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技術 使用済核燃料の支持構造物、支持構造物の製造方法及び使用済核燃料容器

出願人 株式会社東芝東芝エネルギーシステムズ株式会社
発明者 松川大介佐藤真宮村悟史松田伸夫園田旭胤
出願日 2018年3月5日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-038514
公開日 2019年9月12日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-152555
状態 未査定
技術分野 汚染除去及び汚染物処理 放射線の遮蔽 燃料及び物質の取扱い並びに実験設備
主要キーワード 組立て工程数 各格子板 上下方向全長 締結治具 成績書 バスケット形 ボールト 連通部材
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重要な関連分野

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図面 (15)

課題

バスケット支持構造物)の構造強度特性を向上させるとともに、組立工程の簡素化及び製造コストの低減化を図る。

解決手段

並列に配置された複数の格子板21からなる第1の格子板群30と、前記第1の格子板群と直交するように並列に配置された複数の格子板からなる第2の格子板群30と、内部に格子状に配列された複数の孔20を有する板状の格子支持板19と、を有する使用済核燃料7の支持構造物2であって、前記支持構造物は前記第1の格子板群、前記格子支持板及び前記第2の格子板群を交互に嵌め合わせた構成とする。

概要

背景

原子力発電所で使用された使用済核燃料は、崩壊熱による発熱を低減させるため炉心より取り出された後、使用済燃料プール等に一時保管される。ここで所定の期間冷却された使用済核燃料は、再処理工場搬出された後に再処理され、ウランプルトニウムを再資源として取り出し、新たな燃料として再利用される。

近年、原子力発電所で発生する使用済核燃料は増加の一途をたどり、再処理工場が稼動しても国内で発生する使用済核燃料は再処理工場の処理容量を上回ることから、再処理されるまでの間、使用済核燃料を適切に貯蔵、管理する必要がある。

使用済核燃料を原子力発電所内あるいは発電所外にて貯蔵、管理する方法としては、金属キャスク貯蔵、ボールト貯蔵、サイロ貯蔵、コンクリートキャスク貯蔵、等の乾式貯蔵方式、および水プール湿式貯蔵方式の各方式がある。この中でも、コストと長期に亘る安定貯蔵を考えた場合に乾式貯蔵が注目されている。

日本の商業炉には、主に、加圧水型軽水炉(PWR)と、沸騰水型軽水炉(BWR)がある。PWR燃料は、BWR燃料と比較して、燃料集合体1体あたりの燃料棒本数が多く、燃料集合体の寸法が大きいことから、反応度が高く臨界になりやすい。このため、PWR燃料を支持収容する支持構造物(以下、「バスケット」ともいう。)では、未臨界維持機能を高めるために、燃料集合体間に所定厚さの水を充満させるギャップを確保する場合がある。

加圧水型軽水炉の使用済核燃料を収容する従来のバスケットの構成例を図14により説明する。
このバスケット2は、中空格子板31に凹凸部を設け、この凹凸部で格子板31を互いに交差させて嵌め合わせ、軸方向に格子状に積み上げてバスケット2を構成し、これを使用済核燃料容器(以下、「キャスク」ともいう。)内に収容する方式が提案されている。

このバスケット2には、使用済核燃料から作用する荷重に耐えうる強度性能と、使用済核燃料から発生する崩壊熱を容器外部に伝える除熱性能と、使用済核燃料から放出された中性子を吸収する性能と、バスケットの形状を保ち使用済核燃料が必要以上に近接して臨界を起こさないための未臨界性能が要求される。

これらのうち、特に強度性能は、バスケット形状を維持し、キャスクの落下等の万一の事故においても使用済核燃料が臨界を起こさないようにする上で重要である。このようなバスケット構造としては、上述したように組立てに特殊な技能を必要としない構造のバスケットが好ましい。

