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課題

アナグレリドおよびその類似体の調製のためのプロセスを提供すること

解決手段

本発明は、アナグレリドである6,7−ジクロロ−1,5−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]キナゾリン2(3H)−オン、または、そのある特定の類似体を生成するための新規のプロセスに関するものである。本発明のプロセスは、アナグレリドまたはそのある特定の類似体の合成に必要な主要な中間体を生成するために、改善されたプロセスも提供するものである。

概要

背景

アナグレリド塩酸塩(Agrylin(登録商標)、Xagrid(登録商標))は、ヒトの血小板数を選択的に減少させる新規経口投与イミダゾキナゾリンであり、骨髄増殖性疾患(MPD)、例えば血小板数の上昇により患者血栓症になる危険性を高めることとなる本態性血小板血症(ET)等の治療において、そのような目的のために使用される。アナグレリド化学構造、6,7−ジクロロ−1,5−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]−キナゾリン−2(3H)−オン塩酸塩一水和物は、塩酸塩一水和物として以下の式に示される。




国際公開第2008/065444号は、より有益な副作用プロファイルを有するある特定の3位および5位で置換されたアナグレリド誘導体を開示する。3位および5位で置換されたアナグレリド誘導体は、アナグレリドまたはその活性代謝物と比較して、著しく低下したPDE III阻害活性を有するが、それらは依然として、強力な抗巨核球活性を保持する。したがって、国際公開第2008/065444号に記載の化合物は、本態性血小板血症等の骨髄増殖性疾患の治療に潜在的に有用かつ有益な作用物質である。

アナグレリドの調製のためのプロセスは、米国特許第3,932,407号、同第RE31,617号、4,146,718号、同第4,208,521号、同第4,357,330号、および同第5,801,245号に記載されている。欧州特許出願公開第1373268号、同第1700840号、同第1700841号、同第1700842号、同第1700843号、および同第170859号も、アナグレリドを調製するための方法を記載している。

商業的には、米国特許第5,801,245号で議論され、かつ以下のスキーム1に示されるように、アナグレリドは、熱アルコール溶液中での臭化シアンとの反応、または優先的には、トルエン等の非プロトン性溶媒中での臭化シアンとの反応のいずれかによって、塩酸塩一水和物(化合物IV)として中間体エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジルグリシン(化合物I)から調製され、イミノキナゾリン中間体(化合物II)をもたらし、これは単離され、その後、熱アルコール溶液中で塩基と反応して、アナグレリド塩基(化合物III)を形成する。
スキーム1

塩酸塩一水和物アナグレリド塩(化合物IV)は、塩酸をアナグレリド塩基(化合物III)のメタノールスラリーに添加し、加熱還流することによって調製される。その後、塩酸塩は、高湿度チャンバ内で水和する。しかしながら、これらの2つのステップは時間がかかり、塩酸塩の収率は、ラクタム環酸加水分解メチルエステル形成の競争により低下し得る。還流で15分後、単離収率は62%であり、これは、2時間後には40%に減少する。

通常、塩は、遊離塩基難溶性または非固体物理状態等の望ましくない特性を有するときに調製される。この場合、アナグレリド塩基(化合物III)および塩酸塩(化合物IV)はともに、低い水溶解度を有する固体である。加えて、結晶化の水は、ラクタム環の加水分解によって親分子の分解を促進し得るため、薬学的アナグレリド製剤に長期的安定性の問題が生じる。

放射性標識アナグレリド塩基は、ヒトおよびサルにおける薬物動態学的研究で使用されており、その結果は、血漿への完全な吸収を示しており、塩基が生物学的に利用可能であることを実証している。遊離塩基は、で塩酸塩に変換され、吸収を強化する。塩および塩基はともに同等の薬理効果を示し、活性医薬品として塩酸塩一水和物塩を使用する固有の利点はない。

これらの先行技術のアナグレリド合成における重要な中間体は、エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)である。エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)は、スキーム2に示される2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジルアミン(化合物V)から調製されている。しかしながら、この物質は、前駆体2,3−ジクロロ−ニトベンゾニトリル極度有毒性および皮膚刺激特性を有するため、もはや商業的に容易に入手不可能である。
スキーム2

エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)を1,2,3−トリクロロベンゼンから形成するための従来のプロセスが、米国特許第4,146,718号に示されている。

中間体2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジルハロゲン化物(化合物VIII)を使用したエチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)の形成のための改善されたプロセスは、ハロゲン化物がヨウ化物塩化物、または臭化物である場合、環境的に許容できる代替物(スキーム3)として開発されている。2,3−ジクロロ−6−ニトロ−トルエン(化合物VII)からの調製経路は、米国特許第5,801,245号に記載されており、トルエン基のラジカルハロゲン化を含む。しかしながら、ラジカル状態は非選択的であり得るため、大規模商業生産において効果的に実施するのは困難であろう。
スキーム3

スキーム2およびスキーム3に示される反応の両方において、エチル−N−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン(化合物VI)は、塩化第一スズ還元(SnCl2/HCI)によって、6−アミノ−2,3−ジクロロベンジルグリシン(化合物I)に還元される。この経路の不利点は、大量のスズ含有廃棄物の形成である。加えて、強酸性反応条件は、芳香環塩素化を促進し、次に続くステップにおいて除去するのが困難なトリクロロ不純物の混合物を形成し得る。

これらの先行技術プロセスに関するさらなる問題は、キナゾリン化合物を生成するのに必要とされる合成ステップの数であり、それぞれの合成ステップが、収率の減少および競争副反応の可能性の増大の両方につながる。したがって、これらの従来の合成経路は、中間体および最終生成物を精製する努力が必要であり、最適な収率をもたらさない場合もある。したがって、後処理および精製は、介在ステップのうちの1つ以上のステップの後に必要とされる場合もあり、最終精製が常に必要である。

国際公開第2010/070318号は、アナグレリドおよびその様々な類似体を作製するための改善されたプロセスを記載している。具体的には、国際公開第2010/070318号は、以下のスキーム4に示されるプロセスによって3,3−ジメチルアナグレリドを作製するためのプロセスを記載している。
スキーム4

国際公開第2010/070318号に記載のプロセスは、前述のプロセスよりも多くの有利点を有する。国際公開第2010/070318号に記載のプロセスの1つの特殊な利点は、1,1−ジメチル−エチルN−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン中間体およびその1位で非置換または置換された類似体が、中間体ハロ誘導体の形成を必要とすることなく、対応する2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジルアルコールから直接形成され得ることである。これは、特により大きな規模で、多数の処理上の利点につながる。国際公開第2010/070318号が、2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド中間体から1,1−ジメチル−エチルN−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン中間体までを得るための3つのステッププロセスを記載していることが、上のスキーム4から理解される。

国際公開第2010/070318号に記載のプロセスによってもたらされる改善にもかかわらず、商業規模で実施するのに効率的で商業的に実行可能な3,3−ジメチルアナグレリド等のアナグレリドまたはその類似体を製造するためのプロセスのさらなる改善の必要性が依然として存在する。

したがって、塩基形態または塩形態にかかわらず、アナグレリドおよびその類似体の作製のための改善された合成プロセスを提供することが本発明の目的である。

本発明はまた、合成工程数が低減し、かつ先行技術方法に関連した不利な点のうちのいくつかまたは全てを回避する、アナグレリド生成のための合成効率のよいプロセスを提供することを目的とする。収束(すなわち、合成フラグメント統合)を最大限生かすプロセスを提供することも目標である。精製および後処理の必要性を最小限に抑えることを確実にすることが、さらなる目標である。中間体および最終精製ステップの必要性を最小限に抑えるプロセスを提供することが、本発明の特別な目標である。したがって、既存の経路と比較して収率の改善を提供する式(I)の化合物への経路を提供することが目標である。高価で潜在的に有害な試薬の使用を回避し、かつプロセスステップに関連した複雑性および費用を可能な限りさらに最小限に抑えることが、本発明のプロセスのさらなる目標である。

