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技術 送信方法、送信装置、受信方法および受信装置

出願人 サンパテントトラスト
発明者 村上豊木村知弘大内幹博
出願日 2019年3月28日 (1年9ヶ月経過) 出願番号 2019-062780
公開日 2019年9月5日 (1年3ヶ月経過) 公開番号 2019-149803
状態 未査定
技術分野 無線伝送方式一般(ダイバーシチ方式等)
主要キーワード 送信箇所 単位フレーム内 挿入パターン 全称記号 切り替えパターン 重み付け係数生成 事前入力 位相ひずみ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

基本ストリーム拡張ストリームとを含む複数の変調信号を複数のアンテナから同時に送信する送信方法において、直接波が支配的な環境において、受信品質を改善する。

解決手段

第1の変調信号と第2の変調信号を同一周波数に同時に送信する送信方法であって、第1のマッピング後ベースバンド信号と第2のマッピング後のベースバンド信号に対し、プリコーディングウェイト乗算し、前記第1の変調信号と前記第2の変調信号を出力するプリコーディングウェイト乗算部において、拡張ストリームに対するプリコーディング方法として規則的にプリコーディングウェイトを変更するプリコーディング方法とすることで、受信装置において、受信品質が向上する。

概要

背景

従来、マルチアンテナを用いた通信方法として例えばMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)と呼ばれる通信方法がある。MIMOに代表されるマルチアンテナ通信では、複数系列送信データをそれぞれ変調し、各変調信号を異なるアンテナから同時に送信することで、データの通信速度を高めるようになっている。

図28は、送信アンテナ数2、受信アンテナ数2、送信変調信号(送信ストリーム)数2のときの送受信装置の構成の一例を示している。送信装置では、符号化されたデータをインタリーブし、インタリーブ後のデータを変調し、周波数変換等を行い送信信号が生成され、送信信号はアンテナから送信される。このとき、送信アンテナからそれぞれ異なる変調信号が同一時刻同一周波数に送信する方式が空間多重MIMO方式である。

このとき、特許文献1では送信アンテナごとに異なるインタリーブパターン具備する送信装置が提案されている。つまり、図28の送信装置において2つのインタリーブ(πa、πb)が互いに異なるインタリーブパターンを有していることになる。そして、受信装置において、非特許文献1、非特許文献2に示されているように、ソフト値を用いた検波方法(図28におけるMIMO detector)を、反復して行うことによって、受信品質が向上することになる。

ところで、無線通信における実伝搬環境モデルとして、レイリーフェージング環境で代表されるNLOS(non−line of sight)環境、ライスフェージング環境で代表されるLOS(line of sight)環境が存在する。送信装置においてシングルの変調信号を送信し、受信装置において複数のアンテナで受信した信号に対して最大比合成を行い、最大比合成後の信号に対して復調、及び復号を行う場合、LOS環境、特に、散乱波受信電力に対する直接波の受信電力の大きさを示すライスファクタが大きい環境では、良好な受信品質を得ることができる。しかし、伝送方式(例えば、空間多重MIMO伝送方式)によっては、ライスファクタが大きくなると受信品質が劣化するという問題が発生する。(非特許文献3参照)
図29の(A)(B)は、レイリ−フェージング環境、及びライスファクタK=3、10、16dBのライスフェージング環境において、LDPC(low−density parity−check)符号化されたデータを2×2(2アンテナ送信、2アンテナ受信)空間多重MIMO伝送した場合のBER(Bit Error Rate)特性(縦軸:BER、横軸:SNR(signal−to−noise power ratio))のシミュレーション結果の一例を示している。図29の(A)は、反復検波を行わないMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(APP:a posterior probability)のBER特性、図29の(B)は、反復検波を行ったMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(反復回数5回)のBER特性を示している。図29(A)(B)からわかるように、反復検波を行う、または行わないに関係なく、空間多重MIMOシステムでは、ライスファクタが大きくなると受信品質が劣化することが確認できる。このことから、「空間多重MIMOシステムでは、伝搬環境が安定的になると受信品質が劣化する」という従来のシングルの変調信号を送信するシステムにはない、空間多重MIMOシステム固有の課題をもつことがわかる。

放送マルチキャスト通信は、見通し内のユーザに対するサービスであり、ユーザが所持する受信機放送局との間の電波伝搬環境はLOS環境であることが多い。前述の課題をもつ空間多重MIMOシステムを、放送やマルチキャスト通信に用いた場合、受信機において、電波受信電界強度は高いが、受信品質の劣化によりサービスを受けることができない、という現象が発生する可能性がある。つまり、空間多重MIMOシステムを放送やマルチキャスト通信で用いるには、NLOS環境、及びLOS環境のいずれの場合においても、ある程度の受信品質が得られるMIMO伝送方式の開発が望まれる。

非特許文献8では、通信相手からのフィードバック情報からプリコーディングに用いるコードブックプリコーディング行列)を選択する方法について述べられているが、上記のように、放送やマルチキャスト通信のように、通信相手からのフィードバック情報が得られない状況において、プリコーディングを行う方法については全く記載されていない。

一方、非特許文献4では、フィードバック情報が無い場合にも適用することができる、時間とともに、プリコーディング行列を切り替える方法について述べられている。この文献では、プリコーディングに用いる行列として、ユニタリ行列を用いること、また、ユニタリ行列をランダムに切り替えることについて述べられているが、上記で示したLOS環境での受信品質の劣化に対する適用方法については全く記載されていなく、単にランダムに切り替えることのみが記載されている。当然であるが、LOS環境の受信品質の劣化を改善するためのプリコーディング方法、および、プリコーディング行列の構成方法に関する記述は一切されていない。

概要

基本ストリーム拡張ストリームとを含む複数の変調信号を複数のアンテナから同時に送信する送信方法において、直接波が支配的な環境において、受信品質を改善する。第1の変調信号と第2の変調信号を同一周波数に同時に送信する送信方法であって、第1のマッピング後ベースバンド信号と第2のマッピング後のベースバンド信号に対し、プリコーディングウェイト乗算し、前記第1の変調信号と前記第2の変調信号を出力するプリコーディングウェイト乗算部において、拡張ストリームに対するプリコーディング方法として規則的にプリコーディングウェイトを変更するプリコーディング方法とすることで、受信装置において、受信品質が向上する。

目的

本発明は、LOS環境における受信品質を改善することが可能なMIMOシステムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

プリコーディング処理を実施するか否かを選択し、第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と第2のベースバンドシンボル系列s2(t)を用いて、第1送信シンボル系列z1(t)と第2送信シンボル系列z2(t)とを生成し(tは0以上の整数)、前記送信シンボル系列z1(t)と前記第2送信シンボル系列z2(t)とをそれぞれ、第1アンテナと第2アンテナとから同じ周波数同じ時間で送信する送信方法であって、前記プリコーディング処理を行う場合、前記第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と前記第2のベースバンドシンボル系列s2(t)に対して、N個のプリコーディング行列F[i]を用いてプリコーディング処理を施すことによって、前記第1送信シンボル系列z1(t)と前記第2送信シンボル系列z2(t)とを生成し、前記N個の行列F[i]は、iに応じて変換する1つ以上の行列要素を含み、iは、tに応じて変化する0からN−1までの整数であり、Nは2以上の整数であり、前記第1送信シンボル系列z1(t)は、前記プリコーディング処理が適用されていない前記第1のベースバンド信号系列s1(t)と前記プリコーディング処理が適用されていない前記第2のプリコード後シンボル係数s2(t)とを含み、前記第2送信シンボル系列z2(t)は、前記プリコーディング処理が適用された前記第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と前記プリコーディン処理が適用された前記第2のベースバンドシンボル系列s2(t)とを含む、送信方法。

請求項2

プリコーディング処理を実施するか否かを選択し、第1のベースバンドシンボル系列s1(t)(tは0以上の整数)と第2のベースバンドシンボル系列s2(t)を用いて、第1送信シンボル系列z1(t)と第2送信シンボル系列z2(t)とを生成する信号処理回路と、前記送信シンボル系列z1(t)と前記第2送信シンボル系列z2(t)とをそれぞれ、第1アンテナと第2アンテナとから同じ周波数同じ時間で送信する送信回路と、を含む送信装置であって、前記プリコーディング処理を行う場合、前記第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と前記第2のベースバンドシンボル系列s2(t)に対して、N個のプリコーディング行列F[i]を用いてプリコーディング処理を施すことによって、前記第1送信シンボル系列z1(t)と前記第2送信シンボル系列z2(t)とを生成し、前記N個の行列F[i]は、iに応じて変換する1つ以上の行列要素を含み、iは、tに応じて変化する0からN−1までの整数であり、Nは2以上の整数であり、前記第1送信シンボル系列z1(t)は、前記プリコーディング処理が適用されていない前記第1のベースバンド信号系列s1(t)と前記プリコーディング処理が適用されていない前記第2のプリコード後シンボル係数s2(t)とを含み、前記第2送信シンボル系列z2(t)は、前記プリコーディング処理が適用された前記第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と前記プリコーディン処理が適用された前記第2のベースバンドシンボル系列s2(t)とを含む、送信装置。

請求項3

複数の送信アンテナから同じ周波数、同じ時間で送信された複数の信号を受信し、前記複数の信号は、符号化された信号とプリコーディング処理の適用の有無を示す情報を含み、前記情報に基づいて、前記符号化信号を復号化することで、受信データを生成する、受信方法であって、前記複数の信号は、第1の送信シンボル係数z1(t)(tは0以上の整数)と第2の送信シンボル係数z2(t)を含む信号であり、前記情報がプリコーディング処理の適用が有ることを示す場合、前記第1送信シンボル系列z1(t)と前記第2送信シンボル系列z2(t)とは、第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と第2のベースバンドシンボル系列s2(t)に対して、N個のプリコーディング行列F[i]を用いてプリコーディング処理を施すことによって、生成され、前記N個の行列F[i]は、iに応じて変換する1つ以上の行列要素を含み、iは、tに応じて変化する0からN−1までの整数であり、Nは2以上の整数であり、前記第1送信シンボル系列z1(t)は、前記プリコーディング処理が適用されていない前記第1のベースバンド信号系列s1(t)と前記プリコーディング処理が適用されていない前記第2のプリコード後シンボル係数s2(t)とを含み、前記第2送信シンボル系列z2(t)は、前記プリコーディング処理が適用された前記第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と前記プリコーディン処理が適用された前記第2のベースバンドシンボル系列s2(t)とを含む、受信方法。

請求項4

複数の送信アンテナから同じ周波数、同じ時間で送信された複数の信号を受信し、前記複数の信号は、符号化された信号とプリコーディング処理の適用の有無を示す情報を含む受信回路と、前記情報に基づいて、前記符号化信号を復号化することで、受信データを生成する信号処理回路と、を含む受信装置であって、前記複数の信号は、第1の送信シンボル係数z1(t)(tは0以上の整数)と第2の送信シンボル係数z2(t)を含む信号であり、前記情報がプリコーディング処理の適用が有ることを示す場合、前記第1送信シンボル系列z1(t)と前記第2送信シンボル系列z2(t)とは、第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と第2のベースバンドシンボル系列s2(t)に対して、N個のプリコーディング行列F[i]を用いてプリコーディング処理を施すことによって、生成され、前記N個の行列F[i]は、iに応じて変換する1つ以上の行列要素を含み、iは、tに応じて変化する0からN−1までの整数であり、Nは2以上の整数であり、前記第1送信シンボル系列z1(t)は、前記プリコーディング処理が適用されていない前記第1のベースバンド信号系列s1(t)と前記プリコーディング処理が適用されていない前記第2のプリコード後シンボル係数s2(t)とを含み、前記第2送信シンボル系列z2(t)は、前記プリコーディング処理が適用された前記第1のベースバンドシンボル系列s1(t)と前記プリコーディン処理が適用された前記第2のベースバンドシンボル系列s2(t)とを含む、受信装置。

