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図面 (6)

課題

セラミックス部材吸着面の温度分布制御性が低下することを抑制する。

解決手段

保持装置は、第1のセラミックス部材と、第3の表面と、第2のセラミックス部材と、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材との間に配置された有機部と、有機部に配置された複数のヒータ電極と、第2のセラミックス部材に接合されたベース部材と、給電部と、を備える。保持装置は、さらに、第2のセラミックス部材の内部に配置されたドライバ電極と、複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部とドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、第1の表面に略垂直な第1の方向視で第1の導電部とは異なる位置に配置され、ドライバ電極と給電部とを電気的に接続する第2の導電部と、を備える。

概要

背景

例えば半導体を製造する際にウェハを保持する保持装置として、静電チャックが用いられる。静電チャックは、所定の方向(以下、「第1の方向」という)に略垂直な略平面状の表面(以下、「吸着面」という)を有するセラミックス部材と、セラミックス部材に接合されるとともに冷媒流路が形成されたベース部材と、セラミックス部材の内部に設けられたチャック電極とを備えており、チャック電極に電圧印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス部材の吸着面にウェハを吸着して保持する。

静電チャックの吸着面に保持されたウェハの温度が所望の温度にならないと、ウェハに対する各処理(成膜エッチング等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布を制御する性能が求められる。このため、複数のヒータ電極が配置された有機部を備えた静電チャックが知られている(特許文献1参照)。この静電チャックでは、セラミックス部材は、第1のセラミックス部材と、第2のセラミックス部材とを含んでおり、また、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材との間に有機部が配置され、その有機部に複数のヒータ電極が配置されている。各ヒータ電極に電圧が印加されると、各ヒータ電極が発熱することによってセラミックス部材が加熱される。また、ベース部材に形成された冷媒流路に冷媒が供給されると、セラミックス部材がベース部材によって冷却される。これにより、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御(ひいては、吸着面に保持されたウェハの温度分布の制御)が実現される。

概要

セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性が低下することを抑制する。保持装置は、第1のセラミックス部材と、第3の表面と、第2のセラミックス部材と、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材との間に配置された有機部と、有機部に配置された複数のヒータ電極と、第2のセラミックス部材に接合されたベース部材と、給電部と、を備える。保持装置は、さらに、第2のセラミックス部材の内部に配置されたドライバ電極と、複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部とドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、第1の表面に略垂直な第1の方向視で第1の導電部とは異なる位置に配置され、ドライバ電極と給電部とを電気的に接続する第2の導電部と、を備える。

目的

なお、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材と、両セラミックス部材の間に配置され、複数のヒータ電極が配置された有機部と、ベース部材とを備え、第1のセラミックス板の表面上に対象物を保持する保持装置に共通の課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する第1のセラミックス部材と、第3の表面と、前記第3の表面とは反対側の第4の表面とを有し、前記第3の表面が前記第1のセラミックス部材の前記第2の表面に対向するように配置された第2のセラミックス部材と、前記第1のセラミックス部材の前記第2の表面と前記第2のセラミックス部材の前記第3の表面との間に配置され、有機材料を主成分とする有機部と、前記有機部に配置された複数のヒータ電極と、第5の表面と、前記第5の表面とは反対側の第6の表面とを有するとともに冷媒流路が形成され、前記第5の表面が前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面に接合されたベース部材と、前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面側に配置された給電部と、を備え、前記第1のセラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置において、さらに、前記第2のセラミックス部材の内部に配置されたドライバ電極と、前記複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部と前記ドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、前記第1の表面に略垂直な第1の方向視で前記第1の導電部とは異なる位置に配置され、前記ドライバ電極と前記給電部とを電気的に接続する第2の導電部と、を備える、ことを特徴とする保持装置。

請求項2

第1の表面を有し、前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する第1のセラミックス部材を準備する工程と、中間接合体を準備する工程であって、前記中間接合体は、第3の表面と、前記第3の表面とは反対側の第4の表面とを有する第2のセラミックス部材と、第5の表面と、前記第5の表面とは反対側の第6の表面とを有するとともに冷媒流路が形成され、前記第5の表面が前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面に接合されたベース部材と、前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面側に配置された給電部と、前記第2のセラミックス部材の前記第3の表面上に配置され、有機材料を主成分とする有機部と、前記有機部の前記第2のセラミックス部材とは反対側の表面上に配置された複数のヒータ電極と、前記第2のセラミックス部材の内部に配置されたドライバ電極と、前記複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部と前記ドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、前記第3の表面に略垂直な第1の方向視で前記第1の導電部とは異なる位置に配置され、前記ドライバ電極と前記給電部とを電気的に接続する第2の導電部と、を備える、工程と、前記中間接合体の前記給電部に電力を供給した状態で、前記中間接合体における前記第3の表面に略平行な面方向の温度分布を測定する工程と、前記中間接合体の温度分布の測定結果に基づき、前記中間接合体の温度分布が所望の分布になるように前記複数のヒータ電極の少なくとも1つに加工を施す工程と、加工後の前記中間接合体における前記第2のセラミックス部材の前記第3の表面と、前記第1のセラミックス部材の前記第2の表面との間に前記有機部および前記複数のヒータ電極とが介在するように、前記中間接合体に対して前記第1のセラミックス部材を接合する工程と、を含む、ことを特徴とする保持装置の製造方法。

