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技術 発泡成形体の製造方法

出願人 マクセル株式会社
発明者 遊佐敦山本智史後藤英斗
出願日 2019年4月24日 (10ヶ月経過) 出願番号 2019-083256
公開日 2019年9月12日 (6ヶ月経過) 公開番号 2019-151115
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の特殊発泡成形、タイヤ成形 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 参考態様 半割り形状 ソリッド成形 バッファー容器 減圧ゾーン 窒素分離膜 調整容器 非強化ポリアミド
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

物理発泡剤の複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、更に物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量を単純な機構により安定化できる発泡成形体の製造方法を提供する。

解決手段

発泡成形体の製造方法であって、可塑化シリンダ可塑化ゾーンにおいて、熱可塑性樹脂可塑化溶融して溶融樹脂とするステップと、前記可塑化シリンダの飢餓ゾーンにおいて、前記溶融樹脂を飢餓状態とするステップと、前記飢餓ゾーンに前記可塑化シリンダの導入口を介して一定圧力の前記物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、前記飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させるステップと、前記溶融樹脂を発泡成形体に成形するステップとを含み、前記導入口は上記すべてのステップにおいて、常時開放されており、前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体が連続的に前記飢餓ゾーンに導入される。

概要

背景

近年、超臨界状態窒素二酸化炭素物理発泡剤として用いた射出発泡成形方法が研究及び実用化されている(特許文献1〜3)。これら特許文献1〜3によれば、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法は以下のように行われる。まず、物理発泡剤を密閉された可塑化シリンダに導入し、可塑化溶融した樹脂に接触分散させる。物理発泡剤が超臨界状態になる程度に可塑化シリンダ内を高圧に維持しつつ、物理発泡剤の分散した溶融樹脂を計量し、金型内射出充填する。溶融樹脂に相溶していた超臨界流体は、射出充填時急減圧されガス化し、溶融樹脂が固化することで気泡発泡セル)が成形体内部に形成される。これらの射出発泡成形方法では、物理発泡剤は樹脂内圧よりも少し高い圧力で計量され、計量後、可塑化シリンダ内に導入される。よって物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量は、物理発泡剤の導入量で決定される(導入量制御)。

また、特許文献4には、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法において、成形の途中で溶融樹脂中に含まれる物理発泡剤を一部分離し、可塑化シリンダ(混練装置)の外へ排気する方法が開示されている。特許文献4では、物理発泡剤を排気するベントが形成され、且つベントが形成された領域(減圧ゾーン)の圧力を一定に保持する機構を有する混練装置が開示されている。この方法によれば、物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量は、減圧ゾーンにおける背圧弁の圧力によって決定される(圧力制御)。したがって、上述した特許文献1〜3に開示されるように、物理発泡剤の可塑化シリンダへの注入量を正確に制御する必要はない。

特許文献5及び6にも、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法において、物理発泡剤を可塑化シリンダに圧力制御で導入する方法が開示されている。特許文献5及び6では、可塑化シリンダ内に溶融樹脂が未充満となる飢餓ゾーンを設け、飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入する。

特許文献5及び6に開示される製造装置は、従来の一般的な製造装置と同様に、物理発泡剤の導入口の内径が小さく、その導入口は、逆止弁等により間欠的に開放する構造である。従来の物理発泡剤を用いる製造装置がこのような構造である理由は、以下である。第1に、可塑化シリンダ内への物理発泡剤の導入の際、高温の溶融樹脂との接触により物理発泡剤の温度は急激に上昇し、物理発泡剤の導入量が不安定になる弊害が生じる。このため、従来の製造装置では、物理発泡剤の流路を細く絞り、物理発泡剤の流量を制御して導入量の安定化を図ろうとした。第2に、このような細い流路に溶融樹脂が逆流すると、直ちに流路が塞がれて機能しなくなる虞がある。このため、物理発泡剤の導入口は常時開放とするのではなく、逆止弁等を設けて、間欠的に開放する構造とした。

概要

物理発泡剤の複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、更に物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量を単純な機構により安定化できる発泡成形体の製造方法を提供する。 発泡成形体の製造方法であって、可塑化シリンダの可塑化ゾーンにおいて、熱可塑性樹脂を可塑化溶融して溶融樹脂とするステップと、前記可塑化シリンダの飢餓ゾーンにおいて、前記溶融樹脂を飢餓状態とするステップと、前記飢餓ゾーンに前記可塑化シリンダの導入口を介して一定圧力の前記物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、前記飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させるステップと、前記溶融樹脂を発泡成形体に成形するステップとを含み、前記導入口は上記すべてのステップにおいて、常時開放されており、前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体が連続的に前記飢餓ゾーンに導入される。

目的

本発明は、上記課題を解決するものであり、物理発泡剤の複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、更に物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)を単純な機構により安定化できる発泡成形体の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

発泡成形体の製造方法であって、熱可塑性樹脂可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーンと、前記溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダを用い、前記製造方法は、前記可塑化ゾーンにおいて、前記熱可塑性樹脂を可塑化溶融して前記溶融樹脂とするステップと、前記飢餓ゾーンにおいて、前記溶融樹脂を飢餓状態とするステップと、前記飢餓ゾーンに前記導入口を介して一定圧力の前記物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、前記飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させるステップと、前記物理発泡剤を含む加圧流体を接触させた前記溶融樹脂を発泡成形体に成形するステップとを含み、前記導入口は上記すべてのステップにおいて、常時開放されており、前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体が連続的に前記飢餓ゾーンに導入されることを特徴とする製造方法。

請求項2

前記飢餓ゾーンに前記導入口を介して前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体が導入されることにより、前記飢餓ゾーンが前記一定圧力に保持されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、発泡成形体の製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、超臨界状態窒素二酸化炭素物理発泡剤として用いた射出発泡成形方法が研究及び実用化されている(特許文献1〜3)。これら特許文献1〜3によれば、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法は以下のように行われる。まず、物理発泡剤を密閉された可塑化シリンダに導入し、可塑化溶融した樹脂に接触分散させる。物理発泡剤が超臨界状態になる程度に可塑化シリンダ内を高圧に維持しつつ、物理発泡剤の分散した溶融樹脂を計量し、金型内射出充填する。溶融樹脂に相溶していた超臨界流体は、射出充填時急減圧されガス化し、溶融樹脂が固化することで気泡発泡セル)が成形体内部に形成される。これらの射出発泡成形方法では、物理発泡剤は樹脂内圧よりも少し高い圧力で計量され、計量後、可塑化シリンダ内に導入される。よって物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量は、物理発泡剤の導入量で決定される(導入量制御)。

0003

また、特許文献4には、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法において、成形の途中で溶融樹脂中に含まれる物理発泡剤を一部分離し、可塑化シリンダ(混練装置)の外へ排気する方法が開示されている。特許文献4では、物理発泡剤を排気するベントが形成され、且つベントが形成された領域(減圧ゾーン)の圧力を一定に保持する機構を有する混練装置が開示されている。この方法によれば、物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量は、減圧ゾーンにおける背圧弁の圧力によって決定される(圧力制御)。したがって、上述した特許文献1〜3に開示されるように、物理発泡剤の可塑化シリンダへの注入量を正確に制御する必要はない。

0004

特許文献5及び6にも、物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法において、物理発泡剤を可塑化シリンダに圧力制御で導入する方法が開示されている。特許文献5及び6では、可塑化シリンダ内に溶融樹脂が未充満となる飢餓ゾーンを設け、飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入する。

0005

特許文献5及び6に開示される製造装置は、従来の一般的な製造装置と同様に、物理発泡剤の導入口の内径が小さく、その導入口は、逆止弁等により間欠的に開放する構造である。従来の物理発泡剤を用いる製造装置がこのような構造である理由は、以下である。第1に、可塑化シリンダ内への物理発泡剤の導入の際、高温の溶融樹脂との接触により物理発泡剤の温度は急激に上昇し、物理発泡剤の導入量が不安定になる弊害が生じる。このため、従来の製造装置では、物理発泡剤の流路を細く絞り、物理発泡剤の流量を制御して導入量の安定化を図ろうとした。第2に、このような細い流路に溶融樹脂が逆流すると、直ちに流路が塞がれて機能しなくなる虞がある。このため、物理発泡剤の導入口は常時開放とするのではなく、逆止弁等を設けて、間欠的に開放する構造とした。