技術分野

背景技術

0002

従来、マルチアンテナを用いた通信方法として例えばMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)と呼ばれる通信方法がある。MIMOに代表されるマルチアンテナ通信では、複数系列送信データをそれぞれ変調し、各変調信号を異なるアンテナから同時に送信することで、データの通信速度を高めるようになっている。

0003

図28は、送信アンテナ数2、受信アンテナ数2、送信変調信号(送信ストリーム)数2のときの送受信装置の構成の一例を示している。送信装置では、符号化されたデータをインタリーブし、インタリーブ後のデータを変調し、周波数変換等を行い送信信号が生成され、送信信号はアンテナから送信される。このとき、送信アンテナからそれぞれ異なる変調信号が同一時刻同一周波数に送信する方式が空間多重MIMO方式である。

0004

このとき、特許文献1では送信アンテナごとに異なるインタリーブパターン具備する送信装置が提案されている。つまり、図28の送信装置において2つのインタリーブ(πa、πb)が互いに異なるインタリーブパターンを有していることになる。そして、受信装置において、非特許文献1、非特許文献2に示されているように、ソフト値を用いた検波方法(図28におけるMIMO detector)を、反復して行うことによって、受信品質が向上することになる。

0005

ところで、無線通信における実伝搬環境モデルとして、レイリーフェージング環境で代表されるNLOS(non−line of sight)環境、ライスフェージング環境で代表されるLOS(line of sight)環境が存在する。送信装置においてシングルの変調信号を送信し、受信装置において複数のアンテナで受信した信号に対して最大比合成を行い、最大比合成後の信号に対して復調、及び復号を行う場合、LOS環境、特に、散乱波受信電力に対する直接波の受信電力の大きさを示すライスファクタが大きい環境では、良好な受信品質を得ることができる。しかし、伝送方式(例えば、空間多重MIMO伝送方式)によっては、ライスファクタが大きくなると受信品質が劣化するという問題が発生する。(非特許文献3参照)
図29の(A)(B)は、レイリ−フェージング環境、及びライスファクタK=3、10、16dBのライスフェージング環境において、LDPC(low−density parity−check)符号化されたデータを2×2(2アンテナ送信、2アンテナ受信)空間多重MIMO伝送した場合のBER(Bit Error Rate)特性(縦軸:BER、横軸:SNR(signal−to−noise power ratio))のシミュレーション結果の一例を示している。図29の(A)は、反復検波を行わないMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(APP:a posterior probability)のBER特性図29の(B)は、反復検波を行ったMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(反復回数5回)のBER特性を示している。図29(A)(B)からわかるように、反復検波を行う、または行わないに関係なく、空間多重MIMOシステムでは、ライスファクタが大きくなると受信品質が劣化することが確認できる。このことから、「空間多重MIMOシステムでは、伝搬環境が安定的になると受信品質が劣化する」という従来のシングルの変調信号を送信するシステムにはない、空間多重MIMOシステム固有の課題をもつことがわかる。

0006

放送マルチキャスト通信は、見通し内のユーザに対するサービスであり、ユーザが所持する受信機放送局との間の電波伝搬環境はLOS環境であることが多い。前述の課題をもつ空間多重MIMOシステムを、放送やマルチキャスト通信に用いた場合、受信機において、電波受信電界強度は高いが、受信品質の劣化によりサービスを受けることができない、という現象が発生する可能性がある。つまり、空間多重MIMOシステムを放送やマルチキャスト通信で用いるには、NLOS環境、及びLOS環境のいずれの場合においても、ある程度の受信品質が得られるMIMO伝送方式の開発が望まれる。

0007

非特許文献8では、通信相手からのフィードバック情報からプリコーディングに用いるコードブックプリコーディング行列)を選択する方法について述べられているが、上記のように、放送やマルチキャスト通信のように、通信相手からのフィードバック情報が得られない状況において、プリコーディングを行う方法については全く記載されていない。

0008

一方、非特許文献4では、フィードバック情報が無い場合にも適用することができる、時間とともに、プリコーディング行列を切り替える方法について述べられている。この文献では、プリコーディングに用いる行列として、ユニタリ行列を用いること、また、ユニタリ行列をランダムに切り替えることについて述べられているが、上記で示したLOS環境での受信品質の劣化に対する適用方法については全く記載されていなく、単にランダムに切り替えることのみが記載されている。当然であるが、LOS環境の受信品質の劣化を改善するためのプリコーディング方法、および、プリコーディング行列の構成方法に関する記述は一切されていない。

0009

国際公開第2005/050885号

先行技術

0010

“Achieving near−capacity on a multiple−antenna channel”IEEE Transaction on communications, vol.51, no.3, pp.389−399, March 2003.
“Performance analysis and design optimization of LDPC−codedMIMO OFDMsystems” IEEE Trans. Signal Processing., vol.52, no.2, pp.348−361, Feb. 2004.
“BERperformance evaluation in2x2 MIMO spatial multiplexing systems under Rician fading channels,”IEICE Trans. Fundamentals, vol.E91−A, no.10, pp.2798−2807, Oct. 2008.
“Turbo space−time codes with time varying linear transformations, ”IEEE Trans. Wireless communications, vol.6, no.2, pp.486−493, Feb. 2007.
“Likelihood function for QR−MLDsuitable for soft−decision turbo decoding and its performance,” IEICE Trans. Commun., vol.E88−B, no.1, pp.47−57, Jan. 2004.
「Shannon限界への道標:“Parallel concatenated (Turbo) coding”, “Turbo (iterative) decoding”とその周辺電子情報通信学会、信学技法IT98−51
“Advanced signal processing forPLCs: Wavelet−OFDM,” Proc. of IEEE International symposium on ISPLC 2008, pp.187−192, 2008.
D. J. Love, and R. W. heath, Jr., “Limited feedback unitary precoding for spatial multiplexing systems,” IEEE Trans. Inf. Theory, vol.51, no.8, pp.2967−1976, Aug. 2005.
DVB Document A122, Framing structure, channel coding and modulation for a second generation digital terrestrial television broadcasting syste,m (DVB−T2), June 2008.
L. Vangelista, N. Benvenuto, and S. Tomasin, “Key technologies for next−generation terrestrial digital television standard DVB−T2,” IEEE Commun. Magazine, vo.47, no.10, pp.146−153, Oct. 2009.
T. Ohgane, T. Nishimura, and Y. Ogawa, “Application of space division multiplexing and those performance in a MIMO channel,” IEICE Trans. Commun., vo.88−B, no.5, pp.1843−1851, May 2005.
R. G. Gallager, “Low−density parity−check codes,” IRE Trans. Inform. Theory, IT−8, pp−21−28, 1962.
D. J. C. Mackay, “Good error−correcting codes based on very sparse matrices,” IEEE Trans. Inform. Theory, vol.45, no.2, pp399−431, March 1999.
ETSI EN 302 307, “Second generation framing structure, channel coding and modulation systems for broadcasting, interactive services, news gathering andotherbroadband satellite applications, “ v.1.1.2, June 2006.
Y.−L. Ueng, and C.−C. Cheng, “a fast−convergence decoding method and memory−efficientVLSIdecoder architecture for irregular LDPC codes in the IEEE 802.16e standards,” IEEEVTC−2007 Fall, pp.1255−1259.

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、LOS環境における受信品質を改善することが可能なMIMOシステムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

かかる課題を解決するため、本発明の一態様であるプリコーディング方法は、それぞれ同相成分及び直交成分で表される複数の選択された変調方式に基づく信号から、同一の周波数帯域に同時に送信される複数のプリコーディングされた信号を生成するプリコーディング方法であって、複数のプリコーディングウェイト行列の中から一つのプリコーディングウェイト行列を規則的に切り替えながら選択し、前記選択されたプリコーディングウェイト行列を前記複数の選択された変調方式に基づく信号に乗算することで前記複数のプリコーディングされた信号を生成する。

0013

上記の本発明の各態様によると、複数のプリコーディングウェイト行列の中から規則的に切り替えながら選択された一つのプリコーディングウェイト行列によりプリコーディングされた信号を送受信することにより、プリコーディングに使用されるプリコーディングウェイト行列が予め決められた複数のプリコーディングウェイト行列のいずれかとなるため、複数のプリコーディングウェイト行列の設計に応じてLOS環境における受信品質を改善することができる。

発明の効果

0014

このように本発明によれば、LOS環境における受信品質の劣化を改善するプリコーディング方法、プリコーディング装置、送信方法、受信方法、送信装置、受信装置を提供することができるため、放送やマルチキャスト通信において見通し内のユーザに対して、品質の高いサービスを提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

空間多重MIMO伝送システムにおける送受信装置の構成の例
フレーム構成の一例
プリコーディングウェイト切り替え方法適用時の送信装置の構成の例
プリコーディングウェイト切り替え方法適用時の送信装置の構成の例
フレーム構成の例
プリコーディングウェイト切り替え方法の例
受信装置の構成例
受信装置の信号処理部の構成例
受信装置の信号処理部の構成例
復号処理方法
受信状態の例
BER特性例
プリコーディングウェイト切り替え方法適用時の送信装置の構成の例
プリコーディングウェイト切り替え方法適用時の送信装置の構成の例
フレーム構成の例
フレーム構成の例
フレーム構成の例
フレーム構成の例
フレーム構成の例
受信品質劣悪点の位置
受信品質劣悪点の位置
フレーム構成の一例
フレーム構成の一例
マッピング方法の一例
マッピング方法の一例
重み付け合成部の構成の例
シンボル並び換え方法の一例
空間多重MIMO伝送システムにおける送受信装置の構成の例
BER特性例
空間多重型の2x2MIMOシステムモデルの例
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の複素平面における最小距離の特性例
受信劣悪点の複素平面における最小距離の特性例
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
実施の形態7における送信装置の構成の一例
送信装置が送信する変調信号のフレーム構成の一例
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
受信劣悪点の位置
時間−周波数軸におけるフレーム構成の一例
時間−周波数軸におけるフレーム構成の一例
信号処理方法
時空間ブロック符号を用いたときの変調信号の構成
時間−周波数軸におけるフレーム構成の詳細の例
送信装置の構成の一例
図52の変調信号生成部#1〜#Mの構成の一例
図52におけるOFDM方式関連処理部(5207_1、および、5207_2)の構成を示す図
時間−周波数軸におけるフレーム構成の詳細の例
受信装置の構成の一例
図56におけるOFDM方式関連処理部(5600_X、5600_Y)の構成を示す図
時間−周波数軸におけるフレーム構成の詳細の例
放送システムの一例
受信劣悪点の位置
フレーム構成の例
時間−周波数軸におけるフレーム構成の一例
送信装置の構成の一例
周波数時間軸におけるフレーム構成の一例
フレーム構成の例
シンボルの配置方法の一例
シンボルの配置方法の一例
シンボルの配置方法の一例
フレーム構成の一例
時間−周波数軸におけるフレーム構成
時間−周波数軸におけるフレーム構成の一例
送信装置の構成の一例
受信装置の構成の一例
受信装置の構成の一例
受信装置の構成の一例
周波数—時間軸におけるフレーム構成の一例
周波数—時間軸におけるフレーム構成の一例
プリコーディング行列の割り当ての例
プリコーディング行列の割り当ての例
プリコーディング行列の割り当ての例
信号処理部の構成の一例
信号処理部の構成の一例
送信装置の構成の一例
デジタル放送用システムの全体構成図
受信機の構成例を示すブロック図
多重化データの構成を示す図
ストリームが多重化データにおいてどのように多重化されているかを模式的に示す図
PESパケット列に、ビデオストリームがどのように格納されるかを更に詳しく示した図
多重化データにおけるTSパケットソースパケットの構造を示す図
MTデータ構成を示す図
多重化データ情報の内部構成を示す図
ストリーム属性情報の内部構成を示す図
映像表示音声出力装置の構成図
ベースバンド信号入れ替え部を示す図

