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図面 (20)

課題

癌の治療又は予防に使用される医薬組成物等を提供すること。

解決手段

抗体依存性細胞傷害活性を有し、且つ、線維芽細胞増殖因子受容体(fibroblast growth factor receptor:FGFR)に結合する抗体もしくはその機能断片および他剤の組合せ又は該抗体もしくはその機能断片および他剤を含む医薬組成物。

概要

背景

線維芽細胞増殖因子(FGF)はFGFレセプター(FGFRシグナルを介して、胚形成組織ホメオスタシスおよび代謝に重要な役割を果たしていることが知られている(非特許文献1)。ヒトでは、22のFGF(FGF1乃至14、および、FGF16乃至23)およびチロシンキナーゼドメインを有する4つのFGFレセプター(FGFR1乃至4:以下まとめて「FGFRs」と呼ぶ)が存在する。FGFRsは、2つあるいは3つの免疫グロブリン様ドメインIgD1乃至3)から成るリガンド結合部位を含む細胞外領域、1回膜貫通領域、およびチロシンキナーゼドメインを含む細胞内領域から構成されている。FGFR1、FGFR2およびFGFR3には、IIIbおよびIIIcと呼ばれる各2つのスプライシングバリアントが存在する。これらのアイソフォームはIgD3の後半において約50のアミノ酸配列が異なっており、異なる組織分布およびリガンド特異性を示す。一般に、IIIbアイソフォームは上皮細胞発現し、IIIcは間葉系細胞表現することが知られている。FGFsがFGFRsに結合すると、FGFRsは二量体化し、特定のチロシン残基リン酸化される。この現象がFGFR基質2α(FRS2α)のような重要なアダプター蛋白質リクルートを促進し、MAPKおよびPI3K/Akt経路を含む、多数のシグナル経路活性化を誘導する。その結果、FGFsおよびそれらに対応するレセプターは、増殖、分化運動および生存を含む幅広細胞機能を制御する。

FGFRsの異常な活性化は、特定のヒトの悪性腫瘍に関わることが知られている(非特許文献1及び2)。特にFGFR2シグナル異常と癌との関連性に関しては、FGFR2とそのリガンドの過剰発現、レセプターの変異や遺伝子増幅、およびアイソフォームのスイッチングなどの知見がある。具体的には、FGFR2のイントロン2内の一塩基変異多型(SNP)は、FGFR2の高発現による乳癌進行の危険性と相関しているとの報告がある(非特許文献3及び4)。FGFR2を恒常的に活性化するミスセンス変異は、子宮内膜癌卵巣癌、乳癌、肺癌および胃癌で報告されている(非特許文献2、3及び5)。また、FGFR2遺伝子の増幅や過剰発現が胃癌および乳癌で報告されている(非特許文献2、3及び5)。更に、FGFR2IIIbからFGFR2IIIcへのクラススイッチ前立腺癌腎癌の進行中に起こり、予後不良と相関することも知られている(非特許文献6及び7)。

以上のように、FGFR2過剰発現あるいは変異、IIIbからIIIcへのスイッチングと多くのタイプの癌との関連性から、FGFR2が癌に対する優れた治療標的となる可能性が示唆されている。実際に腫瘍形成におけるFGFR2の役割を明らかにするとともに、FGFR2の癌治療標的としての可能性を見極めるために、FGFR2に対するモノクローナル抗体が取得され、前臨床試験抗腫瘍作用が評価されている(非特許文献8及び9)。いずれの抗体もFGFR2IIIbに対するリガンドからのシグナリング阻害する中和作用を有することは示されているが、ADCCなどのエフェクター作用やIIIcに対する中和作用を有する機能抗体は報告されていない。

また、細胞の増殖、生存を司るレセプターに対し、細胞外領域に作用し、直接増殖シグナルを遮断したり、ADCCを介して抗腫瘍活性を示す抗体と、細胞内のtyrosine kinaseに作用し、そのシグナル伝達を遮断して細胞死に誘導するtyrosine kinase阻害剤(TKI)があるが、同じレセプターに対する薬剤の併用や、異なるレセプターをそれぞれ阻害する薬剤を併用することで抗癌作用を強める方策は以前より行われてきた。

Laptinib (Her2 TKI)とHerceptin (抗Her2抗体)の併用は、乳癌治療において併用効果が認められ、lapatinibの作用によりHer2が細胞表面に蓄積することで、Her2の効果を強めている可能性が示唆されている(非特許文献10)。また、ErbBファミリー全体を阻害するafatinibと、抗EGFRモノクローナル抗体セツキシマブのEGFRの二重阻害においても強い抗癌作用を示すことが明らかとなっている(非特許文献11)。このように、受容体型tyrosine kinaseに対し、それを認識する抗体と、そのtyrosin kinase活性を阻害する低分子薬剤との併用は、強い増殖阻害を引き起こし、有用な治療法に繋がる可能性がある。

しかしながら、FGFRに関して、tyrosine kinase阻害剤と抗FGFR2抗体との併用により、増強される抗癌作用については、これまで明らかではなかった。

概要

癌の治療又は予防に使用される医薬組成物等を提供すること。抗体依存性細胞傷害活性を有し、且つ、線維芽細胞増殖因子受容体(fibroblast growth factor receptor:FGFR)に結合する抗体もしくはその機能断片および他剤の組合せ又は該抗体もしくはその機能断片および他剤を含む医薬組成物。なし

目的

本発明の一つの課題は抗FGFR2抗体および他剤の組合せ、ならびに、該抗体および他剤を含有する医薬組成物等を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

抗体依存性細胞傷害活性を有し、且つ、線維芽細胞増殖因子受容体2(fibroblastgrowthfactorreceptor2:FGFR2)に結合する抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片であって、該抗体が、配列表の配列番号52(図60)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号53(図61)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号54(図62)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH3を含むことからなる重鎖、並びに、配列表の配列番号61(図69)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号62(図70)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号63(図71)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL3を含むことからなる軽鎖

請求項2

配列番号12に記載のアミノ酸配列からなる重鎖可変領域および配列番号21に記載のアミノ酸配列からなる軽鎖可変領域を含む、請求項1に記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項3

線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)がヒトFGFR2である、請求項1又は2に記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項4

ヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIbに結合する、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項5

ヒト線維芽細胞増殖因子受容体2の有する免疫グロブリン様ドメインの一つ又は二つ以上に結合する、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項6

ヒト線維芽細胞増殖因子受容体2の有する免疫グロブリン様ドメイン3に結合する、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項7

ヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIb及び/又はヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIcに対する中和活性を有する、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項8

ヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIbを有する、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項9

抗腫瘍活性を有する、請求項1乃至8のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項10

インビボ(invivo)で抗腫瘍活性を示す、請求項9に記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項11

モノクローナル抗体である、請求項1乃至10のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項12

キメラ抗体である、請求項1乃至11のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項13

ヒト化抗体である、請求項1乃至12のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項14

請求項1又は2に記載の抗体と、ヒトFGFR2への結合において競合する、抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項15

ヒト抗体である、請求項1乃至14のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項16

ヒトFGFR2へのFGFの結合を阻害する、請求項1乃至15のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項17

抗体依存性細胞媒介食活性を有する、請求項1乃至16のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項18

請求項1乃至17のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片の修飾体であって、該修飾体がN−結合への糖鎖付加、O−結合への糖鎖付加、N末プロセッシングC末のプロセッシング、脱アミド化アスパラギン酸異性化メチオニン酸化プロリン残基アミド化及び重鎖または軽鎖のカルボキシル末端における1乃至5個のアミノ酸欠失からなる群より選択される1又は2以上の修飾を含む抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片である、抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項19

糖鎖修飾が調節されてなる、請求項18に記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項20

さらなる化合物コンジュゲートされた、請求項1乃至19のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片。

請求項21

請求項1乃至19のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片を有効成分として含んでなる医薬組成物

請求項22

癌の治療もしくは予防に使用される、請求項21に記載の医薬組成物。

請求項23

癌がFGFR2陽性である、請求項22に記載の医薬組成物。

請求項24

他の医薬を含む、請求項21乃至23のいずれか一つに記載の医薬組成物。

請求項25

請求項1乃至20のいずれか一つに記載の抗体もしくはその糖鎖修飾を有する抗原結合断片を含んでなる癌の検査用または診断用組成物

技術分野

0001

本発明は、新規な抗体もしくはその機能断片またはその修飾体および他の有効成分の組合せ、該抗体もしくはその機能断片またはその修飾体および他の有効成分を含有する医薬組成物等に関する。

背景技術

0002

線維芽細胞増殖因子(FGF)はFGFレセプター(FGFRシグナルを介して、胚形成組織ホメオスタシスおよび代謝に重要な役割を果たしていることが知られている(非特許文献1)。ヒトでは、22のFGF(FGF1乃至14、および、FGF16乃至23)およびチロシンキナーゼドメインを有する4つのFGFレセプター(FGFR1乃至4:以下まとめて「FGFRs」と呼ぶ)が存在する。FGFRsは、2つあるいは3つの免疫グロブリン様ドメインIgD1乃至3)から成るリガンド結合部位を含む細胞外領域、1回膜貫通領域、およびチロシンキナーゼドメインを含む細胞内領域から構成されている。FGFR1、FGFR2およびFGFR3には、IIIbおよびIIIcと呼ばれる各2つのスプライシングバリアントが存在する。これらのアイソフォームはIgD3の後半において約50のアミノ酸配列が異なっており、異なる組織分布およびリガンド特異性を示す。一般に、IIIbアイソフォームは上皮細胞発現し、IIIcは間葉系細胞表現することが知られている。FGFsがFGFRsに結合すると、FGFRsは二量体化し、特定のチロシン残基リン酸化される。この現象がFGFR基質2α(FRS2α)のような重要なアダプター蛋白質リクルートを促進し、MAPKおよびPI3K/Akt経路を含む、多数のシグナル経路活性化を誘導する。その結果、FGFsおよびそれらに対応するレセプターは、増殖、分化運動および生存を含む幅広細胞機能を制御する。

0003

FGFRsの異常な活性化は、特定のヒトの悪性腫瘍に関わることが知られている(非特許文献1及び2)。特にFGFR2シグナル異常と癌との関連性に関しては、FGFR2とそのリガンドの過剰発現、レセプターの変異や遺伝子増幅、およびアイソフォームのスイッチングなどの知見がある。具体的には、FGFR2のイントロン2内の一塩基変異多型(SNP)は、FGFR2の高発現による乳癌進行の危険性と相関しているとの報告がある(非特許文献3及び4)。FGFR2を恒常的に活性化するミスセンス変異は、子宮内膜癌卵巣癌、乳癌、肺癌および胃癌で報告されている(非特許文献2、3及び5)。また、FGFR2遺伝子の増幅や過剰発現が胃癌および乳癌で報告されている(非特許文献2、3及び5)。更に、FGFR2IIIbからFGFR2IIIcへのクラススイッチ前立腺癌腎癌の進行中に起こり、予後不良と相関することも知られている(非特許文献6及び7)。

0004

以上のように、FGFR2過剰発現あるいは変異、IIIbからIIIcへのスイッチングと多くのタイプの癌との関連性から、FGFR2が癌に対する優れた治療標的となる可能性が示唆されている。実際に腫瘍形成におけるFGFR2の役割を明らかにするとともに、FGFR2の癌治療標的としての可能性を見極めるために、FGFR2に対するモノクローナル抗体が取得され、前臨床試験抗腫瘍作用が評価されている(非特許文献8及び9)。いずれの抗体もFGFR2IIIbに対するリガンドからのシグナリング阻害する中和作用を有することは示されているが、ADCCなどのエフェクター作用やIIIcに対する中和作用を有する機能抗体は報告されていない。

0005

また、細胞の増殖、生存を司るレセプターに対し、細胞外領域に作用し、直接増殖シグナルを遮断したり、ADCCを介して抗腫瘍活性を示す抗体と、細胞内のtyrosine kinaseに作用し、そのシグナル伝達を遮断して細胞死に誘導するtyrosine kinase阻害剤(TKI)があるが、同じレセプターに対する薬剤の併用や、異なるレセプターをそれぞれ阻害する薬剤を併用することで抗癌作用を強める方策は以前より行われてきた。

0006

Laptinib (Her2 TKI)とHerceptin (抗Her2抗体)の併用は、乳癌治療において併用効果が認められ、lapatinibの作用によりHer2が細胞表面に蓄積することで、Her2の効果を強めている可能性が示唆されている(非特許文献10)。また、ErbBファミリー全体を阻害するafatinibと、抗EGFRモノクローナル抗体セツキシマブのEGFRの二重阻害においても強い抗癌作用を示すことが明らかとなっている(非特許文献11)。このように、受容体型tyrosine kinaseに対し、それを認識する抗体と、そのtyrosin kinase活性を阻害する低分子薬剤との併用は、強い増殖阻害を引き起こし、有用な治療法に繋がる可能性がある。

0007

しかしながら、FGFRに関して、tyrosine kinase阻害剤と抗FGFR2抗体との併用により、増強される抗癌作用については、これまで明らかではなかった。

先行技術

0008

エスワラクマル他(Eswarakumar, V.P., et al.)、ジャーナルオブサイトカイングロースファクターレビュー(J. Cytokine Growth Factor Rev.)、2005年4月刊、16巻(2号)、139乃至149頁、2005年2月1日電子公表、レビュー(Review)
ターナー及びグローセ(Turner, N. and Grose, R.)、ネイチャー・レビュー・オブ・キャンサー(Nat. Rev. Cancer)、2010年2月刊、10巻(2号)、116乃至129頁、レビュー(Review)
イーストン他(Easton, D.F., et al.)、ネイチャー(Nature)、2007年6月28日刊、447巻(7148号)、1087乃至1093頁
ハンター他(Hunter DJ, et al.)、ネイチャー・ジェネティクス(Nat. Genet.)、2007年7月刊、39巻(7号)、870乃至874頁、2007年5月27日電子公表
トウ及びカトウ(Katoh, Y. and Katoh, M.)、インターナシナル・ジャーナル・オブ・モレキュラー・メディシン(Int. J. Mol. Med.)、2009年3月刊、23巻(3号)、307乃至311頁、レビュー(Review)
チャファー(Chaffer, C.L., et al.)、ディファレンシエーション(Differentiation)、2007年11月刊、75.巻(9号)、831乃至842頁、2007年8月14日電子公表、レビュー(Review)
カーステンズ他(Carstens, R.P., et al.)オンコジーン(Oncogene)、1997年12月18日刊、15巻(25号)、3059乃至3065頁
ツァオ他(Zhao, W.M., et al.)、クリニカル・キャンサー・リサーチ(Clin. Cancer Res.)、2010年12月1日刊、 16巻(23号)、5750乃至5758頁、2010年7月29日電子公表
バイ他(Bai, A., et al.)、キャンサー・リサーチ(Cancer Res.)、 2010年10月1日刊、70巻(19号)、7630乃至7639頁、2010年8月13日電子公表
スカルトリティ他(Scaltriti, M. et al.)、オンコジーン(Oncogene)、2009年2月刊、28巻(6号)、803乃至814頁、2008年12月8日電子公表
レガレス他(Regales, L., et al.)、ジャーナル・オブ・クリニカル・インスティゲーション(J. Clin. Invest.)、2009年10月刊、119巻(10号)、3000乃至3010頁、2009年9月14日電子公表

0009

発明が解決しようとする課題
本発明の一つの課題は抗FGFR2抗体および他剤の組合せ、ならびに、該抗体および他剤を含有する医薬組成物等を提供することである。

0010

また、本発明の他の一つの課題は、癌の治療又は予防に使用される抗FGFR2抗体および他剤を組合せ、ならびに、癌の治療又は予防に使用される、該抗体および他剤を含有する医薬組成物を提供することにある。、

0011

さらに、本発明の他の一つの課題は、抗FGFR2抗体と他剤とを組み合わせて投与することにより、または、該組成物を投与することにより、癌を治療又は予防する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

発明者らは上記課題を解決するために鋭意、検討を行い、新規な抗FGFR2抗体を創出し、該抗体が抗癌作用を有することを見出するとともに該抗体とFGFRキナーゼ阻害剤とを組み合わせて使用することにより、優れた抗腫瘍効果が得られることを見出し、本発明を完成させた。

