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課題

COL1A1遺伝子、TGF−β遺伝子、又は、SMAD2/3遺伝子を標的とする二本鎖リボ核酸dsRNA)組成物、並びに、COL1A1、TGF−β、又は、SMAD2/3の発現阻害するために該dsRNA組成物を使用する方法の提供。

解決手段

COL1A1、TFGβ、又は、SMAD2/3の発現を阻害するためのdsRNAであって、前記dsRNAがセンス鎖アンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、特定のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、特定の配列に対応するアンチセンスヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。

概要

背景

米国では、慢性肝疾患疾患関連死の12番目の主因であり、毎年およそ28,000人の人々が慢性肝疾患で落命する。米国とヨーロッパでは、肝硬変は肝胆疾患および消化器疾患の間で最も一般的な新生物によらない死因である。また、米国の都市部の男性の4番目の主な死因はアルコール性肝疾患である。慢性肝疾患は、肝線維症および肝硬変に至る肝臓細胞進行性破壊再生のプロセスを特徴とする。

肝線維症は肝臓が損傷を受けた時に起こるプロセスである。そのような損傷は、ウイルスの活動(例えば、慢性B型肝炎または慢性C型肝炎)または他の肝臓感染症(例えば、寄生生物、細菌)、化学物質への曝露(例えば、医薬、レクリエーショナルドラッグ過度アルコール汚染物質への曝露)、自己免疫性プロセス(例えば、自己免疫性肝炎)、代謝系疾患(例えば、脂質貯蔵障害グリコーゲン貯蔵障害、コレステロール貯蔵障害または金属貯蔵障害)、または癌増殖(原発性または続発性肝臓癌)の結果であり得る。肝線維症の原因の主要な細胞種は、循環系よりビタミンAを摂取し、それを貯蔵する常在性類洞周囲細胞である肝星細胞(HSC)である。

肝臓では線維症は、ネクローシス虚脱および瘢痕形成の結果であるばかりか、損傷を受けた間充織細胞が様々な細胞外マトリックス(ECM)成分を合成することによりマトリックスの合成と分解が混乱した結果でもある。肝線維症は、細胞外物質分泌の増加と分解の減少の漸進的なプロセスである。肝臓細胞への損傷によってそのプロセスが始まると信じられている。傷害の後のネクローシス死肝臓細胞の存在が、マトリックス産生細胞刺激するサイトカインを含むメディエーターを分泌する炎症細胞の反応を誘起する。特に、肝臓細胞への損傷により、肝臓の類洞裏打ちするマクロファージであるクッパー細胞から複数の細胞性因子活性化され、そして、分泌されることになる。これらの因子は、損傷を受けた肝臓細胞、血小板および肝臓類洞内皮細胞によって分泌される細胞性因子と共に、HSCの活性化因子になる。活性化されると、HSCは増殖性線維形成性であり、且つ、収縮性筋線維芽細胞分化し、そして、HSCは自己分泌パラ分泌を介して増殖して大量のECM物質を合成し、その物質は徐々に蓄積して肝臓に線維状の塊を形成する。筋線維芽細胞はプロコラーゲンを分泌し、その末端ドメインがプロコラーゲンペプチドによって切断された後にそれは不溶性コラーゲンとして蓄積して線維症の原因となる。コラーゲン特異的シャペロンであるヒートショックプロテイン47(HSP47)が小胞体内でのプロコラーゲンの正確な三重らせん形成を確実にすることでコラーゲンの分泌を促進する。そして、HSP47はプロコラーゲン合成の翻訳調節にも関係があるとされている。

ECM物質の区分は次のとおりである:コラーゲン類(タイプI、III、IV、V、VI、VII)、グリコプロテインラミニンフィブロネクチンエンクチンアンジュリンおよびエラスチン)およびプロテオグリカン類コンドロイチン硫酸デルマタン硫酸ケラタン硫酸ヘパラン硫酸およびヘパリン)。これらのECM物質は細胞表面受容体、および増殖因子類、コラーゲン類、フィブロネクチン、ラミニン等のような巨大分子相互作用する。線維芽細胞好中球およびマクロファージにより産生される分解酵素によりECMマトリックスを分解する肝臓の能力を圧倒する反復性持続性の傷害の後に線維症が発生する。肝臓中で増えた過剰なECM物質により、肝臓の構造が乱れ門脈高血圧症となる。そして、それにより硬変として知られる肝臓循環系の不可逆的で有害な再構成が引き起こされる可能性がある。硬変は、線維性瘢痕組織および再生結節による肝臓組織置換を特徴とする。これらの再生結節は、損傷を受けた組織が再生を試みたプロセスの結果であり、そして、これにより肝機能喪失することになる。したがって、線維症は肝臓損傷徴候であり、且つ、進行性肝硬変による肝不全の主要な原因である。線維症は様々な慢性肝疾患で共通して発生するので、肝線維症の治療および/または予防は非常に重要である。

概要

COL1A1遺伝子、TGF−β遺伝子、又は、SMAD2/3遺伝子を標的とする二本鎖リボ核酸dsRNA)組成物、並びに、COL1A1、TGF−β、又は、SMAD2/3の発現阻害するために該dsRNA組成物を使用する方法の提供。COL1A1、TFGβ、又は、SMAD2/3の発現を阻害するためのdsRNAであって、前記dsRNAがセンス鎖アンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、特定のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、特定の配列に対応するアンチセンスヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。

目的

本発明の実施形態は、本発明において取り上げられるiRNAのうちの少なくとも1つを含む細胞を提供する

効果

実績

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請求項1

COL1A1の発現阻害するための二本鎖リボ核酸dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖アンチセンス鎖を含み、(i)前記センス鎖が配列番号29のヌクレオチド配列からなり、かつ前記アンチセンス鎖が配列番号30のヌクレオチド配列からなるか、(ii)前記センス鎖が配列番号33のヌクレオチド配列からなり、かつ前記アンチセンス鎖が配列番号34のヌクレオチド配列からなるか、(iii)前記センス鎖が配列番号41のヌクレオチド配列からなり、かつ前記アンチセンス鎖が配列番号42のヌクレオチド配列からなるか、(iv)前記センス鎖が配列番号45のヌクレオチド配列からなり、かつ前記アンチセンス鎖が配列番号46のヌクレオチド配列からなるか、(v)前記センス鎖が配列番号47のヌクレオチド配列からなり、かつ前記アンチセンス鎖が配列番号48のヌクレオチド配列からなるか、または(vi)前記センス鎖が配列番号55のヌクレオチド配列からなり、かつ前記アンチセンス鎖が配列番号56のヌクレオチド配列からなる、前記dsRNA。

請求項2

少なくとも1個の修飾ヌクレオチドを含む、請求項1に記載のdsRNA。

請求項3

前記修飾ヌクレオチドの少なくとも1つが、2'−O−メチル修飾ヌクレオチド、5'−チオリン酸エステル基含有ヌクレオチドコレステリル誘導体またはドデカン酸ビスデシルアミド基に結合した末端ヌクレオチド、2'−デオキシ−2'−フルオロ修飾ヌクレオチド、2'−デオキシ修飾ヌクレオチド、ロックドヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2'−アミノ修飾ヌクレオチド、2'−アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホロアミダートおよび非天然塩基含有ヌクレオチドからなる群より選択される、請求項2に記載のdsRNA。

請求項4

リガンドをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のdsRNA。

請求項5

前記リガンドが前記dsRNAの前記センス鎖の3'末端複合体化されている、請求項4に記載のdsRNA。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載のdsRNAを含有する、細胞

請求項7

請求項1〜5のいずれか1項に記載のdsRNAを含む、COL1A1遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物

請求項8

脂質製剤をさらに含む、請求項7に記載の医薬組成物。

請求項9

前記脂質製剤がSNALPまたはXTC製剤である、請求項8に記載の医薬組成物。

請求項10

インビトロで細胞内のCOL1A1発現を阻害する方法であって、(a)請求項1〜5のいずれか1項に記載のdsRNAを前記細胞に導入する工程、および、(b)工程(a)で作製された細胞を、COL1A1遺伝子のmRNA転写物が分解されるのに十分な時間にわたり維持し、それによって前記細胞内のCOL1A1遺伝子の発現を阻害する工程を含む、前記方法。

請求項11

前記細胞が肝星細胞である、請求項10に記載の方法。

請求項12

COL1A1発現が少なくとも30%阻害される、請求項10または11に記載の方法。

請求項13

肝線維症治療するための請求項7〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物であって、そのような治療を必要とする対象に投与される、前記医薬組成物。

請求項14

前記対象の体重に対して0.01mg/kg〜5mg/kgの濃度で前記dsRNAが投与される、請求項13に記載の医薬組成物。

請求項15

肝線維症の治療に使用するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載のdsRNAまたは請求項7〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。

請求項16

請求項1〜5のいずれか1項に記載のdsRNAをコードするベクター

請求項17

請求項16に記載のベクターを含む、細胞。

請求項18

肝線維症を特徴とする慢性肝疾患を治療するための請求項7〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物であって、そのような治療を必要とする対象に投与される、前記医薬組成物。

請求項19

肝線維症を特徴とする慢性肝疾患の治療に使用するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載のdsRNAまたは請求項7〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)に基づき、2010年10月29日に出願された米国特許仮出願第61/408,271号、2010年8月6日に出願された米国特許仮出願第61/371,481号、および2010年6月2日に出願された米国特許仮出願第61/350,829号の利益を主張するものである。これらの各出願の内容の全体は、参照により本明細書に組み入れられたものとする。

0002

配列表
本願は、EFS−Webを介してASCIIフォーマット提出してある配列表を含み、これによりその全体を参照して組み入れたものとする。2011年6月2日に作成された前記ASCII複製物は51058PCT.txtという名称であり、864,110バイトのサイズである。

0003

発明の分野
本発明は、肝臓におけるコラーゲン1A1(COL1A1)遺伝子、トランスフォーミング増殖因子β1(TGFβ)遺伝子ならびにSMADホモログ2および3(SMAD2/3)遺伝子の発現阻害、および肝線維症の抑制に関連する。特に、肝星細胞での遺伝子発現の阻害を目的とする。

背景技術

0004

米国では、慢性肝疾患疾患関連死の12番目の主因であり、毎年およそ28,000人の人々が慢性肝疾患で落命する。米国とヨーロッパでは、肝硬変は肝胆疾患および消化器疾患の間で最も一般的な新生物によらない死因である。また、米国の都市部の男性の4番目の主な死因はアルコール性肝疾患である。慢性肝疾患は、肝線維症および肝硬変に至る肝臓細胞進行性破壊再生のプロセスを特徴とする。

0005

肝線維症は肝臓が損傷を受けた時に起こるプロセスである。そのような損傷は、ウイルスの活動(例えば、慢性B型肝炎または慢性C型肝炎)または他の肝臓感染症(例えば、寄生生物、細菌)、化学物質への曝露(例えば、医薬、レクリエーショナルドラッグ過度アルコール汚染物質への曝露)、自己免疫性プロセス(例えば、自己免疫性肝炎)、代謝系疾患(例えば、脂質貯蔵障害グリコーゲン貯蔵障害、コレステロール貯蔵障害または金属貯蔵障害)、または癌増殖(原発性または続発性肝臓癌)の結果であり得る。肝線維症の原因の主要な細胞種は、循環系よりビタミンAを摂取し、それを貯蔵する常在性類洞周囲細胞である肝星細胞(HSC)である。

0006

肝臓では線維症は、ネクローシス虚脱および瘢痕形成の結果であるばかりか、損傷を受けた間充織細胞が様々な細胞外マトリックス(ECM)成分を合成することによりマトリックスの合成と分解が混乱した結果でもある。肝線維症は、細胞外物質分泌の増加と分解の減少の漸進的なプロセスである。肝臓細胞への損傷によってそのプロセスが始まると信じられている。傷害の後のネクローシス死肝臓細胞の存在が、マトリックス産生細胞刺激するサイトカインを含むメディエーターを分泌する炎症細胞の反応を誘起する。特に、肝臓細胞への損傷により、肝臓の類洞裏打ちするマクロファージであるクッパー細胞から複数の細胞性因子活性化され、そして、分泌されることになる。これらの因子は、損傷を受けた肝臓細胞、血小板および肝臓類洞内皮細胞によって分泌される細胞性因子と共に、HSCの活性化因子になる。活性化されると、HSCは増殖性線維形成性であり、且つ、収縮性筋線維芽細胞分化し、そして、HSCは自己分泌パラ分泌を介して増殖して大量のECM物質を合成し、その物質は徐々に蓄積して肝臓に線維状の塊を形成する。筋線維芽細胞はプロコラーゲンを分泌し、その末端ドメインがプロコラーゲンペプチドによって切断された後にそれは不溶性のコラーゲンとして蓄積して線維症の原因となる。コラーゲン特異的シャペロンであるヒートショックプロテイン47(HSP47)が小胞体内でのプロコラーゲンの正確な三重らせん形成を確実にすることでコラーゲンの分泌を促進する。そして、HSP47はプロコラーゲン合成の翻訳調節にも関係があるとされている。

0007

ECM物質の区分は次のとおりである:コラーゲン類(タイプI、III、IV、V、VI、VII)、グリコプロテインラミニンフィブロネクチンエンクチンアンジュリンおよびエラスチン)およびプロテオグリカン類コンドロイチン硫酸デルマタン硫酸ケラタン硫酸ヘパラン硫酸およびヘパリン)。これらのECM物質は細胞表面受容体、および増殖因子類、コラーゲン類、フィブロネクチン、ラミニン等のような巨大分子相互作用する。線維芽細胞好中球およびマクロファージにより産生される分解酵素によりECMマトリックスを分解する肝臓の能力を圧倒する反復性持続性の傷害の後に線維症が発生する。肝臓中で増えた過剰なECM物質により、肝臓の構造が乱れ門脈高血圧症となる。そして、それにより硬変として知られる肝臓循環系の不可逆的で有害な再構成が引き起こされる可能性がある。硬変は、線維性瘢痕組織および再生結節による肝臓組織置換を特徴とする。これらの再生結節は、損傷を受けた組織が再生を試みたプロセスの結果であり、そして、これにより肝機能喪失することになる。したがって、線維症は肝臓損傷徴候であり、且つ、進行性肝硬変による肝不全の主要な原因である。線維症は様々な慢性肝疾患で共通して発生するので、肝線維症の治療および/または予防は非常に重要である。

0008

細胞または哺乳類においてコラーゲン1A1(COL1A1)遺伝子、トランスフォーミング増殖因子β1(TGFβ)遺伝子ならびに/またはSMADホモログ2および3(SMAD2/3)遺伝子のRNA転写物のRNA誘導サイレンシング複合体RISC介在性切断をもたらす組成物および方法が本明細書において記載される。これに限定されないが、慢性肝疾患を含む肝臓細胞への損傷の結果として生じるCOL1A1遺伝子の過剰発現を原因とする肝線維症の治療および/また予防用の組成物および方法もまた記載されている。肝線維症はウイルスまたは他の感染症自己免疫疾患胆管閉塞代謝性疾患、過度の飲酒原発性胆汁性肝硬変非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、化学物質への曝露、および中でも癌の結果である。

0009

慢性肝疾患および肝線維症を治療および/または予防する組成物および方法の実施形態は、慢性的肝臓障害条件下で生じる損傷を含む肝臓損傷の間に過剰に産生され、そして、線維症の原因となる細胞外マトリックス(ECM)物質のうちの少なくとも1つが減少する可能性がある場合、肝臓での線維症が、予防されなくても、少なくとも低減する可能性があるという前提に少なくとも部分的には基づいている。その組成物と方法は、関連するECM遺伝子とまた線維症プロセス中のECM物質の主要な生産者である肝星細胞(HSC)の活性化に関与するシグナル伝達分子、例えば、TGF−βおよびSMAD2/3の遺伝子発現のRNA干渉に基づく。

0010

本明細書において用いられる場合、用語「iRNA」は、その用語が本明細書において定義されるようにRNAを含有し、そして、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)経路によるRNA転写物の標的切断を仲介する因子を意味する。1つの実施形態では、本明細書に記載されるようなiRNAは細胞または哺乳類においてCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害する。

0011

本明細書において取り上げられる前記組成物に含まれるiRNAは、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子のmRNA転写物の少なくとも一部と実質的に相補的である、30ヌクレオチド以下、一般的には19〜24ヌクレオチドの長さの領域を有するRNA鎖アンチセンス鎖)を持つdsRNAを包含する。

