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図面 (14)

課題

外面を通して均一性の高い放射エネルギーを放出する光拡散光ファイバー、およびかかる光ファイバーを利用した照明ステムを提供する。

解決手段

照明システムは、200nm〜2000nmの少なくとも1つの波長の光を発生する光源と、光源に接続され、複数のナノサイズ構造体32(例えば、空孔)を含む光拡散光ファイバー12とを有する。光拡散光ファイバーはコア20とクラッド40とを有している。複数のナノサイズ構造体はコア内部又はコアとクラッドとの境界に設けられている。光ファイバーは更に外面48を有し、ナノサイズ構造体を介し、外面を通しコアから導波光散乱するよう構成され、略均一な放射エネルギーを放出する一定の長さを有する光源ファイバー領域を形成し、200nm〜2000nmの波長に対する散乱減衰量が50dB/kmを超えるものである。

概要

背景

光源から遠隔地に光を伝達する必要がある多くの用途に光ファイバーが用いられている。例えば、光通信システムは、光ファイバー・ネットワーク上を中継してサービスプロバイダーからシステムエンドユーザに光を伝送する。

通信用光ファイバーは、吸収及び散乱による減衰量が比較的小さい領域である800nmから1675nmの近赤外波長領域で動作するよう設計されている。これにより、ファイバーの一端から入射した光は、側面出射した極わずかな量を除き、その大部分が他端から出射することができる。

最近、従来のファイバーより曲げに対し不感なファイバーの必要性が高まっている。この理由は、ファイバーを厳しく曲げる必要がある構成を取る通信システムが益々多くなっているからである。このことがコア領域を囲む非周期的に配列された空孔を含むリング領域を用いた光ファイバーの開発に結び付いた。空孔を含むリング領域により曲げに対する不感性が増大する。即ち、通過する光信号の減衰量を大幅に変えることなく曲げ半径を小さくすることができる。このようなファイバーにおいて、空孔を含むリング領域は、空孔を含むリング領域を伝播する光の量を少なくして光損失の増大を防止するため、光ファイバーのコアから少し離れたクラッドに設けられる。

概要

外面を通して均一性の高い放射エネルギーを放出する光拡散光ファイバー、およびかかる光ファイバーを利用した照明システムを提供する。照明システムは、200nm〜2000nmの少なくとも1つの波長の光を発生する光源と、光源に接続され、複数のナノサイズ構造体32(例えば、空孔)を含む光拡散光ファイバー12とを有する。光拡散光ファイバーはコア20とクラッド40とを有している。複数のナノサイズ構造体はコア内部又はコアとクラッドとの境界に設けられている。光ファイバーは更に外面48を有し、ナノサイズ構造体を介し、外面を通しコアから導波光を散乱するよう構成され、略均一な放射エネルギーを放出する一定の長さを有する光源ファイバー領域を形成し、200nm〜2000nmの波長に対する散乱減衰量が50dB/kmを超えるものである。

目的

本発明の一部の実施の形態の1つの効果は、少なくとも一部の例示的な実施の形態における光拡散ファイバーが、200nm〜2000nmの波長範囲における散乱損失LSがλ−pに比例する、波長依存性の低い照明を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

外面を有する光拡散光ファイバーであって、(i)ガラスコアと、(ii)複数のナノサイズ構造体を有する領域と、(iii)前記コアを囲み、該コアよりも低い屈折率を有する低屈折率クラッドと、を備え、前記ナノサイズ構造体は、前記コア内、または、該コアと前記低屈折率クラッドの間の境界に位置して、10nm〜1×10−6mの断面サイズと1mm〜50mの長さとを有し、該コアから前記外面を通して導波光散乱するように選択されたサイズ及び組成を有することを特徴とする光拡散光ファイバー。

請求項2

外面を有する光拡散光ファイバーであって、(i)ガラス・コアと、(ii)複数のナノサイズ構造体を有する領域と、(iii)前記コアおよび前記複数のナノサイズ構造体を囲むクラッドと、を備え、前記光拡散光ファイバーにより提供される散乱減衰が、該光拡散光ファイバー内における光の伝搬方向に対して30°以上である散乱角度においてピーク強度を有するように、前記複数のナノサイズ構造体が、前記コアから前記外面を通して導波光を散乱するように選択されたサイズ及び組成を有して、配置され、前記ナノサイズ構造体は、10nm〜1×10−6mの断面サイズと1mm〜50mの長さとを有することを特徴とする光拡散光ファイバー。

請求項3

前記光拡散光ファイバーの一定の長さにわたる散乱減衰が、200nm〜2000nmの少なくとも1つの波長に対して50dB/kmを超えるものである、請求項1または2に記載の光拡散光ファイバー。

請求項4

前記ファイバーが、前記波長に対して100〜20000dB/kmの散乱減衰を有するものである、請求項3に記載の光拡散光ファイバー。

請求項5

(i)0.5m〜100mの長さを有し、前記波長に対する前記ファイバーの散乱減衰が、300dB/km〜5000dB/kmであるか、または(ii)0.5m〜100mの長さLを有し、前記ファイバーの散乱減衰が、3dB/Lより大きいものである、請求項4に記載の光拡散光ファイバー。

請求項6

請求項1から5のいずれか1項に記載の光拡散光ファイバーを、含む照明ステム

請求項7

200nm〜500nmの波長範囲の光を発生する光源を、更に含む、請求項6に記載の照明システム。

請求項8

請求項1から5のいずれか1項に記載の光拡散光ファイバーと、200nmより長い照明光波長を有するUVである光源と、を含む照明システム。

請求項9

前記光源が、405nmまたは445nmの波長を有するものである、請求項8に記載の照明システム。

請求項10

請求項1から5のいずれか1項に記載のファイバーを、含むファイバー・バンドル

請求項11

200nm〜2000nmの少なくとも1つの波長に対して50dB/kmを超える散乱減衰を有し、各々が、ガラスを含むコア、一次クラッド、および、前記コア内、または、該コアと前記一次クラッドの間の境界に位置する複数のナノサイズ構造物を含む光拡散光ファイバーを、含み、前記ナノサイズ構造物は、前記ファイバーの一定の長さにわたり略均一な放射光の放出として、前記コアから前記外面を通して導波光を散乱するように選択されたサイズ及び組成を有し、前記ナノサイズ構造物は、10nm〜1×10−6mの断面サイズと1mm〜50mの長さとを有するものであることを特徴とするファイバー・バンドル。

請求項12

前記光拡散光ファイバーは、リボンリボンスタック、または円バンドルの少なくとも1つにバンドル化されていることを特徴とする、請求項11に記載のファイバー・バンドル。

請求項13

前記バンドル化された光拡散光ファイバーを、その中にまとめる管を、更に含む、請求項11に記載のファイバー・バンドル。

関連出願の相互参照

0001

本出願は、合衆国法典第35巻第119条(e)項に基づき、米国仮出願第61/263,023号(出願日:2009年11月20日)の優先権を主張するものである。

技術分野

0002

本発明はナノサイズ構造体を含む領域を有する光拡散光ファイバーに関し、特には、かかるファイバーを用いた、バイオリアクター看板、及び特殊照明用途を含む各種用途の照明ステムに関するものである。

背景技術

0003

光源から遠隔地に光を伝達する必要がある多くの用途に光ファイバーが用いられている。例えば、光通信システムは、光ファイバー・ネットワーク上を中継してサービスプロバイダーからシステム・エンドユーザに光を伝送する。

0004

通信用光ファイバーは、吸収及び散乱による減衰量が比較的小さい領域である800nmから1675nmの近赤外波長領域で動作するよう設計されている。これにより、ファイバーの一端から入射した光は、側面出射した極わずかな量を除き、その大部分が他端から出射することができる。

0005

最近、従来のファイバーより曲げに対し不感なファイバーの必要性が高まっている。この理由は、ファイバーを厳しく曲げる必要がある構成を取る通信システムが益々多くなっているからである。このことがコア領域を囲む非周期的に配列された空孔を含むリング領域を用いた光ファイバーの開発に結び付いた。空孔を含むリング領域により曲げに対する不感性が増大する。即ち、通過する光信号の減衰量を大幅に変えることなく曲げ半径を小さくすることができる。このようなファイバーにおいて、空孔を含むリング領域は、空孔を含むリング領域を伝播する光の量を少なくして光損失の増大を防止するため、光ファイバーのコアから少し離れたクラッドに設けられる。

発明が解決しようとする課題

0006

一般に、光ファイバーは長距離にわたり一端から他端に効率よく光を伝達するよう設計
されるため、標準的なファイバーの側面から光は殆ど漏洩しない。従って、光ファイバーは長尺照明源に適しているとは見なされない。にもかかわらず、特殊照明、看板、あるいは細菌増殖、光・生物エネルギー及びバイオマス燃料の製造を含む、生物学的用途のように、一定量の光を効率よく指定領域に照射する必要がある用途が多く存在している。バイオマス成長においては、光エネルギーをバイオマスに基づく燃料に変換するプロセスの開発が必要である。特殊照明において、光源は薄く柔軟性に富み容易に多様な形状に変更可能でなければならない。

