後の剥離工程
の歩留まりが低下することを抑制できる。

0103

次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成する(図5(A)、(B))。

0104

作製基板201及び作製基板221はどちらから剥離してもよい。剥離層の大きさが異な
る場合、大きい剥離層を形成した基板から剥離してもよいし、小さい剥離層を形成した基
板から剥離してもよい。一方の基板上にのみ半導体素子、発光素子、表示素子等の素子を
作製した場合、素子を形成した側の基板から剥離してもよいし、他方の基板から剥離して
もよい。ここでは、作製基板201を先に剥離する例を示す。

0105

レーザ光は、硬化状態の接合層207又は硬化状態の枠状の接合層211と、被剥離層2
05と、剥離層203とが重なる領域に対して照射する。ここでは、接合層207が硬化
状態であり、枠状の接合層211が硬化状態でない場合を例に示し、硬化状態の接合層2
07にレーザ光を照射する(図5(A)の矢印P3参照)。

0106

第1の層の一部を除去することで、剥離の起点を形成できる(図5(B)の点線で囲った
領域参照)。このとき、第1の層だけでなく、被剥離層205の他の層や、剥離層203
、接合層207の一部を除去してもよい。

0107

レーザ光は、剥離したい剥離層が設けられた基板側から照射することが好ましい。剥離層
203と剥離層223が重なる領域にレーザ光の照射をする場合は、被剥離層205及び
被剥離層225のうち被剥離層205のみにクラックを入れることで、選択的に作製基板
201及び剥離層203を剥離することができる(図5(B)の点線で囲った領域参照)

0108

剥離層203と剥離層223が重なる領域にレーザ光を照射する場合、剥離層203側の
被剥離層205と剥離層223側の被剥離層225の両方に剥離の起点を形成してしまう
と、一方の作製基板を選択的に剥離することが難しくなる恐れがある。したがって、一方
の被剥離層のみにクラックを入れられるよう、レーザ光の照射条件が制限される場合があ
る。

0109

このとき、図8(A)に示した構成であると、レーザ光を、剥離層203と重なり、かつ
剥離層223と重ならない領域に照射することで、剥離層203と剥離層223の両方に
剥離の起点が形成されることを防止できる(図8(B)、(C))。したがって、レーザ
光の照射条件の制限が少なくなり好ましい。このときレーザ光は、どちらの基板側から照
射してもよいが、散乱した光が機能素子等に照射されることを抑制するため、剥離層20
3が設けられた作製基板201側から照射することが好ましい。

0110

そして、形成した剥離の起点から、被剥離層205と作製基板201とを分離する(図5
(C)、(D))。これにより、被剥離層205を作製基板201から作製基板221に
転置することができる。なお、剥離の起点よりも外側に形成された接合層207や枠状の
接合層211は、作製基板201又は作製基板221の少なくとも一方に残存することに
なる。図5(C)、(D)では双方の側に残存する例を示すがこれに限られない。

0111

次に、露出した被剥離層205と基板231とを、接合層233を用いて貼り合わせ、接
合層233を硬化させる(図6(A))。ここでは、被剥離層225上に枠状の接合層2
35と、枠状の接合層235の内側の接合層233と、を設け、被剥離層225と基板2
31とを貼り合わせる。

0112

なお、被剥離層205と基板231の貼り合わせは減圧雰囲気下で行うことが好ましい。

0113

次に、レーザ光の照射により、剥離の起点を形成する(図6(B)、(C))。

0114

ここでは、接合層233が硬化状態であり、枠状の接合層235が硬化状態でない場合を
例に示し、硬化状態の接合層233にレーザ光を照射する(図6(B)の矢印P4参照)
。第1の層の一部を除去することで、剥離の起点を形成できる(図6(C)の点線で囲っ
た領域参照)。このとき、第1の層だけでなく、被剥離層225の他の層や、剥離層22
3、接合層233の一部を除去してもよい。

0115

レーザ光は、剥離層223が設けられた作製基板221側から照射することが好ましい。

0116

そして、形成した剥離の起点から、被剥離層225と作製基板221とを分離する(図6
(D))。これにより、被剥離層205及び被剥離層225を基板231に転置すること
ができる。

0117

以上に示した本発明の一態様の剥離方法では、それぞれ剥離層及び被剥離層が設けられた
一対の作製基板を貼り合わせた後、レーザ光の照射により剥離の起点を形成し、それぞれ
の剥離層と被剥離層とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これにより、剥離工
程の歩留まりを向上させることができる。

0118

また、それぞれ被剥離層が形成された一対の作製基板をあらかじめ貼り合わせた後に、剥
離をし、作製したい装置を構成する基板を貼り合わせることができる。したがって、被剥
離層の貼り合わせの際に、可撓性が低い作製基板どうしを貼り合わせることができ、可撓
性基板どうしを貼り合わせた際よりも貼り合わせの位置合わせ精度を向上させることがで
きる。

0119

<剥離方法4>
剥離方法4は、1回目の剥離工程までは剥離方法3と同様に行う。以降では、図5(D)
の後の工程を詳述する。

0120

図5(D)に示す工程で作製基板201から剥離した被剥離層205と、基板231とを
接合層233を用いて貼り合わせ、接合層233を硬化させる(図7(A))。

0121

次に、カッターなどの鋭利な刃物により、剥離の起点を形成する(図7(B)、(C))

0122

剥離層223が設けられていない側の基板231が刃物等で切断できる場合、基板231
、接合層233、及び被剥離層225に切り込みを入れてもよい(図7(B)の矢印P5
参照)。これにより、第1の層の一部を除去し、剥離の起点を形成できる(図7(C)の
点線で囲った領域参照)。

0123

図7(B)、(C)で示すように、作製基板221及び基板231が剥離層223と重な
らない領域で接合層233によって貼り合わされている場合、作製基板221と基板23
1の密着性の程度により、後の剥離工程の歩留まりが低下することがある。したがって、
硬化状態の接合層233と剥離層223とが重なる領域に枠状に切り込みを入れ、実線状
に剥離の起点を形成することが好ましい。これにより、剥離工程の歩留まりを高めること
ができる。

0124

そして、形成した剥離の起点から、被剥離層225と作製基板221とを分離する(図7
(D))。これにより、被剥離層225を作製基板221から基板231に転置すること
ができる。

0125

以上に示した本発明の一態様の剥離方法では、鋭利な刃物等により剥離の起点を形成し、
剥離層と被剥離層とを剥離しやすい状態にしてから、剥離を行う。これにより、剥離工程
の歩留まりを向上させることができる。

0126

また、それぞれ被剥離層が形成された一対の作製基板をあらかじめ貼り合わせた後に、剥
離をし、作製したい装置を構成する基板を貼り合わせることができる。したがって、被剥
離層の貼り合わせの際に、可撓性が低い作製基板どうしを貼り合わせることができ、可撓
性基板どうしを貼り合わせた際よりも貼り合わせの位置合わせ精度を向上させることがで
きる。

0127

上記各剥離方法において、剥離及び転置できる領域の端部は、剥離層103の端部よりも
内側である。図9(A)〜(C)に示すように、剥離したい被剥離層105の端部は、剥
離層103の端部よりも内側に位置するよう形成する。剥離したい被剥離層105が複数
ある場合、図9(B)に示すように、被剥離層105ごとに剥離層103を設けてもよい
し、図9(C)に示すように、1つの剥離層103上に複数の被剥離層105を設けても
よい。

0128

以上のように、本発明の一態様の剥離方法を用いることで、被剥離層の構成によらず、被
剥離層を小さい力で剥離することができる。また、本発明の一態様の剥離方法を用いるこ
とで、被剥離層の構成によらず、剥離工程時に、被剥離層にクラックが入ることを抑制で
きる。したがって、剥離工程における歩留まりの低下を抑制できる。

0129

本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。

0130

(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様を適用して作製できるフレキシブルな発光装置につい
て、図10図14を用いて説明する。

0131

図10図14に発光素子として有機EL素子を用いたフレキシブルな発光装置の一例を
示す。本実施の形態のフレキシブルな発光装置は、例えば、曲率半径1mm以上150m
m以下で曲げることができる。曲げる方向は問わない。また、曲げる箇所は1か所であっ
ても2か所以上であってもよく、例えば、発光装置を二つ折り三つ折りにすることがで
きる。

