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課題

本発明は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤を用いて、増殖障害、例えば、前立腺癌基底細胞癌肺癌、および他の癌を処置するための方法;ならびにバイオマーカーおよび有効性予測する他の判断基準に基づいて、このような処置を受けている対象をモニタリングするための方法に関する。

解決手段

対象における増殖障害の処置に使用するための、HhP阻害剤及び1つまたは複数の酸性官能基を有する少なくとも1つのポリマーを含む組成物であって、HhP阻害剤の血漿トラフベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で経口投与する。

概要

背景

発明の背景
近年、癌を処置するための可能性のある治療剤の有望な新たなクラスとしてHedgehog(Hh)分子シグナル伝達経路(HhP)阻害剤が現れた。多大な創薬努力の結果として、Smoothened(Smo)、Sonic hedgehogタンパク質(Shh)、ならびに神経膠腫関連癌遺伝子ホモログI、II、およびIII(Gli1、Gli2、およびGli3)を含む、この経路の様々なメンバーを標的とする多種多様な低分子が特定された。現在、Smo阻害剤がヒト臨床試験に入っており、規定のHh経路遺伝子変異を有する患者において順調な概念実証研究が行われている。実際に、2012年始めに、進行基底細胞癌患者の処置において使用することを目的として、初のSmo阻害剤(ビスモデギブ。Roche/GenentechからERIVEDGE(商標)として販売)がFDAにより承認され、この経路を調整するために薬物を使用する商業的正当性が認証された。

(HhP)の活性化は、脳、乳腺前立腺、および皮膚を含む様々な器官における癌の発症に結びつけられてきた。基底細胞癌は、最もよく見られる種類の癌性悪性疾患であり、hedgehogシグナル伝達と最も密接な結びつきがある。この疾患を有する患者においてPatchedの機能喪失変異およびSmoの活性化変異が特定されている(Sahebjam et al., 「The Utility of Hedgehog Signaling Pathway Inhibition for Cancer」, The Oncologist, 2012; 17: 1090-1099(非特許文献1))。

抗真菌剤として、イトラコナゾール作用機序は他のアゾール抗真菌剤と同じであり、真菌によるエルゴステロール合成を阻害する。しかしながら、イトラコナゾールは抗癌特性を有することが発見されている。イトラコナゾールは血管形成およびHhシグナル伝達を阻害し、マウス前立腺癌異種移植片モデルにおいて腫瘍成長を遅らせる。イトラコナゾールは、通常、Hh刺激によって引き起こされる、必須のHh経路成分であるSmoの繊毛蓄積を阻止することによって、薬物ビスモデギブとは異なるやり方でSmoに作用するようであり、ビスモデギブより半減期がかなり短く、これがビスモデギブより副作用が少ない理由であるかもしれない。

世界のその他の国々より先進国の方が前立腺癌罹患率が高く、予後が不良である。前立腺癌は世界で9番目に最もよく見られる癌であるが、米国人男性では最も多い非皮膚癌である。米国人男性の多くの割合が前立腺癌に罹患し、時として死に至る。前立腺癌の処置を受けた患者における疾患アウトカムの最も重要な臨床予後指標は、ステージ治療前前立腺特異的抗原(PSA)レベル、およびグリーソンスコアである。一般的に、前立腺癌のグレードおよびステージが高ければ高いほど、予後は不良になる。患者一人一人推定リスクを計算するために計算図表も使用することができる。全てではないが一部の前立腺癌ではHh分子経路アップレギュレートされているようである(その全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第20120083419号(特許文献1)、Altaba et al., 「Method and Compositions for Inhibiting Tumorigenesis」)。

HhP阻害剤が効く患者にはHhP阻害剤処置を提供することができ、HhP阻害剤が効かないか、または他の利用可能な処置より効かない患者には代替治療法を提供することができるように、できるだけ早期に、HhP阻害剤処置に応答する可能性が高い癌患者を特定し、HhP阻害剤処置に応答しない癌患者と区別できることが証明された予後ツールまたはバイオマーカーを利用可能にすることが有利であろう。

概要

本発明は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤を用いて、増殖障害、例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、および他の癌を処置するための方法;ならびにバイオマーカーおよび有効性予測する他の判断基準に基づいて、このような処置を受けている対象をモニタリングするための方法に関する。対象における増殖障害の処置に使用するための、HhP阻害剤及び1つまたは複数の酸性官能基を有する少なくとも1つのポリマーを含む組成物であって、HhP阻害剤の血漿トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で経口投与する。なし

目的

HhP阻害剤が効く患者にはHhP阻害剤処置を提供することができ、HhP阻害剤が効かないか、または他の利用可能な処置より効かない患者には代替の治療法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

対象における増殖障害処置に使用するための、Hedgehog経路(HhP)阻害剤及び1つまたは複数の酸性官能基を有する少なくとも1つのポリマーを含む組成物であって、HhP阻害剤の血漿トラフベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で経口投与するための、組成物。

請求項2

HhP阻害剤が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ立体異性体、もしくは活性代謝物を含む、請求項1記載の組成物。

請求項3

イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を、100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与するための、請求項2記載の組成物。

請求項4

対象に、50mgのイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のカプセルまたは粉末を2回/日投与するための、請求項2記載の組成物。

請求項5

HhP阻害剤による処置開始の約4週間後にHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で投与するための、請求項1〜4のいずれか一項記載の組成物。

請求項6

処置開始後約2週間以内のHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなり、少なくとも約1,000ng/mLのHhP阻害剤の血漿中トラフレベルを処置の間維持する有効量で投与するための、請求項1〜4のいずれか一項記載の組成物。

請求項7

少なくとも約1,000ng/mLのHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが維持されなければ、HhP阻害剤の後続の用量を増やして投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項8

約4週時での血漿中トラフレベルが少なくとも1000ng/mLであり、患者が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の後続の用量を減らして投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項9

HhP阻害剤を少なくとも1日1回投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項10

増殖障害が癌である、請求項1〜4のいずれか一項記載の組成物。

請求項11

増殖障害が前立腺癌であり、測定されたPSAレベルが前記処置の有効性を示すのであれば、HhP阻害剤療法を維持する、請求項1記載の組成物。

請求項12

増殖障害が前立腺癌であり、測定されたPSAレベルが前記処置の有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤による処置を中止する、請求項1記載の組成物。

請求項13

HhP阻害剤以外の前立腺癌に対する更なる処置と共に投与するために提供される、請求項12記載の組成物。

請求項14

増殖障害が前立腺癌であり、測定されたPSAレベルが前記処置の有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を増やして投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項15

増殖障害が前立腺癌であり、測定されたPSAレベルが前記処置の有効性を示すが、対象が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を減らして投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項16

増殖障害が前立腺癌であり、前記HhP阻害剤がイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を含み、100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項17

増殖障害が基底細胞癌であり、前記HhP阻害剤が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を含み、100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項18

増殖障害が肺癌であり、前記HhP阻害剤が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を含む、請求項1記載の組成物であって、該組成物が、100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与するためのものであり、かつ、葉酸代謝拮抗剤および白金ベース化学療法剤を有する対象に投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項19

100mg〜600mg HhP阻害剤/日の範囲の用量で投与するための、請求項1記載の組成物。

請求項20

HhP阻害剤がアゾール抗真菌薬を含む、請求項1記載の組成物。

請求項21

固体分散体であり、かつ、イトラコナゾールが酸性分子に結合している、請求項3記載の組成物。

請求項22

HhP阻害剤が少なくとも1日2回投与される、請求項9記載の組成物。

請求項23

癌が、肺癌、基底細胞癌(BCC)、または前立腺癌である、請求項10記載の組成物。

請求項24

該処置が、放射線療法ホルモン療法化学療法免疫療法外科手術凍結手術、高密度焦点式超音波療法、および陽子線治療からの1つまたは複数を含む、請求項13記載の組成物。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2013年6月6日に出願された米国特許仮出願第61/831,823号および2013年4月17日に出願された米国特許仮出願第61/813,122号の恩典を主張する。本願は、2013年6月6日に出願された米国特許仮出願第61/831,823号および2013年4月17日に出願された米国特許仮出願第61/813,122号の恩典を主張する、2014年2月5日に出願された米国特許出願第14/173,588号の継続出願である。これらの出願は、全ての図、表、または図面を含めて、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

背景技術

0002

発明の背景
近年、癌を処置するための可能性のある治療剤の有望な新たなクラスとしてHedgehog(Hh)分子シグナル伝達経路(HhP)阻害剤が現れた。多大な創薬努力の結果として、Smoothened(Smo)、Sonic hedgehogタンパク質(Shh)、ならびに神経膠腫関連癌遺伝子ホモログI、II、およびIII(Gli1、Gli2、およびGli3)を含む、この経路の様々なメンバーを標的とする多種多様な低分子が特定された。現在、Smo阻害剤がヒト臨床試験に入っており、規定のHh経路遺伝子変異を有する患者において順調な概念実証研究が行われている。実際に、2012年始めに、進行基底細胞癌患者の処置において使用することを目的として、初のSmo阻害剤(ビスモデギブ。Roche/GenentechからERIVEDGE(商標)として販売)がFDAにより承認され、この経路を調整するために薬物を使用する商業的正当性が認証された。

0003

(HhP)の活性化は、脳、乳腺前立腺、および皮膚を含む様々な器官における癌の発症に結びつけられてきた。基底細胞癌は、最もよく見られる種類の癌性悪性疾患であり、hedgehogシグナル伝達と最も密接な結びつきがある。この疾患を有する患者においてPatchedの機能喪失変異およびSmoの活性化変異が特定されている(Sahebjam et al., 「The Utility of Hedgehog Signaling Pathway Inhibition for Cancer」, The Oncologist, 2012; 17: 1090-1099(非特許文献1))。

0004

抗真菌剤として、イトラコナゾール作用機序は他のアゾール抗真菌剤と同じであり、真菌によるエルゴステロール合成を阻害する。しかしながら、イトラコナゾールは抗癌特性を有することが発見されている。イトラコナゾールは血管形成およびHhシグナル伝達を阻害し、マウス前立腺癌異種移植片モデルにおいて腫瘍成長を遅らせる。イトラコナゾールは、通常、Hh刺激によって引き起こされる、必須のHh経路成分であるSmoの繊毛蓄積を阻止することによって、薬物ビスモデギブとは異なるやり方でSmoに作用するようであり、ビスモデギブより半減期がかなり短く、これがビスモデギブより副作用が少ない理由であるかもしれない。

0005

世界のその他の国々より先進国の方が前立腺癌罹患率が高く、予後が不良である。前立腺癌は世界で9番目に最もよく見られる癌であるが、米国人男性では最も多い非皮膚癌である。米国人男性の多くの割合が前立腺癌に罹患し、時として死に至る。前立腺癌の処置を受けた患者における疾患アウトカムの最も重要な臨床予後指標は、ステージ治療前前立腺特異的抗原(PSA)レベル、およびグリーソンスコアである。一般的に、前立腺癌のグレードおよびステージが高ければ高いほど、予後は不良になる。患者一人一人推定リスクを計算するために計算図表も使用することができる。全てではないが一部の前立腺癌ではHh分子経路アップレギュレートされているようである(その全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許出願公開第20120083419号(特許文献1)、Altaba et al., 「Method and Compositions for Inhibiting Tumorigenesis」)。

0006

HhP阻害剤が効く患者にはHhP阻害剤処置を提供することができ、HhP阻害剤が効かないか、または他の利用可能な処置より効かない患者には代替治療法を提供することができるように、できるだけ早期に、HhP阻害剤処置に応答する可能性が高い癌患者を特定し、HhP阻害剤処置に応答しない癌患者と区別できることが証明された予後ツールまたはバイオマーカーを利用可能にすることが有利であろう。

0007

米国特許出願公開第20120083419号

先行技術

0008

Sahebjam et al., 「The Utility of Hedgehog Signaling Pathway Inhibition for Cancer」, The Oncologist, 2012; 17: 1090-1099

0009

本発明は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤を用いて、増殖障害、例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、および他の癌を処置するための方法;ならびにバイオマーカーおよび有効性予測する他の判断基準に基づいて、このような処置を受けている対象をモニタリングするための方法に関する。

0010

本発明の一部の局面は、HhP阻害剤療法を用いて前立腺癌処置のアウトカムを予後判定するための方法、および療法後の前立腺特異的抗原に基づいてHhP阻害剤療法の有効性を決定するための方法に関する。テストステロンレベル下げるためにアンドロゲンを標的とする前立腺癌薬物の大多数とは異なり、イトラコナゾールの効果はアンドロゲン非依存性である。

0011

転移性前立腺癌の男性における経口イトラコナゾール2回投与抗腫瘍有効性を評価する非比較無作為化II相試験を行った。図1〜3に記載の分析に基づいて、処置後のPSA増加が、イトラコナゾール療法に対する応答者マーカーであると突きとめられた。本発明者らは、イトラコナゾールで処置して4週間後に<25%のPSA増加を示した患者が、PSA無増悪生存期間(PPFS)および無増悪生存期間(PFS)に関する限り、高用量イトラコナゾール療法に最も良く応答した患者であると突きとめた。4週時で、>1000ng/mlの血漿中HhP阻害剤(イトラコナゾール)レベルと前述の<25%のPSA増加を実現することができた患者は、前立腺癌患者におけるHhP阻害剤を用いた臨床試験のための濃縮(enrichment)戦略としてのこれらの薬剤による処置のために予め選択することができる患者の標的亜集団である(図1)。後向き分析から、高用量イトラコナゾールを服用した15人のハイリスク患者(6ヶ月未満のPSA倍加時間)のうち14人が、無増悪生存期間の著しい改善を意味する4週時での<25%のPSA増加を示すことが分かった(図2)。4週時でのPSA変化に基づいたK-M分析を図3に示した。驚いたことに、この効果は4週時点を過ぎても継続することが観察された。

0012

PSAレベルアンドロゲン活性関数であることが知られている。アンドロゲン活性が増加するにつれて(例えば、テストステロン補充療法に起因する)、PSAは増加する。アンドロゲン活性が減少するにつれて(例えば、アンドロゲン抑制療法、抗アンドロゲンなどに起因する)、PSAは減少する。イトラコナゾールはアンドロゲン合成にも血漿中レベルにも受容体活性にも影響を及ぼさないので、PSAに大きな影響を及ぼすとは予想されなかった。さらに、イトラコナゾールはHhP阻害剤であり、(化学療法と異なり)著しい細胞傷害性がないので、PSAに及ぼす大きな影響を予想する理由はなかった。なぜなら、イトラコナゾールは癌細胞を殺さない(従って、PSAレベルに対する癌細胞の寄与を無くさない)からである。DendreonのProvenge(登録商標)癌ワクチンはPSAにもPFSにも影響を及ぼさないが、全生存期間を改善する抗前立腺癌剤の一例である。対照的に、イトラコナゾールの場合、本発明者らは思いがけず、PSA上昇が発見した。さらに、X線撮影による再発または転移性疾患徴候がないがPSAが上昇している前立腺全摘除術を受けた男性では、HhPアップレギュレーションを容易に測定することができないので、臨床家確信を持てない状況において、HhP阻害剤に対する感受性を決定する一手法となる。従って、HhPがアップレギュレートされていなければ、HhP阻害剤には治療効果がないと思われる。このことは、PSA細胞における正常なHhP活性がPSA細胞をHhP阻害剤処置に対して非感受性にしていることを意味する。

0013

驚いたことに、本発明者らは、癌を有するヒトにおいて臨床的利益を示すのに必要なイトラコナゾール血漿中濃度が、抗真菌有効性を得るための典型的なレベルより有意に高いことを発見した。Shi W.らは、抗真菌有効性がHhP阻害とは無関係の構造によって決まることを報告した(その全体が参照により本明細書に組み入れられる、Shi W. et al., 「Itraconazole Side Chain Analogues: Structure- Activity Relationship Studies for Inhibition of Endothelial Cell Proliferation, Vascular Endothelial Cell Growth Factor Receptor 2 (VEGFR2) Glycosylation, and Hedgehog Signaling」, J. Med. Chem., 2011, 54:7363-7374)。従って、癌患者における全身真菌感染の処置を目的とした高用量のHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾールの利用は、癌を処置するのに必要な用量が高用量抗真菌療法の範囲内にあることを裏付け示唆もしていなかった。

0014

さらに、以下の理由、すなわち、(i)イトラコナゾールには、抗血管新生、mTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)阻害、および抗hedgehogを含む複数の抗癌特性があり、従って、例えば、HhPまたは抗血管新生効果のインビトロ研究では用量または血漿中レベルを予測するのに不十分であった、(ii)定常状態に達するのに十分な、投薬して数日間経過した後に、イトラコナゾールの組織中濃度が血漿中レベルの倍数であることが知られていた、(iii)抗真菌効果と異なり、イトラコナゾールの主要代謝物(ヒドロキシ-イトラコナゾール)にはHhP阻害剤と同じ有効性がなく、癌において効果のあるインビボ血漿中レベルへの外挿予測不可能にする大きな影響があるように思われた、から、癌などの増殖障害に対する効果を実現するための最低トラフレベルの決定は、Shi Wらによるインビトロ研究から予測されなかった。

0015

本発明の一局面は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤を含む組成物を対象に経口投与する工程を含む、対象において増殖障害、例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、および他の癌を処置するための方法であって、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で組成物が経口投与される、方法に関する。任意で、処置するための方法は、HhP阻害剤処置に対する臨床応答があったかどうかを決定するために対象において増殖障害をモニタリングする工程を含む。

