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技術 共分散データ作成装置、炉心解析装置、共分散データ作成方法、マクロ共分散調整方法、炉心特性評価方法、共分散データ作成プログラム、マクロ共分散調整プログラム、及び炉心特性評価プログラム

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 小池啓基桐村一生左藤大介小坂進矢竹本友樹
出願日 2018年2月28日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2018-035575
公開日 2019年9月12日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-152448
状態 未査定
技術分野 原子炉の監視、試験
主要キーワード 代表パラメータ 摂動量 データ同化 設計計算 計算コード 燃焼計算 断面方形状 集合体間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

集合体計算を省いて、計算コストの増大を抑制することができる共分散データ作成装置等を提供する。

解決手段

ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する共分散データ作成装置であって、ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数のミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップS12と、摂動データ生成ステップS12で生成したミクロ摂動データに基づいて集合体計算を実行し、複数のミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップS13と、マクロ断面積導出ステップで導出した複数のマクロ断面積に基づいて、マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップS14と、を実行する。

概要

背景

従来、燃料集合体を含む炉心炉心解析(核設計計算)では、前段となる集合体計算と後段となる炉心計算との2段階に分けて計算を行っている。集合体計算は、様々な核種ミクロ断面積入力値として、中性子束の詳細な空間及びエネルギー依存性を考慮して各種計算を行うことにより、均質化された核定数マクロ断面積)を出力値として算出する。炉心計算は、集合体計算において算出されたマクロ断面積を入力値として、炉心の燃料体系を考慮して計算を行うことにより、炉心の炉心特性を出力値として算出する。

このような炉心解析において、炉心特性の解析精度を向上させるべく、解析結果としての炉心特性を、炉心に設けられた計測装置により計測された計測結果としての炉心特性に近似させて再現性を高めるように調整する手法(データ同化手法)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この調整手法では、集合体計算の入力値となるミクロ断面積を調整対象としていることから、調整済みのミクロ断面積を用いて、集合体計算を行った後、炉心計算を行うことで、炉心特性を算出することとなる。また、この調整手法では、ミクロ断面積を調整することにより、ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データについても調整されることから、調整済のミクロ共分散データに基づく炉心特性不確かさの評価が可能となる。

概要

集合体計算を省いて、計算コストの増大を抑制することができる共分散データ作成装置等を提供する。ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する共分散データ作成装置であって、ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数のミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップS12と、摂動データ生成ステップS12で生成したミクロ摂動データに基づいて集合体計算を実行し、複数のミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップS13と、マクロ断面積導出ステップで導出した複数のマクロ断面積に基づいて、マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップS14と、を実行する。

目的

本発明は、集合体計算を省いて、計算コストの増大を抑制することができる共分散データ作成装置、炉心解析装置、共分散データ作成方法、マクロ共分散調整方法、炉心特性評価方法、共分散データ作成プログラム、マクロ共分散調整プログラム、及び炉心特性評価プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ミクロ断面積に基づく燃料集合体集合体計算を実行する第一演算部を備える共分散データ作成装置であって、前記ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、前記ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数の前記ミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップと、前記摂動データ生成ステップで生成した前記ミクロ摂動データに基づいて前記集合体計算を実行し、複数の前記ミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップと、前記マクロ断面積導出ステップで導出した複数の前記マクロ断面積に基づいて、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップと、を前記第一演算部において実行することを特徴とする共分散データ作成装置。

請求項2

前記ミクロ摂動データに基づく前記集合体計算を実行するための計算条件として、前記燃料集合体を含む炉心炉心状態に関するパラメータの中から、代表となる所定のパラメータが、代表パラメータとして予め選定されており、前記マクロ断面積導出ステップでは、選定された前記代表パラメータを計算条件として、前記ミクロ摂動データに基づく前記集合体計算を実行することを特徴とする請求項1に記載の共分散データ作成装置。

請求項3

請求項1または2に記載の共分散データ作成装置によって作成された前記マクロ共分散データを用いて、前記マクロ断面積に基づく炉心の炉心計算を実行する第二演算部を備える炉心解析装置であって、前記マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、マクロ摂動データとして予め生成されており、前記マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、複数の前記マクロ断面積の変化と、複数の前記マクロ断面積の変化に伴う複数の前記炉心特性の変化との関係を、感度データとして取得する感度データ取得ステップと、前記炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する計測データ取得ステップと、前記感度データに基づいて、所定の算出式から、前記マクロ共分散データの調整量を導出する調整量導出ステップと、前記調整量導出ステップで導出した前記調整量に基づいて調整された調整済マクロ共分散データを導出する調整済マクロ共分散導出ステップと、を前記第二演算部において実行することを特徴とする炉心解析装置。

