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技術 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 下澤秀春西田孟奥田篤石塚由香中村延博渡部博之
出願日 2018年2月28日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-035742
公開日 2019年9月12日 (3ヶ月経過) 公開番号 2019-152701
状態 未査定
技術分野 電子写真における感光体
主要キーワード 面内変角 分光干渉 アルミニウム製支持体 金属アルコキシド基 分光ユニット 制限スリット 共重合ユニット ランプ強度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (1)

課題

耐摩耗性を維持したまま出力画像間の濃度ムラを低減した、保護層を有する電子写真感光体の提供。

解決手段

支持体感光層と保護層とを順に有する電子写真感光体であって、保護層がトリアリールアミン構造と、特定の一般式で示される環状構造を有し、式A=S1/S2(式中、S1及びS2は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法により保護層表面を測定して得たスペクトルピーク面積のうち、S1は、末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積であり、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である)で表されるA値が0.065以上0.100以下である。

概要

背景

電子写真装置に搭載される電子写真感光体は、画質耐久性向上のために、これまで幅広い検討がなされてきた。その一例として、電子写真感光体の表面にラジカル重合性樹脂を用い、耐摩耗性機械的耐久性)を向上させる検討がある。一方で、耐摩耗性の向上による弊害として、出力画像間の濃度ムラが悪化する場合があった。これは、電子写真感光体表面炭素炭素二重結合基の数がラジカル重合の進行に伴い減少し、電子写真感光体表面の電荷輸送性が低下することが原因であると考えられている。

特許文献1には、表面の樹脂にウレタン基を導入することで耐摩耗性を向上させる技術が記載されている。特許文献2には、保護層に特定のシロール化合物を添加することで出力画像間の濃度ムラおよび出力画像の面内濃度ムラを低減させる技術が記載されている。また、特許文献3には、保護層のアクリル重合度下げることで画像出力初期の画質を向上させる技術が記載されている。

概要

耐摩耗性を維持したまま出力画像間の濃度ムラを低減した、保護層を有する電子写真感光体の提供。支持体感光層と保護層とを順に有する電子写真感光体であって、保護層がトリアリールアミン構造と、特定の一般式で示される環状構造を有し、式A=S1/S2(式中、S1及びS2は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法により保護層表面を測定して得たスペクトルピーク面積のうち、S1は、末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積であり、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である)で表されるA値が0.065以上0.100以下である。なし

目的

本発明の目的は、保護層を有する電子写真感光体において、耐摩耗性を維持したまま、出力画像間における濃度ムラを低減した電子写真感光体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持体と、感光層と、保護層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、該保護層がトリアリールアミン構造と、下記一般式(1)又は(2)で示される環状構造を有し、(一般式(1)中、R1〜R12において、R1、R5、R9のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基水素原子もしくはメチル基である。)(一般式(2)中、R21〜R26において、R21、R23、R25のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)(一般式(3)中、R31は単結合もしくは置換基を有していてもよいメチレン基である。*は結合を有することを示す。)下記式(4)で表されるA値が0.065以上0.100以下であることを特徴とする電子写真感光体。A=S1/S2 (4)(上記式(4)中、S1及びS2は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法により保護層表面を測定して得たスペクトルピーク面積のうち、S1は、末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積であり、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である)

請求項2

前記保護層の弾性変形率が、40%以上50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項3

前記環状構造の、前記トリアリールアミン構造に対するモル比が、0.2以上1.4以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。

請求項4

前記保護層が、下記一般式(5)で示される構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項5

前記一般式(5)で示される構造の、前記環状構造に対するモル比が1.9以上2.1以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項6

前記保護層が、分子量が300以上1000以下のトリアリールアミン化合物を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項7

前記保護層が、前記トリアリールアミン化合物を保護層の全質量に対して1質量%以上30質量%以下有することを特徴とする請求項6に記載の電子写真感光体。

請求項8

請求項1から7のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であるプロセスカートリッジ

請求項9

請求項1から7のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置

技術分野

0001

本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。

背景技術

0002

電子写真装置に搭載される電子写真感光体は、画質耐久性向上のために、これまで幅広い検討がなされてきた。その一例として、電子写真感光体の表面にラジカル重合性樹脂を用い、耐摩耗性機械的耐久性)を向上させる検討がある。一方で、耐摩耗性の向上による弊害として、出力画像間の濃度ムラが悪化する場合があった。これは、電子写真感光体表面炭素炭素二重結合基の数がラジカル重合の進行に伴い減少し、電子写真感光体表面の電荷輸送性が低下することが原因であると考えられている。

