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技術 内燃機用燃料油組成物及びその製造方法

出願人 出光興産株式会社
発明者 澤田貞憲
出願日 2018年3月1日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-036761
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-151704
状態 未査定
技術分野 液体炭素質燃料
主要キーワード セジメント 分離発生 配管サイズ フィッシャー式 燃料油タンク リターンライン 船舶用ディーゼルエンジン 環境性能
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (1)

課題

ろ過性能、低温流動性能環境性能及び燃焼性能に優れる内燃機燃料油組成物、及びその製造方法を提供する。

解決手段

(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上、(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下、(c)曇り点が−50.0℃以下、(d)密度が0.9000g/cm3以上、(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下、及び(f)引火点が50.0℃以上をいずれも満足する芳香族系炭化水素を、組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含み、(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下、(2)流動点が−5.0℃以下、(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上、(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下、(5)CCAIが850以下、及び(6)実在セジメントが0.05質量%以下をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物、並びにその製造方法である。

概要

背景

JIS K2205:2006の1種重油(以下、「A重油」とも称する。)、とりわけJIS K2205:2006の1種1号重油(以下「低硫黄A重油」とも称する。)は、灯油軽油等と比べて単位体積当たりの発熱量が高く、燃料油使用量(体積)を低減することができ、またC重油(JIS K2205:2006の3種重油)と比べて硫黄分、窒素分残留炭素分が少ないことから、船舶用ディーゼルエンジン等の内燃機の燃料油として、また発電用ボイラ等の外燃機の燃料油として広く使用されている。

船舶用の燃料油としては、ISO8217「Petroleum products−Fuels(class F)−Specification of marine fuels」を満足する燃料油等が知られている。この船舶用の燃料油は、燃料油フィルタ閉塞を生じる場合があるため、該フィルタの閉塞頻度を低減する手法として、潜在セジメント(Total sediment aged、ISO 10307−2)を0.10質量%以下とする手法、実在セジメント(Total sediment by hot filtration、ISO 10307−1)を0.10質量%以下とする手法等が知られている。
また、A重油、低硫黄A重油については、燃料油フィルタの通油性を改善する方法として、例えば、特許文献1〜4に記載される手法も知られている。

概要

ろ過性能、低温流動性能環境性能及び燃焼性能に優れる内燃機用燃料油組成物、及びその製造方法を提供する。(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上、(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下、(c)曇り点が−50.0℃以下、(d)密度が0.9000g/cm3以上、(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下、及び(f)引火点が50.0℃以上をいずれも満足する芳香族系炭化水素を、組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含み、(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下、(2)流動点が−5.0℃以下、(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上、(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下、(5)CCAIが850以下、及び(6)実在セジメントが0.05質量%以下をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物、並びにその製造方法である。なし

目的

しかしながら、従来のA重油やC重油、また上記の通油性を向上した内燃機用燃料油組成物は、ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能の全てを十分に満足するものとはいえないものであり、これらの性能を同時に満足し得る内燃機用燃料油組成物の開発が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記(a)〜(f)をいずれも満足する芳香族系炭化水素を、組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含み、下記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機燃料油組成物。(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下(c)曇り点が−50.0℃以下(d)密度が0.9000g/cm3以上(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下(f)引火点が50.0℃以上(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下(2)流動点が−5.0℃以下(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下(5)CCAIが850以下(6)実在セジメントが0.05質量%以下

請求項2

C重油常圧蒸留残渣油減圧蒸留残渣油、直脱重油及び分解重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分と、直留軽油留分減圧軽油留分脱硫軽油留分分解軽油留分脱硫分解軽油留分及び直脱軽油留分から選ばれる少なくとも一種の軽油留分と、の少なくともいずれか一方の留分を含み、該重油留分の組成物全量基準の含有量が25.0容量%以上65.0容量%以下である請求項1に記載の内燃機用燃料油組成物。

請求項3

遠心分離装置を含む前処理装置を有するディーゼルエンジンに用いられる請求項1又は2に記載の内燃機用燃料油組成物。

請求項4

下記(a)〜(f)をいずれも満足する芳香族系炭化水素と、直留軽油留分、減圧軽油留分、脱硫軽油留分、分解軽油留分、脱硫分解軽油留分及び直脱軽油留分から選ばれる少なくとも一種の軽油留分、並びにC重油、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、直脱重油及び分解重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分から選ばれる少なくとも一種の留分と、を混合する、該芳香族系炭化水素の組成物全量基準の含有量が3.0容量%以上75.0容量%以下であり、下記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物の製造方法。(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下(c)曇り点が−50.0℃以下(d)密度が0.9000g/cm3以上(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下(f)引火点が50.0℃以上(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下(2)流動点が−5.0℃以下(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下(5)CCAIが850以下(6)実在セジメントが0.05質量%以下

技術分野

0001

本発明は、内燃機燃料油組成物及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

JIS K2205:2006の1種重油(以下、「A重油」とも称する。)、とりわけJIS K2205:2006の1種1号重油(以下「低硫黄A重油」とも称する。)は、灯油軽油等と比べて単位体積当たりの発熱量が高く、燃料油使用量(体積)を低減することができ、またC重油(JIS K2205:2006の3種重油)と比べて硫黄分、窒素分残留炭素分が少ないことから、船舶用ディーゼルエンジン等の内燃機の燃料油として、また発電用ボイラ等の外燃機の燃料油として広く使用されている。

0003

船舶用の燃料油としては、ISO8217「Petroleum products−Fuels(class F)−Specification of marine fuels」を満足する燃料油等が知られている。この船舶用の燃料油は、燃料油フィルタ閉塞を生じる場合があるため、該フィルタの閉塞頻度を低減する手法として、潜在セジメント(Total sediment aged、ISO 10307−2)を0.10質量%以下とする手法、実在セジメント(Total sediment by hot filtration、ISO 10307−1)を0.10質量%以下とする手法等が知られている。
また、A重油、低硫黄A重油については、燃料油フィルタの通油性を改善する方法として、例えば、特許文献1〜4に記載される手法も知られている。

先行技術

0004

特開平10−298566号公報
特開2004−091676号公報
特開2001−049269号公報
特開2007−262210号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記の通油性を向上した内燃機用燃料油組成物を用いても、とりわけ大型船舶ディーゼルエンジン等の大型ディーゼルエンジンに内燃機用燃料油組成物を用いる場合、通常使用時に燃料油フィルタの閉塞頻度が高くなるという問題が発生する傾向にあり、船舶内の燃料油タンク等で長期貯蔵した後に使用すると、閉塞頻度はより高くなる傾向にある。そのため、内燃機用燃料油組成物には、通常使用時の通油性(以下、「常温通油性能」とも称する。)と、長期貯蔵した後であっても常温通油性能を維持する貯蔵安定性能と、を兼ね備えたろ過性能が求められるようになっている。