好適な中間体を容易に入手可能な出発物質から作製することが、本発明のさらなる目標である。理想的には、これは、環境的に許容できる方法によって達成される。

本発明のさらにさらなる目的および有利な点は、本明細書に提供される詳細から明らかとなる。

概要

アナグレリドおよびその類似体の調製のためのプロセスを提供すること本発明は、アナグレリドである6,7−ジクロロ−1,5−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]キナゾリン2(3H)−オン、または、そのある特定の類似体を生成するための新規のプロセスに関するものである。本発明のプロセスは、アナグレリドまたはそのある特定の類似体の合成に必要な主要な中間体を生成するために、改善されたプロセスも提供するものである。なし

目的

したがって、塩基形態または塩形態にかかわらず、アナグレリドおよびその類似体の作製のための改善された合成プロセスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

式(A)の化合物、またはその塩の調製のためのプロセスであって、(式中、R1およびR2はメチル基であり、VおよびWはHであり、XおよびYはClであり、R7はエチル基である。)前記プロセスは、(a)式(X)の化合物を、(式中、X、Y、VおよびWはすべて、式(A)に定義される通りである。)式(XI)のグリシン誘導体と、(式中、R1、R2およびR7はすべて、式(A)に定義される通りである。)脂肪族または芳香族アミンおよび、トルエンの存在下で反応させて、式(XII)のイミン化合物を形成するステップと、(式中、R1、R2、R7、X、Y、VおよびWはすべて、式(A)に定義される通りである。)(b)前記式(XII)のイミン化合物を水素化ホウ素ナトリウム還元して、前記式Aの化合物を形成するステップと、(c)必要により、前記式Aの化合物を酸と反応させることによって、前記式Aの化合物を酸付加塩の形態で単離するステップと、を含む、前記プロセス。

請求項2

式(B)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩の調製のためのプロセスであって、(式中、R1、R2、V、W、X、およびYはすべて、請求項1に定義される通りであり、R5は、H、C1-6アルキル、またはOHである。)前記プロセスは、(a)式Aの化合物を上で定義される式(X)の化合物から形成するステップと、(b)式(A)の化合物を還元して、式(XIII)の化合物を形成するステップと、(c)上記ステップ(b)で調製された前記式(XIII)の化合物を臭化シアンと好適な溶媒中で反応させて、式(XIV)の化合物を形成するステップと、(d)前記式(XIV)の化合物をシクロアルキル化条件下で反応させて、前記式(B)の化合物を形成するステップと、(e)必要により、その後、前記式(B)の化合物の薬学的に許容できる塩を形成するステップと、を含む、前記プロセス。

請求項3

R5は、水素である、請求項2に記載のプロセス。

請求項4

前記式(X)の化合物は、以下に示される式(IX)の化合物をニトロ化することによって調製される、請求項1から3のいずれかに記載のプロセス。

技術分野

0001

本発明は、アナグレリドとしてより一般的に知られている6,7−ジクロロ−1,5−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]キナゾリン2(3H)−オン、およびそのある特定の類似体を生成するためのプロセスに関する。より具体的には、本発明は、商業規模で実施するのに効率的および実行可能なアナグレリドおよびそのある特定の類似体の形成のための改善されたプロセスに関する。

背景技術

0002

アナグレリド塩酸塩(Agrylin(登録商標)、Xagrid(登録商標))は、ヒトの血小板数を選択的に減少させる新規経口投与イミダゾキナゾリンであり、骨髄増殖性疾患(MPD)、例えば血小板数の上昇により患者血栓症になる危険性を高めることとなる本態性血小板血症(ET)等の治療において、そのような目的のために使用される。アナグレリドの化学構造、6,7−ジクロロ−1,5−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]−キナゾリン−2(3H)−オン塩酸塩一水和物は、塩酸塩一水和物として以下の式に示される。




国際公開第2008/065444号は、より有益な副作用プロファイルを有するある特定の3位および5位で置換されたアナグレリド誘導体を開示する。3位および5位で置換されたアナグレリド誘導体は、アナグレリドまたはその活性代謝物と比較して、著しく低下したPDE III阻害活性を有するが、それらは依然として、強力な抗巨核球活性を保持する。したがって、国際公開第2008/065444号に記載の化合物は、本態性血小板血症等の骨髄増殖性疾患の治療に潜在的に有用かつ有益な作用物質である。

0003

アナグレリドの調製のためのプロセスは、米国特許第3,932,407号、同第RE31,617号、4,146,718号、同第4,208,521号、同第4,357,330号、および同第5,801,245号に記載されている。欧州特許出願公開第1373268号、同第1700840号、同第1700841号、同第1700842号、同第1700843号、および同第170859号も、アナグレリドを調製するための方法を記載している。

0004

商業的には、米国特許第5,801,245号で議論され、かつ以下のスキーム1に示されるように、アナグレリドは、熱アルコール溶液中での臭化シアンとの反応、または優先的には、トルエン等の非プロトン性溶媒中での臭化シアンとの反応のいずれかによって、塩酸塩一水和物(化合物IV)として中間体エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジルグリシン(化合物I)から調製され、イミノキナゾリン中間体(化合物II)をもたらし、これは単離され、その後、熱アルコール溶液中で塩基と反応して、アナグレリド塩基(化合物III)を形成する。
スキーム1

0005

塩酸塩一水和物アナグレリド塩(化合物IV)は、塩酸をアナグレリド塩基(化合物III)のメタノールスラリーに添加し、加熱還流することによって調製される。その後、塩酸塩は、高湿度チャンバ内で水和する。しかしながら、これらの2つのステップは時間がかかり、塩酸塩の収率は、ラクタム環酸加水分解メチルエステル形成の競争により低下し得る。還流で15分後、単離収率は62%であり、これは、2時間後には40%に減少する。

0006

通常、塩は、遊離塩基難溶性または非固体物理状態等の望ましくない特性を有するときに調製される。この場合、アナグレリド塩基(化合物III)および塩酸塩(化合物IV)はともに、低い水溶解度を有する固体である。加えて、結晶化の水は、ラクタム環の加水分解によって親分子の分解を促進し得るため、薬学的アナグレリド製剤に長期的安定性の問題が生じる。

0007

放射性標識アナグレリド塩基は、ヒトおよびサルにおける薬物動態学的研究で使用されており、その結果は、血漿への完全な吸収を示しており、塩基が生物学的に利用可能であることを実証している。遊離塩基は、で塩酸塩に変換され、吸収を強化する。塩および塩基はともに同等の薬理効果を示し、活性医薬品として塩酸塩一水和物塩を使用する固有の利点はない。

0008

これらの先行技術のアナグレリド合成における重要な中間体は、エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)である。エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)は、スキーム2に示される2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジルアミン(化合物V)から調製されている。しかしながら、この物質は、前駆体2,3−ジクロロ−ニトベンゾニトリル極度有毒性および皮膚刺激特性を有するため、もはや商業的に容易に入手不可能である。
スキーム2

0009

エチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)を1,2,3−トリクロロベンゼンから形成するための従来のプロセスが、米国特許第4,146,718号に示されている。

0010

中間体2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジルハロゲン化物(化合物VIII)を使用したエチル−N−(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)グリシン(化合物I)の形成のための改善されたプロセスは、ハロゲン化物がヨウ化物塩化物、または臭化物である場合、環境的に許容できる代替物(スキーム3)として開発されている。2,3−ジクロロ−6−ニトロ−トルエン(化合物VII)からの調製経路は、米国特許第5,801,245号に記載されており、トルエン基のラジカルハロゲン化を含む。しかしながら、ラジカル状態は非選択的であり得るため、大規模商業生産において効果的に実施するのは困難であろう。
スキーム3

0011

スキーム2およびスキーム3に示される反応の両方において、エチル−N−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン(化合物VI)は、塩化第一スズ還元(SnCl2/HCI)によって、6−アミノ−2,3−ジクロロベンジルグリシン(化合物I)に還元される。この経路の不利点は、大量のスズ含有廃棄物の形成である。加えて、強酸性反応条件は、芳香環塩素化を促進し、次に続くステップにおいて除去するのが困難なトリクロロ不純物の混合物を形成し得る。

