図面 (/)

技術 スイングアームピボット構造

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 針生淳程毓梁佐藤辰
出願日 2018年2月28日 (1年11ヶ月経過) 出願番号 2018-035855
公開日 2019年9月12日 (5ヶ月経過) 公開番号 2019-151145
状態 未査定
技術分野 車軸懸架装置及びサイドカー
主要キーワード ピボット部分 防風スクリーン 一体シャフト 円筒カラー 分割シャフト ニードルローラベアリング ベルトドライブ シャフトドライブ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

短尺ボルトを用いてスイングアーム支持剛性を高めることができるスイングアームピボット構造を提供する。

解決手段

車体フレーム(4)と、後輪(WR)を回転可能に軸支するスイングアーム(23)と、車体フレーム(4)の後部でスイングアーム(23)を揺動自在に軸支する左右一対ピボットプレート(20)とを有する鞍乗型車両(1)に適用される。スイングアーム(23)の前端部(23a)に車幅方向に指向する貫通孔(23c)が形成され、貫通孔(23c)に挿入されるディスタンスカラー(60)を備える。ピボットプレート(20)の車幅方向外側から挿入される一対のボルト(19)が、ディスタンスカラー(60)の両端部にそれぞれ締結されることで、スイングアーム(23)をピボットプレート(20)に軸支する。

概要

背景

従来から、鞍乗型車両後輪を回転自在に軸支するスイングアームを、車体フレーム後端部で揺動自在に軸支するためのスイングアームピボット構造が知られている。

特許文献1には、エンジン駆動力ドライブシャフトによって後輪に伝達するシャフトドライブ駆動方式自動二輪車において、車幅方向外側から螺合される一対のボルトを用いて車体フレームにスイングアームを支持する構成が開示されている。

概要

短尺のボルトを用いてスイングアームの支持剛性を高めることができるスイングアームピボット構造を提供する。車体フレーム(4)と、後輪(WR)を回転可能に軸支するスイングアーム(23)と、車体フレーム(4)の後部でスイングアーム(23)を揺動自在に軸支する左右一対ピボットプレート(20)とを有する鞍乗型車両(1)に適用される。スイングアーム(23)の前端部(23a)に車幅方向に指向する貫通孔(23c)が形成され、貫通孔(23c)に挿入されるディスタンスカラー(60)を備える。ピボットプレート(20)の車幅方向外側から挿入される一対のボルト(19)が、ディスタンスカラー(60)の両端部にそれぞれ締結されることで、スイングアーム(23)をピボットプレート(20)に軸支する。

目的

本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、短尺のボルトを用いてスイングアームの支持剛性を高めることができるスイングアームピボット構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

車体フレーム(4)と、後輪(WR)を回転可能に軸支するスイングアーム(23)と、前記車体フレーム(4)の後部で前記スイングアーム(23)を揺動自在に軸支する左右一対ピボットプレート(20)とを有する鞍乗型車両(1)に適用されるスイングアームピボット構造において、前記スイングアーム(23)の前端部(23a)に車幅方向に指向する貫通孔(23c)が形成されており、前記貫通孔(23c)に挿入されるディスタンスカラー(60)を備え、前記ピボットプレート(20)の車幅方向外側から挿入される一対のボルト(19)が、前記ディスタンスカラー(60)の両端部にそれぞれ締結されることによって、前記スイングアーム(23)が前記ピボットプレート(20)に軸支されることを特徴とするスイングアームピボット構造。

請求項2

前記ディスタンスカラー(60)の両端部の内周面に、前記ボルト(19)が螺合される雌ねじ部(63)が設けられており、前記ディスタンスカラー(60)の中央部に、前記両端部の雌ねじ部(63)に連なる中空部(61,62)が形成されており、前記中空部(61,62)の軸方向寸法(T1)が、前記両端部の雌ねじ部(63)の軸方向寸法(T2)を足し合わせた寸法より大きいことを特徴とする請求項1に記載のスイングアームピボット構造。

請求項3

前記後輪(WR)の車幅方向左側に、エンジン(E)の駆動力を伝達するドライブチェーン(22)が巻きかけられるドリブンスプロケット(26)が配設されており、前記雌ねじ部(63)に前記ボルト(19)が螺合される深さ寸法は、車幅方向右側の深さ寸法(T3)より車幅方向左側の深さ寸法(T4)の方が長いことを特徴とする請求項2に記載のスイングアームピボット構造。