課題を解決するための手段

0007

一部の実施の形態によれば、本発明の第1の態様は200nm〜2000nmの少なくとも1つの波長(λ)の光を発生する照明システムである。このシステムは光源と少なくとも1つの光拡散光ファイバーとを備えている。光拡散光ファイバーはコア及びクラッドを有している。コア内部又はコアとクラッドとの境界に複数のナノサイズ構造体が設けられている。また、光ファイバーは外面及び光源に光学的に接続された端部を有している。光ファイバーは、ナノサイズ構造体を介し、外面を通しコアから導波光を散乱するよう構成され、略均一な放射エネルギーを放出する一定の長さを有する光源ファイバー領域を形成し、前記波長に対する散乱減衰量が50dB/kmを超えるものである。一部の実施の形態によれば、ファイバーに接続された光源が200nm〜500nmの波長範囲の光を発生し、ファイバー被膜に含まれる蛍光材料によって白色、緑色、赤色、又はNIR(近赤外)光が発生される。

0008

一部の実施の形態によれば、照明システムは1つの光拡散ファイバーを備え、別の実施の形態によれば、複数の光拡散ファイバーを備えている。光拡散ファイバーは直線状又は湾曲状に構成してよい。

0009

一部の例示的な実施の形態によれば、照明システムは生体増殖システムに使用することができ、内部に生体材料含めることができる生体室を更に備えている。これ等の実施の形態において、光源は生体材料が反応する波長の光を発生する。ファイバーは、中心軸からコアを抜け外面を通して導波光を散乱することにより、全体にわたり均一な放射エネルギーを放出する長さを有する光源ファイバー領域が形成されるよう、複数の湾曲部を有することができる。

0010

本発明の更なる特徴及び効果が以下の詳細な説明に述べてあり、当業者は以下の説明により容易に理解できると共に、以下の詳細な説明、クレーム、及び添付図面を含む本明細書に記載の本発明を実施することにより認識できる。

発明の効果

0011

上記のように、本発明の少なくとも一部の実施の形態の1つの効果は、遠隔地に効率よく光を伝達することができること及び用途に応じた形状(例えば、湾曲状、螺旋状、直線状)に敷設しても比較的均一に光を散乱することができる光ファイバーの能力を利用した照明システム及び方法である。更に、本発明の一部の実施の形態の1つの効果は、少なくとも一部の例示的な実施の形態における光拡散ファイバーが、200nm〜2000nmの波長範囲における散乱損失LSがλ−pに比例する、波長依存性の低い照明を提供することができることである。ここで、pは0以上2未満であり、1未満であることが好ましく、0.5未満であることがより好ましく、0.3未満であることが更に好ましい。本発明の少なくとも一部の実施の形態の別の効果は、長さに沿った略均一(例えば、最大値からの変動量が50%未満、好ましくは30%未満)な散乱能力及びファイバーの軸からの角度空間において、(ファイバーの軸からの)90度前方散乱強度後方散乱強度とをほぼ同じ(例えば、互いに30%以内、好ましくは20%以内)にすることができる能力である。

0012

少なくとも一部の実施の形態において、光ファイバーの側面から出射される照明波長における全光強度の変動(即ち、拡散又は散乱光強度変化)が、対象とするファイバーの長さにおいて30%未満である。

0013

少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.2mの任意のファイバー領域における散乱損失の変動が30%以内(即ち、散乱損失が平均散乱損失の±30%以内)である。少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.05m未満のファイバー領域における散乱損失の変動が30%以内である。少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.01mのファイバー領域における散乱損失の変動が30%以内(即ち、±30%以内)である。

0014

本発明の一部の実施の形態によるファイバー及びかかるファイバーを用いた照明システムの1つの効果は、ファイバーが光源の機能を果たし、高強度の局在光ビームを端部から出射する代わりに、側面を通して均一に散乱することにより所望の媒体に光が照射されることである。更に、一部の実施の形態において、ファイバーを使用することにより、光を届ける場所から離間した場所に電気駆動される光源を設置することができる。このことは水生環境又は爆発の可能性がある環境において最も有益であり、導電性又は反応性環境から離間した安全な場所に電気部品を設置することができる。

0015

前記概要説明及び本発明の実施の形態を示す以下の詳細な説明は特許請求した本発明の本質及び特徴を理解するための要旨又は骨格を提供するためのものである。添付図面は本発明の理解を更に深めるためのものであり、本明細書に組み込まれその一部を構成するものである。図面は各種実施の形態を示すものであって、明細書の記述と併せて本発明の原理及び作用を説明するものである。

図面の簡単な説明

0016

例示的実施の形態による光拡散ファイバーの一部を示す側面図。
図1の光ファイバーの2−2線概略断面図。
光拡散ファイバーの例示的実施の形態において、ファイバー半径に対し相対屈折率プロットした概略図。
光拡散ファイバーの別の例示的実施の形態において、ファイバー半径に対し相対屈折率をプロットした概略図。
光拡散ファイバーの別の例示的実施の形態を示す図。
波長(nm)に対するdB/m単位のファイバー減衰量(損失量)を示す図。
波長(nm)に対するdB/m単位のファイバー減衰量(損失量)を示す図。
1つのファイバー内に2つの光経路を設けたファイバーの展開を示す図。
均一張力(実施例A)及び可変張力(実施例B)によって製造されたファイバーに沿った強度分布を示す図。
白色インクを用いた場合と用いない場合の散乱分布関数を示す図。
図5に示す(ファイバーの後端部に接続された反射鏡を備えた)ファイバー及び被膜に白色インクを用いファイバーの散乱を示す図。
照明システムの例示的実施の形態を示す図。
フラスコの形状を成す生物室と組み合わせて使用される照明システムの例示的実施の形態を示す図。

実施例

0017

本発明の更なる特徴及び効果は以下の詳細な説明に述べてあり、当業者にとって、以下の説明により明らかであると共に、クレーム及び添付図面を含め以下に記載の本発明を実施することにより認識することができる。

0018

例を添付図面に示す、現時点における本発明の好ましい実施の形態について説明する。図面全体を通し、同等又は同様の部品については、可能な限り同等又は同様の参照符号で示す。当然のことながら、本明細書に開示する実施の形態は、それぞれ本発明の特定の効果を内包した例に過ぎない。

0019

以下の例に対し、本発明の範囲において、各種改良及び変更が可能であると共に、それぞれの例の態様を組み合わせて更に別の例とすることができる。従って、本発明の真の範囲は、本明細書に開示の実施の形態を含みこれに限定されないことを考慮し、本開示全体から判断されるべきものである。

0020

定義
「水平」、「垂直」、「前」、「後」等の用語及びデカルト座標は、図面の参考及び説明を容易にするために使用したものであり、説明及びクレームにおいて絶対的な配向及び/又は方向を厳密に限定することを意図したものではない。

0021

本発明の以下の説明において、ナノサイズ構造体を含む光拡散ファイバーに関連して以下の用語及び言い回しが使用されている。

0022

屈折率プロファイル」とは屈折率又は相対屈折率と導波路(ファイバー)の半径との関係を示すものである。

0023

相対屈折率パーセント」は以下のように定義される。

0024

0025

ここで、n(r)は、別に明記しない限り、半径rにおける屈折率である。相対屈折率パーセントは、別に明記しない限り、850nmにおいて定義されるものである。1つの態様において、基準屈折率nREFが850nmにおける屈折率が1.452498であるシリカガラスであり、別の態様においては850nmにおけるクラッドガラス最大屈折率である。本明細書において、別に明記しない限り、相対屈折率はΔで表し、その値は「%」単位で示す。ある領域の屈折率が基準屈折率nREFより小さい場合、その相対屈折率パーセントは負となり、陥凹領域又は陥凹屈折率領域と言い、別に明記しない限り、相対屈折率が最も負になる点において最小相対屈折率が算出される。ある領域の相対屈折率が基準屈折率nREFより大きい場合、その相対屈折率パーセントは正となり、その領域を隆起領域又は正の屈折率領域と呼ぶことができる。

0026

アップドーパント」とは非ドープ純SiO2に対し、相対屈折率を大きくする傾向があると見なされるドーパントを意味する。「ダウン・ドーパント」とは非ドープ純SiO2に対し、相対屈折率を小さくする傾向があると見なされるドーパントを意味する。アップ・ドーパントは、1つ以上の非アップ・ドーパントを伴う場合、負の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。同様に、アップ・ドーパントではない1つ以上のドーパントは、正の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。ダウン・ドーパントは、1つ以上の非ダウン・ドーパントを伴う場合、正の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。

