図面 (/)

技術 燃料電池

出願人 ダイハツ工業株式会社
発明者 鎌倉正樹勝村卓馬
出願日 2018年2月28日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2018-035367
公開日 2019年9月12日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-153371
状態 未査定
技術分野
  • -
主要キーワード 往復式ポンプ 空気排出弁 冷却媒体排出路 冷却媒体供給路 冷却媒体供給管 冷却媒体排出口 開口面積率 クローズドライン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

各単位セルにおける酸素流量を均一化することができ、低コスト化および出力向上を図ることができる燃料電池を提供すること。

解決手段

燃料電池3では、複数の単位セル45が積層されて形成されるセルスタック10を備え、セルスタック10に、複数の単位セル45のそれぞれに酸素を供給するための酸素供給路91と、複数の単位セル45のそれぞれから排気するための排気路89とを形成する。そして、酸素供給路91および/または排気路89に、酸素の通過を許容する整流貫通穴101を積層方向に沿って互いに独立して複数有する整流板100が、積層方向に沿って備えられる。また、整流板100の開口面積率が、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなる。

概要

背景

従来、固体高分子形の燃料電池として、メタノールジメチルエーテルまたはヒドラジンなどの液体燃料を使用する燃料電池が知られている。

このような燃料電池としては、例えば、複数の単位セルが積層されるスタック構造を有する燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。単位セルは、固体高分子膜からなる電解質層と、電解質層を挟んで対向配置される燃料側電極および酸素側電極と、燃料側電極に対向配置される燃料側セパレータと、酸素側電極に対向配置される酸素側セパレータとを備えている。

そして、そのような燃料電池では、液体燃料が燃料側電極に供給され、また、酸素(空気)が酸素側電極に供給されることにより、各単位セルにおいて、電気化学反応が生じ、発電される。

概要

各単位セルにおける酸素流量を均一化することができ、低コスト化および出力向上をることができる燃料電池を提供すること。燃料電池3では、複数の単位セル45が積層されて形成されるセルスタック10を備え、セルスタック10に、複数の単位セル45のそれぞれに酸素を供給するための酸素供給路91と、複数の単位セル45のそれぞれから排気するための排気路89とを形成する。そして、酸素供給路91および/または排気路89に、酸素の通過を許容する整流貫通穴101を積層方向に沿って互いに独立して複数有する整流板100が、積層方向に沿って備えられる。また、整流板100の開口面積率が、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数の単位セルが積層されてなる積層構造体を備える燃料電池であって、前記複数の単位セルのそれぞれは、膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟むように前記単位セルの積層方向対向配置される1対のセパレータとを備え、前記1対のセパレータには、前記単位セルに供給するための酸素が通過する酸素供給口と、前記単位セルから排気するための排気口とが形成され、前記積層構造体は、前記複数の単位セルが積層されて、複数の前記酸素供給口が前記積層方向に互いに連通することにより形成される酸素供給路と、前記複数の単位セルが積層されて、複数の前記排気口が前記積層方向に互いに連通することにより形成される排気路とを有し、前記酸素供給路および/または前記排気路には、酸素の通過を許容する貫通穴を前記積層方向に沿って互いに独立して複数有する整流板が、前記積層方向に沿って備えられ、前記整流板の開口面積率が、前記酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなることを特徴とする、燃料電池。

技術分野

0001

本発明は、燃料電池、詳しくは、固体高分子形の燃料電池に関する。

背景技術

0002

従来、固体高分子形の燃料電池として、メタノールジメチルエーテルまたはヒドラジンなどの液体燃料を使用する燃料電池が知られている。

0003

このような燃料電池としては、例えば、複数の単位セルが積層されるスタック構造を有する燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。単位セルは、固体高分子膜からなる電解質層と、電解質層を挟んで対向配置される燃料側電極および酸素側電極と、燃料側電極に対向配置される燃料側セパレータと、酸素側電極に対向配置される酸素側セパレータとを備えている。

0004

そして、そのような燃料電池では、液体燃料が燃料側電極に供給され、また、酸素(空気)が酸素側電極に供給されることにより、各単位セルにおいて、電気化学反応が生じ、発電される。

先行技術

0005

特開2013−012324号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかるに、特許文献1に記載の燃料電池において、単位セルの積層体に酸素を供給し、また、その積層体から酸素を排出させる場合、酸素の供給圧力および酸素の排出圧力圧力差(すなわち、酸素流量)が、酸素の流れ方向上流側の単位セルと、酸素の流れ方向下流側の単位セルとで大きく異なる場合がある。このような場合、酸素流量が小さい単位セルにあわせて、高圧で酸素を供給する必要があるため、消費電力が増大して高コスト化する場合がある。また、各単位セル間における出力差が大きくなるため、積層体の全体としての発電効率が低下する場合がある。

0007

本発明は、各単位セルにおける酸素流量を均一化することができ、低コスト化および出力向上を図ることができる燃料電池である。

課題を解決するための手段

0008

本発明[1]は、複数の単位セルが積層されてなる積層構造体を備える燃料電池であって、前記複数の単位セルのそれぞれは、膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟むように前記単位セルの積層方向に対向配置される1対のセパレータとを備え、前記1対のセパレータには、前記単位セルに供給するための酸素が通過する酸素供給口と、前記単位セルから排気するための排気口とが形成され、前記積層構造体は、前記複数の単位セルが積層されて、複数の前記酸素供給口が前記積層方向に互いに連通することにより形成される酸素供給路と、前記複数の単位セルが積層されて、複数の前記排気口が前記積層方向に互いに連通することにより形成される排気路とを有し、前記酸素供給路および/または前記排気路には、酸素の通過を許容する貫通穴を前記積層方向に沿って互いに独立して複数有する整流板が、前記積層方向に沿って備えられ、前記整流板の開口面積率が、前記酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなる、燃料電池を含んでいる。

発明の効果

0009

本発明の燃料電池では、整流板の貫通穴による開口面積率が、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなっているため、酸素の流れ方向上流側において、酸素の供給圧力を増加させることができる。また、酸素の流れ方向下流側において、酸素の排出圧力を増加させることができる。

0010

その結果、本発明の燃料電池では、各単位セルにおける酸素流量を均一化することができ、低コスト化および出力向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0011

図1は、本発明の燃料電池の一実施形態が搭載された電動車両概略構成図を示す。
図2は、図1に示す燃料電池を前右側から見た分解斜視図を示す。
図3は、図1に示す燃料電池を後左側から見た分解斜視図を示す。
図4Aは、図2に示す燃料電池の正面図、図4Bは、図4Aに示す燃料電池のA−A断面図を示す。
図5Aは、図2に示す燃料電池の正面図、図5Bは、図5Aに示す燃料電池のB−B断面図を示す。
図6Aは、図4Bに示す整流板を前右側から見た斜視図を示す。図6Bは、図4Bに示す整流板の上面図を示す。
図7Aは、整流板を備えない燃料電池における酸素の供給圧力および酸素の排出圧力を、CAE(Computer Aided Engineering)構造解析したグラフである。図7Bは、整流板を備える燃料電池における酸素の供給圧力および酸素の排出圧力を、CAE(Computer Aided Engineering)構造解析したグラフである。
図8Aは、本発明の燃料電池の他の実施形態(空気供給路に整流板が備えられる形態)の正面図、図8Bは、図8Aに示す燃料電池のB−B断面図を示す。
図9は、本発明の燃料電池の他の実施形態(整流板に貫通穴が等間隔で形成される形態)の整流板の上面図を示す。

実施例

0012

1.電動車両の全体構成
図1は、本発明の燃料電池の一実施形態が搭載された電動車両の概略構成図を示す。図1において、電動車両1は、燃料電池3およびバッテリ37を選択的に動力源とするハイブリッド車両であって、車両用燃料電池システムとしての燃料電池システム2を搭載している。

