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技術 濁水処理装置

出願人 株式会社大林組ジェイカムアグリ株式会社
発明者 山崎啓三黒岩正夫高田尚哉三浦俊彦清水功一
出願日 2018年3月5日 (2年3ヶ月経過) 出願番号 2018-038374
公開日 2019年9月12日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-150776
状態 未査定
技術分野 凝集・沈殿処理 凝集又は沈殿
主要キーワード 現場職員 通水容器 水検出センサ 解放容器 駆動時間比 処理筒 交換タイミング 流入パイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

課題

濁水に適切な量の薬剤を効率よく溶解させることができる濁水処理装置を提供する。

解決手段

濁水に薬剤を溶解させ、土粒子を沈降除去させる濁水処理装置であって、薬剤を収納する通水容器10と、通水容器10に濁水を供給するポンプ20とを具備し、通水容器10には、収納された薬剤よりも下方の下方空間にポンプ20から供給される濁水を導く流入配管13と、収納された薬剤よりも上方から薬剤を溶解させた濁水を処理水として外部に流出させる流出配管17とが設けられている。この構成により、通水容器10の薬剤と濁水とを一定水量で接触させ、土粒子の沈降に必要な凝集成分を定量的に供給することができる。

概要

背景

近年、周辺環境に影響を与えることなく工事を進めることがより重要視されており、工事現場等で発生する濁水放流する場合、生活環境生態系に悪影響を及ぼさぬように、仮設沈砂池等で土粒子をあらかじめ除去する必要がある。

仮設沈砂池等で土粒子の除去性能を向上する方法として、濁水中凝集剤を浸漬する方法が一般的に行われている。ネット等に入れた固形の凝集剤を濁水中に吊り下げ、濁水と接触させて凝集剤を溶解させ、土粒子のフロックを形成させることで沈降除去する。しかし、凝集剤の溶解量のコントロールが難しい。凝集剤の溶解量が少ない場合には、所望の凝集効果が得られなくなる。凝集剤の溶解量が多い場合、余剰凝集成分やpHが放流基準値を逸脱した処理水が流出してしまう。

そこで、固形凝集剤を特殊樹脂被覆することで凝集成分を一定期間、一定濃度で溶出させる徐放性凝集剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、長期にわたり凝集効果を維持しつつ、余剰の凝集成分や低pHの処理水の流出を抑えることができる。

また、ポンプによって汲み上げた濁水を、固形凝集剤カプセル投入した処理筒に導き、処理筒で凝集剤を濁水と接触させて溶解させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2によれば、濁水の流量、固形凝集剤カプセルの本数、固形凝集剤カプセルに充填する固形凝集剤の量に基づいて、凝集剤の溶解量をコントロールすることができる。

概要

濁水に適切な量の薬剤を効率よく溶解させることができる濁水処理装置を提供する。濁水に薬剤を溶解させ、土粒子を沈降除去させる濁水処理装置であって、薬剤を収納する通水容器10と、通水容器10に濁水を供給するポンプ20とを具備し、通水容器10には、収納された薬剤よりも下方の下方空間にポンプ20から供給される濁水を導く流入配管13と、収納された薬剤よりも上方から薬剤を溶解させた濁水を処理水として外部に流出させる流出配管17とが設けられている。この構成により、通水容器10の薬剤と濁水とを一定水量で接触させ、土粒子の沈降に必要な凝集成分を定量的に供給することができる。

目的

本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、濁水に適切な量の薬剤を効率よく溶解させることができる濁水処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

濁水薬剤を溶解させ、土粒子を沈降除去させる濁水処理装置であって、前記薬剤を収納する通水容器と、前記通水容器に濁水を供給するポンプと、を具備し、前記通水容器には、収納された前記薬剤よりも下方の下方空間に前記ポンプから供給される濁水を導く流入配管と、収納された前記薬剤よりも上方から薬剤を溶解させた濁水を処理水として外部に流出させる流出配管とが設けられていることを特徴とする濁水処理装置。

請求項2

前記通水容器は、収納された前記薬剤が前記ポンプによって汲み上げる濁水の水位よりも上方に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1記載の濁水処理装置。

請求項3

前記通水容器もしくは前記流出配管には、前記通水容器に収納された前記薬剤よりも上方で内部と外部とを連通する連通管が設けられていることを特徴とする請求項2記載の濁水処理装置。