技術分野

0001

本明細書に開示される技術は、保持装置に関する。

背景技術

0002

例えば半導体を製造する際にウェハを保持する保持装置として、静電チャックが用いられる。静電チャックは、所定の方向(以下、「第1の方向」という)に略垂直な略平面状の表面(以下、「吸着面」という)を有するセラミックス部材と、セラミックス部材に接合されるとともに冷媒流路が形成されたベース部材と、セラミックス部材の内部に設けられたチャック電極とを備えており、チャック電極に電圧印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス部材の吸着面にウェハを吸着して保持する。

0003

静電チャックの吸着面に保持されたウェハの温度が所望の温度にならないと、ウェハに対する各処理(成膜エッチング等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布を制御する性能が求められる。このため、複数のヒータ電極が配置された有機部を備えた静電チャックが知られている(特許文献1参照)。この静電チャックでは、セラミックス部材は、第1のセラミックス部材と、第2のセラミックス部材とを含んでおり、また、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材との間に有機部が配置され、その有機部に複数のヒータ電極が配置されている。各ヒータ電極に電圧が印加されると、各ヒータ電極が発熱することによってセラミックス部材が加熱される。また、ベース部材に形成された冷媒流路に冷媒が供給されると、セラミックス部材がベース部材によって冷却される。これにより、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御(ひいては、吸着面に保持されたウェハの温度分布の制御)が実現される。

先行技術

0004

特開2016−100474号公報

発明が解決しようとする課題

0005

上述した複数のヒータ電極が配置された有機部を備える静電チャックでは、ヒータ電極の各端部は、上下方向に直線状に延びるビアのみを介して、第2のセラミックス部材のベース部材側に配置された給電部に電気的に接続されている。このため、吸着面のうち、第1の方向視でビアに重なる領域が、ビアでの電流集中に起因する温度特異点となり、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下するおそれがある。

0006

なお、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材と、両セラミックス部材の間に配置され、複数のヒータ電極が配置された有機部と、ベース部材とを備え、第1のセラミックス板の表面上に対象物を保持する保持装置に共通の課題である。

0007

本明細書では、上述した課題の少なくとも一部を解決することが可能な技術を開示する。

課題を解決するための手段

0008

本明細書に開示される技術は、以下の形態として実現することが可能である。

0009

(1)本明細書に開示される保持装置は、第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する第1のセラミックス部材と、第3の表面と、前記第3の表面とは反対側の第4の表面とを有し、前記第3の表面が前記第1のセラミックス部材の前記第2の表面に対向するように配置された第2のセラミックス部材と、前記第1のセラミックス部材の前記第2の表面と前記第2のセラミックス部材の前記第3の表面との間に配置され、有機材料を主成分とする有機部と、前記有機部に配置された複数のヒータ電極と、第5の表面と、前記第5の表面とは反対側の第6の表面とを有するとともに冷媒流路が形成され、前記第5の表面が前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面に接合されたベース部材と、前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面側に配置された給電部と、を備え、前記第1のセラミックス部材の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置において、さらに、前記第2のセラミックス部材の内部に配置されたドライバ電極と、前記複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部と前記ドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、前記第1の表面に略垂直な第1の方向視で前記第1の導電部とは異なる位置に配置され、前記ドライバ電極と前記給電部とを電気的に接続する第2の導電部と、を備える。

0010

本保持装置によれば、複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部とドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、ドライバ電極と給電部とを電気的に接続する第2の導電部とは、第1の方向視で互いに異なる位置に配置されている。このため、第1の導電部と第2の導電部とが互いに一致する位置に配置された構成に比べて、電流集中に起因する温度特異点の発生を抑制することができる。ここで、仮に、ドライバ電極を有機部の内部に配置しようとすると、例えば次のような不具合が生じるおそれがある。すなわち、ドライバ電極を形成することで、熱伝導率が比較的に低い有機部が厚くなるため、それに伴って、保持装置の温度の応答性の低下に起因してセラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下する。また、有機部の厚みを抑えようとすると、ドライバ電極の厚みに起因した凹凸を吸収できず有機部に気泡が含まれやすくなり、有機部の熱伝導率がさらに悪化し、かつ温度特異点も発生する。このため、ドライバ電極を薄くする必要があるが、そうすると、ドライバ電極の抵抗値が大きくなり、その結果、ドライバ電極が発熱し、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性を低下させる。これに対して、本保持装置によれば、第1の導電部と第2の導電部とを電的に接続するドライバ電極は、有機部ではなく、第2のセラミックス部材の内部に配置されている。これにより、ドライバ電極を第2のセラミックス部材の内部に配置する構成に比べて、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下することを抑制することができる。

