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技術 感光性フィルム、及び、硬化物の製造方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 田仲裕之南征志寺脇智紀渡邊匠海老原雅彦向郁夫
出願日 2018年3月2日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-037812
公開日 2019年9月12日 (5ヶ月経過) 公開番号 2019-152750
状態 未査定
技術分野 位置入力装置
主要キーワード 反り上がり量 酸素遮蔽層 銅ニッケル合金 JIS規格 酸化ジルコニウムナノ粒子 エステル結合数 導電性金属酸化膜 屈曲試験器
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (4)

課題

屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる感光性フィルムを提供する。

解決手段

支持フィルム10と、支持フィルム10上に配置された樹脂層20と、を備える転写型の感光性フィルム1であって、樹脂層20が感光性の樹脂層22を有し、感光性フィルム1から90mm×35mmの大きさの試験片を取得し、試験片に750mJ/cm2の紫外線照射した後、樹脂層20を上にして試験片を平坦面に配置し、25℃、相対湿度60%の環境下で2時間静置したときの試験片の四隅反り上がり量平均値R(単位:mm)と、支持フィルム10の厚さD(単位:μm)とが下記式(A)を満たす、感光性フィルム1。 R×D2<2000 …(A)

概要

背景

パソコンテレビ等の大型電子機器カーナビゲーション携帯電話スマートフォン電子辞書等の小型電子機器OA(Office Automation、オフィスオートメーション)・FA(Factory Automation、ファクトリーオートメーション機器等の表示機器などには、タッチパネルタッチセンサー)、液晶表示素子等が用いられている。

タッチパネルには各種の方式が実用化されているが、近年、投影型静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸及びY軸による2次元座標表現するために、複数のX電極と、当該X電極に直交する複数のY電極とが2層構造を形成している。

タッチパネルの額縁領域タッチ位置を検出できない領域であるから、その額縁領域の面積を狭くすることが製品価値を向上させるための重要な要素である。一般的に額縁領域には、タッチ位置の検出信号を伝えるために、銅等を含む金属配線が形成されている。タッチパネルにおいては、指先に接触される際に水分、塩分等の腐食成分センシング領域から内部に侵入することがある。タッチパネルの内部に腐食成分が侵入すると、前記金属配線が腐食し、電極及び駆動用回路間電気抵抗の増加、又は、断線の恐れがある。

金属配線の腐食を防ぐために、タッチパネル用基材上に、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタアクリレート化合物を含有する感光性樹脂組成物層を設け、この感光性樹脂組成物層の所定部分を活性光線照射により硬化させた後に前記所定部分以外の部分を除去し、基材の一部又は全部を被覆する感光性樹脂組成物硬化膜を形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。

概要

屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる感光性フィルムを提供する。支持フィルム10と、支持フィルム10上に配置された樹脂層20と、を備える転写型の感光性フィルム1であって、樹脂層20が感光性の樹脂層22を有し、感光性フィルム1から90mm×35mmの大きさの試験片を取得し、試験片に750mJ/cm2の紫外線を照射した後、樹脂層20を上にして試験片を平坦面に配置し、25℃、相対湿度60%の環境下で2時間静置したときの試験片の四隅反り上がり量平均値R(単位:mm)と、支持フィルム10の厚さD(単位:μm)とが下記式(A)を満たす、感光性フィルム1。 R×D2<2000 …(A)

目的

本発明は、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる感光性フィルム、及び、当該感光性フィルムを用いた硬化物の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

支持体と、当該支持体上に配置された樹脂層と、を備える転写型感光性フィルムであって、前記樹脂層が感光性の第1の層を有し、前記感光性フィルムから90mm×35mmの大きさの試験片を取得し、前記試験片に750mJ/cm2の紫外線照射した後、前記樹脂層を上にして前記試験片を平坦面に配置し、25℃、相対湿度60%の環境下で2時間静置したときの前記試験片の四隅反り上がり量平均値R(単位:mm)と、前記支持体の厚さD(単位:μm)とが下記式(A)を満たす、感光性フィルム。R×D2<2000…(A)

請求項2

前記第1の層が、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有する、請求項1に記載の感光性フィルム。

請求項3

前記樹脂層が、前記第1の層上に配置された第2の層を更に有し、前記第2の層が、金属酸化物を含む粒子を含有する、請求項1又は2に記載の感光性フィルム。

請求項4

前記第2の層が感光性を有する、請求項3に記載の感光性フィルム。

請求項5

請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性フィルムの前記第1の層を硬化させて硬化物を得る工程を備える、硬化物の製造方法。

請求項6

前記樹脂層を電極上に転写した後に前記第1の層を硬化させて硬化物を得る、請求項5に記載の硬化物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、感光性フィルム、及び、硬化物の製造方法に関する。

背景技術

0002

パソコンテレビ等の大型電子機器カーナビゲーション携帯電話スマートフォン電子辞書等の小型電子機器OA(Office Automation、オフィスオートメーション)・FA(Factory Automation、ファクトリーオートメーション機器等の表示機器などには、タッチパネルタッチセンサー)、液晶表示素子等が用いられている。

0003

タッチパネルには各種の方式が実用化されているが、近年、投影型静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸及びY軸による2次元座標表現するために、複数のX電極と、当該X電極に直交する複数のY電極とが2層構造を形成している。

0004

タッチパネルの額縁領域タッチ位置を検出できない領域であるから、その額縁領域の面積を狭くすることが製品価値を向上させるための重要な要素である。一般的に額縁領域には、タッチ位置の検出信号を伝えるために、銅等を含む金属配線が形成されている。タッチパネルにおいては、指先に接触される際に水分、塩分等の腐食成分センシング領域から内部に侵入することがある。タッチパネルの内部に腐食成分が侵入すると、前記金属配線が腐食し、電極及び駆動用回路間電気抵抗の増加、又は、断線の恐れがある。

0005

金属配線の腐食を防ぐために、タッチパネル用基材上に、ジシクロペンタニル構造又はジシクロペンテニル構造を有するジ(メタアクリレート化合物を含有する感光性樹脂組成物層を設け、この感光性樹脂組成物層の所定部分を活性光線照射により硬化させた後に前記所定部分以外の部分を除去し、基材の一部又は全部を被覆する感光性樹脂組成物硬化膜を形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。

先行技術

0006

特開2015−121929号公報

発明が解決しようとする課題

0007

近年、屈曲可能な電子部品が普及しつつあり、液晶表示素子、タッチパネル等には、柔軟性を有する基材と、基材上に配置された電極と、基材及び電極上に配置された硬化物と、を備える積層体が用いられることがある。このような積層体に対しては、積層体を屈曲させた際に、電極を保護する硬化物にクラックが生じないことが求められる。