0012

これらの先行技術プロセスに関するさらなる問題は、キナゾリン化合物を生成するのに必要とされる合成ステップの数であり、それぞれの合成ステップが、収率の減少および競争副反応の可能性の増大の両方につながる。したがって、これらの従来の合成経路は、中間体および最終生成物を精製する努力が必要であり、最適な収率をもたらさない場合もある。したがって、後処理および精製は、介在ステップのうちの1つ以上のステップの後に必要とされる場合もあり、最終精製が常に必要である。

0013

国際公開第2010/070318号は、アナグレリドおよびその様々な類似体を作製するための改善されたプロセスを記載している。具体的には、国際公開第2010/070318号は、以下のスキーム4に示されるプロセスによって3,3−ジメチルアナグレリドを作製するためのプロセスを記載している。
スキーム4

0014

国際公開第2010/070318号に記載のプロセスは、前述のプロセスよりも多くの有利点を有する。国際公開第2010/070318号に記載のプロセスの1つの特殊な利点は、1,1−ジメチル−エチルN−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン中間体およびその1位で非置換または置換された類似体が、中間体ハロ誘導体の形成を必要とすることなく、対応する2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジルアルコールから直接形成され得ることである。これは、特により大きな規模で、多数の処理上の利点につながる。国際公開第2010/070318号が、2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド中間体から1,1−ジメチル−エチルN−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン中間体までを得るための3つのステッププロセスを記載していることが、上のスキーム4から理解される。

0015

国際公開第2010/070318号に記載のプロセスによってもたらされる改善にもかかわらず、商業規模で実施するのに効率的で商業的に実行可能な3,3−ジメチルアナグレリド等のアナグレリドまたはその類似体を製造するためのプロセスのさらなる改善の必要性が依然として存在する。

0016

したがって、塩基形態または塩形態にかかわらず、アナグレリドおよびその類似体の作製のための改善された合成プロセスを提供することが本発明の目的である。

0017

本発明はまた、合成工程数が低減し、かつ先行技術方法に関連した不利な点のうちのいくつかまたは全てを回避する、アナグレリド生成のための合成効率のよいプロセスを提供することを目的とする。収束(すなわち、合成フラグメント統合)を最大限生かすプロセスを提供することも目標である。精製および後処理の必要性を最小限に抑えることを確実にすることが、さらなる目標である。中間体および最終精製ステップの必要性を最小限に抑えるプロセスを提供することが、本発明の特別な目標である。したがって、既存の経路と比較して収率の改善を提供する式(I)の化合物への経路を提供することが目標である。高価で潜在的に有害な試薬の使用を回避し、かつプロセスステップに関連した複雑性および費用を可能な限りさらに最小限に抑えることが、本発明のプロセスのさらなる目標である。

0018

好適な中間体を容易に入手可能な出発物質から作製することが、本発明のさらなる目標である。理想的には、これは、環境的に許容できる方法によって達成される。

0019

本発明のさらにさらなる目的および有利な点は、本明細書に提供される詳細から明らかとなる。

0020

本発明の第1の態様によれば、式(A)の化合物、またはその塩を作製するための方法(プロセス)が提供され、




(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、水素、または置換の3位での代謝反応を直接的もしくは間接的に阻止する機能を果たすブロッキング基であり、
V、W、X、およびYは独立して、H、F、Cl、I、Br、CN、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ、C1-6ハロアルコキシ、およびC1-6アルカノイルを含む群から選択され、
R7は、C1-6アルキル基またはアリール基であり、これらはそれぞれ任意で、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、−SR8、−OR9、−NR8R9、−NO2、SCF3、ハロゲン、−C(O)R8、−CN、および−CF3を含む群から独立して選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよく、ここでR8およびR9は独立して、HまたはC1-6アルキルである。)
本プロセスは、
(a)式(X)の化合物を、




式(XI)のグリシン誘導体




(式中、R1、R2、およびR7は、上で定義される通りである。)
好適な塩基および好適な溶媒の存在下で反応させて、式(XII)のイミン化合物を形成するステップと、




(b)式(XII)のイミン化合物を好適な還元剤で還元して、式Aの化合物を形成するステップと、
(c)必要により、式Aの化合物を好適な酸と反応させることによって、式Aの化合物を酸付加塩の形態で単離するステップと、を含む。

0021

上に示されるように、式Aの化合物は、アナグレリドおよびそのある特定の類似体、特には下記式(B)の化合物、の合成における中間体として有用である。

0022

上に示されるプロセスは、先行技術プロセスと比較して多数の有利点を有する。具体的には、2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド中間体から1,1−ジメチル−エチルN−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシン中間体までを得るための国際公開第2010/070318号で定義される3つのステッププロセスに関して、上で定義されるプロセスは、2つの主要な合成ステップのみ(上のステップ(a)および(b))を必要とする。上で定義されるプロセスは、驚くべきことに、同程度の純度を有する式Aの化合物の収率の増加をもたらすことも見出されている。さらに、この新たなプロセスを用いてバッチサイクル時間を減少させることができ、潜在的に有害で高価な試薬である塩化メタンスルホニル、または関連する塩化スルホニル誘導体を使用する必要性もなくなる。本発明のプロセスは、例えば、トルエン等のより廉価な溶媒の使用を可能にすることによって、さらなる費用削減を提供する。

0023

第2の態様において、本発明は、式(B)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩の調製のためのプロセスを提供し、




(式中、R1、R2、V、W、X、およびYはすべて、式Aに関連して上で定義される通りであり、R5は、H、C1-6アルキル、またはOHである。)
本プロセスは、
(a)式Aの化合物を上で定義される式(X)の化合物から形成するステップと、
(b)式(A)の化合物を還元して、式(XIII)の化合物を形成するステップと、




(c)上記ステップ(b)で調製された式(XIII)の化合物を好適な溶媒中で臭化シアンと反応させて、式(XIV)の化合物を形成するステップと、




(d)式(XIV)の化合物をシクロアルキル化条件下で反応させて、式(B)の化合物を形成するステップと、
(e)必要により、その後、式(B)の化合物の薬学的に許容できる塩を形成するステップと、を含む。

0024

定義
特に明記されない限り、本明細書および特許請求の範囲で使用される以下の用語は、以下の意味を有する。

0025

「ハロ」は、フルオロクロロ、ブロモ、またはヨードから選択される基を意味する。

0026

本明細書で使用される「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含有する炭化水素直鎖または炭化水素分枝鎖を指す。例えば、C1-6アルキルは、少なくとも1個、最大で6個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖アルキルを意味する。本明細書で使用される「アルキル」という用語の例には、メチル、エチル、n−プロピルn−ブチル、n−ペンチル、イソブチルイソプロピル、t−ブチル、およびヘキシルが含まれるが、それらに限定されない。C1-4アルキル基は、一実施形態であり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、またはt−ブチルである。同一の原理が、例えば、アルコキシ基またはアルカノイル基のアルキル部分等の他の置換基のアルキル部分に適用される。

0027

「ハロアルキル」は、1つ以上のハロ原子で置換された、上で定義されるアルキル基を指す。ハロアルキルという用語の例には、−CF3、−CHF2、−CH2CF3、−CHCl2、および−CH2CHCl2が含まれる。ある実施形態において、ハロ原子は、フルオロまたはクロロから選択される。

0028

「ハロアルコキシ」は同様に、1つ以上のハロ原子で置換されたアルコキシ基を指す。ハロアルコキシという用語の例には、−O−CF3および−O−CH2CHCl2が含まれる。ある実施形態において、ハロ原子は、フルオロまたはクロロから選択される。

0029

アリール」という用語は、フェニルまたはナフチル、好ましくは、フェニルを指すために本明細書で使用される。

0030

以下は、本発明の第1および第2の態様のそれぞれに関連する本発明の実施形態である。

0031

ある実施形態において、Yは、ハロである。特定の実施形態において、Yは、クロロである。

0032

ある実施形態において、Xは、ハロである。特定の実施形態において、Xは、クロロである。

0033

ある実施形態において、Vは、Hである。

0034

ある実施形態において、Wは、Hである。

0035

ある実施形態において、R1は、H、または置換されていてもよいC1-4アルキル基もしくはC3-8シクロアルキル基である。

0036

ある実施形態において、R2は、H、または任意で置換されたC1-4アルキル基またはC3-8シクロアルキル基である。

0037

ある実施形態において、R1およびR2はともに、メチルであるか、または一緒になってシクロプロピル基を形成する。

0038

特定の実施形態において、R1およびR2はともに、メチルである。

0039

上記R1およびR2についての実施形態のそれぞれにおいて、1つ以上の水素原子は、重水素によって置換されてもよい。同様に、1つ以上の炭素原子は、13Cによって置換されてもよい。

