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技術 羽口の設置構造

出願人 黒崎播磨株式会社
発明者 瓦田幸司
出願日 2018年3月6日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2018-039897
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-150863
状態 未査定
技術分野 連続鋳造 鋳造用とりべ 炉の装入、排出(炉一般2)
主要キーワード 縦方向中心軸 突き込み 中空円錐 定形物 損傷形態 截頭円錐形 溶融金属保持容器 スライドバルブ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

溶融金属容器の底部に設置されるノズル又はプラグとこのノズル又はプラグの下方に位置するプレート等との間,及びノズル又はプラグの上方ないしは外周側に位置する羽口との間に空隙を発生させない,羽口の設置構造を提供する。

解決手段

溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するノズル1又はプラグを囲繞するように設置される羽口2を,スタッド3により溶融金属容器の底部の鉄皮4に固定する。

概要

背景

溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するために当該溶融金属容器の底部に設置されるノズルには,溶融金属の流量制御を行うための板状のスライディングノズル装置や浸漬ノズル,上ノズル等がある。

例えばスライディングノズル装置用の上プレートは,溶融金属容器底部の鉄皮に固定されており,その上部に設置される上ノズルは前記上プレートと溶融金属容器底部の鉄皮内側の耐火物層の一部であって上ノズルと直接接触する羽口との間に目地を介して設置される。
このような設置構造の上ノズルの下端と上プレートとの境界は,一定の厚さで密着した構造とされるが,使用中にこの目地部が離れてその間隔が拡大し.空隙を生じることがある。
また上ノズルと羽口との境界でも,この境界部分の目地部が離れてその間隔が拡大し,空隙を生じることがある。
このような空隙が生じると,その空隙に溶融金属が侵入し,ひいては溶融金属の漏出事故を発生させることがある。

このような上ノズルと上プレート又は羽口との境界部分における空隙形成を抑制するため,主として上ノズルに対策を講じることが試みられている。
例えば特許文献1には,「中空円錐台形上ノズルの外周面テーパー角を7°未満とし,スライディングゲート直上に位置する該上ノズルの下端外周に,タンディッシュあるいは取鍋などの溶融金属保持容器の下部外壁または耐火物掛止する位置決め用突起部を設けたスライディングゲート用上ノズル」が開示されている(特許文献1の要約書参照)。
特許文献2には,「上部形状が截頭円錐形で下部が円筒形をなし,軸方向中心に溶融金属を通すノズル孔を有する上ノズル20と,溶融金属容器の底部に設けられ前記上ノズル20が下方から挿着されるノズル受け煉瓦とを有し,前記上ノズルの下部に摺動式流量制御装置スライドバルブ)4が配設される鋳造用ノズル構造において,前記上ノズル20の下端を除く外周面に凹部21および/または凸部24を形成した鋳造用ノズル構造」が開示されている(特許文献2の要約書参照)。

溶融金属容器内にガスを吹き込む,通電する等の目的で羽口内側に設置されるプラグにおいても前述の上ノズルと同様に羽口と鉄皮間に空隙を生じることがあり,溶融金属の漏出事故を惹き起こす危険性が高い。

概要

溶融金属容器の底部に設置されるノズル又はプラグとこのノズル又はプラグの下方に位置するプレート等との間,及びノズル又はプラグの上方ないしは外周側に位置する羽口との間に空隙を発生させない,羽口の設置構造を提供する。溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するノズル1又はプラグを囲繞するように設置される羽口2を,スタッド3により溶融金属容器の底部の鉄皮4に固定する。

目的

本発明が解決しようとする課題は,溶融金属容器の底部に設置されるノズル又はプラグとこのノズル又はプラグの下方に位置するプレート等との間,及びノズル又はプラグの上方ないしは外周側に位置する羽口との間に空隙を発生させない,羽口の設置構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するノズル又はプラグを囲繞するように設置される羽口設置構造であって,前記羽口がスタッドにより前記溶融金属容器の底部の鉄皮に固定されている,羽口の設置構造。