実施例

0016

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態の送信方法、送信装置、受信方法、受信装置について詳しく説明する。

0017

本説明を行う前に、従来システムである空間多重MIMO伝送システムにおける、送信方法、復号方法概要について説明する。
NtxNr空間多重MIMOシステムの構成を図1に示す。情報ベクトルzは、符号化およびインタリーブが施される。そして、インタリーブの出力として、符号化後ビットベクトルu=(u1,…,uNt)が得られる。ただし、ui=(ui1,…,uiM)とする(M:シンボル当たりの送信ビット数)。送信ベクトルs=(s1,…,sNt)Tとすると送信アンテナ#iから送信信号si=map(ui)とあらわし、送信エネルギー正規化するとE{|si|2}=Es/Ntとあらわされる(Es:チャネル当たりの総エネルギー)。そして、受信ベクトルをy=(y1,…,yNr)Tとすると、式(1)のようにあらわされる。

0018

0019

このとき、HNtNrはチャネル行列、n=(n1,…,nNr)Tはノイズベクトル
であり、niは平均値0、分散σ2のi.i.d.複素ガウス雑音である。受信機で導入する送信シンボル受信シンボルの関係から、受信ベクトルに関する確率は、式(2)のように多次元ガウス分布で与えることができる。

0020

0021

ここで、outer soft−in/soft−outデコーダとMIMO検波からなる図1のような反復復号を行う受信機を考える。図1における対数尤度比のベクトル(L−value)は式(3)−(5)のようにあらわされる。

0022

0023

0024

0025

<反復検波方法>
ここでは、NtxNr空間多重MIMOシステムにおけるMIMO信号の反復検波について述べる。

0026

xmnの対数尤度比を式(6)のように定義する。

0027

0028

ベイズの定理より、式(6)は、式(7)のようにあらわすことができる。

0029

0030

ただし、Umn,±1={u|umn=±1}とする。そして、lnΣaj〜max
ln ajで近似すると式(7)は式(8)のように近似することができる。なお、上の「〜」の記号は近似を意味する。

0031

0032

式(8)におけるP(u|umn)とln P(u|umn)は以下のようにあらわされる。

0033

0034

0035

0036

ところで、式(2)で定義した式の対数確率は式(12)のようにあらわされる。

0037

0038

したがって、式(7),(13)から、MAP、または、APP(a posteriori probability)では、事後のL−valueは、以下のようにあらわ
される。

0039

0040

以降では、反復APP復号と呼ぶ。また、式(8),(12)から、Max−Log近似に基づく対数尤度比(Max−Log APP)では、事後のL−valueは、以下のようにあらわされる。

0041

0042

0043

以降では、反復Max−logAPP復号と呼ぶ。そして、反復復号のシステムで必要とする外部情報は、式(13)または(14)から事前入力を減算することで、求めることができる。
システムモデル
図28に、以降の説明につながるシステムの基本構成を示す。ここでは、2×2空間多重MIMOシステムとし、ストリームA,Bではそれぞれにouterエンコーダがあり、2つのouterエンコーダは同一のLDPC符号のエンコーダとする(ここではouterエンコーダとしてLDPC符号のエンコーダを用いる構成を例に挙げて説明するが、outerエンコーダが用いる誤り訂正符号はLDPC符号に限ったものではなく、ターボ符号畳み込み符号、LDPC畳み込み符号等の他の誤り訂正符号を用いても同様に実施することができる。また、outerエンコーダは、送信アンテナごとに有する構成としているがこれに限ったものではなく、送信アンテナが複数であっても、outerエンコーダは一つであってもよく、また、送信アンテナ数より多くのouterエンコーダを有していてもよい。)。そして、ストリームA,Bではそれぞれにインタリーバ(πa,πb)がある。ここでは、変調方式を2h−QAMとする(1シンボルでhビットを送信することになる。)。

0044

受信機では、上述のMIMO信号の反復検波(反復APP(またはMax−log APP)復号)を行うものとする。そして、LDPC符号の復号としては、例えば、sum−product復号を行うものとする。

0045

図2はフレーム構成を示しており、インタリーブ後のシンボルの順番を記載している。
このとき、以下の式のように(ia,ja),(ib,jb)をあらわすものとする。

0046

0047

0048

このとき、ia,ib:インタリーブ後のシンボルの順番、ja,jb:変調方式におけるビット位置(ja,jb=1,・・・,h)、πa,πb:ストリームA,Bのインタリーバ、Ωaia,ja,Ωbib,jb:ストリームA,Bのインタリーブ前のデータの順番、を示している。ただし、図2では、ia=ibのときのフレーム構成を示している。
<反復復号>
ここでは、受信機におけるLDPC符号の復号で用いるsum−product復号およびMIMO信号の反復検波のアルゴリズムについて詳しく述べる。

0049

sum−product復号
2元MxN行列H={Hmn}を復号対象とするLDPC符号の検査行列とする。集合[1,N]={1,2,・・・,N}の部分集合A(m),B(n)を次式のように定義する。

0050

0051

0052

このとき、A(m)は検査行列Hのm行目において、1である列インデックスの集合を意味し、B(n)は検査行列Hのn行目において1である行インデックスの集合である。sum−product復号のアルゴリズムは以下のとおりである。
Step A・1(初期化):Hmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して事前値対数比βmn=0とする。ループ変数(反復回数)lsum=1とし、ループ最大回数をlsum,maxと設定する。
Step A・2(行処理):m=1,2,・・・,Mの順にHmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、以下の更新式を用いて外部値対数比αmnを更新する。

0053

0054

0055

0056

このとき、fはGallagerの関数である。そして、λnの求め方については以降で詳しく説明する。
Step A・3(列処理):n=1,2,・・・,Nの順にHmn=1を満たす全ての組(m,n)に対して、以下の更新式を用いて外部値対数比βmnを更新する。

0057

0058

Step A・4(対数尤度比の計算):n∈[1,N]について対数尤度比Lnを以下のように求める。

0059

0060

Step A・5(反復回数のカウント):もしlsum<lsum,maxならばlsumをインクリメントして、step A・2に戻る。lsum=lsum,maxの場合、この回のsum−product復号は終了する。

0061

以上が、1回のsum−product復号の動作である。その後、MIMO信号の反復検波が行われる。上述のsum−product復号の動作の説明で用いた変数m,n,αmn,βmn,λn,Lnにおいて、ストリームAにおける変数をma,na,αamana,βamana,λna,Lna、ストリームBにおける変数をmb,nb,αbmbnb,βbmbnb,λnb,Lnbであらわすものとする。
<MIMO信号の反復検波>
ここでは、MIMO信号の反復検波におけるλnの求め方について詳しく説明する。

0062

式(1)から、次式が成立する。

0063

0064

図2のフレーム構成から、式(16)(17)から、以下の関係式が成立する。

0065

0066

0067

このとき、na,nb∈[1,N]となる。以降では、MIMO信号の反復検波の反復回数kのときのλna,Lna,λnb,Lnbをそれぞれλk,na,Lk,na,λk,nb,Lk,nbとあらわすものとする。

0068

Step B・1(初期検波;k=0):初期検波のとき、λ0,na,λ0,nbを以下のように求める。
反復APP復号のとき:

0069

0070

反復Max−logAPP復号のとき:

0071

0072

0073

ただし、X=a,bとする。そして、MIMO信号の反復検波の反復回数をlmimo=0とし、反復回数の最大回数をlmimo,maxと設定する。
Step B・2(反復検波;反復回数k):反復回数kのときのλk,na,λk,nbは、式(11)(13)−(15)(16)(17)から式(31)−(34)のようにあらわされる。ただし、(X,Y)=(a,b)(b,a)となる。
反復APP復号のとき:

0074

0075

0076

反復Max−logAPP復号のとき:

0077

0078

0079

Step B・3(反復回数のカウント、符号語推定):もしlmimo<lmimo,maxならばlmimoをインクリメントして、step B・2に戻る。lmimo=lmimo,maxの場合、推定符号語を以下のようにもとめる。

0080

0081

ただし、X=a,bとする。
図3は、本実施の形態における送信装置300の構成の一例である。符号化部302Aは、情報(データ)301A、フレーム構成信号313を入力とし、フレーム構成信号313(符号化部302Aがデータの誤り訂正符号化に使用する誤り訂正方式符号化率ブロック長等の情報が含まれており、フレーム構成信号313が指定した方式を用いることになる。また、誤り訂正方式は、切り替えても良い。)にしたがい、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行い、符号化後のデータ303A
を出力する。

0082

インタリーバ304Aは、符号化後のデータ303A、フレーム構成信号313を入力とし、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行い、インタリーブ後のデータ305Aを出力する。(フレーム構成信号313に基づき、インタリーブの方法は、切り替えても良い。)
マッピング部306Aは、インタリーブ後のデータ305A、フレーム構成信号313を入力とし、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、ベースバンド信号307Aを出力する。(フレーム構成信号313に基づき、変調方式は、切り替えても良い。)
図24は、QPSK変調におけるベースバンド信号を構成する同相成分Iと直交成分QのIQ平面におけるマッピング方法の一例としている。例えば、図24(A)のように、入力データが「00」の場合、I=1.0、Q=1.0が出力され、以下同様に、入力データが「01」の場合、I=—1.0、Q=1.0が出力され、・・・、が出力される。図24(B)は、図24(A)とは異なるQPSK変調のIQ平面におけるマッピング方法の例であり、図24(B)が図24(A)と異なる点は、図24(A)における信号点が、原点を中心に回転させることで図24(B)の信号点を得ることができる。このようなコンスタレーション回転方法については、非特許文献9、非特許文献10に示されており、また、非特許文献9、非特許文献10に示されているCyclic Q Delayを適用してもよい。図24とは別の例として、図25に16QAMのときのIQ平面における信号点配置を示しており、図24(A)に相当する例が図25(A)であり、図24(B)に相当する例が図25(B)となる。

0083

符号化部302Bは、情報(データ)301B、フレーム構成信号313を入力とし、フレーム構成信号313(使用する誤り訂正方式、符号化率、ブロック長等の情報が含まれており、フレーム構成信号313が指定した方式を用いることになる。また、誤り訂正方式は、切り替えても良い。)にしたがい、例えば、畳み込み符号、LDPC符号、ターボ符号等の誤り訂正符号化を行い、符号化後のデータ303Bを出力する。

0084

インタリーバ304Bは、符号化後のデータ303B、フレーム構成信号313を入力とし、インタリーブ、つまり、順番の並び替えを行い、インタリーブ後のデータ305Bを出力する。(フレーム構成信号313に基づき、インタリーブの方法は、切り替えても良い。)
マッピング部306Bは、インタリーブ後のデータ305B、フレーム構成信号313を入力とし、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、ベースバンド信号307Bを出力する。(フレーム構成信号313に基づき、変調方式は、切り替えても良い。)
重み付け合成情報生成部314は、フレーム構成信号313を入力とし、フレーム構成信号313に基づいた重み付け合成方法に関する情報315を出力する。なお、重み付け合成方法は、規則的に重み付け合成方法が切り替わりことが特徴となる。

0085

重み付け合成部308Aは、ベースバンド信号307A、ベースバンド信号307B、重み付け合成方法に関する情報315を入力とし、重み付け合成方法に関する情報315に基づいて、ベースバンド信号307Aおよびベースバンド信号307Bを重み付け合成し、重み付け合成後の信号309Aを出力する。なお。重み付け合成の方法の詳細については、後で詳しく説明する。