請求項4

前記一対のボルト(19)が互いに共通部品であり、前記ディスタンスカラー(60)の両端部が対称形状とされており、前記ディスタンスカラー(60)の車幅方向右側の端部に当接する軸受(82)を設けることにより、前記雌ねじ部(63)に前記ボルト(36)が螺合される深さ寸法(T3,T4)を左右で異ならせることを特徴とする請求項3に記載のスイングアームピボット構造。

請求項5

前記中空部(61,62)が、前記ディスタンスカラー(60)の中央に位置する多角形状の係合部(61)と、該係合部(61)の両端に位置する円形断面の大径部(62)とからなることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のスイングアームピボット構造。

技術分野

0001

本発明は、スイングアームピボット構造係り、特に、鞍乗型車両車体フレームスイングアーム揺動可能に軸支するためのスイングアームピボット構造に関する。

背景技術

0002

従来から、鞍乗型車両の後輪を回転自在に軸支するスイングアームを、車体フレームの後端部で揺動自在に軸支するためのスイングアームピボット構造が知られている。

0003

特許文献1には、エンジン駆動力ドライブシャフトによって後輪に伝達するシャフトドライブ駆動方式自動二輪車において、車幅方向外側から螺合される一対のボルトを用いて車体フレームにスイングアームを支持する構成が開示されている。

先行技術

0004

特開2017−65401号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ここで、スイングアームを車体フレームに軸支する際には、スイングアームを車幅方向に貫通する長尺貫通ボルトが用いられるのが通常である。特許文献1のスイングアームピボット構造は、スイングアーム内に収められるドライブシャフトとの干渉を避けるために短尺のボルトを用いるものであり、このような干渉が生じないチェーンドライブベルトドライブ駆動方式の車両において、スイングアームの支持剛性を高めるために短尺のボルトを適用することは検討されていなかった。

0006

本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、短尺のボルトを用いてスイングアームの支持剛性を高めることができるスイングアームピボット構造を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

前記目的を達成するために、本発明は、車体フレーム(4)と、後輪(WR)を回転可能に軸支するスイングアーム(23)と、前記車体フレーム(4)の後部で前記スイングアーム(23)を揺動自在に軸支する左右一対ピボットプレート(20)とを有する鞍乗型車両(1)に適用されるスイングアームピボット構造において、前記スイングアーム(23)の前端部(23a)に車幅方向に指向する貫通孔(23c)が形成されており、前記貫通孔(23c)に挿入されるディスタンスカラー(60)を備え、前記ピボットプレート(20)の車幅方向外側から挿入される一対のボルト(19)が、前記ディスタンスカラー(60)の両端部にそれぞれ締結されることによって、前記スイングアーム(23)が前記ピボットプレート(20)に軸支される点に第1の特徴がある。

0008

また、前記ディスタンスカラー(60)の両端部の内周面に、前記ボルト(19)が螺合される雌ねじ部(63)が設けられており、前記ディスタンスカラー(60)の中央部に、前記両端部の雌ねじ部(63)に連なる中空部(61,62)が形成されており、前記中空部(61,62)の軸方向寸法(T1)が、前記両端部の雌ねじ部(63)の軸方向寸法(T2)を足し合わせた寸法より大きい点に第2の特徴がある。

0009

また、前記後輪(WR)の車幅方向左側に、エンジン(E)の駆動力を伝達するドライブチェーン(22)が巻きかけられるドリブンスプロケット(26)が配設されており、前記雌ねじ部(63)に前記ボルト(19)が螺合される深さ寸法は、車幅方向右側の深さ寸法(T3)より車幅方向左側の深さ寸法(T4)の方が長い点に第3の特徴がある。

0010

また、前記一対のボルト(19)が互いに共通部品であり、前記ディスタンスカラー(60)の両端部が対称形状とされており、前記ディスタンスカラー(60)の車幅方向右側の端部に当接する軸受(82)を設けることにより、前記雌ねじ部(63)に前記ボルト(36)が螺合される深さ寸法(T3,T4)を左右で異ならせる点に第4の特徴がある。

