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技術 生体情報表示装置、表示制御装置、およびコンピュータプログラム

出願人 日本光電工業株式会社
発明者 青木利樹
出願日 2018年12月27日 (1年4ヶ月経過) 出願番号 2018-244985
公開日 2019年9月12日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-150560
状態 未査定
技術分野 診断用測定記録装置 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定
主要キーワード 頂部角度 立上り角度 増減パターン 立上り速度 学習済みニューラルネットワーク 支援性 リーク率 説明対象
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

表示部に表示された経時的に変化する被検者生体情報に基づく医療従事者の判断を支援する。

解決手段

インターフェースには、経時的に変化する生体情報に対応する信号が入力される。メモリに記憶された少なくとも一つの命令が実行されると、前記信号に基づいて波形情報Wが生成され、所定時間ごとに波形情報Wの形状因子の値が取得される。取得された形状因子の値は、数値情報として表示部15に表示される。形状因子は、立上り角度θr、頂部角度θp、立下り角度θf、立上り速度Vr、頂部速度Vp、立下り速度Vf、波形面積A、立上り立下り時間間隔Trf、立下り−立上り時間間隔Tfr、立上り−立上り時間間隔Trr、および立下り−立下り時間間隔Tffの少なくとも一つを含んでいる。

概要

背景

経時的に変化する被検者生体情報としては、呼吸気における二酸化炭素濃度分圧)、脈波心電図、脳波などが例示されうる。特許文献1は、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度の経時変化リアルタイムに表示する装置を開示している。当該装置は、縦軸横軸を有する表示領域を備えている。縦軸は、二酸化炭素濃度値を示す。横軸は、時間の経過を示す。結果として、表示領域には二酸化炭素濃度値の経時変化を示す波形が表示される。

上記のような生体情報は、同様の変化傾向が繰り返し現れるという特徴を有している。例えば二酸化炭素濃度の場合、被検者の呼気とともに値が上昇し、吸気とともに値が減少する。被検者の容体変化や異常は、波形形状の特徴的な変化として現れる。医療従事者は、そのような変化に注目することによって、被検者の容体変化や異常を判断する。

概要

表示部に表示された経時的に変化する被検者の生体情報に基づく医療従事者の判断を支援する。インターフェースには、経時的に変化する生体情報に対応する信号が入力される。メモリに記憶された少なくとも一つの命令が実行されると、前記信号に基づいて波形情報Wが生成され、所定時間ごとに波形情報Wの形状因子の値が取得される。取得された形状因子の値は、数値情報として表示部15に表示される。形状因子は、立上り角度θr、頂部角度θp、立下り角度θf、立上り速度Vr、頂部速度Vp、立下り速度Vf、波形下面積A、立上り立下り時間間隔Trf、立下り−立上り時間間隔Tfr、立上り−立上り時間間隔Trr、および立下り−立下り時間間隔Tffの少なくとも一つを含んでいる。

目的

特開2017−035473号公報






本開示は、表示部に表示された経時的に変化する被検者の生体情報に基づく医療従事者の判断を支援することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

経時的に変化する生体情報に対応する信号が入力される入力インターフェースと、プロセッサと、前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、表示部と、を備えており、前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、前記信号に基づいて波形情報が生成され、所定時間ごとに前記波形情報の形状因子の値が取得され、取得された前記形状因子の値、当該値の経時変化、および当該経時変化を示す標識の少なくとも一つが前記表示部に表示され、前記形状因子は、立上り角度頂部角度立下り角度、立上り速度、立上り速度の絶対値、頂部速度、頂部速度の絶対値、立下り速度、立下り速度の絶対値、波形面積立上り立下り時間間隔、立下り−立上り時間間隔、立上り−立上り時間間隔、および立下り−立下り時間間隔の少なくとも一つを含んでいる、生体情報表示装置

請求項2

前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、前記値の経時変化の大きさに応じて前記標識が変化する、請求項1に記載の生体情報表示装置。

請求項3

前記表示部における表示に供される前記形状因子の種別は、ユーザによる選択が可能である、請求項1または2に記載の生体情報表示装置。

請求項4

被検者属性情報、前記生体情報とは別の生体情報、および外部医療機器動作パラメータ情報の少なくとも一つと前記表示部における表示に供される前記形状因子の種別との対応関係が、予め定められている、請求項1から3のいずれか一項に記載の生体情報表示装置。

請求項5

前記値が所定の閾値範囲内にない場合に報知を行なう報知部を備えている、請求項1から4のいずれか一項に記載の生体情報表示装置。

請求項6

前記生体情報は、呼吸気に含まれる二酸化炭素または酸素分圧または濃度である、請求項1から5のいずれか一項に記載の生体情報表示装置。

請求項7

経時的に変化する生体情報に対応する信号が入力される入力インターフェースと、プロセッサと、前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、出力インターフェースと、を備えており、前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、前記信号に基づいて波形情報が生成され、所定時間ごとに前記波形情報の形状因子の値が取得され、取得された前記形状因子の値、当該値の経時変化、および当該経時変化を示す標識の少なくとも一つを表示装置に表示させる制御信号が、前記出力インターフェースから出力され、前記形状因子は、立上り角度、頂部角度、立下り角度、立上り速度、立上り速度の絶対値、頂部速度、頂部速度の絶対値、立下り速度、立下り速度の絶対値、波形下面積、立上り−立下り時間間隔、立下り−立上り時間間隔、立上り−立上り時間間隔、および立下り−立下り時間間隔の少なくとも一つを含んでいる、表示制御装置

