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技術 作動媒体特性差発電システム及び該発電システムを用いた作動媒体特性差発電方法

出願人 小林隆逸
発明者 小林隆逸
出願日 2018年3月1日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2018-036840
公開日 2019年9月12日 (3ヶ月経過) 公開番号 2019-152125
状態 特許登録済
技術分野 特殊なサイクルを用いた機関設備 電動機,発電機と機械的装置等との結合 特殊な電動機、発電機 蒸気機関設備
主要キーワード 気体圧シリンダ 筒形ピストン 耐熱板 石材板 筒形ヨーク 加熱剤 供給過程 カリーナサイクル
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図面 (13)

課題

自然界の熱エネルギー温熱源とすることができ、熱エネルギーのロスを極力抑えつつ発電することができる発電システム及び発電方法の提供。

解決手段

第一作動媒体W1を流通させる第一作動媒体ラインL1上に、第一熱交換器1A、第一熱機関2A及び第一発電機3Aを備え、第二作動媒体W2を流通させる第二作動媒体ラインL2上に、第二熱交換器1B、第三作動媒体W3を供給する第三作動媒体供給手段5、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3を混合する混合手段6、第二熱機関2B及び第二発電機3Bを備え、第一作動媒体ラインL1上の第一熱機関2Aの下流側と第二作動媒体ラインL2上の第二熱機関2Bの下流側の双方に、第三熱交換器1Cを備え、該第三熱交換器1Cに第三作動媒体W3を排出するための第三作動媒体排出手段10を備える。

概要

背景

従来、再生可能エネルギーである、海水河川水湖水等の水を熱源とする熱、太陽熱地熱、空気(大気)熱等の自然界に存する熱エネルギーを、作動媒体を介して最終的に電気エネルギーに変換する発電ステム発電方法が種々開発されている。

このような自然界の熱エネルギーを利用した発電システムにおいては、流体から成る作動媒体を循環させるサイクルとして、ランキンサイクルカリーナサイクル等の熱サイクルが用いられている。これらの熱サイクルにおいては、自然界の熱エネルギーを温熱源として作動媒体を加熱し蒸発させるプロセスと、気体となった作動媒体を熱機関で使用して熱エネルギーを運動エネルギーへ変換し更には電気エネルギーに変換するプロセスと、使用済みの作動媒体を冷熱源により冷却し凝縮させるプロセスを含む。

よって、冷熱源媒体は、使用済み作動媒体熱交換することによって、該作動媒体から熱エネルギーを得ることになる。この冷熱源媒体が得た熱エネルギーをも有効利用して電気エネルギーを生成することができれば、自然界の熱エネルギーをロスなく電気エネルギーへ変換することができるため、そのようなシステムや方法が望まれている。

例えば、下記特許文献1には、冷熱源媒体を作動媒体の加熱剤として捉え、冷熱源媒体が使用済み作動媒体から得た熱エネルギーを再び作動媒体に与える発電システムや発電方法が開示されている。

また、下記特許文献2には、二種類の熱サイクルを用い、一方の熱サイクルの使用済み作動媒体の熱エネルギーを他方の熱サイクルの作動媒体、つまり一方の作動媒体の冷熱源媒体に伝達し、該冷熱源媒体によっても発電を可能とする発電システムや発電方法が開示されている。

概要

自然界の熱エネルギーを温熱源とすることができ、熱エネルギーのロスを極力抑えつつ発電することができる発電システム及び発電方法の提供。 第一作動媒体W1を流通させる第一作動媒体ラインL1上に、第一熱交換器1A、第一熱機関2A及び第一発電機3Aを備え、第二作動媒体W2を流通させる第二作動媒体ラインL2上に、第二熱交換器1B、第三作動媒体W3を供給する第三作動媒体供給手段5、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3を混合する混合手段6、第二熱機関2B及び第二発電機3Bを備え、第一作動媒体ラインL1上の第一熱機関2Aの下流側と第二作動媒体ラインL2上の第二熱機関2Bの下流側の双方に、第三熱交換器1Cを備え、該第三熱交換器1Cに第三作動媒体W3を排出するための第三作動媒体排出手段10を備える。

目的

この冷熱源媒体が得た熱エネルギーをも有効利用して電気エネルギーを生成することができれば、自然界の熱エネルギーをロスなく電気エネルギーへ変換することができるため、そのようなシステムや方法が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

自然界に存する熱エネルギー作動媒体温熱源とし、下記のA乃至Dの構成を備えたことを特徴とする作動媒体特性差発電ステムであって、A:第一作動媒体を流通させる第一作動媒体ラインと、第二作動媒体を流通させる第二作動媒体ラインとを有する、B:上記第一作動媒体ライン上に上記第一作動媒体と温熱源媒体間熱交換を行うための第一熱交換器と、該第一熱交換器にて加熱された上記第一作動媒体から運動エネルギーを取り出す第一熱機関と、該第一熱機関にて取り出された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第一発電機を備える、C:上記第二作動媒体ライン上に上記第二作動媒体と温熱源媒体間で熱交換を行うための第二熱交換器と、該第二熱交換器にて加熱された上記第二作動媒体と混合される第三作動媒体を供給する第三作動媒体供給手段と、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体を混合する混合手段と、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体から運動エネルギーを取り出す第二熱機関と、該第二熱機関にて取り出された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第二発電機を備える、D:上記第一作動媒体ライン上の上記第一熱機関の下流側と上記第二作動媒体ライン上の上記第二熱機関の下流側の双方に、上記第一熱機関から排出された上記第一作動媒体と、上記第二熱機関から排出された上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体間で熱交換を行うための第三熱交換器を備え、該第三熱交換器に上記第三作動媒体を排出するための第三作動媒体排出手段を備える。

