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技術 画像形成装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 齊藤秀次伊崎崇夫
出願日 2018年3月2日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-037997
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-152759
状態 未査定
技術分野 電子写真における帯電・転写・分離 カラー電子写真 電子写真における制御・管理・保安
主要キーワード 半導体片 電流値情報 励磁成分電流 モータ駆動制御回路 ロー側トランジスタ ハイ側トランジスタ 二相電流 画像伸縮
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (14)

課題

転写効率の向上と色ずれの抑制との両立をより高いレベルで達成することのできる画像形成装置を提供する。

解決手段

像担持体1と、中間転写体8と、像担持体を駆動する第1のモータ71と、中間転写体を駆動する第2のモータ72と、第2のモータの駆動負荷に関する情報を検出する検出手段63〜67と、像担持体と中間転写体との間の周速度差を制御する制御手段25と、を有する画像形成装置100は、制御手段が、検出手段の検出結果に基づいて取得した第2のモータの駆動負荷の変動量に関する情報に基づいて、像担持体と中間転写体との周速度差を変更する制御を行う構成とする。

概要

背景

従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置として、像担持体から中間転写体に1次転写したトナー像転写材に2次転写して画像を出力する中間転写方式のものがある。中間転写方式の画像形成装置において、中間転写体上で複数色の画像の位置を合わせる方法として、次のような方法がある(特許文献1)。つまり、中間転写ベルト上に各色の試験画像トナーパッチ)を形成し、その試験画像の位置をセンサで検知する。そして、その検知結果に基づいて、各色の画像の中間転写体に対する画像形成タイミングを変更し、倍率、傾き、書き出し位置などのずれによる色ずれ補正する。

また、中間転写方式の画像形成装置において、転写効率を向上させるために、像担持体と中間転写体との間に周速度差を設けることが提案されている(特許文献2)。

概要

転写効率の向上と色ずれの抑制との両立をより高いレベルで達成することのできる画像形成装置を提供する。像担持体1と、中間転写体8と、像担持体を駆動する第1のモータ71と、中間転写体を駆動する第2のモータ72と、第2のモータの駆動負荷に関する情報を検出する検出手段63〜67と、像担持体と中間転写体との間の周速度差を制御する制御手段25と、を有する画像形成装置100は、制御手段が、検出手段の検出結果に基づいて取得した第2のモータの駆動負荷の変動量に関する情報に基づいて、像担持体と中間転写体との周速度差を変更する制御を行う構成とする。

目的

本発明の目的は、転写効率の向上と色ずれの抑制との両立をより高いレベルで達成することのできる画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

トナー像担持する回転可能な像担持体と、前記像担持体に当接して回転可能であり、前記像担持体からトナー像が転写される中間転写体と、前記像担持体を駆動する第1のモータと、前記中間転写体を駆動する第2のモータと、前記第2のモータの駆動負荷に関する情報を検出する検出手段と、前記像担持体と前記中間転写体との間の周速度差を制御する制御手段と、を有する画像形成装置において、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて取得した前記第2のモータの駆動負荷の変動量に関する情報に基づいて、前記像担持体と前記中間転写体との周速度差を変更する制御を行うことを特徴とする画像形成装置。

請求項2

前記制御手段は、前記変動量が所定の閾値以上の場合に、前記周速度差を小さくするように、前記周速度差を変更する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

請求項3

前記制御手段は、一の開始指示により開始される単一又は複数の転写材に画像を形成して出力する一連の動作であるジョブを実行した際に所定のタイミングで前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。

請求項4

前記像担持体にトナーを供給する際の第1の状態と供給しない際の第2の状態とに状態変化可能であり、前記第1の状態で前記像担持体にトナーを供給してトナー像を形成することが可能な現像部材を有し、前記制御手段は、前記現像部材が前記第2の状態から前記第1の状態、又は前記第1の状態から前記第2の状態とされることによる前記第2のモータの駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項5

前記第1の状態は前記現像部材が前記像担持体に当接した状態であり、前記第2の状態は前記現像部材が前記像担持体から離間した状態であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。

請求項6

前記中間転写体を介して前記像担持体に対して離接可能であり、前記像担持体に当接した状態で前記像担持体から前記中間転写体にトナー像を転写させることが可能な転写部材を有し、前記制御手段は、前記転写部材が前記像担持体に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる前記第2のモータの駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項7

前記中間転写体を前記像担持体に対して当接した状態又は離間した状態にする当接離間手段を有し、前記制御手段は、前記当接離間手段によって前記中間転写体が前記像担持体に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる前記第2のモータの駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項8

前記像担持体とは別の、トナー像を担持する回転可能な像担持体と、前記像担持体及び前記別の像担持体のそれぞれに対応して設けられ、それぞれが前記像担持体及び前記別の像担持体のうち対応する像担持体にトナーを供給する際の第1の状態と供給しない際の第2の状態とに状態変化可能であり、前記第1の状態で前記対応する像担持体にトナーを供給してトナー像を形成することが可能な複数の現像部材と、を有し、前記制御手段は、前記複数の現像部材のうち少なくとも1つの現像部材が前記第2の状態から前記第1の状態、又は前記第1の状態から前記第2の状態とされることによる前記第2のモータの駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項9

前記第1の状態は前記現像部材が前記対応する像担持体に当接した状態であり、前記第2の状態は前記現像部材が前記対応する像担持体から離間した状態であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。

請求項10

前記像担持体とは別の、トナー像を担持する回転可能な像担持体と、前記像担持体及び前記別の像担持体のそれぞれに対応して設けられ、それぞれが前記中間転写体を介して前記像担持体及び前記別の像担持体のうち対応する像担持体に対して離接可能であり、前記対応する像担持体に当接した状態で前記対応する像担持体から中間転写体にトナー像を転写させることが可能な複数の転写部材と、を有し、前記制御手段は、前記複数の転写部材のうち少なくとも1つの転写部材が前記対応する像担持体に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる前記第2のモータの駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項11

前記像担持体とは別の、トナー像を担持する回転可能な像担持体と、前記中間転写体を前記像担持体及び前記別の像担持体のうち少なくとも1つの像担持体に対して当接した状態又は離間した状態とする当接離間手段と、を有し、前記制御手段は、前記当接離間手段によって前記中間転写体が前記少なくとも1つの像担持体に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる前記第2のモータの駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、前記変動量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項12

前記第2のモータは、複数相コイルと、前記コイルに電流が流れることで回転する回転子と、前記コイルに電流を流して前記回転子を回転駆動する駆動制御部と、を有し、前記検出手段は、前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流に基づいてUVW/αβ座標変換処理及びαβ/dq座標変換処理を行い、励磁成分電流であるd軸電流と、トルク成分電流であるq軸電流と、を求めるベクトル演算手段と、を有し、前記q軸電流に基づいて前記第2のモータの駆動負荷に関する情報を検出することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項13

前記制御手段は、前記像担持体の周速度を変更することで、前記周速度差を変更することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。

請求項14

前記制御手段は、前記像担持体の周速度を前記中間転写体の周速度よりも遅くすることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。