0132

例えば、本発明の一態様の発光装置は、第1の可撓性基板と、第2の可撓性基板と、該第
1の可撓性基板及び該第2の可撓性基板の間の発光素子と、該第1の可撓性基板及び該発
光素子の間の第1の絶縁層と、該第2の可撓性基板及び該発光素子の間の第1の接合層と
、を有し、該発光素子は、一対の電極間発光性有機化合物を含む層を有し、該第1の
絶縁層の水蒸気透過率は1×10−5g/m2・day未満である。

0133

上記発光装置において、該第2の可撓性基板及び該第1の接合層の間の第2の絶縁層を有
し、該第2の絶縁層の水蒸気透過率は1×10−5g/m2・day未満であることが好
ましい。また、上記発光装置において、該第1の接合層を囲う枠状の第2の接合層を有す
ることが好ましい。

0134

なお、本明細書中において、発光装置とは、発光素子を用いた表示装置を含む。また、発
光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルム、もしくはTCP(Tape Carr
ier Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板
設けられたモジュール、又は発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によ
りIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。さら
に、照明器具等に用いられる発光装置も含むものとする。

0135

<構成例1>
図10(A)に発光装置の平面図を示し、図10(B)、(C)に、図10(A)の一点
鎖線X1−Y1間の断面図の一例を示す。図10(A)〜(C)に示す発光装置はボトム
エミッション型の発光装置である。

0136

図10(B)、(C)に示す発光装置は、可撓性基板419、接着層422、絶縁層42
4、導電層406、導電層416、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極40
1、EL層402、及び第2の電極403)、接合層407、及び可撓性基板428を有
する。第1の電極401、絶縁層424、接着層422、及び可撓性基板419は可視光
を透過する。

0137

可撓性基板419上には、接着層422及び絶縁層424を介して有機EL素子450が
設けられている。可撓性基板419、接合層407、及び可撓性基板428によって、有
EL素子450は封止されている。有機EL素子450は、第1の電極401と、第1
の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第2
の電極403は可視光を反射することが好ましい。

0138

第1の電極401、導電層406、導電層416の端部は絶縁層405で覆われている。
導電層406は第1の電極401と電気的に接続し、導電層416は第2の電極403と
電気的に接続する。第1の電極401を介して絶縁層405に覆われた導電層406は、
補助配線として機能し、第1の電極401と電気的に接続する。有機EL素子の電極と電
気的に接続する補助配線を有すると、電極の抵抗に起因する電圧降下を抑制できるため、
好ましい。導電層406は、第1の電極401上に設けられていてもよい。また、絶縁層
405上等に、第2の電極403と電気的に接続する補助配線を有していてもよい。

0139

発光装置の光取り出し効率を高めるため、発光素子からの光を取り出す側に光取り出し
造を有することが好ましい。図10(B)では、発光素子からの光を取り出す側に位置す
る可撓性基板419が光取り出し構造を兼ねている例を示す。なお、本発明の一態様の発
光装置では、可撓性基板と重ねて、光を拡散させる機能を有するシートなどの光取り出し
構造や、タッチセンサを配置してもよい。また、偏光板位相差板を配置してもよい。図
10(C)では、可撓性基板419と重ねて拡散板411及びタッチセンサ413を配置
した場合の例を示す。以降の各構成例においても、タッチセンサ等を配置することができ
る。

0140

絶縁層424は、ガスバリア性が高いことが好ましい。これにより、可撓性基板419側
から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。

0141

本明細書中において、ガスバリア性の高い層は、例えば、ガス透過率酸素透過率、又は
水蒸気透過率が1×10−5[g/m2・day]以下、好ましくは1×10−6[g/
m2・day]以下、より好ましくは1×10−7[g/m2・day]以下、さらに好
ましくは1×10−8[g/m2・day]以下とする。

0142

構成例1として示す発光装置は、本発明の一態様の剥離方法を用いて歩留まりよく作製す
ることができる。特に、実施の形態1で例示した剥離方法1や剥離方法2を適用すること
ができる。本発明の一態様の剥離方法において、絶縁層424を被剥離層として作製基板
上に形成することで、絶縁層424を高温で形成することができる。高温をかけて形成し
たガスバリア性の高い絶縁層を絶縁層424として用いることで、信頼性の高い発光装置
を実現できる。なお、被剥離層として、絶縁層424だけでなく、有機EL素子450等
を形成してもよい。

0143

<構成例2>
図11(A)に発光装置の平面図を示し、図11(B)、(C)に、図11(A)の一点
鎖線X2−Y2間の断面図の一例を示す。図11(A)〜(C)に示す発光装置はトップ
エミッション型の発光装置である。

0144

図11(B)、(C)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層42
4、導電層408、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、EL層40
2、及び第2の電極403)、導電層410、枠状の接合層404、接合層407、可撓
性基板428、及び光取出し構造409を有する。第2の電極403、接合層407、可
撓性基板428、及び光取出し構造409は可視光を透過する。

0145

可撓性基板420上には、接着層422及び絶縁層424を介して有機EL素子450が
設けられている。可撓性基板420、接合層407、枠状の接合層404、及び可撓性基
板428によって、有機EL素子450は封止されている。有機EL素子450は、第1
の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の第2の電極4
03とを有する。第1の電極401は可視光を反射することが好ましい。可撓性基板42
8の表面には光取り出し構造409が貼り合わされている。

0146

第1の電極401、導電層410の端部は絶縁層405で覆われている。導電層410は
第1の電極401と同一の工程、同一の材料で形成することができ、第2の電極403と
電気的に接続する。

0147

絶縁層405上の導電層408は、補助配線として機能し、第2の電極403と電気的に
接続する。導電層408は、第2の電極403上に設けられていてもよい。また、構成例
1と同様に、第1の電極401と電気的に接続する補助配線を有していてもよい。

0148

ここで、本発明の一態様の発光装置は、一対の可撓性基板及び接合層によって封止された
発光素子を有する。

0149

接合層は発光装置の側面に露出する層であるため、該接合層のガスバリア性が低いと、有
機EL素子に外部から水分や酸素等の不純物が侵入してしまう。有機EL素子中に不純物
が侵入することで、例えば、発光部のシュリンク(ここでは、発光部端部からの輝度劣化
や、発光部の非発光領域の拡大を指す)が生じてしまう。したがって、有機EL素子を覆
う接合層は、ガスバリア性が高い(特に水蒸気透過性酸素透過性が低い)ことが好まし
い。

0150

また、接合層の材料として液状組成物を用いる場合、硬化に伴う体積収縮が大きいと、
有機EL素子に応力が加わり、有機EL素子が損傷し、発光不良が生じる場合がある。し
たがって、接合層に用いる材料の硬化に伴う体積の収縮は小さいことが好ましい。

0151

また、接合層が有機EL素子の発光を透過する側に位置する場合は、発光装置の光取り出
し効率を高めるため、接合層の透光性は高いことが好ましい。同様の理由により、接合層
の屈折率は高いことが好ましい。

0152

このように、接合層に求められる性質は複数あり、接合層の材料がこれらのいずれか2つ
以上を両立することは非常に困難である。

0153

そこで、本発明の一態様の発光装置は、可撓性基板と有機EL素子との間に2種類以上の
接合層を用いる。具体的には、例えば、接合層を、該接合層よりもガスバリア性の高い接
合層で囲う。外側の接合層に、内側の接合層よりガスバリア性の高い材料を用いることで
、内側の接合層に、硬化時の体積の収縮が小さい、透光性(特に可視光の透過性)が高い
、もしくは屈折率が高い等の性質をもつガスバリア性の低い材料等を用いても、外部から
水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって、発光部のシュリンクが
抑制された、信頼性の高い発光装置を実現することができる。

0154

構成例2に示す発光装置は、可撓性基板428及び有機EL素子450の間の接合層40
7、及び接合層407を囲う枠状の接合層404と、を有する。

0155

枠状の接合層404は、接合層407よりもガスバリア性が高いことが好ましい。枠状の
接合層404は、例えば、ガス透過率、酸素透過率、又は水蒸気透過率が1×10−5[
g/m2・day]以下、好ましくは1×10−6[g/m2・day]以下、より好ま
しくは1×10−7[g/m2・day]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/m
2・day]以下とする。