請求項2

上記第二作動媒体ライン上の上記混合手段と上記第二熱機関間に、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体を圧縮する圧縮機を備えることを特徴とする請求項1記載の作動媒体特性差発電システム。

請求項3

上記第一熱機関及び上記第二熱機関の双方が外燃機関であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の作動媒体特性差発電システム。

請求項4

上記第一熱交換器に流入する温熱源媒体の温熱源と、上記第二熱交換器に流入する温熱源媒体の温熱源とが共通であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の作動媒体特性差発電システム。

請求項5

上記第一発電機は、シリンダーピストンの一方に永久磁石帯域を備え、同他方に起電コイル帯域を備え、上記第一熱機関を内包した構成とすることを特徴とする請求項3記載の作動媒体特性差発電システム。

請求項6

上記第二発電機は、シリンダーとピストンの一方に永久磁石帯域を備え、同他方に起電コイル帯域を備え、上記第二熱機関を内包した構成とすることを特徴とする請求項3記載の作動媒体特性差発電システム。

請求項7

上記第一発電機と上記第二発電機を一つの共通の発電機としたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の作動媒体特性差発電システム。

請求項8

上記請求項1乃至請求項7の何れかの作動媒体特性差発電システムを用いた発電方法であって、上記第一作動媒体として上記第一熱交換器に流入する温熱源媒体の温度よりも低い沸点を有する流体を用い、上記第二作動媒体として上記第二熱交換器に流入する温熱源媒体の温度よりも高い沸点を有する流体を用いると共に、上記第三作動媒体として上記第二作動媒体の凝固点よりも低い沸点を有する流体を用いることを特徴とする作動媒体特性差発電方法。

請求項9

上記第一作動媒体としてペンタン又はイソブタン又はアンモニア又はアンモニア・水混合液又は代替フロンを用い、上記第二作動媒体として水を用いると共に、上記第三作動媒体として空気を用いることを特徴とする請求項8記載の作動媒体特性差発電方法。

請求項10

上記第二作動媒体と上記第三作動媒体を混合する混合手段において、上記第三作動媒体中に上記第二作動媒体の小滴噴霧することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の作動媒体特性差発電方法。

請求項11

上記第三作動媒体中への上記第二作動媒体の小滴の噴霧により低下した圧力を補完した後に上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体を上記第二熱機関又は上記圧縮機へ供給することを特徴とする請求項10記載の作動媒体特性差発電方法。

請求項12

上記低下した圧力の補完は、上記混合手段から上記第二熱機関又は上記圧縮機への供給過程で行うことを特徴とする請求項11記載の作動媒体特性差発電方法。

請求項13

上記圧縮機へ上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体を供給すると共にさらに上記第二作動媒体を供給することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の作動媒体特性差発電方法。

技術分野

0001

本発明は、再生可能エネルギーから取り出した熱エネルギーを、作動媒体を介して運動エネルギーに変換し、該運動エネルギーを電気エネルギーへと変換する発電装置及び発電方法に関する。

背景技術

0002

従来、再生可能エネルギーである、海水河川水湖水等の水を熱源とする熱、太陽熱地熱、空気(大気)熱等の自然界に存する熱エネルギーを、作動媒体を介して最終的に電気エネルギーに変換する発電ステムや発電方法が種々開発されている。

0003

このような自然界の熱エネルギーを利用した発電システムにおいては、流体から成る作動媒体を循環させるサイクルとして、ランキンサイクルカリーナサイクル等の熱サイクルが用いられている。これらの熱サイクルにおいては、自然界の熱エネルギーを温熱源として作動媒体を加熱し蒸発させるプロセスと、気体となった作動媒体を熱機関で使用して熱エネルギーを運動エネルギーへ変換し更には電気エネルギーに変換するプロセスと、使用済みの作動媒体を冷熱源により冷却し凝縮させるプロセスを含む。

0004

よって、冷熱源媒体は、使用済み作動媒体熱交換することによって、該作動媒体から熱エネルギーを得ることになる。この冷熱源媒体が得た熱エネルギーをも有効利用して電気エネルギーを生成することができれば、自然界の熱エネルギーをロスなく電気エネルギーへ変換することができるため、そのようなシステムや方法が望まれている。

0005

例えば、下記特許文献1には、冷熱源媒体を作動媒体の加熱剤として捉え、冷熱源媒体が使用済み作動媒体から得た熱エネルギーを再び作動媒体に与える発電システムや発電方法が開示されている。

0006

また、下記特許文献2には、二種類の熱サイクルを用い、一方の熱サイクルの使用済み作動媒体の熱エネルギーを他方の熱サイクルの作動媒体、つまり一方の作動媒体の冷熱源媒体に伝達し、該冷熱源媒体によっても発電を可能とする発電システムや発電方法が開示されている。

先行技術

0007

特表2015−523491号公報
特表2016−510379号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上記特許文献1に開示の発電システム及び発電方法によれば、使用済み作動媒体が保有する熱エネルギーを再利用することができるが、そのためには冷熱源媒体(加熱剤)を温熱源によって更に加熱しなければ、作動媒体に有効な熱エネルギーを伝達することができない問題点を有している。

0009

よって、燃焼等により人工的に生成した熱エネルギーを温熱源として用いる場合には、生成する熱エネルギーを節約することができるとしても、温熱源として自然界の熱エネルギーを用いる場合には、特に有効な熱エネルギーの利用とはならない。