請求項15

前記制御手段は、前記像担持体の周速度を前記中間転写体の周速度よりも速くすることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、電子写真方式静電記録方式を用いた複写機プリンタファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置として、像担持体から中間転写体に1次転写したトナー像転写材に2次転写して画像を出力する中間転写方式のものがある。中間転写方式の画像形成装置において、中間転写体上で複数色の画像の位置を合わせる方法として、次のような方法がある(特許文献1)。つまり、中間転写ベルト上に各色の試験画像トナーパッチ)を形成し、その試験画像の位置をセンサで検知する。そして、その検知結果に基づいて、各色の画像の中間転写体に対する画像形成タイミングを変更し、倍率、傾き、書き出し位置などのずれによる色ずれ補正する。

0003

また、中間転写方式の画像形成装置において、転写効率を向上させるために、像担持体と中間転写体との間に周速度差を設けることが提案されている(特許文献2)。

先行技術

0004

特許第2655603号公報
特開平6−317992号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、中間転写方式の画像形成装置において、転写効率の向上などのために像担持体と中間転写体との間に周速度差を設けると、中間転写体の速度変動が生じて、色ずれが発生することがある。

0006

例えば、像担持体と中間転写体との間に周速度差を設ける構成において、像担持体上のかぶりトナーの有無によって像担持体と中間転写体との摩擦係数が変化し、中間転写体の速度変動が生じ、色ずれが発生することがある。なお、かぶりトナーとは、像担持体上の非画像部現像剤担持体との間の電位差によって像担持体上の非画像部にトナーが付着する「かぶり」を起こしたトナーである。このような構成では、上述のような色ずれ補正を行っても、画像形成中に中間転写体の速度変動が発生し、色ずれを補正した時と実際の画像形成時とで中間転写体の速度が異なって、色ずれが発生してしまうことがある。

0007

また、像担持体と中間転写体との摩擦係数は、像担持体や中間転写体の繰り返し使用量に応じて変化するため、中間転写体の速度変動及び色ずれ量は、像担持体や中間転写体の繰り返し使用量に応じて変化することがある。具体的には、像担持体及び中間転写体の表面は、繰り返し使用量の増加に伴って削れ、表面性が変わり、摩擦係数が変化する傾向がある。また、像担持体は、その表層が削れ、膜厚が薄くなると、静電容量が増加し、中間転写体との静電吸着力が大きくなる傾向がある。これらの理由により、一般に、像担持体や中間転写体の繰り返し使用量が増加すると、像担持体と中間転写体との摩擦係数が大きくなり、上述のようなかぶりトナーの有無による中間転写体の速度変動が拡大して、色ずれが悪化する傾向がある。

0008

このように、転写効率の向上のためには像担持体と中間転写体との間に周速度差を設けることが有効であるが、画像伸縮や色ずれへの影響を考慮すると、画像形成装置の状態によっては、その周速度差は極力小さくすることが望ましいことがある。そのため、従来は、最も中間転写体の速度変動が大きい場合(像担持体や中間転写体の寿命末期など)でも色ずれ量が許容できるレベルに収まるように、像担持体と中間転写体との周速度差を小さく設定していた。その結果、転写効率の向上の観点では、像担持体と中間転写体との周速度差を最適な設定にできていないことがあった。

0009

したがって、本発明の目的は、転写効率の向上と色ずれの抑制との両立をより高いレベルで達成することのできる画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する回転可能な像担持体と、前記像担持体に当接して回転可能であり、前記像担持体からトナー像が転写される中間転写体と、前記像担持体を駆動する第1のモータと、前記中間転写体を駆動する第2のモータと、前記第2のモータの駆動負荷に関する情報を検出する検出手段と、前記像担持体と前記中間転写体との間の周速度差を制御する制御手段と、を有する画像形成装置において、前記制御手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて取得した前記第2のモータの駆動負荷の変動量に関する情報に基づいて、前記像担持体と前記中間転写体との周速度差を変更する制御を行うことを特徴とする画像形成装置である。

発明の効果

0011

本発明によれば、転写効率の向上と色ずれの発生の抑制との両立をより高いレベルで達成することができる。

図面の簡単な説明

0012

画像形成装置の概略断面図である。
画像形成装置の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。
現像離接機構、1次転写離接機構を説明するための模式図である。
印刷動作中の各部の動作タイミングを説明するためのチャート図である。
転写材上の色ずれ量を示すグラフ図である。
色ずれ量の変化を示すグラフ図である。
ベルト駆動モータ駆動回路構成を示すブロック図である。
印刷動作中のIqを電圧値として読み出した値を示すグラフ図である。
Iqの変化に基づく色ずれ量の予測方法を説明するためのグラフ図である。
実施例1の制御のフローチャート図である。
色ずれ量の予測方法の他の例を説明するためのグラフ図である。
実施例2の制御のフローチャート図である。
実施例1、2の効果を示す表である。

実施例

0013

以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。

0014

[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型レーザビームプリンタである。

0015

画像形成装置100は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する複数の画像形成部(ステーション)PY、PM、PC、PKを有する。各画像形成部PY、PM、PC、PKにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、画像形成部Pは、後述する感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、1次転写ローラ5、ドラムクリーニング装置6などを有する。

0016

画像形成装置100は、トナー像を担持する回転可能な像担持体としての、ドラム型円筒形)の感光体電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向(時計回り)に所定の周速度で回転駆動される。回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型帯電部材接触帯電部材)である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電工程時に、帯電ローラ2には、帯電電源E1(図2)によって、負極性の直流成分を含む帯電電圧(帯電電圧)が印加される。帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光手段としての露光装置(レーザスキャナ)3によって、画像信号に応じて走査露光され、感光ドラム1上に静電像静電潜像)が形成される。

0017

感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によって、現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像(現像剤像)が形成される。現像装置4は、現像部材(現像剤担持体)としての現像ローラ4aと、トナーを収容する現像容器4bと、を有する。本実施例では、現像ローラ4aは、その表面が感光ドラム1との対向部において感光ドラム1の表面と順方向に移動する方向に回転駆動され、トナーを感光ドラム1との対向部に搬送する。また、現像工程時に、現像ローラ4aには、現像電源E2(図2)によって、負極性の直流成分を含む現像電圧現像バイアス)が印加される。これにより、本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の画像部(露光部)に、感光ドラム1の帯電極性同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像)。つまり、本実施例では、現像時のトナーの帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。

0018

画像形成装置100は、4個の感光ドラム1と対向して配置された中間転写ベルト8を有する。中間転写ベルト8は、像担持体から1次転写されたトナー像を転写材に2次転写するために搬送する回転可能な中間転写体の一例である。中間転写ベルト8は、可撓性を有する無端状のベルトで構成されている。中間転写ベルト8は、複数の張架ローラ支持ローラ)としての駆動ローラ9、テンションローラ10及び2次転写対向ローラ11に張架されている。中間転写ベルト8は、駆動ローラ9が回転駆動されることによって、図中矢印R2方向(反時計回り)に、感光ドラム1の周速度に対応する周速度で回転(周回移動)する。中間転写ベルト8の内周面側には、各感光ドラム1に対応して、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ5が配置されている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に向けて押圧され、感光ドラム1と中間転写ベルト8とが接触する1次転写部(1次転写ニップ部)N1を形成する。上述のように感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ5の作用によって、回転している中間転写ベルト8上に転写(1次転写)される。1次転写工程時に、1次転写ローラ5には、1次転写電源E3(図2)によって、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたY、M、C、Kの各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ね合わされるようにして順次転写される。