0006

ところで、特に大型船舶のディーゼルエンジン等の大型ディーゼルエンジンの用途においては、内燃機用燃料油組成物の使用環境は著しく変化することから、内燃機用燃料油組成物には、その環境の変化に対応することが求められる。中でも寒冷地において加温を要しなくても使用することができる低温流動性能を有することが重要である。また、内燃機用燃料油組成物には、燃料油組成物として本来求められる、着火遅れ等がない着火性能及び安定した燃焼性能(これらをあわせて「燃焼性能」と称することがある。)、更には、近年の環境問題への注目の高まりに伴い、より高い総発熱量とすることでその使用量を低減し、また排ガス中の硫黄酸化物濃度を低減することで環境負荷を低減し得る環境性能も求められるようになっている。
しかしながら、従来のA重油やC重油、また上記の通油性を向上した内燃機用燃料油組成物は、ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能の全てを十分に満足するものとはいえないものであり、これらの性能を同時に満足し得る内燃機用燃料油組成物の開発が望まれている。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意検討の結果、下記の発明により解決できることを見出した。すなわち本発明は、下記の構成を有する内燃機用燃料油組成物及びその製造方法を提供するものである。

0008

[1]下記(a)〜(f)をいずれも満足する芳香族系炭化水素を、組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含み、下記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物。
(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上
(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下
(c)曇り点が−50.0℃以下
(d)密度が0.9000g/cm3以上
(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下
(f)引火点が50.0℃以上
(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下
(2)流動点が−5.0℃以下
(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上
(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下
(5)CCAIが850以下
(6)実在セジメントが0.05質量%以下
[2]下記(a)〜(f)をいずれも満足する芳香族系炭化水素と、
直留軽油留分減圧軽油留分脱硫軽油留分分解軽油留分脱硫分解軽油留分及び直脱軽油留分から選ばれる少なくとも一種の軽油留分、並びにC重油、常圧蒸留残渣油減圧蒸留残渣油、直脱重油及び分解重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分から選ばれる少なくとも一種の留分と、
を混合する、下記(1)〜(6)をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物の製造方法。
(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上
(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下
(c)曇り点が−50.0℃以下
(d)密度が0.9000g/cm3以上
(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下
(f)引火点が50.0℃以上
(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下
(2)流動点が−5.0℃以下
(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上
(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下
(5)CCAIが850以下
(6)実在セジメントが0.05質量%以下

発明の効果

0009

本発明によれば、ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能に優れる内燃機用燃料油組成物、及びその製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0010

各実施例及び比較例の燃料油組成物の低温流動性能の評価に用いた評価システムの概略図である。

0011

[内燃機用燃料油組成物]
以下、本発明の実施形態(以後、単に「本実施形態」と称する場合がある。)に係る内燃機用燃料油組成物、及びその製造方法をさらに具体的に説明する。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、(a)芳香族分含有量が99.0容量%以上、(b)硫黄分含有量が0.01質量%以下、(c)曇り点が−50.0℃以下、(d)密度が0.9000g/cm3以上、(e)50℃における動粘度が1.20mm2/s以下、及び(f)引火点が50.0℃以上をいずれも満足する芳香族系炭化水素を、組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含み、(1)組成物全量基準の硫黄分含有量が0.50質量%以下、(2)流動点が−5.0℃以下、(3)総発熱量が40,500(J/mL)以上、(4)50℃における動粘度が4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下、(5)CCAIが850以下、及び(6)実在セジメントが0.05質量%以下をいずれも満足する燃料油組成物である。

0012

(芳香族系炭化水素)
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、下記(a)〜(f)をいずれも満足する特定の芳香族系炭化水素を、組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含むことを要する。芳香族系炭化水素の含有量が3.0容量%未満であると、優れた貯蔵安定性が得られにくくなり、ろ過性能が低下する。一方、芳香族系炭化水素の含有量が75.0容量%を超えると、燃料油組成物の総発熱量の低下、CCAIの上昇が生じることで、使用量の低減効果による環境性能、及び燃焼性能が低下する場合がある。ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を向上させる観点から、芳香族系炭化水素の組成物全量基準の含有量は、好ましくは10.0容量%以上、より好ましくは25.0容量%以上、更に好ましくは35.0容量%以上であり、上限として好ましくは73.0容量%以下、より好ましくは70.0容量%以下、更に好ましくは65.0容量%以下である。

0013

以下、本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素が有する性状について説明する。
(a)芳香族分含有量
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の芳香族分含有量は、99.0容量%以上であることを要する。芳香族系炭化水素の芳香族分含有量が99.0容量%未満であると、スラッジの発生による燃料油フィルタの閉塞を抑制しにくくなり、優れたろ過性能が得られにくくなる。ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を向上させる観点から、芳香族系炭化水素の芳香族分含有量は好ましくは99.4容量%以上、より好ましくは99.9容量%以上、更に好ましくは100.0容量%である。
本明細書において、芳香族系炭化水素及び軽油留分の芳香族分含有量は、JPI−5S−49−2007に規定される、石油製品炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフィー法(High Performance Liquid Chromatography法)により測定される値である。

0014

本実施形態において、芳香族系炭化水素には通常、一つの環状構造を有する一環芳香族単環芳香族)成分の他、二つ以上の環状構造を有する二環芳香族成分及び三環芳香族成分等の多環芳香族成分が含まれるが、上記の芳香族分含有量はこれらの芳香族成分の合計含有量である。
芳香族系炭化水素中の一環芳香族成分の含有量は、好ましくは60容量%以上、より好ましくは70容量%以上、更に好ましくは80容量%以上、上限として好ましくは95容量%以下、より好ましくは93容量%以下、更に好ましくは90容量%以下である。二環芳香族成分の含有量は、好ましくは1容量%以上、より好ましくは3容量%以上、更に好ましくは5容量%以上であり、上限として好ましくは15容量%以下、より好ましくは13容量%以下、更に好ましくは10容量%以下である。また、三環以上の芳香族成分の含有量は、好ましくは3容量%以上、より好ましくは5容量%以上、更に好ましくは8容量%以上であり、上限として好ましくは20容量%以下、より好ましくは15容量%以下、更に好ましくは13容量%以下である。

