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技術 血管漏出症候群および癌を治療する方法

出願人 エアーピオセラピューティクスインコーポレイテッド
発明者 ケヴィンピーターズロバートシャルヴィッツ
出願日 2019年5月7日 (11ヶ月経過) 出願番号 2019-087483
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-151653
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 酵素・酵素の調製 医薬品製剤 突然変異または遺伝子工学 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 生物学的材料の調査,分析 ペプチド又は蛋白質 特有な方法による材料の調査、分析 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 気密チャンバ 気密密封 白色ピーク 提出資料 高酸素状態 コンピュータ化画像 構成剤 不活性フィラー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

血管漏出症候群および癌を治療する方法を提供すること。

解決手段

本開示は、血管漏出症候群の患者を治療する方法を提供し、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的許容可能な塩を含む組成物投与することを含む。本開示は、血管漏出を治療する方法を提供し、ここで治療される患者は炎症性疾患または状態、外傷ショック成人呼吸促迫症候群急性肺損傷または敗血症に苦しみ、該方法は、該患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。

概要

背景

血管漏出症候群(VLS)は、低血圧末梢性浮腫および低アルブミン血症により特徴付けられる。VLSは、病気、特に病原体とりわけウイルスおよび細菌による病気の副作用として生じ得る。血管漏出は、治癒過程を複雑化し、それ自体がある特定の治療の直接の結果であり得る。例えば、悪性腎癌患者には、免疫系を高めるのを助けるためにインターロイキン−2(IL−2)が与えられる。しかし、この治療は、多くの患者において、重度のVLSが発症するせいで治療の全過程が実施され得るずっと前に中止されねばならない。VLSは、ヒトに投与され得るIL−2の用量を制限し、場合によっては、治療効果が最大になる前に治療休止を要する。

VLSは、体液タンパク質血管外遊出を伴う血管透過性の増加により特徴づけられ、間質浮腫と臓器不全をもたらす。VLSの症状には、体液貯留体重増加、末梢性浮腫、胸水心嚢液貯留、腹水全身浮腫、および重度の場合はおよび心血管不全徴候が含まれる。症状は患者によって大きく異なり、原因はよくわかっていない。内皮細胞の修飾または損傷は血管漏出において重要であると考えられている。内皮細胞(EC)損傷の原因は複雑であり、ECおよび白血球活性化または損傷、サイトカイン炎症メディエーターの放出、細胞−細胞間および細胞−基質間接着および細胞骨格機能の改変関与し得る。

癌の最も恐ろしい態様の1つは、広がること、すなわち転移する能力である。癌細胞は最初、互いに集まり1以上の腫瘍を形成していることが見出される。原発腫瘍の形成後、癌細胞は原発腫瘍から分離する能力を得て体内の他の部位に移動することがある。肝臓侵入し腫瘍を形成する肺癌細胞は、肺癌細胞のままである。したがって、1つの特定の形態の癌が転移する傾向は、癌の種類を含む多くの要因によるが、細胞がいかに転移のプロセスを開始するかの全体的なプロセスはまだ完全に解明されていない。

もし1個の局在性腫瘍が転移する機会を有する前に発見されれば、患者の予後の生存率は高い。これは、腫瘍が放射線または化学療法により有効に切除または破壊され得るからである。従って、腫瘍の増殖と腫瘍細胞の転移の間には差があり、必ずしも前者が後者をもたらすわけではない。しかし、転移した癌は、それが体中に拡がっている度合いのせいで治癒が難しい。

転移するためには、癌細胞はその腫瘍から離れて循環系またはリンパ系のいずれかに侵入しなければならない。次いで遊離細胞は自らが定着する新しい場所に運ばれる。体には、細胞がもとの位置から離れた後は生存できないようにする自然の安全対策があるが、一部の癌細胞はこれらの安全対策を打ち負かす能力をもつ。したがって、もし転移が止められるか大幅に軽減されれば、癌の程度が決定され、次いで治療され得る。このように、腫瘍が切除されているかまたは放射線/化学療法が使用されている癌治療フォローアップ治療は、患者の抗転移剤治療になる。癌細胞の転移を予防する方法は長く必要とされている。

原発腫瘍の増殖も、治療の課題である。もし原発腫瘍の増殖が放置されれば、原発腫瘍は、原発部位および近隣組織において器官の機能に有害作用を及ぼすサイズにまで増殖し得る。原発腫瘍の転移はまた、原発腫瘍の増殖が制御されていないと余計に生じやすい。腫瘍増殖遅延または予防する方法が必要とされている。

患者は、抗ウイルスおよび抗菌感染の過程の間に、初感染の結果として誘導される血管漏出を生じ得る。ウイルスまたは細菌感染による血管漏出を予防する方法と、1以上の病原体に感染したヒトまたは他の哺乳動物の生存率を高める方法を提供することが長く必要とされている。さらに、ある特定の抗癌剤または他の抗癌治療による血管漏出を予防して、抗癌剤の投与または抗癌治療がヒトまたは他の哺乳動物に長期の処置または治療期間与えられるようにする方法が長く必要とされている。

概要

血管漏出症候群および癌を治療する方法を提供すること。本開示は、血管漏出症候群の患者を治療する方法を提供し、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。本開示は、血管漏出を治療する方法を提供し、ここで治療される患者は炎症性疾患または状態、外傷ショック成人呼吸促迫症候群急性肺損傷または敗血症に苦しみ、該方法は、該患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。なし

目的

ウイルスまたは細菌感染による血管漏出を予防する方法と、1以上の病原体に感染したヒトまたは他の哺乳動物の生存率を高める方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

本願図面に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2011年10月13日に出願された米国仮特許出願第61/546,748号、および2011年10月13日に出願された米国仮特許出願第61/546,697号の優先権を主張する。米国仮特許出願第61/546,748号および米国仮特許出願第61/546,697号の全容を参照により本明細書に組み込む。

0002

電子提出資料の参照による組込
全容を参照により組み込まれるのは、本明細書と共に同時に提出され、次のように特定されるコンピューター可読配列表である:92KBASCIIテキストファイル1件、ファイル名「233106-331560_Seq_Listing_ST25」、2012年10月15日午前11時52分作成。

0003

HPTPβ阻害剤投与により、癌を治療し、転移血管漏出症候群を予防する方法。

背景技術

0004

血管漏出症候群(VLS)は、低血圧末梢性浮腫および低アルブミン血症により特徴付けられる。VLSは、病気、特に病原体とりわけウイルスおよび細菌による病気の副作用として生じ得る。血管漏出は、治癒過程を複雑化し、それ自体がある特定の治療の直接の結果であり得る。例えば、悪性腎癌患者には、免疫系を高めるのを助けるためにインターロイキン−2(IL−2)が与えられる。しかし、この治療は、多くの患者において、重度のVLSが発症するせいで治療の全過程が実施され得るずっと前に中止されねばならない。VLSは、ヒトに投与され得るIL−2の用量を制限し、場合によっては、治療効果が最大になる前に治療休止を要する。

0005

VLSは、体液タンパク質血管外遊出を伴う血管透過性の増加により特徴づけられ、間質浮腫と臓器不全をもたらす。VLSの症状には、体液貯留体重増加、末梢性浮腫、胸水心嚢液貯留、腹水全身浮腫、および重度の場合はおよび心血管不全徴候が含まれる。症状は患者によって大きく異なり、原因はよくわかっていない。内皮細胞の修飾または損傷は血管漏出において重要であると考えられている。内皮細胞(EC)損傷の原因は複雑であり、ECおよび白血球活性化または損傷、サイトカイン炎症メディエーターの放出、細胞−細胞間および細胞−基質間接着および細胞骨格機能の改変関与し得る。

0006

癌の最も恐ろしい態様の1つは、広がること、すなわち転移する能力である。癌細胞は最初、互いに集まり1以上の腫瘍を形成していることが見出される。原発腫瘍の形成後、癌細胞は原発腫瘍から分離する能力を得て体内の他の部位に移動することがある。肝臓侵入し腫瘍を形成する肺癌細胞は、肺癌細胞のままである。したがって、1つの特定の形態の癌が転移する傾向は、癌の種類を含む多くの要因によるが、細胞がいかに転移のプロセスを開始するかの全体的なプロセスはまだ完全に解明されていない。

0007

もし1個の局在性腫瘍が転移する機会を有する前に発見されれば、患者の予後の生存率は高い。これは、腫瘍が放射線または化学療法により有効に切除または破壊され得るからである。従って、腫瘍の増殖と腫瘍細胞の転移の間には差があり、必ずしも前者が後者をもたらすわけではない。しかし、転移した癌は、それが体中に拡がっている度合いのせいで治癒が難しい。

0008

転移するためには、癌細胞はその腫瘍から離れて循環系またはリンパ系のいずれかに侵入しなければならない。次いで遊離細胞は自らが定着する新しい場所に運ばれる。体には、細胞がもとの位置から離れた後は生存できないようにする自然の安全対策があるが、一部の癌細胞はこれらの安全対策を打ち負かす能力をもつ。したがって、もし転移が止められるか大幅に軽減されれば、癌の程度が決定され、次いで治療され得る。このように、腫瘍が切除されているかまたは放射線/化学療法が使用されている癌治療フォローアップ治療は、患者の抗転移剤治療になる。癌細胞の転移を予防する方法は長く必要とされている。

0009

原発腫瘍の増殖も、治療の課題である。もし原発腫瘍の増殖が放置されれば、原発腫瘍は、原発部位および近隣組織において器官の機能に有害作用を及ぼすサイズにまで増殖し得る。原発腫瘍の転移はまた、原発腫瘍の増殖が制御されていないと余計に生じやすい。腫瘍増殖遅延または予防する方法が必要とされている。

0010

患者は、抗ウイルスおよび抗菌感染の過程の間に、初感染の結果として誘導される血管漏出を生じ得る。ウイルスまたは細菌感染による血管漏出を予防する方法と、1以上の病原体に感染したヒトまたは他の哺乳動物の生存率を高める方法を提供することが長く必要とされている。さらに、ある特定の抗癌剤または他の抗癌治療による血管漏出を予防して、抗癌剤の投与または抗癌治療がヒトまたは他の哺乳動物に長期の処置または治療期間与えられるようにする方法が長く必要とされている。

課題を解決するための手段

0011

本開示は、血管漏出症候群の患者を治療する方法を提供し、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。

0012

患者に有効量のHΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩および1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤を含む組成物を投与することを含む、血管漏出症候群の患者を治療する方法も提供する。

0013

本開示は、血管漏出を治療する方法を提供し、ここで治療される患者は炎症性疾患または状態、外傷ショック成人呼吸促迫症候群急性肺損傷または敗血症に苦しみ、該方法は、該患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。

0014

本開示はまた、血管漏出を治療する方法を提供し、ここで治療される患者は炎症性疾患または状態、外傷、ショック、成人呼吸促迫症候群、急性肺損傷または敗血症に苦しみ、該方法は、該患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩および1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤を含む組成物を投与することを含む。

0015

本開示が提供する別の方法は、血管漏出症候群の患者の治療過程を決定する方法であって、以下を含む:
a)患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与すること;b)治療過程の間、該患者において存在するアンジオポエチン−2のレベルモニタリングすること;およびc)アンジオポエチン−2レベルが正常範囲に戻ったら治療を中止すること。

0016

本開示が提供するさらなる1つの方法は、患者の癌を治療する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。

0017

本開示が提供するさらなる1つの方法は、患者の癌を治療する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩および薬剤的に許容可能な賦形剤を含む組成物を投与することを含む。

0018

本開示が提供するさらに別の方法は、癌患者における転移を予防する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することによる。

0019

本開示が提供するさらに別の方法は、癌患者における転移を予防する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩および薬剤的に許容可能な賦形剤を含む組成物を投与することによる。

0020

本開示の方法では、HPTPβ−ECD結合剤は、限定ではなく、HPTPβの細胞外部分に結合する抗体、タンパク質、ペプチドアプタマーペプチボディーアドネクチンまたは核酸を含む。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
血管漏出症候群の患者を治療する方法であって、前記患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む、方法。
(項目2)
前記組成物が1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤をさらに含む、項目1に記載の方法。(項目3)
前記患者が炎症性疾患または状態、外傷、ショック、成人呼吸促迫症候群、急性肺損傷または敗血症に苦しんでいる、項目1または項目2に記載の方法。
(項目4)
前記患者が炎症性疾患または状態に苦しんでいる、項目1または項目2に記載の方法。(項目5)
前記患者が癌治療を受けている、項目1または項目2に記載の方法。
(項目6)
前記癌が、腎細胞癌悪性黒色腫髄芽腫上衣腫乏突起膠腫(ogliodendroglioma)、毛様細胞星状細胞腫びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫または膠芽腫である、項目5に記載の方法。
(項目7)
血管系を安定化させることを必要とする患者の血管系を安定化させる方法であって、前記患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む、方法。
(項目8)
前記組成物が1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤をさらに含む、項目7に記載の方法。(項目9)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、前記患者にIL−2での治療の開始前またはその間に投与される、項目7または項目8に記載の方法。
(項目10)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、前記患者に癌治療の開始前またはその間に投与される、項目7または項目8に記載の方法。
(項目11)
前記癌が、腎細胞癌または悪性黒色腫、髄芽腫、上衣腫、乏突起膠腫(ogliodendroglioma)、毛様細胞星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫または膠芽腫である、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記癌治療が前記患者に有効量のIL−2を投与することを含む、項目10または項目11に記載の方法。
(項目13)
前記患者が病原体に感染している、項目7または項目8に記載の方法。
(項目14)
前記病原体が細菌、ウイルス、酵母真菌または原生生物である、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記患者に有効量の抗菌剤抗ウイルス剤抗真菌剤またはそれらの組合せを投与することをさらに含む、項目1〜14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
血管漏出症候群患者を治療する過程を決定する方法であって、
a)患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤を含む組成物を投与すること;
b)治療過程の間、前記患者において存在するアンジオポエチン−2のレベルをモニタリングすること;および
c)前記アンジオポエチン−2レベルが正常範囲内に戻ったら治療を中止すること、を含む方法。
(項目17)
患者における癌を治療する方法であって、患者に有効量の特異的結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む、方法。
(項目18)
前記組成物が1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤をさらに含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
患者に有効量の特異的結合剤またはその許容可能な塩を含む組成物を含む組成物を投与することにより、癌患者における転移を予防する方法。
(項目20)
前記組成物が1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤をさらに含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
1以上の化学療法剤の投与をさらに含む、項目17〜20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記化学療法剤が、タキソール、IL−2、ゲムシタビンエルロチニブドキシルイリノテカンおよびベバシズマブから選択される、項目21に記載の方法。
(項目23)
癌が、腎細胞癌または悪性黒色腫、髄芽腫、上衣腫、乏突起膠腫(ogliodendroglioma)、毛様細胞星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫または膠芽腫である、項目17〜22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、HPTPβの細胞外部分に結合する抗体、タンパク質、ペプチド、アプタマー、ペプチボディー、アドネクチンまたは核酸である、項目1〜23のいずれかに記載の方法。
(項目25)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体またはその抗原結合断片である、項目1〜23のいずれかに記載の方法。
(項目26)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、モノクローナル抗体またはその抗原結合断片である、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、ハイブリドーマ細胞株ATCC番号PTA−7680により産生されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片である、項目26に記載の方法。
(項目28)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、ハイブリドーマ細胞株ATCC番号PTA−7680により産生された前記モノクローナル抗体またはその抗原結合断片と同じまたは実質的に同じ生物学的特徴を有する抗体である、項目24に記載の方法。
(項目29)
前記HPTPβ−ECD結合剤が抗原結合断片であり、前記抗原結合断片はF(ab’)2、Fab、Fabの二量体、Fv、Fvの二量体、またはscFvの二量体である、項目25〜28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
前記HPTPβ−ECD結合剤が抗原結合断片であり、前記抗原結合断片はF(ab’)2、Fabの二量体、Fvの二量体、またはscFvの二量体である、項目25〜26のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記抗原結合断片がFab、FvまたはscFvである、項目25〜28のいずれか一項に記載の方法。
(項目32)
前記HPTPβ−ECD結合剤が、タンパク質、ペプチド、アプタマー、ペプチボディー、アドネクチンまたは核酸である、項目24に記載の方法。
(項目33)
前記患者に投与される前記HPTPβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩の用量が、前記患者の体重により約0.01mg/kg〜約500mg/kgである、項目1〜32のいずれかに記載の方法。
(項目34)
前記患者に投与される前記HPTPβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩の用量が、前記患者の体重により約0.1mg/kg〜約10mg/kgである、項目1〜32のいずれかに記載の方法。
(項目35)
前記用量が、1日1回、毎週3回、毎週2回、毎週1回、毎月3回、毎月2回、毎月1回、または隔月に1回投与される、項目33または項目34に記載の方法。
(項目36)
前記HPTPβ−ECD結合剤がビヒクルに結合されている、項目1〜35のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
前記ビヒクルがPEGである、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記HPTPβ−ECD結合剤が眼内注射により投与される、項目1〜37のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
前記HPTPβ−ECD結合剤が皮下注射により投与される、項目1〜37のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
前記HPTPβ−ECD結合剤が静脈内注射により投与される、項目1〜37のいずれか一項に記載の方法。