0086

無線部310Aは、重み付け合成後の信号309Aを入力とし、直交変調帯域制限、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号311Aを出力し、送信信号511Aは、アンテナ312Aから電波として出力される。

0087

重み付け合成部308Bは、ベースバンド信号307A、ベースバンド信号307B、重み付け合成方法に関する情報315を入力とし、重み付け合成方法に関する情報315に基づいて、ベースバンド信号307Aおよびベースバンド信号307Bを重み付け合成し、重み付け合成後の信号309Bを出力する。

0088

図26に重み付け合成部の構成を示す。ベースバンド信号307Aは、w11(t)と乗算し、w11(t)s1(t)を生成し、w21(t)と乗算し、w21(t)s1(t)を生成する。同様に、ベースバンド信号307Bは、w12(t)と乗算し、w12(t)s2(t)を生成し、w22(t)と乗算し、w22(t)s2(t)を生成する。次に、z1(t)=w11(t)s1(t)+w12(t)s2(t)、z2(t)=w21(t)s1(t)+w22(t)s2(t)を得る。

0089

なお、重み付け合成の方法の詳細については、後で詳しく説明する。
無線部310Bは、重み付け合成後の信号309Bを入力とし、直交変調、帯域制限、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号311Bを出力し、送信信号511Bは、アンテナ312Bから電波として出力される。

0090

図4は、図3とは異なる送信装置400の構成例を示している。図4において、図3と異なる部分について説明する。
符号化部402は、情報(データ)401、フレーム構成信号313を入力とし、フレーム構成信号313に基づき、誤り訂正符号化を行い、符号化後のデータ402を出力する。

0091

分配部404は符号化後のデータ403を入力とし、分配し、データ405Aおよびデータ405Bを出力する。なお、図4では、符号化部が一つの場合を記載したが、これに限ったものではなく、符号化部をm(mは1以上の整数)とし、各符号化部で作成された符号化データを分配部が、2系統のデータにわけて出力する場合についても、本発明は同様に実施することができる。

0092

図5は、本実施の形態における送信装置の時間軸におけるフレーム構成の一例を示している。シンボル500_1は、受信装置に、送信方法を通知するためのシンボルであり、例えば、データシンボル伝送するために用いる誤り訂正方式、その符号化率の情報、データシンボルを伝送するために用いる変調方式の情報等を伝送する。

0093

シンボル501_1は、送信装置が送信する変調信号z1(t){ただし、tは時間}のチャネル変動を推定するためのシンボルである。シンボル502_1は変調信号z1(t)が(時間軸における)シンボル番号uに送信するデータシンボル、シンボル503_1は変調信号z1(t)がシンボル番号u+1に送信するデータシンボルである。

0094

シンボル501_2は、送信装置が送信する変調信号z2(t){ただし、tは時間}のチャネル変動を推定するためのシンボルである。シンボル502_2は変調信号z2(t)がシンボル番号uに送信するデータシンボル、シンボル503_2は変調信号z2(t)がシンボル番号u+1に送信するデータシンボルである。

0095

送信装置が送信する変調信号z1(t)と変調信号z2(t)、及び、受信装置におけ
受信信号r1(t)、r2(t)の関係について説明する。
図5において、504#1、504#2は送信装置における送信アンテナ、505#1、505#2は受信装置における受信アンテナを示しており、送信装置は、変調信号z1(t)を送信アンテナ504#1、変調信号z2(t)を送信アンテナ504#2から送信する。このとき、変調信号z1(t)および変調信号z2(t)は、同一(共通の)周波数(帯域)を占有しているものとする。送信装置の各送信アンテナと受信装置の各アンテナのチャネル変動をそれぞれh11(t)、h12(t)、h21(t)、h22(t)とし、受信装置の受信アンテナ505#1が受信した受信信号をr1(t)、受信装置の受信アンテナ505#2が受信した受信信号をr2(t)とすると、以下の関係式が成立する。

0096

0097

図6は、本実施の形態における重み付け方法(プリコーディング(Precoding)方法)に関連する図であり、重み付け合成部600は、図3の重み付け合成部308Aと308Bの両者を統合した重み付け合成部である。図6に示すように、ストリームs1(t)およびストリームs2(t)は、図3のベースバンド信号307Aおよび307Bに相当する、つまり、QPSK、16QAM、64QAMなどの変調方式のマッピングにしたがったベースバンド信号同相I、直交Q成分となる。そして、図6のフレーム構成のようにストリームs1(t)は、シンボル番号uの信号をs1(u)、シンボル番号u+1の信号をs1(u+1)、・・・とあらわす。同様に、ストリームs2(t)は、シンボル番号uの信号をs2(u)、シンボル番号u+1の信号をs2(u+1)、・・・とあらわす。そして、重み付け合成部600は、図3におけるベースバンド信号307A(s1(t))および307B(s2(t))、重み付け情報に関する情報315を入力とし、重み付け情報に関する情報315にしたがった重み付け方法を施し、図3の重み付け合成後の信号309A(z1(t))、309B(z2(t))を出力する。このとき、z1(t)、z2(t)は以下のようにあらわされる。
シンボル番号4iのとき(iは0以上の整数とする):

0098

0099

ただし、jは虚数単位
シンボル番号4i+1のとき:

0100

0101

シンボル番号4i+2のとき:

0102

0103

シンボル番号4i+3のとき:

0104

0105

このように、図6の重み付け合成部は、4スロット周期で規則的にプリコーディングウェイトを切り替えるものとする。(ただし、ここでは、4スロットで規則的にプリコーディングウェイトを切り替える方式としているが、規則的に切り替えるスロット数は4スロットに限ったものではない。)
ところで、非特許文献4において、スロットごとにプリコーディングウェイトを切り替えることが述べられており、非特許文献4では、プリコーディングウェイトをランダムに切り替えることを特徴としている。一方で、本実施の形態では、ある周期を設け規則的にプリコーディングウェイトを切り替えることを特徴としており、また、4つのプリコーディングウェイトで構成される2行2列のプリコーディングウェイト行列において、4つのプリコーディングウェイトの各絶対値が等しく(1/sqrt(2))、この特徴をもつプリコーディングウェイト行列を規則的に切り替えることを特徴としている。

0106

LOS環境では、特殊なプリコーディング行列を用いると、受信品質が大きく改善する可能性があるが、直接波の状況により、その特殊なプリコーディング行列は異なる。しかし、LOS環境には、ある規則があり、この規則に従い特殊なプリコーディング行列を規則的に切り替えれば、データの受信品質が大きく改善する。一方、ランダムにプリコーディング行列を切り替えた場合、先にのべた特殊なプリコーディング行列以外のプリコーディング行列も存在することになる可能性、また、LOS環境には適さない片寄ったプリコーディング行列のみでプリコーディングを行う可能性も存在し、これにより、必ずしもL
OS環境で、良好な受信品質が得られるとは限らない。したがって、LOS環境に適したプリコーディング切り替え方法を実現する必要があり、本発明は、それに関するプリコーディング方法を提案している。

0107

図7は、本実施の形態における受信装置700の構成の一例を示している。無線部703_Xは、アンテナ701_Xで受信された受信信号702_Xを入力とし、周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号704_Xを出力する。

0108

送信装置で送信された変調信号z1におけるチャネル変動推定部705_1は、ベースバンド信号704_Xを入力とし、図5におけるチャネル推定用リファレンスシンボル501_1を抽出し、式(36)のh11に相当する値を推定し、チャネル推定信号706_1を出力する。

0109

送信装置で送信された変調信号z2におけるチャネル変動推定部705_2は、ベースバンド信号704_Xを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボル501_2を抽出し、式(36)のh12に相当する値を推定し、チャネル推定信号706_2を出力する。

0110

無線部703_Yは、アンテナ701_Yで受信された受信信号702_Yを入力とし、周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号704_Yを出力する。
送信装置で送信された変調信号z1におけるチャネル変動推定部707_1は、ベースバンド信号704_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボル501_1を抽出し、式(36)のh21に相当する値を推定し、チャネル推定信号708_1を出力する。

0111

送信装置で送信された変調信号z2におけるチャネル変動推定部707_2は、ベースバンド信号704_Yを入力とし、図5におけるチャネル推定用のリファレンスシンボル501_2を抽出し、式(36)のh22に相当する値を推定し、チャネル推定信号708_2を出力する。

0112

制御情報復号部709は、ベースバンド信号704_Xおよび704_Yを入力とし、図5の送信方法を通知するためのシンボル500_1を検出し、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号710を出力する。

0113

信号処理部711は、ベースバンド信号704_X、704_Y、チャネル推定信号706_1、706_2、708_1、708_2、及び、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号710を入力とし、検波、復号を行い、受信データ712_1および712_2を出力する。

0114

次に、図7の信号処理部711の動作について詳しく説明する。図8は、本実施の形態における信号処理部711の構成の一例を示している。図8は、主にINNERMIMO検波部とsoft−in/soft−outデコーダ、重み付け係数生成部から構成されている。この構成における反復復号の方法については、非特許文献2、非特許文献3で詳細が述べられているが、非特許2、非特許文献3に記載されているMIMO伝送方式は空間多重MIMO伝送方式であるが、本実施の形態における伝送方式は、時間とともにプリコーディングウェイトを変更するMIMO伝送方式である点が、非特許文献2、非特許文献3と異なる点である。式(36)における(チャネル)行列をH(t)、図6におけるプリコーディングウェイト行列をW(t)(ただし、tによりプリコーディングウェイト行列は変化する。)、受信ベクトルをR(t)=(r1(t),r2(t))T、ストリームベクトルS(t)=(s1(t),s2(t))Tとすると以下の関係式が成立す
る。

0115

0116

このとき、受信装置は、H(t)W(t)をチャネル行列と考えることで、受信ベクトルをR(t)に対して非特許文献2、非特許文献3の復号方法を適用することができる。
したがって、図8の重み付け係数生成部819は、送信装置が通知した送信方法の情報に関する信号818(図7の710に相当)を入力とし、重み付け係数の情報に関する信号820を出力する。

0117

INNNERMIMO検波部803は、重み付け係数の情報に関する信号820を入力とし、この信号を利用して、式(41)の演算を行うことになる。そして、反復検波・復号を行うことになるがその動作について説明する。

0118

図8の信号処理部では、反復復号(反復検波)を行うため図10に示すような処理方法を行う必要がある。初めに、変調信号(ストリーム)s1の1符号語(または、1フレーム)、および、変調信号(ストリーム)s2の1符号語(または、1フレーム)の復号を行う。その結果、soft−in/soft−outデコーダから、変調信号(ストリーム)s1の1符号語(または、1フレーム)、および、変調信号(ストリーム)s2の1符号語(または、1フレーム)の各ビットの対数尤度比(LLR:Log−Likelihood Ratio)が得られる。そして、そのLLRを用いて再度、検波・復号が行われる。この操作が複数回行われる(この操作を反復復号(反復検波)と呼ぶ。)。以降では、1フレームにおける特定の時間のシンボルの対数尤度比(LLR)の作成方法を中心に説明する。

0119

図8において、記憶部815は、ベースバンド信号801X(図7のベースバンド信号704_Xに相当する。)、チャネル推定信号802X(図7のチャネル推定信号706_1、706_2に相当する。)、ベースバンド信号801Y(図7のベースバンド信号704_Yに相当する。)、チャネル推定信号郡802Y(図7のチャネル推定信号708_1、708_2に相当する。)を入力とし、反復復号(反復検波)を実現するために、式(41)におけるH(t)W(t)を実行(算出)し、算出した行列を変形チャネル信号群として記憶する。そして、記憶部815は、必要なときに上記信号を、ベースバンド信号816X、変形チャネル推定信号郡817X、ベースバンド信号816Y、変形チャネル推定信号郡817Yとして出力する。