0013

燃料電池システム2は、燃料電池3と、燃料給排部4と、空気給排部5と、制御部6と、動力部7とを備えている。

0014

なお、以下の説明において、電動車両1および燃料電池3に関し、方向について言及する場合には、電動車両1が水平面に配置されたときの方向を基準とし、具体的には、各図に示した矢印方向を基準とする。つまり、前後方向および左右方向が水平方向であり、上下方向が鉛直方向である。また、前後方向が積層方向の一例である。

0015

(1)燃料電池
燃料電池3は、詳しくは後述するが、気体燃料または液体燃料が供給される燃料電池であり、好ましくは、液体燃料が供給される燃料電池である。

0016

以下において、液体燃料が直接供給される直接液体燃料形燃料電池について、詳述する。

0017

燃料電池3は、カチオン交換型燃料電池またはアニオン交換型燃料電池として構成されている。燃料電池3は、電動車両1の中央下側に配置されている。

0018

また、燃料電池3の出力電圧は、例えば、0.2〜1.5Vであり、出力電流は、例えば、10〜400Aである。なお、これら出力は、単位セル45(後述)1つあたりの出力である。

0019

(2)燃料給排部
燃料給排部4は、燃料電池3に液体燃料を供給するように構成され、電動車両1において燃料電池3の後側に配置されている。

0020

燃料給排部4は、液体燃料を貯蔵するための燃料タンク15と、燃料タンク15から供給される液体燃料を燃料電池3に供給するための燃料供給管17と、燃料電池3から排出される液体燃料を燃料供給管17に戻すための還流管16とを備えている。

0021

燃料タンク15は、電動車両1における後端部に配置され、略ボックス形状に形成されている。

0022

燃料タンク15に貯蔵される液体燃料としては、含水素液体燃料が挙げられる。含水素液体燃料は、分子中に水素原子を含有する液体燃料であって、例えば、メタノールなどのアルコール類、ジメチルエーテルなどのアルキル基を有するエーテル類ヒドラジン類などが挙げられ、好ましくは、アルコール類およびヒドラジン類が挙げられ、さらに好ましくは、ヒドラジン類が挙げられる。

0023

ヒドラジン類として、具体的には、例えば、ヒドラジン(NH2NH2)、水加ヒドラジン(NH2NH2・H2O)、炭酸ヒドラジン((NH2NH2)2CO2)、塩酸ヒドラジン(NH2NH2・HCl)、硫酸ヒドラジン(NH2NH2・H2SO4)、モノメチルヒドラジン(CH3NHNH2)、ジメチルヒドラジン((CH3)2NNH2、CH3NHNHCH3)、カルボンヒドラジド((NHNH2)2CO)などが挙げられる。上記例示の液体燃料は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。

0024

上記した燃料化合物のうち、炭素を含まない化合物、すなわち、ヒドラジン、水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジンなどは、COおよびCO2の生成がなく、触媒被毒が生じないことから、耐久性の向上を図ることができ、実質的なゼロエミッションを実現することができる。

0025

また、上記例示の液体燃料としては、上記の燃料化合物をそのまま用いてもよいが、上記例示の燃料化合物を、例えば、水および/またはアルコール(例えば、メタノール、エタノールプロパノールイソプロパノールなどの低級アルコールなど)などの溶液として用いることができる。この場合、溶液中の燃料化合物の濃度は、燃料化合物の種類によっても異なるが、例えば、1〜90質量%、好ましくは、1〜30質量%である。

0026

燃料供給管17は、燃料タンク15と燃料電池3とを連結するように設けられ、詳しくは、その一端部(後端部)が燃料タンク15の底壁に接続され、その他端部(前端部)が後述する燃料供給部92に接続されている。

0027

還流管16は、燃料電池3と燃料供給管17とを連結するように設けられ、詳しくは、その一端部(前端部)が後述する燃料排出部97に接続され、その他端部(下端部)が燃料供給管17の途中、すなわち前後方向略中央部分に接続されている。

0028

そのため、燃料電池3、還流管16および燃料供給管17の前側部分は、後述する燃料排出部97から排出される液体燃料が、還流管16および燃料供給管17を介して、再度、後述する燃料供給部92に流れるように形成されるクローズドライン閉流路)を構成する。これにより、燃料電池3には、液体燃料が循環される。

0029

また、燃料給排部4には、液体燃料とガス気体)とを分離するための気液分離器18と、気液分離器18で分離されたガスを排出するためのガス排出管22と、燃料電池3に液体燃料を輸送するための第1燃料輸送ポンプ19および第2燃料輸送ポンプ20とが設けられている。

0030

気液分離器18は、燃料電池3の後上側において、還流管16の途中に介在されている。気液分離器18は、略ボックス形状に形成されており、その底壁に底部流通口24が2つ形成され、その後壁上端部に上部流通口25が1つ形成されている。

0031

そして、気液分離器18は、2つの底部流通口24が還流管16に接続されることにより、還流管16に介装されている。これにより、気液分離器18は、その内部空間が、クローズドラインの一部を形成している。

0032

ガス排出管22は、上部流通口25と電動車両1の外部空間とを連通するように設けられ、詳しくは、その一端部(前端部)が上部流通口25に接続され、その他端部(後端部)が大気開放されている。

0033

第1燃料輸送ポンプ19は、燃料供給管17の後側部分に介在されており、還流管16および燃料供給管17の接続部分と、燃料タンク15との間に配置されている。

0034

第1燃料輸送ポンプ19としては、例えば、ロータリーポンプギヤポンプなどの回転式ポンプピストンポンプダイヤフラムポンプなどの往復式ポンプなど、公知の送液ポンプが挙げられる。

0035

また、第2燃料輸送ポンプ20は、燃料供給管17の前側部分に介在されており、還流管16および燃料供給管17の接続部分と、燃料電池3との間に配置されている。

0036

第2燃料輸送ポンプ20としては、例えば、第1燃料輸送ポンプ19と同様の公知の送液ポンプが挙げられる。

0037

第1燃料輸送ポンプ19および第2燃料輸送ポンプ20のそれぞれは、コントロールユニット34(後述)に電気的に接続されている(図1破線参照)。これにより、コントロールユニット34(後述)からの制御信号が、第1燃料輸送ポンプ19および第2燃料輸送ポンプ20のそれぞれに入力され、コントロールユニット34(後述)が、第1燃料輸送ポンプ19および第2燃料輸送ポンプ20のそれぞれの駆動および停止を制御する。

0038

さらに、燃料給排部4には、燃料供給管17を開閉するための燃料供給弁21と、ガス排出管22を開放するためのガス排出弁23とが設けられている。

0039

燃料供給弁21は、燃料供給管17の前側部分に介在されており、還流管16および燃料供給管17の接続部分と、第1燃料輸送ポンプ19との間に配置されている。燃料供給弁21としては、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が挙げられる。

0040

そして、燃料供給弁21が開放されることにより、燃料タンク15から燃料電池3への液体燃料の供給が可能となり、燃料供給弁21が閉鎖されることにより、燃料タンク15から燃料電池3への液体燃料の供給が規制される。

0041

また、ガス排出弁23は、ガス排出管22の途中に介在されており、ガス排出弁23としては、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が挙げられる。

0042

そして、ガス排出弁23が開放されることにより、気液分離器18からのガスの排出が可能となり、気液分離器18内の圧力が解放され、ガス排出弁23が閉鎖されることにより、気液分離器18からのガスの排出が規制される。

0043

燃料供給弁21およびガス排出弁23のそれぞれは、コントロールユニット34(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット34(後述)からの制御信号が、燃料供給弁21およびガス排出弁23のそれぞれに入力され、コントロールユニット34(後述)が、燃料供給弁21およびガス排出弁23のそれぞれの開閉を制御する。

0044

(3)空気給排部
空気給排部5は、空気を燃料電池3に供給するための空気供給管26と、燃料電池3から排出される空気を外部に排出するための空気排出管27とを備えている。

0045

空気供給管26は、電動車両1の外部空間と燃料電池3とを連通するように設けられ、詳しくは、その一端部(前端部)が大気に開放され、他端部(後端部)が酸素供給部95(後述)に接続されている。