概要

バスケット(支持構造物)の構造強度特性を向上させるとともに、組立工程の簡素化及び製造コストの低減化をる。並列に配置された複数の格子板21からなる第1の格子板群30と、前記第1の格子板群と直交するように並列に配置された複数の格子板からなる第2の格子板群30と、内部に格子状に配列された複数の孔20を有する板状の格子支持板19と、を有する使用済核燃料7の支持構造物2であって、前記支持構造物は前記第1の格子板群、前記格子支持板及び前記第2の格子板群を交互に嵌め合わせた構成とする。

目的

本実施形態は上記課題を解決するためになされたもので、バスケット(支持構造物)の構造強度特性を向上させるとともに、組立工程の簡素化及び製造コストの低減化を図ることができる使用済核燃料の支持構造物、支持構造物の製造方法及び使用済核燃料容器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

上辺及び下辺に複数の凸部及び凹部が形成された格子板と、並列に配置された複数の前記格子板からなる第1の格子板群と、前記第1の格子板群と直交するように並列に配置された複数の前記格子板からなる第2の格子板群と、内部に格子状に配列された複数の孔を有する板状の格子支持板と、を有する使用済核燃料支持構造物であって、前記支持構造物は、前記第1の格子板群、前記格子支持板及び前記第2の格子板群を交互に嵌め合わせた構成であることを特徴とする使用済核燃料の支持構造物。

請求項2

前記格子板の凸部は前記格子支持板の孔に嵌め込まれることを特徴とする請求項1記載の使用済核燃料の支持構造物。

請求項3

前記格子支持板の外周に位置決め部材挿通される複数の位置決め孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の使用済核燃料の支持構造物。

請求項4

前記支持構造物の上下端部に配置される格子支持板には段部が設けられているとともに、当該格子支持板の段部に嵌め込まれる格子板の上辺又は下片平坦状に構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の使用済核燃料の支持構造物。

請求項5

前記格子板は、中性子吸収材を有する金属又は合金板材高熱伝導性の板材からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の使用済核燃料の支持構造物。

請求項6

上辺及び下辺に複数の凸部及び凹部が形成された格子板と、並列に配置された複数の格子板からなる第1の格子板群と、前記第1の格子板群と直交するように並列に配置された複数の格子板からなる第2の格子板群と、内部に格子状に配列された複数の孔を有する板状の格子支持板と、を有する使用済核燃料の支持構造物の製造方法であって、前記第1の格子板群、前記格子支持板及び前記第2の格子板群を交互に嵌め合わせることを特徴とする支持構造物の製造方法。

請求項7

請求項1乃至5のいずれか1項に記載の使用済核燃料の支持構造物を内部に有することを特徴とする使用済核燃料容器

技術分野

0001

本発明の実施形態は、使用済核燃料支持構造物、支持構造物の製造方法及び使用済核燃料容器に関する。

背景技術

0002

原子力発電所で使用された使用済核燃料は、崩壊熱による発熱を低減させるため炉心より取り出された後、使用済燃料プール等に一時保管される。ここで所定の期間冷却された使用済核燃料は、再処理工場搬出された後に再処理され、ウランプルトニウムを再資源として取り出し、新たな燃料として再利用される。

0003

近年、原子力発電所で発生する使用済核燃料は増加の一途をたどり、再処理工場が稼動しても国内で発生する使用済核燃料は再処理工場の処理容量を上回ることから、再処理されるまでの間、使用済核燃料を適切に貯蔵、管理する必要がある。

0004

使用済核燃料を原子力発電所内あるいは発電所外にて貯蔵、管理する方法としては、金属キャスク貯蔵、ボールト貯蔵、サイロ貯蔵、コンクリートキャスク貯蔵、等の乾式貯蔵方式、および水プール湿式貯蔵方式の各方式がある。この中でも、コストと長期に亘る安定貯蔵を考えた場合に乾式貯蔵が注目されている。