0008

本発明は、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる感光性フィルム、及び、当該感光性フィルムを用いた硬化物の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明に係る感光性フィルムは、支持体と、当該支持体上に配置された樹脂層と、を備える転写型の感光性フィルムであって、前記樹脂層が感光性の第1の層を有し、前記感光性フィルムから90mm×35mmの大きさの試験片を取得し、前記試験片に750mJ/cm2の紫外線を照射した後、前記樹脂層を上にして前記試験片を平坦面に配置し、25℃、相対湿度60%の環境下で2時間静置したときの前記試験片の四隅反り上がり量平均値R(単位:mm)と、前記支持体の厚さD(単位:μm)とが下記式(A)を満たす。
R×D2<2000 …(A)

0010

本発明に係る感光性フィルムによれば、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる。すなわち、本発明に係る感光性フィルムによれば、感光性の第1の層を有する樹脂層を基材上に転写及び硬化して得られる積層体を屈曲させた際に第1の層の硬化物にクラックが生じることを抑制できる。

0011

ところで、基材上に配置された電極を保護する硬化物に対しては、基材及び電極に対する密着性に優れることが求められることがある。しかしながら、本発明者の知見によれば、基材及び電極に対する硬化物の密着性が優れる場合であっても、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることがあり、密着性の改善とは別に、クラックの抑制の方策を検討する必要がある。本発明に係る感光性フィルムによれば、上述のとおり、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる。

0012

前記第1の層は、バインダーポリマーと、光重合性化合物と、光重合開始剤と、を含有していてよい。

0013

本発明に係る感光性フィルムは、前記樹脂層が、前記第1の層上に配置された第2の層を更に有し、前記第2の層が、金属酸化物を含む粒子を含有する態様であってよい。前記第2の層は、感光性を有していてよい。

0014

本発明に係る硬化物の製造方法は、上述の感光性フィルムの前記第1の層を硬化させて硬化物を得る工程を備える。本発明に係る硬化物の製造方法によれば、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる。

0015

本発明に係る硬化物の製造方法は、前記樹脂層を電極上に転写した後に前記第1の層を硬化させて硬化物を得る態様であってもよい。

発明の効果

0016

本発明によれば、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係る感光性フィルムを示す模式断面図である。
本発明の一実施形態に係る硬化物を備える積層体を示す模式断面図である。
本発明の一実施形態に係るタッチパネルを示す模式上面図である。

0018

以下、場合により図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態について説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0019

本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値と任意に組み合わせることができる。本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。

0020

「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。本明細書に例示する材料は、特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。

0021

「層」との語は、平面図として観察したときに、全面に形成されている形状の構造に加え、一部に形成されている形状の構造も包含される。「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート、及び、それに対応するメタクリレートの少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリル酸」等の他の類似の表現においても同様である。「パターン」とは、回路を形成する微細配線の形状にとどまらず、他基材との接続部のみを矩形に除去した形状、基材の額縁部のみを除去した形状等も含まれる。

0022

<感光性フィルム>
本実施形態に係る感光性フィルムは、支持体(仮支持体。例えば支持フィルム)と、当該支持体上に配置された樹脂層と、を備える転写型の感光性フィルム(転写型感光性フィルム)であり、樹脂層を基材に転写することができる。樹脂層は、感光性(光硬化性)の第1の層を有しており、第1の層を硬化(光硬化)させることにより硬化物を得ることができる。樹脂層は、第1の層上に配置された第2の層として、金属酸化物を含む粒子を含有する層を更に有していてもよい。第2の層は、感光性を有していてもよく、感光性を有していなくてもよい。第1の層及び/又は第2の層は、透明樹脂層であってよい。樹脂層は、第2の層を有していなくてもよく、第1の層からなる態様であってもよい。本実施形態に係る感光性フィルムは、樹脂層上に配置された保護層(例えば保護フィルム)を更に備えていてもよい。

0023

本実施形態に係る感光性フィルムでは、感光性フィルムから90mm×35mmの大きさの矩形状の試験片(支持体及び樹脂層の積層体)を取得し、樹脂層側から試験片に750mJ/cm2の紫外線を照射した後、樹脂層を上(鉛直方向上方)にして試験片を平坦面に配置し、25℃、相対湿度60%の環境下で2時間静置したときの試験片の四隅の反り上がり量の平均値R(単位:mm)と、前記支持体の厚さD(単位:μm)とが下記式(A)を満たす。
R×D2<2000 …(A)

0024

本実施形態に係る感光性フィルムによれば、屈曲させた際にクラックが生じることを抑制可能な硬化物を得ることができる。すなわち、本実施形態に係る感光性フィルムによれば、感光性の第1の層を有する樹脂層を基材上に転写及び硬化して得られる積層体を屈曲させた際に第1の層の硬化物にクラックが生じることを抑制できる。このような効果が得られる要因は必ずしも明らかではないが、本発明者は以下のように推測している。

0025

すなわち、本実施形態に係る感光性フィルムでは、露光した後の四隅の反り上がり量の平均値Rが式(A)を満たすように反り上がり量が制御されているため、感光性の第1の層の硬化後、第1の層に内在する収縮応力が小さく抑えられている。この場合、積層体を屈曲させると、第1の層に引っ張り圧縮応力がかかるが、初期に内在する収縮応力が小さいため、これらの応力が第1の層にかかってもクラックが発生することを抑制できる。

0026

一般に、フィルムの反り上がり量はフィルムの剛性に影響され、下記式(a)で近似的に与えられる。
R0=K0×(L0)4/{E0×(D0)2} …(a)
[式中、K0は定数であり、L0はフィルムの長さを示し、E0はフィルムの弾性率を示し、D0はフィルムの厚さを示す。]

0027

式(a)によれば、本実施形態が対象とする反り上がり量は、感光性フィルムを構成する支持体の厚さに影響される。ここで、本実施形態に係る感光性フィルムは、樹脂層を基材に転写して使用され、当該基材上での樹脂層の硬化の際の収縮応力が、実際の使用態様で反り上がり量を抑えるために重要である。したがって、樹脂層を支持する部材の種類が変わっても評価しやすいように支持体の厚さDの分を補正して前記式(A)を導出した。