0019

中間転写ベルト8の外周面側において、2次転写対向ローラ11と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ12が配置されている。2次転写ローラ12は、中間転写ベルト8を介して2次転写対向ローラ11に向けて押圧され、中間転写ベルト8と2次転写ローラ12とが接触する2次転写部(2次転写ニップ部)N2を形成する。上述のように中間転写ベルト8上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ12の作用によって、中間転写ベルト8と2次転写ローラ12とに挟持されて搬送される紙などの転写材(記録材シート)Sに転写(2次転写)される。2次転写工程時に、2次転写ローラ12には、2次転写電源E4(図2)によって、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。転写材Sは、転写材カセット13に積載されて収納されており、この転写材カセット13内から給搬送装置17によって給送される。給搬送装置17は、給送ローラ14、搬送ローラ対15などを有している。給搬送装置17によって給送された転写材Sは、レジストローラ対16によって中間転写ベルト8上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2に供給される。

0020

トナー像が転写された転写材Sは、定着手段としての定着装置18へと搬送される。定着装置18は、未定着のトナー像を担持した転写材Sを加熱及び加圧することで、転写材Sにトナー像を定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された転写材Sは、排出ローラ対19によって画像形成装置100の装置本体110の外部に排出(出力)される。

0021

一方、1次転写工程において中間転写ベルト8に転写されずに感光ドラム1の表面に残留したトナー(1次転写残トナー)は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1の表面から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのドラムクリーニングブレード6aによって、回転する感光ドラム1の表面から1次転写残トナーを掻き取って、ドラムクリーニング容器6b内に収容する。また、中間転写ベルト8の外周面側において、テンションローラ10と対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置20が配置されている。2次転写工程において転写材Sに転写されずに中間転写ベルト8の表面に残留したトナー(2次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置20によって中間転写ベルト8の表面から除去されて回収される。ベルトクリーニング装置20は、クリーニング部材としてのベルトクリーニングブレード21によって、回転する中間転写ベルト8の表面から2次転写残トナーを掻き取って、ベルトクリーニング容器22内に収容する。

0022

ここで、本実施例では、各画像形成部Pにおいて、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びドラムクリーニング装置6とは、一体的に装置本体110に対して着脱可能なプロセスカートリッジ7を構成している。

0023

本実施例では、感光ドラム1は、導電性基体としての外径24mmのアルミ素管と、該アルミ素管の上に形成された感光層と、感光層の上に形成された表層としての層厚17μmのポリアリレート樹脂などで構成された電荷輸送層と、を有して構成されている。

0024

本実施例では、現像ローラ4aは、感光ドラム1に対して離接可能な構成となっている。図3に示すように、画像形成装置100は、各現像ローラ4aY、4aM、4aC、4aKを各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対して離接させる現像離接手段としての現像離接機構81を有している。本実施例では、現像ローラ4a上のトナーの劣化を極力抑えるため、各画像形成部Pにおける画像形成状態に合わせて、順次感光ドラム1に対する現像ローラ4aの当接及び離間が行われる。現像ローラ4aの感光ドラム1に対する当接離間のタイミングに関しては、後述して更に詳しく説明する。

0025

また、本実施例では、1次転写ローラ5は、感光ドラム1に対して離接可能な構成となっている。図3に示すように、画像形成装置100は、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kを各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに対して離接させる1次転写離接手段としての1次転写離接機構82を有している。本実施例では、感光ドラム1や中間転写ベルト8の劣化を極力抑えるため、各画像形成部Pにおける画像形成状態に合わせて、順次感光ドラム1に対する1次転写ローラ5の当接及び離間が行われる。1次転写ローラ5の感光ドラム1に対する当接離間のタイミングに関しては、後述して更に詳しく説明する。1次転写ローラ5が中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に当接すると、中間転写ベルト8が感光ドラム1に当接した状態となる。また、1次転写ローラ5が感光ドラム1から離間すると、中間転写ベルト8が感光ドラム1から離間し、1次転写ローラ5が中間転写ベルト8の内周面から離間した状態となる。

0026

また、画像形成装置100は、中間転写ベルト8上のトナーを検知するトナー検知手段として、光学センサである色ずれ検知センサ30を有する。本実施例では、色ずれ検知センサ30は、中間転写ベルト8を介して駆動ローラ9と対向して配置され、中間転写ベルト8上に形成された所定のキャリブレーション用のトナーパターンを検知する。

0027

2.制御態様
図2は、本実施例における画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、制御手段としての制御部(制御回路)25が設けられてる。制御部25は、演算制御部であるCPU26、記憶部であるメモリ27などを有する。本実施例では、画像形成装置100には、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kを駆動する駆動源としてのドラム駆動モータ(第1のモータ)71が設けられている。本実施例では、4個の感光ドラム1K、1M、1C、1Kは、共通のドラム駆動モータ71によって駆動されるが、それぞれ独立の駆動源によって駆動される構成とされていてもよい。また、本実施例では、画像形成装置100には、ドラム駆動モータ71とは独立して、中間転写ベルト8(より詳細には駆動ローラ9)を駆動する駆動源としてのベルト駆動モータ(第2のモータ)72が設けられている。

0028

制御部25には、各駆動モータ71、72、各電源E1、E2、E3、E4、露光装置3、色ずれ検知センサ30、現像離接機構81、1次転写離接機構82などが接続されている。制御部25には、給搬送装置17、レジストローラ対16、定着装置18の駆動源(図示せず)などが接続されている。制御部25は、CPU26が、メモリ27に記憶されているプログラムやデータに従って制御を行うことによって、画像形成装置100の各部を統括的に制御して、画像形成を実行させる。また、制御部25は、画像形成に関する各種画像信号の制御、色ずれ検知センサ30の検知結果に基づいた色ずれ補正制御、更には後述する感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の制御などを行う。

0029

3.色ずれの発生要因
次に、色ずれの発生要因について説明する。まず、本実施例の画像形成装置100における印刷動作について説明する。図4は、本実施例の画像形成装置100において、3枚のA4用紙に3ページ連続印刷を行った際の、印刷動作中の各部の動作状態を示すダイアグラムである。より詳細には、各感光ドラム1、各現像ローラ4a及び中間転写ベルト8の駆動状態、1次転写ローラ5及び現像ローラ4aの当接離間状態、各画像形成部Pにおける潜像形成状態を示している。

