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技術 視認性評価システム

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 芳村啓太脇有紀岩川幹生小岩弘子
出願日 2018年2月28日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-035930
公開日 2019年9月12日 (9ヶ月経過) 公開番号 2019-150150
状態 未査定
技術分野 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定
主要キーワード 電気駆動型 提示面 周辺視野領域 閾値回数 時間測定装置 導出電極 判別能力 提示状態
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月12日)のものです。
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図面 (9)

課題

被験者視認性を客観的に評価することが可能な視認性評価システムを提供する。

解決手段

視認性評価システム1は、刺激制御部4と、タイミング取得部21と、脳波取得部22と、電位抽出部24と、視認性判定部25と、を備える。刺激制御部4は、被験者100に視覚刺激を複数繰り返し提示する刺激提示部3を制御する。タイミング取得部21は、刺激制御部4から、刺激提示部3が複数の視覚刺激の提示を開始した複数のタイミングデータを取得する。脳波取得部22は、被験者100の脳波を計測する脳波計測部5から、複数の視覚刺激に対応する複数の脳波データを取得する。電位抽出部24は、複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する。視認性判定部25は、事象関連電位の潜時に基づいて被験者100の視認性を判定する。

概要

背景

従来、ある現象の発生から、これを視認するまでの時間を測定する視認時間測定装置視認性評価システム)がある(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1の視認時間測定装置は、映写機と、スクリーンと、スピーカと、スライドプロジェクタと、計時装置と、手動スイッチと、を備えている。映写機は、車両等の運転者にあたかも自己が車両を運転しているかの如く感じさせるための映像映写する。スクリーンは、映像を映す。スピーカは、映写機と連動して音声を発する。スライドプロジェクタは、映写機の映像の一部分に制御装置からの信号によって危険な現象を重合投写する。計時装置は、制御装置からの信号によってスライドプロジェクタの投写と同時に計時を開始する。手動スイッチは、計時装置に計時停止信号を発する。特許文献1の視認時間測定装置では、スライドプロジェクタの危険な現象の投写からその危険な現象を視認し手動スイッチを押すまでの時間を測定する。

概要

被験者の視認性を客観的に評価することが可能な視認性評価システムを提供する。視認性評価システム1は、刺激制御部4と、タイミング取得部21と、脳波取得部22と、電位抽出部24と、視認性判定部25と、を備える。刺激制御部4は、被験者100に視覚刺激を複数繰り返し提示する刺激提示部3を制御する。タイミング取得部21は、刺激制御部4から、刺激提示部3が複数の視覚刺激の提示を開始した複数のタイミングデータを取得する。脳波取得部22は、被験者100の脳波を計測する脳波計測部5から、複数の視覚刺激に対応する複数の脳波データを取得する。電位抽出部24は、複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する。視認性判定部25は、事象関連電位の潜時に基づいて被験者100の視認性を判定する。

目的

本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、被験者の視認性を客観的に評価することが可能な視認性評価システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被験者視覚刺激を複数繰り返し提示する刺激提示部を制御する刺激制御部と、前記刺激制御部から、前記刺激提示部が複数の前記視覚刺激の提示を開始した複数のタイミングデータを取得するタイミング取得部と、前記被験者の脳波計測する脳波計測部から、前記複数の視覚刺激に対応する複数の脳波データを取得する脳波取得部と、前記複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する電位抽出部と、前記事関連電位の潜時に基づいて前記被験者の視認性を判定する視認性判定部と、を備える視認性評価システム

請求項2

前記被験者が前記視覚刺激を認識したことを、前記被験者が入力する入力部を更に備え、前記刺激提示部が前記視覚刺激の提示を開始してから次の前記視覚刺激を提示するまでの期間を評価期間とし、前記電位抽出部は、前記評価期間中に前記被験者が前記入力部に入力した場合、前記評価期間における前記脳波データを前記事象関連電位の抽出に用いる請求項1に記載の視認性評価システム。

請求項3

前記被験者が前記視覚刺激を認識したことを、前記被験者が入力する入力部を更に備え、前記刺激提示部が前記視覚刺激の提示を開始してから次の前記視覚刺激を提示するまでの期間を評価期間とし、前記電位抽出部は、前記評価期間の開始から所定時間以内に前記被験者が前記入力部に入力した場合、前記評価期間における前記脳波データを前記事象関連電位の抽出に用いる請求項1に記載の視認性評価システム。

請求項4

前記刺激提示部を更に備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の視認性評価システム。

請求項5

前記刺激提示部は、前記被験者の周辺視野領域に配置される請求項4に記載の視認性評価システム。

請求項6

前記刺激提示部は、照明装置光源からの照射光反射することにより前記被験者に前記視覚刺激を提示する視対象を有する請求項4又は5に記載の視認性評価システム。

技術分野

0001

本開示は、一般に視認性評価システムに関し、より詳細には被験者視認性を評価する視認性評価システムに関する。

背景技術

0002

従来、ある現象の発生から、これを視認するまでの時間を測定する視認時間測定装置(視認性評価システム)がある(例えば、特許文献1参照)。

0003

特許文献1の視認時間測定装置は、映写機と、スクリーンと、スピーカと、スライドプロジェクタと、計時装置と、手動スイッチと、を備えている。映写機は、車両等の運転者にあたかも自己が車両を運転しているかの如く感じさせるための映像映写する。スクリーンは、映像を映す。スピーカは、映写機と連動して音声を発する。スライドプロジェクタは、映写機の映像の一部分に制御装置からの信号によって危険な現象を重合投写する。計時装置は、制御装置からの信号によってスライドプロジェクタの投写と同時に計時を開始する。手動スイッチは、計時装置に計時停止信号を発する。特許文献1の視認時間測定装置では、スライドプロジェクタの危険な現象の投写からその危険な現象を視認し手動スイッチを押すまでの時間を測定する。

