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課題

新規抗ウイルス剤の提供。

解決手段

メソポーラス構造を有することを特徴とするシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤。好ましくは、シリカが窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で0.5〜15nmの範囲にピークトップを有し、比表面積が300〜2000m2/gであることを特徴とする抗ウイルス剤。好ましくは、シリカがX線回折回折強度において、d値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することを特徴とする抗ウイルス剤。

概要

背景

メソポーラスシリカ(Meso Porous Silica)は、二酸化ケイ素シリカ)を材質として、均一で規則的な細孔(メソ孔)を持つ物質のことである。メソポーラスシリカの粉末は、触媒吸着材料として、薄膜光学デバイスガスセンサー分離膜などとして研究が行われている。製造例の一つに、界面活性剤ミセル鋳型として合成する方法があり、ハニカム(蜂の)状の均一なメソポアを有するシリカ多孔体(メソポーラスシリカ)が製造されている(特許文献1、特許文献2)。
メソポーラスシリカは、大きな比表面積(最大1300m2/g)と細孔容積(最大1.5cm3/g)を有していることが知られている。この細孔に白金担持させた白金担持メソポーラスシリカは、水素中の一酸化炭素除去能を有する触媒や、エチレン分解触媒として利用することが提案されている(特許文献1、特許文献3、非特許文献1)。また、金属粒子は、ナノ細孔内で金属還元生成を行なうことで高度にメソポーラスシリカ内に均一に分散した金属ナノ粒子担持メソポーラスシリカが得られる。さらに、この技術の応用として、白金担持メソポーラスシリカを冷蔵庫内野菜果物鮮度保持剤として使用する技術が開発されている(非特許文献2)。

また、メソポーラスシリカに潮解性物質として塩化カルシウムなどを担持させ、さらに抗菌性物質を同時に担持させ、これを除湿又は加湿機能を有する再生可能吸湿剤として利用する提案がなされている(特許文献4)。

白金担持メソポーラスシリカや金属粒子担持メソポーラスシリカは、その他ヒドロキシメチルフルフラールの還元(特許文献5)、アセトニトリル二量体化反応(特許文献6)、α−ヒドロキシカルボン酸の製造(特許文献7)、芳香族水酸化物の製造(特許文献8)など各種の化学反応の触媒として利用されている。

またメソポーラスシリカのような多孔質構造を有さない1〜60nmのシリカ含有微粒子を分散させたコロイダルシリカ抗インフルエンザウイルス作用があることが知られている(特許文献9参照)。このシリカ含有粒子としては、具体的にはアモルファスシリカ結晶性シリカが例示されている。

概要

新規抗ウイルス剤の提供。メソポーラス構造を有することを特徴とするシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤。好ましくは、シリカが窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で0.5〜15nmの範囲にピークトップを有し、比表面積が300〜2000m2/gであることを特徴とする抗ウイルス剤。好ましくは、シリカがX線回折回折強度において、d値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することを特徴とする抗ウイルス剤。なし

目的

本発明は、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

メソポーラス構造を有することを特徴とするシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤

請求項2

前記シリカのメソポーラス構造が規則性の構造である請求項1に記載の抗ウイルス剤。

請求項3

前記シリカが窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で0.5〜15nmの範囲にピークトップを有し、比表面積が300〜2000m2/gであることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス剤。

請求項4

前記シリカがX線回折回折強度において、d値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抗ウイルス剤。

請求項5

前記シリカのメソ孔ヘキサゴナル状規則的に配列していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の抗ウイルス剤。