先行技術

0006

特許第2625576号公報
特許第3788750号公報
特許第4144916号公報
特開2013−107402号公報
特開2001−341152号公報
特開2004−237522号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1〜3の物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法では、溶融樹脂中の物理発泡剤の濃度が高いと、溶融樹脂と物理発泡剤が相分離する虞がある。このため、物理発泡剤の濃度を飽和溶解度の1/5〜1/10程度に下げる必要があった。そして、このように溶融樹脂中の物理発泡剤の濃度を飽和溶解度に対して低い割合としながらも、金型への射出充填時に多くの発泡核を形成するために、可塑化シリンダへ導入する物理発泡剤を高圧力に設定し導入量を正確に計量する必要があった。これは、物理発泡剤の供給機構を複雑化し、装置のイニシャルコストを高める要因となっていた。

0008

一方、特許文献4の物理発泡剤を用いた射出発泡成形方法では、上述の混練装置の採用により、物理発泡剤の一部排気後に、溶融樹脂中の物理発泡剤濃度を飽和溶解度(飽和濃度)近くまで高めることが可能であり、比較的低い圧力の物理発泡剤を用いて多くの発泡核を形成できる。しかし、特許文献4の射出発泡成形方法は、減圧ゾーンの圧力を一定に保持するために、スクリュを逆回転することで減圧ゾーンを他のゾーンから遮断するシール機構を有する。そのため、スクリュが長くなる、スクリュを逆回転するため可塑化計量時間が長くなる等の課題を有していた。

0009

特許文献5及び6の射出発泡成形方法は、圧力制御により物理発泡剤を可塑化シリンダに導入するため、物理発泡剤の導入量を正確に計量する必要はない。また、特許文献4に開示されるようなシール機構を必ずしも設ける必要はない。しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献5及び6に開示されるように可塑化シリンダ内の飢餓ゾーンへの物理発泡剤の導入を間欠的に行った場合、飢餓ゾーンにおける圧力が変動し、この結果、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)を精密に制御できない虞がある。

0010

この主原因は、物理発泡剤を間欠的に可塑化シリンダに導入するため、物理発泡剤の導入量が不十分であるためと推測される。しかし、上述したように、導入される物理発泡剤と溶融樹脂との温度差の問題や、溶融樹脂逆流の問題が存在するため、特許文献5及び6に開示される構造の装置を用いて、物理発泡剤の導入量を増加させて安定化を図ることは困難であった。

0011

本発明は、上記課題を解決するものであり、物理発泡剤の複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、更に物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)を単純な機構により安定化できる発泡成形体の製造方法を提供する。

課題を解決するための手段

0012

本発明に従えば、発泡成形体の製造方法であって、熱可塑性樹脂が可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーンと、前記溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダを用い、前記製造方法は、前記可塑化ゾーンにおいて、前記熱可塑性樹脂を可塑化溶融して前記溶融樹脂とするステップと、前記飢餓ゾーンにおいて、前記溶融樹脂を飢餓状態とするステップと、前記飢餓ゾーンに前記導入口を介して一定圧力の前記物理発泡剤を含む加圧流体を導入し、前記飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体とを接触させるステップと、前記物理発泡剤を含む加圧流体を接触させた前記溶融樹脂を発泡成形体に成形するステップとを含み、前記導入口は上記すべてのステップにおいて、常時開放されており、前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体が連続的に前記飢餓ゾーンに導入されることを特徴とする製造方法が提供される。
前記飢餓ゾーンに前記導入口を介して前記一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体が導入されることにより、前記飢餓ゾーンが前記一定圧力に保持されてもよい。

0013

前記飢餓ゾーンにおいて、前記物理発泡剤を含む加圧流体で前記溶融樹脂を加圧してもよく、前記発泡成形体の製造中、常時、前記飢餓ゾーンを前記一定圧力に保持してもよく、前記溶融樹脂に接触した前記物理発泡剤は、前記溶融樹脂に浸透してもよい。また、前記一定圧力が、1MPa〜15MPaであってもよい。

0014

前記可塑化シリンダには、前記溶融樹脂の流動方向における上流側から、圧縮ゾーン及び前記飢餓ゾーンがこの順に隣接して設けられ、前記圧縮ゾーンに、前記溶融樹脂の流動抵抗を高める機構を設けることにより、前記圧縮ゾーンの前記溶融樹脂の圧力を高め、前記飢餓ゾーンにおいて前記溶融樹脂を飢餓状態としてもよい。前記導入口の内径が、前記可塑化シリンダの内径の20%〜100%であってもよく、前記導入口を常時、開放していてもよい。

0015

前記可塑化シリンダは、前記導入口に接続する導入速度調整容器を有し、前記製造方法は、前記物理発泡剤を含む加圧流体を前記導入速度調整容器に供給することを更に含み、前記導入速度調整容器から、前記飢餓ゾーンに一定圧力の物理発泡剤を含む加圧流体を導入してもよい。前記導入速度調整容器の容積が、5mL〜10Lであってもよい。また、前記製造方法は、更に、前記導入口から前記溶融樹脂が膨出することを検出することと、前記導入口から前記溶融樹脂が膨出することを検出したとき、前記可塑化シリンダの駆動を停止することを含んでもよい。

0016

本発明の参考態様に従えば、発泡成形体を製造する製造装置であって、熱可塑性樹脂が可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーンと、前記溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーンとを有し、前記飢餓ゾーンに物理発泡剤を導入するための導入口が形成された可塑化シリンダと、前記導入口を介して、前記可塑化シリンダに前記物理発泡剤を供給する物理発泡剤供給部とを有し、前記導入口が、常時、開放されている導入口であり、前記導入口を介して、前記発泡成形体の製造中、連続的に前記物理発泡剤供給部から前記飢餓ゾーンに一定圧力の前記物理発泡剤が導入されることを特徴とする製造装置が提供される。
また、前記飢餓ゾーンに前記導入口を介して前記一定圧力の物理発泡剤が導入されることにより、前記飢餓ゾーンが前記一定圧力に保持されてもよい。前記可塑化シリンダ内には、スクリュが回転自在に配設されており、前記可塑化シリンダ内において前記スクリュは一定位置において回転してもよい。

0017

参考態様において、前記導入口の内径が、前記可塑化シリンダの内径の20%〜100%であってもよい。また、前記一定圧力が、1MPa〜15MPaであってもよく、2MPa〜8MPaであってもよい。前記製造装置が射出成形装置であり、前記飢餓ゾーンの長さが、射出成形における計量ストロークの長さ以上であってもよい。

発明の効果

0018

本発明の発泡成形体の製造方法は、物理発泡剤の溶融樹脂への導入量、導入時間等を制御する必要が無い。よって、本発明の製造方法は、複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、装置コストを削減できる。更に、本発明の発泡成形体の製造方法は、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)を単純な機構により安定化できる。

図面の簡単な説明

0019

実施形態の発泡成形体の製造方法を示すフローチャートである。
実施形態で用いる発泡成形体の製造装置を示す概略図である。
実施例4で用いる発泡成形体の製造装置を示す概略図である。
実施形態で用いる導入速度調整容器の概略図である。

0020

図1に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の発泡成形体の製造方法について説明する。

0021

(1)発泡成形体の製造装置
まず、本実施形態で用いる発泡成形体を製造する製造装置について説明する。本実施形態では、図2に示す製造装置(射出成形装置)1000を用いて発泡成形体を製造する。製造装置1000は、主に、スクリュ20が内設された可塑化シリンダ210と、物理発泡剤を可塑化シリンダ210に供給する物理発泡剤供給機構であるボンベ100と、金型251が設けられた型締めユニット250と、可塑化シリンダ210及び型締めユニット250を動作制御するための制御装置(不図示)を備える。可塑化シリンダ210内において可塑化溶融された溶融樹脂は、図2における右手から左手に向かって流動する。したがって本実施形態の可塑化シリンダ210内部においては図2における右手を「上流」または「後方」、左手を「下流」または「前方」と定義する。

0022

可塑化シリンダは、熱可塑性樹脂が可塑化溶融されて溶融樹脂となる可塑化ゾーン21と、可塑化ゾーン21の下流側に、溶融樹脂が飢餓状態となる飢餓ゾーン23とを有する。「飢餓状態」とは、溶融樹脂が飢餓ゾーン23内に充満せずに未充満となる状態である。したがって、飢餓ゾーン23内には、溶融樹脂の占有部分以外の空間が存在する。また、飢餓ゾーン23に物理発泡剤を導入するための導入口202が形成されており、導入口202には、導入速度調整容器300が接続している。ボンベ100は、導入速度調整容器300を介して可塑化シリンダ210に物理発泡剤を供給する。