請求項8

表示制御装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、前記表示制御装置の入力インターフェースに入力された経時的に変化する生体情報に対応する信号に基づいて波形情報が生成され、所定時間ごとに前記波形情報の形状因子の値が取得され、取得された前記形状因子の値、当該値の経時変化、および当該経時変化を示す標識の少なくとも一つを表示装置に表示させる制御信号が、前記表示制御装置の出力インターフェースから出力され、前記形状因子は、立上り角度、頂部角度、立下り角度、立上り速度、立上り速度の絶対値、頂部速度、頂部速度の絶対値、立下り速度、立下り速度の絶対値、波形下面積、立上り−立下り時間間隔、立下り−立上り時間間隔、立上り−立上り時間間隔、および立下り−立下り時間間隔の少なくとも一つを含んでいる、コンピュータプログラム。

技術分野

0001

本開示は、経時的に変化する被検者生体情報を表示する装置に関連する。本開示は、当該生体情報の表示を制御する装置、および当該装置に表示を制御させるコンピュータプログラムにも関連する。

背景技術

0002

経時的に変化する被検者の生体情報としては、呼吸気における二酸化炭素濃度分圧)、脈波心電図、脳波などが例示されうる。特許文献1は、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度の経時変化リアルタイムに表示する装置を開示している。当該装置は、縦軸横軸を有する表示領域を備えている。縦軸は、二酸化炭素濃度値を示す。横軸は、時間の経過を示す。結果として、表示領域には二酸化炭素濃度値の経時変化を示す波形が表示される。

0003

上記のような生体情報は、同様の変化傾向が繰り返し現れるという特徴を有している。例えば二酸化炭素濃度の場合、被検者の呼気とともに値が上昇し、吸気とともに値が減少する。被検者の容体変化や異常は、波形形状の特徴的な変化として現れる。医療従事者は、そのような変化に注目することによって、被検者の容体変化や異常を判断する。

先行技術

0004

特開2017−035473号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本開示は、表示部に表示された経時的に変化する被検者の生体情報に基づく医療従事者の判断を支援することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記の目的を達成するための本発明の一態様は、生体情報表示装置であって、
経時的に変化する生体情報に対応する信号が入力されるインターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、
表示部と、
を備えており、
前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、
前記信号に基づいて波形情報が生成され、
所定時間ごとに前記波形情報の形状因子の値が取得され、
取得された前記形状因子の値、当該値の経時変化、および当該経時変化を示す標識の少なくとも一つが値前記表示部に表示され、
前記形状因子は、立上り角度頂部角度立下り角度、立上り速度、立上り速度の絶対値、頂部速度、頂部速度の絶対値、立下り速度、立下り速度の絶対値、波形下面積立上り立下り時間間隔、立下り−立上り時間間隔、立上り−立上り時間間隔、および立下り−立下り時間間隔の少なくとも一つを含んでいる。

0007

上記の目的を達成するための本発明の一態様は、表示制御装置であって、
経時的に変化する生体情報に対応する信号が入力される入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、
出力インターフェースと、
を備えており、
前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、
前記信号に基づいて波形情報が生成され、
所定時間ごとに前記波形情報の形状因子の値が取得され、
取得された前記形状因子の値、当該値の経時変化、および当該経時変化を示す標識の少なくとも一つを表示装置に表示させる制御信号が、前記出力インターフェースから出力され、
前記形状因子は、立上り角度、頂部角度、立下り角度、立上り速度、立上り速度の絶対値、頂部速度、頂部速度の絶対値、立下り速度、立下り速度の絶対値、波形下面積、立上り−立下り時間間隔、立下り−立上り時間間隔、立上り−立上り時間間隔、および立下り−立下り時間間隔の少なくとも一つを含んでいる。

0008

上記の目的を達成するための本発明の一態様は、表示制御装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
前記少なくとも一つの命令が前記プロセッサにより実行されると、
前記表示制御装置の入力インターフェースに入力された経時的に変化する生体情報に対応する信号に基づいて波形情報が生成され、
所定時間ごとに前記波形情報の形状因子の値が取得され、
取得された前記形状因子の値、当該値の経時変化、および当該経時変化を示す標識の少なくとも一つを表示装置に表示させる制御信号が、前記表示制御装置の出力インターフェースから出力され、
前記形状因子は、立上り角度、頂部角度、立下り角度、立上り速度、立上り速度の絶対値、頂部速度、頂部速度の絶対値、立下り速度、立下り速度の絶対値、波形下面積、立上り−立下り時間間隔、立下り−立上り時間間隔、立上り−立上り時間間隔、および立下り−立下り時間間隔の少なくとも一つを含んでいる。

0009

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について立上り角度と頂部角度に対応する情報が表示される場合、医療従事者は、これらを参照することにより、慢性閉塞性肺疾患の判定を支援されうる。

0010

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について頂部角度と立下り角度に対応する情報が表示される場合、医療従事者は、これらを参照することにより、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定を支援されうる。

0011

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について立上り速度、頂部速度、および立下り速度に対応する情報が表示される場合、医療従事者は、これらを参照することにより、慢性閉塞性肺疾患の判定を支援されうる。

0012

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について立上り速度と立下り速度に対応する情報が表示される場合、医療従事者は、これらを参照することにより、二酸化炭素濃度のピーク値が減少する原因を区別でき、人工呼吸器における適正な換気量の設定を支援されうる。