0156

構成例2では、接合層407を介して有機EL素子450の発光が発光装置から取り出さ
れる。したがって、接合層407は、枠状の接合層404に比べて透光性が高いことが好
ましい。また、接合層407は、枠状の接合層404に比べて屈折率が高いことが好まし
い。また、接合層407は、枠状の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいこ
とが好ましい。

0157

図11(B)に示すように、枠状の接合層404及び接合層407が可撓性基板428と
接していてもよいし、図11(C)に示すように、枠状の接合層404が可撓性基板42
8と接していなくてもよい。また、図11(B)に示すように、発光装置の端部に枠状の
接合層404が位置していてもよいし、図11(C)に示すように、発光装置の端部に枠
状の接合層404及び接合層407が位置していてもよい。

0158

構成例2として示す発光装置は、本発明の一態様の剥離方法を用いて歩留まりよく作製す
ることができる。特に、実施の形態1で例示した剥離方法1や剥離方法2を適用すること
ができる。本発明の一態様の剥離方法において、絶縁層424を被剥離層として作製基板
上に形成することで、絶縁層424を高温で形成することができる。高温をかけて形成し
たガスバリア性の高い絶縁層を絶縁層424として用いることで、信頼性の高い発光装置
を実現できる。なお、被剥離層として、絶縁層424だけでなく、有機EL素子450等
を形成してもよい。

0159

<構成例3>
図12(A1)に発光装置の平面図を示し、図12(B)に、図12(A1)の一点鎖線
X3−Y3間の断面図を示す。図12(B)に示す発光装置は塗り分け方式を用いたトッ
プエミッション型の発光装置である。本実施の形態において、発光装置は、例えば、R(
赤)、G(緑)、B(青)の3色の発光ユニットで1つの色を表現する構成や、R(赤)
、G(緑)、B(青)、W(白)の4色の発光ユニットで1つの色を表現する構成等が適
用できる。色要素としては特に限定はなく、RGBW以外の色を用いてもよく、例えば、
イエローシアンマゼンタなどで構成されてもよい。

0160

図12(A1)に示す発光装置は、発光部491、駆動回路部493、FPC(Flex
ible PrintedCircuit)495を有する。発光部491及び駆動回
路部493に含まれる有機EL素子やトランジスタは可撓性基板420、可撓性基板42
8、枠状の接合層404、及び接合層407によって封止されている。図12(B)では
、枠状の接合層404の開口部において、導電層457と接続体497が接続している例
を示す。

0161

図12(B)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トラ
ンジスタ455、絶縁層463、絶縁層465、絶縁層405、有機EL素子450(第
1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、枠状の接合層404、接合層
407、可撓性基板428、及び導電層457を有する。可撓性基板428、接合層40
7、及び第2の電極403は可視光を透過する。

0162

図12(B)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介し
て可撓性基板420上にトランジスタ455及び有機EL素子450が設けられている。
有機EL素子450は、絶縁層465上の第1の電極401と、第1の電極401上のE
L層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は、ト
ランジスタ455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極4
01は可視光を反射することが好ましい。第1の電極401の端部は絶縁層405で覆わ
れている。

0163

駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図12(B)では、駆動回路部493
が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。

0164

導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号(ビデオ信号クロック信号、スタ
ート信号、又はリセット信号等)や電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。こ
こでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。

0165

工程数の増加を防ぐため、導電層457は、発光部や駆動回路部に用いる電極や配線と同
一の材料、同一の工程で作製することが好ましい。ここでは、導電層457を、トラン
スタを構成する電極と同一の材料、同一の工程で作製した例を示す。

0166

絶縁層463は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散を抑制する効果を奏す
る。また、絶縁層465は、トランジスタ起因の表面凹凸を低減するために平坦化機能を
有する絶縁層を選択することが好適である。

0167

枠状の接合層404は、接合層407よりもガスバリア性が高い層であることが好ましい
。これにより、外部から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。したがって
、信頼性の高い発光装置を実現することができる。

0168

構成例3では、接合層407を介して有機EL素子450の発光が発光装置から取り出さ
れる。したがって、接合層407は、枠状の接合層404に比べて透光性が高いことが好
ましい。また、接合層407は、枠状の接合層404に比べて屈折率が高いことが好まし
い。また、接合層407は、枠状の接合層404に比べて硬化時の体積の収縮が小さいこ
とが好ましい。

0169

構成例3として示す発光装置は、本発明の一態様の剥離方法を用いて歩留まりよく作製す
ることができる。特に、実施の形態1で例示した剥離方法1や剥離方法2を適用すること
ができる。本発明の一態様の剥離方法において、絶縁層424や各トランジスタを被剥離
層として作製基板上に形成することで、絶縁層424やトランジスタを高温で形成するこ
とができる。高温をかけて形成した絶縁層424やトランジスタを用いることで、信頼性
の高い発光装置を実現できる。なお、被剥離層として、さらに有機EL素子450等を形
成してもよい。

0170

<構成例4>
図12(A2)に発光装置の平面図を示し、図12(C)に、図12(A2)の一点鎖線
X4−Y4間の断面図を示す。図12(C)に示す発光装置はカラーフィルタ方式を用い
ボトムエミッション型の発光装置である。

0171

図12(C)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トラ
ンジスタ454、トランジスタ455、絶縁層463、着色層432、絶縁層465、導
電層435、絶縁層467、絶縁層405、有機EL素子450(第1の電極401、E
L層402、及び第2の電極403)、接合層407、可撓性基板428、及び導電層4
57を有する。可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、絶縁層463、絶縁層
465、絶縁層467、及び第1の電極401は可視光を透過する。

0172

図12(C)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介し
て可撓性基板420上にスイッチング用のトランジスタ454、電流制御用のトランジス
タ455、及び有機EL素子450が設けられている。有機EL素子450は、絶縁層4
67上の第1の電極401と、第1の電極401上のEL層402と、EL層402上の
第2の電極403とを有する。第1の電極401は、導電層435を介してトランジスタ
455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極401の端部
は絶縁層405で覆われている。第2の電極403は可視光を反射することが好ましい。
また、発光装置は、絶縁層463上に有機EL素子450と重なる着色層432を有する

0173

駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図12(C)では、駆動回路部493
が有するトランジスタのうち、2つのトランジスタを示している。

0174

導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電
気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。
また、ここでは、導電層457を、導電層435と同一の材料、同一の工程で作製した例
を示す。

0175

絶縁層463は、トランジスタを構成する半導体への不純物の拡散を抑制する効果を奏す
る。また、絶縁層465及び絶縁層467は、トランジスタや配線起因の表面凹凸を低減
するために平坦化機能を有する絶縁層を選択することが好適である。

0176

なお、図13(A)に示すように、可撓性基板420と重ねてタッチセンサを設けてもよ
い。タッチセンサは、導電層441、導電層442、絶縁層443を有している。また、
図13(B)に示すように、可撓性基板420とタッチセンサの間に、可撓性基板444
を設けてもよい。なお、タッチセンサは、可撓性基板420と可撓性基板444との間に
設けてもよい。タッチセンサ用のFPC445を有していてもよい。

0177

構成例4として示す発光装置は、本発明の一態様の剥離方法を用いて歩留まりよく作製す
ることができる。特に、実施の形態1で例示した剥離方法1や剥離方法2を適用すること
ができる。本発明の一態様の剥離方法において、絶縁層424や各トランジスタを被剥離
層として作製基板上に形成することで、絶縁層424やトランジスタを高温で形成するこ
とができる。高温をかけて形成した絶縁層424やトランジスタを用いることで、信頼性
の高い発光装置を実現できる。なお、被剥離層として、さらに有機EL素子450等を形
成してもよい。

0178

<構成例5>
図14(A1)に発光装置の平面図を示し、図14(B)に、図14(A1)の一点鎖線
X5−Y5間の断面図を示す。図14(A1)に示す発光装置はカラーフィルタ方式を用
いたトップエミッション型の発光装置である。

