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技術 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 西田孟奥田篤石塚由香中村延博渡部博之下澤秀春
出願日 2018年2月28日 (2年7ヶ月経過) 出願番号 2018-035736
公開日 2019年9月12日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-152699
状態 未査定
技術分野 電子写真における感光体
主要キーワード 支持体上端 次近似曲線 面内変角 アルミニウム製支持体 金属アルコキシド基 正方形格子 蛍光灯光 制限スリット
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (1)

課題

画像流れを抑制し、更に高温高湿環境下で保管後の露光メモリーを低減した電子写真感光体を提供する。また、高温高湿環境においても長期間にわたって優れた性能を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。

解決手段

支持体と、該支持体上に感光層と保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、該保護層がトリアリールアミン構造と、特定の環状構造と、を有し、フーリエ変換赤外分光全反射法による測定で求められる特定のA値が0.010以上0.050以下であることを特徴とする電子写真感光体。

概要

背景

電子写真装置に搭載される電子写真感光体は、画質耐久性向上のために、これまで幅広い検討がなされてきた。その一例として、電子写真感光体の表面にラジカル重合性樹脂を用い、耐摩耗性機械的耐久性)を向上させる検討がある。一方、耐摩耗性の向上による弊害として画像流れが生じる場合があった。画像流れとは、静電潜像ぼやけることによって、出力画像がぼやける現象である。これは帯電によって生成される放電生成物が電子写真感光体の表面に残留し、高湿環境下で電子写真感光体表面表面抵抗が変化することが原因であると考えられている。

特許文献1には、トリアリールアミン構造を有するモノマーと、ウレタン基及びアクリル基を有するモノマーを重合して得られる保護層で耐摩耗性を向上させる技術が記載されている。また、特許文献2には、保護層を臨界流体に接触させることで露光メモリーを低減する技術が記載されている。

概要

画像流れを抑制し、更に高温高湿環境下で保管後の露光メモリーを低減した電子写真感光体を提供する。また、高温高湿環境においても長期間にわたって優れた性能を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供する。支持体と、該支持体上に感光層と保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、該保護層がトリアリールアミン構造と、特定の環状構造と、を有し、フーリエ変換赤外分光全反射法による測定で求められる特定のA値が0.010以上0.050以下であることを特徴とする電子写真感光体。なし

目的

本発明の目的は、保護層を有する電子写真感光体において、画像流れを抑制し、更に高温高湿環境下で保管後の露光メモリーを低減した電子写真感光体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

支持体と、感光層と、保護層と、をこの順に有する電子写真感光体であって、該保護層がトリアリールアミン構造と、下記一般式(1)又は(2)で示される環状構造と、を有し、(一般式(1)中、R1〜R12において、R1、R5、R9のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基水素原子もしくはメチル基である。)(一般式(2)中、R21〜R26において、R21、R23、R25のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)(一般式(3)中、R31は単結合もしくは置換基を有していてもよいメチレン基である。*は結合を有することを示す。)下記式(4)で表されるA値が0.010以上0.050以下であることを特徴とする電子写真感光体。A=S1/S2 式(4)(上記式(4)中、S1及びS2は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法により保護層表面を測定して得たスペクトルピーク面積のうち、S1は、末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積であり、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である。)

請求項2

前記保護層の弾性変形率が、45%以上55%以下である請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項3

前記環状構造の、前記トリアリールアミン構造に対するモル比が、0.2以上1.4以下である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。

請求項4

前記保護層が、下記一般式(5)で示される構造を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項5

前記一般式(5)で示される構造の、前記環状構造に対するモル比が1.9以上2.1以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項6

前記保護層が、分子量が300以上1000以下のトリアリールアミン化合物を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項7