請求項4

前記調整済マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、調整済マクロ摂動データとして予め生成されており、前記調整済マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、前記炉心特性導出ステップで導出した複数の前記炉心特性に基づいて、前記炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する炉心特性共分散データ生成ステップと、をさらに実行することを特徴とする請求項3に記載の炉心解析装置。

請求項5

ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する共分散データ作成装置により、前記燃料集合体の集合体計算の出力値となるマクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成する共分散データ作成方法であって、前記ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、前記ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数の前記ミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップと、前記摂動データ生成ステップで生成した前記ミクロ摂動データに基づいて前記集合体計算を実行し、複数の前記ミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップと、前記マクロ断面積導出ステップで導出した複数の前記マクロ断面積に基づいて、前記マクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップと、を実行することを特徴とする共分散データ作成方法。

請求項6

マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行する炉心解析装置により、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを調整するマクロ共分散調整方法であって、前記マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、マクロ摂動データとして予め生成されており、前記マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、複数の前記マクロ断面積の変化と、複数の前記マクロ断面積の変化に伴う複数の前記炉心特性の変化との関係を、感度データとして取得する感度データ取得ステップと、前記炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する計測データ取得ステップと、前記感度データに基づいて、所定の算出式から、前記マクロ共分散データの調整量を導出する調整量導出ステップと、前記調整量導出ステップで導出した前記調整量に基づいて調整された調整済マクロ共分散データを導出する調整済マクロ共分散導出ステップと、を実行することを特徴とするマクロ共分散調整方法。

請求項7

マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行して、前記炉心の炉心特性を評価する炉心解析装置により、前記炉心の炉心特性を評価する炉心特性評価方法であって、請求項6に記載のマクロ共分散調整方法により導出した前記調整済マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、調整済マクロ摂動データとして予め生成されており、前記調整済マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、前記炉心特性導出ステップで導出した複数の前記炉心特性に基づいて、前記炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する炉心特性共分散データ生成ステップと、を実行することを特徴とする炉心特性評価方法。

請求項8

ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する共分散データ作成装置により実行される共分散データ作成プログラムであって、前記ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、前記ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数の前記ミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップと、前記摂動データ生成ステップで生成した前記ミクロ摂動データに基づいて前記集合体計算を実行し、複数の前記ミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップと、前記マクロ断面積導出ステップで導出した複数の前記マクロ断面積に基づいて、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップと、を備えることを特徴とする共分散データ作成プログラム。

請求項9

マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行する炉心解析装置により実行されるマクロ共分散調整プログラムであって、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、マクロ摂動データとして予め生成されており、前記マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、複数の前記マクロ断面積の変化と、複数の前記マクロ断面積の変化に伴う複数の前記炉心特性の変化との関係を、感度データとして取得する感度データ取得ステップと、前記炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する計測データ取得ステップと、前記感度データに基づいて、所定の算出式から、前記マクロ共分散データの調整量を導出する調整量導出ステップと、前記調整量導出ステップで導出した前記調整量に基づいて調整された調整済マクロ共分散データを導出する調整済マクロ共分散導出ステップと、を備えることを特徴とするマクロ共分散調整プログラム。

請求項10

マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行する炉心解析装置により実行される炉心特性評価プログラムであって、請求項9に記載のマクロ共分散調整プログラムにより導出した前記調整済マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、調整済マクロ摂動データとして予め生成されており、前記調整済マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、前記炉心特性導出ステップで導出した複数の前記炉心特性に基づいて、前記炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する炉心特性共分散データ生成ステップと、を備えることを特徴とする炉心特性評価プログラム。

技術分野

0001

本発明は、燃料集合体集合体計算または燃料集合体を含む炉心炉心計算を行う共分散データ作成装置炉心解析装置、共分散データ作成方法マクロ共分散調整方法炉心特性評価方法、共分散データ作成プログラム、マクロ共分散調整プログラム、及び炉心特性評価プログラムに関するものである。