0046

また、空気排出管27は、電動車両1の外部空間と燃料電池3とを連通するように設けられ、詳しくは、その一端部(前端部)が大気に開放され(ドレン)、他端部(後端部)が排気部94(後述)に接続されている。

0047

また、空気給排部5には、燃料電池3に空気を送るための空気供給ポンプ28と、クロスリーク(後述)した液体燃料を回収するための燃料回収部31とが設けられている。

0048

空気供給ポンプ28は、空気供給管26の前側部分に介在されている。空気供給ポンプ28としては、例えば、エアコンプレッサなどの公知の送気ポンプが挙げられる。空気供給ポンプ28は、コントロールユニット34(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット34(後述)からの制御信号が、空気供給ポンプ28に入力され、コントロールユニット34(後述)が、空気供給ポンプ28の駆動および停止を制御する。

0049

燃料回収部31は、空気排出管27の後側部分に介在されており、燃料電池3に対して、空気排出管27内の空気の流れ方向下流側に配置されている。燃料回収部31は、略ボックス形状に形成されており、その後壁における上端部に流入口32が形成され、その前壁における上端部に排気口33が形成されている。

0050

そして、燃料回収部31は、流入口32および排気口33のそれぞれが空気排出管27に接続されることにより、空気排出管27に介装されている。

0051

さらに、空気給排部5には、空気供給管26を開閉するための空気供給弁29と、空気排出管27を開閉するための空気排出弁30とが設けられている。

0052

空気供給弁29は、空気供給管26の後側部分に介在されており、空気供給ポンプ28と燃料電池3との間に配置されている。空気供給弁29としては、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が挙げられる。

0053

そして、空気供給弁29が開放されることにより、燃料電池3への空気の供給が可能となり、空気供給弁29が閉鎖されることにより、燃料電池3への空気の供給が規制される。

0054

空気排出弁30は、空気排出管27の後側部分に介在されており、燃料回収部31に対して空気の流れ方向下流側に配置されている。空気排出弁30としては、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が挙げられる。

0055

そして、空気排出弁30が開放されることにより、燃料電池3からの空気の排出が可能となり、空気排出弁30が閉鎖されることにより、燃料電池3からの空気の排出が規制される。

0056

空気供給弁29および空気排出弁30のそれぞれは、コントロールユニット34(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット34(後述)からの制御信号が、空気供給弁29および空気排出弁30のそれぞれに入力され、コントロールユニット34(後述)が、空気供給弁29および空気排出弁30のそれぞれの開閉を制御する。

0057

(4)制御部
制御部6は、燃料電池システム2を制御するためのコントロールユニット34を備えている。

0058

コントロールユニット34は、電動車両1における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。

0059

(5)動力部
動力部7は、燃料電池3から出力される電気エネルギーを電動車両1の駆動力として機械エネルギーに変換するためのモータ35と、モータ35に電気的に接続されるインバータ36と、モータ35による回生エネルギー蓄電するための動力用バッテリ37と、DC/DCコンバータ38とを備えている。

0060

モータ35は、電動車両1の前端部に配置されており、燃料電池3よりも前側に配置されている。モータ35としては、例えば、三相誘導電動機三相同期電動機などの公知の三相電動機などが挙げられる。

0061

インバータ36は、モータ35と燃料電池3との間に配置されている。インバータ36は、燃料電池3で発電された直流電力交流電力に変換する装置であって、インバータ36としては、例えば、公知のインバータ回路が組み込まれた電力変換装置などが挙げられる。また、インバータ36は、配線により、燃料電池3およびモータ35にそれぞれ電気的に接続されるとともに、図示しないが、コントロールユニット34と電気的に接続されており、これにより、燃料電池3の発電を制御している。

0062

動力用バッテリ37としては、例えば、定格電圧が100V程度のニッケル水素電池や、リチウムイオン電池などの公知の二次電池などが挙げられる。また、動力用バッテリ37は、インバータ36と燃料電池3との間の配線に接続されている。これにより、動力用バッテリ37は、燃料電池3からの電力を蓄電可能、かつ、モータ35に電力を供給可能に構成されている。

0063

DC/DCコンバータ38は、動力用バッテリ37と燃料電池3との間に配置されている。DC/DCコンバータ38は、燃料電池3の出力電圧を昇降圧する機能を有し、燃料電池3の電力および動力用バッテリ37の入出力電力を調整する機能を有している。

0064

そして、DC/DCコンバータ38は、コントロールユニット34と電気的に接続されており(図1の破線参照)、これにより、コントロールユニット34から出力される出力制御信号の入力に応じて、燃料電池3の出力(出力電圧)を制御する。

0065

また、DC/DCコンバータ38は、配線により、燃料電池3および動力用バッテリ37にそれぞれ電気的に接続されるとともに、配線の分岐により、インバータ36に電気的に接続されている。

0066

これにより、DC/DCコンバータ38からモータ35への電力は、インバータ36において直流電力から三相交流電力に変換され、三相交流電力としてモータ35に供給される。

0067

2.燃料電池の詳細
燃料電池3は、図2および図3に示すように、積層構造体の一例としてのセルスタック10と、セルスタック10を挟むように設けられる1対のカバー11とを備えている。

0068

セルスタック10は、複数の単位セル45が前後方向に積層されて形成されている。

0069

各単位セル45は、膜電極接合体46と、1対のセパレータの一例としてのアノード側セパレータ47およびカソード側セパレータ48とを備えている。

0070

膜電極接合体46は、左右方向に延びる正面視略矩形状略平板形状に形成されており、電解質層50と、電解質層50を挟んで前後方向に対向配置される燃料側電極としてのアノード電極51、および、酸素側電極としてのカソード電極52とを備えている。

0071

電解質層50は、カチオン交換型またはアニオン交換型(好ましくは、アニオン交換型)の高分子電解質膜から形成されている。電解質層50の膜厚は、例えば、10〜100μmである。

0072

アノード電極51は、電解質層50の後面すべてにおいて、例えば、触媒を担持した触媒担体により形成されている。なお、触媒担体を用いずに、触媒を、直接、アノード電極51として形成することもできる。アノード電極51は、例えば、10〜200μm、好ましくは、20〜100μmの厚みで形成されている。

0073

カソード電極52は、電解質層50の前面すべてにおいて、例えば、アノード電極51と同様に、触媒を担持した触媒担体により形成されている。カソード電極52は、例えば、10〜300μm、好ましくは、20〜150μmの厚みで形成されている。

0074

アノード側セパレータ47は、膜電極接合体46の後側に隣接配置されており、アノード側セパレータ本体53と、アノード側シール54とを備えている。

0075

アノード側セパレータ本体53は、膜電極接合体46よりも大きな正面視略矩形状の略平板形状に形成されている。

0076

アノード側セパレータ本体53の下端部には、図2図5に示すように、燃料供給口の一例としてのアノード側燃料供給口55と、アノード側冷却媒体供給口56と、排気口の一例としてのアノード側排気口57とが左右方向に並ぶように形成されている。

0077

アノード側燃料供給口55は、後述する燃料流路62に液体燃料を供給するための開口部であって、アノード側セパレータ本体53の右下側端部に配置されている。アノード側燃料供給口55は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0078

アノード側冷却媒体供給口56は、後述する第1冷却媒体流路63に冷却媒体を供給するための開口部であって、アノード側セパレータ本体53の下端部の左右方向中央に配置されている。アノード側冷却媒体供給口56は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0079

アノード側排気口57は、後述する酸素流路79から排気させるための開口部であって、アノード側セパレータ本体53の左下側端部に配置されている。アノード側排気口57は、正面視略略矩形状に貫通形成されている。

0080

また、アノード側セパレータ本体53の上端部には、図2および図3に示すように、燃料排出口の一例としてのアノード側燃料排出口58と、アノード側冷却媒体排出口59と、酸素供給口の一例としてのアノード側酸素供給口60とが左右方向に並ぶように形成されている。

0081

アノード側燃料排出口58は、後述する燃料流路62から液体燃料を排出させるための開口部であって、アノード側セパレータ本体53の左上側端部に配置されている。アノード側燃料排出口58は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0082