0013

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について波形下面積に対応する情報が表示される場合、医療従事者は、これを参照することにより、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定を支援されうる。あるいは、医療従事者は、この情報を参照することにより、被検者の自発呼吸や換気状態改善の判定を支援されうる。

0014

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について立上り−立下り時間間隔と立下り−立上り時間間隔が表示される場合、医療従事者は、これらを参照することにより、被検者の実際のI:E比(吸気継続時間と呼気継続時間の比)を認識できる。実際のI:E比を人工呼吸器において設定されたI:E比と比較することにより、被検者の換気状態の判定が支援されうる。

0015

例えば、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度または分圧に係る波形情報について立上り−立上り時間間隔Trrまたは立下り−立下り時間間隔Tffに対応する情報が表示される場合、医療従事者は、これらを参照することにより、被検者に生じた呼吸抑制の判定を支援されうる。

図面の簡単な説明

0016

一実施形態に係る生体情報表示装置の構成を示している。
上記の生体情報表示装置に表示される形状因子の値の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第一の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第二の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第三の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第四の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第五の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第六の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第七の例を示している。
上記の生体情報表示装置の表示部の動作を示す第八の例を示している。
一実施形態に係る表示制御装置の構成を示している。

実施例

0017

添付の図面を参照しつつ、実施形態の例を以下詳細に説明する。各図面においては、説明対象の各要素を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。

0018

図1に示されるように、一実施形態に係る生体情報表示装置1は、入力インターフェース11を備えている。センサSを通じて検出された被検者の生体情報に対応する信号は、入力インターフェース11に入力される。信号の入力は、有線接続を介して行なわれてもよいし、無線通信を介して行なわれてもよい。入力インターフェース11は、入力された信号を後段の処理に必要なデータに変換する回路を含んでいる。当該回路としては、A/D変換回路フィルタ回路などが例示されうる。

0019

生体情報表示装置1は、プロセッサ12とメモリ13を備えている。プロセッサ12としては、CPU、MPU、GPUなどが例示されうる。プロセッサ12は、複数のプロセッサコアを含みうる。メモリ13としては、ROM、RAMなどが例示されうる。メモリ13には、後述の処理を実行するためのコンピュータプログラムが記憶されうる。当該コンピュータプログラムは、予めメモリ13に格納されていてもよいし、入力インターフェース11と不図示の通信ネットワークを介して外部のサーバからダウンロードされてもよい。当該コンピュータプログラムは、人工知能プログラムを含みうる。人工知能プログラムしては、ディープラーニングによる学習済みニューラルネットワークが例示されうる。当該コンピュータプログラムは、プロセッサ12が実行可能な命令の一例である。例えば、プロセッサ12は、ROMに記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して後述の処理を実行しうる。

0020

プロセッサ12とメモリ13は、通信バス14を介して入力インターフェース11と接続されている。適当な通信インターフェースを介して入力インターフェース11との通信が可能であれば、プロセッサ12とメモリ13の少なくとも一方は、入力インターフェース11が設けられている筐体から独立した筐体内に設けられてもよい。

0021

生体情報表示装置1は、表示部15を備えている。表示部15は、通信バス14を介して入力インターフェース11、プロセッサ12、およびメモリ13と接続されている。

0022

本例においては、センサSは、被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度(分圧)を検出する。すなわち、センサSは、検出された二酸化炭素濃度の値に対応する信号を出力する。メモリ13に記憶されたプログラムがプロセッサ12により実行されると、センサSから入力インターフェース11に入力された信号に基づいて、二酸化炭素濃度値の経時変化を示す波形情報が生成される。

0023

図2の(A)は、生成される波形情報Wの一例を示している。縦軸は、二酸化炭素濃度の値を表している。横軸は、時間の経過を表している。被検者の呼気により二酸化炭素濃度値は増加し、被検者の吸気により二酸化炭素濃度値は減少する。被検者の呼吸が繰り返されることにより、二酸化炭素濃度値の増加と減少が交互に繰り返される。

0024

続いて、所定時間Tごとに波形情報Wの形状因子の値が取得される。「形状因子」とは、二酸化炭素濃度値の増減パターン形状を特徴づける種々のパラメータである。図2の(A)に例示される各形状因子の詳細は、以下の通りである。
θr:立上り角度(濃度値急増する部分の勾配
θp:頂部角度(濃度値がピーク値付近漸増する部分の勾配)
θf:立下り角度(濃度値が急減する部分の勾配)
Vr:立上り速度(濃度値が急増する部分の変化速度
Vp:頂部速度(濃度値がピーク値付近で漸増する部分の変化速度)
Vf:立下り速度(濃度値が急減する部分の変化速度)
Vra:Vrの絶対値
Vpa:Vtの絶対値
Vfa:Vfの絶対値
Trf:立上り−立下り時間間隔(濃度値の増加開始時点から減少終了時点までの時間間隔
Tfr:立下り−立上り時間間隔(ある増減パターンの濃度値減少終了時点から次の増減パターンの濃度値増加開始時点までの時間間隔)
Trr:立上り−立上り時間間隔(ある増減パターンの濃度値増加開始時点から次の増減パターンの濃度値増加開始時点までの時間間隔)
Tff:立下り−立下り時間間隔(ある増減パターンの濃度値減少終了時点から次の増減パターンの濃度値減少終了時点までの時間間隔)
A:波形下面積(基準濃度値を示すベースラインと波形により囲まれる領域の面積)