図面の簡単な説明

0021

モノクローナル抗体R15E6は内皮細胞上の内在性HPTPβを認識する。(パネルA)内皮細胞溶解物対照抗体(レーン1)、R15E6(レーン2)、または抗Tie2抗体と抗VEGFR2抗体の混合物(レーン3)を用いて免疫沈降される。免疫沈降物は、SDS−PAGEで分離され、PVDF膜転写され、R15E6、抗Tie2および抗VEGFR2抗体の混合物を用いてウエスタンブロットにより検出される。HPTPβと一致する1つの主要な高分子量バンドがR15E6(レーン2)では見られるが、対照抗体(レーン1)または抗Tie2および抗VEGFR2混合物(レーン3)では見られない。(パネルB)内皮細胞をR15E6(白色ピーク)または1次抗体なしの対照(黒色ピーク)を用いるFACS分析に供する。強力な蛍光シフトは、R15E6が無傷の内皮細胞の表面でHPTPβに結合することを示す。
モノクローナル抗体R15E6がHUVECにおけるTie2受容体活性化を増大させる。Tie2活性化は、実施例4に記載するように、ヒト内皮細胞において測定される。R15E6は、基礎のおよびAng1に誘導される活性化の両方を用量依存的に増大させる。
眼のレーザー処置後14日目の、1μgまたは2μgの抗VE−PTP細胞外ドメイン抗体の硝子体内注射により片眼を処置され、もう一方の眼にビヒクルで同様の処置をされた、C57BL/6マウスにおける脈絡膜血管新生平均面積グラフ表示である。
マウスを75%の酸素雰囲気中にP5〜P12まで閉じ込め大気に戻したときP12に抗VE−PTP細胞外ドメイン抗体の硝子体内注射をした後の、P17日目のC57BL/6マウスの網膜血管新生の平均面積(mm2)を示す。
ビヒクルまたは2μgの抗VE−PTP細胞外ドメイン抗体の硝子体内注射後の酸素誘発網膜症モデルにおけるマウス網膜の代表的な蛍光顕微鏡写真を示す。
マウスを75%の酸素雰囲気中にP5〜P12まで閉じ込め、P12に大気に戻し、1mg/kgの抗VE−PTP細胞外ドメイン抗体をP12、14および16日目に皮下投与した後の、P17日目のC57BL/6マウスの網膜血管新生平均面積(mm2)を示す。
マウスを75%の酸素雰囲気中にP5〜P12まで閉じ込め、P12に大気に戻し、2mg/kgの抗VE−PTP細胞外ドメイン抗体をP12、14および16日目に皮下投与した後の、P17日目のC57BL/6マウスの網膜血管新生平均面積(mm2)を示す。

0022

一般的な定義
この明細書およびそれに続く特許請求の範囲において、いくつかの用語が参照されるが、それらは以下の意味を有すると定義される。

0023

「HPTPβ−ECD結合剤」と「特異的結合剤」という用語は本明細書では交換可能に使用され、HPTPβのTie2デホスホリラーゼ活性を阻害する、HPTPβの細胞外部分並びに本明細書で定義されるその変異体および誘導体に特異的に結合する分子を指す。

0024

「剤(agent)」は、ここでは特に断らない限り「HPTPβ結合剤」を指す。

0025

「HPTPβ−ECDを特異的に結合する」は、本発明の特異的結合剤がHPTPβの細胞外ドメインのエピトープを認識し、他の関連および/または非関連分子に対するよりも高い親和性でそれに結合する能力を指す。特異的結合剤は、タンパク質および/または巨大分子の複雑な混合物において優先的にHPTPβに結合する。特異的結合剤は、好ましくはHPTPβに対し選択的である。「選択的」とは、剤が、他の分子に対し全く不活性であるということではなく、他の関連および/または非関連分子に対するよりもHPTPβに対しはるかに大きい活性を有するという意味である。例えば、選択的剤は、他の関連または非関連分子に対するよりもHPTPβに対し10倍、100倍または1000倍の選択性を示しうる。

0026

「抗HPTPβ−ECD抗体」という用語は、HPTPβの細胞外ドメインに結合する抗体または抗体断片を指す。抗HPTPβ−ECD抗体は、本明細書で定義されるような種類のHPTPβ−ECD結合剤である。

0027

「VE−PTP」という用語は、HPTPβのマウスオーソログを指す。

0028

全てのパーセンテージ比率および割合は、本明細書では、特に断らない限り、重量による。全ての温度は特に断らない限り摂氏(℃)である。

0029

ここでは範囲は1つの特定の値から別の特定の値まで、両端の値を含んで表され得る。例えば、「1mg〜50mg」の範囲には1mgと50mgの特定の値が含まれる。「約」という先行詞は値が近似値であることを意味する。例えば、「約1mg〜約50mg」の範囲とは、値が近似値であることを意味する。さらに、このような範囲が示される場合、「1mg〜50mg」の範囲が含まれる。範囲の両端の値は、互いの関係において、および互いに独立して有意味であることがさらに理解されよう。例えば、「1mg〜50mg」の範囲は「30mg〜40mg」の範囲を含む。

0030

ここでは、「併用で」という用語は2つ以上の予防薬および/または治療薬の使用を指す。「併用で」という用語の使用は、予防薬および/または治療薬が患者に投与される順番を限定するものではない。第1の予防薬または治療薬は、疾病を有したか、有するか、またはそれに感染しやすい患者への第2の予防薬または治療薬の前に(例えば、1分、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、または12週前)、それと同時に、またはその後で(例えば、1分、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週または12週後)に投与され得る。予防薬または治療薬は、本開示の剤が他の剤と共に作用でき、別の方法で投与されるよりも高い利益がもたらされるような順番で、かつ間隔内に、患者に投与される。任意追加の予防薬または治療薬を他の追加の予防薬または治療薬と一緒にあらゆる順番で投与してよい。

0031

「有効量」とは、治療される患者の症状を寛解または予防するか、または生存期間延長する効果のある活性剤またはその併用の量を意味する。有効量は、当技術分野既知の、治療されるヒトまたは動物疾患状態年齢性別および体重などの要因により変わり得る。本明細書では実施例の中で特定の投与レジメンを記載する場合があるが、当業者であれば、投与レジメンは、最適の治療反応を得るために変更され得ることを理解しよう。例えば、用量を何回かに分けて毎日投与してもよいし、治療状況の緊急事態によっては比例的に減量してもよい。さらに、本開示の組成物は、治療量を得るため必要に応じた頻度で投与してよい。治療上有効な量は、当業者であれば、特に本明細書における詳細な開示に鑑み決定する能力が十分ある。

0032

ここでは、「阻害する」または「阻害している」という用語は、統計的に有意かつ測定可能な活性の低下、好ましくは、対照に対し少なくとも約10%の低下、より好ましくは約50%以上の低下、さらに好ましくは約80%以上の低下を指す。

0033

ここでは、「増加させる」または「増加する」という用語は、統計的に有意かつ測定可能な活性の増加、好ましくは、対照に対し少なくとも約10%の増加、より好ましくは約50%以上の増加、さらに好ましくは約80%以上の増加を指す。

0034

「HPTPベータ」または「HPTPβ」はここでは交換可能に使用され、ヒトタンパク質チロシンホスファターゼベータの略語である。

0035

ここでは、「対象」とは個体を意味する。したがって、「対象」は、飼われる動物(例えばネコイヌなど)、家畜(例えばウシウマブタヒツジヤギなど)、実験動物(例えば、マウス、ウサギラットモルモットなど)およびトリを含み得る。「患者」も、霊長類またはヒトなどの哺乳動物を含み得る。ここでは「対象」と「患者」は交換可能に使用される。好ましくは、対象はヒトである。

0036

「低下させる(reduce)」または「低下する」または「低下」などの変化形は、ある事象または特徴(例えば血管漏出)を低下させることを意味する。これは、典型的には何らかの標準または期待値との関係において、言い換えれば相対的であるが、必ずしも標準または相対値に言及する必要はないことが理解される。

0037

「治療」、「治療している」「治療する」などの用語は、宿主の疾患または疾病を緩和する、および/または疾患(例えば血管漏出)関連の特定の特徴または事象を軽減する、阻害する、または除去するなどの所望の薬理学的および/または生理学的効果を得ることを指す。したがって、「治療」という用語には、特に宿主がその疾患にかかる素因を有するがまだその疾患とは診断されていない場合に宿主における疾病の発症を予防すること;その疾病を阻害すること;および/またはその疾病を軽減または逆転することを含む。本発明の方法は疾病予防に関するが、「予防」という用語は、疾患状態が完全に妨害されていることは要しない。むしろ、ここでは、予防という用語は、本発明のHPTPβ−ECD結合剤の投与が疾患発症前に生じ得るように、疾病にかかりやすい集団を同定する当業者の能力を指す。この用語は疾患状態の完全回避は含意しない。

0038

ここでは「癌治療」という用語は、限定ではなく化学療法および放射線療法を含む当技術分野で既知の任意の癌治療を意味する。

0039

ここでは「癌治療」という用語は、限定ではなく化学療法および放射線療法を含む当技術分野で既知の任意の癌治療を意味する。

0040

本明細書の説明と特許請求の範囲を通して、「含む」という用語および「含んでいる」「含む(三人称)」などの変化形は、限定ではなく含むことを意味し、例えば他の添加剤、成分、整数またはステップを除外する意図はない。

0041

本明細書および添付の特許請求の範囲において、単数形の「a」、「an」および「the」は、別途文脈が明確に指示しない限り、複数形の指示物包含する。したがって、例えば、「(単数形の)組成物」への言及は、そのような組成物の2以上の混合物を含む。

0042

「所望の」または「所望により」とは、その後ろに記載された事象又は状況が発生することもしないこともでき、および、該記載は事象又は状況が発生する場合と発生しない場合を含む。

0043

「HPTPβを特異的に結合する」は、本発明の剤がHPTPβの細胞外ドメインのエピトープを認識し、他の関連および/または非関連分子に対するよりも高い親和性でそれに結合する能力を指す。剤は、好ましくはHPTPβに対し選択的である。「特異的」とは、剤が、他の分子に対し全く不活性であるということではなく、他の関連および/または非関連分子に対するよりもHPTPβに対しはるかに大きい活性を有するという意味である。例えば、選択的剤は、他の関連または非関連分子に対するよりもHPTPβに対し10倍、100倍または1000倍の選択性を示しうる。

0044

「エピトープ」という用語は、剤の抗原結合領域の1つ以上において剤に認識され結合される能力のある任意の分子の任意の部分を指す。エピトープは通常、アミノ酸、糖、脂質、ホスホリルまたはスルホニルなどの異なる表面基からなり、ある特定の実施形態では、特異的な3次元構造特徴および/または特異的な電荷特徴を有し得る。本明細書ではエピトープは立体構造でも直線型でもよい。

0045

「ペプチボディー」は、少なくとも1つのペプチドに付着した抗体Fcドメインを含む分子である。ペプチボディーの生産は一般に国際公開第2002/24782号に記載されている。

0046

「断片」は剤の一部分を指す。断片は、剤の望ましい生物学的活性を保持し得、剤自体と見なされ得る。例えば、アミノ末端および/またはカルボキシ末端および/または内部アミノ酸残基欠失している切断されたタンパク質は、そのタンパク質の断片であり、イムノグロブリン分子のFabは該イムノグロブリンの断片である。そのような断片は、直接的な結合(例えばペプチドまたはジスルフィド結合)により、またはリンカーにより、別の分子に結合され得る。

0047

「タンパク質」はここではペプチドとポリペプチドと交換可能に使用される。

0048

本発明のペプチドは、限定ではなく、約3〜約75のアミノ酸、または約5〜約50のアミノ酸、または約10〜約25のアミノ酸を有するアミノ酸配列を含む。ペプチドは、天然または人工的なアミノ酸配列であり得る。

0049

本発明のタンパク質は、当技術分野では周知の、例えば標準的直接的ペプチド合成法を使用して、例えば固相合成により得てよい。遺伝子シーケンスが既知であるか推定できる場合は、そのタンパク質は標準的な組換え法により生産され得る。タンパク質は当業者に知られる様々な方法で単離または精製され得る。標準的な精製法は、塩を用いての沈殿電気泳動クロマトグラフィー法などを含む。

0050

「誘導体」は、挿入、欠失または置換変異体とは異なる何らかの方法で化学的に修飾されている結合剤を含む。例えば、結合剤がタンパク質である場合、カルボキシル末端はNH2などのアミノ基でキャップされ得る。