0005

日本の商業炉には、主に、加圧水型軽水炉(PWR)と、沸騰水型軽水炉(BWR)がある。PWR燃料は、BWR燃料と比較して、燃料集合体1体あたりの燃料棒本数が多く、燃料集合体の寸法が大きいことから、反応度が高く臨界になりやすい。このため、PWR燃料を支持収容する支持構造物(以下、「バスケット」ともいう。)では、未臨界維持機能を高めるために、燃料集合体間に所定厚さの水を充満させるギャップを確保する場合がある。

0006

加圧水型軽水炉の使用済核燃料を収容する従来のバスケットの構成例を図14により説明する。
このバスケット2は、中空格子板31に凹凸部を設け、この凹凸部で格子板31を互いに交差させて嵌め合わせ、軸方向に格子状に積み上げてバスケット2を構成し、これを使用済核燃料容器(以下、「キャスク」ともいう。)内に収容する方式が提案されている。

0007

このバスケット2には、使用済核燃料から作用する荷重に耐えうる強度性能と、使用済核燃料から発生する崩壊熱を容器外部に伝える除熱性能と、使用済核燃料から放出された中性子を吸収する性能と、バスケットの形状を保ち使用済核燃料が必要以上に近接して臨界を起こさないための未臨界性能が要求される。

0008

これらのうち、特に強度性能は、バスケット形状を維持し、キャスクの落下等の万一の事故においても使用済核燃料が臨界を起こさないようにする上で重要である。このようなバスケット構造としては、上述したように組立てに特殊な技能を必要としない構造のバスケットが好ましい。

先行技術

0009

特開2014−16323号公報

発明が解決しようとする課題

0010

上述した従来のバスケット構造においては、格子板31の長辺に凹凸部を設け、その凹部で互いに交差して嵌め合うようにしている。そのため、格子板31の凹部に相当する板幅、すなわち、格子板31の長辺端から1/2の板幅の部分は凹部によって分離されることから、その分、バスケット2の強度を補うことが望ましい。

0011

そのため、従来のバスケット構造では、格子板31に貫通孔32を設け、連通部材33を挿通することで、使用済核燃料の荷重を連通部材33が負担し、バスケット2の構造強度を補う工夫がなされている。

0012

しかしながら、連通部材33は格子板31の数だけ配置されることになり、管理する部品が多くなる。通常、原子力発電所で使用されるキャスク(使用済核燃料容器)の各部品は、各材料の材料成績書トレースできるように管理されなければならない。部品点数が増えることは、材料の調達や管理にかかるコストの増加に繋がる懸念がある。
さらに、部品点数が多くなることで、組立工程の工程数が増えるとともに複雑化し、作業負担増とコスト増を招くという課題がある。

0013

本実施形態は上記課題を解決するためになされたもので、バスケット(支持構造物)の構造強度特性を向上させるとともに、組立工程の簡素化及び製造コストの低減化を図ることができる使用済核燃料の支持構造物、支持構造物の製造方法及び使用済核燃料容器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

上記課題を解決するために、本実施形態に係る使用済核燃料の支持構造物は、並列に配置された複数の格子板からなる第1の格子板群と、前記第1の格子板群と直交するように並列に配置された複数の格子板からなる第2の格子板群と、内部に格子状に配列された複数の孔を有する板状の格子支持板と、を有する使用済核燃料の支持構造物であって、
前記支持構造物は前記第1の格子板群、前記格子支持板及び前記第2の格子板群を交互に積層してなることを特徴とする。

0015

また、本実施形態に係る支持構造物の製造方法は、並列に配置された複数の格子板からなる第1の格子板群と、前記第1の格子板群と直交するように並列に配置された複数の格子板からなる第2の格子板群と、内部に格子状に配列された複数の孔を有する板状の格子支持板とを、交互に積層することを特徴とする。
また、本実施形態に係る使用済核燃料容器は、本実施形態の使用済核燃料の支持構造物を内部に有することを特徴とする。