0013

本発明は、
(1)
抗体依存性細胞傷害活性を有し、且つ、線維芽細胞増殖因子受容体(fibroblast growth factor receptor:FGFR)に結合する抗体もしくはその機能断片および他剤の組合せ又は該抗体もしくはその機能断片および他剤を含む医薬組成物、

0014

(2)
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)がヒトFGFRである、(1)記載の組合せ又は組成物、

0015

(3)
線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)がFGFR2である、(1)又は(2)記載の組合せ又は組成物、

0016

(4)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIb及び/又はヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIcに結合する、(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0017

(5)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIb及びヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIcに結合する、(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0018

(6)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2の有する免疫グロブリン様ドメインの一つ又は二つ以上に結合する、(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0019

(7)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2の有する免疫グロブリン様ドメイン2に結合する、(1)乃至(6)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0020

(8)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2の有する免疫グロブリン様ドメイン3に結合する、(1)乃至(4)及び(6)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0021

(9)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIb及び/又はヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIcに対する中和活性を有する、(1)乃至(8)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0022

(10)
該抗体もしくはその機能断片がヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIb及びヒト線維芽細胞増殖因子受容体2(ヒトFGFR2)IIIcに対する中和活性を有する、(1)乃至(9)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0023

(11)
該抗体もしくはその機能断片が抗腫瘍活性を有する、(1)乃至(10)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0024

(12)
該抗体もしくはその機能断片がイン・ビボ(in vivo)で抗腫瘍活性を示す、(11)記載の組合せ又は組成物、

0025

(13)
該抗体が配列表の配列番号52(図60)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号53(図61)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号54(図62)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH3を含むことからなる重鎖、並びに、配列表の配列番号61(図69)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号62(図70)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号63(図71)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL3を含むことからなる軽鎖からなり、且つヒトFGFR2に結合する、(1)乃至(4)、(6)、(8)、(9)、(11)及び(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0026

(14)
該抗体が配列表の配列番号55(図63)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号56(図64)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号57(図65)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH3を含むことからなる重鎖、並びに、配列表の配列番号64(図72)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号65(図73)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号66(図74)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL3を含むことからなる軽鎖からなり、且つヒトFGFR2に結合する、(1)乃至(7)及び(9)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0027

(15)
該抗体が配列表の配列番号58(図66)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号59(図67)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号60(図68)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRH3を含むことからなる重鎖、並びに、配列表の配列番号67(図75)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号68(図76)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号69(図77)に示されるアミノ酸配列もしくは該アミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなるCDRL3を含むことからなる軽鎖からなり、且つヒトFGFR2に結合する、(1)乃至(7)及び(9)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0028

(16)
CDRH3が配列表の配列番号60(図68)に示されるアミノ酸配列において1つ又は2つのアミノ酸が置換されてなるアミノ酸配列からなる、(15)記載の組合せ又は組成物、

0029

(17)
抗体がモノクローナル抗体である、(1)乃至(16)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0030

(18)
抗体がキメラ抗体である、(1)乃至(17)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0031

(19)
抗体がヒト化抗体である、(1)乃至(17)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0032

(20)
抗体が下記(i)乃至(xix)から選択される、(19)記載の組合せ又は組成物:
(i)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号97(図105)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H19/L1);
(ii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号97(図105)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H12/L1);
(iii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号89(図97)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H8/L1);
(iv)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号95(図103)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H11/L1);
(v)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号83(図91)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H5/L1);
(vi)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号75(図83)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H1/L1);
(vii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号77(図85)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H2/L1);
(viii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号79(図87)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H3/L1);
(ix)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号81(図89)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H4/L1);
(x)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号85(図93)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H6/L1);
(xi)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号87(図95)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H7/L1);
(xii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号91(図99)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H9/L1);
(xiii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号93(図101)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H10/L1);
(xiv)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号99(図107)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H13/L1);
(xv)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号101(図109)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H14/L1);
(xvi)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号103(図111)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H15/L1);
(xvii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号105(図113)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H16/L1);
(xviii)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号107(図115)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H17/L1);および
(xix)配列番号73(図81)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号21乃至235を含む軽鎖、および、配列番号109(図117)で示されるアミノ酸配列のアミノ酸番号20乃至467を含む重鎖、を含んでなるヒト化抗体(hFR2−14_H18/L1)、

0033

(21)
(20)に記載の抗体の重鎖および軽鎖のアミノ酸配列とそれぞれ95%以上同一なアミノ酸配列を含む重鎖および軽鎖を含んでなり、且つヒトFGFR2に結合する、(1)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0034

(22)
該抗体もしくはその機能断片が、(13)乃至(16)および(20)のいずれか一つに記載の抗体が認識する抗原上の部位に結合する、(1)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0035

(23)
該抗体もしくはその機能断片が、(13)乃至(16)および(20)のいずれか一つに記載の抗体と、ヒトFGFR2への結合において競合する、(1)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0036

(24)
該抗体もしくはその機能断片が、配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列中の155番目チロシン(Tyr)、157番目のスレオニン(Thr)、176番目のリジン(Lys)、181番目のアラニン(Ala)、182番目のグリシン(Gly)、183番目のグリシン(Gly)、184番目のアスパラギン(Asn)、185番目のプロリン(Pro)、186番目のメチオニン(Met)、188番目のスレオニン(Thr)、200番目の(グルタミン)、201番目のグルタミン酸(Glu)、205番目のグリシン(Gly)、206番目のグリシン(Gly)、208番目のリジン(Lys)、209番目のバリン(Val)、210番目のアルギニン(Arg)、211番目のアスパラギン(Asn)、212番目のグルタミン(Gln)、213番目のヒスチジン(His)、214番目のトリプトファン(Trp)、および、217番目のイソロイシン(Ile)の各残基から構成される、ヒトFGFR2上のエピトープに結合する、(1)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0037

(25)
該抗体もしくはその機能断片が、配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列中の155番目のチロシン(Tyr)、157番目のスレオニン(Thr)、176番目のリジン(Lys)、181番目のアラニン(Ala)、182番目のグリシン(Gly)、183番目のグリシン(Gly)、184番目のアスパラギン(Asn)、185番目のプロリン(Pro)、186番目のメチオニン(Met)、188番目のスレオニン(Thr)、200番目のグルタミン(Gln)、201番目のグルタミン酸(Glu)、205番目のグリシン(Gly)、206番目のグリシン(Gly)、208番目のリジン(Lys)、209番目のバリン(Val)、210番目のアルギニン(Arg)、211番目のアスパラギン(Asn)、212番目のグルタミン(Gln)、213番目のヒスチジン(His)、214番目のトリプトファン(Trp)、および、217番目のイソロイシン(Ile)の各残基との間で相互作用距離を有する、(1)乃至(12)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0038

(26)
相互作用距離が6オングストローム以下である、(25)記載の組合せ又は組成物、

0039

(27)
相互作用距離が4オングストローム以下である、(25)または(26)記載の組合せ又は組成物、

0040

(28)
抗体がヒト抗体である、(1)乃至(12)および(21)乃至(27)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0041

(29)
該抗体もしくはその機能断片がヒトFGFR2へのFGFの結合を阻害する、(1)乃至(28)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0042

(30)
該抗体もしくはその機能断片が抗体依存性細胞傷害活性及び/又は抗体依存性細胞媒介食活性を有する、(1)乃至(29)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0043

(31)
下記の工程(i)及び(ii)を含むことからなる抗体又はその機能断片の製造方法により得られる抗体もしくはその機能断片および他剤の組合せ又は該抗体もしくはその機能断片および他剤を含む医薬組成物:
(i)下記(ア)又は(イ)記載細胞を培養する工程;
(ア)下記(i)乃至(iii)のいずれか一つに記載のヌクレオチドが挿入された組換えベクター又は該ヌクレオチドが導入された組換え細胞
(i)(1)乃至(30)のいずれか一つに記載の抗体の重鎖または軽鎖の一部または全部のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含んでなるヌクレオチド;
(ii)(1)乃至(30)のいずれか一つに記載の抗体の重鎖または軽鎖の一部または全部のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含む塩基配列からなるヌクレオチド;
(iii)(1)乃至(30)のいずれか一つに記載の抗体の重鎖または軽鎖の一部または全部のアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるヌクレオチド;
(イ)(1)乃至(30)のいずれか一つに記載の抗体又はその機能断片を産生する細胞、
および
(ii)前記工程(i)で得られた培養物から(1)乃至(30)のいずれか一つに記載の抗体又はその機能断片を回収する工程、

0044

(32)
該抗体の重鎖または軽鎖のアミノ末端またはカルボキシル末端において1乃至5個のアミノ酸が欠失してなる、(1)乃至(31)記載のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0045

(33)
(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはその機能断片の修飾体および他剤の組合せ又は該修飾体および他剤を含む医薬組成物、

0046

(34)
糖鎖修飾が調節されてなる、(33)記載の組合せ又は組成物、

0047

(35)
抗体もしくはその機能断片が(20)の(i)乃至(xix)から選択される、(34)記載の組合せ又は組成物、

0048

(36)
癌の治療もしくは予防に使用される、(1)乃至(35)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0049

(37)
癌がFGFR2陽性である、(36)記載の組合せ又は組成物、

0050

(38)
さらなる他の医薬を組合わせてなるかもしくはさらなる他の医薬を含む、(1)乃至(37)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0051

(39)
該抗体もしくはその機能断片がさらなる化合物コンジュゲートされた、(1)乃至(38)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0052

(40)
他剤がFGFRチロシンキナーゼ阻害剤である、(1)乃至(39)のいずれか一つに記載の組合せ又は組成物、

0053

(41)
FGFRチロシンキナーゼがFGFR2阻害剤である、(40)記載の組合せ又は組成物、

0054

(42)
FGFR2阻害剤がアシルアミノピラゾールフェノキシ基もしくはフェニルチオ基で修飾された、キノリン又はキナゾリン誘導体、BGJ398、LY2874455、Brivanib、Dovitinib、Lenvatinib、Masitinib、Nintedanib、Regorafenib、Pazopanib、TSU68、ENMD−2076およびPonatinibからなる群から選択される1つ又は2つ以上である、(41)記載の組合せ又は組成物、

0055

(43)
FGFR2阻害剤がAZD4547である、(41)又は(42)記載の組合せ又は組成物、および、

0056

(44)
FGFR2阻害剤がKi23057である、(41)又は(42)記載の組合せ又は組成物、

0057

(45)
(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはその機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体と併用するための、FGFRチロシンキナーゼ阻害剤を含む医薬組成物、

0058

(46)
FGFRチロシンキナーゼ阻害剤と併用するための、(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはその機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体を含む医薬組成物、

0059

(47)
FGFRチロシンキナーゼ阻害剤を含み、(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはの機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体と併用することにより、該抗体、該機能断片又は該修飾体の作用を上昇させる医薬組成物、

0060

(48)
(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはの機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体を含み、と併用することにより、該FGFRチロシンキナーゼ阻害剤の作用を上昇させる医薬組成物、

0061

(49)
(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはその機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体、および、FGFRチロシンキナーゼ阻害剤が組み合わせて投与されることを特徴とする医薬組成物、

0062

(50)
(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはその機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体、および、FGFRチロシンキナーゼ阻害剤が、それぞれ別の製剤に有効成分として含有され、同時にまたは異なる時間に投与されることを特徴とする、(49)記載の医薬組成物、
ならびに、

0063

(51)
(1)乃至(32)のいずれか一つに記載の抗体もしくはその機能断片又は(33)若しくは(34)に記載の修飾体、および、FGFRチロシンキナーゼ阻害剤が、単一の製剤に有効成分として含有されることを特徴とする、(49)記載の医薬組成物、
等に関する。