0040

ある実施形態において、R5は、水素または重水素である。特定の実施形態において、R5は、水素である。

0041

ある実施形態において、R7は、任意で置換されたC1-6アルキル基であり、より好ましくは、メチルまたはエチルである。

0042

特定の実施形態において、式(B)の化合物は、アナグレリドまたは3,3−ジメチルアナグレリドであり、すなわち、XおよびYがクロロであり、VおよびWが水素であり、R1およびR2がともに水素またはメチルであり、R5が水素である。

0043

特定の実施形態において、式(A)の化合物は、N−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシンまたは1,1−ジメチル−N−(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)グリシンのメチルまたはエチルエステルであり、すなわち、XおよびYがクロロであり、VおよびWが水素であり、R1およびR2がともに水素またはメチルであり、R7がメチルまたはエチルである。

0044

式Aの化合物の調製
上に示されるように、本発明は、本明細書で定義される式(A)の化合物を作製するための方法を提供し、本プロセスは、
(a)式(X)の化合物を、




式(XI)のグリシン誘導体と、




(式中、R1、R2およびR7は、上で定義される通りである。)
好適な塩基および好適な溶媒の存在下で反応させて、式(XII)のイミン化合物を形成するステップと、




(b)式(XII)のイミン化合物を好適な還元剤で還元して、式Aの化合物を形成するステップと、
(c)式Aの化合物を好適な酸と反応させることによって、式Aの化合物を酸付加塩の形態で任意で単離するステップと、を含む。

0045

式Xの化合物は、当技術分野既知の任意の好適なプロセスによって調製することができる。例えば、式Xの化合物を作製する方法は、国際公開第2010/070318号に記載されており、その全内容が、参照により本明細書に組み込まれる。

0046

好適には、式(X)の化合物は、以下に示される式(IX)の化合物をニトロ化することによって調製される。

0047

VおよびWがともに水素であり、かつXおよびYがともにクロロである化合物の場合、2,3−ジクロロベンズアルデヒド(式IX)出発物質は、6位で優先的にニトロ化されて、2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド(式X)を形成する。2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド化合物を、クロマトグラフィーだけでなく、結晶化によっても容易に分離することができる。

0048

式(IX)の化合物のニトロ化を可能にするために、利用されるニトロ化剤は、好適には、濃縮硫酸中の硝酸である。ある実施形態において、ニトロ化剤は、濃縮硫酸中の発煙硝酸である。代替の実施形態において、例えば、60〜80%の硝酸、またはより好ましくは、70%の硝酸等の濃縮硫酸中のより強度の低い硝酸を使用してもよい。より強度の低い硝酸の使用は、有害性が低い。ニトロ化反応は、30分〜5時間行われる。化合物(IX)を最初に硫酸溶液と混合し、その後、30分〜3時間、および好ましくは、1〜2時間撹拌するという意味で、反応を2段階で行ってもよい。温度は、10〜50℃、およびより好ましくは、40〜45℃の範囲で維持される。その後、このプロセスの第2の段階は、濃縮硝酸を化合物(IX)および硫酸溶液充填することを含む。その後、結果として得られた反応混合物は、30分〜3時間、および好ましくは、1〜2時間撹拌される。温度は、10〜50℃、およびより好ましくは、20〜30℃の範囲で維持される。その後、反応混合物は、反応停止処理される。

0049

別の実施形態では、式(IX)の化合物を、単一のステップで、同一または類似の温度条件下、すなわち、10〜50℃の範囲で、ニトロ化混合物に充填し、反応停止処理前に30分〜5時間撹拌してもよい。

0050

ニトロ化反応は、好適には、水を添加することによって反停止処理され、沈殿物として式(X)の粗化合物を形成する。あるいは、ニトロ化反応は、反応混合物を水に添加することによって反応停止処理され、式(X)の化合物を形成する。反応は、−10〜40℃の温度で反応停止処理される。一部の実施形態において、反応停止処理反応は、この範囲の下限、例えば、0〜5℃にかけて行われ、他の実施形態では、反応停止処理は、15〜25℃等のより高い温度で行われ得る。反応停止処理は、水および反応混合物が即座に合わせられるという意味で、即座に起こり得るか、または最長3時間または4時間等の長期間にわたって起こり得る。その後、得られた式(X)の粗化合物を、例えば、粗生成物洗浄および再結晶化によって精製することができるか、またはさらに精製することなく次のステップで使用してもよい。

0051

式(XI)のグリシン誘導体を商業的に調達するか、または当技術分野で周知の技法を用いて合成することができる。

0052

式Xの化合物と式XIの化合物との間のステップ(a)の反応は、好適な塩基の存在下で行われる。塩基は、好ましくは、有機塩基であり、より好ましくは、脂肪族または芳香族アミンである。特定の実施形態において、塩基は、第3級脂肪族アミンである。さらなる実施形態において、塩基は、トリ(C1-10アルキル)アミンである。特定の実施形態において、塩基は、トリエチルアミンである。

0053

式Xの化合物と式(XI)のグリシン誘導体との間の反応は、トルエン等の好適な溶媒中の式Xの化合物中に溶解し、その後、結果として得られた溶液を式(XI)のグリシン誘導体の溶液に添加することによって行われる。理想的には、グリシン誘導体の溶液は、式(X)の化合物と同一の溶媒である。その後、塩基は、結果として得られた混合物に添加され、反応物は、好ましくは、反応物を還流させるために加熱しながら、1〜4時間撹拌される。

0054

任意の好適な溶媒を、式Xの化合物と式XIの化合物との間のステップ(a)の反応のために使用してもよい。トルエン、2−メチルテトラヒドロフラン、メタノール、およびメチルtert−ブチルエーテルが機能することが実証されている。特定の実施形態において、溶媒は、トルエンである。トルエンは低価格であるため、好ましい溶媒である。他の好適な溶媒には、アセトニトリルクロロベンゼンクロロホルムシクロヘキサンジクロロエタンジクロロメタンジクロロベンゼンジメトキシエタンDMADMFジオキサンエトキシエタノールエチレングリコールホルムアミドヘキサンヘプタンメトキシエタノールメチルブチルケトンメチルシクロヘキサン、N−メチルピロリジンニトロメタンピリジンスルホランテトラリントリクロロエテンキシレンアニソールブタン−1−オール、ブタン−2−オール、酢酸ブチルクメンDMSO、エタノール、ジエチルエーテルジイソプロピルエーテル酢酸エチル酢酸イソプロピル酢酸イソブチル酢酸プロピル酢酸メチル3−メチル−1−ブタノールメチルエチルケトン、メチル−イソ−ブチルケトン2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール1−プロパノール2−プロパノールテトラヒドロフラン、メチルイソプロピルケトン、1,1−ジエトキシプロパン、1,1−ジメトキシメタン、2,2−ジメトキシプロパンイソオクタン、およびメチルイソプロピルケトンが含まれる。その反応のための溶媒の選択における重要な態様のうちの1つは、それらの反応物の両方を溶液中で保持する能力に関連している。

0055

式Xの化合物と式XIの化合物との間のステップ(a)の反応は、好適には、反応混合物を昇温まで、および好ましくは、還流するまで加熱することによって始まる。反応は、1〜24時間、より好適には、1〜4時間、および最も典型的には、2〜4時間継続する。

0056

ある実施形態において、水は、ステップ(a)の反応中に生成され、当技術分野で既知の任意の好適な技法によって除去される。特定の実施形態において、水は、共沸的に除去される。