0030

画像形成装置100がプリント信号を受信すると、感光ドラム1Y、1M、1C、1K、現像ローラ4aY、4aM、4aC、4aK、及び中間転写ベルト8の回転が開始する。中間転写ベルト8は、ベルト駆動モータ72によって、210mm/sの周速度で駆動される。また、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kは、ドラム駆動モータ71によって、中間転写ベルト8の周速度に対して−3%の周速度差を有する203.7mm/sの周速度で駆動される。なお、ここでは、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差は、中間転写ベルト8の周速度を基準とし、中間転写ベルト8の周速度よりも感光ドラム1の周速度が遅い場合の周速度差を負の値(%)で示す。また、現像ローラ4aY、4aM、4aC、4aKは、ギアを介してドラム駆動モータ71に接続されており、231mm/sの周速度で駆動される。

0031

次に、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが中間転写ベルト8を介して感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接する。その後、Y用の画像形成部PYにおいて、現像ローラ4aYが感光ドラム1Yに当接し、露光装置3Yによる潜像の形成が行われる。Y用の現像ローラ4aYが感光ドラム1Yに当接した後、隣接する1次転写部N1Y、N1M間の距離を中間転写ベルト8が移動する時間の後に、M用の現像ローラ4aMが感光ドラム1Mに当接し、M用の露光装置3Mによる潜像の形成が行われる。その後、同様に、C、Kの各色用の画像形成部PC、PKにおいて、現像ローラ4aC、4aKの感光ドラム1C、1Kへの当接、露光装置3による潜像の形成が行われる。上述のようにして感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに形成された潜像は、それぞれ現像装置4Y、4M、4C、4Kによって現像された後に、中間転写ベルト8上に逐次1次転写される。

0032

なお、各色用の画像形成部Pにおける潜像の形成の開始位置は、キャリブレーション時に色ずれ検知センサ30が検知した結果に基づいてCPU26により補正され、色ずれの発生が抑制されている。

0033

Y用の画像形成部PYにおいて、感光ドラム1Yへの3ページ分の潜像の形成が終了した後、所定の時間後に、現像ローラ4aYが感光ドラム1Yから離間する。M、C、Kの各色用の画像形成部PM、PC、PKにおいても同様に、感光ドラム1M、1C、1Kへの潜像の形成が終了した後、所定の時間後に、現像ローラ4aM、4aC、4aKが感光ドラム1M、1C、1Kから離間する。そして、K用の画像形成部PKにおける現像ローラ4aKの感光ドラム1Kからの離間動作の終了後、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが感光ドラム1Y、1M、1C、1Kから離間する。その後、感光ドラム1Y、1M、1C、1K、現像ローラ4aY、4aM、4aC、4aK、中間転写ベルト8の回転が停止し、画像形成動作が終了する。

0034

次に、上述の印刷動作における、色ずれの発生タイミングについて説明する。図5は、転写材S上に形成したY画像とK画像との間の転写材Sの搬送方向の色ずれ量を測定した結果を示すグラフ図である。図5(a)は1枚目図5(b)は2枚目、図5(c)は3枚目の色ずれ量を示す。なお、ここでは、印刷動作における1色目のYと4色目のKとの間の色ずれが最も顕著であるため、Y画像とK画像との間の色ずれ量に注目して説明する。また、色ずれ量は、Y画像を基準として、K画像が転写材Sの搬送方向の上流側にずれている場合を正の符号とした。

0035

図5(a)に示すように、1枚目においては、画像先端から、画像先端から150mmの位置まで、K画像が搬送方向の下流側にずれている。このずれが発生し終わる位置は、図4で示した、Y用の画像形成部PYの1枚目の潜像の形成の中である。つまり、K用の画像形成部PKにおいて、現像ローラ4aKが感光ドラム1Kに当接し、感光ドラム1K上に発生したかぶりトナーが1次転写部N1Kに到達するタイミングと一致している。

0036

図5(b)に示すように、2枚目においては、色ずれはほとんど発生していない。

0037

図5(c)に示すように、3枚目においては、1枚目とは逆に、画像先端から150mmの位置から、画像後端まで、K画像が搬送方向の上流側にずれている。このずれが発生し始める位置は、図4で示した、K用の画像形成部PKの3枚目の潜像の形成の中頃である。つまり、Y用の画像形成部PYにおいて、現像ローラ4aYが感光ドラム1Kから離間して、1次転写部N1Yからかぶりトナーが消失するタイミングと一致している。

0038

1枚目、3枚目において上述のタイミングで色ずれが発生する原因、及び2枚目において色ずれが発生しない原因は、中間転写ベルト8の速度変動の有無である。つまり、前述のように、中間転写ベルト8は210mm/sの周速度で駆動されており、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kは中間転写ベルト8の周速度に対して−3%の周速度差を有する203.7mm/sの周速度で駆動されている。そして、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kの周速度が中間転写ベルト8の周速度より遅い状態で、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが中間転写ベルト8を介して感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接する。そのため、中間転写ベルト8は、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kによってブレーキかけられる状態になり、中間転写ベルト8の周速度は若干遅くなり、ベルト駆動モータ72の駆動負荷は大きくなる。その後、現像ローラ4aY、4aM、4aC、4aKが感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接すると、感光ドラム1Y、1M、1C、1K上への潜像の形成の有無にかかわらず感光ドラム1Y、1M、1C、1K上にかぶりトナーが付着する。そして、このかぶりトナーが中間転写ベルト8と感光ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間で潤滑作用をもたらし、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kによる中間転写ベルト8に対するブレーキ効果は小さくなる。その結果、中間転写ベルト8の周速度の遅れは解消され、ベルト駆動モータ72の駆動負荷は小さくなる。

0039

図5(a)に示した1枚目においては、Y画像の潜像の形成の開始時は、中間転写ベルト8の周速度の遅れが大きい状態である。その後、順次、M、C、K用の現像ローラ4aM、4aC、4aKが感光ドラム1Y、1M、1Cに当接する過程で、中間転写ベルト周速度の遅れが解消される。そして、K用の画像形成部PKにおいて、現像ローラ4aKが感光ドラム1Kに当接し、かぶりトナーが1次転写部N1Kに到達するタイミングで、色ずれが解消される。また、Y画像は中間転写ベルト8の周速度が遅い状態で1次転写されるため、中間転写ベルト8上では画像が縮んだ状態になり、K画像に対してY画像が搬送方向の上流側にずれる(つまり、K画像はY画像に対して搬送方向の下流側にずれる。)。

0040

図5(b)に示した2枚目においては、中間転写ベルト8の周速度を変動させる要因が無いため、色ずれがほとんど発生していない。

0041

図5(c)に示した3枚目においては、K画像の潜像の形成の開始時は、中間転写ベルト8の周速度が正常の状態であるが、Y用の現像ローラ4aYが感光ドラム1Yから離間すると、中間転写ベルト8に対する感光ドラム1Yのブレーキがかかり始める。その後、順次、M、C用の現像ローラ4aM、4aCが感光ドラム1M、1Cから離間する過程で、中間転写ベルト8の周速度の遅れが大きくなっていく。Y用の現像ローラ4aYが感光ドラム1Yから離間し、Y用の1次転写部N1Yからかぶりトナーが消失する、画像先端から150mmの位置以降、K画像は中間転写ベルト8の周速度が遅い状態で1次転写される。そのため、中間転写ベルト8上では画像が縮んだ状態になり、Y画像に対してK画像が搬送方向の上流側にずれる。

