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技術 蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイス

出願人 太陽誘電株式会社
発明者 高田大輔秋葉朋史
出願日 2018年3月2日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-037910
公開日 2019年9月12日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-153697
状態 未査定
技術分野 電気二重層コンデンサ等 電池の電槽・外装及び封口 電池のガス排気装置
主要キーワード 切れ込み溝 外部樹脂層 ウィークポイント 除去箇所 内部樹脂層 潰し量 矩形波形状 接続角度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

異常時に上昇した内部圧力を安全に開放することができ、信頼性が高い蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイスを提供すること。

解決手段

本発明に係る蓄電デバイスの製造方法は、第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有する外装フィルムを準備する。外装フィルムに外部樹脂層側からレーザー照射し、外部樹脂層を貫通して金属層に到達し、第1の主面と第2の主面の間の深さを有する溝を形成する。内部樹脂層によって囲まれた収容空間を形成し、収容空間に蓄電素子電解液を収容し、外装フィルムを封止する。

概要

背景

近年、蓄電素子外装フィルムによって封止されたフィルム外装蓄電デバイスが広く用いられている。外装フィルムは、箔状アルミニウム等からなるバリア層と、バリア層の表裏両面に樹脂を積層したものが一般的である。

フィルム外装蓄電デバイスは、使用時において、蓄電デバイスの制御回路が何らかの原因で故障して異常な電圧印加されたり、何らかの原因で周囲が異常に高温となったりすると、電解液溶媒電気分解によりガス種が発生し、蓄電デバイスの内圧が上昇することがある。

そして、内圧が上昇したフィルム外装蓄電デバイスは、最終的には外装材破裂しその箇所からガス噴出するが、破裂がどの箇所で発生するのかがわからないため、破裂した箇所によっては周囲の機器等に悪影響を及ぼすことがある。

このような問題を解消するため、外装フィルムの一部に切れ込み加工を行うことで外装フィルムにウィークポイントを設ける方法が考えられる。例えば特許文献1には、超音波カッターによって外装フィルムに切れ込み加工を行う蓄電デバイスの製造方法が開示されている。また、特許文献2には、炭酸ガスレーザーによって外装フィルムの外層である樹脂層を除去する電池装置の製造方法が開示されている。

概要

異常時に上昇した内部圧力を安全に開放することができ、信頼性が高い蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイスを提供すること。本発明に係る蓄電デバイスの製造方法は、第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有する外装フィルムを準備する。外装フィルムに外部樹脂層側からレーザー照射し、外部樹脂層を貫通して金属層に到達し、第1の主面と第2の主面の間の深さを有する溝を形成する。内部樹脂層によって囲まれた収容空間を形成し、収容空間に蓄電素子と電解液を収容し、外装フィルムを封止する。

目的

本発明の目的は、異常時に上昇した内部圧力を安全に開放することができ、信頼性が高い蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、前記第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、前記第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有する外装フィルムを準備し、前記外装フィルムに前記外部樹脂層側からレーザー照射し、前記外部樹脂層を貫通して前記金属層に到達し、前記第1の主面と前記第2の主面の間の深さを有する溝を形成し、前記内部樹脂層によって囲まれた収容空間を形成し、前記収容空間に蓄電素子電解液を収容し、前記外装フィルムを封止する蓄電デバイスの製造方法。

請求項2

請求項1に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記外部樹脂層にレーザーを照射する工程の前に、加熱及び押圧によって前記内部樹脂層を潰し、前記外装フィルムに前記内部樹脂層が第1の厚みを有する第1の領域と、前記内部樹脂層が前記第1の厚みより小さい第2の厚みを有する第2の領域と形成し、前記外部樹脂層にレーザーを照射する工程では、前記第2の領域にレーザーを照射する蓄電デバイスの製造方法。

請求項3

請求項2に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記内部樹脂層は、前記外部樹脂層を構成する樹脂より融点が低い樹脂を有する蓄電デバイスの製造方法。

請求項4

請求項3に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記内部樹脂層は、無軸延伸ポリプロピレンからなり、前記外部樹脂層は、ナイロンからなり前記第2の主面に積層された第1の外部樹脂層と、ポリエチレンテレフタレートからなり前記第1の外部樹脂層に積層された第2の外部樹脂層を含む蓄電デバイスの製造方法。

請求項5

請求項1から4のうちいずれか一項に記載の蓄電デバイスの製造方法であって、前記金属層はアルミニウムからなり、前記外部樹脂層にレーザーを照射する工程では、炭酸ガスレーザー波長帯域以外の波長を有するレーザーを前記外装フィルムに照射して前記溝を形成する蓄電デバイスの製造方法。

請求項6

第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、前記第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、前記第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有する外装フィルムを準備し、前記外装フィルムに前記外部樹脂層側からレーザーを照射し、前記外部樹脂層を貫通して前記金属層に到達し、前記第1の主面と前記第2の主面の間の深さを有する溝を形成する外装フィルムの製造方法。