0015

(b)硫黄分含有量
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の硫黄分含有量は、0.01質量%以下であることを要する。硫黄分含有量が0.01質量%より多いと、排ガス中の硫黄酸化物による環境負荷を低減しにくくなるため優れた環境性能が得られず、また排ガスの酸露点低下による煙道腐食が生じやすくなり、エンジンの安定運転が困難となる。優れた環境性能、エンジンの安定運転の観点から、また内燃機用燃料油組成物の硫黄分含有量の0.50質量%以下への調整のしやすさを考慮すると、硫黄分含有量は好ましくは0.01質量%未満、より好ましくは0.005質量%以下、更に好ましくは0.001質量%以下である。
本明細書において、硫黄分含有量は、その含有量に応じて測定方法を選択して測定され、含有量が0.01〜5質量%の場合はJIS K 2541−4:2003(原油及び石油製品−硫黄分試験方法− 第4部:放射線励起法)に準じて測定される値であり、含有量が5〜500質量ppm(0.0005〜0.05質量%)の場合はJIS K2541−7:2003(原油及び石油製品−硫黄分試験方法− 第7部:波長分散蛍光X線法)に準じて測定される値である。

0016

(c)曇り点
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の曇り点は、−50.0℃以下であることを要する。曇り点が−50.0℃よりも高いと、優れたろ過性能、低温流動性能が得られにくくなる。
本明細書において、曇り点は、JIS K2269:1987(原油及び石油製品の流動点並びに曇り点試験方法)に準じて測定される値である。

0017

(d)15℃における密度
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の15℃における密度は、0.9000g/cm3以上であることを要する。芳香族系炭化水素の密度が0.9000g/cm3未満であると、特に環境性能が得られにくくなる。ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を向上させる観点から、芳香族系炭化水素の15℃における密度は、好ましくは0.9010g/cm3以上、より好ましくは0.9020g/cm3以上であり、また上限として好ましくは0.9300g/cm3以下、より好ましくは0.9200g/cm3以下、更に好ましくは0.9100g/cm3以下である。
本明細書において、15℃における密度は、JIS K 2249−1:2011(原油及び石油製品−密度の求め方− 第1部:振動法)に準じて測定される値である。

0018

(e)50℃における動粘度
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の50℃における動粘度は、1.20mm2/s以下であることを要する。50℃における動粘度が1.20mm2/sより大きいと、優れた低温流動性が得られず、また内燃機用燃料油組成物の50℃における動粘度の上限を9.80mm2/s以下としにくくなる。内燃機用燃料油組成物の50℃における動粘度を所定の範囲としやすくし、低温流動性能を向上させ、かつ適度な潤滑性を得る観点から、芳香族系炭化水素の50℃における動粘度は、好ましくは1.10mm2/s以下、より好ましくは1.00mm2/s以下、更に好ましくは0.90mm2/s以下であり、下限としては特に制限はないが、既存の設備ポンプ流量計)等をそのまま使用しやすい等を考慮すると、通常0.75mm2/s以上である。
本明細書において、50℃における動粘度は、JIS K 2283:2000(原油及び石油製品の動粘度試験方法)に準じて測定される値である。

0019

(f)引火点
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の引火点は、50.0℃以上であることを要する。引火点が50.0℃未満であると、取扱い上の安全性が低減し、またエンジンの安定運転が困難となりやすくなる。取扱い上の安全性、エンジンの安定運転の観点から、芳香族系炭化水素の引火点は、好ましくは51.0℃以上、より好ましくは52.0℃以上である。
本明細書において、引火点は、JIS K 2265−3:2007(原油及び石油製品−引火点試験方法− 第3部:ペンスキーマルテンス密閉法)に準じて測定される値である。

0020

本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素は、上記(a)〜(f)の性状を有していれば特に制限はなく、例えば、ナフサ接触改質装置から生成される芳香族留分のうち、軽質ベンゼントルエンキシレン等の一環芳香族(単環芳香族)成分、炭素数が9である芳香族成分の一部を分留(抽出)し、ガソリン基材石油化学基材とした後、分留して得られるもので、通常ベンゼン、トルエン、キシレン等の一環芳香族(単環芳香族)成分の他、ナフタレン等の二環芳香族成分、フェナントレン等の三環芳香族成分等の多環芳香族成分が含まれるもの、また芳香族溶剤等も用い得るものである。

0021

また、本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素は、上記(a)〜(f)の性状に加えて、更に、以下(g)〜(k)の性状を有することができる。
(g)流動点
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の流動点は、好ましくは−50.0℃以下である。流動点が上記範囲内であると、より優れた低温流動性能が得られ、寒冷地における使用でも加温が不要となり、内燃機用燃料油組成物の流動点を−5.0℃以下としやすくなる。
本明細書において、流動点は、JIS K 2269:1987(原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法)に準じて測定される値である。

0022

(h)蒸留性状
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の蒸留性状としては、初留点が好ましくは140.0℃以上、より好ましくは150.0℃以上、更に好ましくは160.0℃以上であり、また終点が好ましくは360.0℃以下、より好ましくは350.0℃以下、更に好ましくは340.0℃以下である。初留点及び終点が上記範囲内であると、燃焼性能が向上し、また引火点を上記範囲内としやすく、取扱い上の安全性が向上し、エンジンの安定運転が容易となる。
本明細書において、蒸留性状の初留点及び終点は、JIS K2254:1998(石油製品−蒸留試験方法−)に準じて測定される値である。

0023

(i)総発熱量
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の総発熱量は、好ましくは39,000(J/mL)以上、より好ましくは39,500(J/mL)以上、更に好ましくは40,000(J/mL)以上である。総発熱量が上記範囲内であると、内燃機用燃料油組成物の総発熱量を40,500(J/mL)以上としやすくなり、また使用量の低減効果が向上し、環境性能が向上する。
本明細書において、内燃機用燃料油組成物、芳香族系炭化水素、また後述する軽油留分の総発熱量は、JIS K2279:2003(原油及び石油製品−発熱量試験方法及び計算による推定方法−)に準じて測定し、推定(「6.総発熱量推定方法、6.3 e)1)」に規定されるA重油の場合の計算式により推定)される値である。

0024

(j)CCAI(Calculated Carbon Aromaticity Index)
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素のCCAIは、好ましくは950以下、より好ましくは930以下、更に好ましくは920以下である。CCAIが950以下であると、内燃機用燃料油組成物のCCAIを850以下としやすくなり、より優れた燃焼性能が得られる。
本明細書において、CCAIは、ISO 8217−2012のAnnex F記載の計算式より算出される値である。