0028

R×D2の値は、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制する観点から、2000未満である。R×D2の値が2000以上であると、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じる。R×D2の値は、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、1975以下が好ましく、1950以下がより好ましく、1925以下が更に好ましく、1900以下が特に好ましく、1875以下が極めて好ましく、1850以下が非常に好ましい。R×D2の値は、1600以上が好ましく、1700以上がより好ましく、1800以上が更に好ましい。Rの値は、樹脂層の組成及び厚さ、支持体の材質及び厚さ等により調整することができる。例えば、支持体の材質として剛直な材質を用いること、樹脂層の厚さを薄くすること、支持体の厚さを大きくすること等によりRの値を小さくすることができる。

0029

図1は、一実施形態に係る感光性フィルムを示す模式断面図である。図1に示される感光性フィルム(転写型感光性フィルム)1は、支持フィルム(支持体)10と、支持フィルム10上に配置された樹脂層20と、樹脂層20上に配置された保護フィルム(保護層)30とを備える。樹脂層20は、樹脂層(第1の層)22と、樹脂層22上に配置された樹脂層(第2の層)24とを有する。

0030

支持体としては、フィルム状の支持フィルムを用いることができる。支持フィルムとしては、重合体フィルムを用いることができる。重合体フィルムの材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネートポリエチレンポリプロピレンポリエーテルサルフォンシクロオレフィンポリマー等が挙げられる。支持体としては、PETフィルムが好ましい。

0031

支持体の厚さは、被覆性を確保しやすい観点、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、15μm以上が更に好ましい。支持体の厚さは、支持体を介して活性光線を照射する際の解像度の低下を抑制しやすい観点から、100μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましく、30μm以下が特に好ましく、20μm以下が極めて好ましい。これらの観点から、支持体の厚さは、5〜100μmが好ましい。

0032

第1の層は、バインダーポリマー(以下、「(A)成分」ともいう)と、光重合性化合物(以下、「(B)成分」ともいう)と、光重合開始剤(以下、「(C)成分」ともいう)と、を含有することができる。

0033

(バインダーポリマー)
(A)成分としては、アルカリ現像によりパターニングしやすい観点から、カルボキシル基を有するポリマー重合体)を用いることが好ましい。

0034

(A)成分は、(メタ)アクリル酸に由来する構造単位、及び、(メタ)アクリル酸アルキルに由来する構造単位を有する共重合体であることが好ましい。前記共重合体は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸アルキルと共重合し得るその他のモノマー単量体)に由来する構造単位を有していてもよい。その他のモノマーとして、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ベンジルスチレン、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。

0035

(メタ)アクリル酸アルキルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等が挙げられる。

0036

(A)成分としては、優れたアルカリ現像性(特に、無機アルカリ水溶液に対する現像性)、パターニング性、及び、透明性を得やすい観点から、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルマレイミドヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも一種化合物に由来する構造単位を有するバインダーポリマーが好ましく、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸シクロヘキシルからなる群より選択される少なくとも一種の化合物に由来する構造単位を有するバインダーポリマーがより好ましく、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸シクロヘキシルからなる群より選択される少なくとも一種の化合物に由来する構造単位を有するバインダーポリマーが更に好ましい。

0037

(A)成分を構成する構造単位の全量を基準として、(メタ)アクリル酸アルキルに由来する構造単位の割合は、アルカリ現像を行う際に優れた現像性が得られやすい観点から、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。(A)成分を構成する構造単位の全量を基準として、(メタ)アクリル酸アルキルに由来する構造単位の割合は、支持体に対する樹脂層の優れた密着性が得られやすい観点から、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、85質量%以下が更に好ましい。

0038

(A)成分の重量平均分子量は、優れた解像度を得やすい観点から、10000〜200000が好ましく、15000〜150000がより好ましく、30000〜150000が更に好ましく、30000〜100000が特に好ましく、40000〜100000が極めて好ましい。なお、重量平均分子量は、本明細書の実施例に記載したゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定することができる。

0039

(A)成分の酸価は、所望の形状を有する硬化物をアルカリ現像で形成しやすい観点から、100mgKOH/g以上が好ましい。また、(A)成分の酸価は、硬化物の形状の制御容易性と硬化物の防錆性との両立を図りやすい観点から、100〜200mgKOH/gが好ましく、100〜150mgKOH/gがより好ましく、100〜130mgKOH/gが更に好ましい。なお、酸価は、本明細書の実施例に記載した方法で測定することができる。

0040

第1の層は、上述したバインダーポリマー以外の他のバインダーポリマーを更に含有していてもよい。

0041

(A)成分の含有量は、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して下記の範囲が好ましい。(A)成分の含有量は、35質量部以上が好ましく、40質量部以上がより好ましく、50質量部以上が更に好ましく、55質量部以上が特に好ましい。(A)成分の含有量は、85質量部以下が好ましく、80質量部以下がより好ましく、70質量部以下が更に好ましく、65質量部以下が特に好ましい。これらの観点から、(A)成分の含有量は、35〜85質量部が好ましい。

0042

(光重合性化合物)
(B)成分としては、エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を用いることができる。エチレン性不飽和基を有する光重合性化合物としては、一官能ビニルモノマー、二官能ビニルモノマー、少なくとも3つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマー等が挙げられる。

0043

一官能ビニルモノマーとしては、(A)成分の共重合体の合成に用いられるモノマーとして上述したモノマー、ウレタンアクリレート等が挙げられる。

0044

二官能ビニルモノマーとしては、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシフェニルプロパンビスフェノールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。

0045

二官能ビニルモノマーは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物を含んでいてもよい。トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物は、銅ニッケル合金を含む電極の腐食を抑制しやすい観点から、下記一般式(B−1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物を含んでいてもよい。

0046

[一般式(B−1)中、R31及びR32は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Xは、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する2価の基を示し、R33及びR34は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基を示し、m及びnは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、p及びqは、それぞれ独立に0以上の整数を示し、p+q=0〜10となるように選択される。]

0047

一般式(B−1)において、R33及びR34は、メチレン基エチレン基又はプロピレン基であることが好ましい。プロピレン基は、n−イソプロピレン基及びイソプロピレン基のいずれであってもよい。

0048

「トリシクロデカン骨格」及び「トリシクロデセン骨格」とは、それぞれ以下の構造(それぞれ、結合手は任意の箇所である)をいう。

0049

トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物としては、硬化物の低透湿性に優れやすい観点から、トリシクロデカン骨格を有する化合物が好ましく、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートがより好ましい。トリシクロデカン骨格を有する化合物は、DCP及びA−DCP(いずれも新中化学工業株式会社製)として入手可能である。