0016

本発明の別の局面は、HhP阻害剤療法後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルをPSA参照レベルと比較する工程を含む、対象においてHedgehog経路(HhP)阻害剤療法による前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法であって、PSA参照レベルと比較した試料中のPSAレベルがHhP阻害剤による処置のアウトカムの予後を示す、方法に関する。

0017

本発明の別の局面は、HhP阻害剤療法の開始後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルを測定する工程を含む、ヒト対象における前立腺癌に対するHedgehog経路(HhP)阻害剤療法の有効性を決定する方法であって、HhP阻害剤療法を開始した時の第1の参照PSAレベルと比較した測定されたPSAレベルが有効性を示し、第2の参照PSAレベルと比較した測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示す、方法に関する。

0018

本発明の別の局面は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤療法を対象に施す工程;および本発明の方法(すなわち、HhP阻害剤療法による前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法またはHhP阻害剤療法の有効性を決定する方法)を行う工程を含む、対象において前立腺癌を処置するための方法に関する。
[本発明1001]
Hedgehog経路(HhP)阻害剤を含む組成物を対象に投与する工程を含む、対象において増殖障害を処置するための方法であって、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で該組成物が投与される、方法。
[本発明1002]
HhP阻害剤が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ立体異性体、もしくは活性代謝物を含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記組成物が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤を含み、該SUBA(登録商標)製剤が100mg〜600mgイトラコナゾール/日の範囲の用量で経口投与される、本発明1002の方法。
[本発明1004]
HhP阻害剤療法が、50mgのイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のカプセルまたは粉末の2回/日の投与を含む、本発明1002の方法。
[本発明1005]
SUBA(登録商標)製剤がSuba-CAP製剤である、本発明1003の方法。
[本発明1006]
前記組成物が、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で投与される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1007]
前記組成物が、HhP阻害剤による処置開始の約4週間後にHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で投与される、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1008]
前記組成物が、処置開始後約2週間以内のHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなり、少なくとも約1,000ng/mLのHhP阻害剤の血漿中トラフレベルを処置の間維持する有効量で投与される、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1009]
対象においてHhP阻害剤またはその代謝物の血漿中レベルを1回または複数回測定する工程をさらに含む、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1010]
HhP阻害剤による処置開始の約4週間後に、前記測定する工程が1回または複数回行われる、本発明1009の方法。
[本発明1011]
HhP阻害剤またはその代謝物の血漿中レベルを約4週間〜約12週間の期間に1回または複数回測定する工程をさらに含む、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1012]
少なくとも約1,000ng/mLのHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが維持されなければ、HhP阻害剤の後続の用量を増やす工程をさらに含む、本発明1011の方法。
[本発明1013]
約4週時での血漿中トラフレベルが少なくとも1000ng/mLであり、患者が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の後続の用量を減らす工程をさらに含む、本発明1011の方法。
[本発明1014]
HhP阻害剤が少なくとも1日1回投与される、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1015]
HhP阻害剤が少なくとも1日2回投与される、本発明1014の方法。
[本発明1016]
増殖障害が癌である、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1017]
癌が肺癌である、本発明1016の方法。
[本発明1018]
癌が基底細胞癌(BCC)である、本発明1016の方法。
[本発明1019]
癌が前立腺癌である、本発明1016の方法。
[本発明1020]
癌が前立腺癌であり、方法が、HhP阻害剤が投与された後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルをPSA参照レベルと比較する工程をさらに含み、PSA参照レベルと比較した試料中のPSAレベルがHhP阻害剤による処置のアウトカムの予後を示す、本発明1016の方法。
[本発明1021]
HhP阻害剤処置を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満のPSAレベル増加が有効性を示し、約25%以上のPSAレベル増加が有効性の欠如を示す、本発明1020の方法。
[本発明1022]
HhP阻害剤療法の開始後4〜12週間以内に対象から試料を得る、本発明1020または1021の方法。
[本発明1023]
前記投与する工程の後に、対象から試料を得る工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1024]
測定されたPSAレベルが有効性を示すのであれば、HhP阻害剤療法を維持する工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1025]
測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤による処置を中止する工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1026]
HhP阻害剤以外の前立腺癌に対する処置を施す工程をさらに含む、本発明1025の方法。
[本発明1027]
前記処置が、放射線療法ホルモン療法、化学療法、免疫療法外科手術凍結手術、高密度焦点式超音波療法、および陽子線治療からの1つまたは複数を含む、本発明1025の方法。
[本発明1028]
測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を増やす工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1029]
測定されたPSAレベルが有効性を示すが、対象が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を減らす工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1030]
PSAレベルが総PSA(遊離(非結合)PSAおよび結合PSA)のレベルである、本発明1020または1021の方法。
[本発明1031]
PSAレベルがPSA倍加時間である、本発明1020または1021の方法。
[本発明1032]
PSAタンパク質レベルが測定される、本発明1020または1021の方法。
[本発明1033]
PSAタンパク質レベルが、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法(IRMA)、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ドットブロットスロットブロット酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイウエスタンブロットペプチドマイクロアレイ表面プラズモン共鳴蛍光共鳴エネルギー転移バイオルミネセンス共鳴エネルギー転移蛍光消光蛍光蛍光偏光質量分析(MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析(HPLC/MS/MS)、キャピラリー電気泳動ロッドゲル電気泳動、またはスラブゲル電気泳動によって測定される、本発明1032の方法。
[本発明1034]
PSA DNAレベルまたはmRNAレベルが測定される、本発明1020または1021の方法。
[本発明1035]
PSA mRNAレベルが、ノザンブロット、サザンブロット核酸マイクロアレイポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイム-PCR(RT-PCR)、核酸配列ベース増幅アッセイ(NASBA)、または転写増幅法(TMA)によって測定される、本発明1034の方法。
[本発明1036]
PSA活性レベルが測定される、本発明1020または1021の方法。
[本発明1037]
試料が血清試料である、本発明1020または1021の方法。
[本発明1038]
対象から試料を得る工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1039]
対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルを約1000ng/mLよりもさらに上に上げるべきであることを示し、臨床応答の発生および約1000ng/mLより実質的に高いHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが、後続の1つまたは複数のHhP阻害剤の用量を減らすことができることを示す工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1040]
対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、前記投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度を増やす必要性があることを示す工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1041]
対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、前記投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の発生が、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度を減らす必要性があることを示す工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1042]
前記モニタリングする工程が、目視検査触診、画像化、対象から得られた試料中の増殖障害に関連した1つもしくは複数のバイオマーカーの存在、レベル、もしくは活性のアッセイ、または前述の2つ以上の組み合わせを含む、本発明1039〜1041のいずれかの方法。
[本発明1043]
1つまたは複数のバイオマーカーが、Gli1、Gli2、Gli3、または前述の2つ以上の組み合わせを含む、本発明1042の方法。
[本発明1044]
前記モニタリングする工程が、以下のパラメータ:腫瘍サイズ、腫瘍サイズの変化の速度、hedgehogレベルもしくはシグナル伝達、新たな腫瘍出現、新たな腫瘍の出現の速度、増殖障害の症状の変化、増殖障害に関連した新たな症状の出現、生活の質(例えば、増殖障害に関連した疼痛の量)、または前述の2つ以上の組み合わせの少なくとも1つをモニタリングすることを含む、本発明1039〜1041のいずれかの方法。
[本発明1045]
HhP阻害剤処置後に経時的に対象から得られた複数の試料中のPSAレベルをPSA参照レベルと比較する工程を含む、対象におけるPSAレベルをモニタリングする工程をさらに含む、本発明1020または1021の方法。
[本発明1046]
エプレレノンもしくは他のミネラルコルチコイド阻害剤、またはペメトレキセドもしくは他の葉酸代謝拮抗剤、またはシスプラチンもしくは他の白金ベース化学療法剤、あるいは前述の2つ以上の組み合わせを対象に投与する工程をさらに含む、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1047]
対象が、高血圧末梢性浮腫、および低カリウム血症より選択される副作用に悩まされており、該副作用を処置するのに有効な量でミネラルコルチコイド阻害剤が投与される、本発明1046の方法。
[本発明1048]
HhP阻害剤が、精製されたイトラコナゾール立体異性体(非ラセミ合物)、またはイトラコナゾールと比べてsec-ブチル側鎖が1つもしくは複数の部分と交換されているイトラコナゾール類似体である、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1049]
対象が真菌感染を有する、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1050]
対象が真菌感染を有さない、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1051]
対象が、ブラストミセス症ヒストプラスマ症カンジダ症、およびアスペルギルス症より選択される真菌感染を有する、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1052]
対象が、ブラストミセス症、ヒストプラスマ症、カンジダ症、およびアスペルギルス症より選択される真菌感染を有さない、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1053]
対象が、増殖障害を処置するための事前の化学療法を受けていない、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1054]
処置の期間中、対象にステロイドが投与されない、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1055]
処置の期間中、対象に、CYP3A4と相互作用する薬剤が投与されない、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1056]
HhP阻害剤による処置の期間が約4週間〜約24週間の範囲である、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1057]
HhP阻害剤がHhP経路のSmoothenedタンパク質を標的とする、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1058]
HhP阻害剤がシクロパミン競合性である、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1059]
HhP阻害剤がシクロパミン競合性であり、増殖障害が前立腺癌を含む、本発明1001〜1005のいずれかの方法。
[本発明1060]
増殖障害が前立腺癌であり、方法が、HhP阻害剤が投与された後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルをPSA参照レベルと比較する工程をさらに含み、PSA参照レベルと比較した試料中のPSAレベルがHhP阻害剤による処置のアウトカムの予後を示す、本発明1059の方法。
[本発明1061]
HhP阻害剤処置を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満のPSAレベル増加が有効性を示し、約25%以上のPSAレベル増加が有効性の欠如を示す、本発明1060の方法。
[本発明1062]
HhP阻害剤療法後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルをPSA参照レベルと比較する工程を含む、対象においてHedgehog経路(HhP)阻害剤療法による前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法であって、PSA参照レベルと比較した試料中のPSAレベルがHhP阻害剤による処置のアウトカムの予後を示す、方法。
[本発明1063]
参照レベルが、HhP阻害剤療法を開始した時の対象におけるPSAレベルである、本発明1062の方法。
[本発明1064]
HhP阻害剤療法の開始後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルを測定する工程を含む、ヒト対象における前立腺癌に対するHedgehog経路(HhP)阻害剤療法の有効性を決定する方法であって、HhP阻害剤療法を開始した時の第1の参照PSAレベルと比較した測定されたPSAレベルが有効性を示し、第2の参照PSAレベルと比較した測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示す、方法。
[本発明1065]
HhP阻害剤療法を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満のPSAレベル増加が有効性を示し、約25%以上のPSAレベル増加が有効性の欠如を示す、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1066]
HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量でHhP阻害剤が経口投与される、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1067]
HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも1,000ng/mLとなる有効量でHhP阻害剤が経口投与される、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1068]
HhP阻害剤療法が、100mg〜600mg/日の範囲の用量でのHhP阻害剤の経口投与を含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1069]
HhP阻害剤がHhP経路のSmoothenedタンパク質を標的とする、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1070]
HhP阻害剤がシクロパミン競合性である、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1071]
HhP阻害剤が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1072]
HhP阻害剤が、イトラコナゾールのSUBA(登録商標)製剤(例えば、SUBACAP(商標)製剤)を含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1073]
HhP阻害剤がイトラコナゾールのSUBA(登録商標)製剤を含み、HhP阻害剤療法が、100mg〜600mgイトラコナゾール/日の範囲の用量での該SUBA(登録商標)製剤の投与を含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1074]
HhP阻害剤療法が、50mgのHhP阻害剤のカプセルまたは粉末の2回/日の投与を含む、本発明1071の方法。
[本発明1075]
HhP阻害剤療法が、50mgのHhP阻害剤のカプセルまたは粉末の2回/日の投与を含む、本発明1072の方法。
[本発明1076]
HhP阻害剤療法が、50mgのHhP阻害剤のカプセルまたは粉末の2回/日の投与を含む、本発明1073の方法。
[本発明1077]
HhP阻害剤療法が、HhP阻害剤の前立腺癌病変部または腫瘍の部位への静脈内または局所投与(例えば、直接的な注射による)を含む、本発明1001、1062、または1064のいずれかの方法。
[本発明1078]
HhP阻害剤療法の開始後4〜12週間以内に対象から試料を得る、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1079]
HhP阻害剤を対象に投与する工程、および該投与する工程の後に対象から試料を得る工程をさらに含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1080]
測定されたPSAレベルが有効性を示すのであれば、HhP阻害剤療法を維持する工程をさらに含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1081]
測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤療法を保留する工程をさらに含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1082]
HhP阻害剤以外の前立腺癌に対する処置を施す工程をさらに含む、本発明1081の方法。
[本発明1083]
前記処置が、放射線療法、ホルモン療法、化学療法、免疫療法、外科手術、凍結手術、高密度焦点式超音波療法、および陽子線治療からの1つまたは複数を含む、本発明1082の方法。
[本発明1084]
測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を増やす工程をさらに含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1085]
測定されたPSAレベルが有効性を示すが、対象が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を減らす工程をさらに含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1086]
PSAレベルが総PSA(遊離(非結合)PSAおよび結合PSA)のレベルである、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1087]
PSAレベルがPSA倍加時間である、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1088]
PSAタンパク質レベルが測定される、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1089]
PSAタンパク質レベルが、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法(IRMA)、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ドットブロット、スロットブロット、酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイ、ウエスタンブロット、ペプチドマイクロアレイ、表面プラズモン共鳴、蛍光共鳴エネルギー転移、バイオルミネセンス共鳴エネルギー転移、蛍光消光蛍光、蛍光偏光、質量分析(MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析(HPLC/MS/MS)、キャピラリー電気泳動、ロッドゲル電気泳動、またはスラブゲル電気泳動によって測定される、態様88の方法。
[本発明1090]
PSA DNAレベルまたはmRNAレベルが測定される、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1091]
PSA mRNAレベルが、ノザンブロット、サザンブロット、核酸マイクロアレイ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイム-PCR(RT-PCR)、核酸配列ベース増幅アッセイ(NASBA)、または転写増幅法(TMA)によって測定される、本発明1090の方法。
[本発明1092]
PSA活性レベルが測定される、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1093]
試料が血清試料である、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1094]
対象から試料を得る工程をさらに含む、本発明1062〜1064のいずれかの方法。
[本発明1095]
HhP阻害剤療法後に経時的に対象から得られた複数の試料中のPSAレベルをPSA参照レベルと比較することを含む、対象におけるPSAレベルをモニタリングする工程を含む、本発明1064の方法。
[本発明1096]
HhP阻害剤療法後に経時的に対象から得られた複数の試料中のPSAレベルを測定することを含む、対象におけるPSAレベルをモニタリングする工程を含む、本発明1064の方法。
[本発明1097]
Hedgehog経路(HhP)阻害剤療法を対象に施す工程;および本発明1062〜1064のいずれかの方法を行う工程を含む、対象において前立腺癌を処置するための方法。
[本発明1098]
対象から得られた試料中のPSAレベルを測定する工程;および測定されたPSAレベルとPSA参照レベルとの比較に基づいてHhP阻害剤の有効用量を決定する工程を含む、前立腺癌を処置するために対象に投与するのに適したHhP阻害剤の用量を決定するための方法。
[本発明1099]
HhP阻害剤がシクロパミン競合性である、本発明1097または1098の方法。
[本発明1100]
増殖障害が前立腺癌であり、前記組成物がイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤を含み、該SUBA(登録商標)製剤が100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与される、本発明1001、1064、1066、または1098のいずれかの方法。
[本発明1101]
前記組成物がイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤を含み、該SUBA(登録商標)製剤が100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与される、本発明1018の方法。
[本発明1102]
前記組成物がイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤を含み、該SUBA(登録商標)製剤が100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与され、方法が、葉酸代謝拮抗剤および白金ベースの化学療法剤を対象に投与する工程をさらに含む、本発明1017の方法。
[本発明1103]
対象における増殖障害をモニタリングする工程をさらに含む本発明1001の方法であって、前記投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の用量を増やす必要性があること、もしくはHhP阻害剤の投与頻度を増やす必要性があること、または先に投与されたHhP阻害剤とは異なる機序によってHhPを阻害するさらなるHhP阻害剤を投与する必要性があること、あるいは前述の2つ以上の組み合わせを示す、方法。
[本発明1104]
HhP阻害剤がシクロパミン競合性である、態様1、62、64、または98の方法。
[本発明1105]
HhP阻害剤が非シクロパミン競合性である、態様1、62、64、または98の方法。
[本発明1106]
前記投与の前に、処置のための対象を選択する工程をさらに含む本発明1001の方法であって、該選択する工程が、
対象から得られた試料中のバイオマーカーを測定する工程であって、該バイオマーカーがHhPシグナル伝達を直接的または間接的に表す、工程、および
測定されたバイオマーカーレベルを参照レベルと比較してHhPシグナル伝達上昇の存在または非存在を決定する工程であって、HhPシグナル伝達上昇の存在が、対象を処置すべきであることを示す、工程
を含む、方法。
[本発明1107]
バイオマーカーが、HhPリガンドまたは神経膠腫関連癌遺伝子ホモログ(Gli)転写因子(例えば、Sonic hedgehog(SHH)、desert hedgehog(DHH)、Indian hedgehog(DHH)、Gli1、Gli2、Gli3、または前述の2つ以上の組み合わせ)である、態様106の方法。
[本発明1108]
対象における増殖障害をモニタリングする工程をさらに含む本発明1001の方法であって、該モニタリングする工程が、
前記投与の後に、対象から得られた試料中のバイオマーカーを測定する工程であって、バイオマーカーがHhPシグナル伝達を直接的または間接的に表す、工程、および
測定されたバイオマーカーレベルを参照レベルと比較して、該比較の後に、HhPシグナル伝達が増加したか、減少したか、または変化しなかったかどうかを決定する工程であって、HhPシグナル伝達が増加した、または変化しなかったことが、HhP阻害剤の用量を増やすことによって、もしくはHhP阻害剤の投与頻度を増やすことによって、または現在投与されているHhP阻害剤の前、間、もしくは後に、さらなるHhP阻害剤を投与することによって、あるいは前述の2つ以上の組み合わせによって、処置を変更する必要性があることを示し、HhPシグナル伝達が減少したことが、HhP阻害剤の用量、HhP阻害剤の投与頻度、および現在投与されているHhP阻害剤の選択が満足のいくものであり、続行し得ることを示す、工程
を含む、方法。
[本発明1109]
さらなるHhP阻害剤と現在投与されているHhP阻害剤とが異なる作用機序によってHhPを阻害する、本発明1108の方法。
[本発明1110]
バイオマーカーが、HhPリガンドまたは神経膠腫関連癌遺伝子ホモログ(Gli)転写因子(例えば、Sonic hedgehog(SHH)、desert hedgehog(DHH)、Indian hedgehog(DHH)、Gli1、Gli2、Gli3、または前述の2つ以上の組み合わせ)である、本発明1109の方法。
[本発明1111]
増殖障害が基底細胞癌であり、前記組成物が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤を含み、該SUBA(登録商標)製剤が100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与される、本発明1001の方法。
[本発明1112]
増殖障害が肺癌であり、前記組成物が、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤を含み、該SUBA(登録商標)製剤が100mg〜600mg/日の範囲の用量で経口投与され、方法が、葉酸代謝拮抗剤および白金ベースの化学療法剤を対象に投与する工程をさらに含む、本発明1001の方法。