発明の効果

0064

本発明の提供する抗体および他剤の組合せを用いることにより各種癌の治療または予防が可能となる。

図面の簡単な説明

0065

図1は、ラット抗FGFR2抗体(FR2−10、FR2−13およびFR2−14)のヒトFGFR2に対する結合活性フローサイトメトリー法により検証した図である。縦軸はフローサイトメトリー法により測定された平均蛍光強度相対値を示す。
図2は、ラット抗FGFR2抗体(FR2−10、FR2−13およびFR2−14)が結合するヒトFGFR2上のエピトープをフローサイトメトリー法により検証した図である。縦軸はフローサイトメトリー法により測定された平均蛍光強度の相対値を示す
図3Aは、ラット抗FGFR2抗体(FR2−10、FR2−13およびFR2−14)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図3Bは、ラット抗FGFR2抗体(FR2−10、FR2−13およびFR2−14)のヒトFGFR2IIIcに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図4は、ラット抗FGFR2抗体FR2−10のFGFR2に対するシグナル抑制作用ウエスタンブロット法により示した図である。ヒト胃癌細胞株SNU−16にFGF7を添加することによって誘導されたFGFR2、FRS2、ERKのリン酸化が、ラットFR2−10抗体添加により阻害されることが例証された。
図5は、ヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−10、cFR2−13、cFR2−14)のヒトFGFR2に対する結合活性をCell−ELISA法により検証した図である。
図6Aは、ヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−10、cFR2−13、cFR2−14)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図6Bは、ヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−10、cFR2−13、cFR2−14)のヒトFGFR2IIIcに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図7は、ヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−10、cFR2−13、cFR2−14)のADCC活性を示した図である。ヒトFGFR2IIIb発現293T-lacZ細胞を標的細胞、ヒトPBMCエフェクター細胞として用いた。
図8は、ヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−10、cFR2−13、cFR2−14)のヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。A)はcFR2−10抗体、B)はcFR2−13抗体、C)はcFR2−14抗体についての結果である。
図9はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の重鎖に相当するバンドN末端のアミノ酸配列(配列表の配列番号1)。
図10はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の軽鎖に相当するバンドのN末端のアミノ酸配列(配列表の配列番号2)。
図11はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の重鎖に相当するバンドのN末端のアミノ酸配列(配列表の配列番号3)。
図12はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の軽鎖に相当するバンドのN末端のアミノ酸配列(配列表の配列番号4)。
図13はラット抗FGFR2抗体 FR2−14重鎖に相当するバンドのN末端のアミノ酸配列(配列表の配列番号5)。
図14はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の軽鎖に相当するバンドのN末端のアミノ酸配列(配列表の配列番号6)。
図15はラット重鎖増幅用プライマー(配列表の配列番号7)。
図16はFR2−10重鎖用のシークエンスプライマー(配列表の配列番号8)。
図17はFR2−13重鎖用のシークエンスプライマー(配列表の配列番号9)。
図18はFR2−14重鎖用のシークエンスプライマー(配列表の配列番号10)。
図19はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の重鎖の可変領域をコードするcDNAの塩基配列(配列表の配列番号11)。
図20はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の重鎖の可変領域のアミノ酸配列(配列表の配列番号12)。
図21はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の重鎖の可変領域をコードするcDNAの塩基配列(配列表の配列番号13)。
図22はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の重鎖の可変領域のアミノ酸配列(配列表の配列番号14)。
図23はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の重鎖の可変領域をコードするcDNAの塩基配列(配列表の配列番号15)。
図24はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の重鎖の可変領域のアミノ酸配列(配列表の配列番号16)。
図25はラット軽鎖増幅用プライマー(配列表の配列番号17)。
図26はラット軽鎖用のシーケンスプライマー(配列表の配列番号18)。
図27はFR2−10軽鎖用のシークエンスプライマー(配列表の配列番号19)。
図28はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の軽鎖の可変領域をコードするcDNAの塩基配列(配列表の配列番号20)。
図29はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の軽鎖の可変領域のアミノ酸配列(配列表の配列番号21)。
図30はラットFR2−13及びFR2−14軽鎖増幅用プライマー(配列表の配列番号22)。
図31はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の軽鎖の可変領域をコードするcDNAの塩基配列(配列表の配列番号23)。
図32はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の軽鎖の可変領域のアミノ酸配列(配列表の配列番号24)。
図33はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の軽鎖の可変領域をコードするcDNAの塩基配列(配列表の配列番号25)。
図34はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の軽鎖の可変領域のアミノ酸配列(配列表の配列番号26)。
図35はヒトκ鎖分泌シグナル配列及びヒトκ鎖定常領域のアミノ酸をコードするDNA配列を含むDNA断片(配列表の配列番号27)。
図36は軽鎖発現ベクター用プライマーF(配列表の配列番号28)。
図37は軽鎖発現ベクター用プライマーR(配列表の配列番号29)。
図38はヒト重鎖シグナル配列及びヒトIgG1定常領域のアミノ酸をコードするDNA配列を含むDNA断片(配列表の配列番号30)。
図39はヒトキメラ化FR2−10(cFR2−10)軽鎖の塩基配列(配列表の配列番号31)。うちヌクレオチド番号1乃至60はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−10軽鎖の塩基配列には含まれない。
図40はヒトキメラ化FR2−10(cFR2−10)軽鎖のアミノ酸配列(配列表の配列番号32)。うちアミノ酸番号1乃至20はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−10軽鎖のアミノ酸配列には含まれない。
図41はヒトキメラ化FR2−10軽鎖用プライマーセットF(配列表の配列番号33)。
図42はヒトキメラ化FR2−10軽鎖用プライマーセットR(配列表の配列番号34)。
図43はヒトキメラ化FR2−10(cFR2−10)重鎖の塩基配列(配列表の配列番号35)。うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−10重鎖の塩基配列には含まれない。
図44はヒトキメラ化FR2−10(cFR2−10)重鎖のアミノ酸配列(配列表の配列番号36)。うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−10重鎖のアミノ酸配列には含まれない。
図45はヒトキメラ化FR2−10重鎖用プライマーセットF(配列表の配列番号37)。
図46はヒトキメラ化FR2−10重鎖用プライマーセットR(配列表の配列番号38)。
図47はヒトキメラ化FR2−13(cFR2−13)軽鎖の塩基配列(配列表の配列番号39)。うちヌクレオチド番号1乃至60はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−13軽鎖の塩基配列には含まれない。
図48はヒトキメラ化FR2−13(cFR2−13)軽鎖のアミノ酸配列(配列表の配列番号40)。うちアミノ酸番号1乃至20はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−13軽鎖のアミノ酸配列には含まれない。
図49はヒトキメラ化FR2−13軽鎖用プライマーF(配列表の配列番号41)。
図50はヒトキメラ化FR2−13軽鎖用プライマーR(配列表の配列番号42)。
図51はヒトキメラ化FR2−13(cFR2−13)重鎖の塩基配列(配列表の配列番号43)。うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−13重鎖の塩基配列には含まれない。
図52はヒトキメラ化FR2−13(cFR2−13)重鎖のアミノ酸配列(配列表の配列番号44)。うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−13重鎖のアミノ酸配列には含まれない。
図53はヒトキメラ化FR2−13重鎖用プライマーF(配列表の配列番号45)。
図54はヒトキメラ化FR2−13重鎖用プライマーR(配列表の配列番号46)。
図55はヒトキメラ化FR2−14(cFR2−14)軽鎖の塩基配列(配列表の配列番号47)。うちヌクレオチド番号1乃至60はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−14軽鎖の塩基配列には含まれない。
図56はヒトキメラ化FR2−14(cFR2−14)軽鎖のアミノ酸配列(配列表の配列番号48)。うちアミノ酸番号1乃至20はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−14軽鎖のアミノ酸配列には含まれない。
図57はヒトキメラ化FR2−14軽鎖用プライマー(配列表の配列番号49)。
図58はヒトキメラ化FR2−14(cFR2−14)重鎖の塩基配列(配列表の配列番号50)。うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−14重鎖の塩基配列には含まれない。
図59はヒトキメラ化FR2−14(cFR2−14)重鎖のアミノ酸配列(配列表の配列番号51)。うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟cFR2−14重鎖のアミノ酸配列には含まれない。
図60はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の重鎖CDR1のアミノ酸配列(配列表の配列番号52)。
図61はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の重鎖CDR2のアミノ酸配列(配列表の配列番号53)。
図62はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の重鎖CDR3のアミノ酸配列(配列表の配列番号54)。
図63はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の重鎖CDR1のアミノ酸配列(配列表の配列番号55)。
図64はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の重鎖CDR2のアミノ酸配列(配列表の配列番号56)。
図65はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の重鎖CDR3のアミノ酸配列(配列表の配列番号57)。
図66はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の重鎖CDR1のアミノ酸配列(配列表の配列番号58)。
図67はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の重鎖CDR2のアミノ酸配列(配列表の配列番号59)。
図68はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の重鎖CDR3のアミノ酸配列(配列表の配列番号60)。
図69はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の軽鎖CDR1のアミノ酸配列(配列表の配列番号61)。
図70はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の軽鎖CDR2のアミノ酸配列(配列表の配列番号62)。
図71はラット抗FGFR2抗体 FR2−10の軽鎖CDR3のアミノ酸配列(配列表の配列番号63)。
図72はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の軽鎖CDR1のアミノ酸配列(配列表の配列番号64)。
図73はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の軽鎖CDR2のアミノ酸配列(配列表の配列番号65)。
図74はラット抗FGFR2抗体 FR2−13の軽鎖CDR3のアミノ酸配列(配列表の配列番号66)。
図75はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の軽鎖CDR1のアミノ酸配列(配列表の配列番号67)。
図76はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の軽鎖CDR2のアミノ酸配列(配列表の配列番号68)
図77はラット抗FGFR2抗体 FR2−14の軽鎖CDR3のアミノ酸配列(配列表の配列番号69)
図78はヒトFGFR2IIIbのアミノ酸配列(配列表の配列番号70)
図79はヒトFGFR2IIIcのアミノ酸配列(配列表の配列番号71)
図80はhFR2−14_L1の塩基配列(配列表の配列番号72)、うちヌクレオチド番号1乃至60はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_L1の塩基配列には含まれない。
図81はhFR2−14_L1のアミノ酸配列(配列表の配列番号73)、うちアミノ酸番号1乃至20はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_L1のアミノ酸配列には含まれない。
図82はhFR2−14_H1の塩基配列(配列表の配列番号74)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H1の塩基配列には含まれない。
図83はhFR2−14_H1のアミノ酸配列(配列表の配列番号75)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H1のアミノ酸配列には含まれない。
図84はhFR2−14_H2の塩基配列(配列表の配列番号76)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H2の塩基配列には含まれない。
図85はhFR2−14_H2のアミノ酸配列(配列表の配列番号77)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H2のアミノ酸配列には含まれない。
図86はhFR2−14_H3の塩基配列(配列表の配列番号78)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H3の塩基配列には含まれない。
図87はhFR2−14_H3のアミノ酸配列(配列表の配列番号79)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H3のアミノ酸配列には含まれない。
図88はhFR2−14_H4の塩基配列(配列表の配列番号80)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H4の塩基配列には含まれない。
図89はhFR2−14_H4のアミノ酸配列(配列表の配列番号81)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H4のアミノ酸配列には含まれない。
図90はhFR2−14_H5の塩基配列(配列表の配列番号82)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H5の塩基配列には含まれない。
図91はhFR2−14_H5のアミノ酸配列(配列表の配列番号83)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H5のアミノ酸配列には含まれない。
図92はhFR2−14_H6の塩基配列(配列表の配列番号84)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H6の塩基配列には含まれない。
図93はhFR2−14_H6のアミノ酸配列(配列表の配列番号85)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H6のアミノ酸配列には含まれない。
図94はhFR2−14_H7の塩基配列(配列表の配列番号86)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H7の塩基配列には含まれない。
図95はhFR2−14_H7のアミノ酸配列(配列表の配列番号87)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H7のアミノ酸配列には含まれない。
図96はhFR2−14_H8の塩基配列(配列表の配列番号88)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H8の塩基配列には含まれない。
図97はhFR2−14_H8のアミノ酸配列(配列表の配列番号89)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H8のアミノ酸配列には含まれない。
図98はhFR2−14_H9の塩基配列(配列表の配列番号90)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H9の塩基配列には含まれない。
図99はhFR2−14_H9のアミノ酸配列(配列表の配列番号91)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H9のアミノ酸配列には含まれない。
図100はhFR2−14_H10の塩基配列(配列表の配列番号92)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H10の塩基配列には含まれない。
図101はhFR2−14_H10のアミノ酸配列(配列表の配列番号93)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H10のアミノ酸配列には含まれない。
図102はhFR2−14_H11の塩基配列(配列表の配列番号94)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H11の塩基配列には含まれない。
図103はhFR2−14_H11のアミノ酸配列(配列表の配列番号95)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H11のアミノ酸配列には含まれない。
図104はhFR2−14_H12およびhFR2−14_H19の塩基配列(配列表の配列番号96)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H12およびhFR2−14_H19の塩基配列には含まれない。
図105はhFR2−14_H12およびhFR2−14_H19のアミノ酸配列(配列表の配列番号97)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H12およびhFR2−14_H19のアミノ酸配列には含まれない。
図106はhFR2−14_H13の塩基配列(配列表の配列番号98)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H13の塩基配列には含まれない。
図107はhFR2−14_H13のアミノ酸配列(配列表の配列番号99)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H13のアミノ酸配列には含まれない。
図108はhFR2−14_H14の塩基配列(配列表の配列番号100)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H14の塩基配列には含まれない。
図109はhFR2−14_H14のアミノ酸配列(配列表の配列番号101)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H14のアミノ酸配列には含まれない。
図110はhFR2−14_H15の塩基配列(配列表の配列番号102)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H15の塩基配列には含まれない。
図111はhFR2−14_H15のアミノ酸配列(配列表の配列番号103)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H15のアミノ酸配列には含まれない。
図112はhFR2−14_H16の塩基配列(配列表の配列番号104)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H16の塩基配列には含まれない。
図113はhFR2−14_H16のアミノ酸配列(配列表の配列番号105)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H16のアミノ酸配列には含まれない。
図114はhFR2−14_H17の塩基配列(配列表の配列番号106)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H17の塩基配列には含まれない。
図115はhFR2−14_H17のアミノ酸配列(配列表の配列番号107)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H17のアミノ酸配列には含まれない。
図116はhFR2−14_H18の塩基配列(配列表の配列番号108)、うちヌクレオチド番号1乃至57はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H18の塩基配列には含まれない。
図117はhFR2−14_H18のアミノ酸配列(配列表の配列番号109)、うちアミノ酸番号1乃至19はシグナル配列であり、通常大部分の成熟hFR2−14_H18のアミノ酸配列には含まれない。
図118はhFR2−14_H2タイプ重鎖用プライマーVH3A−F(配列表の配列番号110)
図119はhFR2−14_H2タイプ重鎖用プライマーVH3A−R(配列表の配列番号111)
図120はD2増幅用プライマーD23fw(配列表の配列番号112)
図121はD2増幅用プライマーD23rv(配列表の配列番号113)
図122は、4種類のヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H1〜H4/L1)及びヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−14)の各ヒトFGFR2バリアント蛋白質に対する結合活性をBiacoreにより測定した図である。各抗体を293F細胞で発現させ、精製して測定に使用した。
図123は、15種類のヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H3/L1及びhFR2−14_H5〜H18/L1)のヒトFGFR2—IIIcバリアント蛋白質に対する結合活性をBiacoreにより測定した図である。各抗体を293F細胞で発現させた培養上清を測定に使用した。
図124は、3種類のヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H3/L1、hFR2−14_H8/L1及びhFR2−14_H12/L1)のヒトFGFR2選択的結合性をCell−ELISA法により検証した図である。
図125Aは、5種類のヒト化抗FGFR2抗体のサーモグラムを示した図である。
図125Bは、5種類のヒト化抗FGFR2抗体のサーモグラムを示した図である。
図125Cは、10種類のヒト化抗FGFR2抗体のTm値を示した図である。
図126は、hFR2−14_H1/L1抗体、hFR2−14_H2/L1抗体、hFR2−14_H3/L1抗体、hFR2−14_H4/L1抗体、hFR2−14_H5/L1抗体、hFR2−14_H8/L1抗体、hFR2−14_H9/L1抗体、hFR2−14_H11/L1抗体、およびhFR2−14_H12/L1抗体、hFR2−14_H19/L1抗体の劣化前後検体についての、抗原とのKD値を示した図である。
図127Aは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H1/L1、hFR2−14_H2/L1、hFR2−14_H3/L1、hFR2−14_H4/L1)およびヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−14)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図127Bは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H1/L1、hFR2−14_H2/L1、hFR2−14_H3/L1、hFR2−14_H4/L1)およびヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−14)のヒトFGFR2IIIcに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図128Aは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H3/L1、hFR2−14_H5/L1、hFR2−14_H6/L1、hFR2−14_H7/L1、hFR2−14_H8/L1)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図128Bは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H9/L1、hFR2−14_H10/L1、hFR2−14_H11/L1、hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H13/L1)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図128Cは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H14/L1、hFR2−14_H15/L1、hFR2−14_H16/L1、hFR2−14_H17/L1、hFR2−14_H18/L1)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図129Aは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H19/L1)のヒトFGFR2IIIbに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図129Bは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H19/L1)のヒトFGFR2IIIcに対するシグナル中和活性をElk1トランスレポーターアッセイ法により示した図である。
図130Aは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H1/L1、hFR2−14_H2/L1)のADCC活性を示した図である。ヒトFGFR2IIIb発現293T-lacZ細胞を標的細胞、ヒトPBMCをエフェクター細胞として用いた。
図130Bは、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H3/L1、hFR2−14_H4/L1)およびヒトキメラ化抗FGFR2抗体(cFR2−14)のADCC活性を示した図である。ヒトFGFR2IIIb発現293T-lacZ細胞を標的細胞、ヒトPBMCをエフェクター細胞として用いた。
図131は、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H3/L1、hFR2−14_H8/L1、hFR2−14_H12/L1のADCC活性を示した図である。ヒトFGFR2発現NCI−H716細胞を標的細胞、ヒトPBMCをエフェクター細胞として用いた。
図132は、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H19/L1)のADCC活性を示した図である。ヒトFGFR2発現A)NCI−H716、B)SNU—16、C)KATOIII細胞を標的細胞、ヒトPBMCをエフェクター細胞として用いた。
図133は、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H19/L1)のADCP活性を示した図である。ヒトFGFR2発現A)NCI−H716、B)KATOIIIを標的細胞、ヒトPBMCより分化させたマクロファージ様細胞をエフェクター細胞として用いた。
図134Aは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H1/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図134Bは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H2/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図134Cは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H3/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図134Dは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H4/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図135Aは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H5/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16皮下移植モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図135Bは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H8/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16皮下移植モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図135Cは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H9/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16皮下移植モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図135Dは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H11/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16皮下移植モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図135Eは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H12/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16皮下移植モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図135Fは、ヒト化抗FGFR2抗体hFR2−14_H19/L1のヒト胃癌細胞株SNU−16皮下移植モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。
図136は、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H19/L1)のヒト大腸癌細胞株NCI−H716腫瘍ブロックモデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。(A)はhFR2−14_H12/L1、(B)はhFR2−14_H19/L1の結果である。
図137は、ヒト化抗FGFR2抗体(hFR2−14_H12/L1、hFR2−14_H19/L1)のヒト大腸癌細胞株NCI−H716−luc腹膜播種モデルにおけるin vivo抗腫瘍活性を示した図である。(A)はLuciferase活性、(B)は生存率を示した結果である。
図138は、FGFR2D2/H3L1Fab複合体のリボンモデルを示した図である。FGFR2D2を左下方に、H3L1FabのH鎖(濃いグレー)を中央から右上方に、L鎖をそれらの右側にそれぞれ表示した。
図139は、FGFR2/FGF1とFGFR2D2/H3L1Fabの重ね合わせを示した図である。FGFRD3(IgD3)を中央下方に、FGFRD3の上方にFGF1(濃いグレー)を、FGF1の上方FGFRD2を、FGFRD2の右上方にH3L1FabのH鎖(濃いグレー)とL鎖をそれぞれ表示した。
図140は、cFR2−10、hFR2−14_H12/L1、およびhFR2−14_H19/L1抗体によるリガンドFGF7のFGFR2レセプターへの結合を阻害する活性を示した図である。
図141は、SNU−16細胞をAZD4547あるいはKi23057で処理することにより、未処理(None)、もしくはDMO処理時と比較して細胞表面のFGFR2の抗原数が上昇することを示した図である。
図142Aは、SNU−16細胞を薬剤またはDMSOで処理しなかった時のhFR2−14_H19/L1のADCC活性を示した図である。
図142Bは、SNU−16細胞を0.01%DMSOで処理した時のhFR2−14_H19/L1のADCC活性を示した図である。
図142Cは、SNU−16細胞を0.001%DMSOで処理した時のhFR2−14_H19/L1のADCC活性を示した図である。
図142Dは、SNU−16細胞を1000nM AZD4547で処理した時のhFR2−14_H19/L1のADCC活性を示した図である。
図142Eは、SNU−16細胞を100nM Ki23057で処理した時のhFR2−14_H19/L1のADCC活性を示した図である。
図143は、ヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおける、hFR2−14_H19/L1単独投与、AZD4547単独投与およびhFR2−14_H19/L1とAZD4547の併用投与でのin vivo抗腫瘍効果を示した図である。シンボル四角無処置対照群、シンボル白丸はhFR2−14_H19/L1 20mg/kg、シンボル黒丸はAZD4547 3mg/kg、シンボル黒四角はhFR2−14_H19/L1 20mg/kg+AZD4547 3mg/kgを示す。
図144は、ヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおける、最終測定日である移植21日後での1群あたりの匹数中のComplete Response(CR)個体数を示した表である。
図145は、ヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスに対してhFR2−14_H19/L1単独投与、AZD4547単独投与またはhFR2−14_H19/L1とAZD4547の併用投与を行った翌日の腫瘍中のFGFR2抗原量をウェスタンブロットにより検出した図である。コントロールとしてGAPDHを検出した。
図146は、ヒト胃癌細胞株SNU−16移植ヌードマウスにおける、hFR2−14_H19/L1単独投与、Ki23057単独投与またはhFR2−14_H19/L1とKi23057の併用投与でのin vivo抗腫瘍効果を示した図である。シンボル無しは無処置対照群、シンボル黒丸はhFR2−14_H19/L1 20mg/kg、シンボル白三角はKi23057 5mg/kg、シンボル白四角はKi23057 20mg/kg、シンボル黒三角はhFR2−14_H19/L1 20mg/kg+Ki23057 5mg/kg、シンボル黒四角はhFR2−14_H19/L1 20mg/kg+Ki23057 20mg/kgを示す。