前記保護層が、前記トリアリールアミン化合物を保護層の全質量に対して1質量%以上30質量%以下の範囲で有する請求項6に記載の電子写真感光体。

請求項8

前記保護層が、シロキサン構造、又はフルオロ基を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項9

請求項1から8の何れか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であるプロセスカートリッジ

請求項10

請求項9に記載のクリーニング手段が、クリーニングブレードであり、該クリーニングブレードがウレタン樹脂からなる請求項9に記載のプロセスカートリッジ。

請求項11

請求項1から8の何れか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置

技術分野

0001

本発明は電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。

背景技術

0002

電子写真装置に搭載される電子写真感光体は、画質耐久性向上のために、これまで幅広い検討がなされてきた。その一例として、電子写真感光体の表面にラジカル重合性樹脂を用い、耐摩耗性機械的耐久性)を向上させる検討がある。一方、耐摩耗性の向上による弊害として画像流れが生じる場合があった。画像流れとは、静電潜像ぼやけることによって、出力画像がぼやける現象である。これは帯電によって生成される放電生成物が電子写真感光体の表面に残留し、高湿環境下で電子写真感光体表面表面抵抗が変化することが原因であると考えられている。

0003

特許文献1には、トリアリールアミン構造を有するモノマーと、ウレタン基及びアクリル基を有するモノマーを重合して得られる保護層で耐摩耗性を向上させる技術が記載されている。また、特許文献2には、保護層を臨界流体に接触させることで露光メモリーを低減する技術が記載されている。

先行技術

0004

米国特許出願第2014/186758号明細書
特開2008−261933号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明者らの検討によると、特許文献1に開示されている構成では、高温高湿環境下で保管後の露光メモリーに改善の余地があることが分かった。また、特許文献2に開示されている構成では、画像流れに改善の余地があることが分かった。

0006

したがって、本発明の目的は、保護層を有する電子写真感光体において、画像流れを抑制し、更に高温高湿環境下で保管後の露光メモリーを低減した電子写真感光体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一態様によれば、支持体と、該支持体上に感光層と保護層をこの順に有する電子写真感光体であって、
該保護層がトリアリールアミン構造と、下記一般式(1)又は(2)で示される環状構造と、を有し、



(一般式(1)中、R1〜R12において、R1、R5、R9のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(2)中、R21〜R26において、R21、R23、R25のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(3)中、R31は単結合もしくは置換基を有していてもよいメチレン基である。*は結合を有することを示す。)
下記式(4)で表されるA値が0.010以上0.050以下であることを特徴とする電子写真感光体が提供される。
A=S1/S2 (4)
(上記式(4)中、S1及びS2は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法により保護層表面を測定して得たスペクトルピーク面積のうち、S1は、末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積であり、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である。)

0008

また、本発明の別の態様によれば、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であるプロセスカートリッジが提供される。

0009

更に、本発明の別の態様によれば、上記電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置が提供される。

発明の効果

0010

本発明の一態様によれば、保護層を有する電子写真感光体において、画像流れを抑制し、更に高温高湿環境下で保管後の露光メモリーを低減した電子写真感光体を提供することができる。また、本発明の別の態様によれば、高温高湿環境においても長期間にわたって優れた性能を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジを説明する概略図である。

0012

以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明の一態様に係る電子写真感光体(以下、感光体ともいう)は、支持体と、該支持体上に感光層と保護層をこの順に有し、該保護層がトリアリールアミン構造と、下記一般式(1)又は(2)で示される環状構造と、を有する。

0013

感光体表面の保護層の耐摩耗性を向上させると、放電生成物の除去が難しくなり画像流れが生じやすくなることが知られている。この問題を解決するためには感光層とその接触部材と、の摩擦力を上げ、放電生成物の除去能を向上させることが有効である。本発明においては、保護層が下記一般式(1)又は(2)で示されるウレタン基を有する環状構造を有することで弾性が向上し、感光体と接触部材との摩擦力が高くなっている。これにより耐摩耗性に優れる保護層であっても画像流れを良好な範囲で抑えることができる。



(一般式(1)中、R1〜R12において、R1、R5、R9のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(2)中、R21〜R26において、R21、R23、R25のうち少なくとも2つは下記一般式(3)で表される構造であり、残りの置換基は水素原子もしくはメチル基である。)



(一般式(3)中、R31は単結合もしくは置換基を有していてもよいメチレン基である。*は結合を有することを示す。)