図面の簡単な説明

0019

イトラコナゾール療法に対する応答者を探すスクリーニングツールとしての4週時でのPSA増加。このデータは、PSA応答に基づいた、前立腺癌患者への順調なイトラコナゾール療法投与を示すパラメータ分析を表す。本発明者らは、イトラコナゾール処置後、4週時で<25%のPSA増加を示した患者が、PSA無増悪生存期間(PPFS)および無増悪生存期間(PFS)に関する限り、高用量イトラコナゾール療法に最も良く応答した患者であると突きとめた。4週時で>1000ng/mlの血漿中イトラコナゾールレベルと前述の<25%のPSA増加を実現することができた患者は、前立腺癌患者におけるイトラコナゾール臨床試験のための濃縮戦略としてのイトラコナゾール処置のために予め選択することができる患者の標的亜集団である。
この後向き分析では、高用量イトラコナゾールを服用した15人のハイリスク患者(6ヶ月未満のPSA倍加時間)のうち14人が、無増悪生存期間が著しく改善したことを意味する4週時での<25%のPSA増加を示した。
4週時でのPSA変化に基づくK-M分析。高用量群におけるPFS(X線撮影)。

実施例

0020

発明の詳細な説明
本発明の一局面は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤を含む組成物を対象に経口投与する工程を含む、対象において増殖障害を処置するための方法であって、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で組成物が経口投与される、方法に関する。

0021

一部の態様において、組成物が、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも1,000ng/mLとなる有効量で投与される。一部の態様において、組成物が、HhP阻害剤による処置開始の約4週間後にHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で投与される。一部の態様において、組成物が、処置開始後約2週間以内のHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなり、少なくとも約1,000ng/mLの血漿中HhP阻害剤トラフレベルを処置の間維持する有効量で投与される。

0022

任意のHhP阻害剤を使用することができる。一部の態様において、HhP阻害剤はHhP経路のSmoothened(Smo)タンパク質を標的とし、例えば、Smoに結合することによってSmoに作用する。一部の態様において、HhP阻害剤はシクロパミン競合性である。一部の態様において、HhP阻害剤は、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、もしくは活性代謝物を含む。一部の態様において、HhP阻害剤は、精製されたイトラコナゾール立体異性体(非ラセミ混合物)、またはイトラコナゾールと比べてsec-ブチル側鎖が1つまたは複数の部分と交換されているイトラコナゾール類似体である。一部の態様において、HhP阻害剤はシクロパミン競合性である。一部の態様において、HhP阻害剤は非シクロパミン競合性である。一部の態様において、HhP阻害剤はシクロパミン競合性であり、増殖障害は前立腺癌、基底細胞癌、または肺癌である。

0023

HhP阻害剤は望ましい送達経路に合わせて調製されてもよい。さらに、HhP阻害剤の望ましいレベルの実現は、バイオアベイラビリティがさらに高い製剤を使用することによって容易にすることができる。例えば、HhP阻害剤は、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、もしくは活性代謝物のSUBA(登録商標)製剤などの組成物の形で投与されてもよい。一部の態様において、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物は100mg〜600mg/日の範囲の用量でSUBA(登録商標)製剤の形で投与される。一部の態様において、150mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物が、SUBA(登録商標)製剤の形で2回以上/日、投与される。一部の態様において、200mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物が、SUBA(登録商標)製剤の形で2回以上/日、投与される。

0024

一部の態様において、HhP阻害剤療法は、50mgのイトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物のカプセル、錠剤、もしくは懸濁された粉末(液体懸濁液)、または溶液の2回/日の経口投与を含む。一部の態様において、SUBA(登録商標)製剤はSuba-CAP製剤である。

0025

任意で、処置方法は、対象においてHhP阻害剤またはその代謝物の血漿中レベルを1回または複数回測定する工程をさらに含む。一部の態様において、HhP阻害剤による処置開始の約4週間後に、測定する工程が1回または複数回行われる。

0026

一部の態様において、前記方法は、HhP阻害剤、またはその代謝物の血漿中レベルを約4週間〜約12週間の期間中に1回または複数回測定する工程を含む。任意で、前記方法は、少なくとも約1,000ng/mLのHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが維持されなければ、HhP阻害剤の後続の用量を増やす工程をさらに含む、任意で、前記方法は、約4週間での血漿中トラフレベルが少なくとも1000ng/mLであり、患者が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の後続の用量を減らす工程をさらに含んでもよい。

0027

様々な投与レジメンを利用することができる。一部の態様において、HhP阻害剤は少なくとも1日1回投与される。一部の態様において、HhP阻害剤は少なくとも1日2回投与される。一部の態様において、HhP阻害剤による処置の期間は約4週間〜約24週間の範囲である。一部の態様において、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLに達したら、それは療法全体を通して維持される。

0028

一部の態様において、増殖障害は、癌、例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、または他の癌である。

0029

一部の態様において、増殖障害は前立腺癌であり、前記方法は、HhP阻害剤が投与された後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルをPSA参照レベルと比較する工程であって、PSA参照レベルと比較した試料中のPSAレベルがHhP阻害剤による処置のアウトカムの予後を示す工程をさらに含む。一部の態様において、HhP阻害剤処置を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満のPSAレベル増加が有効性を示し、約25%以上のPSAレベル増加が有効性の欠如を示す。一部の態様において、HhP阻害剤で処置して約4週間後の対象のPSAレベル増加は、HhP阻害剤処置を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満である。

0030

一部の態様において、試料は、HhP阻害剤療法の開始後4〜12週間以内に対象から得られる。

0031

一部の態様において、前記方法は、前記投与する工程の後に対象から試料を得る工程をさらに含む。

0032

前立腺癌の場合、一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性を示すのであれば、HhP阻害剤療法を維持する工程をさらに含む。

0033

前立腺癌の場合、一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤による処置を中止する工程をさらに含む。任意で、前記方法は、HhP阻害剤以外の前立腺癌に対する処置を施す工程をさらに含む。一部の態様において、処置は、放射線療法、ホルモン療法、化学療法、免疫療法、外科手術、凍結手術、高密度焦点式超音波療法、および陽子線治療からの1つまたは複数を含む。

0034

前立腺癌の場合、一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を増やす工程をさらに含む。

0035

前立腺癌の場合、一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性を示すが、対象が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を減らす工程をさらに含む。

0036

前立腺癌の場合、一部の態様において、測定されるPSAレベルは総PSA(遊離(非結合)PSAおよび結合PSA)のレベルである。一部の態様において、測定されるPSAレベルはPSA倍加時間である。

0037

前立腺癌の場合、一部の態様において、PSAタンパク質レベルは、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法(IRMA)、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ドットブロット、スロットブロット(slot blot)、酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイ、ウエスタンブロット、ペプチドマイクロアレイ、表面プラズモン共鳴、蛍光共鳴エネルギー転移、バイオルミネセンス共鳴エネルギー転移、蛍光消光蛍光(fluorescence quenching fluorescence)、蛍光偏光、質量分析(MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析(HPLC/MS/MS)、キャピラリー電気泳動、ロッドゲル電気泳動、またはスラブゲル電気泳動などの方法を用いて測定される。

0038

一部の態様において、PSA DNAレベルまたはmRNAレベルは、ノザンブロット、サザンブロット、核酸マイクロアレイ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイム-PCR(RT-PCR)、核酸配列ベース増幅アッセイ(NASBA)、または転写増幅法(TMA)などの方法を用いて測定される。

0039

前立腺癌の場合、一部の態様において、PSA活性レベルが測定される。

0040

任意で、前立腺癌の場合、処置方法は、HhP阻害剤処置後に経時的に対象から得られた複数の試料中のPSAレベルをPSA参照レベルと比較する工程を含む、対象におけるPSAレベルをモニタリングする工程をさらに含む。

0041

一部の態様において、処置方法は、対象から試料を得る工程をさらに含む。一部の態様において、試料は血清試料である。

0042

処置方法は、HhP阻害剤処置に対する臨床応答があったかどうかを決定するために、対象における増殖障害をモニタリングする工程を含んでもよい。一部の態様において、前記方法は、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルを約1000ng/mLよりもさらに上に上げるべきであることを示し、臨床応答の発生および約1000ng/mLより実質的に高いHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが、後続の1つまたは複数のHhP阻害剤の用量を減らすことができることを示す工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度を増やす必要性があることを示す工程をさらに含む。任意で、前記方法は、用量および/または頻度を増やしたHhP阻害剤を引き続き対象に投与する工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の発生が、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度を減らす必要性があることを示す工程をさらに含む。任意で、前記方法は、用量および/または頻度を減らしたHhP阻害剤を引き続き対象に投与する工程をさらに含む。

0043

一部の態様において、モニタリングする工程は、目視検査、触診、画像化、対象から得られた試料中の増殖障害に関連した1つもしくは複数のバイオマーカーの存在、レベル、もしくは活性のアッセイ、または前述の2つ以上の組み合わせを含む。一部の態様において、モニタリングする工程は、以下のパラメータ:腫瘍サイズ、腫瘍サイズの変化の速度、hedgehogレベルもしくはシグナル伝達、新たな腫瘍の出現、新たな腫瘍の出現の速度、増殖障害の症状の変化、増殖障害に関連した新たな症状の出現、生活の質(例えば、増殖障害に関連した疼痛の量)、または前述の2つ以上の組み合わせの少なくとも1つをモニタリングすることを含む。

0044

前述のように、本発明者らは、癌を有するヒトにおいて臨床的利益を示すために必要なイトラコナゾールの血漿中濃度が、抗真菌活性を得るための典型的なレベルより有意に高いことを発見した。具体的には、臨床的意義のある効果を得るために必要な、4週間の療法後の最低血漿中トラフレベルは、少なくとも1000ng/mlであった。

0045

これらのイトラコナゾールレベルの実現は、Suba-CAPなどのバイオアベイラビリティがさらに高い製剤を使用することによって容易になる。それにもかかわらず、高血圧、末梢性浮腫、および低カリウム血症などの、このような高用量に特有の副作用がある場合がある。これは、ミネラルコルチコイドの産生が増加した結果であるように思われる。これらの高用量イトラコナゾールに関連する、これらの副作用は、エプレレノンなどの選択的ミネラルコルチコイドアンタゴニストを与えることによって効果的に管理することができる。従って、一部の態様において、前記方法は、エプレレノンまたは他のミネラルコルチコイド阻害剤を投与する工程をさらに含む。一部の態様において、対象は、高血圧、末梢性浮腫、および低カリウム血症より選択される副作用に悩まされており、該副作用を処置するのに有効な量のミネラルコルチコイド阻害剤が投与される。

0046

一部の態様において、対象は真菌感染を有する。他の態様において、対象は真菌感染を有さない。

0047

一部の態様において、対象は、ブラストミセス症、ヒストプラスマ症、カンジダ症、およびアスペルギルス症より選択される真菌感染を有する。他の態様において、対象は、ブラストミセス症、ヒストプラスマ症、カンジダ症、およびアスペルギルス症より選択される真菌感染を有さない。

0048

一部の態様において、対象は、増殖障害を処置するための事前の化学療法を受けていない。

0049

一部の態様において、処置の期間中、対象にステロイドが投与されない。

0050

一部の態様において、処置の期間中、対象に、CYP3A4と相互作用する薬剤が投与されない。

0051

本発明はまた、Hedgehog経路(HhP)阻害剤療法を用いた前立腺癌処置のアウトカムを予後判定するための方法、および療法後の前立腺特異的抗原に基づいてHhP阻害剤療法の有効性を決定するための方法に関する。

0052

本発明の一局面は、HhP阻害剤療法後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルをPSA参照レベル(予め決められたレベル)と比較する工程を含む、対象においてHedgehog経路(HhP)阻害剤療法による前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法であって、PSA参照レベルと比較した試料中のPSAレベルがHhP阻害剤による処置のアウトカムの予後を示す、方法に関する。一部の態様において、参照レベルは、HhP阻害剤療法を開始した時の対象におけるPSAレベルである。一部の態様において、前記方法は、HhP阻害剤療法後に経時的に対象から得られた複数の試料中のPSAレベルをPSA参照レベルと比較する工程を含む、対象におけるPSAレベルをモニタリングする工程を含む。

0053

本発明の別の局面は、HhP阻害剤療法の開始後に対象から得られた試料中の前立腺特異的抗原(PSA)レベルを測定する工程を含む、ヒト対象における前立腺癌に対するHedgehog経路(HhP)阻害剤療法の有効性を決定する方法であって、HhP阻害剤療法を開始した時の第1の参照PSAレベル(第1の予め決められたレベル)と比較した測定されたPSAレベルが有効性を示し、第2の参照PSAレベル(第2の予め決められたレベル)と比較した測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示す、方法に関する。一部の態様において、前記方法は、HhP阻害剤療法後に(例えば、HhP療法を開始して4週間後、5週間後、6週間後、7週間後、8週間後、9週間後、10週間後、11週間後、12週間後、またはそれより後の1つまたは複数で)経時的に対象から得られた複数の試料中のPSAレベルを測定する工程を含む、対象におけるPSAレベルをモニタリングする工程を含む。一部の態様において、HhP阻害剤療法を開始して約3〜5週間後および/または約11〜13週後に試料を得る。一部の態様において、HhP阻害剤療法を開始して約4週間後および/または約12週間後に試料を得る。

0054

本発明の方法の一部の態様において、HhP阻害剤療法を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満のPSAレベル増加が有効性を示し、約25%以上のPSAレベル増加が有効性の欠如を示す。

0055

本発明の方法の一部の態様において、HhP阻害剤は、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を含む。例えば、HhP阻害剤は、イトラコナゾールのSUBA(登録商標)製剤(Mayne Pharma International Pty Ltd.、例えば、SUBACAP(商標)製剤)を含んでもよく、これからなってもよい(例えば、米国特許出願公開第20030225104号(米国特許第6,881,745号として発行された、Hayes et al., 「Pharmaceutical Compositions for Poorly Soluble Drugs」を参照されたい)。イトラコナゾールのSUBA(登録商標)製剤は、イトラコナゾールが酸性分子に結合している固体分散体であり、吸収の改善を可能にする。一部の態様において、SUBA(登録商標)製剤などのHhP阻害剤は100mg〜600mg/日の範囲の用量で対象に投与される。

0056

一部の態様において、HhP阻害剤は、前立腺癌病変部または腫瘍に静脈内または局所的に(例えば、直接的な注射によって)投与される。一部の態様において、HhP阻害剤は、例えば、カプセル、錠剤、もしくは懸濁された粉末(液体懸濁液)、または溶液の形で経口投与される。一部の態様において、HhP阻害剤は、約25mg〜約100mg/用量を含む量または約25mg〜約100mg/用量からなる量で(例えば、カプセル、錠剤、懸濁された粉末(液体懸濁液)、または溶液の形で)1日2回、経口投与される。一部の態様において、HhP阻害剤は、50mg/用量を含む量または50mg/用量からなる量で(例えば、カプセル、錠剤、懸濁された粉末(液体懸濁液)、または溶液の形で)1日2回、経口投与される。

0057

本発明の方法の一部の態様において、試料は、HhP阻害剤療法の開始後4〜6週間以内に対象から得られる。

0058

本発明の方法の一部の態様において、前記方法は、HhP阻害剤を対象に投与する工程、および前記投与する工程の後に対象から試料を得る工程をさらに含む。

0059

本発明の方法の一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性を示すのであれば、HhP阻害剤療法を維持する工程をさらに含む。

0060

本発明の方法の一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤療法を保留する工程をさらに含む。HhP阻害剤療法を保留する工程は、厳重な経過観察(watchful waiting)または積極的監視(active surveillance)を含んでもよい。任意で、前記方法は、HhP阻害剤以外の前立腺癌に対する1つまたは複数の処置を施す工程をさらに含む。前立腺癌処置の例には、放射線療法、ホルモン療法、化学療法、免疫療法、外科手術(外科切除/癌組織の除去、例えば、直視下前腺切除術または腹腔鏡下前立腺切除術)、凍結手術、高密度焦点式超音波療法、および陽子線治療が含まれるが、これに限定されない。

