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技術 光通信配線の心線対照方法及び心線対照システム

出願人 日本電信電話株式会社
発明者 高橋央鬼頭千尋戸毛邦弘真鍋哲也
出願日 2018年3月6日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-040252
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-152847
状態 未査定
技術分野 光学装置、光ファイバーの試験 ライトガイド一般及び応用
主要キーワード 撤去工事 作業区間 電気スペクトル 設備量 コロケーション 作業数 光サービス 通信配線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (11)

課題

従来よりも少ない作業数作業対象光通信配線心線対照が可能な光通信配線の心線対照方法及び心線対照システムを提供する。

解決手段

心線対照システムであって、光カプラ130は、光源110から出力される試験光分岐して一方を接続ポート140を介して作業対象の光通信配線171の一端に出力し、分岐した試験光の他方を光反射器150に出力し、作業対象の光通信配線から接続ポートを介して入力される試験光の戻り光と、光反射器によって反射された試験光と、を合波して干渉光測定器120に出力するように構成され、干渉光測定器は、合波光の光強度に基づいて光通信配線群のうちの1又は複数の光通信配線に作業対象の光通信配線が含まれるか否かを判定する。

概要

背景

近年、通信事業者通信ビルデータセンタなどにおいては、数多くの光サービス加入者サーバ間の配線を行うための光ファイバ設備量は増加の一途を辿っており、通信ビルやデータセンタ内での通信トラフィック急増している。大量の通信トラフィック需要に対応するため、日本におけるデータセンタにおいても通信媒体メタルケーブルから光ケーブル入れ替えられる過渡期を迎えている。今後、データセンタ内の通信配線は、光ケーブルが高い割合を占めることが予想されている。

また、ハウジングコロケーションと呼ばれるデータセンタの事業形態においては、伝送装置やサーバなど通信機器陳腐化が数年で進むため、装置の更改や、装置の更改を契機とするユーザの入れ替えが頻発している。この時、構内配線成端する成端架から通信機器を収容するラックまでの通信配線、およびラック間を接続する通信配線は、機器の入れ替えの度に新設することが現在の主流であり、新規導入した通信機器が正常に稼働した後に、旧型の通信機器の撤去とともに、通信配線を撤去することが多い。

概要

従来よりも少ない作業数作業対象光通信配線の心線対照が可能な光通信配線の心線対照方法及び心線対照システムを提供する。心線対照システムであって、光カプラ130は、光源110から出力される試験光分岐して一方を接続ポート140を介して作業対象の光通信配線171の一端に出力し、分岐した試験光の他方を光反射器150に出力し、作業対象の光通信配線から接続ポートを介して入力される試験光の戻り光と、光反射器によって反射された試験光と、を合波して干渉光測定器120に出力するように構成され、干渉光測定器は、合波光の光強度に基づいて光通信配線群のうちの1又は複数の光通信配線に作業対象の光通信配線が含まれるか否かを判定する。

目的

本発明は、上記のような課題を鑑みてなされたものであり、従来よりも少ない作業数で作業対象の光通信配線の心線対照が可能な光通信配線の心線対照方法及び心線対照システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の光通信配線を含む光通信配線群の中から作業対象の光通信配線を特定するための光通信配線の心線対照システムであって、光カプラと、試験光を出力する光源と、干渉光測定器と、前記作業対象の光通信配線の一端に接続される接続ポートと、光反射器と、を含む光計測器と、前記光通信配線群のうちの1又は複数の光通信配線を伝搬する光の位相を変化させる位相変化動作を行う位相変化装置と、を備え、前記光カプラは、前記光源から出力される前記試験光を分岐して、当該分岐した試験光の一方を前記接続ポートを介して前記作業対象の光通信配線の一端に出力し、前記分岐した試験光の他方を前記光反射器に出力し、前記作業対象の光通信配線から前記接続ポートを介して入力される前記試験光の戻り光と、前記光反射器によって反射された前記試験光と、を合波して、当該合波光を前記干渉光測定器に出力するように構成され、前記干渉光測定器は、前記合波光の光強度を測定する受光器と、前記合波光の光強度に基づいて、前記光通信配線群のうちの前記1又は複数の光通信配線に前記作業対象の光通信配線が含まれるか否かを判定する信号処理部と、を含むことを特徴とする光通信配線の心線対照システム。