0012

1つの実施形態では、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するためのiRNAは、互いに相補的な少なくとも2つの配列を含む。そのiRNAは、第1配列を有するセンス鎖と第2配列を有するアンチセンス鎖を含む。そのアンチセンス鎖は、COL1A1、TGFβまたはSMAD2/3をコードするmRNAの少なくとも一部と実質的に相補的であるヌクレオチド配列を含み、そして、その相補領域は30ヌクレオチド以下および少なくとも15ヌクレオチドの長さである。一般的に、前記iRNAは19〜24ヌクレオチド、例えば、19〜21ヌクレオチドの長さである。いくつかの実施形態では、前記iRNAは約15から約25ヌクレオチドまでの長さであり、別の実施形態では、前記iRNAは約25から約30ヌクレオチドまでの長さである。COL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3を発現する細胞と接触すると、本明細書に記載されるような方法で測定法されたときのように、前記iRNAはCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現をそれぞれ少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%または少なくとも40%またはそれ以上阻害する。1つの実施形態では、安定核酸脂質粒子SNALP)中にCOL1A1 iRNA、TGFβ iRNAまたはSMAD2/3 iRNAが製剤される。

0013

1つの実施形態では、本明細書において取り上げられるiRNAは、表3〜7のセンス配列からなる群より選択されるdsRNAの第1配列と表3〜7のアンチセンス配列からなる群より選択される第2配列を含む。本明細書において取り上げられる前記iRNA分子は、天然ヌクレオチドを含むことができ、または、これらに限定されないが、2'−O−メチル修飾ヌクレオチド、5'−チオリン酸エステル基含有ヌクレオチドおよびコレステリル誘導体に結合した末端ヌクレオチドを含む少なくとも1つの修飾ヌクレオチドを含むことができる。あるいは、前記修飾ヌクレオチドは、2'−デオキシ−2'−フルオロ修飾ヌクレオチド、2'−デオキシ−修飾ヌクレオチド、ロックドヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2'−アミノ−修飾ヌクレオチド、2'−アルキル−修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホラミデートおよび非天然塩基含有ヌクレオチドからなる群より選択されることができる。一般に、そのような修飾配列は、表3〜7のセンス配列からなる群より選択されるiRNAの第1配列と表3〜7の対応するアンチセンス配列からなる群より選択される第2配列に基づくであろう。

0014

1つの実施形態では、本明細書に記載されるようなiRNAはCOL1A1RNA転写物を標的とし、別の実施形態では、TGFβ RNA転写物を標的とする。さらに別の実施形態では、前記iRNAはSMAD2転写物を標的とする。さらに別の実施形態では、前記iRNAはSMAD3転写物を標的とする。

0015

本明細書に記載される態様のいくつかの実施形態では、前記iRNAは、配列番号53(41100−b1D)と配列番号54(41101−b1D)のRNA配列ペア(AD−21349−b1)、配列番号69(42861)と配列番号70(42862)のRNA配列ペア(AD−22138)、配列番号91(42883)と配列番号92(42884)のRNA配列ペア(AD−22149)、または、配列番号140(40322−b1)と配列番号141(40323−b1)のRNA配列ペア(AD−20916−b1)を含むdsRNAである。

0016

1つの実施形態では、本発明において取り上げられるiRNAは、COL1A1RNA転写物、TGFβ RNA転写物またはSMAD2/3 RNA転写物の5'または3'非翻訳領域のような非コード領域を標的にする。

0017

1つの態様では、本発明の実施形態は、本発明において取り上げられるiRNAのうちの少なくとも1つを含む細胞を提供する。その細胞は、一般的に、ヒト細胞などの哺乳類細胞である。1つの好ましい実施形態では、前記細胞は肝臓細胞である。より好ましい実施形態では、前記細胞はHSCである。

0018

別の態様では、本発明の実施形態は、生物、好ましくはヒト対象において、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物を提供する。その組成物は、典型的には本明細書において記載されるiRNAの1つ以上と薬学的に許容可能な担体または送達媒体を含む。1つの実施形態では、前記組成物は、これに限定されないが、慢性肝疾患を含む肝疾患の治療に用いられる。1つの実施形態では、前記組成物は、肝線維症の治療に用いられる。いくつかの実施形態では、肝疾患または肝線維症はウイルスまたは他の感染症、自己免疫疾患、胆管閉塞、代謝性疾患、過度の飲酒、原発性胆汁性肝硬変、NASH、化学物質への曝露または癌の結果である。

0019

別の実施形態では、前記医薬組成物は、本明細書において記載される投与計画、例えば、4週間に1回以下、3週間に1回以下、2週間に1回以下、または1週間に1回以下の計画での投与用に製剤される。別の実施形態では、対象、例えば、慢性肝疾患または慢性肝疾患症状を有する対象の残りの寿命を含む1か月以上の間、例えば、1か月、2か月、3か月または6か月、または1年または5年または10年またはそれ以上の間、前記医薬組成物の投与を維持することができる。

0020

別の実施形態では、本明細書において記載される特徴とされるiRNAを含有する組成物、例えば、COL1A1を標的とするdsRNAは、肝疾患または肝線維症の遠因、例えば、ウイルスまたは他の感染症、自己免疫疾患、胆管閉塞、代謝性疾患、過度の飲酒、原発性胆汁性肝硬変、NASH、化学物質への曝露および癌を治療すると知られている薬剤などの非iRNA治療薬と共に投与される。別の実施形態では、本明細書において記載される特徴とされるiRNAを含有する組成物、例えば、COL1A1を標的とするdsRNAは、抗C型肝炎ウイルス剤療法などの非iRNA療法と共に投与される。例えば、本発明において取り上げられるiRNAはC型肝炎ウイルスの感染の治療のためにインターフェロンαと共に投与されることができる。

0021

別の実施形態では、患者にCOL1A1 iRNA、TGFβ iRNAおよび/またはSMAD2/3 iRNAを投与し、その後、その患者に非iRNA薬剤または非iRNA療法を施す(逆もまた成り立つ)。別の実施形態では、COL1A1 iRNA、TGFβ iRNAおよび/またはSMAD2/3 iRNAと非iRNA治療薬または非iRNA療法を同時に施す。1つの実施形態では、前記治療薬は、例えば、C型肝炎ウイルス感染症の治療用インターフェロンαである。別の実施形態では、1つより多いiRNAの組合せを患者に投与する。例えば、COL1A1 iRNAとTGFβ iRNAの組合せ、COL1A1 iRNAとSMAD2/3 iRNAの組合せまたはCOL1A1 iRNA、TGFβ iRNAおよびSMAD2/3 iRNAの組合せ。

0022

別の態様では、次の工程を実行することによりCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害する方法が本明細書において提供される:
(a) 互いに相補的な少なくとも2つの配列を含む二本鎖リボ核酸(dsRNA)を細胞に導入する工程。そのdsRNAは第1配列を有するセンス鎖と第2配列を有するアンチセンス鎖を持ち、そのアンチセンス鎖はCOL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3をコードするmRNAの少なくとも一部と実質的に相補的であって、30ヌクレオチド以下、すなわち、15〜30ヌクレオチドの長さであり、一般的に19〜24ヌクレオチドの長さである相補領域を持ち、そして、そのdsRNAは、COL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3を発現する細胞と接触するとCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現をそれぞれ少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%またはそれ以上阻害する。そして、
(b) 工程(a)で作製された細胞を、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子のmRNA転写物が分解されるのに十分な時間にわたり維持し、それによって細胞内のCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現をそれぞれ阻害する工程。

0023

別の実施形態では、前記方法は標的遺伝子の発現を肝臓細胞で、好ましくは肝星細胞で阻害するためのものである。

0024

他の態様では、部分的にはCOL1A1の過剰発現が介在する肝疾患または肝線維症を治療する、予防する、反転させる、または、管理する方法が本明細書において提供される。1つの実施形態では、その方法は、そのような治療、予防、反転または管理を必要とする患者に治療上有効量または予防上有効量の本明細書において取り上げられるiRNAの1つ以上を投与する工程を含む。いくつかの実施形態では、前記患者は、ウイルスまたは他の感染症、自己免疫疾患、胆管閉塞、代謝性疾患、過度の飲酒、原発性胆汁性肝硬変、NASH、化学物質への曝露または癌を原因とする慢性肝疾患を有する。別の実施形態では、COL1A1、TGFβまたはSMAD2/3を標的とするiRNAの投与により、患者において高血清アルブミンおよび/または黄疸などの肝疾患または肝線維症の少なくとも1つの症状の重症度緩和される、または、除去される。

0025

1つの態様では、本発明は細胞中でCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するためのベクターを提供する。1つの実施形態では、そのベクターは、本明細書に記載されるようなiRNAの1つの少なくとも一方の鎖をコードするヌクレオチド配列に機能するように結合された少なくとも1つの調節性配列を含む。

0026

別の態様では、本発明は、細胞中でCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するためのベクターを含有する細胞を提供する。そのベクターは、本明細書に記載されるようなiRNAのうちの1つの少なくとも一方の鎖をコードするヌクレオチド配列に機能するように結合された調節性配列を含む。

0027

さらに別の態様では、本発明は、肝臓で細胞外にコラーゲンを過剰に沈着することになるシグナル伝達経路に関与する第2の遺伝子を標的とする第2のiRNAと組み合わせてCOL1A1 iRNAを含有する組成物を提供する。例えば、その第2の遺伝子はTGFβ、SMAD2またはSMAD3をコードする遺伝子であり得る。

0028

[本発明1001]
COL1A1の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号53のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号54の対応するアンチセンスヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1002]
COL1A1の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記アンチセンス鎖が、COL1A1RNA転写物と相補的な領域を含み、かつ、表3または表6に列挙されたアンチセンス配列のうちの1つと3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1003]
TFGβの発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号69のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号70の対応するアンチセンスヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1004]
TFGβの発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号91のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号92の対応するアンチセンスヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1005]
TGFβの発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記アンチセンス鎖が、TGFβ RNA転写物と相補的な領域を含み、かつ、表4または表7に列挙されたアンチセンス配列のうちの1つと3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1006]
SMAD2/3の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号140のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号141の対応するアンチセンスヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1007]
SMAD2/3の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記アンチセンス鎖が、SMAD2/3 RNA転写物と相補的な領域を含み、かつ、表5に列挙されたアンチセンス配列のうちの1つと3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む、前記dsRNA。
[本発明1008]
少なくとも1個の修飾ヌクレオチドを含む、本発明1001〜1007のいずれかのdsRNA。
[本発明1009]
前記修飾ヌクレオチドの少なくとも1つが、2'−O−メチル修飾ヌクレオチド、5'−チオリン酸エステル基含有ヌクレオチド、コレステリル誘導体またはドデカン酸ビスデシルアミド基に結合した末端ヌクレオチド、2'−デオキシ−2'−フルオロ修飾ヌクレオチド、2'−デオキシ修飾ヌクレオチド、ロックドヌクレオチド、脱塩基ヌクレオチド、2'−アミノ修飾ヌクレオチド、2'−アルキル修飾ヌクレオチド、モルホリノヌクレオチド、ホスホロアミダートおよび非天然塩基含有ヌクレオチドからなる群より選択される、本発明1008のdsRNA。
[本発明1010]
記相補領域が少なくとも17ヌクレオチド長である、本発明1002、1005、および1007のいずれかのdsRNA。
[本発明1011]
前記相補領域が19〜21ヌクレオチド長である、本発明1002、1005、および1007のいずれかのdsRNA。
[本発明1012]
それぞれの鎖が30ヌクレオチド以下の長さである、本発明1001〜1011のいずれかのdsRNA。
[本発明1013]
少なくとも一方の鎖が、少なくとも1ヌクレオチドの3'オーバーハングを含む、本発明1001〜1012のいずれかのdsRNA。
[本発明1014]
リガンドをさらに含む、本発明1001〜1013のいずれかのdsRNA。
[本発明1015]
前記リガンドが前記dsRNAの前記センス鎖の3'末端複合体化されている、本発明1014のdsRNA。
[本発明1016]
前記相補領域が表3または表6のアンチセンス配列のうちの1つからなる、本発明1002のdsRNA。
[本発明1017]
表3または表6から選択されるセンス鎖配列からなるセンス鎖と、表3または表6から選択されるアンチセンス配列からなるアンチセンス鎖とを含む、本発明1002のdsRNA。
[本発明1018]
前記相補領域が表4または表7のアンチセンス配列の1つからなる、本発明1005のdsRNA。
[本発明1019]
表4または表7から選択されるセンス鎖配列からなるセンス鎖と、表4または表7から選択されるアンチセンス配列からなるアンチセンス鎖とを含む、本発明1005のdsRNA。
[本発明1020]
前記相補領域が表5のアンチセンス配列の1つからなる、本発明1007のdsRNA。
[本発明1021]
表5から選択されるセンス鎖配列からなるセンス鎖と、表5から選択されるアンチセンス配列からなるアンチセンス鎖とを含む、本発明1007のdsRNA。
[本発明1022]
本発明1001〜1007のいずれかのdsRNAを含有する、細胞。
[本発明1023]
本発明1001または1002のdsRNAを含む、COL1A1遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物。
[本発明1024]
本発明1003、1004または1005のdsRNAを含む、TGFβ遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物。
[本発明1025]
本発明1006または1007のdsRNAを含む、SMAD2/3遺伝子の発現を阻害するための医薬組成物。
[本発明1026]
脂質製剤をさらに含む、本発明1023〜1025のいずれかの医薬組成物。
[本発明1027]
前記脂質製剤がSNALPまたはXTC製剤である、本発明1026の医薬組成物。
[本発明1028]
細胞内のCOL1A1発現を阻害する方法であって、
a. 本発明1001〜1007のいずれかのdsRNAを前記細胞に導入する工程、および、
b. 工程(a)で作製された細胞を、COL1A1遺伝子のmRNA転写物が分解されるのに十分な時間にわたり維持し、それによって前記細胞内のCOL1A1遺伝子の発現を阻害する工程
を含む、前記方法。
[本発明1029]
前記細胞が肝星細胞である、本発明1028の方法。
[本発明1030]
COL1A1発現が少なくとも30%阻害される、本発明1028または1029の方法。
[本発明1031]
肝線維症を治療する方法であって、そのような治療を必要とするヒトに、治療上有効量の本発明1001〜1007のいずれかのdsRNAまたは本発明1030〜1034のいずれかの医薬組成物を投与する工程を含む、前記方法。
[本発明1032]
前記対象の体重に対して0.01mg/kg〜5mg/kgの濃度で前記dsRNAが投与される、本発明1040の方法。
[本発明1033]
肝線維症の治療に使用するための、本発明1001〜1007のいずれかのdsRNAまたは本発明1023〜1027のいずれかの医薬組成物。
[本発明1034]
dsRNAの少なくとも一方の鎖をコードするベクターであって、前記dsRNAが、COL1A1をコードするmRNAの少なくとも一部と相補的な領域を含み、30塩基対以下の長さであり、かつ切断のために前記mRNAを標的とする、前記ベクター。
[本発明1035]
dsRNAの少なくとも一方の鎖をコードするベクターであって、前記dsRNAが、TGFβをコードするmRNAの少なくとも一部と相補的な領域を含み、30塩基対以下の長さであり、かつ切断のために前記mRNAを標的とする、前記ベクター。
[本発明1036]
dsRNAの少なくとも一方の鎖をコードするベクターであって、前記dsRNAが、SMAD2/3をコードするmRNAの少なくとも一部と相補的な領域を含み、30塩基対以下の長さであり、かつ切断のために前記mRNAを標的とする、前記ベクター。
[本発明1037]
前記相補領域が19〜21ヌクレオチド長である、本発明1034〜1036のいずれかのベクター。
[本発明1038]
本発明1034〜1037のいずれかのベクターを含む、細胞。
[本発明1039]
肝線維症を特徴とする慢性肝疾患を治療する方法であって、そのような治療を必要とするヒトに、治療上有効量の本発明1001〜1007のいずれかのdsRNAまたは本発明1023〜1027のいずれかの医薬組成物を投与する工程を含む、前記方法。
[本発明1040]
肝線維症を特徴とする慢性肝疾患の治療に使用するための、本発明1001〜1007のいずれかのdsRNAまたは本発明1023〜1027のいずれかの医薬組成物。
本発明の様々な実施形態の詳細は、以下の記述に表される。本発明のその他の特色、目的および利点が本明細書と添付の図面から、および添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0029