0061

HhP阻害剤療法の有効性および有効性の欠如が示されることは、投与された用量および/または投与頻度に特有のものである可能性があることが理解されるはずである。このように、本発明は、前立腺癌を処置するために対象に投与するのに適したHhP阻害剤の用量を決定するための方法を提供する。これは、前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法、または本明細書に記載のHhP阻害剤療法の有効性を決定する方法を行う工程、ならびに投与量レベルおよび/または投与頻度の変化の後に得られた試料において測定されたPSAレベルとPSA参照レベルとの比較に基づいてHhP阻害剤の有効用量を決定する工程を伴う。

0062

例えば、1用量のHhP阻害剤を、あるレベルおよび/またはある頻度で投与し、PSA応答を観察しないが、異なる(さらに多い)レベルおよび/または頻度で1用量を投与し、PSA応答を観察することができる。従って、用量レベルおよび/または投与頻度は、HhP阻害剤が作用するかどうかに影響を及ぼす可能性がある。その結果として、HhP療法を保留する、および/または前立腺癌に対する代替(非HhP阻害剤)処置を施す前に、HhP阻害剤のある用量および/またはある頻度でのPSAレベルに基づいて有効性の欠如が示されるのであれば、HhP阻害剤の投与量および/または頻度を調整する(例えば、増やす)ことが望ましい場合があり、任意で、1つまたは複数の後続の試料を得て、試料中のPSAレベルを測定し、測定されたレベルを参照レベルと比較して、異なる投与量および/または頻度での予後または有効性/非有効性をもう1回決定することが望ましい場合がある。従って、本発明の方法の一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性の欠如を示すのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を増やす工程をさらに含む。これは、(例えば、参照PSAレベルをガイドとして用いる用量漸増法として)参照レベルと比べた測定されたPSAレベルに基づいて投与レジメンの有効性が示されるまで1回または複数回繰り返されてもよい。任意で、プロセスの任意の時点で、HhP阻害剤を保留することができ、任意で、代替(非HhP阻害剤)処置を対象に施すことができる。

0063

あるいは、対象が、ある用量レベルおよび/または頻度では、有効性を示すPSAレベルに達せず、1つまたは複数の副作用を経験するのであれば、この用量レベルおよび/または投与頻度はその後減らされてもよい。次いで、減らされた用量および/または頻度で、測定されたPSAレベルがなお有効性を示すことを確実なものにするために、1つまたは複数の試料を得てもよく、PSAレベルを測定してもよく、参照レベルと比較してもよい。再度、PSAレベルは、HhP阻害剤の後続の投与の最適な投薬のためのバイオマーカーまたはガイドとして用いられてもよい。従って、本発明の方法の一部の態様において、前記方法は、測定されたPSAレベルが有効性を示すが、対象が1つまたは複数の副作用を経験しているのであれば、HhP阻害剤の用量および/またはHhP阻害剤の投与頻度を減らす工程をさらに含む。これは、PSAレベルに基づいて、投与レジメンの有効性を損なうことなく副作用が減るか、または無くなるまで、1回または複数回繰り返されてもよい。任意で、プロセスの任意の時点で、HhP阻害剤を保留することができ、任意で、代替(非HhP阻害剤)処置を対象に施すことができる。有効性を損なうことなく副作用を管理できない場合は、これが望ましいことがある。

0064

前述のように、本発明の一局面は、HhP阻害剤が投与された後に(例えば、HhP阻害剤療法を開始して約4週間後および/または約12週間後に)対象から得られた試料中のPSAレベルを測定する工程;ならびに測定されたPSAレベルとPSA参照レベルとの比較(例えば、HhP阻害剤療法を開始した時のPSAレベルと比べて約25%未満のPSAレベル増加)に基づいてHhP阻害剤の有効用量を決定する工程を含む、前立腺癌を処置するために対象に投与するのに適したHhP阻害剤の用量を決定するための方法である。例として、有効性を決定するために、対象が応答しない場合は用量を増やすことによって(後続の用量の量および/もしくは頻度を上向きに調節することによって)、または毒性が強すぎる場合は用量を減らすことによって(量および/もしくは頻度を下向きに調節することによって)、50mgのHhP阻害剤が対象に段階的に投与されてもよい。アゾール抗真菌薬のSUBA(登録商標)製剤、例えば、SUBACAP(商標)製剤の場合、用量が、通常、1日2回投与される分割量で100mg〜600mgのSUBA製剤/日の範囲内になるように上向きにまたは下向きに漸増されてもよい。この範囲の上限は、例えば、1日目または2日目に急速なトラフレベルを得るために用いられてもよく、次いで、用量は(量および/または頻度の点で)減らされてもよく、一部の前立腺癌については、さらによく効く用量が必要であると判定される場合がある。

0065

本発明の方法の一部の態様において、PSAレベルは総PSA(遊離(非結合)PSAおよび結合PSA)のレベルである。本発明の方法の一部の態様において、PSAレベルはPSA倍加時間である。

0066

本発明の方法において、決定されるPSAレベルは、PSAタンパク質の量、PSAをコードする核酸(DNAもしくはmRNA)の量、またはPSA活性の量でもよい。一部の態様において、PSAタンパク質レベルは、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法(IRMA)、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ドットブロット、スロットブロット、酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイ、ウエスタンブロット、ペプチドマイクロアレイ、表面プラズモン共鳴、蛍光共鳴エネルギー転移、バイオルミネセンス共鳴エネルギー転移、蛍光消光蛍光、蛍光偏光、質量分析(MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析(HPLC/MS/MS)、キャピラリー電気泳動、ロッドゲル電気泳動、またはスラブゲル電気泳動によって測定される。一部の態様において、PSA mRNAレベルは、ノザンブロット、サザンブロット、核酸マイクロアレイ、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイム-PCR(RT-PCR)、核酸配列ベース増幅アッセイ(NASBA)、または転写増幅法(TMA)によって測定される。

0067

対象から得られる試料は、PSAタンパク質または核酸を持つ潜在的に任意の試料でよい。試料は、PSAバイオマーカーが測定される前に処理されてもよく、PSAバイオマーカーが測定された後に処理されてもよい。本発明の方法の一部の態様において、試料は血清試料である。

0068

本発明の方法は、例えば、採血することによって、または組織生検によって、対象から試料を得る工程をさらに含んでもよい。

0069

本発明の方法は、HhP療法を開始する前に、(例えば、1つまたは複数のバイオマーカー、徴候、症状、生検などに基づいて)対象には前立腺癌があると特定する工程をさらに含んでもよい。

0070

一部の態様において、HhP阻害剤による処置を開始する前に、対象は、非HhP阻害剤による前立腺癌処置を受けたことがある。例えば、HhP阻害剤はセカンドライン療法、サードライン療法、またはフォースライン療法として投与されてもよい。

0071

前立腺癌処置におけるアウトカム、例えば、外科手術後または放射線療法後の病理学的ステージおよび再発の予測を助けるのに利用可能な他のツールがある。大部分はステージ、グレード、およびPSAレベルを組み合わせ、一部は生検コア陽性の数もしくはパーセント年齢、および/または他の情報も加える。本発明の方法は、ダミコ(D'Amico)分類パーティン(Partin)表、カタン(Kattan)計算図表、およびUCSF前立腺癌リスク評価(Cancer of the Prostate Risk Assessment)(CAPRA)スコアなどの前立腺癌を予後判定するための方法に加えて、またはその代案として用いられてもよい。

0072

本発明の別の局面は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤療法を対象に施す工程;および本発明の方法(すなわち、HhP阻害剤療法による前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法またはHhP阻害剤療法の有効性を決定する方法)を行う工程を含む、対象において前立腺癌を処置するための方法に関する。

0073

患者の選択
任意で、増殖障害、例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、または他の癌の処置(またはさらなる処置)を必要とする対象は、HhPシグナルそのもの、またはHhPシグナルのモジュレーター(誘導物質もしくは阻害剤)であるバイオマーカー(HhPバイオマーカー)を測定することによって直接的または間接的に評価され得るHhレベルまたはシグナル伝達に基づいて、HhP阻害剤による処置に特に適した個体として選択されてもよい。バイオマーカーがHhPシグナル阻害剤であり、阻害剤のレベルが正常値より低ければ、HhPシグナルは正常値を上回っていると仮説を立てることができる。同様に、バイオマーカーがHhPシグナル阻害剤であり、阻害剤のレベルが正常値より高ければ、HhPシグナルは正常値を下回っていると仮説を立てることができる。バイオマーカーがHhPシグナル誘導物質であり、誘導物質のレベルが正常値より低ければ、HhPシグナルは正常値を下回っていると仮説を立てることができる。同様に、バイオマーカーがHhPシグナル誘導物質であり、誘導物質のレベルが正常値より高ければ、HhPシグナルは正常値を上回っていると仮説を立てることができる。任意で、上述の仮説の正確さは、直接、HhPシグナル伝達を測定することによって確認されてもよく、他のさらなるHhPバイオマーカーを測定することによって確認されてもよい。

0074

Hhレベルまたはシグナル伝達は、HhPの経路および/または上流成分もしくは下流成分、例えば、hedgehogの受容体アクチベーター、もしくは阻害剤を活性化するHhPリガンドなどのHhPタンパク質、またはHhPタンパク質をコードする核酸を測定することによって評価されてもよい。哺乳動物HhPのリガンドには、Sonic hedgehog(SHH)、desert hedgehog(DHH)、およびIndian hedgehog(DHH)が含まれる。HhPが活性化されると、神経膠腫関連癌遺伝子ホモログ(Gli)転写因子は核に移行する。これらの転写因子(例えば、Gli1、Gli2、Gli3、または前述の2つ以上の組み合わせ)のレベルも同様に評価することができる。

0075

上述のバイオマーカーは全て、対象から得られた試料、例えば、血液、尿、循環腫瘍細胞腫瘍生検材料、または骨髄生検材料において検出することができる。これらのバイオマーカーはまた、標識された形態の抗バイオマーカー抗体全身投与し、その後に、適切な画像診断法を用いて画像化することによって検出することもできる。試料において測定されたレベルは、参照レベル、例えば、バイオマーカーの恒常発現を表す正常レベルもしくはHhPシグナル伝達の正常レベル、または対象から得られた試料(例えば、処置レジメン初期に、もしくは対象が増殖障害が発症する前に対象から得られた試料)において以前に測定されたレベルと比較されてもよい。HhPバイオマーカーが参照レベルと比べてアップレギュレートしていれば(上昇していれば)、対象は、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物による処置のために選択することができ、対象へのHhP阻害剤の投与を続行し得る。さらに、次いで、下記のように、対象から別の試料を得て、バイオマーカーを測定し、測定されたレベルを、以前に得た試料において測定したレベルと比較することによって、増殖障害の臨床応答をモニタリングしてもよい。増殖障害および処置に対する臨床応答を経時的にモニタリングするために、複数の試料を得てもよく、処置の期間中に測定値を求め、比較してもよい。

0076

増殖障害のモニタリング
全ての増殖障害が、HhP阻害剤を用いた全ての投与レジメンに、少なくとも約1000ng/mLの治療域でも、すぐに応答するとは限らないので、HhP阻害剤処置に対する応答の存在または非存在について、対象において増殖障害をモニタリングすることが望ましい場合がある。血漿中トラフレベルが少なくとも約1000ng/mlになると、確実に、実験的なHhP阻害剤試験が有効になる可能性が高くなるが、有効であるためには血漿中トラフレベルがこれより高いレベルをとってもよく、一部の対象ではどんな用量でもHhP阻害剤は有効でない。これは、おそらく、HhPがアップレギュレートされていないか、またはアップレギュレーションの遮断においてHhP阻害剤を無効にする変異があるためである。

0077

従って、一部の態様において、前記方法は、HhP阻害剤処置に対する応答の存在または非存在について増殖障害をモニタリングする工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルを約1000ng/mLよりもさらに上に上げるべきであることを示し、臨床応答の発生および約1000ng/mLより実質的に高いHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが、後続の1つまたは複数のHhP阻害剤の用量を減らすことができることを示す工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度を増やす必要性があることを示す工程をさらに含む。一部の態様において、前記方法は、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、投与の約4週間後の、処置に対する増殖障害における臨床応答の発生が、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度を減らす必要性があることを示す工程をさらに含む。

0078

一部の態様において、モニタリングする工程は、処置が対象において増殖障害を効果的に処置している(対象における臨床応答を引き起こしているか、または対象における臨床応答に寄与している)かどうかを確認するための、様々な処置間隔で1回または複数回の目視検査、触診、画像化、対象から得られた試料中の増殖障害に関連した1種もしくは複数種のバイオマーカーの存在、レベル、もしくは活性のアッセイ、または前述の2つ以上の組み合わせを含む。基底細胞または悪性黒色腫などの皮膚癌の場合、目視検査は肉眼によるものでもよい。結腸直腸癌および前癌性増殖障害、例えば、ポリープの場合、結腸鏡検査を介した目視検査が用いられる場合がある。肺癌の場合、気管支鏡検査法が用いられる場合がある。食道癌および前癌(例えば、バレット食道)の場合、食道鏡検査が用いられる場合がある。胃癌の場合、胃鏡検査が用いられる場合がある。膀胱癌および前癌性増殖障害の場合、膀胱鏡検査が用いられる場合がある。卵巣癌および子宮内膜症の場合、腹腔鏡検査が用いられる場合がある。PSA、PCA2抗原、およびGli(Gli1、Gli2、Gli3、または2種類もしくは3種類のGliの組み合わせ)などのバイオマーカーがアッセイされてもよい。例えば、参照レベル(例えば、ベースライン)と比べた試料中のGli発現レベルの減少はHhP阻害剤処置に対するプラスの臨床応答(有効性)を示しており、参照レベル(例えば、ベースライン)と比べたGli発現レベルの増加はHhP阻害剤処置に対するマイナスの臨床応答または臨床応答の欠如(有効性の欠如)を示している。他の腫瘍マーカーの例を以下に示す。

0079

利用され得る画像診断法の例には、コンピュータ断層撮影法(CT)、磁気共鳴画像法(MRI)、超音波X線、および核医学スキャンが含まれる。リンパ節の場合は触診、前立腺癌の場合は経直腸指診、卵巣癌の場合は婦人科内診、肝臓癌(原発性または転移性)の場合は腹部触診が行われてもよい。

0080

一部の態様において、モニタリングする工程は、以下のパラメータ:腫瘍サイズ、腫瘍サイズの変化の速度、hedgehogレベルもしくはシグナル伝達、新たな腫瘍の出現、新たな腫瘍の出現の速度、増殖障害の症状の変化、増殖障害に関連した新たな症状の出現、生活の質(例えば、増殖障害に関連した疼痛の量)、または前述の2つ以上の組み合わせの少なくとも1つをモニタリングすることを含む。

0081

前述のように、増殖障害を処置するための方法は、HhP阻害剤が投与された後に、対象における増殖障害をモニタリングする工程であって、処置に対する増殖障害における臨床応答の欠如が、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルを約1000ng/mLよりもさらに上に上げるべきであることを示し、臨床応答の発生および約1000ng/mLより実質的に高いHhP阻害剤の血漿中トラフレベルが、後続の1つまたは複数のHhP阻害剤の用量を減らすことができることを示す工程を含んでもよい。

0082

一部の態様において、処置方法は、臨床応答について対象における増殖障害をモニタリングする工程をさらに含む。一部の態様において、臨床応答は腫瘍応答であり、処置中に癌患者の腫瘍が改善する(「臨床応答」を示す)、同じままである(「安定する」)、または悪化する(「進行する」)時期を規定するために、充実性腫瘍における応答評価基準(Response Evaluation Criteria In Solid Tumors)(RECIST)が用いられる場合がある。一部の態様において、腫瘍サイズの縮小は改善または臨床応答を示し、腫瘍サイズの増加または変化なしは臨床応答の欠如を示す。腫瘍部位は癌のタイプによって決まる。基底細胞癌では、腫瘍は皮膚にある。ある期間が経過した後に(例えば、HhP阻害剤の投与の約4週間後に)、処置に対する臨床応答が発生したことは、HhP阻害剤の用量、HhP阻害剤の投与頻度、および現在投与されているHhP阻害剤の選択が満足のいくものであり、処置の副作用が全くない状態で処置を続行し得ることを示している。副作用が観察されたら、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度は減らされてもよい。HhP阻害剤の投与の約4週間後に、処置に対する増殖障害における臨床応答が無いことは、HhP阻害剤の用量を増やすことによって、またはHhP阻害剤の投与頻度を増やすことによって、または現在投与されているHhP阻害剤の前、間、もしくは後にさらなるHhP阻害剤を投与することによって、または前述の2つ以上の組み合わせによって、処置レジメンを変更する必要性があることを示している可能性がある。一部の態様において、1種または複数種のさらなるHhP阻害剤が投与され、さらなるHhP阻害剤は、現在投与されているHhP阻害剤と、HhPを阻害する作用機序の点で異なる(例えば、イトラコナゾール、またはイトラコナゾールの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物、およびビスモデギブ、またはビスモデギブの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物)。増殖障害を経時的にモニタリングするために、処置の期間中に複数の試料を得てもよく、測定値を求め、比較してもよい。

0083

モニタリングする工程は、目視検査、触診、画像化、対象から得られた試料中の増殖障害および/または臨床応答に関連した1つもしくは複数のバイオマーカーの存在、レベル、もしくは活性のアッセイ、または前述の2つ以上の組み合わせを含んでもよい。バイオマーカーの例には、Gli1、Gli2、Gli3、PSA、およびHhP阻害剤またはその代謝物の血漿中レベルが含まれる。