0027

同様に、ダウン・ドーパントではない1つ以上のドーパントは、負の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。

0028

「αプロファイル」又は「アルファ・プロファイル」とは、%単位のΔ(r)(rは半径)で表した相対屈折率プロファイルを意味し、下式に従う。

0029

0030

ここで、r0はΔ(r)が最大になる点、r1はΔ(r)%がゼロになる点、rはri≦r≦rf、Δは前記定義のとおりであり、riはαプロファイルの初期点、rfはαプロファイルの最終点、αは実指数である。

0031

本明細書において、「放物線状」という用語は、僅かな変動及び/又は中心線ディップを含む、α値が2.0から若干変動するコア内の1つ以上の点における略放物線状の屈折率プロファイルを意味する。一部の例示的実施の形態において、850nmで測定したとき、αが1.5を超え2.5未満であり、1.7を超え2.3未満であることが好ましく1.8〜2.3の間が更に好ましい。別の実施の形態において、850nmで測定したとき、屈折率プロファイルの1つ以上の領域が、α値が8を超え、好ましくは10を超え、より好ましくは20を超える略ステップ型屈折率形状を成している。

0032

ナノ構造化ファイバー領域」という用語はガス充満した多数(50を超える)の空孔、例えば、ファイバーの断面において50、100、あるいは200を超える空孔又はナノサイズ構造体を含む領域又は地域を有するファイバーを意味する。ガス入り空孔には、例えば、SO2、Kr、Ar、CO2、N2、O2、又はこれ等の組合せを含めることができる。本明細書におけるナノサイズ構造体(例えば、空孔)の断面サイズ(例えば、直径)は10nm〜1μm(例えば、50nm〜500nm)であり、長さは1mm〜50m(例えば、2mm〜5m、又は5mm〜1m)である。

0033

標準のシングルモード又はマルチモード光ファイバーにおいて、1300nm未満の波長における損失はレイリー散乱によって占められている。レイリー散乱損失Lsは材料の特性によって決まり、一般に可視波長(400〜700nm)において略20dB/Kmである。また、レイリー散乱損失は強い波長依存性(即ち、Ls∝1/λ4、図4Bの比較ファイバーA参照)を有しており、これは95%を超える入射光消散させるためには少なくとも略1km〜2kmのファイバーが必要であることを意味している。かかるファイバーが短い場合には照明効率が低下し、長いファイバー(1km〜2km、又はそれ以上)を使用すると高価になると共に管理が困難になる。バイオリアクターやその他の照明システムに長尺のファイバーを使用する場合には、設置が面倒である。

0034

照明用途の特定の構成において、例えば、1〜100mの短尺ファイバーの使用が望ましい。そのためには、良好な角散乱特性(ファイバー軸からの均一な光の消散)及びブライトスポットを回避するためのファイバー湾曲部における良好な曲げ特性を維持しつつ、ファイバーの散乱損失を増加させる必要がある。本発明の少なくとも一部の実施の形態における好ましい属性は、ファイバー照明器の長さに沿った均一且つ高照度である。光ファイバーは柔軟性に富むため、多様な照明形状に展開することができる。ファイバーによる照明に30%を超える変動が生じないよう、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満となるよう、ファイバーの湾曲部において(曲げ損失の増加による)ブライトスポットが生じないことが好ましい。例えば、少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.2mの任意のファイバー領域における散乱損失の変動が30%以内(即ち、散乱損失が平均散乱損失の±30%以内)である。少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.05m未満のファイバー領域における散乱損失の変動が30%以内である。少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.01mのファイバー領域における散乱損失の変動が30%以内(即ち、散乱損失が平均散乱損失の±30%以内)である。少なくとも一部の実施の形態によれば、ファイバーの平均散乱損失が50dB/kmを超え、長さ0.01mのファイバー領域における散乱損失の変動が20%以内(即ち±20%以内)、好ましくは10%以内である。

0035

少なくとも一部の実施の形態において、光ファイバーの側面から出射される照明波長における全(拡散)光強度の変動が、例えば、0.02〜100mの対象とするファイバーの長さにおいて30%未満である。クラッド又は被膜に蛍光材料を含めることによって、光ファイバーの側面から出射される照明波長における全光強度を変えることができる。蛍光材料によって散乱される光の波長はファイバー内を伝播する光の波長と異なる。

0036

以下の一部の例示的実施の形態において、コア領域内又はコアの近傍に設けたナノ構造化ファイバー領域(ナノサイズ構造体を有する領域)を有するファイバー構造について説明する。ファイバーに係る一部の実施の形態において、散乱損失が50dB/kmを超え(例えば、100dB/km超、200dB/km超、500dB/km超、1000dB/km超、3000dB/km超、5000dB/km超)、その散乱損失(従って、照明、即ちこれ等のファイバーから放射される光)が角度空間において均一である。

0037

ファイバー湾曲部におけるブライトスポットの発生を低減又は排除するため、曲げ直径50mm未満にて、ファイバーを90度屈曲させたときの減衰量の増加が5dB/ターン(例えば、3dB/ターン未満、2dB/ターン未満、1dB/ターン未満)であることが好ましい。例示的実施の形態において、更に小さい曲げ直径、例えば、20mm未満、10mm未満、更には5mm未満において、このような低曲げ損失を達成することができる。曲げ半径5mmにおいて全減衰量の増加が1dB/90度ターンであることが好ましい。

0038

一部の実施の形態によれば、曲げ損失が線状ファイバーのコアの固有散乱損失に等しいかそれより低いことが好ましい。固有散乱は主にナノサイズ構造体によるものである。従って、少なくとも光ファイバーの曲げ不感に係る実施の形態によれば、曲げ損失がファイバーの固有散乱損失を超えることはない。しかし、散乱度が曲げ直径の関数であるため、ファイバーの曲げ展開は散乱度に依存する。例えば、一部の実施の形態において、ファイバーの曲げ損失が3dB/ターン未満、好ましくは2dB/ターン未満であり、ブライトスポットを形成することなく半径5mmまでファイバーを円弧状に湾曲させることができる。

0039

図1は中心軸(中心線)16及びコア内に複数の空孔を有する、例示的実施の形態による光拡散光ファイバー12(以下「ファイバー」と言う)の一部を示す側面図である。図2図1の光拡散光ファイバー12の2−2線概略断面図である。例えば、光拡散光ファイバー12は、周期的又は非周期的なナノサイズ構造体32(例えば、空孔)を含むナノ構造化ファイバー領域を有する各種光ファイバーであってよい。例示的実施の形態において、ファイバー12は3つの領域に分けられたコア20を有している。これ等のコア領域は、密な中心領域22、ナノ構造化リング領域(内側環状コア領域)26、及び内側環状コア領域を囲む密な外側領域28である。クラッド領域40(クラッド)が環状コア20を囲み、外面を有している。クラッド40の屈折率を低くして高開口数(NA)を得ることができる。例えば、クラッド40は、UV又は熱硬化性フルオロアクリレート又はシリコーンのような低屈折率ポリマーであってよい。

0040

光学被膜44がクラッド40を囲んでいる。被膜44は低弾性率一次被膜層及び高弾性率二次被膜層から成ることができる。少なくとも一部の実施の形態において、被膜層44は、アクリレート又はシリコーンを主成分とするポリマーのようなポリマー被膜から成っている。少なくとも一部の実施の形態において、ファイバーの長さに沿って被膜の直径が一定である。

0041

以下に説明する別の例示的実施の形態において、被膜44がコア20からクラッド40を通過する「放射光」の分布及び/又は性質を向上させるよう設計されている。クラッド40の外面又は光学被膜44の外面が、以下に説明する散乱によってファイバー内を伝播する光が出射する、ファイバー12の「側面」48を意味している。

0042

保護被膜又はシース(図示せず)がクラッド40を光学的に覆っている。ファイバー12はフッ素化クラッド40を備えることができるが、漏れ損失によって照明特性が低下しない短尺用途に使用される場合にはフッ素化クラッドは必要ない。

0043

一部の例示的実施の形態において、光拡散ファイバー12のコア領域26が、内部に非周期的に配列された複数のナノサイズ構造体(例えば、空孔)32、例えば、図2の拡大差し込み図に詳細に示す例示的な空孔を備えたガラス・マトリックス(ガラス)31から成っている。別の例示的実施の形態において、フォトニック結晶光ファイバーのように、空孔32を周期的に配列することができ、一般に空孔の直径は1×10−6m〜1×10−5mである。また、空孔32は非周期的又はランダムに配列することができる。一部の例示的実施の形態において、領域26のガラス31はフッ素をドープしたシリカから成り、別の実施の形態において、ガラス31は非ドープ純シリカから成っている。空孔の直径は少なくとも10nmであることが好ましい。

