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技術 ガス拡散層

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 齋藤丈明
出願日 2018年3月1日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-036306
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-153416
状態 未査定
技術分野 無消耗性電極
主要キーワード ピッチ系カーボンファイバー 導電性炭素繊維 カーボン素材 撥水層 比弾性率 膜電極ガス拡散層接合体 MEA 比強度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

セパレータとの接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止できるガス拡散層を提供する。

解決手段

ガス拡散層7は、溝状の流体流路を有するセパレータ3と接するように配置されるものであって、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材71と、拡散層基材71の表面に設けられた撥水層72とを備える。拡散層基材71は、含有率が30%以上のカーボンファイバーを有する。

概要

背景

燃料電池は、複数の燃料電池セルを積層することによって構成されており、供給される酸化ガス燃料ガスとの電気化学反応により発電する。燃料電池セルとしては、例えば下記特許文献1に記載のように、電解質膜、一対の電極及び一対のガス拡散層を有する膜電極ガス拡散層接合体と、エキスパンドメタルを用いた一対のセパレータとを備えるものが知られている。このような構造を有する燃料電池セルでは、セパレータに設けられた流体流路としてエキスパンドメタルを用いることにより、ガス拡散性をある程度確保できるので、ガス拡散層の薄型化を図ることができる。

概要

セパレータとの接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止できるガス拡散層を提供する。ガス拡散層7は、溝状の流体流路を有するセパレータ3と接するように配置されるものであって、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材71と、拡散層基材71の表面に設けられた撥水層72とを備える。拡散層基材71は、含有率が30%以上のカーボンファイバーを有する。

目的

本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、セパレータとの接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止できるガス拡散層を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

溝状の流体流路を有するセパレータと接するように配置されるガス拡散層であって、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材を備えることを特徴とするガス拡散層。

請求項2

前記拡散層基材は、導電性炭素繊維を有し、前記導電性炭素繊維の含有率が30%以上である請求項1に記載のガス拡散層。

請求項3

前記導電性炭素繊維は、カーボンファイバーである請求項2に記載のガス拡散層。

技術分野

0001

本発明は、燃料電池に用いられるガス拡散層に関する。

背景技術

0002

燃料電池は、複数の燃料電池セルを積層することによって構成されており、供給される酸化ガス燃料ガスとの電気化学反応により発電する。燃料電池セルとしては、例えば下記特許文献1に記載のように、電解質膜、一対の電極及び一対のガス拡散層を有する膜電極ガス拡散層接合体と、エキスパンドメタルを用いた一対のセパレータとを備えるものが知られている。このような構造を有する燃料電池セルでは、セパレータに設けられた流体流路としてエキスパンドメタルを用いることにより、ガス拡散性をある程度確保できるので、ガス拡散層の薄型化を図ることができる。

先行技術

0003

特開2017−130364号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上述した燃料電池セルでは、エキスパンドメタルを用いたセパレータを溝状の流体流路を有するセパレータに置き換えた場合、ガス拡散層が薄いため、ガス拡散層とセパレータとの接触が悪くなり、ガス拡散層とセパレータとの接触抵抗が増加する問題があった。この問題を解決するために、ガス拡散層を厚くする対策が想定されるが、ガス拡散層を厚くすることに起因してガス拡散性が落ちてしまい、燃料電池セルの発電性能の低下を招く問題が新たに生じる。

0005

本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、セパレータとの接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止できるガス拡散層を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係るガス拡散層は、溝状の流体流路を有するセパレータと接するように配置されるガス拡散層であって、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材を備えることを特徴としている。

0007

本発明に係るガス拡散層によれば、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材を備えるので、ガス拡散層の厚さを確保しつつ、細孔径を大きくすることができる。このため、ガス拡散層とセパレータとの接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止することができる。

0008

本発明に係るガス拡散層において、前記拡散層基材は、導電性炭素繊維を有し、前記導電性炭素繊維の含有率が30%以上であることが好ましい。このようにすれば、拡散層基材の強度を確保することができる。

0009

本発明に係るガス拡散層において、前記導電性炭素繊維は、カーボンファイバーであることが好ましい。このようにすれば、カーボンファイバーの優れた機械的な特性及び導電性を利用することで、拡散層基材の強度を高めつつ、セパレータとの接触抵抗の増加を抑制することができる。