請求項4

前記ポンプによって汲み上げる濁水の水位が設定水位以上か未満かを検出する水位検出装置を具備し、前記水位検出装置によって濁水の水位が設定水位未満であることが検出されると、前記ポンプの駆動を停止させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の濁水処理装置。

請求項5

濁水から土粒子を沈降除去させた後の放流水の状態が設定された範囲内に収まっているか否かを監視する放流水監視装置を具備し、前記放流水監視装置によって放流水の状態が設定された範囲内に収まっていないことが検出されると、前記ポンプの駆動を停止させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の濁水処理装置。

請求項6

前記ポンプの駆動時間に基づいて前記薬剤の交換時期を監視する薬剤監視装置を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の濁水処理装置。

技術分野

0001

本発明は、凝集剤を用いて濁水を処理する濁水処理装置に関する。

背景技術

0002

近年、周辺環境に影響を与えることなく工事を進めることがより重要視されており、工事現場等で発生する濁水を放流する場合、生活環境生態系に悪影響を及ぼさぬように、仮設沈砂池等で土粒子をあらかじめ除去する必要がある。

0003

仮設沈砂池等で土粒子の除去性能を向上する方法として、濁水中に凝集剤を浸漬する方法が一般的に行われている。ネット等に入れた固形の凝集剤を濁水中に吊り下げ、濁水と接触させて凝集剤を溶解させ、土粒子のフロックを形成させることで沈降除去する。しかし、凝集剤の溶解量のコントロールが難しい。凝集剤の溶解量が少ない場合には、所望の凝集効果が得られなくなる。凝集剤の溶解量が多い場合、余剰凝集成分やpHが放流基準値を逸脱した処理水が流出してしまう。

0004

そこで、固形凝集剤を特殊樹脂被覆することで凝集成分を一定期間、一定濃度で溶出させる徐放性凝集剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、長期にわたり凝集効果を維持しつつ、余剰の凝集成分や低pHの処理水の流出を抑えることができる。

0005

また、ポンプによって汲み上げた濁水を、固形凝集剤カプセル投入した処理筒に導き、処理筒で凝集剤を濁水と接触させて溶解させる技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2によれば、濁水の流量、固形凝集剤カプセルの本数、固形凝集剤カプセルに充填する固形凝集剤の量に基づいて、凝集剤の溶解量をコントロールすることができる。

先行技術

0006

特開2013−230418号公報
特開昭58−64187号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、沈砂池等へ流入する濁水は、流入量や流入頻度が一定でない。濁水の流入量が変化すると、浸漬した固形の凝集剤を濁水と一定のスピードで接触させることが難しい。このため、濁水の流入量が多くなると、濁水中に占める凝集成分の割合が少なくなってしまい、土粒子の沈降除去効果が不十分となる場合がある。

0008

また、濁水の流入がない場合も、固形の凝集剤と濁水とが接触状態であるため、凝集成分が凝集沈殿に必要な濃度以上に水に溶解し、不経済となる。従って、固形凝集剤の浸漬は、現場職員もしくは作業員によって実施することになるが、休工日の降雨等により濁水が発生した場合は、現場職員等が不在のため浸漬できない。

0009

さらに、固形凝集剤の成分が酸性もしくはアルカリ性である場合、濁水の流入がない場合も固形凝集剤を長時間浸漬しておくと、固形凝集剤等が過剰に溶解することで、処理水のpHが酸性もしくはアルカリ性に変動してしまい、放流基準を満たせなくなってしまう。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、濁水に適切な量の薬剤を効率よく溶解させることができる濁水処理装置を提供することを目的とする。