0003

特許文献1には、表面の樹脂にウレタン基を導入することで耐摩耗性を向上させる技術が記載されている。特許文献2には、保護層に特定のシロール化合物を添加することで出力画像間の濃度ムラおよび出力画像の面内濃度ムラを低減させる技術が記載されている。また、特許文献3には、保護層のアクリル重合度下げることで画像出力初期の画質を向上させる技術が記載されている。

先行技術

0004

米国特許出願第2014/186758号明細書
特開2012−32500号公報
米国特許出願第2015/185642号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

本発明者らの検討によると、特許文献1に開示されている構成では、出力画像間の濃度ムラの抑制が不十分な場合があり、特許文献2に開示されている構成では、耐摩耗性が不十分な場合があることが分かった。また、特許文献3に記載の構成では、継続的な画像出力において画質が低下する場合があることが分かった。

0006

したがって、本発明の目的は、保護層を有する電子写真感光体において、耐摩耗性を維持したまま、出力画像間における濃度ムラを低減した電子写真感光体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる電子写真感光体は、支持体と、感光層と、保護層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、
該保護層がトリアリールアミン構造と、下記一般式(1)又は(2)で示される環状構造を有し、



(一般式(1)中、R1〜R12において、R1、R5、R9のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(2)中、R21〜R26において、R21、R23、R25のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(3)中、R31は単結合もしくは置換基を有していてもよいメチレン基である。*は結合を有することを示す。)
下記式(4)で表されるA値が0.065以上0.100以下であることを特徴とする電子写真感光体を特徴とする。
A=S1/S2 (4)
(上記(4)式中、S1及びS2は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法により保護層表面を測定して得たスペクトルピーク面積のうち、S1は、末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積であり、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である。)

発明の効果

0008

本発明によれば、保護層を有する電子写真感光体において、耐摩耗性を維持したまま、出力画像間における濃度ムラを低減した電子写真感光体を提供することができる。

図面の簡単な説明

0009

本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジを説明する概略図である。

0010

以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
感光体の耐摩耗性を向上させるために感光体表面の保護層の硬化を促進すると、電荷輸送性の低下により、出力画像間の濃度ムラが悪化しやすくなることが知られている。これは、電子写真感光体表面の炭素−炭素二重結合基の数がラジカル重合の進行に伴い減少し、電子写真感光体表面の電荷輸送性が低下することが原因であると考えられている。

0011

出力画像間の濃度ムラを向上させるためには、硬化を抑制して保護層の電荷輸送性を向上させることが有効である。本発明者らの検討の結果、赤外分光全反射法を用いて保護層表面を測定して得られる末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積S1と、C=O伸縮振動に基づくピーク面積S2の比率A値(=S1/S2)を、0.065以上0.100以下の範囲内に制御することで、保護層が良好な電荷輸送性を示すことが分かった。

0012

一方、硬化を抑制し、上記A値を0.065以上0.100以下の範囲に制御すると、耐摩耗性が悪化するという課題がある。本発明者らは、感光体表面の保護層がトリアリールアミン構造と、下記一般式(1)又は(2)で示される環状構造を有することで、耐摩耗性が向上し、耐摩耗性と出力画像の濃度ムラの両立が可能になることを見出した。これは、下記一般式(1)又は(2)が、耐摩耗性を示す環状構造とウレタン構造との両方を有するからであると推測される。



(一般式(1)中、R1〜R12において、R1、R5、R9のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(2)中、R21〜R26において、R21、R23、R25のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(3)中、R31は単結合もしくは置換基を有していてもよいメチレン基である。*は結合を有することを示す。)