0120

その後の動作については、初期検波の場合と反復復号(反復検波)の場合を分けて説明する。
<初期検波の場合>
INNERMIMO検波部803は、ベースバンド信号801X、チャネル推定信号郡802X、ベースバンド信号801Y、チャネル推定信号郡802Yを入力とする。ここでは、変調信号(ストリーム)s1、変調信号(ストリーム)s2の変調方式が16QAMとして説明する。

0121

INNERMIMO検波部803は、まず、チャネル推定信号郡802X、チャネル推定信号郡802YからH(t)W(t)を実行し、ベースバンド信号801Xに対応する候補信号点を求める。そのときの様子を図11に示す。図11において、●(黒丸)は、IQ平面における候補信号点であり、変調方式が16QAMのため、候補信号点は256個存在する。(ただし、図11では、イメージ図を示しているため、256個の候補信号点は示していない。)ここで、変調信号s1で伝送する4ビットをb0、b1、b2、b3、変調信号s2で伝送する4ビットをb4、b5、b6、b7とすると、図11において(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)に対応する候補信号点が存在することになる。そして、受信信号点1101(ベースバンド信号801Xに相当する。)と候補信号点それぞれとの2乗ユークリッド距離を求める。そして、それぞれの2乗ユークリッド距離をノイズの分散σ2で除算する。したがって、(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)に対応する候補信号点と受信信号点2乗ユークリッド距離をノイズの分散で除算した値をEX(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)が求まることになる。なお、各ベースバンド信号、変調信号s1、s2は、複素信号である。

0122

同様に、チャネル推定信号郡802X、チャネル推定信号郡802YからH(t)W(t)を実行し、ベースバンド信号801Yに対応する候補信号点をもとめ、受信信号点(ベースバンド信号801Yに相当する。)との2乗ユークリッド距離を求め、この2乗ユークリッド距離をノイズの分散σ2で除算する。したがって、(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)に対応する候補信号点と受信信号点2乗ユークリッド距離をノイズの分散で除算した値をEY(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)が求まることになる。

0123

そして、EX(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)+EY(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)=E(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)を求める。

0124

INNERMIMO検波部803は、E(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)を信号804として出力する。
対数尤度算出部805Aは、信号804を入力とし、ビットb0およびb1およびb2およびb3の対数尤度(log likelihood)を算出し、対数尤度信号806Aを出力する。ただし、対数尤度の算出では、“1”のときの対数尤度および“0”のときの対数尤度が算出される。その算出方法は、式(28)、式(29)、式(30)に示した通りであり、詳細については、非特許文献2、非特許文献3に示されている。

0125

同様に、対数尤度算出部805Bは、信号804を入力とし、ビットb4およびb5およびb6およびb7の対数尤度を算出し、対数尤度信号806Bを出力する。
デインタリーバ(807A)は、対数尤度信号806Aを入力とし、インタリーバ(図3のインタリーバ(304A))に対応するデインタリーブを行い、デインタリーブ後の対数尤度信号808Aを出力する。

0126

同様に、デインタリーバ(807B)は、対数尤度信号806Bを入力とし、インタリーバ(図3のインタリーバ(304B))に対応するデインタリーブを行い、デインタリーブ後の対数尤度信号808Bを出力する。

0127

対数尤度比算出部809Aは、デインタリーブ後の対数尤度信号808Aを入力とし、図3符号化器302Aで符号化されたビットの対数尤度比(LLR:Log−Likelihood Ratio)を算出し、対数尤度比信号810Aを出力する。

0128

同様に、対数尤度比算出部809Bは、デインタリーブ後の対数尤度信号808Bを入力とし、図3の符号化器302Bで符号化されたビットの対数尤度比(LLR:Log−Likelihood Ratio)を算出し、対数尤度比信号810Bを出力する。

0129

Soft−in/soft−outデコーダ811Aは、対数尤度比信号810Aを入力とし、復号を行い、復号後の対数尤度比812Aを出力する。
同様に、Soft−in/soft−outデコーダ811Bは、対数尤度比信号810Bを入力とし、復号を行い、復号後の対数尤度比812Bを出力する。

0130

<反復復号(反復検波)の場合、反復回数k>
インタリーバ(813A)は、k−1回目のsoft−in/soft−outデコードで得られた復号後の対数尤度比812Aを入力とし、インタリーブを行い、インタリーブ後の対数尤度比814Aを出力する。このとき、インタリーブ(813A)のインタリーブのパターンは、図3のインタリーバ(304A)のインタリーブパターンと同様である。

0131

インタリーバ(813B)は、k−1回目のsoft−in/soft−outデコードで得られた復号後の対数尤度比812Bを入力とし、インタリーブを行い、インタリーブ後の対数尤度比814Bを出力する。このとき、インタリーブ(813B)のインタリーブのパターンは、図3のインタリーバ(304B)のインタリーブパターンと同様である。

0132

INNERMIMO検波部803は、ベースバンド信号816X、変形チャネル推定信号郡817X、ベースバンド信号816Y、変形チャネル推定信号郡817Y、インタリーブ後の対数尤度比814A、インタリーブ後の対数尤度比814Bを入力とする。ここで、ベースバンド信号801X、チャネル推定信号郡802X、ベースバンド信号801Y、チャネル推定信号郡802Yではなく、ベースバンド信号816X、変形チャネル推定信号郡817X、ベースバンド信号816Y、変形チャネル推定信号郡817Yを用いているのは、反復復号のため、遅延時間が発生しているためである。

0133

INNERMIMO検波部803の反復復号時の動作と、初期検波時の動作の異なる点は、インタリーブ後の対数尤度比814A、インタリーブ後の対数尤度比814Bを信号処理の際に用いていることである。INNNER MIMO検波部803は、まず、初期検波のときと同様に、E(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)を求める。加えて、インタリーブ後の対数尤度比814A、インタリーブ後の対数尤度比914Bから、式(11)、式(32)に相当する係数を求める。そして、E(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)の値をこの求めた係数を用いて補正し、その値をE’(b0,b1,b2,b3,b4,b5,b6,b7)とし、信号804として出力する。

0134

対数尤度算出部805Aは、信号804を入力とし、ビットb0およびb1およびb2およびb3の対数尤度(log likelihood)を算出し、対数尤度信号806Aを出力する。ただし、対数尤度の算出では、“1”のときの対数尤度および“0”のときの対数尤度が算出される。その算出方法は、式(31)、式(数32)、式(33)、式(34)、式(35)に示した通りであり、非特許文献2、非特許文献3に示されている。

0135

同様に、対数尤度算出部805Bは、信号804を入力とし、ビットb4およびb5およびb6およびb7の対数尤度を算出し、対数尤度信号806Bを出力する。デインタリーバ以降の動作は、初期検波と同様である。

0136

なお、図8では、反復検波を行う場合の、信号処理部の構成について示したが、反復検波は必ずしも良好な受信品質を得る上で必須の構成ではなく、反復検波のみに必要とする構成部分、インタリーバ813A、813Bを有していない構成でもよい。このとき、INNNERMIMO検波部803は、反復的な検波を行わないことになる。
そして、本実施の形態で重要な部分は、H(t)W(t)の演算を行うことである。なお、非特許文献5等に示されているように、QR分解を用いて初期検波、反復検波を行ってもよい。

0137

また、非特許文献11に示されているように、H(t)W(t)に基づき、MMSE(Minimum Mean Square Error)、ZF(Zero Forcing)の線形演算を行い、初期検波を行っても
よい。

0138

図9は、図8と異なる信号処理部の構成であり、図4の送信装置が送信した変調信号のための信号処理部である。図8と異なる点は、soft−in/soft−outデコーダの数であり、soft−in/soft−outデコーダ901は、対数尤度比信号810A、810Bを入力とし、復号を行い、復号後の対数尤度比902を出力する。分配部903は、復号後の対数尤度比902を入力とし、分配を行う。それ以外の部分については、図8と同様の動作となる。

0139

図12に、図29のときと同様の条件で、伝送方式を本実施の形態のプリコーディングウェイトを用いた送信方法としたときのBER特性を示す。図12の(A)は、反復検波を行わないMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(APP:a posterior probability)のBER特性、図12の(B)は、反復検波を行ったMax−log−APP(非特許文献1、非特許文献2参照)(反復回数5回)のBER特性を示している。図12図29を比較すると、本実施の形態の送信方法を用いると、ライスファクタが大きいときのBER特性が、空間多重MIMO伝送を用いたときのBER特性より大きく改善していることがわかり、本実施の形態の方式の有効性が確認できる。

0140

以上のように、本実施の形態のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。

0141

本実施の形態において、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、特にLDPC符号を例に説明したがこれに限ったものではなく、また、復号方法についても、soft−in/soft−outデコーダとして、sum−product復号を例に限ったものではなく、他のsoft−in/soft−outの復号方法、例えば、BCJRアルゴリズム、SOVAアルゴリズム、Msx−log−MAPアルゴリズムなどがある。詳細については、非特許文献6に示されている。

0142

また、本実施の形態では、シングルキャリア方式を例に説明したが、これに限ったものではなく、マルチキャリア伝送を行った場合でも同様に実施することができる。したがって、例えば、スペクトル拡散通信方式、OFDM(Orthogonal Frequency−Division Multiplexing)方式、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple
Access)、SC−OFDM(Single Carrier Orthogonal Frequency−Division Multiplexing)方式、非特許文献7等で示されているウェーブレットOFDM方式等を用いた場合についても同様に実施することができる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボルプリアンブルユニークワード等)、制御情報の伝送用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。

0143

以下では、マルチキャリア方式の一例として、OFDM方式を用いたときの例を説明する。
図13は、OFDM方式を用いたときの送信装置の構成を示している。図13において、図3と同様に動作するものについては、同一符号を付した。

0144

OFDM方式関連処理部1301Aは、重み付け後の信号309Aを入力とし、OFDM方式関連の処理を施し、送信信号1302Aを出力する。同様に、OFDM方式関連処理部1301Bは、重み付け後の信号309Bを入力とし、送信信号1302Bを出力する。

0145

図14は、図13のOFDM方式関連処理部1301A、1301B以降の構成の一例を示しており、図13の1301Aから312Aに関連する部分が、1401Aから1410Aであり、1301Bから312Bに関連する部分が1401Bから1410Bである。

0146

シリアルパラレル変換部1402Aは、重み付け後の信号1401A(図13の重み付け後の信号309Aに相当する)シリアルパラレル変換を行い、パラレル信号1403Aを出力する。

0147

並び換え部1404Aは、パラレル信号1403Aを入力とし、並び換えを行い、並び換え後の信号1405Aを出力する。なお、並び換えについては、後で詳しく述べる。
逆高速フーリエ変換部1406Aは、並び換え後の信号1405Aを入力とし、逆高速フーリエ変換を施し、逆フーリエ変換後の信号1407Aを出力する。

0148

無線部1408Aは、逆フーリエ変換後の信号1407Aを入力とし、周波数変換、増幅等の処理を行い、変調信号1409Aを出力し、変調信号1409Aはアンテナ1410Aから電波として出力される。
シリアルパラレル変換部1402Bは、重み付け後の信号1401B(図13の重み付け後の信号309Bに相当する)シリアルパラレル変換を行い、パラレル信号1403Bを出力する。

0149

並び換え部1404Bは、パラレル信号1403Bを入力とし、並び換えを行い、並び換え後の信号1405Bを出力する。なお、並び換えについては、後で詳しく述べる。
逆高速フーリエ変換部1406Bは、並び換え後の信号1405Bを入力とし、逆高速フーリエ変換を施し、逆フーリエ変換後の信号1407Bを出力する。