アノード側冷却媒体排出口59は、後述する第1冷却媒体流路63から冷却媒体を排出させるための開口部であって、アノード側セパレータ本体53の上端部の左右方向中央に配置されている。アノード側冷却媒体排出口59は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0083

アノード側酸素供給口60は、後述する酸素流路79に酸素を供給するための開口部であって、アノード側セパレータ本体53の右上側端部に配置されている。アノード側酸素供給口60は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0084

また、アノード側セパレータ本体53には、その前面に燃料流路形成領域A1が区画され、その背面に第1冷却媒体流路形成領域A4が区画されている。

0085

燃料流路形成領域A1は、アノード側セパレータ本体53の前面における中央部分に配置されている。燃料流路形成領域A1は、膜電極接合体46と略同一の形状およびサイズに形成され、具体的には、左右方向に延びる正面視略矩形状に形成されている。

0086

燃料流路形成領域A1には、複数の燃料流路62が形成されている。複数の燃料流路62のそれぞれは、燃料流路形成領域A1の前面から後方に向かって凹み、上下に延びる溝部として形成されており、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。

0087

第1冷却媒体流路形成領域A4は、アノード側セパレータ本体53の後面における中央部分に配置されている。また、図示しないが、第1冷却媒体流路形成領域A4は、その下端部がアノード側冷却媒体供給口56と連通しており、その上端部がアノード側冷却媒体排出口59と連通している。

0088

また、第1冷却媒体流路形成領域A4には、複数の第1冷却媒体流路63が形成されている。第1冷却媒体流路63は、第1冷却媒体流路形成領域A4の後面から前方に向かって凹み、上下に延びる溝部として形成されており、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。

0089

また、アノード側セパレータ本体53の後面には、薄肉部64が形成されている。

0090

薄肉部64は、前後方向(アノード側セパレータ47の厚み方向)に投影したときに、燃料流路形成領域A1の投影面の端縁と、アノード側燃料供給口55およびアノード側燃料排出口58のそれぞれの投影面の端縁との間の領域の2箇所に形成されている。なお、図2および図3では、薄肉部64を便宜上省略している。

0091

薄肉部64は、アノード側セパレータ本体53の後面から前方に向かって凹むように形成され、アノード側セパレータ本体53の厚みが薄肉化されている。薄肉部64は、アノード側燃料供給口55およびアノード側燃料排出口58のそれぞれに臨むように形成されている。

0092

また、薄肉部64には、アノード側燃料供給口55およびアノード側燃料排出口58により給排される液体燃料を通過させるための燃料用貫通孔65が形成されている。

0093

より具体的には、アノード側燃料供給口55に臨む薄肉部64に形成される燃料用貫通孔65は、アノード側燃料供給口55と燃料流路62の下端部とを連通させるように、アノード側セパレータ本体53を貫通して形成されている。また、アノード側燃料排出口58に臨む薄肉部64に形成される燃料用貫通孔65は、アノード側燃料排出口58と燃料流路62の上端部とを連通させるように、アノード側セパレータ本体53を貫通して形成されている。

0094

アノード側シール54は、図2図3および図4に示すように、アノード側セパレータ本体53の前面に密着固定されており、アノード側拡散層66と、アノード側シール部分67とを一体的に備えている。

0095

アノード側拡散層66は、例えば、カーボンペーパーあるいはカーボンクロスなどが、必要によりフッ素処理されている硬質ガス透過性材料から形成され、正面視略矩形状の略矩形平板形状に形成されている。また、アノード側拡散層66は、膜電極接合体46と略同一の形状およびサイズに形成され、具体的には、左右方向に延びる正面視略矩形状に形成されている。また、アノード側拡散層66は、燃料流路形成領域A1と前後方向に対向配置されている。

0096

アノード側シール部分67は、例えば、ゴムなどの弾性を有する材料から形成されており、アノード側拡散層66の周囲を囲むように設けられ、アノード側拡散層66の周端部に接合されている。また、アノード側シール部分67は、その前後方向長さ(厚み)が、アノード側拡散層66の前後方向長さ(厚み)よりも長くなるように形成されており、アノード側拡散層66よりも前側に膨出している。

0097

また、アノード側シール部分67には、アノード側拡散層66よりも下側において、3つの第1開口部68が、左右方向に並ぶように形成されている。第1開口部68は、アノード側燃料供給口55、アノード側冷却媒体供給口56およびアノード側排気口57のそれぞれに対応して配置され、アノード側シール部分67を前後方向に貫通して形成されている。3つの第1開口部68のそれぞれは、前後方向に投影したときに、対応するアノード側燃料供給口55、アノード側冷却媒体供給口56およびアノード側排気口57のそれぞれと一致する形状およびサイズに形成されている。なお、アノード側燃料供給口55に対応する第1開口部68が、燃料供給口の一例として対応し、アノード側排気口57に対応する第1開口部68が、酸素排出口の一例として対応する。

0098

そして、3つの第1開口部68のそれぞれは、図4および図5に示すように、対応するアノード側燃料供給口55、アノード側冷却媒体供給口56およびアノード側排気口57のそれぞれと、前後方向に互いに連通するように隣接配置されている。

0099

また、アノード側シール部分67には、図2および図3に示すように、アノード側拡散層66よりも上側において、3つの第2開口部69が、左右方向に並ぶように形成されている。第2開口部69は、アノード側燃料排出口58、アノード側冷却媒体排出口59およびアノード側酸素供給口60のそれぞれに対応して配置され、アノード側シール部分67を前後方向に貫通して形成されている。3つの第2開口部69のそれぞれは、前後方向に投影したときに、対応するアノード側燃料排出口58、アノード側冷却媒体排出口59およびアノード側酸素供給口60のそれぞれと一致する形状およびサイズに形成されている。なお、アノード側燃料排出口58に対応する第2開口部69が、燃料排出口の一例として対応し、アノード側酸素供給口60に対応する第2開口部69が、酸素供給口の一例として対応する。

0100

そして、3つの第2開口部69のそれぞれは、図4および図5に示すように、対応するアノード側燃料排出口58、アノード側冷却媒体排出口59およびアノード側酸素供給口60のそれぞれと、前後方向に互いに連通するように隣接配置されている。

0101

カソード側セパレータ48は、図2および図3に示すように、膜電極接合体46の前側に隣接配置されている。つまり、アノード側セパレータ47およびカソード側セパレータ48は、膜電極接合体46を挟むように、前後方向に対向配置されている。

0102

カソード側セパレータ48は、カソード側セパレータ本体70と、カソード側シール71とを備えている。

0103

カソード側セパレータ本体70は、アノード側セパレータ47と同様に、膜電極接合体46よりも大きな正面視略矩形状の略平板形状に形成されている。

0104

また、カソード側セパレータ本体70の下端部には、燃料供給口の一例としてのカソード側燃料供給口72と、カソード側冷却媒体供給口73と、排気口の一例としてのカソード側排気口74とが左右方向に並ぶように形成されている。

0105

カソード側燃料供給口72は、燃料流路62に燃料を供給するための開口部であって、カソード側セパレータ本体70の右下側端部に配置されている。カソード側燃料供給口72は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0106

カソード側冷却媒体供給口73は、後述する第2冷却媒体流路78に冷却媒体を供給するための開口部であって、カソード側セパレータ本体70の下端部の左右方向中央に配置されている。カソード側冷却媒体供給口73は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0107

カソード側排気口74は、後述する酸素流路79から排気させるための開口部であって、カソード側セパレータ本体70の左下側端部に配置されている。カソード側排気口74は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0108

また、カソード側セパレータ本体70の上端部には、アノード側セパレータ47と同様に、燃料排出口の一例としてのカソード側燃料排出口75と、カソード側冷却媒体排出口76と、酸素供給口の一例としてのカソード側酸素供給口77とが左右方向に並ぶように形成されている。

0109

カソード側燃料排出口75は、燃料流路62から液体燃料を排出させるための開口部であって、カソード側セパレータ本体70の左上側端部に配置されている。カソード側燃料排出口75は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0110