請求項2

前記位相変化装置は、それぞれ異なる強度又は周波数を有する複数の音波をそれぞれ異なる方向に発生する指向性スピーカであることを特徴とする請求項1に記載の光通信配線の心線対照システム。

請求項3

前記位相変化装置は、前記光通信配線に、熱量、歪、機械的振動、音波の強度、音波、磁場、及び電界のいずれかを与えることにより、前記位相変化動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の光通信配線の心線対照システム。

請求項4

前記位相変化装置は、前記光通信配線群を固定するための固定部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光通信配線の心線対照システム。

請求項5

前記信号処理部は、当該判定結果を前記位相変化装置に送信する送信部を含み、前記位相変化装置は、前記信号処理部の前記送信部から送信された前記判定結果を通知する通知部を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光通信配線の心線対照システム。

請求項6

複数の光通信配線を含む光通信配線群の中から作業対象の光通信配線を特定するための光通信配線の心線対照システムを用いた光通信配線の対照方法において、前記光通信配線の心線対照システムは、光カプラと、試験光を出力する光源と、干渉光測定器と、前記作業対象の光通信配線の一端に接続される接続ポートと、光反射器と、を含む光計測器と、前記光通信配線群のうちの1又は複数の光通信配線を伝搬する光の位相を変化させる位相変化動作を行う位相変化装置と、を備え、前記光カプラは、前記光源から出力される前記試験光を分岐して、当該分岐した試験光の一方を前記接続ポートを介して前記作業対象の光通信配線の一端に出力し、前記分岐した試験光の他方を前記光反射器に出力し、前記作業対象の光通信配線から前記接続ポートを介して入力される前記試験光の戻り光と、前記光反射器によって反射された前記試験光と、を合波して、当該合波光を前記干渉光測定器に出力するように構成され、前記対照方法は、前記光通信配線群に含まれる光通信配線を複数にグループ分けすることによって構成された1又は複数の前記光通信配線を含む複数のサブグループに対して、それぞれ、前記位相変化動作を行う第1の工程と、前記干渉光測定器が、前記複数のサブグループに対して前記位相変化動作を行った場合における、各合波光の光強度をそれぞれ測定する第2の工程と、前記干渉光測定器が、前記複数のサブグループについての各合波光の光強度に基づいて、前記作業対象の光通信配線が含まれる前記サブグループを判定する第3の工程と、前記作業対象の光通信配線が含まれると判定された前記サブグループに含まれる光通信配線を複数にグループ分けして、前記第2の工程及び前記第3の工程を実施する第4の工程と、を含み、前記第4の工程は、前記作業対象の光通信配線が特定されるまで、繰り返されることを特徴とする光通信配線の心線対照方法

技術分野

0001

本発明は、光通信配線心線対照方法及び心線対照システムに関する。

背景技術

0002

近年、通信事業者通信ビルデータセンタなどにおいては、数多くの光サービス加入者サーバ間の配線を行うための光ファイバ設備量は増加の一途を辿っており、通信ビルやデータセンタ内での通信トラフィック急増している。大量の通信トラフィック需要に対応するため、日本におけるデータセンタにおいても通信媒体メタルケーブルから光ケーブル入れ替えられる過渡期を迎えている。今後、データセンタ内の通信配線は、光ケーブルが高い割合を占めることが予想されている。

0003

また、ハウジングコロケーションと呼ばれるデータセンタの事業形態においては、伝送装置やサーバなど通信機器陳腐化が数年で進むため、装置の更改や、装置の更改を契機とするユーザの入れ替えが頻発している。この時、構内配線成端する成端架から通信機器を収容するラックまでの通信配線、およびラック間を接続する通信配線は、機器の入れ替えの度に新設することが現在の主流であり、新規導入した通信機器が正常に稼働した後に、旧型の通信機器の撤去とともに、通信配線を撤去することが多い。

先行技術

0004

特開平01−237509号公報
特開平02−001632号公報
特開2009−244610公報

発明が解決しようとする課題

0005

設備の更改に伴う撤去や移動を行う際には、特定の通信配線の位置やその経路を探索する必要がある。しかし、成端架から通信機器を収容するラックまでの通信配線、およびラック間を接続する通信配線は、通常、フリーアクセスと呼ばれる床下空間や人の手が届かないラックの架上に配線されているため、通信配線の一端から他端までの配線ルート目視で直接確認することは困難である。