0014

上記一般式(1)で表される構造の好ましい例を(1−1)〜(1−3)に示す。この中でも(1−1)で表される構造がより好ましい。

0015

上記一般式(2)で示される構造の好ましい例を(2−1)〜(2−5)に示す。

0016

一方、ウレタン基は加水分解によって徐々に分解することが知られている。そのためウレタン基を含む保護層を有する電子写真感光体を高温高湿環境下で長期間保存すると、露光メモリーが悪化する場合があることが分かった。この技術的課題を解決するために、保護層への水分の侵入を抑止する検討を行った結果、A値を、0.010以上0.050以下の範囲内に制御することが重要であることが分かった。A値は下記式(4)で表される比率である。
A=S1/S2 (4)
上記式(4)中、S1は、内部反射エレメントとしてGeを用い、入射角として45°の測定条件を用いてフーリエ変換赤外分光全反射法を用いて保護層表面を測定して得られる末端オレフィン(CH2=)面内変角振動に基づくピーク面積である。また、S2は、C=O伸縮振動に基づくピーク面積である。すなわち、π結合を有し親水性を示す末端オレフィンを、エステル基に対して上記で定義される範囲に制御することで保護層への水分の侵入を低減し、ウレタン基の加水分解を抑制できると考えられる。

0017

保護層の弾性変形率は、接触部材の摩擦力向上の観点から45%以上55%以下であることが好ましい。弾性変形率はフィッシャー硬度計商品名:H100VP−HCU、フィッシャー社製)を用いて、温度23℃湿度50%RHの環境下にて測定される。圧子として対面角136°のビッカース四角ダイヤモンド圧子を使用し、測定対象の保護層表面に該圧子を押し込み、7秒かけて2mNまで荷重をかけた後、7秒かけて徐々に減少させて荷重が0mNになるまでの押し込み深さを連続的に測定する。その結果から弾性変形率を求められる。

0018

上記一般式(1)又は(2)で示される環状構造の、トリアリールアミン構造に対するモル比が、0.2以上1.4以下であることが好ましい。また、保護層は下記一般式(5)で示される構造を有し、さらに一般式(5)で示される構造の環状構造に対するモル比が1.9以上2.1以下であることが好ましい。保護層がこれらの構成を有することで、高温高湿環境下での保管後の露光メモリーと摩擦力を良好な範囲で維持できる。

0019

保護層が、分子量が300以上1000以下の重合していないトリアリールアミン化合物を有することが好ましい。さらに、トリアリールアミン化合物を保護層の全質量に対して1質量%以上30質量%以下の範囲で有することがより好ましい。保護層の膜中に低分子のトリアリールアミン化合物を含有し、膜密度を向上させることで、良好な電気的特性を維持したまま保護層中への水分の侵入を低減できると考えられる。

0020

トリアリールアミン化合物の好ましい例を(6−1)〜(6−3)に示す。

0021

さらに、保護層はシロキサン構造、又はフルオロ基を有することが好ましい。保護層が疎水性を有するシロキサン構造、又はフルオロ基を有することで、保護層中への水分の侵入を低減できると考えられる。

0022

以上のメカニズムのように、各構成が効果を及ぼし合うことによって、本発明の効果を達成することが可能となる。

0023

[電子写真感光体]
本発明の一態様に係る電子写真感光体は、支持体と、感光層と、保護層とを有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る電子写真感光体を製造する方法としては、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布スプレー塗布インクジェット塗布ロール塗布、ダイ塗布、ブレード塗布、カーテン塗布ワイヤーバー塗布、リング塗布などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布が好ましい。
以下、各層について説明する。

0024

<支持体>
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合又は被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。

0025

導電層
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。

0026

導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛酸化アルミニウム酸化インジウム酸化ケイ素酸化ジルコニウム酸化スズ酸化チタン酸化マグネシウム酸化アンチモン酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物ドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。

0027

樹脂としては、ポリエステル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリビニルアセタール樹脂アクリル樹脂シリコーン樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂ポリウレタン樹脂フェノール樹脂アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。

0028

導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤エーテル系溶剤エステル系溶剤芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカーサンドミルボールミル液衝突高速分散機を用いた方法が挙げられる。