0023

尚、製造装置1000は、飢餓ゾーン23を1つしか有していないが、本実施形態に用いられる製造装置は、これに限定されない。例えば、溶融樹脂への物理発泡剤の浸透を促進するために、飢餓ゾーン23及びそこに形成される導入口202を複数有し、複数の導入口202から物理発泡剤を可塑化シリンダ210に導入する構造であってもよい。また、製造装置1000は射出成形装置であるが、本実施形態に用いられる製造装置は、これに限定されず、例えば、図3に示すような押出成形装置2000であってもよい。押出成形装置2000の詳細については、実施例4において後述する。

0024

(2)発泡成形体の製造方法
まず、可塑化シリンダ210の可塑化ゾーン21において、熱可塑性樹脂を可塑化溶融して溶融樹脂とする(図1のステップS1)。熱可塑性樹脂としては、目的とする成形体の種類に応じて種々の樹脂を使用できる。具体的には、例えば、ポリプロピレンポリメチルメタクリレートポリアミドポリカーボネートアモルファスポリオレフィンポリエーテルイミドポリエチレンテレフタレートポリエーテルエーテルケトンABS樹脂アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合樹脂)、ポリフェニレンスルファイドポリアミドイミドポリ乳酸ポリカプロラクトンなどの熱可塑性樹脂、及びこれらの複合材料を用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いても、二種類以上を混合して用いてもよい。また、これらの熱可塑性樹脂にガラス繊維タルクカーボン繊維などの各種無機フィラー混練したものを用いることもできる。熱可塑性樹脂には、発泡核剤として機能する無機フィラーや溶融張力を高める添加剤を混合することが好ましい。これらを混合することで、発泡セルを微細化できる。本実施形態の熱可塑性は、必要に応じてその他の汎用の各種添加剤を含んでもよい。

0025

本実施形態では、図2に示すスクリュ20が内設された可塑化シリンダ210内で熱可塑性樹脂の可塑化溶融を行う。可塑化シリンダ210の外壁面にはバンドヒータ(図示せず)が配設されており、これにより可塑化シリンダ210が加熱され、更にスクリュ20の回転による剪断発熱も加わり、熱可塑性樹脂が可塑化溶融される。

0026

次に、飢餓ゾーン23に一定圧力の物理発泡剤を導入し、飢餓ゾーン23を前記一定圧力に保持する(図1のステップS2)。

0027

物理発泡剤としては、加圧流体を用いる。本実施形態において「流体」とは、液体気体、超臨界流体のいずれかを意味する。また、物理発泡剤は、コストや環境負荷の観点から、二酸化炭素、窒素等が好ましい。本実施形態の物理発泡剤の圧力は比較的低圧であるため、例えば、窒素ボンベ二酸化炭素ボンベ空気ボンベ等の流体が貯蔵されたボンベから、減圧弁により一定圧力に減圧して取り出した流体を用いることができる。この場合、昇圧装置が不要となるので、製造装置全体のコストを低減できる。また、必要であれば所定の圧力まで昇圧した流体を物理発泡剤として用いてもよい。例えば、物理発泡剤として窒素を使用する場合、以下の方法で物理発泡剤を生成できる。まず、大気中の空気をコンプレッサー圧縮しながら窒素分離膜を通して窒素を精製する。次に、精製した窒素をブースターポンプシリンジポンプ等を用いて所定圧力まで昇圧し、物理発泡剤を生成する。

0028

飢餓ゾーン23に導入する物理発泡剤の圧力は一定であり、導入される物理発泡剤と同一の一定圧力に飢餓ゾーン23の圧力は保持される。この物発泡剤の圧力は、1MPa〜15MPaであることが好ましく、2MPa〜10MPaであることがより好ましく、2MPa〜8MPaであることが更により好ましい。溶融樹脂の種類により最適な圧力は異なるが、物理発泡剤の圧力を1MPa以上とすることで、発泡させるのに必要な量の物理発泡剤を溶融樹脂内に浸透させることができ、15MPa以下とすることで、装置負荷を低減できる。尚、溶融樹脂を加圧する物理発泡剤の圧力が「一定である」とは、所定圧力に対する圧力の変動幅が、好ましくは±10%以内、より好ましくは±5%以内であることを意味する。飢餓ゾーンの圧力は、例えば、可塑化シリンダ210の導入口202に対向する位置に設けられた圧力センサ(不図示)により測定される。

0029

本実施形態では、図2に示すように、ボンベ100から導入速度調整容器300を介し、導入口202から飢餓ゾーン23へ物理発泡剤を供給する。物理発泡剤は、減圧弁151を用いて所定の圧力に減圧した後、昇圧装置等を経ることなく、導入口202から飢餓ゾーン23で導入される。本実施形態では、可塑化シリンダ210に導入する物理発泡剤の導入量、導入時間等を制御しない。そのため、それらを制御する機構、例えば、逆止弁や電磁弁等を用いた駆動弁は不要であり、導入口202は、駆動弁を有さず、常に開放されている。本実施形態では、ボンベ100から供給される物理発泡剤により、減圧弁151から、導入速度調整容器300を経て、可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23まで、一定の物理発泡剤の圧力に保持される。

0030

物理発泡剤の導入口202は、従来の製造装置の物理発泡剤の導入口と比較して内径が大きい。このため、比較的低圧の物理発泡剤であっても、可塑化シリンダ210内に効率良く導入できる。また、溶融樹脂の一部が導入口202に接触して固化した場合であっても、内径が大きいため、完全に塞がることなく導入口として機能できる。一方、導入口202の内径が大き過ぎると、溶融樹脂の滞留が発生して成形不良の原因となり、また、導入口202に接続する導入速度調整容器300が大型化して装置全体のコストが上昇する。具体的には、導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径の20%〜100%であることが好ましく、30%〜80%であることがより好ましい。または、可塑化シリンダ210の内径に依存せず、導入口202の内径は、3mm〜100mmが好ましく、5mm〜50mmがより好ましい。

0031

導入口202に接続する導入速度調整容器300は、一定以上の容積を有することで、可塑化シリンダ210へ導入される物理発泡剤の流速を緩やかにし、導入速度調整容器300内に物理発泡剤が滞留できる時間を確保できる。加熱させた可塑化シリンダ210の近傍に滞留することで、物理発泡剤は加温され、物理発泡剤と溶融樹脂との温度差が小さくなり、物理発泡剤の溶融樹脂への溶解量(浸透量)を安定化できる。即ち、導入速度調整容器300は、バッファー容器として機能する。一方で、導入速度調整容器300は、その容積が大きすぎると、装置全体のコストが上昇する。導入速度調整容器300の容積は、飢餓ゾーン23に存在する溶融樹脂の量にも依存するが、5mL〜10Lであることが好ましく、10mL〜1Lがより好ましい。導入速度調整容器300の容積をこの範囲とすることで、コストを考慮しながら物理発泡剤が滞留できる時間を確保できる。

0032

また、後述するように物理発泡剤は溶融樹脂に接触して浸透することにより、可塑化シリンダ210内で消費される。飢餓ゾーン23の圧力を一定に保持するために、消費された分の物理発泡剤が導入速度調整容器300から飢餓ゾーン23へ導入される。導入速度調整容器300の容積が小さすぎると、物理発泡剤の置換頻度が高くなるため、物理発泡剤の温度が不安定となり、その結果、物理発泡剤の供給が不安定になる虞がある。したがって、導入速度調整容器300は、1〜10分間に可塑化シリンダにおいて消費される量の物理発泡剤が滞留できる容積を有することが好ましい。

0033

尚、導入速度調整容器300は、可塑化シリンダ210と別個体の容器であってもよいし、可塑化シリンダ210と一体に形成され、可塑化シリンダ210の一部を構成してもよい。また、本実施形態では、飢餓ゾーン23に物理発泡剤のみを導入するが、本発明の効果に影響を与えない程度に、物理発泡剤以外の他の加圧流体を同時に飢餓ゾーン23に導入してもよい。この場合、飢餓ゾーン23に導入される物理発泡剤を含む加圧流体は、上述の一定圧力を有する。

0034

次に、溶融樹脂を飢餓ゾーン23へ流動させ、飢餓ゾーン23において溶融樹脂を飢餓状態とする(図1のステップS3)。飢餓状態は、飢餓ゾーン23の上流から飢餓ゾーン23への溶融樹脂の送り量と、飢餓ゾーン23からその下流への溶融樹脂の送り量とのバランスで決定され、前者の方が少ないと飢餓状態となる。