先行技術

0004

実公昭49—10150号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1の視認時間測定装置(視認性評価システム)では、被験者が現象を視認してから手動スイッチを押すまでの時間を測定している。つまり、特許文献1の視認時間測定装置では、現象を視認してから手動スイッチを押すまでの時間にばらつきがあり、視認性を客観的に評価することができなかった。

0006

本開示は、上記事由に鑑みてなされており、その目的は、被験者の視認性を客観的に評価することが可能な視認性評価システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本開示の一態様に係る視認性評価システムは、刺激制御部と、タイミング取得部と、脳波取得部と、電位抽出部と、視認性判定部と、を備える。前記刺激制御部は、被験者に視覚刺激を複数繰り返し提示する刺激提示部を制御する。前記タイミング取得部は、前記刺激制御部から、前記刺激提示部が複数の前記視覚刺激の提示を開始した複数のタイミングデータを取得する。前記脳波取得部は、前記被験者の脳波を計測する脳波計測部から、前記複数の視覚刺激に対応する複数の脳波データを取得する。前記電位抽出部は、前記複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する。前記視認性判定部は、前記事象関連電位の潜時に基づいて前記被験者の視認性を判定する。

発明の効果

0008

本開示の視認性評価システムでは、被験者の視認性を客観的に評価することが可能となる。

図面の簡単な説明

0009

図1は、本開示の一実施形態に係る視認性評価システムのブロック図である。
図2は、同上の視認性評価システムの概念図である。
図3は、被験者の中心視野領域及び周辺視野領域の説明図である。
図4Aは、刺激提示部の刺激提示状態の斜視図である。図4Bは、刺激提示部の刺激提示状態の斜視図である。
図5は、ハンドル部及び入力部の概念図である。
図6Aは、脳波データの波形図である。図6Bは、事象関連電位の波形図である。図6Cは、事象関連電位の潜時の説明図である。
図7は、同上の視認性評価システムの動作を説明するフローチャートである。
図8は、複数の光源ごとの被験者の視認性の判定結果のグラフである。

実施例

0010

下記の実施形態等において説明する図2〜6は、概念図であり、図中の各構成要素の大きさ、厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。

0011

(実施形態1)
(1)概要
図1に、本実施形態に係る視認性評価システム1のブロック図を示す。図2に、本実施形態に係る視認性評価システム1の概念図を示す。

0012

本実施形態に係る視認性評価システム1は、例えば、自動車(移動体)を運転する被験者100の視認性の評価に用いられるシステムである。視認性評価システム1では、被験者100に自動車の運転中の視環境模擬した模擬視環境90を見せて被験者100の視認性を評価する。つまり、被験者100に自動車(移動体)を実際に運転してもらうことなく、被験者100の運転中の視認性を評価することができる。

0013

視認性評価システム1は、被験者100の視環境に出現させる視対象31に対する被験者100の視認性を評価する。ここにおいて、「視環境」とは、被験者100に被験者100の視覚を通じて認識される環境である。視認性評価システム1は、被験者100の視環境に発生する視対象31を被験者100に対する視覚刺激として利用し、被験者100の脳波の事象関連電位(Event-Related Potential:ERP)を利用して視認性を評価する。「事象関連電位」とは、脳波の一部であり、外的な事象に時間的に関連して生じる脳の一過性電位変動をいう。視認性評価システム1では、「事象関連電位」として、被験者100の脳波において、外的な視覚刺激を認識した時点から約300ミリ秒付近に出現する陽性成分(「P300」と呼ばれている)を利用する。「陽性成分」とは、0μVよりも大きい電位をいう。視認性評価システム1は、事象関連電位のP300の潜時に基づいて、被験者100の視認性を評価する。「潜時」とは、視覚刺激の提示が開始された時点を起点として、注目する事象関連電位の極大値又は極小値(ここでは極大値としてP300)が出現するまでの時間である。被験者100の視認性が高い場合、視認性が低い場合と比較して、被験者100は視覚刺激の提示が開始されてから視覚刺激を認識するまでの時間が短くなるので、潜時が短くなる。したがって、視認性評価システム1は、潜時が短いほど視認性が高いと判定し、潜時が長いほど視認性が低いと判定する。