図1は、NIH−3T3細胞での単一用量のコラーゲン1A1 siRNAのインビトロでの効果を示す図である。siRNA AD−21349(配列番号53および配列番号54)はCOL1A1mRNAの産生について約65pMのIC50を有する。
図2は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF09およびAF12ベースの送達が評価されるCCl4マウスモデル処理計画を示す図である。
図3は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF09およびAF12ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルでのCOL1A1ノックダウンの効果を示す図である。
図4は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF09およびAF12ベースの送達の用量反応が評価されるCCl4マウスモデルの処理計画を示す図である。
図5は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF12ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルでのCOL1A1ノックダウンの用量依存的効果を示す図である。
図6は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF11ベースの送達が評価されるCCl4マウスモデルの処理計画を示す図である。
図7は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF11ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルでのCOL1A1ノックダウンの効果を示す図である。
図8は、siACTA2のAF12ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルでのACTA2ノックダウンの効果を示す図である。
図9は、NIH−3T3細胞での単一用量のTGFβ siRNA(10nM)のインビトロでの効果を示す図である。TGFβ siRNAであるAD22149(配列番号91および配列番号92)とAD22138(配列番号69および配列番号70)はTGFβの発現についてそれぞれ約20pMと約70pMのIC50を有する。
図10は、NIH−3T3細胞での単一用量のSMAD2 siRNA(10nM)のインビトロでの効果を示す図である。siRNA AD−20916(配列番号140および配列番号141)はSMAD2の発現について約75pMのIC50を有する。
図11は、siSMAD2 AD−20916(配列番号140および配列番号141)の脂質ナノ粒子ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルでのSMAD2ノックダウンの効果を示す図である。
図12は、siSMAD2 AD−20916(配列番号140および配列番号141)の脂質ナノ粒子ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルでのCOL1A1の発現へのSMAD2ノックダウンの効果を示す図である。SMAD2/3 siRNAによりCol1a1レベルが減少し(Luc siRNA注入動物の約50〜60%)、そして、線維症の発生においてSMAD類がTGFβシグナル伝達に関与していることをそのデータは示している。
図13は、siCOL1A1の脂質ナノ粒子ベース製剤を用いる慢性肝臓傷害モデルでのCOL1A1ノックダウンの効果を示す図である。
図14は、siACTA2のAF12ベースの送達を用いるCCl4マウスモデルで平滑筋αアクチン(α−SMA)を有する星細胞への送達の効果を示す図である。
図15A〜15Cは、Col1a1のノックダウンにRNAiが介在することを示す図である。図15Aは、5'RACE試験の計画を示す図である。図15Bは、動物が脂質ナノ粒子−siCol1a1製剤を注入され、24時間後に殺処理されたことを示す図である。図15Cは、ネステッドPCRのDNAバンドを表すアガロースゲルを示す図である。
図16は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)のAF12ベースの送達を用いる胆管結紮マウスモデルでのCOL1A1ノックダウンの実験計画と効果を示す図である。
図17は、胆管結紮動物での相対的なCol1a1発現を示す図である。
図18は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)を用いる胆管結紮マウスモデルでのCOL1A1ノックダウンの効果を示す図である。
図19は、siCOL1A1 AD21349(配列番号53および配列番号54)を用いる肝臓傷害性TAAマウスモデルでのCOL1A1ノックダウンの実験計画と効果を示す図である。

0030

本発明の詳細な説明
本明細書において記載される態様および実施形態は、これに限定されないが、慢性肝疾患に関係がある肝線維症を含む肝疾患および肝線維症の治療および/または予防のための組成物と方法に関連する。その実施形態は、肝臓の損傷中に過剰に産生され、そして、線維症の原因となる細胞外マトリックス(ECM)物質のうちの少なくとも1つが減少する可能性がある場合、肝臓の線維症が、予防されなくても、少なくとも低減する可能性があるという前提を利用している。本明細書において記載される組成物と方法は、関連するECM遺伝子とまた線維形成のプロセス中に肝星細胞(HSC)の活性化に関与するシグナル伝達分子、例えばTGF−βおよびSMAD2/3の遺伝子発現のRNA干渉に基づく。

0031

二本鎖RNA分子(dsRNA)がRNA干渉(RNAi)として知られるよく保存された調節機構で遺伝子発現を妨げることが示されている。国際公開第WO99/32619号(Fireら)は、エレガンス線虫(Caenorhabditis elegans)で遺伝子の発現を阻害するために少なくとも25ヌクレオチド長のdsRNAを使用することを開示した。植物(例えば、Waterhouseらの国際公開第WO99/53050号、およびHeifetzらの国際公開第WO99/61631号を参照のこと)、ショウジョウバエ(例えば、Yang, D., et al., Curr. Biol. (2000) 10:1191-1200を参照のこと)、および哺乳類(Limmerの国際公開第WO00/44895号、およびKreutzerらの独国特許第101 00 586.5号を参照のこと)を含む他の生物でもdsRNAは標的RNAを分解することが示されている。この天然機構は、今では遺伝子の異常な、または、望まれない調節を原因とする疾患を治療するための新しい種類の医薬の開発の焦点となっている。

0032

慢性肝疾患症状の間に肝臓での線維症の原因となる1つのそのようなECM成分はコラーゲン1A1(COL1A1)である。本発明者らは、本明細書において記載されるように、インビボでのHSCへのsiRNAの脂質ナノ粒子(LNP)介在性送達が、四塩化炭素(CCl4)誘発性マウス肝臓傷害モデルのHSCにおけるCOL1A1発現をかなり低減させたことを示す(図2〜3)。CCl4処理の後に、カチオン性脂質C12−200(PNAS,2010,107(2):1864)を含むLNP中に製剤されたsiRNAを静脈内注射により投与した。HSC特異的な標的であるCOL1A1の発現のサイレンシングにより、HSCへの効果的なsiRNA送達が実証された。COL1A1ノックダウンはおよそ0.1mg/kgのIC50を有すると共に用量依存的であった(図4〜5)。本発明者らは、さらに驚くべきことに、複数回(6回)の肝臓損傷を39日の期間にわたって受けた慢性肝疾患のマウスモデルにおいて、本明細書において記載されるCOL1A1 siRNA製剤を用いてCOL1A1発現の効果的で著しい減少が達成されることもできることを示した(図13)。

0033

線維形成のプロセス中にHSCの活性化に関与するシグナル伝達分子には、TGF−βとSMAD2/3が含まれるがこれらに限定されない。TGF−βとSMAD2/3を特異的に標的とするsiRNAのLNP介在性送達がTGF−βとSMAD2/3のインビトロでの発現を著しく低減させることを本発明者らは示す(図9〜10)。肝臓でSMAD2/3を特異的に標的とするsiRNAのLNP介在性送達が、四塩化炭素(CCl4)誘発性マウス肝臓傷害モデルでのSMAD2/3とCOL1A1の発現を著しく低減させることを本発明者らはさらに示す(図11〜12)。

0034

線維症は、慢性肝疾患を含む多くの慢性器官不全疾患に共通の病理上の特色である。傷害の後にネクローシス死細胞が、マトリックス産生細胞を刺激するサイトカインのようなメディエーターを分泌する炎症細胞の反応を誘起する。基本的に、損傷を受けた肝臓細胞は物質(例えば、コラーゲン類)を細胞外のマトリックスに分泌するHSCを活性化する。ECMでの不適切なコラーゲンの沈着が線維症の特徴であり、それは発病過程後期で生じる。線維症を止めることで肝臓の機能を安定化することができ、移植までの時間を延期し、または生存期間延長をもたらす。

0035

線維症の生物学は非常によく理解されている。HSCは肝線維症の発病において中心的な役割を果たし、慢性肝疾患において「静止した状態の」HSCから線形成性筋線維芽細胞に分化転換する。それはTGF−β駆動型プロセスであり、SMAD2とSMAD3がTGFβシグナル伝達の中間物として機能する。TGF−βは直接的に、および、間接的に作用するが、それはこのプロセスの重要なメディエーターである。肝線維症の治療および/または予防の1つの方法は、HSCの増殖を抑制すること、および/または、HSCのアポトーシスを促進することである。別の方法は、HSCがコラーゲンのようなECM成分を産生し、肝臓細胞のECMに分泌して線維性の塊を形成することを阻害することである。COL1A1は、通常、肝臓に非常に低いレベルで存在するが、肝臓への損傷の後に活性化されたHSCによって発現が上昇し、そして、産生される。COL1A1、TGFβ、SMAD2およびSMAD3などのTGFβシグナル伝達中間物ならびにCOL1A1の過剰発現に寄与するその他のタンパク質/因子の発現をRNAiで阻害することが、病因に無関係に肝線維症の治療に妥当であり得る。

0036

したがって、本明細書において記載される態様および実施形態は、細胞または哺乳類においてCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するための、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子をそれぞれ標的とするiRNAとそれらを用いる方法を含む。COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害することにより肝線維症を治療および/または予防するための組成物および方法もまた本明細書において提供される。iRNAはRNA干渉(RNAi)として知られるプロセスによるmRNAの配列特異的な分解を目的とする。

0037

前記態様の1つの実施形態では、COL1A1の発現を阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)であって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号53のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号54のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む前記二本鎖リボ核酸(dsRNA)が、本明細書において提供される。

0038

前記態様の別の実施形態では、TGFβの発現を阻害するためのdsRNAであって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号69のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号70のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む前記dsRNAが、本明細書において提供される。

0039

前記態様の別の実施形態では、TGFβの発現を阻害するためのdsRNAであって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号91のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号92のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む前記dsRNAが、本明細書において提供される。

0040

前記態様の別の実施形態では、SMAD2/3の発現を阻害するためのdsRNAであって、前記dsRNAがセンス鎖とアンチセンス鎖を含み、前記センス鎖が、配列番号140のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含み、かつ前記アンチセンス鎖が、配列番号141のヌクレオチド配列と3個以下のヌクレオチドが異なる少なくとも15個の連続したヌクレオチドを含む前記dsRNAが、本明細書において提供される。

0041

本明細書に記載される態様のいくつかの実施形態では、前記iRNAは、配列番号53(41100−b1D)と配列番号54(41101−b1D)のRNA配列ペア(AD−21349−b1)、配列番号69(42861)と配列番号70(42862)のRNA配列ペア(AD−22138)、配列番号91(42883)と配列番号92(42884)のRNA配列ペア(AD−22149)および/または配列番号140(40322−b1)と配列番号141(40323−b1)のRNA配列ペア(AD−20916−b1)を含むdsRNAである。

0042

いくつかの実施形態では、前記iRNAの配列は、表3〜7に見出される配列識別子によって特定される配列を含む。表3〜7はセンス鎖と対応するアンチセンス鎖の配列識別子(配列番号)を含む。表3の各列(配列番号1〜配列番号62)は、本明細書において記載される組成物と方法で用いられるCOL1A1を標的とする2つの別々のiRNA、すなわち、センス鎖(配列番号1〜配列番号62のうちの奇数番号の配列識別子)と対応するアンチセンス鎖(配列番号1〜配列番号62のうちの偶数番号の配列識別子)の2つの別々のペアを特定する。同様に、表4の各列(配列番号63〜配列番号130)は、本明細書において記載される組成物と方法で用いられるTGF−βを標的とする2つの別々のiRNA、すなわち、センス鎖(配列番号63〜配列番号130のうちの奇数番号の配列識別子)と対応するアンチセンス鎖(配列番号63〜配列番号130のうちの偶数番号の配列識別子)の2つの別々のペアを特定する。表5の各列(配列番号132〜配列番号167)は、本明細書において記載される組成物と方法で用いられるSMAD2/3を標的とする2つの別々のiRNA、すなわち、センス鎖(配列番号132〜配列番号167のうちの奇数番号の配列識別子)と対応するアンチセンス鎖(配列番号132〜配列番号167のうちの偶数番号の配列識別子)の2つの別々のペアを特定する。表6の各列(配列番号185〜配列番号2792)は、本明細書において記載される組成物と方法で用いられるCOL1A1を標的とする2つの別々のiRNA、すなわち、センス鎖(配列番号185〜配列番号2792のうちの奇数番号の配列識別子)と対応するアンチセンス鎖(配列番号185〜配列番号2792のうちの偶数番号の配列識別子)の2つの別々のペアを特定する。表7の各列(配列番号2793〜配列番号2860)は、本明細書において記載される組成物と方法で用いられるSMAD2/3を標的とする2つの別々のiRNA、すなわち、センス鎖(配列番号2793〜配列番号2860のうちの奇数番号の配列識別子)と対応するアンチセンス鎖(配列番号2793〜配列番号2860のうちの偶数番号の配列識別子)の2つの別々のペアを特定する。したがって、いくつかの実施形態では、iRNAは表3〜7に記載され、そして、本明細書において提供される配列識別子(配列番号)によって特定されるようなRNA配列ペア(「センス鎖と対応するアンチセンス鎖の二重鎖」)または「センス鎖と対応するアンチセンス鎖」を含むdsRNAである。

0043

本明細書において取り上げられる組成物のiRNAは、30ヌクレオチド以下の長さの、すなわち、15〜30ヌクレオチドの長さの、一般的には19〜24ヌクレオチドの長さの領域であって、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子のmRNA転写物の少なくとも一部と実質的に相補的である領域を有するRNA鎖(アンチセンス鎖)を含む。これらのiRNAの使用により、肝臓でのCOL1A1の発現または過剰発現に関係する線維形成のプロセスに関連があるとされる遺伝子のmRNAを標的とした分解が可能になる。特に非常に低用量のCOL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3のiRNAが特異的に、および、効率的にRNAiを仲介することができ、それぞれ、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を著しく阻害することになる。細胞ベースの試験およびインビボモデル系を用いて、本発明者らは、COL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3を標的とするiRNAが特異的に、および、効率的にRNAiを仲介することができ、各遺伝子の発現を著しく阻害することになることを示している。本発明者らはまた驚くことに、反復性肝臓傷害または慢性肝臓傷害の条件でのCOL1A1発現の著しい低減を仲介するために、COL1A1を標的とするiRNAを用いることができることを発見している。また、本発明者らは、間接的にCOL1A1の発現を阻害することになるSMAD2/3の発現の阻害をSMAD2/3のRNAiが仲介することを示す。したがって、これらのiRNAを含む方法と組成物は、直接的な、または、間接的なCOL1A1生産下方調節による肝疾患および/または肝線維症の治療および/または予防に有用である。以下の詳細な説明は、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するためのiRNAを含む組成物の製造法および使用法ならびにCOL1A1の発現または過剰発現を原因とする肝線維症を特徴とする肝疾患を治療および/または予防し、可能であれば反転させる組成物および方法を開示する。

0044

本明細書において取り上げられる組成物の実施形態はまた、30ヌクレオチド以下の長さであり、一般的には19〜24ヌクレオチドの長さであり、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子のRNA転写物の少なくとも一部と実質的に相補的な領域を有するアンチセンス鎖を持つiRNAを含む。

0045

本明細書において取り上げられる医薬組成物の実施形態は、30ヌクレオチド以下の長さであり、一般的には19〜24ヌクレオチドの長さであり、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子のRNA転写物の少なくとも一部と実質的に相補的な領域を有するアンチセンス鎖を持つiRNAを薬学的に許容可能な担体と共に含む。

0046

したがって、いくつかの態様において、COL1A1 iRNA、TGFβ iRNAおよび/またはSMAD2/3 iRNAおよび薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子、SMAD2遺伝子および/またはSMAD3遺伝子の発現を阻害する前記組成物の使用方法、ならびにCOL1A1遺伝子の過剰発現を原因とする肝線維症を治療および/または予防し、可能であれば反転させるために前記医薬組成物を使用する方法が本発明において取り上げられる。

0047

1つの実施形態では、前記医薬組成物は1つより多いiRNAタイプ、すなわち、1つより多い遺伝子標的を標的とするiRNAを含む。例えば、前記医薬組成物はCOL1A1 iRNAとTGFβ iRNAの組合せ、COL1A1 iRNAとSMAD2/3 iRNAの組合せ、またはCOL1A1 iRNA、TGFβ iRNAおよびSMAD2/3 iRNAの組合せを含む。

0048

1つの実施形態では、ビタミンA結合リポソームを用いて前記iRNAを送達する。肝臓中のHSCは循環系からビタミンAを取り込み、そして、それを貯蔵する。ビタミンA結合リポソームは、iRNAがビタミンA捕捉性HSCを特異的に標的とするように機能する。

0049

1つの実施形態では、本明細書において記載されるiRNAの送達用の前記脂質ナノ粒子(LNP)製剤は、LNPカプセル化iRNAがビタミンA捕捉性HSCを標的とするようにビタミンAと結合させられる。

0050

いくつかの実施形態では、本明細書において記載される前記医薬組成物および/または治療法は、コラーゲン特異的シャペロンであるヒートショックプロテイン47(HSP47)を標的とする追加のiRNAをさらに含む。Sato, Y.ら(2008, Nature Biotechnology, 26:431-442)は、siRNA含有ビタミンA結合リポソームによるHSP47の発現阻害が、致死量ジメチルニトロソアミンで処理されたラットにおいてほぼ完全に肝線維症を解決し、そして、生存期間を延長させることを示した。

0051

I. 定義
便宜上、本明細書、実施例および添付の請求項で使用されるある用語および言い回しの意味が以下に提供される。本明細書の他の部分での用語の使用法とこの節で提供されるその定義の間に明らかな食い違いがある場合、この節での定義が勝るものとする。