0029

下引き層
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。

0030

下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂ポリアミド酸樹脂ポリイミド樹脂ポリアミドイミド樹脂セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基ブロックイソシアネート基メチロール基アルキル化メチロール基、エポキシ基金属アルコキシド基ヒドロキシル基アミノ基、カルボキシル基チオール基カルボン酸無水物基炭素炭素二重結合基などが挙げられる。

0031

また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物イミド化合物ベンズイミダゾール化合物シクロペンタジエニリデン化合物フルオレノン化合物キサントン化合物ベンゾフェノン化合物シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物シロール化合物含ホウ素化合物などが挙げられる。電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。

0032

下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であることが特に好ましい。

0033

下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。

0034

<感光層>
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。

0035

(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。

0036

(1−1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。

0037

電荷発生物質としては、アゾ顔料ペリレン顔料多環キノン顔料インジゴ顔料フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料クロロガリウムフタロシアニン顔料ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。

0038

樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂ポリ酢酸ビニル樹脂ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。

0039

また、電荷発生層は、酸化防止剤紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物ヒンダードアミン化合物硫黄化合物リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。

0040

電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。

0041

電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。

0042

(1−2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。

0043

電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物複素環化合物ヒドラゾン化合物スチリル化合物エナミン化合物ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、25質量%以上70質量%以下であることが好ましく、30質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。

0044

樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、特にポリアリレート樹脂が好ましい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜12:10がより好ましい。

0045

また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤レベリング剤滑り性付与剤耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子ポリスチレン樹脂粒子ポリエチレン樹脂粒子シリカ粒子アルミナ粒子窒化ホウ素粒子などが挙げられる。

0046

電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。

0047

電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。

0048

(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様である。

0049

<保護層>
本発明の一態様に係る電子写真感光体は、感光層の上に保護層を有する。
先に述べたように、保護層はトリアリールアミン構造と、上記一般式(1)又は(2)で示される環状構造と、を有する。保護層は、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として形成してもよい。その際の反応としては、熱重合反応光重合反応放射線重合反応などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。重合性官能基を有するモノマーとして、電荷輸送能を有する材料を用いてもよい。

0050

保護層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤、などの添加剤を含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。

0051

保護層は、導電性粒子及び/又は電荷輸送物質と、樹脂とを含有してもよい。
導電性粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物の粒子が挙げられる。
電荷輸送物質としては、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。これらの中でも、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物が好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。

0052

保護層の平均膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上7μm以下であることが好ましい。

0053

保護層は、上述の各材料及び溶剤を含有する保護層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、スルホキシド系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。

0054

[プロセスカートリッジ、電子写真装置]
本発明の一態様に係るプロセスカートリッジは、これまで述べてきた電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とする。

0055

また、本発明の一態様に係る電子写真装置は、これまで述べてきた電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする。

0056

図1に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の一例を示す。
1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、帯電手段3により、正又は負の所定電位に帯電される。なお、図においては、ローラ型帯電部材によるローラ帯電方式を示しているが、コロナ帯電方式近接帯電方式注入帯電方式などの帯電方式を採用してもよい。帯電された電子写真感光体1の表面には、露光手段(不図示)から露光光4が照射され、目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5内に収容されたトナーで現像され、電子写真感光体1の表面にはトナー像が形成される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段6により、転写材7に転写される。トナー像が転写された転写材7は、定着手段8へ搬送され、トナー像の定着処理を受け、電子写真装置の外へプリントアウトされる。電子写真装置は、転写後の電子写真感光体1の表面に残ったトナーなどの付着物を除去するための、クリーニング手段9を有していてもよい。クリーニング手段はウレタン樹脂を有するクリーニングブレードであることが好ましい。また、クリーニング手段を別途設けず、上記付着物を現像手段などで除去する、所謂、クリーナーレスシステムを用いてもよい。電子写真装置は、電子写真感光体1の表面を、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理する除電機構を有していてもよい。また、本発明の一態様に係るプロセスカートリッジ11を電子写真装置本体に着脱するために、レールなどの案内手段12を設けてもよい。