0014

(2)視認性評価システムの全体構成
本実施形態に係る視認性評価システム1は、分析装置2と、刺激提示部3と、刺激制御部4と、脳波計測部5と、入力部6と、出力部7と、を備える(図1参照)。また、視認性評価システム1は、自動車の運転座席を模擬した座席81と、自動車のハンドルを模擬したハンドル部82と、模擬視環境90を表示する表示部9と、を更に備える(図2参照)。なお、視認性評価システム1において、刺激提示部3、脳波計測部5、入力部6、出力部7、座席81、ハンドル部82、及び表示部9は、必須の構成ではない。

0015

視認性評価システム1では、被験者100が座席81に着座しハンドル部82を操作可能な状態で、表示部9に表示された模擬視環境90、及び刺激提示部3の視対象31を見る。つまり、視認性評価システム1では、被験者100が自動車の運転中と同様の姿勢のときの被験者100の視認性を評価することができる。

0016

表示部9は、スクリーン91と、投影部92と、を備える。表示部9では、スクリーン91の表面側において、スクリーン91から離れて配置された投影部92から投影された映像(模擬視環境90)がスクリーン91の表面に表示される。投影部92は、スクリーン91の表面からなる投影面(表示面)に映像を投影するように構成されている。投影部92は、例えば、プロジェクタである。投影部92は、スクリーン91の表面を投影面として、スクリーン91の表面に映像を投影する。

0017

本実施形態の視認性評価システム1では、模擬視環境90は、自動車の運転座席に着座した運転者が前方を向いた状態で自動車の運転中に見える視環境(自動車の前方)を、カメラ撮影して生成された映像である。本実施形態では、視環境は、夜間に自動車のヘッドライト前照灯)を点灯させた状態で自動車が道路上を走行しているときに運転者に見える環境である。したがって、模擬視環境90は、自動車のヘッドライトで自動車の前方を照らした状況を再現した映像である。ここでいう映像は、動画である。視認性評価システム1では、表示部9は、模擬視環境90を映像として表示する。

0018

映像は、撮像画像そのものに限らず、例えば、撮像画像を画像処理した画像でもよいし、撮像画像をもとに作成したCG(Computer Graphics)画像でもよい。例えば、夜間にはカメラで撮像された画像は暗くなるので、撮像画像に基づく画像は、カメラで撮像された画像に対して明るさ補正を行った画像でもよい。また、撮像画像に基づく画像は、カメラで撮像された画像から障害物を抽出し、障害物を示すCG(Computer Graphics)画像を撮像画像に重畳した画像でもよい。

0019

表示部9が表示する映像には、被験者100に注視させる注視点93が重畳されている。注視点93は、表示部9に表示される模擬視環境90の左右方向の中心付近に表示される。注視点93の位置は、模擬視環境90として表示される映像における道路の形状等に応じて変更されてもよい。例えば、道路が左側にカーブしている場合には、注視点93が模擬視環境90の左右方向の中心よりも左側に偏って表示されるようにしてもよい。

0020

刺激提示部3は、被験者100に視覚刺激を提示するように構成されている。刺激提示部3は、被験者100の周辺視野領域A2に配置されている(図3参照)。「周辺視野領域A2」とは、人の視野領域のうち、人の視線方向D1を中心として定まる中心視野領域A1以外の3次元の領域をいう。中心視野領域A1は、被験者100の視線方向D1を軸とした円錐を想定したときに、その円錐の側面と視線方向D1がなす一定の角度によって囲まれた3次元の領域として定義できる。この一定の角度は、例えば、約10度である。一例として、「周辺視野領域A2」とは、視線方向D1を中心にした約20度の範囲(中心視野領域A1)から外れた上下130度、左右180度の領域を指している。したがって、被験者100の視角20度以内の領域を中心視野領域A1とする。中心視野領域A1以外の領域(上下方向のそれぞれについて、視線方向D1を中心とした20度以上〜130度以下、左右方向のそれぞれについて、視線方向D1を中心とした20度以上〜180度以下の領域)を周辺視野領域A2とすることができる。周辺視は、中心視と比較して、解像度及び色彩判別能力が劣るが、暗所での感受性が高い。そのため、視認性評価において、周辺視野領域に刺激提示部3を配置することにより、視認性評価における評価環境の条件(視覚刺激の強さ等)の差が表れやすくなる。

0021

本実施形態の視認性評価システム1では、刺激提示部3を2つ備えている。2つの刺激提示部3は、表示部9(スクリーン91)の左右両側それぞれに1つずつ配置されている。なお、刺激提示部3の数は、2つに限らず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。

0022

刺激提示部3は、円板状の提示部材30を有する(図4A、図4B参照)。提示部材30は、被験者100に視覚刺激を提示する視対象31が設けられた提示面301と、視対象31よりも反射率の低い背景面302と、を択一的に被験者100に提示するように構成されている。提示面301は、視対象31と、背景部32と、を含む。提示部材30では、提示部材30の厚さ方向において提示面301と背景面302とが互いに反対側にある。提示面301では、例えば、視対象31の色が白色であり、背景部32及び背景面302の色が黒色である。したがって、提示部材30は、視対象31と、視対象31を囲んでおり視対象31よりも反射率の低い背景部32と、視対象31が設けられた提示面301と反対側であり視対象31よりも反射率の低い背景面302と、を含んでいる。なお、提示部材30の形状は、円板状に限らず、他の形状であってもよい。例えば、提示部材30は、提示面301の形状が四角形であってもよいし、人を模した形状であってもよい。同様に、視対象31の形状は、円形に限らず、他の形状であってもよい。例えば、視対象31の形状が四角形であってもよいし、人を模した形状であってもよい。また、提示面301は、視対象31のみで構成、つまり背景部32が省略された構成であってもよい。