請求項6

前記シリカに白金担持した請求項1〜5のいずれかに記載の抗ウイルス剤。

請求項7

粉末状の形態である請求項1〜6のいずれかに記載の抗ウイルス剤。

請求項8

ペレット状の形態である請求項1〜6のいずれかに記載の抗ウイルス剤。

技術分野

0001

本発明は、新規抗ウイルス剤に関する。

背景技術

0002

メソポーラスシリカ(Meso Porous Silica)は、二酸化ケイ素シリカ)を材質として、均一で規則的な細孔(メソ孔)を持つ物質のことである。メソポーラスシリカの粉末は、触媒吸着材料として、薄膜光学デバイスガスセンサー分離膜などとして研究が行われている。製造例の一つに、界面活性剤ミセル鋳型として合成する方法があり、ハニカム(蜂の)状の均一なメソポアを有するシリカ多孔体(メソポーラスシリカ)が製造されている(特許文献1、特許文献2)。
メソポーラスシリカは、大きな比表面積(最大1300m2/g)と細孔容積(最大1.5cm3/g)を有していることが知られている。この細孔に白金担持させた白金担持メソポーラスシリカは、水素中の一酸化炭素除去能を有する触媒や、エチレン分解触媒として利用することが提案されている(特許文献1、特許文献3、非特許文献1)。また、金属粒子は、ナノ細孔内で金属還元生成を行なうことで高度にメソポーラスシリカ内に均一に分散した金属ナノ粒子担持メソポーラスシリカが得られる。さらに、この技術の応用として、白金担持メソポーラスシリカを冷蔵庫内野菜果物鮮度保持剤として使用する技術が開発されている(非特許文献2)。

0003

また、メソポーラスシリカに潮解性物質として塩化カルシウムなどを担持させ、さらに抗菌性物質を同時に担持させ、これを除湿又は加湿機能を有する再生可能吸湿剤として利用する提案がなされている(特許文献4)。

0004

白金担持メソポーラスシリカや金属粒子担持メソポーラスシリカは、その他ヒドロキシメチルフルフラールの還元(特許文献5)、アセトニトリル二量体化反応(特許文献6)、α−ヒドロキシカルボン酸の製造(特許文献7)、芳香族水酸化物の製造(特許文献8)など各種の化学反応の触媒として利用されている。

0005

またメソポーラスシリカのような多孔質構造を有さない1〜60nmのシリカ含有微粒子を分散させたコロイダルシリカ抗インフルエンザウイルス作用があることが知られている(特許文献9参照)。このシリカ含有粒子としては、具体的にはアモルファスシリカ結晶性シリカが例示されている。

0006

特開2009−061372号公報
特開2006−248832号公報
特開2017−023889号公報
特開2011−143358号公報
特開2015−229657号公報
特開2013−184907号公報
特開2013−001696号公報
特開2012−077066号公報
特開2009−155262号公報

先行技術

0007

http://www.hokudai.ac.jp/news/130521_pr_cat.pdf
http://www.hokudai.ac.jp/news/150715_platinum_pr.pdf

発明が解決しようとする課題

0008

本発明者らは、白金担持メソポーラスシリカや金属粒子担持メソポーラスシリカの利用について研究を行っている。この研究過程で、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカに強い抗ウイルス作用を有することを見いだした。そしてメソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカの新たな用途として、抗ウイルス剤として利用することを着想し、本発明をなした。
すなわち、本発明は、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明は以下の構成である。
(1)メソポーラス構造を有することを特徴とするシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤。
(2)前記シリカのメソポーラス構造が規則性の構造である(1)に記載の抗ウイルス剤。
(3)前記シリカが窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で0.5〜15nmの範囲にピークトップを有し、比表面積が300〜2000m2/gであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の抗ウイルス剤。
(4)前記シリカがX線回折回折強度において、d値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の抗ウイルス剤。
(5)前記シリカのメソ孔がヘキサゴナル状に規則的に配列していることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の抗ウイルス剤。
(6)前記シリカに白金を担持した(1)〜(5)のいずれかに記載の抗ウイルス剤。
(7)粉末状の形態である(1)〜(6)のいずれかに記載の抗ウイルス剤。
(8)ペレット状の形態である(1)〜(6)のいずれかに記載の抗ウイルス剤。

発明の効果

0010

本発明により新規な抗ウイルス剤が提供される。本発明の抗ウイルス剤は、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカからなり、抗ウイルス作用に加えて水分吸収性を有し、皮膚に付着しても刺激性が少ない。また飲食品口腔内洗浄液に配合することができる。
また水不溶性のため、衣類などの抗ウイルス剤として使用した場合、洗浄によって抗ウイルス性が低下しない。

0011

本発明は、メソポーラスシリカ及び/又は白金又は白金含有化合物を担持させたメソポーラスシリカを有効成分として含有する抗ウイルス剤に係る発明である。
本発明におけるメソポーラス構造を有することを特徴とするシリカとは、多孔質構造を持つケイ素酸化物を主成分とし、規則的な細孔を有する水不溶性物質を意味し、メソポーラスシリカと称する。
また本発明で言う抗ウイルス作用とは、ウイルスの増殖の抑制又は減少作用をいう。