0013

上記一般式(1)の好ましい例を構造式(1−1)〜構造式(1−3)に示す。この中でも構造式(1−1)がより好ましい。

0014

上記一般式(2)の好ましい例を構造式(2−1)〜構造式(2−5)に示す。

0015

前記保護層の弾性変形率は、耐摩耗性の観点から40%以上50%以下であることが好ましい。弾性変形率はフィッシャー硬度計商品名:H100VP−HCU、フィッシャー社製)を用いて、温度23℃湿度50%RHの環境下にて測定した。圧子として対面角136°のビッカース四角ダイヤモンド圧子を使用し、測定対象の保護層表面に該ダイヤモンド圧子を押し込み、7秒かけて2mNまで荷重をかけた後、7秒かけて徐々に減少させて荷重が0mNになるまでの押し込み深さを連続的に測定した。その結果から弾性変形率を求めた。

0016

前記環状構造の、前記トリアリールアミン構造に対するモル比が、0.2以上1.4以下であることが好ましい。また、下記一般式(5)で示される構造を有し、さらにその前記環状構造に対するモル比が1.9以上2.1以下であることが好ましい。保護層がこれらの構成を有することで、耐摩耗性と濃度ムラを良好な範囲で維持できる。



前記保護層は、分子量が300以上1000以下の重合性官能基を有さないトリアリールアミン化合物を有することが好ましい。さらに、前記トリアリールアミン化合物を保護層の全質量に対して1質量%以上30質量%以下有することがより好ましい。保護層の膜中に低分子のトリアリールアミン化合物を含有させることで、膜中の電荷輸送性化合物密度が向上し、電荷輸送性を向上できると考えられる。

0017

前記トリアリールアミン化合物の好ましい例を構造式(6−1)〜構造式(6−3)に示す。

0018

以上のメカニズムのように、各構成が効果を及ぼし合うことによって、本発明の効果を達成することが可能となる。

0019

[電子写真感光体]
本発明の電子写真感光体は、支持体と、感光層と、保護層とを有することを特徴とする。
本発明の電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布スプレー塗布インクジェット塗布ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
以下、各層について説明する。

0020

<支持体>
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。

0021

導電層
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。

0022

導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛酸化アルミニウム酸化インジウム酸化ケイ素酸化ジルコニウム酸化スズ酸化チタン酸化マグネシウム酸化アンチモン酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物ドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。

0023

樹脂としては、ポリエステル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリビニルアセタール樹脂アクリル樹脂シリコーン樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂ポリウレタン樹脂フェノール樹脂アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。

0024

導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤エーテル系溶剤エステル系溶剤芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカーサンドミルボールミル液衝突高速分散機を用いた方法が挙げられる。

0025

下引き層
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。

0026

下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂ポリアミド酸樹脂ポリイミド樹脂ポリアミドイミド樹脂セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基ブロックイソシアネート基メチロール基アルキル化メチロール基、エポキシ基金属アルコキシド基ヒドロキシル基アミノ基、カルボキシル基チオール基カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基などが挙げられる。

0027

また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物イミド化合物ベンズイミダゾール化合物シクロペンタジエニリデン化合物フルオレノン化合物キサントン化合物ベンゾフェノン化合物シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。

0028

下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であることが特に好ましい。

0029

下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。

0030

<感光層>
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。

0031

(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。

0032

(1−1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。

0033

電荷発生物質としては、アゾ顔料ペリレン顔料多環キノン顔料インジゴ顔料フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料クロロガリウムフタロシアニン顔料ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。

0034

樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂ポリ酢酸ビニル樹脂ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。

0035

また、電荷発生層は、酸化防止剤紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物ヒンダードアミン化合物硫黄化合物リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。

0036

電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。

0037

電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。

0038

(1−2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。

0039

電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物複素環化合物ヒドラゾン化合物スチリル化合物エナミン化合物ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。

0040

樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。

0041

また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤レベリング剤滑り性付与剤耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子ポリスチレン樹脂粒子ポリエチレン樹脂粒子シリカ粒子アルミナ粒子窒化ホウ素粒子などが挙げられる。

0042

電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。

0043

電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。

0044

(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。

0045

<保護層>
本発明の電子写真感光体は、感光層の上に保護層を有する。
先に述べたように、保護層はトリアリールアミン構造と、上記一般式(1)又は(2)で示される環状構造と、を有する。
保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応光重合反応放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。

0046

保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。

0047

保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有してもよい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。