0023

提示部材30は、照明装置83の光源84によって光が照射される。照明装置83は、被験者100と提示部材30との間に配置されている。本実施形態の視認性評価システム1では、被験者100と2つの提示部材30との間において、2つの照明装置83が配置されている。照明装置83は、自動車のヘッドライト(前照灯)を想定している。

0024

刺激提示部3の提示部材30が、視対象31が設けられた提示面301を被験者100に提示している場合、背景面302を被験者100に提示している場合に比べて、照明装置83の照明光反射した光(反射光)の光量が多くなる。被験者100は、視対象31の反射光を視認することができる。視対象31は、照明装置83からの照射光を反射した反射光を、視覚刺激として提示する。つまり、刺激提示部3の視対象31は、照明装置83の光源84からの照射光を反射することにより被験者100に視覚刺激を提示する。刺激提示部3は、提示部材30が提示面301を被験者100に提示している状態が、刺激提示状態であり、提示部材30が背景面302を提示している状態が、刺激非提示状態である。

0025

刺激提示部3は、提示部材30を駆動する駆動部を更に備えている。駆動部は、例えば、上下方向に沿った回転軸33を回転させることにより、回転軸33の先端に設けられた提示部材30を回転させるように構成されている。駆動部は、例えば、モータ等の電気駆動型アクチュエータである。駆動部は、提示部材30の向きを物理的に変更することにより、提示面301と背景面302とを択一的に被験者100に提示させる。なお、刺激提示部3が、提示面301と背景面302とを択一的に被験者100に提示する方法は、上記方法に限らない。例えば、提示面301を提示面部材に設け、背景面302を提示面部材とは別の背景面部材に設け、提示面部材を背景面部材の裏側(背景面部材に対して被験者100と反対側)に配置する。そして、提示面部材と背景面部材との少なくとも一方が移動することにより、提示面部材が背景面部材と重なるように隠された状態(刺激非提示状態)と、提示面部材が被験者100から視認できるように背景面部材から露出した状態(刺激提示状態)と、に切り替えられる。

0026

刺激制御部4は、刺激提示部3を制御することにより、刺激提示部3の状態を刺激提示状態と刺激非提示状態とに切り替える。具体的には、刺激制御部4は、駆動部に対して制御信号を出力し、駆動部により回転軸33及び提示部材30を回転させることにより、刺激提示部3の状態を刺激提示状態と刺激非提示状態とに切り替える。視認性評価システム1では、刺激制御部4は、被験者100の視認性を評価する際に、被験者100に視覚刺激を複数回繰り返し提示するように刺激提示部3を制御する。つまり、刺激制御部4は、刺激提示部3の状態が、刺激提示状態と刺激非提示状態とを繰り返すように刺激提示部3を制御することにより、被験者100に視覚刺激を複数繰り返し提示させる。

0027

視認性評価システム1では、刺激提示部3が視覚刺激の提示を開始してから、次の視覚刺激の提示を開始するまでの期間を評価期間という。つまり、評価期間は、刺激提示部3の状態が刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替わってから、刺激非提示状態に切り替わった後、再び刺激提示状態に切り替わるまでの期間である。したがって、視認性評価システム1では、複数の評価期間があり、各評価期間の開始時において被験者100に視覚刺激が提示される。

0028

刺激制御部4は、2つの刺激提示部3を個別に制御することができる。例えば、刺激制御部4は、一方の刺激提示部3を刺激提示状態とし、他方の刺激提示部3を刺激非提示状態とすることができる。

0029

刺激制御部4は、刺激提示部3の状態が刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替わったタイミングを示すデータ(タイミングデータ)を分析装置2に出力する。言い換えれば、タイミングデータは、刺激提示部3が視覚刺激の提示を開始したタイミングを示すデータである。例えば、刺激制御部4は、刺激提示部3の状態が刺激提示状態であるか刺激非提示状態であるかを示す状態信号を分析装置2に出力することにより、タイミングデータを分析装置2に出力する。刺激制御部4は、刺激提示部3に視覚刺激を複数繰り返し提示させるので、タイミングデータを複数出力することとなる。刺激制御部4は、刺激提示部3の状態が刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替わったタイミングで、パルス信号を分析装置2に出力することにより、タイミングデータを分析装置2に出力するように構成されていてもよい。

0030

脳波計測部5は、被験者100の脳波を計測する。脳波計測部5は、例えば、脳波計である。脳波計測部5は、複数の電極51を有している。複数の電極51は、例えば、被験者100の頭部に装着される。脳波計測部5は、複数の電極51における電位変化を計測することによって脳波信号を検出する。複数の電極51は、導出電極基準電極及び接地電極を含む。複数の電極51は、例えば、国際10−20法に基づいて、例えば、導出電極をPz(正中頭頂)、基準電極をA1(右耳朶)、接地電極を前額部に配置する。導出電極は、Pz(正中頭頂)の代わりに、Pz周辺のCz(頭蓋頂)又はOz(後頭部)に配置してもよい。脳波計は、ヘッドマウント式脳波計であってもよい。また、脳波計測部5は、ノイズを低減するために、バンドパスフィルタを備えている。バンドパスフィルタの通過帯域は、例えば、0.05〜30Hzである。