0006

また、ラックを収容するフロア規模にもよるが、数百本もの単心コード同一区間並列して敷設されている場合もあり、配線ルートを目視で確認することがより困難な状況にある。さらに、通信配線の余長を確保するために、配線ルート中にはとぐろを巻かせてある場合が多く、配線ルート中で通信配線が輻輳していることも考えられ、配線ルートの確認は困難を極める。

0007

目視で配線ルートを確認することが困難な通信配線について、ラックから成端架までの通信配線を撤去する場合、更改する通信機器に接続された通信配線を抜去し、通信機器側から通信配線を弄りながら、成端架に至るまで少しずつ進み、撤去を完了しなければならない。そのため、配線ルートが容易に確認できる場合と比較して、撤去工事に何倍もの時間を要することになる。

0008

通信配線がメタルケーブルの場合には、心線対照技術が先行技術として存在するため、配線ルートの確認の確実性担保することができる。一方、通信配線が光ケーブルの場合においては、光ケーブルに曲げを加えることで心線対照する方法がある(例えば、特許文献1及び2参照)。しかし、輻輳している光ケーブルに対して、1本ずつ作業を実施する必要があり、数10から100本以上の非常に多い光ケーブルについて、多くなればなるほど実施が困難である。

0009

さらに、曲げを加える特性上、作業をする光ケーブル以外にも損失を与えてしまうことも問題である。また、多くのユーザが乗り入れ規格仕様が異なる伝送装置や通信媒体が使用されているハウジングやコロケーションなどの事業形態において、撤去すべき心線以外に光損失を与えることは、人為故障などトラブル要因となり得るからである。

0010

特許文献3に記載のように、損失を与えない程度の側圧または曲げを与えて、偏波変動による光パルス試験波形揺らぎから心線対照を行う方法もある。しかし、輻輳している光ケーブルに対して、1本ずつ作業を実施する必要があり、特許文献1及び2に記載の方法と同様に、数10から100本以上の非常に多い光ケーブルについて、実施困難である。

0011

本発明は、上記のような課題を鑑みてなされたものであり、従来よりも少ない作業数作業対象の光通信配線の心線対照が可能な光通信配線の心線対照方法及び心線対照システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明の一態様に係る光通信配線の心線対照システムによると、複数の光通信配線を含む光通信配線群の中から作業対象の光通信配線を特定するための光通信配線の心線対照システムであって、光カプラと、試験光を出力する光源と、干渉光測定器と、前記作業対象の光通信配線の一端に接続される接続ポートと、光反射器と、を含む光計測器と、前記光通信配線群のうちの1又は複数の光通信配線を伝搬する光の位相を変化させる位相変化動作を行う位相変化装置と、を備え、前記光カプラは、前記光源から出力される前記試験光を分岐して、当該分岐した試験光の一方を前記接続ポートを介して前記作業対象の光通信配線の一端に出力し、前記分岐した試験光の他方を前記光反射器に出力し、前記作業対象の光通信配線から前記接続ポートを介して入力される前記試験光の戻り光と、前記光反射器によって反射された前記試験光と、を合波して、当該合波光を前記干渉光測定器に出力するように構成され、前記干渉光測定器は、前記合波光の光強度を測定する受光器と、前記合波光の光強度に基づいて、前記光通信配線群のうちの前記1又は複数の光通信配線に前記作業対象の光通信配線が含まれるか否かを判定する信号処理部と、を含むことを特徴とする。