請求項2

前記羽口は,その内孔中心軸から半径方向に内孔側耐火物層外周側耐火物層とから構成されており,前記内孔側耐火物層及び前記外周側耐火物層の少なくとも一方がスタッドにより前記溶融金属容器の底部の鉄皮に固定されており,前記内孔側耐火物層と前記外周側耐火物層との接触部分に,前記内孔側耐火物層の前記外周側耐火物層に対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部を備えている,請求項1に記載の羽口の設置構造。

請求項3

前記内孔側耐火物層又は前記外周側耐火物層の少なくとも一方は不定形耐火物である,請求項2に記載の羽口の設置構造。

請求項4

1500℃までの熱膨張率が,同じ温度において前記内孔側耐火物層≧前記外周側耐火物層の関係にある,請求項2又は請求項3に記載の羽口の設置構造。

技術分野

0001

本発明は,溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するノズル又はプラグを囲繞するよう設置される羽口設置構造に関する。

背景技術

0002

溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するために当該溶融金属容器の底部に設置されるノズルには,溶融金属の流量制御を行うための板状のスライディングノズル装置や浸漬ノズル,上ノズル等がある。

0003

例えばスライディングノズル装置用の上プレートは,溶融金属容器底部の鉄皮に固定されており,その上部に設置される上ノズルは前記上プレートと溶融金属容器底部の鉄皮内側の耐火物層の一部であって上ノズルと直接接触する羽口との間に目地を介して設置される。
このような設置構造の上ノズルの下端と上プレートとの境界は,一定の厚さで密着した構造とされるが,使用中にこの目地部が離れてその間隔が拡大し.空隙を生じることがある。
また上ノズルと羽口との境界でも,この境界部分の目地部が離れてその間隔が拡大し,空隙を生じることがある。
このような空隙が生じると,その空隙に溶融金属が侵入し,ひいては溶融金属の漏出事故を発生させることがある。

0004

このような上ノズルと上プレート又は羽口との境界部分における空隙形成を抑制するため,主として上ノズルに対策を講じることが試みられている。
例えば特許文献1には,「中空円錐台形上ノズルの外周面テーパー角を7°未満とし,スライディングゲート直上に位置する該上ノズルの下端外周に,タンディッシュあるいは取鍋などの溶融金属保持容器の下部外壁または耐火物掛止する位置決め用突起部を設けたスライディングゲート用上ノズル」が開示されている(特許文献1の要約書参照)。
特許文献2には,「上部形状が截頭円錐形で下部が円筒形をなし,軸方向中心に溶融金属を通すノズル孔を有する上ノズル20と,溶融金属容器の底部に設けられ前記上ノズル20が下方から挿着されるノズル受け煉瓦とを有し,前記上ノズルの下部に摺動式流量制御装置スライドバルブ)4が配設される鋳造用ノズル構造において,前記上ノズル20の下端を除く外周面に凹部21および/または凸部24を形成した鋳造用ノズル構造」が開示されている(特許文献2の要約書参照)。

0005

溶融金属容器内にガスを吹き込む,通電する等の目的で羽口内側に設置されるプラグにおいても前述の上ノズルと同様に羽口と鉄皮間に空隙を生じることがあり,溶融金属の漏出事故を惹き起こす危険性が高い。

先行技術

0006

特開平11−207457号公報
特開2002−35926号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1では,「溶融金属保持容器の下部外壁または耐火物に掛止する位置決め用突起部」により,上ノズル自体が溶融金属容器の鉄皮等に対して上方向に移動することを抑制することができる。しかし,上ノズルは羽口との間では固定されておらず,また羽口を固定する機能もないので,羽口が上方向に移動する場合は上ノズルが羽口に対して相対的に移動可能となり,その間での空隙形成は避けられない。