0010

これに対して、上記特許文献2に開示の発電システム及び発電方法によれば、一方の熱サイクルの使用済み作動媒体が保有する熱エネルギーを冷熱源媒体たる他方の熱サイクルの作動媒体に伝達し、当該熱エネルギーをそのまま他方の熱サイクルで活用することができる利点を有する。

0011

しかしながら、上記特許文献2に開示の発電システム及び発電方法においては、一方の熱サイクルにおいて水素酸素を燃焼させることが必須要件となっており、換言すれば、結局、新たな熱エネルギーを人工的に生成することが必須要件となるという問題点を有している。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、二つの熱サイクルと三つの作動媒体を複合的に用い、各作動媒体の特性を活かして、一方の熱サイクルの作動媒体から他方の熱サイクルの作動媒体への熱エネルギーの伝達を効果的に行い、この付与された熱エネルギーを二種類の作動媒体が協働して運動エネルギーに変換し、ひいては電気エネルギーへと変換することができる高効率の発電システム及び発電方法を提供する。

0013

要述すると、本発明に係る発電システムは、自然界に存する熱エネルギーを作動媒体の温熱源とし、下記のA乃至Dの構成を備えたことを特徴とする作動媒体特性差発電システムであって、
A:第一作動媒体を流通させる第一作動媒体ラインと、第二作動媒体を流通させる第二作動媒体ラインとを有する、
B:上記第一作動媒体ライン上に上記第一作動媒体と温熱源媒体間で熱交換を行うための第一熱交換器と、該第一熱交換器にて加熱された上記第一作動媒体から運動エネルギーを取り出す第一熱機関と、該第一熱機関にて取り出された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第一発電機を備える、
C:上記第二作動媒体ライン上に上記第二作動媒体と温熱源媒体間で熱交換を行うための第二熱交換器と、該第二熱交換器にて加熱された上記第二作動媒体と混合される第三作動媒体を供給する第三作動媒体供給手段と、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体を混合する混合手段と、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体から運動エネルギーを取り出す第二熱機関と、該第二熱機関にて取り出された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第二発電機を備える、
D:上記第一作動媒体ライン上の上記第一熱機関の下流側と上記第二作動媒体ライン上の上記第二熱機関の下流側の双方に、上記第一熱機関から排出された上記第一作動媒体と、上記第二熱機関から排出された上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体間で熱交換を行うための第三熱交換器を備え、該第三熱交換器に上記第三作動媒体を排出するための第三作動媒体排出手段を備える。

0014

好ましくは、上記第二作動媒体ライン上の上記混合手段と上記第二熱機関間に、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体を圧縮する圧縮機を備えることにより、確実に上記第二熱機関にて上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体から運動エネルギーを取り出すことができる。

0015

また、上記第一熱機関及び上記第二熱機関の双方を外燃機関とすることにより、燃焼を伴わず、上記各作動媒体の熱エネルギーを運動エネルギーへ変換する構成とすることができる。

0016

また、上記第一熱交換器に流入する温熱源媒体の温熱源と、上記第二熱交換器に流入する温熱源媒体の温熱源とを共通にすることにより、効率良く自然界の熱エネルギーを利用することができると共にシステム全体をコンパクトにすることができる。

0017

好ましくは、上記第一発電機は、シリンダーピストンの一方に永久磁石帯域を備え、同他方に起電コイル帯域を備え、上記第一熱機関を内包した構成とする。同様に、上記第二発電機は、シリンダーとピストンの一方に永久磁石帯域を備え、同他方に起電コイル帯域を備え、上記第二熱機関を内包した構成とする。これにより、高効率で熱エネルギーを最終的に電気エネルギーへと変換することができると共にシステムのコンパクト化を図ることができる。

0018

さらに好ましくは、上記第一発電機と上記第二発電機を一つの共通の発電機とすることにより、システムのコンパクト化を図ることができる。

0019

本発明に係る発電方法は、既述した発電システムを用いた作動媒体特性差発電方法であって、上記第一作動媒体として上記第一熱交換器に流入する温熱源媒体の温度よりも低い沸点を有する流体を用い、上記第二作動媒体として上記第二熱交換器に流入する温熱源媒体の温度よりも高い沸点を有する流体を用いると共に、上記第三作動媒体として上記第二作動媒体の凝固点よりも低い沸点を有する流体を用いる。

0020

例えば、上記第一作動媒体としてペンタン又はイソブタン又はアンモニア又はアンモニア・水混合液又は代替フロンを用い、上記第二作動媒体として水を用いると共に、上記第三作動媒体として空気を用いる。

0021

また、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体を混合する混合手段において、上記第三作動媒体中に上記第二作動媒体の小滴噴霧することにより、上記第三作動媒体が保有する熱エネルギーの一部を上記第二作動媒体の小滴内に蒸発潜熱として確実に保持させつつ上記第三作動媒体を高密度にする。

0022

好ましくは、上記第三作動媒体中への上記第二作動媒体の小滴の噴霧により低下した圧力を補完した後に上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体を上記第二熱機関又は上記圧縮機へ供給することにより、上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体の熱エネルギーを有効に利用できると共に上記圧縮機を用いる場合には当該圧縮機の負担を軽減することができる。

0023

より好ましくは、上記低下した圧力の補完は、上記混合手段から上記第二熱機関又は上記圧縮機への供給過程で行う。

0024

また、上記圧縮機へ上記混合手段により上記第二作動媒体と上記第三作動媒体の混合流体と共にさらに上記第二作動媒体を供給することにより、上記第三作動媒体をより高密度にすることができる。