0057

反応物が昇温で維持された後(例えば、還流)、反応物を約30〜50℃の温度に冷却させるか、または強制的に冷却するかのいずれかを行う。冷却は、15分〜2時間かけて起こり得る。その後、冷却された反応混合物を純度についてサンプリングしてもよい。結果として得られる反応混合物の純度は、2w/w%以下の式(X)の化合物が未反応のままであるような純度である。

0058

ステップ(a)の反応が完了した時点で、生成物は、水または洗浄水溶液で洗浄され、その後、乾燥して、式(XII)のイミン化合物を提供する。洗浄されたイミン生成物を加熱還流することによって乾燥を促進することができ、共沸混合物収集ボウル中に水が観察されなくなるまで共沸乾燥する。共沸乾燥プロセスを、2〜4時間行ってもよい。その後、乾燥したイミンは、冷却されて回収される。乾燥した式XIIの生成物の純度は、それが1%以下、および好ましくは0.5w/w%の水を含有するような純度である。

0059

式Aの化合物を産出するためのステップ(b)におけるイミンの還元を、任意の好適な還元剤によって促進することができる。ある実施形態において、還元剤は、金属水素化物である。特に好適な還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムである。

0060

ある実施形態において、還元は、水素化ホウ素ナトリウムを酢酸と反応させることによって促進され、活性還元剤種としてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを形成する。トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム種を原位置で形成することができるか、またはあるいは、それを予形成して、式(XII)のイミンに添加してもよい。

0061

ある実施形態において、水素化ホウ素ナトリウムは、式(XII)のイミン化合物との反応前に、酢酸と混合される。水素化ホウ素ナトリウムと酢酸との間の反応は発熱性であるため、反応容器は、好適には、15(C未満に冷却される。より好適には、反応は、0〜10(Cの温度で維持される。

0062

代替実施形態において、水素化ホウ素ナトリウムは、最初に反応容器に添加され、式(XII)のイミンが添加される前に溶媒(例えば、トルエン)中に溶解される。反応容器の温度を、15〜25℃の温度で維持してもよい。式(XII)のイミンの添加後、酢酸は、最長2時間かけて添加される。酢酸の添加後、反応容器を、15〜25℃の温度で維持してもよい。この実施形態において、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム種は、その場(in situ)で生成される。

0063

トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム種が予形成されるとき、ステップ(b)の還元反応は、好適には、10〜40(C、より好ましくは、20〜30℃の温度で、1〜24時間、およびより好ましくは、6〜12時間(例えば、10〜12時間)行われる。

0064

トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム種がその場(in situ)で生成されるとき、ステップ(b)の還元は、好適には、10〜40℃、より好ましくは、15〜25℃の温度で、1〜5時間、およびより好ましくは、1〜3時間行われる。

0065

ステップ(b)に好適な溶媒は、上記ステップ(a)に好適な溶媒と同一である。好適には、ステップ(b)の溶媒は、ステップ(a)で使用される溶媒と同一である。ある実施形態において、トルエンは、ステップ(a)および(b)の両方で溶媒として使用される。

0066

結果として得られる式(A)の生成物の純度は、4w/w%以下、および好ましくは、2w/w%の式(XII)の化合物が未反応のままであるような純度である。

0067

ステップ(b)の生成物は、好適には、任意の不純物を除去するために洗浄され、その後、その生成物は、例えば、蒸留によって収集される。ある実施形態において、ステップ(b)の生成物は、重炭酸塩溶液(例えば、15w/w%の重炭酸ナトリウム溶液)、その後、水で洗浄され、その生成物は、例えば、蒸留によって収集される。

0068

好適には、その後、式Aの化合物が反応して、収集することができる酸付加塩を形成する(上記ステップ(c)で規定されるように)。任意の好適な酸をこの目的のために使用してもよい。ある実施形態において、酸は、式(A)の化合物のHCl塩を生成する塩酸である。塩酸塩は、必要な場合、この反応後に後処理および精製を促進するため、便利である。代替の実施形態において、HBrまたはスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸が使用される。

0069

ステップ(c)は、好適には、好適な溶媒の存在下で行われる。任意の好適な溶媒をこのプロセスに使用してもよい。好適な溶媒の例には、アルコール、例えば、イソプロピルアルコールがある。前述同様に、溶媒の選択は、反応物の溶解性に依存し、この場合、溶媒中の遊離塩基の溶解性は、塩形成プロセスが機能することを確実にするのに必要である。

0070

式Bの化合物の調製
上に示されるように、本発明はまた、式(B)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩の調製のためのプロセスを提供し、




(式中、
R1、R2、V、W、X、およびYはすべて、式Aに関連して上で定義される通りであり、
R5は、H、C1-6アルキル、またはOHである。)
本プロセスは、
(a)式Aの化合物を上で定義される式(X)の化合物から形成するステップと、
(b)式(A)の化合物を還元して、式(XIII)の化合物を形成するステップと、




(c)上記ステップ(b)で調製された式(XIII)の化合物を好適な溶媒中で臭化シアンと反応させて、式(XIV)の化合物を形成するステップと、




(d)式(XIV)の化合物をシクロアルキル化条件下で反応させて、式(B)の化合物を形成するステップと、
(e)その後、式(B)の化合物の薬学的に許容できる塩を任意で形成するステップと、
を含む。

0071

上で定義されるプロセスのステップ(b)において、式(A)のグリシン誘導体上の芳香族ニトロ基は、従来の還元剤を用いて還元される。当技術分野で既知のそのような手順の1つは、還元をもたらすために塩化第一スズおよび塩酸の混合物を使用することである。しかしながら、可能な場合、本発明は、スズ試薬の使用を避けるよう努める。好ましい触媒は、ロジウムイリジウムパラジウム白金ルテニウム、およびオスミウムの金属または金属錯体ベースとする。好ましい実施形態において、式(A)の化合物は、炭素上の白金、酸化白金、ロジウム、およびパラジウム等の金属または金属をベースとする触媒を水素圧下で使用することによって、接触水素化に供される。接触水素化反応を、均一または不均一条件下で行ってもよい。相間移動触媒作用を従来の相間移動触媒を用いて使用することもできる。好ましい触媒は、活性炭上のパラジウム等のPd/Cである。反応が完了した時点で、触媒を濾過によって除去してもよい。

0072

特定の実施形態において、式(A)の化合物は、反応が完了するまで、炭素上の白金触媒の存在下で水素と反応する。ある実施形態において、水素化ステップは、水素取り込み速度が次第に減速するまで、略大気水素圧で開始することによって行われ、その後、水素圧を必要に応じて徐々に増加させる。水素ガス圧は、1〜3バールであってもよく、好ましくは、2バールである。水素化反応は、好適には、15〜25℃の温度を維持しながら行われる。

0073

代替の実施形態において、水素化ステップは、反応容器を水素ガス加圧することによって行われる。好適には、反応は、2〜8時間、例えば、6時間、または水素取り込みが終わるまで継続する。好適には、反応容器内の水素ガスの圧力は、1〜3バール、特に、2バールである。

0074

任意の好適な溶媒を水素化手順に使用してもよい。ある実施形態において、溶媒は、メタノール等の水混和性溶媒である。一実施形態において、式(A)の化合物は、メタノールおよび触媒を含有する容器に添加される。その後、水素は、上で詳述されるように、反応混合物中に導入される。

0075

上記プロセスのステップ(c)および(d)に好適な条件は、当技術分野で既知であり、例えば、国際公開第2010/070318号を参照されたく、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。疑義を避けるために、本開示の内容は、ステップ(c)および(d)に関する限り、本開示のプロセスの一実施形態の一部を形成する。

0076

ある実施形態において、ステップ(b)における反応が完了し、水素化触媒が除去された時点で、臭化シアンが添加され、式(XIII)の化合物と反応して、式(XIV)の化合物を形成する。任意の他の好適な水混和性溶媒または溶媒混合物を使用することもできるが、このステップ(c)の反応は、好適には、メタノール中で行われる。

0077

好適には、臭化シアンと式(XIII)の化合物との間の反応は、反応混合物を還流加熱することによって促進される(溶媒がメタノールである場合、約65℃)。反応は完了するまで継続し得る。2〜12時間、より典型的には、8〜10時間の反応時間を必要とし得る。反応が完了した時点で、反応混合物は冷却される。