0044

ナノサイズ構造体32はコア20からファイバーの外面に向けて光を散乱する。次に、散乱された光がファイバー12の外面を通して「拡散する」ことにより、望ましい照明が提供される。即ち、光の大部分が(散乱によって)ファイバーの長さ沿って、側面を通して拡散される。ファイバーは、長さ全体にわたり略均一に放射し、放射波長(照明波長)における散乱減衰量が50dB/kmを超えることが好ましい。この波長における散乱減衰量が100dB/kmを超えることが好ましい。一部の実施の形態において、照明波長における散乱減衰量が500dB/kmを超え、別の実施の形態において、1000dB/km超、2000dB/km超、及び5000dB/km超である。このような高散乱損失は、標準のシングルモード及びマルチモード光ファイバーのレイリー散乱損失の2.5〜250倍である。

0045

コア領域22及び28のガラスはGe、Al、及び/又はPのようなアップ・ドーパントを含むことができる。「非周期的に配列された」又は「非周期的分布」とは、光ファイバーを(図2に示すように)輪切りにしたとき、ファイバーの一部を横断して空孔32がランダム又は非周期的に分布していることを意味する。ファイバーの長さに沿った別の位置における同様の横断面は別の断面空孔パターンを呈している、即ち、断面によって空孔パターンが異なり空孔の分布及びサイズが一致しない。即ち、空孔が非周期的であり、ファイバー構造内において周期的に配列されていない。これ等の空孔は、光ファイバーの長さに沿って(即ち、縦軸に平行に)延長されるが、伝送ファイバーの標準的な長さ全体にわたり延長されることはない。理論に拘束されるものではないが、光ファイバーの長さに沿った空孔の延長は10m未満であって、多くの場合は1m未満である。

0046

本明細書において照明システムに使用される光拡散ファイバー12は、圧密ガラスの空所に大量のガスが閉じ込められる母材圧密条件を用いる方法によって製造され、それにより圧密ガラス光ファイバー・プリフォームに空孔が形成される。これ等の空孔を除去するステップを実施せず、得られたファイバーを用いて内部に空孔、即ちナノサイズ構造体を含む光ファイバーが形成される。得られたファイバーのナノサイズ構造体、即ち空孔を用いて、ファイバーの長さに沿った側面を通して光が外部に散乱又は導波される。即ち、ファイバーの外面を通して、コア20から光が導波されることにより、所望の照明が得られる。

0047

本明細書において、空孔のようなナノサイズ構造体の直径は、ファイバーの縦軸に直角な垂直断面でファイバーを見たとき、その終点が‐‐‐‐‐‐最も長い線分を意味する。ナノサイズ空孔を含む光ファイバーの製造方法は、例えば、ここに引用することにより本明細書に組み込まれたものとする、米国特許出願第11/583,098号明細書に記載されている。

0048

前記のように、ファイバー12の一部の実施の形態において、コア領域22及び28はゲルマニウムをドープしたシリカ、即ち、ゲルマニウム・ドープ・シリカから成っている。光ファイバーのコア、特に中心線16又はその近傍にゲルマニウム以外のドーパントを単独又は組み合わせて使用することにより、所望の屈折率及び密度を得ることができる。少なくとも一部の実施の形態において、本明細書に開示した光ファイバーの相対屈折率プロファイルが領域22及び28において正又はゼロである。このようなドーパントは、例えば、Al、Ti、P、Ge、又はこれ等の組合せであってよい。少なくとも一部の実施の形態において、光ファイバーは屈折率を低下させるドーパントをコアに含んでいない。一部の実施の形態において、本明細書に開示した光ファイバーの相対屈折率プロファイルが領域22、24、及び28において正又はゼロである。

0049

ファイバー12の一部の例において、コア20が純シリカから成っている。1つの実施の形態において、ファイバーの好ましい属性は、生体材料が反応する所望のスペクトル範囲の光を外部に散乱する能力である。別の実施の形態において、装飾のアクセント及び
白色光用途として散乱光を用いることができる。ファイバーのガラス特性ナノ構造化領域26の幅、及びナノサイズ構造体のサイズ及び密度を変更することにより、散乱損失を増加させることができる。

0050

ファイバー12の一部の例において、コア20がグレーデッドインデックス・コアであり、コアの屈折率プロファイルが放物線(又は略放物線)形状を成していることが好ましい。例えば、一部の例において、コア20の屈折率プロファイルがα形状を成し、850nmにおけるαの値が略2、好ましくは1.8〜2.3である。別の実施の形態において、屈折率プロファイルの1つ以上の領域が略ステップ型屈折率形状を成し、850nmにおけるαの値が8超、より好ましくは10超、更に好ましくは20超である。一部の実施の形態において、コアの屈折率が中心線ディップを有し、コアの最大屈折率及び光ファイバー全体の最大屈折率が中心線16から僅かに離れた位置に存在するが、別の実施の形態において、コアの屈折率が中心線ディップを有さず、コアの最大屈折率及び光ファイバー全体の最大屈折率が中心線に存在している。

0051

例示的実施の形態において、ファイバー12がシリカを主成分とするコア20及び(シリカに対し)陥凹屈折率を有するポリマーから成るクラッド40を有している。低屈折率のポリマーから成るクラッド40は負の相対屈折率を有していることが好ましく、−0.5%未満であることがより好ましく、−1%未満であることが更に好ましい。一部の例示的実施の形態において、クラッド40の厚さが20μm以上である。一部の例示的実施の形態において、クラッド40はコアより低い屈折率を有し、厚さが10μm以上(例えば、20μm以上)である。一部の例示的実施の形態において、クラッドの外径がRmaxの2倍、例えば、略125μm(例えば、120μm〜130μm又は123μm〜128μm)である。別の実施の形態において、クラッドの直径が120μm未満、例えば、60又は80μmである。別の実施の形態において、クラッドの外径が200μm超、300μm超、又は500μm超である。一部の実施の形態において、クラッドの外径がファイバー12の長さに沿って一定である。一部の実施の形態において、ファイバー12の屈折率が放射相称である。コアの外径2R3はファイバーの長さに沿って一定である。コア領域22、26、及び28の外径もファイバーの長さに沿って一定である。一定というのは平均値に対し直径の変動が10%未満のことを意味し、5%未満であることが好ましく、2%未満であることがより好ましい。図3Aは、図2の例示的ファイバー12の半径(実線)に対する、例示的相対屈折率Δをプロットした図である。コア20は、例えば、α値が1.8〜2.3(例えば、1.8〜2.1)であるグレーデッド・コア・プロファイルを有することもできる。

0052

図3Aは、図2の例示的ファイバー12の半径に対する例示的相対屈折率Δをプロットした図である(実線)。コア20は、例えば、α値1.7〜2.3(例えば、1.8〜2.3)によって特徴付けられるグレーデッド・コア・プロファイルを有することもできる。別の例示的屈折率プロファイルを破線で示す。コア22が中心線から外側の外半径R1に向け放射状に延び、最大屈折率n1(及び相対屈折率パーセントΔ1MAX)に対応する相対屈折率プロファイルΔ1(r)を有している。本実施の形態において、基準屈折率nREFはクラッドの屈折率である。第2のコア領域(ナノ構造化領域)26は、最小屈折率n2、相対屈折率プロファイルΔ2(r)、最大相対屈折率Δ2MAX、及び最小相対屈折率Δ2MINを有し、一部の実施の形態においてΔ2MAX=Δ2MINである。第3のコア領域28は屈折率n3、相対屈折率プロファイルΔ3(r)、最大相対屈折率Δ3MAX、及び最小相対屈折率Δ3MINを有し、一部の実施の形態においてΔ3MAX=Δ3MINである。本実施の形態において、環状クラッド40は屈折率n4、相対屈折率プロファイルΔ4(r)最大相対屈折率Δ4MAX、及び最小相対屈折率Δ4MINを有し、一部の実施の形態においてΔ4MAX=Δ4MINである。一部の実施の形態において、Δ1MAX>Δ4MAX及びΔ3MAX>Δ4MAXである。一部の実施の形態において、Δ2MIN>Δ4MAXである。図2及び3Aに示す実施の形態において、Δ1MAX>Δ3MAX>Δ2MAX>Δ4MAXである。本実施の形態において、これ等の領域の屈折率はn1>n3>n2>n4という関係を有している。

0053

一部の実施の形態において、図3Aの一定なΔ1(r)及びΔ3(r)が示すように、コア領域22及び28が略一定の屈折率プロファイルを有している。これ等の実施の形態の一部において、Δ2(r)が僅かに正(0<Δ2(r)<0.1%)、負(−0.1%<Δ2(r)<0)、又は0%である。一部の実施の形態において、Δ2(r)の大きさの絶対値は0.1%未満であり、0.05%未満であることが好ましい。一部の実施の形態において、図3Aの一定なΔ4(r)が示すように、外側のクラッド領域40が略一定の屈折率プロファイルを有している。これ等の実施の形態の一部において、Δ4(r)=0%である。コア領域22の屈折率Δ1(r)は、Δ1(r)≧0%である。一部の実施の形態において、空孔によって占められた領域26が、絶対値が0.05%未満である負の屈折率を有する相対屈折率プロファイルΔ2(r)を有し、コア領域28のΔ3(r)が、例えば、正又はゼロである。少なくとも一部の実施の形態において、n1>n2であり、n3>n4である。