0035

本実施形態では、以下に説明する方法により溶融樹脂を飢餓状態とする。本実施形態で用いる可塑化シリンダ210は、飢餓ゾーン23の上流に、飢餓ゾーン23に隣接して配置され、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まる圧縮ゾーン22を有する。圧縮ゾーン22には、上流側に位置する可塑化ゾーン21よりもスクリュ20の軸の直径を大きく(太く)し、スクリュフライトを段階的に浅くした大径部分20Aを設け、更に、飢餓ゾーン23との境にリング26を設ける。リング26は半割り構造であり、それら2分割してスクリュ20に被せて設置する。スクリュの軸の直径を大きくすると、可塑化シリンダ210の内壁とスクリュ20のクリアランス縮小し、下流に送る樹脂供給量を低減できるため、溶融樹脂の流動抵抗を高められる。また、スクリュ20にリング26を設けることによっても同様に溶融樹脂の流動抵抗を高められる。したがって、本実施形態において、大径部分20A及びリング26は、溶融樹脂の流動抵抗を高める機構である。

0036

大径部分20A及びリング26の存在により圧縮ゾーン22から飢餓ゾーン23に供給される樹脂流量が低下し、上流側の圧縮ゾーン22においては溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、下流側の飢餓ゾーン23においては、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となる。溶融樹脂の飢餓状態を促進するために、スクリュ20は、圧縮ゾーン22に位置する部分と比較して、即ちリング26の上流側の部分と比較して、飢餓ゾーン23に位置する部分、即ちリング26の下流側の部分の軸の直径が小さく(細く)、且つスクリュフライトが深い構造を有する。更に、スクリュ20は、圧縮ゾーン22に位置する部分と比較して、飢餓ゾーン23全体に亘って、そこに位置する部分の軸の直径が小さく(細く)、且つスクリュフライトが深い構造を有することが好ましい。更に、飢餓ゾーン23全体に亘って、スクリュ20の軸の直径及びスクリュフライトの深さは、略一定であることが好ましい。これにより、飢餓ゾーン23における圧力を略一定に保持し、溶融樹脂の飢餓状態を安定化できる。本実施形態においては、飢餓ゾーン23は、図2に示すように、スクリュ20において、リング26の下流であって、スクリュ20の軸の直径及びスクリュフライトの深さが一定である部分に形成される。

0037

圧縮ゾーン22に設けられる溶融樹脂の流動抵抗を高める機構は、圧縮ゾーン22から飢餓ゾーン23へ供給される樹脂流量を制限するために一時的に溶融樹脂が通過する流路面積を縮小させる機構であれば、特に制限されない。本実施形態では、スクリュの大径部分20A及びリング26の両方を用いたが、片方のみ用いてもよい。スクリュの大径部分20A、リング26以外の流動抵抗を高める機構としては、スクリュフライトが他の部分とは逆向きに設けられた構造、スクリュ上に設けられたラビリンス構造等が挙げられる。

0038

溶融樹脂の流動抵抗を高める機構は、スクリュとは別部材のリング等としてスクリュに設けてもよいし、スクリュの構造の一部としてスクリュと一体に設けてもよい。溶融樹脂の流動抵抗を高める機構は、スクリュとは別部材のリング等として設けると、リングを変更することにより溶融樹脂の流路であるクリアランス部の大きさを変更できるので、容易に溶融樹脂の流動抵抗の大きさを変更できるという利点がある。

0039

また、融樹脂の流動抵抗を高める機構以外に、飢餓ゾーン23から上流の圧縮ゾーン22へ溶融樹脂の逆流を防止する逆流防止機構(シール機構)を圧縮ゾーン22の飢餓ゾーン23との境界に設けることによっても、飢餓ゾーン23において溶融樹脂を飢餓状態にできる。例えば、物理発泡剤の圧力により上流側に移動可能なリング、鋼球等のシール機構が挙げられる。但し、逆流防止機構は駆動部を必要とするため、樹脂滞留の虞がある。このため、駆動部を有さない流動抵抗を高める機構の方が好ましい。

0040

本実施形態では、飢餓ゾーン23における溶融樹脂の飢餓状態を安定化させるために、可塑化シリンダ210へ供給する熱可塑性樹脂の供給量を制御してもよい。熱可塑性樹脂の供給量が多すぎると飢餓状態を維持することが困難となるからである。例えば、汎用のフィーダースクリュを用いて、熱可塑性樹脂の供給量を制御する。

0041

更に、本実施形態の製造方法は、導入口202から溶融樹脂が膨出することを検出することと、導入口202から溶融樹脂が膨出することを検出したとき、可塑化シリンダ210を含む製造装置1000の駆動を停止することを含んでもよい。飢餓ゾーン23は、スクリュ20のフライトが深く、堆積する樹脂量が少ないため、導入口202の内径が大きくとも、溶融樹脂が導入口202から膨出することは少ない。しかし、以下に述べる理由により、本実施形態の成形装置1000は、導入口202からの溶融樹脂の膨出することを検出する膨出検出機構を備えることが好ましい。飢餓ゾーン23において、溶融樹脂の飢餓状態を維持するためには、圧縮ゾーン22における樹脂の流動性(流れ易さ)と飢餓ゾーン23における流動性に一定以上の差がある必要がある。この流動性の差を得るために、圧縮ゾーン22に供給される溶融樹脂の量、流動抵抗となるリング26の外径計量条件等の最適化が必要である。一旦、安定な成形条件を見出せば安定した成形が行なえるが、最適な成形条件に到るまでは、導入口202から溶融樹脂が膨出する虞がある。したがって、特に発泡成形体を量産する場合には、量産前に、膨出検出機構を備えた成形機を用いて製造条件の最適化を行うことが好ましい。

0042

本実施形態では、導入速度調整容器300に加圧雰囲気においても樹脂の膨出を安定に機械的に検出できる膨出検出機構310を設ける。図4に示すように、導入速度調整容器300は、下部が導入口202に接続し、内部に物理発泡剤が滞留する空間38を有する円筒状の本体30と、本体30に接続して空間38密閉し、空間38に連通する貫通孔37が形成されている蓋31とを有する。空間38には、配管154によりボンベ100が接続し、配管154を介して物理発泡剤が供給される。物理発泡剤が滞留するため、空間38は常に加圧状態である。加圧状態の空間38を確実に密閉するため、蓋31はシール36を有する。導入速度調整容器300が備える膨出検出機構310は、空間38及び貫通孔37内に配置され、ベントから膨出する溶融樹脂が接触することにより、その位置が上方向に変位する検出ロッド32(移動部材)と、貫通孔37を塞ぐように蓋31の上に配置され、検出ロッド32の位置変位を非接触で高精度に検出する磁気センサ33(検出部)とを有する。磁気センサ33は、信号線34により成形装置1000の制御装置(不図示)に接続する。

0043

検出ロッド32は、上部が貫通孔37内に保持され、下部が貫通孔37から空間38内に延び、更に下端部32aは導入口202内に挿入される。また、検出ロッド32は、上端部に永久磁石35を有する。検出ロッド32は、周囲の部品干渉されずに無負荷で貫通孔37内に保持されているため、加圧雰囲気下においても容易に上方向(磁気センサ33に向かう方向)に移動できる。

0044

導入口202から溶融樹脂が膨出しようとした場合、溶融樹脂はロッド32の下端部32aに接触し、検出ロッド32を上方向に押し上げる。これに伴い永久磁石35の位置も上方向に変位する。磁気センサ33は、永久磁石35の僅かな位置変位を非接触で高精度に検出し、信号線34を介して製造装置1000の制御装置(不図示)に信号を送る。これにより制御装置は樹脂の膨出を検出する。そして、制御装置はエラー信号発信して、可塑化シリンダ210を含む製造装置1000の駆動を停止させる。これにより、導入速度調整容器300の空間38が溶融樹脂で満杯となり、蓋31を本体30から取り外せない等のトラブルを防げる。

0045

本実施形態において、溶融樹脂の流動方向における飢餓ゾーン23の長さは、溶融樹脂と物理発泡剤との接触面積や接触時間を確保するために長いほうが好ましいが、長すぎると成形サイクルスクリュ長さが長くなる弊害生じる。このため、飢餓ゾーンの長さは、可塑化シリンダ210の内径の2倍〜12倍が好ましく、4倍〜10倍がより好ましい。また、飢餓ゾーン23の長さは、射出成形における計量ストロークの全範囲を賄うことが好ましい。即ち、溶融樹脂の流動方向における飢餓ゾーン23の長さは、射出成形における計量ストロークの長さ以上であることが好ましい。溶融樹脂の可塑化計量及び射出に伴ってスクリュ20は前方及び後方に移動するが、飢餓ゾーン23の長さを計量ストロークの長さ以上とすることで、発泡成形体の製造中、常に、導入口202を飢餓ゾーン23内に配置する(形成する)ことができる。換言すれば、発泡成形体の製造中にスクリュ20が前方及び後方に動いても、飢餓ゾーン23以外のゾーンが、導入口202の位置に来ることはない。これにより、導入口202から導入される物理発泡剤は、発泡成形体の製造中、常に、飢餓ゾーン23に導入される。このように十分且つ適当な大きさ(長さ)を有する飢餓ゾーンを設け、そこに一定圧力の物理発泡剤を導入することで、飢餓ゾーン23を一定圧力により保持し易くなる。本実施形態においては、飢餓ゾーン23の長さは、図2に示すように、スクリュ20において、リング26の下流であり、スクリュ20の軸の直径及びスクリュフライトの深さが一定である部分の長さと略同一である。