0013

本発明の一態様に係る光通信配線の心線対照方法によると、複数の光通信配線を含む光通信配線群の中から作業対象の光通信配線を特定するための光通信配線の心線対照システムを用いた光通信配線の対照方法において、前記光通信配線の心線対照システムは、光カプラと、試験光を出力する光源と、干渉光測定器と、前記作業対象の光通信配線の一端に接続される接続ポートと、光反射器と、を含む光計測器と、前記光通信配線群のうちの1又は複数の光通信配線を伝搬する光の位相を変化させる位相変化動作を行う位相変化装置と、を備え、前記光カプラは、前記光源から出力される前記試験光を分岐して、当該分岐した試験光の一方を前記接続ポートを介して前記作業対象の光通信配線の一端に出力し、前記分岐した試験光の他方を前記光反射器に出力し、前記作業対象の光通信配線から前記接続ポートを介して入力される前記試験光の戻り光と、前記光反射器によって反射された前記試験光と、を合波して、当該合波光を前記干渉光測定器に出力するように構成され、前記対照方法は、前記光通信配線群に含まれる光通信配線を複数にグループ分けすることによって構成された1又は複数の前記光通信配線を含む複数のサブグループに対して、それぞれ、前記位相変化動作を行う第1の工程と、前記干渉光測定器が、前記複数のサブグループに対して前記位相変化動作を行った場合における、各合波光の光強度をそれぞれ測定する第2の工程と、前記干渉光測定器が、前記複数のサブグループについての各合波光の光強度に基づいて、前記作業対象の光通信配線が含まれる前記サブグループを判定する第3の工程と、前記作業対象の光通信配線が含まれると判定された前記サブグループに含まれる光通信配線を複数にグループ分けして、前記第2の工程及び前記第3の工程を実施する第4の工程と、を含み、前記第4の工程は、前記作業対象の光通信配線が特定されるまで、繰り返されることを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、従来よりも少ない作業数で作業対象の光通信配線の心線対照が可能な光通信配線の心線対照方法及び心線対照システムを提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照システムの構成を概略的に例示する図である。
本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する図である。
本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する図である。
本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する図である。
固定部181を位相変化装置180に搭載した例を示す図である。
本発明の第2の実施形態に係る位相変化装置の構成を例示する図である。
本発明の第2の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する図である。
8本の光通信配線が輻輳している状態を例示する図である。
本発明の第2の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する図である。
本発明の第2の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する図である。

実施例

0016

(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照システムの構成を概略的に例示する。図1には、光計測器100と、作業対象の光通信配線171を含む複数の光通信配線で構成された光通信配線群170における光通信配線を伝搬する光の位相を変化させることが可能な位相変化装置180と、を備えた心線対照システムが示されている。

0017

本発明では、作業対象の光通信配線171の少なくとも一端は目視で確認できること、及び作業対象の光通信配線171の一端に光計測器100を接続できることを前提とする。一般的に、更改される通信機器または光通信配線を抜去する成端架のポート付随する光通信配線に対して作業が行われることから、作業対象の光通信配線171の少なくとも一端は目視で確認でき、その一端に光計測器100を接続することができる。ここで、作業とは、例えば、光通信配線の撤去、配線ルートの変更、配線ルートの確認等を想定することができる。

0018

光計測器100は、光源110と、干渉光測定器120と、光カプラ130と、作業対象の光通信配線171の一端が接続される接続ポート140と、光反射器150と、を含む。光源110と、干渉光測定器120と、光カプラ130と、接続ポート140と、光反射器150とは、例えば光ファイバによって接続されている。

0019

光源110は、試験光を出射することができる。光源110としては、例えば、レーザダイオード等を用いることができる。

0020

干渉光測定器120は、光カプラ130から出力された干渉光の強度を測定する受光器121と、受光器121で測定された光強度に基づいて候補となる光通信配線群に作業対象の光通信配線171が含まれるか否かを判定する信号処理部122と、を含む。干渉光測定器120は、受光器と電気スペクトルアナライザの組み合わせで構成してもよく、受光器と、受光器で測定した受光強度をA/D変換するA/D変換器と、A/D変換器からの出力信号に基づいて制御を行う信号処理部との組み合わせで構成してもよい。

0021

光カプラ130は、光源110に接続された第1の光ポート131と、干渉光測定器120に接続された第2の光ポート132と、接続ポート140に接続された第3の光ポート133と、光反射器150に接続された第4の光ポート134と、を有する。

0022

光カプラ130は、光源110から出力された試験光を分岐して、当該分岐した試験光の一方を第3の光ポート133及び接続ポート140を介して作業対象の光通信配線171に出力し、他方を第4の光ポート134を介して光反射器150に出力する。また、光カプラ130は、接続ポート140から第3の光ポート133に入力された光と、光反射器150から第4の光ポート134に入力された光とを合波して、当該合波光を第2の光ポート132を介して干渉光測定器120に出力する。