0025

なお、「濃度値が急増する部分」は、例えば濃度値がピーク値の10%から90%まで増加する部分として定義されうる。「濃度値が漸増する部分」は、例えば濃度値がピーク値の90%からピーク値まで増加する部分として定義されうる。「濃度値が急減する部分」は、例えば濃度値がピーク値の90%から10%まで減少する部分として定義されうる。「濃度値の増加開始時点」は、例えば増加する濃度値がピーク値の10%に達した時点として定義されうる。「濃度値の減少終了時点」は、例えば減少する濃度値がピーク値の10%に達した時点として定義されうる。

0026

あるいは、濃度値変化の微分値(変化速度)を取得することにより、「濃度値が急増する部分」、「濃度値が漸増する部分」、および「濃度値が急減する部分」が定められてもよい。例えば、取得された微分値が所定の正の閾値を上回っている区間が「濃度値が急増する部分」として定義されうる。同様に、当該微分値が所定の正の閾値以下である区間が「濃度値が漸増する部分」として定義され、当該微分値が所定の負の閾値を下回っている区間が「濃度値が急減する部分」として定義されうる。

0027

図2の(B)に示されるように、センサSから入力インターフェース11へ入力される信号に基づいて随時生成される波形情報Wは、表示部15に表示される。加えて、上記のように取得された形状因子が、値として表示部15に表示される。

0028

図示の例において、表示部15は、第一表示領域51、第二表示領域52、および第三表示領域53を含んでいる。第一表示領域51には、立上り角度θrの数値が表示されている。第二表示領域52には、頂部角度θpの数値が表示されている。第三表示領域53には、立下り角度θfの数値が表示されている。これらの数値は、波形情報Wのうち、最新の増減パターンについて取得されたものでありうる。

0029

取得される少なくとも一つの形状因子は、上記の形状因子群から適宜に選択されうる。あるいは、全ての形状因子が取得された後、表示部15の表示に供される少なくとも一つの形状因子が適宜に選択されうる。

0030

所定時間Tは、取得される形状因子に応じて適宜に設定されうる。例えば立上り角度θr、頂部角度θp、立下り角度θf、立上り速度Vr、頂部速度Vp、立下り速度Vf、Vr、Vp、およびVfの各絶対値、立上り−立下り時間間隔Trf、および波形下面積Aの少なくとも一つが取得される場合、所定時間Tは、一回分の二酸化炭素濃度値の増減パターンが収まる程度の時間として設定されうる。立下り−立上り時間間隔Tfr、立上り−立上り時間間隔Trr、および立下り−立下り時間間隔Tffの少なくとも一つが取得される場合、当該時間が収まる程度の時間として設定されうる。

0031

表示部15に表示された形状因子の値の変化から様々な情報を読み取ることができる。図3から図10を参照しつつ、八つの具体例を示す。

0032

図3の(A)は、形状因子として立上り角度θrと頂部角度θpが取得される第一の例を示している。本例においては、これらの形状因子が慢性閉塞性肺疾患の判定に利用される。

0033

閉塞性肺疾患の症状の一つは、気道狭窄である。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、これらの測定値の表示から気道の狭窄の進行状態を明確に読み取ることが困難である。本願発明者は、気道の狭窄の進行とともに二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける立上り角度θrと頂部角度θpに特徴的な変化が現れることに着目し、これらの形状因子に対応する情報を表示することで慢性閉塞性肺疾患の判定を支援できるとの着想を得た。

0034

図3の(A)においては、気管支閉塞の進行に伴い変化する波形情報Wが表示部15に表示されている(破線は、参考用の基準線であって、表示部15には表示されない)。気管支閉塞の進行とともに、立上り角度θrが減少し、頂部角度θpが増大していることが判る。

0035

表示部15には、立上り角度θrと頂部角度θpの各値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)が表示される。したがって、医療従事者は、これらの値を参照することにより、慢性閉塞性肺疾患の判定を支援されうる。

0036

これに加えてあるいは代えて、各値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、先に取得された形状因子の値(中央の増減パターンについて取得された値)に対する最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)の増減を示す矢印が、標識の一例として表示されている。矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、増減に応じて変更されてもよい。すなわち、表示される「色」もまた標識の一例である。

0037

このような構成によれば、立上り角度θrと頂部角度θpの各経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、慢性閉塞性肺疾患の判定の支援性を高めることができる。

0038

図3の(B)に示されるように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、立上り角度θrと頂部角度θpの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、慢性閉塞性肺疾患の判定の支援性を高めることができる。

0039

これに加えてあるいは代えて、図3の(C)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における立上り角度θrと頂部角度θpの各経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、立上り角度θrと頂部角度θpの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、慢性閉塞性肺疾患の判定の支援性を高めることができる。

0040

図4の(A)は、形状因子として頂部角度θpと立下り角度θfが取得される第二の例を示している。本例においては、これらの形状因子が、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定に利用される。

0041

新生児に対して人工呼吸器が使用される場合、カフを備えていない挿管チューブが用いられることが一般的であるので、呼気が人工呼吸器へ戻らずに外部へリークする場合がある。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、二酸化濃度値の低下原因が呼吸回路におけるリーク量の増大によるものなのか、あるいは被検者の換気量の低下によるものなのかを判定することが困難である。リーク量の増大によっても換気量の低下によっても、リーク率は増大する。本願発明者は、呼吸回路におけるリーク率の増大とともに二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける頂部角度θpと立下り角度θfに特徴的な変化が現れることに着目し、これらの形状因子に対応する情報を表示することで、被検者の換気状態の変化や呼吸回路異常の判定を支援できるとの着想を得た。