発明の効果

0025

本発明に係る発電システム及び発電方法によれば、二つの熱サイクルと三つの作動媒体を複合的に用い、各作動媒体の特性を活かして、一方の熱サイクルの作動媒体から他方の熱サイクルの作動媒体への熱エネルギーの伝達を効果的に行い、この熱エネルギーが例え低レベルであっても、当該熱エネルギーを二種類の作動媒体が協働して運動エネルギー、ひいては電気エネルギーへと変換することができる。

0026

よって、各作動媒体に付与する熱エネルギーを自然界の熱エネルギーのみで賄うと共に、付与された熱エネルギーを無駄なく利用することができ、環境負荷を与えることなく低コスト且つ安全に電気エネルギーを得ることができる。

0027

また、温熱源として、例えば海水を用いれば、近年上昇している海水の温度を下げ、ひいては海水の温度上昇に伴う台風やモンスーンなどの異常発生を減らして、地球環境の改善にも貢献することができる。

図面の簡単な説明

0028

実施例1に係る作動媒体特性差発電システムの概略図である。
実施例2に係る作動媒体特性差発電システムの概略図である。
実施例3に係る作動媒体特性差発電システムの概略図である。
実施例4に係る作動媒体特性差発電システムの概略図である。
第二作動媒体と第三作動媒体の混合手段の概略図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第一作動媒体供給時の状態を示す縦断面図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第二作動媒体と第三作動媒体の混合気体供給時の状態を示す縦断面図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第一作動媒体排出時の状態を示す縦断面図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第二作動媒体と第三作動媒体の混合気体排出時の状態を示す縦断面図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第二作動媒体と第三作動媒体の混合気体供給時の状態を示す縦断面図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第二作動媒体の追加供給時の状態を示す縦断面図である。
気体圧シリンダー構造の発電機における第二作動媒体と第三作動媒体の混合気体(追加した第二作動媒体を含む)の排出時の状態を示す縦断面図である。

実施例

0029

以下、本発明に係る最良の形態を図1乃至図7に基づき説明する。

0030

<作動媒体特性差発電システムの基本構成
本発明に係る作動媒体特性差発電システムは、自然界に存する熱エネルギーを作動媒体の温熱源とすることを前提とするものである。ここで、自然界に存する熱エネルギーとは、海水・河川水・湖水等の水を熱源とする熱、太陽熱、地熱、空気(大気)熱等をいう。つまり自然界に存する、比較的短期間に再生可能な熱エネルギーをいう。

0031

本発明に係る作動媒体特性差発電システムは、図1乃至図4に示すように、第一作動媒体W1を流通させる第一作動媒体ラインL1と、第二作動媒体W2を流通させる第二作動媒体ラインL2とを有する。これら第一・第二作動媒体ラインL1・L2は、既知ダクトチューブ等から成る配管であり、当該第一・第二作動媒体ラインL1・L2によって、後述するように二つの熱サイクルを利用して発電を行う。

0032

なお、図1乃至図4においては、ハッチングを付した矢印にて第一作動媒体W1の流通を示し、黒塗りの矢印にて第二作動媒体W2の流通を示し、白抜きの矢印にて第三作動媒体W3の流通を示し、グレー塗りの矢印にて第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合流体の流通を示している。

0033

第一作動媒体ラインL1上の構成及び第二作動媒体ラインL2上の構成について詳述する。まず、第一作動媒体ラインL1上には、第一作動媒体W1と温熱源媒体h間で熱交換を行うための第一熱交換器1Aと、該第一熱交換器1Aにて加熱された第一作動媒体W1から運動エネルギーを取り出す第一熱機関2Aと、該第一熱機関2Aにて取り出された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第一発電機3Aとを備える構成となっている。

0034

これに対して、第二作動媒体ラインL2上には、第二作動媒体W2と温熱源媒体h間で熱交換を行うための第二熱交換器1Bと、該第二熱交換器1Bにて加熱された第二作動媒体W2と混合される第三作動媒体W3を供給する第三作動媒体供給手段5と、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3を混合する混合手段6と、該第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合流体(W2+W3)から運動エネルギーを取り出す第二熱機関2Bと、該第二熱機関2Bにて取り出された運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第二発電機3Bを備える構成となっている。

0035

なお、第一作動媒体ラインL1上の第一熱機関2Aと、第二作動媒体ラインL2上の第二熱機関2Bの双方を外燃機関、例えば既知の蒸気タービン等の外燃構造タービン、既知のフリーピストン、既知のロータリー等とするのが好ましい。外燃機関は、燃焼を伴わなくとも、作動媒体自身の膨張に基づいて運動エネルギーを取り出すことができ、自然界に存する熱エネルギーのみを有効に活用することができるためである。ただし、第一熱機関2A及び/又は第二熱機関2Bを内燃機関とすることを本発明は排除しない。

0036

また、第一作動媒体ラインL1上の第一熱機関2Aの下流側と、第二作動媒体ラインL2上の第二熱機関2Bの下流側の双方に、第一熱機関2Aから排出された第一作動媒体W1と、第二熱機関2Bから排出された第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合流体間で熱交換を行うための第三熱交換器1Cを備え、該第三熱交換器1Cに第三作動媒体W3を排出するための第三作動媒体排出手段10を備える構成となっている。