0066

1.定義
本発明において、「遺伝子」とは、蛋白質のアミノ酸をコードする塩基配列が含まれるヌクレオチドまたはその相補鎖を意味し、例えば、蛋白質のアミノ酸をコードする塩基配列が含まれるヌクレオチドまたはその相補鎖であるポリヌクレオチドオリゴヌクレオチド、DNA、mRNA、cDNA、cRNA等は「遺伝子」の意味に含まれる。かかる遺伝子は一本鎖二本鎖又は三本鎖以上のヌクレオチドであり、DNA鎖RNA鎖会合体、一本のヌクレオチド鎖上にリボヌクレオチド(RNA)とデオキシリボヌクレオチド(DNA)が混在するもの及びそのようなヌクレオチド鎖を含む二本鎖又は三本鎖以上のヌクレオチドも「遺伝子」の意味に含まれる。本発明の「FGFR2遺伝子」としては、例えば、FGFR2蛋白質のアミノ酸配列をコードする塩基配列が含まれるDNA、mRNA、cDNA、cRNA等をあげることができる。

0067

本発明において、「ヌクレオチド」と「核酸」は同義であり、例えば、DNA、RNA、プローブ、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、プライマー等も「ヌクレオチド」の意味に含まれる。かかるヌクレオチドは一本鎖、二本鎖又は三本以上の鎖からなるヌクレオチドであり、DNA鎖とRNA鎖の会合体、一本のヌクレオチド鎖上にリボヌクレオチド(RNA)とデオキシリボヌクレオチド(DNA)が混在するもの及びそのようなヌクレオチド鎖を含む二本鎖又は三本以上の鎖の会合体も「ヌクレオチド」の意味に含まれる。

0068

本発明において、「ポリペプチド」、「ペプチド」および「蛋白質」は同義である。
本発明において、「抗原」を「免疫原」の意味に用いることがある。

0069

本発明において、「細胞」には、動物個体由来する各種細胞継代培養細胞、初代培養細胞細胞株、組換え細胞及び微生物等も含まれる。

0070

本発明においては、FGFR2、FGFR2IIIb、FGFR2IIIc、FGFR3、FGFRs等を認識する抗体を、それぞれ「抗FGFR2抗体」、「抗FGFR2IIIb抗体」、「抗FGFR2IIIc抗体」、「抗FGFR3抗体」及び「抗FGFRs抗体」等と表記することがある。かかる抗体には、キメラ化抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体等が含まれる。

0071

本発明における「抗体の機能断片」とは、元の抗体が奏する機能の少なくとも一部を奏する抗体断片を意味する。「抗体の機能断片」としては、例えば、Fab、F(ab’)2、scFv、Fab’、一本鎖免疫グロブリン等をあげることができるが、それらに限定されるものではない。かかる抗体の機能断片は、抗体蛋白質の全長分子パパインペプシン等の酵素で処理することによって得られたものに加え、組換え遺伝子を用いて適当な宿主細胞において産生された組換え蛋白質であってもよい。

0072

本発明において、抗体が結合する「部位」、すなわち抗体が認識する「部位」とは、抗体が結合又は認識する抗原上の部分ペプチド又は部分高次構造を意味する。本発明においては、かかる部位のことをエピトープ、抗体の結合部位とも呼ぶ。本発明の抗FGFR2抗体が結合又は認識するFGFR2蛋白質上の部位としては、FGFR2蛋白質上の部分ペプチド又は部分高次構造等を例示することができる。

0073

抗体分子の重鎖及び軽鎖にはそれぞれ3箇所の相補性決定領域(CDR:Complemetarity determining region)があることが知られている。相補性決定領域は、超可変領域(hypervariable domain)とも呼ばれ、抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域内にあって、一次構造変異性が特に高い部位であり、重鎖及び軽鎖のポリペプチド鎖の一次構造上において、通常、それぞれ3ヶ所に分離している。本発明においては、抗体の相補性決定領域について、重鎖の相補性決定領域を重鎖アミノ酸配列のアミノ末端側からCDRH1、CDRH2、CDRH3と表記し、軽鎖の相補性決定領域を軽鎖アミノ酸配列のアミノ末端側からCDRL1、CDRL2、CDRL3と表記する。これらの部位は立体構造の上で相互に近接し、結合する抗原に対する特異性を決定している。

0074

本発明において、「抗体変異体」とは、元の抗体が有するアミノ酸配列においてアミノ酸が置換、欠失、付加及び/又は挿入(以下、「変異」と総称する)してなるアミノ酸配列を有し、且つ本発明のFGFR2蛋白質に結合するポリペプチドを意味する。かかる抗体変異体における変異アミノ酸の数は、1乃至2個、1乃至3個、1乃至4個、1乃至5個、1乃至6個、1乃至7個、1乃至8個、1乃至9個、1乃至10個、1乃至12個、1乃至15個、1乃至20個、1乃至25個、1乃至30個、1乃至40個又は1乃至50個である。かかる抗体変異体も本発明の「抗体」に包含される。

0075

本発明において、「1乃至数個」における「数個」とは、3乃至10個を指す。

0076

本発明の抗体が奏する活性・性質としては、例えば、生物的活性、理化学的性質等を挙げることができ、具体的には、各種生物活性、抗原やエピトープに対する結合活性、製造や保存時における安定性熱安定性等をあげることができる。

0077

本発明において、「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」とは、5×SSCを含む溶液中で65℃にてハイブリダイゼーションを行い、ついで2×SSC−0.1%SDSを含む水溶液中で65℃にて20分間、0.5×SSC−0.1%SDSを含む水溶液中で65℃にて20分間、ならびに、0.2×SSC−0.1%SDSを含む水溶液中で65℃にて20分間、それぞれ洗浄する条件又はそれと同等の条件でハイブリダイズすることを意味する。SSCとは150mMNaCl−15mMクエン酸ナトリウムの水溶液であり、n×SSCはn倍濃度のSSCを意味する。

0078

本発明において「細胞傷害」とは、何らかの形で、細胞に病理的な変化をもたらすことを指し、直接的な外傷にとどまらず、DNAの切断や塩基二量体の形成、染色体の切断、細胞分裂装置の損傷、各種酵素活性の低下などあらゆる細胞の構造や機能上の損傷を意味する。本発明において「細胞傷害活性」とは上記細胞傷害を引き起こすことを意味する。

0079

本発明において「抗体依存性細胞傷害活性」とは、「antibody dependent cellular cutotoxicity(ADCC)活性」を指し、NK細胞が抗体を介して腫瘍細胞等の標的細胞を傷害する作用活性を意味する。

0080

本発明において「抗体依存性細胞媒介食活性」とは「andibody dependent cell phagocytosis(ADCP)活性」を指し、単球マクロファージ細胞が抗体を介して腫瘍細胞等の標的細胞を貪食する作用活性を意味する。「抗体依存性貪食活性」ともいう。

0081

本発明において「補体依存性細胞傷害作用活性」とは、「complement dependent cytotoxicity(CDC)活性」を指し、補体が抗体を介して腫瘍細胞等の標的細胞を傷害する作用活性を意味する。

0082

本発明において「癌」と「腫瘍」は同じ意味で用いられる。

0083

本発明において「免疫組織化学(immunohistochemistry:IHC)」とは組織標本中の抗原を検出する組織学的(組織化学的)手法を意味し、「免疫抗体法」と同義であり、「免疫染色(immunostaining)」も同じ意味に用いられる。

0084

本発明において「他の有効成分」とは、抗FGFR2抗体と組み合わせて使われるか、または本発明の医薬組成物に抗FGFR2抗体とともに含まれる疾患の治療又は予防活性を有する成分である。好適な態様において、かかる組合せまたは医薬組成物は癌の治療又は予防に有効であり、より好適な態様において、せまたは医薬組成物は癌の治療又は予防において相乗効果を示す。

0085

本発明において「相乗効果」とは、複数の有効成分を組み合わせて使用した場合または複数の有効成分を1つの医薬組成物に含有せしめた場合、それぞれを有効成分が示す抗癌活性加算したより強い抗癌活性を示すことをいう。例えば、有効成分AおよびBの奏する抗癌活性がそれぞれaおよびbであって、AとBを組み合わせて使用するかまたはAとBを1つの医薬組成物に含有せしめて使用した場合に、その抗癌活性がaとbを加算したより大きければ、該組合せまたは医薬組成物は相乗効果を奏するとみなすことができる。別の例として、有効成分AおよびBの奏する抗癌活性がそれぞれおaおよびゼロ(0:すなわちBが抗癌活性を奏さない濃度)であって、AとBを組み合わせて使用しするかまたはAとBを1つの医薬組成物に含有せしめた場合、その抗癌活性がaより大きければ、該組合せまたは医薬組成物は相乗効果を奏するとみなすことができる。また別の例として、有効成分AおよびBの奏する抗癌活性がいうれもゼロ(0:すなわちAとBがいずれも抗癌活性を奏さない濃度)であって、AとBを組み合わせて使用しするかまたはAとBを1つの医薬組成物に含有せしめた場合、その抗癌活性がゼロ(0)より大きければ、該組合せまたは医薬組成物は相乗効果を奏するとみなすことができる。

0086

2.抗原蛋白質
(2−1)特性
FGFRsは線維芽細胞増殖因子(FGF)に結合する受容体蛋白質である。本発明において、FGFRsは脊椎動物由来、好適には哺乳動物由来であり、より好適にはヒト由来である。ヒトFGF及びFGFRsは、22のFGF(FGF1乃至14、および、FGF16乃至23)、ならびにチロシンキナーゼドメインを有する4つのFGFR(FGFR1乃至4)にそれぞれ分類される。FGFRsは、2つあるいは3つの免疫グロブリン様ドメイン(IgD1乃至3)から成るリガンド結合部位を含む細胞外領域、1回膜貫通領域、およびチロシンキナーゼドメインを含む細胞内領域から構成されている。このうち、FGFR1、FGFR2およびFGFR3には、IIIbおよびIIIcと呼ばれる各2つのスプライシングバリアントが存在する。これらのアイソフォームはIgD3の後半において約50のアミノ酸配列が異なっており、異なる組織分布およびリガンド特異性を示す。FGFRsは次のような活性を有する:(1)FGFに結合する;(2)かかる結合によりFGFRsは二量体化する;(3)かかる二量体化によりFGFRsの特定のチロシン残基がリン酸化される;(4)かかるリン酸化によりFGFR基質2α(FRS2α)等のアダプター蛋白質のリクルートが促進される;(5)該FGFRsを発現している細胞又は組織にFGF刺激によるシグナルを伝達するか又はシグナル伝達を活性化する。

0087

本発明においてFGFR2蛋白質は以下の性質を有する。
(i)FGFに結合する。
FGFR2IIIb蛋白質は、通常、FGF1、FGF3、FGF7(KGF)、FGF10,FGF22及びFGF23からなる群より選択される1又は2以上に結合するが、他のFGFに結合してもよく、変異型の場合は前記群に含まれるFGFであっても結合しないことがある。
FGFR2IIIc蛋白質は、通常、FGF1、FGF2、FGF4、FGF6、FGF9、FGF17、FGF18、FGF21、FGF23からなる群より選択される1又は2以上に結合する。他のFGFに結合してもよく、変異型の場合は前記群に含まれるFGFであっても結合しないことがある。

0088

(ii)FGFR2発現細胞又は組織内にFGF刺激により生じるシグナルを伝達する。
FGF刺激により生じるシグナル伝達としては、特に限定されるものではないが、例えば、FGFR2自己リン酸化、FGFR基質のリクルート及びその促進、それらを介したMAPK,PI3K、Akt、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)等のシグナル経路の活性化等をあげることができる。FGFR基質としては、FGFR基質2α(FRS2α)等を例示することができる。
かかるシグナル伝達の活性化及びその抑制を評価するための試験方法は、特に限定されものではなく、公知の方法から任意に選択することができるが、例えば、ERKシグナル伝達を評価する系そして、後述のElk1ルシフェラーゼレポーターアッセイをあげることができる。

0089

(iii)本発明においてFGFR2IIIb蛋白質は、次の(a)乃至(d)のいずれか一つに記載のアミノ酸配列(以下、「FGFR2IIIbアミノ酸配列」という)を含んでなるか、FGFR2IIIbアミノ酸配列を含むアミノ酸配列からなるか、またはFGFR2IIIbアミノ酸配列からなる:
(a)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列;
(b)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列と80%以上、82%以上、84%以上、86%以上、88%以上、90%以上、92%以上、94%以上、96%以上、98%以上又は99%以上の配列同一性を示し且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列;
(c)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列において1乃至50個、1乃至45個、1乃至40個、1乃至35個、1乃至30個、1乃至25個、1乃至20個、1乃至15個、1乃至10個、1乃至8個、1乃至6個、1乃至5個、1乃至4個、1乃至3個、1若しくは2個、または1個のアミノ酸が置換、欠失、付加または挿入してなり且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列;及び、
(d)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列を有するヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチドの有する塩基配列によりコードされ、且つ、FGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列。

0090

(b)乃至(d)記載のいずれか一つに記載のポリペプチドは、FGF結合活性に加え、FGFR2の有する他の活性を有していてもよい。
本発明においてFGFR2IIIc蛋白質は、次の(a)乃至(d)のいずれか一つに記載のアミノ酸配列(以下、「FGFR2IIIcアミノ酸配列」という)を含んでなるか、FGFR2IIIcアミノ酸配列を含むアミノ酸配列からなるか、またはFGFR2IIIcアミノ酸配列からなる:
(a)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列;
(b)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列と80%以上、82%以上、84%以上、86%以上、88%以上、90%以上、92%以上、94%以上、96%以上、98%以上又は99%以上の配列同一性を示し且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列;
(c)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列において1乃至50個、1乃至45個、1乃至40個、1乃至35個、1乃至30個、1乃至25個、1乃至20個、1乃至15個、1乃至10個、1乃至8個、1乃至6個、1乃至5個、1乃至4個、1乃至3個、1若しくは2個、または1個のアミノ酸が置換、欠失、付加または挿入してなり且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列;及び、
(d)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列を有するヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチドの有する塩基配列によりコードされ、且つ、FGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列。