0031

脳波計測部5は、被験者100の脳波の計測結果を分析装置2に出力する。脳波計測部5の計測結果には、複数の脳波データが含まれている。複数の脳波データは、複数の評価期間と一対一に対応している。各脳波データは、対応する評価期間における被験者100の脳波の計測結果である。言い換えれば、複数の脳波データは、複数の視覚刺激と一対一に対応している。各脳波データは、対応する視覚刺激を被験者100が認識した際の脳波の検出結果である。

0032

入力部6は、被験者100が視覚刺激を認識したことを、被験者100によって入力される。本実施形態の視認性評価システム1では、入力部6は、ハンドル部82に設けられた2つの押ボタンスイッチ61を有する(図5参照)。視認性評価システム1では、被験者100が、視覚刺激を認識した(気付いた)ときに、2つの押ボタンスイッチ61の一方を押す。入力部6は、被験者100からの入力を受け付ける(押ボタンスイッチ61が押される)と、被験者100が視覚刺激を認識したことを通知する通知信号を分析装置2に出力する。

0033

分析装置2は、制御部20と、記憶部26と、を有する。

0034

制御部20は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部20は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、制御部20が、タイミング取得部21と、脳波取得部22と、視認取得部23と、電位抽出部24と、視認性判定部25と、して機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。

0035

記憶部26は、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリハードディスク等の記憶装置である。記憶部26は、分析装置2に対して着脱可能なメモリカードであってもよい。

0036

タイミング取得部21は、刺激制御部4からの状態信号を受信することにより、刺激制御部4から複数のタイミングデータを取得する。

0037

脳波取得部22は、脳波計測部5から被験者100の脳波の計測結果を取得することにより、複数の脳波データを取得する。具体的には、脳波取得部22は、脳波計測部5の計測結果を、タイミング取得部21が取得した複数のタイミングデータに基づいて時間的に区切り、複数の脳波データとして記憶部26に記憶する。これにより、複数の視覚刺激と一対一に対応する複数(例えば、n個)の脳波データD(1)〜D(n)の各々の起点T0は、タイミングデータが示す視覚刺激の提示の開始タイミングとなる(図6A参照)。なお、脳波取得部22は、脳波計測部5の計測結果のノイズを低減するために、通過帯域が例えば0.05〜30Hzのバンドパスフィルタを備えていてもよい。

0038

視認取得部23は、入力部6からの通知信号を受信することにより、被験者100が視覚刺激を認識するごとに入力を行ったことを示す複数のデータ(入力データ)を取得する。視認取得部23は、入力データを取得すると、入力データを取得したことを示すデータを、脳波データに対応付ける。例えば、視認取得部23は、入力データを取得すると、入力データの取得の有無を示す入力フラグを脳波データに対応付ける。本実施形態では、入力フラグは、入力データを取得したことを示している。したがって、脳波データにおいて、入力フラグが対応付けられている場合、対応する評価期間中に被験者100が入力部6に入力を行ったことが示される。言い換えれば、脳波データにおいて、入力フラグが対応付けられていない場合、被験者100が視覚刺激を認識しなかった等の理由によって、対応する評価期間中に被験者100が入力部6に入力を行っていないことが示される。

0039

電位抽出部24は、複数の脳波データD(1)〜D(n)を加算平均することによって事象関連電位(加算平均波形)を抽出する(図6B参照)。ここにおいて、電位抽出部24は、視認取得部23が取得した入力データに基づいて、記憶部26に記憶された複数の脳波データから、事象関連電位の抽出に用いる複数の脳波データD(1)〜D(n)を選択する。電位抽出部24は、記憶部26に記憶されている複数の脳波データから、入力フラグが対応付けられた複数の脳波データD(1)〜D(n)を選択し、選択した複数の脳波データD(1)〜D(n)を加算平均することによって事象関連電位を抽出する。つまり、入力フラグが対応付けられていない脳波データは、加算平均の対象から除外される。なお、電位抽出部24は、抽出した事象関連電位のノイズを低減するために、通過帯域が例えば0.05〜30Hzのバンドパスフィルタを備えていてもよい。

0040

視認性判定部25は、電位抽出部24によって抽出された事象関連電位の潜時T300を抽出する(図6C参照)。そして、視認性判定部25は、潜時T300に基づいて被験者100の視認性を判定する。より詳細には、視認性判定部25は、潜時T300が短いほど視認性が高いと判定し、潜時T300が長いほど視認性が低いと判定する。視認性判定部25は、上記の判定結果を出力部7へ送信する。

0041

出力部7は、視認性判定部25の判定結果を出力する。出力部7は、例えば、画像と音声との少なくとも一方を出力可能機器である。画像は液晶表示装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置を利用して出力される。音声は、スピーカを用いて出力される。出力部7は、視認性判定部25で判定された結果を画像と音声との少なくとも一方によって出力する。