0012

メソポーラスシリカの平均細孔直径は、0.5nm以上が好ましく、白金を粒子状で担持する観点から、15nm以下が好ましい。より好ましくは1〜10nm、さらに好ましくは1〜7nm、特に好ましくは1.5〜5nmである。本発明において、多孔質シリカの平均細孔直径は、窒素吸脱着によるBJH法により算出することができる。

0013

メソポーラスシリカの比表面積は、白金担持量を高める観点から、300m2/g以上が好ましく、製造が実現可能である観点から、2000m2/g以下が好ましい。これらの観点から、メソポーラスシリカの比表面積は、好ましくは300〜2000m2/g、より好ましくは600〜1500m2/gである。本発明において、メソポーラスシリカの比表面積は、窒素吸脱着によるBET法により算出することができる。
本発明のメソポーラスシリカは、窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で0.5〜15nmの範囲にピークトップを有し、比表面積が300〜2000m2/gであることが好ましい。

0014

また、メソポーラスシリカは、X線回折のd値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1ピークを有することが好ましい。X線回折ピークは、そのピーク角度に相当するd値の周期構造試料中にあることを意味する。従って、2.0nm以上のd値に相当する回折角度に1以上のピークがあることは、細孔が2.0nm以上の間隔で規則的に配列していることを意味する。このように規則的に配列した細孔をもつものが、本発明におけるメソポーラスシリカである。本発明のメソポーラスシリカはX線回折の回折強度において、d値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することが好ましい。d値は、好ましくは2.0〜25nm、より好ましくは3.0〜20nmである。本発明において、メソポーラスシリカのX線回折パターン粉末X線回折装置により測定することができる。
本発明のメソポーラスシリカのメソ孔はヘキサゴナル状に規則的に配列している。

0015

メソポーラスシリカの製造方法としては、特に限定されるものではない。特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載された方法が、本発明の目的とする細孔径を有するメソポーラスシリカを製造するために適している。
例えば次のようにして製造できる。まず、無機原料有機原料を混合し、反応させることにより、有機物を鋳型としてそのまわりに無機物骨格が形成された有機物と無機物の複合体を形成させる。次いで、得られた複合体から有機物を除去することにより、メソポーラスシリカが得られる。

0016

無機原料としては、テトラメトキシシランテトラエトキシシランテトラプロポキシシラン等のアルコキシシランケイ酸ソーダカネマイト(kanemite、NaHSi2O5・3H2O)、シリカ、シリカ−金属複合酸化物等が挙げられる。これらの無機原料はシリケート骨格を形成する。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

0017

鋳型として使用される有機原料は、特に限定されるものではないが、例えば界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は陽イオン性陰イオン性非イオン性のうちのいずれであってもよく、具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム(好ましくはアルキル基炭素数が8〜18のアルキルトリメチルアンモニウム)、アルキルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウムベンジルアンモニウムの塩化物臭化物ヨウ化物又は水酸化物の他、脂肪酸塩アルキルスルホン酸塩アルキルリン酸塩ポリエチレンオキサイド非イオン性界面活性剤一級アルキルアミントリブロックコポリマー型のポリアルキレンオキサイドグリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

0018

無機原料と有機原料を混合する場合、適当な溶媒を用いることができる。溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合物等が挙げられる。

0019

無機物と有機物の複合体の形成方法は特に限定されるものではないが、例えば、有機原料を溶媒に溶解後、無機原料を添加し、所定のpHに調製した後に、反応混合物を所定の温度に保持して縮重合反応を行う方法が挙げられる。縮重合反応の反応温度は使用する有機原料や無機原料の種類や濃度によって異なるが、通常0〜100℃程度が好ましく、より好ましくは35〜80℃である。

0020

縮重合反応の反応時間は、通常1〜24時間程度が好ましい。また、上記の縮重合反応は、静置状態撹拌状態のいずれで行ってもよく、またそれらを組み合わせて行ってもよい。

0021

縮重合反応後に得られる複合体から有機原料を除去することによって、メソポーラスシリカが得られる。有機物と無機物の複合体からの有機物の除去は、400〜800℃で焼成する方法、水やアルコール等の溶媒で処理する方法等の方法により行うことができる。