0050

(B)成分における、トリシクロデカン骨格又はトリシクロデセン骨格を有する化合物の割合は、透湿度を低減しやすい観点から、第1の層に含まれる光重合性化合物の合計量100質量部のうち、50質量部以上が好ましく、70質量部以上がより好ましく、80質量部以上が更に好ましい。

0051

少なくとも3つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーとしては、電極の腐食防止及び現像性に優れやすい観点から、ウレタンアクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の、トリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の、テトラメチロールメタン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の、ペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の、ジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の、ジトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;ジグリセリン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物;シアヌル酸由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物などを用いることができる。

0052

前記多官能ビニルモノマーは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、ペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、ジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、ジトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、及び、シアヌル酸由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。

0053

ここで、「〜由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物」について、ジトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物を例にとり説明する。ジトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレートとは、ジトリメチロールプロパンと(メタ)アクリル酸とのエステル化物を意味し、当該エステル化物には、アルキレンオキシ基変性された化合物も包含される。前記エステル化物では、一分子中におけるエステル結合数最大数の4であることが好ましいが、エステル結合の数が1〜3の化合物が混合されていてもよい。

0054

少なくとも3つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーと、一官能ビニルモノマー又は二官能ビニルモノマーとを組み合わせて用いる場合、使用する割合に特に制限はないが、少なくとも3つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する多官能ビニルモノマーの割合は、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、第1の層に含まれる光重合性化合物の合計量100質量部のうち、30質量部以上が好ましく、50質量部以上がより好ましく、75質量部以上が更に好ましい。

0055

(B)成分の含有量は、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して下記の範囲が好ましい。(B)成分の含有量は、15質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましく、30質量部以上が更に好ましく、35質量部以上が特に好ましい。(B)成分の含有量は、65質量部以下が好ましく、60質量部以下がより好ましく、50質量部以下が更に好ましく、45質量部以下が特に好ましい。これらの観点から、(B)成分の含有量は、15〜65質量部が好ましい。

0056

(光重合開始剤)
(C)成分としては、特に制限はないが、透明性の高い光重合開始剤を用いることが好ましい。(C)成分は、厚さが10μm以下であっても充分な解像度で硬化物を基材上に形成しやすい観点から、オキシムエステル化合物及びホスフィンオキサイド化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。ホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。

0057

オキシムエステル化合物は、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物、及び、下記一般式(3)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。

0058

0059

式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基フェニル基又はトリル基を示し、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルキル基、フェニル基又はトリル基であることがより好ましく、メチル基、シクロペンチル基、フェニル基又はトリル基であることが更に好ましい。R13は、−H、−OH、−COOH、−O(CH2)OH、−O(CH2)2OH、−COO(CH2)OH又は−COO(CH2)2OHを示し、−H、−O(CH2)OH、−O(CH2)2OH、−COO(CH2)OH又は−COO(CH2)2OHであることが好ましく、−H、−O(CH2)2OH又は−COO(CH2)2OHであることがより好ましい。

0060

0061

式(2)中、2つのR14は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示し、プロピル基であることが好ましい。R15は、NO2又はArCO(ここで、Arはアリール基を示す。)を示し、Arとしては、トリル基が好ましい。R16及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はトリル基を示し、メチル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましい。

0062

0063

式(3)中、R18は、炭素数1〜6のアルキル基を示し、エチル基であることが好ましい。R19は、アセタール結合を有する有機基であり、後述する式(3−1)に示す化合物が有するR19に対応する置換基であることが好ましい。R20及びR21は、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基又はトリル基を示し、メチル基、フェニル基又はトリル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。R22は、水素原子又はアルキル基を示す。

0064

一般式(1)で表される化合物としては、例えば、下記式(1−1)で表される化合物及び下記式(1−2)で表される化合物が挙げられる。式(1−1)で表される化合物は、IRGACURE OXE 01(BASFジャパン株式会社製、商品名)として入手可能である。

0065

0066

一般式(2)で表される化合物としては、例えば、下記式(2−1)で表される化合物が挙げられる。式(2−1)で表される化合物は、DFI−091(ダイトーケミックス株式会社製、商品名)として入手可能である。

0067

0068

一般式(3)で表される化合物としては、例えば、下記式(3−1)で表される化合物が挙げられる。式(3−1)で表される化合物は、アデカオプトマーN−1919(株式会社ADEKA製、商品名)として入手可能である。

0069

0070

その他のオキシムエステル化合物としては、下記式(4)で表される化合物、下記式(5)で表される化合物等を用いることができる。

0071

0072

0073

(C)成分としては、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、式(1−1)で表される化合物が好ましい。式(1−1)で表される化合物が硬化物に含まれているか否かは、硬化物の熱分解ガスクロマトグラフ質量分析を行ったときにヘプタノニトリル及び安息香酸が検出されるか否かを指標にして判断することができる。硬化物が高温の加熱工程を受けていない場合は、ヘプタノニトリル及び安息香酸が検出されることで硬化物に式(1−1)で表される化合物が含まれていたことがわかる。硬化物の熱分解ガスクロマトグラフ質量分析における安息香酸の検出ピーク面積は、ヘプタノニトリルの検出ピーク面積に対して1〜10%の範囲で検出される。

0074

硬化物の熱分解ガスクロマトグラフ質量分析は、測定サンプルを140℃で加熱して発生したガスについて行うことができる。測定サンプルの加熱時間は、例えば1〜60分であり、30分であることが好ましい。熱分解ガスクロマトグラフ質量分析の測定条件の一例を以下に示す。
{熱分解ガスクロマトグラフ質量分析の測定条件}
測定装置GC/MS QP−2010(株式会社島津製作所製、商品名)
カラム:HP−5MS(アジレント・テクノロジー株式会社製、商品名)
Oven Temp:40℃で5分間加熱後、15℃/minの割合で300℃まで昇温
キャリアーガスヘリウム、1.0mL/min
インターフェイス温度:280℃
イオンソース温度:250℃
サンプル注入量:0.1mL

0075

(C)成分の含有量は、光感度及び解像度に優れやすい観点から、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して下記の範囲が好ましい。(C)成分の含有量は、0.1質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましく、2質量部以上が更に好ましく、3質量部以上が特に好ましい。(C)成分の含有量は、10質量部以下が好ましく、7質量部以下がより好ましく、6質量部以下が更に好ましく、5.5質量部以下が特に好ましい。これらの観点から、(C)成分の含有量は、0.1〜10質量部が好ましい。