0179

図14(B)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トラ
ンジスタ455、絶縁層463、絶縁層465、絶縁層405、スペーサ496、有機E
L素子450(第1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、接合層40
7、オーバーコート453、遮光層431、着色層432、絶縁層226、接着層426
、可撓性基板428、及び導電層457を有する。可撓性基板428、接着層426、絶
縁層226、接合層407、オーバーコート453、及び第2の電極403は可視光を透
過する。

0180

図14(B)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介し
て可撓性基板420上にトランジスタ455及び有機EL素子450が設けられている。
有機EL素子450は、絶縁層465上の第1の電極401と、第1の電極401上のE
L層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は、ト
ランジスタ455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極4
01の端部は絶縁層405で覆われている。第1の電極401は可視光を反射することが
好ましい。絶縁層405上には、スペーサ496を有する。スペーサ496を設けること
で、可撓性基板420と可撓性基板428の間隔を調整することができる。

0181

また、発光装置は、接合層407を介して有機EL素子450と重なる着色層432を有
し、接合層407を介して絶縁層405と重なる遮光層431を有する。

0182

駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図14(B)では、駆動回路部493
が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。

0183

導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電
気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。
また、ここでは、導電層457を、トランジスタ455を構成する電極と同一の材料、同
一の工程で作製した例を示す。

0184

図14(B)に示す発光装置では、FPC495が可撓性基板428と重なる。接続体4
97は、可撓性基板428、接着層426、絶縁層226、接合層407、絶縁層465
、及び絶縁層463に設けられた開口を介して導電層457と接続している。また、接続
体497はFPC495に接続している。接続体497を介してFPC495と導電層4
57は電気的に接続する。導電層457と可撓性基板428とが重なる場合には、可撓性
基板428を開口する(又は開口部を有する可撓性基板を用いる)ことで、導電層457
、接続体497、及びFPC495を電気的に接続させることができる。

0185

絶縁層424は、ガスバリア性が高いことが好ましい。これにより、可撓性基板420側
から水分や酸素が発光装置に侵入することを抑制できる。同様に、絶縁層226は、ガス
バリア性が高いことが好ましい。これにより、可撓性基板428側から水分や酸素が発光
装置に侵入することを抑制できる。

0186

構成例5として示す発光装置は、本発明の一態様の剥離方法を用いて歩留まりよく作製す
ることができる。特に、実施の形態1で例示した剥離方法3や剥離方法4を適用すること
ができる。本発明の一態様の剥離方法では、作製基板上に、絶縁層424や各トランジス
タ、有機EL素子450等を被剥離層として形成する。そして、別の作製基板上に、被剥
離層として、絶縁層226や着色層432、遮光層431等を被剥離層として形成する。
この2つの作製基板を貼り合わせた後、被剥離層と作製基板を分離し、被剥離層と可撓性
基板を接着層で貼り合わせることで、構成例5として示す発光装置を作製できる。

0187

本発明の一態様の剥離方法では、作製基板上で絶縁層やトランジスタを高温で形成するこ
とができる。高温をかけて形成した絶縁層424、絶縁層226及びトランジスタを用い
ることで、信頼性の高い発光装置を実現できる。有機EL素子450の上下に高温で形成
したガスバリア性の高い絶縁層(絶縁層226及び絶縁層424)を配置することができ
る。これにより、有機EL素子450に水分等の不純物が混入することを抑制できる。

0188

<構成例6>
図14(A2)に発光装置の平面図を示し、図14(C)に、図14(A2)の一点鎖線
X6−Y6間の断面図を示す。図14(A2)に示す発光装置はカラーフィルタ方式を用
いたトップエミッション型の発光装置である。

0189

図14(C)に示す発光装置は、可撓性基板420、接着層422、絶縁層424、トラ
ンジスタ455、絶縁層463、絶縁層465、絶縁層405、有機EL素子450(第
1の電極401、EL層402、及び第2の電極403)、枠状の接合層404a、枠状
の接合層404b、接合層407、オーバーコート453、遮光層431、着色層432
、絶縁層226、接着層426、可撓性基板428、及び導電層457を有する。可撓性
基板428、接着層426、絶縁層226、接合層407、オーバーコート453、及び
第2の電極403は可視光を透過する。

0190

図14(C)に示す発光装置の発光部491では、接着層422及び絶縁層424を介し
て可撓性基板420上にトランジスタ455及び有機EL素子450が設けられている。
有機EL素子450は、絶縁層465上の第1の電極401と、第1の電極401上のE
L層402と、EL層402上の第2の電極403とを有する。第1の電極401は、ト
ランジスタ455のソース電極又はドレイン電極と電気的に接続している。第1の電極4
01の端部は絶縁層405で覆われている。第1の電極401は可視光を反射することが
好ましい。また、発光装置は、接合層407を介して有機EL素子450と重なる着色層
432を有し、接合層407を介して絶縁層405と重なる遮光層431を有する。

0191

駆動回路部493は、トランジスタを複数有する。図14(C)では、駆動回路部493
が有するトランジスタのうち、1つのトランジスタを示している。本実施の形態では、駆
回路部493が枠状の接合層404a、bの内側に位置する例を示すが、一方又は両方
の外側に位置していてもよい。

0192

導電層457は、駆動回路部493に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電
気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC495を設ける例を示している。
また、ここでは、導電層457を、トランジスタ455を構成する電極と同一の材料、同
一の工程で作製した例を示す。図14(C)に示すように、FPC495と可撓性基板4
28は重ならなくてもよい。接続体497は導電層457と接続している。また、接続体
497はFPC495に接続している。接続体497を介してFPC495と導電層45
7は電気的に接続する。

0193

導電層457が枠状の接合層404aの外側に位置することで、FPC495と接続体4
97の接続部、及び接続体497と導電層457の接続部において、水分等が侵入しやす
い場合でも、有機EL素子450に水分等の不純物が侵入することを抑制でき、好ましい

0194

図14(C)は、絶縁層465が発光装置の側面に露出していない点で、図14(B)と
異なる。絶縁層465の材料としてガスバリア性の低い有機絶縁材料等を用いる場合、絶
縁層465が発光装置の側面に露出しないことが好ましい。そして、ガスバリア性の高い
枠状の接合層が発光装置の側面に位置することで、発光装置の信頼性を高めることができ
るため好ましい。なお、絶縁層465の材料等によっては、図14(B)に示すように、
発光装置の端部に絶縁層465が露出していてもよい。

0195

枠状の接合層404aや枠状の接合層404bは、それぞれ接合層407よりもガスバリ
ア性が高いことが好ましい。これにより、発光装置の側面から水分や酸素が発光装置に侵
入することを抑制できる。したがって、信頼性の高い発光装置を実現することができる。

0196

例えば、接合層407、枠状の接合層404a、及び枠状の接合層404bのうち、水蒸
透過率が最も低い層を枠状の接合層404aとし、枠状の接合層404bに水分を吸着
する乾燥剤等を含むことで、枠状の接合層404aで水分の侵入を抑制し、枠状の接合層
404aを通過してしまった水分を枠状の接合層404bで吸着することで、接合層40
7、さらには有機EL素子450に水分が侵入することを特に抑制できる。

0197

構成例6では、接合層407を介して有機EL素子450の発光が発光装置から取り出さ
れる。したがって、接合層407は、枠状の接合層404aや枠状の接合層404bに比
べて透光性が高いことが好ましい。また、接合層407は、枠状の接合層404aや枠状
の接合層404bに比べて屈折率が高いことが好ましい。また、接合層407は、枠状の
接合層404aや枠状の接合層404bに比べて硬化時の体積の収縮が小さいことが好ま
しい。

0198

構成例6として示す発光装置は、本発明の一態様の剥離方法を用いて歩留まりよく作製す
ることができる。特に、実施の形態1で例示した剥離方法3や剥離方法4を適用すること
ができる。本発明の一態様の剥離方法では、作製基板上に、絶縁層424や各トランジス
タ、有機EL素子450等を被剥離層として形成する。そして、別の作製基板上に、被剥
離層として、絶縁層226や着色層432、遮光層431等を被剥離層として形成する。
この2つの作製基板を貼り合わせた後、被剥離層と作製基板を分離し、被剥離層と可撓性
基板を接着層で貼り合わせることで、構成例6として示す発光装置を作製できる。