0022

本発明に使用するメソポーラスシリカは、例えば、珪酸ソーダを、界面活性剤を含む水溶液中に分散させ、加熱撹拌しながら塩酸を添加して分散液のpHを調整し、得られた固形生成物を洗浄・乾燥した後、400〜800℃程度で焼成することにより得られる。本発明に適したメソポーラスシリカとしては、例えば特許文献2(特開2006−248832号公報)に開示された方法で製造することができる。
斯くして得られたメソポーラスシリカは、必要に応じて粉砕し、微粉末とする。得られるメソポーラスシリカは水不溶性であるため、これを有効成分とする抗ウイルス剤も水に不溶性である。

0023

なお、本発明の抗ウイルス剤は、吸着剤や吸湿剤、触媒などの用途で市販されているメソポーラスシリカを、本発明の目的に使用することもできる。このようなメソポーラスシリカとしては、太陽化学株式会社製メソポーラスシリカTMPS−2、太陽化学株式会社製メソポーラスシリカTMPS−2.7、太陽化学株式会社製メソポーラスシリカTMPS−4Rを例示できる。

0024

メソポーラスシリカに担持される白金含有化合物としては、塩化白金酸化白金水酸化白金、塩化白金酸塩のほかに、その他金属との合金等が挙げられる。
メソポーラスシリカに担持された白金又は白金含有化合物の粒子は、好ましくは0.5〜7nmであり、より好ましくは1〜4nmである。
斯くして得られる白金担持メソポーラスシリカは、抗ウイルス作用に加えてエチレン分解作用や一酸化炭素除去能などの触媒作用を有している。

0025

メソポーラスシリカに白金又は白金含有化合物を担持させるには、白金原子を含む白金化合物白金錯体等の白金原料とメソポーラスシリカとの混合物を還元することにより得られる。具体的には、例えば、白金原料を含む水溶液を調製し、メソポーラスシリカを含浸させ、乾燥した後、還元して、メソポーラスシリカに白金又は白金含有化合物を担持させることができる。
白金原料は、塩化白金酸、ジニトロジアンミン白金硝酸テトラアンミン白金等を例示できる。
白金原料を含む水溶液に含浸したメソポーラスシリカは、50〜200℃程度の温度で乾燥させ、ついで還元条件で白金原料を還元させる。
還元は、還元剤、熱、光等の条件で実施するが、メソポーラスシリカに含まれる白金原料が分解して白金粒子を生成する条件を還元方法に応じて適宜設定することができる。
塩化白金酸を白金原料として用いた場合には、還元剤に水素を使用し、100〜400
℃の温度条件下で、処理することが好ましい。

0026

白金又は白金含有化合物は、メソポーラスシリカの細孔外よりも細孔内に担持されていることが好ましい。細孔外に担持(付着)した白金、白金粒子あるいは白金含有化合物は、流水等により洗浄除去することができる。

0027

斯くして得られた白金担持メソポーラスシリカは、必要に応じて粉砕し、粉末とする。得られる白金担持メソポーラスシリカは水不溶性であるため、これを有効成分とする抗ウイルス剤も水に不溶性である。
なお、本発明の抗ウイルス剤は、触媒として市販されている白金担持メソポーラスシリカを、本発明の目的に使用することもできる。このような白金担持メソポーラスシリカとしては、太陽化学株式会社製プラチナ触媒TMPS−Ptを例示できる。

0028

本発明の抗ウイルス剤を構成するメソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカは、0.5〜15nmの平均細孔直径を有し、300〜2000m2/gの比表面積を有し、X線回折のd値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することが好ましい。また白金担持メソポーラスシリカは、白金又は白金含有化合物を含有し、その含有量は、0.1〜5質量%であることが好ましい。白金又は白金化合物は、メソポーラスシリカの細孔中に担持されている。
本発明の抗ウイルス剤の有効成分である、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカは、0.01〜200μmの粒径を有する粉末、或いは、賦形剤を添加して成形して得られるペレット状の形態を有することが好ましい。