0042

図4の(A)においては、リーク率の増大あるいは換気量の低下に伴い変化する波形情報Wが表示部15に表示されている(破線は、参考用の基準線であって、表示部15には表示されない)。リーク率の増大とともに、頂部角度θpが減少し、立下り角度θfが増大していることが判る。

0043

表示部15には、頂部角度θpと立下り角度θfの各値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)が表示される。したがって、医療従事者は、これらの値を参照することにより、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定を支援されうる。

0044

これに加えてあるいは代えて、各値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、先に取得された形状因子の値(中央の増減パターンについて取得された値)に対する最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)の増減を示す矢印が、標識の一例として表示されている。矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、増減に応じて変更されてもよい。

0045

このような構成によれば、頂部角度θpと立下り角度θfの各経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定の支援性を高めることができる。

0046

図4の(B)に示されるように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、頂部角度θpと立下り角度θfの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定の支援性を高めることができる。

0047

これに加えてあるいは代えて、図4の(C)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における頂部角度θpと立下り角度θfの各経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、頂部角度θpと立下り角度θfの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定の支援性を高めることができる。

0048

図5の(A)は、形状因子として立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vf(あるいはこれらの絶対値)が取得される第三の例を示している。本例においては、これらの形状因子が慢性閉塞性肺疾患の判定に利用される。

0049

閉塞性肺疾患の症状の一つは、気道の狭窄である。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、これらの測定値の表示から気道の狭窄の進行状態を明確に読み取ることが困難である。本願発明者は、気道の狭窄の進行とともに二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vfに特徴的な変化が現れることに着目し、これらの形状因子に対応する情報を表示することで慢性閉塞性肺疾患の判定を支援できるとの着想を得た。

0050

図5の(A)においては、気管支閉塞の進行に伴い変化する波形情報Wが表示部15に表示されている(破線は、参考用の基準線であって、表示部15には表示されない)。気管支閉塞の進行とともに、立下り速度Vfはほとんど変化しないまま、立上り速度Vrが減少し、頂部速度Vpが増大していることが判る。

0051

表示部15には、立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vfの各値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)が表示される。したがって、医療従事者は、これらの値を参照することにより、慢性閉塞性肺疾患の判定を支援されうる。

0052

これに加えてあるいは代えて、各値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、先に取得された形状因子の値(中央の増減パターンについて取得された値)に対する最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)の増減を示す矢印が、標識の一例として表示されている。矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、増減に応じて変更されてもよい。

0053

本例においては、先に取得された形状因子の値に対して最も新しく取得された形状因子の値の増減が所定値よりも小さい場合、水平方向の矢印によって示されている。このような矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方が、増減を伴う場合とは異なる色で表示されてもよい。この標識の表示例は、他の図に示される表示例にも適用可能である。

0054

このような構成によれば、立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vfの各経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、慢性閉塞性肺疾患の判定の支援性を高めることができる。

0055

図5の(B)に示されるように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vfの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、慢性閉塞性肺疾患の判定の支援性を高めることができる。

0056

これに加えてあるいは代えて、図5の(C)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vfの各経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、立上り速度Vr、頂部速度Vp、および立下り速度Vfの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、慢性閉塞性肺疾患の判定の支援性を高めることができる。

0057

図6の(A)と(B)は、形状因子として立上り速度Vrと立下り速度Vfが取得される第四の例を示している。本例においては、これらの形状因子が人工呼吸器における適正な換気量の設定に利用される。

0058

新生児に対して人工呼吸器が使用される場合、カフを備えていない挿管チューブが用いられることが一般的であるので、呼気が人工呼吸器へ戻らずに外部へリークする場合がある。他方、リークの存在に鑑みて換気量を増す設定を行なうと、被検者に過換気を生じるおそれがある。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、二酸化濃度値の低下原因が呼吸回路におけるリークによるものなのか、あるいは被検者に生じた過換気によるものなのかを区別することが困難である。本願発明者は、呼吸回路にリークが生じた場合と被検者に過換気が生じた場合とで、二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける立上り速度Vrと立下り速度Vfに異なる変化が現れることに着目し、これらの形状因子に対応する情報を表示することで両者の区別を支援できるとの着想を得た。

0059

図6の(A)において、波形情報W1は、正常な呼吸回路に接続された被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。波形情報W2は、過換気が生じている被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。この場合、立上り速度Vrと立下り速度Vfがほぼ変わらないまま、二酸化炭素濃度のピーク値が減少していることが判る。図6の(B)において、波形情報W3は、リークが生じた呼吸回路に接続された被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。正常な波形情報W1と比較すると、立上り速度Vrがほぼ変わらないまま、二酸化炭素濃度のピーク値と立下り速度Vfが減少していることが判る。

0060

表示部15には、立上り速度Vrと立下り速度Vfの各値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値が表示される。したがって、医療従事者は、これらの値を参照することにより、二酸化炭素濃度のピーク値が減少する原因を区別でき、人工呼吸器における適正な換気量の設定を支援されうる。

0061

これに加えてあるいは代えて、各値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、先に取得された形状因子の値に対する最も新しく取得された形状因子の値の増減を示す矢印が、標識の一例として表示されている。矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、増減に応じて変更されてもよい。

0062

このような構成によれば、立上り速度Vrと立下り速度Vfの各経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、人工呼吸器における適正な換気量の設定の支援性を高めることができる。

0063

図3の(B)、図4の(B)、および図5の(B)に示した例のように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、立上り速度Vrと立下り速度Vfの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、人工呼吸器における適正な換気量の設定の支援性を高めることができる。

