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技術 線状PTCヒータ線

出願人 積水化成品工業株式会社
発明者 勝田直樹石坂勇樹山口雅人
出願日 2018年2月28日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-035845
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-153392
状態 未査定
技術分野 抵抗加熱
主要キーワード 正温度係数特性 導電体粉末 衝撃吸収能 チタン酸バリウム系セラミックス 正温度係数 表面温度計 鉄ニッケル合金 発熱性能
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

衝撃荷重に対してもセラミックス系面状発熱体が高い耐性を持つことができる線状PTCヒータ線を提供する。

解決手段

第1および第2の線状の給電線11、12と給電線の間で並列に接続される正温度係数特性を備えた複数の矩形状の面状発熱体13とからなる発熱本体部10と、発熱本体部10を被覆する被覆層16、18とを少なくとも備えた線状PTCヒータ線1であって、面状発熱体13はセラミックス系の面状発熱体であり、被覆層16、18はシリコン樹脂であり、発熱本体部10の全体は隙間の無い状態で前記被覆層16、18で被覆されている。また、線状PTCヒータ線1の短手方向での厚みは面状発熱体13の厚みの5〜13倍である。

概要

背景

正温度係数PTC)特性を備えた面状発熱体を持つ線状PTCヒータ線は知られており、柔軟性があり敷設が容易なことから、融雪等の用途に広く用いられている。ここで、PTC特性とは、Positive Temperature Coefficientの頭文字を取ったものであり、温度が高くなると電気抵抗が正の数の係数だけ変化する特性をいう。

その一例として、特許文献1あるいは特許文献2には、第1および第2の給電線と、給電線の間で並列に接続されている複数の正温度係数特性を備えた矩形状の面状発熱体と、給電線および面状発熱体とを被覆する絶縁材料からなる第1の被覆層と第2の被覆層を備えた線状PTCヒータ線が記載されている。

概要

衝撃荷重に対してもセラミックス系の面状発熱体が高い耐性を持つことができる線状PTCヒータ線を提供する。第1および第2の線状の給電線11、12と給電線の間で並列に接続される正温度係数特性を備えた複数の矩形状の面状発熱体13とからなる発熱本体部10と、発熱本体部10を被覆する被覆層16、18とを少なくとも備えた線状PTCヒータ線1であって、面状発熱体13はセラミックス系の面状発熱体であり、被覆層16、18はシリコン樹脂であり、発熱本体部10の全体は隙間の無い状態で前記被覆層16、18で被覆されている。また、線状PTCヒータ線1の短手方向での厚みは面状発熱体13の厚みの5〜13倍である。

目的

本発明は、セラミックス系の面状発熱体を加熱源として備える線状PTCヒータ線において起こり得る上記のような不都合対処すべくなされたものであり、衝撃荷重に対してもセラミックス系の面状発熱体が高い耐性を持つことができるようにした線状PTCヒータ線を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1および第2の線状の給電線と前記給電線の間で並列に接続される正温度係数特性を備えた複数の矩形状の面状発熱体とからなる発熱本体部と、前記発熱本体部を被覆する被覆層と、を少なくとも備えた線状PTCヒータ線であって、前記面状発熱体はセラミックス系の面状発熱体であり、前記被覆層はシリコン樹脂であり、前記発熱本体部の全体は隙間の無い状態で前記被覆層で被覆されており、かつ、線状PTCヒータ線の短手方向での厚みが前記面状発熱体の厚みの5〜13倍であることを特徴とする線状PTCヒータ線。

請求項2

線状PTCヒータ線の短手方向での厚みが7.5〜26mmであることを特徴とする請求項1に記載の線状PTCヒータ線。

請求項3

線状PTCヒータ線の短手方向での厚みが10〜20mmであることを特徴とする請求項2に記載の線状PTCヒータ線。

請求項4

前記面状発熱体の厚みが1.5〜2.0mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の線状PTCヒータ線。

請求項5

前記被覆層は第1の被覆層と第2の被覆層とで構成され、前記第1の被覆層と第2の被覆層との界面には金属の編組線によるシールド介装されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の線状PTCヒータ線。