0029

本発明の抗ウイルス剤は抗菌性も併せ持っており、これを殺菌や細菌増加抑制を目的とする抗菌・抗ウイルス剤として使用する場合は、平均粒子径が10μm以下の微小粒子のものを用いて、水やアルコールに分散させて用時振盪混合して使用する形態の容器充填した溶液とするか、或いはタンパク質やその他コロイド分散溶液、又は増粘多糖類などの粘性物質を添加した粘性溶液とすることで白金担持メソポーラスシリカの沈降を抑制し、手指の抗菌・抗ウイルス除菌液として使用することができる。手指の除菌剤とする場合は、溶液中に白金担持メソポーラスシリカを0.01〜10質量%含有させることが好ましい。

0030

多糖類などの賦形剤を添加して、打錠成形するか或いは造粒した後打錠成形したメソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカのペレットは、空気清浄機などの空気濾過槽の抗菌・抗ウイルス剤として用いることもできる。加湿器用の抗菌・抗ウイルス剤として用いることもできる。
また平均粒子径を2μm以下の微粉末とすると、化粧水化粧用乳液など、粘性を有する溶液においては、沈降せずに分散するため、これらの化粧水や乳液、或いはクリームに添加して抗ウイルス用途の化粧料として使用することができる。洗口液などの抗ウイルス用途の口腔ケア化粧料としてもよい。また化粧石鹸練りこみ抗菌・抗ウイルス作用を有する石鹸としたり、粉末洗剤ビルダーの一部とともに混合するかあるいは液体洗剤に混合して、洗浄後の衣類に抗ウイルス作用を付与したりすることもできる。さらに化粧水や乳液、洗口液等の抗ウイルス用途の化粧料として使用する場合は、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカを0.01〜10質量%含有させることが好ましい。
メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカを配合したトローチなどの打錠菓子としてもよい。

0031

また、水分散溶液などに適宜バインダー成分を添加し、この溶液に布、紙、木材、樹脂セラミックなどを浸漬するか、或いは本発明の抗ウイルス剤分散溶液噴霧して、乾燥させることで抗菌・抗ウイルス性を有するメソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカが付着した布、紙、木材、樹脂、セラミックを得ることができる。この場合に抗ウイルス性を付与するためには、それぞれの素材表面積当たり、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカを0.01〜5.0g/m2付着させることが必要である。また抗菌・抗ウイルス性付与方法としては、布、紙、樹脂、セラミック等を作成する工程で、メソポーラスシリカ及び/又は白金担持メソポーラスシリカを練り込んでも良い。

0032

以下に抗ウイルス作用を確認した試験例を示し、本発明をより具体的に説明する。
<抗ウイルス試験例>
1.試験試料
(1)メソポーラスシリカ及び白金担持メソポーラスシリカ粉末
試験で使用する試料は、市販のメソポーラスシリカ粉末及びメソポーラスシリカに白金を担持した粉末を用いた。
本発明品1:メソポーラスシリカ:太陽化学株式会社製 メソポーラスシリカ TMPS−4R(以下「TMPS−4R」)
本発明品2:白金担持メソポーラスシリカ:太陽化学株式会社製 TMPS−Pt(以下「TMPS−Pt」)白金10mg/g含有
なお、メソポーラスシリカTMPS−4Rは、窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で3.87nmにピークトップを有し、929m2/gの比表面積を有し、細孔容積が0.911cm3/gであり、外表面積は56.6m2/gであった。
白金を担持したメソポーラスシリカTMPS−Ptは、窒素吸着測定においてBJH法による細孔分布で3.45nmにピークトップを有し、678m2/gの比表面積を有し、細孔容積が0.593cm3/gであり、外表面積は53.2m2/gであった。
そして、いずれもX線回折の回折強度において、d値が2.0nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有し、d値が1.0nmより小さい位置にピークはなかった。そしてメソポーラス構造は規則性であり、ヘキサゴナル状に規則的に配列していた。

0033

(2)比較対照
比較試料1:粉末状多孔質シリカ:豊田化工株式会社製トヨシリカゲルA形シロ(以下「A形シリカ」)
比較試料2:白金ナノコロイドアプト株式会社製 C−Pt−Cos(以下「C−Pt−Cos」白金0.2mg/g含有
なお「A形シリカ」は規則的なメソポーラス構造を有しない多孔性シリカ、「C−Pt−Cos」はメソポーラス構造を有しないが、抗ウイルス作用が確認されている物質である。