0011

(2)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の表面を有し、前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する第1のセラミックス部材を準備する工程と、中間接合体を準備する工程であって、前記中間接合体は、第3の表面と、前記第3の表面とは反対側の第4の表面とを有する第2のセラミックス部材と、第5の表面と、前記第5の表面とは反対側の第6の表面とを有するとともに冷媒流路が形成され、前記第5の表面が前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面に接合されたベース部材と、前記第2のセラミックス部材の前記第4の表面側に配置された給電部と、前記第2のセラミックス部材の前記第3の表面上に配置され、有機材料を主成分とする有機部と、前記有機部の前記第2のセラミックス部材とは反対側の表面上に配置された複数のヒータ電極と、前記第2のセラミックス部材の内部に配置されたドライバ電極と、前記複数のヒータ電極の少なくとも1つの一端部と前記ドライバ電極とを電気的に接続する第1の導電部と、前記第3の表面に略垂直な第1の方向視で前記第1の導電部とは異なる位置に配置され、前記ドライバ電極と前記給電部とを電気的に接続する第2の導電部と、を備える、工程と、前記中間接合体の前記給電部に電力を供給した状態で、前記中間接合体における前記第3の表面に略平行な面方向の温度分布を測定する工程と、前記中間接合体の温度分布の測定結果に基づき、前記中間接合体の温度分布が所望の分布になるように前記複数のヒータ電極の少なくとも1つに加工を施す工程と、加工後の前記中間接合体における前記第2のセラミックス部材の前記第3の表面と、前記第1のセラミックス部材の前記第2の表面との間に前記有機部および前記複数のヒータ電極とが介在するように、前記中間接合体に対して前記第1のセラミックス部材を接合する工程と、を含む。

0012

本保持装置の製造方法によれば、中間接合体における第3の表面に略平行な面方向の温度分布を測定する。ここで、中間接合体は、第2のセラミックス部材に対して、特に温度分布への影響が大きいベース部材が接合されたものである。また、中間接合体では、有機部の表面上にヒータ電極が配置されており、ヒータ電極に対して加工可能である。そこで、中間接合体の温度分布の測定結果に基づき、中間接合体の温度分布が所望の分布になるように複数のヒータ電極の少なくとも1つに加工を施すことができる。これにより、セラミックス部材にベース部材を接合することによる温度分布の変動に起因してセラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下することを抑制することができる。

0013

なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、保持装置、静電チャック、CVヒータ等のヒータ装置真空チャック、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。

図面の簡単な説明

0014

本実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図である。
本実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。
本実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。
本実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。
静電チャック100の製造工程を模式的に示す説明図である。

実施例

0015

A.実施形態:
A−1.静電チャック100の構成:
図1は、本実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図であり、図3は、本実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。図3には、図2のIII−IIIの位置における静電チャック100のXY断面構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。

0016

静電チャック100は、対象物(例えばウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置真空チャンバー内でウェハWを固定するために使用される。静電チャック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置された第1のセラミックス部材10と有機部70と第2のセラミックス部材11とベース部材20とを備える。

0017

第1のセラミックス部材10は、上述した配列方向(Z軸方向)に略直交する略円形平面状の上面(以下、「吸着面」という)S1と、吸着面S1の反対側の下面S2とを有する板状部材であり、セラミックス(例えば、アルミナ窒化アルミニウム等)により形成されている。第1のセラミックス部材10の直径は例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、第1のセラミックス部材10の厚さは例えば1mm〜10mm程度である。第1のセラミックス部材10の吸着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、下面S2は、特許請求の範囲における第2の表面に相当し、Z軸方向は、特許請求の範囲における第1の方向に相当する。また、本明細書では、Z軸方向に直交する方向を「面方向」という。

0018

図2に示すように、第1のセラミックス部材10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンモリブデン白金等)により形成されたチャック電極40が配置されている。Z軸方向視でのチャック電極40の形状は、例えば略円形である。チャック電極40に電源(図示しない)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWが第1のセラミックス部材10の吸着面S1に吸着固定される。

0019

第2のセラミックス部材11は、上下方向(Z軸方向)に略直交する略円形平面状の上面S3と、上面S3の反対側の下面S4とを有する板状部材であり、セラミックス(例えば、アルミナや窒化アルミニウム等)により形成されている。第2のセラミックス部材11の直径は例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、第2のセラミックス部材11の厚さは例えば1mm〜10mm程度である。第1のセラミックス部材10と第2のセラミックス部材11とは、第1のセラミックス部材10の下面S2と第2のセラミックス部材11の上面S3とが上下方向に対向するように配置されている。第2のセラミックス部材11の上面S3は、特許請求の範囲における第3の表面に相当し、下面S4は、特許請求の範囲における第4の表面に相当する。

0020

有機部70は、上下方向(Z軸方向)に略直交する略円形状の板状部材であり、有機材料を主成分とする材料により形成されている。なお、ここでいう主成分とは、含有割合重量割合)の最も多い成分を意味する。本実施形態では、有機材料は、ポリイミド樹脂である。有機部70には、第1のセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御(すなわち、吸着面S1に保持されたウェハWの温度分布の制御)のためのヒータ電極層50が配置されている。有機部70および第2のセラミックス部材11には、ヒータ電極層50への給電のための構成が配置されている。有機部70、ヒータ電極層50およびヒータ電極層50への給電のための構成については、後に詳述する。