0008

この空隙形成のメカニズムを,図5を参照しつつ説明する。
同図に示しているように,従来の羽口の設置構造において羽口2は溶融金属容器底部の鉄皮4には直接固定されていない。羽口2を含む溶融金属容器底部の耐火物ライニング層が熱その他の原因で溶融金属容器底部の鉄皮4から溶融金属容器内側方向すなわち上方向に移動する等により,羽口2もそれに連動して容易に溶融金属容器内側方向(上方向)に移動し,溶融金属容器底部の鉄皮4との間に空隙9が生じる。
一方,上ノズル1はその下方の構成物7(ここでは上プレートを例にしている)との間で移動可能となる。すなわち上ノズル1は,下方の構成物7との接触面積(目地部の面積)よりも羽口2との接触面積の方が大きく,また上ノズル1の上部にはスラグスケールが羽口2に浸潤又は反応して強固に一体化した部分を生じることが多い。これらのため,上ノズル1は下方の構成物7から離れて羽口2と連動するように,上方向に移動し,下方の構成物7との間に空隙6を生じる。
なお,本発明者らは他の方法として,上ノズルを鉄皮外に位置する下方のスライディングノズル装置に金属部品係止する構造を適用した。しかしこの場合,羽口と共に上ノズルが上昇して,前記金属部品が変形し,又は上ノズルの前記金属部品付近破壊して,上ノズルと上プレートとの間の空隙の発生を防止することはできなかった。

0009

特許文献2では,上ノズルの下端を除く外周面に設置された凹部又は凸部によって,モルタルとの間では上ノズルは相対的に移動しないし,凸部を備え且つその凸部が羽口の内面に食い込む形態であれば,上ノズルが羽口に対し上方に移動することを抑制することができる。しかし,前述の特許文献1,図5で述べたと同様に,特許文献2においても羽口を固定する機能はないので,羽口自体が上方向に移動する場合は上ノズルが羽口と連動して移動することとなり,上ノズルの下方に位置するプレート等との間での空隙形成は避けられない。

0010

前述のような現象は,ノズルに限らずガス吹き込み用又は通電等の目的で,前述のノズルと同様に羽口内側に設置されるプラグにも発生することがある。

0011

本発明が解決しようとする課題は,溶融金属容器の底部に設置されるノズル又はプラグとこのノズル又はプラグの下方に位置するプレート等との間,及びノズル又はプラグの上方ないしは外周側に位置する羽口との間に空隙を発生させない,羽口の設置構造を提供することにある。
ひいてはそれにより,空隙からの空気の巻き込みや溶融金属の漏出事故等の発生を防止することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明によれば,次の1から4に記載の羽口の設置構造が提供される。
1.溶融金属容器の底部から溶融金属を下方に排出するノズル又はプラグを囲繞するように設置される羽口の設置構造であって,前記羽口がスタッドにより前記溶融金属容器の底部の鉄皮に固定されている,羽口の設置構造。
2.前記羽口は,その内孔中心軸から半径方向に内孔側耐火物層と外周側耐火物層とから構成されており,
前記内孔側耐火物層及び前記外周側耐火物層の少なくとも一方がスタッドにより前記溶融金属容器の底部の鉄皮に固定されており,
前記内孔側耐火物層と前記外周側耐火物層との接触部分に,前記内孔側耐火物層の前記外周側耐火物層に対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部を備えている,前記1に記載の羽口の設置構造。
3.前記内孔側耐火物層又は前記外周側耐火物層の少なくとも一方は不定形耐火物である,前記2に記載の羽口の設置構造。
4.1500℃までの熱膨張率が,同じ温度において前記内孔側耐火物層≧前記外周側耐火物層の関係にある,前記2又は3に記載の羽口の設置構造。