背景技術

0002

従来、燃料集合体を含む炉心の炉心解析(核設計計算)では、前段となる集合体計算と後段となる炉心計算との2段階に分けて計算を行っている。集合体計算は、様々な核種ミクロ断面積入力値として、中性子束の詳細な空間及びエネルギー依存性を考慮して各種計算を行うことにより、均質化された核定数マクロ断面積)を出力値として算出する。炉心計算は、集合体計算において算出されたマクロ断面積を入力値として、炉心の燃料体系を考慮して計算を行うことにより、炉心の炉心特性を出力値として算出する。

0003

このような炉心解析において、炉心特性の解析精度を向上させるべく、解析結果としての炉心特性を、炉心に設けられた計測装置により計測された計測結果としての炉心特性に近似させて再現性を高めるように調整する手法(データ同化手法)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この調整手法では、集合体計算の入力値となるミクロ断面積を調整対象としていることから、調整済みのミクロ断面積を用いて、集合体計算を行った後、炉心計算を行うことで、炉心特性を算出することとなる。また、この調整手法では、ミクロ断面積を調整することにより、ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データについても調整されることから、調整済のミクロ共分散データに基づく炉心特性不確かさの評価が可能となる。

先行技術

0004

Tomoaki Watanabe、外5名、“Cross section adjustment method based on random sampling technique”、Journal of Nuclear Science and Technology、日本原子力学会、2014年、vol.51、p.590-599、[平成30年2月2日検索日]、インターネット

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、非特許文献1の調整方法では、集合体計算を行う必要があることから、集合体計算を行う分、計算コストが増大してしまう。特に、集合体計算は、中性子束の詳細な空間及びエネルギー依存性を考慮することから、計算負荷が大きなものとなり、炉心計算に比して計算コストが大きなものとなっている。

0006

そこで、本発明は、集合体計算を省いて、計算コストの増大を抑制することができる共分散データ作成装置、炉心解析装置、共分散データ作成方法、マクロ共分散調整方法、炉心特性評価方法、共分散データ作成プログラム、マクロ共分散調整プログラム、及び炉心特性評価プログラムを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明の共分散データ作成装置は、ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する第一演算部を備える共分散データ作成装置であって、前記ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、前記ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数の前記ミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップと、前記摂動データ生成ステップで生成した前記ミクロ摂動データに基づいて前記集合体計算を実行し、複数の前記ミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップと、前記マクロ断面積導出ステップで導出した複数の前記マクロ断面積に基づいて、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップと、を前記第一演算部において実行することを特徴とする。

0008

また、本発明の共分散データ作成方法は、ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する共分散データ作成装置により、前記燃料集合体の集合体計算の出力値となるマクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成する共分散データ作成方法であって、前記ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、前記ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数の前記ミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップと、前記摂動データ生成ステップで生成した前記ミクロ摂動データに基づいて前記集合体計算を実行し、複数の前記ミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップと、前記マクロ断面積導出ステップで導出した複数の前記マクロ断面積に基づいて、前記マクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップと、を実行することを特徴とする。

0009

また、本発明の共分散データ作成プログラムは、ミクロ断面積に基づく燃料集合体の集合体計算を実行する共分散データ作成装置により実行される共分散データ作成プログラムであって、前記ミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データに基づいて、前記ミクロ断面積の摂動量を複数導出し、導出した複数の前記ミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する摂動データ生成ステップと、前記摂動データ生成ステップで生成した前記ミクロ摂動データに基づいて前記集合体計算を実行し、複数の前記ミクロ断面積の摂動量に応じた複数のマクロ断面積をそれぞれ導出するマクロ断面積導出ステップと、前記マクロ断面積導出ステップで導出した複数の前記マクロ断面積に基づいて、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成するマクロ共分散データ生成ステップと、を備えることを特徴とする。

0010

これらの構成によれば、マクロ共分散データを生成することができる。このため、生成されたマクロ共分散データを用いて、マクロ断面積に基づく炉心計算を行うことができる。これにより、例えば、上記した非特許文献1の調整方法を適用する場合であっても、ミクロ共分散を調整対象とする必要がなく、マクロ共分散を調整対象にできることから、集合体計算を行うことなく炉心計算を行えばよい。以上から、集合体計算を省くことが可能となるため、生成されたマクロ共分散データを用いることにより、計算コストの増大を抑制することができる。

0011

また、前記ミクロ摂動データに基づく前記集合体計算を実行するための計算条件として、前記燃料集合体を含む炉心の炉心状態に関するパラメータの中から、代表となる所定のパラメータが、代表パラメータとして予め選定されており、前記マクロ断面積導出ステップでは、選定された前記代表パラメータを計算条件として、前記ミクロ摂動データに基づく前記集合体計算を実行することが、好ましい。