0023

接続ポート140は、作業対象の光通信配線171の少なくとも一端と接続可能に構成されている。

0024

光反射器150は、光カプラ130の第4の光ポート134から出力された光を反射する。光反射器150としては、例えばミラーとすることができる。

0025

位相変化装置180は、光通信配線群170における光通信配線を伝搬する光の伝搬特性を変化させることにより当該伝搬光の位相を変化させる位相変化動作を行うことができる。位相変化装置180は、光損失の観点から、光通信配線に非接触な手法で、光通信配線に対して位相変化動作を行うことが好ましい。このような非接触の位相変化装置180としては、例えば、スピーカなどの音波発生源を用いることができる。音波は、光通信配線や空気を介して伝わる特性を有しているため、複数の光通信配線に同時に変化を与えることができる。

0026

なお、位相変化装置180は、光損失を与えないように非接触な手法により位相変化動作を行うものが好ましいが、損失を発生させない範囲で、光通信配線に接触させて位相変化動作を行ってもよい。

0027

本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照システムでは、図1に示すように、作業対象の光通信配線171の一端に光計測器100の接続ポート150を接続し、位相変化装置180を光通信配線群170に近づけて配置する。光計測器100の光源110から出力された試験光は、光カプラ130の第1の光ポート131、第3の光ポート133及び接続ポート140を介して作業対象の光通信配線171を伝搬するとともに、光カプラ130の第4の光ポート134を介して光反射器150に入射する。

0028

作業対象の光通信配線171を伝搬する試験光は、作業対象の光通信配線171の他端の端面で反射されて光計測器100に戻るか、または作業対象の光通信配線171全体で後方散乱されて光計測器100に戻ることにより、光計測器100内の光カプラ130の第3の光ポート133に到達する。一方で、光反射器150に入射した試験光は、光反射器150によって反射されて光カプラ130の第4の光ポート134に到達する。

0029

光カプラ130の第3の光ポート133に入射した戻り光及び第4の光ポート134に入射した戻り光は、光カプラ130で合波されて、第2の光ポート132を介して干渉光測定器120の受光器121に出力されて、その光強度が測定される。

0030

信号処理部122では、受光器121によって測定された干渉光の強度に基づいて、位相変化装置180によって位相変化動作がなされた光通信配線が作業対象の光通信配線171か否かが判定される。

0031

図2乃至図4を用いて、本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法の具体的な実施方法の例を説明する。位相変化装置180としては、例えばスピーカを用いることができる(以下、位相変化装置180としてのスピーカを「スピーカ180」とする)。以下では、8本の光通信配線から作業対象の光通信配線171を対照する場合において、例示として、スピーカ180が音波1を発生することにより光通信配線に対して位相変化動作を行う場合を例に説明する。

0032

図2乃至図4は、本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法における工程を説明する。まず、図2(a)に示すように、工程1で、光通信配線群170のうち、作業対象の光通信配線171の一端に、光計測器100を接続し、8本の光通信配線を含む光通信配線群170を、例えばその半数である4本ずつサブグループG1とサブグループG2とにグループ分けし、サブグループG1及びG2の間にスピーカ180を配置し、スピーカ180から例えばサブグループG1に向けて音波1を出力する。

0033

サブグループG1には音波1があたり、サブグループG1における光通信配線を伝搬する試験光の屈折率が音波1により微弱に変化する。この屈折率の変化は、光通信配線内を伝搬する試験光に位相変化を与える。ここで、音波1の周波数をf1、強度をm1、音波1の振幅をA、光の周波数をfopt、音波1の位相をφ1とすると、作業対象の光通信配線171からの戻り光E1(t)は、以下の(式1)で表される。

0034

この音波1で位相変化された試験光は、作業対象の光通信配線171の遠端で反射、または作業対象の光通信配線171全体で後方散乱され、光計測器110に戻り、光計測器110内の光カプラ130に到達する。

0035

光カプラ130は、作業対象の光通信配線171からの戻り光と、光反射器150によって反射された戻り光とを合波し、干渉光測定器120に出力する。ここで、光反射器150によって反射された戻り光E2(t)は、以下の(式2)で表される。

0036

そのため、干渉光測定器120では、以下の(式3)で表される信号が出力される。

0037

ここで、φ1は時間に対して変化しない。そのため、干渉光測定器120では、f1の周波数の電気信号が検出される。この信号を電気スペクトラムアナライザ周波数解析することで、音波1の周波数を解析できる。