0025

(k)10%残油の残留炭素分
本実施形態で用いられる芳香族系炭化水素の10%残油の残留炭素分は、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。残留炭素分が上記範囲内であると、内燃機用燃料油組成物の燃焼性能の維持が容易となり、また燃焼不良による発生の低減効果が向上するため、エンジンの安定運転がより容易となる。
本明細書において、残留炭素分は、JIS K 2270−1:2009(原油及び石油製品−残留炭素分の求め方− 第1部:コンラドソン法)に準じて測定される値であり、10%残油の残留炭素分は附属書Aに準拠して調製した10%残油を用いて測定された値である。

0026

(内燃機用燃料油組成物の性状)
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、上記の芳香族系炭化水素を組成物全量基準で3.0容量%以上75.0容量%以下の含有量で含み、かつ下記(1)〜(6)の性状を有する。以下、本実施形態の内燃機用燃料油組成物が有する(1)〜(6)の性状について説明する。

0027

(1)硫黄分含有量
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の硫黄分含有量は、組成物全量基準で、0.50質量%以下であることを要する。硫黄分含有量が0.50質量%より多いと、排ガス中の硫黄酸化物による環境負荷を低減できないため優れた環境性能が得られず、また排ガスの酸露点低下による煙道腐食が生じやすくなり、エンジンの安定運転が困難となる。優れた環境性能、エンジンの安定運転の観点から、硫黄分含有率は好ましくは0.40質量%以下、より好ましくは0.35質量%以下、更に好ましくは0.30質量%以下、特に好ましくは0.25質量%以下である。

0028

(2)流動点
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の流動点は−5.0℃以下であることを要する。流動点が−5.0℃より高くなると、優れた低温流動性が得られなくなる。流動点は、より優れた低温流動性を得る観点から、好ましくは−7.5℃以下である。

0029

(3)総発熱量
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の総発熱量は、40,500(J/mL)以上であることを要する。総発熱量が40,500(J/mL)未満であると、内燃機用燃料油組成物の使用量の低減効果が得られず、優れた環境性能が得られない。優れた環境性能を得る観点から、総発熱量は好ましくは40,550(J/mL)以上、より好ましくは40,600(J/mL)以上である。

0030

(4)50℃における動粘度
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の50℃における動粘度は、4.20mm2/s以上9.80mm2/s以下であることを要する。50℃における動粘度が9.80mm2/sより大きいと、優れた低温流動性能が得られず、また4.20mm2/s未満であると、既存の設備(ポンプ、流量計)等をそのまま使用しにくくなる。低温流動性能を向上させ、かつ適度な潤滑性を得る観点から、内燃機用燃料油組成物の50℃における動粘度は、好ましくは4.30mm2/s以上、より好ましくは4.40mm2/s以上、更に好ましくは4.70mm2/s以上であり、上限として好ましくは8.90mm2/s以下、より好ましくは7.90mm2/s以下、更に好ましくは6.50mm2/s以下、特に好ましくは6.00mm2/s以下である。

0031

(5)CCAI
本実施形態の内燃機用燃料油組成物のCCAIは、850以下であることを要する。CCAIが850を超えると、優れた燃焼性能が得られない。より優れた燃焼性能を得る観点から、内燃機用燃料油組成物のCCAIは好ましくは849以下である。

0032

(6)実在セジメント
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の実在セジメントは、0.05質量%以下であることを要する。実在セジメントが0.05質量%よりも大きいと、とりわけ燃料油貯蔵後における常温通油性能が得られず、優れたろ過性能が得られない。ろ過性能を向上させる観点から、内燃機用燃料油組成物の実在セジメントは、好ましくは0.04質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下、更に好ましくは0.02質量%以下、特に好ましくは0.01質量%以下である。
本明細書において、実在セジメントは、JPI−5S−60−2000(原油及び石油製品−セジメント試験方法−)に準じて測定される値である。

0033

また、本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、上記(1)〜(6)の性状に加えて、更に以下(7)〜(14)の性状を有することができる。
(7)15℃における密度
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の15℃における密度は、好ましくは0.9250g/cm3以下、より好ましくは0.9200g/cm3以下、更に好ましくは0.9180g/cm3以下、特に好ましくは0.9150g/cm3以下である。また下限としては特に制限はないが、通常0.8800g/cm3以上、好ましくは0.8900g/cm3以上である。15℃における密度が上記範囲内にあると、例えば、貯蔵タンク保管中にワキシースラッジが分離発生することによる燃料油フィルタの閉塞、また大型船舶のディーゼルエンジン等の大型ディーゼルエンジンの前に付設されている遠心分離器によるスラッジの分離性能の低減が生じにくくなり、ろ過性能が向上する。また、内燃機用燃料油組成物の総発熱量を40,500(J/mL)以上としやすくなる。

0034

(8)反応試験
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、JIS K 2252:1998による石油製品−反応試験の結果が中性であることが好ましい。中性であることにより、燃料油タンク、配管、ディーゼルエンジン、及び装備しているポンプ等の補機の腐食を防止でき、エンジンの安定運転が容易となる。

0035

(9)引火点
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の引火点は、好ましくは60.0℃以上、より好ましくは70.0℃以上、更に好ましくは75.0℃以上である。引火点が上記範囲のように高くなるほど、取扱い上の安全性が向上し、またエンジンの安定運転がより容易となる。

0036

(10)残留炭素分
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の残留炭素分は、組成物質量基準で、好ましくは3.0質量%以下、より好ましくは2.6質量%以下、更に好ましくは2.2質量%以下である。残留炭素分が上記範囲内であると、内燃機用燃料油組成物の燃焼性能の維持が容易となり、また燃焼不良による煤発生の低減効果が向上するため、エンジンの安定運転がより容易となる。残留炭素分の下限値としては、法上の観点から、10%残油の残留炭素分として0.2質量%超であることが好ましい。

0037

(11)水分含有率
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の水分含有率は、組成物全量基準で、好ましくは0.10容量%以下、より好ましくは0.05容量%以下、更に好ましくは0.01容量%以下である。水分含有率が上記範囲内であると、貯蔵安定性の低下(アスファルテンと水のエマルジョンによるスラッジ生成)を抑制し、スラッジによる閉塞を防止することができるので、ろ過性能が向上する。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物における水分含有率は、JIS K 2275−3:2015(原油及び石油製品−水分の求め方− 第3部:カールフィッシャー式電量滴定法)に準じて測定される値である。