0011

上記目的を達成するため、本発明は、濁水に薬剤を溶解させ、土粒子を沈降除去させる濁水処理装置であって、前記薬剤を収納する通水容器と、前記通水容器に濁水を供給するポンプとを具備し、前記通水容器には、収納された前記薬剤よりも下方の下方空間に前記ポンプから供給される濁水を導く流入配管と、収納された前記薬剤よりも上方から薬剤を溶解させた濁水を処理水として外部に流出させる流出配管とが設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明は、前記通水容器は、収納された前記薬剤が前記ポンプによって汲み上げる濁水の水位よりも上方に位置するように配置されていても良い。
さらに、本発明は、前記通水容器もしくは前記流出配管には、前記通水容器に収納された前記薬剤よりも上方で内部と外部とを連通する連通管が設けられていても良い。
さらに、本発明は、前記ポンプによって汲み上げる濁水の水位が設定水位以上か未満かを検出する水位検出装置を具備し、前記水位検出装置によって濁水の水位が設定水位未満であることが検出されると、前記ポンプの駆動を停止させても良い。
さらに、本発明は、 濁水から土粒子を沈降除去させた後の放流水の状態が設定された範囲内に収まっているか否かを監視する放流水監視装置を具備し、前記放流水監視装置によって放流水の状態が設定された範囲内に収まっていないことが検出されると、前記ポンプの駆動を停止させても良い。
さらに、本発明は、前記ポンプの駆動時間に基づいて前記薬剤の交換時期を監視する薬剤監視装置を備えていても良い。

発明の効果

0012

本発明によれば、通水容器の薬剤と濁水とを一定水量で接触させ、土粒子の沈降に必要な凝集成分を定量的に供給することができるため、濁水に適切な量の薬剤を効率よく溶解させることができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0013

本発明に係る濁水処理装置の実施形態の構成を示す構成図である。
図1に示す通水容器の断面図である。
図2に示す薬剤の充填量の算出に用いる通水試験結果例及び凝集沈殿試験計測結果例を示す図である。
本発明に係る濁水処理装置の実施形態の他の適用例を示す図である。
図1に示す濁水処理装置に付加する薬剤監視装置の構成を示すブロック図である。

実施例

0014

以下、本発明に係る濁水処理装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態において、同様の機能を示す構成には、同一の符号を付して適宜説明を省略する。

0015

本実施形態の濁水処理装置は、処理前貯留槽1から汲み上げた濁水に凝集剤等の薬剤を溶解させ、溶解させた薬剤によって沈砂水槽2での土粒子の沈降除去を促進させるための装置であり、図1を参照すると、通水容器10と、ポンプ20と、フロートスイッチ30と、放流水監視装置40とポンプ制御部50と、を備えている。

0016

処理前貯留槽1は、本実施形態の濁水処理装置によって処理する前の濁水を貯留する水槽であり、工事現場等で発生した濁水が流入パイプ3を介して流入される。沈砂用水槽2は、本実施形態の濁水処理装置によって処理した後の濁水(以下、処理水と称す)を貯留し、フロックの形成によって土粒子を沈降除去する水槽であり、土粒子が沈降除去された処理水が放流水として放流パイプ4を介して放流される。

0017

通水容器10は、図2を参照すると、上部開口を有する上部解放容器11と、上部解放容器11の上部開口を閉じる上蓋部12とからなり、処理前貯留槽1及び沈砂用水槽2の水面によりも上方に配置されている。

0018

上部解放容器11には、接続されたホース60からの濁水を内部に導く流入配管13が、上部解放容器11の底部に近い側面部に取り付けられている。なお、流入配管13は、上部解放容器11の底部に取り付けるようにしても良い。

0019

流入配管13には、上部解放容器11に流入する濁水中に含まれるゴミ等の異物を取り除くストレーナー14が設けられている。このストレーナー14によって通水容器10内での目詰まりによる閉塞等を防止することができる。

0020

上部解放容器11の内部には、固形凝集剤や徐放性凝集剤等の薬剤5を載置する載置板15が支持部材16によって底部と間隔をおいて、流入配管13の出口、すなわち通水容器10の内部に濁水が供給される供給口よりも上方に支持されている。これにより、濁水は、通水容器10に収納された薬剤5よりも下方の下方空間に導かれることになる。

0021

載置板15は、網板や塩ビ目皿等の開口率が大きい板状部材で構成されている。また、載置板15は、上部解放容器11の上部開口から取り出せる寸法に設定されている。これにより、上部解放容器11内の清掃を容易に行うことができる。なお、支持部材16の代わり上部解放容器11の内壁に鍔部を形成し、鍔部によって載置板15を支持するようにしても良い。