0052

本明細書において用いられる場合、用語「慢性肝疾患」または「慢性肝疾患状態」は、肝臓が長期間にわたって反復性損傷および/または傷害を受け、結果として線維症および硬変に至る肝臓実質の進行性の破壊と再生のプロセスに入っている病気を意味する。慢性肝疾患は、これらに限定されないが、ウイルス性の原因(例えば、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、サイトメガロウイルス(CMV)、エプスタインバール・ウイルス(EBV))、毒性物質および/または薬品の反復使用(例えば、アルコール性肝疾患、アミオダロンメトトレキサートニトロフラントイン)、代謝性遺伝性の原因/症状(例えば、非アルコール性脂肪肝疾患血色素症ウィルソン病)および自己免疫疾患(例えば、自己免疫性慢性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎)を含む様々な病因のうちのどんなものの結果としても生じることができ、または、どんなものとも関係がある。肝疾患または肝疾患状態は、本明細書において用いられる場合、その状態が少なくとも1か月間持続する、または、継続するとき、「慢性」であるとみられるが、いくつかの好ましい実施形態では、「慢性」を12週間以上の期間として定義することができる(例えば、対象の残りの生存期間など)。

0053

本明細書において用いられる場合、用語「線維症」は、器官または組織の通常の成分として、というよりはむしろ修復性プロセスまたは反応性プロセスとしての線維性組織の形成を意味する。線維症は、任意の特定の組織での線維芽細胞の蓄積と正常な沈着を超過するコラーゲンの沈着を特徴とする。線維症は、炎症、刺激状態または傷治癒の結果として生じる。本明細書において用いられる場合、「線維芽細胞の蓄積およびコラーゲンの沈着」と同じ意味で用語「線維症」を用いる。線維芽細胞は結合組織の細胞であり、全身の結合組織に分散している。線維芽細胞は、I型および/またはIII型コラーゲンを含有する軟質ECMを分泌する。組織に対する傷害への反応で、近くの線維芽細胞がその傷に移動し、増殖し、そして、大量のコラーゲン性細胞外マトリックスを産生する。コラーゲンは、細胞外マトリックスおよび結合組織、軟骨および骨の主な成分であるグリシンプロリン富む線維性タンパク質である。コラーゲン分子は、α鎖と呼ばれる鎖の3重らせん構造であり、ロープ様のらせん状に互いに巻き付けられている。コラーゲンにはいくつかの形態または型が存在し、これらのうちで最も一般的なI型は皮膚、および骨に見られ、そしてIII型は皮膚、血管および内臓器官に見られる。

0054

本明細書において用いられる場合、用語「線維形成のプロセス」は、線維形成中の線維性組織の一時的、および、進行性の沈着を意味する。

0055

本明細書において用いられる場合、用語「肝線維症」は、肝臓に存在する、および/または、肝臓に生じる線維症を意味する。用語「肝線維症(hepatic fibrosis)」および「肝線維症(liver fibrosis)」は互換的に用いられる。

0056

本明細書において用いられる場合、用語「硬変」は、肝臓が機能性肝臓細胞の喪失を経た肝線維症の後期を意味する。正常な肝臓組織が線維性組織と置換され、その結果、正常な肝臓構造が広範囲に変形する。密集した線維組織が取り巻く再生結節が主な特徴である。線維症瘢痕組織の異常増殖が肝臓の本来の機能を抑制する。硬変は通常、非可逆的であると考えられる。

0057

「G」、「C」、「A」、「T」および「U」は各々一般的にそれぞれグアニンシトシンアデニンチミジンおよびウラシル塩基として含有するヌクレオチドを表す。しかしながら、用語「リボヌクレオチド」または「ヌクレオチド」はまた、以下にさらに詳細を記すように、修飾ヌクレオチドまたは代用置換部分(surrogate replacement moiety)を意味し得ることが理解されるであろう。当業者は、そのような置換部分を担持するヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド塩基対形成特性を実質的に変えることなく、グアニン、シトシン、アデニンおよびウラシルを他の部分と置換できることに気付くであろう。例えば、これに限定されないが、その塩基としてイノシンを含むヌクレオチドは、アデニン、シトシンまたはウラシルを含有するヌクレオチドと塩基対形成することができる。それ故に、ウラシル、グアニンまたはアデニンを含有するヌクレオチドは、本明細書において取り上げられるdsRNAのヌクレオチド配列において、例えば、イノシンを含有するヌクレオチドと置換されることができる。別の例では、オリゴヌクレオチド内のどの位置にあるアデニンおよびシトシンもそれぞれグアニンおよびウラシルと置換して標的mRNAとG−Uウォッブル塩基対を形成することができる。そのような置換部分を含有する配列は本明細書において記載される組成物および方法に適切である。

0058

本明細書において用いられる場合、用語「iRNA」は、その用語が本明細書において定義されるようにRNAを含み、そして、RNA転写物のRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)経路による標的切断に介在する因子を意味する。1つの実施形態では、本明細書に記載されるようなiRNAは細胞内でのCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害する。

0059

本明細書において用いられる場合、「標的配列」は、第1次転写産物のRNAプロセッシングによる産物であるメッセンジャー(mRNA)を含む、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子、SMAD2遺伝子またはSMAD3遺伝子の転写中に形成されたmRNA分子のヌクレオチド配列の連続部分を意味する。その配列の標的部分は少なくとも、その部分での、または、その近くでのiRNA指向性切断の基質として働くために十分な長さであろう。例えば、標的配列は一般的に長さが9〜36ヌクレオチドまで、例えば、15〜30ヌクレオチドであり、その間の部分範囲を含むであろう。非限定的な例として、標的配列は15〜30ヌクレオチド、15〜26ヌクレオチド、15〜23ヌクレオチド、15〜22ヌクレオチド、15〜21ヌクレオチド、15〜20ヌクレオチド、15〜19ヌクレオチド、15〜18ヌクレオチド、15〜17ヌクレオチド、18〜30ヌクレオチド、18〜26ヌクレオチド、18〜23ヌクレオチド、18〜22ヌクレオチド、18〜21ヌクレオチド、18〜20ヌクレオチド、19〜30ヌクレオチド、19〜26ヌクレオチド、19〜23ヌクレオチド、19〜22ヌクレオチド、19〜21ヌクレオチド、19〜20ヌクレオチド、20〜30ヌクレオチド、20〜26ヌクレオチド、20〜25ヌクレオチド、20〜24ヌクレオチド、20〜23ヌクレオチド、20〜22ヌクレオチド、20〜21ヌクレオチド、21〜30ヌクレオチド、21〜26ヌクレオチド、21〜25ヌクレオチド、21〜24ヌクレオチド、21〜23ヌクレオチドまたは21〜22ヌクレオチドまでであり得る。

0060

本明細書において用いられる場合、用語「配列を含む鎖」は、標準ヌクレオチド命名法を用いて言及される配列により記載されるヌクレオチド鎖を含むオリゴヌクレオチドを意味する。

0061

本明細書において用いられる場合、他に指示されない限り、用語「相補的である」は、第2ヌクレオチド配列に対する関係で第1ヌクレオチド配列について記述するために用いられるとき、当業者によって理解されるように、第1ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドが一定の条件で第2ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドとハイブリダイズして二重鎖構造を形成する能力に当てはまる。そのような条件は、例えば、ストリンジェントな条件である可能性があり、そこでストリンジェントな条件は、400mM NaCl、40mMPIPESpH6.4、1mMEDTA、50oCまたは70℃で12〜16時間とそれに続く洗浄を含み得る。生物内で遭遇し得るような生理学的に妥当な条件などの他の条件を適用することができる。当業者は、ハイブリダイズしたヌクレオチドの最終的な適用に合わせて、2つの配列の相補性を試験するために最も適切な一組の条件を決定することができるであろう。

0062

iRNA内の相補的配列、例えば、本明細書に記載されるようなdsRNA内の相補的配列は、第1ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの第2ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドへの一方または両方のヌクレオチド配列の全長にわたる塩基対形成を含む。そのような配列は、本明細書において互いに対して「完全に相補的である」と言及されることができる。しかしながら、本明細書において第1配列が第2配列に対して「実質的に相補的である」と言及される場合、その2つの配列は完全に相補的であり得る、または、それらの配列の最終的な適用、例えば、RISC経路による遺伝子発現の阻害に最も妥当な条件でハイブリダイズする能力を保持しながら、30塩基対(bp)までの二重鎖にハイブリダイゼーションすると、それらは1つ以上だが、一般的には5つ以下、4つ以下、3つ以下または2つ以下のミスマッチ塩基対を形成することができる。しかしながら、2つのオリゴヌクレオチドがハイブリダイゼーションして、1つ以上の一本鎖オーバーハングを形成するように設計されている場合、そのようなオーバーハングは、相補性の判定の点でミスマッチとみなされないものとする。例えば、21ヌクレオチドの長さの1つのオリゴヌクレオチドと23ヌクレオチドの長さの別のオリゴヌクレオチドを含むdsRNAであって、長い方のオリゴヌクレオチドが短い方のオリゴヌクレオチドと完全に相補的である21ヌクレオチドの配列を含むdsRNAを本明細書において記載される目的にとって「完全に相補的である」とさらに言及することができる。

0063

「相補的」配列は、本明細書において使用される場合、非天然ヌクレオチドおよび修飾ヌクレオチドのハイブリダイズする能力についての上記の要件が満たされている限り、非ワトソンクリック塩基対ならびに/または非天然ヌクレオチドおよび修飾ヌクレオチドから形成される塩基対を含むことができ、または、それらから完全に形成されることができる。そのような非ワトソン‐クリック塩基対には、G:Uウォッブル塩基対合またはフーグスティーン型塩基対合が含まれるがこれらに限定されない。

0064

本明細書では、用語「相補的である」、「完全に相補的である」および「実質的に相補的である」を、それらが使用されている文脈から理解されるように、dsRNAのセンス鎖とアンチセンス鎖の間、または、iRNA薬剤のアンチセンス鎖と標的配列の間の塩基マッチングに関して使用することができる。

0065

本明細書において用いられる場合、mRNAの「少なくとも一部と実質的に相補的である」ポリヌクレオチドは、目的のmRNA(例えば、COL1A1をコードするmRNA)の連続部分に実質的に相補的であるポリヌクレオチドを意味する。例えば、ポリヌクレオチドは、その配列がCOL1A1をコードするmRNAの非中断部分と実質的に相補的である場合、COL1A1 mRNAの少なくとも一部に相補的である。

0066

用語「二本鎖RNA」または「dsRNA」は、本明細書において用いられる場合、標的RNAに対して「センス」方向と「アンチセンス」方向を有すると言及すされるであろう2本の逆平行であり実質的に相補的である核酸鎖を含むハイブリダイズした二重鎖領域を持つRNA分子またはRNA分子複合体を包含するiRNAを意味する。その二重鎖領域は、RISC経路を通した所望の標的RNAの特異的分解を可能にする任意の長さの二重鎖領域であり得るが、それは、典型的には、9塩基対から36塩基対(bp)、例えば、15〜30bpの長さの範囲にあるであろう。9bpと36bpの間の二重鎖を考慮すると、その二重鎖は、この範囲での任意の長さ、例えば、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35または36であることができ、そして、その範囲の中の任意の部分範囲、これらに限定されないが、15〜30bp、15〜26bp、15〜23bp、15〜22bp、15〜21bp、15〜20bp、15〜19bp、15〜18bp、15〜17bp、18〜30bp、18〜26bp、18〜23bp、18〜22bp、18〜21bp、18〜20bp、19〜30bp、19〜26bp、19〜23bp、19〜22bp、19〜21bp、19〜20bp、20〜30bp、20〜26bp、20〜25bp、20〜24bp、20〜23bp、20〜22bp、20〜21bp、21〜30bp、21〜26bp、21〜25bp、21〜24bp、21〜23bpまたは21〜22bpの間の部分範囲内の任意の長さであることができる。Dicerおよび類似の酵素によるプロセッシングによって細胞中に生成されたdsRNAは一般に19〜22bpの長さである。dsDNAの二重鎖領域の一方の鎖は、標的RNAの領域と実質的に相補的な配列を含む。その二重鎖構造を形成する2本の鎖は、少なくとも1つの自己相補領域を有する1つのRNA分子に由来する可能性があり、または、2つ以上の別々のRNA分子から形成される可能性がある。前記二重鎖領域が1つの分子の2本の鎖から形成される場合、その分子は、二重鎖構造を形成する一方の鎖の3'末端とそれの他方の鎖の5'末端の間が(本明細書において「ヘアピンループ」と称される)ヌクレオチドの一本鎖によって分けられた二重鎖領域を持つ可能性がある。そのヘアピンループは少なくとも1個の未対合のヌクレオチドを含むことができ、いくつかの実施形態では、そのヘアピンループは少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも23個またはそれ以上の未対合のヌクレオチドを含むことができる。dsRNAの2つの実質的に相補的である鎖が別々のRNA分子からなる場合、それらの分子は必ずというわけではないが、共有結合で結合することができる。前記の2本の鎖がヘアピンループ以外の手段により共有結合で結合される場合、その結合構造は「リンカー」と称される。上記のようなdsRNAを指すために、用語「siRNA」もまた本明細書において用いられる。

0067

用語「RNA分子」または「リボ核酸分子」は、自然で発現される、または、自然に見いだされるRNA分子だけでなく、本明細書に記載されるような、または、当技術分野において公知であるような1個以上のリボヌクレオチド/リボヌクレオシド類似体または誘導体を含むRNAの類似体および誘導体を包含するということを当業者は認識するであろう。厳密に言うと、「リボヌクレオシド」はヌクレオシド塩基リボース糖を含み、そして、「リボヌクレオチド」は1つ、2つ、または3つのリン酸部分を有するリボヌクレオシドである。しかしながら、用語「リボヌクレオシド」と「リボヌクレオチド」は、本明細書において用いられる場合、同義であるとみなされ得る。ヌクレオ塩基構造またはリボース‐リン酸骨格構造において、例えば、以下で本明細書に記載されるように、RNAを修飾することができる。しかしながら、リボヌクレオシド類似体または誘導体を含む分子は二重鎖を形成する能力を保持しなければならない。非限定的な例として、RNA分子は、2'−O−メチル修飾ヌクレオシド、5'チオリン酸エステル基を含むヌクレオシド、コレステリル誘導体またはドデカン酸ビスデシルアミド基に結合した末端ヌクレオチド、ロックドヌクレオシド、脱塩基ヌクレオシド、2'−デオキシ−2'−フルオロ修飾ヌクレオシド、2'−アミノ−修飾ヌクレオシド、2'−アルキル修飾ヌクレオシド、モルホリノヌクレオシド、ホスホラミデートまたは非天然塩基含有ヌクレオシドまたはそれらの任意の組合せが含まれるがこれらに限定されない少なくとも1個の修飾リボヌクレオシドを含むこともできる。あるいは、RNA分子は、dsRNA分子の全長まで少なくとも2個の修飾リボヌクレオシド、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも6個、少なくとも7個、少なくとも8個、少なくとも9個、少なくとも10個、少なくとも15個、少なくとも20個またはそれ以上の修飾リボヌクレオシドを含むことができる。RNA分子中のそのような複数の修飾リボヌクレオシドの各々について修飾が同じである必要はない。1つの実施形態では、本明細書において記載される方法および組成物で使用することが考えられる修飾RNAは、要求される二重鎖構造を形成する能力を持ち、RISC経路による標的RNAの特異的分解を可能にする、または、仲介するペプチド核酸(PNA)である。

0068

1つの態様では、修飾リボヌクレオシドはデオキシリボヌクレオシドを含む。そのような例では、iRNA薬剤は、例えば、デオキシヌクレオシドオーバーハング、またはdsRNAの二本鎖部分内の1個以上のデオキシヌクレオシドを含む1個以上のデオキシヌクレオシドを含むことができる。しかしながら、どんな場合にも二本鎖DNA分子は用語「iRNA」によって包含されないことは自明である。

0069

1つの態様では、RNA干渉薬剤は、標的RNAの切断を指向するために標的RNA配列と相互作用する一本鎖RNAを含む。理論にとらわれたくないが、植物および無脊椎動物細胞に導入された長鎖二本鎖RNAは、Dicerとして知られるIII型エンドヌクレアーゼによってsiRNAに分解される(Sharp et al., Genes Dev. 2001, 15:485)。III型リボヌクレアーゼ様酵素であるDicerは、2塩基の3'オーバーハングを特徴とする19〜23塩基対の短干渉RNAにdsRNAを加工する(Bernstein, et al., (2001) Nature 409:363)。siRNAは次にRNA誘導サイレンシング複合体(RISC)に組み込まれ、そこで1つ以上のヘリケースがsiRNA二重鎖を巻き戻し、相補的なアンチセンス鎖が標的認識を先導することを可能にする(Nykanen, et al., (2001) Cell 107:309)。適切な標的mRNAに結合すると、RISC中の1つ以上のエンドヌクレアーゼが標的を切断してサイレンシングを誘導する(Elbashir, et al., (2001) Genes Dev. 15:188)。したがって、1つの態様において、本発明は、標的遺伝子のサイレンシングをもたらすRISC複合体の形成を促進する一本鎖RNAに関連する。