0046

次に、飢餓ゾーン23を一定圧力に保持した状態で、飢餓ゾーン23において飢餓状態の溶融樹脂と一定圧力の前記物理発泡剤とを接触させる(図1のステップS4)。即ち、飢餓ゾーン23において、溶融樹脂を物理発泡剤により一定圧力で加圧する。飢餓ゾーン23は溶融樹脂が未充満(飢餓状態)であり物理発泡剤が存在できる空間があるため、物理発泡剤と溶融樹脂とを効率的に接触させることができる。溶融樹脂に接触した物理発泡剤は、溶融樹脂に浸透して消費される。物理発泡剤が消費されると、導入速度調整容器300中に滞留している物理発泡剤が飢餓ゾーン23に供給される。これにより、飢餓ゾーン23の圧力は一定圧力に保持され、溶融樹脂は一定圧力の物理発泡剤に接触し続ける。

0047

従来の物理発泡剤を用いた発泡成形では、可塑化シリンダに所定量の高圧の物理発泡剤を所定時間内に強制的に導入していた。したがって、物理発泡剤を高圧力に昇圧し、溶融樹脂への導入量、導入時間等を正確に制御する必要があり、物理発泡剤が溶融樹脂に接触するのは、短い導入時間のみであった。これに対して本実施形態では、可塑化シリンダ210に物理発泡剤を強制的に導入するのではなく、飢餓ゾーン23の圧力が一定となるように、一定圧力の物理発泡剤を連続的に可塑化シリンダ内に供給し、連続的に物理発泡剤を溶融樹脂に接触させる。これにより、温度及び圧力により決定される溶融樹脂への物理発泡剤の溶解量(浸透量)が、安定化する。また、本実施形態の物理発泡剤は、常に溶融樹脂に接触しているため、必要十分な量の物理発泡剤が溶融樹脂内に浸透できる。これにより、本実施形態で製造する発泡成形体は、従来の物理発泡剤を用いた成形方法と比較して低圧の物理発泡剤を用いているのにもかかわらず、発泡セルが微細である。

0048

また、本実施形態の製造方法は、物理発泡剤の導入量、導入時間等を制御する必要が無いため、逆止弁や電磁弁等の駆動弁、更にこれらを制御する制御機構が不要となり、装置コストを抑えられる。また、本実施形態で用いる物理発泡剤は従来の物理発泡剤よりも低圧であるため装置負荷も小さい。

0049

本実施形態では、発泡成形体の製造中、常に、飢餓ゾーン23を一定圧力に保持する。つまり、可塑化シリンダ内で消費された物理発泡剤を補うために、前記一定圧力の物理発泡剤を連続的に供給しながら、発泡成形体の製造方法の全ての工程が実施される。また、本実施形態では、例えば、連続で複数ショットの射出成形を行う場合、射出工程、成形体の冷却工程及び成形体の取出工程が行われている間も、次のショット分の溶融樹脂が可塑化シリンダ内で準備されており、次のショット分の溶融樹脂が物理発泡剤により一定圧力で加圧される。つまり、連続で行う複数ショットの射出成形では、可塑化シリンダ内に、溶融樹脂と一定圧力の物理発泡剤が常に存在して接触している状態、つまり、可塑化シリンダ内で溶融樹脂が物理発泡剤により一定圧力で常時、加圧された状態で、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む、射出成形の1サイクルが行われる。同様に、押出成形等の連続成形を行う場合にも、可塑化シリンダ内に、溶融樹脂と一定圧力の物理発泡剤が常に存在して接触している状態、つまり、可塑化シリンダ内で溶融樹脂が物理発泡剤により一定圧力で常時、加圧された状態で成形が行われる。

0050

次に、物理発泡剤を接触させた溶融樹脂を発泡成形体に成形する(図1のステップS5)。本実施形態で用いる可塑化シリンダ210は、飢餓ゾーン23の下流に、飢餓ゾーン23に隣接して配置され、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まる再圧縮ゾーン24を有する。まず、可塑化スクリュ20の回転により、飢餓ゾーン23の溶融樹脂を再圧縮ゾーン24に流動させる。物理発泡剤を含む溶融樹脂は、再圧縮ゾーン24において圧力調整され、可塑化スクリュ20の前方に押し出されて計量される。このとき、可塑化スクリュ20の前方に押し出された溶融樹脂の内圧は、可塑化スクリュ20の後方に接続する油圧モータ又は電動モータ(不図示)により、スクリュ背圧として制御される。本実施形態では、溶融樹脂から物理発泡剤を分離させずに均一相溶させ、樹脂密度を安定化させるため、可塑化スクリュ20の前方に押し出された溶融樹脂の内圧、即ち、スクリュ背圧は、一定に保持されている飢餓ゾーン23の圧力よりも1〜4MPa程度高く制御することが好ましい。尚、本実施形態では、スクリュ20前方の圧縮された樹脂が上流側に逆流しないように、スクリュ20の先端にチェックリング50が設けられる。これにより、計量時、飢餓ゾーン23の圧力は、スクリュ20前方の樹脂圧力に影響されない。

0051

発泡成形体の成形方法は、特に限定されず、例えば、射出発泡成形押出発泡成形発泡ブロー成形等により成形体を成形できる。本実施形態では、図2に示す可塑化シリンダ210から、金型251内のキャビティ253に、計量した溶融樹脂を射出充填して射出発泡成形を行う。射出発泡成形としては、金型キャビティ253内に、金型キャビティ容積の75%〜95%の充填容量の溶融樹脂を充填して、気泡が拡大しながら金型キャビティを充填するショートショット法を用いてもよいし、また、金型キャビティ容積100%の充填量の溶融樹脂を充填した後、キャビティ容積を拡大させて発泡させるコアバック法を用いてもよい。得られる発泡成形体は内部に発泡セルを有するため、熱可塑性樹脂の冷却時の収縮が抑制されてヒケソリが軽減され、低比重の成形体を得られる。

0052

以上説明した本実施形態の製造方法では、物理発泡剤の溶融樹脂への導入量、導入時間等を制御する必要がため、複雑な制御装置を省略又は簡略化でき、装置コストを削減できる。また、本実施形態の発泡成形体の製造方法は、飢餓ゾーン23を一定圧力に保持した状態で、飢餓ゾーン23において、飢餓状態の溶融樹脂と前記一定圧力の物理発泡剤とを接触させる。これにより、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)を単純な機構により安定化できる。

0053

以下、本発明について実施例及び比較例を用いて更に説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施例及び比較例に限定されるものではない。

0054

[実施例1]
本実施例では、熱可塑性樹脂としてミネラル強化ポリアミド6(PA6)を用い、物理発泡剤として窒素を利用して発泡成形体を製造した。

0055

(1)製造装置
本実施例では、上述した実施形態で用いた図2に示す製造装置1000を用いた。製造装置1000の詳細について説明する。上述のように、製造装置1000は射出成形装置であり、可塑化シリンダ210と、物理発泡剤を可塑化シリンダ210に供給する物理発泡剤供給機構であるボンベ100と、金型251が設けられた型締めユニット250と、可塑化シリンダ210及び型締めユニット250を動作制御するための制御装置(不図示)を備える。

0056

可塑化シリンダ210のノズル先端29には、エアシリンダの駆動により開閉するシャットオフバルブ28が設けられ、可塑化シリンダ210の内部を高圧に保持できる。ノズル先端29には金型251が密着し、金型251が形成するキャビティ253内にノズル先端29から溶融樹脂が射出充填される。可塑化シリンダ210の上部側面には、上流側から順に、熱可塑性樹脂を可塑化シリンダ210に供給するための樹脂供給口201及び物理発泡剤を可塑化シリンダ210内に導入するための導入口202が形成される。これらの樹脂供給口201及び導入口202にはそれぞれ、樹脂供給用ホッパ211、導入速度調整容器300が配設される。導入速度調整容器300には、ボンベ100が、バッファータンク153、減圧弁151及び圧力計152を介して、配管154により接続する。また、可塑化シリンダ210の導入口202に対向する位置には、圧力をモニターするセンサ(不図示)が設けられている。