0038

(12)灰分量
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の灰分量は、組成物全量基準で、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下である。灰分量が上記範囲内であると、優れたディーゼルエンジンのシリンダー等の摩耗抑制性能が得られ、エンジンの安定運転が容易となる。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物における灰分量は、JIS K 2272:1998(原油及び石油製品−灰分及び硫酸灰分試験方法−)に準じて測定される値である。

0039

(13)銅板腐食
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の銅板腐食は、1以下であることが好ましい。銅板腐食が1以下であれば、燃料油タンク、配管、ディーゼルエンジン、及び装備しているポンプ等の補機の腐食を防止でき、エンジンの安定運転が容易となる。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の銅板腐食は、JIS K 2513:2000(石油製品−銅板腐食試験法−)に準じて測定されるものである。

0040

(14)アルミニウム含有率
本実施形態の内燃機用燃料油組成物のアルミニウム含有率は、組成物全量基準で、好ましくは5.0質量ppm以下、より好ましくは3.0質量ppm以下、更に好ましくは2.0質量ppm以下である。アルミニウム含有率が上記範囲内であると、ディーゼルエンジンのシリンダー等の摩耗、ディーゼルエンジンの燃焼室内及び伝熱面へのアルミニウムの付着による伝熱不良が抑制され、エンジンの安定運転がより容易となる。
本実施形態の内燃機用燃料油組成物におけるアルミニウム含有率は、JPI−5S−62−2011(石油製品−金属分試験方法−)に準じて測定される値である。

0041

本実施形態において、内燃機用燃料油組成物は、上記(1)〜(6)の性状を有しており、好ましくは更に上記(7)〜(14)の性状を有するものであり、特にろ過性能を向上させることに着目すると、更に上記(7)、(11)の性状、具体的には、(7)15℃における密度が0.9250g/cm3以下、(11)水分含有率が0.10容量%以下の性状を有するものであることがより好ましい。

0042

(基材)
本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、上記の芳香族系炭化水素の他、例えば、以下の各種軽油留分、重油留分を基材として含有することができる。

0043

(軽油留分)
軽油留分としては、例えば、以下の直留軽油留分、減圧軽油留分、脱硫軽油留分、分解軽油留分、脱硫分解軽油留分及び直脱軽油留分が好ましく挙げられる。これらの留分を用いることにより、上記(1)〜(6)、更には(7)〜(14)の性状が得られやすく、ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を向上させることができる。特にろ過性能を考慮すると、分解軽油留分、脱硫分解軽油留分、直脱軽油留分がより好ましく、分解軽油留分が更に好ましい。軽油留分としては、以下の留分を単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
・直留軽油留分(原油を常圧蒸留装置常圧蒸留して得られる軽油留分)
・減圧軽油留分(常圧蒸留残渣油を減圧蒸留装置減圧蒸留して得られる軽油留分)
・脱硫軽油留分(直流軽油留分及び/又は減圧軽油留分を脱硫して得られる軽油留分
・分解軽油留分(常圧蒸留残渣油及び/又は減圧蒸留残渣油を流動接触分解して得られる軽油留分)
・脱硫分解軽油留分(分解軽油留分を脱硫して得られる軽油留分)
・直脱軽油留分(常圧蒸留残渣油及び/又は減圧蒸留残渣油を直接脱硫装置脱硫処理して得られる軽油留分)

0044

(軽油留分が有する性状)
本実施形態で用いられる軽油留分が有する性状としては、下記の15℃における密度、50℃における動粘度、及び硫黄分含有量を有していることが好ましい。このような性状を有することで、より優れたろ過性能が得られやすくなる。
15℃における密度は、0.8300g/cm3以上が好ましく、0.8750g/cm3以上がより好ましく、0.9000g/cm3以上が更に好ましく、また上限としては0.9250g/cm3以下が好ましい。
50℃における動粘度は、2.70mm2/s以下が好ましく、2.30mm2/s以下がより好ましく、2.00mm2/s以下が更に好ましく、また下限としては1.80mm2/s以上が好ましい。
硫黄分含有量は、0.30質量%以下が好ましく、0.28質量%以下がより好ましく、0.26質量%以下が更に好ましい。

0045

また、本実施形態で用いられる軽油留分が有する性状としては、上記性状に加えて、更に下記の芳香族分含有量、引火点、流動点、総発熱量、CCAI、残留炭素分等の性状も挙げられる。下記の各性状を有する軽油留分を用いることで、より優れたろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能が得られる。
芳香族分含有量は、20.0容量%以上が好ましく、40.0容量%以上がより好ましく、60.0容量%以上が更に好ましく、特に70.0容量%以上が好ましい。
引火点は、60.0℃以上が好ましく、62.0℃以上がより好ましく、65.0℃以上が更に好ましい。
流動点は、−10.0℃以下が好ましく、−15.0℃以下がより好ましく、−20.0℃以下が更に好ましい。
総発熱量は、38,000(J/mL)以上が好ましく、39,000(J/mL)以上がより好ましく、40,000(J/mL)以上が更に好ましく、特に40,500(J/mL)以上が好ましい。
CCAIは、900以下が好ましく、890以下がより好ましく、また下限としては特に制限はないが、好ましくは800以上、より好ましくは820以上である。
また、10%残油の残留炭素分は、1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下が更に好ましい。

0046

(重油留分)
重油留分としては、例えば、以下のC重油、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、直脱重油及び分解重油が好ましく挙げられる。これらの留分を用いることにより、上記(1)〜(6)、更には(7)〜(14)の性状が得られやすく、またろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を向上させることができる。特にろ過性能及び環境性能、また取扱いの容易性等を考慮すると、直脱重油、分解重油がより好ましく、直脱重油が更に好ましい。重油留分としては、以下の留分を単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
・C重油
・常圧蒸留残渣油(原油を常圧蒸留装置で常圧蒸留して得られる残渣油
・減圧蒸留残渣油(常圧蒸留残渣油を減圧蒸留装置で減圧蒸留して得られる残渣油)
・直脱重油(常圧蒸留残渣油及び/又は減圧蒸留残渣油を直接脱硫装置で脱硫して得られる重油)
・分解重油(直脱重油を流動接触分解して得られる重油分)

0047

(重油留分が有する性状)
本実施形態で用いられる重油留分が有する性状としては、下記の硫黄分含有量、CCAIの性状を有していることが好ましい。このような性状を有することで、より優れたろ過性能及び環境性能が得られやすくなる。
硫黄分含有量は、0.60質量%以下が好ましく、0.55質量%以下がより好ましい。また下限値としては通常0.51質量%以上である。
CCAIは、830以下が好ましく、820以下がより好ましく、810以下が更に好ましい。