発明の効果

0013

本発明によれば,溶融金属容器底部の鉄皮内側に設置した羽口はスタッドにより溶融金属容器底部の鉄皮に固定されるので,羽口が上方向(溶融金属容器内側方向)に移動することがない。これにより,その羽口の内孔側に設置された上ノズル等のノズル,又はプラグが,羽口と間で上方向に相対的に移動することがなく,また下方に設置したプレート等から上方向に移動することもない。これにより,これら相互の間に空隙が生じることを防止すること,ないしはノズル内孔への空気の巻き込みや溶融金属の漏出事故等を防止することができる。
前記本発明の2に示すように羽口が内孔側耐火物層と外周側耐火物層の2つの分離可能部品から構成されている形態において,内孔側耐火物層と外周側耐火物層との接触部分に,内孔側耐火物層の外周側耐火物層に対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部を備えることで, 内孔側耐火物層部分が外周側耐火物層部分に固定された構造を維持することができる。
さらにこれら2つの分離可能な部品から構成されている形態においては,それら損傷形態や程度の違いに応じて個別に交換することが容易になり,羽口の固定構造を維持しつつ,材料のコスト低減補修工事にかかる手間やコスト等を低減することが可能となる。特に少なくとも一方を現場での施工が可能な不定形耐火物とすることで,これら交換や補修がさらに容易になる。
前記本発明の4に示すように,1500℃までの熱膨張率が,内孔側耐火物層≧外周側耐火物層の関係にある形態においては,これらの間に空隙や緩みを生じることがさらに抑制され,これら羽口の固定を強化することができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の第1の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図。
本発明の第2の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図。
本発明の第3の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図。
本発明の第3の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図。
従来の羽口の設置構造の例を示す縦方向断面のイメージ図。

実施例

0015

図1は,本発明の第1の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図である。この実施形態において羽口2は単層からなり,溶融金属容器底部の鉄皮4に設置して羽口2内部に延在するスタッド3で鉄皮4に固定されている。

0016

図2は,本発明の第2の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図である。この実施形態において羽口2は内孔側耐火物層2aと外周側耐火物層2bとの2層からなり,溶融金属容器底部の鉄皮4に設置されて外周側耐火物層2b内部に延在するスタッド3で鉄皮4に固定されている。また内孔側耐火物層2aと外周側耐火物層2bとの接触部分に,内孔側耐火物層2aの外周側耐火物層2bに対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部として,下方に向けて拡径するテーパー嵌合部2cを備えている。

0017

図3は,本発明の第3の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図である。この実施形態において羽口2は内孔側耐火物層2aと外周側耐火物層2bとの2層からなり,溶融金属容器底部の鉄皮4に設置されて内孔側耐火物層2a内部に延在するスタッド3で鉄皮4に固定されている。また内孔側耐火物層2aと外周側耐火物層2bとの接触部分に,内孔側耐火物層2aの外周側耐火物層2bに対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部として,下方に向けて拡径するテーパー嵌合部2cを備えている。

0018

図4は,本発明の第4の実施形態である羽口の設置構造を示す縦方向断面のイメージ図である。この実施形態において羽口2は内孔側耐火物層2aと外周側耐火物層2bとの2層からなり,溶融金属容器底部の鉄皮4に設置されて外周側耐火物層2b内部に延在するスタッド3で鉄皮4に固定されている。また内孔側耐火物層2aと外周側耐火物層2bとの接触部分に,内孔側耐火物層2aの外周側耐火物層2bに対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部として,内孔側耐火物層2a上端部を外周側耐火物層2bが覆って接触する被覆部2dを備えている。

0019

このように各実施形態において羽口2は,溶融金属容器底部の鉄皮4に固定するように設置されて羽口2内部に延在するスタッド3で鉄皮4に固定される。このようにスタッド3を羽口2内部に存在させるためには,溶融金属容器底部の耐火物ライニングの中に羽口とする位置にその羽口の大きさ,形状に相当する空間を設けておき,その空間に予めスタッドを設置し,そこに耐火物を施工することができる。この羽口となる耐火物は,流し込み,突き込み,吹き込み等の不定形耐火物を選択することが,作業面,羽口の品質面から好ましい。