0070

本明細書において用いられる場合、用語「ヌクレオチドオーバーハング」は、iRNAの二重鎖構造、例えば、dsRNAからはみ出る少なくとも1個の未対合のヌクレオチドを意味する。例えば、dsRNAの一方の鎖の3'末端が他方の鎖の5'末端を超えて伸びている、またはその逆のとき、ヌクレオチドオーバーハングが存在する。dsRNAは少なくとも1ヌクレオチドのオーバーハングを含むことができ、あるいは、そのオーバーハングは少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチドまたはそれ以上を含むことができる。ヌクレオチドオーバーハングは、デオキシヌクレオチド/デオキシヌクレオシドを含むヌクレオチド/ヌクレオシド類似体を含むことができ、または、それらからなることができる。前記オーバーハングは、センス鎖上、アンチセンス鎖上、または、それらの任意の組合せであり得る。また、オーバーハングのヌクレオチドは、dsRNAのアンチセンス鎖かセンス鎖のどちらかの5'末端、3'末端または両端に存在することができる。

0071

1つの実施形態では、dsRNAのアンチセンス鎖は、3'末端および/または5'末端に1〜10ヌクレオチドのオーバーハングを持つ。1つの実施形態では、dsRNAのセンス鎖は、3'末端および/または5'末端に1〜10ヌクレオチドのオーバーハングを持つ。別の実施形態では、オーバーハング中の1個以上のヌクレオチドがヌクレオシドチオリン酸と置換される。

0072

用語「平滑の」または「平滑末端の」は、dsRNAに関して本明細書において用いられる場合、dsRNAの所望の末端に未対合のヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体が存在しないこと、すなわち、ヌクレオチドオーバーハングが存在しないことを意味する。dsRNAの一端または両端が平滑であり得る。dsRNAの両端が平滑である場合、そのdsRNAは平滑末端型であると言われる。明確にすると、「平滑末端型」dsRNAは、両端が平滑である、すなわち、その分子のどちらの末端にもヌクレオチドオーバーハングが存在しないdsRNAである。そのような分子は、最も多くの場合、その全長にわたって二本鎖であるであろう。

0073

用語「アンチセンス鎖」または「ガイド鎖」は、標的配列に実質的に相補的な領域を含むiRNA、例えば、dsRNAの鎖を意味する。本明細書において用いられる場合、用語「相補領域」は、本明細書において定義されるような配列、例えば標的配列と実質的に相補的なアンチセンス鎖の領域を意味する。相補領域が標的配列と完全には相補的ではない場合、その分子の内部領域または末端領域にミスマッチが存在し得る。一般に、大半の許容されるミスマッチは末端領域、例えば、5'末端および/または3'末端の5、4、3または2ヌクレオチド内に存在する。

0074

用語「センス鎖」または「パッセンジャー鎖」は、本明細書において用いられる場合、その用語が本明細書において定義されるようにアンチセンス鎖の領域と実質的に相補的である領域を含むiRNAの鎖を意味する。

0075

本明細書において用いられる場合、1つの実施形態では、用語「SNALP」は、安定核酸脂質粒子を意味する。SNALPは、iRNAまたはiRNAが転写されるプラスミドのような核酸を含む低減した水性内部をコートする脂質小胞を意味する。SNALPは、例えば、米国特許出願公開第20060240093号、第20070135372号、および国際公開第WO2009082817号に記載される。「SNALP」製剤の例は本明細書のどこかに記載される。

0076

「細胞に導入する」は、iRNAに言及する際、当業者によって理解されるように、細胞への取り込みもしくは吸収を促進すること、またはもたらすことを意味する。iRNAの吸収または取り込みは、独力の拡散性プロセスまたは能動的細胞性プロセスを通して、または、補助薬剤または装置によって起こり得る。この用語の意味はインビトロの細胞に限定されない。iRNAを生物の部分である「細胞に導入する」こともできる。そのような例では、細胞への導入は生物への送達を含むであろう。例えば、インビボ送達のために、iRNAを組織部位に注入する、または、全身投与することができる。インビボ送達は、米国特許第5,032,401号および米国特許第5,607,677号、および米国出願公開第2005/0281781号に記載されるもののようなβグルカン送達システムによるものでもあり得る。これによりそれらの文献の全体を参照して組み入れる。細胞へのインビトロ導入は、電気穿孔法およびリポフェクションなどの当技術分野において公知の方法を含む。さらなる方法は本明細書において以下に記載される、または、当技術分野において公知である。

0077

本明細書において用いられる場合、「〜の発現を阻害する」というは、本明細書に記載されるようなiRNA組成物で処理された細胞でのCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現の、未処理の細胞でのCOL1A1、TGFβまたはSMAD2/3の発現と比較した少なくとも部分的な「低減」を意味する。

0078

用語「サイレンスする」、「〜の発現を阻害する」、「〜の発現を下方調節する」、「〜の発現を抑制する」などは、それらがCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子について言及する限りにおいて、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現の少なくとも部分的な阻害であって、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子を転写し、そして、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現が阻害されるように処理されている第1細胞もしくは細胞群から単離され得る、または、そのような細胞もしくは細胞群で検出され得るCOL1A1mRNA、TGFβ mRNAおよび/またはSMAD2/3 mRNAの、第1細胞もしくは細胞群と実質的に同一であるがそのように処理されていない第2細胞もしくは細胞群(対照細胞)と比較して低減した量によってそれぞれ明らかとなるような阻害を本明細書において意味する。阻害の程度は通常、次式で表される:

0079

あるいは、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現と機能的に関連しているパラメータ、例えば、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子によりそれぞれコードされるタンパク質の量の、またはサイトカイン生産の喪失もしくは減少などの一定の表現型を示す細胞の数の低下という表現で阻害の程度が表され得る。原則としては、恒常的に、または、ゲノム工学的にのどちらかでCOL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3を発現する任意の細胞において、そして、任意の適切な測定法によりCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子のサイレンシングが判定されることができる。しかしながら、所与のiRNAがCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現をある程度阻害するかどうか、および、それによって所与のiRNAが本発明に包含されるかどうか決定するために基準が必要なとき、以下の実施例で提供される測定法がそのような基準として機能するものとする。

0080

例えば、ある例では、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現は本明細書において取り上げられるiRNAの投与によって少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%または50%抑制される。いくつかの実施形態では、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子は本明細書において取り上げられるiRNAの投与によって少なくとも約60%、70%または80%抑制される。いくつかの実施形態では、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子は本明細書に記載されるようなiRNAの投与によって少なくとも約85%、90%、95%、98%、99%または以上抑制される。

0081

COL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3の発現に関連して本明細書において用いられる場合、用語「治療する」、「治療」などは、COL1A1の過剰発現が介在する肝線維症の除去または緩和を意味する。いくつかの実施形態では、用語「治療する」、「治療」などは、肝線維症に関係する少なくとも1つの症状を除去すること、もしくは緩和すること、または、線維形成のプロセスを遅延させること、もしくは反転させることを意味する。

0082

肝機能または肝線維症バイオマーカーまたは肝線維症症状に関連して、「低減する」は、そのようなレベルの統計的に有意な減少を意味する。その減少は、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%またはそれ以上の減少である可能性があり、そして好ましくは、肝臓不全、慢性肝疾患、肝線維症または硬変が無い個人について正常な範囲内であるとして許容されるレベルまで下がっている。

0083

本明細書において用いられる場合、「治療上有効量」および「予防上有効量」という句は、COL1A1の過剰発現が介在する肝線維症の治療、予防または管理における治療上の利益をもたらす量を意味する。治療上有効な特定の量は通常の医療従事者によって容易に決定されることができ、そして、それは例えば、患者の病歴および年齢、肝疾患または肝線維症の病期、ならびにCOL1A1の過剰発現を間接的に阻害する他の薬剤ならびに慢性肝臓傷害および線維症に至る遠因を治療する他の薬剤の投与などの当技術分野において公知の因子に依存して変化する可能性がある。

0084

本明細書において用いられる場合、「医薬組成物」は薬学的有効量のiRNAと薬学的に許容可能な担体を含む。本明細書において用いられる場合、「薬学的有効量」、「治療上有効量」または単に「有効量」は、意図した薬学的な、治療上の、または予防上の結果をもたらすのに有効なiRNAのその量に当てはまる。例えば、ある疾病または疾患に関係する測定可能なパラメータが少なくとも10%減少するとき所与の臨床治療が有効であると考えられている場合、その疾病または疾患の治療用の薬品の治療上有効量は、そのパラメータで少なくとも10%の減少をもたらすために必要な量である。例えば、治療上有効量のCOL1A1遺伝子を標的とするiRNAはCOL1A1タンパク質のレベルを少なくとも10%減少することができる。

0085

用語「薬学的に許容可能な担体」は治療薬の投与用の担体を意味する。そのような担体には、生理食塩水緩衝生理食塩水ブドウ糖、水、グリセロールエタノールおよびそれらの組合せが含まれるがこれらに限定されない。その用語は細胞培養培地を特に排除している。経口投与される薬品について、薬学的に許容可能な担体には、不活性希釈剤崩壊剤結合剤滑沢剤甘味剤着香剤着色剤および保存剤などの薬学的に許容可能な賦形剤が含まれるがこれらに限定されない。適切な不活性希釈剤には炭酸ナトリウムおよび炭酸カルシウムリン酸ナトリウムおよびリン酸カルシウム、および乳糖が含まれるが、一方、コーンスターチおよびアルギン酸は適切な崩壊剤である。結合剤はデンプンおよびゼラチンを含むことができるが、一方、滑沢剤は、存在する場合、一般的には、ステアリン酸マグネシウムステアリン酸またはタルクであろう。所望により、胃腸管での吸収を遅らせるために錠剤モノステアリン酸グリセリルなどの物質でコートすることができる。薬品の製剤に含まれる薬剤は本明細書において以下に記載される。

0086

本明細書において用いられる場合、線維症を「予防する」医薬は、統計標本において、未処理対照試料と比較して処理試料で線維症の発生を低減させ、または、未処理対照試料と比較してその疾患または病気の1つ以上の症状の発生を遅らせる、または、重症度を低減させる組成物である。

0087

「感染」は、本明細書において用いられる場合、宿主内で複製する外来生物または外来因子の宿主における存在に起因し得る疾患または病気を意味する。感染は、典型的には感染性生物または因子による正常な粘膜性隔壁または他の組織の隔壁への侵入を含む。感染症を有する対象は、その対象の体内に存在する客観的に測定可能な感染生成物または因子を有する対象である。

0088

本明細書において用いられる場合、「対象」は哺乳類、例えば、イヌウマネコおよび他の非ヒト霊長類である。好ましい実施形態では、対象はヒトである。

0089

本明細書において用いられる場合、「XX」が数である用語「LNPXX」は、本明細書において「AFXX」とも称される。例えば、LNP09はAF09とも称され、そして、LNP12はAF12としても知られ、そのようにも称される。

0090

本明細書において用いられる場合、用語「含んでいる(comprising)」または「含む(comprises)」は、本発明に必須であって、さらに、必須にせよ、必須でないにせよ非特定の要素を包含しやすい組成物、方法およびそれらのそれぞれの成分に関して用いられる。

0091

本明細書において用いられる場合、用語「〜から基本的になる」は、所与の実施形態に必要な要素に当てはまる。その用語により、本発明のその実施形態の基本的、および、新規の、または、機能上の特徴に実質的に影響しない要素が存在することが可能になる。

0092

用語「〜からなる」は、実施形態のその記述に列挙されていないどんな要素をも排除する、本明細書に記載されるような組成物、方法およびその個々の要素に当てはまる。

0093

II.二本鎖リボ核酸(dsRNA)
COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を阻害するiRNA薬剤が本明細書において記載される。1つの実施形態では、そのiRNA薬剤は細胞または哺乳類、例えば肝線維症を特徴とする肝疾患を有するヒトにおいてCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現をそれぞれ阻害するための二本鎖リボ核酸(dsRNA)分子であって、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現で形成されるmRNAの少なくとも一部と相補的な相補領域を有するアンチセンス鎖を含むdsRNAであって、そして、その相補領域は30ヌクレオチド以下の長さであり、一般的に19〜24ヌクレオチドの長さであるdsRNAであって、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子をそれぞれ発現している細胞と接触すると、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現をそれぞれ、例えば、PCRまたは分枝状DNA(bDNA)ベースの方法で測定すると、または、ウェスタンブロットなどのタンパク質ベースの方法で測定すると少なくとも10%阻害するdsRNAを含む。bDNAまたはTaqMan測定法などによりCOL1A1 mRNAレベルを測定することで、または、例えば、ウェスタンブロッティングまたは流動細胞分析技術を用いた免疫蛍光分析などによりタンパク質レベルを測定することでCOS細胞HeLa細胞、一次肝細胞、HepG2細胞、一次培養HSCなどの培養細胞での、または、対象由来生物学的試料でのCOL1A1遺伝子の発現を分析することができる。

0094

dsRNAは、そのdsRNAが使用されるであろう条件でハイブリダイズして二重鎖構造を形成するほど相補的な2本のRNA鎖を含む。dsRNAの一方の鎖(アンチセンス鎖)は、標的配列に実質的に相補的であり、一般的に完全に相補的な相補領域を含む。その標的配列は、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子またはSMAD2/3遺伝子の発現中に形成されたmRNAの配列に由来することができる。他方の鎖(センス鎖)はアンチセンス鎖と、その2本の鎖が適切な条件で混合されるとハイブリダイズして二重鎖構造を形成するように、相補的な領域を含む。一般的に、その二重鎖構造は15塩基対と30塩基対の間の長さを含み、より一般的には18塩基対と25塩基対の間の長さを含み、さらにより一般的には19塩基対と24塩基対の間の長さを含み、および最も一般的には19塩基対と21塩基対の間の長さを含む。同様に、前記標的配列に対しての相補領域は15ヌクレオチドと30ヌクレオチドの間の長さを含み、より一般的には18ヌクレオチドと25ヌクレオチドの間の長さを含み、さらにより一般的には19ヌクレオチドと24ヌクレオチドの間の長さを含み、および最も一般的には19ヌクレオチドと21ヌクレオチドの間の長さを含む。いくつかの実施形態では、前記dsRNAは15ヌクレオチドと20ヌクレオチドの間の長さを含み、別の実施形態では、前記dsRNAは25ヌクレオチドと30ヌクレオチドの間の長さを含む。当業者が認識するように、切断の標的とされるRNAの標的領域は、大変頻繁により大きいRNA分子の部分であり、頻繁にはmRNA分子の部分であるであろう。妥当である場合、mRNA標的の「一部」は、RNAi指向性切断(すなわち、RISC経路を通じた切断)の基質であるために十分な長さのmRNA標的の連続配列である。9bpほどの二重鎖を有するdsRNAは、いくつかの状況では、RNAi指向性RNA切断に介在することができる。最も頻繁には、標的は少なくとも15ヌクレオチドの長さ、好ましくは15〜30ヌクレオチドの長さであるであろう。

0095

当業者はまた、前記二重鎖領域、例えば9〜36bpの、例えば、15〜30bpの二重鎖領域はdsRNAの主な機能部分であることも理解するであろう。したがって、1つの実施形態では、所望のRNAを切断のために標的とする、例えば15〜30bpの機能性二重鎖に加工される限り、30bp以上の二重鎖領域を持つRNA分子またはRNA分子複合体はdsRNAである。したがって、当業者は、1つの実施形態では、それで、miRNAはdsRNAであることを認識するであろう。別の実施形態では、dsRNAは天然のmiRNAではない。別の実施形態では、COL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3の発現を標的とするのに有用なiRNA薬剤はより大きいdsRNAの切断により目的の細胞で生成されることはない。

0096

本明細書に記載されるようなdsRNAは1つ以上の一本鎖ヌクレオチドオーバーハングをさらに含むことができる。そのdsRNAを、以下でさらに論じるような当技術分野において公知の標準的な方法、例えば、Biosearch、Applied Biosystems,Incから市販されているような自動化DNA合成機を使用して合成することができる。

0097

1つの実施形態では、COL1A1遺伝子はヒトCOL1A1遺伝子である。別の実施形態では、COL1A1遺伝子はマウスまたはラットのCOL1A1遺伝子である。1つの実施形態では、iRNAはヒトならびに/またはマウスおよびラットのCOL1A1配列と交差反応する。特定の実施形態では、第1配列は表3と表6由来のセンス配列を含むdsRNAのセンス鎖であり、第2配列は表3と表6の対応するアンチセンス配列からなる群より選択される。表3と表6に提供される標的配列中のどこかを標的とする別のdsRNA薬剤をその標的配列と隣接するCOL1A1配列を用いて容易に決定することができる。

0098

1つの実施形態では、TGFβ遺伝子はヒトTGFβ遺伝子である。別の実施形態では、TGFβ遺伝子はマウスまたはラットのTGFβ遺伝子である。特定の実施形態では、第1配列は表4と表7由来のセンス配列を含むdsRNAのセンス鎖であり、第2配列は表4と表7の対応するアンチセンス配列からなる群より選択される。表4と表7に提供される標的配列のどこかを標的とする別のdsRNA薬剤をその標的配列と隣接するTGFβ配列を用いて容易に決定することができる。1つの実施形態では、iRNAはヒトならびに/またはマウスおよびラットのTGFβ配列と交差反応する。