0150

無線部1408Bは、逆フーリエ変換後の信号1407Bを入力とし、周波数変換、増幅等の処理を行い、変調信号1409Bを出力し、変調信号1409Bはアンテナ1410Bから電波として出力される。

0151

図3の送信装置では、マルチキャリアを用いた伝送方式でないため、図6のように、4周期となるようにプリコーディングを切り替え、プリコーディング後のシンボルを時間軸方向に配置している。図13に示すようなOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式
を用いている場合、当然、図3のようにプリコーディング後のシンボルを時間軸方向に配置し、それを各(サブ)キャリアごとに行う方式が考えられるが、マルチキャリア伝送方式の場合、周波数軸方向、または、周波数軸・時間軸両者を用いて配置する方法が考えられる。以降では、この点について説明する。

0152

図15は、横軸周波数、縦軸時間における、図14の並び替え部1401A、1401Bにおけるシンボルの並び替え方法の一例を示しており、周波数軸は、(サブ)キャリア0から(サブ)キャリア9で構成されており、変調信号z1とz2は、同一時刻(時間)に同一の周波数帯域を使用しており、図15(A)は変調信号z1のシンボルの並び替え方法、図15(B)は変調信号z2のシンボルの並び替え方法を示している。シリアルパラレル変換部1402Aが入力とする重み付け後の信号1401Aのシンボルに対し、順番に、#1、#2、#3、#4、・・・と番号をふる。このとき、図15(a)のように、シンボル#1、#2、#3、#4、・・・をキャリア0から順番に配置し、シンボル#1から#9を時刻$1に配置し、その後、シンボル#10から#19を時刻$2に配置するというように規則的に配置するものとする。

0153

同様に、シリアルパラレル変換部1402Bが入力とする重み付け後の信号1401Bのシンボルに対し、順番に、#1、#2、#3、#4、・・・と番号をふる。このとき、図15(b)のように、シンボル#1、#2、#3、#4、・・・をキャリア0から順番に配置し、シンボル#1から#9を時刻$1に配置し、その後、シンボル#10から#19を時刻$2に配置するというように規則的に配置するものとする。なお、変調信号z1とz2は、複素信号である。

0154

そして、図15に示すシンボル群1501、シンボル群1502は、図6示すプリコーディングウェイト切り替え方法を用いたときの1周期分のシンボルであり、シンボル#0は図6のスロット4iのプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#1は図6のスロット4i+1のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#2は図6のスロット4i+2のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#3は図6のスロット4i+3のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルである。したがって、シンボル#xにおいて、x mod 4が0のとき、シンボル#xは図6のスロット4iのプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 4が1のとき、シンボル#xは図6のスロット4i+1のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 4が2のとき、シンボル#xは図6のスロット4i+2のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 4が3のとき、シンボル#xは図6のスロット4i+3のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルである。

0155

このように、OFDM方式などのマルチキャリア伝送方式を用いた場合、シングルキャリア伝送のときとは異なり、シンボルを周波数軸方向に並べることができるという特徴を持つことになる。そして、シンボルの並べ方については、図15のような並べ方に限ったものではない。他の例について、図16図17を用いて説明する。

0156

図16は、図15とは異なる、横軸周波数、縦軸時間における、図14の並び替え部1401A、1401Bにおけるシンボルの並び替え方法の一例を示しており、図16(A)は変調信号z1のシンボルの並び替え方法、図16(B)は変調信号z2のシンボルの並び替え方法を示している。図16(A)(B)が図15と異なる点は、変調信号z1のシンボルの並び替え方法と変調信号z2のシンボルの並び替え方法が異なる点であり、図16(B)では、シンボル#0から#5をキャリア4からキャリア9に配置し、シンボル#6から#9をキャリア0から3に配置し、その後、同様の規則で、シンボル#10から#19を各キャリアに配置する。このとき、図15と同様に、図16に示すシンボル群1
601、シンボル群1602は、図6示すプリコーディングウェイト切り替え方法を用いたときの1周期分のシンボルである。

0157

図17は、図15と異なる、横軸周波数、縦軸時間における、図14の並び替え部1401A、1401Bにおけるシンボルの並び替え方法の一例を示しており、図17(A)は変調信号z1のシンボルの並び替え方法、図17(B)は変調信号z2のシンボルの並び替え方法を示している。図17(A)(B)が図15と異なる点は、図15では、シンボルをキャリアに順々に配置しているのに対し、図17では、シンボルをキャリアに順々に配置していない点である。当然であるが、図17において、図16と同様に、変調信号z1のシンボルの並び替え方法と変調信号z2の並び替え方法を異なるようにしてもよい。

0158

図18図15〜17とは異なる、横軸周波数、縦軸時間における、図14の並び替え部1401A、1401Bにおけるシンボルの並び替え方法の一例を示しており、図18(A)は変調信号z1のシンボルの並び替え方法、図18(B)は変調信号z2のシンボルの並び替え方法を示している。図15〜17では、シンボルを周波数軸方向に並べているが、図18ではシンボルを周波数、時間軸の両者を利用して配置している。

0159

図6では、プリコーディングウェイトの切り替えを4スロットで切り替える場合の例を説明したが、ここでは、8スロットで切り替える場合を例に説明する。図18に示すシンボル群1801、シンボル群1802は、プリコーディングウェイト切り替え方法を用いたときの1周期分のシンボル(したがって、8シンボル)であり、 シンボル#0はスロット8iのプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#1はスロット8i+1のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#2はスロット8i+2のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#3はスロット8i+3のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#4はスロット8i+4のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#5はスロット8i+5のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#6はスロット8i+6のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、シンボル#7はスロット8i+7のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルである。したがって、シンボル#xにおいて、x mod 8が0のとき、シンボル#xはスロット8iのプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が1のとき、シンボル#xはスロット8i+1のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が2のとき、シンボル#xはスロット8i+2のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が3のとき、シンボル#xはスロット8i+3のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が4のとき、シンボル#xはスロット8i+4のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が5のとき、シンボル#xはスロット8i+5のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が6のとき、シンボル#xはスロット8i+6のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルであり、x mod 8が7のとき、シンボル#xはスロット8i+7のプリコーディングウェイトを用いたときのシンボルである。図18のシンボルの並べ方では、時間軸方向に4スロット、周波数軸方向で2スロットの計4×2=8スロットを用いて、1周期分のシンボルを配置しているが、このとき、1周期分のシンボルの数をm×nシンボル(つまり、プリコーディングウェイトはm×n種類存在する。)1周期分のシンボルを配置するのに使用する周波数軸方向のスロット(キャリア数)をn、時間軸方向に使用するスロットをmとすると、m>nとするとよい。これは、直接波の位相は、時間軸方向の変動は、周波数軸方向の変動と比較し、緩やかである。したがって、定常的な直接波の影響を小さくするために本実施の形態のプリコーディングウェイト変更を行うので、プリコーディングウェイトの変更を行う周期では直接波の変動を小さ
くしたい。したがって、m>nとするとよい。また、以上の点を考慮すると、周波数軸方向のみ、または、時間軸方向のみにシンボルを並び替えるより、図18のように周波数軸と時間軸の両者を用いて並び換えを行うほうが、直接波は定常的になる可能性が高く、本発明の効果を得やすいという効果が得られる。ただし、周波数軸方向に並べると、周波数軸の変動が急峻であるため、ダイバーシチゲインを得ることが出来る可能性があるので、必ずしも周波数軸と時間軸の両者を用いて並び換えを行う方法が最適な方法であるとは限らない。

0160

図19は、図18とは異なる、横軸周波数、縦軸時間における、図14の並び替え部1401A、1401Bにおけるシンボルの並び替え方法の一例を示しており、図19(A)は変調信号z1のシンボルの並び替え方法、図19(B)は変調信号z2のシンボルの並び替え方法を示している。図19は、図18と同様、シンボルを周波数、時間軸の両者を利用して配置しているが、図18と異なる点は、図18では、周波数方向優先し、その後、時間軸方向にシンボルを配置しているのに対し、図19では、時間軸方向を優先し、その後、時間軸方向にシンボルを配置している点である。図19において、シンボル群1901、シンボル群1902は、プリコーディング切り替え方法を用いたときの1周期分のシンボルである。

0161

なお、図18図19では、図16と同様に、変調信号z1のシンボルの配置方法と変調信号z2のシンボル配置方法が異なるように配置しても同様に実施することができ、また、高い受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。また、図18図19において、図17のようにシンボルを順々に配置していなくても、同様に実施することができ、また、高い受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。

0162

図27は、上記とは異なる、横軸周波数、縦軸時間における図14の並び替え部1401A、140Bにおけるシンボルの並び換え方法の一例を示している。式(37)〜式(40)のような4スロットを用いて規則的にプリコーディング行列を切り替える場合を考える。図27において特徴的な点は、周波数軸方向にシンボルを順に並べているが、時間軸方向に進めた場合、サイクリックにn(図27の例ではn=1)シンボルサイクリックシフトさせている点である。図27における周波数軸方向のシンボル群2710に示した4シンボルにおいて、式(37)〜式(40)のプリコーディング行列の切り替えを行うものとする。

0163

このとき、#0のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#1では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#2では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#3では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。

0164

周波数軸方向のシンボル群2720についても同様に、#4のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#5では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#6では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#7では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。

0165

時間$1のシンボルにおいて、上記のようなプリコーディング行列の切り替えを行ったが、時間軸方向において、サイクリックシフトしているため、シンボル群2701、2702、2703、2704については以下のようにプリコーディング行列の切り替えを行うことになる。

0166

時間軸方向のシンボル群2701では、#0のシンボルでは式(37)のプリコーディ
ング行列を用いたプリコーディング、#9では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#18では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#27では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。

0167

時間軸方向のシンボル群2702では、#28のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#1では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#10では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#19では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。

0168

時間軸方向のシンボル群2703では、#20のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#29では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#1では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#10では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。

0169

時間軸方向のシンボル群2704では、#12のシンボルでは式(37)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#21では式(38)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#30では式(39)のプリコーディング行列を用いたプリコーディング、#3では式(40)のプリコーディング行列を用いたプリコーディングを行うものとする。

0170

図27においての特徴は、例えば#11のシンボルに着目した場合、同一時刻の周波数軸方向の両隣のシンボル(#10と#12)は、ともに#11とは異なるプリコーディング行列を用いてプリコーディングを行っているとともに、#11のシンボルの同一キャリアの時間軸方向の両隣のシンボル(#2と#20)は、ともに#11とは異なるプリコーディング行列を用いてプリコーディングを行っていることである。そして、これは#11のシンボルに限ったものではなく、周波数軸方向および時間軸方向ともに両隣にシンボルが存在するシンボルすべてにおいて#11のシンボルと同様の特徴をもつことになる。これにより、効果的にプリコーディング行列を切り替えていることになり、直接波の定常的な状況に対する影響を受けづらくなるため、データの受信品質が改善される可能性が高くなる。

0171

図27では、n=1として説明したが、これに限ったものではなく、n=3としても同様に実施することができる。また、図27では、周波数軸にシンボルを並べ、時間が軸方向にすすむ場合、シンボルの配置の順番をサイクリックシフトするという特徴を持たせることで、上記の特徴を実現したが、シンボルをランダム(規則的であってもよい)に配置することで上記特徴を実現するような方法もある。

0172

(実施の形態2)
実施の形態1では、図6に示すようなプリコーディングウェイトを規則的に切り替える場合について説明したが、本実施の形態では、図6のプリコーディングウェイトとは異なる具体的なプリコーディングウェイトの設計方法について説明する。

0173

図6では、式(37)〜式(40)のプリコーディングウェイトを切り替える方法を説明した。これを一般化した場合、プリコーディングウェイトは以下のように変更することができる。(ただし、プリコーディングウェイトの切り替え周期は4とし、式(37)〜式(40)と同様の記載を行う。)
シンボル番号4iのとき(iは0以上の整数とする):