カソード側冷却媒体排出口76は、後述する第2冷却媒体流路78から冷却媒体を排出させるための開口部であって、カソード側セパレータ本体70の上端部の左右方向中央に配置されている。カソード側冷却媒体排出口76は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0111

カソード側酸素供給口77は、後述する酸素流路79に酸素を供給するための開口部であって、カソード側セパレータ本体70の右上側端部に配置されている。カソード側酸素供給口77は、正面視略矩形状に貫通形成されている。

0112

また、カソード側セパレータ本体70には、その前面に第2冷却媒体流路形成領域A2が区画され、その後面に酸素流路形成領域A3が区画されている。

0113

第2冷却媒体流路形成領域A2は、カソード側セパレータ本体70の前面における中央部分に配置されている。また、図示しないが、第2冷却媒体流路形成領域A2は、その下端部がカソード側冷却媒体供給口73と連通しており、その上端部がカソード側冷却媒体排出口76と連通している。

0114

また、第2冷却媒体流路形成領域A2には、複数の第2冷却媒体流路78が形成されている。複数の第2冷却媒体流路78のそれぞれは、第2冷却媒体流路形成領域A2の前面から後方に向かって凹み、上下に延びる溝部として形成されており、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。

0115

また、酸素流路形成領域A3は、カソード側セパレータ本体70の後面おける中央部分に配置されている。また、図示しないが、酸素流路形成領域A3は、膜電極接合体46と略同一の形状およびサイズに形成され、具体的には、左右方向に延びる正面視略矩形状に形成されている。

0116

また、酸素流路形成領域A3には、複数の酸素流路79が形成されている。複数の酸素流路79のそれぞれは、酸素流路形成領域A3の後面から前方に向かって凹み、上下に延びる溝部として形成されており、左右方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。

0117

また、カソード側セパレータ本体70の前面には、図5Bに示すように、アノード側セパレータ47の後面と同様に、薄肉部80が形成されている。

0118

薄肉部80は、前後方向(カソード側セパレータ48の厚み方向)に投影したときに、第2冷却媒体流路形成領域A2の投影面の端縁と、カソード側酸素供給口77およびカソード側排気口74のそれぞれの投影面の端縁との間の領域の2箇所に形成されている。なお、図2および図3では、薄肉部80を便宜上省略している。

0119

薄肉部80は、図5Bに示すように、カソード側セパレータ本体70の前面から後方に向かって凹むように形成され、カソード側セパレータ本体70の厚みが薄肉化されている。薄肉部80は、カソード側酸素供給口77およびカソード側排気口74のそれぞれに臨むように形成されている。

0120

また、薄肉部80には、カソード側酸素供給口77およびカソード側排気口74により給排される液体燃料を通過させるための酸素用貫通孔81が形成されている。

0121

より具体的には、カソード側酸素供給口77に臨む薄肉部80に形成される酸素用貫通孔81は、カソード側酸素供給口77と酸素流路79の上端部とを連通させるように、カソード側セパレータ本体70を貫通して形成されている。また、カソード側排気口74に臨む薄肉部80に形成される酸素用貫通孔81は、カソード側排気口74と酸素流路79の下端部とを連通させるように、カソード側セパレータ本体70を貫通して形成されている。

0122

カソード側シール71は、図2図3および図5に示すように、カソード側セパレータ本体70の後面に密着固定されており、カソード側拡散層82と、カソード側シール部分83とを一体的に備えている。

0123

カソード側拡散層82は、図2および図3に示すように、例えば、アノード側拡散層66と同様の硬質のガス透過性材料から形成され、正面視略矩形状の略矩形平板形状に形成されている。また、カソード側拡散層82は、膜電極接合体46と略同一の形状およびサイズに形成され、具体的には、左右方向に延びる正面視略矩形状に形成されている。また、カソード側拡散層82は、酸素流路形成領域A3と前後方向に対向配置されている。

0124

カソード側シール部分83は、例えば、ゴムなどの弾性を有する材料から形成されており、カソード側拡散層82の周囲を囲むように設けられ、カソード側拡散層82の周端部に接合されている。また、カソード側シール部分83は、その前後方向(厚み方向)長さが、カソード側拡散層82の前後方向長さよりも長くなるように形成されており、カソード側拡散層82よりも後側に膨出している。

0125

また、カソード側シール部分83には、カソード側拡散層82よりも下側において、3つの第3開口部84が、左右方向に並ぶように形成されている。第3開口部84は、カソード側燃料供給口72、カソード側冷却媒体供給口73およびカソード側排気口74のそれぞれに対応して配置され、カソード側シール部分83を前後方向に貫通して形成されている。3つの第3開口部84のそれぞれは、前後方向に投影したときに、対応するカソード側燃料供給口72、カソード側冷却媒体供給口73およびカソード側排気口74のそれぞれと一致する形状およびサイズに形成されている。なお、カソード側燃料供給口72に対応する第3開口部84が、燃料供給口の一例として対応し、カソード側排気口74に対応する第3開口部84が、酸素排出口の一例として対応する。

0126

そして、3つの第3開口部84のそれぞれは、図4および図5に示すように、対応するカソード側燃料供給口72、カソード側冷却媒体供給口73およびカソード側排気口74のそれぞれと前後方向に互いに連通するように、対応するカソード側燃料供給口72、カソード側冷却媒体供給口73およびカソード側排気口74の後側に隣接配置されるとともに、3つの第1開口部68のぞれぞれと前後方向に互いに連通するように、3つの第1開口部68の前側に隣接配置されている。

0127

また、カソード側シール部分83には、図2および図3に示すように、カソード側拡散層82よりも上側において、3つの第4開口部85が、左右方向に並ぶように形成されている。第4開口部85は、カソード側燃料排出口75、カソード側冷却媒体排出口76およびカソード側酸素供給口77のそれぞれに対応して配置され、カソード側シール部分83を前後方向に貫通して形成されている。3つの第4開口部85のそれぞれは、前後方向に投影したときに、対応するカソード側燃料排出口75、カソード側冷却媒体排出口76およびカソード側酸素供給口77のそれぞれと一致する形状およびサイズに形成されている。なお、カソード側燃料排出口75に対応する第4開口部85が、燃料排出口の一例として対応し、カソード側酸素供給口77に対応する第4開口部85が、酸素供給口の一例として対応する。

0128

そして、3つの第4開口部85のそれぞれは、図4および図5に示すように、対応するカソード側燃料排出口75、カソード側冷却媒体排出口76およびカソード側酸素供給口77のそれぞれと前後方向に互いに連通するように、対応するカソード側燃料排出口75、カソード側冷却媒体排出口76およびカソード側酸素供給口77の後側に隣接配置されるとともに、3つの第2開口部69のぞれぞれと前後方向に互いに連通するように、3つの第2開口部69の前側に隣接配置されている。

0129

このような単位セル45は、上記し、図4および図5に示すように、前後方向に積層され、セルスタック10を構成する。

0130

セルスタック10には、図4Bに示すように、各単位セル45のアノード電極51に液体燃料を供給するための燃料供給路88と、各単位セル45のアノード電極51から液体燃料を排出するための燃料排出路90とが形成されている。

0131

燃料供給路88は、セルスタック10の右下端部において、前後方向に複数の単位セル45を貫通(通過)するように形成されている。詳しくは、燃料供給路88は、各単位セル45のカソード側燃料供給口72、第3開口部84、第1開口部68およびアノード側燃料供給口55が前後方向に互いに連通することにより形成されている。

0132

燃料排出路90は、セルスタック10の左上端部において、前後方向に複数の単位セル45を貫通(通過)するように形成されている。詳しくは、燃料排出路90は、各単位セル45のアノード側燃料排出口58、第2開口部69、第4開口部85およびカソード側燃料排出口75が前後方向に互いに連通することにより形成されている。

0133

また、燃料供給路88および燃料排出路90は、各単位セル45の上下2つの燃料用貫通孔65および燃料流路62を介して互いに連通している。

0134

また、セルスタック10には、図5Bに示すように、各単位セル45のカソード電極52に酸素を供給するための酸素供給路91と、各単位セル45のカソード電極52から排気するための排気路89とが形成されている。