技術分野

0001

本発明は、線状PTCヒータ線に関する。

背景技術

0002

正温度係数PTC)特性を備えた面状発熱体を持つ線状PTCヒータ線は知られており、柔軟性があり敷設が容易なことから、融雪等の用途に広く用いられている。ここで、PTC特性とは、Positive Temperature Coefficientの頭文字を取ったものであり、温度が高くなると電気抵抗が正の数の係数だけ変化する特性をいう。

0003

その一例として、特許文献1あるいは特許文献2には、第1および第2の給電線と、給電線の間で並列に接続されている複数の正温度係数特性を備えた矩形状の面状発熱体と、給電線および面状発熱体とを被覆する絶縁材料からなる第1の被覆層と第2の被覆層を備えた線状PTCヒータ線が記載されている。

先行技術

0004

特開2015−225811号公報
特開2018−18713号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1あるいは特許文献2に記載される形態の線状PTCヒータ線は、それが使用される周囲の温度環境を、使用している正温度係数特性を備えた面状発熱体の物性に応じて設定される所要温度範囲に、容易に維持可能であることから、種々の分野で使用されるようになっており、今後も、さらに使用範囲は拡大することが期待できる。そのような使用場所として、線状PTCヒータ線に作用する荷重が、静荷重のみでなく、一時的にあるいは繰り返して衝撃荷重が作用するような使用場所を考慮することも必要となる。そのような使用場所の例としては、工場冷凍庫などで使用される冷凍機のように振動絶えず生じている場所での使用や、設置後に動く部位(例えば、機器アーム)での使用等が挙げられる。

0006

現在使用されている正温度係数特性を備えた面状発熱体は、その構成上、静荷重に対しての耐性は十分であるものの、一時的あるいは反復して作用する衝撃荷重に対しては、耐性が十分とは言えない場合があり、面状発熱体に破損が生じて発熱性能が低下する恐れがある。特に、面状発熱体が、チタン酸バリウム添加物を加えたセラミックスのようにセラミックス系の面状発熱体の場合、カーボンブラックのような導電体粉末を含む樹脂組成物からなる面状発熱体と比較して、衝撃荷重に対しての耐性は低い。

0007

本発明は、セラミックス系の面状発熱体を加熱源として備える線状PTCヒータ線において起こり得る上記のような不都合対処すべくなされたものであり、衝撃荷重に対してもセラミックス系の面状発熱体が高い耐性を持つことができるようにした線状PTCヒータ線を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記の課題を解決すべく、線状PTCヒータ線に対して重錘の落下による耐衝撃性試験を反復して行うことにより、前記面状発熱体がセラミックス系のものであっても、給電線と面状発熱体とからなる発熱本体部をシリコン樹脂によって隙間の無い状態で包み込み、かつ、面状発熱体の厚みに対する線状PTCヒータ線の厚みの比を所定の範囲とすることで、面状発熱体を衝撃荷重から確実に保護できること、かつ必要な表面温度も確保できることを知見した。

0009

本発明は、上記の知見に基づくものであり、本発明による線状PTCヒータ線は、第1および第2の線状の給電線と前記給電線の間で並列に接続される正温度係数特性を備えた複数の矩形状の面状発熱体とからなる発熱本体部と、前記発熱本体部を被覆する被覆層とを少なくとも備えた線状PTCヒータ線であって、前記面状発熱体はセラミックス系の面状発熱体であり、前記被覆層はシリコン樹脂であり、前記発熱本体部の全体は隙間の無い状態で前記被覆層で被覆されており、かつ、線状PTCヒータ線の短手方向での厚みが前記面状発熱体の厚みの5〜13倍であることを特徴とする。

0010

本発明による線状PTCヒータ線の一態様では、線状PTCヒータ線の短手方向での厚みが7.5〜26mm、より好ましくは、10〜20mmであることを特徴とする。

0011

本発明による線状PTCヒータ線の一態様では、前記面状発熱体の厚みが1.5〜2.0mmであることを特徴とする。

0012

本発明による線状PTCヒータ線の一態様では、前記被覆層は第1の被覆層と第2の被覆層とで構成され、前記第1の被覆層と第2の被覆層との界面には金属の編組線によるシールド介装されていることを特徴とする。

発明の効果

0013

本発明によれば、セラミックス系の面状発熱体が衝撃荷重によって破損するのを有効に回避することのできる線状PTCヒータ線が提供される。

図面の簡単な説明

0014

線状PTCヒータ線における発熱本体部の一例を示す斜視図。
一実施の形態である線状PTCヒータ線を部分的に部材を除去した状態で示す斜視図。
図2でのIII−III線に沿う断面図。
図2でのIV−IV線に沿う断面図。