0022

凝集剤等の薬剤5は、載置板15に載置する。すなわち、通水容器10内部において、載置板15よりも上方が薬剤5の収納空間となる。薬剤5は、例えば、図2に示すように、薬剤5を網袋6に装填した状態で載置板15に載置すると良い。網袋6に装填することで、交換を容易に行うことができる。また、薬剤5として固形凝集剤を特殊樹脂で被覆した徐放性凝集剤を使用する場合、凝集剤が溶解しても特殊樹脂の形状は変化しない。従って、薬剤5は、溶解が進んでも常に万遍なく収納空間に配置される。さらに、薬剤5として固形凝集剤を用いた場合、濁水が固形凝集剤と接触することでフロックが形成されるが、形成されたフロックは重力によって沈降して固形凝集剤よりも下方の下方空間に堆積される。従って、フロックによる固形凝集剤内の目詰まりを防止することができる。

0023

上蓋部12には、外部に処理水を流出させる流出配管17が取り付けられている。流出配管17の入口、すなわち通水容器10の内部から処理水かでていく排出口は、通水容器10に収納された薬剤5よりも上方に位置する。処理水は、流出配管17に接続されたホース70を介して沈砂用水槽2に放流される。

0024

流出配管17には、流出配管17の内部と外部とを連通する連通管18が設けられている。連通管18の内径は、流出配管17の内径に比べて十分に小さく設定されている。なお、連通管18は、前記通水容器に収納された前記薬剤よりも上方で、内部と外部とを連通していればよく、上蓋部12に設けるようにしても良い。

0025

ポンプ20は、処理前貯留槽1に貯留された濁水を汲み上げて、通水容器10の流入配管13に接続されたホース60を介して通水容器10の内部に供給する。

0026

本実施形態では、ポンプ20は、処理前貯留槽1の水面下に配置された水中ポンプで構成され、少なくとも上部解放容器11内に支持されている載置板15よりも下方に配置されている。また、ポンプ20と流入配管13とを接続するホース60は、上部解放容器11内に支持されている載置板15よりも下方に配置されている。さらに、ポンプ20及びホース60には、逆止弁が設けられていない。

0027

フロートスイッチ30は、処理前貯留槽1の濁水の水位が設定水位以上か未満かを検出する水位検出装置である。フロートスイッチ30は、濁水の水位が設定水位以上の場合、オン信号をポンプ制御部50に出力し、濁水の水位が設定水位未満の場合、オフ信号をポンプ制御部50に出力する。

0028

放流水監視装置40は、沈砂用水槽2からの放流水の状態が設定された範囲内に収まっているか否かを検出する。放流水監視装置40は、放流水の状態が設定された範囲内に収まっている場合、オン信号をポンプ制御部50に出力し、放流水の状態が設定された範囲内に収まっていない場合、オフ信号をポンプ制御部50に出力する。

0029

例えば、放流水監視装置40は、放流水のpHが設定された範囲内に収まっているか否かを監視するpH監視装置を用いることができる。また、放流水監視装置40は、放流水の濁度が設定された範囲内に収まっているか否かを監視する濁度監視装置を用いても良い。

0030

ポンプ制御部50は、フロートスイッチ30と放流水監視装置40とのいずれの出力もオン信号である場合、ポンプ20を駆動させる。ポンプ20の駆動により、処理前貯留槽1から汲み上げられた濁水が流入配管13から通水容器10内に供給され、薬剤5が収納された収納空間を通って流出配管17からオーバーフローする。これにより、濁水と薬剤5とが接触して薬剤5の凝集成分が濁水に溶解し、凝集成分が溶解した濁水が処理水として沈砂用水槽2に放流される。

0031

なお、ポンプ20の動力については特に制限はない。例えば、処理前貯留槽1に流入する濁水で回る水車動力源とすることができる。この場合、処理前貯留槽1に濁水が流入する時だけ、ポンプ20を駆動させることができ、フロートスイッチ30の機能を兼用できる。

0032

また、連通管18の内径は、流出配管17の内径に比べて十分に小さく設定されているため、ポンプ20が駆動されている状態でも、処理水が連通管18から流出することはない。

0033

ポンプ制御部50は、フロートスイッチ30と放流水監視装置40のいずれかもしくは両方の出力がオフ信号である場合、ポンプ20の駆動を停止させる。これにより、ポンプ20が駆動されていない状態では、流出配管17に設けられた連通管18を介して外部から流出配管17の内部に空気が侵入し、通水容器10内部の濁水の水位が載置板15よりも下方に下がり、載置板15に載置された薬剤5が濁水と接触しない状態となる。