請求項7

蓄電素子と、電解液と、第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、前記第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、前記第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有し、前記内部樹脂層が前記蓄電素子及び前記電解液を収容する収容空間を囲む外装フィルムとを具備し、前記外装フィルムには、前記外部樹脂層を貫通して前記金属層に到達し、前記第1の主面と前記第2の主面の間の深さを有し、湾曲面状の底面を有する溝が形成されている蓄電デバイス。

技術分野

0001

本発明は、蓄電素子外装フィルムによって封止された蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイスに関する。

背景技術

0002

近年、蓄電素子が外装フィルムによって封止されたフィルム外装蓄電デバイスが広く用いられている。外装フィルムは、箔状アルミニウム等からなるバリア層と、バリア層の表裏両面に樹脂を積層したものが一般的である。

0003

フィルム外装蓄電デバイスは、使用時において、蓄電デバイスの制御回路が何らかの原因で故障して異常な電圧印加されたり、何らかの原因で周囲が異常に高温となったりすると、電解液溶媒電気分解によりガス種が発生し、蓄電デバイスの内圧が上昇することがある。

0004

そして、内圧が上昇したフィルム外装蓄電デバイスは、最終的には外装材破裂しその箇所からガス噴出するが、破裂がどの箇所で発生するのかがわからないため、破裂した箇所によっては周囲の機器等に悪影響を及ぼすことがある。

0005

このような問題を解消するため、外装フィルムの一部に切れ込み加工を行うことで外装フィルムにウィークポイントを設ける方法が考えられる。例えば特許文献1には、超音波カッターによって外装フィルムに切れ込み加工を行う蓄電デバイスの製造方法が開示されている。また、特許文献2には、炭酸ガスレーザーによって外装フィルムの外層である樹脂層を除去する電池装置の製造方法が開示されている。

先行技術

0006

特開2016−167575号公報
特開2011−151030号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に記載のように、超音波カッターによって切れ込み加工を行う場合、外装フィルムを表裏両面から挟持して切れ込みを入れるという加工原理上、外装フィルムの厚さのばらつきがバリア層の切れ込み深さに影響する。このため、ガスが発生して内圧が上昇しても、切れ込み箇所が所望の圧力で破裂しない可能性がある。

0008

また、超音波カッターによって切れ込み加工を行うと、切れ込み溝の底面が鋭角となり、製造工程のハンドリングミスによって外装フィルムが曲げられた場合等にバリア層に亀裂が生じ、製品品質が悪化するおそれがある。

0009

また、特許文献2に記載のように、炭酸ガスレーザーを使用して外装フィルムの外層である樹脂層のみを除去する場合、除去部の強度を十分に下げることができない。このため、内圧が上昇しても除去部が開放されず、高圧となって開放されるため、ガスや電解液飛散するおそれがある。

0010

また、線状の除去部を交差させる構造となっており、交差部には重複してレーザー照射されるため、レーザー照射条件によってはバリア層に損傷が生じ、製品品質が悪化するおそれがある。

0011

以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、異常時に上昇した内部圧力を安全に開放することができ、信頼性が高い蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイスを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る蓄電デバイスの製造方法は、第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、上記第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、上記第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有する外装フィルムを準備する。
上記外装フィルムに上記外部樹脂層側からレーザーを照射し、上記外部樹脂層を貫通して上記金属層に到達し、上記第1の主面と上記第2の主面の間の深さを有する溝を形成する。
上記内部樹脂層によって囲まれた収容空間を形成し、上記収容空間に蓄電素子と電解液を収容し、上記外装フィルムを封止する。

0013

外装フィルムに、金属層に到達する溝を設けることにより、蓄電素子に異常が生じ、内部圧力が上昇した場合に溝が開裂し、収容空間の内部圧力が開放される。即ち溝は安全弁として機能し、溝の深さによって安全弁の動作圧力が左右される。ここで、上記製造方法によって溝を形成することにより、外装フィルムの厚みによらずに所望の深さの溝を形成することが可能となり、安全弁の動作圧力を正確に制御することが可能となる。

0014

上記蓄電デバイスの製造方法では、上記外部樹脂層にレーザーを照射する工程の前に、加熱及び押圧によって上記内部樹脂層を潰し、上記外装フィルムに上記内部樹脂層が第1の厚みを有する第1の領域と、上記内部樹脂層が上記第1の厚みより小さい第2の厚みを有する第2の領域と形成し、
上記外部樹脂層にレーザーを照射する工程では、上記第2の領域にレーザーを照射してもよい。