0174

0175

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号4i+1のとき:

0176

0177

シンボル番号4i+2のとき:

0178

0179

シンボル番号4i+3のとき:

0180

0181

そして、式(36)および式(41)から、受信ベクトルをR(t)=(r1(t),r2(t))Tを以下のようにあらわすことができる。
シンボル番号4iのとき:

0182

0183

シンボル番号4i+1のとき:

0184

0185

シンボル番号4i+2のとき:

0186

0187

シンボル番号4i+3のとき:

0188

0189

このとき、チャネル要素h11(t)、h12(t)、h21(t)、h22(t)において、直接波の成分しか存在しないと仮定し、その直接波の成分の振幅成分は全て等しく、また、時間において、変動が起こらないとする。すると、式(46)〜式(49)は以下のようにあらわすことができる。
シンボル番号4iのとき:

0190

0191

シンボル番号4i+1のとき:

0192

0193

シンボル番号4i+2のとき:

0194

0195

シンボル番号4i+3のとき:

0196

0197

ただし、式(50)〜式(53)において、Aは正の実数であり、qは複素数であるものとする。このA及びqの値は、送信装置と受信装置との位置関係に応じて決まる。そして、式(50)〜式(53)を以下のようにあらわすものとする。
シンボル番号4iのとき:

0198

0199

シンボル番号4i+1のとき:

0200

0201

シンボル番号4i+2のとき:

0202

0203

シンボル番号4i+3のとき:

0204

0205

すると、qが以下のようにあらわされるとき、r1、r2に、s1またはs2のいずれか一方に基づく信号成分が含まれなくなるため、s1、s2のいずれかの信号を得ることができなくなる。
シンボル番号4iのとき:

0206

0207

シンボル番号4i+1のとき:

0208

0209

シンボル番号4i+2のとき:

0210

0211

シンボル番号4i+3のとき:

0212

0213

このとき、シンボル番号4i、4i+1、4i+2、4i+3において、qが同一の解をもつと、直接波のチャネル要素は大きな変動がないため、qの値が上記の同一解と等しいチャネル要素を有する受信装置は、いずれのシンボル番号においても、良好な受信品質を得ることができなくなるため、誤り訂正符号を導入しても、誤り訂正能力を得ることが難しい。したがって、qが同一の解をもたないためには、qの2つの解のうち、δを含まない方の解に着目すると、式(58)〜式(61)から、以下の条件が必要となる。

0214

0215

(xは0,1,2,3であり、yは0,1,2,3であり、x≠yである。)

条件#1を満たす例として、
(例#1)
<1> θ11(4i)=θ11(4i+1)=θ11(4i+2)=θ11(4i+3)=0ラジアン
とし、
<2> θ21(4i)=0ラジアン
<3> θ21(4i+1)=π/2ラジアン
<4> θ21(4i+2)=πラジアン
<5> θ21(4i+3)=3π/2ラジアン
と設定する方法が考えられる。(上記は例であり、(θ21(4i),θ21(4i+1),θ21(4i+2),θ21(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/2ラジアン、πラジアン、3π/2ラジアンが一つずつ存在すればよい。)このとき、特に、<1>の条件があると、ベースバンド信号S1(t)に対し、信号処理(回転処理)を与える必要がないため、回路規模の削減を図ることができるという利点がある。別の例として、
(例#2)
<6> θ11(4i)=0ラジアン
<7> θ11(4i+1)=π/2ラジアン
<8> θ11(4i+2)=πラジアン
<9> θ11(4i+3)=3π/2ラジアン
とし、
<10> θ21(4i)=θ21(4i+1)=θ21(4i+2)=θ21(4i+3)=0 ラジアン
と設定する方法も考えられる。(上記は例であり、(θ11(4i),θ11(4i+1),θ11(4i+2),θ11(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/2ラジアン、πラジアン、3π/2ラジアンが一つずつ存在すればよい。)このとき、特に、<6>の条件があると、ベースバンド信号S2(t)に対し、信号処理(回転処理)を与える必要がないため、回路規模の削減を図ることができるという利点がある。さらに別の例として、以下をあげる。
(例#3)
<11> θ11(4i)=θ11(4i+1)=θ11(4i+2)=θ11(4i+3)=0 ラジアン
とし、
<12> θ21(4i)=0ラジアン
<13> θ21(4i+1)=π/4ラジアン
<14> θ21(4i+2)=π/2ラジアン
<15> θ21(4i+3)=3π/4ラジアン
(上記は例であり、(θ21(4i),θ21(4i+1),θ21(4i+2),θ21(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/4ラジアン、π/2ラジアン、3π/4ラジアンが一つずつ存在すればよい。)
(例#4)
<16> θ11(4i)=0ラジアン
<17> θ11(4i+1)=π/4ラジアン
<18> θ11(4i+2)=π/2ラジアン
<19> θ11(4i+3)=3π/4ラジアン
とし、
<20> θ21(4i)=θ21(4i+1)=θ21(4i+2)=θ21(4i+3)=0 ラジアン
(上記は例であり、(θ11(4i),θ11(4i+1),θ11(4i+2),θ11(4i+3))のセットには、0ラジアン、π/4ラジアン、π/2ラジアン、3π/4ラジアンが一つずつ存在すればよい。)
なお、4つの例をあげたが、条件#1を満たす方法はこれに限ったものではない。

0216

次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについ、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。

0217

この場合、δに対し、π/2ラジアン≦|δ|≦πラジアン、とすると、特に、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。
ところで、シンボル番号4i、4i+1、4i+2、4i+3において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する。したがって、2×4=8点の点が存在することになる。LOS環境において、特定の受信端末において受信品質が劣化することを防ぐためには、これら8点がすべて異なる解であるとよい。この場合、<条件#1>に加え、<条件#2>の条件が必要となる。

0218

0219

加えて、これら8点の位相が均一に存在するとよい。(直接波の位相は、一様分布となる可能性が高いと考えられるので)以下では、この要件を満たすδの設定方法について説明する。

0220

(例#1)(例#2)の場合、δを±3π/4ラジアンと設定することで、受信品質の悪い点を、位相が均一に存在するようになる。例えば、(例#1)とし、δを3π/4ラジアンとすると、(Aは正の実数とする)図20のように、4スロットに1回受信品質が悪くなる点が存在する。(例#3)(例#4)の場合、δを±πラジアンと設定することで、受信品質の悪い点を、位相が均一に存在するようになる。例えば、(例#3)とし、δをπラジアンとすると図21のように、4スロットに1回受信品質が悪くなる点が存在する。(チャネル行列Hにおける要素qが、図20図21に示す点に存在すると、受信品質が劣化することになる。)
以上のようにすることで、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。上記では、4スロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する例で説明したが、以下では、Nスロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する場合について説明する。実施の形態1、および、上述の説明と同様に考えると、シンボル番後に対し、以下であらわされるような処理を行うことになる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0221

0222

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0223

0224




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0225

0226




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0227

0228

よって、r1、r2は以下のようにあらわされる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0229

0230

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0231

0232




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0233

0234




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0235

0236

このとき、チャネル要素h11(t)、h12(t)、h21(t)、h22(t)において、直接波の成分しか存在しないと仮定し、その直接波の成分の振幅成分は全て等しく、また、時間において、変動が起こらないとする。すると、式(66)〜式(69)は以下のようにあらわすことができる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0237

0238

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0239

0240




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0241

0242




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0243

0244

ただし、式(70)〜式(73)において、Aは実数であり、qは複素数であるものとする。このA及びqの値は、送信装置と受信装置との位置関係に応じて決まる。そして、式(70)〜式(73)を以下のようにあらわすものとする。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0245

0246

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0247

0248




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0249

0250




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0251

0252

すると、qが以下のようにあらわされるとき、r1、r2に、s1またはs2のいずれか一方に基づく信号成分が含まれなくなるため、s1、s2のいずれかの信号を得ることができなくなる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0253

0254

シンボル番号Ni+1のとき:

0255

0256




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0257

0258




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0259

0260

このとき、シンボル番号N〜Ni+N−1において、qが同一の解をもつと、直接波のチャネル要素は大きな変動がないため、qの値が上記の同一解と等しい受信装置は、いずれのシンボル番号においても、良好な受信品質を得ることができなくなるため、誤り訂正符号を導入しても、誤り訂正能力を得ることが難しい。したがって、qが同一の解をもたないためには、qの2つの解のうち、δを含まない方の解に着目すると、式(78)〜式(81)から、以下の条件が必要となる。

0261

0262

(xは0,1,2,・・・,N−2,N−1であり、yは0,1,2,・・・,N−2,N−1であり、x≠yである。)

次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについ、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。

0263

この場合、4スロット周期でプリコーディングウェイトを変更する方法のときと同様に、δに対し、π/2ラジアン≦|δ|≦πラジアン、とすると、特に、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。

0264

シンボル番号Ni〜Ni+N−1において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する、したがって、2N点の点が存在することになる。LOS環境において、良好な特性を得るためには、これら2N点がすべて異なる解であるとよい。この場合、<条件#3>に加え、<条件#4>の条件が必要となる。

0265

0266

加えて、これら2N点の位相が均一に存在するとよい。(各受信装置における直接波の位相は、一様分布となる可能性が高いと考えられるので)
以上のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。

0267

本実施の形態において、受信装置の構成は、実施の形態1で説明したとおりであり、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。

0268

また、本実施の形態では、実施の形態1と対比させ、時間軸におけるプリコーディングウェイト変更方法について説明したが、実施の形態1で説明したように、マルチキャリア伝送方式を用い、周波数軸、周波数—時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイト変更方法しても同様に実施することができる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。

0269

(実施の形態3)
実施の形態1、実施の形態2では、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方式において、プリコーディングウェイトの行列の各要素の振幅が等しい場合について説明したが、本実施の形態では、この条件を満たさない例について説明する。
実施の形態2と対比するために、Nスロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する場合について説明する。実施の形態1、および、実施の形態2と同様に考えると、シンボル番号に対し、以下であらわされるような処理を行うことになる。ただし、βは正の実数とし、β≠1とする。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0270

0271

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0272

0273




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0274

0275




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0276

0277

よって、r1、r2は以下のようにあらわされる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0278

0279

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0280

0281




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0282

0283




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0284

0285

このとき、チャネル要素h11(t)、h12(t)、h21(t)、h22(t)において、直接波の成分しか存在しないと仮定し、その直接波の成分の振幅成分は全て等しく、また、時間において、変動が起こらないとする。すると、式(86)〜式(89)は以下のようにあらわすことができる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0286

0287

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0288

0289




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0290

0291




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0292

0293

ただし、式(90)〜式(93)において、Aは実数であり、qは複素数であるものとする。そして、式(90)〜式(93)を以下のようにあらわすものとする。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0294

0295

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号Ni+1のとき:

0296

0297




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0298

0299




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0300

0301

すると、qが以下のようにあらわされるとき、s1、s2のいずれかの信号を得ることができなくなる。
シンボル番号Niのとき(iは0以上の整数とする):

0302

0303

シンボル番号Ni+1のとき:

0304

0305




シンボル番号Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0306

0307




シンボル番号Ni+N−1のとき:

0308

0309

このとき、シンボル番号N〜Ni+N−1において、qが同一の解をもつと、直接波のチャネル要素は大きな変動がないため、いずれのシンボル番号においても、良好な受信品質を得ることができなくなるため、誤り訂正符号を導入しても、誤り訂正能力を得ることが難しい。したがって、qが同一の解をもたないためには、qの2つの解のうち、δを含まない方の解に着目すると、式(98)〜式(101)から、以下の条件が必要となる。