0135

酸素供給路91は、セルスタック10の右上端部において、前後方向に複数の単位セル45を貫通(通過)するように形成されている。詳しくは、酸素供給路91は、各単位セル45のカソード側酸素供給口77、第4開口部85、第2開口部69およびアノード側酸素供給口60が前後方向に互いに連通することにより形成されている。

0136

排気路89は、セルスタック10の左下端部において、前後方向に複数の単位セル45を貫通(通過)するように形成されている。詳しくは、排気路89は、各単位セル45のアノード側排気口57、第1開口部68、第3開口部84およびカソード側排気口74が前後方向に互いに連通することにより形成されている。

0137

また、酸素供給路91および排気路89は、各単位セル45の上下2つの酸素用貫通孔81および酸素流路79を介して互いに連通している。

0138

また、セルスタック10には、図示しないが、各単位セル45の第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78に冷却媒体を供給するための冷却媒体供給路と、各単位セル45の第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78から冷却媒体を排出するための冷却媒体排出路とが形成されている。

0139

冷却媒体供給路(図示せず)は、セルスタック10の下端部における左右方向中央において、前後方向に複数の単位セル45を貫通(通過)するように形成されている。詳しくは、冷却媒体供給路(図示せず)は、図2および図3に示すように、各単位セル45のカソード側冷却媒体供給口73、第3開口部84、第1開口部68およびアノード側冷却媒体供給口56が前後方向に互いに連通することにより形成されている。冷却媒体排出路(図示せず)は、セルスタック10の上端部における左右方向中央において、前後方向に複数の単位セル45を貫通(通過)するように形成されている。詳しくは、冷却媒体排出路(図示せず)は、各単位セル45のアノード側冷却媒体排出口59、第2開口部69、第4開口部85およびカソード側冷却媒体排出口76が前後方向に互いに連通することにより形成されている。

0140

また、冷却媒体供給路(図示せず)および冷却媒体排出路(図示せず)は、各単位セル45の第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78を介して互いに連通している。

0141

なお、互いに前後方向に隣接されるアノード側セパレータ本体53とカソード側セパレータ本体70との間には、図示しないシール部材が介在されている。シール部材(図示せず)は、少なくとも、アノード側燃料供給口55およびカソード側燃料供給口72と、アノード側燃料排出口58およびカソード側燃料排出口75と、アノード側酸素供給口60およびカソード側酸素供給口77と、アノード側排気口57およびカソード側排気口74とを囲むように設けられ、アノード側冷却媒体供給口56およびアノード側冷却媒体排出口59による第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78への冷却媒体の通過を許容する。

0142

1対のカバー11は、正面視略矩形状の略平板形状に形成され、アノード側セパレータ47およびカソード側セパレータ本体70のぞれぞれと同一のサイズに形成されている。

0143

また、前側のカバー11には、図2に示すように、上側部分において、3つの貫通穴98が形成されており、燃料排出部97と、冷却媒体排出部96と、酸素供給部95とが設けられている。

0144

具体的には、前側のカバー11の上側部分に形成される貫通穴98は、左側から右側に向かって順に、燃料排出路90、冷却媒体排出路(図示せず)および酸素供給路91のそれぞれに対応して形成され、左右方向に互いに間隔を隔てて形成されている(図4および図5参照)。

0145

また、前側のカバー11の各貫通穴98は、正面視略円形状に形成され、カバー11を前後方向に貫通して形成されている。

0146

燃料排出部97は、図2および図3に示すように、単位セル45から燃料を排出させるために設けられ、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。また、燃料排出部97は、図4Bに示すように、その後端部が左上側の貫通穴98に嵌入されることにより、その内部空間が燃料排出路90の上端部と連通するように、前側のカバー11の左上側端部に配置されている。

0147

冷却媒体排出部96は、図2および図3に示すように、単位セル45から冷却媒体を排出させるために設けられ、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。また、冷却媒体排出部96は、その後端部が上側中央の貫通穴98に嵌入されることにより、その内部空間が冷却媒体排出路(図示せず)と連通するように、前側のカバー11の上端部の左右方向中央に配置されている。

0148

酸素供給部95は、単位セル45に酸素を供給するために設けられ、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。また、酸素供給部95は、図5Bに示すように、その後端部が右上側の貫通穴98に嵌入されることにより、その内部空間が酸素供給路91の上端部と連通するように、前側のカバー11の右上側端部に配置されている。

0149

また、後側のカバー11には、図3に示すように、下側部分において、3つの貫通穴98が形成されており、燃料供給部92と、冷却媒体供給部93と、排気部94とが設けられている。

0150

具体的には、後側のカバー11の下側部分に形成される貫通穴98は、右側から左側に向かって順に、燃料供給路88、冷却媒体供給路(図示せず)および排気路89のそれぞれに対応して形成され、左右方向に互いに間隔を隔てて形成されている(図4および図5参照)。

0151

なお、前側のカバー11と、それに隣接するカソード側セパレータ本体70との間には、図示しないシール部材が介在されている。シール部材(図示せず)は、少なくとも、カソード側燃料供給口72、カソード側排気口74、カソード側燃料排出口75およびカソード側酸素供給口77を囲むように設けられ、カソード側冷却媒体供給口73による第2冷却媒体流路78への冷却媒体の通過を許容する。

0152

また、後側のカバー11の各貫通穴98は、正面視略円形状に形成され、カバー11を前後方向に貫通して形成されている。

0153

燃料供給部92は、単位セル45に液体燃料を供給するために設けられ、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。また、燃料供給部92は、図4Bに示すように、その前端部が右下側の貫通穴98に嵌入されることにより、その内部空間が燃料供給路88の下端部と連通するように、後側のカバー11の右下側端部に配置されている。

0154

冷却媒体供給部93は、図2および図3に示すように、単位セル45に冷却媒体を供給するために設けられ、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。また、冷却媒体供給部93は、その前端部が下側中央の貫通穴98に嵌入されることにより、その内部空間が冷却媒体供給路(図示せず)と連通するように、後側のカバー11の下端部の左右方向中央に配置されている。

0155

排気部94は、単位セル45から酸素を排出させるために設けられ、前後方向に延びる略円筒形状に形成されている。また、排気部94は、図5Bに示すように、その前端部が左下側の貫通穴98に嵌入されることにより、その内部空間が排気路89の下端部と連通するように、後側のカバー11の左下側端部に配置されている。

0156

なお、後側のカバー11と、それに隣接するアノード側セパレータ本体53との間には、図示しないシール部材が介在されている。シール部材(図示せず)は、少なくとも、アノード側燃料供給口55、アノード側排気口57、アノード側酸素供給口60およびアノード側燃料排出口58を囲むように設けられ、アノード側冷却媒体供給口56による第1冷却媒体流路63への冷却媒体の通過を許容する。

0157

また、図5Bに示すように、燃料電池3の排気路89には、整流板100が設けられている。

0158

整流板100は、アノード側セパレータ47およびカソード側セパレータ48とは別部材として構成されており、例えば、エンジニアリングプラスチックなどの絶縁性樹脂材料から形成されている。

0159

整流板100は、図6Aおよび図6Bに示すように、排気路89の左右方向長さ(内寸)と略同一の左右方向長さを有し、排気路89の前後方向長さ(内寸)と略同一の前後方向長さを有する上面視略矩形状の板状部材として形成されている。整流板100の厚みは、例えば、1〜10mmである。

0160

また、整流板100は、酸素の通過を許容する貫通穴の一例としての整流貫通穴101を、整流板100の長手方向(単位セル45の積層方向(排気路89における酸素の流れ方向))に沿って、互いに独立して複数有している。

0161

なお、図5Bにおいては、整流貫通穴101を省略して示している。

0162

各整流貫通穴101は、図6Aおよび図6Bに示されるように、整流板100の幅方向(左右方向)に沿って延び、整流板100を厚み方向に貫通する上面視略矩形状のスリットとして形成されている。