0084

一部の態様において、モニタリングする工程は、以下のパラメータ:腫瘍サイズ、腫瘍サイズの変化の速度、hedgehogレベルもしくはシグナル伝達、新たな腫瘍の出現、新たな腫瘍の出現の速度、増殖障害の症状の変化、増殖障害に関連した新たな症状の出現、生活の質(例えば、増殖障害に関連した疼痛の量)、または前述の2つ以上の組み合わせの少なくとも1つをモニタリングすることを含む。処置後の、腫瘍サイズの縮小、腫瘍成長速度の減少、またはhedgehogレベルもしくはシグナル伝達の減少、または新たな腫瘍の出現の欠如、または新たな腫瘍の速度の減少、または増殖障害の症状の改善、または増殖障害の新たな症状の出現の欠如、または生活の質の改善は、臨床応答、すなわち、選択されたHhP阻害剤および処置投与レジメンが満足のいくものであり、変える必要が無いことを示している可能性がある(が、有害反応が存在すれば用量および/または投与頻度を減らすことができる)。同様に、処置後の、腫瘍サイズの増加、または腫瘍成長速度の増加もしくは腫瘍サイズの変化なし、またはhedgehogレベルもしくはシグナル伝達の増加、または新たな腫瘍の出現、または新たな腫瘍の速度の増加、または増殖障害の症状の悪化、または増殖障害の新たな症状の出現、または生活の質の減少は、処置に対する臨床応答の欠如を示している可能性があり、HhP阻害剤の用量を増やすことによって(有害反応が存在するのであれば管理可能であると仮定する)、HhP阻害剤の投与頻度を増やすことによって(これもまた、有害反応が存在するのであれば管理可能であると仮定する)、または他のHhP阻害剤の前、間、もしくは後にさらなるHhP阻害剤を投与することによって、または前述の2つ以上の組み合わせによって、処置レジメンを変更する必要性があることを示している可能性がある。前述のように、1種または複数種のさらなるHhP阻害剤が投与されるのであれば、さらなるHhP阻害剤が、現在投与されているHhP阻害剤と、HhPを阻害する作用機序の点で異なることが望ましい場合がある(例えば、イトラコナゾール、またはイトラコナゾールの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物、およびビスモデギブ、またはビスモデギブの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物)。増殖障害を経時的にモニタリングするために、処置の期間中に複数の試料を得てもよく、測定値を求め、比較してもよい。

0085

HhP阻害療法に対する対象の臨床応答はHhレベルまたはシグナル伝達に基づいて評価されてもよく、HhPレベルまたはシグナル伝達は、HhPシグナルそのもの、またはHhPシグナルのモジュレーター(誘導物質もしくは阻害剤)であるバイオマーカー(HhPバイオマーカー)を測定することによって直接的または間接的に評価されてもよい。バイオマーカーがHhPシグナル阻害剤であり、阻害剤のレベルが正常値より低ければ、HhPシグナルは正常値を上回っていると仮説を立てることができる。同様に、バイオマーカーがHhPシグナル阻害剤であり、阻害剤のレベルが正常値より高ければ、HhPシグナルは正常値を下回っていると仮説を立てることができる。バイオマーカーがHhPシグナル誘導物質であり、誘導物質のレベルが正常値より低ければ、HhPシグナルは正常値を下回っていると仮説を立てることができる。同様に、バイオマーカーがHhPシグナル誘導物質であり、誘導物質のレベルが正常値より高ければ、HhPシグナルは正常値を上回っていると仮説を立てることができる。任意で、上述の仮説の正確さは、直接、HhPシグナル伝達を測定することによって確認されてもよく、他のさらなるHhPバイオマーカーを測定することによって確認されてもよい。

0086

Hhレベルまたはシグナル伝達は、HhP活性を表すバイオマーカー、例えば、HhPの経路および/または上流成分もしくは下流成分を活性化するHhPリガンドなどのHhタンパク質、またはHhPタンパク質をコードする核酸を測定することによってモニタリングされてもよい。例えば、hedgehogの受容体、アクチベーター、もしくは阻害剤が分析される。哺乳動物HhPのリガンドには、Sonic hedgehog(SHH)、desert hedgehog(DHH)、およびIndian hedgehog(DHH)が含まれる。Gli転写因子(例えば、Gli1、Gli2、Gli3、または前述の2つ以上の組み合わせ)のレベルも同様に評価されてもよい。

0087

上述のバイオマーカーは全て、対象から得られた試料、例えば、血液、尿、循環腫瘍細胞、腫瘍生検材料、または骨髄生検材料において検出することができる。これらのバイオマーカーはまた、標識された形態の抗バイオマーカー抗体を全身投与し、その後に、適切な画像診断法を用いて画像化することによって検出することもできる。HhP活性を表すバイオマーカーが測定され、そのバイオマーカーの参照レベル(正常な対照、またはHhP阻害剤処置の初期に、例えば、開始前に対象から得られた試料において測定されたレベル)と比較され、HhP阻害剤による処置後にHhPシグナル伝達が増加したか、または同じままであった場合、これは、処置に対する臨床応答が欠如していること、および、HhP阻害剤の用量を増やすか、HhP阻害剤の投与頻度を増やすか、または現在投与されているHhP阻害剤の前、間、もしくは後に、さらなるHhP阻害剤を投与することによって、あるいは前述の2つ以上の組み合わせによって、処置レジメンを変更する必要性があることを示している可能性がある。前述のように、1種または複数種のさらなるHhP阻害剤が投与されるのであれば、さらなるHhP阻害剤が、第1のHhP阻害剤と、HhPを阻害する作用機序の点で異なることが望ましい場合がある(例えば、イトラコナゾール、またはイトラコナゾールの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物、およびビスモデギブ、またはビスモデギブの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物)。(例えば、HhP阻害剤の投与の約4週間後に)HhP活性を表すバイオマーカーが測定されるのであれば、そのバイオマーカーの参照レベル(正常対照、またはHhP阻害剤処置開始前などの初期に対象から得られた試料において測定されたレベル)と比較されたときに、HhPシグナル伝達の相対的な低下は、HhP阻害剤の用量、HhP阻害剤の投与頻度、および現在投与されているHhP阻害剤の選択が満足のいくものであり、処置の副作用が全くない状態で処置を続行し得ることを示している。副作用が観察されたら、HhP阻害剤の用量および/または投与頻度は減らされてもよい。増殖障害を経時的にモニタリングするために、処置の期間中に複数の試料を得てもよく、測定値を求め、比較してもよい。例として、増殖障害が基底細胞癌であれば、モニタリングする工程は、HhP阻害剤投与後(例えば、HhP阻害剤の投与の約4週間後)の1つまたは複数の時点で採取した皮膚組織または腫瘍の試料においてGli1を測定する工程、および測定されたGli1レベルを参照レベル(正常対照、またはHhP阻害剤処置開始前などの初期に対象から得られた試料において測定されたレベル)と比較する工程を含んでもよい。HhP阻害剤による処置後にGli1が増加するか、同じままであれば、これは、処置に対する臨床応答の欠如を示唆し、HhP阻害剤の用量を増やすか、HhP阻害剤の投与頻度を増やすか、または他のHhP阻害剤の前、間、もしくは後に、さらなるHhP阻害剤を投与することによって、あるいは前述の2つ以上の組み合わせによって、前述のように処置レジメンを変更する必要性があることを示している可能性がある。増殖障害を経時的にモニタリングするために、処置の期間中に複数の試料を得てもよく、測定値を求め、比較してもよい。

0088

バイオマーカーの検出
本発明の方法は、HhP阻害剤を対象に投与する工程の前、間、および/または後に、対象から得られた試料中の1種または複数種のバイオマーカーの存在、レベル、または活性をアッセイする工程を含んでもよい。一部の態様において、バイオマーカーは増殖障害と関連する。例えば、増殖障害が癌であれば、バイオマーカーは腫瘍特異的抗原または腫瘍関連抗原でもよい。一部の態様において、バイオマーカーは臨床応答またはその欠如、例えば、HhPシグナル伝達の程度と関連する。このようなバイオマーカーの例には、Gli1、Gli2、Gli3、HhPリガンド(例えば、Sonic hedgehog(SHH)、desert hedgehog(DHH)、またはIndian hedgehog(DHH))、HhPの上流成分または下流成分(例えば、受容体、アクチベーター、または阻害剤)、PSA、および投与されたHhP阻害剤またはその代謝物の血漿中レベルが含まれる。

0089

任意で、参照バイオマーカーレベルと比べて、(例えば、特徴および/または程度の点で)バイオマーカーレベルが後で増加したか、減少したか、または同じままであったかどうかを決定することができる。

0090

対象のバイオマーカーレベルは、HhP阻害剤による初回処置後に1回または複数回評価することができる。好ましくは、(例えば、後の評価または処置後の評価と比較するための対照またはベースラインを確立するために)対象のバイオマーカーレベルはHhP阻害剤による対象の初回処置の前、間、または直後にも評価される。これはバイオマーカー参照レベルとして役立ち得る。例えば、HhP阻害剤による処置前であるが、化学療法、免疫療法、および/または外科手術などの1つまたは複数の他の方法による処置後に対象から得られた試料から、バイオマーカーレベルを評価することができる。

0091

本発明の方法において、対象のバイオマーカーレベルは、初回処置後に一定の時間間隔(例えば、毎日毎週、毎月、もしくは毎年)、または一定でない時間間隔で複数回の評価を行うことによってモニタリングされてもよい。対象のバイオマーカーレベルのモニタリングは、予め決められた期間にわたって、治療アウトカムに基づいて決められた期間にわたって、または無期限に継続してもよい。好ましくは、対象のバイオマーカーレベルは、HhP阻害剤による初回処置前に始まる期間から、その後ある期間にわたって(例えば、少なくとも5年間)継続してモニタリングされるか、または対象の生涯を通じて無期限にモニタリングされる。

0092

典型的に、それぞれの評価は、対象から適切な生物学的試料を得る工程を伴う。適切な生物学的試料は、評価しようとする対象のバイオマーカーの特定の局面に左右されることがある(例えば、特定のアッセイに左右される)。例えば、一部の態様において、生物学的試料は、全血血清末梢血単核球(PBMC)、および組織(例えば、腫瘍)より選択される1つまたは複数の検体である。評価のための試料は、関心対象の時間でのバイオマーカーに関する情報を得るのに適した時点で採取される。例えば、試料は、HhP阻害剤投与前の時間から対象から採取されてもよく、観察されたバイオマーカーレベルがどういったものか、およびその程度を決定するために、投与後、定期的に、さらなる試料が対象から採取されてもよい。

0093

バイオマーカーの存在またはレベルは、公知の技法を用いてバイオマーカー核酸(DNAもしくはmRNA)またはタンパク質のレベルを測定することによって決定することができる。例えば、バイオマーカーレベルを決定するために、競合アッセイまたは免疫測定アッセイなどの免疫学的モニタリング方法(すなわち、イムノアッセイ)が利用されてもよい。アッセイは、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法(IRMA)、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ドットブロット、スロットブロット、酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイ、ウエスタンブロット、ノザンブロット、サザンブロット、ペプチドマイクロアレイ、または核酸マイクロアレイでもよい。バイオマーカーレベルは、表面プラズモン共鳴、蛍光共鳴エネルギー転移、バイオルミネセンス共鳴エネルギー転移、蛍光消光蛍光、蛍光偏光、質量分析(MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析(HPLC/MS/MS)、キャピラリー電気泳動、ロッドゲル電気泳動、またはスラブゲル電気泳動を用いて決定することができる。バイオマーカーレベルは、RT-PCR、PCR、核酸配列ベース増幅アッセイ(NASBA)、転写増幅法(TMA)、またはコンピュータ検出マトリックス(computerized detection matrix)を用いて決定することができる。

0094

アッセイ標準化は、一般的な変動性、例えば、アッセイ条件、アッセイの感度および特異性関与する任意のインビトロ増幅工程、正の対照および負の対照、対象試料からプラスおよびマイナスの試験結果を求めるためのカットオフ値について調整するための、特定のパラメータを含んでもよい。当業者は、試験結果に用いられる任意の統計解析方法を決定および選択することができる。

0095

試料の決定されたバイオマーカーレベルと比較するバイオマーカー参照レベルは、例えば、初期の時点で(HhP阻害剤が投与される前もしくはHhP阻害剤が投与された後に)対象から得られた試料からのレベルでもよい。または、バイオマーカーの参照レベルは、正常レベル、またはプラスの(望ましい)臨床アウトカムと一致する(すなわち、HhP阻害剤が対象に対してある程度の有効性を示す)レベル、もしくはプラスの臨床アウトカムと一致しない(すなわち、HhP阻害剤が対象に対してある程度の有効性を示さない)レベルに相当する適切な対象集団から統計学的に計算されたレベルでもよい。参照レベルは1個の値(例えば、カットオフ値)、範囲などでもよい。例えば、参照レベルは、対象のバイオマーカーレベルが参照レベルに達していなければ、または範囲内にあれば許容されると考えられ、行動を起こす必要がなくなるような範囲でもよい。逆に、対象のバイオマーカーレベルが参照レベルに達している、もしくは参照レベルを超えているのであれば、または許容される範囲の外側にあれば、これは、HhP阻害剤による処置を保留する工程もしくはHhP阻害剤による処置を中止する工程、または投与されるHhP阻害剤の量を減らす工程、任意で、代替処置、すなわち、HhP阻害剤以外の処置を施す工程など何らかの行動を起こすべきであることを示している可能性がある。

0096

決定することができるまたはアッセイすることができるバイオマーカーの例には、前立腺癌の場合は血清中の前立腺特異的抗原(PSA)および尿中のPCA2抗原が含まれる。決定することができるまたはアッセイすることができるバイオマーカーの別の例は、癌を含む様々な増殖障害の場合は、全血、血清、血漿、尿、脳脊髄液、および組織中のGliである(例えば、米国特許出願公開第20120083419号、Altaba A. et al.,「Methodsand Compositions for Inhibiting Tumorigenesis」を参照されたい。この内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)。癌と関連する(すなわち、癌と整合する、または癌と互いに関係がある)バイオマーカーの他の例は、www.cancer.gov/cancertopics/factsheet/detection/tumor-markersにおいて見出すことができ、例えば、非小細胞肺癌および未分化大細胞リンパ腫の場合は腫瘍内のALK遺伝子再編成、肝臓癌および生殖細胞腫瘍の場合は血中のα-フェトプロテイン(AFP)、多発性骨髄腫慢性リンパ性白血病、および一部のリンパ腫の場合は血液、尿、または脳脊髄液の中にあるβ-2-ミクログロブリン(B2M)、絨毛癌および精巣癌の場合は尿または血液の中にあるβ-ヒト絨毛性ゴナドトロピン(β-hcG)、慢性骨髄性白血病の場合は血液および/または骨髄の中にあるBCR-ABL融合遺伝子皮膚黒色腫および結腸直腸癌の場合は腫瘍内のBRAF変異V600E、乳癌の場合は血中のCA15-3/CA27.29、膵臓癌胆嚢癌胆管癌、および胃癌の場合は血中のCA19-9、卵巣癌の場合は血中のCA-125、甲状腺髄様癌の場合は血中のカルシトニン、結腸直腸癌および乳癌の場合は血中の癌胎児抗原(CEA)、非ホジキンリンパ腫の場合は血中のCD20、神経内分泌腫瘍の場合は血中のクロモグラニンA(CgA)、膀胱癌の場合は尿中の染色体3、7、17、および9p21、肺癌の場合は血中のサイトケラチン断片21-1、非小細胞肺癌の場合は腫瘍内のCGFR変異分析、乳癌の場合は腫瘍内のエストロゲン受容体(ER)/プロゲステロン受容体(PR)、膀胱癌の場合は尿中のフィブリン/フィブリノゲン、卵巣癌の場合は血中のHE4、乳癌、胃癌、および食道癌の場合は腫瘍内のHER2/neu、多発性骨髄腫およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症の場合は血液および尿の中にある免疫グロブリン消化管間質腫瘍および粘膜黒色腫の場合は腫瘍内のKIT、結腸直腸癌および非小細胞肺癌の場合は腫瘍内のKRAS変異分析、生殖細胞腫瘍の場合は血中の乳酸デヒドロゲナーゼ、膀胱癌の場合は尿中の核マトリックスタンパク質22、甲状腺癌の場合は腫瘍内のチログロブリン、乳癌の場合は腫瘍内のウロキナーゼプラスミノゲンアクチベーター(uPA)およびプラスミノゲンアクチベーター阻害剤(PAI-1)、卵巣癌の場合は血中の5-タンパク質シグネチャー(Ova1)、乳癌の場合は腫瘍内の21-遺伝子シグネチャー(oncotype DX)、ならびに70-遺伝子シグネチャー(mammaprint)が含まれる。cancer.gov/cancertopics/factsheet/detection/tumor-markersを含めて、www.cancer.gov/cancertopics/factsheet/detection/tumor-markers