0057

本発明の一態様に係る電子写真感光体は、レーザービームプリンターLEDプリンター、複写機ファクシミリ、及び、これらの複合機などに用いることができる。

0058

以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。

0059

<電子写真感光体の製造>
〔実施例1〕
直径24mm、長さ257.5mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。

0060

次に、以下の材料を用意した。
金属酸化物粒子としての酸素欠損型酸化スズ(SnO2)で被覆されている酸化チタン(TiO2)粒子(平均一次粒子径230nm)214部
結着材料としてのフェノール樹脂(フェノール樹脂のモノマー/オリゴマー)(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分:60質量%)132部
・溶剤としての1−メトキシ2−プロパノール98部
これらを、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。得られた分散液に、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ(株)製、平均粒径2μm)を添加した。シリコーン樹脂粒子の添加量は、ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して10質量%となるようにした。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着材料の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)を分散液に添加した。次に、分散液中の金属酸化物粒子と結着材料と表面粗し付与材の合計質量(すなわち、固形分の質量)が分散液の質量に対して67質量%になるように、メタノールと1−メトキシ−2−プロパノールの混合溶剤(質量比1:1)を分散液に添加した。その後、攪拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを1時間140℃で加熱することによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。

0061

次に、以下の材料を用意した。
・電子輸送物質(式E−1)4部
ブロックイソシアネート(商品名:デュラネートSBN−70D、旭化成ケミカルズ(株)製)5.5部
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレックKS−5Z、積水化学工業(株)製)0.3部
触媒としてのヘキサン酸亜鉛(II)(三津和化学薬品(株)製)0.05部
これらを、テトラヒドロフラン50部と1−メトキシ−2−プロパノール50部の混合溶媒に溶解して下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、これを30分間170℃で加熱することによって、膜厚が0.7μmの下引き層を形成した。

0062

次に、CuKα特性X線回折より得られるチャートにおいて、7.5°及び28.4°の位置にピークを有する結晶形ヒドロキシガリウムフタロシアニン10部とポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業社製)5部を用意した。これらをシクロヘキサノン200部に添加し、直径0.9mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で6時間分散した。これにシクロヘキサノン150部と酢酸エチル350部を更に加えて希釈して電荷発生層用塗布液を得た。得られた塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、95℃で10分間乾燥することにより、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。

0063

なお、X線回折の測定は、次の条件で行ったものである。
粉末X線回折測定
使用測定機:理学電気(株)製、X線回折装置RINT−TTRII
X線管球:Cu
管電圧:50KV
管電流:300mA
スキャン方法:2θ/θスキャン
スキャン速度:4.0°/min
サンプリング間隔:0.02°
スタート角度(2θ):5.0°
ストップ角度(2θ):40.0°
アタッチメント標準試料ホルダー
フィルター:不使用
インシデントモノクロ:使用
カウンターモノクロメーター:不使用
発散スリット開放
発散制限スリット:10.00mm
散乱スリット:開放
受光スリット:開放
平板モノクロメーター:使用
カウンター:シンチレーションカウンター

0064

次に、以下の材料を用意した。
・下記構造式(C−1)で示される電荷輸送物質(正孔輸送性物質)6部
・下記構造式(C−2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送性物質)3部
・下記構造式(C−3)で示される電荷輸送物質(正孔輸送性物質)1部
ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)10部
・下記構造式(C−4)と下記構造式(C−5)の共重合ユニットを有するポリカーボネート樹脂0.02部(x/y=0.95/0.05:粘度平均分子量=20000)
これらを、オルトキシレン25部/安息香酸メチル25部/ジメトキシメタン25部の混合溶剤に溶解させることによって電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、塗膜を30分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が12μmの電荷輸送層を形成した。

0065

次に、以下の材料を用意した。
・下記構造式(OCL−1)で示される化合物9部
・下記構造式(L−1)で示される化合物9部
・構造式(6−1)で示される化合物2部
シロキサン変性アクリル化合物0.2部(BYK−3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)
これらを、2−プロパノール72部とテトラヒドロフラン8部の混合溶剤と混合し、撹拌した。このようにして、保護層用塗布液を調製した。