0163

このような整流貫通穴101は、整流板100の長手方向(前後方向)前後方向において互いに間隔を隔てるように、複数(図6では8つ)形成されている。また、各整流貫通穴101は、例えば、同一形状に形成されており、整流板100の長手方向(前後方向(排気路89における酸素の流れ方向))に沿って、不等間隔に形成されている。

0164

なお、各整流貫通穴101の間隔(距離)は、図6Bに2点鎖線で示されるように、整流貫通穴101の幅方向(整流板100の前後方向)における中心線を基準とする。

0165

より具体的には、各整流貫通穴101は、整流板100の前側(すなわち、排気路89における酸素の流れ方向上流側)において互いに隣り合う整流貫通穴101の間隔Lが比較的狭くなるように、形成されている。

0166

また、各整流貫通穴101は、整流板100の後側(すなわち、排気路89における酸素の流れ方向下流側)において互いに隣り合う整流貫通穴101の間隔Lが比較的広くなるように、形成されている。

0167

好ましくは、各整流貫通穴101は、整流板100の最も前側において互いに隣り合う整流貫通穴101の間隔Lが最も狭く、かつ、整流板100の最も後側において互いに隣り合う整流貫通穴101の間隔Lが最も広くなるように、形成されている。

0168

すなわち、この整流板100では、隣り合う整流貫通穴101の間隔Lが酸素の流れ方向上流側から下流側へ向かうに従って大きくなるように、整流貫通穴101が形成される。これによって、整流板100の上面視における開口面積率を、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくできる。

0169

開口面積率とは、整流板100を所定面積毎に区画した場合の上面視において、各区間総面積に対する整流貫通穴101の面積(合計)の割合である。

0170

例えば、整流板100を前後方向に沿って等間隔の複数区間(例えば、2〜30区間、好ましくは、2〜5区間)に区分し、上面視における各区間の総面積に対する整流貫通穴101の面積を求めることにより、開口面積率が算出される。

0171

より具体的には、例えば、図6Bに破線で示されるように、整流板100を前後方向に沿って3つの区間Sに区分し、整流板100の前側から後側に向かって、区間S1、区間S2および区間S3と呼称する。

0172

このような整流板100を、図5Bに示されるように、排気路89に配置すると、区間S1が酸素の流れ方向における最も上流側に対応し、区間S2が酸素の流れ方向中流域に対応し、区間S3が酸素の流れ方向における最も下流側に対応する。

0173

このような整流板100では、酸素の流れ方向における上流側(前側)の区間S1では、開口面積率(区間S1の整流貫通穴101の合計面積/区間S1の総面積)が、下流側(後側)の区間S3の開口面積率に比べて大きくなっている。

0174

換言すれば、酸素の流れ方向における下流側(後側)の区間S3では、開口面積率(区間S3の整流貫通穴101の合計面積/区間S3の総面積)が、上流側(前側)の区間S1の開口面積率に比べて小さくなっている。

0175

また、酸素の流れ方向における中流域の区間S2では、開口面積率(区間S2の整流貫通穴101の合計面積/区間S2の総面積)が、上流側の区間S1の開口面積率に比べて小さくなっており、かつ、下流側の区間S3の開口面積率に比べて大きくなっている。

0176

すなわち、整流貫通穴101による開口面積率が、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなるように、整流板100および整流貫通穴101が形成されている。

0177

また、このような整流板100は、図5Bが参照されるように、排気路89を上下方向に分割するように、排気路89に配置および固定される。これにより、排気路89において、整流板100により分割される上側の空間が、整流板100により分割される下側の空間よりも狭くなる。

0178

また、整流板100は、整流板100の前端部が排気路89の前端部と接触し、整流板100の後端部が排気路89の後端部と接触するように配置され、さらに、整流板100の下面が、排気部94よりも上側になるように、固定される。

0179

これにより、酸素供給部95から供給され、酸素流路79を通過した空気が、整流板100の整流貫通穴101を通過した後に、排気部94から排出可能とされている。

0180

また、この燃料電池3には、さらに、導電性材料によって形成される図示しない集電板が備えられており、集電板(図示せず)に備えられた端子から燃料電池3で発生した起電力を外部に取り出すことができるように構成されている。

0181

3.発電動作
次いで、電動車両1における発電について説明する。

0182

電動車両1では、図1に示すように、発電動作時において、まず、コントロールユニット34からの制御信号により、燃料供給弁21、ガス排出弁23、空気供給弁29および空気排出弁30が開放されるとともに、第1燃料輸送ポンプ19、第2燃料輸送ポンプ20および空気供給ポンプ28が駆動される。

0183

そうすると、燃料タンク15に貯蔵される液体燃料が、第1燃料輸送ポンプ19および第2燃料輸送ポンプ20の駆動により、燃料供給管17を介して、図4Bに示す燃料供給部92に供給される。また、空気供給ポンプ28の駆動により、空気供給管26に電動車両1の外部から酸素、具体的には、空気が取り込まれ、その空気が、空気供給管26を介して、図5Bに示す酸素供給部95に供給される。

0184

さらに、図示しないが、冷却媒体(例えば、水)が、冷却媒体供給管(図示せず)を介して、冷却媒体供給部93に供給される。

0185

燃料供給部92に供給された液体燃料は、図4Bに示すように、燃料供給部92を介して、燃料供給路88に、燃料方向X(後側から前側に向かう方向)に沿って供給される。

0186

そして、燃料供給路88内に供給された液体燃料は、各単位セル45のカソード側燃料供給口72を通過し、アノード側燃料供給口55に到達する。

0187

そうすると、各単位セル45のそれぞれにおいて、液体燃料は、液体燃料の流圧により、各燃料用貫通孔65に供給された後、各燃料用貫通孔65を通過して、各燃料流路62(燃料流路形成領域A1)の下端部に供給される。また、燃料流路62に供給された液体燃料は、アノード側拡散層66の後面と接触しながら、燃料流路62に沿って上方に向かって移動され、上側の燃料用貫通孔65に到達する。

0188

そうすると、液体燃料は、各燃料用貫通孔65を通過し、各アノード側燃料排出口58に排出され、燃料排出路90に到達する。

0189

そして、燃料排出路90に到達した液体燃料は、燃料方向X(後側から前側に向かう方向)に沿って移動され、各カソード側燃料排出口75を通過して燃料排出部97から排出される。

0190

また、酸素供給部95に供給された空気は、図5Bに示すように、酸素供給部95を介して、酸素供給路91に、酸素方向Y(前側から後側に向かう方向)に沿って供給される。

0191

そして、酸素供給路91内に供給された空気は、各単位セル45のアノード側酸素供給口60を通過し、カソード側酸素供給口77に到達する。

0192

そうすると、各単位セル45のそれぞれにおいて、空気は、各酸素用貫通孔81に供給された後、各酸素用貫通孔81を通過して、各酸素流路79(酸素流路形成領域A3)の上端部に供給される。そして、酸素流路79に供給された空気は、カソード側拡散層82の前面と接触しながら、酸素流路79に沿って下方に向かって移動され、下側の酸素用貫通孔81に到達する。

0193

そうすると、空気は、各酸素用貫通孔81を通過し、各カソード側排気口74に排出され、排気路89に到達する。

0194

そして、排気路89に到達した空気の一部は、整流板100によりき止められ、空気の残部が、整流板100の整流貫通穴101を通過し、整流板100の上側から下側へ移動する。

0195

その後、整流貫通穴101を通過した空気のみが、整流板100の下側において、酸素方向Y(前側から後側に向かう方向)に沿って移動され、各アノード側排気口57を通過して排気部94から排出される。

0196

このようにして、液体燃料は、燃料流路62に供給され、アノード側拡散層66を介して、アノード電極51に供給される。また、酸素(空気)は、酸素流路79に供給され、カソード側拡散層82を介して、カソード電極52に供給される。