0021

ベース部材20は、例えば第1のセラミックス部材10および第2のセラミックス部材11と同径の、または、第1のセラミックス部材10等より径が大きい円形平面の板状部材であり、例えば金属(アルミニウムアルミニウム合金等)により形成されている。ベース部材20の直径は例えば220mm〜550mm程度(通常は220mm〜350mm)であり、ベース部材20の厚さは例えば20mm〜40mm程度である。

0022

ベース部材20は、第2のセラミックス部材11の下面S4とベース部材20の上面S5との間に配置された接合部30によって、第2のセラミックス部材11に接合されている。接合部30は、例えばシリコーン系樹脂アクリル系樹脂エポキシ系樹脂等の接着剤により構成されている。接合部30の厚さは、例えば0.1mm〜1mm程度である。ベース部材20の上面S5は、特許請求の範囲における第5の表面に相当し、ベース部材20の下面S6は、特許請求の範囲における第6の表面に相当する。

0023

ベース部材20の内部には冷媒流路21が形成されている。冷媒流路21に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が流されると、ベース部材20が冷却され、接合部30を介したベース部材20と第2のセラミックス部材11との間の伝熱熱引き)により第1のセラミックス部材10および第2のセラミックス部材11が冷却され、第1のセラミックス部材10の吸着面S1に保持されたウェハWが冷却される。これにより、ウェハWの温度分布の制御が実現される。

0024

A−2.有機部70等の構成:
次に、有機部70、ヒータ電極層50およびヒータ電極層50への給電のための構成について詳述する。有機部70は、第1の有機層71と第2の有機層72とを含む。第1の有機層71と第2の有機層72とは、いずれも、第1のセラミックス部材10やベース部材20と略同径の円盤状のシートである。第1の有機層71と第2の有機層72とは、第1の有機層71の上面と第2の有機層72の下面とが上下方向(Z軸方向)に対向するように配置されている。第1の有機層71の下面は、第2のセラミックス部材11の上面S3に接しており、第2の有機層72の上面は、第1のセラミックス部材10の下面S2に接している。なお、第1のセラミックス部材10および第2のセラミックス部材11の凹凸を吸収させるため、第2の有機層72の上下方向の厚さは、第1の有機層71の上下方向の厚さより厚いことが好ましい。

0025

ヒータ電極層50は、第1の有機層71と第2の有機層72との間に挟まれるように配置されている。具体的には、ヒータ電極層50は、第1の有機層71の上面上に配置されており、第1の有機層71上に配置されたヒータ電極層50を覆うように第2の有機層72が配置されている。ヒータ電極層50は、導電性材料(例えば、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス鋼等)により形成されている。図3に示すように、ヒータ電極層50は、複数のヒータ電極500を含んでいる。なお、図3では、静電チャック100が備える複数のヒータ電極500のうち、3つのヒータ電極500(以下、第1のヒータ電極500A、第2のヒータ電極500B、第3のヒータ電極500C)のみを図示しており、他のヒータ電極500の図示を省略している。各ヒータ電極500は、Z軸方向視で線状の抵抗発熱体であるヒータライン部510と、ヒータライン部510の両端部に接続されるヒータパッド部(第1のヒータパッド部521および第2のヒータパッド部522)とを有する。なお、このように、ヒータ電極500を有機部70に配置することにより、ヒータ電極500をセラミックス部材内に配置する構成に比べて、静電チャック100の製造工程において、フォトリソグラフィ等を用いて、ヒータ電極500を有機層上に寸法精度が高く均一な厚さに形成することができる。

0026

また、図2に示すように、静電チャック100は、ヒータ電極層50を構成する各ヒータ電極500への給電のための構成を備えている。具体的には、静電チャック100は、複数のドライバ電極60を備える。なお、図2では、複数のドライバ電極60のうち、4つのドライバ電極60(以下、第1のドライバ電極60A、第2のドライバ電極60B、第3のドライバ電極60C、コモンドライバ電極60Dという)のみを図示しており、他のドライバ電極60の図示を省略している。各ドライバ電極60は、導電性材料(例えば、タングステン、モリブデン、白金等)により形成されている。また、各ドライバ電極60は、面方向に略平行な扁平状の導電性パターンである。また、各ドライバ電極60は、第2のセラミックス部材11の内部に配置されている。なお、ドライバ電極60の断面積は、ヒータ電極500の断面積の10倍以上である。