0015

内部樹脂層を潰して内部樹脂層の強度を低下させることにより、上記安全弁の動作圧力を低下させることができる。ここで、レーザーによる溝形成工程の後に内部樹脂層を潰す工程を行うと、溝形成の盛り上がり部分が溝の中に流入し、安全弁の動作圧力が変動するおそれがある。上記のように、内部樹脂層を潰す工程の後に溝形成工程を行うことにより、安全弁の動作圧力の変動を防止することが可能となる。

0016

上記内部樹脂層は、上記外部樹脂層を構成する樹脂より融点が低い樹脂を有してもよい。

0017

これにより、加熱及び押圧を行うことによって内部樹脂層のみを潰すことが可能となる。

0018

上記内部樹脂層は、無軸延伸ポリプロピレンからなり、
上記外部樹脂層は、ナイロンからなり上記第2の主面に積層された第1の外部樹脂層と、ポリエチレンテレフタレートからなり上記第1の外部樹脂層に積層された第2の外部樹脂層を含んでもよい。

0019

この構成によれば、無軸延伸ポリプロピレンの融点はポリエチレンテレフタレートとナイロンより融点の低いため、加熱及び押圧によって無軸延伸ポリプロピレンからなる内部樹脂層のみを潰すことが可能となる。

0020

上記金属層はアルミニウムからなり、
上記外部樹脂層にレーザーを照射する工程では、炭酸ガスレーザーの波長帯域以外の波長を有するレーザーを上記外装フィルムに照射して上記溝を形成してもよい。

0021

炭酸ガスレーザーはアルミニウムに吸収されず、アルミニウムからなる金属層を除去することができないため、炭酸ガスレーザーの波長帯域以外の波長を有するレーザーによって溝を形成する必要がある。

0022

上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る外装フィルムの製造方法は、第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、上記第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、上記第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有する外装フィルムを準備する。
上記外装フィルムに上記外部樹脂層側からレーザーを照射し、上記外部樹脂層を貫通して上記金属層に到達し、上記第1の主面と上記第2の主面の間の深さを有する溝を形成する。

0023

上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る蓄電デバイスは、蓄電素子と、電解液と、外装フィルムとを具備する。
上記外装フィルムは、第1の主面及びその反対側の第2の主面を有する金属層と、上記第1の主面に積層された樹脂からなる内部樹脂層と、上記第2の主面に積層された樹脂からなる外部樹脂層とを有し、上記内部樹脂層が上記蓄電素子及び上記電解液を収容する収容空間を囲む。
上記外装フィルムには、上記外部樹脂層を貫通して上記金属層に到達し、上記第1の主面と上記第2の主面の間の深さを有し、湾曲面状の底面を有する溝が形成されている。

0024

レーザー照射によって外装フィルムに溝を形成すると、湾曲面状の底面を有する溝が形成される。湾曲面状の底面を有する溝を形成することにより、金属層の亀裂を防止し、製品品質を維持することができる。

発明の効果

0025

以上のように、本発明によれば、異常時に上昇した内部圧力を安全に開放することができ、信頼性が高い蓄電デバイスの製造方法、外装フィルムの製造方法及び蓄電デバイスを提供することができる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の実施形態に係る蓄電デバイスの斜視図である。
同蓄電デバイスの断面図である。
同蓄電デバイスの平面図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムの断面図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムの断面図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムの断面図である。
同蓄電デバイスの断面図である。
同蓄電デバイスの平面図である。
同蓄電デバイスの平面図である。
同蓄電デバイスの平面図である。
同蓄電デバイスの平面図である。
本発明の実施形態に係る蓄電モジュールの模式図である。
本発明の変形例に係る蓄電デバイスの断面図である。
本発明の別の変形例に係る外装フィルムの断面図である。
本発明の実施形態に係る蓄電デバイスが備える外装フィルムの、薄肉部の形成範囲を示す模式図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムの製造に利用可能なシーラーの模式図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムにおける薄肉部の形成工程を示す模式図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムにおける溝の形成工程を示す模式図である。
同蓄電デバイスが備える外装フィルムにおける溝の検査工程を示す模式図である。
本発明の実施例に係る安全弁の動作圧力を示す表である。
本発明の実施例に係る安全弁の動作圧力を示す表である。

0027

以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。

0028

[蓄電デバイスの構造]
図1は、本実施形態に係る蓄電デバイス10の斜視図であり、図2は、図1のD−D線における蓄電デバイス10の断面図である。以下の図においてX方向、Y方向及びZ方向は相互に直交する3方向である。

0029

図1及び図2に示すように、蓄電デバイス10は、外装フィルム20、蓄電素子30、正極端子40及び負極端子50を有する。

0030

蓄電デバイス10においては、2枚の外装フィルム20によって構成される外装体が収容空間R1を形成し、収容空間R1には蓄電素子30が収容されている。2枚の外装フィルム20は、蓄電素子30の周縁においてシールされており、外装体はシール部20aを備える。シール部20aについては後述する。