0038

また、周波数解析では、電気信号をA/D変換によりデジタル信号に変換し、フーリエ変換してもよい。つまり、干渉光測定器120の受光器121では、音波1によって位相変化された戻り光と光反射器150によって反射された位相変化されていない戻り光との干渉により、音波1の周波数の光が検出される。このとき、受光器121では、図2(b)に示すように、音波1の周波数の光の測定強度が大きく測定される。

0039

次に、図2(c)に示すように、工程2において、スピーカ180を反転させて、サブグループG2に向けて音波1を出力する。このとき、サブグループG1には音波1があたらないため、作業対象の光通信配線171からの戻り光は位相変化されず、受光器121では音波1の周波数の光は検出されない。

0040

または、音波1が空気中の伝搬若しくはサブグループG2からサブグループG1へ回り込み、音波1により作業対象の光通信配線171からの戻り光が位相変化されてしまう場合も想定される。ここで、作業対象の光通信配線171が音波1と音波2との両方で位相変調された場合、作業対象の光通信配線171からの戻り光E’1(t)は、以下の(式4)で表される。ここで、音波2の周波数をf2とし、強度をm2とし、音波2の位相をφ2とする。

0041

そのため、干渉光測定器120では、以下の(式5)で表される信号が出力される。

0042

ここで、周波数解析した場合、f1の周波数の強度はm1であり、f2の周波数の強度はm2である。しかし、音波1をサブグループG2にあててサブグループG2からサブグループG1に回り込んだ音波1は減衰するため、m1>m2と仮定できる。
つまり、音波1が空気中の伝搬若しくはサブグループG2からサブグループG1へ回り込んだ場合は、音波1をサブグループG1にあてて直接位相変化させる場合と比較して、例えば図2(d)に示すように受光器121の測定強度は小さくなる。

0043

信号処理部122は、この工程1と工程2での測定結果を保存し、強度の比較を行う。このとき、強度が大きい方の工程で音波をあてた光通信配線群に作業対象の光通信配線171があることがわかる。本例では、信号処理部122は、作業対象の光通信配線171がサブグループG1にあると判定する。

0044

工程3では、図3(a)に示すように、工程1及び2で特定したサブグループG1をさらに例えば2本ずつのサブグループG3とサブグループG4とにグループ分けし、サブグループG3とサブグループG4の間にスピーカ180を配置して、スピーカ180から例えばサブグループG3に向けて音波1を出力する。次に、工程4において、図3(c)に示すように、スピーカ180を反転させて、サブグループG4に向けて音波1を出力する。

0045

信号処理部122は、工程3と工程4での測定した結果を保存し、強度の比較を行う。本例では、図3(b)及び(d)に示すように、工程3の場合のほうが光強度が大きいため、信号処理部122は、作業対象の光通信配線171がサブグループG3にあると判定する。

0046

最後に、工程5において、図4(a)に示すように、2本の光通信配線からなるサブグループG3を光通信配線G5と光通信配線G6とにグループ分けし、光通信配線G5と光通信配線G6との間にスピーカ180を配置して、スピーカ180から例えば光通信配線G5に向けて音波1を出力する。次に、工程6において、図4(c)に示すように、スピーカ180を反転させて、光通信配線G6に向けて音波1を出力する。

0047

信号処理部122は、工程5と工程6での測定結果を保存し、強度の比較を行う。本例では、図4(b)及び(d)に示すように、工程5の場合のほうが光強度が大きいため、信号処理部122は、光通信配線G5が作業対象の光通信配線171であると判定する。以上で、光通信配線の心線対照作業が終了する。

0048

このように、本発明の一態様に係る心線対照方法では、作業対象の光通信配線171が含まれると判定されたサブグループに含まれる光通信配線を複数にグループ分けし、そのグループ分けしたサブグループに対して位相変化動作を行うことを、作業対象の光通信配線171が特定されるまで繰り返している。

0049

ここで、光通信配線の対照は、光通信配線の撤去時に行われることが想定される。同じ配線ルートに通信配線が多条に敷設され、輻輳状態になっている場合、光通信の撤去時には少しずつ光通信配線を切断しながら撤去作業を進めることになる。このように光通信配線を途中で切断して長さが変化した場合でも、切断した光通信配線の切断面の手前に音波をあてることにより光通信配線内を通る試験光は位相変化されるため、本発明に係る光通信配線の心線対照方法は適用可能である。