0048

保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。

0049

保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。

0050

[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本発明のプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であることを特徴とする。

0051

また、本発明の電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。

0052

図1に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。尚、図においては、ローラ型帯電部材によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式近接帯電方式注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明のプロセスカートリッジ11を電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。

0053

本発明の電子写真感光体は、レーザービームプリンターLEDプリンター、複写機ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。

0054

以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。

0055

<電子写真感光体の製造>
〔実施例1〕
直径24mm、長さ257.5mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。

0056

次に、金属酸化物粒子としての酸素欠損型酸化スズ(SnO2)で被覆されている酸化チタン(TiO2)粒子(平均一次粒子径230nm)214部、結着材料としてのフェノール樹脂(フェノール樹脂のモノマー/オリゴマー)(商品名:プライオーフェンJ−325、DIC(株)製、樹脂固形分:60質量%)132部、および、溶剤としての1−メトキシ2−プロパノール98部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。
ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して10質量%になるように、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ(株)製、平均粒径2μm)を分散液に添加し、また、分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)を分散液に添加した。次に、分散液中の金属酸化物粒子と結着材料と表面粗し付与材の合計質量(すなわち、固形分の質量)が分散液の質量に対して67質量%になるように、メタノールと1−メトキシ−2−プロパノールの混合溶剤(質量比1:1)を分散液に添加し、攪拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを1時間140℃で加熱することによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。

0057

下記構造式(E−1)で示される電子輸送物質4部、ブロックイソシアネート(商品名:デュラネートSBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)5.5部、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックKS−5Z、積水化学工業(株)製)0.3部、及び触媒としてのヘキサン酸亜鉛(II)(三津和化学薬品(株)製)0.05部を、テトラヒドロフラン50部と1−メトキシ−2−プロパノール50部の混合溶媒に溶解して下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、これを30分間170℃で加熱することによって、膜厚が0.7μmの下引き層を形成した。

0058

次に、CuKα特性X線回折より得られるチャートにおいて、7.5°及び28.4°の位置にピークを有する結晶形ヒドロキシガリウムフタロシアニン10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業社製)5部をシクロヘキサノン200部に添加し、直径0.9mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で6時間分散し、これにシクロヘキサノン150部と酢酸エチル350部を更に加えて希釈して電荷発生層用塗布液を得た。得られた塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、95℃で10分間乾燥することにより、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。なお、X線回折の測定は、次の条件で行ったものである。

0059

粉末X線回折測定
使用測定機:理学電気(株)製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロ:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット開放
発散制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター

0060

次に、下記構造式(C−1)で示される電荷輸送物質(正孔輸送性物質)6部、下記構造式(C−2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送性物質)3部、下記構造式(C−3)で示される電荷輸送物質(正孔輸送性物質)1部、ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部、及び、下記構造式(C−4)と下記構造式(C−5)の共重合ユニットを有するポリカーボネート樹脂0.02部(x/y=0.95/0.05:粘度平均分子量=20000)、オルトキシレン25部/安息香酸メチル25部/ジメトキシメタン25部の混合溶剤に溶解させることによって電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を30分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が12μmの電荷輸送層を形成した。

0061

次に、下記構造式(OCL−1)で示される化合物9部、下記構造式(L−1)で示される化合物9部及び上記構造式(6−1)で示される化合物2部を、2−プロパノール72部とテトラヒドロフラン8部の混合溶剤と混合し、撹拌した。このようにして、保護層用塗布液を調製した。






この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を6分間50℃で乾燥させた。その後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、ビーム電流2.0mAの条件で支持体(被照射体)を300rpmの速度で回転させながら、1.6秒間電子線を塗膜に照射した。電子線照射における酸素濃度は810ppmであった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却した後、塗膜の温度が120℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚3μmの保護層を形成した。このようにして、実施例1の保護層を有する円筒状(ドラム状)の電子写真感光体を作製した。

0062

〔実施例2〕
実施例1において、構造式(OCL−1)で示される化合物を9.9部、構造式(L−1)で示される化合物を9.9部、構造式(6−1)で示される化合物を0.2部に変更する以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0063

〔実施例3〕
実施例1において、構造式(OCL−1)で示される化合物を7部、構造式(L−1)で示される化合物を7部、構造式(6−1)で示される化合物を6部に変更する以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0064