0042

4.色ずれ量の変化
上述のように、感光ドラム1と中間転写ベルト8との間に周速度差を設けると、画像形成動作中に中間転写ベルト8の駆動速度変動及び負荷変動が発生し、色ずれが発生することがある。そして、その色ずれ量は、感光ドラム1や中間転写ベルト8の繰り返し使用量に応じて変動することがある。

0043

図6は、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差を0%、−1%、−3%とした各場合における、上述の3ページ連続印刷時のY画像とK画像との間の色ずれ量の最大値経時変化を示すグラフ図である。図6横軸は感光ドラム1や中間転写ベルト8の繰り返し使用量に対応する寿命(%)の値、縦軸は色ずれ量(μm)を示す。ここでは、画像形成装置100の新品時を寿命0%として、新品時からの累積の画像形成枚数が所定の閾値に到達した時点を寿命100%とする。この所定の閾値は、新品時からの画像形成枚数の増加による画像不良の発生を十分に抑制する観点から予め設定される。

0044

周速度差が0%の場合は、寿命100%になっても、最大40μm程度の色ずれ量に抑えられており、視認上色ずれが認識できないレベルであった。また、周速度差が−1%、−3%の場合も、寿命の初期においては、最大100μm程度の色ずれ量であり、視認上色ずれは許容できるレベルであった。一方、寿命100%になると、周速度差−1%、−3%の場合にそれぞれ170μm、230μmの色ずれが生じた。この色ずれ量は、600dpiの画像形成装置100においては、4dot、5.5dot分のずれに相当し、色ずれが視認できるレベルであった。寿命の初期の感光ドラム1の表層の層厚は17μmであるのに対して、寿命100%の感光ドラム1の表層の層厚は12μmに減少していた。つまり、感光ドラム1の表層の膜厚が薄くなった結果、静電容量が増加し、中間転写ベルト8との静電吸着力が大きくなり、色ずれ量が増大したものと考えられる。

0045

このように、感光ドラム1や中間転写ベルト8の繰り返し使用量の増加に伴い、色ずれが悪化する傾向がある。そのため、従来は、最も中間転写ベルト8の速度変動が大きい場合(感光ドラム1や中間転写ベルト8の寿命末期など)でも色ずれ量が許容できるレベルに収まるように、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差を小さく設定していた。その結果、転写効率の向上の観点では、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差を最適な設定にできていないことがあった。

0046

5.色ずれ量の予測
本実施例では、画像形成動作中のベルト駆動モータ72の駆動負荷の変動に基づいて色ずれ量を予測し、色ずれ量が許容範囲を超えないように感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差を制御する。より詳細には、本実施例では、ベルト駆動モータ72に流れる電流を検出し、UVW/αβ座標変換処理及びαβ/dq座標変換処理を行って取得したトルク成分電流であるq軸電流に基づいて、色ずれ量を予測する。そして、その結果に応じて、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値を変化させる。これにより、転写効率の向上と、色ずれの抑制と、を両立することを可能とする。

0047

まず、本実施例におけるベルト駆動モータ72の駆動回路構成について説明する。図7は、ベルト駆動モータ72の駆動回路構成を示すブロック図である。ベルト駆動モータ72は、DCブラシレスモータであり、Y結線されたコイル55、56、57と、ロータ58と、を有する。また、ベルト駆動モータ72は、ロータ58の位置検出手段としてホール素子59、60、61を備えている。ホール素子59、60、61は、磁束を検出することにより半導体片の両端に電圧が表れる素子であり、ロータ58による磁束変化を検出することで、ロータ58の位置を検出することが可能である。ホール素子59、60、61の出力は、アンプ62で増幅され、モータ駆動制御回路42に「位置情報」として入力される。

0048

画像形成装置100は、ベルト駆動モータ72を駆動する駆動制御部としてのモータ駆動回路部41を有する。モータ駆動回路部41は、モータ駆動制御回路42と、ハイ側トランジスタ43、44、45と、ロー側トランジスタ46、47、48と、ダイオード49、50、51、52、53、54と、を備えている。トランジスタ43〜48は、それぞれがコイルの両端であるU、V、Wに接続されており、モータ駆動制御回路42から出力される相切り替え信号に従ってON/OFF制御し、順次励磁する相を切り替えてロータ58を回転させる。

0049

電流検出手段としての電流検出器63、64、65は、それぞれモータ駆動回路部41からベルト駆動モータ72に供給される電流Iu、Iv、Iwを計測する。電流検出器63、64、65によって検出された出力電流駆動電流)は、UVW/αβ座標変換部66、及びαβ/dq座標変換部67で、回転座標系上の二相電流ベクトルとして表される)に変換される。

0050

UVW/αβ座標変換とは、電流検出器63、64、65によって検出された、U、V、Wの3軸(電流Iu、Iv、Iw)で表された座標を、α、βの2軸(電流Iα、Iβ)に変換する処理である。また、αβ/dq座標変換とは、α、βの2軸で表された座標を、ロータ58が作る磁束の方向であるd軸、及びこのd軸に直交するq軸によって定義される、仮想回転座標であるd、q座標系に座標変換する処理である。このような座標変換を行うことによって、磁束を示す電流である、d軸電流(ここでは単に「Id」ともいう。)と、トルクを示す電流であるq軸電流(ここでは単に「Iq」ともいう。)と、を取得することができる。取得されたId及びIqは、モータ駆動制御回路42に「電流値情報」として入力される。この「電流値情報」は、CPU26に上述の「位置情報」と共に入力される。そして、これらの情報に基づいてCPU26からモータ駆動制御回路42に「駆動信号」が送られることによって、ベルト駆動モータ72の回転が制御される。

0051

本実施例では、電流検出器63、64、65の検出結果に基づいて取得されるIqの変化を検出することによって、ベルト駆動モータ72の回転トルクの変動を検出する。本実施例では、電流検出手段としての電流検出器63、64、65と、ベクトル演算手段を構成するUVW/αβ座標変換部66及びαβ/dq座標変換部67と、によってトルク検出手段が構成される。このトルク検出手段は、ベルト駆動モータ72の回転トルク、すなわち、中間転写ベルト8の駆動トルクに関する情報を検出する。

0052

次に、本実施例の画像形成装置100における、印刷動作中のIqの挙動について説明する。図8は、本実施例の画像形成装置100において、3枚のA4用紙に3ページの連続印刷を行った際の、印刷動作中のIqの挙動を示すグラフ図である。より詳細には、同図は、該印刷動作中のIq情報を、CPU26からDAコンバータを介して電圧値として読み出した値の、中間転写ベルト8が回転し始めたタイミングを原点とした経時変化を示している。なお、該印刷動作中の感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと中間転写ベルト8との周速度差は−3%とした。

0053

図8に示すように、中間転写ベルト8が回転を始めた後、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが中間転写ベルト8を介して感光ドラム1Y、1M、1C、1Kに当接すると、Iqが上昇する。その後、Y、M、C、Kの各色用の画像形成部PY、PM、PC、PKにおいて現像ローラ4aが感光ドラム1に順次当接し、かぶりトナーが1次転写部N1に供給されることでIqは下がり、安定した値を示すようになる。次に、画像形成の終盤で、Y、M、C、Kの各色用の画像形成部PY、PM、PC、PKにおいて現像ローラ4aが感光ドラム1から順次離間する過程では、かぶりトナーが1次転写部N1から消失することによりIqが上昇する。その後、1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが感光ドラム1Y、1M、1C、1Kから離間すると、Iqが下がる。