0054

一部の実施の形態において、クラッド40の屈折率が−0.05%<Δ4(r)<0.05%である。別の実施の形態において、クラッド40及びコア領域22、26、及び28が純(非ドープ)シリカから成っている。

0055

一部の実施の形態において、クラッド40が純シリカ又はFをドープしたシリカから成っている。一部の実施の形態において、クラッド40が低屈折率の純ポリマーから成っている。一部の実施の形態において、ナノ構造化領域26が複数の空孔32を有する純シリカから成っている。ナノ構造化領域26は空孔の存在を考慮し、その最小相対屈折率及び平均有効相対屈折率の何れも−0.1%未満であることが好ましい。空孔又は空孔32にはアルゴン窒素酸素クリプトン、又はSO2のようなガスを含めることも実質的にガスを含まない真空とすることもできる。しかし、ガスの有無に関わりなく、ナノ構造化領域26の平均屈折率は空孔32の存在により低下する。空孔32はナノ構造化領域26にランダム又は非周期的に配列することができ、別の実施の形態においては周期的に配列される。

0056

一部の実施の形態において、複数の空孔32が非周期的に配列された複数の空孔及び周期的に配列された複数の空孔から成っている。

0057

例示的実施の形態において、コア領域22が酸化ゲルマニウムをドープしたシリカから成り、コア内部環状領域28が純シリカから成り、クラッド環状領域40がガラス又は低屈折率ポリマーから成っている。これ等の実施の形態の一部において、ナノ構造化領域26が複数の空孔32を有する純シリカから成り、別の一部の実施の形態において、ナノ構造化領域26が複数の空孔32を有するフッ素をドープしたシリカから成っている。

0058

一部の実施の形態において、コアの外半径RCが10μm超、600μm未満である。一部の実施の形態において、コアの外半径RCが30μm超及び/又は400μm未満である。例えば、RCは125μm〜300μmである。別の実施の形態において、コア20の外半径RC(図3Aの実施の形態において、RC=R3である)が50μm超、250μm未満である。コア20の中心領域22の半径は0.1RC≦R1≦0.9RCであり、0.5RC≦R1≦0.9RCであることが好ましい。ナノ構造化領域26の幅W2は0.05RC≦W2≦0.9RCであることが好ましく、0.1RC≦W2≦0.9RCであることがより好ましく、一部の実施の形態において、0.5RC≦W2≦0.9RCである(同じナノサイズ構造密度において、ナノ構造化領域の幅が広ければ広いほど散乱減衰量が多くなる)。密なガラス・コア領域28の幅Ws=W3が0.1RC<W3<0.9RCである。コア20の各領域がシリカを主成分とするガラスから成っている。ナノ構造化領域26のラジアル幅W2は1μm超であることが好ましい。例えば、W2は5μm〜300μmであり、200μm以下であることが好ましい。一部の実施の形態において、W2が2μm超、100μm未満である。別の実施の形態において、W2は2μm超、50μm未満である。別の実施の形態において、W2は2μm超、20μm未満である。一部の実施の形態において、W2は少なくとも7μmである。別の実施の形態において、W2は2μm超、12μm未満である。コア領域28の幅W3は(R3−R2)であり、その中点R3MIDは(R2+R3)/2である。一部の実施の形態において、W3が1μm超、100μm未満である。

0059

ファイバー12の開口数(NA)はそこに光を入射する光源のNA以上であることが好ましい。ファイバー12の開口数(NA)は0.2より大きいことが好ましく、一部の実施の形態において0.3より大きく、0.4より大きいことがより好ましい。

0060

一部の実施の形態において、第1のコア領域22のコア外半径R1が24μm以上、50μm以下であることが好ましい、即ち、コア径が略48から100μmであることが好ましい。別の実施の形態において、R1>24μm、更に別の実施の形態において、R1>30μm、更に別の実施の形態において、R1>40μmである。

0061

一部の実施の形態において、内側環状領域26のラジアル幅の50%を超える領域が|Δ2(r)|<0.025%であり、別の実施の形態において、内側環状領域26のラジアル幅の50%を超える領域が|Δ2(r)|<0.01%である。陥凹屈折率環状領域26は、中心線から外側に向けて放射状に見て、クラッドに対する相対屈折率が最初に−0.05%未満になる点から開始する。一部の実施の形態において、クラッド40が最大絶対値が0.1%未満の相対屈折率プロファイルΔ4(r)を有し、本実施の形態において、Δ4MAX<0.05%及びΔ4MIN>−0.05%であり、最も外側の空孔が位置する点において陥凹屈折率環状領域26が終了する。

0062

光ファイバーの最外周でもある半径R4にクラッド40が広がっている。一部の実施の形態において、クラッドの幅、R4−R3が20μmを超え、別の実施の形態において、R4−R3が少なくとも50μmであり、一部の実施の形態において、R4−R3が少なくとも70μmである。

0063

別の実施の形態において、コア20全体がナノ構造化され(例えば、空孔で占められ)、クラッド40に囲まれている。コア20は、「ステップ型屈折率デルタ・プロファイル又は、例えば、α値が1.8〜2.3であるαプロファイルのグレーデッド・インデックス・コア・プロファイルを有することができる。

0064

光学プリフォーム及び、例えば、図3C、4A、及び6〜8に示すファイバーは以下のようにして製造した。本例示的実施の形態において、470グラムのSiO2のスート(濃度0.5g/cc)を外付け蒸着(OVD)により、長さ1m、直径20mmの完全に圧密され空孔のない純シリカ・コア・ケーン堆積することにより、スートシリカ領域に囲まれた空孔のない圧密シリカ・コア領域から成るプリフォーム・アセンブリ(ときによりプリフォームあるいは光学プリフォームとも呼ばれる)を得た。このプリフォーム・アセンブリのスートクラッドを以下のようにして焼結した。まず、加熱炉の上部ゾーンにおいて、ヘリウム及び3%の塩素(ガスのパーセントはすべて体積パーセント)から成る環境下でプリフォーム・アセンブリを1100℃にて2時間乾燥させた後、100(体積)パーセントのSO2焼結環境下において、略1500℃に設定したホットゾーンを通し、200mm/分(スートプリフォーム外面にける略100℃/分の温度上昇に相当)にて下方にドライブした。次に、このプリフォーム・アセンブリを、ホットゾーンを通して100mm/分(スートプリフォーム外面における略50℃/分の温度上昇に相当)にて再度(即ち、2度目の)下方ドライブを行った。次に、このプリフォーム・アセンブリを、ホットゾーンを通して50mm/分(スートプリフォーム外面における略25℃/分の温度上昇に相当)にて再度(即ち、3度目の)下方ドライブを行った。次に、このプリフォーム・アセンブリを、ホットゾーンを通して25mm/分(スートプリフォーム外面における略12.5℃/分の温度上昇に相当)にて再度(即ち、4度目の)下方ドライブを行った。最後に、スートを焼結してSO2を種添加したシリカに覆われたプリフォームとするため、このプリフォーム・アセンブリを、6mm/分(略3℃/分の加熱速度)にて焼結した。各下方ドライブを行った後、プリフォーム・アセンブリを200mm/分にて(1100℃に設定されたままの)加熱炉の上部ゾーンに上方ドライブした。第1シリーズ高速下方フィードは、光ファイバー・プリフォームの外面を艶出しするためのものであり、これによってプリフォーム内へのガスの閉じ込めが促進される。次に、このプリフォームを1000℃に設定したアルゴン・パージ保持オーブンに24時間保持し、プリフォーム内に残留しているヘリウムを抜いた。次に、このプリフォームを、アルゴン環境下において、略1700℃に設定した従来のグラファイトリドロー加熱炉により、SO2を種添加した(即ち、SO2ガスを含む非周期的に配列された空孔を含む)シリカに覆われた直径10mm、長さ1mの空孔のないSiO2コア・ケーンにリドローした。