発明の効果

0016

本実施形態によれば、支持構造物の構造強度特性を向上させるとともに、組立工程の簡素化及び製造コストの低減化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0017

(a)は本実施形態に係る使用済核燃料容器の全体構成図、(b)はその断面図。
(a)は格子板の構成図、(b)は分解図。
格子支持板の構成図。
格子支持板(ベースプレート)の構成図。
位置決め部材の模式図。
段目の格子板群の模式図。
(a)、(b)は1段目の格子板群を1段目の格子支持板(ベースプレート)に組み付ける際の模式図。
(a)、(b)は2段目の格子支持板を1段目の格子板群に組み付ける際の模式図。
(a)、(b)は2段目の格子板群を2段目の格子支持板に組み付ける際の模式図。
(a)、(b)は3段目の格子支持板を2段目の格子板群に組み付ける際の模式図。
(a)、(b)は3段目の格子板群を3段目の格子支持板に組み付ける際の模式図。
従来の支持構造物(バスケット)の要部拡大図。
本実施形態に係る支持構造物の構成図で、図11(b)のA−A線断面図。
従来のバスケットの構成図。

実施例

0018

以下、本発明に係る使用済核燃料の支持構造物、支持構造物の製造方法及び使用済核燃料容器の実施形態について、図面を参照して説明する。

0019

(使用済核燃料容器の構成)
本実施形態に係る使用済核燃料容器(キャスク)1は、図1(a)、(b)に示すように、内側容器3と、内側容器3内に配置され複数の使用済核燃料が収容される支持構造物2(バスケット)と、内側容器3の外周に配設された複数の伝熱フィン5と、伝熱フィン5を取り囲むように設けられた外側容器6と、使用済核燃料容器1の上部を閉止する複数の蓋8〜10とから構成される。

0020

内側容器3はガンマ線等の放射線遮蔽する機能を有する金属又は合金製容器が用いられる。また、本実施形態では、内側容器3として円筒状の容器が用いられるが、これに限定されず、多角形状、矩形状、楕円形状等の容器を用いてもよい。

0021

また、内側容器3と外側容器6との間の空間には、使用済核燃料から放出される中性子等の放射線を遮蔽するために中性子遮蔽材4が充填されている。中性子遮蔽材4としては、中性子吸収能力の高いホウ素(ボロン)又はその化合物が用いられる。

0022

バスケット2は、図1(b)に示すように、高さ方向に配列される複数の格子支持板19と格子板群30から構成され、使用済核燃料7を収容する複数の矩形状の区画Sが形成されている。その詳細は後述する。

0023

(バスケットの構成)
バスケット2は、複数の円板状の格子支持板19と、格子支持板19に組み付けられる複数の板状の格子板21からなる格子板群30と、から構成される。

0024

格子板21は、図2(a)、(b)に示すように、長方形板状部材からなり、長手方向の上辺及び下辺一定間隔所定幅の凹部13及び凸部14が形成されている。凹部13の切り込み深さL1は、格子板21の短手方向の長さをLとしたとき、約1/4となるように設定されている。

0025

ただし、格子板21のうち、バスケット2の上下端部では、図6に示すように、上辺又は下辺が平坦な格子板21aが用いられる。この格子板21aは、図2に示す格子板21を高さ方向に半分にしたもので、バスケット2の下端部では格子板21の上半分、上端部では下半分が用いられる。

0026

格子板21は3層構造で、図2(b)に示すように、中性子吸収材を含む中性子遮蔽板12aと、その両側に配置された同一寸法の2枚の板状部材12bとから構成されている。

0027

板状部材12bの材質としては強度と熱伝導性に優れた材料が好ましく、炭素鋼ステンレス鋼アルミニウム合金等が好適である。また、中性子遮蔽板12aは中性子吸収能力を有する材料が好ましく、例えば、ホウ素(ボロン)を添加したステンレス鋼やアルミニウム合金等が好適である。