0012

この構成によれば、共分散データを生成するために必要なパラメータを選定して、集合体計算を実行することができる。換言すれば、共分散データを生成するために不要なパラメータを省いて、集合体計算を実行することができるため、計算負荷を軽減することができる。なお、代表パラメータは、生成されるマクロ共分散データに対して依存性の高い(影響を受け易い)パラメータを選定することで、適切なマクロ共分散データを生成することができる。

0013

本発明の炉心解析装置は、上記の共分散データ作成装置によって作成された前記マクロ共分散データを用いて、前記マクロ断面積に基づく炉心の炉心計算を実行する第二演算部を備える炉心解析装置であって、前記マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、マクロ摂動データとして予め生成されており、前記マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、複数の前記マクロ断面積の変化と、複数の前記マクロ断面積の変化に伴う複数の前記炉心特性の変化との関係を、感度データとして取得する感度データ取得ステップと、前記炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する計測データ取得ステップと、前記感度データに基づいて、所定の算出式から、前記マクロ共分散データの調整量を導出する調整量導出ステップと、前記調整量導出ステップで導出した前記調整量に基づいて調整された調整済マクロ共分散データを導出する調整済マクロ共分散導出ステップと、を前記第二演算部において実行することを特徴とする。

0014

また、本発明のマクロ共分散調整方法は、マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行する炉心解析装置により、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを調整するマクロ共分散調整方法であって、前記マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、マクロ摂動データとして予め生成されており、前記マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、複数の前記マクロ断面積の変化と、複数の前記マクロ断面積の変化に伴う複数の前記炉心特性の変化との関係を、感度データとして取得する感度データ取得ステップと、前記炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する計測データ取得ステップと、前記感度データに基づいて、所定の算出式から、前記マクロ共分散データの調整量を導出する調整量導出ステップと、前記調整量導出ステップで導出した前記調整量に基づいて調整された調整済マクロ共分散データを導出する調整済マクロ共分散導出ステップと、を実行することを特徴とする。

0015

また、本発明のマクロ共分散調整プログラムは、マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行する炉心解析装置により実行されるマクロ共分散調整プログラムであって、前記マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、マクロ摂動データとして予め生成されており、前記マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、複数の前記マクロ断面積の変化と、複数の前記マクロ断面積の変化に伴う複数の前記炉心特性の変化との関係を、感度データとして取得する感度データ取得ステップと、前記炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する計測データ取得ステップと、前記感度データに基づいて、所定の算出式から、前記マクロ共分散データの調整量を導出する調整量導出ステップと、前記調整量導出ステップで導出した前記調整量に基づいて調整された調整済マクロ共分散データを導出する調整済マクロ共分散導出ステップと、を備えることを特徴とする。

0016

これらの構成によれば、調整済マクロ共分散を導出することができる。このとき、集合体計算を行うことなく、炉心計算を行えば、調整済みマクロ共分散を導出できることから、集合体計算を省くことが可能となるため、計算コストの増大を抑制することができる。

0017

また、上記の炉心解析装置は、前記調整済マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、調整済マクロ摂動データとして予め生成されており、前記調整済マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、前記炉心特性導出ステップで導出した複数の前記炉心特性に基づいて、前記炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する炉心特性共分散データ生成ステップと、をさらに実行することを特徴とする。

0018

また、本発明の炉心特性評価方法は、マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行して、前記炉心の炉心特性を評価する炉心解析装置により、前記炉心の炉心特性を評価する炉心特性評価方法であって、上記のマクロ共分散調整方法により導出した前記調整済マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、調整済マクロ摂動データとして予め生成されており、前記調整済マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、前記炉心特性導出ステップで導出した複数の前記炉心特性に基づいて、前記炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する炉心特性共分散データ生成ステップと、を実行することを特徴とする。

0019

また、本発明の炉心特性評価プログラムは、マクロ断面積に基づいて炉心の炉心計算を実行する炉心解析装置により実行される炉心特性評価プログラムであって、上記のマクロ共分散調整プログラムにより導出した前記調整済マクロ共分散データに基づいて導出される複数の前記マクロ断面積の摂動量が、調整済マクロ摂動データとして予め生成されており、前記調整済マクロ摂動データに基づいて前記炉心計算を実行し、複数の前記マクロ断面積の摂動量に応じた複数の炉心特性をそれぞれ導出する炉心特性導出ステップと、前記炉心特性導出ステップで導出した複数の前記炉心特性に基づいて、前記炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する炉心特性共分散データ生成ステップと、を備えることを特徴とする。