0099

1つの実施形態では、SMAD2/3遺伝子はヒトSMAD2/3遺伝子である。別の実施形態では、SMAD2/3遺伝子はマウスまたはラットのSMAD2/3遺伝子である。特定の実施形態では、第1配列は表5由来のセンス配列を含むdsRNAのセンス鎖であり、第2配列は表5の対応するアンチセンス配列からなる群より選択される。表5に提供される標的配列のどこかを標的とする別のdsRNA薬剤をその標的配列と隣接するSMAD2/3配列を用いて容易に決定することができる。1つの実施形態では、iRNAはヒトならびに/またはマウスおよびラットのSMAD2/3配列と交差反応する。

0100

1つの態様では、dsRNAは少なくとも2つのヌクレオチド配列、すなわち、センス配列およびアンチセンス配列を含み、それによってセンス鎖は表3〜7に提供される配列からなる群より選択され、そのセンス鎖の対応するアンチセンス鎖は表3〜7より選択されるであろう。この態様では、2つの配列の一方はその2つの配列の他方と相補的であり、その配列の一方がCOL1A1、TGFβおよび/またはSMAD2/3遺伝子の発現で生成されたmRNA配列と実質的に相補的である。したがってこの態様では、dsRNAは、1つのオリゴヌクレオチドが表3〜7中のセンス鎖として記載され、第2のオリゴヌクレオチドが表3〜7由来のセンス鎖の対応するアンチセンス鎖として記載される2つのオリゴヌクレオチドを含むであろう。本明細書のどこかに記載され、そして、当技術分野において公知であるように、dsRNAの補的な配列は、別々のオリゴヌクレオチド上にあるのではなく1つの核酸分子の自己相補領域として含まれることもできる。

0101

当業者は、20塩基対と23塩基対の間の、しかし具体的には21塩基対の二重鎖構造を有するdsRNAがRNA干渉の誘導に特に効果的なものとして認められていることを(Elbashir et al.,EMBO 2001, 20:6877-6888)よく知っている。しかしながら、他の人達は、より短い、または、より長いRNA二重鎖構造が同様に効果的であり得ることを見つけている。上記の実施形態では、表3〜7に提供される配列識別子で特定されるオリゴヌクレオチド配列特質から、本明細書において記載されるdsRNAは最小で21ntの長さを持つ少なくとも1本の鎖を含むことができる。一端または両端でほんのわずかのヌクレオチドを欠く表3〜7の配列のうちの1つを有するより短い二重鎖が上記のdsRNAと比較して同様に効果的であり得ることを合理的に予想することができる。それ故に、表3〜7の配列のうちの1つに由来する、少なくとも15、16、17、18、19、20またはそれ以上の連続したヌクレオチドの部分配列を有するdsRNAであって、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現を5、10、15、20、25または30%阻害以下まで阻害するそれらの能力が完全配列を含むdsRNAと異なるdsRNAが本発明に従って考えられる。

0102

さらに、表3〜7に提供されるRNAは、RISC介在性切断を受けやすいCOL1A1転写物、TGFβ転写物および/またはSMAD2/3転写物中の部位を同定する。したがって、本発明は、そのような配列の1つの内部に標的を定めるiRNAをさらに取り上げる。本明細書において用いられる場合、iRNAがRNA転写物の特定の部位内のどこにおいてもその転写物の切断を促進する場合、そのiRNAはその特定の部位内に標的を定めると言われる。そのようなiRNAは、それぞれCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の中の選択された配列に隣接する領域から抽出された追加のヌクレオチド配列に結合した、表3〜7に提供される配列の1つに由来する少なくとも15個の連続したヌクレオチドを全般的に含むであろう。

0103

標的配列は一般的には15〜30ヌクレオチドの長さであるが、この範囲にある特定の配列の、任意の所与の標的RNAの切断を指向することについての適合性には様々な違いがある。本明細書において提示される様々なソフトウェアパッケージおよびガイドラインが任意の所与の遺伝子標的に最適な標的配列を同定するためのガイダンスを提供するが、標的配列として機能し得るサイズ範囲にある配列を同定するために所与のサイズ(非限定的な例として、21ヌクレオチド)の「ウィンドウ」または「マスク」が標的RNA配列上に字義通りに、または、(例えば、インシリコを含む)比ゆ的に設置される経験則による方法もとることができる。配列「ウィンドウ」を最初の標的配列の位置の1ヌクレオチド上流に、または、下流に漸次動かすことにより、次に可能性がある標的配列を同定することができ、ついに選択された任意の所与の標的サイズについて可能な配列の完全なセットが特定される。最適に機能する配列を同定するためのこのプロセスにより、同定された配列の組織的な合成および(本明細書に記載されるような、または、当技術分野において公知であるような測定法を用いる)試験と組み合わされて、iRNA薬剤に標的とされると、標的遺伝子の発現の最も好ましい阻害を仲介するRNA配列が同定されることが可能となる。したがって、例えば、表3〜7中の配列識別子により特定される配列は効果的な標的配列を表すが、同等の、または、さらに好ましい阻害特性を有する配列を同定するために、所与の配列の1ヌクレオチド上流または下流に漸次「ウィンドウを歩かせる」ことにより阻害効果のさらなる最適化を達成できると考えられる。

0104

また、例えば、表3〜7中の配列識別子によって特定される任意の配列について、組織的にヌクレオチドを付加するか除去するかのどちらかによってより長い、または、より短い配列を生成し、そして、それらの配列および標的RNAの位置からその上流または下流により長い、または、より短いサイズのウィンドウを歩かせることにより生成した配列を試験することによりさらなる最適化が達成され得るであろうと考えられる。また、この方法を新しい候補標的を作成することに結び付け、当技術分野において公知であるような、または、本明細書に記載されるような阻害測定法でそれらの標的配列に基づきiRNAの有効性を試験することにより、阻害効率がさらに改善することになり得る。さらになお、そのような最適化された配列を、その分子を発現阻害剤としてさらに最適化するために(例えば、血清中定性または循環半減期の増加、熱安定性の増加、経膜送達の向上、特定の場所または細胞種へのターゲティング、サイレンシング経路の酵素との相互作用の増加、エンドソームからの放出の増加など)、例えば、本明細書に記載されるような、または、当技術分野において公知であるような修飾ヌクレオチドの導入、オーバーハングの付加またはオーバーハングの変更、または、当技術分野において公知であるような、および/もしくは、本明細書で論じられるようなその他の修飾により調整することができる。

0105

本明細書に記載されるようなiRNAは標的配列に対する1つ以上のミスマッチを含有することができる。1つの実施形態では、本明細書に記載されるようなiRNAは3つ以下のミスマッチを含有する。iRNAのアンチセンス鎖が標的配列に対するミスマッチを含有する場合、相補領域の中央にミスマッチ区域が位置しないことが好ましい。iRNAのアンチセンス鎖が標的配列に対するミスマッチを含有する場合、相補領域の5'末端または3'末端のどちらかから最後の5ヌクレオチド以内にミスマッチが制限されることが好ましい。例えば、COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の領域に相補的な23ヌクレオチドiRNA薬剤のRNA鎖について、そのRNA鎖は一般的に中央の13ヌクレオチド内にどんなミスマッチをも含有しない。標的配列に対するミスマッチを含有するiRNAがCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子のそれぞれの発現阻害に効果的であるかどうか判定するために、本明細書において記載される方法、または当技術分野において公知の方法を用いることができる。COL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の発現阻害におけるミスマッチを有するiRNAの有効性を考慮することは、特にCOL1A1遺伝子、TGFβ遺伝子および/またはSMAD2/3遺伝子の中の特定の相補領域が集団内で多型性配列変化を有すると知られている場合、重要である。

0106

1つの実施形態では、dsRNAの少なくとも一端は、1〜4ヌクレオチドの、一般的には1または2ヌクレオチドの一本鎖ヌクレオチドオーバーハングを有する。少なくとも1つのヌクレオチドオーバーハングを有するdsRNAは、その平滑末端型の相対物と比較して予想外に優れた阻害特性を持つ。さらに別の実施形態では、iRNAのRNAは、例えば、dsRNAは、安定性またはその他の有益な特質を向上するために化学的に修飾される。本発明において取り上げられる核酸は、"Current protocols in nucleic acid chemistry," Beaucage, S.L. et al. (Edrs.), John Wiley & Sons, Inc., New York, NY, USAに記載されるもののような当技術分野においてよく確立されている方法によって合成および/または修飾されることがでる。この文献をこれにより参照して本明細書に組み入れる。修飾には、例えば、(a)末端修飾、例えば、5'末端修飾(リン酸化、複合体化、逆結合など)、3'末端修飾(複合体化、DNAヌクレオチド、逆結合など)、(b)塩基修飾、例えば、安定化塩基、不安定化塩基、または広範囲のレパートリー相手と塩基対合する塩基との置換、塩基の除去(脱塩基ヌクレオチド)または複合体化塩基、(c)糖修飾(例えば、2'位または4'位での)または糖の置換、ならびに(d)ホスホジエステル結合の修飾または置換を含む骨格修飾が含まれる。本明細書において記載される実施形態において有用なRNA化合物の具体例には、修飾された骨格を含む、または、天然のヌクレオシド間結合を含まないRNAが含まれるがこれらに限定されない。修飾された骨格を有するRNAには、中でも、骨格中リン原子を有さないものが含まれる。本明細書の目的のために、そして、当技術分野においてときどき参照されるように、ヌクレオシド間骨格にリン原子を有さない修飾RNAはオリゴヌクレオシドであると考えることもできる。特定の実施形態では、修飾RNAはヌクレオシド間骨格にリン原子を有するであろう。

0107

修飾RNA骨格には、例えば、チオリン酸エステル、キラルチオリン酸エステル、ジチオリン酸エステルホスホトリエステルアミノアルキルホスホトリエステル、3'−アルキレンホスホン酸エステルおよびキラルホスホン酸エステルを含むメチルホスホン酸エステルおよび他のアルキルホスホン酸エステルホスフィン酸エステル、3'−アミノアミド亜リン酸エステルおよびアミノアルキルアミド亜リン酸エステルを含むアミド亜リン酸エステル、チオノアミド亜リン酸エステル、チオノアルキルホスホン酸エステル、チオノアルキルホスホトリエステル、および通常の3'−5'結合を有するボラノリン酸エステル、これらの2'−5'結合類似体、およびヌクレオシド単位の隣接対が3'−5'から5'−3'に、または、2'−5'から5'−2'に結合している逆極性を有するもの)が含まれる。様々な塩、混合塩、および遊離酸形態もまた含まれる。

0108

上記のリン原子含有結合の調製を教示する代表的な米国特許には、米国特許第3,687,808号、第4,469,863号、第4,476,301号、第5,023,243号、第5,177,195号、第5,188,897号、第5,264,423号、第5,276,019号、第5,278,302号、第5,286,717号、第5,321,131号、第5,399,676号、第5,405,939号、第5,453,496号、第5,455,233号、第5,466,677号、第5,476,925号、第5,519,126号、第5,536,821号、第5,541,316号、第5,550,111号、第5,563,253号、第5,571,799号、第5,587,361号、第5,625,050号、第6,028,188号、第6,124,445号、第6,160,109号、第6,169,170号、第6,172,209号、第6,239,265号、第6,277,603号、第6,326,199号、第6,346,614号、第6,444,423号、第6,531,590号、第6,534,639号、第6,608,035号、第6,683,167号、第6,858,715号、第6,867,294号、第6,878,805号、第7,015,315号、第7,041,816号、第7,273,933号、第7,321,029号および米国再発行特許第39464号が含まれるがこれらに限定されず、それらの文献の各々を参照して本明細書に組み入れる。

0109

その中にリン原子を含まない修飾RNA骨格は、短鎖アルキルもしくはシクロアルキルヌクレオシド間結合、混合ヘテロ原子およびアルキルもしくはシクロアルキルヌクレオシド間結合、または1つ以上の短鎖ヘテロ原子性もしくは複素環式ヌクレオシド間結合により形成される骨格を有する。これらには、(部分的にはヌクレオシドの糖部分から形成される)モルホリノ結合、シロキサン骨格スルフィドスルオキシドおよびスルホン骨格、ホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格、メチレンホルムアセチルおよびチオホルムアセチル骨格、アルケン含有骨格、スルファミン酸エステル骨格、メチレンイミノおよびメチレンヒドラジノ骨格、スルホン酸エステルおよびスルホンアミド骨格、アミド骨格ならびに混合N、O、SおよびCH2構成要素部分を有する他のものを持つものが含まれる。

0110

上記のオリゴヌクレオシドの調製を教示する代表的な米国特許には、米国特許第5,034,506号、第5,166,315号、第5,185,444号、第5,214,134号、第5,216,141号、第5,235,033号、第5,64,562号、第5,264,564号、第5,405,938号、第5,434,257号、第5,466,677号、第5,470,967号、第5,489,677号、第5,541,307号、第5,561,225号、第5,596,086号、第5,602,240号、第5,608,046号、第5,610,289号、第5,618,704号、第5,623,070号、第5,663,312号、第5,633,360号、第5,677,437号および第5,677,439号が含まれるがこれらに限定されず、それらの文献の各々を参照して本明細書に組み入れる。

0111

他の実施形態では、適切なRNA模倣物をiRNAに使用することが考えられており、そのiRNAではヌクレオチド単位の糖とヌクレオシド間結合の両方、すなわち、骨格が新しい基によって置換される。適切な核酸標的化合物とのハイブリダイゼーションのために塩基単位が維持される。1つのそのようなオリゴマー化合物であって、優れたハイブリダイゼーション特性を有することが示されているRNA模倣物はペプチド核酸(PNA)と称される。PNA化合物では、RNAの糖骨格がアミド含有骨格、特にアミノエチルグリシン骨格で置換される。ヌクレオ塩基は維持され、そして、その骨格のアミド部分のアザ窒素原子と直接的に、または、間接的に結合する。PNA化合物の調製を教示する代表的な米国特許には、米国特許第5,539,082号、第5,714,331号および第5,719,262号が含まれるがこれらに限定されず、それらの文献の各々を参照して本明細書に組み入れる。PNA化合物についてのさらなる教示を、例えば、Nielsen et al., Science, 1991, 254, 1497-1500中に見出すことができる。

0112

本発明において取り上げられるいくつかの実施形態は、チオリン酸エステル骨格を有するRNAおよびヘテロ原子骨格を有するオリゴヌクレオシド、および特に先に参照した米国特許第5,489,677号の−CH2−NH−CH2−、[メチレン(メチルイミノ)またはMMI骨格として知られる]−CH2−N(CH3)−O−CH2−、−CH2−O−N(CH3)−CH2−、−CH2−N(CH3)−N(CH3)−CH2−および−N(CH3)−CH2−CH2−[式中、本来のホスホジエステル骨格は−O−P−O−CH2−として表される]、および先に参照した米国特許第5,602,240号のアミド骨格を含む。いくつかの実施形態では、本明細書において取り上げられるRNAは、先に参照した米国特許第5,034,506号のモルホリノ骨格構造を有する。

0113

修飾RNAはまた、1つ以上の置換糖部分を含有することもできる。iRNA、例えば、本明細書において取り上げられるdsRNAは2'位に次のOH基F基、O−アルキル基、S−アルキル基もしくはN−アルキル基、O−アルケニル基、S−アルケニル基もしくはN−アルケニル基、O−アルキニル基、S−アルキニル基もしくはN−アルキニル基、またはO−アルキル−O−アルキル基のうちの1つを含むことができ、アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は炭素数1〜10の置換もしくは非置換アルキル基または炭素数2〜10の置換もしくは非置換アルケニル基または置換もしくは非置換アルキニル基であり得る。例示的で適切な修飾には、O[(CH2)nO]mCH3、O(CH2).nOCH3、O(CH2)nNH2、O(CH2)nCH3、O(CH2)nONH2O(CH2)nON[(CH2)nCH3)]2が含まれ、式中、nとmは1から約10である。他の実施形態では、dsRNAは2'位に次のうちの1つを含む:炭素数1〜10の低級アルキル基、置換低級アルキル基、アルカリル基アラルキル基、O−アルカリル基またはO−アラルキル基、SH基、SCH3基、OCN基、Cl基、Br基、CN基、CF3基、OCF3基、SOCH3基、SO2CH3基、ONO2基、NO2基、N3基、NH2基、ヘテロシクロアルキル基ヘテロシクロアルカリル基、アミノアルキルアミノ基、ポリアルキルアミノ基、置換シリル基、RNA切断基、レポーター基挿入物質、iRNAの薬物動態特性を向上するための基、またはiRNAの薬力学的特性を向上するための基、および類似の特性を有する他の置換物。いくつかの実施形態では、その修飾には、2'-メトキシエトキシ基(2'−O−CH2CH2OCH基3、2'−O−(2−メトキシエチル)基または2'−MOE基としても知られる)(Martin et al., Helv. Chim. Acta, 1995, 78:486-504)、すなわち、アルコキシアルコキシ基が含まれる。別の例示的な修飾は2'−ジメチルアミノオキシエトキシ基、すなわち、2'−DMAOE基としても知られ、本明細書において以下の実施例に記載されるO(CH2)2ON(CH3)2基であり、(2'−O−ジメチルアミノエトキシエチルエトキシエチル基または2'−DMAEOE基としてまた当技術分野において公知である)2'−ジメチルアミノエトキシエトキシ基、すなわち、本明細書において以下の実施例にもまた記載される2'−O−CH2−O−CH2−N(CH2)2基である。