実施例

0015

以下、本発明による線状PTCヒータ線の一実施の形態を添付の図面を参照しながら説明する。

0016

最初に、図1を参照して、線状PTCヒータ線1を構成する発熱本体部10を説明する。発熱本体部10は、好ましくは銅単線より線または編組線である第1の給電線11と第2の給電線12とを有し、第1の給電線11と第2の給電線12の間には複数の正温度係数特性を備えた矩形状の面状発熱体13の複数個が所要の間隔をおいて並列に接続されている。

0017

面状発熱体13は、従来知られたものであり、チタン酸バリウムに添加物を加えたセラミックスからなる。また、面状発熱体13の寸法は、厚みが1.5〜2.0mm程度、第1の給電線11と第2の給電線12の間の方向である横幅が8〜9mm程度、給電線方向の長さが5.5〜6.5mm程度である。

0018

第1の給電線11および第2の給電線12と矩形状の面状発熱体13とは、両者を機械的および電気的に接続するための金属端子14によってかしめられて一体化している。金属端子14の素材としては、銅、リン青銅、鉄、鉄ニッケル合金、金、銀、アルミニウムなどを用いることができる。また、好ましくは、面状発熱体13と金属端子14との間には、導電ペースト15が塗布される。

0019

図2図4を参照して、図1に示した発熱本体部10を備えた線状PTCヒータ線1を説明する。製造に際し、最初に、発熱本体部10に対し、例えば従来知られた押出成形法の手法を用いて、全体を絶縁性樹脂であるシリコン樹脂で被覆して第1の被覆層16を形成する。被覆に際して、被覆樹脂であるシリコン樹脂と発熱本体部10との間に、隙間が形成されないように、押出成形を行う。なお、押出成形の過程でシリコン樹脂と発熱本体部10との間に不可避的にわずかな空隙が形成される場合があるが、そのような場合も、本発明でいう「隙間が無い」範疇である。

0020

図3図2でのIII−III線に沿う断面図を、図4図2でのIV−IV線に沿う断面図を示すように、発熱本体部10を被覆した第1の被覆層16の短手方向での断面形状は上下の面がほぼ平行である長円形であり、厚みh1は6〜7mm程度である。

0021

次に、第1の被覆層16の上に、例えばスズメッキ軟銅線のような金属の編組線によるシールド17を巻き付ける。限定されないが、シールド17を構成する編組線によって第1の被覆層16の表面が被覆される割合は、50〜90%が好ましい。形成したシールド17の上に、さらに、例えば押出成形法を用いて、再度、シリコン樹脂による第2の被覆層18を形成する。それにより、線状PTCヒータ線1とされる。

0022

図3および図4に示すように、第2の被覆層18で覆われた線状PTCヒータ線1の短手方向の断面形状は、上下の面はほぼ平行である長円形であり、厚みh2は7.5〜26mm程度であり、それは、前記面状発熱体13の厚みの5〜13倍程度である。より好ましくは、厚みh2は10〜20mm程度である。

0023

なお、第2の被覆層18を形成する場合も、第1の被覆層16と第2の被覆層18との界面に隙間が形成されないようにして、押出成形を行う。界面にシールド17が存在することで、押出成形の過程でシールド17の編組部に不可避的な空隙が形成される場合があるが、前記と同様に、その場合も、本発明でいう「隙間が無い」範疇に含まれる。

0024

上記のようにして形成される線状PTCヒータ線1は、前記発熱本体部10の全体が、すなわち、図3に示すように面状発熱体13が存在する部位も、図4に示すように面状発熱体13が存在しない部位も、隙間の無い状態でシリコン樹脂である第1の被覆16によって覆われ、さらに第1の被覆16の表面は隙間の無い状態でシリコン樹脂である第2の被覆18で覆われた形状となる。

0025

図示しないが、第1の被覆層16と第2の被覆層18との界面にシールド17を配置することなく、シリコン樹脂による1つの被覆層のみで、発熱本体部10の全体を隙間の無い状態で被覆することで、線状PTCヒータ線を構成することもできる。その場合であっても、線状PTCヒータ線の短手方向の断面形状は、上下の面はほぼ平行である長円形であり、厚みh2は7.5〜26mm程度であり、それは、前記面状発熱体13の厚みの5〜13倍程度である。より好ましくは、厚みh2は10〜20mm程度である。