この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を6分間50℃で乾燥させた。その後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、ビーム電流5.0mAの条件で支持体(被照射体)を300rpmの速度で回転させながら、1.6秒間電子線を塗膜に照射した。保護層位置の線量は15kGyであった。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度を117℃に昇温させた。電子線照射から、その後の加熱処理までの酸素濃度は10ppmであった。次に、大気中において塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却した後、塗膜の温度が120℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚3μmの保護層を形成した。このようにして、実施例1の保護層を有する円筒状(ドラム状)の電子写真感光体を作製した。

0066

〔実施例2〕
実施例1において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を9.9部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を9.9部、構造式(6−1)で示される化合物の使用量を0.2部に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0067

〔実施例3〕
実施例1において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を7部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を7部、構造式(6−1)で示される化合物の使用量を6部に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0068

〔実施例4〕
実施例1において、構造式(6−1)で示される化合物9部を構造式(6−2)で示される化合物9部に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0069

〔実施例5〕
実施例1において、構造式(6−1)で示される化合物9部を構造式(6−3)で示される化合物9部に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0070

〔実施例6〕
実施例1において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を10部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を10部に変更し、構造式(6−1)で示される化合物を用いなかった。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。

0071

〔実施例7〕
実施例6において、シロキサン変性アクリル化合物0.2部(BYK−3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)を、フッ素原子含有樹脂0.2部(商品名:GF−400、東亜合成(株)製)に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0072

〔実施例8〕
実施例6において、シロキサン変性アクリル化合物0.2部(BYK−3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)を用いなかった。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0073

〔実施例9〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を16部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を4部に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0074

〔実施例10〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を4部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を16部に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0075

〔実施例11〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を14部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を6部に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0076

〔実施例12〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物の使用量を6部、構造式(L−1)で示される化合物の使用量を14部に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0077

〔実施例13〕
実施例6において、構造式(OCL−1)で示される化合物10部を、下記構造式(OCL−2)で示される化合物10部に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0078

〔実施例14〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−2)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0079

〔実施例15〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−3)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0080

〔実施例16〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−4)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0081

〔実施例17〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−5)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0082

〔実施例18〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−6)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0083

〔実施例19〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−7)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0084

〔実施例20〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−8)で示される化合物に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。

0085

〔実施例21〕
実施例6において、電子線照射時の加速電圧を120kV、ビーム電流を16.0mA、照射時間を3.2秒に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は200kGyであった。

0086

〔実施例22〕
実施例6において、電子線照射時の加速電圧を120kV、ビーム電流を12.0mA、照射時間を2.4秒に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は100kGyであった。

0087

〔実施例23〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を970ppm、照射時間を2.0秒に変更した。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は10kGyであった。

0088

〔実施例24〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を15ppmに変更し、窒素雰囲気下にて、塗膜を昇温させなかった。それ以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は10kGyであった。

0089

〔実施例25〕
実施例24において、ビーム電流を2.0mA、照射時間を0.4秒に変更した。それ以外は実施例24と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は5kGyであった。

0090

〔比較例1〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−9)で示される化合物に変更した。それ以外は、実施例6と同様にして比較例1の電子写真感光体を得た。

0091

〔比較例2〕
実施例6において、構造式(L−1)で示される化合物を、下記構造式(L−10)で示される化合物に変更した。それ以外は、実施例6と同様にして比較例1の電子写真感光体を得た。

0092

〔比較例3〕
実施例6において、電子線照射時の酸素濃度を500ppm、加速電圧を90kV、ビーム電流を3.0mA、照射時間を1.2秒に変更した。それ以外は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は20kGyであった。

0093

〔比較例4〕
比較例3において、ビーム電流を6.0mAに変更した。それ以外は、比較例3と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は40kGyであった。

0094

〔比較例5〕
比較例3において、ビーム電流を15.0mAに変更した。それ以外は、比較例3と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は100kGyであった。