0078

本プロセスの次のステップであるステップ(d)は、ステップ(c)においてシクロアルキル化条件下で形成された式(XIV)の化合物を反応させることを含む。好適には、式(XIV)の化合物のシクロアルキル化は、好適な塩基の存在下で、化合物を有機アルコール中で還流することによって促進される。任意の好適な塩基を使用してもよい。ある実施形態において、塩基は、重炭酸ナトリウムである。代替の実施形態では、塩基は、炭酸ナトリウムである。炭酸塩または重炭酸塩を、水溶液として反応混合物に添加してもよい。好ましくは、反応停止処理するために添加される塩基は、はるかに少ない量の溶液の添加しか必要としないという理由から、炭酸ナトリウムであり、最終生成物を収集するために濾過されなければならない量を劇的に減少させる。これは、次いで、濾過時間を劇的に減少させ、時間および費用面でかなりの節約をもたらす。

0079

ある実施形態において、15w/w%の炭酸ナトリウム溶液が添加され、反応混合物は、30〜50℃、より好ましくは、35〜45℃の温度で、2〜7時間、より好ましくは、3〜5時間維持される。その後、温度を低下させてもよい(例えば、20〜25℃まで)。冷却された反応混合物を、少なくとも1時間撹拌し続けてもよい。

0080

その後、ステップ(d)に記載の反応によって調製された得られた式(B)の化合物を、濾過によって収集し、洗浄し(任意で、水および/またはアセトンで)、その後、乾燥させてもよい。

0081

ステップ(e)において、遊離塩基を好適な溶媒中に溶解し、適切な酸を添加することによって、式(B)の化合物の遊離塩基を、任意で、薬学的に許容できる酸付加塩に変換してもよい。その後、塩を、当技術分野で既知の任意の好適な技法によって収集してもよい。式(B)の化合物の遊離塩基を塩形成前に単離する必要はない。所望の塩を、適切な酸をステップ(d)で調製された粗遊離塩基に添加することによって生成することができる。その後、所望の塩を同様の方法で収集し、洗浄し、乾燥させてもよい。

0082

本発明は、すべての式(A)、(B)、および(IX)〜(XIV)の薬学的に許容できる同位体標識化合物の合成を包含し、1つ以上の原子は、同一の原子番号を有するが、通常自然界に見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置換される。

0083

本発明の化合物への包含に好適な同位体の例として、水素(2Hおよび3H)、炭素(11C、13C、および14C)、塩素(36Cl)、フッ素(18F)、ヨウ素(123Iおよび125I)、窒素(13Nおよび15N)、酸素(15O、17O、および18O)、リン(32P)、および硫黄(35S)の同位体が挙げられる。

0084

ある特定の同位体標識化合物、例えば、放射性同位体を組み込む同位体標識化合物は、薬物および/または基質組織分布研究において有用である。放射性同位体三重水素、すなわち、3H、および炭素−14、すなわち、14Cは、それらの組み込み易さおよび即時の検出手段を考慮して、この目的に特に有用である。

0085

重水素、すなわち、2H等のより重い同位体との置換は、より高度の代謝安定性に起因するある特定の治療上の利点、例えば、生体内半減期の増大または必要用量の低減を得ることができ、したがって、ある状況下では好ましくあり得る。

0086

11C、18F、15O、および13N等の陽電子放出同位体との置換は、基質受容体占有試験するための陽電子放出トポグラフィー(PET)研究において有用であり得る。

0087

同位体標識化合物を、概して、当業者に既知の従来の技法によって、または以前に採用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いた記載されるプロセスに類似したプロセスによって調製することができる。

0088

当業者であれば、本明細書に記載の方法の適応および/または当技術分野で既知の方法の適応を本発明のプロセスに適用することができることを理解する。

0089

例えば、当業者であれば、“Comprehensive Organic Transformations−A Guide to Functional Group Transformations”,RC Larock,Wiley−VCH(1999年版以降)、“March’s Advanced Organic Chemistry−Reactions,Mechanisms and Structure”,MB Smith,J.March,Wiley(第6版(2007年)以降)、“Advanced Organic Chemistry,Part B,Reactions and Synthesis”,FACarey,RJ Sundberg,Kluwer Academic/Plenum Publications(2001年版以降)、“Organic Synthesis−The Disconnection Approach”,S Warren (Wiley)(1982年版以降)、“Designing Organic Syntheses”S Warren (Wiley)(1983年版以降)、“Guidebook To Organic Synthesis”RK Mackie andDMSmith (Longman)(1982年版以降)等の標準教科書、および手引きとしてそれらの中の参考文献を即座に熟知するであろう。標準の合成変換を行うための手順を、www.orgsyn.orgで見つけることもできる。

0090

1A.2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド

0091

2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒドの調製
濃縮硫酸(450kg)を2,3−ジクロロベンズアルデヒド(59kg)に添加し、混合物を撹拌しながら40〜44℃になるまで2時間加熱して、すべての固体を溶解し、その後、95分間かけて20〜25℃に冷却した。温度を16〜28℃で維持しながら、硝酸(70w/w%、34.5kg)を110分間かけてその溶液に添加した。反応混合物を21〜25℃で130分間撹拌し、その後、温度を2〜20℃で維持しながら、225分間かけて1080kgの水(0〜5℃に予冷却)に制御添加することによって(容器を濃縮硫酸(9.2kg)ですすぐことも含む)反応停止処理をした。結果として得られた懸濁液を10〜14℃で180分間撹拌し、その後、濾過によって単離し、予冷却した(0〜15℃)水(2×297kg)で洗浄した。単離した粗固体(151.3kgの粗製物、51.6kgの活性重量)をメチルtert−ブチルエーテル(590L)中に溶解し、水(165L)、10w/w%の炭酸ナトリウム溶液(165L)、その後、水(165L)で洗浄した。ヘプタン(1140L)の添加直後、溶媒を、160Lの量に達するまで、17〜20℃での減圧蒸留によって除去した。結果として得られたスラリーを60℃になるまで54分間かけて加熱し、60〜65℃で110分間撹拌し、その後、15〜20℃になるまで11.5時間かけて冷却した。物質を濾過によって単離し、ヘプタン(90L)で洗浄し、その後、40〜45℃で真空乾燥して、29%の収率で96.3%の純度(HPLC)を有する2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド(21.3kg)を得た。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ10.4(s、1H)、δ8.0(d、1H)、δ7.8(d、1H)

0092

2A.2−アミノイソ酪酸エチルエステル塩酸塩

0093

エタノール(395L)を2−アミノイソ酪酸(79kg)に添加し、混合物を20℃で撹拌した。温度を40℃以下で維持しながら、塩化チオニル(91.2kg)を添加した。混合物を加熱還流し、6時間撹拌した。内容物を約200Lの残留量になるまで14時間かけて大気圧下で蒸留した。混合物を45〜50℃に冷却し、メチルtert−ブチルエーテル(395L)を添加した。混合物を0〜5℃に冷却し、1時間撹拌した。物質を濾過によって単離し、0〜5℃に予冷却したメチルtert−ブチルエーテル(160L)で洗浄し、その後、30〜40℃で真空乾燥させて、71%の収率(活性に基づく)で86.2%の純度を有する2−アミノイソ酪酸エチル塩酸塩(105.5kg)を得た。








*アミンは、溶液中のHCl中でプロトン化されるため、2個ではなく3個のプロトンを有する。

0094

3A.1−[(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩(イミンを介する)

0095

パート
エタノール(325kg)に2−アミノイソ酪酸塩酸塩(37.1kg)を充填し、混合物を20℃以下で撹拌した。温度を15〜22℃で維持しながら、塩化チオニル(13.2kg)を10分間かけて添加し、混合物を93分間かけて加熱還流した(77℃)。混合物を250分間還流撹拌し、40℃以下に冷却し、トルエン(20L)を添加し、混合物を100Lの残留量になるまで405分間かけて大気圧で蒸留した。トルエン(200L)をその残渣に添加し、温度を42℃以下で維持しながら、混合物を100Lの残留量になるまで125分間かけて真空下で蒸留した。トルエン(200L)をその残渣に添加し、温度を44℃以下で維持しながら、混合物を100Lの残留量になるまで180分間かけて真空下で蒸留した。