0034

(3)試験試料の調製
各試験試料は、2倍段階希釈系列を計10濃度(非添加群を除く)調製する。希釈には感染維持培地ビタミン含有無血清MEM培地)を使用し、希釈用の96−well plateを使用して実施する。試験最高濃度は、TMPS−4R:10質量%、TMPS−Pt:10質量%、A形シリカ:10質量%、C−Pt−Cos:100%(原液)とする。

0035

(4)抗ウイルス試験−1
1)試験用ウイルス
試験用ウイルスとしてヒトインフルエンザウイルスA型H1N1型(A/WSN/33,H1N1)を使用した。
2)試験用細胞
イヌ腎臓由来細胞MDCK細胞(Madin-Darby canine kidney cell)を用いた。
3)試験方法
MDCK細胞を10%血清含有MEM(MEM−10%FBS)で3.0×105cells/mLに調製し、100μL/wellで96−well plateへ播種した。なお、プレート左端1列目(計8wells)には細胞を播種せず、解析時の補正用ブランク群とした。
次いで37℃−5%CO2下で24時間培養後、培養液を除去し、100μL/wellの無血清MEMで各wellの細胞単層を1回洗浄した。
ウイルス接種量は、予め、試験に用いるウイルスのMDCK細胞に対するTCID50(Median tissue cultureinfectious dose, 50%感染量)を測定しておき、これに基づいて、ウイルス接種量を決定した。
細胞洗浄後、調製した試験液100μL/well添加し、続けて、抗ウイルス活性評価群には感染維持培地で250TCID50/mL、ないしは、1,000TCID50/mLに調製したインフルエンザウイルス溶液を100μL/wellで添加した。
一方、細胞毒性評価群には感染維持培地を100μL/wellで添加した。試験試料並びにウイルス添加後の96−well plateは、室温下で30秒間撹拌し、37℃−5%CO2下で3日間(72hrs)培養した。なお、試験はN=2(duplicate)で実施した。

0036

(5)結果
試験試料の希釈系列からIC50(%)を求めた。
結果を下記の表1に示す。

0037

0038

表1に示すように、TMPS−4R及びTMPS−Ptは低濃度でヒトインフルエンザウイルスに対して抗ウイルス作用を示した。この抗ウイルス作用は、公知の粉末状多孔質シリカや白金ナノコロイドよりも強いことが明らかとなった。

0039

(6)抗ウイルス試験—2
1)試験用ウイルス
試験用ウイルスとしてヒトインフルエンザウイルスA型 H1N1 A/PR/834ATCCVR−1469を使用した。

0040

2)試験用細胞
イヌ腎臓由来細胞株MDCK細胞(Madin-Darby canine kidney cell)ATCCCCL−34を用いた。

0041

3)試験試料
・本発明品1(メソポーラスシリカ:製品名 TMPS−4R、メーカー:太陽化学株式会社)比表面積:929m2/g、細孔直径:3.87nm、細孔容積:0.911cm3/g、外表面積:56.6 m2/g
・本発明品2(白金担持メソポーラスシリカ:製品名:TMPS−Pt、メーカー:太陽化学株式会社)比表面積:678m2/g、細孔直径:3.45nm、細孔容積:0.593cm3/g、外表面積:53.2m2/g、白金10mg/g含有

0042

4)試験方法
試験試料を400mg量し、5mLチューブに加えた。別途準備したインフルエンザウイルス(1−5×106pfu/mL、滅菌水溶液)0.4mLを、上記5mLチューブに加え、撹拌を行い、15分間不活化処理を行った。不活化処理後、SCDLP培地を3.6mL添加し、撹拌抽出後、4000rpm、3分間遠心分離した。遠心分離後の上清を、SCDLP培地を用いて10倍段階希釈系を作成した。この段階希釈液をMDCK細胞とともに37℃1時間インキュベートした。その後、オキサイドアガー溶液(0.8%寒天、0.06%ダルベッコ改変イーグル培地)1mLを細胞上に重層し、37℃のインキュベータ中で、2−3日間静置した。その後、5%グルタルアルデヒド溶液で固定し、メチレンブルー染色によってプラーク数カウントし、インフルエンザウイルス感染力価を測定した。

0043

(7)結果
試験試料の希釈系列から、感染力価を求めた。また感染力減少値を計算し、下記
表2に示す。

0044

実施例

0045

表2に示すように、メソポーラスシリカ、白金担持メソポーラスシリカはヒトインフルエンザウイルスの感染を抑制した。

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