0064

これに加えてあるいは代えて、図3の(C)、図4の(C)、および図5の(C)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における立上り速度Vrと立下り速度Vfの各経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、立上り速度Vrと立下り速度Vfの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、人工呼吸器における適正な換気量の設定の支援性を高めることができる。

0065

図7の(A)は、形状因子として波形下面積Aが取得される第五の例を示している。本例においては、この形状因子が、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定に利用される。

0066

新生児に対して人工呼吸器が使用される場合、カフを備えていない挿管チューブが用いられることが一般的であるので、呼気が人工呼吸器へ戻らずに外部へリークする場合がある。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、二酸化濃度値の低下原因が呼吸回路におけるリーク量の増大によるものなのか、あるいは被検者の換気量の低下によるものなのかを判定することが困難である。リーク量の増大によっても換気量の低下によっても、リーク率は増大する。本願発明者は、呼吸回路におけるリーク率の増大とともに二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける波形下面積Aに特徴的な変化が現れることに着目し、この形状因子に対応する情報を表示することで、被検者の換気状態の変化や呼吸回路異常の判定を支援できるとの着想を得た。

0067

図7の(A)においては、リーク率の増大に伴い変化する波形情報Wが表示部15に表示されている(破線は、参考用の基準線であって、表示部15には表示されない)。リーク率の増大あるいは被検者の換気量の低下とともに、波形下面積Aが減少していることが判る。

0068

表示部15には、波形下面積Aの値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)が表示される。したがって、医療従事者は、この値を参照することにより、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定を支援されうる。

0069

これに加えてあるいは代えて、波形下面積Aの値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、先に取得された形状因子の値(中央の増減パターンについて取得された値)に対する最も新しく取得された形状因子の値(最も右側の増減パターンについて取得された値)の増減を示す矢印が、標識の一例として表示されている。矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、増減に応じて変更されてもよい。

0070

このような構成によれば、波形下面積Aの経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定の支援性を高めることができる。

0071

図7の(B)に示されるように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、波形下面積Aの経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、被検者の換気状態の変化や人工呼吸器における呼吸回路異常の判定の支援性を高めることができる。

0072

これに加えてあるいは代えて、図7の(C)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における波形下面積Aの経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、波形下面積Aの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、人工呼吸器における呼吸回路異常の判定の支援性を高めることができる。

0073

図8の(A)は、形状因子として波形下面積Aが取得される第六の例を示している。本例においては、この形状因子が人工呼吸器に接続された被検者の換気状態の判定に利用される。

0074

被検者の呼吸が人工呼吸器によって制御されている状況下にあっても、被検者自身の自発呼吸が混在する場合がある。自発呼吸の頻度が増す事実は、当該被検者の換気機能が快復し、人工呼吸器からの離脱時期が近付いていることの判断指標になりうる。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、これらの測定値の表示から自発呼吸の混在を明確に読み取ることが困難である。本願発明者は、被検者の自発呼吸が混在する場合に二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける波形下面積Aに特徴的な変化が現れることに着目し、この形状因子に対応する情報を表示することで被検者の換気状態改善の判定を支援できるとの着想を得た。

0075

図8の(A)において、波形情報W1は、人工呼吸器の強制換気のみによる被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。波形情報W2は、強制換気に被検者の自発呼吸が加わった場合の二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。自発呼吸の混在に伴い、波形下面積Aが一定でなくなることが判る。

0076

表示部15には、波形下面積Aの値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値が表示される。したがって、医療従事者は、この値を参照することにより、被検者の自発呼吸や換気状態改善の判定を支援されうる。

0077

これに加えてあるいは代えて、波形下面積Aの値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、波形下面積Aの値がほぼ一定でないことを示す標識が表示されている。当該標識に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、波形下面積Aの値がほぼ一定でないことを示すために変更されてもよい。

0078

このような構成によれば、波形下面積Aの経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、換気状態改善の判定の支援性を高めることができる。

0079

図7の(B)に示した例のように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、波形下面積Aの経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、換気状態改善の判定の支援性を高めることができる。

0080

これに加えてあるいは代えて、図8の(B)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における波形下面積Aの経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、波形下面積Aの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、換気状態改善の判定の支援性を高めることができる。

0081

図9の(A)と(B)は、形状因子として立上り−立下り時間間隔Trfと立下り−立上り時間間隔Tfrが取得される第七の例を示している。本例においては、これらの形状因子が被検者の換気状態の判定に利用される。

0082

人工呼吸器の使用に際しては、設定されたI:E比に基づいて被検者の呼吸が制御される。I:E比とは、吸気継続時間(I)と呼気継続時間(E)の比を表している。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、これらの測定値の表示から自発呼吸の混在を明確に読み取ることが困難である。本願発明者は、被検者の二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける立上り−立下り時間間隔Trfと立下り−立上り時間間隔Tfrが設定されたI:E比との差異を判定する指標になりうることに着目し、これらの形状因子に対応する情報を表示することで被検者の換気状態の判定を支援できるとの着想を得た。

0083

図9の(A)において、波形情報W1は、I:E比が1:2に設定された人工呼吸器に接続された被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。図9の(B)において、波形情報W2は、I:E比が1:1に設定された人工呼吸器に接続された被検者の呼吸気における二酸化炭素濃度値の増減パターンを示している。

0084

表示部15には、立上り−立下り時間間隔Trfと立下り−立上り時間間隔Tfrの各値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値が表示される。立上り−立下り時間間隔Trfは、呼気継続時間(E)に対応付けられうる。立下り−立上り時間間隔Tfrは、吸気継続時間(I)に対応付けられうる。したがって、医療従事者は、これらの値を参照することにより、被検者の実際のI:E比を認識できる。実際のI:E比を人工呼吸器において設定されたI:E比と比較することにより、被検者の換気状態の判定が支援されうる。