0031

蓄電素子30は、図2に示すように、正極31、負極32及びセパレータ33を備える。正極31と負極32はセパレータ33を介して対向し、収容空間R1に収容されている。

0032

正極31は、蓄電素子30の正極として機能する。正極31は正極活物質及びバインダ等を含む正極材料からなるものとすることができる。正極活物質は例えば活性炭である。正極活物質は、蓄電デバイス10の種類に応じて適宜選択される。

0033

負極32は、蓄電素子30の負極として機能する。負極32は負極活物質及びバインダ等を含む負極材料からなるものとすることができる。負極活物質は例えばグラファイトハードカーボン等の炭素系材料である。負極活物質は、蓄電デバイス10の種類に応じて適宜選択される。

0034

セパレータ33は、正極31と負極32の間に配置され、電解液を通過させると共に正極31と負極32の接触を防止(絶縁)する。セパレータ33は、織布、不織布又は樹脂微多孔膜等であるものとすることができる。

0035

図2においては、正極31と負極32がそれぞれ一つずつ設けられているが、それぞれが複数設けられるものとすることも可能である。この場合、複数の正極31と負極32がセパレータ33を介して交互に積層されるものとすることができる。また、蓄電素子30は、正極31、負極32及びセパレータ33の積層体ロール状に巻回されたものとすることも可能である。

0036

蓄電素子30の種類は特に限定されず、リチウムイオンキャパシタリチウムイオン電池電気二重層キャパシタ等とすることができる。収容空間R1には、蓄電素子30と共に電解液が収容される。この電解液は、例えばヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)の炭酸プロピレン(PC)溶液等であり、蓄電素子30の種類に応じて選択することができる。

0037

正極端子40は、正極31の外部端子である。図2に示すように、正極端子40は、正極配線41を介して正極31と電気的に接続され、シール部20aにおいて2つの外装フィルム20の間を通って収容空間R1の内部から外部へ引き出されている。正極端子40は導電性材料からなる箔又は線材等であるものとすることができる。

0038

負極端子50は、負極32の外部端子である。図2に示すように負極端子50は、負極配線51を介して負極32と電気的に接続され、シール部20aにおいて2つの外装フィルム20の間を通って収容空間R1の内部から外部へ引き出されている。負極端子50は導電性材料からなる箔又は線材等であるものとすることができる。

0039

図3は、蓄電デバイス10をZ方向から見た模式図である。同図に示すように、シール部20aは、蓄電素子30の周縁に形成される。シール部20aは、外装フィルム20が互いに熱融着することにより形成され、収容空間R1を封止する。シール部20aの幅は例えば数mmから数十mm程度とすることができる。

0040

[外装フィルムの構成]
図4は、外装フィルム20の断面図である。同図に示すように、外装フィルム20は、金属層25、内部樹脂層26及び外部樹脂層27から構成されている。

0041

金属層25は、箔状の金属からなる層であり、大気中の水分の透過を防ぐ機能を有する。金属層25は、図4に示すように、第1主面25aとその反対側の第2主面25bとを有する。

0042

金属層25は、例えば、アルミニウムからなる金属箔とすることができる。また、金属層25はこの他にも銅、ニッケル又はステンレス等の箔であってもよい。金属層25の厚みは、例えば40μmである。

0043

内部樹脂層26は、第1主面25aに積層され、収容空間R1の内周面を構成し、金属層25を被覆して絶縁する。

0044

内部樹脂層26は、樹脂からなり、例えば、無軸延伸ポリプロピレン(CPP)からなるものとすることができる。この他にも、内部樹脂層26はポリエチレン、これらの酸変成物ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド又はエチレン酢酸ビニル共重合体等からなるものとすることができる。また、内部樹脂層26は複数層の樹脂層が積層されて構成されてもよい。なお、内部樹脂層26を構成する材料は、外部樹脂層27を構成する材料より融点が低い材料が好適である。内部樹脂層26の厚みは例えば80μmである。

0045

外部樹脂層27は、第2主面25bに積層され、蓄電デバイス10の表面を構成し、金属層25を被覆して保護する。

0046

外部樹脂層27は2層の樹脂層からなるものとすることができる。図4に示すように、外部樹脂層27は第1外部樹脂層271と第2外部樹脂層272が積層されて構成されている。また、外部樹脂層27は1層の樹脂層からなるものであってもよい。

0047

第1外部樹脂層271はオリエンテッドナイロン(ON)からなり、第2外部樹脂層272はポリエチレンテレフタレート(PET)からからなるものとすることができる。また、第1外部樹脂層271及び第2外部樹脂層272の材料はこの他にも、ポリエチレンナフタレート、2軸延伸ポリプロピレンポリイミド又はポリカーボネート等からなるものとすることができる。