0020

羽口は単層でも2層でもよい。羽口はスラグや酸素洗浄等による溶損,溶融金属による摩耗,上ノズル等他の耐火物間に設置するモルタル等目地材との反応とその除去作業に伴う損傷等がある。これら損傷の程度は羽口の部位によって異なる。このような部位によって異なる損傷に対し,羽口の損傷ないしは溶融金属の漏出等の事故から溶融金属容器を保護するため,又は各部位ごと寿命調整等のため,損傷部分ごとに最適又は最小限の補修や交換を行う,等を適宜行うことがある。このような補修や交換に対応するために,羽口を2層化することも可能である。2層化する場合は,(1)羽口の縦方向中心軸に対し半径方向に2層にする,(2)前記の2層化構造基礎とし,さらに内孔側耐火物層の上部を外周側耐火物層で覆うこと等が可能である。

0021

これら2層構造の場合には,ノズルを上方向に移動させないために,少なくとも内孔側耐火物層が上方向に移動しないように固定される必要がある。この固定のためのスタッドによる固定部位は内孔側耐火物層及び外周側耐火物層のいずれか一方又は両方とすることができる。これら層間はモルタル等の接着機能を有する耐火物で一体化させることもでき,又は両方を直接接触させて一体化することもできる。後者の場合は一方を事前成形した定形物とし,他方を不定形耐火物にして直接接触させて,その接着力により2層間を固定することもできる。

0022

ここで,特に外周側耐火物層をスタッドにより固定して内孔側耐火物層をスタッドで固定しない場合は,これらの層間接着だけでは十分ではなく,内孔側耐火物層が上方向に移動する可能性がある。そこで,内孔側耐火物層と外周側耐火物層との接触部分に,内孔側耐火物層の外周側耐火物層に対する上方向への移動を抑止するための上方向移動阻止部を備えることが好ましい。この上方向移動阻止部は,幾何学的又は機械構造的に内孔側耐火物層が外周側耐火物層に対し上方向に移動できないようにする。
この上方向移動阻止部としては,前記のテーパー嵌合部2c,被覆部2dのほか,上端から下端までの範囲のいずれかの位置の一部に横方向の凹凸部や段差部を備える等の構成とすることができる。

0023

またこのような上方向移動阻止部は,内孔側耐火物層が外周側耐火物層に対し上方向に移動することを抑止することにとどまらず,溶融金属がノズル内孔を通過する際に内孔側耐火物層の温度が外周側耐火物層の温度よりも高くなることで,両者が同程度の熱膨張特性を有している場合には,内孔側耐火物層が外周側耐火物層側に膨張してその接触面を圧着することができる。
この機能を高めるために,ノズルの場合は1500℃までの熱膨張率が,同じ温度において内孔側耐火物層≧外周側耐火物層の関係になるように,それぞれの耐火物の材質を選択することがさらに好ましい。このような熱膨張特性が異なるように構成するためには,例えば,アルミナ含有量を変える,膨張性の異なる鉱物含有割合を変える,等の方法を採ることができる。
ガス吹き込み用プラグの場合は,プラグの内孔側がガス通過により冷却されるので,前述の熱膨張率の関係については,前述のノズルの場合よりも,内孔側耐火物層の熱膨張率が外周側耐火物層の熱膨張率に比べより高くなる関係とすることが好ましい。

0024

1 上ノズル
2羽口
2a内孔側耐火物層(羽口の一部)
2b外周側耐火物層(羽口の一部)
2cテーパー嵌合部(上方向移動阻止部)
2d被覆部(上方向移動阻止部)
3スタッド
4溶融金属容器底部の鉄皮
5 上ノズルと羽口間の目地部
6 上ノズルとその下方の構成物(上プレート)間の目地部(空隙)
6S 前記6に空隙が生じた際のその厚さ
7 上プレート(上ノズルの下方の構成物)
8 内孔
9 羽口と溶融金属容器底部の鉄皮との間に生じた空隙
9S 前記9の厚さ

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