0076

防錆剤
第1の層は、硬化物の防錆性を向上させやすい観点から、防錆剤(以下、「(D)成分」ともいう)を更に含有することが好ましい。(D)成分は、メルカプト基を有するトリアゾール化合物、メルカプト基を有するテトラゾール化合物、メルカプト基を有するチアジアゾール化合物アミノ基を有するトリアゾール化合物、及び、アミノ基を有するテトラゾール化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物を含むことが好ましい。

0077

アミノ基を有するトリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−アセトニトリル、ベンゾトリアゾール−5−カルボン酸、1H−ベンゾトリアゾール−1−メタノールカルボキシベンゾトリアゾール等にアミノ基が置換した化合物;メルカプト基を有するトリアゾール化合物(3−メルカプトトリアゾール、5−メルカプトトリアゾール等)にアミノ基が置換した化合物などが挙げられる。

0078

アミノ基を有するテトラゾール化合物としては、5−アミノ−1H−テトラゾール、1−メチル−5−アミノ−テトラゾール、1−メチル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、1−カルボキシメチル−5−アミノ−テトラゾール等が挙げられる。これらのテトラゾール化合物は、その水溶性塩であってもよい。具体例としては、1−メチル−5−アミノ−テトラゾールのアルカリ金属塩ナトリウム塩カリウム塩リチウム塩等)などが挙げられる。

0079

(D)成分を用いる場合、(D)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、0.05〜5.0質量部が好ましく、0.1〜2.0質量部がより好ましく、0.2〜1.0質量部が更に好ましく、0.3〜0.8質量部が特に好ましい。

0080

密着助剤
第1の層は、基材(インデックスマッチング層を有していてもよい基材等)及び電極(ITO(Indium−Tin−Oxide、酸化インジウムスズ)電極等)に対する密着性と、電極(例えば、銅配線等の金属配線)上での現像性とが高水準で達成された硬化物を形成しやすい観点、並びに、現像残りの発生を防ぎやすい観点から、密着助剤(以下、「(E)成分」ともいう)を更に含有することが好ましい。(E)成分は、エチレン性不飽和基を有するリン酸エステルを含むことが好ましい。

0081

(E)成分としては、硬化物の防錆性を充分確保しつつ、基材及び電極に対する密着性と、電極(金属配線等)上での現像性とを高水準で両立しやすい観点から、ユニケミカル株式会社製のPhosmerシリーズ(Phosmer−M、Phosmer−CL、Phosmer−PE、Phosmer−MH、Phosmer−PP等)、又は、日本化薬株式会社製のKAYAMERシリーズ(PM−21、PM−2等)が好ましい。

0082

(E)成分を用いる場合、(E)成分の含有量は、基材及び電極に対する密着性と、電極(金属配線等)上での現像性とを高水準で両立しやすい観点から、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、0.1〜4.0質量部が好ましく、0.2〜3.0質量部がより好ましく、0.2〜2.5質量部が更に好ましく、0.2〜2.0質量部が特に好ましい。

0083

(その他の添加剤
第1の層には、その他の添加剤として、密着性付与剤シランカップリング剤等)、防錆剤、レベリング剤可塑剤充填剤消泡剤難燃剤、安定剤、酸化防止剤香料熱架橋剤重合禁止剤界面活性剤などを含有することができる。これらの添加剤の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対して、各々0.01〜20質量部程度であってよい。

0084

第1の層の厚さは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましく、3μm以上が更に好ましく、4μm以上が特に好ましく、5μm以上が極めて好ましい。第1の層の厚さは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、15μm以下が好ましく、12μm以下がより好ましく、10μm以下が更に好ましく、8μm以下が特に好ましい。これらの観点から、第1の層の厚さは、1〜15μmが好ましい。また、硬化後における第1の層の厚さ(硬化物の厚さ)も前記範囲内であることが好ましい。

0085

第2の層は、金属酸化物を含む粒子(金属酸化物粒子。以下、「(F)成分」ともいう)を含む層である。第2の層は、金属酸化物粒子を含有することにより、第1の層よりも相対的に高い屈折率を有することができる。

0086

金属酸化物粒子は、波長633nmにおける屈折率が1.50以上である金属酸化物粒子を含むことが好ましい。これにより、感光性フィルムを調製した際、第2の層の透明性及び波長633nmにおける屈折率を向上させることができると共に、基材への吸着を抑制しつつ現像性を向上させることができる。

0087

金属酸化物粒子における金属酸化物は、酸化ジルコニウム酸化チタン酸化スズ酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化インジウム、酸化アルミニウム酸化ケイ素酸化イットリウム等が挙げられる。これらの中でも、骨見え現象を抑制しやすい観点から、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素及び酸化イットリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく、酸化ジルコニウム及び酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも一種がより好ましい。

0088

酸化ジルコニウム粒子(例えば、電極の材料がITOである場合の酸化ジルコニウム粒子)としては、屈折率向上と、電極及び基材に対する密着性とに優れやすい観点から、酸化ジルコニウムナノ粒子を用いることが好ましい。酸化ジルコニウムナノ粒子において粒度分布Dmaxは、40nm以下であることが好ましい。

0089

酸化ジルコニウムナノ粒子は、OZ−S30K(日産化学工業株式会社製、商品名)、OZ−S40K−AC(日産化学工業株式会社製、商品名)、SZR−K(酸化ジルコニウムメチルエチルケトン分散液、堺化学工業株式会社製、商品名)、SZR−M(酸化ジルコニウムメタノール分散液、堺化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。

0090

第2の層は、第1の層の前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有することが可能であり、必要に応じて、前記(D)成分及び/又は前記(E)成分を更に含有することができる。第2の層は(B)成分、(C)成分等の光重合成分を必ずしも含有する必要はなく、層形成により隣接する樹脂層から移行する光重合成分を利用して第2の層を光硬化させることもできる。

0091

第2の層の厚さは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、0.01μm以上が好ましく、0.03μm以上がより好ましく、0.04μm以上が更に好ましく、0.05μm以上が特に好ましく、0.06μm以上が極めて好ましい。第2の層の厚さは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.3μm以下が更に好ましく、0.2μm以下が特に好ましく、0.1μm以下が極めて好ましい。これらの観点から、第2の層の厚さは、0.01〜1μmが好ましい。また、硬化後における第2の層の厚さ(硬化物の厚さ)も前記範囲内であることが好ましい。

0092

本実施形態に係る感光性フィルムは、第1の層及び第2の層とは異なる他の層を備えていてもよい。他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、クッション層酸素遮蔽層剥離層接着層等が挙げられる。本実施形態に係る感光性フィルムは、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有してもよい。また、同種の層を2以上有していてもよい。