0026

[実施例]
次に、実施例と比較例により、本発明品の優位性を説明する。
A.耐衝撃性試験
耐衝撃性試験は、IECIEEE 60079−30−1:2015(5.1.5.1 Room Temperature Impact test)に準拠して、以下の条件で行った。
試験条件
ハンマー質量:1kg
ハンマー落下高さ:0.7m
基板:20kg(幅195mm×奥行195mm×高さ70mm)のステンレス鋼
試験方法
線状PTCヒータ線1をステンレス鋼の基板上に設置する。このとき、ハンマーの加重が、線状PTCヒータ線1の厚み方向で、かつ、面状発熱体13の真上に掛かるように設置する。ハンマーを0.7mの高さから落下させ、試験後の面状発熱体13の状態をX線撮影装置で確認する。
評価基準
合格:面状発熱体13に破損が無く、かつ、金属端子14が面状発熱体13から外れていないこと。
不合格:面状発熱体13に破損がある、または、金属端子14が面状発熱体13から外れている。

0027

実施例品
試験に用いた線状PTCヒータ線は、図1図4に基づき先に説明した線状PTCヒータ線1の構成を備える。用いた線状PTCヒータ線1の横幅(短手方向の幅)は26mm、厚み(短手方向の厚み)は18mmである。発熱本体部10を構成する面状発熱体13はチタン酸バリウム系セラミックスであり、寸法は、厚みが1.6mm、第1の給電線11と第2の給電線12の間の方向である横幅が8.3mm、給電線方向の長さが6.0mmである。

0028

その発熱本体部10の全体を押出成形法により隙間の無い状態でシリコン樹脂により被覆し、第1の被覆層16を形成した。形成した第1の被覆層16の外周面に、スズメッキ軟銅線の編組線によるシールド17を巻き付けた。シールド17での第1の被覆層16の表面の被覆率は75%とした。シールド17で被覆した後の第1の被覆層16の横幅(短手方向の幅)は15.5mm、厚み(短手方向の厚み)は6.5mmである。

0029

シールド17で被覆した第1の被覆層16の全体を、押出成形法により隙間の無い状態でシリコン樹脂により被覆して第2の被覆層18を形成し、前記した線状PTCヒータ線1とした。この線状PTCヒータ線1に対して、耐衝撃性試験を行った。

0030

[結果]
合格。面状発熱体13の破損、および、金属端子14の外れは見られなかった。

0031

[比較例1]
実施例と同じ構成の線状PTCヒータ線を用いた。ただし、第2の被覆層18の厚みを薄くして線状PTCヒータ線の厚み(短手方向の厚み)を7.5mmとした。この厚みは、面状発熱体13の厚み(1.6mm)の約4.7倍である。この線状PTCヒータ線に対して、実施例と同じ耐衝撃性試験を行った。

0032

[結果]
不合格。面状発熱体13の一部に破損が見られた。

0033

[比較例2]
実施例と同じ構成の線状PTCヒータ線を用いた。ただし、第1の被覆層16における第1の給電線11と第2の給電線12の間の厚みを、第1の給電線11と第2の給電線12の部分での厚みよりも薄くして、少なくとも面状発熱体13の上下の面上に段差が形成されるようにした。そして、シールド17を巻き付けた後、該段差の部分に被覆樹脂が入り込まないようにして、全体を第2の被覆層18で覆うようにした。それにより、少なくとも面状発熱体13の部分において、第1の被覆層16と第2の被覆層18との界面には、1〜2mm程度の厚みの隙間が形成されるようにした。この線状PTCヒータ線に対して、実施例と同じ耐衝撃性試験を行った。

0034

[結果]
不合格。面状発熱体13から金属端子14の外れ破損が見られた。

0035

[比較例3]
実施例と同じ構成の線状PTCヒータ線を用いた。ただし、被覆樹脂として、シリコン樹脂ではなく、塩化ビニル樹脂を用いた。この線状PTCヒータ線に対して、実施例と同じ耐衝撃性試験を行った。