0028

格子支持板19のうち上下端部以外で用いられる格子支持板19は、図3に示すように、格子状に配列された矩形状の複数の孔20が形成されている。各孔20の間の幅G、H、J、Kは、使用済核燃料7が臨界に達するのを防止するための水ギャップが形成されるような幅に設定されている。

0029

一方、バスケット2の上下端部で用いられる格子支持板19a(「ベースプレート」ともいう。)は、図4に示すように、格子板21aの平坦な辺部が嵌め込み固定されるための段部22が設けられている。
格子支持板19、19aの材質としては、強度と熱伝導性が高い材料が好ましく、例えば、炭素鋼やステンレス鋼、アルミニウム合金等が好適である。

0030

また、格子支持板19、19aの外周には、縦方向積み重ねられる格子支持板19、19aを水平方向に位置決めするための棒状の位置決め部材23(図5参照)が挿通される位置決め孔24が複数設けられている。なお、位置決め部材23は中実棒状部材を用いてもよいが、中空形状としてもよい。中空形状とした場合には、キャスク1の排水管として使用することができる。

0031

上述した格子支持板19、19aと格子板21、21aは、内側容器3内で縦方向に交互に組み立てることにより、複数の矩形状の区画Sを有するバスケット2が形成されるが、その詳細は後述する。
なお、図3図4に示す例では、格子支持板19、19aを円板状としているが、これに限定されず、例えば、多角形状、矩形状等、任意の形状でよい。

0032

(バスケットの組立方法
上記のように構成された使用済核燃料容器1の組立方法について、図6図11を用いて説明する。
図6は複数の格子板21aからなる1段目(最下部)の格子板群30−1を示す図である。ここでは、便宜上、格子板21aの配列方向に平行な方向をX方向(第1の径方向)といい、直交する方向をY方向(第2の径方向)という。

0033

本実施形態では、格子板群30−1は互いに平行に配置された10枚の格子板21aからなり、格子支持板19bの形状に合わせて、各2枚の外側の格子板21aの長手方向の長さは、内側の6枚の長手方向の長さよりも短く設定されている。

0034

また、1段目の格子板群30−1では、各格子板21aの上辺に所定深さL1の凹部13が所定間隔で設けられている。一方、下辺は平坦で、格子支持板19aの孔20に沿って設けられた段部22(図4参照)に嵌め込み固定される。

0035

バスケット2を組み立てる際は、まず、複数の格子板21aからなる1段目の格子板群30−1を格子支持板19aに組み付ける。図7(a)、(b)は格子板群30−1を第1の格子支持板19aに組み付ける際の模式図で、各格子板21aの平坦な下辺が第1の格子支持板19aに設けられた段部22に嵌め込み固定される。

0036

次に、図8(a)、(b)に示すように、Y方向に並べられた1段目の格子板群30−1に対して、2段目の格子支持板19を組み付ける。その際、各格子板21aの上辺の凸部14が2段目の格子支持板19の矩形状の孔20に嵌め込まれるように取り付ける。

0037

このとき1段目の格子支持板19aに形成された位置決め孔24と2段目の格子支持板19に形成された位置決め孔24は棒状の位置決め部材23が上下方向に貫通できる位置に位置決めされる。

0038

次に、図9(a)、(b)に示すように、2段目の格子支持板19が組み付けられY方向に並べられた1段目の格子板群30−1に対して、X方向に沿って配置された2段目の格子板群30−2を組み付ける。その際、格子板群30−2の各格子板21は、1段目の格子板21aの上側の凹部13に2段目の格子板21の下側の凹部13が差し込まれるように組み付けられる。

0039

同時に2段目の格子板21の下側の凸部14は、2段目の格子支持板19の孔20に嵌め込まれるように組み付けられる。その結果、1段目の格子板群30−1と2段目の格子板群30−2とは、各凹部13の部分で直角に交差した格子状に組み合わされる。