0093

支持体上に配置された樹脂層(例えば図1の樹脂層20)の厚さは、下記の範囲が好ましい。樹脂層の厚さは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点、1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましく、3μm以上が更に好ましく、4μm以上が特に好ましく、5μm以上が極めて好ましい。樹脂層の厚さは、屈曲させた際に硬化物にクラックが生じることを抑制しやすい観点から、15μm以下が好ましく、12μm以下がより好ましく、10μm以下が更に好ましく、9μm以下が特に好ましい。これらの観点から、樹脂層の厚さは、1〜15μmが好ましい。また、硬化後における樹脂層の厚さ(硬化物の厚さ)も前記範囲内であることが好ましい。

0094

保護層としては、フィルム状の保護フィルムを用いることができる。保護フィルムの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。

0095

保護層の厚さは、感光性フィルムをロール状に巻いて保管しやすい観点から、100μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましく、60μm以下が更に好ましく、50μm以下が特に好ましく、40μm以下が極めて好ましい。保護層の厚さは、5μm以上が好ましい。これらの観点から、保護層の厚さは、5〜100μmが好ましい。

0096

感光性フィルムにおける樹脂層(第1の層、第2の層等)は、例えば、樹脂層形成用塗布液(第1の層形成用塗布液、第2の層形成用塗布液等)を支持体又は保護層上に塗布及び乾燥することで形成できる。例えば、第1の層及び第2の層を有する樹脂層を備える感光性フィルムは、第1の層が形成された支持体と、第2の層が形成された保護層とを、第1の層と第2の層とが対向した状態で貼り合わせることにより形成できる。また、感光性フィルムは、支持体上に第1の層形成用塗布液を塗布及び乾燥して第1の層を形成した後、第1の層上に第2の層形成用塗布液を塗布及び乾燥して第2の層を形成し、さらに、第2の層に保護層を貼り付けることにより得ることもできる。

0099

<電子部品、硬化物及びその製造方法>
本実施形態に係る電子部品は、本実施形態に係る硬化物(例えば硬化膜)を備える。本実施形態に係る電子部品は、例えば、基材と、基材上に配置された電極と、基材及び電極上に配置された硬化物(本実施形態に係る硬化物)とを備える。本実施形態に係る感光性フィルムは、各種電子部品における硬化物の形成に適用することができる。電子部品としては、タッチパネル(タッチセンサー)、液晶ディスプレイ有機エレクトロルミネッサンス、太陽電池モジュールプリント配線板電子ペーパ等が挙げられる。

0100

本実施形態に係る硬化物は、本実施形態に係る感光性フィルムの樹脂層(少なくとも第1の層)を硬化して得られる硬化物である。第2の層は必ずしも硬化される必要はない。本実施形態に係る硬化物は、第1の層が硬化し、第2の層が硬化していない態様も包含する。本実施形態に係る硬化物は、樹脂層が第2の層を有していない場合、第1の層を硬化して得られた硬化物であり、樹脂層が第1の層及び第2の層からなる場合、第1の層及び第2の層を硬化して得られた硬化物であってもよい。本実施形態に係る硬化物は、パターン状に形成された硬化物パターン(例えば硬化膜パターン)であってよい。

0101

図2は、一実施形態に係る硬化物を備える積層体を示す模式断面図であり、一実施形態に係る感光性フィルムを用いて形成した硬化物を基材上に備える積層体を示す模式断面図である。図2に示される積層体100は、電子部品の構成要素として用いることができる。図2に示される積層体100は、基材40a、及び、基材40aの主面上に配置された電極(電極パターン)40bを有する電極付き基材(例えば電極パターン付き基材)40と、電極40bを覆うように電極付き基材40上に配置された硬化物20aとを備える。硬化物20aは、本実施形態に係る感光性フィルムの樹脂層の硬化物であり、例えば、感光性フィルムの第1の層の硬化物である樹脂層22a、及び、感光性フィルムの第2の層の硬化物である樹脂層24aからなる硬化物である。樹脂層24aは、電極付き基材40に接している。硬化物20aは、例えば、電極40bの保護機能と、電極40bの不可視化と、タッチ画面視認性向上と、を達成することができる。

0102

電極付き基材の基材としては、タッチパネル(タッチセンサー)に用いられる基板ガラス板プラスチック板セラミック板等)などが挙げられる。

0103

電極としては、透明電極(センシング領域の透明電極等)、金属配線(額縁領域の金属配線等)などが挙げられる。電極付き基材は、透明電極パターンを有する透明電極パターン付き基材であってもよい。透明電極は、例えば、ITO、IZO(Indium Zinc Oxide、酸化インジウム−酸化亜鉛)等の導電性金属酸化膜を用いて形成することができる。透明電極は、銀繊維、カーボンナノチューブ等の導電性繊維を含有する光硬化性樹脂層を備える感光性フィルムを用いて形成することもできる。金属配線は、例えば、Au、Ag、Cu、Al、Mo、C等の導電性材料を用いてスクリーン印刷蒸着等の方法により形成することができる。

0104

電極付き基材は、基材と電極との間に絶縁層又はインデックスマッチング層を有していてもよい。インデックスマッチング層は、上述した第2の層と同様の組成を有していてもよい。

0105

図3は、本発明の一実施形態に係るタッチパネルを示す模式上面図であり、静電容量式のタッチパネルの一例を示す。図3に示されるタッチパネルでは、透明基材101の片面に、タッチ位置座標を検出するためのセンシング領域(タッチ画面)102が配置されており、この領域の静電容量変化を検出するための透明電極103及び透明電極104が透明基材101上に設けられている。

0106

透明電極103及び透明電極104は、それぞれタッチ位置のX位置座標及びY位置座標を検出する。

0107

透明基材101上には、透明電極103及び透明電極104からタッチ位置の検出信号を外部回路に伝えるための引き出し配線105が設けられている。また、引き出し配線105と、透明電極103及び透明電極104とは、透明電極103及び透明電極104上に配置された接続電極106により接続されている。また、引き出し配線105における透明電極103及び透明電極104との接続部とは反対側の端部は、外部回路との接続端子107に接続されている。