0097

一部の態様において、バイオマーカーはPSAを含む。PSAはγ-セミプロテインまたはカリクレイン-3(KLK3)とも知られ、ヒトではKLK3遺伝子によってコードされる糖タンパク質酵素である。PSAはカリクレイン関連ペプチダーゼファミリーのメンバーである。本発明の方法において、試料中のPSAレベルの決定または測定は、PSAをコードする核酸(例えば、DNAもしくはmRNA)、PSAポリペプチド(PSA遺伝子産物)の量、またはPSAの活性を評価することによって直接行われてもよい。利用され得るPSA測定方法の例には、Blase A.B. et al.,「Five PSA MethodsCompared by Assaying Samples with Defined PSA Ratios」, Clinical Chemistry, May 1997, 43(5):843-845; Gelmini S. et al.,「Real-timeRT-PCT For The Measurement of Prostate-Specific Antigen mRNA Expression in Benign Hyperplasia and Adenocarcinoma of Prostate」, Clin. Chem. Lab. Med., 2003 Mar., 41(3):261-265;およびKalfazade N. et al.,「Quantification of PSA mRNA Levels in Peripheral Blood of Patients with Localized Prostate Adenocarcinoma Before, During and After Radical Prostatectomy by Quantitative Real-TimePCR(qRT-PCR)」, Int. Urol., Nephrol., 2009, Epub 2008 Jun 27, 41(2):273-279に記載の方法が含まれるが、これに限定されない。これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

0098

本発明によれば、PSAレベルは、試料中の総PSA(tPSA;試料中の全PSAの尺度)、遊離PSA(fPSA;遊離している非結合PSAタンパク質の量)、または複合PSA(cPSA;他のタンパク質と複合体化している、もしくは結合しているPSAの量)を測定することによって決定されてもよい。任意で、PSAレベルの決定は、PSA速度またはPSA倍加時間を決定する工程をさらに含む。PSA速度は対象のPSAレベルが経時変化する速度であり、典型的に一年あたりのng/mLで表される。PSA倍加時間は、対象のPSAレベルが2倍になる期間である。プロPSAは、PSAのいくつかの異なる不活性前駆体を指す。好ましくは、リーダーペプチド欠く成熟活性型PSAが決定される。しかしながら、成熟型の代替物として、または成熟型に加えて、プロPSAが測定されてもよい(Masood A.K. et al.,「Evolving Role of Pro-PSA as a New Serum Marker for the Early Detection of Prostate Cancer」, Rev. Urol., 2002, 4(4):198-200)。

0099

本発明の方法は、HhP阻害剤が対象に投与される前、HhP阻害剤が対象に投与されている間、および/またはHhP阻害剤が対象に投与された後に対象から得られた試料中のPSAレベルを評価して、参照PSAレベルと比べて、(例えば、特徴および/または程度の点で)PSAレベルが後で増加したか、減少したか、または同じままであったかを決定する工程を含んでもよい。

0100

対象のPSAレベルは、HhP阻害剤による初回処置の後に1回または複数回評価することができる。好ましくは、(例えば、後の評価または処置後の評価と比較するための対照またはベースラインを確立するために)対象のPSAレベルはHhP阻害剤による対象の初回処置の前、間、または直後にも評価される。これはPSA参照レベルとして役立ち得る。例えば、HhP阻害剤による処置前であるが、化学療法、免疫療法、および/または外科手術などの1つまたは複数の他の方法による処置後に対象から得られた試料から、PSAレベルを評価することができる。

0101

本発明の方法において、対象のPSAレベルは、初回処置後に一定の時間間隔(例えば、毎日、毎週、毎月、もしくは毎年)、または一定でない時間間隔で複数回の評価を行うことによってモニタリングされてもよい。対象のPSAレベルのモニタリングは、予め決められた期間にわたって、治療アウトカムに基づいて決められた期間にわたって、または無期限に継続してもよい。好ましくは、対象のPSAレベルは、HhP阻害剤による初回処置前に始まる期間から、その後ある期間にわたって(例えば、少なくとも5年間)継続してモニタリングされるか、または対象の生涯を通じて無期限にモニタリングされる。

0102

典型的に、それぞれの評価は、対象から適切な生物学的試料を得る工程を伴う。適切な生物学的試料は、評価しようとする対象のPSAの特定の局面に左右されることがある(例えば、特定のアッセイに左右されることがある)。例えば、一部の態様において、生物学的試料は、全血、血清、末梢血単核球(PBMC)、および組織(例えば、腫瘍)より選択される1つまたは複数の検体である。評価のための試料は、関心対象の時間でのPSAに関する情報を得るのに適した時点で採取される。例えば、試料は、HhP阻害剤投与前の時間から対象から採取されてもよく、観察されたPSAレベルがどういったものか、およびその程度を決定するために、投与後、定期的に、さらなる試料が対象から採取されてもよい。

0103

PSAレベルは、公知の技法を用いてPSA核酸(DNAもしくはmRNA)またはタンパク質のレベルを測定することによって決定することができる。例えば、PSAレベルを決定するために、競合アッセイまたは免疫測定アッセイなどの免疫学的モニタリング方法(すなわち、イムノアッセイ)が利用されてもよい。アッセイは、例えば、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法(IRMA)、酵素結合免疫測定法(ELISA)、ドットブロット、スロットブロット、酵素結合免疫スポット(ELISPOT)アッセイ、ウエスタンブロット、ノザンブロット、サザンブロット、ペプチドマイクロアレイ、または核酸マイクロアレイでもよい。PSAレベルは、表面プラズモン共鳴、蛍光共鳴エネルギー転移、バイオルミネセンス共鳴エネルギー転移、蛍光消光蛍光、蛍光偏光、質量分析(MS)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析(HPLC/MS)、高速液体クロマトグラフィー/質量分析/質量分析(HPLC/MS/MS)、キャピラリー電気泳動、ロッドゲル電気泳動、またはスラブゲル電気泳動を用いて決定することができる。PSAレベルは、RT-PCR、PCR、核酸配列ベース増幅アッセイ(NASBA)、転写増幅法(TMA)、またはコンピュータ検出マトリックスを用いて決定することができる。

0104

アッセイ標準化は、一般的な変動性、例えば、アッセイ条件、アッセイの感度および特異性、関与する任意のインビトロ増幅工程、正の対照および負の対照、対象試料からプラスおよびマイナスの試験結果を求めるためのカットオフ値について調整するための、特定のパラメータを含んでもよい。当業者は、試験結果に用いられる任意の統計解析方法を決定および選択することができる。

0105

試料の決定されたPSAレベルと比較するPSA参照レベルは、例えば、初期の時点で(HhP阻害剤が投与される前もしくはHhP阻害剤が投与された後に)対象から得られた試料からのレベルでもよい。または、PSA参照レベルは、プラスの(望ましい)臨床アウトカムと一致する(すなわち、HhP阻害剤が対象に対してある程度の有効性を示す)レベルまたはプラスの臨床アウトカムと一致しない(すなわち、HhP阻害剤が対象に対してある程度の有効性を示さない)レベルに相当する適切な対象集団から統計学的に計算されたレベルでもよい。参照レベルは1個の値(例えば、カットオフ値)、範囲などでもよい。例えば、参照レベルは、対象のPSAレベルが参照レベルに達していなければ、または範囲内にあれば、該対象のPSAレベルは許容されるとみなされ行動を起こす必要がなくなるような範囲でもよい。逆に、対象のPSAレベルが参照レベルに達している、もしくは参照レベルを超えているのであれば、または許容される範囲の外側にあれば、これは、HhP阻害剤による処置を保留する工程もしくはHhP阻害剤による処置を中止する工程、または投与されるHhP阻害剤の量を減らす工程、任意で、代替処置、すなわち、HhP阻害剤以外の処置を施す工程など何らかの行動を起こすべきであることを示している可能性がある。

0106

本発明の方法は、例えば、腫瘍サイズ;hedgehogレベルもしくはシグナル伝達;ストローマ活性化;1つもしくは複数の癌マーカーのレベル;新たな病変部の出現速度;新たな疾患関連症状の出現;軟部組織塊のサイズ、例えば、減少もしくは安定化;生活の質、例えば、疾患関連疼痛の量;または臨床アウトカムに関連する他の任意のパラメータの1つまたは複数の変化(例えば、増加または減少)について対象をモニタリングする工程をさらに含んでもよい。対象は、以下の期間:処置開始の前;処置の間;または処置の1つもしくは複数の要素が投与された後の1つまたは複数においてモニタリングすることができる。モニタリングを用いて、同じHhP阻害剤のみによる、もしくは同じ治療剤と組み合わせた同じHhP阻害剤によるさらなる処置が必要かどうか、またはさらなる薬剤によるさらなる処置が必要かどうかを評価することができる。一般的に、前記パラメータの1つまたは複数の減少は対象の状態の改善を示すが、血清ヘモグロビンレベルについては、増加が対象の状態の改善に関連する場合がある。

0107

本発明の方法は、対象からの核酸またはタンパク質を分析する工程、例えば、対象の遺伝子型を分析する工程をさらに含んでもよい。一態様において、hedgehogタンパク質、あるいはhedgehogリガンドおよび/またはhedgehogシグナル伝達の上流成分もしくは下流成分、例えば、hedgehogの受容体、アクチベーター、もしくは阻害剤をコードする核酸が分析される。hedgehogリガンド上昇は、血液、尿、循環腫瘍細胞、腫瘍生検材料、または骨髄生検材料において検出することができる。hedgehogリガンド上昇はまた、標識された形態の抗hedgehogリガンド抗体を全身投与し、その後に画像化することによって検出することもできる。本発明によるPSAの決定に加えて、前記分析は、例えば、特定の投与量、送達方法、送達時間、補助的療法の採用、例えば、第2の薬剤と組み合わせた投与の適性を評価するか、もしくは、例えば、特定の投与量、送達方法、送達時間、補助的療法の採用、例えば、第2の薬剤と組み合わせた投与を代替処置の中から選択するために、または一般的には、対象の考えられる薬物応答表現型もしくは遺伝子型を決定するために、使用することができる。前記核酸またはタンパク質を、任意の処置段階で、好ましくは、HhP阻害剤および/または治療剤の投与前に分析して、対象の予防的処置または治療的処置のためのHhP阻害剤の適切な投与量および処置レジメン(例えば、処置1回あたりの量または処置の頻度)を決定することができる。

0108

ある特定の態様において、本発明の方法は、HhP阻害剤を対象に投与する前または投与した後に、対象におけるhedgehogリガンド上昇を検出する工程をさらに含む。hedgehogリガンド上昇は、血液、尿、循環腫瘍細胞、腫瘍生検材料、または骨髄生検材料において検出することができる。hedgehogリガンド上昇はまた、標識された形態の抗hedgehogリガンド抗体を全身投与し、その後に画像化することによって検出することもできる。hedgehogリガンド上昇を検出する工程は、他の癌療法が投与される前の患者におけるhedgehogリガンドを測定する工程、他の癌療法が投与された後の患者におけるhedgehogリガンドを測定する工程、他の化学療法が投与された後のhedgehogリガンドの量が該他の化学療法が投与される前のhedgehogリガンドの量より多いかどうかを決定する工程を含んでもよい。他の癌療法は、例えば、治療剤でもよく放射線療法でもよい。

0109

Hedgehog経路シグナル伝達阻害剤
Hh経路活性化は、Hhリガンドが膜貫通受容体Patched1(Ptch1)に結合し、これを阻害して、シグナルトランスデューサーSmoothened(Smo)がGli転写因子を活性化し、Hh標的遺伝子発現を増幅できるようになったときに開始する。こうして、Hhに起因する核事象は全てGli転写因子を介したものであり、Gli1は主にアクチベーターとして働き、Gli3は主にリプレッサーとして働き、Gli2は抑制機能とアクチベーター機能を両方とも有する。

0110

本発明では任意のHhP阻害剤を、単独療法として、または1つもしくは複数の他のHhP阻害剤との併用レジメンにおいて、ならびに/あるいは1つまたは複数の他の治療的または予防的な薬剤または処置、例えば、化学療法剤、放射線、外科手術、および免疫療法と組み合わせて使用することができる。HhP阻害剤、ならびにHhPの様々なメンバーの阻害剤を特定および特徴付けするために使用され得る生物学的アッセイおよびインビボモデルは、Peukert S. and Miller-Moslin K.,「Small-Molecule Inhibitors of the Hedgehog Signalling Pathway as Cancer Therapeutics」, ChemMedChem, 2010, 5(4):500-512, Sahebjam, et al.,「The Utility of Hedgehog Signalling Pathway Inhibition for Cancer」, The Oncologist, 2012, 17: 1090-1099; Liu H. et al.,「Clinical Implications of Hedgehog Signalling Pathway Inhibitors」, Chin. J. Cancer, 2011, 30(1): 13-26; Atwood Scott X. et al.,「Hedgehog Pathway Inhibition and the Race Against Tumor Evolution」, J. Cell Biol, 199(2): 193-197;および米国特許出願公開第20090203713号, Beachy P.A. et al.,「Hedgehog Pathway Antagonists to Treat Disease」に記載されている。これらのそれぞれの内容は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

0111

Hhシグナル伝達経路阻害剤の特定を目的とした創薬努力によって、細胞ベースのアッセイ、組織アッセイ、および少なくとも1つのインビボアッセイを含むHh経路活性を調べるための数多くの生物学的アッセイ系の開発が容易になり、標的となった経路における特定のタンパク質を確認するために結合アッセイが用いられている。さらに、髄芽腫、基底細胞癌(BCC)、乳癌、リンパ腫、および慢性骨髄性白血病(CML)、ならびに膵臓癌、前立腺癌、結腸直腸癌、および小細胞肺癌(SCLC)を含む様々な癌タイプ動物疾患モデルが確立されている。これらのモデルは、腫瘍成長および進行に対する様々な低分子HhP阻害剤の効果を評価するために用いられている。

0112

従って、Smoothened受容体(Smo)は、報告された、構造が多様な数多くの天然の低分子Smo阻害剤および完全合成の低分子Smo阻害剤によって証明されたように、当該経路の中にある最も「新薬の開発につながるような」標的であることが今までに示されている。当該経路の中にある、新薬の開発につながるような、さらなる分岐点(node)を特定する取り組みが進行中である。低分子阻害剤によるSonic hedgehogタンパク質(Shh)および下流標的Gli1の標的化について、有望な初期成果が実証されている。

0113

HhPを標的とする最も一般的な手法はSmoの調整である。Smoは、HhPのSmo遺伝子によってコードされるGタンパク質共役受容体タンパク質である。Smoは催奇形物質シクロパミンの分子標的である。Smoのアンタゴニストおよびアゴニストは経路調節下流に影響を及ぼすことが示されている。最も臨床的に進んだSmo標的化剤はシクロパミン競合性である。イトラコナゾール(Sporanox)もまた、シクロパミンおよびビスモデギブとは異なる機序を介してSmoを標的化することが示されている。イトラコナゾールは、ビスモデギブおよび他のシクロパミン競合的アンタゴニスト、例えば、IPI-926およびLDE-225に対する耐性を付与する変異の存在下でSmoを阻害する。PtchおよびGli3(5E1)抗体も、この経路を調節する一手法である。細胞増殖を阻害し、アポトーシスを促進するために、下流エフェクターであり、強力な転写活性化因子であるsiRNA Gli1が用いられている。三酸化ヒ素(Trisenox)もまた、Gli機能および転写に干渉することによってhedgehogシグナル伝達を阻害することが示されている。

0114

本明細書で使用する「hedgehog阻害剤」、「hedgehog経路阻害剤」、「HhP阻害剤」、またはほとんどの文脈における「阻害剤」という用語は、例えば、活性hedgehogシグナル伝達経路をもつ細胞において、hedgehogシグナル伝達経路に対する細胞応答を遮断または低減することができる薬剤、さらに具体的には、分泌型増殖因子のhedgehogファミリーに対する細胞応答を直接的または間接的に阻害することができる薬剤を指す。hedgehog阻害剤は、PtchがSmoに加える阻害作用に干渉することによる経路;Ptcに影響を及ぼすことなくSmoを活性化することによる経路;Smoに直接結合することでSmo機能に影響を及ぼすことによる経路;および/またはSmoの下流にある経路を活性化することによる経路を含むが、これに限定されない多数の経路を介してhedgehog経路活性に拮抗してもよい。例示的なhedgehog阻害剤には、ステロダルアルカロイド(steroidal alkaloid)、例えば、シクロパミンおよびジェルビンが含まれ得るが、これに限定されない。一部の態様において、HhP阻害剤は、経路の成分(エフェクター分子)(例えば、Hedgehog受容体、例えば、PtchもしくはSmo、またはシグナル伝達メディエーター、例えば、Gli1、Gli2、もしくはGli3)に結合することによって、経路の成分が経路の別の成分に加える阻害作用に干渉することによって、別の成分に影響を及ぼすことなく経路の成分を活性化することによって、Smoの下流にある経路の成分を活性化することによって、または経路の成分の発現を低減もしくは無くすことによって、HhP活性に拮抗する。一部の態様において、HhP阻害剤は、Smoに結合することによって、PtchがSmoに加える阻害作用に干渉することによって、Ptchに影響を及ぼすことなくSmoを活性化することによって、Smoの下流にある経路を活性化することによって、またはSmoの発現を低減もしくは無くすことによってHhP活性に拮抗する。一部の態様において、HhP阻害剤はシクロパミン競合性である。一部の態様において、HhP阻害剤はシクロパミン競合性であり、増殖障害は、肺癌、基底細胞癌、前立腺癌、または他の癌である。HhP阻害剤は、HhPに対する細胞応答を遮断または低減することができる任意のクラスの薬剤または処置でよく、例えば、ポリペプチド(例えば、タンパク質、ペプチド、免疫グロブリン(抗体もしくは抗体断片))、核酸(例えば、アンチセンス分子リボザイム、または干渉RNA、例えば、siRNAもしくはshRNA)、あるいは低分子でもよい。HhP阻害剤は対象に投与されると活性型になってもよく、および/またはインビボで代謝処理または他の機序を受けると活性型になってもよい(すなわち、1種または複数種の活性代謝物として活性型になってもよい)。