0011

さらに、前記中空部(61,62)が、前記ディスタンスカラー(60)の中央に位置する多角形状の係合部(61)と、該係合部(61)の両端に位置する円形断面の大径部(62)とからなる点に第5の特徴がある。

発明の効果

0012

第1の特徴によれば、車体フレーム(4)と、後輪(WR)を回転可能に軸支するスイングアーム(23)と、前記車体フレーム(4)の後部で前記スイングアーム(23)を揺動自在に軸支する左右一対のピボットプレート(20)とを有する鞍乗型車両(1)に適用されるスイングアームピボット構造において、前記スイングアーム(23)の前端部(23a)に車幅方向に指向する貫通孔(23c)が形成されており、前記貫通孔(23c)に挿入されるディスタンスカラー(60)を備え、前記ピボットプレート(20)の車幅方向外側から挿入される一対のボルト(19)が、前記ディスタンスカラー(60)の両端部にそれぞれ締結されることによって、前記スイングアーム(23)が前記ピボットプレート(20)に軸支されるので、一対のボルトを締め付けてディスタンスカラーに引張荷重がかかることで、長尺の貫通ボルトを用いる場合に比して、スイングアームピボットの支持剛性を高めることが可能となる。

0013

第2の特徴によれば、前記ディスタンスカラー(60)の両端部の内周面に、前記ボルト(19)が螺合される雌ねじ部(63)が設けられており、前記ディスタンスカラー(60)の中央部に、前記両端部の雌ねじ部(63)に連なる中空部(61,62)が形成されており、前記中空部(61,62)の軸方向寸法(T1)が、前記両端部の雌ねじ部(63)の軸方向寸法(T2)を足し合わせた寸法より大きいので、雌ねじ部が短いことでボルトの締結作業が容易となる。また、中空部が長いことでディスタンスカラーの軽量化を図ることができる。

0014

第3の特徴によれば、前記後輪(WR)の車幅方向左側に、エンジン(E)の駆動力を伝達するドライブチェーン(22)が巻きかけられるドリブンスプロケット(26)が配設されており、前記雌ねじ部(63)に前記ボルト(19)が螺合される深さ寸法は、車幅方向右側の深さ寸法(T3)より車幅方向左側の深さ寸法(T4)の方が長いので、ドライブチェーンによる車体前方側への引張荷重がかかる車幅方向左側の支持剛性を高めて、支持剛性の最適化を図ることができる。

0015

第4の特徴によれば、前記一対のボルト(19)が互いに共通部品であり、前記ディスタンスカラー(60)の両端部が対称形状とされており、前記ディスタンスカラー(60)の車幅方向右側の端部に当接する軸受(82)を設けることにより、前記雌ねじ部(63)に前記ボルト(36)が螺合される深さ寸法(T3,T4)を左右で異ならせるので、ボルトの共通化およびディスタンスカラーの対称形状によって誤組を防止しながら、車幅方向左右の支持剛性を異ならせることが可能となる。

0016

第5の特徴によれば、前記中空部(61,62)が、前記ディスタンスカラー(60)の中央に位置する多角形状の係合部(61)と、該係合部(61)の両端に位置する円形断面の大径部(62)とからなるので、大径部によってディスタンスカラーを軽量化しながら、一方側のボルトをディスタンスカラーに螺合させる際に、多角形状の先端部を有する棒状の工具を用いてディスタンスカラーの回転を規制することができる。これにより、ボルトの締結作業を容易かつ迅速に行うことが可能となる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態に係るスイングアームピボット構造を適用した自動二輪車の左側面図である。
自動二輪車の右側面図である。
自動二輪車の正面図である。
車体フレームの斜視図である。
車体フレームの後部とスイングアームとの関係を示す斜視図である。
ボルトの軸心を通る平面で切断したスイングアームの断面図である。
図6のVII−VII線断面図である。
ディスタンスカラーの回り止めを行う工具の使用状態を示す斜視図である。