0199

本発明の一態様の剥離方法では、作製基板上で絶縁層やトランジスタを高温で形成するこ
とができる。高温をかけて形成した絶縁層424、絶縁層226及びトランジスタを用い
ることで、信頼性の高い発光装置を実現できる。有機EL素子450の上下に高温で形成
したガスバリア性の高い絶縁層(絶縁層226及び絶縁層424)を配置することができ
る。これにより、有機EL素子450に水分等の不純物が混入することを抑制できる。

0200

以上のように、構成例6では、絶縁層424、絶縁層226、枠状の接合層404a、b
によって、発光装置の表面(表示面)、裏面(表示面と対向する面)、及び側面から、水
分等の不純物が有機EL素子450に侵入することを抑制できる。したがって、発光装置
の信頼性を高めることができる。

0201

なお、本発明の一態様では、画素能動素子アクティブ素子非線形素子)を有するア
クティブマトリクス方式、又は画素に能動素子を有しないパッシブマトリクス方式を用い
ることができる。

0202

アクティブマトリクス方式では、能動素子として、トランジスタだけでなく、さまざまな
能動素子を用いることが出来る。例えば、MIM(Metal Insulator M
etal)、又はTFD(Thin Film Diode)などを用いることも可能で
ある。これらの素子は、製造工程が少ないため、製造コストの低減、又は歩留まりの向上
を図ることができる。また、これらの素子は、素子のサイズが小さいため、開口率を向上
させることができ、低消費電力化高輝度化を図ることができる。

0203

パッシブマトリクス方式では、能動素子を用いないため、製造工程が少なく、製造コスト
の低減や歩留まりの向上を図ることができる。また、能動素子を用いないため、開口率を
向上させることができ、低消費電力化、又は高輝度化などを図ることができる。

0204

<装置の材料>
次に、発光装置に用いることができる材料の一例を示す。

0205

[可撓性基板]
可撓性基板には、可撓性を有する材料を用いる。例えば、有機樹脂や可撓性を有する程度
の厚さのガラスを用いることができる。さらに、発光装置における発光を取り出す側の基
板には、可視光を透過する材料を用いる。可撓性基板が可視光を透過しなくてもよい場合
、金属基板等も用いることができる。

0206

ガラスに比べて有機樹脂は比重が小さいため、可撓性基板として有機樹脂を用いると、ガ
ラスを用いる場合に比べて発光装置を軽量化でき、好ましい。

0207

可撓性及び透光性を有する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET
)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂ポリアクリロニトリル
樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂ポリカーボネート(PC)樹脂
ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂シクロオレフィン樹脂ポリ
スチレン樹脂ポリアミドイミド樹脂ポリ塩化ビニル樹脂等が挙げられる。特に、熱膨
張率の低い材料を用いることが好ましく、例えば、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド
脂、PET等を好適に用いることができる。また、繊維体に樹脂を含浸した基板(プリ
レグともいう)や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張率下げた基板を使用するこ
ともできる。

0208

可撓性及び透光性を有する材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物又は
無機化合物高強度繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率又はヤング率
の高い繊維のことをいい、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維ポリエステル
系繊維、ポリアミド系繊維ポリエチレン系繊維アラミド系繊維ポリパラフェニレン
ベンゾビスオキサゾール繊維、ガラス繊維、又は炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維とし
ては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。こ
れらは、織布又は不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構
造物を可撓性基板として用いてもよい。可撓性基板として、繊維体と樹脂からなる構造物
を用いると、曲げや局所的押圧による破壊に対する信頼性が向上するため、好ましい。

0209

光の取り出し効率向上のためには、可撓性及び透光性を有する材料の屈折率は高い方が好
ましい。例えば、有機樹脂に屈折率の高い無機フィラーを分散させることで、該有機樹脂
のみからなる基板よりも屈折率の高い基板を実現できる。特に粒子径40nm以下の小さ
な無機フィラーを使用すると、光学的な透明性を失わないため、好ましい。

0210

金属基板の厚さは、可撓性や曲げ性を得るために、10μm以上200μm以下、好まし
くは20μm以上50μm以下であることが好ましい。金属基板は熱伝導性が高いため、
発光素子の発光に伴う発熱を効果的に放熱することができる。

0211

金属基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッ
ケル、又は、アルミニウム合金もしくはステンレス等の金属の合金などを好適に用いるこ
とができる。

0212

可撓性基板としては、上記材料を用いた層が、装置の表面を傷などから保護するハード
ート層(例えば、窒化シリコン層など)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラ
ド樹脂層など)等と積層されて構成されていてもよい。また、水分等による機能素子(特
に有機EL素子等)の寿命の低下を抑制するために、後述のガスバリア性の高い絶縁層を
備えていてもよい。

0213

可撓性基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成と
すると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い発光装置とすることができ
る。

0214

例えば、有機EL素子に近い側からガラス層、接着層、及び有機樹脂層を積層した可撓性
基板を用いることができる。当該ガラス層の厚さとしては20μm以上200μm以下、
好ましくは25μm以上100μm以下とする。このような厚さのガラス層は、水や酸素
に対する高いバリア性と可撓性を同時に実現できる。また、有機樹脂層の厚さとしては、
10μm以上200μm以下、好ましくは20μm以上50μm以下とする。このような
有機樹脂層をガラス層よりも外側に設けることにより、ガラス層の割れやクラックを抑制
し、機械的強度を向上させることができる。このようなガラス材料と有機樹脂の複合材料
を基板に適用することにより、極めて信頼性が高いフレキシブルな発光装置とすることが
できる。

0215

[接着層、接合層]
接着層や接合層には、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接
着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤として
はエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イ
ミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、
EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿
性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等
を用いてもよい。

0216

また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化
カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いる
ことができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸
着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が機能素子に侵
入することを抑制でき、発光装置の信頼性が向上するため好ましい。

0217

また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、発光素子か
らの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼ
オライト、ジルコニウム等を用いることができる。

0218

[絶縁層]
絶縁層424や絶縁層226には、ガスバリア性の高い絶縁層を用いることが好ましい。
また、接合層407と第2の電極403の間に、ガスバリア性の高い絶縁層が形成されて
いてもよい。

0219

ガスバリア性の高い絶縁層としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪
素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。ま
た、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。

0220

例えば、ガスバリア性の高い絶縁層のガス透過率、酸素透過率、又は水蒸気透過率は、1
×10−5[g/m2・day]以下、好ましくは1×10−6[g/m2・day]以
下、より好ましくは1×10−7[g/m2・day]以下、さらに好ましくは1×10
−8[g/m2・day]以下とする。例えば、高温高湿環境(例えば温度65℃、湿度
95%)で上記を満たすことが好ましい。

0221

なお、上記に挙げた無機絶縁層は他の絶縁層にも用いることができる。

0222

絶縁層463としては、例えば、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウ
ム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。また、絶縁層465や絶縁層467として
は、例えば、ポリイミド、アクリルポリアミドポリイミドアミド、ベンゾシクロブテ
系樹脂等の有機材料を用いることができる。また、低誘電率材料(low−k材料)等
を用いることができる。また、絶縁層を複数積層させることで、絶縁層465や絶縁層4
67を形成してもよい。

0223

絶縁層405としては、有機絶縁材料又は無機絶縁材料を用いて形成する。樹脂としては
、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、シロキサン樹脂エポキシ
樹脂、又はフェノール樹脂等を用いることができる。特に感光性の樹脂材料を用い、絶縁
層405の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することが好
ましい。

0224

絶縁層405の形成方法は、特に限定されないが、フォトリソグラフィ法スパッタ法
蒸着法、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷オフセット印刷
等)等を用いればよい。

0225

[スペーサ]
スペーサ496は、無機絶縁材料、有機絶縁材料、金属材料等を用いて形成することがで
きる。例えば、無機絶縁材料や有機絶縁材料としては、上記絶縁層に用いることができる
種材料が挙げられる。金属材料としては、チタン、アルミニウムなどを用いることがで
きる。導電材料を含むスペーサ496と第2の電極403とを電気的に接続させる構成と
することで、第2の電極403の抵抗に起因した電位降下を抑制できる。また、スペーサ
496は、順テーパ形状であっても逆テーパ形状であってもよい。