0051

いくつかの実施形態では、1以上の分子は互いに結合して剤を形成する。例えば抗体断片はリンカーにより結合され得る。一般に、リンカーは主として空間として働くのでその化学構造は重要ではない。ある実施形態では、リンカーは、ペプチド結合により互いに結合するアミノ酸でできている。別の実施形態では、リンカーは、非立体的障害C1〜C6アルキル基などの非ペプチドリンカーである。別の実施形態では、リンカーは、PEGリンカーである。リンカーは、分子上の多くの場所に挿入され得ることをさらに理解されたい。

0052

剤の変異体が本発明の範囲に含まれる。「変異体(単数)」または「変異体(複数)」は、本明細書では非変異体剤のタンパク質またはヌクレオチド配列と実質的に同じタンパク質またはヌクレオチド配列を有し、非変異体剤と同様の活性を有する剤を意味する。タンパク質またはヌクレオチド配列は、本発明が包含する変異体を生じる、置換、欠失、切断、挿入および他の修飾を含むあらゆる方法で改変され得る。そのような操作方法は、当技術分野では周知である。例えば、CurrentProtocols in Molecular Biology (およびアップデート版) Ausubel et al.,Eds(1996), JohnWiley and Sons, New York: Methods in Molecular Biology, Vol.182, In VitroMutagenesis Protocols, 2nd Edition, Barman Ed. (2002), HumanaPress)およびそこに引用される文献を参照されたい。例えば、変異体は、アミノ酸残基が結合剤の既知のアミノ酸配列に挿入、そこから欠失および/またはそこに置換されたペプチドおよびポリペプチドを含む。ある実施形態では、アミノ酸の置換は、変異体の生化学的特性を最小限しか改変しない点において保存的である。他の実施形態では、変異体は、インビボ若しくはインビトロのタンパク質酵素処理化学修飾、または修飾アミノ酸を用いてのタンパク質合成で達成され得る、全長タンパク質の活性断片、化学修飾タンパク質、親和性若しくはエピトープタグまたは蛍光若しくは他の標識部分を付加されて修飾されたタンパク質であり得る。

0053

融合タンパク質も本明細書で企図される。当業者は、既知の方法を用いて、天然型とは異なるが有用であり得る、本発明のタンパク質の融合タンパク質を作製できよう。例えば、融合パートナーは、合成部位から別の部位へのタンパク質の転移を共翻訳的または翻訳後に指令するシグナル(またはリーダーポリペプチド配列であり得る(例えば酵母α因子リーダー)。あるいは、それは本発明のタンパク質の精製または同定を促進するために付加され得る(例えば、ポリHis、Flagペプチドまたは蛍光タンパク質)。

0054

標準的な技法組換えDNAオリゴヌクレオチド合成、および組織培養形質転換(例えば電気穿孔リポフェクション)に使用され得る。酵素反応および精製技法が製造者または業者の仕様書に従って、または当技術分野で一般的に達成されるように、または本明細書に記載されるように、実行される。技法と手順は、一般に、当技術分野で公知の一般的な方法に従い、本明細書全体で引用され論じられる様々な一般的およびより具体的な参照物において記載されるように、実施される。特に断らない限り、本明細書に記載される分析化学、合成有機化学および医薬化学と関連して使用される命名法およびそれらの実験手順および技法は当技術分野で既知であり一般的に使用されているものである。標準的技法は、化学合成化学分析、医薬調製、製剤および送達、および患者治療に使用され得る。

0055

0056

HPTPβ−ECD結合剤
本発明において有用な剤には、限定ではなく、HPTPβの細胞外部分に特異的に結合し、少なくとも1つのHPTPβのホスファターゼ活性を阻害する抗体、タンパク質、ダルピンズ(darpins)、ペプチド、アプタマー、アドネクチン、ペプチボディーまたは核
酸が含まれる。本明細書では「ホスファターゼ活性」は、酵素活性および生物学的活性を含み、生物学的活性はTie2リン酸化を評価して測定される。

0057

本発明において有用な剤は、以下をさらに含む:HPTPβの細胞外部分に結合する抗体またはそれらの抗原結合断片であって、抗体またはその抗原結合断片は少なくとも1つのHPTPβ活性を阻害する。これらの剤は、モノクローナルおよびポリクローナル抗体を含む。剤は、抗体の断片であってもよく、ここで断片は重鎖および軽鎖可変領域を含み、または断片はF(ab’)2であり、または断片はFab、Fv、scFvの二量体または三量体、または抗体由来のジアボディトリアボディまたはテトラボディである。

0058

例えば、剤は、限定ではなく、HPTPβの細胞外部分に結合する抗体または抗体断片;または具体的にはHPTPβのFN3繰り返し体に結合する抗体、またはより具体的にはHPTPβの第1のFN3繰り返し体に結合する抗体であり得る。

0059

剤は、その全容が本明細書に組み込まれている米国特許第7,973,142号に記載されるモノクローナル抗体R15E6をさらに含む。(抗体の産生に使用され得るマウスハイブリドーマ、Balbc脾臓細胞B細胞)は郵便番号20108、米国バージニア州マナサス私書箱1549のアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関ATCC)に2006年5月4日に寄託され、ATCC番号PTA−7580を割り当てられている)(本明細書ではR15E6と呼ばれる))R15E6と実質的に同じ生物学的特徴を有する抗体;R15E6の抗体断片であって、断片は重鎖および軽鎖可変領域を含む;R15E6のF(ab’)2;Fab、Fv、scFvの二量体または三量体;およびR15E6由来のジアボディ、トリアボディまたはテトラボディ。

0060

具体的には、本発明での使用に適する剤は、既知の技法により得られる、単独または他のアミノ酸配列との併用の抗体、抗体断片、その変異体または誘導体である。そのような技法には、限定ではなく、酵素的切断、化学的切断、ペプチド合成または組換えの技法が含まれる。本発明はさらに誘導体剤、例えばペプチボディーを包含する。

0061

したがって、HPTPβ−ECD結合剤の1つの実施形態は抗体であり、別の実施形態はタンパク質であり、さらに別の実施形態はペプチドであり、別の実施形態はダルピンであり、別の実施形態はアプタマーであり、別の実施形態はペプチボディーであり、さらに別の実施形態はアドネクチンであり、別の実施形態は核酸である。いくつかの実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤はモノクローナル抗体であるか、ポリクローナル抗体である。特定の実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は、HPTPβ−ECDに結合できる抗体断片である。好ましくは、HPTPβ−ECD結合剤は、抗体または抗体断片であり、限定ではなくHPTPβの細胞外部分に結合するF(ab’)2、Fab、Fabの二量体、Fv、Fvの二量体、scFv、scFvの二量体、Fabの二量体、Fv、Fvの二量体、scFv、scFvの二量体、Fabの三量体、Fvの三量体、scFvの三量体、ミニボディ、ジアボディ、トリアボディ、テトラボディ、直鎖状抗体、タンパク質、ペプチド、アプタマー、ペプチボディー、アドネクチンまたは核酸を含む。ある特定の実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤はモノクローナル抗体のF(ab’)2である。いくつかの実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は複数のHPTPβ−ECD結合部位を含み、例えばHPTPβ−ECD結合剤は無傷の抗体、またはF(ab’)2、またはFabの二量体、またはFabの三量体である。例えば、いくつかの実施形態ではHPTPβ−ECD結合剤は、同一または別のエピトープで同時に2つのHPTPβ分子に結合でき、それによって該2つのHPTPβ分子を互いに近接させる。別の実施形態ではHPTPβ−ECD結合剤は、同一または別のエピトープで同時に3つのHPTPβ分子に結合でき、それによって該3つのHPTPβ分子を互いに近接させる。別の実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は、ハイブリドーマ細胞株ATCC番号PTA−7680により産生されたモノクローナル抗体である。さらに別の実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は、ハイブリドーマ細胞株ATCC番号PTA−7680により産生されたモノクローナル抗体の抗原結合断片である。さらに別の実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は、ハイブリドーマ細胞株ATCC番号PTA−7680により産生されたモノクローナル抗体と同じまたは実質的に同じ生物学的特徴を有する抗体またはその抗原結合断片である。

0062

本願に開示のHPTPβ−ECD結合剤のどの実施形態も、ビヒクルに共有結合または非共有結合していてよい。「ビヒクル」という用語は、剤の生物学的特性に影響を及ぼす分子を指す。例えば、ビヒクルは、剤の劣化を回避および/または半減期、吸収を増加、毒性を低下、免疫原性を低下、または生物学的活性を増加し得る。例示的ビヒクルには、限定ではなく、イムノグロブリンのFcドメイン;ポリマー、例えば:ポリエチレングリコール(PEG)、ポリリジンデキストラン;脂質;コレステロール群(ステロイドなど);炭水化物デンドリマーオリゴ糖またはサルベージ受容体に結合するペプチドが含まれる。いくつかの実施形態では、ビヒクルはポリエチレングリコール(PEG)であり、他の実施形態ではビヒクルはポリリジンであり、さらに別の実施形態ではビヒクルはデキストランであり、さらに他の実施形態ではビヒクルは脂質である。

0063

それらの全容が本明細書に組み込まれる米国特許第4,640,835号、同第4,496,689号、同第4,301,144号、同第4,670,417号、同第4,791,192号および同第4,179,337号に記載されるような、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールなどの水溶性ポリマー付着物(attachments)。さらに他の当技術分野で既知の有用なポリマーには、モノ
メトキシ−ポリエチレングリコール、デキストラン、セルロースまたは他の糖質系ポリマー、ポリ(N−ビニルピロリドン)−ポリエチレングリコール、プロピレングリコールホモポリマーポリ酸プロピレンエチレンオキシドコポリマーポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)およびポリビニルアルコール、並びにこれらのポリマーの混合物が含まれる。特に好ましいのは、ポリエチレングリコール(PEG)サブユニットで共有結合的に修飾されたペプチボディーである。水溶性ポリマーは、特定の位置、例えばペプチボディーのアミノ末端、またはポリペプチドの1以上の側鎖にランダムに結合し得る。剤、例えばペプチボディーおよび具体的にはヒト化抗体治療能力を向上させるためのPEGの使用が米国特許第6,133,426号に記載されている。本発明はまた、ペプチドおよび/または剤のビヒクル部分(portion)の誘導体化も企図する。そのような誘導体は、剤の溶解性、吸収、生物学的半減期などを改良し得る。部分(moieties)は代わりに剤の任意の望ましくない副作用などを排除または緩和し得る。

0064

「抗体」(Ab)という用語は、本明細書では、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多特異性抗体(例えば二特異性抗体)、一本鎖抗体、例えば、ラマおよびラクダ由来の抗体、所望の生物学的活性、例えば抗原結合活性を示す限り抗体断片、例えば、可変領域および/または定常領域断片を含む。「イムノグロブリン」(Ig)という用語は、ここでは「抗体」と交換可能に使用される。

0065

「抗原結合断片」は、本明細書では、HPTPβの一部分に結合し少なくとも1つのHPTPβのホスファターゼ活性を阻害する剤の断片である。

0066

基本の4本鎖抗体ユニットは、2本の同一の軽(L)鎖と2本の同一の重(H)鎖で構成されるヘテロ四量体糖タンパク質である(IgM抗体は、追加のJ鎖と呼ばれるポリペプチドと共に、5つの基本ヘテロ四量体ユニットからなるので、10個の抗原結合部位を含むが、分泌されたIgA抗体重合して、J鎖と共に塩基性4本鎖ユニット2〜5つを含む多価の集合を形成し得る)。IgGの場合、4本鎖ユニットは一般に約150キロダルトン(kDa)である。各L鎖は1つのH鎖に1つの共有結合的ジスルフィド結合で連結され、2本のH鎖は、H鎖イソタイプによって、互いに1以上のジスルフィド結合で連結されている。各H鎖とL鎖は、規則的な間隔で鎖内ジスルフィド架橋を有する。各H鎖はN末端可変ドメイン(VH)と、それに続いてα鎖γ鎖のそれぞれは3つの定常ドメイン(CH)を、μイソタイプとεイソタイプは4つのCHドメインを有する。各L鎖は、N末端に可変ドメイン(VL)と、それに続く定常ドメイン(CL)を他端に有する。VLはVHと整列し、CLは重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)と整列する。特定のアミノ酸残基が軽鎖重鎖可変ドメインの界面を形成すると考えられている。VHとVLの対合は共に1つの抗原結合性部位を形成する。抗体の異なるクラスの構造と特性については、例えばBasicand Clinical Immunology, 8th edition, Daniel P. Stites, AbbaI.
Terr and Tristram G. Parslow (eds.), Appleton & Lange, 1994の71ページ第6章を参照されたい。

0067

どの脊椎動物種由来のL鎖も、定常ドメインのアミノ酸配列によって、明白に区別できるカッパラムダと呼ばれる2種類のうち1つに割り当てられる。重鎖定常ドメイン(CH)のアミノ酸配列により、イムノグロブリンは5つの別々のクラスまたはイソタイプに割り当てられ得る。イムノグロブリンには5つのクラス:IgAIgDIgE、IgGおよびIgMがあり、それぞれアルファデルタイプシロンガンマおよびミューと命名された重鎖を有する。ガンマとアルファのクラスは、CH配列および機能の比較的マイナーな差に基づいてさらにサブクラスに分けられ、例えば、ヒトは次のサブクラスを発現する:IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2。

0068

ラクダ科を構成する、例えばラマ、ラクダおよびヒトコブラクダは、軽鎖が欠失しているうえにCH1ドメインも欠失している独特の種類の抗体を有する(Muyldermans,S., Rev. Mol. Biotechnol., 74, 277-302 (2001))。これら重鎖抗体の可変領域は、VHHまたはVHHと命名され、機能性イムノグロブリン由来の入手可能な最小(15kDa)の無傷の抗原結合断片を構成している。

0069

「可変」という用語は、可変ドメインのある特定のセグメントの配列が抗体間で大きく異なる事実を指す。Vドメインは抗原結合を媒介し、特定の抗体の抗原に対する特異性を定める。しかし、可変性は可変ドメインの110個のアミノ酸全長にわたって均等に分布しているわけではない。代わりに、V領域は、各9〜12アミノ酸長と短い高可変性の「超可変領域」と呼ばれる領域により分離された、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる比較的可変性のない15〜30個のアミノ酸の伸長部からなる。天然のの重鎖および軽鎖の可変ドメインはそれぞれ、4つのFRを含み、主としてβシート構造をとり、該βシート構造を接続し場合によっては一部を形成しているループを形成する3つの超可変領域により接続されている。各鎖の超可変領域はFRにより互いに近接近しており、他方の鎖の超可変領域と共に抗体の抗原結合部位の形成に貢献する。定常ドメインは抗体の抗原結合に直接は関与しないが、抗体依存性細胞毒性ADCC)における抗体の関与など様々なエフェクター機能を呈する。