実施例

0018

以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスイングアームピボット構造を適用した自動二輪車1の左側面図である。また、図2は同右側面図であり、図3は同正面図である。鞍乗型車両としての自動二輪車1の車体フレーム4は、ヘッドパイプ9から車体後方延出する左右一対のメインフレーム5を有する。ヘッドパイプ9に揺動自在に軸支される前輪WFの操舵系は、車軸17によって前輪WFを軸支する左右一対のフロントフォーク15と、ヘッドパイプ9の上下でフロントフォーク15をクランプするトップブリッジ8およびボトムブリッジ11と、トップブリッジ8およびボトムブリッジ11を互いに連結してヘッドパイプ9に軸支されるステアリングステム(不図示)とからなる。前輪WFのホイール16には、左右一対のブレーキディスク33が固定されており、フロントフォーク15に固定されるフロントブレーキキャリパ34と共に前輪WF側の油圧ブレーキシステムが構成される。フロントフォーク15の上部には、操向ハンドル6が固定されている。

0019

メインフレーム5の後方下部には、スイングアーム23を揺動可能に軸支するピボット19を支持する左右一対のピボットプレート20が接続されている。メインフレーム5の下部には、4サイクルV型気筒のエンジンEが固定されている。エンジンEの燃焼ガスは、排気管を介して車幅方向右側のマフラ37に導かれる。エンジンEの駆動力は、スイングアーム23の後端に回転自在に軸支された後輪WRに伝達される。

0020

ヘッドパイプ9の前方には、防風スクリーン7を備えるフロントカウル10が配設されている。フロントカウル10の下方には、左右一対のサイドカウル28が連結されており、サイドカウル28の下端部には、エンジンEの下部を覆うアンダカウル21が連結されている。前輪WFの上部を覆うフロントフェンダ14は、フロントフォーク15に固定されている。メインフレーム5の上部には、燃料タンク31およびエアクリーナボックス3の上部を覆うタンクカバー2が取り付けられている。タンクカバー2に取り付けられるシート30の後方には、リヤカウル29が配設されている。後輪WRの上部を覆うリヤフェンダ27は、スイングアーム23の上部に固定されている。

0021

スイングアーム23の後端部には、車軸24によって後輪WRが回転自在に軸支されている。エンジンEの出力軸18から出力される駆動力は、ドライブチェーン(不図示)を介して後輪WRのホイール25に車幅方向左側に固定されたドリブンスプロケット26に伝達される。後輪WRのホイール25の車幅方向右側には、ブレーキディスク35が固定されており、スイングアーム23の下側に配設されるリヤブレーキキャリパ36と共に後輪WR側の油圧ブレーキシステムが構成される。スイングアーム23は、ピボット19の後方に配設されるリヤクッション32によって車体フレーム4に吊り下げられている。

0022

メインフレーム5の車幅方向外側には、エアクリーナボックス3の下部に外気を導くエアダクト13が左右一対で配設されている。エアダクト13は、フロントフォーク15の車幅方向外側を通ってヘッドパイプ9の前方で集合し、フロントカウル10の車幅方向中央に設けられた開口12に接続される。エンジンEの車体前方にはラジエータ39が配設されている。本実施形態に係る自動二輪車1の重心Gは、エアダクト13の後端近傍の車幅方向中央に位置する。

0023

図4は、車体フレーム4の斜視図である。また、図5は車体フレーム4の後部とスイングアーム23との関係を示す斜視図である。アルミ等の金属で形成される車体フレーム4は、ヘッドパイプ9の上方寄りの位置から後方下方に向かって延びる左右一対のメインフレーム5と、メインフレーム5の後端部に連結されるピボットプレート20と、ヘッドパイプ9の下方寄りの位置から後方下方に向かって延びる左右一対のハンガフレーム40とを有する。メインフレーム5から下方に延出するハンガフレーム40には、エアクリーナボックス3に外気を導入するエアダクト13(図1参照)が通る開口41が形成される。ハンガフレーム40の下端部には、エンジンEを支持するエンジンハンガ部42が設けられている。

0024

ピボットプレート20は、車体側面視で縦長の略長方形をなしており、その上下方向略中央の車体前方寄りの位置に、スイングアーム23を軸支するピボット19を支持する貫通孔45が形成されている。左右のピボットプレート20の間は、車幅方向に指向する上側クロスフレーム44および下側クロスフレーム47によって互いに連結されている。上側クロスフレーム44の車幅方向中央には、リヤクッション32の上端部を揺動自在に軸支するリヤクッション支持部46が形成されている。また、下側クロスフレーム47の車幅方向中央の下面には、リヤクッション32のリンク機構に接続されるリンクロッド(不図示)を揺動自在に軸支するリンクロッド支持部48が形成されている。