0020

これらの構成によれば、調整済マクロ共分散データを用いて、複数のマクロ断面積を導出し、導出した複数のマクロ断面積に応じた複数の炉心特性を導出して、炉心特性共分散データを生成することができる。このとき、集合体計算を行うことなく、炉心計算を行えば、炉心特性共分散データを導出できることから、集合体計算を省くことが可能となるため、計算コストの増大を抑制することができる。また、この炉心特性共分散データを用いて、炉心特性の不確かさを評価することができる。

図面の簡単な説明

0021

図1は、本実施形態に係る共分散データ作成装置を模式的に表した概略構成図である。
図2は、本実施形態に係る炉心解析装置を模式的に表した概略構成図である。
図3は、解析対象となる炉心を模式的に表した説明図である。
図4は、解析対象となる燃料集合体を軸方向に直交する面で切ったときの断面図である。
図5は、未調整のマクロ共分散データの作成に関するフローチャートである。
図6は、マクロ共分散の調整に関するフローチャートである。
図7は、炉心特性共分散データの作成に関するフローチャートである。

実施例

0022

以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。

0023

[本実施形態]
本実施形態の共分散データ作成装置10及び炉心解析装置20は、核設計計算に用いられる装置である。共分散データ作成装置10は、ミクロ断面積を入力値として集合体計算を行って、炉心計算の入力値として用いられるマクロ断面積の共分散データを生成する装置である。また、炉心解析装置20は、マクロ断面積を入力値として炉心計算を行って、炉心の特性に関する値(以下、単に炉心特性ともいう)を出力値として生成する装置である。

0024

図1は、本実施形態に係る共分散データ作成装置を模式的に表した概略構成図である。共分散データ作成装置10は、各種プログラムを実行して演算可能な第一演算部11と、各種プログラムおよびデータを記憶する第一記憶部12と、キーボード等の入力デバイスで構成された第一入力部13と、モニタ等の出力デバイスで構成された第一出力部14とを有している。なお、共分散データ作成装置10は、単体の装置で構成してもよいし、炉心解析装置20と一体の装置としてもよいし、演算装置及びデータサーバ等を組み合わせた複数の装置で構成してもよく、特に限定されない。

0025

第一記憶部12には、各種プログラムとして、例えば、マクロ断面積を算出するために用いられる格子計算コードC1、マクロ共分散データを作成するために用いられる共分散データ作成プログラムP1が記憶されている。また、第一記憶部12には、データとして、例えば、断面積をまとめた断面積ライブラリと、集合体計算により導出されるマクロ断面積と、マクロ断面積に基づいて導出されるマクロ共分散データと、を含んで記憶されている。

0026

図2は、炉心解析装置を模式的に表した概略構成図である。図1に示すように、炉心解析装置20は、各種プログラムを実行して演算可能な第二演算部21と、各種プログラムおよびデータを記憶する第二記憶部22と、キーボード等の入力デバイスで構成された第二入力部23と、モニタ等の出力デバイスで構成された第二出力部24とを有している。なお、炉心解析装置20も、共分散データ作成装置10と同様に、単体の装置で構成してもよいし、共分散データ作成装置10と一体の装置としてもよいし、演算装置及びデータサーバ等を組み合わせた複数の装置で構成してもよく、特に限定されない。

0027

第二記憶部22には、各種プログラムとして、例えば、炉心特性を算出するために用いられる炉心計算コードC2、炉心計算の入力値となるマクロ断面積を調整するために用いられるマクロ共分散調整プログラムP2、炉心特性共分散データを作成するために用いられる炉心特性評価プログラムP3が記憶されている。また、第二記憶部22には、データとして、例えば、マクロ断面積の変化に伴う炉心特性の変化に関するデータである感度データと、炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性計測データと、マクロ共分散を調整するための調整量と、炉心特性に基づいて導出される炉心特性共分散データと、を含んで記憶されている。

0028

ここで、図3及び図4を参照して、解析対象となる炉心5について説明する。図3は、解析対象となる炉心を模式的に表した説明図であり、図4は、解析対象となる燃料集合体を軸方向に直交する面で切ったときの断面図である。図3に示すように、原子炉には、炉心設計の対象となる炉心5が格納されている。この炉心5は、複数の燃料集合体6で構成される。なお、燃料交換は、燃料集合体6単位で行われる。