0050

信号処理部122は、判定結果を位相変化装置180に送信する送信部を含んでもよく、位相変化装置180は、位相変化装置180を光通信配線群170に接近させる担当作業員に信号処理部122の送信部から送信された判定結果を、例えば通知音により通知する通知部を含んでもよい。それにより、一人の作業員で対照作業を完遂することができる。

0051

光通信配線群170は、板で押さえて固定しても、テープで固定してもよい。これは、光通信配線群170を伝搬する音波の強度を減衰させられればよく、損失を与えない程度に固定できればよい。例えば、図5(a)及び(b)に示すように、位相変化装置180は、光通信配線群170を押さえるための例えば板などを有する固定部181を有してもよい。固定部181により、例えば、図5(a)及び(b)に示すように、光通信配線群170を押さえつけて固定することが可能となる。また、位相変化装置180に可動部を設けて固定部181を上下に動かす機構を設けてもよい。

0052

本実施形態では、位相変化装置180が音波によって光通信配線に対して位相変化動作を行う例を示したが、これに限定されず、位相変化装置180は、例えば、ピエゾ素子などで発生する機械的振動電場、磁場、熱量、歪等を与えることにより、光通信配線に対して位相変化動作を行ってもよい。

0053

本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照システムにより、作業対象の光通信配線の候補の内から、作業対象の光通信配線171を対照し、配線ルートを確認し、作業性の良い場所で切断を行い、切断された光通信配線の区間を撤去する工程を繰り返すことで、作業対象の光通信配線171を取り違うことなく確実な撤去作業を実現することができる。

0054

本発明の第1の実施形態に係る光通信配線の心線対照システムによると、Z本(但し、Zは2N-1<Z<2Nを満たす自然数、Nは2以上の自然数)の光通信配線群170の中から最小で2N回の心線対照作業を実施することにより、作業対象の光通信配線171を特定することが可能である。

0055

上記実施形態では、光通信配線群及びサブグループを半数にグループ分けする例を示したが、これに限定されず、任意の本数によって光通信配線をグループ分けすることができる。以下の実施形態でも同様である。

0056

(第2の実施形態)
図6乃至図10を用いて、本発明の第2の実施形態に係る光通信配線の心線対照方法の具体的な実施方法の例を説明する。図6は、本発明の第2の実施形態において用いる位相変化装置280の構成を例示する。図6に示すように、本実施形態において、位相変化装置280は、異なる強度又は周波数を有する第1の音波1と第2の音波2をそれぞれ異なる方向に発生する指向性スピーカとすることができる(以下、位相変化装置280として使用する指向性スピーカを「スピーカ280」とする)。以下では、8本の光通信配線から作業対象の光通信配線171を対照する場合において、例示として、スピーカ280が一方向に第1の音波1、他方向に第2の音波2を発生することにより光通信配線を伝搬する光に対して位相変化を与える場合を例に説明する。

0057

まず、図7(a)に示すように、工程1で、光通信配線群170のうち、作業対象の光通信配線171の一端に光計測器100を接続し、8本の光通信配線を含む光通信配線群170を、例えば4本ずつサブグループG1とサブグループG2とにグループ分けし、サブグループG1及びG2の間にスピーカ280を配置し、スピーカ280からサブグループG1に向けて第1の音波1を出力し、サブグループG2に向けて第2の音波2を出力する。

0058

光カプラ130は、作業対象の光通信配線171からの戻り光と、光反射器150によって反射された戻り光とを合波し、干渉光測定器120に出力する。干渉光測定器120の受光器121では、第1の音波1によって位相変化された戻り光と光反射器150によって反射された位相変化されていない戻り光との干渉により、第1の音波1の周波数の光が検出される。

0059

また、第2の音波2が空気中の伝搬若しくはサブグループG2からサブグループG1へ回り込み、第2の音波2により作業対象の光通信配線171からの戻り光が位相変化されてしまう場合も想定される。しかし、サブグループG2からサブグループG1に回り込んだ第2の音波2は減衰するため、サブグループG2からサブグループG1に第2の音波2が回り込んだ場合は、第2の音波2をサブグループG1にあてて直接位相変化させる場合と比較して、例えば図7(b)及び(c)に示すように受光器121の測定強度は小さくなる。