0226

[トランジスタ]
本発明の一態様の発光装置に用いるトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、ス
タガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、
トップゲート型又はボトムゲート型のトランジスタのいずれのトランジスタ構造としても
よい。また、トランジスタに用いる材料についても特に限定されない。例えば、シリコン
ゲルマニウム酸化物半導体チャネル形成領域に用いたトランジスタを適用すること
ができる。半導体の結晶性については特に限定されず、非晶質半導体、又は結晶性を有す
る半導体(微結晶半導体多結晶半導体、又は一部に結晶領域を有する半導体)のいずれ
を用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化が抑制され
るため好ましい。シリコンとしては、非晶質シリコン、単結晶シリコン多結晶シリコン
等を用いることができ、酸化物半導体としては、In−Ga−Zn−O系金属酸化物等を
用いることができる。

0227

トランジスタの特性安定化等のため、下地膜を設けることが好ましい。下地膜としては、
酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などの無機
絶縁膜を用い、単層で又は積層して作製することができる。下地膜はスパッタリング法、
CVD法、ALD法、塗布法、印刷法等を用いて形成できる。なお、下地膜は、必要で無
ければ設けなくてもよい。上記各構成例では、絶縁層424がトランジスタの下地膜を兼
ねることができる。

0228

[有機EL素子]
本発明の一態様の発光装置に用いる有機EL素子の構造は特に限定されない。トップエミ
ション構造の有機EL素子を用いてもよいし、ボトムエミッション構造の有機EL素子
を用いてもよいし、デュアルエミッション構造の有機EL素子を用いてもよい。

0229

一対の電極間に有機EL素子の閾値電圧より高い電圧印加すると、EL層402に陽極
側から正孔注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層4
02において再結合し、EL層402に含まれる発光物質が発光する。

0230

有機EL素子において、光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。
また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい

0231

可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:I
ndium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加
した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金マグネシウム
ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしく
はチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、又はこれら金属材料の窒化物(例え
ば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いることができる。
また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウム
の合金とITOの積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。ま
た、グラフェン等を用いてもよい。

0232

可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングス
テン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、又は
これら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタ
ン、ネオジム、又はゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、アルミニウムとチタ
ンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金等のアルミ
ウムを含む合金(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金、銀
とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いて形成することができる。銀と銅を含む合
金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム合金膜に接する金属膜又は金属
酸化物膜を積層することで、アルミニウム合金膜の酸化を抑制することができる。該金属
膜、金属酸化物膜の材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、上記可
視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とITOの
積層膜、銀とマグネシウムの合金とITOの積層膜などを用いることができる。

0233

電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、イン
クジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、又はメッキ法を用いて形成
することができる。

0234

EL層402は少なくとも発光層を有する。EL層402は、発光層以外の層として、正
孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料電子輸送性の高い物質
電子注入性の高い物質、又はバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物
質)等を含む層をさらに有していてもよい。

0235

EL層402には低分子系化合物及び高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機
化合物を含んでいてもよい。EL層402を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着
法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができ
る。

0236

なお、ここでは、発光素子の一例として有機EL素子について述べたが、本発明の一態様
はこれに限定されず、他の表示素子、発光素子、半導体素子等を用いてもよい。

0237

例えば、本明細書等において、表示素子、表示素子を有する装置である表示装置、発光素
子、及び発光素子を有する装置である発光装置は、様々な形態を用いること、又は様々な
素子を有することが出来る。表示素子、表示装置、発光素子又は発光装置の一例としては
、EL素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LE
(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応じ
て発光するトランジスタ)、電子放出素子、液晶素子、電子インク電気泳動素子、グレ
ティングライトバルブ(GLV)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、MEM
マイクロエレクトロメカニカル・システム)、デジタルマイクロミラーデバイス
DMD)、DMS(デジタル・マイクロ・シャッター)、IMOD(インターフェアレン
ス・モジュレーション)素子、エレクトロウェッティング素子圧電セラミックディスプ
レイカーボンナノチューブなど、電気磁気的作用により、コントラスト輝度反射率
、透過率などが変化する表示媒体を有するものがある。EL素子を用いた表示装置の一例
としては、ELディスプレイなどがある。電子放出素子を用いた表示装置の一例としては
フィールドエミッションディスプレイ(FED)又はSED方式平面型ディスプレイ
SED:Surface−conduction Electron−emitter
Display)などがある。液晶素子を用いた表示装置の一例としては、液晶ディスプ
レイ(透過型液晶ディスプレイ半透過型液晶ディスプレイ反射型液晶ディスプレイ
直視型液晶ディスプレイ投射型液ディスプレイ)などがある。電子インク又は電気泳
動素子を用いた表示装置の一例としては、電子ペーパーなどがある。

0238

[着色層、遮光層、及びオーバーコート]
着色層は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色の波長帯域の光を透
過する赤色(R)のカラーフィルタ、緑色の波長帯域の光を透過する緑色(G)のカラー
フィルタ、青色の波長帯域の光を透過する青色(B)のカラーフィルタなどを用いること
ができる。各着色層は、様々な材料を用いて、印刷法、インクジェット法、フォトリソ
ラフィ法を用いたエッチング方法などでそれぞれ所望の位置に形成する。

0239

遮光層は、隣接する着色層の間に設けられている。遮光層は隣接する有機EL素子からの
光を遮光し、隣接する有機EL素子間における混色を抑制する。ここで、着色層の端部を
、遮光層と重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。遮光層とし
ては、有機EL素子からの発光を遮光する材料を用いることができ、例えば、金属材料や
顔料染料を含む樹脂材料を用いてブラックマトリクスを形成すればよい。なお、遮光層
は、駆動回路部などの発光部以外の領域に設けると、導波光などによる意図しない光漏れ
を抑制できるため好ましい。

0240

また、着色層及び遮光層を覆うオーバーコートを設けてもよい。オーバーコートを設ける
ことで、着色層に含有された不純物等の有機EL素子への拡散を防止することができる。
オーバーコートは、有機EL素子からの発光を透過する材料から構成され、例えば窒化シ
リコン膜、酸化シリコン膜等の無機絶縁膜や、アクリル膜ポリイミド膜等の有機絶縁膜
を用いることができ、有機絶縁膜と無機絶縁膜との積層構造としてもよい。

0241

また、接合層407の材料を着色層432及び遮光層431上に塗布する場合、オーバー
コートの材料として接合層407の材料に対してぬれ性の高い材料を用いることが好まし
い。例えば、オーバーコート453(図14(B)、(C)参照)として、ITO膜など
酸化物導電膜や、透光性を有する程度に薄いAg膜等の金属膜を用いることが好ましい

0242

[導電層]
トランジスタの電極や配線、又は有機EL素子の補助電極や補助配線等として機能する導
電層は、例えば、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム
、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらの元素を含む合金材料を用いて、
単層で又は積層して形成することができる。また、導電層は、導電性の金属酸化物を用い
て形成してもよい。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In2O3等)、酸化
スズ(SnO2等)、酸化亜鉛(ZnO)、ITO、インジウム亜鉛酸化物(In2O3
−ZnO等)又はこれらの金属酸化物材料酸化シリコンを含ませたものを用いることが
できる。

0243

また、補助配線の厚さは、0.1μm以上3μm以下とすることができ、好ましくは、0
.1μm以上0.5μm以下である。

0244

補助配線の材料にペースト銀ペーストなど)を用いると、補助配線を構成する金属が粒
状になって凝集する。そのため、補助配線の表面が粗く隙間の多い構成となり、EL層が
補助配線を完全に覆うことが難しく、上部電極と補助配線との電気的な接続をとることが
容易になり好ましい。

0245

[光取り出し構造]
光取り出し構造としては、半球レンズマイクロレンズアレイ凹凸構造が施されたフィ
ルム、光拡散フィルム等を用いることができる。例えば、基板上に上記レンズやフィルム
を、該基板又は該レンズもしくはフィルムと同程度の屈折率を有する接着剤等を用いて接
着することで、光取り出し構造を形成することができる。