発明の効果

0010

本発明によれば、セパレータとの接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止することができる。

図面の簡単な説明

0011

実施形態に係るガス拡散層を備えた燃料電池の要部を示す模式断面図である。
実施形態に係るガス拡散層の構造を示す模式断面図である。
拡散層基材における細孔径と厚さとの比率とセル電圧との関係を示す図である。
拡散層基材における法線透気度と面内透気度との比率とセル電圧との関係を示す図である。
拡散層基材のカーボンファイバーの割合、ガス拡散層曲げ弾性率、及び法線透気度と面内透気度との比率の関係を示す図である。

実施例

0012

以下、図面を参照して本発明に係るガス拡散層の実施形態について説明するが、その前に図1を基にガス拡散層を備えた燃料電池の構造を簡単に説明する。

0013

図1は実施形態に係るガス拡散層を備えた燃料電池の要部を示す模式断面図である。図1に示すように、燃料電池10には、基本単位である燃料電池セル1が複数積層されている。燃料電池セル1は、酸化ガス(例えば空気)と、燃料ガス(例えば水素ガス)との電気化学反応により起電力を発生する固体高分子型燃料電池である。この燃料電池セル1は、MEGA(膜電極ガス拡散層接合体Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)2と、MEGA2を挟持する一対のセパレータ3,3とを備えている。

0014

MEGA2は、MEA膜電極接合体Membrane Electrode Assembly)4と、MEA4の両面に配置されたガス拡散層7,7とが、一体化されたものである。MEA4は、電解質膜5と、電解質膜5を挟むように接合された一対の電極6,6とからなる。電解質膜5は、固体高分子材料で形成されたプロトン伝導性イオン交換膜からなる。電極6は、例えば、白金などの触媒担持した例えば多孔質カーボン素材により形成されている。電解質膜5の一方側に配置された電極6がアノード電極となり、他方側の電極6がカソード電極となる。ガス拡散層7は、酸化ガス又は燃料ガスを電極6に対して均一に供給するための構造であり、その詳細説明は後述する。

0015

MEGA2は燃料電池10の発電部を構成しており、セパレータ3はMEGA2のガス拡散層7と接するように配置されている。セパレータ3は、凹部3aと凸部3bとを交互に繰り返すことにより波形に形成されている。凹部3aの底部は平面状を呈しており、MEGA2のガス拡散層7と面接触している。一方、凸部3bの頂部も平面状を呈しており、隣接するセパレータ3における凸部3bの頂部と面接触している。

0016

図1に示すように、一対のガス拡散層7,7のうち一方のガス拡散層7は、それに隣接するセパレータ3の凸部3bとともに、燃料ガスが流通する溝状の燃料ガス流路21を画成している。他方のガス拡散層7は、それに隣接するセパレータ3の凸部3bとともに、酸化ガスが流通する溝状の酸化ガス流路22を画成している。そして、燃料ガス流路21と酸化ガス流路22とは、それぞれ特許請求の範囲に記載の「流体流路」に相当するものである。

0017

燃料電池セル1同士は、ある燃料電池セル1のアノード電極6と、それに隣接する他の燃料電池セル1のカソード電極6とを向き合わせた状態で積層されている。これによって、隣接したセパレータ3における溝状の凹部3a同士の間には、空間23が形成されている。この空間23は、冷媒が流通する冷媒流路になり、特許請求の範囲に記載の「流体流路」に相当するものである。

0018

図2は実施形態に係るガス拡散層の構造を示す模式断面図である。図2に示すように、ガス拡散層7は、導電性及びガス拡散性を有する多孔質の拡散層基材71と、該拡散層基材71の表面に設けられた撥水層72とを備えている。拡散層基材71は、例えば導電性炭素繊維及び熱可塑性樹脂等によってシート状に形成されている。導電性炭素繊維としては、カーボンファイバー、カーボンペーパカーボンクロス等が挙げられる。本実施形態では、導電性炭素繊維としてカーボンファイバーが用いられている。なお、カーボンファイバーは、PAN系カーボンファイバーであっても良く、ピッチ系カーボンファイバーであっても良い。