0095

〔比較例6〕
比較例3において、照射時間を2.4秒に変更した。それ以外は、比較例3と同様にして電子写真感光体を作製した。保護層位置の線量は200kGyであった。

0096

<EB製造条件
作製した実施例1〜25の感光体と比較例1〜6の感光体のEB照射条件を以下の表1に記載する。

0097

0098

分析
作製した実施例1〜25の感光体と比較例1〜6の感光体を使用して、以下の条件で分析した。
得られた電子写真感光体の表面を剃刀そぎ落とし、保護層を得た。最初にこの保護層をクロロホルムに浸し、乾燥させて化合物を抽出した。この化合物を1H−NMR測定(装置:BRUKER製、AVANCEIII 500)してデータを解析することによりトリアリールアミン化合物の含有量を決定した。次に、クロロホルムに浸した保護層を乾燥させ、熱分解ガスクロマトグラフィーで測定を行った。この測定では、検量線を引くことでトリアリールアミン構造に対する環状構造のモル比と、環状構造に対する一般式(5)で示される構造のモル比を求めた。

0099

また、弾性変形率はフィッシャー硬度計(商品名:H100VP−HCU、フィッシャー社製)を用いて、温度23℃湿度50%RHの環境下にて測定した。圧子として対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用した。測定対象の保護層表面に該圧子を押し込み、7秒かけて2mNまで荷重をかけた後、7秒かけて徐々に減少させて荷重が0mNになるまでの押し込み深さを連続的に測定した。その結果から弾性変形率を求めた。

0100

次に、フーリエ変換赤外分光全反射法を用いて電子写真感光体表面の赤外分光スペクトルを以下の条件で測定し、A値を求めた。S1は1413cm−1〜1400cm−1のピーク面積、S2は1770cm−1〜1700cm−1のピーク面積とした。
(測定条件)
装置: FT/IR−420(日本分光(株)製)
付属装置ATR装置
IRE(内部反射エレメント):Ge
入射角:45度
積算回数:320

0101

分析結果を以下の表2に記載する。

0102

<評価>
まず、作製した実施例1〜25の感光体と比較例1〜6の感光体を使用して、以下の条件で画像流れを評価した。
電子写真装置には、ヒューレットパッカード社製のレーザービームプリンター、商品名HP LaserJet Enterprise Color M553dnの改造機を使用した。評価に使用した電子写真装置は、像露光量帯電ローラから電子写真感光体の支持体に流れる電流量(以降、総電流とも呼ぶ)、帯電ローラへの印加電圧の、調節及び測定ができるように改造した。
最初に電子写真装置及び電子写真感光体を、温度30℃/湿度80%RHの環境下に24時間以上放置した後に、実施例及び比較例の電子写真感光体を電子写真装置のシアン色のカートリッジに装着した。
次に、印加電圧を−400Vから100V間隔で−2000Vまで段階的に上げて印加し、それぞれの印加電圧における総電流を測定した。そして、横軸に印加電圧を、縦軸に総電流をとったグラフを作成し、印加電圧−400V〜−800Vにおける一次近似曲線から乖離する電流値が100μAとなる印加電圧を求め、印加電圧を設定した。
次に、A4サイズ普通紙上にシアン単色にてベタ画像の出力を行い、分光濃度計(商品名:X−Rite504、X−Rite(株)製)にて紙上の濃度が1.45となるように像露光光量を設定した。
次に、A4サイズ、線幅0.1mm、線間隔10mmの正方形格子画像をシアン単色にて連続で10000枚出力した。画像出力後、電子写真装置の主電源を切って温度30℃/湿度80%RHの環境下に三日間放置した。放置後、電子写真装置の主電源を入れてすぐに、上記の正方形格子画像を同様に1枚出力して、出力画像の画像流れを目視し、下記の基準で画像流れを評価した。

0103

評価ランクは以下の通りとした。
ランク5:格子画像に異常は認められない。
ランク4:格子画像の横線破断しているが、縦線には異常は認められない。
ランク3:格子画像の横線が消失しているが、縦線には異常は認められない。
ランク2:格子画像の横線が消失しており、縦線が破断している。
ランク1:格子画像の横線が消失しており、縦線も消失している。
このとき、格子画像における横線とは、感光体の円筒軸方向と平行な線を指し、縦線とは感光体円筒軸方向と垂直な線を指す。