0246

[接続体]
接続体497としては、熱硬化性の樹脂に金属粒子を混ぜ合わせたペースト状又はシート
状の、熱圧着によって異方性の導電性を示す材料を用いることができる。金属粒子として
は、例えばニッケル粒子を金で被覆したものなど、2種類以上の金属が層状となった粒子
を用いることが好ましい。

0247

本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。

0248

(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の剥離方法を適用して作製できる電子機器及び照明
置について、図9(D)〜(I)、及び図15を用いて説明する。

0249

電子機器や照明装置に用いることができる発光装置、表示装置、半導体装置等は、本発明
の一態様の剥離方法を適用して作製することで、歩留まりよく作製できる。また、本発明
の一態様の剥離方法を適用することで、生産性高く、フレキシブルな電子機器や照明装置
を作製できる。

0250

電子機器としては、例えば、テレビジョン装置テレビ、又はテレビジョン受信機ともい
う)、コンピュータ用などのモニタデジタルカメラデジタルビデオカメラ、デジタル
フォトフレーム携帯電話機携帯電話携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携
帯情報端末音響再生装置パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。

0251

また、本発明の一態様の剥離方法を適用して作製された装置は可撓性を有するため、家屋
ビル内壁もしくは外壁、又は、自動車内装もしくは外装曲面に沿って組み込むこ
とも可能である。

0252

図15(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401
に組み込まれた表示部7402のほか、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、
スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、本
発明の一態様の剥離方法を適用して作製された表示装置を表示部7402に用いることに
より作製される。本発明の一態様により、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い携帯
電話機を歩留まりよく提供できる。

0253

図15(A)に示す携帯電話機7400は、指などで表示部7402に触れることで、情
報を入力することができる。また、電話掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる
操作は、指などで表示部7402に触れることにより行うことができる。

0254

また、操作ボタン7403の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部7402に
表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メイン
メニュー画面に切り替えることができる。

0255

図15(B)は、腕時計型携帯情報端末の一例を示している。携帯情報端末7100は
、筐体7101、表示部7102、バンド7103、バックル7104、操作ボタン71
05、入出力端子7106などを備える。

0256

携帯情報端末7100は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生インタ
ネット通信コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができ
る。

0257

表示部7102はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うこ
とができる。また、表示部7102はタッチセンサを備え、指やスタイラスなどで画面
触れることで操作することができる。例えば、表示部7102に表示されたアイコン71
07に触れることで、アプリケーションを起動することができる。

0258

操作ボタン7105は、時刻設定のほか、電源のオンオフ動作無線通信のオン、オフ
動作、マナーモードの実行及び解除省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を持
たせることができる。例えば、携帯情報端末7100に組み込まれたオペレーションシス
テムにより、操作ボタン7105の機能を自由に設定することもできる。

0259

また、携帯情報端末7100は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能で
ある。例えば無線通信可能なヘッドセット相互通信することによって、ハンズフリー
通話することもできる。

0260

また、携帯情報端末7100は入出力端子7106を備え、他の情報端末とコネクターを
介して直接データのやりとりを行うことができる。また入出力端子7106を介して充電
を行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子7106を介さずに無線給電により行
ってもよい。

0261

携帯情報端末7100の表示部7102には、本発明の一態様を適用して作製された発光
パネルが組み込まれている。本発明の一態様により、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性
の高い携帯情報端末を歩留まりよく提供できる。

0262

図15(C)〜(E)は、照明装置の一例を示している。照明装置7200、照明装置7
210、及び照明装置7220は、それぞれ、操作スイッチ7203を備える台部720
1と、台部7201に支持される発光部を有する。

0263

図15(C)に示す照明装置7200は、波状の発光面を有する発光部7202を備える
。したがってデザイン性の高い照明装置となっている。

0264

図15(D)に示す照明装置7210の備える発光部7212は、凸状に湾曲した2つの
発光部が対称的に配置された構成となっている。したがって照明装置7210を中心に全
方位を照らすことができる。

0265

図15(E)に示す照明装置7220は、凹状に湾曲した発光部7222を備える。した
がって、発光部7222からの発光を、照明装置7220の前面に集光するため、特定の
範囲を明るく照らす場合に適している。

0266

また、照明装置7200、照明装置7210及び照明装置7220の備える各々の発光部
フレキシブル性を有しているため、発光部を可塑性の部材や可動フレームなどの部材
で固定し、用途に合わせて発光部の発光面を自在に湾曲可能な構成としてもよい。

0267

なおここでは、台部によって発光部が支持された照明装置について例示したが、発光部を
備える筐体を天井に固定する、又は天井からつり下げるように用いることもできる。発光
面を湾曲させて用いることができるため、発光面を凹状に湾曲させて特定の領域を明るく
照らす、又は発光面を凸状に湾曲させて部屋全体を明るく照らすこともできる。

0268

ここで、各発光部には、本発明の一態様の剥離方法を適用して作製された発光装置が組み
込まれている。本発明の一態様により、湾曲した発光部を備え、且つ信頼性の高い照明装
置を歩留まりよく提供できる。

0269

図15(F)には、携帯型の表示装置の一例を示している。表示装置7300は、筐体7
301、表示部7302、操作ボタン7303、引き出し部材7304、制御部7305
を備える。

0270

表示装置7300は、筒状の筐体7301内にロール状に巻かれたフレキシブルな表示部
7302を備える。

0271

また、表示装置7300は制御部7305によって映像信号受信可能で、受信した映像
を表示部7302に表示することができる。また、制御部7305にはバッテリをそなえ
る。また、制御部7305にコネクターを接続する端子部を備え、映像信号や電力有線
により外部から直接供給する構成としてもよい。

0272

また、操作ボタン7303によって、電源のON、OFF動作や表示する映像の切り替え
等を行うことができる。

0273

図15(G)には、表示部7302を引き出し部材7304により引き出した状態の表示
装置7300を示す。この状態で表示部7302に映像を表示することができる。また、
筐体7301の表面に配置された操作ボタン7303によって、片手で容易に操作するこ
とができる。また、図15(F)のように操作ボタン7303を筐体7301の中央でな
く片側に寄せて配置することで、片手で容易に操作することができる。

0274

なお、表示部7302を引き出した際に表示部7302の表示面が平面状となるように固
定するため、表示部7302の側部に補強のためのフレームを設けていてもよい。

0275

なお、この構成以外に、筐体にスピーカを設け、映像信号と共に受信した音声信号によっ
音声を出力する構成としてもよい。

0276

表示部7302には、本発明の一態様の剥離方法を適用して作製された表示装置が組み込
まれている。本発明の一態様により、軽量で、且つ信頼性の高い表示装置を歩留まりよく
提供できる。

0277

図9(D)〜(F)に、折りたたみ可能な携帯情報端末310を示す。図9(D)に展開
した状態の携帯情報端末310を示す。図9(E)に展開した状態又は折りたたんだ状態
の一方から他方に変化する途中の状態の携帯情報端末310を示す。図9(F)に折りた
たんだ状態の携帯情報端末310を示す。携帯情報端末310は、折りたたんだ状態では
可搬性に優れ、展開した状態では、継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れ
る。

0278

表示パネル311はヒンジ313によって連結された3つの筐体315に支持されている
。ヒンジ313を介して2つの筐体315間を屈曲させることにより、携帯情報端末31
0を展開した状態から折りたたんだ状態に可逆的に変形させることができる。本発明の一
態様の剥離方法を適用して作製された表示装置を表示パネル311に用いることができる
。例えば、曲率半径1mm以上150mm以下で曲げることができる表示装置を適用でき
る。

0279

図9(G)は携帯情報端末330の外形を説明する斜視図である。図9(H)は、携帯情
報端末330の上面図である。図9(I)は携帯情報端末340の外形を説明する斜視図
である。

0280

携帯情報端末330、340は、例えば電話機、手帳又は情報閲覧装置等から選ばれた一
つまたは複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとしてそれぞれ用いることが
できる。