0029

図4に示すように、各燃料集合体6は、複数の燃料ペレット30と各燃料ペレット30を覆う複数の被覆管31とからなる燃料棒29と、複数の被覆管31を束ねる図示しないグリッドと、で構成され、燃料集合体6の内部は減速材冷却材)33で満たされると共に、複数の制御棒34および炉内核計装35が挿入可能となるように構成されている。燃料棒29は、円柱形状となる複数の燃料ペレット30を軸方向に並べて配設し、その外側が被覆管31によって覆われている。

0030

燃料集合体6は、断面方形状に形成され、例えば、17×17のセル40で構成されている。そして、17×17のセル40のうち、24個のセル40には、それぞれ制御棒34が挿入され、集合体中心のセル40には、炉内核計装35が挿入される。このとき、制御棒34が挿入されるセル40を制御棒案内管、炉内核計装35が挿入されるセル40を計装案内管という。また、その他のセル40には、燃料棒29がそれぞれ挿入される。なお、燃料集合体6が沸騰水型軽水炉BWR)に用いられる場合、燃料集合体6は、その外側がチャンネルボックスに覆われる。一方で、燃料集合体6が加圧水型軽水炉(PWR)に用いられる場合、燃料集合体6は、その外側が開放されている。そして、BWRの場合にはチャンネルボックスの外側に、PWRの場合には燃料集合体6の外側に、集合体間ギャップ32が存在する。

0031

次に、核設計計算に用いられる格子計算コードC1及び炉心計算コードC2について説明する。格子計算コードC1は、集合体計算に用いられる計算コードとなっており、炉心計算コードC2は、炉心計算に用いられる計算コードとなっている。

0032

格子計算コードC1は、燃料集合体6に関する諸元データや、共分散データ作成装置10の第一記憶部12に記憶された断面積ライブラリから取得されるミクロ断面積を入力値とし、このミクロ断面積に基づいて、共鳴計算、中性子輸送計算燃焼計算及び集合体(核定数)計算等の各種計算を行っている。なお、諸元データとしては、例えば、燃料棒の半径、集合体間ギャップ、燃料組成燃料温度減速材温度等である。

0033

格子計算コードC1は、燃料集合体6を軸方向に直交する面で切った断面となる四角形幾何形状を二次元解析対象領域50(図4参照)としており、この解析対象領域50におけるマクロ断面積を含む核定数を算出可能なコードとなっている。なお、核定数は、炉心計算コードC2に用いられる入力値となっており、核定数としては、拡散係数吸収断面積除去断面積および生成断面積などがある。つまり、格子計算コードC1を用いて集合体計算を行うことにより、炉心計算用の入力値であるマクロ断面積を生成している。

0034

炉心計算コードC2は、燃料集合体6を軸方向に複数に分割して直方体形状の小体積となる燃料ノード(図示省略)に、算出された核定数をそれぞれ設定して炉心計算を行っている。複数の燃料ノードは、炉心を表現しており、炉心計算コードC2は、炉心計算を行うことにより、臨界ホウ素濃度出力分布反応度係数等の炉心内核特性(炉心特性)を評価可能なコードとなっている。

0035

共分散データ作成装置10は、第一入力部13から入力された入力パラメータに基づいて、第一記憶部12に記憶された格子計算コードC1を、第一演算部11において実行させる。すると、共分散データ作成装置10は、格子計算コードC1を用いて集合体計算を行うことにより、燃料集合体6の解析対象領域50におけるマクロ断面積を算出する。また、炉心解析装置20は、算出されたマクロ断面積に基づいて、第二記憶部22に記憶された炉心計算コードC2を、第二演算部21において実行させる。すると、炉心解析装置20は、炉心計算コードC2を用いて炉心計算を行うことにより、炉心5の炉心特性を導出する。そして、炉心解析装置20は、導出した炉心特性に基づいて、マクロ共分散の調整を行ったり、炉心特性の評価を行ったりする。つまり、炉心解析装置20は、マクロ共分散を調整する機能と、炉心特性を評価する機能とを有したものとなっていることから、第二演算部21は、これらの機能を実行可能な演算部となっている。なお、炉心解析装置20は、マクロ共分散を調整する機能を有する装置と、炉心特性を評価する機能を有する装置とに分離した、別体の装置であってもよく、特に限定されない。

0036

次に、図5を参照して、上記の共分散データ作成装置10によりマクロ共分散データを生成する処理について説明する。共分散データ作成装置10は、共分散データ作成プログラムP1を実行することで、未調整のマクロ共分散データを生成する処理を実行する。