0037

また、第一作動媒体ラインL1上の第三熱交換器1Cと第一熱交換器1A間には、液体の状態の第一作動媒体W1を流通させるための第一ポンプ4Aを備えると共に、第二作動媒体ラインL2上の第二熱交換機1Bと混合手段6間には、液体の状態の第二作動媒体W2を流通させるための第二ポンプ4Bを備える構成となっている。なお、好ましくは、第二ポンプ4Bを加圧ポンプとし、第二作動媒体W2を加圧した後に混合手段6へ供給する。

0038

ここで、各作動媒体W1・W2・W3について説明する。第一作動媒体W1としては、第一熱交換器1Aに流入する温熱源媒体hの温度よりも低い沸点を有する流体を用いる。よって、第一作動媒体W1は第一熱交換器1Aで加熱されて蒸発し、気体として第一熱機関2Aに供給される。また、第二作動媒体W2としては、第二熱交換器1Bに流入する温熱源媒体hの温度よりも高い沸点且つ低い融点を有する流体を用いる。よって、第二作動媒体W2は第二熱交換器1Bで加熱された後も液体のまま、混合手段6に供給される。また、第三作動媒体W3としては、第二作動媒体W2の凝固点よりも低い沸点を有する流体を用いる。よって、第三作動媒体W3は少なくとも第二作動媒体W2が液体である温度のときには気体である。

0039

第一作動媒体W1としては、既知のバイナリ—発電システムに用いられる流体を用いることができ、例えばペンタン又はイソブタン又はアンモニア又はアンモニア・水混合液又は代替フロンを用いる。また、第二作動媒体W2としては、例えば、水を用いると共に、第三作動媒体としては、例えば、空気(大気)を用いることができる。

0040

前述した混合手段6は、図5に示すように、密閉空間6aを有し、当該密閉空間6a内で、第三作動媒体供給手段5を介して供給される第三作動媒体W3と、第二作動媒体供給手段7を介して供給される第二作動媒体W2とを混合する。

0041

好ましくは、第二作動媒体供給手段7はノズル等の噴霧手段を備え、液体としての第二作動媒体W2の小滴を、気体としての第三作動媒体W3に噴射することにより、第三作動媒体W3に第二作動媒体W2を混合し混合気体とする。すなわち、第三作動媒体W3内に混合された第二作動媒体W2の小滴は該第三作動媒体W3と気液接触して同第三作動媒体W3の熱エネルギーを奪って蒸発潜熱として保持しつつ当該第三作動媒体W3内に存することとなる。このとき、第三作動媒体W3は体積が減り、高密度化する。

0042

また、より好ましくは、混合手段6には差圧補完手段9、つまり、第三作動媒体W3内への第二作動媒体W2の混合により減った圧力(差圧)を補完する手段を備える。該差圧補完手段9としては、有圧扇ファンブロワ等の既知の送風機又は既知のコンプレッサーを用いることができる。

0043

また、第二作動媒体ラインL2上においては、混合手段6と第二熱機関2B間に圧縮機8を備え、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体を適切な圧力に調整し、第二熱機関2Bへと供給する構成となっている。ただし、本発明にあっては、混合手段6により、第二作動媒体W2を内在した第三作動媒体W3を高密度とすることができ、過大な加圧をせずとも第二熱機関2Bにて有効に運動エネルギーを取り出すことができる。なお、本発明にあっては、混合手段6において適切な圧力に調整することができれば、圧縮機8を省略することも実施に応じ任意である。

0044

上記した基本構成を備えた本発明に係る作動媒体特性差発電システムは、第一作動媒体ラインL1と第二作動媒体ラインL2による二つの熱サイクルと、第一作動媒体W1、第二作動媒体W2及び第三作動媒体W3の三つの作動媒体を複合的に用いる。

0045

そして、各作動媒体W1・W2・W3の特性を活かして、第一作動媒体ラインL1を流通する第一作動媒体W1から第二作動媒体ラインL2を流通する第二作動媒体W2への熱エネルギーの伝達を効果的に行い、この付与された熱エネルギーを第二作動媒体W2と第三作動媒体W3が協働して第二熱機関2Bにて運動エネルギーに変換し、ひいては第二発電機3Bによって電気エネルギーへと変換することができる。

0046

<作動媒体特性差発電システムの詳細構成>
図1は本発明に係る作動媒体特性差発電システムの実施例1を示しており、同様に図2は実施例2を、図3は実施例3を、図4は実施例4をそれぞれ示している。これら各実施例においては、自然界に存する熱エネルギーの内、海水等の水を熱源とする熱エネルギーを第一熱交換器1Aと第二熱交換器1Bの共通の温熱源Hとし、効率良く自然界の熱エネルギーを利用することができると共にシステム全体をコンパクト化している。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、その他の自然界に存する熱エネルギー、例えば太陽熱、地熱、空気熱を温熱源Hとして活用することができると共に、第一熱交換器1Aにおける温熱源Hと、第二熱交換器1Bにおける温熱源Hとして異なる自然界の熱エネルギーを利用しても良い。以下、各実施例に基づき、詳細構成について説明する。

0047

<実施例1>
実施例1の作動媒体特性差発電システムは、既述した基本構成をそのまま備えるものである。なお、第三作動媒体W3として、大気(空気)を用いることを想定しており、第三作動媒体供給手段5は、大気を取り入れて混合手段6へと供給し、第三作動媒体排出手段10は、第三作動媒体W3を第三熱交換機1Cからそのまま大気へ放出する。

0048

また、第一発電機3A、第二発電機3Bとしては、タービン発電機等の既知の発電機を用いることができる他、後述する実施例3の気体圧シリンダー構造を有する発電機とすることもできる。