0114

その他の修飾には、2'−メトキシ基(2'−OCH3)、2'−アミノプロポキシ基(2'−OCH2CH2CH2NH2)および2'−フルオロ基(2'−F)が含まれる。iRNAのRNAのその他の位置に、特に3'末端ヌクレオチドの糖の3'位、または2−5結合dsRNA中に、および5'末端ヌクレオチドの5'位に類似の修飾がなされることもできる。iRNAは、ペントフラノシル糖の代わりにシクロブチル部分のような糖模倣物を有することもできる。そのような修飾糖構造の調製を教示する代表的な米国特許には、米国特許第4,981,957号、第5,118,800号、第5,319,080号、第5,359,044号、第5,393,878号、第5,446,137号、第5,466,786号、第5,514,785号、第5,519,134号、第5,567,811号、第5,576,427号、第5,591,722号、第5,597,909号、第5,610,300号、第5,627,053号、第5,639,873号、第5,646,265号、第5,658,873号、第5,670,633号および第5,700,920号が含まれるがこれらに限定されず、それらのうちのあるものが本願によって共通して認知され、それらの文献の各々を参照して本明細書に組み入れる。

0115

iRNAは、(当技術分野においては単純に「塩基」としばしば称される)ヌクレオ塩基の修飾または置換を含むこともできる。本明細書において用いられる場合、「未修飾の」または「天然の」ヌクレオ塩基はプリン塩基のアデニン(A)とグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基チミン(T)、シトシン(C)およびウラシル(U)を含む。修飾ヌクレオ塩基には、5−メチルシトシン(5−me−C)、5−ヒドロキシメチルシトシンキサンチンヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−メチルおよび他のアルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−プロピルおよび他のアルキル誘導体、2‐チオウラシル、2−チオチミンおよび2‐チオシトシン、5−ハロウラシルおよび5−ハロシトシン、5−プロピルウラシルおよび5−プロピルシトシン、6−アゾウシル、6−アゾシトシンおよび6−アゾチミン、5−ウラシル(シュードウラシル)、4‐チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8−チオール、8−チオールアルキル、8−ヒドロキシルおよび他の8−置換アデニンおよびグアニン、5−ハロ、特に5−ブロモ、5−トリフルオロメチルおよび他の5−置換ウラシルおよびシトシン、7‐メチルグアニンおよび7−メチルアデニン8−アザグアニンおよび8−アザアデニン、7−デアザグアニンおよび7−ダアザアデニンおよび3−デアザグアニンおよび3−デアザアデニンなどの合成ヌクレオ塩基および天然ヌクレオ塩基が含まれる。さらなるヌクレオ塩基には、米国特許第3,687,808号に開示されるもの、Modified Nucleosides in Biochemistry, Biotechnology and Medicine, Herdewijn, P. ed. Wiley-VCH, 2008において開示されるもの、The Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering, pages 858-859, Kroschwitz, J. L, ed. John Wiley & Sons, 1990において開示されるもの、 Englisch et al., Angewandte Chemie, International Edition, 1991, 30, 613によって開示されるもの、およびSanghvi, Y S., Chapter 15,dsRNA Research and Applications, pages 289-302, Crooke, S. T. and Lebleu, B., Ed.,CRCPress, 1993によって開示されるものが含まれる。これらのヌクレオ塩基のうちのあるものは、本発明において取り上げられるオリゴマー化合物の結合親和性を増加させることに特に有用である。これらは5−置換ピリミジン類、6−アザピリミジン類ならびに2−アミノプロピルアデニン、5−プロピニルウラシルおよび5−プロピニルシトシンを含むN−2、N−6およびO−6置換プリン類を含む。5−メチルシトシン置換が核酸二重鎖の安定性を0.6〜1.2℃増加させることが示されており(Sanghvi, Y. S., Crooke, S. T. and Lebleu, B., Eds., dsRNA Research and Applications, CRC Press, Boca Raton, 1993, pp. 276-278)、さらに特に2'−O−メトキシエチル糖修飾と組み合わされるとき5−メチルシトシン置換は例示的な塩基置換である。

0116

上述の修飾ヌクレオ塩基ならびに他の修飾ヌクレオ塩基のいくつかの調製を教示する代表的な米国特許には、上述の米国特許第3,687,808号ならびに米国特許第4,845,205号、第5,130,30号、第5,134,066号、第5,175,273号、第5,367,066号、第5,432,272号、第5,457,187号、第5,459,255号、第5,484,908号、第5,502,177号、第5,525,711号、第5,552,540号、第5,587,469号、第5,594,121号、第5,596,091号、第5,614,617号、第5,681,941号、第6,015,886号、第6,147,200号、第6,166,197号、第6,222,025号、第6,235,887号、第6,380,368号、第6,528,640号、第6,639,062号、第6,617,438号、第7,045,610号、第7,427,672号および第7,495,088号が含まれるがこれらに限定されず、それらの文献の各々を参照して本明細書に組み入れ、そして、米国特許第5,750,692号もまた参照して本明細書に組み入れる。

0117

1つ以上のロックド核酸(LNA)を含むようにiRNAのRNAを修飾することもできる。ロックド核酸は、リボース部分が2'位と4'位の炭素原子を連結する特別な架橋を含む修飾リボース部分を有するヌクレオチドである。この構造はリボースを3'末端立体構造に効率的に「ロック」する。siRNAへのロックド核酸の付加が血清中のsiRNAの安定性を向上させ、そして、オフターゲット効果を低減させることが示されている(Elmen, J. et al., (2005) Nucleic AcidsResearch 33(1):439-447、 Mook, OR. et al., (2007) Mol Canc Ther 6(3):833-843、 Grunweller, A. et al., (2003) Nucleic Acids Research 31(12):3185-3193)。

0118

ロックド核酸ヌクレオチドの調製を教示する代表的な米国特許には、米国特許第6,268,490号、第6,670,461号、第6,794,499号、第6,998,484号、第7,053,207号、第7,084,125号および第7,399,845号が含まれるがこれらに限定されず、それらの文献の各々を参照してその全体を本明細書に組み入れる。

0119

本発明において取り上げられるiRNAのRNAの別の修飾は、iRNAの活性、細胞分布または細胞取込を向上させる1つ以上のリガンド、部分または複合物のRNAへの化学的結合を含む。そのような部分には、コレステロール部分(Letsinger et al., Proc. Natl. Acid. Sci. USA, 1989, 86: 6553-6556)、コール酸(Manoharan et al., Biorg. Med. Chem. Let., 1994, 4:1053-1060)、例えば、ベリル−S−トリチルチオールなどのチオエーテル(Manoharan et al., Ann. N.Y. Acad. Sci., 1992, 660:306-309、Manoharan et al., Biorg. Med. Chem. Let., 1993, 3:2765-2770)、チオコレステロール(Oberhauser et al., Nucl. AcidsRes., 1992, 20:533-538)、例えば、ドデカンジオール残基またはウンデシル残基などの脂肪族鎖(Saison-Behmoaras et al.,EMBO J, 1991, 10:1111-1118、Kabanov et al., FEBSLett., 1990, 259:327-330、Svinarchuk et al., Biochimie, 1993, 75:49-54)、例えば、ジ−ヘキサデシル−rac−グリセロールまたは1,2−ジ−O−ヘキサデシル−rac−グリセロ−3−ホスホン酸トリエチルアンモニウムなどのリン脂質(Manoharan et al., Tetrahedron Lett., 1995, 36:3651-3654、 Shea et al., Nucl. Acids Res., 1990, 18:3777-3783)、ポリアミン鎖またはポリエチレングリコール鎖(Manoharan et al., Nucleosides & Nucleotides, 1995, 14:969-973)、またはアダマンタン酢酸(Manoharan et al., Tetrahedron Lett., 1995, 36:3651-3654)、パルミチル部分(Mishra et al., Biochim. Biophys. Acta, 1995, 1264:229-237)、またはオクタデシルアミン部分もしくはヘキシルアミノ−カルボニル−オキシコレステロール部分(Crooke et al., J. Pharmacol. Exp. Ther., 1996, 277:923-937)などの脂質部分が含まれるがこれらに限定されない。

0120

1つの実施形態では、リガンドが、それが組み込まれるiRNA薬剤の分布、ターゲティングまたは持続時間を変化させる。好ましい実施形態では、リガンドが選択された標的、例えば、分子、細胞または細胞種、細胞区画もしくは器官区画、組織、器官または身体の領域などの区画への、例えば、そのようなリガンドを欠く種と比較して向上した親和性をもたらす。好ましいリガンドは二重鎖核酸の二重鎖対合に関与しないであろう。

0121

リガンドには、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミンHSA)、低密度リポプロテイン(LDL)またはグロブリン)、炭水化物(例えば、デキストランプルランキチンキトサンイヌリンシクロデキストリンまたはヒアルロン酸)、または脂質などの天然物質が含まれ得る。リガンドはまた組換え分子または、合成ポリアミノ酸などの合成高分子のような合成分子であり得る。ポリアミノ酸の例には、ポリリシンPLL)、ポリL-アスパラギン酸、ポリL−グルタミン酸スチレンマレイン酸無水物共重合体、ポリ(L−ラクチドグリコリード)共重合体、ジビニルエーテル−マレイン酸無水物共重合体、N−(2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド共重合体(HMPA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルアルコールPVA)、ポリウレタン、ポリ(2−エチルアクリル酸)、N−イソプロピルアクリルアミドポリマーまたはポリホスファゼンであるポリアミノ酸が含まれる。ポリアミンの例には、ポリエチレンイミン、ポリリシン(PLL)、スペルミンスペルミジン、ポリアミン、シュードペプチド−ポリアミン、ペプチド模倣性ポリアミン、デンドリマーポリアミン、アルギニンアミジンプロタミン、カチオン性脂質、カチオン性ポルフィリン、ポリアミンの4級塩またはαラセンペプチドが含まれる。

0122

リガンドはまた、ターゲティング基、例えば、細胞または組織ターゲティング薬剤、例えば、レクチン糖タンパク質、脂質またはタンパク質、例えば、腎臓細胞などの特定の細胞種に結合する抗体を含むことができる。ターゲティング基はチロトロピンメラトロピン、レクチン、糖タンパク質、サーファクタントタンパク質A、ムチン炭水化物、多価乳糖、多価ガラクトース、N−アセチル−ガラクトサミン、N−アセチル−グルコサミン多価マンノース、多価フコースグリコシル化ポリアミノ酸、多価ガラクトース、トランスフェリンビスホスホン酸エステルポリグルタメートポリアスパルテート、脂質、コレステロール、ステロイド胆汁酸葉酸ビタミンB12、ビタミンA、ビオチンまたはRGDペプチドまたはRGDペプチド模倣物であり得る。

0123

リガンドの他の例には、色素インターカレート剤(例えば、アクリジン)、架橋剤(例えば、ソラーレンマイトマイシンC)、ポルフィリン(TPPC4、テキサフィリンサフィリン)、多環式芳香族炭化水素(例えば、フェナジンジヒドロフェナジン)、人工エンドヌクレアーゼ(例えば、EDTA)、親油性分子、例えば、コレステロール、コール酸、アダマンタン酢酸、1−ピレン酪酸ジヒドロテストステロン、1,3−ビス−O(ヘキサデシル)グリセロール、ゲラニルオキシヘキシル基、ヘキサデシルグリセロール、ボルネオールメントール、1,3−プロパンジオールヘプタデシル基パルミチン酸ミリスチン酸、O3−(オレオイルリトコール酸、O3−(オレオイル)コレン酸、ジメトキシトリチル、またはフェノキサジン)およびペプチド複合物(例えば、アンテナペディアペプチド、Tatペプチド)、アルキル化剤ホスフェート、アミノ、メルカプト、PEG(例えば、PEG−40K)、MPEG、[MPEG]2、ポリアミノ、アルキル、置換アルキル放射性標識マーカー、酵素、ハプテン(例えば、ビオチン)、輸送吸収促進剤(例えば、アスピリンビタミンE、葉酸)、合成リボヌクレアーゼ(例えば、イミダゾールビスイミダゾールヒスタミン、イミダゾールクラスター、アクリジン−イミダゾール複合物、テトラアザマクロサイクルのEu3+複合体)、ジニトロフェニル、HRPまたはAPが含まれる。

0124

リガンドはタンパク質、例えば、糖タンパク質、またはペプチド、例えば、共リガンドに特異的な親和性を有する分子、または抗体、例えば、肝星細胞のような特定の細胞種に結合する抗体であり得る。リガンドにはまた、ホルモンおよびホルモン受容体が含まれ得る。それらにはまた、脂質、レクチン、炭水化物、ビタミン補因子、多価乳糖、多価ガラクトース、N−アセチル−ガラクトサミン、N−アセチル−グルコサミン多価マンノース、または多価フコースなどの非ペプチド種も含まれ得る。リガンドは、例えば、リポポリサッカリド、p38MAPキナーゼの活性化因子またはTGFβ受容体であり得る。

0125

リガンドは、例えば、細胞の細胞骨格を破壊することにより、例えば、細胞の微小管マイクロフィラメントおよび/または中間径フィラメントを破壊することにより細胞へのiRNA薬剤の取り込みを増加させることができる薬品などの物質であり得る。その薬品は、例えば、タクソンビンクリスチンビンブラスチンサイトカラシン、ノコダゾール、ジャプラキノリド、ラトランクリンA、ファロイジン、スウィンホリドA、インダノシンまたはミオセルビンであり得る。

0126

いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるようなiRNAに結合するリガンドは薬物動態(PK修飾因子として作用する。本明細書において用いられる場合、「PK修飾因子」は、薬物動態修飾因子を意味する。PK修飾因子には、脂質親和体、胆汁酸、ステロイド、リン脂質類似体、ペプチド、タンパク質結合剤、PEG、ビタミンなどが含まれる。例示的なPK修飾因子には、コレステロール、脂肪酸、コール酸、リトコール酸、ジアルキルグリセリドジアシルグリセリド、リン脂質、スフィンゴ脂質ナプロキセンイブプロフェン、ビタミンE、ビオチンなどが含まれるがこれらに限定されない。多数のチオリン酸エステル結合を含むオリゴヌクレオチドもまた血清タンパク質に結合することが知られており、したがって、短いオリゴヌクレオチド、例えば、骨格中に複数のチオリン酸エステル結合を含む約5塩基、10塩基、15塩基または20塩基のオリゴヌクレオチドがまたリガンドとして(例えばPK修飾因子リガンドとして)本発明に従う。さらに、血清成分(例えば、血清タンパク質)に結合するアプタマーもまた、本明細書において記載される実施形態でのPK修飾リガンドとしての使用に適切である。

0127

脂質複合体
1つの実施形態では、リガンドまたは複合物は脂質または脂質ベースの分子である。そのような脂質または脂質ベースの分子は、好ましくは、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)に結合する。HSA結合リガンドが複合体の標的組織、例えば、身体の非腎臓標的組織への分布を可能とする。例えば、標的組織は肝臓の実質細胞を含む肝臓であり得る。HSAに結合できる他の分子もまたリガンドとして使用することができる。例えば、ネプロキシンまたはスピリンを使用することができる。脂質または脂質ベースのリガンドは、(a)複合体の分解への耐性を増大することができ、(b)標的細胞または細胞膜へのターゲティングまたは輸送を向上することができ、および/または(c)血清タンパク質、例えば、HASへの結合を調節するために用いられ得る。

0128

調節する、例えば、複合体の標的組織への結合を制御するために脂質ベースのリガンドを使用することができる。例えば、HSAに強力に結合する脂質または脂質ベースのリガンドほど腎臓にターゲットされる可能性が少なく、したがって、身体から除去される可能性が少なくなるであろう。複合体が腎臓を標的とするためにHSAにあまり強力に結合しない脂質または脂質ベースのリガンドを使用することができる。

0129

好ましい実施形態では、前記脂質ベースのリガンドはHSAに結合する。複合体が、好ましくは、非腎臓組織に分布されるように、それが十分な親和性でHSAに結合することが好ましい。しかしながら、HSAリガンド間結合が反転されることができないほど親和性が強くないことが好ましい。