0065

10mmのコア・ケーンの1つを旋盤に戻し、略190グラムのSiO2のスート(濃度0.52g/cc)をCVDにより追加蒸着した。次に、コア・アセンブリの(オーバー・クラッドとも言える)このクラッドのスートを以下のようにして焼結した。まず、ヘリウム及び3%の塩素から成る環境下において、プリフォーム・アセンブリを1100℃にて2時間乾燥させた後、スートを焼結して酸化ゲルマニウムを含む空孔のないシリカ・コア、SO2を種添加したシリカ・リング(即ちSO2を含む空孔を有するシリカ)、及び空孔のないオーバー・クラッドから成るプリフォームを形成するため、100(体積)%のヘリウム環境下において、1500℃に設定したホットゾーンを通して、5mm/分にて下方にドライブした。次に、このプリフォームを1000℃に設定したアルゴン・パージ保持オーブンに24時間保持し、プリフォーム内に残留しているヘリウムを抜いた。この光ファイバー・プリフォームを、グラファイト抵抗加熱炉を用い、ヘリウム環境下において、略1900℃〜2000℃にて、長さ3km、直径125μmの光ファイバーに線引きした。光ファイバーの張力を監視・制御することにより、この光学プリフォームの温度を制御した。本実施の形態において、ファイバー線引き走行の各領域(例えば、長さ3km)にわたり、ファイバーの張力を30〜600グラム内の1つの値に保持した。線引き工程の間に低屈折率シリコーンを主成分とする被膜をファイバーに施した。

0066

前記空孔のないシリカ・コア及びSO2を種添加したシリカのオーバー・クラッドから成る別の直径10mmのケーン(即ち第2のケーン)を用いて、光学プリフォーム及び、例えば、図4Bに示すファイバーを製造した。具体的には、空孔のないシリカ・コア及びSO2を種添加したシリカのオーバー・クラッドから成る直径10mmの第2のケーンを旋盤に戻し、略3750グラムのSiO2のスート(濃度0.67g/cc)をCVDにより追加蒸着した。次に、(アセンブリのオーバー・クラッドとも言える)このクラッドのスートを以下のようにして焼結した。まず、ヘリウム及び3%の塩素から成る環境下において、アセンブリを1100℃にて2時間乾燥させた後、スートを焼結して酸化ゲルマニウムを含む空孔のないシリカ・コア、SO2を種添加したシリカ・リング(即ちSO2を含む空孔を有するシリカ)、及び空孔のないオーバー・クラッドから成るプリフォームを形成するため、100(体積)%のヘリウム環境下において、1500℃に設定したホットゾーンを通し、5mm/分にて下方にドライブした。得られた光ファイバー・プリフォームを1000℃に設定したアルゴン・パージ保持オーブンに24時間保持し、プリフォーム内に残留しているヘリウムを抜いた。最後に、この光ファイバー・プリフォームを長さ5km、直径125μmの光ファイバーに線引きし、前記のように低屈折率ポリマーで被膜を施した。

0067

図3Bは光拡散ファイバーの更に別の例示的実施の形態を示す概略図である。図3Bのファイバーは、相対屈折率Δ1を有するコア20及びコア20の外側を囲むナノ構造化領域26’を有している。コア20は「ステップ型」屈折率プロファイル又は、例えば、α値が1.8〜2.3のαプロファイルのグレーデッド・コア・プロファイル有することができる。

0068

本例示的実施の形態(図3B)において、ナノ構造化領域26’が複数の空孔32を含む環状リングである。本実施の形態において、領域26’の幅は1〜2μmまで小さくすることができ、負の平均相対屈折率Δ2を有している。クラッド40がナノ構造化領域26’を囲んでいる。クラッド40の(ラジアル)幅は1μmまで小さくすることができ、(純シリカに対し)負、正、又は0%の相対屈折率を有することができる。図3A及び3Bに示す例の主な違いは、図3Aのナノ構造化領域が光拡散ファイバー12のコア20内に設けられているのに対し、図3Bのナノ構造化領域はコアとクラッドとの界面に設けられていることである。陥凹屈折率環状領域26’は、中心線から外側に向けて放射状に見て、コアの相対屈折率が最初に−0.05%未満になる点から開始する。図3Bの実施の形態において、最大絶対値が0.1%未満の相対屈折率プロファイルΔ3(r)をクラッド40が有し、本実施の形態において、Δ3MAX<0.05%及びΔ3MIN>−0.05%であり、空孔で占められた領域において最も外側の空孔が位置する点において陥凹屈折率環状領域26’が終了する。

0069

図3Bの実施の形態において、コア20の屈折率が環状領域26’の屈折率n2より大きいと共に、クラッド40の屈折率n3も屈折率n2より大きい。図3Cは1つの実施の形態において製造された光ファイバー12のコア20を示す図である。このファイバーは、外半径R1が略33.4μmの第1のコア領域22、外半径R2が42.8μmのナノ構造化領域26、外半径R3が62.5μmの第3のコア領域28、及び外半径R4が82.5μmのポリマー・クラッド40(図示せず)を有している。本実施の形態において、コアの材料が純シリカ(非ドープシリカ)であり、クラッドの材料が低屈折率ポリマー(例えば、ミシガン州、ミッドランドダウコーニング社が販売している商品名Q3−6696の屈折率が1.413であるUV硬化シリコーン)であり、この2つによって開口数0.3のファイバーを得ることができる。光ファイバー12は、例えば、図4BSMF28e(登録商標)ファイバーのような標準のシングルモード伝送ファイバーに対し、比較的平坦な(弱い)波長依存性を有している。標準のシングルモード(例えば、(SMF28e))又はマルチモード光ファイバーにおいて、1300nm未満の波長における損失はレイリー散乱によって占められている。レイリー散乱損失は材料の特性によって決まり、一般に可視波長(400〜700nm)において略20dB/Kmである。レイリー散乱損失の波長依存性はλ−p(p≒4)である。少なくとも1つのナノ構造化領域を有するファイバーの波長依存散乱損失の指数が、400nm〜1100nmの波長範囲の少なくとも80%(例えば90%超)において、2未満であり、1未満であることが好ましい。40gの張力でファイバーを線引きしたとき、400nm〜1100nmにおける平均スペクトル減衰量は略0.4dB/mであり、90gの張力で線引きしたとき、略0.1dB/mであった。本実施の形態において、ナノサイズ構造体がSO2ガスを含んでいる。出願者はナノ構造化リングにおいてSO2を含む空孔が散乱に大きく貢献することを見出した。更に、SO2ガスを用いてナノ構造体を形成すると、このガスによって温度可逆性を有する損失、即ち、ナノ構造化ファイバー12が、600℃未満において光を散乱し、600℃を超えると導波する特性が得られることを見出した。SO2によって与えられるこの独特な作用も、同じファイバー12を600℃未満に冷却すると、再度光散乱ファイバーとして機能し観測可能な散乱効果が得られるという点で可逆性を有している。

0070

好ましい実施の形態において、ファイバーの線引き工程において張力を制御することにより、最小照度最大照度の0.7以上となるようファイバーの長さに沿った照度の均一性が制御される。

0071

ナノサイズ構造体が光拡散ファイバー12に存在することにより、光の散乱による損失が生じ、ファイバーの外面を通して散乱する光を照明に利用することができる。図4A図3Cのファイバー(SO2ガスを含む空孔を有するファイバー)の波長(nm)に対するdB/m単位の減衰量(損失)をプロットした図である。図4Aは光拡散ファイバー12が、可視波長域において、非常に大きな散乱損失(従って、高照度)を達成できることを示している。また、光ファイバー12の散乱損失の波長依存性は、可視波長におけるレイリー散乱損失が略0.02dB/m、又は波長500nmにおける損失が略20dB/kmであって、1/λ4という比較的強い波長依存性を有する標準の125μmのグレーデッド・インデックス・コアのマルチモード・ファイバーA(ナノ構造化領域を有していないステップ・インデックス・マルチモード・ファイバー)と比較して弱い(LSがλ−pに比例し、ここで、pは2未満であり、好ましくは1未満、より好ましくは0.5未満である)。図4A、4Bはファイバーの張力の影響も示している。具体的には、図4A、4Bはファイバー線引き張力が高ければ散乱損失が小さくなり、ファイバー線引き張力が低ければ散乱損失が大きくなる、即ち、照度が大きくなる。図4Aはそれぞれ90及び400gの張力で線引きした(コア内に空孔を有する)光拡散ファイバー12の波長を関数とする減衰量を示したものである。図4Bはそれぞれ90及び40gの張力で線引きした(コア内に空孔を有する)別の光拡散ファイバー12の波長を関数とする減衰量、比較用のマルチモード・ファイバー(ファイバーA)の正規化損失、及び1/λ損失依存性を有する理論的ファイバーを示している。(図4Bグラフは損失の波長依存性を示すものである。本例においては、ファイバー12とファイバーAとの散乱傾斜を比較するため、低損失ファイバー(ファイバーA)の損失を20倍して同一図面上に描いた。)特定の理論に拘束されるものではないが、例えば、90gから40gに線引き張力を低下させたとき散乱損失が増加する理由は、ナノ構造体の平均直径が増加するためと考えられている。従って、このファイバー張力の効果を利用し、線引き工程において、ファイバーの張力を変えることにより、ファイバーの長さに沿って一定の減衰量(照度)を得ることができる。例えば、高張力T1で線引きされ、損失がα1dB/m、長さL1の第1のファイバー領域は、入力光パワーP0をP0exp(−α1*L1/4.343)に減衰する。第1のファイバー領域に光学的に接続された第2のファイバー領域であって、T1より低いT2の張力で線引きされ、損失がα2dB/m、長さL2のファイバー領域により、光パワーP0exp(−α1*L1/4.343)が更にP0exp(−α1*L1/4.343)exp(−α2*L2/4.343)に減衰される。第1及び第2のファイバー領域の長さ及び減衰量を調整することにより、連結ファイバーの長さに沿って均一な強度を得ることができる。