0091

(b)乃至(d)記載のいずれか一つに記載のポリペプチドは、FGF結合活性に加え、FGFR2の有する他の活性を有していてもよい。
また、ヒトFGFR2IIIb及びヒトFGFR2IIIcのアミノ酸配列としては、それぞれ上記(a)乃至(d)に加え、NP_075259及びNP_000132として公表されているアミノ酸も、それぞれあげることができる。

0092

(iv)本発明のFGFR2蛋白質は、脊椎動物、好適には哺乳動物、より好適にはマウス、ラット等のげっ歯類及びヒト、より一層好適にはヒト、ラット又はマウスの、FGFR2を発現している細胞、組織又は癌組織、かかる組織由来の細胞、かかる細胞の培養物等より得ることができる。

0093

FGFR2を高発現している正常組織には、脳、大腸甲状腺子宮胆嚢、皮膚等を例示することができる。FGFR2を高発現している癌には、胃癌、乳癌など遺伝子増幅が見られるもの、および、膵臓癌、卵巣癌など過剰発現がみられるものがある。FGFR2IIIbを高発現している培養細胞株としては、胃癌細胞株、乳癌細胞株等を例示することができる。FGFR2IIIbを高発現している培養細胞株としては、大腸(盲腸癌細胞株を例示することができる。FGFR2IIIcを発現している癌組織としては、子宮頚癌非小細胞肺癌等を例示することができ、このうち子宮頚癌では高発現している。

0094

本発明のFGFR2蛋白質は天然型(非組換型)及び組換え型のいずれであってもよい。また、担体やタグなど他のペプチドや蛋白質との融合物もFGFR2蛋白質の意味に含まれる。さらに、PEG等のポリマー付加を含む化学修飾、及び/又は、糖鎖修飾を含む生物学的修飾がなされたものもFGFR2蛋白質の意味に含まれる。また、FGFR2蛋白質断片も本発明のFGFR2蛋白質の意味に含まれる。FGFR2蛋白質断片のうち上記(i)及び/又は(ii)記載の性質を具備したものをFGFR2蛋白質機能断片と呼ぶ。

0095

(2−2)抗原遺伝子
本発明においてFGFR2IIIb遺伝子は、次の(a)乃至(c)のいずれか一つに記載の塩基配列(以下、「FGFR2IIIb遺伝子配列」という)を含んでなるか、FGFR2IIIb遺伝子配列を含む塩基配列からなるか、またはFGFR2IIIb遺伝子配列からなる:
(a)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列;
(b)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列からなるヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列をコードする塩基配列;及び
(c)配列表の配列番号70(図78)で示されるアミノ酸配列において1乃至50個、1乃至45個、1乃至40個、1乃至30個、1乃至25個、1乃至20個、1乃至15個、1乃至10個、1乃至8個、1乃至6個、1乃至5個、1乃至4個、1乃至3個、1若しくは2個、または1個の塩基が置換、欠失、付加または挿入してなるアミノ酸配列をコードし且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列をコードする塩基配列。

0096

(b)又は(c)記載の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を有するポリペプチドは、FGF結合活性に加え、FGFR2の有する他の活性を有していてもよい。

0097

本発明においてFGFR2IIIc遺伝子は、次の(a)乃至(c)のいずれか一つに記載の塩基配列(以下、「FGFR2IIIc遺伝子配列」という)を含んでなるか、FGFR2IIIc遺伝子配列を含む塩基配列からなるか、またはFGFR2IIIc遺伝子配列からなる:
(a)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列;
(b)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列からなるヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列をコードする塩基配列;及び
(c)配列表の配列番号71(図79)で示されるアミノ酸配列において1乃至50個、1乃至45個、1乃至40個、1乃至30個、1乃至25個、1乃至20個、1乃至15個、1乃至10個、1乃至8個、1乃至6個、1乃至5個、1乃至4個、1乃至3個、1若しくは2個、または1個のアミノ酸が置換、欠失、付加または挿入してなるアミノ酸配列をコードし且つFGF結合活性を有するポリペプチドのアミノ酸配列をコードする塩基配列。

0098

(b)又は(c)記載の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を有するポリペプチドは、FGF結合活性に加え、FGFR2の有する他の活性を有していてもよい。

0099

FGFR2遺伝子の発現及び発現量の測定は、FGFR2遺伝子の転写産物及びFGFR2蛋白質のいずれを指標としてもよく、前者はRTPCR法ノーザンブロットハイブリダーゼーション法等により、後者はEnzyme−linked immuno−sorbent assay:以下、「ELISA」という)、ウエスタンブロッティング法免疫組織染色法等の免疫アッセイ法等により、それぞれ測定することができる。

0100

本発明においては、FGFR2IIIb遺伝子配列とFGFR2IIIc遺伝子配列をあわせてFGFR2遺伝子配列と呼ぶ。

0101

(2−3)抗原蛋白質の調製
本発明のFGFR2蛋白質は、動物組織体液を含む)、該組織由来の細胞もしくは該細胞培養物からの精製及び単離、遺伝子組換えインビトロ翻訳化学合成等により調製することができる。
(2−3−1)非組換型FGFR2の精製、単離
非組換型FGFR2蛋白質は、FGFR2を発現している細胞、正常組織もしく癌組織またはそれらに由来する細胞より精製、単離することができる。FGFR2を発現している正常組織、癌組織、癌細胞としては(2−2)の(iv)記載のものを例示することができるが、非組換型FGFR2蛋白質の由来はそれらに限定されるものではない。

0102

かかる組織、細胞、細胞培養物等からの精製・単離は当業者に周知の分画クロマトグラフィー等の手法を組み合わせることにより行うことができる。かかる手法には、塩析ゲルろ過イオン交換クロマトグラフィーアフィニティークロマトグラフィー疎水クロマトグラフィー、順相又は逆相クロマトグラフィー等が含まれるが、それらに限定されるものではない。アフィニティークロマトグラフィー用のカラムは、抗FGFR2モノクローナル抗体を架橋したアフィニティーゲルを作製して充填することにより作製することができる。かかるカラムにFGFR2蛋白質を含有する粗画分又は部分精製画分を添加し、次いで滅菌したリン酸緩衝生理食塩水PBS)で非特異的吸着物を除去した後、溶出用緩衝液を添加することによりFGFR2蛋白質を選択的に回収することができる。FGFR2蛋白質含有溶液は、ゲルろ過やCentriprep等の濃縮装置バッファー交換及び/又は濃縮することができる。

0103

(2−3−2)組換型FGFR2蛋白質の調製
本発明のFGFR2蛋白質は、組換型としても調製することができる。すなわち、FGFR2蛋白質又はFGFR2蛋白質断片のアミノ酸配列をコードする遺伝子を宿主細胞に導入し、かかる細胞の培養物からFGFR2蛋白質を回収することができる。例えば、FGFR2遺伝子又はその断片を発現ベクターに挿入し、次いで、原核又は真核の宿主細胞に該組換えベクターを導入して得られる組換え細胞を保温すれば、該細胞にFGFR2蛋白質を発現させることができる。発現形態としては、分泌発現、細胞内可溶発現、インクルージョンボディー法など公知の形態を用いることができる。また、アミノ末端(N末)及び/又はカルボキシ末端C末)が天然型と同一の分子のみならず、分泌シグナル、細胞内局在化シグナル、アフィニティー精製用タグパートナーペプチドとの融合蛋白質として発現させることもできる。かかる組換え細胞培養物からのFGFR2蛋白質の精製、単離は、(2−3−1)記載の非組換型FGFR2蛋白質の精製、単離に記載の分画、クロマトグラフィー等の操作を適宜組み合わせることにより行うことができる。

0104

FGFR2遺伝子又はその断片は、当業者に周知の方法により調製することができる。

0105

例えば、FGFR2を発現している細胞や組織等から調製したcDNAライブラリー鋳型とし、当該配列を特異的に増幅し得る一組のプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応(以下、「PCR」という:Saiki,R.K.,et al.,Science(1988)239,p.487−489)、FGFR2を発現している細胞や組織等から調製したmRNA画分を鋳型とし、当該配列を逆転写し得るプライマー及び当該配列を特異的に増幅し得る一組のプライマーを用いた逆転写PCR(以下、「RT−PCR」という)、免疫アッセイを利用した発現クローニング、精製FGFR2蛋白質の部分アミノ酸配列を利用したcDNAクローニング等をあげることができる。

0106

(2−3−3)インビトロ翻訳
本発明のFGFR2蛋白質はインビトロ翻訳によっても調製することができる。かかる翻訳法としては、転写及び翻訳に必要な酵素、基質並びにエネルギー物質を含む無細胞翻訳系を利用した方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、ロシュダイアグスティックス社製のラピッドトランスレーションステム(RTS)を利用する方法をあげることができる。

0107

(2−3−4)化学合成
本発明のFGFR2蛋白質は化学合成によっても調製することができる。化学合成法としては、例えば、Fmoc合成法、Boc合成法などのペプチド固相合成法をあげることができる。

0108

3.抗体
(3−1)抗体の分類
本発明の抗体は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体のいずれであってもよい。本発明のモノクローナル抗体としては、非ヒト動物由来の抗体(非ヒト動物抗体)、ヒト由来の抗体(ヒト抗体)、キメラ化抗体(「キメラ抗体」ともいう)、ヒト化抗体等をあげることができる。

0109

非ヒト動物抗体としては、哺乳類鳥類等の脊椎動物に由来する抗体等をあげることができる。哺乳類由来の抗体としては、マウス抗体ラット抗体等げっ歯類由来の抗体等をあげることができる。鳥類由来の抗体としては、ニワトリ抗体等をあげることができる。抗ヒトFGFR2ラットモノクローナル抗体としては、FR2−10、FR2−13、FR2−14等をあげることができる。

0110

キメラ化抗体としては、非ヒト動物抗体由来の可変領域とヒト抗体(ヒト免疫グロブリン)定常領域とを結合してなる抗体等をあげることができるが、それに限定されるものではない。非ヒト動物抗体由来の可変領域とヒト抗体定常領域が結合してなるキメラ化抗体としては、前述のラットモノクローナル抗体FR2−10、FR2−13又はFR2−14由来の重鎖及び軽鎖可変領域、ならびに、ヒト重鎖及び軽鎖定常領域を有する、cFR2−10、cFR2−13、cFR2−14等をそれぞれあげることができる。

0111

ヒト化抗体としては、非ヒト動物抗体の可変領域中のCDRをヒト抗体(ヒト免疫グロブリンの可変領域)に移植したもの、CDRに加え非ヒト動物抗体のフレームワーク領域の配列も一部ヒト抗体に移植したもの、それらのいずれかの非ヒト動物抗体由来の1つ又は2つ以上のアミノ酸をヒト型のアミノ酸で置換したもの等をあげることができるが、それらに限定されるものではない。非ヒト動物抗体の可変領域中のCDRとしては、前述のFR2−10、FR2−13又はFR2−14由来の重鎖可変領域中のCDRH1乃至CDRH3および軽鎖可変領域中のCDRL1乃至CDRL3を例示することができる。

0112

ヒト抗体としては、本発明の抗原を認識する抗体であれば特に限定されるものではないが、本発明の抗体のCDRを有する抗体と同一の部位に結合するヒト抗体、前述のFR2−10,FR2−13又はFR2−14とFGFR2上で同一の部位に結合するヒト抗体等を例示することができる。

0113

本発明における抗体は、FGFR2に結合する活性を有していれば、複数の異なる抗体に由来する部分から構成される抗体であってもよく、例えば、複数の異なる抗体間で重鎖及び/又は軽鎖を交換したもの、重鎖及び/又は軽鎖の全長を交換したもの、可変領域のみ又は定常領域のみを交換したもの、CDRの全部又は一部のみを交換したもの等をあげることができる。キメラ化抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域は、異なる本発明の抗体に由来してもよい。ヒト化抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域中のCDRH1乃至CDRH3並びにCDRL1乃至CDRL3は、2種又はそれ以上の本発明の抗体に由来してもよい。ヒト抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域中のCDRH1乃至CDRH3並びにCDRL1乃至CDRL3は、2種又はそれ以上の本発明の抗体が有するCDRの組合せであってもよい。そのような複数の異なる抗体に由来する部分から構成される抗体は、(3−3)乃至(3−6)記載の1つ又は2つ以上の活性を有していてもよい。

0114

本発明のモノクローナル抗体のアイソタイプは特に限定されるものではないが、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4等のIgG、IgMIgA1、IgA2等のIgA、IgD、IgE等をあげることができ、好適にはIgGおよびIgMを挙げることができる。モノクローナル抗体のアイソタイプ及びサブクラスは、例えば、オクテルロニー(Ouchterlony)法、ELISA法、Radio immunoassay(以下、「RIA」という)法等で決定することができる、市販の同定用のキット(マウスタイパーキット:バイオラッド社製、RAT MONOCLNALNTBODY ISOTYPING TESTKIT:serotec社 等)も利用することができる。

0115

(3−2)抗体の結合特異性
本発明の抗体はFGFR2蛋白質を認識する。言い換えれば、本発明の抗体はFGFR2蛋白質に結合する。かかる抗体は「抗FGFR2抗体」と表記される。また、本発明の好適な抗体はFGFR2蛋白質を特異的に認識する。言い換えれば、本発明の好適な抗体はFGFR2蛋白質に特異的に結合する。さらに、本発明の、より好適な抗体はFGFR2IIIb蛋白質及び/又はFGFR2IIIc蛋白質に特異的に結合し、より一層好適な抗体はFGFR2IIIb蛋白質及び/又はFGFR2IIIc蛋白質の有する免疫グロブリン様ドメイン(以下、「Ig様ドメイン」という)に特異的に結合する。かかるIg様ドメインとしては、Ig様ドメイン2、Ig様ドメイン3等を例示することができる。

0116

本発明において「特異的な認識」、すなわち「特異的な結合」とは、非特異的な吸着ではない結合を意味する。結合が特異的であるか否かの判定基準としては、例えば、解離定数(Dissociation Consitant:以下、「KDという」)をあげることができる。本発明の好適な抗体のFGFR2蛋白質に対するKD値は1×10−5以下、5×10−6以下、2×10−6以下または1×10−6以下、より好適には5×10−7以下、2×10−7以下または1×10−7以下、より一層好適には5×10−8以下、2×10−8以下または1×10−8以下、さらにより一層好適には5×10−9以下、2×10−9以下または1×10−9以下、最適には5×10−10以下、2×10−10以下または1×10−10以下である。

0117

本発明における抗原と抗体の結合は、ELISA法、RIA法、Surface Plasmon Resonance(以下、「SPR」という)解析法等により測定または判定することができる。SPR解析に用いる機器としては、BIAcoreTM(GEヘルスケア社製)、ProteOnTM(BioRad社製)、SPR−NaviTM(BioNavis社製)、SpreetaTM(Texas Instruments社製)、SPRi−PlexIITM(ホリバ社製)、Autolab SPRTM(Metrohm社製)等を例示することができる。細胞表面上の発現している抗原と抗体との結合は、フローサートメトリー法、Cell ELISA法等により測定することができる。

0118

(3−3)抗体の抗腫瘍活性
本発明の抗体は、抗腫瘍活性を有し、好適にはイン・ビボ(in vivo)で抗腫瘍活性を有する。本発明において、抗腫瘍活性と抗癌活性は同義である。

0119

本発明において、抗腫瘍活性とは、腫瘍組織及び/又は腫瘍細胞の増殖、悪性化、浸潤転移腫瘍サイズ増大又は重量増加等を抑制する活性を意味する。

0120

抗腫瘍活性は、定法に従って評価することができる。イン・ビボ抗腫瘍活性は、例えば、ヒト癌組織又は癌細胞を移植した非ヒト動物モデル(ゼノグラフト)を用いることにより、ヒト腫瘍に対する効果を評価することができる。ゼノグラフトに用いる非ヒト動物としては、ヌードマウス等のマウスやラット等をあげることができる。
また、抗腫瘍活性は、癌細胞の細胞増殖に対する抑制または阻害活性としても評価することができる。

0121

(3−4)抗体の細胞傷害活性
本発明の抗FGFR2抗体は、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)活性及び/又は抗体依存性細胞媒介食活性(ADCP)活性を有していてもよい。本発明の好適な抗体はADCC活性を有し、より好適な抗体は、FGFR2発現細胞に対してADCC活性を有する。ADCC活性、CDC活性およびADCP活性は公知の方法により測定することができる。