0049

第一発電機3Aを気体圧シリンダー構造を有する発電機とする場合、左気体圧室と右気体圧室に第一作動媒体W1を交互に供給し、同様に第二発電機3Bを気体圧シリンダー構造を有する発電機とする場合、左気体圧室と右気体圧室に第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体(W2+W3)を交互に供給する。

0050

<実施例2>
実施例2の作動媒体特性差発電システムは、実施例1のシステムのように第一作動媒体ラインL1上と第二作動媒体ラインL2上にそれぞれ別個に第一発電機3Aと第二発電機3Bを備える構成に代えて、これら第一・第二発電機3A・3Bを兼ねる一つの共通の発電機(第一発電機兼第二発電機:3A+3B)3Cを備える構成となっている。

0051

当該発電機3Cは既知の発電機を用いることができ、第一作動媒体W1の熱エネルギーから変換された運動エネルギーと、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混同気体の熱エネルギーから変換された運動エネルギーを利用して電気エネルギーを得る。好ましくは、実施例3にて説明する気体圧シリンダー構造を有する発電機を用いれば、効率良く発電することができる。

0052

また、本実施例にあっては、第二作動媒体W2を第二作動媒体供給手段7により混合手段6のみならず、圧縮機8へも供給する構成となっている。当該構成は既述の実施例1にも、後述の実施例3や実施例4にも当然に適用できる。

0053

また、本実施例にあっては、第三作動媒体W3を大気とせず、それ以外の常温では気体で第二作動媒体W2の凝固点よりも低い沸点を有する流体を用いることを前提として、第三作動媒体ラインL3を備える構成となっている。この第三作動媒体ラインL3は既述の実施例1にも、後述の実施例3や実施例4にも適用できることは勿論である。なお、第三作動媒体ラインL3も既知のダクト、チューブ等から成る配管である。

0054

<実施例3>
実施例3の作動媒体特性差発電システムは、実施例1・2よりも更に効率化とシステムのコンパクト化を図るため、第一・第二発電機3A・3Bと、第一・第二熱機関2A・2Bと、圧縮機8の機能を兼ね備えた発電機(第一・第二発電機兼第一・第二熱機関兼圧縮機:2A+2B+3A+3B+8)3Dを備える構成となっている。つまり、発電機に熱機関の機能を内包し、さらに圧縮機の機能を内方する構成とし、その発電機を第一発電機3Aと第二発電機3Bを兼ね備えたものとすることができる。

0055

発電機3Dについて詳述すると、図6A乃至図6Dに示すように、当該発電機3Dは、シリンダー11の左端壁12と接する左気体圧室14内の気体圧と、同右端壁13と接する右気体圧室15内の気体圧とをシリンダー11内のピストン(フリーピストン)16に交互に印加して同ピストン16を軸線方向へ往復移動する気体圧シリンダー構造を有している。

0056

また、ピストン16の左気体圧室14と接する左受圧面17と右気体圧室15と接する右受圧面18間に永久磁石帯域19を形成すると共に、シリンダー11の左右端壁12,13間の筒壁に左右気体圧室14,15に亘る起電コイル帯域21を形成し、永久磁石帯域19を有するピストン16の軸線方向への往復移動により起電コイル帯域21における発電を誘起する構成を有する。なお、上記とは逆に、ピストン16側に起電コイル帯域を備え、シリンダー11側に永久磁石帯域を備える構成とすることも実施に応じ任意である。

0057

なお、ピストン16は永久磁石から成る複数のリング16aを一体且つ同軸芯に積層した構造の永久磁石筒体16´を筒形ヨーク20に外挿し、該筒形ヨーク20の筒孔23の両端開口面を受圧端板24で閉鎖した筒形ピストン構造にする。リング16aの積層数増減によりピストン16(永久磁石帯域19)の長さを増減できる。

0058

また、永久磁石筒体16´の極性は既知の電磁誘導原理に従い、永久磁石の磁力線が起電コイル帯域21の起電コイルに対し効果的に作用する配置とする。なお、起電コイル帯域21を形成する起電コイルは上記極配置に従い複数の単位起電コイル群で形成する場合を含む。また、受圧端板24の外周面にシリンダー11の内周面との気密封鎖を図る環状シール25を設ける。なお、具体的には図示しないが、永久磁石筒体16´の両端外周面に環状シール25を設けてもよい。好ましくは、受圧端板24をセラミック板繊維板石材板コンクリート板カーボン板金属板等から成る耐熱板で形成する。

0059

そして、左気体圧室14内への左供給口26を通じた第一作動媒体W1の供給と、右気体圧室15内への右供給口27を通じた第二作動媒体W2及び第三作動媒体W3の混合気体の供給とを交互に行い、該第一作動媒体W1の気体圧と、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体の気体圧が協働してピストン16を軸線方向へ往復移動する構成とする。なお、第一作動媒体W1はピストン16が右方への移動を終了した時に左排出口28から排出され、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体はピストン16が作法への移動を終了した時に右排出口29から排出される。

0060

したがって、発電機3Dによって第一作動媒体W1から運動エネルギーを得て該運動エネルギーを電気エネルギーへと変換することができる。同様に第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体から運動エネルギーを得て該運動エネルギーを電気エネルギーへと変換することができる。そのため、発電機3Dは基本構成の第一・第二発電機3A・3Bと第一・第二熱機関2A・2Bとを兼ねることができる。