0072

光拡散ファイバー12の1つの効果は、長さに沿って均一な照度が得られることである。図5は1つの光拡散ファイバー12に2つの光路を設け、長さに沿って均一な照度が得られるようにした構成を示す図である。本構成において、光拡散ファイバー12の終端部ミラーMが配置される。光源150から光拡散ファイバー12に入射した光がファイバー12の軸に沿って伝搬し、残留光がミラーによって反射され、ファイバー12の軸に沿って、入力側に向かって反対方向に伝搬する。ファイバー12の減衰量及び長さを適切に選択することにより、光源に戻される光パワーは元の光パワーの2%〜5%未満になる。一定の損失分布を有するファイバー(図4A)の散乱損失は、ファイバーの開始側で大きく終端側で小さい。しかし、ファイバーの開始側で散乱損失が小さく、即ち、強度が大きくなり、終端側で大きく、即ち、強度が小さくなるよう、周期的に制御された張力(張力の値は、1800℃〜2100℃の間で変動する加熱炉の温度に関連している)で光拡散ファイバー12が線引きされた場合には、散乱強度の変動をより小さく、即ち、一定にすることができる(例えば、図6Aに示す例C)。例えば、ファイバーの線引き張力は40g〜400gの間において制御及び変化させることができるため、広範囲(最大で6倍まで)にわたる散乱減衰量を得ることができる。また、更に均一な照度を得ると同時にファイバーの散乱光量を増加させるため、図5のミラーMを第1の光源と同様の出力パワー(2の因数の範囲内、即ち、50%〜200%の範囲)を有する第2の光源に置換することができる。

0073

バイオリアクター/照明システムの例示的実施の形態の1つの態様は、散乱光強度角度分布が角度空間において均一又は略均一であるということである。ファイバーの表面から軸の周りに散乱する光は、平均散乱強度に対し50%未満、好ましくは30%未満、より好ましくは20%未満、更に好ましくは10%未満の変動を有する。ナノサイズ構造体を有していない従来のシリカを主成分とする光ファイバーの主要な散乱メカニズムは広い角度分布を有するレイリー散乱である。ナノ構造化リングの空孔による付加散乱損失を有するファイバー12は、図6A(実施の形態a及びb)及び図6B(実施の形態a’)に示すように強い前方成分を有している。しかし、光拡散ファイバー12の被膜の上部に散乱材料を設けることにより、このような分布を補正することができる。TiO2を主成分とする白色インクを含む被膜を備えた(図6Bの実施の形態b’)光拡散ファイバーにより、前方への偏りが顕著に小さい散乱光の角度分布を得ることができる。TiO2インクから成る厚い(例えば、1〜5μm)付加層により、前方散乱成分を更に減らすことができるため、角度強度分布の均一性を向上させることができる。しかし、図7に示すように、後方反射ミラー又は付加光源に光学的に接続されたファイバー(図5)を照明器の構成に採用した場合、TiO2を主成分とする白色インク被膜層を設けなくても、比較的平坦(即ち、非常に均一)な角度散乱強度を得ることができる(図6A)。一部の実施の形態において、制御下においてインク被膜(インク被膜の厚さ又は被膜のインク濃度)をファイバーの長さに沿って変化させることにより、大きな角度(15度超)でファイバーから散乱された光の強度変動を更に均一にすることができる。

0074

一部の実施の形態において、インクは散乱光を波長のより長い光に変換する蛍光材料から成ることができる。一部の実施の形態において、例えば、405nm又は445nmダイオードレーザーのようなUV光源に接続することにより、かかる被膜を備えたファイバー12から白色光を出射(外面から拡散)させることができる。例示的実施の形態における蛍光白色光の角度分布は略均一である(例えば、角度空間において、25%〜400%、好ましくは50%〜200%、より好ましくは50%〜150%又は70%〜130%、又は80%〜120%)。

0075

照明システムの構成
発光ダイオードLED)や太陽光のような安価な光源にファイバーを効率よく接続するためには、高い開口数と大きなコア径が必要である。図2と同様の構成により、マルチモード・コアのサイズを最大にすることができ、半径を最大500μmまでとすることができる。クラッドの厚さはこれより遥かに小さく、例えば、略15〜30μm(例えば、略20μm)である。例えば、1つの実施の形態によれば、複数の光拡散ファイバー12を支持体巻設し、各々の光拡散光ファイバーを光源又は複数の光源に光学的に接続することができる。複数の光拡散光ファイバー12をリボンリボンスタック、及び円バンドルの少なくとも1つにバンドル化することができる。結合効率を向上させる光源の形状にファイバー・バンドル又はリボン(即ち、多数のファイバーの集合体)を構成することができる。標準的なバンドル/リボン構造は、例えば、光拡散ファイバー12を2〜36又は最大で数百まで含むことができる。多数のファイバーを集めたケーブル構成がよく知られており、リボン、多数のリボンの集合体、又は管にまとめられたファイバーを含むことができる。このようなファイバーは1つ以上の光拡散ファイバー12を含むことができる。

0076

単一ファイバ
光拡散ファイバーに接続された明るい連続した光源は、看板や表示装置の照明等各種用途に用いることができる。コア径が125〜300μmの1つのファイバー12を照明システムに使用する場合、ファイバー12に光を供給する光源として、マルチモード・レーザー・ダイオードを使用することができる。1方向に光を向ける反射膜を備えた1つのファイバー12を用いた例示的な照明器具表示スクリーン周縁照明器具)を図8Aに示す。一部の実施の形態によれば、水生環境、例えば、ボート桟橋釣り糸又はルアー、及び小さく柔軟性に富む光拡散ファイバー12及び水中に沈めても安全であることが要求される関連用途に光拡散ファイバー12を用いた1つ又は多数のファイバー照明を用いることができる。また、光拡散ファイバー12は出口照明通路照明、ルームディテクター赤外線放射、あるいは衣類の糸、特に着用者が目立つようにする保護/反射衣類の糸としても有用である。装飾照明における光拡散ファイバー12の使用例は多岐にわたり、その幾つかの例には、電化製品の照明及びエッジ効果自動車航空機照明家庭及び家具照明が挙げられる。

0077

図8Bは生体増殖システム98及び生体増殖システムに使用される照明システム100の例示的実施の形態を示す図であって、生体室170が内部172を有するフラスコの形態を成している。光源150及び光学接続系160が、光源からの光を光伝導ファイバー入射端部に接続するよう構成されている。低散乱光伝導ファイバー12Aの出射端部が光拡散ファイバー12(光源ファイバー)の入射端部に接続されている。図8Bの実施の形態において、光源ファイバー12は1つの逆巻きファイバーから成っている。支持体にファイバー12を巻設して光源ファイバー領域を形成し、その外面から導波光を散乱させることにより、略均一な放射エネルギーを放出する長尺光源を構成することができる。光源ファイバー領域の湾曲部は、光拡散ファイバー12の散乱量を増加させるために形成されたものである。少なくとも1つファイバーの逆巻きにより、光源ファイバー領域の長さに沿った放射量の減少が補償され均一性が向上する。各々が光源に接続された多数のファイバー12を支持体に順序よく巻設して長尺の光源を構成することができる。様々な生体室形状に適合するよう光拡散ファイバー12を構成し、生体材料180の増殖に必要な光を供給することができる。例えば、生体材料180は藻(例えば、藻群体又はアオコ)又はバクテリア(例えば、シアノバクテリア)であってよい。例示的実施の形態において、水のような支持媒体184に生体材料180が浮遊している。

0078

被膜
例示的実施の形態において、ファイバー12が、図2に関連して説明した被膜44を備えている。1つの例示的実施の形態において、被膜44が湿粘着性を向上させるUV硬化アクリレート被膜のような親水性被膜層を備えている。被膜はガラスに隣接した低弾性率一次被膜層(一般に<3MPa)及び高弾性率二次被膜層(一般に>50MPa)から成るUV硬化被膜であってよい。高弾性率二次被膜層は一次(低弾性率)被膜層の上部に隣接している。単一層又は多層被膜層として形成された別の被膜層又は付加被膜層を設けることもできる。かかる材料の例として、細胞増殖媒体として機能する親水性被膜44A(図示せず)や漏出した光を更に散乱する材料を含む被膜が挙げられる。また、このような被膜は、ファイバー12の保護被膜としても機能する。