0034

なお、連通管18に処理水の流出を制限する方向のチェック弁を設けると、連通管18の内径に制限はなくなる。この場合、連通管18の内径を大きくすることで、速やかに空気を内部に侵入させることができ、ポンプ20の停止後に、通水容器10内部の濁水の水位を素早く下げることができる。

0035

通水容器10に収納する薬剤5の充填量は、通水量SV値)と溶出する凝集成分量との関係から、土粒子の沈降に必要となる適切な量とすることができる。すなわち、本実施形態では、通水容器10の薬剤5と濁水とを一定水量で接触させることにより、土粒子の沈降に必要な凝集成分を定量的に供給することができる。従って、適切な薬剤5の充填量を簡単に算出することができる。

0036

まず、図3(a)に示すように通水量(SV値)と溶出する凝集成分量との関係をカラム通水試験等で求める。図3(a)に示す通水試験結果では、薬剤5として固形凝集剤表面に特殊樹脂で被覆することにより、凝集効果の持続期間を1週間程度に調整した徐放性凝集剤を用いた。なお、図3(a)において、「溶出Al(アルミニウム)濃度」が凝集成分量であり、「処理流量」がポンプ20の吐出量、すなわち通水容器10内に供給される濁水の単位時間当たりの流量に対応する。

0037

次に、凝集沈殿試験として、現場で採取した濁水を対象に、異なる「溶出Al(アルミニウム)濃度」毎の濁度と沈降時間との関係を計測する。この凝集沈殿試験計測結果を図3(b)に示す。

0038

次に、低減する濁度の目標値を設定し、処理設備を設計する。以下、初期濁度がほぼ1000mg/Lの濁水を100mg/L以下の処理後濁度に低減することを目標とした場合の処理設備の設計例を示す。

0039

まず、凝集沈殿に必要な「溶出Al(アルミニウム)濃度」を設定する。図3(b)に示す凝集沈殿試験計測結果を参照すると、沈降時間1時間とした場合に濁度を100mg/L以下に低減させるための最適な「溶出Al(アルミニウム)濃度」は2.0mg/Lであることが分かる。

0040

次に、通水容器10に収納する薬剤5の充填量を求める。処理流量は、通水容器10に濁水を供給するポンプ20の吐出量より決定される。ポンプ20の吐出量を6m3/hとした場合、図3(a)に示す通水試験結果によると、「溶出Al(アルミニウム)濃度」を2.0mg/Lにするために必要な薬剤5の充填量は40Lとなる。

0041

また、沈砂用水槽2の容量は、ポンプ20の吐出量を6m3/hで沈降時間1時間を確保するため、6m3以上であれば良い。さらに、通水容器10の容量は、内部に薬剤5の充填量は40Lを収納する収納空間を確保可能な、例えば60L程度に設定すると良い。

0042

図1に示す例では、処理前貯留槽1から濁水を汲み上げ、処理水を処理前貯留槽1とは異なる沈砂用水槽2に放流する例について説明したが、図4に示すように、仮設沈砂池7から濁水を汲み上げ、処理水を同じ仮設沈砂池7に放流するようにしても良い。

0043

本実施形態の濁水処理装置に、通水容器10に収納している薬剤5の状態を監視する薬剤監視装置80を付加しても良い。本実施形態において、通水容器10に収納している薬剤5は、ポンプ20の駆動時のみ濁水に浸漬することになる。従って、薬剤監視装置80は、ポンプ20の駆動時間に基づいて、薬剤5の交換時期を監視する。

0044

薬剤監視装置80は、図5を参照すると、駆動時間積算部81と、リセット入力部82と、持続時間入力部83と、駆動時間比較部84と、交換時期報知部85とを備えている。

0045

駆動時間積算部81は、ポンプ制御部50によるポンプ20の駆動時間を積算する。なお、駆動時間積算部81によって積算された駆動時間は、薬剤の交換時等にリセット入力部82の装置によってリセットされる。なお、ポンプ20の駆動時間は、ポンプ20の駆動に伴う通水を検出することで類推するようにしても良い。この場合、通水容器10内や流出配管17等の通水経路に設けた水検出センサ圧力センサによってポンプ20の駆動に伴う通水を検出することができる。

0046

持続時間入力部83は、薬剤5の凝集効果の持続期間の入力を受け付けて、駆動時間比較部84に通知する。予め使用する薬剤5が決まっている場合には、持続時間も予め設定しておいても良い。