0042

(3)視認性評価方法
以下に、視認性評価システム1を用いた視認性評価方法について図7を参照して説明する。

0043

視認性評価方法は、データ収集テップS10(S11〜S15)と、分析ステップS20(S21〜S23)と、を含む。

0044

データ収集ステップS10では、被験者100の視認性を評価するためのデータを収集する。

0045

被験者100は、脳波計測部5を装着した状態で座席81に着座し、表示部9に表示された注視点93を注視する。

0046

視認性評価の開始時において、刺激制御部4は、刺激提示部3の状態を刺激非提示状態としている(S11)。刺激制御部4が刺激提示部3を刺激非提示状態とする非提示時間は、例えば3〜6秒のランダムな時間である。

0047

刺激制御部4は、非提示時間が経過すると、刺激提示部3の状態を刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替える(S12)。具体的には、刺激制御部4は、表示部9の左右にある2つの刺激提示部3の一方の刺激提示部3のみを、刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替える。2つの刺激提示部3のうち、刺激制御部4が刺激非提示状態から刺激定状態に切り替える刺激提示部3は、ランダムである。また、刺激制御部4は、1回の視認性評価において、2つの刺激提示部3が視覚刺激を提示する回数同数となるように、2つの刺激提示部3の一方の刺激提示部3のみを、刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替える。刺激制御部4が刺激提示部3を刺激提示状態とする提示時間は、例えば2秒である。

0048

刺激提示部3の状態が刺激提示状態である期間(評価期間)において、被験者100は、刺激提示部3が提示した視覚刺激を視認すると、ハンドル部82に設けられた入力に入力操作を行う。

0049

刺激制御部4は、提示時間が経過すると、刺激提示部3の状態を刺激非提示状態から刺激提示状態に切り替えた回数(視覚刺激の提示回数)と閾値回数とを比較する(S13)。この閾値回数は、1回の視認性評価において視覚刺激を提示する回数の設定値であって、例えば80回である。

0050

刺激制御部4は、視覚刺激の提示回数が閾値回数未満である場合(S13:No)、視認性評価が開始(又は再開)してからの経過時間と閾値時間とを比較する(S14)。この閾値時間は、被験者100の疲労による視覚刺激の反応の低下を抑制するために設定された時間であって、例えば5分である。刺激制御部4は、経過時間が閾値時間未満である場合(S14:No)、刺激提示部3の状態を刺激提示状態から刺激非提示状態に切り替える(S11)。また、刺激制御部4は、経過時間が閾値時間を過ぎている場合(S14:Yes)、一時停止状態となる(S15)。刺激制御部4は、一時停止中は、刺激提示部3の状態を刺激非提示状態とする。被験者100は、刺激制御部4の一時停止中に、休憩を行う。つまり、被験者100は、閾値時間ごとに休憩を行うことができる。刺激制御部4の一時停止の時間(一時停止時間)は、例えば、1分である。一時停止時間が経過すると視認性評価が再開され、刺激制御部4は、非提示時間の間、刺激提示部3の状態を刺激非提示状態とする(S11)。

0051

データ収集ステップS10では、視覚刺激の提示回数が閾値回数に達するまで、一時停止(休憩)を挟みつつ、視覚刺激の提示が繰り返し行われる。視覚刺激の提示回数が閾値回数に達した場合(S13:Yes)、データ収集ステップS10が終了する。データ収集ステップS10で収集されたデータ(脳波データ、タイミングデータ、入力データ)は、記憶部26に記憶される。分析ステップS20では、データ収集ステップS10で収集したデータを分析し、被験者100の視認性を評価する。

0052

電位抽出部24は、視覚刺激の提示の開始タイミングを起点T0とした複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する(S21)。具体的には、記憶部26に記憶されている複数の脳波データから、入力フラグが対応付けられている複数の脳波データD(1)〜D(n)を選択し、選択した複数の脳波データD(1)〜D(n)を加算平均することによって事象関連電位を抽出する(図6A、図6B参照)。

0053

視認性判定部25は、電位抽出部24によって抽出された事象関連電位の潜時T300(図6C参照)を抽出し、抽出した潜時T300に基づいて被験者100の視認性を判定する(S22)。視認性評価システム1では、視認性判定部25は、潜時T300の値を被験者100の視認性の評価結果として、出力部7へ送信する。視認性判定部25は、潜時T300が短いほど視認性が高いと判定し、潜時T300が長いほど視認性が低いと判定する。

0054

出力部7は、視認性判定部25の判定結果を出力する(S23)。これにより、被験者100、あるいは視認性評価システム1の管理者は、被験者100の視認性の評価結果を確認することができる。

0055

(4)利点
このように、本実施形態の視認性評価システム1は、刺激制御部4と、タイミング取得部21と、脳波取得部22と、電位抽出部24と、視認性判定部25と、を備える。刺激制御部4は、被験者100に視覚刺激を複数繰り返し提示する刺激提示部3を制御する。タイミング取得部21は、刺激制御部4から、刺激提示部3が複数の視覚刺激の提示を開始した複数のタイミングデータを取得する。脳波取得部22は、被験者100の脳波を計測する脳波計測部5から、複数の視覚刺激に対応する複数の脳波データを取得する。電位抽出部24は、複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する。視認性判定部25は、事象関連電位の潜時に基づいて被験者100の視認性を判定する。