0027

複数のヒータ電極500の第1のヒータパッド部521は、それぞれ、互いに異なるドライバ電極60に電気的に接続されており、複数のヒータ電極500の第2のヒータパッド部522は、共通のドライバ電極60に電気的に接続されている。具体的には、第1のヒータ電極500Aの第1のヒータパッド部521は、第1のヒータ側ビア部710Aを介して、第1のドライバ電極60Aに導通しており、第1のヒータ電極500Aの第2のヒータパッド部522は、図示しないヒータ側ビア部を介して、コモンドライバ電極60Dに導通している。第2のヒータ電極500Bの第1のヒータパッド部521は、第2のヒータ側ビア部710Bを介して、第2のドライバ電極60Bに導通しており、第2のヒータ電極500Bの第2のヒータパッド部522は、図示しないヒータ側ビア部を介して、コモンドライバ電極60Dに導通している。また、第3のヒータ電極500Cの第1のヒータパッド部521は、第3のヒータ側ビア部710Cを介して、第3のドライバ電極60Cに導通しており、第3のヒータ電極500Cの第2のヒータパッド部522は、第4のヒータ側ビア部710Dを介して、コモンドライバ電極60Dに導通している。各ヒータ側ビア部710A〜710Dは、導電性材料により形成されており、例えば、中継パッド711と、上側ビア712と、下側ビア713とを含む。中継パッド711は、略扁平の導電性部材であり、第1の有機層71と第2のセラミックス部材11との境界に配置されている。上側ビア712および下側ビア713は、上下方向(Z軸方向)に延びる棒状の導電性部材である。上側ビア712の上端は、各ヒータ電極500のヒータパッド部521,522の下面に接合されており、上側ビア712の下端は、中継パッド711の上面に接合されている。下側ビア713の上端は、中継パッド711の下面に接合されており、下側ビア713の下端は、各ドライバ電極60の上面に接合されている。ヒータ側ビア部710A〜710Dは、特許請求の範囲における第1の導電部に相当する。

0028

また、図2に示すように、静電チャック100には、ベース部材20の下面S6から第2のセラミックス部材11の下面S4に至る複数の端子用孔110が形成されている。なお、図2では、複数の端子用孔110のうち、4つの端子用孔110(以下、第1の端子用孔110A、第2の端子用孔110B、第3の端子用孔110C、第4の端子用孔110D)のみを図示しており、他の端子用孔110の図示を省略している。各端子用孔110は、ベース部材20を上下方向に貫通する貫通孔22と、接合部30を上下方向に貫通する貫通孔32とが、互いに連通することにより構成された一体の孔である。

0029

各端子用孔110には、柱状の給電端子740が収容されている。また、第2のセラミックス部材11の下面S4のうち、各端子用孔110内に露出する領域には、電極パッド720が設けられている。各給電端子740は、例えばろう付け等により電極パッド720に接合されている。各電極パッド720は、給電側ビア722を介して、各ドライバ電極60に接合されている。電極パッド720、給電側ビア722および給電端子740は、いずれも導電性部材により形成されている。また、各給電側ビア722は、上下方向(Z軸方向)視で、ヒータ側ビア部710A〜710Dのいずれとも異なる位置に配置されている。具体的には、第1のドライバ電極60Aは、第1の給電側ビア722Aおよび電極パッド720を介して、第1の端子用孔110A内に収容された第1の給電端子740Aに導通している。第2のドライバ電極60Bは、第2の給電側ビア722Bおよび電極パッド720を介して、第2の端子用孔110B内に収容された第2の給電端子740Bに導通している。第3のドライバ電極60Cは、第3の給電側ビア722Cおよび電極パッド720を介して、第3の端子用孔110C内に収容された第3の給電端子740Cに導通している。コモンドライバ電極60Dは、第4の給電側ビア722Dおよび電極パッド720を介して、第4の端子用孔110D内に収容されたコモン給電端子740Dに導通している。すなわち、複数のヒータ電極500の第1のヒータパッド部521は、それぞれ、互いに異なる給電端子740(740A〜740D)に電気的に接続されており、複数のヒータ電極500の第2のヒータパッド部522は、いずれも、共通のコモン給電端子740Dに電気的に共通接続されている。電極パッド720は、特許請求の範囲における給電部に相当し、給電側ビア722(722A〜722D)は、特許請求の範囲における第2の導電部に相当する。

0030

複数のヒータ電極500の第1のヒータパッド部521がそれぞれ電気的に接続される給電端子740(740A〜740C)に、複数の電源回路(図示せず)のそれぞれのプラス側が個別に接続されており、複数のヒータ電極500の第2のヒータパッド部522がそれぞれ電気的に接続される給電端子(コモン給電端子740D)に、複数の電源回路のマイナス側が接続されている。これにより、複数の電源回路からの電圧が、複数のヒータ電極500に個別に印加される。各ヒータ電極500に電圧が印加されると、各ヒータ電極500が発熱して第1のセラミックス部材10が加熱され、これにより、第1のセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御(すなわち、吸着面S1に保持されたウェハWの温度分布の制御)が実現される。また、各ヒータ電極500の発熱量は、各電源回路からの電圧レベルに応じて互いに独立に調整可能とされている。

0031

A−3.静電チャック100の製造方法:
図4は、本実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートであり、図5は、静電チャック100の製造工程を模式的に示す説明図である。初めに、第1のセラミックス部材10と中間接合体26とを準備する(S110,S120)。