0070

「超可変領域」という用語は本明細書では抗原結合を担う抗体のアミノ酸残基を指す。超可変領域は一般に、「相補性決定領域」または「CDR」由来のアミノ酸残基(例えばVLのだいたい残基24〜34(LI)、50〜56(L2)および89〜97(L3)の周り、およびVHのだいたい1〜35(HI)、50〜65(H2)および95〜102(H3)の周り;Kabatet al., Sequences of Proteins of Immunological Interest,
5thEd. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md.(1991))および/または「超可変ループ」由来の残基を含む。

0071

「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書では実質的に均質な抗体の母集団から得られた抗体を指し、すなわち、母集団を構成する個々の抗体は、ごく少量で存在し得る可能な天然の突然変異を除き同一である。異なるエピトープに対する異なる抗体を含むポリクローナル抗体の調製とは対照的に、各モノクローナル抗体は単一のエピトープすなわち単一の抗原決定基に対する。その特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の抗体に汚染されることなく合成され得るという点が利点である。「モノクローナル」という修飾語は、何らかの特定の方法で抗体を産生することを要するとみなしてはならない。例えば、本発明で有用なモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法で調製してもよいし、細菌、真核生物の動物または植物の細胞において組換えDNA法を用いて作製してもよい(例えば米国特許第4,816,567号を参照)。「モノクローナル抗体」は、ファージ抗体ライブラリから利用可能な技法、例えばClacksonet al., Nature, Vol. 352, pp. 624-628 (1991)を利用して単離してもよい。

0072

モノクローナル抗体は、本明細書では、重鎖および/または軽鎖の一部分が特定の種由来の抗体の対応する配列と同一か類似であるか、または特定の抗体クラスまたはサブクラスに属し、鎖(複数可)の残りの部分が別の種由来の抗体の対応する配列と同一か類似であるか、または別の抗体クラスまたはサブクラスに属する「キメラ」抗体、並びに所望の生物学的活性を示す限りそのような抗体の断片を含む(米国特許第4,816,567号およびMorrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81, 6851- 6855 (1984)を参照
)。

0073

「抗体断片」は、多量体抗体の一部分、好ましくは無傷の抗体の抗原結合または可変領域を含む。抗体断片の例には、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fabの二量体および三量体、Fv、scFv、ミニボディ;ジアボディ、トリアボディおよびテトラボディ;直鎖状抗体(Hudsonet al., Nature Med. 9, 129-134 (2003)を参照)が含まれる。

0074

「Fv」は最小の抗体断片であり完全な抗原結合部位を含む。この断片は、緊密に非共有結合した1つの重鎖と1つの軽鎖可変領域ドメインの二量体からなる。これらの2つのドメインの折り畳みから、アミノ酸残基を抗原結合に寄与して抗体に抗原結合特異性を与える6つの可変ループ(H鎖とL鎖からそれぞれ3つずつ)が出ている。しかし、1個の可変ドメイン(またはある抗原に特異的なCDRを3つだけ含むFvの半分)であっても抗原を認識し結合する能力があるので、Fvの定義に含まれる。

0075

一本鎖可変断片(scFv)は、イムノグロブリンの重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)が10〜約25アミノ酸長の短いリンカーペプチドで連結された融合タンパク質である。リンカーは通常、溶解性のためのセリンまたはスレオニンのみならず柔軟性のためのグリシンにも富み、VHのN末端をVLのC末端と、またはその逆のいずれかを連結できる。このタンパク質は、定常領域の除去とリンカーの導入にもかかわらず、もとのイムノグロブリンの特異性を保持している。

0076

二価(divalentまたはbivalent)の一本鎖可変断片(di−scFv、bi−scFv)が2つのscFvを結合することにより設計され得る。このことは、2つのVHと2つのVL領域を有する単一のペプチド鎖を生産しタンデムscFvを得ることにより実施され得る。別の可能性は、2つの可変領域を共に折り畳むには短すぎるリンカーペプチド(約5アミノ酸)を用いてscFvを作製しscFvを二量体化させることである。このタイプはジアボディとして知られる。ジアボディは、対応するscFvよりも40倍まで低い解離定数を有することが知られ、これは標的に対しはるかに高い親和性を有することを意味する。したがって、ジアボディ薬物は他の抗体医薬よりもはるかに低用量で投与でき、インビボではるかに高い特異性で腫瘍を標的化する能力がある。さらに短いリンカー(1または2つのアミノ酸)は、いわゆるトリアボディまたはトリ(トライ)ボディと呼ばれる三量体の形成をもたらす。テトラボディは、標的に対しジアボディよりもはるかに高い親和性を示すことが知られ、それが示されている。

0077

「ヒト化抗体」または「ヒト抗体」は、非ヒト種(例えばマウス)由来の重鎖および軽鎖可変領域の配列を含むが、少なくともVHおよび/またはVL配列の一部分はより「ヒト様」に、すなわちヒト生殖系の可変配列に類似して改変されている抗体を指す。ヒト化抗体の1つのタイプはCDRグラフト化抗体であり、ヒトCDR配列が非ヒトVHおよびVL配列に導入されて、対応する非ヒトCDR配列と置き換わっている。キメラ、CDRグラフト化およびヒト化抗体を作製する方法は当業者には既知である(例えば米国特許第4,816,567号および同第5,225,539号を参照)。ヒト抗体を作製する1つの方法ではトランスジェニックマウスなどのトランスジェニック動物を使用する。これらのトランスジェニック動物は、それら自体のゲノムに挿入されたヒト抗体産生ゲノムの相当な部分を含み、動物自体の内在性の抗体産生は抗体産生において不十分にされている。そのようなトランスジェニック動物を作製する方法は、当技術分野では既知である。そのようなトランスジェニック動物は、XenoMouse.RTM.技法を使用して、または「小遺伝子座(minilocus)」法を使用して作製してよい。XenoMice.RT
M.を作製する方法は米国特許第6,162,963号、同第6,150,584号、同第6,114,598号および同第6,075,181号に記載されている。「小遺伝子座」方を使用してトランスジェニック動物を作製する方法は、米国特許第5,545,807号、同第5,545,806号、同第5,625,825号および国際公開第93/12227号に記載されている。

0078

非ヒト抗体ヒト化は近年ルーチンになり、今や当業者に既知である。例えばXoma社、Aries社、Medarex社、PDL社およびCambridgeAntibody Technologies社などのいくつかの企業がヒト化抗体を作製するサービスを提供している。ヒト化プロトコルは、例えば、KipriyanovandLe Gall, Molecular Biotechnol., Vol. 26, pp. 39-60 (2004), Humana Press,Totowa,N.J.; Lo, MethodsMol. Biol., Vol. 248, pp. 135-159 (2004), HumanaPress,Totowa, N.J.; Wu et al., J. Mol. Biol., 294, pp. 151-162 (1999)などの技術文献に広く記載されている。

0079

ある特定の実施形態では、本発明において有用な抗体は、ハイブリドーマ細胞株以外の細胞株において発現され得る。特定の抗体をコードする配列を、例えばポリヌクレオチドをウイルス(またはウイルスベクター)内に包み宿主細胞にウイルス(またはベクター)を形質導入する、または米国特許第4,399,216号、同第4,912,040号、同第4,740,461号および同第4,959,455号に例示されるような当技術分野で既知の形質移入手順を含む、ポリヌクレオチオドを宿主細胞に導入する既知の方法により、適当な哺乳動物宿主細胞の形質転換に使用してよい。使用される形質転換手順は形質転換される宿主により得る。異種性ポリヌクレオチオドを哺乳動物細胞に導入する方法は当技術分野で既知であり、限定ではなく、デキストラン媒介形質移入、カルシウムリン酸沈殿、ポリブレン媒介形質移入、原形質体融合、電気穿孔、ポリヌクレオチド(複数可)のリポソーム内への封入、核酸と正に帯電した脂質の混合、およびDNAの核への直接的マイクロインジェクションが含まれる。

0080

抗体の重鎖定常領域、重鎖可変領域、軽鎖定常領域または軽鎖可変領域、またはその断片のアミノ酸配列をコードする核酸分子を、所望により適当に組み合わせて、標準的なライゲーション法を用いて適切な発現ベクターに挿入する。抗体重鎖または軽鎖定常領域は、適切な可変領域のC末端に付けられ結合されて発現ベクターにされ得る。ベクターは、典型的には使用する特定の宿主細胞において機能的であるように選択される(すなわち、ベクターは宿主細胞の機構適合するので遺伝子の増幅および/または遺伝子発現が生じ得る)。発現ベクターの概説については、MethodsEnzymol. Vol. 185 (Goeddel, ed.), 1990, Academic Pressを参照されたい。

0081

特異的結合剤の特定
適切な選択的結合剤は、当技術分野で既知の様々な技法を用いて特定され得る。例えば、候補剤は、HPTPβへの結合についてスクリーニングされ得、および活性についてスクリーニングされ得る。一般に、候補剤は、最初に結合ついてスクリーニングされ、選択的結合を示すものは次いでTie2のHPTPβ媒介脱リン酸化を阻害する能力を決定するスクリーニングに供される。しかし、場合によっては、候補剤は最初にインビトロで活性をスクリーニングされる。

0082

結合活性の決定
特異的結合剤の特定に使用される適切なアッセイの選択は、スクリーニングされる候補剤の性質による。当業者であれば、特定の候補剤の適切なアッセイを選択できよう。

0083

例えば、候補が抗体またはFc部分を有するペプチボディーである場合、実施例3Bに記載するようなFACS分析により、HPTPβを発現する細胞に結合する能力に基づき候補剤が選択できる。細胞は、内在的にHPTPβを発現してもよいし、遺伝子操作されてHPTPβを発現してもよい。

0084

アプタマーなどの他の候補剤については、他の技法が当技術分野で知られている。例えば、HPTPβに特異的に結合するアプタマーは、SELEX(試験管進化法)として知られる、反復回のインビトロの選択を通じて特異的なアプタマーを選択する技法を用いて選択され得る。

0085

ウエスタンブロットによる阻害剤の活性決定
実施例4に例示されるように、1つの適切なアッセイではHUVECが無血清培地において様々な濃度の候補剤の存在または不存在下で培養され、細胞溶解物が調製され、Tie2抗体を用いて免疫沈降され、ポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離され、PVDF膜に転写される。膜に結合した免疫沈降されたタンパク質は次いで連続的ウエスタンブロットに供され、抗ホスホチロシン抗体を用いてTie2リン酸化を定量化し、次いでTie2抗体を用いて全Tie2を定量化する。Tie2リン酸化は、抗ホスホチロシンシグナルの全Tie2シグナルに対する比率として表す。抗ホスホチロシンシグナルのレベルのほうが大きいことは、候補剤によりHPTPβがより阻害されていることを示す。

0086

スクリーニングされ得る候補剤は、限定ではなく、植物または動物の抽出物などの天然物を含む既知の剤のライブラリ、タンパク質、限定ではなくランダムペプチドライブラリおよびコンビナトリアルケミストリー由来のD体またはL体アミノ酸でできた分子ライブラリのメンバーを含むペプチド、限定ではなくポリクローナル、モノクローナル、キメラ、ヒト、一本鎖抗体、Fab、F(ab)2およびFab発現ライブラリ断片およびそのエピトープ結合断片を含む抗体を含む生物学的活性分子を含む。

0087

ここでは「抗体断片」は、限定ではなく、抗体由来のF(ab’)2、Fabの二量体または三量体、Fv、scFvまたはジアボディ、トリアボディまたはテトラボディを含む。

0088

本願を通して、様々な刊行物が参照される。これらの刊行物の開示は、技術水準をさらに十分に記載するために、その全容がここで本願に参照により組み込まれる。

0089

血管内皮全血管の内側を覆い、血漿および白血球細胞血流への出入りを制御する非血栓形成性表面を形成している。無活動性内皮は数か月〜数年の速さで代謝回転し、血管新生の活性化後にのみ増殖する。無活動性内皮の欠失は、炎症、粥状動脈硬化症再狭窄、血管新生および様々なタイプの脈管障害などの状態の一般的な特徴である。

0090

血管形成および血管新生は、健康な成体では下方制御されており、女性生殖系器官を除き、低酸素症または炎症などの微小環境要因により血管新生が誘発される場合の病理にほぼ排他的に関連する。これらの血管新生に関連するまたは誘発される病理プロセスは、癌、乾癬黄斑変性症糖尿病性網膜症血栓症および関節炎および粥状動脈硬化症を含む炎症性疾患などの多様な疾患を含む。しかし、ある特定の場合には、不十分な血管新生により、虚血性心疾患や癇前症などの疾患につながり得る。

0091

無活動性血管内皮は、血漿および細胞が血流路から下の組織に通過するのを制御する緊密なバリアを形成する。内皮細胞は、特定の細胞内構造シグナル伝達複合体に連結される接合型膜貫通タンパク質により互いに接着している。内皮層休止状態から活性状態移行することができ、内皮が活性化すると、接着分子が発現する。この内皮活性化は、血管形成、炎症および炎症関連疾患が開始する要件である。

0092

Tie−2は、内皮分化を制御する内皮細胞に独占的に発現する受容体様チロシンキナーゼである。Tie−2は、刺激性リガンドのアンジオポエチン−1(Ang−1)に結合しこれにより活性化され、Ang−1は、Tie−2受容体の自己リン酸化を促進し、内皮細胞生存率を促進し基底膜の溶解を回避して血管構造を安定化することになる一連の事象をもたらす。したがって、Tie−2の活性化は、無活動性の無傷の血管内皮を維持することで血管系の漏出減弱化する方法である。Tie−2活性化は、Tie−2に競合的に結合してTie−2のリン酸化を妨害するAng−1拮抗作用を示すAng−2により阻害される。Ang−2のレベル上昇は、炎症性疾患、とりわけ敗血症、狼瘡炎症性腸疾患および癌などの転移性疾患と関連があることがわかっている。

0093

高Ang−2レベルの持続中、内皮には開裂破断が生じ、血管漏出症候群が引き起こされる。血管漏出症候群は、組織および肺の浮腫などの命にかかわる結果となる。多くの疾患状態にとって、上昇したAng−2レベルは、疾患状態や病状が存在することの明白なマーカーである。疾患状態が解消されると、Ang−1/Ang−2のバランス回復し、血管内皮は安定化する。Ang−1とAng−2の正常なバランスが中断されている状態において、本開示の剤は、ヒトタンパク質チロシンホスファターゼ−β(HPTP−β)の阻害を通じてリン酸化Tie−2の脱リン酸化を阻害することでTie−2シグナル伝達を増幅することが見出されている。さらに、本開示の剤は、非常に制御されたやり方で量を変えて使用してTie−2シグナル伝達量を増加させることができ、それによってTie−2増幅レベルを決定できる。

0094

本開示は、血管漏出症候群の患者を治療する方法を提供し、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。本開示の組成物は、1以上の薬剤的に許容可能な賦形剤も含んでよい。