0054

このように、Iqの変化によって、前述したベルト駆動モータ72の駆動負荷の変動をとらえることができている。つまり、前述のように、感光ドラム1の周速度が中間転写ベルト8の周速度より遅い状態で1次転写ローラ5が中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に当接すると、ベルト駆動モータ72の駆動負荷が増大する。その後、現像ローラ4aを感光ドラム1に当接させることで生じるかぶりトナーによる潤滑作用で、ベルト駆動モータ72の駆動負荷が減少する。その後、現像ローラ4aを感光ドラム1から離間させることによりかぶりトナーによる潤滑作用が無くなり、ベルト駆動モータ72の駆動負荷が増大する。また、1次転写ローラ5や現像ローラ4aの当接離間時には、10msオーダー高速なIqの変化をとらえることができており、該当接離間による瞬間的なベルト駆動モータ72の駆動負荷の変動をとらえることができている。そのため、応答性の観点で、本実施例のようなIqの変化を検出する構成は、ベルト駆動モータ72の回転トルク、すなわち、中間転写ベルト8の駆動トルクの変動量の検出手段に適している。

0055

次に、本実施例におけるIqを用いた色ずれ量の予測について説明する。図9(a)は、色ずれ量の予測に用いることが可能なIqの変化を取得するタイミングを説明するためのグラフ図である。同図に示すIqの挙動は、図8に示したものと実質的に同じである。図9(b)は、画像形成動作中の瞬間的なIqの変化が最も大きい図9(a)中のタイミングT1におけるIqの変化と、寿命(%)と、の関係を、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値ごとに示すグラフ図である。なお、タイミングT1は、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kから1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kが離間するタイミングである。図9(b)から、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差(絶対値)が大きいほど、また寿命(%)の値が大きいほど(感光ドラム1や中間転写ベルト8の繰り返し使用量が増加するほど)、Iqの変化が大きいことがわかる。

0056

また、図9(c)は、3ページ連続印刷時のY画像とK画像との間の色ずれ量の最大値(図6)と、タイミングT1におけるIqの変化(図9(b))と、の関係を示すグラフ図である。図9(c)に示すように、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値、寿命(%)にかかわらず、Iqの変化と色ずれ量とには相関関係がある。

0057

このように、上記タイミングT1、すなわち、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kからの1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kの離間時のIqの変化と色ずれ量とには相関関係がある。したがって、所定のタイミングとして、上記タイミングT1におけるIqの変化を検出することで、色ずれ量を予測することができる。

0058

6.本実施例の制御の手順
次に、本実施例における感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の制御の手順について説明する。図10は、本実施例における画像形成中のIqの変化に応じて感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値を変更する制御の手順を示すフローチャート図である。

0059

CPU26は、プリント信号(ジョブ開始信号)を受信すると(S101)、メモリ27から現在の周速度差の設定値を読み込んだ後(S102)、画像形成動作を開始させる(S103)。なお、ジョブとは、一の開始指示により開始される単一又は複数の転写材Sに画像を形成して出力する一連の動作である。また、本実施例では、周速度差の設定値は、寿命0%(画像形成装置100が新品)の場合には、−3%である。次に、CPU26は、画像形成動作中に、前述のタイミングT1、すなわち、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kからの1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kの離間時のIqの変化に関する情報を取得する(S104)。そして、CPU26は、取得したIqの変化が所定の閾値としての1.5(V)未満か否かを判断する(S105)。

0060

CPU26は、S105でIqの変化が1.5(V)未満であると判断した場合は、現在の周速度差を維持するべく、S102で読み込んだ現在の周速度差の設定値をメモリ27に記憶させる(S106)。図9(c)に示すように、Iqの変化が1.5(V)未満の場合は、色ずれ量は150μm未満であり、色ずれは視認できないレベルであると判断できるからである。一方、CPU26は、S105でIqの変化が1.5(V)未満ではない(つまり、1.5(V)以上である)と判断した場合は、現在の周速度差の設定値がすでに0%である場合を除いて、周速度差(絶対値)を減らしていく。図9(c)に示すように、Iqの変化が1.5(V)以上の場合は、色ずれ量が150μm以上となり、色ずれが視認できるレベルであると判断できるからである。つまり、CPU26は、S105でIqが1.5(V)未満ではない(つまり、1.5(V)以上である)と判断した場合は、S102で読み込んだ現在の周速度差の設定値が0%であるか否かを判断する(S107)。そして、CPU26は、S107で現在の周速度差の設定値が0%であると判断した場合は、周速度差0%を維持するべく、その周速度差の設定値をメモリ27に記憶させる(S108)。一方、CPU26は、S107で現在の周速度差の設定値が0%ではないと判断した場合は、周速度差の設定値(絶対値)を0.5%減らして(すなわち、現在の周速度差の設定値に+0.5%した新たな設定値を求めて)、メモリ27に記憶させる(S109)。

0061

CPU26は、S106、S108、又はS109で周速度差の設定値をメモリ27に記憶させた後、当該ジョブを終了させる。すなわち、本実施例では、Iqの変化が1.5(V)以上の場合は、当該ジョブではなく、次のジョブから、周速度差の設定値を変更する。例を挙げると、周速度差の設定値を−3%としてジョブを実行してIqの変化が1.5%以上であった場合は、次のジョブは周速度差の設定値を−2.5%として実行する。そして、そのジョブにおけるIqの変化が1.5%未満であれば、更に次のジョブも−2.5%の周速度差で実行する。

0062

7.効果
次に、本実施例の効果を比較例と対比して更に説明する。比較例では、寿命の初期から末期まで、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値を固定した(比較例1では−3%、比較例2では−0.5%)。比較例の画像形成装置の構成及び動作は、上記の点を除いて実質的に本実施例の画像形成装置と同じである。ここでは、画像形成装置100の使用量の増加に伴う色ずれ量及び転写性の変化を、本実施例と比較例とで比較した。

0063

具体的には、温度23℃、湿度50%の温湿度条件で、転写材SとしてA4サイズのGF−C081(Canon社製)を使用して、画像形成を行った。転写性は、1次転写後の感光ドラム1上の1次転写残トナーの濃度を、反射濃度計RD918(Macbeth社製)を用いて測定して評価した。転写性の評価基準は、濃度0.08未満を○(良好)、0.08〜0.16を△(やや不良:実用上問題となることがある)、0.16以上を×(不良)とした。また、色ずれ量の判断基準は、130μm未満を○(良好)、130〜160μmを△(やや不良:実用上問題となることがある)、160μm以上を×(不良)とした。結果を図13(a)の表に示す。