0057

スクリュ20は、熱可塑性樹脂の可塑化溶融を促進し、溶融樹脂の計量及び射出を行うため、可塑化シリンダ210内において回転及び進退自在に配設されている。スクリュ20には、上述したように、溶融樹脂の流動抵抗を高める機構として、半割り形状のリング26及びスクリュ20の大径部分20Aが設けられている。

0058

可塑化シリンダ210では、樹脂供給口201から可塑化シリンダ210内に熱可塑性樹脂が供給され、熱可塑性樹脂がバンドヒータ(不図示)によって可塑化されて溶融樹脂となり、スクリュ20が正回転することにより下流に送られる。スクリュ20に設けられたリング26及び大径部分20Aの存在により、リング26の上流側では、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、リング26の下流側では、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となる。更に下流に送られた溶融樹脂は、射出前に可塑化シリンダ210の先端付近において再圧縮されて計量される。

0059

これにより、可塑化シリンダ210内では、上流側から順に、熱可塑性樹脂が可塑化溶融される可塑化ゾーン21、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まる圧縮ゾーン22、溶融樹脂が未充満となる飢餓ゾーン23、飢餓ゾーンにおいて減圧された溶融樹脂が再度圧縮される再圧縮ゾーン24が形成される。スクリュ20に設けられたリング26は、圧縮ゾーン22の飢餓ゾーン23との境界に位置する。また、物理発泡剤が導入される導入口202は、飢餓ゾーン23に設けられる。

0060

製造装置1000において、可塑化シリンダ210の内径は35mmであり、導入口202の内径は8mmであった。したがって、導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径の約23%であった。導入速度調整容器300の容積は、約80mLであった。また、本実施例では、キャビティ253の大きさが100mm×200mm×3mmである金型を用いた。

0061

(2)発泡成形体の製造
本実施例では、ボンベ100として、窒素が14.5MPaで充填された容積47Lの窒素ボンベを用いた。まず、減圧弁151の値を4MPaに設定し、ボンベ100を開放し、容積0.99Lのバッファー容器153、減圧弁151、圧力計152、更に導入速度調整容器300を介して、可塑化シリンダ210の導入口202から、飢餓ゾーン23へ4MPaの窒素を供給した。成形体の製造中、ボンベ100は常時、開放した状態とした。

0062

可塑化シリンダ210において、バンドヒータ(不図示)により、可塑化ゾーン21を220℃、圧縮ゾーン22を240℃、飢餓ゾーン23を220℃、再圧縮ゾーン24を240℃に調整した。そして、樹脂供給用ホッパ211から熱可塑性樹脂の樹脂ペレット東洋紡製グラマイドT777−02)を供給し、スクリュ20を正回転させた。これにより、可塑化ゾーン21において、熱可塑性樹脂を加熱、混練し、溶融樹脂とした。スクリュ20を背圧6MPa、回転数100rpmにて正回転することにより、溶融樹脂を可塑化ゾーン21から圧縮ゾーン22に流動させ、更に、飢餓ゾーン23に流動させた。

0063

溶融樹脂は、スクリュ大径部分20A及びリング26と、可塑化シリンダ210の内壁との隙間から飢餓ゾーン23へ流動するため、飢餓ゾーン23への溶融樹脂の供給量が制限された。これにより、リング26の上流側の圧縮ゾーン22においては溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、下流側の飢餓ゾーン23においては、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となった。飢餓ゾーン23では、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)であるため、溶融樹脂が存在しない空間に導入口202から導入された物理発泡剤(窒素)が存在し、その物理発泡剤により溶融樹脂は加圧された。

0064

更に、溶融樹脂は再圧縮ゾーン24に送られて再圧縮され、可塑化シリンダ210の先端部において1ショット分の溶融樹脂が計量された。その後、シャットオブバルブ28を開放して、キャビティ253内に、キャビティ253の容積の90%の充填率となる様に溶融樹脂を射出充填して平板形状の発泡成形体を成形した(ショートショット法)。成形後、発泡成形体が冷却するのを待って、金型内から発泡成形体を取り出した。冷却時間は、10秒とした。成形サイクルは18秒であり、ソリッド成形体(無発泡の成形体)の成形サイクルと同等の値であった。

0065

以上説明した成形体の射出成形を連続して100ショット行い、100個の発泡成形体を得た。100個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、飢餓ゾーン23の圧力は、常に4MPaで一定であった。また、飢餓ゾーン23へ供給される窒素の圧力を示す圧力計152の値も、発泡成形体の製造中、常時、4MPaであった。以上から、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、4MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び100個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。また、100個の発泡成形体の製造中、膨出検出機構310は溶融樹脂の膨出を検出せず、飢餓ゾーン23の状態が安定であったことが確認された。

0066

得られた100個の発泡成形体の重量ばらつき標準偏差(σ)を重量平均値(ave.)で割った値(σ/ave.(%))で評価した。その結果、(σ/ave.)=0.21%であった。同様の評価をソリッド成形体(無発泡の成形体)で行ったところ、(σ/ave.)=0.22%で、本実施例と同等の値であった。この結果から、本実施例の発泡成形体の重量安定性は、ソリッド成形体と同等であることがわかった。

0067

本実施例では、ソリッド成形体と比較して比重が約10%程度軽く、ソリが矯正された発泡成形体を連続的に安定して製造できた。比重低減率は、物理発泡剤の溶解量(浸透量)に影響を受けると考えられる。この結果から、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)が安定化していたことがわかった。また、分離したガスが成形体表面にて転写して表面性を悪化させるスワールマークは、僅かな発生にとどまっていた。更に、得られた発泡成形体断面の発泡セル状態を観察した。この結果、発泡セルの平均セル径は20μmと微細であることがわかった。

0068

[実施例2]
本実施例では、物理発泡剤として二酸化炭素用いた。したがって、物理発泡剤供給装置であるボンベ100として、圧力6MPa液体二酸化炭素ボンベを用いた。そして、減圧弁151の値を4.5MPaに設定した。それ以外は、実施例1と同様の方法により、連続して100個の発泡成形体を製造した。

0069

発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、飢餓ゾーン23の圧力は、常に4.5MPaで一定であった。また、飢餓ゾーン23へ供給される二酸化炭素の圧力を示す圧力計152の値も、発泡成形体の製造中、常時、4.5MPaであった。以上から、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、4.5MPaの二酸化炭素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び100個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、二酸化炭素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。また、100個の発泡成形体の製造中、膨出検出機構310は溶融樹脂の膨出を検出せず、飢餓ゾーン23の状態が安定であったことが確認された。

0070

得られた100個の発泡成形体の重量ばらつきを標準偏差(σ)を重量平均値(ave.)で割った値(σ/ave.(%))で評価した。その結果、(σ/ave.)=0.24%であった。同様の評価をソリッド成形体(無発泡の成形体)で行ったところ、実施例1の場合と同様に、(σ/ave.)=0.22%であり、本実施例と同等の値であった。この結果から、本実施例の発泡成形体の重量安定性は、ソリッド成形体と同等であることがわかった。

0071

本実施例では、ソリッド成形体と比較して、比重が約10%程度軽く、ソリが矯正された発泡成形体を連続的に安定して製造できた。この結果から、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)が安定化していたことがわかった。更に、得られた発泡成形体断面の発泡セル状態を観察した。この結果、発泡セルの平均セル径は80μmと実施例1と比較して大きかった。本実施例と実施例1との発泡セルの大きさの相違は、物理発泡剤の種類の相違に起因すると推測される。

0072

本実施例の結果から、物理発泡剤として二酸化炭素を用いた場合も、飢餓ゾーン23の圧力保持を簡便な方法で行うことができ、物理発泡剤として窒素を用いた実施例1と同様の効果を得られることが分かった。

0073

[実施例3]
本実施例では、熱可塑性樹脂として、無機フィラーを含むポリプロピレン(PP)樹脂を用いた。また、減圧弁151の値を8MPaに設定し、発泡体成形方法としてコアバック法を用いた。それ以外は、実施例1と同様の方法により、発泡成形体を製造した。

0074

無機フィラーなどの強化材を含まないPP樹脂ペレットプライムポリマー製プライムポリプロ J105G)と、無機フィラーとしてタルクを80重量%含むマスターバッチペレット出光ライオンコンポジット製、MP480)とを重量比率が80:20となるように混合した。実施例1と同様に、樹脂供給用ホッパ211から混合した樹脂材料を樹可塑化シリンダ210内へ供給し、可塑化シリンダ210内で樹脂材料の可塑化計量を行った。シャットオブバルブ36を開放して、キャビティ253内にキャビティ253の容積の100%の充填率となる様に溶融樹脂を射出充填し、その3秒後に、型締めユニット250を後退駆動させてキャビティ容積が100%から200%に拡大するように金型を開いて発泡成形体を成形した(コアバック法)。成形後、発泡成形体が冷却するのを待って、金型内から発泡成形体を取り出した。冷却時間は、30秒とした。尚、本実施例ではコアバック法を用いたため、ショートショット法を用いた実施例1と比較して、成形体の肉厚が増え断熱効果が高くなるため、冷却時間を実施例1より長くした。