0032

(第1のセラミックス部材10の準備工程:S110)
第1のセラミックス部材10は、公知の製造方法によって製造可能である。例えば、第1のセラミックス部材10は、以下の方法で製造される。すなわち、複数のセラミックスグリーンシート(例えばアルミナグリーンシート)を準備し、各セラミックスグリーンシートに、チャック電極40等を構成するためのメタライズインク印刷等を行う。その後、複数のセラミックスグリーンシートを積層して熱圧着し、所定の円板形状にカットした上で例えば1500〜1600℃で焼成し、最後に研磨加工等を行うことにより、第1のセラミックス部材10が製造される(図5(A)参照)。

0033

(中間接合体26の準備工程:S120)
中間接合体26は、静電チャック100のうち、第1のセラミックス部材10および第2の有機層72を除いた残りの部分である。具体的には、ベース部材20と、第2のセラミックス部材11と、ベース部材20と第2のセラミックス部材11との間に配置され、ベース部材20と第2のセラミックス部材11とを接合する接合部30と、第2のセラミックス部材11の上面に配置された第1の有機層71と、第1の有機層71上に配置されたヒータ電極500と、を備える(図5(D)参照)。

0034

まず、ヒータ電極500が配置された第1の有機層71を準備する(図5(B)参照)。具体的には、ポリイミド樹脂を主成分とする樹脂フィルム(厚さが例えば24μm)である第1の有機層71を準備し、その第1の有機層71の表面に、薄膜(厚さが例えば4μm)の金属シート金属箔)を接着する。また、第1の有機層71における必要な箇所にスルーホールを形成し、そのスルーホール内導体用ペースト充填することにより、第1の有機層71に上側ビア712が形成される。また、各上側ビア712の下端に中継パッド711を形成する。次に、第1の有機層71上に接着された金属シートに対して、例えばフォトリソグラフィにより露光および現像(エッチング)を行う。金属シートのうち、各ヒータ電極500となる部分を露光し、それ以外の部分を露光しない。また、現像によって、未露光部分を除去し、露光部分を残す。これにより、第1の有機層71上にヒータ電極500が形成される。このように、ヒータ電極500が配置された第1の有機層71では、スクリーンマスク等ではなく、厚さの均一性が高い金属箔をエッチングすることによりヒータ電極500を第1の有機層71上に形成することができるため、ヒータ電極500の寸法や面方向の厚さ(すなわち、断面積)のばらつきに起因した発熱分布を抑制できる。

0035

また、第2のセラミックス部材11を準備する(図5(B)参照)。第2のセラミックス部材11は、公知の製造方法によって製造可能である。例えば、第2のセラミックス部材11は、以下の方法で製造される。すなわち、複数のセラミックスグリーンシート(例えばアルミナグリーンシート)を準備し、各セラミックスグリーンシートに、ドライバ電極60、各ヒータ側ビア部710A〜710Dおよび各給電側ビア722等を構成するための孔開け加工やメタライズインクの印刷等を行う。その後、複数のセラミックスグリーンシートを積層し、そのシート積層体に、焼成後に上述の中継パッド711および電極パッド720となるパッド前駆体を形成して熱圧着し、所定の円板形状にカットした上で例えば1500〜1600℃で焼成し、最後に研磨加工等を行うことにより、第2のセラミックス部材11が製造される。

0036

次に、ヒータ電極500が形成された第1の有機層71を、接着剤により、第2のセラミックス部材11の上面S3に接着する。これにより、第1の有機層71および第2のセラミックス部材11の接合体が作製される(図5(C)参照)。なお、接着剤は、ポリイミド樹脂で形成された第1の有機層71と第2のセラミックス部材11との接合強度の向上のため、ポリイミド系接着剤シリコーン系接着剤を用いることが好ましい。

0037

また、ベース部材20を準備する。ベース部材20は、公知の製造方法によって製造可能である。そして、第1の有機層71および第2のセラミックス部材11の接合体とベース部材20とを接合する(図5(D)。具体的には、第2のセラミックス部材11の下面S4とベース部材20の上面S5とを、接着剤を介して貼り合わせた状態で、接着剤を硬化させる硬化処理を行うことにより、接合部30を形成する。なお、第2のセラミックス部材11とベース部材20との間に接着剤を配置する際には、上述した端子用孔110に対応する孔を設け、接着剤の硬化処理によってできる接合部30に貫通孔32が形成されるようにする。また、各電極パッド720に給電端子740を接合する。以上の工程により、上述した構成の中間接合体26の製造が完了する。

0038

(温度分布の測定工程:S130)
次に、中間接合体26の給電端子740(電極パッド720)に電力を供給した状態で、中間接合体26におけるヒータ電極500が形成された表面側の面方向の温度分布を測定する(S130)。このとき、実際に静電チャック100が使用される使用条件下で中間接合体26のヒータ電極500を発熱させることが好ましい。温度分布の測定は、例えば、赤外線放射温度計や、熱電対付きウェハを用いて行うことができる。