0095

ここでは、HPTPβ−ECD結合剤を含む組成物が開示され、該組成物は、開示の病状、病気、傷害の治療、治療過程、細胞治療などに有用である。

0096

1つの実施形態では、方法は、炎症性疾患または状態に苦しむ患者の血管漏出を治療することを含み、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。別の実施形態は、身体外傷に苦しむ患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。1つの特定の実施形態では、外傷は手術外傷である。1つの実施形態では、方法は、ショックに苦しむ患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。

0097

特定の実施形態は、出血後のショック、外傷後のショックまたは敗血症性ショックを含む。本開示は、成人呼吸促迫症候群の患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することにより、該患者を治療する方法も提供する。別の実施形態は、急性肺傷害に苦しむ患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。癌の転移と細菌およびウィルス感染症は以下に記載する。

0098

いくつかの実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は、予防的に投与され、患者を血管漏出の危険にさらす事象が起きる前に患者の血管系を安定化させる。1つの実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤は、予防的に投与され、手術前に患者の血管系を安定化させる。さらに別の実施形態は、患者における血管漏出症候群を予防する方法であって、化学療法を受ける前に患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を投与する。別の実施形態は、ショックの危険がある患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を投与することを含む。

0099

本開示のHPTPβ−ECD結合剤は、ヒトおよび動物における腫瘍の転移を予防、減衰最小限化、制御および/または減少させるのに使用してよい。本開示のHPTPβ−ECD結合剤は原発腫瘍の増殖速度遅滞にも使用できる。したがって、ここに開示する剤は、1以上の薬物または他の薬剤との併用治療の一部として投与できる。併用治療の一部として使用される場合、本開示の剤による転移の低減と原発腫瘍増殖の減少により、患者の治療に使用されている任意の薬剤的または薬物療法がより有効かつ効率的に使用できる。さらに、本開示の剤により転移を制御することで、対象は疾患を1か所集中する大きな能力が与えられる。

0100

したがって、本開示の1つの実施形態は、患者の癌を治療する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。別の実施形態は、癌患者における転移を予防する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、癌患者における腫瘍転移を最小限化する方法であって、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。本明細書では、悪性腫瘍の転移を予防するかまたは腫瘍増殖速度を低下させる方法を開示する。したがって、別の実施形態は、悪性腫瘍を有すると診断された患者を治療する方法であり、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。別の実施形態は、悪性腫瘍を有すると診断された患者の転移を予防する方法であり、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、腫瘍を有すると診断された患者の腫瘍増殖速度を低下させる方法であり、該方法は、患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤またはその薬剤的に許容可能な塩を含む組成物を投与することを含む。

0101

以下は、本開示の方法および組成物により治療され得る癌の非限定的な例である:白血病、例えば、慢性骨髄性白血病急性リンパ芽球性白血病、急性小児骨髄性白血病成人急性骨髄性白血病有毛細胞白血病;リンパ腫、例えば、バーキットリンパ腫ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫皮膚T細胞リンパ腫中枢神経系リンパ腫;星状細胞腫、例えば、小脳星状細胞腫、小児星状細胞腫、毛様細胞星状細胞腫、びまん性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、グリオーム、乏突起膠腫、大脳星状細胞腫視覚路神経膠腫および視床下部神経膠腫、脳幹神経膠腫、視覚路、視床下部神経膠腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫;癌、例えば、胸腺腫胸腺癌扁平上皮癌皮膚癌メルケル細胞癌副腎皮質癌、副腎皮質癌、基底細胞癌肉腫、例えば、横紋筋肉腫肉腫、ユーイング肉腫カポジ肉腫軟部組織肉腫、子宮肉腫骨肉腫、骨の悪性線維性組織球腫虫垂癌;肝外胆管癌膀胱癌骨癌唾液腺癌;脳腫瘍;小児中枢神経系非定型奇形腫様腫瘍/棒状体腫瘍;中枢神経系胚性腫瘍;頭蓋咽頭腫上衣芽腫;上衣腫;髄芽腫;髄上皮腫;中間分化の松果体実質腫瘍;テント原始神経外肺葉性腫瘍腫瘍および松果体芽腫;脳および脊髄の腫瘍;乳癌気管支癌カルチノイド腫瘍消化器カルチノイド腫瘍;中枢神経系胚性腫瘍;子宮頸癌;小児脊索腫慢性骨髄増殖性疾患結腸癌結腸直腸癌;頭蓋咽頭腫;性腺外胚細胞腫瘍精巣胚細胞腫瘍;網膜芽細胞腫胆嚢癌(gastric/stomach)癌;消化器
カルチノイド腫瘍;胃腸間質性腫瘍(gist);頭蓋外胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛腫瘍;膠芽腫;頭部および頸部の癌;肝細胞(肝臓)癌;ランゲルハンス細胞組織球症下咽頭癌島細胞腫瘍腎臓腎細胞)癌;咽頭癌口唇および口腔の癌;肝臓癌非小細胞肺癌小細胞肺癌中皮腫;原発不明の転移性扁平上皮癌;口腔(mouth)癌;小児多発
内分泌腫瘍症;多発性骨髄腫形質細胞腫瘍;菌状息肉症骨髄異形成症候群;多発性骨髄腫;慢性骨髄増殖性疾患;鼻腔および副鼻腔癌;神経芽細胞腫;口腔(oral)癌;中咽頭癌卵巣癌、例えば、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性腫瘍;膵癌;島細胞腫瘍;乳頭腫甲状腺癌副甲状腺癌;陰茎癌;食道癌;咽頭癌;鼻咽頭癌;褐色細胞腫;松果体実質腫瘍;下垂体腫瘍;形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫;胸膜肺芽腫前立腺癌直腸癌;腎細胞(腎臓)癌;腎盂および尿管の癌;セザリー症候群;皮膚癌(非メラノーマ性);皮膚癌(黒色腫);眼内黒色腫;悪性黒色腫、小腸癌;転移性扁平上皮頸癌;胃(stomach/gastric)癌;睾丸癌;咽頭癌;腎盂および尿管の移行細胞癌;妊娠性絨毛腫
瘍;尿道癌;子宮内膜子宮癌癌;外陰癌;ワルデンストロームマクログロブリン血症;およびウィルムス腫瘍

0102

HPTPβ−ECD結合剤は、1以上の化学療法剤と併用で投与できる。

0103

「化学療法剤」または「化学療法化合物」は、癌治療に有用な化学物質である。本明細書に開示のHPTPβ−ECD結合剤と併用で使用され得る化学療法癌治療剤は、限定ではなく、分裂阻害剤(ビンカアルカロイド)を含む。これらには、ビンクリスチンビンブラスチンビンデシンおよびナベルビン商標)(ビノレルビン−5’−ノルアナイドロブラスチン)(noranhydroblastine)が含まれる。さらに他の実施形態では、化学療法癌治療剤は、カンプトテシン化合物などのトポイソメラーゼI阻害剤を含む。本明細書では「カンプトテシン化合物」は、カンプトサール(商標)(イリノテカンHCL)、Hycamtin(商標)(トポテカンHCL)および他のカンプトテシン由来の化合物およびその類似体を含む。本開示の方法と組成物において使用され得る別の化学療法癌治療剤のカテゴリーは、エトポシド、テニポシドおよびミトポドジドなどのポドフィロトキシン誘導体である。本開示は、腫瘍細胞における遺伝子材料アルキル化する、アルキル化剤として知られる他の化学療法癌治療剤をさらに包含する。これらは、限定ではなく、シスプラチンシクロホスファミドナイトロジェンマスタードトリメチレンチオホスホルアミドカルムスチンブスルファンクロランブシル、ベルスチン、ウラシルマスタードクロマファジン(chlomaphazin)およびダカルバジンを含む。本開示は、化学療法剤としての代謝拮抗剤を包含する。これらのタイプの剤の例は、シトシンアラビノシドフルオロウラシルメトトレキサートメルカプトプリンアザチオプリム(azathioprime)およびプロカルバジンを含む。本開示の方法と組成物において使用され得る追加のカテゴリーの化学療法癌治療剤は、抗生物質を含む。例として、限定ではなく、ドキソルビシンブレオマイシンダクチノマイシンダウノルビシンミトラマイシンマイトマイシンマイトマイシンCおよびダウノマイシンが含まれる。これらの化合物の多数のリポソーム製剤が市販されている。本開示は、限定ではなく、抗腫瘍抗体、ダカルバジン、アザシチジンアムサクリンメルファラン、VM−26、イホスファミド、タキソールとその誘導体、L−アスパラギナーゼミトキサントロン、IF−2、ゲムシタビン、エルロチニブ、ドキシル、イリノテカンおよびベバシズマブを含む他の化学療法癌治療剤をさらに包含する。