0056

本実施形態の視認性評価システム1では、被験者100の脳波の事象関連電位における潜時を利用し、視覚刺激の提示開始から被験者100が視覚刺激を認識するまでの時間に基づいて、被験者100の視認性を評価している。これにより、視認性評価システム1では、被験者100が物理的な操作を行うことなく被験者100の視認性の評価が可能となるので、被験者100の視認性を客観的に評価することが可能となる。

0057

また、視認性評価システム1では、被験者100が視覚刺激を認識したことを、被験者100が入力する入力部6を更に備えている。刺激提示部3が視覚刺激の提示を開始してから次の視覚刺激を提示するまでの期間を評価期間とする。電位抽出部24は、評価期間中に被験者100が入力部6に入力した場合、評価期間における脳波データを事象関連電位の抽出に用いる。

0058

これにより、被験者100が視覚刺激を認識しなかった評価期間における脳波データは、加算平均の対象から除外され、事象関連電位の抽出に用いられないので、視認性の判定精度の向上を図ることができる。

0059

また、視認性評価システム1では、被験者100の視認性を評価するためのデータ収集(データ収集ステップS10)と、被験者100の視認性の判定(分析ステップS20)とを、互いに異なる時間及び場所で行うことができる。

0060

また、視認性評価システム1では、被験者100の視認性を評価することによって、照明装置83の光源84の評価も可能である。本実施形態の視認性評価システム1では、刺激提示部3の視対象31は、照明装置83の光源84からの照射光を反射することにより被験者100に視覚刺激を提示している。そのため、光源84の明るさ、色等によって視対象31の明視性が変化し、視対象31による視覚刺激が変化する。したがって、視認性評価システム1では、照明装置83の光源84の種類ごとに、被験者100の視認性を判定することにより、光源84を評価することができる。図8は、3種類の光源84(第1光源84A、第2光源84B、第3光源84C)それぞれにおける、被験者100の視認性の判定結果(潜時)の一例である。図8に示すように、被験者100の視認性は、第1光源84Aの場合が最も高く(潜時が短く)、第2光源84Bの場合が最も低い(潜時が長い)。したがって、第1光源84Aによる視対象31の明視性が最も高く、第2光源84Bによる視対象31の明視性が最も低いと判定することができる。

0061

また、視認性評価システム1では、被験者100の視認性を評価することによって、刺激提示部3の指標の評価も可能である。視対象31の色、反射率等によって視対象31の明視性が変化し、指標による視覚刺激が変化する。したがって、視認性評価システム1では、視対象31ごとに、被験者100の視認性を判定することにより、視対象31を評価することができる。

0062

(5)変形例
実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。

0063

(5.1)第1変形例
上述した実施形態の視認性評価システム1では、電位抽出部24は、評価期間中に被験者100が入力部6に入力した場合、評価期間における脳波データを事象関連電位の抽出に用いていたが、この構成に限らない。電位抽出部24は、評価期間の開始から所定時間以内に被験者100が入力部6に入力した場合、評価期間における脳波データを事象関連電位の抽出に用いるように構成されていてもよい。

0064

本変形例の視認性評価システム1では、視認取得部23は、入力部6から入力データを取得すると、入力データを取得したタイミングと、タイミング取得部21が取得したタイミングデータが示す視覚刺激の提示の開始タイミングとの差分を視認時間として求める。そして、視認取得部23は、視認時間と所定時間とを比較する。視認取得部23は、視認時間が所定時間以下である場合、入力データを取得した評価期間に対応する脳波データに対して入力フラグを対応付ける。したがって、脳波データにおいて、入力フラグが対応付けられている場合、対応する評価期間の開始から所定時間以内に被験者100が入力部6に入力したことが示される。言い換えれば、脳波データにおいて、入力フラグが対応付けられていない場合、被験者100が視覚刺激の認識遅れ、又は視覚刺激を認識しなかった等の理由により、対応する評価期間の開始から所定時間以内に被験者100が入力部6に入力を行っていないことが示される。

0065

これにより、被験者100が視覚刺激の認識を遅れた、又は視覚刺激を認識しなかった評価期間における脳波データは、加算平均の対象から除外され、事象関連電位の抽出に用いられないので、視認性の判定精度の向上を図ることができる。

0066

(5.2)第2変形例
視認性評価システム1は、瞬目検出部を備えていてもよい。瞬目検出部は、被験者100の瞬きを検出するように構成されている。瞬目検出部は、被験者100の瞬きを検出すると、瞬目検出信号を分析装置2に送信する。分析装置2の電位抽出部24は、刺激制御部4からのタイミングデータ、及び瞬目検出部からの瞬目検出信号に基づいて、被験者100が瞬きをしている間に、視覚刺激の提示が開始された場合、この視覚刺激に対応する脳波データを加算平均の対象から除外する。これにより、被験者100の瞬きによって視覚刺激の認識が遅れた評価期間における脳波データは、加算平均の対象から除外され、事象関連電位の抽出に用いられないので、視認性の判定精度の向上を図ることができる。