0039

(ヒータ電極500への追加工工程:S140)
次に、中間接合体26の温度分布の測定結果に基づき、中間接合体26の温度分布が所望の分布(例えば面方向における温度が略均一)になるように複数のヒータ電極500の少なくとも1つに追加工を施す。具体的には、測定された中間接合体26の温度分布が所望の分布になっていない場合、ヒータ電極500のうち、所望の分布に対する温度特異点の近傍に位置するヒータ電極500の部分に対して追加工を施す。例えば、ヒータ電極500のうち、所望の分布に対して低温の温度特異点の近傍に位置する部分に対して、該部分の抵抗値を増加させる加工を施す。例えば、ヒータ電極500の低温の温度特異点の近傍に位置する部分に対して、レーザ光照射によるトリミングによって切り欠きや溝を形成する。また、ヒータ電極500のうち、所望の分布に対して高温の温度特異点の近傍に位置する部分に対して、該部分の抵抗値を減少させる加工を施す。例えば、ヒータ電極500の高温の温度特異点の近傍に位置する部分に対して、導電性材料をメッキしたり印刷したりする。これらの追加工により、中間接合体26における温度分布を所望の分布に近づけることができる。なお、追加工後に、再度、中間接合体26の温度分布を測定し、その結果、まだ、中間接合体26の温度分布が所望の分布になっていない場合、さらに中間接合体26に追加工を施すことを繰り返すことが好ましい。

0040

(第1のセラミックス部材10と中間接合体26との接合工程:S150)
追加工後の中間接合体26における第2のセラミックス部材11の上面S3と、第1のセラミックス部材10の下面S2との間に有機部70および複数のヒータ電極500とが介在するように、中間接合体26に対して第1のセラミックス部材10を接合する。具体的には、ポリイミド樹脂を主成分とする樹脂フィルム(厚さが例えば50μm)である第2の有機層72を準備し、接着剤により、第2の有機層72を、中間接合体26における第1の有機層71上に接着する。さらに、接着剤により、第1のセラミックス部材10を、中間接合体26に接着された第2の有機層72上に接着する。なお、接着剤は、ポリイミド系接着剤やシリコーン系接着剤を用いることが好ましい。これにより、静電チャック100の製造が完了する(図2等参照)。

0041

A−4.本実施形態の効果:
以上説明したように、複数のヒータ電極500の少なくとも1つの一端部とドライバ電極60とを電気的に接続するヒータ側ビア部710A〜710Dと、ドライバ電極60と電極パッド720とを電気的に接続する給電側ビア722とは、第1の方向視で互いに異なる位置に配置されている。このため、ヒータ側ビア部710A〜710Dと給電側ビア722とが互いに一致する位置に配置された構成に比べて、電流集中に起因する温度特異点の発生を抑制することができる。ここで、仮に、ドライバ電極60を有機部70の内部に配置しようとすると、例えば次のような不具合が生じるおそれがある。すなわち、ドライバ電極60を形成することで、熱伝導率が比較的に低い有機部70が厚くなるため、それに伴って、静電チャック100の温度の応答性の低下に起因して第1のセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下する。また、有機部70の厚みを抑えようとすると、ドライバ電極60の厚みに起因した凹凸を吸収できず有機部70に気泡が含まれやすくなり、有機部70の熱伝導率がさらに悪化し、かつ温度特異点も発生する。このため、ドライバ電極60を薄くする必要があるが、そうすると、ドライバ電極60の抵抗値が大きくなり、その結果、ドライバ電極60が発熱し、第1のセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性を低下させる。これに対して、本実施形態によれば、ヒータ側ビア部710A〜710Dと給電側ビア722とを電的に接続するドライバ電極60は、有機部70ではなく、第2のセラミックス部材11の内部に配置されている。これにより、ドライバ電極60を第2のセラミックス部材11の内部に配置する構成に比べて、第1のセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下することを抑制することができる。

0042

また、従来から、セラミックス部材の吸着面とは反対側の面に配置されたヒータ電極をトリミングすることにより、ヒータ電極の抵抗値を調整し、その後に、セラミックス部材にベース部材を接合する技術が知られている。しかし、従来の技術では、仮に、ヒータ電極のトリミングによってセラミックス部材の吸着面の温度分布を所望の分布に制御できたとしても、そのセラミックス部材にベース部材が接合されることにより、セラミックス部材の吸着面の温度分布は変化することがある。例えば、セラミックス部材とベース部材との間の接合部の厚さのバラツキや、ベース部材における冷媒流路が存在する部分と存在しない部分との吸熱効果相違などにより、セラミックス部材の吸着面の温度分布は変化するからである。そのため、従来の技術では、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)の点で向上の余地がある。