0048

なお、外部樹脂層27(第1外部樹脂層271及び第2外部樹脂層272)は、内部樹脂層26を構成する材料より融点が高い材料が好適である。第1外部樹脂層271の厚みは例えば15μm、第2外部樹脂層271の厚みは例えば12μmである。

0049

上記構成を有する外装フィルム20の2枚が蓄電素子30を介して対向し、シール部20aでシールされた外装フィルム20によって収容空間R1が形成されている。シール部20aにおいては、2枚の外装フィルム20の内部樹脂層26が互いに熱融着されている。外装フィルム20は、内部樹脂層26が収容空間R1側(内側)となり、外部樹脂層27が表面側(外側)となるように配置され、即ち収容空間R1は内部樹脂層26によって囲まれている。外装フィルム20の厚みは例えば156μmである。

0050

外装フィルム20は、柔軟性を有する状態で用いられ、蓄電素子30の形状に応じて図2に示すような周縁が湾曲した形状をなしてもよい。また、外装フィルム20は、予めエンボス加工によって同形状が形成された状態で用いられてもよい。2枚の外装フィルム20のどちらか一方には溝が形成されている。

0051

[溝について]
図5は溝Sを含む外装フィルム20の断面図である。同図に示すように、外装フィルム20には、第1領域A1と第2領域A2を有し、溝Sは第2領域A2に形成されている。

0052

第1領域A1は、内部樹脂層26が第1の厚みL1を有する領域である。第2領域A2は、内部樹脂層26に周囲より厚みが薄い薄肉部26aが設けられ、内部樹脂層26が第1の厚みL1より薄い第2の厚みL2を有する領域である。なお、第1の厚みL1と第2の厚みL2は特に限定されないが、第1の厚みL1と第2の厚みL2の差が20μm以上50μm以下となる厚みが好適である。

0053

溝Sは、同図に示すように、外部樹脂層27を貫通して金属層25に到達し、第1主面25aと第2主面25bの間まで形成されている。外部樹脂層27は、溝Sが形成されている箇所において完全に分離され、金属層25は溝Sによって部分的に分離されている。

0054

溝Sは、図5に示すように底面が湾曲面となる形状(U字型形状)を有する。溝Sのこのような形状は後述するレーザー照射によって形成することが可能である。

0055

図5に示すように、金属層25の厚みをTとすると、溝Sの金属層25における深さFは厚みT以下であれば良く、厚みTの10分の1(T/10)以上3分の2(2T/3)以下が好適であり、より好適には3分の1(T/3)以上2分の1(T/2)以下である。

0056

溝Sは、第2領域A2に形成され、即ち、外部樹脂層27から金属層25を介して薄肉部26aと対向するように形成される。なお、溝Sは一部のみが薄肉部26aと対向していてもよい。

0057

なお、薄肉部26aは必ずしも設けられなくてもよい。図6は、薄肉部26aが設けられていない外装フィルム20の断面図である。この場合も、溝Sは外部樹脂層27を貫通して金属層25に到達し、第1主面25aと第2主面25bの間まで形成され、U字型形状を有する。

0058

[溝の効果]
蓄電デバイス10の使用時において、通常時(蓄電素子30に異常が生じてない状態)、即ち収容空間R1の内部圧力が許容範囲内の場合には、外装フィルム20は図5又は図6に示した状態を維持する。この状態では溝Sは金属層25を完全に分離していないため、金属層25によって水分が外装フィルム20を透過することが防止されている。

0059

蓄電デバイス10の使用時において蓄電素子30に異常が生じ、内部圧力が上昇すると、外装フィルム20が膨張する。これにより、金属層25は溝Sが形成されている部分において断裂する。次いで、断裂した金属層25の裂け目から内部樹脂層26が部分的に外装フィルム20の外部に突出し、膨張する。そして、内部圧力が一定以上となると、外部へ突出した内部樹脂層26が破裂し、収容空間R1の内部圧力が開放される。

0060

このように、溝Sが形成されていることにより、内部樹脂層26が破裂する位置を予め特定しておくことが可能である。仮に溝Sが設けられていない場合、外装体において最も強度が弱いシール部20aが開裂し、内部圧力が開放される。その場合、蓄電素子30の周縁全体に形成されているシール部20aのどの部分が開裂するか予め特定することができない。

0061

さらに上記のように溝SがU字型形状を有するため、ハンドリングミス等によって外装フィルム20に力が加わっても金属層25が断裂しにくい。仮に溝SがV字型形状等の場合には外装フィルムに力が加わると金属層25が断裂し、水分の透過を防止することができなくなる。

0062

溝Sの深さは、通常時において金属層25が水分の透過を防止し、異常時において金属層25が速やかに断裂する深さが好適である。具体的には、金属層25における溝Sの深さFを金属層25の厚みTの10分の1(T/10)以上3分の2(2T/3)以下とすることにより実現することができる。