0067

(5.3)その他の変形例
上述した実施形態の視認性評価システム1では、照明装置83を、自動車のヘッドライト(前照灯)として想定し、被験者100と刺激提示部3との間に配置されていが、照明装置83の位置はこれに限らない。照明装置83は、例えば街路灯を想定し、刺激提示部3よりも上方に配置され、床(地面)を照射するように構成されていてもよい。

0068

また、上述した実施形態の視認性評価システム1では、刺激提示部3は、提示面301と背景面302とを択一的に被験者100に提示することにより、刺激提示状態と刺激非提示状態とを切り替えるように構成されていたが、これに限らない。刺激提示部3は、照明装置83を含んでいてもよい。刺激制御部4は、提示部材30の提示面301が提示された状態で、照明装置83の光源84の点灯/消灯を制御することにより、刺激提示状態と刺激非提示状態とを切り替えてもよい。

0069

視認性評価システム1は、制御部20、刺激制御部4等にコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、刺激制御部4、タイミング取得部21、脳波取得部22、視認取得部23、電位抽出部24、視認性判断部等の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスクハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップ集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。例えば、タイミング取得部21、脳波取得部22、及び視認取得部23と、電位抽出部24及び視認性判定部25と、が異なる装置に分散されていてもよい。また、視認性評価システム1としての機能は、クラウドクラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。

0070

(6)まとめ
第1態様に係る視認性評価システム(1)は、刺激制御部(4)と、タイミング取得部(21)と、脳波取得部(22)と、電位抽出部(24)と、視認性判定部(25)と、を備える。刺激制御部(4)は、被験者(100)に視覚刺激を複数繰り返し提示する刺激提示部(3)を制御する。タイミング取得部(21)は、刺激制御部(4)から、刺激提示部(3)が複数の視覚刺激の提示を開始した複数のタイミングデータを取得する。脳波取得部(22)は、被験者(100)の脳波を計測する脳波計測部(5)から、複数の視覚刺激に対応する複数の脳波データを取得する。電位抽出部(24)は、複数の脳波データを加算平均することによって事象関連電位を抽出する。視認性判定部(25)は、事象関連電位の潜時(T300)に基づいて被験者(100)の視認性を判定する。

0071

この態様によれば、被験者(100)が物理的な操作を行うことなく被験者(100)の視認性の評価が可能となるので、被験者(100)の視認性を客観的に評価することが可能となる。

0072

第2態様に係る視認性評価システム(1)は、第1態様において、被験者(100)が視覚刺激を認識したことを、被験者(100)が入力する入力部(6)を更に備える。刺激提示部(3)が視覚刺激の提示を開始してから次の視覚刺激を提示するまでの期間を評価期間とする。電位抽出部(24)は、評価期間中に被験者(100)が入力部(6)に入力した場合、評価期間における脳波データを事象関連電位の抽出に用いる。

0073

この態様によれば、被験者(100)が視覚刺激を認識しなかった評価期間における脳波データは、加算平均の対象から除外され、事象関連電位の抽出に用いられないので、視認性の判定精度の向上を図ることができる。

0074

第3態様に係る視認性評価システム(1)は、第1態様において、被験者(100)が視覚刺激を認識したことを、被験者(100)が入力する入力部(6)を更に備える。刺激提示部(3)が視覚刺激の提示を開始してから次の視覚刺激を提示するまでの期間を評価期間とする。電位抽出部(24)は、評価期間の開始から所定時間以内に被験者(100)が入力部(6)に入力した場合、評価期間における脳波データを事象関連電位の抽出に用いる。

0075

この態様によれば、被験者(100)が視覚刺激の認識を遅れた、又は視覚刺激を認識しなかった評価期間における脳波データは、加算平均の対象から除外され、事象関連電位の抽出に用いられないので、視認性の判定精度の向上を図ることができる。

0076

第4態様に係る視認性評価システム(1)では、第1〜第3態様のいずれかにおいて、刺激提示部(3)を更に備える。

0077

この態様によれば、被験者(100)の視認性を客観的に評価することが可能となる。

0078

第5態様に係る視認性評価システム(1)では、第4態様において、刺激提示部(3)は、被験者(100)の周辺視野領域(A2)に配置される。

0079

この態様によれば、視認性評価における評価環境の条件(視覚刺激の強さ等)の差が表れやすくなり、視認性の判定精度の向上を図ることができる。

0080

第6態様に係る視認性評価システム(1)では、第4又は第5態様において、刺激提示部(3)は、照明装置(83)の光源(84)からの照射光を反射することにより被験者(100)に視覚刺激を提示する視対象(31)を有する。

0081

この態様によれば、照明装置(83)の光源(84)の評価が可能となる。

0082

1視認性評価システム
4刺激制御部
21タイミング取得部
22脳波取得部
24電位抽出部
25視認性判定部
100被験者
5脳波計測部
6 入力部
83照明装置
84光源
31視対象
T300 潜時

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