0019

撥水層72は、例えばカーボンブラック等の導電性粒子ポリテトラフルオロエチレンPTFE)等の高分子及び酸化セリウム等の添加物によって形成されている。このように構成されたガス拡散層7は、拡散層基材71がセパレータ3側、撥水層72が電極6側にそれぞれ向くように配置されている。

0020

本実施形態では、拡散層基材71における細孔径と厚さとの比率(細孔径/厚さ)は0.35以上である。また、拡散層基材71における法線透気度と面内透気度との比率(法線透気度/面内透気度)は45(単位:×106m−2)以上と設定されている。更に、拡散層基材71におけるカーボンファイバーの含有率は、30%以上と設定されている。以下、図3図5を参照してそれぞれの設定根拠を説明する。

0021

図3は拡散層基材における細孔径と厚さとの比率とセル電圧との関係を示す図である。図3に示すように、従来では、エキスパンドメタルを用いたセパレータを溝状の流体流路を有するセパレータに適用すると、拡散層基材の厚さが厚くなるので、細孔径と厚さとの比率が減少し、セル電圧(すなわち、燃料電池セルの発電性能)が低下してしまう。一方、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である本発明では、仮にエキスパンドメタルを用いたセパレータを溝状の流体流路を有するセパレータに適用して拡散層基材の厚さが厚くなっても、セル電圧を高く維持することができるので、燃料電池セルの発電性能を向上させることができる。

0022

図4は拡散層基材における法線透気度と面内透気度との比率とセル電圧との関係を示す図である。ここで、法線透気度は拡散層基材の厚み方向の透気度であり、面内透気度は拡散層基材における平面方向の透気度である。

0023

図4に示すように、従来では、エキスパンドメタルを用いたセパレータを溝状の流体流路を有するセパレータに適用すると、細孔径と厚さとの比率の減少に伴って、法線透気度と面内透気度との比率が減り、燃料電池セルの発電性能が低下してしまう。一方、法線透気度と面内透気度との比率が45(単位:×106m−2)以上である本発明では、仮にエキスパンドメタルを用いたセパレータを溝状の流体流路を有するセパレータに適用して拡散層基材の厚さが厚くなっても、燃料電池セルの発電性能を向上させることができる。

0024

なお、拡散層基材における細孔径と厚さとの比率が0.35以上、拡散層基材における法線透気度と面内透気度との比率が45(単位:×106m−2)以上であった場合、ガス拡散層の機械的な強度が低下することが懸念される。これに対して、拡散層基材におけるカーボンファイバーの割合(すなわち、カーボンファイバーの含有率)を調整することによって、ガス拡散層の機械的な強度の低下を防止することが可能である。

0025

すなわち、図5に示すように、拡散層基材におけるカーボンファイバーの含有率が30%以上の場合、ガス拡散層の曲げ弾性率が低くなるので、ガス拡散層の機械的な強度を確保することができる。ここで、拡散層基材におけるカーボンファイバーの含有率の範囲は30%〜50%であることが好ましい(図5矩形で囲んだ領域参照)。このようにすれば、ガス拡散層の機械的な強度を確保しつつ、燃料電池セルの発電性能の向上を確保することができる。

0026

本実施形態のガス拡散層7によれば、細孔径と厚さとの比率が0.35以上である拡散層基材71を備えるので、ガス拡散層7の厚さを確保しつつ、細孔径を大きくすることができる。このため、ガス拡散層7とセパレータ3との接触抵抗の増加を抑制できるとともに、ガス拡散性の低下を防止することができる。加えて、拡散層基材71における法線透気度と面内透気度との比率が45(単位:×106m−2)以上であるので、拡散層基材71の厚さを厚くしても、燃料電池セル1の発電性能を向上させることができる。更に、カーボンファイバーの含有率が30%以上であるので、拡散層基材71の強度、言い換えればガス拡散層7の強度を確保することができる。

0027

また、導電性炭素繊維にカーボンファイバーを用いることにより、カーボンファイバーの優れた機械的な特性(例えば比強度比弾性率)及び導電性を利用することで、拡散層基材71の強度を高めつつ、セパレータ3との接触抵抗の増加を更に抑制することができる。

0028

以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。

0029

1燃料電池セル
2 MEGA(膜電極ガス拡散層接合体)
3セパレータ
4MEA(膜電極接合体)
6電極
7ガス拡散層
71拡散層基材
72 撥水層

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