0037

共分散データ作成装置10において、第一演算部11は、先ず、第一記憶部12に記憶されている断面積ライブラリに含まれるミクロ断面積の不確かさに関するデータであるミクロ共分散データを取得する(ステップS11:データ取得ステップ)。次に、第一演算部11は、ミクロ共分散データを用いて、ランダムサンプリング無作為抽出)法により、ミクロ断面積の摂動量をN個導出する。ランダムサンプリング法によりミクロ断面積の摂動量を導出することで、軽水炉の炉心で顕著な熱水力及び燃焼フィードバック効果を取り込むことが可能となる。そして、第一演算部11は、導出したN個のミクロ断面積の摂動量をミクロ摂動データとして生成する(ステップS12:ミクロ摂動データ生成ステップ)。そして、第一演算部11は、生成したミクロ摂動データを、第一記憶部12に記憶する。

0038

次に、第一演算部11は、生成したミクロ摂動データに基づいて、つまり、1からNまでの摂動量となる各ミクロ断面積に基づいて、それぞれ集合体計算を実行し、1からNまでの摂動量に対応するN個のマクロ断面積をそれぞれ導出する(ステップS13:マクロ断面積導出ステップ)。ここで、集合体計算を実行するための計算条件として、燃料集合体6を含む炉心5の炉心状態に関するパラメータの中から、代表となる所定のパラメータが代表パラメータとして予め選定されている。そして、マクロ断面積導出ステップS13では、選定された代表パラメータを計算条件として、ミクロ摂動データに基づく集合体計算を実行する。このため、パラメータを選定することで、パラメータの組み合わせ数を減じることができるため、集合体計算の負荷を軽減できる。なお、代表パラメータは、生成されるマクロ共分散データに対して依存性の高いパラメータが選定されている。この後、第一演算部11は、導出したN個のマクロ断面積に基づいて、マクロ断面積の不確かさに関するデータであるマクロ共分散データを生成する(ステップS14:マクロ共分散データ生成ステップ)。マクロ共分散データは、例えば、導出したN個のマクロ断面積の標準偏差である。そして、第一演算部11は、生成したマクロ共分散データを、第一記憶部12に記憶する。

0039

続いて、第一演算部11は、生成したマクロ共分散データを用いて、ランダムサンプリング(無作為抽出)法により、マクロ断面積の摂動量をN個導出する。第一演算部11は、導出したN個のミクロ断面積の摂動量をマクロ摂動データとして生成する(ステップS15:マクロ摂動データ生成ステップ)。そして、第一演算部11は、生成したマクロ摂動データを、第一記憶部12に記憶すると共に、炉心解析装置20へ向けて出力する。

0040

このように、共分散データ作成装置10は、マクロ共分散データを生成する処理を実行することで、ミクロ断面積の不確かさをマクロ断面積の不確かさとして展開し、マクロ断面積の不確かさを取り扱うマクロ共分散データとして生成する。なお、マクロ共分散データを生成するだけであれば、ステップS15を省いてもよい。

0041

次に、図6を参照して、上記の炉心解析装置20によりマクロ共分散を調整する処理について説明する。炉心解析装置20は、マクロ共分散調整プログラムP2を実行することで、マクロ共分散を調整する処理を実行する。この炉心解析装置20は、共分散データ作成装置10から出力されたマクロ摂動データが、予め第二記憶部22に記憶されている。

0042

炉心解析装置20において、第二演算部21は、先ず、第二記憶部22に記憶されているマクロ摂動データに基づいて、つまり、1からNまでの摂動量となる各マクロ断面積に基づいて、それぞれ炉心計算を実行し、1からNまでの摂動量に対応するN個の炉心特性をそれぞれ導出する(ステップS21:炉心特性導出ステップ)。この後、第二演算部21は、導出したN個の炉心特性に基づいて、N個のマクロ断面積の変化と、N個のマクロ断面積の変化に伴うN個の炉心特性の変化との関係を、感度データとして導出して取得する(ステップS22:感度データ取得ステップ)。この感度データは、第二記憶部22に記憶してもよい。

0043

次に、第二演算部21は、炉心の炉心特性を計測する計測装置により計測された炉心特性を、炉心特性計測データとして取得する(ステップS23:計測データ取得ステップ)。この炉心特性計測データは、予め数サイクル前に計測されたデータとなっており、第二記憶部22に記憶されている。

0044

第二演算部21は、感度データ及び炉心特性計測データを取得すると、取得した感度データに基づいて、下記する(1)式の算出式から、マクロ共分散を調整する調整量を導出する(ステップS24:調整量導出ステップ)。