0108

図3に示すタッチパネルでは、本実施形態に係る感光性フィルムを用いて形成された硬化物として、透明電極が形成された部分と、透明電極が形成されていない部分とにまたがって硬化物(硬化物パターン)50が形成されている。硬化物50は、例えば、本実施形態に係る感光性フィルムの第1の層及び第2の層の硬化物からなる。なお、第2の層を有していない感光性フィルムを用いた場合は、硬化物50は、第1の層の硬化物からなる。この硬化物50によれば、透明電極から形成されるセンシング領域102の骨見え現象防止機能と、透明電極103、透明電極104、引き出し配線105、接続電極106及び接続端子107を保護する機能とを同時に得ることができる。

0109

本実施形態に係る硬化物の製造方法(硬化物の形成方法)は、本実施形態に係る感光性フィルムの第1の層を硬化させて硬化物を得る硬化物製造工程を備える。硬化物製造工程では、感光性フィルムにおける少なくとも第1の層を硬化させればよく、第2の層等の他の層を硬化させてもよい。硬化物製造工程では、感光性フィルムの樹脂層を電極上に転写した後に当該第1の層を硬化させて硬化物を得てもよい。

0110

以下、電極付き基材上に硬化物を形成して積層体を得る方法の一実施形態について説明する。

0111

まず、感光性フィルムの保護層を除去した後、支持体及び樹脂層の積層体を電極付き基材の表面に樹脂層側から圧着することによりラミネート(転写)する。圧着手段としては、例えば圧着ロールが挙げられる。圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱手段を備えたものであってもよい。加熱圧着する場合の加熱温度は、例えば、10〜160℃である。加熱圧着時の圧着圧力は、例えば、線圧で50〜1×105N/mである。

0112

次に、フォトマスクを介して、転写後の樹脂層の所定部分に活性光線をパターン状に照射する。活性光線を照射する際、支持体が透明である場合には、そのまま活性光線を照射することができる。支持体が不透明である場合には、支持体を除去してから活性光線を照射することができる。活性光線の光源としては、公知の活性光源を用いることができる。活性光線の照射量は、例えば1×102〜1×104J/cm2である。

0113

続いて、活性光線照射後の樹脂層の未露光部を現像液で除去して電極の一部又は全部を被覆する硬化物を形成する。なお、活性光線の照射後、樹脂層に支持体が積層されている場合には、支持体を除去した後に現像を行うことができる。

0114

現像は、アルカリ水溶液水系現像液有機溶剤等の公知の現像液を用いてスプレーシャワー揺動浸漬、ブラッシングスクラッビング等の公知の方法により行うことができる。中でも、環境面及び安全性の観点から、アルカリ水溶液を用いてスプレー現像することが好ましい。なお、現像温度及び時間は、従来公知の範囲で調整することができる。

0115

以上により、電極付き基材上に配置された硬化物を有する積層体を得ることができる。

0116

以下、実施例及び比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。

0117

<バインダーポリマー溶液の作製>
(バインダーポリマーA)
反応容器中に1−メトキシ2−プロパノール(ダイセル化学工業株式会社製)85.7質量部を加えて80℃に昇温した。また、別途メタクリル酸17.5質量部、メタクリル酸エチル50.5質量部、アクリル酸エチル32.0質量部及びアゾ系重合開始剤和光純薬工業株式会社製、商品名:V−601)0.6質量部を混合して混合溶液を得た。窒素ガス雰囲気下、80℃で前記反応容器中にこの混合溶液を2時間かけて滴下した。滴下後4時間反応させて樹脂溶液を得た。

0118

次いで、前記樹脂溶液にハイドロキノンモノメチルエーテル2.5質量部及びテトエチルアンモニウムブロマイド8.4質量部を加えた後、空気を吹き込みながら80℃で4時間反応させた。そして、固形分濃度が45質量%になるように、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、バインダーポリマーAを含むバインダーポリマー溶液を得た。バインダーポリマーAの重量平均分子量及び酸価を下記方法で求めた結果、重量平均分子量は64000であり、酸価は117mgKOHであった。

0119

[重量平均分子量の測定方法
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの測定条件を以下に示す。
{GPC測定条件}
ポンプ日立L−6000型(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:Gelpack GL−R420、Gelpack GL−R430、Gelpack GL−R440(以上、日立化成株式会社製、商品名)
溶離液テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
流量:2.05mL/分
検出器:日立 L−3300型RI(株式会社日立製作所製、商品名)

0120

[酸価の測定方法]
酸価は、下記のとおり、JIS K0070に基づいた中和滴定法により測定した。まず、バインダーポリマー溶液を130℃で1時間加熱して揮発分を除去することにより固形分(不揮発分)を得た。そして、当該固形分のバインダーポリマー1gを精した後、このバインダーポリマーにアセトンを30g添加して均一に溶解することにより樹脂溶液を得た。次いで、指示薬であるフェノールフタレインを樹脂溶液に適量添加した後、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を用いて中和滴定を行った。そして、次式により酸価を算出した。
酸価=0.1×V×f1×56.1/(Wp×I/100)
[式中、Vは、滴定に用いた0.1mol/L水酸化カリウム水溶液の滴定量(mL)を示し、f1は、0.1mol/L水酸化カリウム水溶液のファクター(濃度換算係数)を示し、Wpは、樹脂溶液の質量(g)を示し、Iは、樹脂溶液中の固形分の割合(質量%)を示す。]

0121

(バインダーポリマーB)
バインダーポリマーBとして、メタクリル酸30質量部、メタクリル酸メチル30質量部、及び、メタクリル酸ブチル40質量部を共重合させて得られる共重合体(重量平均分子量:60000、酸価:106mgKOH)を準備した。

0122

(バインダーポリマーC)
バインダーポリマーCとして、メタクリル酸10質量部、メタクリル酸メチル45質量部、及び、メタクリル酸ブチル45質量部を共重合させて得られる共重合体(重量平均分子量:60000、酸価:35mgKOH)を準備した。

0123

(バインダーポリマーD)
バインダーポリマーDとして、特開2008−146018号公報の化合物P−25(重量平均分子量:35000、酸価:56mgKOH)を準備した。

0124

(バインダーポリマーE)
バインダーポリマーEとして、メタクリル酸30質量部及びメタクリル酸ベンジル70質量部を共重合させて得られる共重合体(重量平均分子量:30000)を準備した。

0125

(バインダーポリマーF)
バインダーポリマーFとして、メタクリル酸40質量部及びメタクリル酸アリル60質量部を共重合させて得られる共重合体(重量平均分子量:25000)を準備した。