0104

本開示のHPTPβ−ECD結合剤との併用で使用され得る他の抗癌剤には、限定ではなく以下が含まれる:アシビシンアクラルビシンアコダゾール塩酸塩アクロニンアドレシン、アルデスロイキンアルトレタミンアンマイシン(ambomycin)、酢
酸アメタントロンアミノグルテチミドアナストロゾールアントラマイシン、アスペルリン、アザシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタットベンゾデパ、ビカルタミド、ビサントレン塩酸塩、ビスナフィドジメシラート、ビセレシン、ブレオマイシン硫酸塩、ブレキナナトリウムブロピリミン、カクチノマイシンカルステロンカラセミド、カルベチマー(carbetimer)、カルボプラチン、カルビシン塩酸塩、カルゼレシン、セデフィンゴールシロールマイシン(cirolemycin)、クラドリビンクリス
トールメシレートシタラビンダウノルビシン塩酸塩デシタビン、デキソルマプラチン、デザグアニン、デザグアニンメシレート、ジアジオンドセタキセルドキソルビシン塩酸塩、ドロキシフェンクエン酸ドロキシフェン、プロピオン酸ドロモスタノロン、ズアゾマイシン、エダトレキサート、エルフォミチン(eflomithine)塩酸塩、エルサ
ミトルシン、エンロプラチン、エンプロマート、エピプロピジン、エピルビシン塩酸塩、エルブロゾール、エソルビシン塩酸塩、エストラムスチンエストラムスチンリン酸ナトリウムエタニダゾール、リン酸エトポシド、エトプリンファドロゾール塩酸塩、ファザラビンフェンレチニドフロクスウリジンリン酸フルダラビン、フルロタビン、ホスキドン、ホストリエシンナトリウムゲムシタビン塩酸塩ヒドロキシ尿素イダルビシン塩酸塩イルホシン、インターロイキン2(組換えインターロイキン2すなわちrIL2を含む)、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンα−n1、インターフェロンα−n3、インターフェロンβ−1a、インターフェロンγ−1b、イプロプラチン、イリノテカン塩酸塩ランレオチド酢酸塩レトロゾール酢酸ロイプロリドリアロゾール塩酸塩、ロメトレソールナトリウム、ロムスチン、ロソキサントロン塩酸塩、マソプロコール、マイタンシン、メクロレタミン塩酸塩、酢酸メゲストロール酢酸メレンゲストロール、メノガリル、メトトレキサートナトリウム、メトプリン、メツレデパ、ミチンドミド、ミトカルシン、ミトクロミン、ミトギリン、ミトマルシン(mitomalcin)、ミトスペル(mitosper)、ミトタン、ミトキサントロン塩酸塩、ミコフェノール酸、ノコダゾール、ノガラマイシン、オルマプラチン、オキシスラン、パクリタキセル、ペガスパルガーゼ、ぺリオマイシン、ペンタムスチン、ペプロマイシン硫酸塩、ペルホスファミド、ピポブロマンピポスルファンピロキサントロン塩酸塩、プリカマイシン、プロメスタンポルフィマーナトリウムポルフィロマイシンプレニムスチン、プロカルバジン塩酸塩、ピューロマイシン、ピューロマイシン塩酸塩、ピラゾフリンリボプリン、ログレチミド、サフィンゴール、サフィンゴール塩酸塩、セムスチン、シムトラゼン、スパルホサートナトリウム、スパルソマイシンスピロゲルマニウム塩酸塩、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレプトニグリンストレプトゾシン、スロフェヌルタリソマイシン、テコガランナトリウム、テガフールテロキサントロン塩酸塩、テモポルフィン、テロキシロンテストラクトンチアミプリン、チオグアニンチオテパチアゾフリンチラパザミントレミフェンクエン酸塩酢酸トレストロン、リン酸トリシリビン、トリメトレキサートグルクロン酸トリメトレキサート、トリプトレリン、ツブロゾール塩酸塩、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、ビンブラスチン硫酸塩、ビンクリスチン硫酸塩、ビンデシン硫酸塩、硫酸ビネピジン、硫酸ビングリシナート、硫酸ビンロイロシン、酒石酸ビノレルビン、硫酸ビンロシジン、硫酸ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチンゾルビシン塩酸塩。他の抗癌剤は、限定ではなく、以下を含む:20−epi−1,25ジヒドロキシビタミンD3、5−エチニルウラシルアビラテロン、アクラルビシン、アシルフルベン、アデシペノール、アドゼレシン、アルデスロイキン、ALL−TKアンタゴニスト、アルトレタミン、アンバムスチン、アミドクスアミホスチンアミノレブリン酸アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、アンドログラホリド血管新生阻害剤、アンタゴニストD、アンタゴニストG、アンタレリックス、抗背側化形態形成タンパク質−1、抗アンドロゲン薬、前立腺癌、抗エストロゲン剤抗新生物薬アフィジコリングリシナート、アポトーシス遺伝子調節物質アポトーシス調節物質、アプリン酸、ara−CDP−DL−PTBA、アルギニンデアミナーゼ、アスラクリン、アタメスタン、アトリムスチン、アキシナスタチン1、アキシナスタチン2、アキシナスタチン3、アザセトロン、アザトキシン、アザチロシンバッカチンIII誘導体バラノール、バチマスタット、BCR/ABLアンタゴニスト、ベンゾクロリンベンゾイルスタウロスポリンβラクタム誘導体、βアレチン、ベタクラマイシンB、ベツリン酸、bFGF阻害剤、ビカルタミド、ビサントレン、ビサジリジニルスペルミン(bisaziridinylspermine)、ビスナフィド、ビストラテンA、ビセレシン、ブレフラート、ブロピリミ
ン、ブドチタン(budotitane)、ブチオニンスルホキシミンカルシポトリオールカルホスチンC、カナリアポックスIL−2、カペシタビンカルボキサミド−アミノ−トリアゾールカルボキシアミドトリアゾール、CaRestM3、CARN700、軟骨由来阻害剤、カルゼレシン、カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS)、カスタノスペルミン、セクロピンB、セトロレリックス、クロリン(chlorlns)、クロロキノキサリンスルホンアミドシカロスト、cis−ポルフィリン、クラドリビン、クロミフェン類似体、クロトリマゾールコリスマイシンA、コリスマイシンB、コンブレタスタチンA4、コンブレタスタチン類似体、コナゲニンクランベシジン816、クリスナトール、クリプトフィシン8、クリプトフィシンA誘導体、クラシンA、シクロペンタントラキノンシクロプラタム(cycloplatam)、シペマイシン、シタラビンオクホスファート細胞溶解
子、シトスタチン、ダクリキシマブ(dacliximab)、デシタビン、デヒドロジデムニンB、デスロレリン、デキサメタゾン、デキシホスファミド(dexifosfamide)、デクスラゾ
キサン、デクスベラパミル、ジアジクオン、ジデムニンB、DIDOX、ジエチルノルスペルミン、ジヒドロ−5−アザシチジン、ジヒドロタキソール、9−,ジオキサマイシン、ジフェニルスピロムスチン、ドセタキセル、ドコサノールドラセトロン、ドキシフルリジン、ドロキシフェン、ドロナビノールデュオカルマイシンSA、エブセレンエコムスチン、エデルホシン、エドレコロマブエフロルニチン、エレメン、エミテフル、エピルビシン、エプリステリド、エストラムスチン類似体、エストロゲンアゴニストエストロゲンアンタゴニスト、エタニダゾール、リン酸エトポシド、エキセメスタン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フィルグラスチムフィナステリドフラボピリドールフレゼラスチン、フルアステロンフルダラビンフルオロダウノルニシン(fluorodaunorunicin)塩酸塩、ホルフェニメックス、ホルメスタン、ホストリエシン、ホテムスチン、ガドリニウムテキサフィリン硝酸ガリウム、ガロシタビン、ガニレリクス、ゼラチナーゼ阻害剤、ゲムシタビン、グルタチオン阻害剤、ヘプスルファム、ヘレグリンヘキサメチレンビスアセトアミドヒペリシンイバンドロン酸イダルビシン、イドキシフェン、イドラマントン、イルモホシン、イロマスタットイミダゾアクリドン(imidazoacridones)、イミキモド免疫賦活ペプチドインスリン様増殖因子−1受容体阻害剤インターフェロンアゴニスト、ヨーベングアン、ヨードドキソルビシン、イポメアノール、4−,イロプラクト、イルソグラジンイソベンガゾール(isobengazole)、イソホモハリコンドリン(isohomohalicondrin)B、イタセトロン、ジャスプラキノリド、カハラリドF、ラメラリン−N三酢酸、ランレオチド、レイナマイシンレノグラスチム、硫酸レンチナンレプトルスタチン、レトロゾール、白血病阻害因子、白血球αインターフェロン、ロイプロリドエストロゲンプロゲステロンリュープロレリンレバミソール、リアロゾール、直鎖ポリアミン類似体、親油性二糖ペプチド、親油性白金化合物、リッソクリナミド7、ロバプラチン、ロンブリシン、ロメトレキソール、ロニダミン、ロソキサントロン、ロバスタチンロキソリビン、ルルトテカンルテチウムテキサフィリン、リソフィリン(lysofylline)、溶解ペプチド、マイタンシン、マンノスタチ
ンA、マリマスタット、マソプロコール、マスピン、マトリシン阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、メノガリル、メルバロン、メテレリン、メチオニナーゼメトクロプラミドMIF阻害剤、ミフェプリストンミルテホシン、ミリモスチム、ミスマッチ二本鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、マイトマイシン類似体、ミトナフィド、ミトトキシン(mitotoxin)線維芽細胞増殖因子サポリン、モファロテン、モル
モスチム、モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、モノホスホリル脂質A+ミオバクテリウム(myobacterium)細胞壁sk、モピダモール多剤耐性遺伝子阻害剤、多種腫瘍抑制ベースの治療,マスタード抗癌剤、ミカペルオキシドB、マイコバクテリア細胞壁抽出物、ミリアポロン、N−アセチルジナリン、N−置換ベンズアミド、ナファレリン、ナグレスティップ(nagrestip)、ナロキソンペンタゾシン、ナパビン(napavin)、ナフテルピンナルトグラスチムネダプラチン、ネモルビシンネリドロン酸、中性エンドペプチターゼニルタミド、ニサマイシン、一酸化窒素調節物質、窒素酸化物抗酸化剤ニトルリン(nitrullyn)、06−ベンジルグアニンオクトレオチド、オキ
セノンオリゴヌクレオチド、オナプリストンオンダンセトロン、オンダンセトロン、オラシン、経口サイトカイン誘導剤、オルマプラチン、オサテロン、オキサリプラチンオキサウノマイシン、パクリタキセル、パクリタキセル類似体パクリタキセル誘導体パラアミンパルミトイルリゾキシンパミドロン酸パナキシトリオール、パノミフェン、パラバクチン、パゼリプチン、ペガスパルガーゼ、ペルデシンペントサンポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチンペントロゾール、ペルフルブロン、ペルホスファミド、ペリリルアルコール、フェナジノマイシン、フェニル酢酸ホスファターゼ阻害剤ピシバニールピロカルピン塩酸塩、ピラルビシン、ピリトレキシム、プラセチン(placetin)A、プラセチンB、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤、白金錯体、白金化合物、白金トリアミン錯体、ポルフィマーナトリウム、ポルフィロマイシン、プレドニゾンプロピルbis−アクリドン、プロスタグランジンJ2、プロテアゾーム阻害剤、プロテインA免疫調節物質タンパク質キナーゼC阻害剤、タンパク質キナーゼC阻害剤、微細藻類タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤、プルプリンピラゾロアクリジンピリドキシルヘモグロビンポリオキシエチレン複合体、rafアンタゴニスト、ラルチトレキセド、ラモセトロン、rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、ras阻害剤、ras−GAP阻害剤、脱メチル化レテリプチン、レニウムRe186エチドロネート、リゾキシン、リボザイムRIレチナミド、ログレチミド、ロヒツキン(rohitukine)、ロムルチド、ロキニメクス、ルビギノンB1、ルボキシル、サフィンゴール、サイントピン、SarCNU、サルコフィトールA、サルグラモスチム、Sdi1模倣体、セムスチン、老化由来の阻害剤1、センスオリゴ
クレオチド、シグナル伝達阻害剤シグナル伝達調節物質一本鎖抗原結合タンパク質シゾフィランソブゾキサン,ナトリウムボロカプテート、フェニルアセテートナトリウム、ソルベロール(solverol)、ソマトメジン結合タンパク質、ソネルミン(sonermin)、スパルホス酸、スピカマイシンD、スピロムスチン、スプレペンチンスポンギスタチン1、スクアラミン幹細胞阻害剤、肝細胞分割阻害剤、スチピアミド、ストロメライシン阻害剤、スルフィノシン、超活性血管作用性小腸ペプチドアンタゴニスト、スラジスタ(suradista)、スラミンスウェインソニン、合成グリコサミノグリカン、タリムス
チン、タモキシフェンチオジド、タウロムスチンタザロテン、テコガランナトリウム、テガフール、テルルアピリリウム(tellurapyrylium)、テロメラーゼ阻害剤、テモポ
フィンテモゾロミドテトラクロロデカオキサイドテトラゾミン、タリブラスチン、チオコラリントロンボポエチン、トロンボポエチン模倣体、チマルファシン(thymalfasin)、サイモポエチン受容体アゴニストチモトナン甲状腺刺激ホルモンすず
エチルエチオプルプリン、チラパザミン、チタノセン塩化物、トプセンチン、トレミフェン、全能性幹細胞因子、翻訳阻害剤、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリシリビン、トリメトレキサート、トリプトレリン、トロピセトロン、ツロステリド、チロシンキナーゼ阻害剤チロホスチン、UBC阻害剤、ウベニメクス尿生殖洞由来成長阻害因子、ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト、バプレオチド、バリオリンB、ベクター系赤血球遺伝子治療ベラレソール、ベラミン、ベルジン、ベルテポルフィン、ビンキサルチン(vinxaltine)、ビタキシン、ボロゾール、ザノテロン、ゼニプラチン、ジラスコルブおよびジノスタチンスチマラマー。1つの実施形態では、抗癌剤は5−フルオロウラシルまたはロイコボリンである。

0105

抗血管新生剤も、癌治療において有用である。抗血管新生剤は当業者には周知である。本開示の方法と組成物において適切な抗血管新生剤は、ヒト化およびキメラ抗体、抗VEGFアプタマーおよびアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む抗BEGF抗体を含む。他の既知の血管新生阻害剤は、アンジオスタチンエンドスタチン、インターフェロン、インターロイキン1(αとβを含む)インターロイキン12、レチノイン酸およびメタロプロテイナーゼ−1およびメタロプロテイナーゼ−2組織阻害剤(TIMP−1および−2)を含む。抗血管新生活性を有するラゾキサン、トポイソメラーゼII阻害剤などのトポイソメラーゼを含む低分子も使用できる。

0106

本開示の1つの実施形態は、癌と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、癌と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0107

本開示の1つの実施形態は、癌と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、癌と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0108

本開示のさらに別の実施形態は、肉腫と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、肉腫と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0109

本開示のさらに別の実施形態は、肉腫と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、肉腫と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0110

本開示のさらに別の実施形態は、膵癌と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、膵癌と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0111

本開示のさらに別の実施形態は、膵癌と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、膵癌と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0112

いくつかの実施形態では、膵癌治療に使用される化学療法剤は、ゲムシタビンまたは5−フルオロウラシル(flourouracil)またはシスプラチンまたはカペシタビンまたはオキサリプラチンまたはマイトマイシンまたはそれらの任意の組合せである。

0113

本開示のさらに別の実施形態は、悪性黒色腫と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、転移性黒色腫と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0114

本開示のさらに別の実施形態は、悪性黒色腫と診断された患者における転移を予防または軽減する治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、転移性黒色腫と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。

0115

いくつかの実施形態では、黒色腫の治療に使用される化学療法剤は、シスプラチンまたはビンブラスチンまたはダカルバジンまたはそれらの任意の組合せである。

0116

さらに別の実施形態は、乳癌と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、乳癌と診断された患者を治療する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。さらに別の実施形態は、乳癌と診断された患者における転移を予防または軽減する治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。さらに別の実施形態は、乳癌と診断された患者における転移を予防または軽減する方法であって、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の化学療法剤と併用で含む組成物を該患者に投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と1以上の化学療法剤は一緒に投与されるか、または任意の順序で投与される。いくつかの実施形態では、乳癌治療に使用される化学治療剤は、タキソールまたはタキソールの類似体である。

0117

特定の実施形態では、HPTPβ−ECD結合剤はIL−2と併用で投与される。

0118

IL−2誘発性血管漏出:転移性癌の治療
免疫療法は、癌治療の1つの方法である。身体そのものの免疫系の上方制御は免疫療法の1つの態様である。多くの免疫系シグナル伝達分子の1つにインターロイキン−2(IL−2)があり、細菌感染に対する身体の自然な反応と、異物非自己)と自己を区別するのに役立つ。高用量のインターロイキン−2は、転移性腎細胞癌および転移性黒色腫の患者に関するFDA承認済み治療である。この治療を受けた対象の23%だけが腫瘍応答を示すことが報告されているが、この応答の持続期間は10年を超え得る(EliasL. et al., "A literature analysis of prognostic factorsfor response andquality of response of patients with renal cell carcinoma tointerleukin-2-basedtherapy." Oncology, (2001), Vol. 61, pp. 91-101)。したがって、IL−2治療は治癒の可能性を
提供する唯一の利用可能な治療である。

0119

Gallagher(Gallagher,D.C. et al., "Angiopoietin 2 Is a Potential Mediatorof High- DoseInterleukin 2-Induced Vascular Leak" Clin. Cancer Res.,(2007), Vol. 13,No. 7, pp. 2115- 2120)は、上昇したアンジオポエチン−2のレベルが高用量のIL−2で治療された患者に見出されることを報告し、Tie−2シグナル伝達のAng−2遮断を克服すれば、この治療法の副作用である血管漏出症候群の治療になり得ることを示唆している。

0120

IL−2は内皮細胞活性化をもたらすが適切なバリア機能が欠失することが知られている。高用量のIL−2免疫療法の間のTie−2シグナル伝達の増幅は、Tie−2の刺激が内皮細胞の安定性を促進するので、血管漏出の減弱につながる。したがって、Tie−2シグナル伝達を増幅し得る剤を投与することで、血管安定性が増加し得、高IL−2用量の副作用は緩和される。本開示のHPTPβ−ECD結合剤は、低アンジオポエチン−1濃度の条件下で、またはIL−2治療の患者におけるように高濃度のアンジオポエチン−2が存在する場合にTie−2シグナル伝達を増幅し得る。

0121

Ang−2レベルに影響を及ぼすことなくTie−2シグナル伝達を増幅することにより、上昇したレベルのAng−2の潜在的な病理マーカーとしての使用が保持される。例えば、敗血症などの炎症性疾患患者は通常はTie−2のAng−1刺激を抑制する作用のある上昇したAng−2レベルを有する。この上昇したAng−2は、血管漏出の症状である浮腫をもたらす。本発明の方法は、Ang−2レベルに影響を及ぼすことなくTie−2シグナル伝達を増幅することにより、疾患進行消散尺度としてAng−2レベルを使用する能力を保持しながら、血管漏出に付随する症状を緩和する方法を提供する。

0122

このIL−2治療を受ける患者の65%もが、VLSにより治療を中断または中止せざるを得ない。インターロイキン−2(IL−2)および免疫毒素(IT)治療の主な用量規制毒性は、血管漏出症候群(VLS)である。VLSは、体液とタンパク質の血管外遊出を伴う血管透過性の増加により特徴づけられ、間質浮腫と臓器不全をもたらす。VLSの症状には、体液貯留、低血圧、体重増加、末梢性浮腫、肺浮腫、胸水と心嚢液貯留、腹水、全身浮腫、および重度の場合は肺および心血管不全の徴候が含まれる。

0123

本開示のHPTPβ−ECD結合剤は、IL−2での治療が原因の血管漏出を軽減する有効治療法として使用できる。したがって、本発明の実施形態は、IL−2を投与されている患者における血管漏出を治療、軽減または予防する方法であって、該方法は、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。HPTPβ−ECD結合剤は、IL−2と共投与または別々に投与できる。IL−2とHPTPβ−ECD結合剤は、例えば静脈内、経口、貼薬、皮下注射などにより、あらゆる順序またはあらゆる方法で投与してよい。

0124

本開示の1つの実施形態は、(a)免疫応答が得られるような有効量のインターロイキン−2と(b)有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を患者に投与することを含む、腎細胞癌を治療する方法であり、インターロイキン−2とHPTPβ−ECD結合剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。本明細書で開示される別の実施形態は、(a)高用量のインターロイキン−2と(b)有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を患者に投与することを含む、腎細胞癌を治療する方法である。

0125

患者に一連の組成物を投与することを含む、転移性黒色腫を治療する方法であって、該組成物を任意の順序で任意の有効量で投与でき、第1組成物は高用量のインターロイキン−2を含み、第2組成物は有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む、方法がさらに開示される。