0061

さらに、図6Bに示すように、左供給口26から左気体圧室14へ供給した第一作動媒体W1によってピストン16が右方へ移動している時、すなわちピストン16によって右気体圧室15の体積が減少していく時に、当該右気体圧室15に右供給口27から第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体を供給すれば、当該第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体がピストン16によって圧縮される。よって発電機3Dは基本構成の圧縮機8を兼ねることができる。なお、圧縮機8を省略するときは、具体的には図示しないが、ピストン16の右方への移動が終了した時に右気体圧室15に右供給口27から第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体を供給すれば良い。

0062

また、図7A乃至図7Cに示すように、発電機Dの右気体圧室15に追加供給口27´を設けて第二作動媒体W2を追加供給すれば、さらに効率良くピストン16を移動させることができる。

0063

すなわち、図7Aに示すように、右供給口27から供給された第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体が圧縮され、その後、図7Bに示すように、ピストン16が左方への移動を開始し追加供給口27´を通過した時に該追加供給口27´から第二作動媒体W2を追加供給すれば、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体を追加の第二作動媒体W2が補完しピストン16の左方への移動を持続させる。

0064

換言すると、このとき第三作動媒体W3は第二作動媒体W2の凝縮点で不凝縮の気体又は第二作動媒体W2の凝固点で不凝縮の気体であるから、第二作動媒体W2が凝縮点又は凝固点において放出する凝縮熱又は凝固熱を第三作動媒体W3が回収し、該熱回収により第三作動媒体W3を膨張させてその気体圧をピストン16へ印加し当該ピストン16の移動を持続する。

0065

その後、追加された第二作動媒体W2を含む第三作動媒体W3との混合気体は、図7Cに示すように、右排出口29から排出される。

0066

また、具体的には図示しないが、追加供給口27´を設けた右気体圧室15は、圧縮機8の機能を兼ね備え得る部分であるから、右供給口27から第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体を供給すると同時に追加供給口27´から第二作動媒体W2を追加供給すれば、実施例2のように、第二作動媒体供給手段7によって圧縮機8へも第二作動媒体W2を供給する構成とすることができる。

0067

<実施例4>
実施例4の作動媒体特性差発電システムは、実施例3のシステム構成と同様であるが、第一作動媒体W1と第二作動媒体W2を温熱源H兼温熱源媒体hたる海水等と直接熱交換させる構成となっている。すなわち、第一熱交換器1A及び第二熱交換器1Bを温熱源H内に設置するものである。したがって、システム構成をさらにコンパクトにすることができる。

0068

<作動媒体特性差発電方法>
既述した本発明に係る作動媒体特性差発電システムを用いた発電方法について、図1乃至図4をもとに詳述する。既述のとおり、第一作動媒体W1としては、第一熱交換器1Aに流入する温熱源媒体hの温度よりも低い沸点を有する流体を、第二作動媒体W2としては、第二熱交換器1Bに流入する温熱源媒体hの温度よりも高い沸点且つ低い融点を有する流体を、第三作動媒体W3としては、第二作動媒体W2の凝固点よりも低い沸点を有する流体を用いる。例示として、第一作動媒体W1としてペンタン又はイソブタン又はアンモニア又はアンモニア・水混合液又は代替フロンを、第二作動媒体W2として水を、第三作動媒体W3として空気(大気)を用いることができる。

0069

まず、第一作動媒体ラインL1上では、第一作動媒体W1が第一熱交換器1Aにて温熱源媒体hと熱交換して加熱され、蒸発する。気体となった第一作動媒体W1は第一熱機関2Aへと供給され、保有する熱エネルギーを当該第一熱機関2Aにて運動エネルギーへと変換し、該運動エネルギーが第一発電機3Aにて電気エネルギーへ変換される。

0070

第一熱機関2Aから排出された第一作動媒体W1、すなわち使用済みの第一作動媒体W1は、後述する使用済みの第二作動媒体W2及び第三作動媒体W3の混合気体(W2+W3)と第三熱交換器1Cにて熱交換して冷却され、凝縮する。すなわち、使用済みの第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体(第二作動媒体W2は液体又は固体となる場合はある)は第一作動媒体W1の冷熱源媒体である。そして、液体となった第一作動媒体W1は第一ポンプ4Aによって再び第一熱交換器1Aへと供給され、循環する。

0071

これに対して、第二作動媒体ラインL2上では、第二作動媒体W2が第二熱交換器1Bにて温熱源媒体hと熱交換し、加熱される。第二作動媒体W2は、既述の如く、温熱源媒体hの温度よりも高い沸点且つ温熱源媒体hの温度より低い融点を有する流体であるため、第二熱交換器1Bを通過した後も液体のままであり、第二ポンプ4Bによって流通され、第二作動媒体供給手段7を介して混合手段6へと供給される。また、第二ポンプ4Bを加圧ポンプとすれば、第二作動媒体W2を加圧した後に混合手段6へ供給することができる。

0072

図5に示すように、混合手段6の密閉空間6a内では第二作動媒体W2が第二作動媒体供給手段7により微細な小滴となって噴霧され、第三作動媒体供給手段5によって同密閉空間6aに供給された第三作動媒体W3と混合される。第三作動媒体W3は、既述の如く、第二作動媒体W2の凝固点よりも低い沸点を有する流体であるから、上述のように第二作動媒体W2が液体のときには気体である。そのため、第三作動媒体W3に第二作動媒体W2の小滴を噴霧すると、第二作動媒体W2を内在し高密度化した第三作動媒体W3から成る混合気体が生成される。