0060

ここで、図8は、8本の光通信配線が輻輳している状態を例示する。図8に示すように、8本の光通信配線が輻輳している場合、光通信配線群170のうちの光通信配線171Aは、作業区間1ではサブグループG2に存在するが、作業区間2ではサブグループG1に存在する場合も考えられる。この場合、作業対象の光通信配線171が第1の音波1と第2の音波2で同程度の位相変調を受けてしまう場合が考えられる。このような場合には、所望の作業区間内(図8に示す例では、作業区間2)において、図5に示す固定部181を備えた位相変化装置180により2つのサブグループを固定することにより、所望の音波を所望の作業区間のサブグループのみに強く与え、それ以外の作業区間のサブグループには音波による位相変調を抑圧することができる。そのため、この場合においても測定強度の大きさにより作業対象の光通信配線171がどちらのサブグループにあるかを特定することができる。

0061

信号処理部122は、工程1での測定した結果を保存し、強度の比較を行う。本例では、図7(b)及び(c)に示すように、第1の音波1の周波数の光のほうが光強度が大きいため、信号処理部122は、作業対象の光通信配線171がサブグループG1にあると判定する。

0062

工程2では、図9(a)に示すように、工程1で特定したサブグループG1をさらに例えば2本ずつのサブグループG3とサブグループG4とにグループ分けし、サブグループG3とサブグループG4の間にスピーカ280を配置して、スピーカ280から例えばサブグループG3に向けて第1の音波1を出力し、サブグループG4に向けて第2の音波2を出力する。

0063

信号処理部122は、工程2での測定した結果を保存し、強度の比較を行う。本例では、図9(b)及び(c)に示すように、第1の音波1の周波数の光のほうが光強度が大きいため、信号処理部122は、作業対象の光通信配線171がサブグループG3にあると判定する。

0064

最後に、工程3において、図10(a)に示すように、2本の光通信配線からなるサブグループG3を光通信配線G5と光通信配線G6とにグループ分けし、光通信配線G5と光通信配線G6との間にスピーカ280を配置して、スピーカ280から例えば光通信配線G5に向けて第1の音波1を出力し、光通信配線G6に向けて第2の音波2を出力する。

0065

信号処理部122は、工程3での測定結果を保存し、強度の比較を行う。本例では、図10(b)及び(c)に示すように、第1の音波1の周波数の光のほうが光強度が大きいため、信号処理部122は、光通信配線G5が作業対象の光通信配線171であると判定する。以上で、光通信配線の心線対照作業が終了する。

0066

このように、本発明の一態様に係る心線対照方法では、作業対象の光通信配線171が含まれると判定されたサブグループに含まれる光通信配線を複数にグループ分けし、そのグループ分けしたサブグループに対して位相変化動作を行うことを、作業対象の光通信配線171が特定されるまで繰り返している。

0067

本発明の第2の実施形態に係る光通信配線の心線対照システムによると、X本(但し、Xは2N-1<X<2Nを満たす自然数、Nは2以上の自然数)の光通信配線群170の中から最小でN回の心線対照作業を実施することにより、作業対象の光通信配線171を特定することが可能である。

0068

ここで、本実施形態に係る対照作業においては、位相変化装置280が異なる2つの周波数の第1の音波1及び第2の音波2を発生する例、すなわち位相変化装置280での変化パターンが2個の場合を例として挙げた。しかし、例えば3つ以上の位相変化装置280を用いる場合や位相変化装置280が3つ以上の異なる音波等を発生する場合など、位相変化装置280での変化パターンが3個以上の場合であっても、光通信配線群170及びサブグループを3つ以上にグループ分けすることにより、同様の作業で実施可能である。位相変化装置280での変化パターンがM個の場合、Y本(ただし、YはMN-1<Y<MNを満たす自然数、Nは2以上の自然数)の光通信配線群170の中から最小でN回の心線対照作業を実施することにより、作業対象の光通信配線171を特定することが可能である。

0069

本実施形態では、位相変化装280が異なる周波数の音波によって光通信配線を伝搬する光の位相を変化させる例を示したが、これに限定されず、位相変化装置280は、例えば、異なる強度パターンの音波、異なる振動パターンの機械的振動、異なる強度の電場、異なる強度の磁場、異なる熱量、異なる歪等を与えることにより、光通信配線群170における光通信配線を伝搬する光の位相を変化させることができる。

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