0064

図13(a)の表に示すように、本実施例によれば、転写性の向上と色ずれの抑制との両立を、比較例よりも高いレベルで達成することができる。

0065

なお、本実施例では、寿命の終盤における転写性に有利な構成を採用することによって、転写性の向上と色ずれの抑制との両立を図っている。具体的には、本実施例では、寿命の終盤にトナーの電荷が低下することを抑制するために、トナーに対して電荷を付与しやすい構成を採用している。そのため、寿命の初期においてはトナーの電荷がやや過剰であり、比較例2のように周速度差の設定値(絶対値)が比較的小さい場合は、寿命の初期から寿命の中盤までの転写性が低下しやすい。しかし、本実施例のように、適切な周速度差を選択することで、転写性の向上と色ずれの抑制とを両立することができる。すなわち、本実施例によれば、寿命の初期において転写性が低下しやすい構成であっても、寿命期間を通して転写性の向上と色ずれの抑制との両立を図ることができる。

0066

また、本実施例では、Iqの変化が最も大きいタイミングである、感光ドラム1からの1次転写ローラ5の離間時のIqの変化(図9(a)中のタイミングT1)に基づいて色ずれ量を予測する構成とした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、Iqの変化を十分な精度で検出することができれば、任意のタイミングにおけるIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することができる。例えば、感光ドラム1への1次転写ローラ5の当接時のIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することもできる。具体的には、図9(a)中のタイミングT2におけるIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することができる。この場合も、図9(c)と同様のIqの変化と色ずれ量との関係を取得し、図10のS105にて用いるIqの変化の所定の閾値を求めておくことで、本実施例と同様の制御を行って本実施例と同様の効果を得ることができる。また、感光ドラム1に対する1次転写ローラ5の当接離間時のIqの変化だけでなく、感光ドラム1に対する現像ローラ4aの当接離間時のIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することもできる。具体的には、図9(a)中の現像ローラ4aの当接時又は離間時の階段状のIqの変化(タイミングT3、T4、T5、T6、T7、T8)や、当接離間前後(タイミングT9、T10)のIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することができる。この場合も、図9(c)と同様のIqの変化と色ずれ量との関係を取得し、図10のS105にて用いるIqの変化の所定の閾値を求めておくことで、本実施例と同様の制御を行って本実施例と同様の効果を得ることができる。

0067

また、本実施例では、感光ドラム1に対して1次転写ローラ5を当接離間させることにより中間転写ベルト8を感光ドラム1に対して当接離間させる構成とした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、感光ドラム1に対して中間転写ベルト8を当接離間させることが可能な構成であれば、本実施例と同様の制御を行って本実施例と同様の効果を得ることができる。例えば、1次転写ローラ5を有さない構成において、当接離間手段として中間転写ベルト8の内周面側に可動式シャフトを1つ以上配置し、これにより中間転写ベルト8を押し上げて張架することで感光ドラム1に当接させるような構成が挙げられる。このような構成においても、感光ドラム1に対する中間転写ベルト8の当接離間時には本実施例の構成と同様に負荷変動に伴うIqの変化が生じるため、本実施例と同様にして色ずれ量を予測することができる。

0068

また、本実施例では、ベルト駆動モータ72の駆動負荷の変動の検出結果に基づいて、複数の感光ドラム1の全てに関して中間転写ベルト8との間の周速度差を変更したが、本発明はこれに限定されるものではない。複数の感光ドラム1のうち少なくとも1つの感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差を変更すれば、1次転写ローラ5や現像ローラ4aの当接離間による中間転写ベルト8の速度変動を相応に抑制できるので、相応の効果を得ることができる。

0069

このように、本実施例の画像形成装置100は、第2のモータ72の駆動負荷に関する情報を検出する検出手段を有する。本実施例では、第2のモータ72は、複数相のコイル55、56、57、と、該コイルに電流が流れることで回転する回転子58と、該コイルに電流を流して回転子を回転駆動する駆動制御部41と、を有する。また、本実施例では、上記検出手段は、コイルに流れる電流を検出する電流検出手段63、64、65を有する。また、本実施例では、上記検出手段は、該電流に基づいてUVW/αβ座標変換処理及びαβ/dq座標変換処理を行い、励磁成分電流であるd軸電流と、トルク成分電流であるq軸電流と、を求めるベクトル演算手段66、67を有する。この検出手段は、q軸電流に基づいて第2のモータ72の駆動負荷に関する情報を検出する。

0070

また、本実施例では、画像形成装置100は、像担持体1と中間転写体8との間の周速度差を制御する制御手段25を有する。そして、本実施例では、制御手段25は、上記検出手段の検出結果に基づいて取得した第2のモータ72の駆動負荷の変動量に関する情報に基づいて、像担持体1と中間転写体8との周速度差を変更する制御を行う。本実施例では、制御手段25は、上記変動量が所定の閾値以上の場合に、上記周速度差を小さくするように、上記周速度差を変更する制御を行う。また、本実施例では、制御手段25は、一の開始指示により開始される単一又は複数の転写材に画像を形成して出力する一連の動作であるジョブを実行した際に所定のタイミングで上記変動量に関する情報を取得する。そして、制御手段25は、該ジョブの後に実行するジョブにおける上記周速度差を変更する制御を行う。なお、本実施例では、上記変動量に関する情報を取得したジョブの直後のジョブから、取得した情報に基づいて周速度差を変更したが、これに限定されるもではなく、所望により所定数だけ後のジョブから周速度差を変更してもよい。

0071

また、本実施例では、画像形成装置100は、像担持体1にトナーを供給する際の第1の状態と供給しない際の第2の状態とに状態変化可能であり、第1の状態で像担持体1にトナーを供給してトナー像を形成することが可能な現像部材4aを有する。この場合、制御手段25は、現像剤部材4aが第2の状態から第1の状態、又は第1の状態から第2の状態とされることによる第2のモータ72の駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、上記変動量に関する情報を取得することができる。なお、上記タイミングは、複数の現像部材4aのうち少なくとも1つの現像部材が第2の状態から第1の状態、又は第1の状態から第2の状態とされることによる上記変動を検出可能なタイミングであってよい。典型的には、第1の状態は現像剤部材4aが像担持体1に当接した状態であり、第2の状態は現像部材4aが対応する像担持体1から離間した状態である。ただし、これに限定されるものではなく、現像剤部材4aが像担持体1に接触しない構成では、第1の状態は現像部材4aと対応する像担持体1との距離が相対的に近い状態であり、第2の状態は該距離が相対的に遠い状態であってよい。あるいは、第1の状態と第2の状態とは、現像部材4aに印加される電圧が互いに異なる状態(例えば、第1の状態では負極性の直流成分を含む現像電圧を印加し、第2の状態ではそれを印加しないなど。)であってもよい。

0072

また、本実施例では、画像形成装置100は、中間転写体8を介して像担持体1に対して離接可能であり、像担持体1に当接した状態で像担持体1から中間転写体8にトナー像を転写させることが可能な転写部材5を有する。この場合、制御手段25は、転写部材5が像担持体1に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる第2のモータ72の駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、上記変動量に関する情報を取得できる。なお、上記タイミングは、複数の転写部材5のうち少なくとも1つの転写部材が対応する像担持体1に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる上記変動を検出可能なタイミングであってよい。