0073

この際に第三作動媒体W3は第二作動媒体W2の小滴により熱エネルギーが減少し圧力も低下するが、減少した熱エネルギーは蒸発潜熱として第二作動媒体W2の小滴が保有する。換言すると、第二作動媒体W2の小滴は第三作動媒体W3から奪った熱エネルギーを蒸発潜熱として保持しつつ同第三作動媒体W3内に存する状態となる。なお、本発明にあっては、第三作動媒体W3内において第二作動媒体W2の小滴の一部が気化して、湿り蒸気となる場合を排除しない。

0074

上記のように混合された第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体は、好ましくは差圧補完手段9によって差圧(混合により低下した圧力)を補完され、圧縮機8へと供給される。又は圧縮機8を省略するときは第二熱機関2Bへと供給される。差圧補完手段9としては、既述の如く、有圧扇、ファン、ブロワ等の既知の送風機又は既知のコンプレッサーを用いることができるが、特に差圧補完手段9として送風機を用いれば、圧縮機8又は第二熱機関2Bへの供給過程で差圧を補完できるため、差圧補完と供給とを効率的に行うことができる。

0075

圧縮機8へ供給された第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体は適切な圧力に調整され、第二熱機関2Bにて熱エネルギーを運動エネルギーへと変換され、該運動エネルギーを第二発電機3Bにて電気エネルギーへと変換される。

0076

第二熱機関2Bにおいては、第二作動媒体W2を内在し高密度となっている第三作動媒体W3が効果的に膨張し、熱エネルギーを運動エネルギーへ変換する。すなわち、第二熱機関2Bにおいて、第二作動媒体W2は凝固熱又は凝縮熱を放出し、該放出した凝固熱又は凝縮熱を第三作動媒体W3が回収して効果的に膨張する。したがって、固体又は液体となった第二作動媒体W2を内在した第三作動媒体W3が極低温度となって第二熱機関2Bから排出される。したがって、上述のとおり、第三熱交換器1Cにおいては、第一作動媒体W1の冷熱源媒体として有効に利用することができる。

0077

第三熱交換器1Cで使用済み第一作動媒体W1によって加熱された、第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体は気液分離し、液体の状態の第二作動媒体W2は再び第二熱交換器1Bへと供給され、気体の状態の第三作動媒体W3は第三作動媒体排出手段10により排出される。排出される第三作動媒体W3は、実施例1・3・4の発電システムで説明したように、大気に放出しても良いし、実施例2の発電システムで説明したように、第三作動媒体ラインL3を介して、第三作動媒体供給手段5へ流通させても良い。

0078

また、実施例2の発電システムで説明したように、第二作動媒体W2を第二作動媒体供給手段7により混合手段6のみならず、圧縮機8へも供給することができる。この場合、混合手段6で生成された第二作動媒体W2と第三作動媒体W3の混合気体の圧力を補完することができると共に、当該混合気体における第三作動媒体W3をさらに高密度化し、第二熱機関2Bで確実に運動エネルギーを取り出すことができる。

0079

さらに、実施例2の発電システムのように、第一・第二発電機3A・3Bを兼ねる一つの共通の発電機(第一発電機兼第二発電機)3Cを用いたり、実施例3・4の発電システムのように、第一・第二発電機3A・3Bと、第一・第二熱機関2A・2Bと、圧縮機8の機能を兼ね備えた発電機(第一・第二発電機兼第一・第二熱機関兼圧縮機)3Dを用いたりすれば、より効率的な発電が可能となる。

0080

本発明は、二つの熱サイクルと三つの作動媒体を複合的に用い、各作動媒体の特性差に着目し、一方の熱サイクルの作動媒体から他方の熱サイクルの作動媒体への熱エネルギーの伝達を効果的に行い、この付与された熱エネルギーを二種類の作動媒体が協働して運動エネルギー、ひいては電気エネルギーへと変換することができる。

0081

したがって、各作動媒体に付与する熱エネルギーを自然界の熱エネルギーのみで賄うと共に、付与された熱エネルギーが低レベルであっても無駄なく活用することができる。すなわち、気温との乖離の少ない比較的低温度の熱エネルギーを温熱源とすることができ、熱エネルギーのロスを極力抑えつつ発電することができる。

0082

本発明に係る発電システム及び発電方法は、低コストで安全にしかも環境負荷を与えることのない電力供給を可能とする。よって化石燃料原子力を利用した発電システムや発電方法の代替として、産業上の利用可能性が頗る高いものである。

0083

1A…第一熱交換器、1B…第二熱交換器、1C…第三熱交換器、2A…第一熱機関、2B…第二熱機関、3A…第一発電機、3B…第二発電機、3C…発電機(第一発電機兼第二発電機)、3D…発電機(第一・第二発電機兼第一・第二熱機関兼圧縮機)、4A…第一ポンプ、4B…第二ポンプ、5…第三作動媒体供給手段、6…混合手段、6a…密閉空間、7…第二作動媒体供給手段、8…圧縮機、9…差圧補完手段、10…第三作動媒体排出手段、11…シリンダー、12…左端壁、13…右端壁、14…左気体圧室、15…右気体圧室、16…ピストン、16´…永久磁石筒体、16a…リング、17…左受圧面、
18…右受圧面、19…永久磁石帯域、20…筒形ヨーク、21…起電コイル帯域、23…筒孔、24…受圧端板、25…環状シール、26…左供給口、27…右供給口、27´…追加供給口、28…左排出口、29…右排出口、L1…第一作動媒体ライン、L2…第二作動媒体ライン、L3…第三作動媒体ライン、W1…第一作動媒体、W2…第二作動媒体、W3…第三作動媒体、H…温熱源、h…温熱源媒体。

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