0036

[結果]
不合格。面状発熱体13の一部に破損が見られた。

0037

B.表面温度試験
<試験方法>
線状PTCヒータ線1を、25℃の恒温層に入れ、30分間静置する。その後、AC200Vの電源に接続して通電し、面状発熱体13を発熱させる。10分後に、第2の被覆層18の表面温度を表面温度計アンリツ計器製:型番AM−7002)で測定する。測定は任意の5箇所を測定し、平均値で算出する。
<評価基準>
合格:表面温度(℃)が、25+15℃以上(恒温層の温度より15℃以上高い)
不合格:表面温度(℃)が、25+15℃未満

0038

[実施例]
耐衝撃性試験で用いた実施例品と同じ構成の線状PTCヒータ線1を用いて、表面温度試験を行った。
[結果]
合格。表面温度は41.2℃であった。

0039

[比較例4]
実施例と同じ構成の線状PTCヒータ線を用いた。ただし、用いた線状PTCヒータ線1の厚み(短手方向の厚み)を、第2の被覆層18を厚くすることで、21mmとした。実施例品と同様に通電して面状発熱体13の表面温度を測定した。

0040

[結果]
不合格。表面温度は36.0℃であった。

0041

[考察]
(1)A.耐衝撃性試験において、比較例1で、セラミックス系の面状発熱体13の一部に破損が見られたのは、柔軟性と衝撃吸収性富むシリコン樹脂を被覆層として用いた場合でも、被覆層全体の厚みが薄い場合には、面状発熱体13の保護が十全でないことを示している。このことから、本発明において、線状PTCヒータ線の厚みが使用する面状発熱体13の厚みの5倍以上であることが必要であることが示される。

0042

(2)A.耐衝撃性試験において、比較例2で、セラミックス系の面状発熱体13から金属単紙14の外れが見られたのは、柔軟性と衝撃吸収性に富むシリコン樹脂を被覆層として用いた場合でも、第1の被覆層16と第2の被覆層18との界面に隙間が存在すると、隙間に起因して、面状発熱体13に作用する衝撃力が大きくなったためと解される。このことから、本発明において、発熱本体部の全体が隙間の無い状態でシリコン樹脂で被覆されていることが必要であることが示される。

0043

(3)A.耐衝撃性試験において、比較例3で、セラミックス系の面状発熱体13の一部に破損が見られたのは、被覆樹脂がシリコン樹脂ではなく、塩化ビニル樹脂を用いたことによると解される。本発明者らの実験では、厚み1.6mmの面状発熱体13を使用し、厚さh2が11.6mm、または、厚さh2が17.6mmの条件で耐衝撃性試験を行うと、被覆層がシリコン樹脂の場合にはセラミックス系の面状発熱体13に作用する圧力は100〜500kgf/cm2であったが、被覆層が塩化ビニル樹脂の場合は、衝撃吸収能が劣っているために、1300〜3000kgf/cm2の圧力であった。このことから、本発明において、発熱本体部の全体がシリコン樹脂で被覆されていることが必要であることが示される。

0044

(4)B.表面温度試験は、面状発熱体13の厚みに対する線状PTCヒータ線の厚みの上限を示している。被覆層の厚みが厚いほど、緩衝材としての機能が向上して、衝撃荷重からセラミックス系の面状発熱体13をより十全に保護するが、一方において、面状発熱体13の発熱が被覆層の表面にまで伝達されにくいことが起こり得る。本発明の場合、線状PTCヒータ線で使用されているセラミックス系の面状発熱体13は、電源AC200V、周囲温度25℃、および、線状PTCヒータ線の厚みが19.5mmの条件において、表面温度が周囲温度+15℃(40℃)以上となるものであり、その厚みは1.6mm程度である。この場合、線状PTCヒータ線1の厚みが比較例4のように21mm(21/1.6=13.1)であると、表面への熱伝達に不十分となることがわかる。このことから、本発明において、線状PTCヒータ線の短手方向での厚みの上限は面状発熱体の厚みの13倍を超えないことが好ましいことが示される。

0045

1…線状PTCヒータ線、
10…発熱本体部、
11…第1の給電線、
12…第2の給電線、
13…正温度係数特性を備えた矩形状のセラミックス系の面状発熱体、
14…金属端子、
15…導電ペースト、
16…第1の被覆層、
17…金属の編組線によるシールド、
18…第2の被覆層。

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