0197

このとき、アノード電極51およびカソード電極52において、連続的に電気化学的反応が生じ、燃料電池3では、起電力が生じ発電される。例えば、液体燃料がヒドラジンである場合、各単位セル45では、下記反応式(1)〜(3)で表される反応が生じ、燃料電池3の発電が行なわれる。
(1) N2H4+4OH−→N2+4H2O+4e− (アノード電極51での反応)
(2) O2+2H2O+4e−→4OH− (カソード電極52での反応)
(3) N2H4+O2→N2+2H2O (単位セル45全体での反応)
また、冷却媒体供給部93に供給された冷却媒体は、冷却媒体供給部93を介して、冷却媒体供給路(図示せず)に供給され、さらには、図4Bおよび図5Bに示すように、第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78に供給される。そして、第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78に供給された冷却媒体は、第1冷却媒体流路63および第2冷却媒体流路78を下側から上側に通過した後、冷却媒体排出路(図示せず)に到達し、冷却媒体排出部96から、燃料電池3外に排出される。これにより、各単位セル45が、所定の温度(例えば、−30〜120℃)に冷却される。

0198

4.作用・効果
上記したように燃料電池3に酸素を供給し、また、その燃料電池3から酸素を排出させる場合、整流板100を設けないと、酸素の供給圧力および酸素の排出圧力の圧力差(すなわち、酸素流量)が、酸素の流れ方向上流側の単位セル45と、酸素の流れ方向下流側の単位セル45とで大きく異なる場合がある。

0199

図7Aに、整流板100を備えない燃料電池3における酸素の供給圧力および酸素の排出圧力を、CAE(Computer Aided Engineering)構造解析したグラフを示す。また、図7Bに、整流板100を備える燃料電池3における酸素の供給圧力および酸素の排出圧力を、CAE(Computer Aided Engineering)構造解析したグラフを示す。

0200

図7Aに示されるように、通常、整流板100を備えない燃料電池3では、酸素の流れ方向上流側では、単位セル45に対する酸素の供給圧力が比較的低くなり、また、酸素の流れ方向下流側では、単位セル45に対する酸素の供給圧力が比較的高くなる。

0201

また、酸素の流れ方向上流側では、単位セル45からの酸素の排出圧力が比較的高くなり、また、酸素の流れ方向下流側では、単位セル45からの酸素の排出圧力が比較的低くなる。

0202

このような場合において、各単位セル45に対する酸素の供給量は、酸素の供給圧力と酸素の排出圧力との圧力差に依存する。

0203

例えば、図7Aでは、酸素の流れ方向上流側の単位セル45では、酸素の供給圧力と酸素の排出圧力との圧力差が491.7Paであるのに対して、酸素の流れ方向下流側の単位セル45では、酸素の供給圧力と酸素の排出圧力との圧力差が549.6Paであり、それらの間に57.9Paの差異が生じている。

0204

そのため、酸素の流れ方向上流側の単位セル45と、酸素の流れ方向下流側の単位セル45とにおいて、酸素の供給量にばらつきが生じ、発電効率の低下を惹起する場合がある。

0205

また、酸素の供給量が少ない単位セル45にあわせて、空気供給ポンプ28の出力を上げて、より高圧で酸素を供給する場合、消費電力が増大して高コスト化する場合がある。

0206

これに対して、上記の燃料電池3では、整流板100が備えられており、また、整流板100の整流貫通穴101による開口面積率が、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなっている。

0207

そのため、図7Bに示されるように、酸素の流れ方向上流側において、酸素の供給圧力を増加させることができ、また、酸素の流れ方向下流側において、酸素の排出圧力を増加させることができる。

0208

具体的には、図7Bでは、酸素の流れ方向上流側の単位セル45では、酸素の供給圧力と酸素の排出圧力との圧力差が525.1Paであり、酸素の流れ方向下流側の単位セル45では、酸素の供給圧力と酸素の排出圧力との圧力差が540.0Paであり、それらの差異が14.9Paに低減されている。

0209

つまり、整流板100を備える上記の燃料電池3では、各単位セル45における酸素流量の差異を低減して、酸素流量の均一化を図ることができ、低コスト化および出力向上を図ることができる。

0210

5.変形例
上記した燃料電池3では、排気路89に整流板100を備えることにより、各単位セル45における酸素流量を均一化しているが、例えば、図8Aおよび図8Bに示されるように、排気路89に代えて、酸素供給路91に整流板100を備えることもできる。

0211

このような場合、整流板100は、整流板100の前端部が酸素供給路91の前端部と接触し、整流板100の後端部が酸素供給路91の後端部と接触するように配置され、さらに、整流板100の上面が、酸素供給部95よりも下側になるように、固定されている。

0212

これにより、酸素供給部95から供給された空気が、整流板100の整流貫通穴101を通過した後に、酸素流路79を通過した後に、排気部94から排出可能とされている。

0213

このような方法でも、酸素の流れ方向上流側において、酸素の供給圧力を増加させることができ、また、酸素の流れ方向下流側において、酸素の排出圧力を増加させることができる。

0214

その結果、上記の燃料電池3では、各単位セル45における酸素流量を均一化することができ、低コスト化および出力向上を図ることができる。

0215

さらには、図示しないが、排気路89と酸素供給路91との両方に、整流板100を備えることもできる。

0216

効率的に酸素流量を均一化する観点から、好ましくは、少なくとも排気路89に整流板100を備える。また、好ましくは、酸素供給路91に整流板100を備えることなく、排気路89に整流板100を備える。

0217

また、上記した説明では、複数の整流貫通穴101の大きさを同じにし、かつ、隣り合う整流貫通穴101の間隔Lを酸素の流れ方向上流側から下流側へ向かうに従って大きくすることによって、整流板100の開口面積率を、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくしている。

0218

しかし、整流板100の開口面積率を、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくできれば、その方法は特に限定されず、例えば、図9に示されるように、隣り合う整流貫通穴101の間隔Lを等間隔にし、かつ、整流貫通穴101の大きさを、酸素の流れ方向上流側から下流側へ向かうに従って小さくすることもできる。

0219

このような整流板100でも、酸素の流れ方向における上流側(前側)の区間S1では、開口面積率(区間S1の整流貫通穴101の合計面積/区間S1の総面積)が、下流側(後側)の区間S3の開口面積率に比べて大きくなっている。

0220

換言すれば、酸素の流れ方向における下流側(後側)の区間S3では、開口面積率(区間S3の整流貫通穴101の合計面積/区間S3の総面積)が、上流側(前側)の区間S1の開口面積率に比べて小さくなっている。

0221

また、酸素の流れ方向における中流域の区間S2では、開口面積率(区間S2の整流貫通穴101の合計面積/区間S2の総面積)が、上流側の区間S1の開口面積率に比べて小さくなっており、かつ、下流側の区間S3の開口面積率に比べて大きくなっている。

0222

すなわち、整流貫通穴101による開口面積率が、酸素の流れ方向上流側から下流側に向かうに従って小さくなるように、整流板100および整流貫通穴101が形成されている。

0223

このような整流板100を用いても、酸素の流れ方向上流側において、酸素の供給圧力を増加させることができ、また、酸素の流れ方向下流側において、酸素の排出圧力を増加させることができる。

0224

その結果、上記の燃料電池3では、各単位セル45における酸素流量を均一化することができ、低コスト化および出力向上を図ることができる。

0225

さらには、図示しないが、整流貫通穴101の大きさを、酸素の流れ方向上流側から下流側へ向かうに従って小さくし、かつ、隣り合う整流貫通穴101の間隔Lを酸素の流れ方向上流側から下流側へ向かうに従って大きくすることもできる。

0226

効率的に酸素流量を均一化する観点から、好ましくは、複数の整流貫通穴101の大きさを同じにし、かつ、隣り合う整流貫通穴101の間隔Lを酸素の流れ方向上流側から下流側へ向かうに従って大きくする。

0227

また、上記した説明では、整流貫通穴101をスリット形状としているが、整流貫通穴101の形状は、特に制限されず、例えば、円形状、多角形状などであってもよい。

0228

3燃料電池
10セルスタック
45単位セル
46膜電極接合体
47アノード側セパレータ
48カソード側セパレータ
89排気路
91酸素供給路
100整流板
101整流貫通穴

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

この 技術と関連性が強い技術

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い法人

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い人物

該当するデータがありません

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