0085

なお、表示部15には、立上り−立下り時間間隔Trfと立下り−立上り時間間隔Tfrの比が表示されてもよい。

0086

図10の(A)は、形状因子として立上り−立上り時間間隔Trrが取得される第八の例を示している。本例においては、この形状因子が被検者に生じた呼吸抑制の判定に利用される。

0087

手術後や鎮静処置により被検者に呼吸抑制が生じる場合がある。呼吸抑制が生じると、呼吸数が低下する。二酸化酸素濃度値の最大値と単位時間当たりの呼吸数を測定する従来の装置によっては、呼吸数の低下原因が呼吸抑制によるものであるかを判定することが困難である。本願発明者は、被検者に呼吸抑制が生じた場合に二酸化炭素濃度値の増減パターンにおける立上り−立上り時間間隔Trrに特徴的な変化が現れることに着目し、この形状因子に対応する情報を表示することで呼吸抑制の判定を支援できるとの着想を得た。

0088

図10の(A)は、被検者に呼吸抑制が生じている場合の波形情報Wを示している。呼吸数Nに顕著な低下傾向が見られる前から、立上り−立上り時間間隔Trrが徐々に長くなっていることが判る。

0089

表示部15には、立上り−立上り時間間隔Trrと呼吸数Nの各値が表示されうる。この場合、最も新しく取得された形状因子の値が表示される。したがって、医療従事者は、これらの値を参照することにより、被検者に生じた呼吸抑制の判定を支援されうる。

0090

これに加えてあるいは代えて、各値の経時変化を示す標識が、表示部15に表示されうる。本例においては、先に取得された形状因子の値に対する最も新しく取得された形状因子の値の増減を示す矢印が、標識の一例として表示されている。矢印に加えてあるいは代えて、形状因子の種別を示す文字と形状因子の値を示す文字の少なくとも一方の色が、増減に応じて変更されてもよい。

0091

このような構成によれば、立上り−立上り時間間隔Trrと呼吸数Nの各経時的変化の傾向が、より直感的に視認されうる。したがって、被検者に生じた呼吸抑制の判定の支援性を高めることができる。

0092

さらに本例においては、経時変化の大きさに応じて標識の表示態様が変更されている。具体的には、立上り−立上り時間間隔Trrの経時変化に比べて呼吸数Nの経時変化が大きいので、矢印の色が変更されている。このような構成によれば、立上り−立上り時間間隔Trrと呼吸数Nの各経時的変化の傾向が、より詳細に把握されうる。この標識の表示例は、他の図に示される表示例にも適用可能である。なお、矢印の角度を変えることによって経時変化の大きさが表現されてもよい。あるいは、経時変化の大きさに応じて表示される標識の種別が変更されてもよい。

0093

図3の(B)、図4の(B)、図5の(B)、および図7の(B)に示した例のように、形状因子の値が取得される度に、すなわち表示部15に表示される複数の増減パターンの各々に対応づけて形状因子の値が表示されてもよい。このような構成によれば、立上り−立上り時間間隔Trrと呼吸数Nの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、被検者に生じた呼吸抑制の判定の支援性を高めることができる。

0094

これに加えてあるいは代えて、図10の(B)に示されるように、表示部15に表示されている時間区間における立上り−立上り時間間隔Trrと呼吸数Nの各経時的変化が、グラフ形式で表示されてもよい。このような構成によっても、立上り−立上り時間間隔Trrと呼吸数Nの各経時的変化のより長期的な傾向が容易に把握されうる。したがって、被検者に生じた呼吸抑制の判定の支援性を高めることができる。

0095

なお、表示部15には、立上り−立上り時間間隔Trrに代えて立下り−立下り時間間隔Tffが表示されてもよい。立下り−立下り時間間隔Tffに基づいても同様の判定が可能である。

0096

図1に示されるように、生体情報表示装置1は、報知部16を備えうる。報知部16は、取得された形状因子の値が所定の閾値範囲内にない場合に報知を行なうように構成される。報知は、視覚的報知、聴覚的報知、および触覚的報知の少なくとも一つを通じて行なわれる。閾値範囲は、判定の対象に応じて適宜に定められうる。報知の態様は、値が閾値範囲内にない形状因子の種別に応じて相違するように構成されうる。

0097

例えば、図6に示した第四の例および図7に示した第五の例において、立下り速度Vfや波形下面積Aが所定値を下回った場合に、報知部16による報知が行なわれうる。当該所定値は、リーク率の程度が確認を要する状態、あるいは許容されざる状態である場合に対応する値として定められうる。このような構成によれば、リーク率の上昇により被検者が低換気状態に陥る事態を未然に防ぎうる。

0098

閾値範囲は、複数の形状因子の組合せに基づいて定められてもよい。例えば、図3に示した第一の例において、立上り角度θrが所定値を下回り、かつ頂部角度θpが所定値を上回った場合に、報知部16による報知が行なわれうる。当該所定は、気道の狭窄の進行が確認を要する状態、あるいは許容されざる状態である場合に対応する値として定められうる。このような構成によれば、被検者に生じる気道の狭窄の進行を早期に確認できる。

0099

すなわち、上記のような構成によれば、形状因子の取得を通じて判定される対象における異常の発生を未然に防いだり、早期に認識したりすることができる。

0100

上記の実施形態は、本開示の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本開示の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。