0063

また、上記のように異常時における内部圧力の開放は、内部樹脂層26の破裂によって生じる。即ち、内部樹脂層26の強度によって、開放が生じる内部圧力(開放圧力)を調整することが可能である。内部樹脂層26の強度は、内部樹脂層26の厚みによって調整することができ、図5に示すように薄肉部26aを設けることによって内部樹脂層26の強度を調整することができる。

0064

さらに、図6に示すように内部樹脂層26には薄肉部26aが設けられない場合には、内部樹脂層26の厚みによって内部樹脂層26の強度を調整することができる。いずれの場合であっても、溝Sにおける内部樹脂層26の破裂が生じる内部圧力が、シール部20aが開裂する内部圧力よりも小さければよい。

0065

[溝の位置及び形状について]
溝Sは、外装フィルム20のうち、シール部20a以外のいずれかに設けることができる。図7乃至図11は、溝Sを示す模式図であり、図7は蓄電デバイス10の断面図、図9乃至図11は蓄電デバイス10の平面図である。

0066

図7に示すように、外装フィルム20のうち、蓄電素子30を収容する部分を素子収容部20bとし、素子収容部20bとシール部20aの間の部分を中間部20cとする。

0067

素子収容部20bは、エンボス加工等によって凹状に成形された部分であり、中間部20cは、素子収容部20bとシール部20aの間の部分である。即ち、中間部20cは、対向する外装フィルム20に当接しながら熱融着されていない部分である。

0068

図8に示すように、溝Sは、中間部20cに形成することができる。具体的には溝Sは、同図に示すように、最も接近するシール部20aの長手方向と平行に、数十mm程度の長さで形成することができる。

0069

また、溝Sは必ずしも中間部20cに設けられてなくてもよく、図9及び図10に示すように、素子収容部20b上に設けられてもよい。溝Sの延伸方向は特に限定されず、図9に示すように、正極端子40及び負極端子50が設けられているシール部20aの長手方向に対して垂直でもよく、図10に示すように同長手方向に対して平行でもよい。

0070

さらに、溝Sは直線状でなくてもよい。図11に示すように溝Sは波形状とすることも可能である。この他にも溝Sは三角波形状矩形波形状等の各種形状とすることが可能である。

0071

[蓄電モジュールについて]
本実施形態の蓄電デバイス10を複数積層することにより蓄電モジュールを構成することができる。図12は、蓄電モジュール100の模式図である。蓄電モジュール100は、同図に示すように、複数の蓄電デバイス10、熱伝導シート101、プレート102及び支持部材103を備える。

0072

複数の蓄電デバイス10は、熱伝導シート101を介して積層され、支持部材103によって支持されている。蓄電デバイス10の数は2つ以上であってもよい。蓄電デバイス10の正極端子40及び負極端子50は図示しない配線又は端子によって蓄電デバイス10の間で接続されているものとすることができる。複数の蓄電デバイス10の最上面及び最下面には、プレート102が積層されている。

0073

同図に示すように蓄電デバイス10が積層されると、素子収容部20bは熱伝導シート101やプレート102と接触する。このため、溝Sが素子収容部20bに形成されていると、これらの部材によって内部樹脂層26の膨張が妨げられる。これに対し、中間部20cに溝Sが形成されている場合には、内部樹脂層26の膨張が妨げられず、所定圧力での内部圧力の開放が可能である。

0074

[変形例]
図13は変形例に係る蓄電デバイス10を示す断面図であり、図14は別の変形例に係る外装フィルム20の断面図である。上記実施形態において、蓄電デバイス10は、2枚の外装フィルム20によって構成される外装体が収容空間R1を封止するものとしたがこれに限られない。図13に示すように、蓄電デバイス10は、1枚の外装フィルム20が蓄電素子30を介して折り曲げられ、3辺がシールされて形成された外装体が収容空間R1を封止する構成であってもよい。溝Sは、図13に示すように、外装フィルム20のうちシール部20a以外の部分に設けられるものとすることができる。

0075

また、外装フィルム20は、図14に示すように、溝Sに絶縁物R2が埋められた構成とすることもできる。この場合、溝Sの一部又は全部が絶縁物R2で埋められる。絶縁物R2は特に限定されず、樹脂、紙、ガラス等の各種絶縁物を用いることができるが、シール性の観点から樹脂が好ましい。

0076

[外装フィルムの製造方法]
本実施形態に係る外装フィルム20の製造方法について説明する。なお、以下に示す製造方法は一例であり、外装フィルム20は、以下に示す方法とは異なる方法で製造することも可能である。

0077

<薄肉部の形成工程>
薄肉部26aの形成方法について説明する。図15は、外装フィルム20を示す模式図である。同図に示す外装フィルム20は、エンボス加工によって素子収容部20bが形成されたものである。同図において薄肉部26aを形成する領域を領域A3とする。