0040

次に、図10(a)、(b)に示すように、X方向に沿って複数配置された2段目の格子板群30−2に対して、3段目の格子支持板19を組み付ける。その際、2段目の格子板21の上側の凸部14が、3段目の格子支持板19の孔20に嵌め込まれるように取り付けられる。

0041

このとき1段目および2段目の格子支持板19、19aに形成された位置決め孔24と3段目の格子支持板19aに形成された位置決め孔24は位置決め部材23が上下方向に貫通できる位置に位置決めされる。

0042

次に、図11(a)、(b)に示すように、3段目の格子支持板19が組み付けられX方向に配置された2段目の格子板群30−2に対して、Y方向に沿って複数配置された3段目の格子板群30−3を組み付ける。その際、3段目の各格子板21の下辺の凹部13は、2段目の格子板21の上辺の凹部13に差し込まれるように組み付けられる。
同時に3段目の格子板21の下辺の凸部14は、3段目の格子支持板19の孔20に嵌め込まれるように組み付けられる。

0043

この結果、1段目の格子板群30−1と2段目の格子板群30−2の関係と同様に、2段目の格子板群30−2と3段目の格子板群30−3とは、凹部13の部分で直角に交差した格子状に組み合わされる。

0044

以後、同様にして、X方向に複数配置された格子板群30と、格子支持板19と、Y方向に複数配置された格子板群30とを交互に嵌め合わせて積層することにより、X方向及びY方向に直交するZ方向に延在させ、矩形状の複数の区画Sを有するバスケット2が形成される。

0045

この格子板群を称する用語として、1つの方向(例えば、X方向)に配列された格子板群を第1の格子板群、それに直交する方向(例えば、Y方向)に配列された格子板群を第2の格子板群と称してもよい。

0046

なお、バスケット2の上端部では、下端部と同様に、格子支持板19a及び上辺が平坦な格子板21aが用いられる。その組立方法は、上述した下端部における格子支持板19aと格子板群30−1の組立方法と同様なので、説明は省略する。

0047

(効果)
まず、X方向に複数配置された格子板群30とY方向に複数配置された格子板群30は、収納する使用済核燃料7の断面形状に合わせて、交差角度を固定する必要があるが、本実施形態では、格子支持板19、19aの孔20に、各格子板21、21aの凸部14を嵌め込むだけで、X方向の格子板群30とY方向の格子板群30の交差角度を簡便に固定することができる。

0048

また、格子支持板19、19aの外周部に形成された位置決め孔24には、位置決め部材23がバスケット2の上下方向全長に亘って(Z方向)挿入されるため、Z方向に複数設置されている格子支持板19、19a同士の水平方向の位置ずれを抑制することができる。この結果、X方向に複数配置された格子板群30とY方向に複数配置された格子板群30の交差角度の管理が容易になる。

0049

また、位置決め部材23を中空形状とした場合には、キャスク1の排水管として使用することができる。すなわち、燃料プール内でキャスク1に使用済核燃料7を収容する際に、キャスク1は多量の水を内部に保持することとなる。使用済核燃料7を収容後、燃料プールからキャスク1を引き上げた後には、キャスク1の内部で保持している水を排水する必要がある。したがって、位置決め部材23を中空形状にしておくことで、キャスク1内部の水の排水経路として利用することができる。

0050

さらに、本実施形態に係るバスケット2は、格子板21、21aの凸部14を格子支持板19、19aの孔20に嵌め込むように格子状に積層させるだけで組み上がる。これにより、バスケット2の組立に際して、ボルト等の締結治具を用いたり溶接を用いたりしていないので、構造が簡単で組立て作業が容易になるとともに、コスト低減を図ることができる。

0051

また、従来のバスケット構造に比べ、本実施形態に係る格子支持板19、19aは部品点数が少なく済むため、材料や部品の調達、管理コスト及びバスケット2の組立て手順の簡略化、組立て工程数の削減による製造コストの低減化を図ることができる。