0075

以上説明した成形体の射出成形を連続して30ショット行い、30個の発泡成形体を得た。発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、飢餓ゾーン23の圧力は、常に8MPaで一定であった。また、飢餓ゾーン23へ供給される窒素の圧力を示す圧力計152の値も、発泡成形体の製造中、常時、8MPaであった。以上から、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、8MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び30個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。

0076

本実施例では、ソリッド成形体と比較して、比重が約48%程度軽く、ソリが矯正された発泡成形体を連続的に安定して製造できた。この結果から、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)が安定化していたことがわかった。また、得られた発泡成形体の表面状態を観察した。分離したガスが成形体表面に転写して表面性を悪化させるスワールマークは、僅かな発生にとどまっていた。更に、得られた発泡成形体断面の発泡セル状態を観察した。発泡セルの平均セル径は35μmと微細であった。

0077

[実施例4]
本実施例では、図3に示す製造装置2000を用いて、連続的にシート状の発泡成形体を押出成形により製造した。本実施例では、熱可塑性樹脂として、非強化ポリアミド6(PA6)(東レ製、アミランCM1021FS)を用いた。また、物理発泡剤としては、空気中の窒素を精製、圧縮して用いた。

0078

(1)製造装置
製造装置2000は押出成形装置であり、スクリュ40が内設された可塑化シリンダ410と、物理発泡剤を可塑化シリンダ410に供給する物理発泡剤を可塑化シリンダ410に供給する物理発泡剤供給機構500と、可塑化シリンダ410を動作制御するための制御装置(不図示)を備える。実施例1で用いた図2に示す可塑化シリンダ210と同様に、可塑化シリンダ410内において可塑化溶融された溶融樹脂は、図3における右手から左手に向かって流動する。したがって本実施例の可塑化シリンダ410内部においては図3における右手を「上流」または「後方」、左手を「下流」または「前方」と定義する。

0079

可塑化シリンダ410の先端には、ダイス420が設けられており、ダイス420から溶融樹脂が大気中に押し出されることにより溶融樹脂が押出成形される。可塑化シリンダ410の上部側面には、上流側から順に、熱可塑性樹脂を可塑化シリンダ410に供給するための樹脂供給口401及び物理発泡剤を可塑化シリンダ410内に導入するための2個の導入口402A,402Bが形成される。樹脂供給口401には、樹脂供給用ホッパ411及びフィードスクリュ412が配設され、導入口402A,402Bには、それぞれ導入速度調整容器300A,300Bが配設される。導入速度調整容器300A,300Bは、実施例1で用いた図4に示す導入速度調整容器300と同様の構造を有する。導入速度調整容器300A,300Bには、物理発泡剤供給機構500が、バッファータンク153、減圧弁151及び圧力計152を介して接続する。また、可塑化シリンダ410の導入口402A,402Bに対向する位置には、圧力をモニターするセンサ(不図示)がそれぞれ設けられている。

0080

スクリュ40は、熱可塑性樹脂の可塑化溶融を促進するため、可塑化シリンダ410内において回転自在に配設されている。スクリュ40には、溶融樹脂の流動抵抗を高める機構として、半割り形状のリング46、スクリュ40の大径部分40A,40Bが設けられている。

0081

可塑化シリンダ410では、樹脂供給口401から可塑化シリンダ410内に熱可塑性樹脂が供給され、熱可塑性樹脂がバンドヒータ(不図示)によって可塑化されて溶融樹脂となり、スクリュ40が正回転することにより下流に送られる。溶融樹脂は、スクリュ40の大径部分40A及びリング46の存在により、リング46の上流側では、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、リング46の下流側では、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となる。更に下流に送られた溶融樹脂は、スクリュ40の大径部分40Bの存在により、圧縮されて圧力が高まり、大径部分40Bの下流側では、再度、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となる。更に下流に送られた樹脂は、押出前に、可塑化シリンダ410の先端付近において再圧縮された後、ダイス420から押出される。

0082

これにより、可塑化シリンダ410内では、上流側から順に、熱可塑性樹脂が可塑化溶融される可塑化ゾーン41、溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まる第1圧縮ゾーン42A、溶融樹脂が未充満となる第1飢餓ゾーン43A、溶融樹脂が、再度、圧出される第2圧縮ゾーン42B、溶融樹脂が、再度、未充満となる第2飢餓ゾーン43B、飢餓ゾーンにおいて減圧された溶融樹脂が再度圧縮される再圧縮ゾーン44が形成される。スクリュ40に設けられたリング46は、第1圧縮ゾーン42Aの第1飢餓ゾーン43Aとの境界に位置し、スクリュ40の大径部分40A,40Bは、それぞれ、第1圧縮ゾーン42A、第2圧縮ゾーン42Bに配置される。また、物理発泡剤が導入される導入口402A,402Bは、それぞれ、第1飢餓ゾーン43A、第2飢餓ゾーン43Bに設けられる。このように、可塑化シリンダ410では、飢餓ゾーン及び導入口を2個有し、2個の導入口から物理発泡剤を可塑化シリンダに導入する。

0083

物理発泡剤供給機構500は、大気中の空気をコンプレッサーで圧縮しながら窒素分離膜を通して窒素を精製する窒素発生装置51と、精製した窒素を所定圧力まで昇圧する、エアー駆動のブースターポンプ52とを有する。

0084

製造装置2000において、可塑化シリンダ410の内径は、35mmであり、第1及び第2導入口402A,402Bの内径は、共に8mmであった。したがって、第1及び第2導入口402の内径は、共に可塑化シリンダ410の内径の23%であった。導入速度調整容器300A,300Bの容積は、共に約80mLであった。また、本実施例では、シート状の成形物が得られるよう、押出口が直線(フラット)状のダイス420を用いた。シートの厚みに相当する押出口の隙間の大きさは、0.2mmであった。

0085

(2)発泡成形体の製造
まず、物理発泡剤供給機構500の窒素発生装置51において、大気中の空気をコンプレッサーで圧縮しながら窒素分離膜を通して、圧力0.8MPaの窒素を精製した。次に、ブースターポンプ52により精製した窒素を10MPaまで昇圧し、バッファータンク153に蓄圧した。減圧弁151の値を6MPaに設定し、バッファータンク153から、減圧弁151、圧力計152を介して2つの導入速度調整容器300A,300Bに窒素を分配し、更に、導入速度調整容器300A,300Bから、可塑化シリンダ410の第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bへ6MPaの窒素をそれぞれ供給した。

0086

可塑化シリンダ410において、バンドヒータ(不図示)により、可塑化ゾーン41を240℃、第1及び第2圧縮ゾーン42A,42Bを250℃、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bを220℃、再圧縮ゾーン44を240℃に調整した。そして、樹脂供給用ホッパ411から熱可塑性樹脂の樹脂ペレットを供給し、スクリュ40を正回転させた。これにより、可塑化ゾーン41において、熱可塑性樹脂を加熱、混練し、溶融樹脂とした。本実施例では、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bの飢餓状態を安定に維持するため、フィードスクリュ412を用いて、ホッパ411から可塑化シリンダ410への樹脂ペレットの供給量を制限した。樹脂ペレットの送り量を少なくすることで、可塑化溶融ゾーン41の溶融樹脂を少なくできる。これにより、下流の第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bでの飢餓状態が安定化した。スクリュ40を回転数150rpmで正回転し続けることにより、溶融樹脂を可塑化ゾーン41から第1圧縮ゾーン42Aに流動させ、更に、第1飢餓ゾーン43Aに流動させた。

0087

溶融樹脂は、スクリュの大径部分40A及びリング46と、可塑化シリンダ410の内壁との隙間から第1飢餓ゾーン43へ流動するため、第1飢餓ゾーン43への溶融樹脂の供給量が制限された。これにより、リング46の上流側の第1圧縮ゾーン42Aにおいては溶融樹脂が圧縮されて圧力が高まり、下流側の第1飢餓ゾーン43Aにおいては、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)となった。第1飢餓ゾーン43Aでは、溶融樹脂が未充満(飢餓状態)であるため、溶融樹脂が存在しない空間に導入口402Aから導入された窒素が存在し、その窒素により溶融樹脂は加圧された。更に、溶融樹脂は下流に送られ、同様に、第2圧縮ゾーン42Bにおいて圧縮され、第2飢餓ゾーン43Bにおいて、再び飢餓状態となり、窒素により加圧された。このように本実施例では、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bにおいて、物理発泡剤である窒素により溶融樹脂を2回加圧する。これにより、溶融樹脂に浸透する物理発泡剤の量が増加した。