0048

また、本実施形態で用いられる重油留分が有する性状としては、上記性状に加えて、更に下記の芳香族分含有量、15℃における密度、50℃における動粘度、引火点、流動点、総発熱量、残留炭素分等の性状が挙げられる。
芳香族分含有量は、40.0質量%以上が好ましく、50.0質量%以上がより好ましく、55.0質量%以上が更に好ましい。本明細書において、重油留分の芳香族分含有量は、IP−469(国際標準試験方法(IP Test Methods))に規定される、TLC/FID法により測定される値である。
15℃における密度は、0.8800g/cm3以上が好ましく、0.9000g/cm3以上がより好ましく、0.9200g/cm3以上が更に好ましく、また上限としては0.9500g/cm3以下が好ましい。
50℃における動粘度は、190.0mm2/s以下が好ましく、180.0mm2/s以下がより好ましく、160.0mm2/s以下が更に好ましく、また下限としては30.0mm2/s以上程度、好ましくは50.0mm2/s以上である。
引火点は、150.0℃以上が好ましく、170.0℃以上がより好ましく、190.0℃以上が更に好ましい。
流動点は、15.0℃以下が好ましく、12.5℃以下がより好ましく、10.0℃以下が更に好ましい。
総発熱量は、40,000(J/mL)以上が好ましく、40,500(J/mL)以上がより好ましく、41,000(J/mL)以上が更に好ましい。本明細書において、重油留分の総発熱量は、JIS K2279:2003(原油及び石油製品−発熱量試験方法及び計算による推定方法−)に準じて測定し、推定(「6.総発熱量推定方法、6.3 e)2)」に規定されるC重油の場合の計算式により推定)される値である。
残留炭素分は、8.0質量%以下が好ましく、6.0質量%以下がより好ましく、5.0質量%以下が更に好ましい。

0049

本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、上記(1)〜(6)、更には(7)〜(14)の性状を満足するように、上記芳香族系炭化水素と、軽油留分及び重油留分から選ばれる少なくとも一種の留分とを、任意の含有量で含有させて調製することができる。この場合、軽油留分として上記の直留軽油留分、減圧軽油留分、脱硫軽油留分、分解軽油留分、脱硫分解軽油留分及び直脱軽油留分から選ばれる少なくとも一種を用いることができ、また重油留分として上記のC重油、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、直脱重油及び分解重油から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。また、本実施形態においては、上記芳香族系炭化水素と重油留分との組み合わせ、芳香族系炭化水素と軽油留分と重油留分との組み合わせが好ましく、芳香族系炭化水素と重油成分との組み合わせがより好ましい。このように、芳香族系炭化水素と、軽油留分、重油留分等の各種留分とを組み合わせて用いると、上記(1)〜(6)、更には(7)〜(14)の性状を満足させやすくなる。

0050

本実施形態において、上記軽油留分の組成物全量基準の含有量は、得られる内燃機用燃料油組成物が上記(1)〜(6)の性状を満足するように適宜調整すればよく、特に制限はなく、より優れたろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を得る観点から、好ましくは15.0容量%以上、より好ましくは20.0容量%以上、更に好ましくは25.0容量%以上であり、上限として好ましくは50.0容量%以下、より好ましくは45.0容量%以下、更に好ましくは35.0容量%以下である。

0051

本実施形態において、上記重油留分の組成物全量基準の含有量は、得られる内燃機用燃料油組成物が上記(1)〜(6)の性状を満足するように適宜調整すればよく、特に制限はなく、より優れたろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能を得る観点から、好ましくは25.0容量%以上、より好ましくは30.0容量%以上、更に好ましくは35.0容量%以上であり、上限として好ましくは65.0容量%以下、より好ましくは60.0容量%以下、更に好ましくは55.0容量%以下である。

0052

(その他の添加剤
本実施形態の内燃機用燃料油組成物には、上述の各性状を維持しうる範囲で、必要に応じ、流動点降下剤燃焼促進剤清浄剤スラッジ分散剤等の各種添加剤を適宜選択して配合することができる。

0053

(内燃機用燃料油組成物の用途)
本実施形態の燃料油組成物は、内燃機に用いられ、ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能に優れるという特長を有するものである。そのため、特に船舶用ディーゼルエンジン等の内燃機に好適に用いられ、中でも遠心分離装置を含む前処理装置を有する大型船舶のディーゼルエンジン等の大型ディーゼルエンジンに好適に用いられる。

0054

[内燃機用燃料油組成物の製造方法]
本実施形態の内燃機用燃料油組成物の製造方法は、上記芳香族系炭化水素と、直留軽油留分、減圧軽油留分、脱硫軽油留分、分解軽油留分、脱硫分解軽油留分及び直脱軽油留分から選ばれる少なくとも一種の軽油留分、並びにC重油、常圧蒸留残渣油、減圧蒸留残渣油、直脱重油及び分解重油から選ばれる少なくとも一種の重油留分から選ばれる少なくとも一種の留分と、を混合する、該芳香族系炭化水素の組成物全量基準の含有量が3.0容量%以上75.0容量%以下であり、上記(1)〜(6)の性状をいずれも満足する内燃機用燃料油組成物を製造する方法である。本実施形態の内燃機用燃料油組成物は、例えば、上記の本実施形態の内燃機用燃料油組成物の製造方法によって製造することができる。
本実施形態の製造方法において、芳香族系炭化水素、各軽油留分、各重油留分、及び内燃機用燃料油組成物が有する(1)〜(6)の性状は、上記内燃機用燃料油組成物について説明したものと同じである。また、本実施形態の製造方法において、例えば内燃機用燃料油組成物が好ましく有する上記(7)〜(14)の性状、各留分の含有量等の好ましい態様も、上記内燃機用燃料油組成物について説明したものと同じである。

0055

本実施形態の製造方法において、芳香族系炭化水素、軽油留分、及び重油留分の含有量は、上記内燃機用燃料油組成物におけるこれらの成分の含有量として説明したものと同じである。上記芳香族系炭化水素の組成物全量基準の含有量を3.0容量%以上75.0容量%以下とし、また軽油留分及び重油留分を上記例示のものから選択し、またこれらの含有量を上記範囲内とすると、内燃機用燃料油組成物の性状として、上記(1)〜(6)、更には(7)〜(14)の性状が得られやすくなる。