0078

図16は、薄肉部26aの形成に用いるヒートシーラー90の模式図であり、図16(a)は正面図、図16(b)は側面図である。ヒートシーラー90は、表側ヒーター91及び裏側ヒーター92を備える。

0079

表側ヒーター91は、外装フィルム20を内部樹脂層26側から押付けて加熱する。表側ヒーター91は温度調節可能であり、外装フィルム20に対してヒーター押付推力可変機能を有する。

0080

裏側ヒーター92は、外装フィルム20を外部樹脂層27側から押付けて加熱する。裏側ヒーター92は温度調節可能であり、外装フィルム20に対してヒーター押付推力の可変機能を有する。

0081

なお、表側ヒーター91と裏側ヒーター92は同一温度に調整される。また、薄肉部26aの厚みの均一性を確保するため、表側ヒーター91と裏側ヒーター92の平行度は、±0.02mmの範囲に調節されるのが望ましい。

0082

図17は、薄肉部26aの形成工程を示す模式図である。図17(a)に示すように、外装フィルム20をヒートシーラー90にセットする。この際、内部樹脂層26が表側ヒーター91側に、外部樹脂層27が裏側ヒーター92側となるようにセットする。次いで、外装フィルム20に表側ヒーター91と裏側ヒーター92を押付けて加熱する。

0083

ここで、本実施形態に係る外装フィルム20の内部樹脂層26は、外部樹脂層27を構成する材料より融点が低い材料から構成されるものとすることができる。これにより、表側ヒーター91及び裏側ヒーター92の温度を、内部樹脂層26を構成する材料の融点より高く、外部樹脂層27を構成する材料の融点より低く設定することで、図17(b)に示すように、内部樹脂層26側のみに薄肉部26aが形成される。

0084

表側ヒーター91及び裏側ヒーター92の温度、推力、押付時間等のパラメータを調整することにより薄肉部26aの潰し量を制御することができる。例えば、内部樹脂層26がCPPからなる場合、表側ヒーター91及び裏側ヒーター92の温度を170℃、押付時間3秒、押付力2800Nとすることにより、内部樹脂層26を50μm潰すことができる。

0085

<溝形成工程>
溝Sは、レーザー照射によって形成することができる。図18は、溝Sの形成工程を示す模式図である。溝Sの形成工程では、図18(a)に示すように、外装フィルム0に、外部樹脂層27側からレーザーLを照射する。これにより、図18(b)に示すように、レーザー照射箇所において外部樹脂層27を完全に除去し、金属層25を途中まで除去する。

0086

レーザーLの照射箇所を移動させることにより移動方向に沿って溝Sが形成される。照射箇所の移動は、ガルバノスキャナによるレーザーの走査や外装フィルムを載置したステージの移動等によって行うことができる。

0087

レーザーの種類は任意であり、外部樹脂層27を完全に除去し、金属層25を途中まで除去することが可能なものであればよい。そのようなレーザーとしては例えばYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザーやYVO4(Yttrium Orthovanadate)レーザーを挙げることができる。なお、炭酸ガスレーザーは金属層25を除去することができないため、不適当である。

0088

レーザーの照射条件は金属層25を所定の深さまで除去するように調整する。なお、レーザーLは複数回に分けて照射してもよい。例えば、初回の照射により外部樹脂層27のみを除去し、外部樹脂層27の除去箇所に2回目の照射を行って金属層25を除去することも可能である。

0089

例えば、第1外部樹脂層271がON、第2外部樹脂層272がPETからなり、金属層25がアルミニウムからなる場合、レーザー波長1062nm、加工速度100mm/s、パルス周波数50kHz、照射回数2回の照射条件とすることにより、外部樹脂層27を除去し、金属層25を途中まで除去することが可能である。

0090

なお、レーザー照射時に外装フィルム20が固定されず、表面に凹凸がある場合には溝Sの深さが一定とならないおそれがある。このため、レーザー照射時には照射箇所を露出させ、その周囲を押え治具によって外装フィルム20を固定し凹凸を除去すると好適である。

0091

溝Sは以上のようにして形成することができる。なお、上述の薄肉部形成工程は溝形成工程の前に行う必要がある。溝形成工程を先に行うと、溝形成工程において溝Sの周囲に形成されたレーザー照射による樹脂の盛り上がりが、薄肉部形成工程において溝S内に入り込むおそれがある。これにより、溝Sが開裂する圧力、即ち安全弁の作動圧力ばらつきの原因となるためである。

0092

<溝検査工程>
図19は、外装フィルム20の検査工程の模式図である。外装フィルム20は、薄肉部26aと溝Sが形成された後、図19に示すように、円筒状に曲げられて溝Sの深さが検査される。