0045

0046

ここで、(1)式は、下記のとおりとなっている。
ΔMadj:マクロ共分散の調整量
ΔT:(入力値となる)マクロ断面積の摂動量
ΔR:マクロ断面積の摂動による(出力値となる)炉心特性の摂動量
Ve:計測値となる炉心特性の不確かさ
Vm:計算値となる炉心特性の計算手法(m)に起因する不確かさ

0047

第二演算部21は、(1)式の算出式によって算出された調整量(ΔMadj)に基づいて、未調整のマクロ共分散(M0)を調整し、調整済みのマクロ共分散Mを、「M=M0+ΔMadj」の式から導出する(ステップS25:調整済マクロ共分散導出ステップ)。以上により、第二演算部21は、調整済マクロ共分散に基づいてランダムサンプリング(無作為抽出)法により、調整済マクロ摂動データを生成する(ステップS26:調整済マクロ摂動データ生成ステップ)。このように、炉心解析装置20は、マクロ共分散を調整する処理を実行する。そして、第二演算部21は、生成した調整済マクロ摂動データを、第二記憶部22に記憶させる。

0048

次に、図7を参照して、上記の炉心解析装置20により炉心特性共分散データを生成する処理について説明する。炉心解析装置20は、炉心特性評価プログラムP3を実行することで、炉心特性共分散データを生成する処理を実行する。

0049

炉心解析装置20において、第二演算部21は、先ず、第二記憶部22に記憶されている調整済マクロ摂動データに基づいて、つまり、1からNまでの摂動量となる各マクロ断面積に基づいて、それぞれ炉心計算を実行し、1からNまでの摂動量に対応するN個の炉心特性をそれぞれ導出する(ステップS31:炉心特性導出ステップ)。この後、第二演算部21は、導出したN個の炉心特性に基づいて、炉心特性の不確かさに関するデータである炉心特性共分散データを生成する(ステップS32:炉心特性共分散データ生成ステップ)。炉心特性共分散データは、例えば、導出したN個の炉心特性の標準偏差である。そして、第二演算部21は、生成した炉心特性共分散データを、第二記憶部22に記憶する。

0050

このように、炉心解析装置20は、炉心特性共分散データを生成する処理を実行することで、マクロ断面積の不確かさを炉心特性の不確かさとして展開し、炉心特性の不確かさを取り扱う炉心特性共分散データとして生成する。

0051

以上のように、本実施形態によれば、共分散データ作成装置10によりマクロ共分散データを生成することができる。このため、炉心解析装置20は、生成されたマクロ共分散データを用いて、マクロ断面積に基づく炉心計算を行うことができる。これにより、炉心特性の不確かさを評価する場合に、マクロ共分散を調整対象にできることから、集合体計算を行うことなく炉心計算を行えばよく、集合体計算を省くことが可能となるため、計算コストの増大を抑制することができる。

0052

また、本実施形態によれば、代表パラメータを計算条件として集合体計算を実行することができる。このため、共分散データを生成するために不要なパラメータを省いて、集合体計算を実行することができるため、計算負荷を軽減することができる。

0053

また、本実施形態によれば、マクロ共分散を調整し、調整済マクロ共分散を導出することができる。このとき、集合体計算を行うことなく、炉心計算を行えば、調整済マクロ共分散を導出できることから、集合体計算を省くことが可能となるため、計算コストの増大を抑制することができる。

0054

また、本実施形態によれば、調整済マクロ共分散データを用いて、複数のマクロ断面積を導出し、導出した複数のマクロ断面積に応じた複数の炉心特性を導出して、炉心特性共分散データを生成することができる。このとき、集合体計算を行うことなく、炉心計算を行えば、炉心特性共分散データを導出できることから、集合体計算を省くことが可能となるため、計算コストの増大を抑制することができる。また、この炉心特性共分散データを用いて、炉心特性の不確かさを評価することができる。

0055

5炉心
6燃料集合体
10共分散データ作成装置
11 第一演算部
12 第一記憶部
13 第一入力部
14 第一出力部
20炉心解析装置
21 第二演算部
22 第二記憶部
23 第二入力部
24 第二出力部
29燃料棒
30燃料ペレット
31被覆管
32集合体間ギャップ
33減速材
34制御棒
35炉内核計装
40セル
C1格子計算コード
C2炉心計算コード
P1 共分散データ作成プログラム
P2マクロ共分散調整プログラム
P3炉心特性評価プログラム

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