0122

ADCC活性の測定には、目的とする抗原を発現する細胞(標的細胞)と、その標的細胞を殺傷するエフェクター細胞が用いられる。エフェクター細胞はFcγ受容体を介して、標的細胞に結合した抗体のFc領域を認識する。Fcγ受容体から伝達されるシグナルにより、エフェクター細胞が標的細胞を殺傷する。ヒト由来のFc領域を有する抗体のADCC活性を測定する場合、エフェクター細胞としてヒトNK細胞が用いられる。ヒトNK細胞はヒト末梢血単核球(PBMC)から公知の方法により調製することができる。あるいはPBMCをそのままエフェクター細胞として用いることもできる。

0123

ADCP活性の測定には、目的とする抗原を発現する細胞(標的細胞)と、その標的細胞を貪食する単球やマクロファージなどのエフェクター細胞が用いられる。これらのエフェクター細胞は、ヒト末梢血単核球(PBMC)から公知の方法により分離したモノイト画分を公知の方法によりマクロファージへと分化誘導させて調製することができる。

0124

(3−5)シグナル伝達に対する抗体の作用
本発明の抗FGFR2抗体の有する生物学的活性及び性質は、FGFR2を介したFGFシグナルを通じて評価することもできる。FGFR2を介したFGF刺激によるシグナル伝達としては、特に限定されるものではないが、例えば、FGFR2自己リン酸化、FGFR基質のリクルート及びその促進、それらを介したMAPK,PI3K、Akt、細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)等のシグナル経路の活性化等をあげることができる。FGFR基質としては、FGFR基質2α(FRS2α)等を例示することができる。かかるシグナル伝達の活性化及びその抑制を評価するための試験方法は、特に限定されものではなく、公知の方法から任意に選択することができるが、例えば、ERKシグナル伝達を評価する系そして、後述のElk1ルシフェラーゼレポーターアッセイを例示することができる。

0125

また、本発明の好適な抗体はFGFR2に対する中和活性を有し、より好適にはFGFR2IIIb及び/又はFGFR2IIIcに対する中和活性を有する。中和活性とは、FGFR2のリガンドによるFGFR2活性化を阻害又は抑制する活性を意味する。例えば、FGF依存性のFGFR2介在性シグナル、シグナル伝達等を阻害する抗体は、かかる中和活性を有すると判定することができる。実施例2の2)−3および実施例11に中和活性測定の例を示す。

0126

(3−6)抗体の受容体−リガンド間の結合を阻害する活性
本発明の好適な抗体はFGFR2とそのリガンドの結合を阻害し、より好適にはFGFR2IIIb及び/又はFGFR2IIIcとFGFの結合を阻害する。かかる受容体−リガンド間の結合阻害は、競合的阻害および非競合的阻害のいずれであってもよい。FGFR2IIIbおよびFGFR2IIIcに対するリガンドとしては、FGF1、FGF3、FGF7、FGF10、FGF22およびFGF23、ならびに、FGF1、FGF2、FGF4、FGF6、FGF9、FGF17、FGF18、FGF21およびFGF23を、それぞれ例示することができる。

0127

(3−7)モノクローナル抗体
本発明はモノクローナル抗体を提供する。モノクローナル抗体には、ラット抗体、マウス抗体、ウサギ抗体、ニワトリ抗体、魚類抗体等の非ヒト動物由来のモノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、それらの機能断片、それらの修飾体等が含まれる。このうち、ラットモノクローナル抗体の例としては、FR2−10抗体、FR2−13抗体、FR2−14抗体等をあげることができる。

0128

FR2−10は実施例1に記載の方法により得られた抗ヒトFGFR2ラットモノクローナル抗体である。FR2−10の重鎖可変領域の塩基配列は配列表の配列番号11(図19)に、アミノ酸配列は配列番号12(図20)に記載されている。FR2−10の軽鎖可変領域の塩基配列は配列表の配列番号20(図28)に、アミノ酸配列は配列番号21(図29)に記載されている。FR2−10のCDRH1のアミノ酸配列は配列番号52(図60)に、CDRH2のアミノ酸配列は配列番号53(図61)に、CDRH3のアミノ酸配列は配列番号54(図62)に、CDRL1のアミノ酸配列は配列番号61(図69)に、CDRL2のアミノ酸配列は配列番号62(図70)に、CDRL3のアミノ酸配列は配列番号63(図71)にそれぞれ記載されている。

0129

FR2−13は実施例1に記載の方法により得られた抗ヒトFGFR2ラットモノクローナル抗体である。FR2−13の重鎖可変領域の塩基配列は配列表の配列番号13(図21)に、アミノ酸配列は配列番号14(図22)に記載されている。FR2−13の軽鎖可変領域の塩基配列は配列表の配列番号23(図31)に、アミノ酸配列は配列番号24(図32)に記載されている。FR2−13のCDRH1のアミノ酸配列は配列番号55(図63)に、CDRH2のアミノ酸配列は配列番号56(図64)に、CDRH3のアミノ酸配列は配列番号57(図65)に、CDRL1のアミノ酸配列は配列番号64(図72)に、CDRL2のアミノ酸配列は配列番号65(図73)に、CDRL3のアミノ酸配列は配列番号66(図74)にそれぞれ記載されている。

0130

FR2−14は実施例1に記載の方法により得られた抗ヒトFGFR2ラットモノクローナル抗体である。FR2−14の重鎖可変領域の塩基配列は配列表の配列番号15(図23)に、アミノ酸配列は配列番号16(図24)に記載されている。FR2−14の軽鎖可変領域の塩基配列は配列表の配列番号25(図33)に、アミノ酸配列は配列番号26(図34)に記載されている。FR2−14のCDRH1のアミノ酸配列は配列番号58(図66)に、CDRH2のアミノ酸配列は配列番号59(図67)に、CDRH3のアミノ酸配列は配列番号60(図68)に、CDRL1のアミノ酸配列は配列番号67(図75)に、CDRL2のアミノ酸配列は配列番号68(図76)に、CDRL3のアミノ酸配列は配列番号69(図77)に記載されている。

0131

本発明の抗体変異体には、好適には、蛋白質の分解もしくは酸化に対する感受性の低下、生物活性の改善、抗原結合能の改善、又は理化学的性質もしくは機能的性質の付与等がなされている。そのような抗体変異体の例として、抗体の有するアミノ酸配列において保存的アミノ酸置換されてなるアミノ酸配列を有する抗体をあげることができる。保存的アミノ酸置換とは、アミノ酸側鎖に関連のあるアミノ酸グループ内で生じる置換である。

0132

好適なアミノ酸グループは、以下のとおりである:酸性グループアスパギン酸、グルタミン酸;塩基性グループ=リジン、アルギニン、ヒスチジン;非極性グループ=アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン;および非帯電極性ファミリー=グリシン、アスパラギン、グルタミン、システインセリン、スレオニン、チロシン。他の好適なアミノ酸グループは次のとおりである:脂肪族ヒドロキシグループ=セリン及びスレオニン;アミド含有グループ=アスパラギン及びグルタミン;脂肪族グループ=アラニン、バリン、ロイシン及びイソロイシン;並びに芳香族グループ=フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン。かかる抗体変異体におけるアミノ酸置換は、元の抗体が有する抗原結合活性を低下させない範囲で行うのが好ましい。

0133

蛋白質中に含まれるアスパラギン酸は、そのC末側に連結するアミノ酸が小さい側鎖を有する場合は異性化によりイソアスパラギン酸に変換され易く、一方で、アスパラギンの場合は脱アミド化によりアスパラギン酸に変換され易く、さらに異性化によりイソアスパラギン酸に変換される可能性がある。そのような異性化や脱アミド化が進めば、蛋白質の安定性に影響が生じ得る。そこで、かかる異性化や脱アミド化を回避するために、蛋白質中のアスパラギン酸やアスパラギンあるいはそれらに隣接するアミノ酸等を他のアミノ酸で置換することができる。かかるアミノ酸置換がなされた抗体変異体は、元の抗体が有する抗原結合活性を保持していることが好ましい。

0134

本発明のFR2−10、FR2−13又はFR2−14が有するアミノ酸配列において保守的アミノ酸置換がなされたアミノ酸配列を有する抗体変異体、ならびに、FR2−10、FR2−13又はFR2−14由来のCDRH1乃至CDRH3及びCDRL1乃至CDRL3のいずれかのアミノ酸配列において保守的アミノ酸変異がなされたアミノ酸配列を有する該CDRを含むマウス抗体、ラット抗体、キメラ化抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体等も本発明に包含される。

0135

本発明のFR2−10、FR2−13又はFR2−14由来のCDRH1乃至CDRH3及びCDRL1乃至CDRL3のいずれか1つ又は2つ以上のアミノ酸配列において1乃至数個、好適には1乃至3個、より好適には1又は2個、最適には1個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されてなるアミノ酸配列を有するCDRH1乃至CDRH3及びCDRL1乃至CDRL3を含む抗体の変異体であって、且つヒトFGFR2に結合するものは、本発明の抗体の変異体に包含される。

0136

FR2−14の好適な変異体としては、例えば、CDRH3のアミノ酸配列においてアミノ酸が他のアミノ酸で置換されてなるアミノ酸配列を有するCDRH3を含む抗体をあげることができる。

0137

FR2−14重鎖CDRH3のアミノ酸が置換された好適な変異体としては、例えば、1番目のアミノ酸であるアスパラギン酸(配列番号51、図59の118番目のアミノ酸)がグルタミン酸で置換された変異体、2番目のアミノ酸であるグリシン(配列番号51、図59の119番目のアミノ酸)がチロシン、アラニン、トリプトファン、バリン、アルギニン、アスパラギン、メチオニン、ロイシン、リジン、イソロイシン、ヒスチジン、フェニルアラニンまたはグルタミン酸で置換された変異体、8番目のアミノ酸であるスレオニンがアラニンで置換された変異体等を例示することができる。

0138

また、複数の抗体に由来するCDRH1乃至CDRH3およびCDRL1乃至CDRL3を有する抗体も、抗体変異体に含まれる。そのような変異体の例として、CDRH3のみある抗体に由来し、CDRH1及びCDRH2ならびにCDRL1乃至CDRL3は別の抗体に由来する抗体変異体をあげることができる。

0139

本発明においては抗体変異体も「抗体」に包含される。

0140

本発明の抗体の定常領域としては、とくに限定されるものではないが、ヒトの疾患を治療または予防するための本発明の抗体としては、好適にはヒト抗体のものが使用される。ヒト抗体の重鎖定常領域としては、例えば、Cγ1、Cγ2、Cγ3、Cγ4、Cμ、Cδ、Cα1、Cα2、Cε等をあげることができる。ヒト抗体の軽鎖定常領域としては、例えば、Cκ、Cλ等をあげることができる。

0141

(3−8)キメラ抗体
本発明の抗FGFR2キメラ化抗体又はその機能断片は、抗腫瘍活性を有し、好適にはイン・ビボ(in vivo)で抗腫瘍活性を有する。また、かかるキメラ化抗体又はその機能断片は、好適にはFGFR2IIIb蛋白質及び/又はFGFR2IIIc蛋白質に特異的に結合し、より好適にはそれらの蛋白質の有するIg様ドメインに結合する。さらに、かかるキメラ化抗体又はその機能断片は、好適にはADCC活性及び/又はADCP活性を有する。また、本発明のキメラ抗体又はその機能断片はFGFR2に対する中和活性を有し、好適にはFGFR2IIIb及び/又はFGFR2IIIcに対する中和活性を有し、より好適にはFGFR2IIIb及びFGFR2IIIcに対する中和活性を有する。さらに、本発明のキメラ抗体又はその機能断片は、好適にはFGFR2とそのリガンドの結合を阻害する。

0142

本発明のラット−ヒトキメラ化抗体として例示されるcFR2−10の軽鎖塩基配列及びアミノ酸配列ならびに重鎖塩基配列及びアミノ酸配列は、配列表の配列番号31、32、35及び36(図39、40、43及び44)にそれぞれ示される。同じく、cFR2−13の軽鎖塩基配列及びアミノ酸配列ならびに重鎖塩基配列及びアミノ酸配列は、配列表の配列番号39、40、43及び44(図47、48、51及び52)に、cFR2−14の軽鎖塩基配列及びアミノ酸配列ならびに重鎖塩基配列及びアミノ酸配列は、配列表の配列番号47、48、50及び51(図55、56、58及び59)に、それぞれ示される。それらの軽鎖の塩基配列におけるヌクレオチド番号1乃至60、ならびに、それらの軽鎖のアミノ酸配列におけるアミノ酸番号1乃至20は、シグナル配列であり、通常大部分の成熟軽鎖の塩基配列およびアミノ酸配列にはそれぞれ含まれない。同様に、それらの重鎖の塩基配列におけるヌクレオチド番号1乃至57、ならびに、それらの重鎖のアミノ酸配列におけるアミノ酸番号1乃至19は、シグナル配列であり、通常大部分の成熟重鎖の塩基配列およびアミノ酸配列にはそれぞれ含まれない。

0143

(3−9)抗体の機能断片
本発明は一つの態様として、本発明の抗FGFR2抗体の機能断片を提供する。抗体の機能断片とは、該抗体の有する機能の少なくとも一部を保持する断片を意味する。かかる抗体の機能としては、一般的には、抗原結合活性、抗原の活性を調節する活性、抗体依存性細胞障害(ADCC)活性及び抗体依存性細胞媒介食(ADCP)活性等を挙げることができる。本発明の抗FGFR2抗体の機能としては、例えば、FGFR2蛋白質結合活性、ADCC活性、ADCP活性、FGFR2に対する中和活性、イン・ビボ抗腫瘍活性、FGFR2とそのリガンドの結合を阻害する活性等をあげることができる。

0144

抗体の機能断片としては、該抗体の有する活性の少なくとも一部を保持している該抗体の断片であれば特に限定されないが、例えば、Fab、F(ab’)2、Fv、重鎖及び軽鎖のFvを適当なリンカーで連結させたシングルチェインFv(scFv)、diabody(diabodies)、線状抗体、及び抗体断片より形成された多特異性抗体、F(ab’)2を還元条件下で処理した抗体の可変領域の一価の断片であるFab’等をあげることができるが、それらに限定されるものではない。リンカー部分を保有するscFvのように、本発明の抗体の断片以外の部分を含む分子も、本発明の抗体の機能断片の意味に包含される。

0145

抗体蛋白質のアミノ末端及び/又はカルボキシ末端のアミノ酸が1乃至数個又はそれ以上を欠失してなり、且つ該抗体の有する機能の少なくとも一部を保持している分子も、抗体の機能断片の意味に包含される。例えば、哺乳類培養細胞生産される抗体の重鎖のカルボキシル末端のリジン残基が欠失することが知られており(Journal of Chromatography A,705:129−134(1995))、また、同じく重鎖カルボキシル末端のグリシン、リジンの2アミノ酸残基が欠失し、新たにカルボキシル末端に位置するプロリン残基アミド化されることが知られている(Analytical Biochemistry,360:75−83(2007))。しかし、これらの重鎖配列の欠失及び修飾は、抗体の抗原結合能及びエフェクター機能(補体の活性化や抗体依存性細胞障害作用など)には影響を及ぼさない。そのような抗体の機能断片の修飾体も、本発明の抗体もしくはその機能断片、又はその修飾体(後述)に包含される。

0146

本発明の抗体又はその機能断片は、少なくとも2種類の異なる抗原に対して特異性を有する多特異性抗体であってもよい。多特異性抗体は、2種類の異なる抗原に結合する二重特異性抗体(bispecific antibody)に限定されず、3種以上の異なる抗原に対して特異性を有する抗体も本発明の「多特異性抗体」の意味に包含される。

0147

本発明の多特異性抗体は、全長抗体又はその機能断片であってもよい(例えば、F(ab’)2二重特異性抗体)。二重特異性抗体は2種類の抗体の重鎖と軽鎖(HL対)を結合させて作製することもできる。また、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを2種類以上融合させて、二重特異性抗体産生融合細胞を作製することによっても、得ることができる(Millstein et al.,Nature(1983)305,p.537−539)。多特異的抗体も同様の方法により調製することができる。