0088

更に、溶融樹脂を再圧縮ゾーン44に送り再圧縮した後、ダイス420から大気中に連続的に押出し、長さ10mのシート状の発泡成形体を得た。本実施例では、溶融樹脂をダイス420の押出口の隙間の大きさの5倍に発泡させ、厚み1.0mmのシートを得た。

0089

発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ410内の第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bの圧力を計測した。その結果、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bの圧力は、常に6MPaで一定であった。また、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43B供給される窒素の圧力を示す圧力計152の値も、発泡成形体の製造中、常時、6MPaであった。以上から、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bにおいて、押出成形中、常時、6MPaの窒素により溶融樹脂が加圧されていたことが確認できた。また、発泡成形体の製造中、膨出検出機構310は溶融樹脂の膨出を検出せず、第1及び第2飢餓ゾーン43A,43Bの状態が安定であったことが確認された。

0090

本実施例では、発泡成形体を連続的に安定して製造できた。この結果から、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)が安定化していたことがわかった。また、得られた発泡成形体断面の発泡セル状態を観察した。発泡セルの平均セル径は20μmと微細であった。

0091

[実施例5]
本実施例では、実施例1で用いた製造装置1000において、物理発泡剤の導入口202の内径を1mmとした以外は実施例1と同様の射出成形を連続して100ショット行った。したがって、本実施例における導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径(35mm)の約2.9%であった。

0092

本実施例では、50ショットまでは、実施例1と同様の特性を有する発泡成形体を製造することができた。50個の発泡成形体の製造中、実施例1と同様に、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、4MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び50個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。

0093

しかし、50ショットを越えてから徐々に成形体の発泡性が低下し、80ショット以降は発泡セルを有する成形体を製造することができなかった。100ショットの射出成形後、導入速度調整容器300を取り外して導入口202を確認したところ、導入口202は樹脂が詰まり塞がっていた。導入口202が塞がったため、物理発泡剤の可塑化シリンダ内への導入が阻害され、50ショットを越えて以降、成形体の発泡性が低下したと推測される。本実施例の結果から、連続して発泡成形体を製造する場合には、導入口202の内径が大きい方が好ましいことがわかった。

0094

[比較例1]
本比較例では、実施例1で用いた製造装置1000において、導入速度調整容器300に金属の詰め物をして、その容積を1mlとした以外は実施例1と同様の射出成形を連続して100ショット行った。

0095

100個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、飢餓ゾーン23の圧力は、4MPa±1MPaの範囲で変動した。物理発泡剤の導入圧力(4MPa)に対する、飢餓ゾーン23の圧力の変動幅(2MPa)は50%であり、本比較例では、飢餓ゾーン23を物理発泡剤の一定圧力に保持することができなかった。この原因は、導入速度調整容器300の容積が小さかったためと推測される。

0096

得られた100個の発泡成形体の重量ばらつきを標準偏差(σ)を重量平均値(ave.)で割った値(σ/ave.(%))で評価した。その結果、(σ/ave.)=0.82%であり、実施例1と比較して重量のばらつきが大きかった。また、得られた発泡成形体の表面状態を観察した。その結果、成形体の外観から、成形体の発泡状態が不安定であったことがわかった。

0097

[実施例6]
本実施例では、実施例1で用いた製造装置1000において、物理発泡剤の導入口202の内径を33mmとした以外は実施例1と同様の射出成形を連続して2100ショット行った。したがって、本実施例における導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径(35mm)の約94%であった。

0098

最初の100ショット、即ち、始めの100個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、飢餓ゾーン23の圧力は、常に4MPaで一定であった。また、飢餓ゾーン23へ供給される窒素の圧力を示す圧力計152の値も、発泡成形体の製造中、常時、4MPaであった。以上から、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、4MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び100個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。また、100個の発泡成形体の製造中、膨出検出機構310は溶融樹脂の膨出を検出せず、飢餓ゾーン23の状態が安定であったことが確認された。

0099

得られた100個の発泡成形体の重量ばらつきを標準偏差(σ)を重量平均値(ave.)で割った値(σ/ave.(%))で評価した。その結果、(σ/ave.)=0.21%であった。同様の評価をソリッド成形体(無発泡の成形体)で行ったところ、(σ/ave.)=0.18%で、本実施例と同等の値であった。この結果から、本実施例の発泡成形体の重量安定性は、ソリッド成形体と同等であることがわかった。

0100

本実施例では、ソリッド成形体と比較して比重が約10%程度軽く、ソリが矯正された発泡成形体を連続的に安定して製造できた。比重低減率は、物理発泡剤の溶解量(浸透量)に影響を受けると考えられる。この結果から、物理発泡剤の溶融樹脂に対する溶解量(浸透量)が安定化していたことがわかった。また、分離したガスが成形体表面にて転写して表面性を悪化させるスワールマークは、僅かな発生にとどまっていた。更に、得られた発泡成形体断面の発泡セル状態を観察した。この結果、発泡セルの平均セル径は20μmと微細であることがわかった。

0101

更に、本実施例では、2000ショットを越えても、先に評価した100個の成形体と同等の特性を有する成形体を安定に成形できることが確認できた。

0102

[実施例7]
本実施例では、実施例1で用いた製造装置1000において、物理発泡剤の導入口202の内径を37mmとした以外は実施例1と同様の射出成形を連続して1100ショット行った。したがって、本実施例における導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径(35mm)の約106%であった。

0103

最初の50ショット、即ち、始めの50個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、50個の発泡成形体の製造中、実施例1と同様に、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、4MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び50個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。

0104

本実施例では、50ショットを越えても安定に成形体を成形できていた。しかし、1000ショット程度において成形体にヤケ焼け)が発生し始めた。「ヤケ(焼け)」とは、成形体の表面に黒い燃焼物が発生する現象である。1100ショットの射出成形後、導入速度調整容器300を取り外して導入口202を確認したところ、導入口202の周囲に変色した樹脂が付着していた。本実施例では、導入口202が可塑化シリンダ210の内径の約106%と、やや大きい。このため、導入口202近傍で溶融樹脂の滞留が発生し、これが成形体のヤケの原因になったと推測される。

0105

[実施例8]
本実施例では、実施例1で用いた製造装置1000において、物理発泡剤の導入口202の内径を5mmとした以外は実施例1と同様の射出成形を連続して400ショット行った。したがって、本実施例における導入口202の内径は、可塑化シリンダ210の内径(35mm)の約14%であった。

0106

最初の50ショット、即ち、始めの50個の発泡成形体の製造中、常時、圧力センサ(不図示)により可塑化シリンダ210内の飢餓ゾーン23の圧力を計測した。その結果、50個の発泡成形体の製造中、実施例1と同様に、可塑化計量工程、射出工程、成形体の冷却工程、取り出し工程等を含む射出成形の1サイクルを通して、飢餓ゾーン23において、4MPaの窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたこと、及び50個の成形体の連続成形の間、飢餓ゾーン23において、窒素により溶融樹脂が、常時、加圧されていたことが確認できた。

実施例

0107

本実施例では、50ショットを越えても、安定に成形体を成形できていた。しかし、200ショットを越えてから徐々に成形体の発泡性が低下し、300ショット以降は発泡セルを有する成形体を製造することができなかった。400ショットの射出成形後、導入速度調整容器300を取り外して導入口202を確認したところ、導入口202は樹脂が詰まり塞がっていた。導入口202が塞がったため、物理発泡剤の可塑化シリンダ内への導入が阻害され、200ショットを越えて以降、成形体の発泡性が低下したと推測される。本実施例の結果から、連続して発泡成形体を製造する場合には、導入口202の内径がある程度大きい方が好ましいことがわかった。

0108

本発明の製造方法は、物理発泡剤に関わる装置機構を簡略化できる。また、発泡性に優れた発泡成形体を低コストで、効率よく製造できる。

0109

20,40スクリュ
21,41可塑化ゾーン
22,42A,42B圧縮ゾーン
23,43A,43B飢餓ゾーン
24,44再圧縮ゾーン
26,46リング
100ボンベ
210,410可塑化シリンダ
250型締めユニット
300,300A,300B導入速度調整容器
420ダイス
500物理発泡剤供給機構
1000,2000 製造装置

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