0101

上記の実施形態においては、取得された形状因子の値の全てが、表示部15における表示に供されている。しかしながら、取得された形状因子の値が所定の閾値範囲内にない場合や、当該値が当該閾値範囲から外れる変化の傾向を示している場合に、当該値が表示部15に表示される構成とされてもよい。

0102

なお、表示に供される形状因子の種別は、不図示のユーザインターフェースを介してユーザによって選択されうる。選択に係る指示は、入力インターフェース11に入力され、プロセッサ12による処理に供される。

0103

既往歴年齢性別診療科喫煙の有無などの被検者の属性情報に応じて、表示に供される形状因子の種別が予め定められていてもよい。換言すると、被検者の属性情報と表示部15における表示に供される形状因子の種別との対応関係が、予め定められうる。

0104

例えば、被検者に慢性閉塞性肺疾患の疾病履歴がある旨の属性情報が入力インターフェース11に入力されると、プロセッサ12は、特定の形状因子に係る情報(例えば、立上り角度θrと頂部角度θpの少なくとも一方の値、値の経時変化、および経時変化を示す標識の少なくとも一つ)が表示に供され、それ以外の形状因子に係る情報が表示されないように、設定を自動的に行ないうる。予め定められた対応関係に基づいて表示された形状因子に係る情報は、上述のユーザインターフェースを介し、ユーザの要望に応じて変更されうる。

0105

取得される波形情報Wに係る生体情報とは別の生体情報に応じて、表示に供される形状因子の種別が予め定められていてもよい。この場合、入力インターフェース11と接続されるセンサSは、複数あるいは複数種でありうる。

0106

例えば、他のセンサSから入力インターフェース11に入力される信号に基づいて、心電図や血圧に係る生体情報の値の異常や正常範囲から逸脱する変化傾向が判断されうる。この場合、プロセッサ12は、特定の形状因子に係る情報(例えば、波形下面積Aの値、値の経時変化、および経時変化を表す標識の少なくとも一つ)が表示に供され、それ以外の形状因子に係る情報が表示されないように、設定を自動的に行ないうる。心電図や血圧に係る生体情報の異常に関連付けて波形情報Wの波形下面積Aが考慮されることにより、例えば被検者の肺血流量低下による換気量の低下が判断されうる。予め定められた対応関係に基づいて表示された形状因子に係る情報は、上述のユーザインターフェースを介し、ユーザの要望に応じて変更されうる。

0107

生体情報表示装置1とは別の外部医療機器動作パラメータ情報に応じて、表示に供される形状因子の種別が予め定められていてもよい。外部医療機器としては、人工呼吸器が例示されうる。当該動作パラメータ情報としては、換気量やリーク率が例示されうる。この場合、生体情報表示装置1と人工呼吸器が通信可能に接続され、動作パラメータ情報に対応する信号が入力インターフェース11に入力される。

0108

例えば、換気量やリーク率に対応する信号が入力インターフェース11に入力されると、プロセッサ12は、特定の形状因子に係る情報(例えば、立上り角度θrと頂部角度θpの少なくとも一方の値、値の経時変化、および経時変化を示す標識の少なくとも一つ)が表示に供され、それ以外の形状因子に係る情報が表示されないように、設定を自動的に行ないうる。動作パラメータ情報もまた、表示部15に表示されうる。人工呼吸器の動作パラメータ情報に関連付けて被検者の二酸化炭素濃度値の形状因子が考慮されることにより、二酸化炭素濃度値の低下原因の判断を支援できる。予め定められた対応関係に基づいて表示された形状因子に係る情報は、上述のユーザインターフェースを介し、ユーザの要望に応じて変更されうる。

0109

上記の実施形態においては、波形情報Wの形状因子の値を取得するプロセッサ12と当該値に対応する情報が表示される表示部15が同じ装置内に設けられている。しかしながら、形状因子の値の取得と当該値に対応する情報の表示とは、独立した装置により行なわれてもよい。

0110

図11は、そのような動作を実現しうる表示制御装置2を備えている。図1に示される生体情報表示装置1の構成要素と実質的に同一の構成要素については、同一の参照符号を付与して繰り返しとなる説明を省略する。

0111

表示制御装置2は、通信ネットワークを介して表示装置3と接続されうる。表示制御装置2は、出力インターフェース21を備えている。プロセッサ12は、取得された形状因子の値に対応する情報を表示装置3に表示させる制御信号を、出力インターフェース21に出力させうる。

0112

上記の実施形態においては、被検者の生体情報として呼吸気における二酸化炭素濃度(分圧)を例示した。しかしながら、上記の構成は、同様の変化傾向が繰り返し現れつつ経時変化する生体情報の表示に適用されうる。そのような生体情報としては、呼吸気における酸素濃度(分圧)、脈波、心電図、脳波などが例示されうる。

0113

1:生体情報表示装置、11:入力インターフェース、12:プロセッサ、13:メモリ、15:表示部、16:報知部、2:表示制御装置、21:出力インターフェース、3:表示装置、W:波形情報、θr:立上り角度、θp:頂部角度、θf:立下り角度、Vr:立上り速度、Vp:頂部速度、Vf:立下り速度、Vra:Vrの絶対値、Vpa:Vtの絶対値、Vfa:Vfの絶対値、Trf:立上り−立下り時間間隔、Tfr:立下り−立上り時間間隔、Trr:立上り−立上り時間間隔、Tff:立下り−立下り時間間隔、A:波形下面積

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