0056

次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。

0057

(基材の性状の測定)
各実施例及び比較例で用いた芳香族系炭化水素、基材の性状について、以下の方法により測定した。
(a)芳香族分含有量:芳香族系炭化水素及び軽油留分の芳香族分含有量は、JPI−5S−49−2007に規定される、石油製品−炭化水素タイプ試験方法−高速液体クロマトグラフィー法(High Performance Liquid Chromatography法)に準じて測定した。また、重油留分の芳香族分含有量は、IP−469(国際標準試験方法(IP Test Methods))に規定される、TLC/FID法に準じて測定した。
(b)硫黄分含有量:芳香族系炭化水素、分解軽油留分、直脱軽油留分及び重油留分の硫黄分含有量は、JIS K 2541−4:2003(第4部)に準じて測定した。また、脱硫軽油留分の硫黄分含有量は、JIS K 2541−7:2003(第7部)に準じて測定した。
(c)曇り点:JIS K2269:1987に準じて測定した。
(d)15℃における密度:JIS K 2249−1:2011(第1部)に準じて測定した。
(e)50℃における動粘度:JIS K 2283:2000に準じて測定した。
(f)引火点:JIS K 2265−3:2007(第3部)に準じて測定した。
(g)流動点:JIS K 2269:1987に準じて測定した。
(h)蒸留性状:JIS K2254:1998に準じて測定した。
(i)総発熱量:芳香族系炭化水素、軽油留分については、JIS K2279:2003に準じて測定し、推定(「6.総発熱量推定方法、6.3 e)1)」に規定されるA重油の場合の計算式により推定)した。また、重油留分については、JIS K2279:2003(原油及び石油製品−発熱量試験方法及び計算による推定方法−)に準じて測定し、推定(「6.総発熱量推定方法、6.3 e)2)」に規定されるC重油の場合の計算式により推定)した。
(j)CCAI:ISO 8217−2012のAnnex F記載の計算式より算出した。
(k)残留炭素分:JIS K 2270−1:2009(第1部)に準じて測定した。また、10%残油の残留炭素分の測定の際には、附属書Aに準拠して調製した10%残油を用いた。

0058

(内燃機用燃料油組成物の性状の測定)
各実施例及び比較例の燃料油組成物の性状について、以下の方法により測定した。
(1)硫黄分含有量:JIS K 2541−4:2003(第4部)に準じて測定した。
(2)流動点:JIS K 2269:1987に準じて測定した。
(3)総発熱量:JIS K2279:2003に準じて測定し、推定(「6.総発熱量推定方法、6.3 e)1)」に規定されるA重油の場合の計算式により推定)した。
(4)50℃における動粘度:JIS K 2283:2000に準じて測定した。
(5)CCAI:ISO 8217−2012のAnnex F記載の計算式より算出した。
(6)実在セジメント:JPI−5S−60−2000に準じて測定した。
(7)15℃における密度:JIS K 2249−1:2011(第1部)に準じて測定した。
(8)反応試験:JIS K 2252:1998による石油製品−反応試験により測定した。
(9)引火点:JIS K 2265−3:2007(第3部)に準じて測定した。
(10)残留炭素分:JIS K 2270−1:2009(第1部)に準じて測定した。
(11)水分含有率:JIS K 2275−3:2015(第3部)に準じて測定した。
(12)灰分量:JIS K 2272:1998に準じて測定した。
(13)銅板腐食:JIS K 2513:2000に準じて測定した。
(14)アルミニウム含有率:JPI−5S−62−2011に準じて測定した。

0059

(内燃機用燃料油組成物の性能評価
各実施例及び比較例の内燃機用燃料油組成物について、以下の方法に基づき性能評価を行った。

0060

(ろ過性能(常温通油性能)の評価)
各実施例及び比較例の燃料油組成物について、測定試料を「JIS K2601:1998−原油試験方法− 14.水でい分試験方法 14.2水でい分試験器」(以下、水でい分試験器)で使用される目盛試験管3本に、各々100mLの標線まで採取した。その後、水でい分試験器で使用される遠心分離機を用い、常温(10〜20℃)、相対遠心力600の条件で55分間遠心分離を行った。次に、50mLビーカーを3個用意し、遠心分離をかけた目盛試験管3本の試料の上部50mLを、各50mLビーカーに分取した。分取後のビーカーを0.1mg単位で量し、秤量した質量をM1(g)とした。そして、30±1℃に保った恒温槽で、分取した試料を15分間加熱した。

0061

JPI−5S−60−2000の実在セジメント試験方法に定めるろ過装置(以下、ろ過装置)に、細孔20〜25μmのろ紙(Whatman No.4(55mmφ))を置いた。ろ紙は、110℃の乾燥機で20分間、予め乾燥させておいた。さらに上部漏斗を重ね、試料の漏れ込みが無いよう固定した。この際、直径28mmの孔を開けたパッキンを重ね、ろ過面の直径を28mmに調節した。その後、減圧瓶の他端には、排気速度12L/分で吸引できる真空ポンプを取り付けた。また、上部漏斗も試料と同様に30±1℃となるよう加熱した。

0062

次に、加熱した試料のうち1つ目を、漏斗内壁に試料がつかないようにろ紙中央に注ぎ込んだ。ろ紙を注ぎ始めてから1分後に真空ポンプを起動させ、ろ過を開始した。ろ過開始時から、試料がろ過されろ紙が全面露出内径28mmのろ過面部のみでよい)までに要した時間を測定し、測定したろ過に要した時間をt(秒)とした。また、使用後のビーカーを秤量し、秤量した質量をM2(g)とした。

0063

次に、真空ポンプ停止後、2つ目、3つ目の試料に対し、上記の1つ目の試料と同じ操作を繰り返し実施した。この間は、試験機取り外しや機器洗浄など、測定条件が変わる動作をしなかった。また、ろ紙の閉塞によって試料がろ過されなくなった場合は、ろ過作業を終了し次工程に進んだ。具体的には、ろ過を開始してから6分経過してもろ過が完了しない場合、ろ過作業を終了した。ろ紙が閉塞した場合は、残試料をトルエンで溶解しピペット等で取り除いた。そして、漏斗及びろ紙をn−ヘプタンで洗浄後、上部漏斗を取り外し、ろ紙の縁を確認した。ろ紙の縁まで着色していたら、試料が漏れているため、再試験を行った。