0115

「HhP阻害剤」という用語およびその文法上の変形は、例えば、活性hedgehogシグナル伝達経路をもつ細胞において、hedgehogシグナル伝達経路に対する細胞応答を遮断または低減することができる薬剤、さらに具体的には、分泌型増殖因子のhedgehogファミリーに対する細胞応答を直接的または間接的に阻害することができる薬剤を指すために本明細書において用いられるが、本発明は、問題になっている増殖障害の処置における特定の薬剤の一次作用機序が前記のHhP阻害を介するものであっても、血管形成阻害などの他の何らかの作用機序を介するものであっても、増殖障害(例えば、癌)を処置するためのHhP阻害剤の使用を包含する。例えば、イトラコナゾールはHhP阻害剤であり、血管形成を阻害する。本発明による一部の癌の処置では、HhP阻害剤は、HhP阻害特性とは完全に関係のない機序によって作用する場合がある。従って、薬剤がHhP阻害剤だと特定されることは、使用されている状況に限定されず、むしろHhPを阻害する能力に限定される。

0116

本発明と使用するのに適したhedgehog阻害剤には、例えば、米国特許第7,230,004号、米国特許出願公開第2008/0293754号、米国特許出願公開第2008/0287420号、米国特許出願公開第2008/0293755号、および米国特許出願公開第2008/0019961号に記載および開示されるhedgehog阻害剤が含まれる。これらの全開示は参照により本明細書に組み入れられる。

0117

他の適切なhedgehog阻害剤の例には、米国特許出願公開番号US2002/0006931、US2007/0021493およびUS2007/0060546、および国際出願公開番号WO2001/19800、WO2001/26644、WO2001/27135、WO2001/49279、WO2001/74344、WO2003/011219、WO2003/088970、WO2004/020599、WO2005/013800、WO2005/033288、WO2005/032343、WO2005/042700、WO2006/028958、WO2006/050351、WO2006/078283、WO2007/054623、WO2007/059157、WO2007/120827、WO2007/131201、WO2008/070357、WO2008/110611、WO2008/112913、およびWO2008/131354に記載のhedgehog阻害剤も含まれる。

0118

HhP阻害剤のさらなる例には、例えば、Von Hoff D. et al., N. Engl. J. Med. 2009; 361(12): 1164-72; Robarge K. D. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2009; 19(19):5576-81; Yauch, R. L. et al., Science, 2009, 326: 572-574; Rudin, C. et al., New England J of Medicine, 2009, 361-366に記載のGDC-0449(RG3616またはビスモデギブとも知られる); 例えば、Siu L. et al., J. Clin. Oncol. 2010; 28: 15s (suppl; abstr 2501); および米国立衛生研究所臨床試験識別番号NCT006701891に記載のBMS-833923(XL139とも知られる); 例えば、Pan S. et al., ACS Med. Chem. Lett., 2010; 1(3): 130-134に記載のLDE-225; 例えば、米国立衛生研究所臨床試験識別番号NCT01106508の記載のLEQ-506; 例えば、米国立衛生研究所臨床試験識別番号NCT00953758に記載のPF-04449913; 米国特許出願公開第2010/0286114に開示されるHedgehog経路アンタゴニスト; 例えば、米国特許出願公開第2010/0093625号に記載のSMOi2-17; 例えば、Rominger C. M. et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 2009; 329(3):995-1005に記載のSANT-1 および SANT-2;Lucas B. S. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2010; 20(12):3618-22に記載の1-ピペラジニル-4-アリールフタラジン(arylphthalazine)またはその類似体が含まれるが、これに限定されない。

0119

本発明において有用なHhP阻害剤は、アミノまたはアルキルアミノなどの塩基性官能基を含有してもよく、従って、薬学的に許容される酸と薬学的に許容される塩を形成することができる。この点において「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の比較的無毒無機酸付加塩および有機酸付加塩を指す。これらの塩は、投与ビヒクルもしくは剤形を製造するプロセスにおいて、または遊離塩基の形態をした化合物を適切な有機酸もしくは無機酸によって別々に処理し、このように形成された塩を後の精製の間に単離することによってインサイチューで調製することができる。代表的な塩には、臭化水素酸塩塩酸塩硫酸塩、重硫酸塩リン酸塩硝酸塩酢酸塩吉草酸塩オレイン酸塩パルミチン酸塩ステアリン酸塩ラウリン酸塩安息香酸塩乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩クエン酸塩マレイン酸塩フマル酸塩コハク酸塩酒石酸塩ナフタル酸塩(naphthylate)、メシル酸塩ベシル酸塩グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸(laurylsulphonate)塩などが含まれる(例えば、Berge et al., 「Pharmaceutical Salts」, J. Pharm. Sci., 1977, 66: 1-19を参照されたい)。

0120

薬学的に許容される塩には、化合物の、例えば、無毒の有機酸または無機酸からの従来の無毒の塩または四級アンモニウム塩が含まれるが、これに限定されない。例えば、このような従来の無毒の塩には、無機酸、例えば、塩酸臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸リン酸硝酸などから得られた塩;および有機酸、例えば、酢酸プロピオン酸コハク酸グリコール酸ステアリン酸乳酸リンゴ酸酒石酸クエン酸アスコルビン酸パルミチン酸マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸グルタミン酸安息香酸サリチル酸(salicyclic)、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸フマル酸トルエンスルホン酸メタンスルホン酸ベンゼンスルホン酸エタン二スルホン酸シュウ酸イソチオン酸(isothionic)などから調製された塩が含まれるが、これに限定されない。

0121

他の場合において、HhP阻害剤は1つまたは複数の酸性官能基を含有してもよく、従って、薬学的に許容される塩基と薬学的に許容される塩を形成することができる。「薬学的に許容される塩」という用語は、これらの場合、本発明の化合物の比較的無毒の無機塩基付加塩および有機塩基付加塩を指す。同様に、これらの塩は、投与ビヒクルもしくは剤形を製造するプロセスにおいて、あるいは遊離酸の形態をした化合物を適切な塩基、例えば、薬学的に許容される金属カチオン水酸化物炭酸塩、もしくは炭酸水素塩によって、アンモニアによって、または薬学的に許容される有機一級アミン二級アミン、もしくは三級アミンによって別々に処理することによってインサイチューで調製することができる。代表的なアルカリ塩またはアルカリ土類塩には、リチウム塩ナトリウム塩カリウム塩カルシウム塩マグネシウム塩、およびアルミニウム塩などが含まれる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンには、エチルアミンジエチルアミンエチレンジアミンエタノールアミンジエタノールアミンピペラジンなどが含まれる。

0122

別の治療剤と共に投与される場合、HhP阻害剤および治療剤は、別々の組成物、例えば、薬学的組成物として投与されてもよく、別々に投与されるが、同じ経路を介して投与されてもよく(例えば、両方とも経口投与されてもよく、両方とも静脈内投与されてもよい)、同じ組成物、例えば、薬学的組成物に入れられて投与されてもよい。

0123

一態様において、HhP阻害剤は増殖障害が検出される前に投与される。別の態様において、HhP阻害剤は増殖障害が検出された後に投与される。一態様において、増殖障害は癌(前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、または他の癌)であり、HhP阻害剤は癌が検出される前に投与される。別の態様において、増殖障害は癌(前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、または他の癌)であり、HhP阻害剤は癌が検出された後に投与される。

0124

一部のHhP阻害剤は1つまたは複数の不斉中心を含む場合があり、従って、様々な異性体型、すなわち、立体異性体(鏡像異性体ジアステレオマー、シス・トランス異性体、E/Z異性体など)で存在してよい。従って、HhP阻害剤は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマー、または他の幾何異性体の形態をとってもよく、立体異性体の混合物の形態をとってもよい。鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の幾何異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む当業者に公知の任意の方法によって混合物(ラセミ混合物を含む)から単離されてもよく、不斉合成によって調製されてもよい。例えば、Jacques, et al., Enantiomers, Racemates and Resolutions (Wiley Interscience, New York, 1981); Wilen, S. H., et al., Tetrahedron, 1977, 33 :2725; Eliel, E. L. Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill, NY, 1962); Wilen, S. H. Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268 (E. L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, Ind. 1972)を参照されたい。

0125

Hedgehog経路阻害剤は、イトラコナゾールの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、異性体、および代謝物を含むイトラコナゾールによって本明細書において例示される。イトラコナゾール異性体にはイトラコナゾールの立体異性体がそれぞれ含まれる(Castro-Puyana M. et al., 「Separation and Quantitation of the Four Stereoismers of Itraconazole in Pharmaceutical Formulations by Electrokinetic Chromatography」, Electrophoresis, 2006, 27(4):887-895; Kunze K.L. et al., 「Stereochemical Aspects of Itraconazole Metabolism In Vitro and In Vivo」, Drug Metab. Dispos., 2006, Epub 2006 Jan. 13, 34(4):583-590、「Correction to "Stereochemical Aspects of Itraconazole Metabolism In Vitro and In Vivo"」において訂正, Drug Metab. Dispos., 2012, 40(12):2381); Chong C.R. et al., 「Inhibition of Angiogenesis by the Antifungal Drug Itraconazole」, ACS Chemical Biology, 2007, 2(4):263-270; Kim J. et al., 「Itraconazole, a Commonly Used Antifungal that Inhibits Hedgehog Pathway Activity and Cancer Growth」, Cancer Cell, 2010, 17(4):388-399);特許公開番号WO/2008/124132, Liu J. et al.,表題「Chirally Pure Isomers of Itraconazole and Inhibitors of Lanosterol 14A-Demethylase For Use as Angiogenesis Inhibitors」)。一部の態様において、HhP阻害剤は、(2R,4S,2'R)、(2R,4S,2'S)、(2S,4R,2S'R)、または(2S,4R2'S)より選択されるイトラコナゾール立体異性体を含む。一部の態様において、HhP阻害剤は、イトラコナゾールと比べてsec-ブチル側鎖が1つまたは複数の部分と交換されているイトラコナゾール類似体を含む。例えば、イトラコナゾール類似体は、元からあるsec-ブチル側鎖が、直鎖、分枝鎖、または環式であり、非置換であるか、C1-C8アルコキシ、C6-C10アリール、N3、OH、Cl、Br、I、F、C6-C10アリールオキシ、C1-C8アルキルカルボキシアリールカルボキシと任意の位置で1回または複数回置換され、置換基は全て前述のいずれかとさらに置換することができる、C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、またはC2-C8アルキニルと交換されているイトラコナゾール類似体を含む。

0126

一部の態様において、HhP阻害剤は、米国特許出願公開第20030225104号(その全体が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第6,881,745号として発行された、Hayes et al., 「Pharmaceutical Compositions for Poorly Soluble Drugs」)に記載のアゾール抗真菌薬含有組成物である。一部の態様において、前記組成物は、絶食状態で投与された後にインビボで少なくとも約100ng/ml(例えば、150〜250ng/ml)の平均CMAXをもたらす。一部の態様において、HhP阻害剤は、アゾール抗真菌薬、例えば、イトラコナゾールと、1つまたは複数の酸性官能基を有する少なくとも1つのポリマーとを含む組成物である。一部の態様において、HhP阻害剤は、アゾール抗真菌薬、例えば、イトラコナゾールと、1つまたは複数の酸性官能基を有する少なくとも1つのポリマーとを含み、インビボで少なくとも100ng/ml(例えば、150〜250ng/ml)の平均CMAXをもたらす組成物である。一部の態様において、HhP阻害剤は、約100mgのアゾール抗真菌薬、例えば、イトラコナゾールと、任意で、酸性官能基を有する少なくとも1つのポリマーとを含む組成物である。

0127

一部の態様において、HhP阻害剤はイトラコナゾールのSUBACAP(商標)製剤である。SUBACAP(商標)製剤は、イトラコナゾールが酸性分子に結合している固体分散体であり、pH5.5〜7で優れた吸収を可能にする。イトラコナゾールは腸内で放出される。従って、食事をとった状態でも絶食状態でも吸収に影響を及ぼさず、無塩酸症患者に対しても、高酸制御のためにプロトンポンプ阻害薬を服用している患者に対しても制限がない。

0128

一部の態様において、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物は100mg〜600mg/日の範囲の用量でSUBA(登録商標)製剤の形で投与される。一部の態様において、150mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物がSUBA(登録商標)製剤の形で2回以上/日、投与される。一部の態様において、200mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物がSUBA(登録商標)製剤の形で2回以上/日、投与される。

0129

処置方法
本発明の一局面は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤を含む組成物を対象に投与する工程を含む、対象において増殖障害を処置するための方法であって、HhP阻害剤の血漿中トラフレベルが少なくとも約1,000ng/mLとなる有効量で組成物が投与される(好ましくは、経口投与される)、方法に関する。

0130

前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法およびHhP阻害剤療法の有効性を決定する方法は、HhP阻害剤療法を施す工程をさらに含んでもよい。従って、本発明の別の局面は、Hedgehog経路(HhP)阻害剤療法を対象に施す工程;および本発明の方法(すなわち、HhP阻害剤療法による前立腺癌処置のアウトカムを予後判定する方法またはHhP阻害剤療法の有効性を決定する方法)を行う工程を含む、対象において前立腺癌を処置するための方法に関する。

0131

増殖障害(例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、または他の癌)の処置の際に、1種または複数種のHhP阻害剤(および1種または複数種のHhP阻害剤を含有する組成物)を、望ましい組織への送達に有効な任意の経路によって投与することができ、例えば、経口的、非経口的(例えば、静脈内)、筋肉内、下、頬側、直腸、鼻腔内、気管支内肺内腹腔内、局部、経皮的、および皮下に投与することができる。HhP阻害剤は、最も効果のある投与経路に合わせて調製することができる。例えば、HhP阻害剤は、前癌病変部または腫瘍(例えば、前立腺癌病変部または前立腺腫瘍または他の癌腫瘍)などの望ましい部位に経口投与されてもよく、(例えば、直接的な注射によって)局所投与されてもよい。単回投与で投与される量は、処置を受けている対象、対象の体重、投与方法、および調製を行っている医師の判断に左右されることがある。しかしながら、一般的に、投与および投与量ならびに組成物が投与される期間は、望ましい結果を実現するのに必要な投与および投与量ならびに組成物が投与される期間に近似する。

0132

HhP阻害剤の選択される投与量レベルは、例えば、使用される特定の化合物の活性、投与経路、投与時間、使用されている特定の化合物の排出速度または代謝速度、吸収の速度および程度、処置期間、使用される特定の化合物と併用される他の薬物、化合物、および/または材料、処置されている患者の年齢、性別、体重、状態、身体全体の健康、および前病歴を含む様々な要因、ならびに医学分野において周知の同様の要因に左右される。

0133

一般的に、HhP阻害剤の適切な一日量は、治療効果を生じるのに有効な最低用量である阻害剤の量である。このような有効用量は一般的に前記の要因に左右される。一般的に、対象に対するHhP阻害剤の経口用量、静脈内用量、および皮下用量は、示された効果のために用いられたとき、約0.0001mg〜約1000mg/日、または約0.001mg〜約1000mg/日、または約0.01mg〜約1000mg/日、または約0.1mg〜約1000mg/日、または約0.0001mg〜約600mg/日、または約0.001mg〜約600mg/日、または約0.01mg〜約600mg/日、または約0.1mg〜約600mg/日、または約200mg〜600mg/日である。投与経路および望ましい投与量に応じて、最適な薬学的製剤を当業者によって容易に決定することができる(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. (1990), Mack Publishing Co., Easton, Pa.を参照されたい。この全開示が参照により本明細書に組み入れられる)。

0134

処置を受ける動物は、霊長類、特に、ヒト、ウマウシブタヒツジ家禽類イヌネコ、マウス、およびラットを含む、処置を必要とする任意の動物である。対象はどちらの性別でもよいが、一部の増殖障害は性特異的増殖障害(例えば、前立腺癌、卵巣癌)である。

0135

HhP阻害剤は、毎日、1日おきに、週3回、週2回、毎週、または隔週で投与されてもよい。投与レジメンは「休薬日(drug holiday)」を含んでもよく、すなわち、薬物は、2週間服用し、1週間休んで、または3週間服用し、1週間休んで、または4週間服用し、1週間休んでなど、または休薬日なしで連続して投与されてもよい。HhP阻害剤は経口的に、静脈内に、腹腔内に、局部に、経皮的に、筋肉内に、皮下に、鼻腔内に、舌下に、または他の任意の経路によって投与されてもよい。

0136

HhP阻害剤の単回投与または複数回投与は、任意で、参照バイオマーカーレベル(例えば、参照PSAレベル)と比べた、対象から得られた試料において決定されたバイオマーカーレベル(例えば、前立腺癌の場合はPSAレベル)に基づいて、処置を行っている医師が選択した用量レベルおよびパターンを用いて行うことができる。

0137

一部の態様において、HhP阻害剤は、HhP阻害剤の前、間、または後に1つまたは複数の他の治療的処置と共に投与される。HhP阻害剤、および非HhP阻害剤である治療剤は同じ製剤の中に入れられて投与されてもよく、異なる製剤の中に入れられて投与されてもよい。異なる製剤の中に入れられて投与された場合、HhP阻害剤および治療剤は同じ経路によって投与されてもよく、異なる経路によって投与されてもよい。

0138

意図される投与方法に応じて、本明細書に記載の方法において用いられる阻害剤および治療剤は、固体半固体、または液体の剤形、例えば、錠剤、坐剤丸剤、カプセル、散剤、液体、懸濁液、ローション剤クリームゲルなどの形態、好ましくは、正確な投与量を単回投与するのに適した単位剤形の形態をとってもよい。各用量は、本明細書に記載の方法において用いられる有効量の化合物を薬学的に許容される担体と組み合わせて含んでもよく、他の薬効のある物質薬学的物質、担体、アジュバント希釈剤などをさらに含んでもよい