0052

(付記)
ところで、PWR用の使用済核燃料を収納するバスケット2には、(a)使用済核燃料を安全に保持するための構造強度、(b)使用済核燃料で発生する熱を内側容器3へ伝達するための伝熱特性、(c)未臨界状態に維持できるための特性(未臨界特性)が要求される。

0053

そのうち、(c)の未臨界特性に関しては、格子支持板19の格子幅G、H、J、Kで寸法が管理される間隙15(図3参照)を形成したことで、要求に応えるようにしている。しかしながら、差込み用の凹部13を有する格子板21、21aを格子状に積層する構造の場合、上述した(a)構造強度及び(b)伝熱特性に関して構造面で課題があった。

0054

そこで、本実施形態では、格子支持板19、19aを用いることで強度特性の向上と伝熱性能の若干の向上を図り、格子状組立構造が有する課題を解決したものである。
具体的に説明すると、図12は、格子支持板19を設けない従来のバスケット2の課題を説明する図であり、軸方向に積層された1段目の格子板群30−1と3段目の格子板群30−3とを示したものである。差込み用の凹部13が形成された部分においては、直交する格子板21が交差している。

0055

このような従来のバスケット構造において、例えば、キャスク1が横倒しの姿勢となって、使用済核燃料7に矢印F方向(X方向)の重力が作用した場合を考える。この場合、使用済核燃料7の荷重は、隣接する凹部13の間の格子板31に負荷される。しかし、帯状領域Bには差込み用の凹部13が形成されているため、格子板31において使用済核燃料7の荷重を負担できる部分は、実質的に帯状領域Aの部分だけとなってしまう。すなわち、差込み用の凹部13を有する格子板31を格子状に積層する構造の場合、帯状領域Bの部分は荷重負担に対して有効に利用されず、構造強度の面で向上が望まれていた。そのため、従来のバスケット構造では、構造強度を大きくするため格子板31の板厚を大きくすることで、使用済核燃料7の荷重を負担させていた。

0056

しかしながら、間隙15(図11(b)参照)を維持しつつ、格子板31の板厚を大きくすると、キャスク1の質量及び断面積が増加する。一般的に、キャスク1はクレーン等の施設設備に基づいて、質量や径が制限されることから、キャスクの質量や径の増加を抑制することが課題であった。

0057

これに対して、本実施形態では、このような課題を解決するために、格子支持板19、19aを用いたものである。図13は、1段目〜3段目の格子支持板19a、19、19と1段目〜3段目の格子板群30−1〜30−3を示したものである。

0058

図13において、図12と同様に使用済核燃料7に対して紙面奥行き方向に、荷重が作用した場合を考える。格子板群30−1〜30−3の斜線部Eに接する格子支持板19が荷重を負担することとなり、荷重による変形が抑制される。すなわち、格子板群30の断面二次モーメントが増加し、バスケット2の構造強度が向上する。

0059

また、伝熱特性に優れた材料(アルミニウムやアルミニウム合金等)で形成された格子支持板19、19aは、各格子板21、21aに接触するように組み付けられる。そのため、各格子板21、21aの凸部14の熱は、格子支持板19、19aを介して隣接する凸部14に伝達されるとともに、格子支持板19が接している他の格子板21、21aへも伝達される。これにより、課題であった格子板21の長手方向の伝熱特性を向上させることができる。

0060

以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

0061

1…使用済核燃料容器(キャスク)、2…支持構造物(バスケット)、3…内側容器、4…中性子遮蔽材、5…伝熱フィン、6…外側容器、7…使用済核燃料、8〜10…蓋、12a…中性子遮蔽板、12b…板状部材、13…凹部、14…凸部、15…間隙、19…格子支持板、19a…格子支持板(ベースプレート)、20…孔、21、21a…格子板、22…段部、23…位置決め部材、24…位置決め孔、30、30−1〜30−n…格子板群、31…格子板、32…貫通孔、33…連通部材。

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