0043

これに対して、本実施形態の静電チャック100の製造方法によれば、中間接合体26における面方向の温度分布を測定する。ここで、有機部70に配置されたヒータ電極500(すなわち、ポリイミドヒータ)は、ヒータ電極がセラミックス部材内に配置されたセラミックスヒータに比べて、断面積のばらつきが小さい分だけ、発熱分布のばらつきは生じ難い。しかし、上述したように、中間接合体26は、第2のセラミックス部材11に対して、接合部30を介してベース部材20が接合されたものである(図5(D))。このため、第2のセラミックス部材11にベース部材20を接合することにより、接合部30やベース部材20のばらつき分だけ、中間接合体26の温度分布がばらつく。これに対して、中間接合体26では、第1の有機層71の表面上にヒータ電極500が配置されており、ヒータ電極500に対して加工可能である。そこで、中間接合体26の温度分布の測定結果に基づき、中間接合体26の温度分布が所望の分布になるように複数のヒータ電極500の少なくとも1つに加工を施すことができる。これにより、第2のセラミックス部材11にベース部材20を接合することによる温度分布の変動に起因して第1のセラミックス部材10の吸着面S1の温度分布の制御性(ひいては、ウェハの温度分布の制御性)が低下することを抑制することができる。

0044

また、仮に、ヒータ電極500が配置された第1の有機層71とドライバ電極60との間に第2のセラミックス部材11のセラミックス部分が介在しない構成であるとすると、ヒータ電極500にレーザ光を照射してトリミングを行う場合、レーザ光が、ヒータ電極500だけでなく第1の有機層71を貫通してドライバ電極60等にダメージが与えられることによって断線等が発生するおそれがある。これに対して、本実施形態では、ヒータ電極500が配置された第1の有機層71とドライバ電極60との間に第2のセラミックス部材11のセラミックス部分が介在するため、ドライバ電極60等にダメージが与えられることが抑制される。

0045

B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。

0046

上記実施形態における静電チャック100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、ヒータ電極500の一部が、第1のセラミックス部材10の下面S2または第2のセラミックス部材11の上面S3に接しているとしてもよい。また、上記実施形態において、第1の有機層71と第2の有機層72とは、互いに異なる有機材料を主成分とするとしてもよい。また、有機材料は、ポリイミド樹脂以外に、例えば、ポリテトラフルオロエチレンポリエーテルエーテルケトンや、ポリフェニレンサルファイドなどでもよい。また、上記実施形態では、全てのヒータ側ビア部(ヒータ側ビア部710A〜710D)と給電側ビア722との組み合わせについて、上下方向(Z軸方向)視で互いに異なる位置に配置されているとしたが、少なくとも一部の組み合わせについて、上下方向視で互いに異なる位置に配置されているとすれば、本発明の効果を得ることができる。

0047

上記実施形態における静電チャック100の製造方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、中間接合体26について、給電端子740を接合する前の状態で、温度分布の測定(S130)と追加工(S140)とを行うとしてもよい。ただし、給電端子740の接合の前後でも中間接合体26(静電チャック100)の温度分布は変動し得る。このため、上記実施形態のように、給電端子740を接合済みの中間接合体26について温度分布の測定(S130)と追加工(S140)とを行うことが好ましい。

0048

また、上記実施形態において、各ビアは、単数のビアにより構成されてもよいし、複数のビアのグループにより構成されてもよい。また、上記実施形態において、各ビアは、ビア部分のみからなる単層構成であってもよいし、複数層構成(例えば、ビア部分とパッド部分とビア部分とが積層された構成)であってもよい。

0049

また、上記実施形態では、第1のセラミックス部材10の内部に1つのチャック電極40が設けられた単極方式が採用されているが、第1のセラミックス部材10の内部に一対のチャック電極40が設けられた双極方式が採用されてもよい。また、上記実施形態の静電チャック100における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。

0050

また、本発明は、静電引力を利用してウェハWを保持する静電チャック100に限らず、第1のセラミックス部材と第2のセラミックス部材と、両セラミックス部材の間に配置され、複数のヒータ電極が配置された有機部と、ベース部材とを備え、第1のセラミックス板の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、CVDヒータ等のヒータ装置や真空チャック等)にも適用可能である。

0051

10:第1のセラミックス部材11:第2のセラミックス部材 20:ベース部材21:冷媒流路22:貫通孔26:中間接合体30:接合部 32:貫通孔 40:チャック電極50:ヒータ電極層60:ドライバ電極60A:第1のドライバ電極 60B:第2のドライバ電極 60C:第3のドライバ電極 60D:コモンドライバ電極70:有機部 71:第1の有機層72:第2の有機層 100:静電チャック110:端子用孔110A:第1の端子用孔 110B:第2の端子用孔 110C:第3の端子用孔 110D:第4の端子用孔 500:ヒータ電極500A:第1のヒータ電極 500B:第2のヒータ電極 500C:第3のヒータ電極 510:ヒータライン部 521:第1のヒータパッド部 522:第2のヒータパッド部 710A:第1のヒータ側ビア部 710B:第2のヒータ側ビア部 710C:第3のヒータ側ビア部 710D:第4のヒータ側ビア部 711:中継パッド712:上側ビア 713:下側ビア 720:電極パッド722:給電側ビア 722A:第1の給電側ビア 722B:第2の給電側ビア 722C:第3の給電側ビア 722D:第4の給電側ビア 740:給電端子740A:第1の給電端子 740B:第2の給電端子 740C:第3の給電端子 740D:コモン給電端子 S1:吸着面 S2:下面 S3:上面 S4:下面 S5:上面 S6:下面 W:ウェハ

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