0148

本発明の抗体の一つの態様は、一本鎖抗体(以下、「scFv」という)である。scFvは、抗体の重鎖V領域と軽鎖V領域とをポリペプチドのリンカーで連結することにより得られる(Pluckthun,The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,113,Rosenburg及びMoore編,Springer Verlag,New York,p.269−315(1994)、Nature Biotechnology(2005),23,p.1126−1136)。また、2つのscFvをポリペプチドリンカーで結合させて作製されるBiscFvを二重特異性抗体として使用することができる。さらに3つ以上のscFvよりMultiscFvも多特異性抗体として使用することができる。

0149

本発明には、抗体の重鎖及び軽鎖の全長配列を適切なリンカーを用いて連結し、一本鎖イムノグロブリン(single chain immunoglobulin)が含まれる(Lee,H−S,et.al.,Molecular Immunology(1999)36,p.61−71;Shirrmann,T.et.al.,mAbs(2010),2,(1)p.1−4)。このような一本鎖イムノグロブリンは二量体化することによって、本来は四量体である抗体と類似した構造と活性を保持することが可能である。また、本発明の抗体は、単一の重鎖可変領域を有し、軽鎖配列を有さない抗体であってもよい。このような抗体は、単一ドメイン抗体(single domain antibody:sdAb)又はナノボディ(nanobody)と呼ばれており、抗原結合能が保持されていることが報告されている(Muyldemans S.et.al.,Protein Eng.(1994)7(9),1129−35,Hamers−Casterman C.et.al.,Nature(1993)363(6428)446−8)。これらの抗体も、本発明における抗体の機能性断片の意味に包含される。

0150

(3−10)ヒト化抗体およびヒト抗体
本発明はその一つの態様において、ヒト化抗体又はその機能断片を提供する。
本発明の抗FGFR2ヒト化抗体又はその機能断片は、抗腫瘍活性を有し、好適にはイン・ビボ(in vivo)で抗腫瘍活性を有する。また、かかるヒト化抗体又はその機能断片は、好適にはFGFR2IIIb蛋白質及び/又はFGFR2IIIc蛋白質に特異的に結合し、より好適にはそれらの蛋白質の有するIg様ドメインに結合する。さらに、かかるヒト化抗体又はその機能断片は、好適にはADCC活性及び/又はADCP活性を有する。また、本発明のヒト化抗体又はその機能断片はFGFR2に対する中和活性を有し、好適にはFGFR2IIIb及び/又はFGFR2IIIcに対する中和活性を有し、より好適にはFGFR2IIIb及びFGFR2IIIcに対する中和活性を有する。さらに、本発明のヒト化抗体又はその機能断片は、好適にはFGFR2とそのリガンドの結合を阻害する。

0151

本発明の好適なヒト化抗体の例としては、以下のA乃至Cに記載するように、ラットFR2−10抗体、ラットFR2−13抗体またはラットFR2−14抗体の重鎖のCDRH1乃至CDRH3および軽鎖のCDRL1乃至CDRL3を有するヒト化抗体等をあげることができる。
(A.ラットFR2−10抗体の重鎖のCDRH1乃至CDRH3および軽鎖のCDRL1乃至CDRL3を有するヒト化抗体)

0152

本発明の抗FGFR2ヒト化抗体又はその機能断片としては、例えば、配列表の配列番号52(図60)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号53(図61)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号54(図62)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH3を含む可変領域を有する重鎖、並びに、配列表の配列番号61(図69)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号62(図70)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号63(図71)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL3を含む可変領域を有する軽鎖からなり、本発明のFGFR2蛋白質を認識するヒト化抗体もしくは該抗体のFGFR2蛋白質結合活性を保持している該抗体の断片、またはその変異体等をあげることができる。
(B.ラットFR2−13抗体の重鎖のCDRH1乃至CDRH3および軽鎖のCDRL1乃至CDRL3を有するヒト化抗体)

0153

また、他の抗FGFR2ヒト化抗体又はその機能断片としては、例えば、配列表の配列番号55(図63)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号56(図64)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号57(図65)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH3を含む可変領域を有する重鎖、並びに、配列表の配列番号64(図72)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号65(図73)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号66(図74)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL3を含む可変領域を有する軽鎖からなり、本発明のFGFR2蛋白質を認識するヒト化抗体もしくは該抗体のFGFR2蛋白質結合活性を保持している該抗体の断片、またはその変異体等をあげることができる。
(C.ラットFR2−14抗体の重鎖のCDRH1乃至CDRH3および軽鎖のCDRL1乃至CDRL3を有するヒト化抗体)

0154

さらに、他の抗FGFR2ヒト化抗体又はその機能断片としては、例えば、配列表の配列番号58(図66)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH1、配列表の配列番号59(図67)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH2及び配列表の配列番号60(図68)に示されるアミノ酸配列からなるCDRH3を含む可変領域を有する重鎖、並びに、配列表の配列番号67(図75)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL1、配列表の配列番号68(図76)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL2及び配列表の配列番号69(図77)に示されるアミノ酸配列からなるCDRL3を含む可変領域を有する軽鎖からなり、本発明のFGFR2蛋白質を認識するヒト化抗体もしくは該抗体のFGFR2蛋白質結合活性を保持している該抗体の断片、またはその変異体等をあげることができる。

0155

本発明の好適なヒト化抗体は上記A乃至C記載のものには限定されない。より好適なヒト化抗体はヒト化FR2−14抗体およびその変異体であり、以下にその例としてhFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1を挙げるが、それらに限定されるものではなく、例えば、hFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1のいずれか一つのヒト化抗体の重鎖可変領域を含む重鎖、ならびに、hFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1のいずれか一つのヒト化抗体の軽鎖可変領域を含む軽鎖、を含んでなる抗体も、本発明のより好適なヒト化抗体に含まれる。

0156

hFR2−14_H1/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号74(図82)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号75(図83)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有していた(実施例参照)。

0157

hFR2−14_H2/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号76(図84)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号77(図85)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有していた(実施例参照)。

0158

hFR2−14_H3/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号78(図86)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号79(図87)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有していた(実施例参照)。

0159

hFR2−14_H4/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号80(図88)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号81(図89)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有していた(実施例参照)。

0160

hFR2−14_H5/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号82(図90)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号83(図91)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、優れた熱安定性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有しており、過酷な条件に曝しても高い抗原結合活性を維持した(実施例参照)。

0161

hFR2−14_H6/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号84(図92)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号85(図93)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0162

hFR2−14_H7/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号86(図94)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号87(図95)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0163

hFR2−14_H8/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号88(図96)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号89(図97)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、優れた熱安定性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有しており、過酷な条件に曝しても高い抗原結合活性を維持した(実施例参照)。

0164

hFR2−14_H9/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号90(図98)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号91(図99)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、優れた熱安定性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有していた(実施例参照)。

0165

hFR2−14_H10/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号92(図100)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号93(図101)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0166

hFR2−14_H11/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号94(図102)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号95(図103)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、優れた熱安定性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有しており、過酷な条件に曝しても高い抗原結合活性を維持した(実施例参照)。

0167

hFR2−14_H12/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号96(図104)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号97(図105)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、優れた熱安定性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ADCP活性、FGFR2リガンドとFGFR2の結合を阻害する活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有しており、過酷な条件に曝しても高い抗原結合活性を維持した(実施例参照)。

0168

hFR2−14_H13/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号98(図106)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号99(図107)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0169

hFR2−14_H14/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号100(図108)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号101(図109)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0170

hFR2−14_H15/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号102(図110)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号103(図111)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0171

hFR2−14_H16/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号104(図112)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号105(図113)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0172

hFR2−14_H17/L1は実施例8において得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号106(図114)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号107(図115)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性を有していた(実施例参照)。

0173

hFR2−14_H18/L1は実施例8おいて得られたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号108(図116)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号109(図117)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、ならびにFGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、in vivo抗腫瘍活性を有していた(実施例参照)。

0174

hFR2−14_H19/L1は実施例9において得られた、糖鎖修飾が調節されたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)にのアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号96(図104)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号97(図105)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。該抗体はTm値が高く立体構造安定性に優れ、FGFR2に対する高い結合活性、優れた熱安定性、FGFR2リガンド依存性のFGFR2シグナル中和活性、ADCC活性、ADCP活性、FGFR2リガンドとFGFR2の結合を阻害する活性、ならびにin vivo抗腫瘍活性を有しており、過酷な条件に曝しても高い抗原結合活性を維持した(実施例参照)。

0175

また、これらのヒト化FR2−14抗体をマウスに投与したところ、体重減少、その他の顕著な毒性所見は認められなかった。hFR2−14_H12/L1抗体およびhFR2−14_H19/L1抗体をカニクイザルに約150mg/kg単回投与して14日後に観察したところ、顕著な臨床所見血液学的変化、体重減少、その他の顕著な毒性所見は認められなかった。このように本発明のヒト化抗体は疾患の治療または予防のための医薬組成物として優れた安全性を具備している。

0176

本発明のより好適なヒト化であるhFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1の中で、さらに好適な抗体はhFR2−14_H5/L1、hFR2−14_H11/L1、hFR2−14_H8/L1、hFR2−14_H12/L1およびhFR2−14_H19/L1であり、さらに一層好適な抗体はhFR2−14_H12/L1およびhFR2−14_H19/L1である。

0177

本発明のラットFR2−10、FR2−13およびFR2−14抗体、キメラcFR2−10、cFR2−13および、cFR2−14抗体、ならびに、ヒト化hFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1抗体のいずれか一つに記載の抗体の重鎖または軽鎖のアミノ酸配列と80%以上、82%以上、84%以上、86%以上、88%以上、90%以上、92%以上、94%以上、96%以上、98%以上又は99%以上の同一なアミノ酸配列を含む重鎖または軽鎖を含み、且つFGFR2に結合する抗体又はその機能断片も、本発明に包含される。かかる配列同一性は、好適には94%以上、より好適には96%以上、より一層好適には98%以上、最適には99%以上である。また、それらの抗体は、好適には(3−3)乃至(3−6)記載の活性を一つ又はそれ以上有している。

0178

二種類のアミノ酸配列間の同一性あるいは相同性は、Blast algorithm version 2.2.2(Altschul, Stephen F.,Thomas L.Madden,Alejandro A.Schaffer, Jinghui Zhang, Zheng Zhang, Webb Miller, and David J.Lipman(1997),「GappedBLASTand PSI−BLAST:a new generation of protein database search programs」,Nucleic AcidsRes.25:3389−3402)のデフォルトパラメーターを使用することによって決定することができる。Blast algorithmは、例えば、インターネットでhttp://blast.ncbi.nlm.nih.gov/にアクセスすることによっても使用することができる。

0179

本発明のラットFR2−10、FR2−13およびFR2−14抗体、キメラcFR2−10、cFR2−13および、cFR2−14抗体、ならびに、ヒト化hFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1抗体のいずれか一つに記載の抗体の重鎖または軽鎖のアミノ酸配列において1乃至50個、1乃至45個、1乃至40個、1乃至35個、1乃至30個、1乃至25個、1乃至20個、1乃至15個、1乃至10個、1乃至8個、1乃至6個、1乃至5個、1乃至4個、1乃至3個、1若しくは2個、または1個のアミノ酸が置換、欠失、付加または挿入してなるアミノ酸配列を含む重鎖または軽鎖を含み、且つFGFR2に結合する抗体又はその機能断片も、本発明に包含される。かかるアミノ酸変異は好適には置換であり、変異されるアミノ酸の個数は好適には1乃至5個、より好適には1乃至4個、より一層好適には1乃至3個、さらにより一層好適には1乃至2個、最適には1個である。また、それらの抗体は、好適には(3−3)乃至(3−6)記載の活性を一つ又はそれ以上有している。

0180

本発明のラットFR2−10、FR2−13FRおよびFR2−14抗体、キメラcFR2−10、cFR2−13および、cFR2−14抗体、ならびに、ヒト化hFR2−14_H1/L1乃至hFR2−14_H19/L1抗体のいずれか一つに記載の抗体の重鎖または軽鎖のアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列を有するヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチドの有する塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を含む重鎖または軽鎖を含み、且つFGFR2に結合する抗体又はその機能断片も、本発明に包含される。それらの抗体は、好適には(3−3)乃至(3−6)記載の活性を一つ又はそれ以上有している。

0181

本発明は別の一つの態様において、ヒト抗体又はその機能断片を提供する。本発明のヒト抗体は、FGFR2に結合するヒト由来の抗体であれば特に限定されるものではないが、抗腫瘍活性を有し、好適にはイン・ビボ(in vivo)で抗腫瘍活性を有する。また、かかるヒト化抗体又はその機能断片は、好適にはFGFR2IIIb蛋白質及び/又はFGFR2IIIc蛋白質に特異的に結合し、より好適にはそれらの蛋白質の有するIg様ドメインに結合する。さらに、かかるヒト抗体又はその機能断片は、好適にはADCC活性及び/又はADCP活性を有する。また、本発明のヒト抗体又はその機能断片はFGFR2に対する中和活性を有し、好適にはFGFR2IIIb及び/又はFGFR2IIIcに対する中和活性を有し、より好適にはFGFR2IIIb及びFGFR2IIIcに対する中和活性を有する。さらに、本発明のヒト抗体又はその機能断片は、好適にはFGFR2とそのリガンドの結合を阻害する。

0182

(3−11)エピトープに結合する抗体
本発明の提供する抗体と「同一の部位に結合する抗体」も本発明の抗体に含まれる。ある抗体と「同一の部位に結合する抗体」とは、該抗体が認識する抗原分子上の部位に結合する他の抗体を意味する。第一抗体が結合する抗原分子上の部分ペプチド又は部分立体構造に第二抗体が結合すれば、第一抗体と第二抗体は同一の部位に結合すると判定することができる。また、第一抗体の抗原に対する結合に対して第二抗体が競合する、すなわち、第二抗体が第一抗体と抗原の結合を妨げることを確認することによって、具体的な結合部位のペプチド配列又は立体構造が決定されていなくても、第一抗体と第二抗体が同一の部位に結合すると判定することができる。さらに、第一抗体と第二抗体が同一の部位に結合し、且つ第一抗体が抗腫瘍活性など本発明の抗体の一つの態様に特徴的な効果を有する場合、第二抗体も同様の活性を有する蓋然性は極めて高い。従って、第一の抗FGFR2抗体の結合する部位に第二の抗FGFR2抗体が結合すれば、第一抗体と第二抗体がFGFR2蛋白質上の同一の部位に結合すると判定することができる。また、第一の抗FGFR2抗体のFGFR2蛋白質への結合に対して第二の抗FGFR2抗体が競合することを確認できれば、第一抗体と第二抗体がFGFR2蛋白質上の同一の部位に結合する抗体と判定することができる。

0183

本発明のモノクローナル抗体FR2−10、FR2−13又はFR2−14が認識するFGFR2蛋白質上の部位に結合する抗体も本発明に含まれる。

0184

抗体の結合部位は、免疫アッセイ法など当業者に周知の方法により決定することができる。例えば、抗原のアミノ酸配列をC末またはN末から適宜削ってなる一連のペプチドを作製し、それらに対する抗体の反応性を検討し、大まかな認識部位を決定した後に、さらに短いペプチドを合成してそれらのペプチドへの抗体の反応性を検討することにより、結合部位を決定することができる。抗原断片ペプチドは、遺伝子組換ペプチド合成等の技術を用いて調製することができる。

0185

抗体が抗原の部分高次構造に結合又は認識している場合、かかる抗体の結合部位は、X線構造解析を用いて、当該抗体に隣接する抗原上のアミノ酸残基を特定することにより決定することができる。例えば、抗体又はその断片および抗原又はその断片を結合させて結晶化し、構造解析を行うことにより、抗体と相互作用距離を有する抗原上のアミノ酸残基を特定することができる。相互作用距離は8Å以下であり、好適には6Å以下であり、より好適には4Å以下である。そのような抗体との相互作用距離を有するアミノ酸残基は1つまたはそれ以上で抗体の抗原結合部位(エピトープ)を構成し得る。かかるアミノ酸残基が2つ以上の場合、各アミノ酸は一次配列上で互いに隣接していなくてもよい。