0079

被膜44に用いられる親水性被膜44の例には表面への細胞の付着及び増殖を向上させるために一般に使用され、カルボン酸基及びアミン基(例えば、アクリル酸又はアクリルアミドを含むもの)を含むものが挙げられる。親水性被膜44Aは、生体材料の増殖に必須の栄養素を蓄える機能も果たす。

0080

一部の実施の形態において、放射光を改変する蛍光又は紫外光吸収分子が被膜44に含まれている。適切なアップ又はダウン・コンバータ分子を被膜に含めることにより入射光源と異なる波長の光を生成することができる。また、インク被膜層を設けて出射光の色又は色相を変えることができる。別の実施による被膜はファイバーから出射された光を更に散乱する分子を含んでいる。更に別の実施の形態において、光反応速度を向上させる光活性触媒を被膜に含めることができる。かかる触媒の例に、光触媒としてのルチル、TiO2がある。

0081

一部の実施の形態によれば、最小外のりサイズ(例えば、直径)が250μmを超えるポリマー、金属、又はガラス被覆(又は被膜)によって、光拡散ファイバー12を包むことができる。ファイバーが金属被膜を有する場合、所定の領域に選択的に光を照射するための開放領域を設けることができる。また、このような付加的な被膜又は被覆は、前記ファイバーに施される被膜同様、照射光を改変又は反応を触媒する付加的化合物を含むことができる。

0082

前記のように、光拡散ファイバー12は外面に親水性被膜を有することができる。また、出射光を更に散乱する分子の他に、蛍光種(例えば、紫外光吸収材料)を光ファイバー被膜に含めることができる。一部の実施の形態において、光拡散ファイバー12に接続された光源が波長200nm〜500nmの光を発生し、ファイバー被膜に含まれる蛍光材料(蛍光種)によって白色、緑色、赤色、又はNIR(近赤外)光が発生される。

0083

更に、付加被膜層をファイバーの外面に設けることができる。この層は放射光及び被膜材料相互作用を改変するよう構成することができる。このような被膜の例には、ポリ(2-アクリルアミド−2−メタンスルホン酸)、オルトニトロベンジル基、及びアゾベンゼン領域のような材料をそれぞれ含む被膜が挙げられる。

0084

照明システムの構成例
一部の例示的実施の形態による照明システムは(i)200nm〜2000nmの範囲の少なくとも1つの波長λを有する光を生成する光源と(ii)少なくとも1つの光拡散光ファイバー12とを備えている。ファイバー12はコア、クラッド、及びコア内部又はコアとクラッドとの境界に複数のナノサイズ構造体32を有している。光ファイバーは外面及び光源に光学的に接続された少なくとも1つの端部を有している。前記のように、光拡散光ファイバー12は、空孔のようなナノサイズ構造体を介し、外面を通しコアから導波光を散乱するよう構成され、全体にわたり略均一な放射エネルギーを放出する長さを有する光源ファイバー領域を形成している。この光拡散光ファイバー12の散乱減衰量は、200nm〜2000nm(例えば、400〜700nm又は1μm〜2μm)の波長範囲内の1つ以上の波長に対し50dB/kmを超えるものである。ファイバー12は、ナノサイズ構造体32を介し、指定領域の外面を通しコアから光を選択的に散乱するよう複数の湾曲部を有することができる。散乱光の照度偏差は長さに沿った最大散乱照度の30%未満であることが好ましい。一部の実施の形態によれば、散乱減衰量が100dB/km〜6000dB/km又はそれ以上である。一部の実施の形態において、200nm〜2000nmの1つ以上の波長に対し、ファイバー12の散乱減衰量が6000dB/km〜20000dB/kmである。一部の実施の形態によれば、ファイバー12の長さが0.5m〜100mであり、200nm〜2000nmの1つ以上の波長に対し、散乱減衰が300dB/km〜5000dB/km及び/又は3dB超/ファイバー長である。別の実施の形態において、ファイバーの長さが0.1m〜0.5mであり、200nm〜2000nmの1つ以上の波長に対し、散乱減衰が5000dB/km〜20,000dB/km。ナノサイズ構造体32は、直径10nm、好ましくは50nm、より好ましくは100nmを超える、ガス入り空孔(例えば、SO2入り空孔)であることが好ましい。ファイバーのクラッドが少なくとも厚さ20μmのガラス又はポリマーから成ることが好ましい。前記コアとクラッドとの組合せにより0.2以上のNAが得られる。前記のように、ファイバーの線引き工程において、ファイバーの張力を制御することにより、ファイバーの長さに沿った照度の均一性(最大強度の略30%、好ましくは略20%、更に好ましくは10%以内)が得られる。前記のように、光源に接続されたファイバーの端部と反対側の端部に反射体を接続することにより照度の均一性を更に向上させることができる。

0085

前記のように、一部の実施の形態によれば、光散乱ファイバー12は、少なくとも一部が光を散乱するナノ構造体によって占められたコア、コアを囲むクラッド、及びクラッドを囲む少なくとも1つの被膜を備えている。例えば、コア及びクラッドは一次及び二次被膜層及び/又はインク層で囲むことができる。一部の実施の形態において、インク層が光を更に吸収すると共に、ファイバーから散乱される光を改変する(例えば、拡散光に色が付加される)色素を含んでいる。別の実施の形態において、1つ以上の被膜層が、被膜から放射される光(ファイバーによる拡散光)が別の波長となるよう、ファイバーのコアを伝搬する光の波長を変換する分子を含んでいる。一部の実施の形態において、インク層及び/又は被膜層が、コアから散乱される光を別の波長の光に変換する燐光体を含むことができる。一部の実施の形態において、燐光体及び/又は色素が一次被膜に分散されている。一部の実施の形態において、色素が二次被膜に分散され、別の実施の形態において、色素が一次及び二次被膜に分散されている。一部の実施の形態において、燐光体及び/又は色素がポリマーから成るクラッドに分散されている。

0086

一部の実施の形態によれば、ファイバー12が一次被膜、一次被膜を囲む光学二次被膜、及び/又は(例えば、直接クラッド上部又は被膜の1つの上部に)インク層を有している。一次及び/又は二次被膜は色素、燐光体、蛍光材料、UV吸収材料、親水性材料、光改変材料及びこれらの組合せのうちの少なくとも1つを有することができる。

0087

複数の光拡散ファイバー12をリボン、リボンスタック、及び円バンドルの少なくとも1つにバンドル化することができる。結合効率を向上させる光源の形状にファイバー・バンドル又はリボン(即ち、多数のファイバーの集合体)を構成することができる。標準的なバンドル/リボン構造は、例えば、光拡散ファイバー12を2〜36又は積み重ねることにより最大で数百まで含むことができる。

0088

前記のように、光ファイバーは外面に親水性被膜を有することができる。あるいは、親水性被膜をファイバーリボンの外面に設けることができる。また、光拡散ファイバー12と光源とがより良く結合するよう、リボンを光源の形状とすることができる。リボン構造の利点は、波形、螺旋、渦巻き等の湾曲構造を成し所望の領域に光を散乱することができるため、個々のファイバーを巻設する必要がないことである。更に、多数のファイバーから成るリボンを使用すれば大型のリボンスタックを形成することができる。かかるリボンスタックにより高濃度の光を得ることができると共に、赤色レーザー、太陽光、発光ダイオード、点光源誘導など様々な光源利用の可能性が開ける。例えば、1つの実施の形態によれば、複数の光拡散光ファイバー12をリボン、リボンスタック、及び円バンドルの少なくとも1つにバンドル化し、1つの光源又は複数の光源に光学的に接続することができる。更に、損失を最小限に抑えて光拡散ファイバー12に光を伝送することができる伝送ファイバーによって、光拡散ファイバー12のバンドル又はリボンを光源に接続することができる。後者の構成は光が供給される領域から離間した光源から集光される遠隔照明用途に非常に有用であると期待されている。

0089

前記の説明は本発明の例示に過ぎず、クレームに規定された本発明の本質及び特徴を理解するための概要説明を意図したものである。添付図面は本発明の理解を深めるためのものであり、本明細書に組み込まれその一部を構成するものである。図面は本発明の様々な特徴及び実施の形態を示すものであり、本明細書と併せ本発明の原理及び作用を説明するものである。添付クレームに規定された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の本発明の好ましい実施の形態に対し様々な改良が可能であることは当業者にとって明らかである。

0090

12光拡散光ファイバー
20コア領域
22 密な中心領域(第1のコア領域)
26ナノ構造化リング領域(内側環状コア領域)
28 密な外側領域(第3のコア領域)
31ガラス
32空孔
40クラッド領域
44光学被膜
48 側面
98生体増殖システム
100照明システム
150光源
160光学接続系
170 生体室
180生体材料
184 支持媒体

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