0047

駆動時間比較部84は、持続時間入力部83から入力された持続期間から駆動時間積算部81による積算時間を減算した残り時間を算出し、算出した残り時間を交換時期報知部85によってユーザーに報知する。なお、交換時期報知部85としては、残り時間を表示する表示装置や、図示しないネットワークを介してユーザーが所持している端末装置等に残り時間を通知する送信装置を用いることができる。

0048

これにより、ユーザーは、薬剤5の凝集効果が持続する残り時間を把握することができ、適切なタイミングで薬剤5を交換することができる。また、残り時間が予め設定した閾時間を下回った場合に薬剤の交換タイミングをユーザーに報知するようにしても良い。

0049

さらに、積算時間が持続期間に達した場合、薬剤5の凝集効果がなくなったことを意味するため、駆動時間比較部84によってポンプ制御部50に停止信号を出力させ、ポンプ20の駆動を停止させるようにしても良い。

0050

以上説明したように、本実施形態は、濁水に薬剤5を溶解させ、土粒子を沈降除去させる濁水処理装置であって、薬剤5を収納する通水容器10と、通水容器10に濁水を供給するポンプ20とを具備し、通水容器10には、収納された薬剤5よりも下方の下方空間にポンプ20から供給される濁水を導く流入配管13と、収納された薬剤5よりも上方から薬剤を溶解させた濁水を処理水として外部に流出させる流出配管17とが設けられている。
この構成により、通水容器10内の濁水を下から上に向かって上昇させることで、濁水を薬剤5(固形凝集剤)全体に万遍なく接触させることができる。従って、通水容器10の薬剤5と濁水とを一定水量で接触させ、土粒子の沈降に必要な凝集成分を定量的に供給することができるため、濁水に適切な量の薬剤を効率よく溶解させることができる。

0051

さらに、本実施形態によれば、通水容器10は、収納された薬剤5がポンプ20によって汲み上げる濁水の水位よりも上方に位置するように配置されている。
この構成により、通水容器10への通水量がポンプ20の吐出量に依存させることができ、通水容器10の薬剤5と濁水とをより正確に一定水量で接触させることができる。

0052

さらに、本実施形態によれば、通水容器10もしくは流出配管17には、通水容器10に収納された薬剤5よりも上方で内部と外部とを連通する連通管18が設けられている。
この構成により、ポンプ20の駆動が停止されると、連通管18を介して外部から流出配管17の内部に空気が侵入し、通水容器10内部の濁水の水位が載置板15よりも下方に下がり、載置板15に載置された薬剤5が濁水と接触しない状態となる。これにより、薬剤5が無駄に溶出されることがなくなる。

0053

さらに、本実施形態は、ポンプ20によって汲み上げる濁水の水位が設定水位以上か未満かを検出する水位検出装置として機能するフロートスイッチ30を具備し、フロートスイッチ30によって濁水の水位が設定水位未満であることが検出されると、ポンプ20の駆動を停止させる。
この構成により、必要のある時のみ動作させることができ、薬剤5の消費量を抑え、効率的な濁水処理が可能になる。

0054

さらに、本実施形態は、濁水から土粒子を沈降除去させた後の放流水の状態が設定された範囲内に収まっているか否かを監視する放流水監視装置40を具備し、放流水監視装置40によって放流水の状態が設定された範囲内に収まっていないことが検出されると、ポンプ20の駆動を停止させる。
この構成により、薬剤5の過剰な溶解を防止し、放流基準を遵守した適切な管理が可能になる。

0055

また、本実施形態は、ポンプ20の駆動時間に基づいて薬剤5の交換時期を監視する薬剤監視装置80を具備する。
この構成により、正確な交換時期をユーザーに報知することができる。

0056

以上、本発明を、実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

0057

1 処理前貯留槽
2沈砂用水槽
3流入パイプ
4放流パイプ
5薬剤
6網袋
7仮設沈砂池
10通水容器
11 上部解放容器
12上蓋部
13流入配管
14ストレーナー
15 載置板
16支持部材
17流出配管
18連通管
20ポンプ
30フロートスイッチ
40放流水監視装置
50ポンプ制御部
60、70ホース
80薬剤監視装置
81 駆動時間積算部
82リセット入力部
83持続時間入力部
84駆動時間比較部
85交換時期報知部

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