0096

パートB
トルエン(250L)を2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド(46.4kg)に添加し、溶液が生じるまで(1時間)混合物を20〜23分間撹拌した。溶液をパートAからの2−アミノイソ酪酸塩酸塩溶液に添加し、その後、トルエン(50L)でラインすすぎし、温度を17〜20℃で維持しながら、トリエチルアミン(31.9kg)を25分間かけてその溶液に添加し、その後、トルエン(10L)を添加した。混合物を110℃になるまで加熱し、共沸還流下で185分間撹拌し、この時点で、インプロセスチェックは、2%未満の2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒドが残っていることを示した。混合物を20〜25℃に冷却し、水(2×225L)で洗浄し、その後、加熱還流し、共沸還流下で325分間撹拌し、この時点で、インプロセスチェックは、0.5w/w%未満の含水量を示した。

0097

パートC
トルエン(270L)を水素化ホウ素ナトリウム(16kg)に添加し、混合物を0〜5℃で撹拌し、温度を0〜20℃で維持しながら、酢酸(102.1kg)を190分間かけて添加し、その後、トルエン(10L)を添加した。温度を1〜8℃で維持しながら、パートBからのイミン溶液を95分間かけて混合物に添加し、その後、トルエン(50L、次いで、20L)を添加した。混合物を20〜30℃まで加温し、22〜28℃で12時間撹拌し、その時点で、インプロセスチェックは、4%以下のイミンが残っていることを示した。温度を20〜30℃で維持しながら、15%の炭酸ナトリウム溶液(370L)を混合物に添加し、混合物を105分間撹拌し、層を分離した。有機層を水(225L)で洗浄し、有機溶液を最小撹拌量になるまで18〜30℃で真空濃縮し、イソプロピルアルコール(675L)を添加し、溶液を最小撹拌量になるまで18〜29℃で真空濃縮した。温度を15〜21℃で維持しながら、イソプロピルアルコール(15.7w/w%のHCl、73.6kg)中のHCl溶液を22分間かけてイミン溶液に添加し、混合物を35分間かけて0〜5℃に冷却し、2〜5℃で135分間撹拌し、その後、濾過し、イソプロピルアルコール(2×100L、0〜5℃に予冷却)で洗浄し、乾燥損失が20w/w%以下を示すまでフィルタ上で乾燥させて、75%の収率でHPLCによる92.68%の純度を有する1−[(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩(61.8kg、活性収率57.2kg)を得た。

0098

4A.3,3−ジメチルアナグレリド

0099

メタノール(151kg)を活性炭上の5%の白金(1.78kg)に添加し、1−[(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩(17.8kg)を添加し、その後、メタノール(40kg)を添加した。混合物を水素下(2バール)で、20〜27℃で7時間撹拌し、その後、インプロセスチェックは、反応完了を示した。反応混合物を窒素下でパージし、濾過し、濾過ケーキをメタノール(47.5kg)で洗浄した。臭化シアン(7.6kg)を1−[(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩のメタノール溶液に20〜25℃で添加し、その後、メタノール(10L)を添加し、混合物を63〜64℃になるまで加熱し、63〜64℃で10時間撹拌し、その時点で、インプロセスチェックは、1.7%の1−[(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチルが残っていることを示した。混合物を38℃に冷却し、温度を37〜38℃で維持しながら、15%の炭酸ナトリウム溶液(43kg)を添加し、混合物を38〜40℃で285分間撹拌した。混合物を70分間かけて20〜25℃に冷却し、20〜25℃で80分間撹拌し、濾過し、濾過ケーキを水(3×50L)、その後、アセトン(50L)でスラリー化し、生成物を45℃で8時間乾燥させて、60%の収率でHPLCによる99.28w/w%の純度を有する3,3−ジメチルアナグレリド(8kg)を得た。

0100

5A.3,3−ジメチルアナグレリドトシレート

0101

パートA
3,3−ジメチルアナグレリド(7.1kg)をアセトン(232L)に添加し、その後、アセトン(40kg)でラインすすぎした。スラリーを20〜21℃で35分間撹拌し、アセトン(15.4L)中に溶解したパラ−トルエンスルホン酸一水和物(5.1kg)を添加し、その後、アセトン(15.4L)でラインすすぎした。混合物を52分間かけて加熱還流し(58℃)、45分間還流撹拌し、濾過し、フィルタをアセトン(20L、40〜45℃に予熱)で洗浄し、混合物を約90Lの残留量になるまで205分間かけて大気蒸留で濃縮した。溶液を42〜49℃で4.5時間保持した。

0102

パートB
3,3−ジメチルアナグレリド(7.1kg)をアセトン(232L)に添加し、その後、アセトン(40kg)でラインすすぎした。スラリーを18〜20℃で56分間撹拌し、アセトン(15.4L)中に溶解したパラ−トルエンスルホン酸一水和物(5.1kg)を添加し、その後、アセトン(15.4L)でラインすすぎした。混合物を25分間かけて加熱還流し(58℃)、35分間還流撹拌し、濾過し、フィルタをアセトン(20L、40〜45℃に予熱)で洗浄し、溶液をパートAで形成された溶液に添加した。混合物を23分間かけて加熱還流し、その後、混合物を225Lの残留量になるまで195分間かけて大気蒸留で濃縮した。混合物を20分間還流撹拌し、190分間かけて5℃に冷却し、2〜5℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを0〜5℃に予冷却したアセトン(32L)で洗浄し、固体を45℃で33時間真空乾燥させて、78%の収率でHPLCによる99.77%の純度を有する3,3−ジメチルアナグレリドトシレート(17.5kg)を得た。

0103

1B.2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド

0104

2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒドの調製
濃縮硫酸(450kg)を2,3−ジクロロベンズアルデヒド(59kg)に添加し、混合物を撹拌しながら40〜45℃になるまで1〜2時間加熱して、すべての固体を溶解し、その後、最長60分間かけて20〜25℃に冷却した。温度を15〜30℃で維持しながら、硝酸(70w/w%、34.5kg)を最長30分間かけて溶液に添加した。反応混合物を20〜30℃で1〜2時間撹拌し、その後、温度を15〜25℃で維持しながら、最長3時間かけて1080kgの水(15〜25℃)に制御添加することによって(容器を濃縮硫酸(9.2kg)ですすぐことも含む)反応停止処理をした。結果として得られた懸濁液を15〜25℃で最長約30分間撹拌し、その後、濾過によって単離し、水(15〜25℃、2×297kg)で洗浄した。

0105

単離した粗固体をメチルtert−ブチルエーテル(590L)中に溶解し、水(165L)、10w/w%の炭酸ナトリウム溶液(165L)、その後、水(165L)で洗浄した。溶媒を、130Lの量に達するまで、大気圧蒸留によって除去した。ヘプタン(1140L)の添加直後、容器を35〜40℃に冷却した。結果として得られたスラリーを25〜30℃になるまで加熱した。物質を濾過によって単離し、ヘプタン(90L)で洗浄し、その後、40〜45℃で真空乾燥させて、2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒドを得た。
1H NMR(CDCl3、400MHz):δ10.4(s、1H)、δ8.0(d、1H)、δ7.8(d、1H)

0106

2B.2−アミノイソ酪酸エチルエステル塩酸塩

0107

エタノール(400L)を2−アミノイソ酪酸(22.0kg)に添加した。温度を40℃以下で維持しながら、塩化チオニル(30kg)を混合物に添加した。混合物を加熱還流し、4〜6時間撹拌した。反応混合物を40℃以下に冷却した。内容物を約100Lの残留量になるように大気圧下で蒸留した。








*アミンは、溶液中のHCl中でプロトン化されるため、2個ではなく3個のプロトンを有する。

0108

3B.1−[(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩(イミンを介する)