0126

<第1の層形成用塗布液の調製>
溶剤と、表1の各成分(配合量の単位:質量部)とを混合した後、攪拌機を用いて15分間混合して第1の層形成用塗布液を調製した。実施例では、溶剤としてメチルエチルケトン100質量部を用いた。比較例1及び2では、溶剤として、1−メトキシ−2−プロピルアセテート41.77質量部と、メチルエチルケトン38.04質量部とを用いた。比較例3では、溶剤として、1−メトキシ−2−プロピルアセテート41.93質量部と、メチルエチルケトン38.04質量部とを用いた。表1中、バインダーポリマーの配合量は固形分の配合量を示す。

0127

<第2の層形成用塗布液の調製>
表1に示す成分(配合量の単位:質量部)を混合した後、攪拌機を用いて15分間混合して第2の層形成用塗布液を調製した。実施例では、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル200質量部を用いた。比較例1では、25質量%アンモニア水7.84質量部と、ベンズイミダゾール(和光純薬工業株式会社)0.05質量部と、イオン交換水70.53質量部と、メタノール16.59質量部とを更に混合した。比較例2では、25質量%アンモニア水7.84質量部と、イオン交換水70.66質量部と、メタノール16.59質量部とを更に混合した。比較例3では、25質量%アンモニア水7.84質量部と、イオン交換水70.58質量部と、メタノール16.59質量部とを更に混合した。表1中、バインダーポリマーの配合量は固形分の配合量を示す。

0128

表1中の成分の記号は以下の意味を示す。

0129

[(A)成分:バインダーポリマー]
バインダーポリマーA〜F:上述の方法で作製したバインダーポリマーA〜F

0130

[(B)成分:光重合性化合物]
A−DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
UN−21PH:ウレタンアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
A−NOD−N:1,9−ノナンジオールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
A−HD−N:1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
UA−32P:ウレタンアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名)
8UX−015A:紫外線硬化型ウレタンアクリレート(大成ファインケミカル株式会社製、商品名)

0131

[(C)成分:光重合開始剤]
OXE−01:1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASFジャパン株式会社製、商品名「IRGACURE OXE−01」)
Irg−TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(BASFジャパン株式会社製、商品名「IRGACURE TPO」)
Irg−379:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン(BASFジャパン株式会社製、商品名「IRGACURE 379」)
Irg−2959:1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(BASFジャパン株式会社製、商品名「IRGACURE 2959」)

0132

[(D)成分:防錆剤]
B6030:5−アミノ−1H−テトラゾール(千代田ケミカル株式会社製、商品名)

0133

[(E)成分:密着助剤]
PM−21:エチレン性不飽和基を有するリン酸エステル(日本化薬株式会社製、商品名)

0134

[(F)成分:金属酸化物粒子]
OZ−S30K:酸化ジルコニウムナノ粒子分散液(日産化学工業株式会社製、商品名)

0135

[その他の成分]
(レベリング剤)ADDITIVE8032:オクタメチルシクロテトラシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)
(レベリング剤)L−7001:オクタメチルシクロテトラシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名)
(界面活性剤)メガファックF−780(DIC株式会社製、商品名)
(重合禁止剤)AW500:2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(川口化学工業株式会社製、商品名)
(重合禁止剤)フェノチアジン(和光純薬工業株式会社)

0136

<転写型感光性フィルムの作製>
支持フィルムとして厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、商品名:FB40)を準備した。コンマコーターを用いて第1の層形成用塗布液を支持フィルム上に均一に塗布した後、100℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去することにより、表1の厚さの第1の層を備える積層体1を得た。

0137

保護フィルムとして厚さ30μmのポリプロピレンフィルム(王子エフテックス株式会社製、商品名:ES−201)を準備した。ダイコーターを用いて第2の層形成用塗布液を保護フィルム上に均一に塗布した後、110℃の熱風対流式乾燥機で3分間乾燥して溶剤を除去することにより、厚さ0.1μmの第2の層を備える積層体2を得た。

0138

次いで、ラミネータ(日立化成株式会社製、商品名:HLM−3000型)を用いて、積層体1の第1の層と積層体2の第2の層とを23℃で貼り合わせて、支持フィルム、樹脂層(第1の層及び第2の層)並びに保護フィルムがこの順で積層された転写型感光性フィルムを作製した。

0139

<転写型感光性フィルムの四隅の反り上がり量の測定>
実施例及び比較例で得られた転写型感光性フィルムから90mm×35mmの大きさに切り出した後、保護フィルムを剥離して矩形状の試験片を取得した。その後、樹脂層側から試験片に750mJ/cm2(i線(波長365nm)における測定値)の紫外線を照射した。次に、第1の層を上にして試験片を平坦面に配置した後、25℃、相対湿度60%の環境下で2時間静置した。その後、試験片の四隅の反り上がり量の平均値R(単位:mm。四隅の平均値)を測定した。反り上がり量として、上述の平坦面と試験片の角との間の距離を測定した。また、反り上がり量の平均値Rと、支持体の厚さD(単位:μm)とを用いて、「R×D2」の値を算出した。算出結果を表1に示す。

0140

クラック耐性の評価>
実施例及び比較例で得られた転写型感光性フィルムを15mm×40mmの大きさに切り出した後、保護フィルムを剥離して試験片を得た。試験片の端部にクラックがないことを確認した。次に、平行光露光機(株式会社オーク製作所製、商品名:EX−1201)を使用して、試験片に対して樹脂層側から、露光量60mJ/cm2(i線(波長365nm)における測定値)で紫外線を照射した後、露光量1000mJ/cm2(i線(波長365nm)における測定値)で紫外線を照射した。これにより、第1の層の硬化物及び第2の層の硬化物を備える試験用試料を得た。

0141

次いで、JIS規格(K5400)を参考にマンドレル試験を実施した。前記試験用試料を円筒形マンドレル屈曲試験器(BYKガードナー製)にセットした。試料の一端を固定し、試料の他方には100gの重りを付けて、硬化物が外周側に位置するように、φ2mmの円筒を中心に試料を180度屈曲させて10秒間保持した後に元に戻した。試料を計10回屈曲させた後、硬化物を目視及び顕微鏡倍率:50倍)で観察してクラック(硬化物の割れ)の有無を確認した。観察結果を表1に示す。

実施例

0142

0143

1…感光性フィルム、10…支持フィルム(支持体)、20…樹脂層、22…樹脂層(第1の層)、22a…樹脂層、24…樹脂層(第2の層)、24a…樹脂層、30…保護フィルム、40…電極付き基材、40a…基材、40b…電極、50…硬化物、100…積層体、101…透明基材、102…センシング領域、103,104…透明電極、105…引き出し配線、106…接続電極、107…接続端子。

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