0093

具体的には、図19に示すように、外装フィルム20を円筒状に曲げて溝Sを広げ、暗室にて内部樹脂層26側からバックライトを照らし、外部樹脂層27側から光の漏れを確認する。この際、金属層25が貫通、若しくは亀裂が入っている場合は、溝Sからの光の漏れが確認される。金属層25に異常が無い場合は、溝Sからの光の漏れは確認されない。

0094

外装フィルム20を円筒状にすることにより、溝Sが強制的に開かれ、光の漏れの確認が容易となる。この検査方法非破壊検査であるので、外装フィルム20の全数検査が可能である。

0095

なお外装フィルム20は、浸透液の付着が許容される場合には、浸透液による溝Sの検査も可能である。

0096

[蓄電デバイスの製造方法]
本実施形態に係る蓄電デバイス10は、上記製造方法により作製された外装フィルム20で蓄電素子30を囲み、電解液を充填した後、シール部20aによってシールすることにより製造することができる。2枚の外装フィルム20で収容空間R1を封止する場合には、溝Sを有する外装フィルム20と溝Sを有しない外装フィルム20を用いることができる。1枚の外装フィルム20で収容空間R1を封止する場合には溝Sを有する外装フィルム20を用いることができる。

0097

以下、本発明の実施例について説明する。上記実施形態において説明した蓄電デバイスを作製し、評価した。

0098

[実施例1]
まず、厚さが80μmの無軸延伸ポリプロピレン(CPP)からなる内部樹脂層を、厚さが40μmのアルミニウムからなる金属層に接着した。次に、金属層の内部樹脂層が積層された反対側の面にオリエンテッドナイロンからなり、厚さが15μmの第1外部樹脂層を接着した。続いて、第1外部樹脂層の上に、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、厚さが12μmの第2外部樹脂層を接着し、厚みが156μmの外装フィルムを作製した。

0099

続いて、外装フィルムにエンボス加工を施し、素子収容部となる凹部形成した(図7参照)。次に、ヒートシーラーによって薄肉部を形成した。ヒートシーラーによる加工条件は、表側ヒーター温度:170℃、裏側ヒーター温度:170℃、押付時間:3秒、押付力:2800Nとした。これにより、内部樹脂層は50μm程度潰れ、薄肉部が形成された。

0100

次に、薄肉部の裏側の外部樹脂層にレーザーを照射した。レーザーの照射条件は、レーザー装置:MX−Z2000H(オムロン株式会社製)、レーザー波長:1062nm、加工速度100mm/s、パルス周波数50kHz、出力:70%、照射回数:2回とし、長さ50mmの直線状の溝を形成した。

0101

次に、溝を形成した外装フィルムを治具に固定し、ワークを作成した。ワークのサイズは、幅(X方向):122mm、長さ(Y方向):136mm、厚さ(Z方向):17.8mmである。

0102

さらに、作成したワークに対して作動圧試験を行った。作動圧試験は、ワークの内部空間に窒素ガスを充填することによって行った。窒素ガスの流量は400ml/minとした。

0103

上記ワークを5つ作製し、作動圧試験を行ったところ、5つのワークにおいていずれも溝が開裂した。図20に開裂時の圧力(作動圧)を示す。作動圧の平均値は293kPa、最大値は330kPa、最小値は272kPa、標準偏差(σ)は24kPaであった。

0104

[実施例2]
実施例1と同様にして外装フィルムを作製し、薄肉部を形成した。次に、薄肉部の裏側の外部樹脂層にレーザーを照射し、正弦波形状図11参照)の溝を形成した。溝の波形状は、波線R:3mm、波線接続角度:30度、長さ:50mmとした。

0105

レーザーの照射条件は、レーザー装置:MX−Z2000H(オムロン株式会社製)、レーザー波長:1062nm、加工速度100mm/s、パルス周波数50kHz、出力:80%、照射回数:2回である。

0106

溝を形成した外装フィルムを治具に固定し、ワークを作製した。ワークのサイズは実施例1と同一である。さらに、実施例1と同様にして作動圧試験を行った

0107

上記ワークを5つ作製し、作動圧試験を行ったところ、5つのワークにおいていずれも溝が開裂した。図21に開裂時の圧力(作動圧)を示す。作動圧の平均値は225kPa、最大値は271kPa、最小値は171kPa、標準偏差(σ)は38kPaであった。

実施例

0108

上実施例1及び実施例2により、蓄電デバイスの異常時には溝を安全弁として利用することができ、その作動圧力はばらつきが小さいことが確認された。

0109

10…蓄電デバイス
20…外装フィルム
20a…シール部
20b…素子収容部
20c…中間部
25…金属層
25a…第1主面
25b…第2主面
26…内部樹脂層
26a…薄肉部
27…外部樹脂層
30…蓄電素子
100…蓄電モジュール
S…溝

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