0025

スイングアーム23の前端部23aには、車幅方向に指向する貫通孔23cが形成されており、前端部23aの後方には、リヤクッション32が通る開口23bが形成されている。本発明に係るスイングアームピボット構造は、スイングアーム23の貫通孔23cに通すピボットを、長尺の一体シャフトではなく、車幅方向中央に位置するディスタンスカラー(図6参照)の両端部に短尺のボルト19を螺合させることで構成される分割シャフトによって構成する点に特徴がある。

0026

図6は、ボルト(ピボット)19の軸心を通る平面で切断したスイングアーム23の断面図である。スイングアーム23は、アルミの金属板を組み合わせた中空構造とされており、後輪WRを左右から挟む2本のアーム部23dの後端には、車軸24の支持部23eが固定されている。リヤクッション32を通す開口23bは、貫通孔23cが形成された前端部23aに近接配置されている。貫通孔23cの車幅方向中央にはディスタンスカラー60が挿入され、ディスタンスカラー60の両端部にボルト19を締結することで、ピボットプレート20に対してスイングアーム23が揺動可能に軸支される。

0027

図7は、図6のVII−VII線断面図である。また、図8はディスタンスカラー60の回り止めを行う工具100の使用状態を示す斜視図である。スイングアーム23の貫通孔23cの車幅方向中央には、左右対称形状のディスタンスカラー60が挿入される。チタンステンレス等の金属で形成されるボルト19は、六角形状の頭部50と、円筒状の軸部51と、雄ねじ部52とを有する中空構造とされる。また、チタンやステンレス等の金属で形成されるディスタンスカラー60の中央には、中空部を構成する多角形状の係合部61および該係合部61の両端に位置する円形断面の大径部62とが形成されている。そして、大径部62の車幅方向外側に、ボルト19の雄ねじ部52が螺合される雌ねじ部63が形成されており、さらに、雌ねじ部63の外側には、ねじが切られていない円筒部63aが設けられている。

0028

車幅方向右側のピボットプレート20に形成される貫通孔45には、ボルト19の軸心位置を定める鍔付きの第1円筒カラー65および第2円筒カラー66が、ピボットプレート20の内側および外側から対向するようにそれぞれ圧入されている。スイングアーム23の前端部23aの右側端部には、ボールベアリング82と、該ボールベアリング82に接してサークリップ83で位置決めされる右側ニードルローラベアリング81と、該右側ニードルローラベアリング81の軸支される鍔付きの第3円筒カラー64が挿入されている。貫通孔23cの開口を覆う形状とされる第3円筒カラー64の鍔部は、第1円筒カラー65の鍔部と当接する。また、第2円筒カラー66の鍔部は、貫通孔45の周囲に形成される凹部45aの座面に当接し、ボルト19の頭部50と第2円筒カラー66との間には、ワッシャ67が配設される。

0029

一方、車幅方向左側のピボットプレート20に形成される貫通孔45には、ボルト19の軸心位置を定める鍔付きの第4円筒カラー69および第5円筒カラー70が、ピボットプレート20の内側および外側から対向するようにそれぞれ圧入されている。スイングアーム23の前端部23aの左側端部には、サークリップ83で位置決めされる左側ニードルローラベアリング80と、該左側ニードルローラベアリング80の軸支される鍔付きの第6円筒カラー68が挿入されている。貫通孔23cの開口を覆う形状とされる第6円筒カラー68の鍔部は、第4円筒カラー69の鍔部と当接する。また、第5円筒カラー70の鍔部は、貫通孔45の周囲に形成される凹部45aの座面に当接し、ボルト19の頭部50と第5円筒カラー70との間には、ワッシャ71が配設される。