0109

トルエン(250L)を2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒド(42.0kg)に添加し、溶液が生じるまで(30分間)混合物を撹拌した。溶液を上記実施例2Aからの2−アミノイソ酪酸塩酸塩溶液に添加し、その後、トルエン(50L)でラインすすぎした。トリエチルアミン(29kg)を最長約30分間かけて溶液に添加し、その後、トルエン(10L)を添加した。混合物を加熱還流し、共沸還流下で3時間撹拌し、その時点で、インプロセスチェックは、2%未満の2,3−ジクロロ−6−ニトロベンズアルデヒドが残っていることを示した。内容物を水(2×225L)で洗浄し、その後、加熱還流し、共沸混合物ボウル中に水が観察されなくなるまで共沸還流下で撹拌した。内容物を40℃に冷却し、その時点で、インプロセスチェックは、0.5w/w%未満の含水量を示した。

0110

トルエン(150L)を水素化ホウ素ナトリウム(7.9kg)に添加し、混合物を15〜25℃で撹拌した。温度を15〜25℃で維持しながら、上記段落で得られたイミン溶液をトルエン/水素化ホウ素ナトリウム混合物に充填した。トルエンでのラインすすぎを行った(20L)。温度を15〜25℃で維持しながら、酢酸(52kg)を最長120分間かけて添加し、その後、トルエン(10L)でラインすすぎした。混合物を3時間未満撹拌し、その時点で、インプロセスチェックは、2%以下のイミンが残っていることを示した。

0111

温度を15〜25℃で維持しながら、15%の炭酸ナトリウム溶液(250L)を混合物に添加し、混合物を1〜2時間撹拌し、層を分離した。有機層を水(225L)で洗浄し、有機溶液を最小撹拌量になるまで60℃以下で真空濃縮した。温度を15〜25℃で維持しながら、ソプロピルアルコール(15.7w/w%のHCl)中のHCl溶液をイミン溶液に添加し、混合物を−5〜0℃に冷却し、1〜3時間撹拌し、その後、濾過し、イソプロピルアルコール(2×100L、0〜5℃に予冷却)で洗浄し、乾燥損失が5w/w%以下を示すまでフィルタ上で乾燥させて、1−[(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩を得た。

0112

4B.3,3−ジメチルアナグレリド

0113

メタノール(570kg)を活性炭上の5%の白金(5.3kg)に添加し、1−[(2,3−ジクロロ−6−ニトロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩(53.0kg)を添加し、その後、メタノール(40kg)を添加した。その後、水素化を、最初に水素取り込みが減速するまで略大気圧で開始することによって行い、その後、15〜20℃で維持しながら、水素圧を徐々に2バールに増加させた。水素取り込みが停止するまで混合物を水素下(2バール)で、15〜25℃で撹拌し、その後、インプロセスチェックは、反応完了を示した。反応混合物を窒素下でパージし、濾過し、濾過ケーキをメタノール(80kg)で洗浄した。

0114

臭化シアン(22.7kg)を1−[(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチル塩酸塩のメタノール溶液に15〜25℃で添加し、その後、メタノール(50L)でラインすすぎし、混合物を63〜64℃になるまで加熱し、63〜64℃で8〜10時間撹拌し、その時点で、インプロセスチェックは、4%未満の1−[(6−アミノ−2,3−ジクロロベンジル)アミノ]イソ酪酸エチルが残っていることを示した。混合物を35〜45℃に冷却し、温度を35〜45℃で維持しながら、15%の炭酸ナトリウム溶液(128kg)を添加し、混合物を35〜45℃で4〜6時間撹拌した。混合物を20〜25℃に冷却し、60分間撹拌し、濾過し、濾過ケーキを水(300L)、その後、アセトン(200L)でスラリー化し、生成物を12時間未満乾燥させて、3,3−ジメチルアナグレリドを得た。

0115

5B.3,3−ジメチルアナグレリドトシレート

0116

パートA
3,3−ジメチルアナグレリド(20kg)をアセトン(800L)に添加し、その後、アセトン(16kg)でラインすすぎし、スラリーを撹拌した。パラ−トルエンスルホン酸一水和物(75kg)をアセトン(178kg)と混合し、混合物を30分間撹拌した。パラ−トルエンスルホン酸/アセトン溶液(50kg)を3,3−ジメチルアナグレリド/アセトン溶液に添加し、その後、アセトン(20L)でラインすすぎした。混合物を最長30分間かけて加熱還流し(56℃)、濾過し、フィルタをアセトン(20L、40〜45℃に予熱)で洗浄し、混合物を約360Lの残留量になるまで大気蒸留で濃縮した。溶液を35〜50℃で保持した。

0117

パートB
3,3−ジメチルアナグレリド(20kg)をアセトン(800L)に添加し、その後、アセトン(16kg)でラインすすぎし、スラリーを撹拌した。パラ−トルエンスルホン酸一水和物(75kg)をアセトン(178kg)と混合し、混合物を30分間撹拌した。パラ−トルエンスルホン酸/アセトン溶液(50kg)を3,3−ジメチルアナグレリド/アセトン溶液に添加し、その後、アセトン(20L)でラインすすぎした。混合物を最長30分間かけて加熱還流し(56℃)、濾過し、フィルタをアセトン(20L、40〜45℃に予熱)で洗浄し、溶液をパートAで形成された溶液に添加した。混合物を約360Lの残留量になるまで大気蒸留で濃縮した。

0118

混合物を15〜60分間かけて加熱還流した。その後、混合物を0〜5℃に冷却し、円滑な冷却プロファイルが得られることを確実にした(1時間に約10〜15℃のバッチ温度減少)。混合物を0〜5℃で30分間保持した。混合物を濾過し、濾過ケーキを0〜5℃に予冷却したアセトン(75L)で洗浄し、固体を乾燥させて、3,3−ジメチルアナグレリドトシレートを得た。トシレート塩は、その結晶性、可溶性、および作業容易性のため、3,3−ジメチルアナグレリドの特に便利な形態であり、必要な場合、さらに精製して高レベルの純度にすることができる。

実施例

0119

本発明の好ましい実施形態では、例えば、以下が提供される。
(項1)
式(A)の化合物、またはその塩の調製のためのプロセスであって、




(式中、R1およびR2はメチル基であり、VおよびWはHであり、XおよびYはClであり、R7はエチル基である。)
前記プロセスは、
(a)式(X)の化合物を、




(式中、X、Y、VおよびWはすべて、式(A)に定義される通りである。)
式(XI)のグリシン誘導体と、




(式中、R1、R2およびR7はすべて、式(A)に定義される通りである。)
脂肪族または芳香族アミンおよび、トルエンの存在下で反応させて、式(XII)のイミン化合物を形成するステップと、




(式中、R1、R2、R7、X、Y、VおよびWはすべて、式(A)に定義される通りである。)
(b)前記式(XII)のイミン化合物を水素化ホウ素ナトリウムで還元して、前記式Aの化合物を形成するステップと、
(c)必要により、前記式Aの化合物を酸と反応させることによって、前記式Aの化合物を酸付加塩の形態で単離するステップと、
を含む、前記プロセス。
(項2)
式(B)の化合物、またはその薬学的に許容できる塩の調製のためのプロセスであって、




(式中、R1、R2、V、W、X、およびYはすべて、請求項1に定義される通りであり、
R5は、H、C1-6アルキル、またはOHである。)
前記プロセスは、
(a)式Aの化合物を上で定義される式(X)の化合物から形成するステップと、
(b)式(A)の化合物を還元して、式(XIII)の化合物を形成するステップと、




(c)上記ステップ(b)で調製された前記式(XIII)の化合物を臭化シアンと好適な溶媒中で反応させて、式(XIV)の化合物を形成するステップと、




(d)前記式(XIV)の化合物をシクロアルキル化条件下で反応させて、前記式(B)の化合物を形成するステップと、
(e)必要により、その後、前記式(B)の化合物の薬学的に許容できる塩を形成するステップと、
を含む、前記プロセス。
(項3)
R5は、水素である、請求項2に記載のプロセス。
(項4)
前記式(X)の化合物は、以下に示される式(IX)の化合物をニトロ化することによって調製される、請求項1から3のいずれかに記載のプロセス。

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