〔実施例4〕
実施例1において、構造式(6−1)で示される化合物を構造式(6−2)で示される化合物に変更する以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0065

〔実施例5〕
実施例1において、構造式(6−1)で示される化合物を構造式(6−3)で示される化合物に変更する以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0066

〔実施例6〕
実施例1において、構造式(OCL−1)で示される化合物を10部、構造式(L−1)で示される化合物を10部に変更し、構造式(6−1)で示される化合物を用いない以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0067

〔実施例7〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物を16部、構造式(L−1)で示される化合物を4部に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0068

〔実施例8〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物を14部、構造式(L−1)で示される化合物を6部に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0069

〔実施例9〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物を6部、構造式(L−1)で示される化合物を14部に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0070

〔実施例10〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物を、下記構造式(OCL−2)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0071

〔実施例11〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−2)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0072

〔実施例12〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−3)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0073

〔実施例13〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−4)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0074

〔実施例14〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−5)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0075

〔実施例15〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−6)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0076

〔実施例16〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−7)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0077

〔実施例17〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−8)で示される化合物に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0078

〔実施例18〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を320ppm、ビーム電流を5.0mAに変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0079

〔実施例19〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を680ppm、ビーム電流を4.0mAに変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0080

〔実施例20〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を960ppm、照射時間を0.8秒に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0081

〔実施例21〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を980ppm、照射時間を0.6秒に変更する以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0082

〔比較例1〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−9)で示される化合物に変更した以外は、実施例6と同様にして比較例1の電子写真感光体を得た。

0083

〔比較例2〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を500ppm、加速電圧を90kV、ビーム電流を15.0mA、照射時間を2.4秒に変更した以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0084

〔比較例3〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を500ppm、加速電圧を90kV、ビーム電流を15.0mA、照射時間を1.2秒に変更した以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0085

〔比較例4〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を500ppm、加速電圧を90kV、ビーム電流を6.0mA、照射時間を1.2秒に変更した以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0086

〔比較例5〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を500ppm、加速電圧を90kV、ビーム電流を3.0mA、照射時間を1.2秒に変更した以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0087

〔比較例6〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を980ppm、照射時間を0.2秒に変更した以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0088

電子線照射条件
実施例1〜21及び比較例1〜6で作製した感光体の電子線照射条件を以下の表1に記載する。

0089

分析
実施例1〜21及び比較例1〜6で作製した感光体を使用して、以下の条件で分析した。

0090

得られた電子写真感光体の表面を剃刀そぎ落とし、保護層を得た。最初にこの保護層をクロロホルムに浸し、乾燥させて化合物を抽出した。この化合物を1H−NMR測定(装置:BRUKER製、AVANCEIII 500)してデータを解析することによりトリアリールアミン化合物の含有量を確認した。次に、クロロホルムに浸した保護層を乾燥させ、熱分解ガスクロマトグラフィーで測定を行った。この測定では、検量線を引くことでトリフェニルアミン構造に対する環状構造のモル比と、環状構造に対する一般式(5)で示される構造のモル比を求めた。

0091

また、弾性変形率はフィッシャー硬度計(商品名:H100VP−HCU、フィッシャー社製)を用いて、温度23℃湿度50%RHの環境下にて測定した。圧子として対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用し、測定対象の保護層表面に該ダイヤモンド圧子を押し込み、7秒かけて2mNまで荷重をかけた後、7秒かけて徐々に減少させて荷重が0mNになるまでの押し込み深さを連続的に測定した。その結果から弾性変形率を求めた。

0092

次に、フーリエ変換赤外分光全反射法を用いて電子写真感光体表面の赤外分光スペクトルを以下の条件で測定し、A値を求めた。S1は1413cm−1〜1400cm−1のピーク面積、S2は1770cm−1〜1700cm−1のピーク面積とした。
(測定条件)
装置: FT/IR−420(日本分光(株)製)
付属装置ATR装置
IRE(内部反射エレメント):Ge
入射角:45°
積算回数:320