0030

図8を参照して、ピボット部分の組み立て時には、ディスタンスカラー60の回り止めを行う工具100を使用する。この図では、車幅方向左側から工具100を挿入し、その先端101をディスタンスカラー60の係合部61に係合させて回り止めをしながら、車幅方向右側のボルト19を締め付ける状態を示している。この工具100が係合する係合部61を設けることで、大径部62によってディスタンスカラー60を軽量化しながら、ボルト19の締結作業を容易かつ迅速に行うことが可能となる。なお、工具100の先端101および係合部61の断面形状は、四角形や六角形等の多角形とすることができる。

0031

このように、本願発明に係るスイングアームピボット構造によれば、ピボットプレート20の車幅方向左右から挿入される一対のボルト19が、ディスタンスカラー60の両端部にそれぞれ締結されることでスイングアーム23がピボットプレート20に軸支されるので、一対のボルト19を締め付けることでディスタンスカラー60に引張荷重がかかることとなり、長尺の貫通ボルトを用いる場合に比して、スイングアームピボットの支持剛性を高めることが可能となる。

0032

また、ディスタンスカラー60の係合部61と大径部62とからなる中空部の軸方向寸法T1は、両側の雌ねじ部63の軸方向寸法T2を足し合わせた寸法よりも長く設定されている。これにより、雌ねじ部63が短いことでボルト19の締結作業が容易となると共に、中空部が長いことでディスタンスカラー60の軽量化を図ることができる。

0033

また、ディスタンスカラー60の雌ねじ部63にボルト19の雄ねじ部52が螺合される深さ寸法は、ボールベアリング82の厚み分だけ、車幅方向右側の深さ寸法T3より車幅方向左側の深さ寸法T4の方が長くなっている。これは、後輪WRの車幅方向左側にエンジンEの駆動力を伝達するドライブチェーン22が巻きかけられるドリブンスプロケット26が配設されていることに対応し、ドライブチェーン22による車体前方側への引張荷重がかかる車幅方向左側の支持剛性を高めて、支持剛性の最適化を図るためである。さらに、左右のボルト19を共通部品とし、ディスタンスカラー60の両端部を対称形状とすることで部品の誤組を防止しながら、車幅方向右側にのみボールベアリング82を配設することで車幅方向左右の支持剛性を異ならせることを可能としている。

0034

なお、ピボットプレートや貫通孔の形状や構造、スイングアームの形状や構造、ディスタンスカラーやボルトの形状や寸法、雌ねじ部や中空部の形状や寸法、各種軸受およびカラーの形状や寸法等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。本発明に係るスイングアームピボット構造は、自動二輪車に限られず、スイングアームを有する3輪車等に適用することが可能である。

0035

1…自動二輪車(鞍乗型車両)、19…ボルト(ピボット)、20…ピボットプレート、22…ドライブチェーン、23…スイングアーム、23a…前端部、23c…貫通孔、24…車軸、25…ホイール、26…ドリブンスプロケット、23d…アーム部、45…貫通孔、60…ディスタンスカラー、61…係合部(中空部)、62…大径部(中空部)、63…雌ねじ部、82…ボールベアリング(軸受)、T1…中空部の軸方向寸法、T2…雌ねじ部の軸方向寸法、T3…車幅方向右側の螺合深さ寸法、T4…車幅方向左側の螺合深さ寸法、WR…後輪

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 本田技研工業株式会社の「 ブレーキキャリパの冷却構造」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】簡単な構造によって後輪のブレーキキャリパを効率よく冷却することができるブレーキキャリパの冷却構造を提供する。【解決手段】後輪(WR)に制動力を与えるリヤブレーキキャリパ(36)と、前記後輪(W... 詳細

  • 株式会社シマノの「 人力駆動車の制御装置、緩衝システム、および、人力駆動車」が 公開されました。( 2019/08/29)

    【課題】人力駆動車の車輪の回転状態に対して好適な制御を行える人力駆動車の制御装置、緩衝システム、および、人力駆動車を提供する。【解決手段】人力駆動車の制御装置は、人力駆動車の車輪の路面に対する駆動力に... 詳細

  • KYBモーターサイクルサスペンション株式会社の「 緩衝器」が 公開されました。( 2019/08/22)

    【課題】 リニアなばね特性を得られるとともに、カラーを軽量化できる緩衝器を提供する。【解決手段】 内側に液体が貯留されるインナーチューブに対して軸方向へ移動可能なシリンダの外周に装着されて懸架ばね... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