0126

患者に一連の組成物を投与することを含む、腎細胞癌を治療する方法であって、該組成物を任意の順序で任意の有効量で投与でき、第1組成物は高用量のインターロイキン−2を含み、第2組成物は有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む、方法がさらに開示される。

0127

本明細書では、治療を要する患者に、(a)免疫応答が得られるような有効量のインターロイキン−2と(b)有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を患者に投与することを含む治療を実施することにより転移性黒色腫を治療する方法であり、インターロイキン−2とHPTPβ−ECD結合剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる、方法が開示される。

0128

本明細書では、治療を要する患者に、(a)免疫応答が得られるような有効量のインターロイキン−2と(b)有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を患者に投与することを含む治療を実施することにより転移性黒色腫を治療する方法であり、インターロイキン−2とHPTPβ−ECD結合剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる、方法も開示される。

0129

本明細書では、癌患者の治療に使用できる組成物が開示され、ここで該癌患者は、患者において血管漏出症候群を誘発する1以上の癌薬物で治療されている。したがって、本明細書では、癌治療によりもたらされる血管漏出の軽減に有効な組成物が開示され、該組成物は有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む。

0130

本明細書で開示される別の態様は、医学的状態または疾患状態を有するヒトまたは他の哺乳動物の治療に有効な組成物であり、医学的状態または疾患状態の治療は血管漏出症候群を誘発し、該組成物は(a)有効量のHPTPβ−ECD結合剤と(b)1以上の医薬を含み、医薬のうちの少なくとも1つは血管漏出症候群を誘発する。

0131

さらなる態様において、本明細書では(a)有効量のHPTPβ−ECD結合剤と(b)1以上の化学療法剤を含む組成物が開示される。

0132

本明細書では血管漏出を制御するのに使用できる組成物も開示され、該組成物は本明細書に開示される有効量の1以上の剤を含む。本明細書では、炎症性疾患の患者を治療するのに使用できる組成物がさらに開示され、炎症性疾患の非限定的な例には敗血症、狼瘡および炎症性腸疾患が含まれ、該組成物は本明細書に開示される有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む。HPTPβ−ECD結合剤は、Tie−2シグナル伝達増幅因子として作用するHPTPβのTie2デホスホリラーゼ活性を阻害する。

0133

腫瘍増殖は、しばしば、細胞増殖の制御消失と共に開始する複数ステップの過程である。癌細胞は次いで急速に分割し始め、顕微鏡的に小さい球体の腫瘍:上皮内癌になる。腫瘍塊が増殖すると、細胞は直近毛細血管からだんだん遠くに離れていく。最後に腫瘍は増殖を止め、安定状態に達し、ここで増殖細胞数は死にゆく細胞数均衡する。サイズの制限は、栄養分と酸素の欠乏によりもたらされる。組織においては、酸素の拡散限界は毛細血管と細胞間の距離100μmに匹敵し、これは1本の血管の周りの3〜5系統の細胞の範囲である。上皮内癌は、何年も検出されないまま休止状態にあり得、これらの小さい(2〜3mm2)無血管性腫瘍関連の転移はほとんどない。

0134

栄養分および/または酸素の欠乏により腫瘍の増殖が止まると、この腫瘍血管系の減少により、悪性細胞への抗腫瘍剤の送達能も制限される。さらに、腫瘍血管系にわずかな増加があれば、抗腫瘍剤の悪性細胞への送達が転移を開始することなく可能になる。したがって、本開示の剤がTie−2シグナル伝達をわずかに増幅するのに使用されれば、転移または制御不能腫瘍細胞増殖を開始させることなく腫瘍細胞への血流を増加するのに使用でき、抗癌剤を悪性細胞に送達する方法が提供される。

0135

本明細書では、必要とする患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を1以上の化学療法化合物または免疫療法化合物と共に投与することを含む、癌を治療する方法が開示される。「Tie−2シグナル伝達をわずかに増幅する」とは、十分な量の本開示の化合物が患者に投与されて腫瘍細胞血管系の量が増加し、循環が増加することで抗腫瘍化合物または治療薬の送達が腫瘍増殖を引き起こすことなく可能になることを意味し、ここで腫瘍細胞の増殖速度は腫瘍細胞死の速度よりも遅い。Tie−2シグナル伝達の増幅により、腫瘍血管系が安定し、血管新生シグナルに対し耐性ができて腫瘍血管新生と腫瘍増殖が減少し、一方で腫瘍血流と化学療法剤の送達が向上する。

0136

アンジオポエチン−2は、グリーソンスコア、転移および癌特定の生存率と有意に相関する(Lind A.J. et al.,"Angiopoietin-2 expression is related tohistological grade, vasculardensity, metastasis and outcome in prostatecancer" Prostate, (2005), Vol.62, pp. 394- 299)。アンジオポエチン−2は、前立腺癌の骨、肝臓およびリン
パ節転移において発現することが見出されたが、骨、肝臓およびリンパ節における前立腺癌の腫瘍細胞においてアンジオポエチン−1の発現はほとんどないか皆無である(MorrisseyC.et al., "Differential expression of angionenesis associated genesinprostate cancer bone, live and lymph node metastasis" Clin. Exp.Metastasis,(2008), Vol. 25, pp. 377-388)。したがって、Ang−2のレベルを監視することは、前立腺癌の存在と、血管漏出による前立腺癌細胞全身への拡散を評価する方法を提供する。

0137

したがって、本開示の別の実施形態は、患者が治療を受けている間、患者のAng−2レベルを監視することを含む、治療の有効性を評価する方法である。

0138

病原体が原因の疾患における血管系の安定化
本明細書では、1以上の病原体が原因の血管漏出症候群を予防または治療する方法が開示され、該方法は、治療を要するヒトまたは動物に有効量の1以上のHPTPβ−ECD結合剤を投与することを含む。

0139

1つの実施形態は、1以上の病原体が原因の血管漏出症候群を治療する方法であって、該方法は、治療を要するヒトまたは他の哺乳動物に(a)そのヒトまたは哺乳動物に存在する病原体に対し有効である有効量の1以上の化合物と、(b)有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含み、病原体に対し有効である1以上の化合物とHPTPβ−ECD結合剤は、一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。

0140

ヒトまたは哺乳動物において血管漏出症候群を生じさせ得る病原体感染と診断されたヒトまたは他の哺乳動物において血管漏出症候群を予防する方法がさらに開示され、該方法は、ヒトまたは哺乳動物に(a)そのヒトまたは哺乳動物に存在する病原体に対し有効である有効量の1以上の化合物と、(b)有効量の1以上のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含み、病原体に対し有効である1以上の化合物と1以上のHPTPβ−ECD結合剤は、一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。

0141

以下は、ウイルス、細菌および他の病原体の非限定的な例であり、病原性は、その生物により誘発された血管漏出の程度を軽減することで抑制され得る。黄色ブドウ球菌炭疽菌緑膿菌化膿性連鎖球菌およびデングウイルス

0142

1つの実施形態は、細菌感染に苦しむ患者における血管漏出症候群を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することによる。細菌感染と診断されたヒトまたは他の哺乳動物における血管漏出症候群を予防する方法がさらに開示される。

0143

したがって、本開示の1つの実施形態は、細菌感染に苦しむ患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することによる。特定の実施形態では、細菌感染は炭疽菌感染である。特定の実施形態では、細菌感染は緑膿菌感染である。さらに他の実施形態では、細菌感染は化膿性連鎖球菌感染である。

0144

1つの実施形態は、ウイルス感染に苦しむ患者における血管漏出症候群を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することを含む。ウイルス感染と診断されたヒトまたは他の哺乳動物における血管漏出症候群を予防する方法がさらに開示される。

0145

別の実施形態は、ウイルス感染に苦しむ患者を治療する方法であって、該方法は、該患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物を投与することによる。特定の実施形態では、ウイルス感染はデングウイルス感染である。

0146

HPTPβ−ECD結合剤は、1以上の抗菌または抗ウイルス剤と併用で投与してよく、HPTPβ−ECD結合剤と抗ウイルスまたは抗菌剤は、一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。したがって、本開示の実施形態は、細菌感染に苦しむ患者を治療する方法であり、該方法は、(a)HPTPβ−ECD結合剤と(b)1以上の抗菌剤を投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と抗菌剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。本開示の別の実施形態は、ウイルス感染に苦しむ患者を治療する方法であり、該方法は、(a)HPTPβ−ECD結合剤と(b)1以上の抗ウイルス剤を投与することを含み、ここでHPTPβ−ECD結合剤と抗ウイルス剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。

0147

本開示が提供する別の方法は、血管漏出症候群の患者の治療過程を決定する方法であって、以下を含む:
(a)患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤を含む組成物を投与すること;(b)治療過程の間、該患者において存在するアンジオポエチン−2のレベルをモニタリングすること;および(c)アンジオポエチン−2レベルが正常範囲に戻ったら治療を中止すること。

0148

さらなる態様は、炭疽菌に感染した患者における血管漏出を治療する方法に関し、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を炭疽症に対し有効性のある有効量の1以上の抗菌剤と併用で含む組成物を投与することを含み、HPTPβ−ECD結合剤と炭疽症に対し有効性のある抗菌剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。

0149

さらに別の態様は、ウイルスに感染した患者における血管漏出を治療する方法に関し、該方法は、有効量のHPTPβ−ECD結合剤を有効量の1以上の抗ウイルス剤と併用で含む組成物を投与することを含み、HPTPβ−ECD結合剤と抗ウイルス剤は一緒に投与することも、任意の順序で投与することもできる。

0150

本開示の剤を用いるTie−2シグナル伝達の増幅の増加は、Ang−1および/またはAng−2レベルに影響を及ぼす必要なしに血管系を安定させる方法を提供する。本明細書では、血管系を安定化させる方法が開示され、該方法は、患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤を投与することを含む。

0151

本開示の剤はAng−2の量を増加させることなくTie−2シグナル伝達を増幅できるので、患者にHPTPβ−ECD結合剤を投与しながら患者の血清中のAng−2の量をモニタリングすることは、炎症の結果としての例えば敗血症などの血管漏出症候群に関連の様々な病気または疾患状態の経過を判断する方法として機能する。したがって、炎症性疾患患者において血管系を安定化させる方法が開示され、ここでアンジオポエチン−2のレベルが上昇しており、該方法は以下を含む:(a)患者に有効量のΗΡΤΡβ−ECD結合剤組成物を投与すること;(b)該患者において存在するアンジオポエチン−2のレベルをモニタリングすること;および(c)アンジオポエチン−2レベルが正常範囲に戻ったら治療を中止すること。

0152

本明細書で「正常なアンジオポエチン−2レベル」が意味するのは、血清中約1ng/mL〜約2ng/mLのAng−2の量である。あるいは、Ang−2レベルは、疾患状態、例えば重症の敗血症に苦しむ個体について決定でき、Ang−2レベルは患者血清中のAng−2の量が正常範囲に最も近いレベルに低下するまでモニタリングできる。この場合、薬物の共投与は継続することもでき、中止することもできる。

0153

したがって、本明細書では治療過程の間患者の血管系を安定化させる方法が開示され、該方法は、以下を含む:(a)治療として患者に有効量のHPTPβ−ECD結合剤と1以上の薬物を共投与すること;(b)患者において存在するアンジオポエチン−2のレベルをモニタリングすること;および(c)血清中のアンジオポエチン−2のレベルが低下しなければ、1以上の薬物の投与を中止し、1以上の他の薬物を選択すること。

0154

HPTPβ−ECD結合剤は、病原体に対する治療過程が維持できるように患者の血管系を安定化させるが、病原体に対する有効な治療を決定する間患者を安定化させるのにも使用され得る。すなわち、HPTPβ−ECD結合剤自体が、血管漏出と合併症の減少により、病原体が原因の疾患の予後に有益な効果を及ぼし得る。

0155

上述のどのHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物も、上述の全ての疾患または疾病を治療する医薬の製造への使用に適している。さらに、上述のどのHPTPβ−ECD結合剤を含む組成物も、上述の全ての疾患または疾病の治療への使用に適している。

0156

インビボの血管漏出
マイルズ(Miles)アッセイ(Miles,A. A. and E. M. Miles (1952) Vascular reactions tohistamine, histamine-liberatorand leukotaxine in the skin of guinea-pig. J.Physiol., Vol. 118, pp. 228-257 その全容を参照として本明細書に組み込む)が、マウスモデルにおける致死性毒素並びに浮腫毒素(ET[PAプラスEF])が媒介する血管漏出を直接調査し定量化するのに使用され得る。以下は、GozesY.et al., Anthrax Lethal Toxin Induces Ketotifen-Sensitive IntradermalVascularLeakage in Certain Inbred Mice Infect. Immun., 2006 February, Vol. 74,No. 2,pp. 1266-1272(その全容
を参照として本明細書に組み込む)に記載される、本開示のHPTPβ−ECD結合剤が炭疽菌に曝露されたヒトおよび動物における血管漏出を予防する能力を評価するのに使用され得る改変型マイルズアッセイである。

0157

高純度のPA、LFおよび変異LF E687Cを前述のように精製する(Varughese M. et al., (1998) Internalizationof a Bacillus protectiveantigen-c-Myc fusion protein mediated by cell surfaceanti-c-Myc antibodies.Mol. Med. 4:87-95 その全容を参照として本明細書に組み込む)。ETまたはLTの用量は、各成分の量を指す(すなわち、100μgのLTは100μgのPAプラス100μgのLF)。アゼラスチン以外の全ての薬物はSigmaAldrich社(ミズーリ州セントルイス)から購入でき、アゼラスチンはLKT Laboratories社(ミネソタセントポール)から購入できる。LTは致死性毒素の略であり、PAは感染防御抗原の略であり、LFは致死性因子の略であり、EPは浮腫因子の略である。

0158

動物
BALB/cJ、DBA/2J、C3H/HeJ、C3H/HeOuJ、WBB6F1/J−Kitw/Kitw−vおよび同一コロニー野生型ホモ接合対照マウスは、The Jackson Laboratory社(メイン州バーハーバー)から購入できる。BALB/cヌード、C57BL/6JヌードおよびC3Hヘアレス(C3.cg/TifBomTac−hr)マウスはTaconic Farms社(ニューヨークジャーマンタウン)から購入できる。C3Hヌードマウスは、国立がん研究所のAnimal
Production Area(メリーランド州フレデリック)から購入できる。マウスは8〜12週齢になると使用される。C3Hヘアレスとヌード動物以外、全てのマウスは皮内(i.d.)注射の24時間前に剃毛される。全身性LTに対する感受性を評価するため、マウスに100μgのLTを腹腔内注射(i.p.)し、5日かけて倦怠の徴候または死亡を観察する。Fischer344ラットは、Taconic Farms社(ニューヨーク州ジャーマンタウン)から購入でき、体重150〜180gで使用される。ラットの尾の静脈に12μgのLTを250μgのマスト細胞安定剤のケトチフェンありまたはなしで静脈内注射(i.v.)し、死亡までの正確な時間を監視する。