0186

ラット、キメラ又はヒト化FR2−14抗体のFabフラグメントとヒトFGFR2IIIbのD2断片(配列番号70:図78のアミノ酸番号128乃至249からなるペプチド)を結合させ、1.1乃至2.1M硫酸アンモニウム−0.15MTris塩酸緩衝液(pH6.5乃至8.5)の条件下で結晶化させると、正方晶系空間群がP41212、結晶の単位格子がa=b=60.57Å、c=331.2Åの結晶が得られる。その三次元構造座標を用いて分子置換法を行い、位相を決定することができる(実施例15参照)。

0187

ラット、キメラ又はヒト化FR2−14抗体は、ヒトFGFR2IIIb上又はヒトFGFR2IIIc上の部分高次構造を認識する。かかる抗体のエピトープは、ヒトFGFR2IIIbのアミノ酸配列(配列番号70:図78)又はヒトFGFR2IIIcのアミノ酸配列(配列番号71:図79)中の、155番目のチロシン(Tyr)、157番目のスレオニン(Thr)、176番目のリジン(Lys)、181番目のアラニン(Ala)、182番目のグリシン(Gly)、183番目のグリシン(Gly)、184番目のアスパラギン(Asn)、185番目のプロリン(Pro)、186番目のメチオニン(Met)、188番目のスレオニン(Thr)、200番目の(グルタミン)、201番目のグルタミン酸(Glu)、205番目のグリシン(Gly)、206番目のグリシン(Gly)、208番目のリジン(Lys)、209番目のバリン(Val)、210番目のアルギニン(Arg)、211番目のアスパラギン(Asn)、212番目のグルタミン(Gln)、213番目のヒスチジン(His)、214番目のトリプトファン(Trp)、および、217番目のイソロイシン(Ile)の各残基から構成される。言い換えると、かかる抗体はヒトFGFR2IIIbのアミノ酸配列(配列番号70:図78)又はヒトFGFR2IIIcのアミノ酸配列(配列番号71:図79)中の、155番目のチロシン(Tyr)、157番目のスレオニン(Thr)、176番目のリジン(Lys)、181番目のアラニン(Ala)、182番目のグリシン(Gly)、183番目のグリシン(Gly)、184番目のアスパラギン(Asn)、185番目のプロリン(Pro)、186番目のメチオニン(Met)、188番目のスレオニン(Thr)、200番目の(グルタミン)、201番目のグルタミン酸(Glu)、205番目のグリシン(Gly)、206番目のグリシン(Gly)、208番目のリジン(Lys)、209番目のバリン(Val)、210番目のアルギニン(Arg)、211番目のアスパラギン(Asn)、212番目のグルタミン(Gln)、213番目のヒスチジン(His)、214番目のトリプトファン(Trp)、および、217番目のイソロイシン(Ile)と相互作用距離を有する。この抗体のエピトープ部位は、ヒトFGFR2IIIcのアミノ酸配列中にも存在する。かかるエピトープに結合するか、または、かかるアミノ酸残基と相互作用距離を有する抗体、その機能断片またはその修飾体も、本発明の抗体、その機能断片またはその修飾体に包含される。

0188

(3−12)抗体の修飾体
本発明は、抗体又はその機能断片の修飾体を提供する。本発明の抗体又はその機能断片の修飾体とは、本発明の抗体又はその機能断片に化学的又は生物学的な修飾が施されてなるものを意味する。化学的な修飾体には、アミノ酸骨格への化学部分の結合、N−結合またはO−結合炭水化物鎖化学修飾体等が含まれる。生物学的な修飾体には、翻訳後修飾(例えば、N−結合またはO−結合への糖鎖付加、N末またはC末のプロセッシング、脱アミド化、アスパラギン酸の異性化、メチオニンの酸化)されたもの、原核生物宿主細胞を用いて発現させることによりN末にメチオニン残基が付加したもの等が含まれる。また、本発明の抗体または抗原の検出または単離を可能にするために標識されたもの、例えば、酵素標識体蛍光標識体アフィニティ標識体もかかる修飾物の意味に含まれる。このような本発明の抗体又はその機能断片の修飾物は、元の本発明の抗体又はその機能断片の安定性および血中滞留性の改善、抗原性の低減、かかる抗体又は抗原の検出又は単離等に有用である。

0190

生物学的な修飾体としては、酵素処理細胞処理等により修飾が施されたもの、遺伝子組換えによりタグ等他のペプチドが付加された融合体、ならびに内因性又は外来性の糖鎖修飾酵素を発現する細胞を宿主として調製されたもの等をあげることができる。

0191

本発明の抗体又はその機能断片に結合している糖鎖修飾を調節すること(グリコシル化、脱フコース化等)によって、抗体依存性細胞傷害活性を増強することが可能である。抗体の糖鎖修飾の調節技術としては、例えば、WO99/54342、WO00/61739、WO02/31140等に記載された方法が知られているが、これらに限定されるものではない。本発明の抗体の修飾体には当該糖鎖修飾が調節された抗体も含まれる。

0192

かかる修飾は、抗体またはその機能断片における任意の位置に、または所望の位置において施されてもよく、1つ又は2つ以上の位置に同一又は2種以上の異なる修飾がなされてもよい。

0193

本発明において「抗体断片の修飾体」は「抗体の修飾体の断片」をもその意味に含むものである。

0194

本発明においては抗体の修飾体、その機能断片の修飾体を、単に「抗体」、「抗体の機能断片」と呼ぶことがある。

0195

hFR2−14_H19/L1は実施例9において得られた、糖鎖修飾が調節されたヒト化抗体である。当該抗体の軽鎖の塩基配列は配列番号72(図80)のヌクレオチド番号61乃至705を、アミノ酸配列は配列番号73(図81)のアミノ酸番号21乃至235を、重鎖の塩基配列は配列番号96(図104)のヌクレオチド番号58乃至1401を、アミノ酸配列は配列番号97(図105)のアミノ酸番号20乃至467を、それぞれ含んでいる。かかるヒト化抗体も本発明の抗体、本発明の抗体の修飾体に包含される。

0196

本発明において、抗体、その機能断片、抗体の修飾体、および抗体の機能断片の修飾体には、それらの塩も含まれる。本発明の塩は、本発明の抗体、機能断片または修飾体と塩を形成し、かつ薬理学的に許容されるものであれば特に限定されず、例えば、無機酸塩有機酸塩無機塩基塩、有機塩基塩、酸性または塩基性アミノ酸塩等が挙げられるが、好ましくは、無機酸塩または有機酸塩である。塩の水和物も本発明の範囲に含まれる。無機酸塩の好ましい例としては、例えば塩酸塩臭化水素酸塩硫酸塩、硝酸塩リン酸塩等が挙げられ、より好ましくは塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩またはリン酸塩であり、もっとも好ましくは臭化水素酸塩である。有機酸塩の好ましい例としては、例えば酢酸塩コハク酸塩フマル酸塩マレイン酸塩酒石酸塩クエン酸塩乳酸塩ステアリン酸塩安息香酸塩メタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩等が挙げられ、特に好ましくはフマル酸塩またはマレイン酸塩である。無機塩基塩の好ましい例としては、例えばナトリウム塩カリウム塩等のアルカリ金属塩カルシウム塩マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩アルミニウム塩アンモニウム塩等が挙げられる。有機塩基塩の好ましい例としては、例えばジエチルアミン塩、ジエタノールアミン塩、メグルミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩等が挙げられる。酸性アミノ酸塩の好ましい例としては、例えばアスパラギン酸塩グルタミン酸塩等が挙げられ、塩基性アミノ酸塩の好ましい例としては、例えばアルギニン塩リジン塩オルニチン塩等が挙げられる。

0197

4.抗体の製造方法
(4−1)ハイブリドーマを用いる方法
本発明の抗FGFR2抗体は、コーラーミルスタインの方法(Kohler and Milstein,Nature (1975)256,p.495−497、Kennet,R.ed.,Monoclonal Antibodies,p.365−367,Plenum Press,N.Y.(1980))に従って、FGFR2蛋白質又はその可溶型フォームで免疫した動物脾臓より抗FGFR2抗体の産生細胞を単離し、該細胞とミエローマ細胞とを融合させることによりハイブリドーマを樹立し、かかるハイブリドーマの培養物からモノクローナル抗体を取得することができる。

0198

(4−1−1)抗原の調製
抗FGFR2抗体を作製するための抗原は、本発明の他の部分に記載された天然型または組換え型のFGFR2蛋白質の調製法等に従って、取得することができる。そのようにして調製し得る抗原としては、FGFR2蛋白質若しくはその少なくとも6個の連続した部分アミノ酸配列を含むことからなるFGFR2蛋白質断片、またはそれらに任意のアミノ酸配列や担体が付加された誘導体等(以下、まとめて「FGFR2抗原」とよぶ)を挙げることができる。

0199

組換え型FGFR2抗原は、FGFR2抗原の有するアミノ酸配列をコードする塩基配列が含まれる遺伝子を宿主細胞に導入し、該細胞の培養物から該抗原を回収することにより、調製することができる。かかる組換型抗原は、免疫グロブリンのFc領域など他の蛋白質との融合蛋白質であってもよい。また、FGFR2抗原のアミノ酸配列をコードする塩基配列が含まれる遺伝子をイン・ビトロ(in vitro)翻訳系により無細胞系において得られるFGFR2抗原も組換え型FGFR2抗原に含まれる。非組換型FGFR2抗原は、(2−2)の(iv)に記載された、FGFRを発現している正常組織、癌組織、癌細胞、癌細胞の培養物等から精製、単離することができる。

0200

(4−1−2)抗FGFR2モノクローナル抗体の製造
モノクローナル抗体の製造は、通常、下記のような工程を経る。
(a)抗原を調製する工程、
(b)抗体産生細胞を調製する工程、
(c)骨髄腫細胞(以下、「ミエローマ」という)を調製する工程、
(d)抗体産生細胞とミエローマとを融合させる工程、
(e)目的とする抗体を産生するハイブリドーマ群を選別する工程、及び
(f)単一細胞クローンを得る工程(クローニング)。
必要に応じてさらに、(g)ハイブリドーマの培養工程、ハイブリドーマを移植した動物の飼育工程等、(h)モノクローナル抗体の生物活性の測定工程・判定工程等が加わる。

0201

以下、モノクローナル抗体の作製法を上記工程に沿って詳述するが、該抗体の作製法はこれに制限されず、例えば脾細胞以外の抗体産生細胞及びミエローマを使用することもできる。
(a)抗原の精製
前記(2−3)記載のFGFR2蛋白質の調製法に準ずる。
(b)抗体産生細胞を調製する工程
工程(a)で得られた抗原と、フロインドの完全又は不完全アジュバント、又はカリミョウバンのような助剤とを混合し、免疫原として実験動物に免疫する。実験動物は公知のハイブリドーマ作製法に用いられる動物を支障なく使用することができる。具体的には、たとえばマウス、ラット、ヤギヒツジウシウマ等を使用することができる。ただし、摘出した抗体産生細胞と融合させるミエローマ細胞の入手容易性等の観点から、マウス又はラットを被免疫動物とするのが好ましい。

0202

また、実際に使用するマウス及びラットの系統は特に制限はなく、マウスの場合には、例えば、A、AKR、BALB/c、BALB/cAnNCrj、BDP、BA、CE、C3H、57BL、C57BL、C57L、DBA、FLHTH、HT1、LP、NZB、NZW、RF、R III、SJL、SWR、WB、129等が、ラットの場合には、例えば、Wistar、Low、Lewis、Sprague−Daweley、ACI、BN、Fischer等を用いることができる。

0203

これらのマウス及びラットは例えば日本クレア、日本チャ−ルスリバー、等実験動物飼育販売業者より入手することができる。

0204

このうち、後述のミエローマ細胞との融合適合性案すれば、マウスではBALB/c系統が、ラットではWistar及びLow系統が被免疫動物として特に好ましい。

0205

また、抗原のヒトとマウスでの相同性を考慮し、自己抗体を除去する生体機構を低下させたマウス、すなわち自己免疫疾患マウスを用いることも好ましい。

0206

なお、これらマウス又はラットの免疫時の週齢は、好ましくは5乃至12週齢、さらに好ましくは6乃至8週齢である。

0207

FGFR2蛋白質で動物を免疫するには、例えば、Weir, D.M.,Handbook of Experimental Immunology Vol.I.II.III.,Blackwell Scientific Publications,Oxford(1987)、Kabat,E.A.and Mayer,M.M.,Experimental Immunochemistry,Charles C Thomas Publisher Spigfield,Illinois(1964) 等の方法を用いることができる。

0208

抗体価測定法としては、例えば、RIA法、ELISA法等の免疫アッセイを挙げることができるが、それらの方法に限定されるものではない。

0209

免疫された動物から分離された脾臓細胞又はリンパ球に由来する抗体産生細胞は、例えば、Kohler et al.,Nature(1975)256,p.495,;Kohler et al.,Eur.J.Immnol.(1977)6,p.511,;Milstein et al.,Nature(1977),266,p.550,;Walsh,Nature,(1977)266,p.495,)等の公知の方法に従って調製することができる。

0210

脾臓細胞の場合には、脾臓を細切して細胞をステンレスメッシュ濾過した後、イーグル最小必須培地MEM)等に浮遊させて抗体産生細胞を分離する一般的方法を採用することができる。

0211

(c)ミエローマを調製する工程
細胞融合に用いるミエローマ細胞には特段の限定はなく、公知の細胞株から適宜選択して用いることができるが、融合細胞からハイブリドーマを選択する際の利便性を考慮して、その選択手続確立しているHGPRT(Hypoxanthine−guanine phosphoribosyl transferase)欠損株、すなわちマウス由来のX63−Ag8(X63)、NS1−ANS/1(NS1)、P3X63−Ag8.Ul(P3Ul)、X63−Ag8.653(X63.653)、SP2/0−Ag14(SP2/0)、MPC11−45.6TG1.7(45.6TG)、FO、S149/5XXO、BU.1等、ラット由来の210.RSY3.Ag.1.2.3(Y3)等、ヒト由来のU266AR(SKO−007)、GM1500・GTG−A12(GM1500)、UC729−6、LICR−LOW−HMy2(HMy2)、8226AR/NIP4−1(NP41)等を用いるのが好ましい。これらのHGPRT欠損株は例えば、American Type Culture Collection (ATCC)等から入手することができる。

0212

これらの細胞株は、適当な培地、例えば8−アザグアニン培地[RPMI−1640培地にグルタミン、2−メルカプトエタノールゲンタマイシン、及びウシ胎児血清(以下「FBS」という)を加えた培地に8−アザグアニンを加えた培地]、イスコフ改変ダルベッコ培地(Iscove’s Modified Dulbecco’s Medium;以下「IMDM」という)、又はダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium;以下「DMEM」という)で継代培養するが、細胞融合の3乃至4日前に正常培地[例えば、10% FBSを含むASF104培地(味の素(株)社製)]で継代培養し、融合当日に2×107以上の細胞数を確保しておく。

0213

(d)抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合させる工程
抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合は、公知の方法(Weir,D.M.,Handbookof Experimental Immunology Vol.I.II.III.,Blackwell Scientific Publications,Oxford(1987)、Kabat,E.A.and Mayer,M.M.,Experimental Immunochemistry,Charles C Thomas Publisher Spigfield,Illinois(1964)等)に従い、細胞の生存率を極度に低下させない程度の条件下で実施することができる。例えば、ポリエチレングリコール等の高濃度ポリマー溶液中で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを混合する化学的方法電気的刺激を利用する物理的方法等を用いることができる。

0214

(e)目的とする抗体を産生するハイブリドーマ群を選別する工程
細胞融合により得られるハイブリドーマの選択方法は特に制限はないが、通常HAT(ヒポキサンチンアミノプテリンチミジン選択法(Kohler et al., Nature(1975)256,p.495;Milstein et al.,Nature(1977)266,p.550)が用いられる。この方法は、アミノプテリンで生存し得ないHGPRT欠損株のミエローマ細胞を用いてハイブリドーマを得る場合に有効である。すなわち、未融合細胞及びハイブリドーマをHAT培地で培養することにより、アミノプテリンに対する耐性を持ち合わせたハイブリドーマのみを選択的に残存させ、かつ増殖させることができる。

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