0064

下記式(1)より、それぞれの測定回数の内燃機用燃料油組成物単位体積当たりのろ過時間を算出した。
Tn=tn/(M/d) (1)
上記式(1)において、nは測定回数であり、3回以上である。また、Tnはn回目の測定のろ過に要した時間から算出した内燃機用燃料油組成物単位体積当たりのろ過時間(秒/cm3)、tnはn回目の測定のろ過に要した時間(秒)、Mはろ過した内燃機用燃料油組成物の質量(M1−M2)(g)、dは15℃における内燃機用燃料油組成物の密度(g/cm3)である。なお、ろ紙の閉塞によりろ過できなかった場合は、「計算不可」とした。そして、縦軸を内燃機用燃料油組成物単位体積当たりのろ過時間とし、横軸をろ過に要した時間の測定回数としてプロットした点から、最小二乗法近似直線の傾きを算出し、ろ過時間の傾きを算出した。

0065

以上の方法により算出した「ろ過時間の傾き」について、以下の基準で評価して、ろ過性能の評価とした。本評価において、B評価以上であれば合格である。
A:ろ過時間の傾きが、0.06以下となった。
B:ろ過時間の傾きが、0.06超0.10以下となった。
C:ろ過時間の傾きが、0.10超であった。

0066

(ろ過性能(貯蔵安定性能)の評価)
各実施例及び比較例の燃料油組成物の3Lを評価試料とし、これを、ブリキ製の4Lの上部に開放部(直径:32.5mmの円形)を設けて空気の流通を可能にした容器に採取し、90日間、常温で保管した。保管後の評価試料について、上記(ろ過性能(常温通油性能)の評価)と同じ方法で評価を行った。評価基準も、上記(ろ過性能(常温通油性能)の評価)の評価基準と同じである。

0067

(低温流動性能の評価)
図1に示す低温流動性能評価システムにより、内燃機用燃料油組成物の低温流動性能を評価した。評価システム1は、燃料油組成物タンクA1とバーナアッセンブリBへの配管とを恒温室A内に有し、かつバッファータンクB1、フィルタB2、ポンプユニットB3、ノズルB4、リターンラインB5並びに該ポンプの吸引側及び吐出側に各々圧力計B6a及びB6bを備えるバーナアッセンブリBを有する装置であり、該バーナアッセンブリはJPI−5S−47−96(A重油の低温流動性試験方法(実機シミュレート法))で規定される装置と同程度の仕様を有するものである。燃料油組成物タンクA1からバーナアッセンブリBへの配管は、配管サイズ15A、2箇所の90°エルボーが取り付けられており、合計20m長さである。また、評価試験中、恒温室A、及びバーナアッセンブリBの温度条件は、各々−5℃±1℃又は−7.5℃±1℃、及び常温(10〜20℃)である。
−5℃±1℃又は−7.5℃±1℃に維持された恒温室A内で各実施例及び比較例で得られた燃料油組成物を12時間以上保持し、燃料油組成物タンクA1及び配管内の燃料油組成物の温度が−5℃±1℃又は−7.5℃±1℃であることを確認した後、バーナアッセンブリBのポンプユニットB3を起動し、吸引側の圧力計B6aの測定を実施した。該吸引側の圧力計B6aの圧力について、以下の基準で評価し、低温流動性能の評価とした。本評価において、B評価以上であれば合格である。なお、ポンプユニットB3の運転中は、燃料油組成物タンクA1の液面とポンプユニットB3との高さが同じになるように、該燃料油組成物タンクA1に燃料油組成物を注入して調整した。
A:燃料油組成物温度−7.5℃において、9.5L通油時に、ゲージ圧が−33kPa以上であった。
B:燃料油組成物温度−5.0℃において、9.5L通油時に、ゲージ圧が−33kPa以上であった。
C:燃料油組成物温度−5.0℃において、9.5L通油時に、ゲージ圧が−33kPa未満であった。

0068

(環境性能)
各実施例及び比較例の内燃機用燃料油組成物に対し、上記の方法で総発熱量を測定し、以下の基準で評価した。本評価において、B評価以上であれば合格である。
A;総発熱量が40,600J/mL以上であった。
B;総発熱量が40,500J/mL以上40,600J/mL未満であった。
C;総発熱量が40,500J/mL未満であった。

0069

(燃焼性能)
各実施例及び比較例の内燃機用燃料油組成物に対し、上記の方法でCCAIを測定し、以下の基準で評価した。本評価において、B評価以上であれば合格である。
A;CCAIが840以下であった。
B;CCAIが840超850以下であった。
C;CCAIが850超であった。

0070

総合評価
上記ろ過性能、低温流動性能、環境性能及び燃焼性能の各評価において、最も低い評価を総合評価とした。本評価において、B評価以上であれば合格である。

0071

(実施例1〜4、比較例1〜7の燃料油組成物の製造)
下記表1に示す性状を有する芳香族系炭化水素、基材(重油留分及び軽油留分)を表2及び3に示す混合比で混合し、実施例1〜4及び比較例1〜7の内燃機用燃料油組成物を調製した。得られた各内燃機用燃料油組成物について、上記方法による各性能の評価結果を表2及び3に示す。

0072

*1,芳香族系炭化水素、分解軽油、直脱軽油及び脱硫軽油の場合は容量%であり、直脱重油の場合は質量%である。
*2,芳香族系炭化水素、分解軽油、直脱軽油及び脱硫軽油の場合は10%残油の残留炭素分である。

0073

0074

実施例

0075

表2の結果から、本実施形態の燃料油組成物は、常温通油性能と貯蔵安定性能とを兼ね備えるろ過性能、また低温流動性能、環境性能及び燃焼性能が優れていることが確認された。
表3の結果から、比較例の燃料油組成物は、本実施形態の燃料油組成物の構成の一部を有していないものであるため、ろ過性能、低温流動性能、環境性能、燃焼性能のいずれかの性能に劣るものとなった。基材2及び3を用いることで共通する、実施例1及び2と、比較例1、4及び6との対比から、芳香族系炭化水素を含まないことで、流動点が−5.0℃より高くなり、低温流動性能が劣る傾向があることが確認された。また、比較例2及び3の燃料油組成物は、実施例3における芳香族系炭化水素を各々基材4及び5の軽油留分としたものであり、いずれも芳香族系炭化水素を含まないために流動点が−5.0℃より高くなり、また総発熱量が40,500J/mL未満であることから、貯蔵性能定性、環境性能の点で劣り、またろ過性能の点でも劣るものとなった。

0076

1.評価システム
A.恒温室
B.バーナアッセンブリ
A1.燃料油組成物タンク
B1.バッファータンク
B2.フィルタ
B3.ポンプユニット
B4.ノズル
B5.リターンライン
B6.圧力計
B6a.ポンプ吸引側圧力
B6b.ポンプ吐出側圧力

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