0073

また、画像形成装置100は、中間転写体8を像担持体1に対して当接した状態又は離間した状態にする当接離間手段(上述のシャフトなど)を有していてもよい。この場合、制御手段25は、中間転写体8が像担持体1に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる第2のモータ72の駆動負荷の変動を検出可能なタイミングで、上記変動量に関する情報を取得できる。なお、上記タイミングは、当接離間手段によって中間転写体8が複数の像担持体1のうち少なくとも1つの像担持体に対して離間した状態から当接した状態、又は当接した状態から離間した状態とされることによる上記変動を検出可能なタイミングであってよい。

0074

以上説明したように、本実施例では、ベルト駆動モータ72の駆動負荷の変動に基づいて色ずれ量を予測する。これにより、寿命期間を通して、適切な感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差設定を選択することができ、転写性の向上と色ずれの抑制とを両立することができる。つまり、本実施例によれば、画像形成動作中の中間転写ベルト8の駆動トルクの変動を検出することで、色ずれを抑制することが可能な周速度差を選択することができ、転写効率の向上と、色ずれの抑制と、を両立することが可能となる。

0075

[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。

0076

実施例1では、感光ドラム1の周速度を中間転写ベルト8の周速度よりも遅くすることで、感光ドラム1と中間転写ベルト8との間に周速度差を設けた。これに対し、本実施例では、感光ドラム1の周速度を中間転写ベルト8の周速度よりも速くすることで、感光ドラム1と中間転写ベルト8との間に周速度差を設ける。

0077

図11(a)は、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差を+3%として、3枚のA4用紙に3ページの連続印刷を行った際のIqの挙動を示す、実施例1における図8と同様のグラフ図である。図11(a)に示す本実施例におけるIqの挙動の場合は、感光ドラム1に対する1次転写ローラ5の当接離間時のIqの変化が、図8に示す実施例1におけるIqの挙動の場合とは逆になっている。

0078

つまり、本実施例では、感光ドラム1の周速度が中間転写ベルト8の周速度より速い状態で、1次転写ローラ5が中間転写ベルト8を介して感光ドラム1に当接すると、中間転写ベルト8は感光ドラム1によって引っ張られる状態になる。これにより、ベルト駆動モータ72の駆動負荷が小さくなる。その後、現像ローラ4aを感光ドラム1に当接させることで生じるかぶりトナーによる潤滑作用で、感光ドラム1と中間転写ベルト8との間の摩擦係数が小さくなると、感光ドラム1により引っ張られる状態が解消される。これにより、ベルト駆動モータ72の駆動負荷は増大する。その後、現像ローラ4aを感光ドラム1から離間させることによりかぶりトナーによる潤滑作用が無くなり、再度中間転写ベルト8が感光ドラムにより引っ張られる状態となる。これにより、ベルト駆動モータ72の駆動負荷が減少する。図11(a)に示すように、Iqの変化によって、このようなベルト駆動モータ72の駆動負荷の変動をとらえることができている。

0079

図11(b)は、3ページ連続印刷時のY画像とK画像との間の色ずれ量の最大値と、感光ドラム1から1次転写ローラ5が離間するタイミングにおけるIqの変化と、の関係を示すグラフ図である。図11(b)に示すように、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値、寿命(%)にかかわらず、Iqの変化と色ずれ量とには相関関係がある。

0080

このように、感光ドラム1の周速度が中間転写ベルト8の周速度よりも速い構成においても、感光ドラム1Y、1M、1C、1Kからの1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kの離間時のIqの変化と色ずれ量とには相関関係がある。したがって、所定のタイミングとして、この感光ドラム1Y、1M、1C、1Kからの1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kの離間時におけるIqの変化を検出することで、色ずれ量を予測することができる。

0081

図12は、本実施例における画像形成中のIqの変化に応じて感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値を変更する制御の手順を示すフローチャート図である。図12のS201〜S209の手順は、それぞれ実施例1における図10のS101〜S109の手順と同様である。ただし、本実施例ではS202における寿命0%(画像形成装置100が新品)の場合の周速度差の設定値が+3%である。また、本実施例では、S209において、周速度差の設定値(絶対値)を0.5%減らすために、現在の周速度差の設定値に−0.5%した新たな設定値を求める。

0082

次に、本実施例の効果を比較例と対比して更に説明する。比較例では、寿命の初期から末期まで、感光ドラム1と中間転写ベルト8との周速度差の設定値を固定した(比較例3では+3%、比較例4では+0.5%)。比較例の画像形成装置の構成及び動作は、上記の点を除いて実質的に本実施例の画像形成装置と同じである。評価方法、評価基準は実施例1に関して説明したものと同じである。結果を図13(b)の表に示す。

0083

図13(b)の表に示すように、本実施例によれば、転写性の向上と色ずれの抑制との両立を、比較例よりも高いレベルで達成することができる。

0084

なお、感光ドラム1の周速度が中間転写ベルト8の周速度よりも速い構成においても、実施例1で説明したのと同様に、1次転写ローラ5の離間時のIqの変化に限らず、1次転写ローラ5の当接時のIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することもできる。また、感光ドラム1の周速度が中間転写ベルト8の周速度よりも速い構成においても、実施例1で説明したのと同様に、1次転写ローラ5の当接離間時のIqの変化に限らず、現像ローラ4aの当接離間時のIqの変化に基づいて色ずれ量を予測することもできる。

0085

以上説明したように、本実施例によれば、感光ドラム1の周速度が中間転写ベルト8の周速度よりも速い構成においても、実施例1と同様の効果を得ることができる。

0086

[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。

0087

上述の実施例では、ジョブを実行した際の所定のタイミングでベルト駆動モータの駆動負荷の変動を検出したが、ジョブとは別に該変動を検出するための試験動作を実行してもよい。上述の実施例の説明から理解されるように、該試験動作では、例えば、1次転写ローラや現像ローラの当接離間を実行し、ベルト駆動モータの駆動負荷の変動を検出すればよい。該試験動作は、例えば、像担持体や中間転写体の繰り返し使用量と相関する指標値が所定の閾値に達するごとなどの所定の頻度で実行したり、あるいはユーザやサービス担当者などの操作者による指示に応じて実行したりすることができる。

0088

また、上述の実施例では、像担持体や中間転写体の繰り返し使用量と相関する指標値として、画像形成装置の新品時からの画像形成枚数を例として説明したがこれに限定されるものではない。像担持体、中間転写体の繰り返し使用量と相関する指標値は、それぞれの回転回数、回転時間などであってもよい。また、例えば、像担持体や中間転写体が画像形成装置の装置本体に対して交換可能な構成では、像担持体又は中間転写体の少なくとも一方が交換された場合に、周速度差の設定値が初期値(例えば−3%)にリセットされる構成とされていてもよい。

0089

また、上述の実施例では、像担持体の周速度を変更して像担持体と中間転写体との周速度差を変更したが、中間転写体の周速度を変更して該周速度差を変更してもよい。

0090

1感光ドラム
4現像装置
4a現像ローラ
5 1次転写ローラ
8中間転写ベルト
71ドラム駆動モータ
72 ベルト駆動モータ

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