0159

マイルズアッセイ
マイルズアッセイは、エバンスブルー色素(内在性血清アルブミンに結合する)の静脈注射トレーサーとして使用し、試験物質皮内注射後末梢血管からの巨大分子漏出をアッセイする。ヌードマウスと正常な剃毛マウスに200μlの0.1%エバンスブルー色素(Sigma Chemical Co.社、ミズーリ州セントルイス)を静脈注射する。10分後、30μlの試験毒素または対照試料(PAのみ、LFのみ、EFのみ、またはリン酸緩衝食塩水)を左右の側腹部並びに1つまたは2つの背側部位に皮内注射する。漏出の程度を定量化するため、皮内注射部位の周りの同サイズ(直径1.0〜1.5cm)の皮膚領域を注射から60分後に取り除き、ホルムアミド(1ml)中41℃で48時間保存し、色素を抽出させる。試料のΑ620を読み取り、リン酸緩衝食塩水、PAまたはLFで処置した対照と比較して漏出の程度を計算する。

0160

LT媒介型漏出に対するHPTPβ−ECD結合剤の有効性を試験する実験では、上述のようにマウスにエバンスブルーを静脈注射し、色素注射の10分後に試験剤を腹腔内注射により全身的に導入する。LTは、エバンスブルーの注射の30分後に皮内注射により導入される。別の実施形態では、試験される剤は皮内注射により局所に導入され得、LTは10分後に同じ部位に注射される。

0161

細胞毒性実験
MC/9マスト細胞は、ATCC社(バージニア州マナサス)から入手でき、1−グルタミン(2mM)、2−メルカプトエタノール(0.05mM)、ラットT−STIM(BD Biosciences−Discovery Labware社、マサチューセッツベッドフォード)(10%)およびウシ胎児血清(FBS最終濃度10%;Invitrogen−GIBCOBRL社、メリーランド州ゲイザースバーグ)を補充したダルベッコ変法イーグル培地成長させる。次に、様々なLTの濃度またはPAのみの対照で処置する前に、細胞を96ウェルプレートに104/ウェルの密度で蒔く。6、12および24時間後、Promega社のCellTiter96AQueous One Solution細胞増殖アッセイ(Promega社、ウィスコンシン州マディソン)を使用して製造者のプロトコルに従い生存率を評価する。あるいは、毒性アッセイはFBS(無血清培地)を除く全てのサプリメントを備える培地で実行され得る。他の実施形態では、プールされた3〜5継代ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)がCambrex Corp社(Cambrex社、メリーランド州ウォーカーズヴィル)から購入でき、内皮細胞接着因子(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)で前処理されたフラスコ内でEGM−MV Bulletkit(Cambrex社、メリーランド州ウォーカーズヴィル)中成長させる。細胞毒性実験については、細胞は、典型的にはEGM−MV Bulletkit中96ウェルのプレートに蒔かれる。アッセイ当日、この培地を10%のFBSまたはヒト血清(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)を補充されたM199培地(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)と交換し、細胞を96ウェルのプレートに2×103/0.1ml/ウェルの密度で再度蒔き、様々な濃度のLTで3連で処置する。細胞の生存率は、典型的にはMC/9細胞に関し24、48および72時間の時点で評価する。

0162

HUVEC透過性アッセイ
HUVEC単層は、24ウェルのプレートでTranswell−Clear細胞培養インサート(直径6.5mm、孔径0.4μm;Corning−Costar社、マサチューセッツ州アクトン)上で、管腔コンパートメントインサート内部)と管腔下コンパートメント(組織培養プレートウェル)からなる2チャンバ培養システムを作り、効果的に培養できる。細胞を蒔く前に、インサートを内皮細胞接着因子(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)でコートする。10%の鉄補充仔ウシ血清と1%の内皮細胞増殖因子(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)を含む、事前に加熱したCS−C培地(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)をインサートの配置前にウェルに加える。次に、HUVEC細胞懸濁液(200μLの5×105細胞/ml)を各インサートに加える。細胞は、単層の適切な形成を確保するため5%CO2中37℃で最長21日培養される。バリア機能を試験するため、培地を10%FBSを補充したRPMI替えるか、または血清なしのRPMIに替えてよい。バリア機能を評価するため、西洋わさびペルオキシダーゼ酵素(Sigma社、ミズーリ州セントルイス)をインサートに加える(10μg/ウェル)。LT(1μg/mL)またはPAのみ(1μg/mL)若しくはLFのみ(1μg/mL)の対照処置を二重ウェルに加え、毎時間(12時間の間)、管腔下コンパートメントから10μLの試料を取り、100μLの基質[2’,2’−アジノ−ビス(3−エチルベンズチゾリン(ethylbenzthizolin)6−スルホン酸)](A−3219;Sigma社、ミズーリ州セントルイス)を加えて、405nmの読み取りで、西洋わさびペルオキシダーゼの酵素活性を試験した。

0163

炭疽症併用治療
血管組織がより安定化すると、炭疽菌感染に対する既知の抗菌剤の有効性が高まる。したがって、HPTPβ−ECD結合剤は、炭疽症治療の併用治療として評価され得る。以下、炭疽菌感染の治療に有用な併用治療の一部としてのHPTPβ−ECD結合剤の有効性を決定するのに使用され得る一連のアッセイを記載する。

0164

LFは、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼMAPKK)を切断し、シグナル伝達を妨害し、マクロファージの溶解をもたらすことが見出されている。したがって、マイルズアッセイに加えて、HPTPβ−ECD結合剤がLT活性効果を阻害する能力を確認するのに以下の細胞ベースのペプチド切断アッセイが使用され得る。以下のアッセイに関し、MAPKKideは、List Biological Laboratories社(カリフォルニアキャンベル)から購入できる。フッ化ペプチド基質はAnaspec社(カリフォルニア州サンノゼ)から入手可能である。

0165

インビボアッセイ
併用炭疽症治療過程の評価を開始する1週間前に、試験剤(各200mg)を800μLのDMSOに溶解させて−20℃で保存する。注射の直前に各試験剤をPBSに溶解させて2%DMSO中最終濃度0.5mg/mLとする。試験動物を、PBS中マウス当たり2×107の胞子の腹腔内注射により0日目に攻撃する。治療は攻撃24時間後に開始した。適切な治療レジメンの一例は、シプロフロキサシン(50mg/kg)とHPTPβ−ECD結合剤(5mg/kg)の併用である。無治療動物の対照試料、シプロフロキサシンのみ、本開示の剤のみ、およびシプロフロキサシンと本開示の剤の併用を動物に与え、注射14日後まで1日2回モニタリングした。

0166

シプロフロキサシンと試験される剤は、便利にも、それぞれ200μLの量を10日間1日1回ずつ注射して非経口投与され得る。生存した動物は全て14日目に屠殺する。瀕死とみられる病気の動物(すなわち、活動性または歩行運動レベルの重篤な低下または欠如外部刺激に対する無反応、または簡単に得られる食餌や水を摂取できない、などを以下の付随のいずれかの徴候と共に提示するもの:被毛荒れうずくまる、正常な体温を維持できない、低体温の徴候、呼吸器系困難、または他のひどく衰弱した状態)は、これらの症状が現れた日に屠殺すべきである。

0167

細菌誘発性血管漏出の調節
病原菌は血管漏出の原因となることが知られている。この誘発性血管漏出は、抗菌剤および他の医薬が侵入する微生物を標的化する能力を阻害する。したがって、HPTPβ−ECD結合剤は、細菌感染の結果として生じる過剰な血管漏出を予防することにより宿主免疫系を高めるために、単独または他の医薬成分と併用で使用され得る。

0168

単独または併用治療でのHPTPβ−ECD結合剤の有効性を決定するのに使用され得る試験およびアッセイを以下に記載する。

0169

黄色ブドウ球菌(S.aureus)は、グラム陽性敗血症性ショックの主要な病原体であり、血漿キニノーゲン消費と関連付けられている。黄色ブドウ球菌誘発性血管漏出活性に対するHPTPβ−ECD結合剤の効果は、黄色ブドウ球菌が分泌する2種類のシステインプロテイナーゼに対するこれらの剤の活性を測定することで決定され得る。細胞溶解活性のあるスタホパインA(ScpA)は、ブラジキニン(BK)B2受容体依存性の態様でモルモットスキンにおいて血管漏出を誘発する。この効果はそれ自体は血管漏出活性をもたないスタホパインB(SspB)により増大される。ScpAは、ヒト血漿からの血管漏出活性も産生する。

0170

敗血症性ショックの重要な病態生理学的機構は、血漿が血管外空間漏れることで生じる血液量不足の低血圧である。ScpAが、20nMという低い濃度で、モルモット皮膚内に注射して5分以内に血管漏出を誘発したことが見出されており、この反応は共存するSspBにより増大され、このことは、これらのプロテイナーゼによる血管漏出が効率的にインビボで生じることを示す(ImamuraT. et al., Induction of vascular leakage through release ofbradykinin and anovel kinin by systeine proteinases from Staphylococcus aureus(2005) J.Experimental Medicine, Vol. 201, No. 10, pp. 1669-1676)。

0171

血管漏出アッセイ
動物は、以下の手順を用いて血管漏出を評価され得る。100μLの食塩水中エバンスブルー色素(SigmaAldrich社)1%の溶液尾静脈に注射する。30分後マウスを屠殺し、右心室を通して食塩水で潅流し血管内エバンスブルーを除去する。肺を切除し、1mLのホルムアミド中55℃で一晩かけて抽出する。エバンスブルー量は、ホルムアミド抽出物のOD620マイナスOD500として決定する。

0172

本明細書に開示の剤は、ウイルスが原因の血管漏出の影響を媒介し、したがって身体そのものの免疫系が病原体により高い耐性を及ぼすことが可能になることでインフルエンザ重症性を低下させる単一の薬剤治療として使用され得る。以下のアッセイは、HPTPβ−ECD結合剤が、改善された血管完全性によりウイルス性重症度を阻害する効果を決定するのに使用され得る。

0173

本開示のアッセイは、ウイルスプラーク、ウイルス細胞傷害効果CPE)およびウイルス赤血球凝集素(hemagglutitin)の阻害を用い得る。

0174

タンパク質分解感受性アッセイ
HPTPβ−ECD結合剤は、赤血球凝集素に結合することでタンパク質集合を不安定化させることが決定され得る。以下の手順は、HPTPβ−ECD結合剤による不安定さの増加と、それゆえの赤血球凝集素のタンパク質分解性攻撃に対する増加した感受性を決定するのに使用され得る。融合立体構造において、赤血球凝集素はプロテアーゼ消化に対しより感受性が高くなる。この特性は、融合阻害剤が赤血球凝集素と相互作用するかどうか確認するのに使用され得る(LuoG. et al., "Molecular mechanism underlying the action of anovel fusioninhibitor of influenza A virus." J. Virol., (1997), Vol. 71,No. 5, pp.4062-4070)。したがって、HPTPβ−ECD結合剤は、血管漏出の制
御により、体内免疫応答を増強することで赤血球凝集素消化に間接的に影響を及ぼす能力を評価され得る。

0175

赤血球凝集素外部ドメインの精製した三量体を5μMの濃度で試験される剤と共に培養した。三量体は、無処理赤血球凝集素の対照と、試験剤の溶解に用いる溶媒であるDMSOで処理した赤血球凝集素をpH7.0とpH5.0でトリプシン消化に供する。pH5.0の試料については、赤血球凝集素三量体はpH5.0のバッファーで15分かけて処理され、pH7.0に中和される。トリプシン(20ng)を10μLで試料に加え、消化は37℃で1時間進行する。存在する赤血球凝集素の量は、抗赤血球凝集素(H3)抗血清を用いてウエスタンブロットゲル電気泳動法により評価する。有効な阻害剤を含んでいる試料は、トリプシンによる赤血球凝集素消化を増加させる。

0176

さらに、併用治療は、抗ウイルス薬インフルエンザウイルスによる血管漏出の重症性を予防する剤と共に提供することによりインフルエンザを治療する方法を提供できる。

0177

抗ウイルス化合物、例えばオセルタミビルが本開示の併用治療のインビボの評価とHPTPβ−ECD結合剤の有効性の評価に使用され得る。併用薬物は、インフルエンザA/NWS/(H1N1)ウイルスに感染させたマウスに単回用量で投与する。場合によっては、動物の感染は、その肺を通して複数のウイルス経路を含む。1つの便利なプロトコルは、ウイルス曝露の4時間前に開始して20mg/kg/日を1日2回5日間投与することを含む。次に動物を10−2から10倍の範囲で異なるウイルス濃度で攻撃する(105.75細胞培養50%感染用量(CCID50)/mL)。各群のマウス4匹を6日目に屠殺し、肺を除去し、0(正常)〜4(最高濃紫着色)の圧密スコアを割り当て、計量し、均質化し、ホモジネートを2000×gで10分間遠心分離し、上清の様々な10倍希釈物を、96時間37℃で培養したCPEをエンドポイントとして用いてMDCK細胞におけるウイルス滴定アッセイを行う。

0178

一元放射免疫拡散カイトを用いて、6日目にマウスから採取した血清のa1−AGアッセイを行う。各群のさらに8匹のマウスを死亡について引き続き21日間観察し、動脈血酸素飽和度(SaO2)の値を、通常SaO2の低下が始まる3日目から、値がさもなくば死亡するほど動物の最大限まで低下したことが示される11日目まで、パルスオキシメトリにより決定する(SidwellR. et al., (1992) Utilization of pulse oximetry for thestudy of the inhibitoryeffects of antiviral agents on influenza virus in mice.Antimicrob. AgentsChemother. 36, 473- 476)。

0179

細胞におけるタンパク質チロシンホスファターゼベータの阻害
本明細書では、細胞におけるタンパク質チロシンホスファターゼベータ(HPTP−β)活性を阻害する方法が開示され、該方法は、細胞を有効量のHPTPβ−ECD結合剤と接触させることを含む。細胞は、インビボ、エクスビボまたはインビトロで接触され得る。

0180

投与
特定の剤の性質により、本開示の剤は、ヒトおよび他の動物に、非経口(例えば静脈内または腹腔内注射)、皮下、経口、局所的、直腸的、内、口腔若しくは鼻腔スプレーとして、投与され得る。

0181

本開示のHPTPβ−ECD結合剤は、好ましくは、投与がしやすく用量の均一性がとれるように用量単位で製剤される。本明細書では「用量」または「用量単位」という表現は、治療を受ける患者に適した剤の物理的な個々の単位を指す。しかし、本発明のHPTPβ−ECD結合剤と組成物の1日当たりの総量は、適切な医学的判断の範囲内で主治医により決定されることを理解されたい。

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