0093

分析結果を以下の表2に記載する。

0094

<評価:耐摩耗性>
実施例1〜21及び比較例1〜6で作製した感光体を使用して、以下の条件で耐摩耗性を評価した。評価装置として、ヒューレットパッカード社製レーザービームプリンター(商品名HP LaserJet Enterprise Color M553dn)を用いて、電子写真感光体の回転速度を350mm/secとなるように駆動系を改造した。温度15℃、相対湿度10%の低温低湿環境下にて、カートリッジに作製した電子写真感光体を装着し、印字率1%のA4テストパターンを用いて、1万枚の連続通紙を行った。

0095

膜厚測定には、キーエンス社製分光干渉変位タイプ多層膜測定器分光ユニット:SI−T80)を用いた。円筒状の電子写真感光体の母線方向および周方向を1mm間隔で測定し、その平均を取ることで電荷輸送層と保護層を合わせた膜厚を求めた。連続通紙前後の膜厚の差分を削れ量(μm)として算出し、削れ量が0.3μm以下で本発明の効果が得られていると判断した。

0096

<評価:出力画像間の濃度ムラ>
実施例1〜21及び比較例1〜6で作製した感光体を使用して、以下の条件で出力画像間の濃度ムラを評価した。評価装置として、電子写真感光体の回転速度を350mm/secとなるように駆動系を改造した上記レーザービームプリンターを用いた。温度23℃、相対湿度50%の常温常湿環境下にて、カートリッジに作製した電子写真感光体を装着し、ハーフトーン画像を用いて、500枚の連続通紙を行った。
枚目と500枚目の画像濃度をそれぞれ分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite(株)製)により測定して、500枚通紙における出力画像間の濃度変化を算出した。濃度変化が0.020以下で本発明の効果が得られていると判断した。

0097

耐摩耗性および濃度ムラの評価結果を以下の表3に示す。

0098

〔実施例22〕
実施例1と同様にして導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を形成した。次いで、構造式(OCL−1)で示される化合物10部、構造式(L−1)で示される化合物10部、シロキサン変性アクリル化合物(BYK−3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)0.2部、下記構造式(7)で示される化合物(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)1部を、2−プロパノール72部とテトラヒドロフラン8部の混合溶剤と混合し、撹拌した。このようにして、保護層用塗布液を調製した。



この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を6分間50℃で乾燥させた。その後、大気中において、無電極ランプバルブ(ヘレウス株式会社製)を用いて、ランプ強度0.4W/cm2の条件で支持体(被照射体)を300rpmの速度で回転させながら、紫外線を2.0秒間塗膜に照射した。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却した後、塗膜の温度が120℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚3μmの保護層を形成した。このようにして、実施例22の保護層を有する円筒状(ドラム状)の電子写真感光体を作製した。

0099

〔実施例23〕
実施例22において、紫外線照射時のランプ強度を0.3W/cm2に変更する以外は、実施例22と同様にして電子写真感光体を作製した。

0100

〔実施例24〕
実施例22において、紫外線照射時のランプ強度を0.2W/cm2に変更した以外は、実施例22と同様にして電子写真感光体を作製した。

0101

〔比較例7〕
実施例22において、紫外線照射時のランプ強度を0.2W/cm2、照射時間を20秒に変更した以外は、実施例22と同様にして電子写真感光体を作製した。

0102

〔比較例8〕
実施例22において、紫外線照射時のランプ強度を0.6W/cm2に変更した以外は、実施例22と同様にして電子写真感光体を作製した。

0103

紫外線照射条件
実施例22〜24及び比較例7〜8で作製した感光体の紫外線照射条件を以下の表4に記載する。

0104

<分析>
実施例22〜24及び比較例7〜8で作製した感光体を、実施例1〜21及び比較例1〜6で作製した感光体と同様に分析した。分析結果を以下の表5に記載する。

0105

[評価]
実施例22〜24及び比較例7〜8で作製した感光体を使用して、実施例1〜21及び比較例1〜6で作製した感光体と同様にして耐摩耗性および濃度ムラの評価を行った。

実施例

0106

耐摩耗性および濃度ムラの評価結果を表6に示す。

0107

1電子写真感光体
2 軸
3帯電手段
4露光光
5現像手段
6転写手段
7転写材
8定着手段
9クリーニング手段
10前露光光
11プロセスカートリッジ
12 案内手段

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