0281

携帯情報端末330、340は、文字や画像情報をその複数の面に表示することができる
。例えば、3つの操作ボタン339を一の面に表示することができる(図9(G)、(I
))。また、破線矩形で示す情報337を他の面に表示することができる(図9(H)
、(I))。なお、情報337の例としては、SNS(ソーシャルネットワーキング
サービス)の通知、電子メールや電話などの着信を知らせる表示、電子メールなどの題名
もしくは送信者名、日時、時刻、バッテリの残量、アンテナ受信の強度などがある。また
は、情報337が表示されている位置に、情報337の代わりに、操作ボタン339、ア
コンなどを表示してもよい。なお、図9(G)、(H)では、上側に情報337が表示
される例を示したが、本発明の一態様は、これに限定されない。例えば、図9(I)に示
す携帯情報端末340のように、横側に表示されていてもよい。

0282

例えば、携帯情報端末330の使用者は、洋服胸ポケットに携帯情報端末330を収納
した状態で、その表示(ここでは情報337)を確認することができる。

0283

具体的には、着信した電話の発信者の電話番号又は氏名等を、携帯情報端末330の上方
から観察できる位置に表示する。使用者は、携帯情報端末330をポケットから取り出す
ことなく、表示を確認し、電話を受けるか否かを判断できる。

0284

携帯情報端末330の筐体335、携帯情報端末340の筐体336がそれぞれ有する表
示部333には、本発明の一態様の剥離方法を適用して作製された表示装置を用いること
ができる。本発明の一態様により、湾曲した表示部を備え、且つ信頼性の高い表示装置を
歩留まりよく提供できる。

0285

本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。

0286

(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の剥離方法について図16を用いて説明する。

0287

本発明の一態様の剥離方法では、作製基板101上に厚さ10nm以上の剥離層103を
形成し、剥離層上に被剥離層105を形成する(図16(A))。

0288

本実施の形態では、厚さ30nmのタングステン膜を形成し、タングステン膜の表面に亜
酸化窒素(N2O)プラズマ処理を行う。これにより、作製基板101上のタングステン
膜373と、タングステン膜373上の酸化タングステン膜374を剥離層103として
形成できる。例えば、酸化タングステン膜374の厚さは10nm程度とすることができ
る。

0289

剥離層の構成及び作製方法は上記に限定されない。例えば、実施の形態1で挙げた材料を
適用できる。タングステンを含む層を形成し、その上層に酸化物で形成される絶縁層を形
成することで、タングステンを含む層と絶縁層との界面に、タングステンの酸化物を含む
層が形成されることを活用してもよい。また、タングステンを含む層の表面を、熱酸化
理、酸素プラズマ処理、オゾン水等の酸化力の強い溶液での処理等を行ってタングステン
の酸化物を含む層を形成してもよい。またプラズマ処理や加熱処理は、酸素、窒素、亜酸
化窒素単独、あるいは該ガスとその他のガスとの混合気体雰囲気下で行ってもよい。

0290

タングステン膜373と被剥離層105の間に酸化タングステン膜374を形成すること
で、剥離層と被剥離層との密着性を制御することが可能である。これにより、剥離工程の
歩留まりを高めることができる。

0291

次に、実施の形態1で示した剥離方法と同様に、被剥離層105と基板とを接合層を用い
て貼り合わせ、接合層を硬化させる。次に、剥離の起点を形成する。そして、形成した剥
離の起点から、被剥離層105と作製基板101とを分離する。

0292

ここで、タングステン膜373と酸化タングステン膜374との界面(又は界面近傍)で
剥離が生じることで、被剥離層105側に剥離層103の一部(ここでは酸化タングステ
ン膜374)が残る場合がある。作製基板101から剥離した後の被剥離層105上に残
る酸化タングステン膜374を示す断面TEM写真図16(B)に示す。なお、図16
(B)で層376は断面TEM観察を行うために設けた炭素膜である。

0293

本発明の一態様の剥離方法を用いて作製する発光装置などの装置において、酸化タングス
テン膜374が残っていると、トランジスタの特性がシフトする等といった不具合が生じ
る場合がある。

0294

したがって、本発明の一態様の剥離方法では、タングステン膜373と酸化タングステン
膜374との界面(又は界面近傍)で剥離を行った後、被剥離層105上に残存した酸化
タングステン膜374を除去する工程を有する。酸化タングステン膜374を完全に除去
してもよいし、一部を除去してもよい。装置に不具合が生じない程度に、酸化タングステ
ン膜が残存していてもよい。

0295

酸化タングステン膜の除去には、例えば、水やアルカリ水溶液を用いることができる。ま
た、例えば、エタノール水溶液やH2O2水溶液を用いることができる。水や溶液は温度
によって酸化タングステン膜を除去できる速度が変わるため、適宜選択すればよい。例え
ば、常温の水に比べて60℃程度の水は酸化タングステン膜をより除去しやすい。

0296

例えば、水や溶液を不織布ワイピングクロス等にしみこませ、酸化タングステン膜をふき
取ってもよいし、水や溶液に試料を浸漬させて酸化タングステン膜を除去してもよい。

0297

また、酸化タングステン膜を物理的に除去してもよい。例えば、やすりなどで研磨するこ
とで除去してもよい。

0298

本実施の形態では、エタノール水溶液をしみこませた不織布ワイピングクロスで酸化タン
グステン膜をふき取った後、H2O2水溶液をしみこませた不織布ワイピングクロスで酸
化タングステン膜をさらにふき取った。図16(C)に酸化タングステン膜を除去した後
の断面TEM写真を示す。なお、図16(C)で層376は断面TEM観察を行うために
設けた炭素膜である。

0299

以上のように、本発明の一態様の剥離方法では、剥離層としてタングステン膜と酸化タン
グステン膜の積層を用い、作製基板と被剥離層の分離後に、被剥離層上に残った酸化タン
グステン膜を除去する。これにより、剥離工程の歩留まりを高めることができる。また、
トランジスタの特性のシフト等の不具合を抑制することができる。

0300

本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。

0301

本実施例では、作製基板上に剥離層を介して被剥離層が形成された試料について、作製基
板から被剥離層を剥離するのに要する力を測定した結果について説明する。

0302

本実施例の各試料の構成を図17(A)に示す。各試料は、作製基板101、作製基板1
01上の下地膜301、下地膜301上の剥離層103、剥離層103上の被剥離層10
5、被剥離層105上の接合層107、接合層107上の基板109を有する。

0303

各試料の作製条件の違いを表1に示す。

0304

0305

まず、作製基板101であるガラス基板上に厚さ約200nmの酸化窒化シリコン膜を下
地膜301として形成した。酸化窒化シリコン膜は、プラズマCVD法にて、シランガス
とN2Oガスの流量をそれぞれ10sccm、1200sccmとし、電源電力30W、
圧力22Pa、基板温度330℃の条件で形成した。

0306

次に、下地膜301上にタングステン膜を剥離層103として形成した。タングステン膜
の厚さは試料によって異なる。各試料では、表1に示す厚さになるように剥離層としてタ
ングステン膜を形成した。タングステン膜は、スパッタリング法にて、Arガスの流量を
100sccmとし、電源電力60kW、圧力2Pa、基板温度100℃の条件で形成し
た。

0307

次に、亜酸化窒素(N2O)プラズマ処理を行った。N2Oプラズマ処理は、N2Oガス
の流量を100sccmとし、電源電力500W、圧力100Pa、基板温度330℃、
240秒間の条件で行った。N2Oプラズマ処理の有無は、試料によって異なる(表1参
照)。

0308

次に、剥離層103上に被剥離層105を形成した。被剥離層105は、第1の酸化窒化
シリコン膜303と絶縁層305の積層構造である。被剥離層105の構成は表1に示す
ように試料によって異なる。

0309

[被剥離層105の構成1]
まず、剥離層103上に、厚さ約600nmの第1の酸化窒化シリコン膜303を形成し
た。第1の酸化窒化シリコン膜303は、プラズマCVD法にて、シランガスとN2Oガ
スの流量をそれぞれ75sccm、1200sccmとし、電源電力120W、圧力70
Pa、基板温度330℃の条件で形成した。

0310

その後、第1の酸化窒化シリコン膜303をウェットエッチングにより島状に加工し、剥
離層103をドライエッチングにより島状に加工した。

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