0104

次に、以下の条件で高温高湿環境下での保管後の露光メモリーを評価した。
まず、電子写真感光体を温度40℃/湿度80%RHの環境下に3カ月以上放置した後に、実施例及び比較例の電子写真感光体を電子写真装置のシアン色のカートリッジに装着した。
次に、電子写真感光体の支持体上端から120mmの位置における電子写真感光体の周方向平均電位において、暗部電位が−500V、明部電位が−100Vになるように帯電ローラへの印加電圧と像露光光量を調整した。電位設定の際の円筒状の電子写真感光体の表面電位の測定は、カートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(商品名:model6000B−8、トレック・ジャパン(株)製)を装着しておこなった。電位は表面電位計(商品名:model344、トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。測定は、温度23℃/湿度50%の常温常湿環境下でおこなった。

0105

露光メモリーの評価は次のようにしておこなった。まず、電子写真感光体の表面(周面)の一部を遮光(遮光部)し、遮光していない部分(照射部)に1500luxの蛍光灯光を5分間照射した。次に、上記レーザービームプリンターの改造機に感光体を装着し、遮光部及び照射部それぞれについて、帯電及び露光をおこない、表面の明部電位を測定した。この照射部の明部電位Vlと非照射部の明部電位Vlとの差(電位差)△Vl[V]をフォトメモリーとして評価した。
△Vl=照射部のVl−非照射部のVl
△Vlの値は、小さいほどフォトメモリーが抑えられていることを意味する。

0106

評価結果を表3に示す。

0107

〔実施例26〕
実施例1と同様にして導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を形成した。次いで、次の材料を用意した。
・構造式(OCL−1)で示される化合物10部
・構造式(L−1)で示される化合物10部
・シロキサン変性アクリル化合物(BYK−3550、ビックケミー・ジャパン(株)製)0.2部
・下記構造式(7)で示される化合物(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)1部
これら、2−プロパノール72部とテトラヒドロフラン8部の混合溶剤と混合し、撹拌した。このようにして、保護層用塗布液を調製した。



この保護層用塗布液を電荷輸送層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を6分間50℃で乾燥させた。その後、窒素雰囲気下において、無電極ランプバルブ(ヘレウス株式会社製)を用い、ランプ強度0.7W/cm2の条件で支持体(被照射体)を300rpmの速度で回転させながら、紫外線を20秒間塗膜に照射した。そして、窒素雰囲気下にて、塗膜の温度を117℃に昇温させた。酸素濃度は常に10ppmであった。次に、大気中において、塗膜の温度が25℃になるまで自然冷却した後、塗膜の温度が120℃になる条件で1時間加熱処理を行い、膜厚3μmの保護層を形成した。このようにして、実施例26の保護層を有する円筒状(ドラム状)の電子写真感光体を作製した。

0108

〔実施例27〕
実施例26において、紫外線照射時の酸素濃度を30ppm、ランプ強度を0.6W/cm2、照射時間を10秒に変更した。それ以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製した。

0109

〔実施例28〕
実施例26において、紫外線照射時の酸素濃度を500ppm、ランプ強度を0.5W/cm2、照射時間を2秒に変更した。それ以外は、実施例26と同様にして電子写真感光体を作製した。

0110

〔比較例7〕
実施例27において、紫外線照射を大気中で行い、窒素雰囲気下の塗膜昇温を行わず、照射時間を20秒に変更した。それ以外は、実施例27と同様にして電子写真感光体を作製した。

0111

<UV製造条件>
作製した実施例感光体26〜28と比較例感光体7のUV製造条件を以下の表4に記載する。

0112

<分析>
作製した実施例26〜28の感光体と比較例7の感光体を、実施例1〜25の感光体及び比較例1〜6の感光体と同様に分析した。

0113

分析結果を以下の表5に記載する。

0114

<評価>
作製した実施例26〜28の感光体と比較例7の感光体を、実施例1〜25の感光体及び比較例1〜6の感光体の評価と同様に画像流れと高温高湿環境下で保管後の露光メモリーを評価した。
結果を表6に示す。

実施例

0115

0116

1電子写真感光体
2 軸
3帯電手段
4露光光
5現像手段
6転写手段
7転写材
8定着手段
9クリーニング手段
10前露光光
11プロセスカートリッジ
12 案内手段

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