0139

薬学的に投与可能な液体組成物は、例えば、本明細書に記載の方法において使用するための化合物および任意の薬学的アジュバントを、賦形剤、例えば、水、食塩水デキストロース水溶液グリセロールエタノールなどに溶解、分散などして、溶液または懸濁液を形成することによって調製することができる。固体組成物の場合、従来の無毒の固体担体には、例えば、薬学的グレードのマンニトールラクトースデンプンステアリン酸マグネシウムサッカリンナトリウムタルクセルロースグルコーススクロース炭酸マグネシウムなどが含まれる。所望であれば、投与される薬学的組成物は、微量の無毒の補助的物質、例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤など、例えば、酢酸ナトリウムソルビタンモノラウレートトリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエートなども含有してもよい。このような剤形を調製する実際の方法は公知であり、当業者に明らかになるだろう(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. (1990), Mack Publishing Co., Easton, Pa.を参照されたい。この全内容は参照により本明細書に組み入れられる)。

0140

HhP阻害剤を含む製剤は、単位用量容器または複数用量容器(包装)、例えば、密閉されたアンプルおよびバイアルに入れて提供されてもよく、無菌液体担体、例えば、注射用水の使用前の状態のみが必要なフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存されてもよい。利用され得る包装タイプの例には、複数用量包装(再封可能な包装とも呼ばれる)、例えば、瓶、エアゾール包装、およびチューブ、ならびに単位用量包装(再封不可能な包装とも呼ばれる)、例えば、アンプル、ブリスター包装、予め充填した注射器、バイアル、サシェ、および様々な包装形式フォームフィルシール(form-fill-seal:FFS)/ブローフィルシール(blow-fill-seal:BFS)が含まれるが、これに限定されない。一態様において、イトラコナゾールは、ブリスター包装で提供されるSUBA(登録商標)製剤(例えば、SUBACAP(商標)製剤)の形態をとる。即時注射用の溶液および懸濁液が、無菌の散剤、顆粒剤、および錠剤などから調製されてもよい。特に前述した成分に加えて、本発明の製剤は、問題となっている製剤のタイプを考慮して、当技術分野において従来よりある他の薬剤を含んでもよいことが理解されるはずである。

0141

本発明の方法および組成物を用いた処置を必要とする患者は、適宜、医学界または獣医学界の当業者に公知の標準的な技法を用いて特定することができる。一部の態様において、処置される増殖障害は、恒常的レベル(または問題となっている正常細胞タイプについて正常レベル)を上回るHhレベルおよび/またはHhPシグナル伝達のアップレギュレーション(上昇)を特徴とする増殖障害である。前述のように、任意で、増殖障害、例えば、前立腺癌、基底細胞癌、肺癌、または他の癌の処置(またはさらなる処置)を必要とする対象は、HhPシグナルそのもの、またはHhPシグナルのモジュレーター(誘導物質もしくは阻害剤)であるバイオマーカー(HhPバイオマーカー)を測定することによって直接的または間接的に評価され得るHhレベルまたはシグナル伝達に基づいて、HhP阻害剤による処置に特に適した個体として選択されてもよい。

0142

癌は、本発明の方法を用いて処置およびモニタリングされ得る増殖障害の一例である。「癌」および「悪性腫瘍」という用語は、典型的に、無秩序な細胞増殖を特徴とする、哺乳動物における生理学的状態を指すために、または説明するために本明細書において同義に用いられる。本発明の方法および組成物は、初期、中期後期の疾患、および急性疾患または慢性疾患に対して利用することができる。癌は薬剤抵抗性でもよく、薬剤感受性でもよい。癌の例には、癌腫、リンパ腫、芽腫肉腫、および白血病が含まれるが、これに限定されない。このような癌のさらに詳細な例には、乳癌、前立腺癌、結腸癌扁平細胞癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、胃腸癌、膵臓癌、子宮頚癌、卵巣癌、腹膜癌、肝臓癌、例えば、肝癌、膀胱癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌腎臓癌、および甲状腺癌が含まれる。一部の態様において、癌は血液悪性腫瘍(例えば、多発性骨髄腫または白血病)である。一部の態様において、癌は非血液悪性腫瘍である。

0143

癌の他の非限定的な例は、基底細胞癌、胆道癌;骨癌;脳およびCNSの癌;絨毛癌;結合組織癌;食道癌;眼の癌;頭頚部癌;胃癌;上皮内新生物;喉頭癌;ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫を含むリンパ腫;黒色腫;骨髄腫;神経芽細胞腫;口腔癌(例えば、、舌、口、および咽頭);網膜芽細胞腫;横紋筋肉腫;直腸癌;呼吸器系癌;肉腫;皮膚癌;胃癌;精巣癌;子宮癌;泌尿器系癌、ならびに他の癌腫および肉腫である。本発明の方法および組成物を用いて潜在的に処置される可能性のある癌タイプの例も表1に列挙した。

0144

(表1)癌タイプの例

0145

一部の態様において、本発明の方法を用いて処置および/またはモニタリングされる増殖障害は前立腺癌である。一部の態様において、前立腺癌は前立腺の前癌である。一部の態様において、前立腺癌は転移性である。一部の態様において、前立腺癌は非転移性である。一部の態様において、前立腺癌は、HhPメンバーまたはリガンドの高発現を示す癌(すなわち、HhP関連癌)である。一部の態様において、前立腺癌は去勢抵抗性である。一部の態様において、前立腺癌は非去勢抵抗性である。一部の態様において、前立腺癌は転移性去勢抵抗性前立腺癌である。一部の態様において、前立腺癌は非転移性去勢抵抗性前立腺癌である。

0146

一部の態様において、本発明の方法を用いて処置および/またはモニタリングされる増殖障害は、皮膚癌、例えば、黒色腫、または非黒色腫、例えば、基底細胞癌(BCC)である。従って、一部の態様において、本発明の方法を用いて処置および/またはモニタリングされる増殖障害は、非メラニン細胞性皮膚癌(すなわち、上皮腫瘍)であり、最もよく見られる種類の皮膚癌であるBCCである。一部の態様において、BCCは、結節性BCC、嚢胞性BCC、瘢痕性BCC、浸潤性BCC、微小結節性BCC、表在性BCC、色素性BCC、ヤコビ(Jacobi)潰瘍ピンカス(Pinkus)型線維上皮腫、ポリープ様(polyoid)基底細胞癌、孔様(pore-like)BCC、または異常BCCより選択されるタイプである。一部の態様において、BCCは散発性BCCである。一部の態様において、BCCは遺伝性BCCである。一部の態様において、対象には、4mmに等しい、または4mmより大きなBCC腫瘍がある。

0147

一部の態様において、増殖障害は、肺癌(ステージI、ステージII、ステージIIIa、ステージIIIb、またはステージIV)である。一部の態様において、肺癌は、非小細胞肺癌(NSCLC)、例えば、扁平上皮癌、非扁平上皮癌、大細胞癌、および腺癌である。一部の態様において、肺癌は小細胞肺癌(SCLC)である。一部の態様において、肺癌は非扁平細胞性肺癌である。一部の態様において、肺癌は中皮腫(例えば、悪性胸膜中皮腫)である。一部の態様において、肺癌は後期転移性NSCLCである。

0148

任意で、肺癌の処置前および/または後に1つまたは複数の検査、例えば、骨スキャン胸部X線、全血球数(CDC)、CTスキャン、肝機能検査、磁気共鳴画像法(MRI)、ポジトロン放出断層撮影(PET)、喀痰検査、および胸腔穿刺が行われる。任意で、肺癌の処置前および/または後に生検材料が得られてもよい(例えば、気管支鏡検査法と生検、CTスキャンにより誘導される針生検内視鏡的食道超音波(endoscopic esophageal ultrasound)と生検、縦隔鏡検査法と生検、開胸肺生検胸膜生検、およびビデオ補助下胸腔鏡検査(video assisted thoracoscopy))。

0149

一部の態様において、処置される増殖障害は、前立腺癌、例えば、非転移性去勢抵抗性前立腺癌または他の前立腺癌である。一部の態様において、前立腺癌は、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を100mg〜600mg/日の範囲の用量で投与することによって処置される。一部の態様において、前立腺癌は、200mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を2回以上/日、投与することによって処置される。好ましくは、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物はSUBA(登録商標)製剤の形で経口投与される。

0150

一部の態様において、前立腺癌が処置されている対象はアンドロゲン抑制療法を受けたことがあるか、HhP阻害剤処置と同時にアンドロゲン抑制療法を受けるか、またはその両方である。アンドロゲン抑制療法の目的は、体内のアンドロゲンレベルを減らすか、または前立腺癌細胞に到達するのを防ぐことである。利用され得るアンドロゲン抑制療法のための処置/薬剤の例には、精巣摘出術(外科的去勢術)、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)類似体(例えば、ロイプロリドゴセレリントリプトレリン、またはヒストレリン)、黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)アンタゴニスト(例えば、デガレリクスおよびアビラテロン)、抗アンドロゲン(フルタミドビカルタミドニルタミド、およびエンザルタミド)、ならびに他のアンドロゲン抑制薬物(例えば、ケトコナゾール)が含まれるが、これに限定されない。

0151

一部の態様において、処置される増殖障害は基底細胞癌(BCC)である。一部の態様において、BCCは、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を100mg〜600mg/日の範囲の用量で投与することによって処置される。一部の態様において、BCCは、150mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を2回以上/日、投与することによって処置される。好ましくは、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物はSUBA(登録商標)製剤の形で経口投与される。一部の態様において、BCCが処置されている対象には、4mmに等しい、または4mmより大きな腫瘍がある。

0152

一部の態様において、処置される増殖障害は、肺癌、例えば、後期の転移性の非扁平上皮性非小細胞肺癌または他の肺癌である。一部の態様において、肺癌は、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を100mg〜600mg/日の範囲の用量で投与することによって処置される。一部の態様において、肺癌は、200mgのHhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物を2回以上/日、投与することによって処置される。好ましくは、HhP阻害剤、例えば、イトラコナゾール、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物はSUBA(登録商標)製剤の形で経口投与される。任意で、前記方法は、「併用処置」に記載のように、シスプラチンなどの白金ベースの薬剤と共に、または伴わずに、ペメトレキセドなどの葉酸代謝拮抗剤を投与する工程をさらに含む。例えば、300mg/m2〜700mg/m2の葉酸代謝拮抗剤および25mg/m2〜125mg/m2の白金ベースの薬剤が静脈内投与されてもよいが、それに限定されるわけではない。一部の態様において、500mg/m2のペメトレキセドおよび75mg/m2のシスプラチンが静脈内投与される。

0153

HhP阻害剤(例えば、イトラコナゾール)は腫瘍細胞増殖を遅らせることができるか、または阻害できることが証明されている。本発明の方法を用いて、HhP阻害剤は腫瘍部位に局所的に(例えば、直接的な注射によって)投与されてもよく、その部位から離れた場所で(例えば、全身に)投与されてもよい。本明細書で使用する「腫瘍」という用語は、悪性または良性に関係なく全ての新生細胞成長および増殖、ならびに全ての前癌および癌の細胞および組織を指す。例えば、ある特定の癌は、充実性集塊腫瘍を特徴としてもよく、非充実性腫瘍を特徴としてもよい。充実性腫瘍集塊が存在するのであれば、原発性腫瘍集塊でもよい。原発性腫瘍集塊とは、組織の正常細胞のトランスフォーメーションに起因する、組織内にある癌細胞の増殖を指す。ほとんどの場合、原発性腫瘍集塊は嚢胞の存在によって特定され、嚢胞は視診法もしくは触診法によって発見することができるか、または組織の形状、手触り、もしくは重量の異常によって発見することができる。しかしながら、一部の原発性腫瘍は触診不可能であり、医用画像法、例えば、X線(例えば、マンモグラフィー)もしくは磁気共鳴画像法(MRI)、または針穿刺吸引でしか検出することができない。早期検出では、これらの後者の技法の利用の方が一般的である。通常、組織内にある癌細胞の分子的分析および表現型分析を用いて、癌が組織の内部から生じたものか、または病変部が別の部位からの転移によるものかどうかを決定することができる。

0154

併用処置
本発明の方法によれば、HhP阻害剤は単独で対象に投与されてもよく、HhP阻害剤または異なる薬剤などの1種または複数種の他の薬剤と共に同時投与されてもよい。一部の態様において、さらなる薬剤は1種または複数種の抗癌剤である。抗癌剤には表2に列挙した化学療法剤が含まれるが、これに限定されない。

0155

同時投与は、同時に(同じ製剤もしくは別々の製剤の中に入れて)実行されてもよく、1種または複数種のHhP阻害剤の前および/または後にさらなる薬剤が投与されて、連続して実行されてもよい。さらに、HhP阻害剤は補助療法として対象に投与されてもよい。例えば、1種または複数種のHhP阻害剤が1種または複数種の化学療法剤と共に患者に投与されてもよい。

0156

従って、HhP阻害剤は、別々に投与される場合も薬学的組成物として投与される場合も、添加物として様々な他の成分を含んでもよい。関連する状況において使用することができる許容される成分または補助剤の例には、酸化防止剤フリーラジカル消去剤、ペプチド、増殖因子、抗生物質静菌剤免疫抑制剤抗凝血剤、緩衝剤、抗炎症剤抗血管新生剤解熱剤徐放性結合剤麻酔剤、ステロイド、およびコルチコステロイドが含まれる。このような成分は、さらなる治療的利益をもたらしてもよく、HhP阻害剤の治療的作用に影響を及ぼすように働いてもよく、これらの薬剤の投与の結果として生じ得る任意の潜在的な副作用を阻止するように働いてもよい。HhP阻害剤も治療剤に結合体化されてもよい。

0157

一部の態様において、2種以上のHhP阻害剤が、同じ製剤もしくは異なる製剤の中に入れられて同時に、または連続して、対象に投与される。HhP阻害剤は、HhPの同じメンバーに同様のやり方または別個のやり方で作用してもよく、経路の異なるメンバーに作用してもよい。例えば、経路の中の異なる時点で、または異なる機序によってHhP経路を阻害するHhP阻害剤を投与することが望ましい場合がある。例えば、イトラコナゾールおよびビスモデギブは両方ともSmoを標的とするが、受容体に結合し、作用するやり方の点で異なり、異なる作用機序によってHhPを阻害する。ビスモデギブはSmo受容体のシクロパミン(cylcopamine)競合的性アンタゴニストとして作用し、その結果、転写因子Gli1およびGli2は不活性なままになり、これにより、HhPの中にある腫瘍媒介遺伝子の発現が阻害される。対照的に、イトラコナゾールは、現在開発されているシクロパミン模倣物とは異なる部位でSmoを標的化することによってHhP活性化を阻害する。Smoタンパク質は、一般的に、一次繊毛に移動することによって、および/またはその立体配置を変えることによって活性化することができる。ビスモデギブは、Smoタンパク質がその立体配置を変えないようにするのを確実にすることによってSmoに効果的に作用するのに対して、イトラコナゾールはSmoタンパク質の移動を阻止することによって作用する。これらの違いは、これらの2種類の薬物が相乗作用できることによって裏付けられる。従って、一部の態様において、1種または複数種のさらなるHhP阻害剤が投与され、さらなるHhP阻害剤は、第1のHhP阻害剤と、HhPを阻害する作用機序の点で異なる(例えば、イトラコナゾール、またはイトラコナゾールの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物、およびビスモデギブ、またはビスモデギブの薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、もしくは活性代謝物)。

0158

インビトロまたはインビボで標的細胞、例えば、対象の標的細胞に、同じ製剤の中に入れられて、または別々の製剤として、同時投与することができるさらなる薬剤には、所定の生物学的応答改変する薬剤、例えば、免疫調節剤が含まれる。さらなる薬剤は、例えば、低分子、ポリペプチド(タンパク質、ペプチド、または抗体もしくは抗体断片)、あるいは核酸(ポリペプチドをコードする核酸、または阻害核酸、例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドもしくは干渉RNAをコードする核酸)でもよい。例えば、腫瘍壊死因子(TNF)、インターフェロン(例えば、α-インターフェロンおよびβ-インターフェロン)、神経成長因子(NGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、ならびに組織プラスミノゲンアクチベーターなどのタンパク質を投与することができる。リンホカインインターロイキン(例えば、インターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、およびインターロイキン-6(IL-6))、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、または他の増殖因子などの生物学的応答調節物質を投与することができる。一態様において、本発明の方法および組成物は、細胞傷害薬剤、化学療法剤、抗シグナル伝達剤、および抗血管新生剤などの1種または複数種の抗癌剤を組み込む。

0159

本明細書で使用する「抗癌剤」という用語は、インビトロまたはインビボで癌細胞の機能を阻害する、癌細胞の形成を阻害する、ならびに/または癌細胞を破壊する物質または処置(例えば、放射線療法)を指す。例には、細胞傷害剤(例えば、5-フルオロウラシル、TAXOL)、化学療法剤、および抗シグナル伝達剤(例えば、PI3K阻害剤LY)が含まれるが、これに限定されない。一態様において、HhP阻害剤が投与される前、投与されている間、または投与された後に投与される抗癌剤は異なるHhP阻害剤である。抗癌剤には、表2に列挙した化学療法剤が含まれるが、これに限定されない。

0160

本明細書で使用する「細胞傷害剤」という用語は、インビトロおよび/またはインビボで細胞の機能を阻害もしくは阻止する、および/または細胞を破壊する物質を指す。この用語は、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、およびLuの放射性同位体)、化学療法剤、毒素、例えば、細菌起源、真菌起源植物起源、または動物起源の低分子毒素または酵素的に活性のある毒素、ならびに抗体断片および/または抗体変種を含む抗体を含むことが意図される。

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