0130

別の好ましい実施形態では、複合体が、好ましくは、腎臓に分布するように、前記脂質ベースのリガンドはHSAに弱く結合するか、全く結合しない。腎臓細胞にターゲットする他の部分もまた、脂質ベースのリガンドの代わりに、または、それに加えて使用することができる。

0131

別の態様では、前記リガンドは部分、例えば、増殖細胞などの標的細胞によって取り込まれるビタミンである。これらは、例えば、悪性または非悪性タイプの、例えば癌細胞の望まない細胞増殖を特徴とする疾患の治療に特に有用である。ビタミンの例には、ビタミンA、EおよびKが含まれる。ビタミンの他の例には、ビタミンB、例えば、葉酸、B12、リボフラビン、ビオチン、ピリドキサールまたは肝臓中のHSCのような標的細胞によって取り込まれる他のビタミンもしくは栄養物が含まれる。HSAおよび低密度リポプロテイン(LDL)もまた含まれる。

0132

細胞透過性ペプチドおよび薬剤
別の態様では、前記リガンドは細胞透過性薬剤であり、好ましくはらせん状細胞透過性薬剤である。好ましくは、その薬剤は両親媒性である。例示的な薬剤は、TATまたはアンテナペディアなどのペプチドである。前記薬剤がペプチドである場合、それは修飾されている可能性があり、ペプチジル模倣物、逆転異性体、非ペプチドまたはペプチド結合、およびD−アミノ酸の使用を含む。前記らせん状薬剤は好ましくはαらせん状薬剤であり、それは好ましくは親油性相および疎油性相を持つ。

0133

前記リガンドはペプチドまたはペプチド模倣物であり得る。ペプチド模倣物(オリゴペプチド模倣物とも称される)は天然ペプチドに類似する明確な三次元構造に折り畳まれることができる分子である。ペプチドおよびペプチド模倣物のiRNA薬剤への結合が、細胞認識および吸収の向上などによりiRNAの薬物動態分布に影響する可能性がある。前記ペプチドまたはペプチド模倣物部分は約5〜50アミノ酸、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45または50アミノ酸の長さであり得る。

0134

ペプチドまたはペプチド模倣物は、例えば、細胞透過性ペプチド、カチオン性ペプチド両親媒性ペプチドまたは(例えば、主として、チロシントリプトファンまたはフェニルアラニンからなる)疎水性ペプチドでありうる。ペプチド部分は、デンドリマーペプチド、拘束ペプチドまたは架橋ペプチドであり得る。別の変形例では、前記ペプチド部分は疎水性膜移行配列MTS)を含むことができる。例示的な疎水性MTS含有ペプチドはAAVALLPAVLLALLAP(配列番号168)のアミノ酸配列を有するRFGFである。疎水性MTSを含有するRFGF類似体(例えば、アミノ酸配列AALLPVLLAAP(配列番号169))はまたターゲティング部分でもあり得る。前記ペプチド部分は細胞膜を越えてペプチド、オリゴヌクレオチドおよびタンパク質を含む大極性分子運ぶことができる「送達」ペプチドであり得る。例えば、HIVのTatタンパク質由来の配列(GRKKRRRRRPPQ(配列番号170))およびショウジョウバエのアンテナペディアタンパク質由来の配列(RQKIWFQNRRMKWKK(配列番号171))が送達ペプチドとして機能することができることが明らかになっている。ファージディスプレイライブラリーまたは1ビーズ−1化合物(OBOC)コンビナトリアルライブラリー(Lam et al., Nature, 354:82-84, 1991)から同定されたペプチドのように、ペプチドまたはペプチド模倣物はDNAのランダム配列によりコードされることができる。細胞ターゲティング用途のために組み込まれたモノマー単位を介してdsRNA薬剤に繋がれるペプチドまたはペプチド模倣物は、アルギニン−グリシン−アスパラギン酸(RGD)−ペプチドまたはRGD模倣物である。ペプチド部分は約5アミノ酸から約40アミノ酸までの範囲の長さであり得る。ペプチド部分は、例えば、安定性を増大させるために、または、立体構造特性を方向付けるために構造上の修飾を有することができる。以下に記載される構造上の修飾のいずれも利用することができる。

0135

内皮腫瘍細胞または乳腺癌腫瘍細胞などの腫瘍細胞を標的とするためにRGDペプチド部分を使用することができる(Zitzmann et al., Cancer Res., 62:5139-43, 2002)。RGDペプチドは、、腎臓、脾臓または肝臓を含む他の様々な組織の腫瘍へのdsRNA薬剤のターゲティングを容易にすることができる(Aoki et al., Cancer Gene Therapy 8:783-787, 2001)。好ましくは、RGDペプチドは腎臓へのiRNA薬剤のターゲティングを容易にするであろう。前記RGDペプチドは線状または環状であることができ、修飾、例えば、グリコシル化またはメチル化されて特定の組織へのターゲティングを容易にすることができる。例えば、グリコシル化RGDペプチドは、αvβ3を発現する腫瘍細胞へiRNA薬剤を送達することができる(Haubner et al., Jour. Nucl. Med., 42:326-336, 2001)。

0136

増殖細胞に濃縮されるマーカーを標的にするペプチドを使用することができ、例えば、RGD含有ペプチドおよびペプチド模倣物は、癌細胞、特にαvβ3インテグリンを提示する細胞を標的とすることができる。したがって、RGDペプチド、RGD含有環状ペプチド、D−アミノ酸を含むRGDペプチドならびに合成RGD模倣物を使用することができるであろう。RGDに加えて、αvβ3インテグリンリガンドを標的とする他の部分を使用することができる。一般的に、細胞増殖と血管新生を制御するために、そのようなリガンドを使用することができる。

0137

「細胞透過性ペプチド」は、細胞、例えば、細菌細胞もしくは真菌細胞などの微生物細胞またはヒト細胞などの哺乳類細胞を透過することができる。微生物細胞透過性ペプチドは、例えば、αらせん状線状ペプチド(例えば、LL−37またはセロピンP1)、ジスルフィド結合含有ペプチド(例えば、α−ディフェンシン、β−ディフェンシンまたはバクテネシン)、または、ただ1つのもしくは2つの優勢なアミノ酸を含有するペプチド(例えば、PR−39またはインドリシジン)であり得る。細胞透過性ペプチドはまた核移行シグナルNLS)を含むこともできる。例えば、細胞透過性ペプチドは、HIV−1のgp41とSV40ラージT抗原のNLSの融合ペプチドドメインに由来するMPG(Simeoni et al., Nucl. AcidsRes. 31:2717-2724, 2003)などの二連両親媒性ペプチドであり得る。

0138

炭水化物複合物
いくつかの実施形態では、本明細書において記載されるiRNAオリゴヌクレオチドは炭水化物複合物をさらに含む。炭水化物複合物は、本明細書に記載されるように、核酸のインビボ送達に好都合であり、ならびに組成物はインビボでの治療上の使用に適切である。本明細書において用いられる場合、「炭水化物」は、少なくとも6炭素原子を各炭素原子に結合する酸素窒素もしくはイオウ原子とともに有する1つ以上の(線状、分枝状または環状であり得る)単糖単位からなる炭水化物それ自体か少なくとも6炭素原子を各炭素原子に結合する酸素、窒素もしくはイオウ原子とともに有する1つ以上の(線状、分枝状または環状であり得る)単糖単位からなる炭水化物部分をその一部として持つ化合物のどちらかである化合物を意味する。代表的な炭水化物には、糖(単糖二糖三糖および約4〜9単糖単位を含有するオリゴ糖)ならびにデンプン、グリコーゲン、セルロースおよびポリサッカリドガムなどのポリサッカリドが含まれる。具体的な単糖には炭素数5の糖および上記の(このましくは炭素数5〜8の)糖が含まれ、二糖および三糖には(好ましくは炭素数5〜8の)単糖単位を有する糖が含まれる。

0139

1つの実施形態では、前記炭水化物複合物は、





からなる群、すなわち、式II〜式XXIIより選択される。

0140

本明細書において記載される実施形態で使用される別の代表的な炭水化物複合物には、XかYの一方がオリゴヌクレオチドであり、他方は水素である、

が含まれるがこれに限定されない。

0141

いくつかの実施形態では、前記炭水化物複合物は、これらに限定されないが、PK修飾因子、エンドソーム分解性リガンドおよび細胞透過性ペプチドなどの他のリガンドをさらに含む。

0142

リンカー
いくつかの実施形態では、切断可能または切断不可能であり得る様々なリンカーを用いて本明細書において記載される複合物をiRNAオリゴヌクレオチドに結合することができる。

0143

用語「リンカー」または「結合基」は、化合物の2つの部分を結合する有機部分を意味する。リンカーは、典型的には、直接結合または酸素もしくはイオウなどの原子、NR8、C(O)、C(O)NH、SO、SO2、SO2NHなどの単位または、これらに限定されないが、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換アルキニルアリールアルキルアリールアルケニルアリールアルキニルヘテロアリールアルキルヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニルヘテロシクリルアルキルヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニルアルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルケニル、アルキルアリールアルキニル、アルケニルアリールアルキル、アルケニルアリールアルケニル、アルケニルアリールアルキニル、アルキニルアリールアルキル、アルキニルアリールアルケニル、アルキニルアリールアルキニル、アルキルヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリールアルケニル、アルキルヘテロアリールアルキニル、アルケニルヘテロアリールアルキル、アルケニルヘテロアリールアルケニル、アルケニルヘテロアリールアルキニル、アルキニルヘテロアリールアルキル、アルキニルヘテロアリールアルケニル、アルキニルヘテロアリールアルキニル、アルキルヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリルアルケニル、アルキルヘテロシクリルアルキニル、アルケニルヘテロシクリルアルキル、アルケニルヘテロシクリルアルケニル、アルケニルヘテロシクリルアルキニル、アルキニルヘテロシクリルアルキル、アルキニルヘテロシクリルアルケニル、アルキニルヘテロシクリルアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アルキルヘテロアリール、アルケニルヘテロアリール、アルキニルヘテロアリールであって、式中、O、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環が1つ以上のメチレンの中に挿入されるか1つ以上のメチレンがO、S、S(O)、SO2、N(R8)、C(O)、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換複素環で終わりになるものなどの原子鎖を含み、式中、R8は水素、アシル、脂肪族または置換脂肪族である。1つの実施形態では、前記リンカーは1〜24原子の間であり、好ましくは4〜24原子の間であり、好ましくは6〜18原子の間であり、より好ましくは8〜18原子の間であり、最も好ましくは8〜16原子の間である。

0144

切断可能な結合基は、細胞外では十分に安定だが、標的細胞に入ると切断されて、そのリンカーが一つにまとめている2つの部分を放出する。好ましい実施形態では、対象の血液中または(例えば、血液または血清中に見られる条件を模倣するために、または、代表するために選択され得る)第2基準条件よりも標的細胞中または(例えば、細胞内条件を模倣するために、または、代表するために選択され得る)第1条件で前記の切断可能な結合基が少なくとも10倍以上、好ましくは少なくとも100倍速く切断される。

0145

切断可能な結合基は切断因子、例えば、pH、酸化還元電位または分解性分子の存在に敏感である。一般的に、切断因子は血清または血液中よりも細胞内に広く存在し、または高いレベルもしくは活性で見つかる。そのような分解性因子の例には、例えば、細胞中に存在し、酸化還元で切断可能な結合基を還元により分解することができる酸化還元酵素またはメルカプタンなどの還元剤を含む酸化還元剤であって特定の基質のために選択される、または、基質特異性が無い酸化還元剤、エステラーゼ酸性環境を作り出すことができる、例えば、pHが5以下になるエンドソームまたは薬剤、一般的な酸、(基質特異的であり得る)ペプチダーゼおよびホスファターゼとして作用することにより酸で切断可能な結合基を加水分解または分解することができる酵素が含まれる。

0146

ジスルフィド結合などの切断可能な結合基はpHに敏感であり得る。ヒト血清のpHは7.4であり、一方、平均細胞内pHはわずかに低く、約7.1〜7.3の範囲である。エンドソームはより酸性のpHを持ち、5.5〜6.0の範囲であり、リソソームは約5.0のさらにより酸性のpHを持つ。いくつかのリンカーは好ましいpHで切断される切断可能な結合基を持ち、それによってリガンドからカチオン性脂質を細胞内で放出し、または細胞の所望の区画に放出するであろう。

0147

リンカーは、特定の酵素により切断される切断可能な結合基を含むことができる。リンカーに組み込まれる切断可能な結合基の種類は、標的とされる細胞に依ることができる。例えば、エステル基を含むリンカーを介してカチオン性脂質に肝臓ターゲティングリガンドを連結することができる。肝臓細胞はエステラーゼに富み、したがってそのリンカーはエステラーゼに富んでいない細胞種よりも肝臓細胞でより効率的に切断されるであろう。エステラーゼに富む他の細胞種は肺、腎皮質および精巣の細胞を含む。

0148

肝臓細胞および滑膜細胞などのペプチダーゼに富む細胞種を標的とするとき、ペプチド結合を含むリンカーを使用することができる。

0149

一般的に、切断可能な結合基候補の適合性を、分解性因子(または条件)のその結合基候補を切断する能力を試験することで評価することができる。血液中での、または、他の非標的組織と接触するときの切断可能な結合基候補の切断耐性能力をまた試験することも望ましいであろう。したがって、第1条件が標的細胞での切断を示すために選択され、第2条件が他の組織または生物学的液体、例えば、血液もしくは血清での切断を示すために選択される場合、第1条件と第2条件の間での切断に対する相対的感受性を測定することができる。無細胞系、細胞、培養細胞、培養器官もしくは組織、または動物の全身でその評価を行うことができる。無細胞条件または培養条件で最初の評価を行い、動物の全身でのさらなる評価により確認を行うことが有益であり得る。好ましい実施形態では、有用な候補化合物は、血液または血清(または、細胞外条件を模倣するように選択されたインビトロ条件)と比較して、細胞中で(または、細胞内条件を模倣するように選択されたインビトロ条件で)少なくとも2、4、10または100倍速く切断される。

0150

酸化還元で切断可能な結合基
切断可能な結合基の1つの分類は、還元または酸化されて切断される酸化還元で切断可能な結合基である。還元により切断可能な結合基の例は、ジスルフィド結合基(−S−S−)である。切断可能な結合基候補が適切な「還元により切断可能な結合基」であるかどうか決定するために、または、例えば、特定のiRNA部分および特定のターゲティング剤との使用に適切であるかどうか決定するために、本明細書において記載される方法に頼ることができる。例えば、標的細胞などの細胞で観察されるであろう切断速度を模倣する当技術分野において公知の試薬を使用して、ジチオスレイトール(DTT)、または他の還元剤と保温することにより候補を評価することができる。血液または血清の条件を模倣するように選択されている条件で候補を評価することもできる。好ましい実施形態では、血液では候補化合物が多くとも10%切断される。好ましい実施形態では、有用な候補化合物は、血液(または、細胞外条件を模倣するように選択されたインビトロ条件)と比較して、細胞中で(または、細胞内条件を模倣するように選択されたインビトロ条件で)少なくとも2、4、10または100倍速く分解される。候補化合物の切断速度を、細胞内媒体を模倣するように選択された条件での標準的な酵素反応速度測定法を用いて決定することができ、そして、細胞外媒体を模倣するように選択された条件と比較することができる。

0151

リン酸エステルベースの切断可能な結合基
リン酸エステルベースの切断可能な結合基は、リン酸エステル基を分解する、または、加水分解する因子により切断される。細胞中でリン酸エステル基を切断する因子の例は細胞中のホスファターゼなどの酵素である。リン酸エステルベースの結合基の例は、−O−P(O)(ORk)−O−、−O−P(S)(ORk)−O−、−O−P(S)(SRk)−O−、−S−P(O)(ORk)−O−、−O−P(O)(ORk)−S−、−S−P(O)(ORk)−S−、−O−P(S)(ORk)−S−、−S−P(S)(ORk)−O−、−O−P(O)(Rk)−O−、−O−P(S)(Rk)−O−、−S−P(O)(Rk)−O−、−S−P(S)(Rk)−O−、−S−P(O)(Rk)−S−、−O−P(S)(Rk)−S−である。好ましい実施形態は、−O−P(O)(OH)−O−、−O−P(S)(OH)−O−、−O−P(S)(SH)−O−、−S−P(O)(OH)−O−、−O−P(O)(OH)−S−、−S−P(O)(OH)−S−、−O−P(S)(OH)−S−、−S−P(S)(OH)−O−、−O−P(O)(H)−O−、−O−P(S)(H)−O−、−S−P(O)(H)−O−、−S−P(S)(H)−O−、−S−P(O)(H)−S−、−O−P(S)(H)−S−である。好ましい実施形態は−O−P(O)(OH)−O−である。上記のものと類似する方法を用いて、これらの候補を評価することができる。

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