0310

0311

(xは0,1,2,・・・,N−2,N−1であり、yは0,1,2,・・・,N−2,N−1であり、x≠yである。)

次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについ、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。

0312

この場合、4スロット周期でプリコーディングウェイトを変更する方法のときと同様に、δに対し、π/2ラジアン≦|δ|≦πラジアン、とすると、特に、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。

0313

シンボル番号Ni〜Ni+N−1において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する、したがって、2N点の点が存在することになる。LOS環境において、良好な特性を得るためには、これら2N点がすべて異なる解であるとよい。この場合、<条件#5>に加え、βは正の実数とし、β≠1であることを考慮すると、<条件#6>の条件が必要となる。

0314

0315

以上のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。

0316

本実施の形態において、受信装置の構成は、実施の形態1で説明したとおりであり、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。

0317

また、本実施の形態では、実施の形態1と対比させ、時間軸におけるプリコーディングウェイト変更方法について説明したが、実施の形態1で説明したように、マルチキャリア伝送方式を用い、周波数軸、周波数—時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイト変更方法しても同様に実施することができる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。

0318

(実施の形態4)
実施の形態3では、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方式において、プリコーディングウェイトの行列の各要素の振幅を1とβの2種類の場合を例に説明した。

0319

なお、ここでは、

0320

0321

は無視している。

続いて、βの値をスロットで切り替える場合の例について説明する。
実施の形態3と対比するために、2×Nスロット周期で、プリコーディングウェイトを変更する場合について説明する。

0322

実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3と同様に考えると、シンボル番号に対し、以下であらわされるような処理を行うことになる。ただし、βは正の実数とし、β≠1とする。また、αは正の実数とし、α≠βとする。
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):

0323

0324

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+1のとき:

0325

0326




シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0327

0328




シンボル番号2Ni+N−1のとき:

0329

0330

シンボル番号2Ni+Nのとき(iは0以上の整数とする):

0331

0332

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+N+1のとき:

0333

0334




シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0335

0336




シンボル番号2Ni+2N−1のとき:

0337

0338

よって、r1、r2は以下のようにあらわされる。
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):

0339

0340

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+1のとき:

0341

0342




シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0343

0344




シンボル番号2Ni+N−1のとき:

0345

0346

シンボル番号2Ni+Nのとき(iは0以上の整数とする):

0347

0348

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+N+1のとき:

0349

0350




シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0351

0352




シンボル番号2Ni+2N−1のとき:

0353

0354

このとき、チャネル要素h11(t)、h12(t)、h21(t)、h22(t)において、直接波の成分しか存在しないと仮定し、その直接波の成分の振幅成分は全て等しく、また、時間において、変動が起こらないとする。すると、式(110)〜式(117)は以下のようにあらわすことができる。
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):

0355

0356

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+1のとき:

0357

0358




シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0359

0360




シンボル番号2Ni+N−1のとき:

0361

0362

シンボル番号2Ni+Nのとき(iは0以上の整数とする):

0363

0364

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+N+1のとき:

0365

0366




シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0367

0368




シンボル番号2Ni+2N−1のとき:

0369

0370

ただし、式(118)〜式(125)において、Aは実数であり、qは複素数であるものとする。そして、式(118)〜式(125)を以下のようにあらわすものとする。
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):

0371

0372

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+1のとき:

0373

0374




シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0375

0376




シンボル番号2Ni+N−1のとき:

0377

0378

シンボル番号2Ni+Nのとき(iは0以上の整数とする):

0379

0380

ただし、jは虚数単位。
シンボル番号2Ni+N+1のとき:

0381

0382




シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0383

0384




シンボル番号2Ni+2N−1のとき:

0385

0386

すると、qが以下のようにあらわされるとき、s1、s2のいずれかの信号を得ることができなくなる。
シンボル番号2Niのとき(iは0以上の整数とする):

0387

0388

シンボル番号2Ni+1のとき:

0389

0390




シンボル番号2Ni+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0391

0392




シンボル番号2Ni+N−1のとき:

0393

0394

シンボル番号2Ni+Nのとき(iは0以上の整数とする):

0395

0396

シンボル番号2Ni+N+1のとき:

0397

0398




シンボル番号2Ni+N+k(k=0、1、・・・、N−1)のとき:

0399

0400




シンボル番号2Ni+2N−1のとき:

0401

0402

このとき、シンボル番号2N〜2Ni+N−1において、qが同一の解をもつと、直接波のチャネル要素は大きな変動がないため、いずれのシンボル番号においても、良好な受信品質を得ることができなくなるため、誤り訂正符号を導入しても、誤り訂正能力を得ることが難しい。したがって、qが同一の解をもたないためには、qの2つの解のうち、δ
を含まないほうの解に着目すると、式(134)〜式(141)および、α≠βより、<条件#7>または<条件#8>が必要となる。

0403

0404

0405

このとき、<条件#8>は、実施の形態1〜実施の形態3で述べた条件と、同様の条件であるが、<条件#7>は、α≠βであるが故に、qの2つの解のうち、δを含まないほうの解は、異なる解を持つことになる。

0406

次に、θ11、θ12のみだけではなく、λ、δについての設計要件について説明する。λについ、ある値に設定すればよく、要件としては、δについての要件を与える必要がある。そこで、λを0ラジアンとした場合のδの設定方法について説明する。

0407

この場合、4スロット周期でプリコーディングウェイトを変更する方法のときと同様に、δに対し、π/2ラジアン≦|δ|≦πラジアン、とすると、特に、LOS環境において、良好な受信品質を得ることができる。

0408

シンボル番号2Ni〜2Ni+2N−1において、それぞれ、悪い受信品質となるqは2点存在する、したがって、4N点の点が存在することになる。LOS環境において、良好な特性を得るためには、これら4N点がすべて異なる解であるとよい。このとき、振幅に着目すると、<条件#7>または<条件#8>に対して、α≠βであるので以下の条件が必要となる。

0409

0410

以上のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。

0411

本実施の形態において、受信装置の構成は、実施の形態1で説明したとおりであり、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。

0412

また、本実施の形態では、実施の形態1と対比させ、時間軸におけるプリコーディングウェイト変更方法について説明したが、実施の形態1で説明したように、マルチキャリア伝送方式を用い、周波数軸、周波数—時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更しても同様に実施することができる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。

0413

(実施の形態5)
実施の形態1〜実施の形態4では、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法について説明したが、本実施の形態では、その変形例について説明する。

0414

実施の形態1〜実施の形態4では、プリコーディングウェイトを図6のように規則的に切り替える方法について説明した。本実施の形態では、図6とは異なる規則的にプリコーディングウェイトを切り替える方法について説明する。

0415

図6と同様に、4つの異なるプリコーディングウェイト(行列)を切り替える方式で、図6とは異なる切り替え方法に関する図を図22に示す。図22において、4つの異なるプリコーディングウェイト(行列)をW1、W2、W3、W4とあらわすものとする。(例えば、W1を式(37)におけるプリコーディングウェイト(行列)、W2を式(38)におけるプリコーディングウェイト(行列)、W3を式(39)におけるプリコーディングウェイト(行列)、W4を式(40)におけるプリコーディングウェイト(行列)とする。)そして、図3図6と同様に動作するものについては同一符号を付している。図22において、固有な部分は、
・第1の周期2201、第2の周期2202、第3の周期2203、・・・はすべて、4スロットで構成されている。
・4スロットではスロットごとに異なるプリコーディングウェイト行列、つまり、W1、W2、W3、W4をそれぞれ1度用いる。
・第1の周期2201、第2の周期2202、第3の周期2203、・・・において、必ずしもW1、W2、W3、W4の順番を同一とする必要がない。

0416

である。これを実現するために、プリコーディングウェイト行列生成部2200は重み付け方法に関する信号を入力とし、各周期における順番にしたがったプリコーディングウェイトに関する情報2210を出力する。そして、重み付け合成部600は、この信号と、s1(t)、s2(t)を入力とし、重み付け合成を行い、z1(t)、z2(t)を出力する。

0417

図23は、上述のプリコーディング方法に対し、図22とは重み付け合成方法を示している。図23において、図22の異なる点は、重み付け合成部以降に並び換え部を配置し、信号の並び換えを行うことで、図22と同様な方法を実現している点である。

0418

図23において、プリコーディングウェイト生成部2200は、重み付け方法に関する情報315を入力とし、プリコーディングウェイトW1、W2、W3、W4、W1、W2、W3、W4、・・・の順にプリコーディングウェイトの情報2210を出力する。したがって、重み付け合成部600は、プリコーディングウェイトW1、W2、W3、W4、W1、W2、W3、W4、・・・の順にプリコーディングウェイトを用い、プリコーディング後の信号2300A、2300Bを出力する。

0419

並び替え部2300は、プリコーディング後の信号2300A、2300Bを入力とし、図23の第1の周期2201、第2の周期2202、第3の周期2203の順番となるように、プリコーディング後の信号2300A、2300Bについて並び換えを行い、z1(t)、z2(t)を出力する。

0420

なお、上述では、プリコーディングウェイトの切り替え周期を図6と比較するために4として説明したが、実施の形態1〜実施の形態4のように、周期4以外のときでも同様に実施することが可能である。

0421

また、実施の形態1〜実施の形態4、および、上述のプリコーディング方法において、周期内では、δ、βの値をスロットごとに同一であるとして説明したが、スロットごとにδ、βの値を切り替えるようにしてもよい。

0422

以上のように、MIMO伝送システムの送信装置が複数アンテナから複数の変調信号を送信する際、時間とともにプリコーディングウェイトを切り替えるとともに、切り替えを規則的に行うことで、直接波が支配的なLOS環境において、従来の空間多重MIMO伝送を用いるときと比べ、伝送品質が向上するという効果を得ることができる。

0423

本実施の形態において、受信装置の構成は、実施の形態1で説明したとおりであり、特に、受信装置の構成については、アンテナ数を限定して、動作を説明したが、アンテナ数が増えても、同様に実施することができる。つまり、受信装置におけるアンテナ数は、本実施の形態の動作、効果に影響を与えるものではない。また、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、誤り訂正符号は限定されるものではない。

0424

また、本実施の形態では、実施の形態1と対比させ、時間軸におけるプリコーディングウェイト変更方法について説明したが、実施の形態1で説明したように、マルチキャリア伝送方式を用い、周波数軸、周波数—時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイト変更方法しても同様に実施することができる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていても
よい。

0425

(実施の形態6)
実施の形態1〜4において、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法について述べたが、本実施の形態では、実施の形態1〜4で述べた内容を含め、再度、プリコーディングウェイトを規則的に切り替える方法について説明する。

0426

ここでは、まず、LOS環境を考慮した、通信相手からのフィードバックが存在しないプ
リコーディングを適用した空間多重型の2x2MIMOシステムのプリコーディング行列の設計
方法について述べる。

0427

図30は、通信相手からのフィードバックが存在しないプリコーディングを適用した空間多重型の2x2MIMOシステムモデルを示している。情報ベクトルzは、符号化およびインタリーブが施される。そして、インタリーブの出力として、符号化後ビットのベクトルu(p)=(u1(p),u2(p))が得られる(pはスロット時間である。)。ただし、ui(p)=(ui1(p)…,uih(p))とする(h:シンボル当たりの送信ビット数)。変調後(マッピング後)の信号をs(p)=(s1(p),s2(p))Tとすると、プリコーディング行列をF(p)とするとプリコーディング後の
信号x(p)=(x1(p),x2(p))Tは次式であらわされる。

0428

0429

したがって、受信ベクトルをy(p)=(y1(p), y2(p))Tとすると、次式であらわされる。

0430

0431

このとき、H(p)はチャネル行列、n(p)=(n1(p),n2(p))Tはノイズベクトルであり、ni(p)は平均値0、分散σ2のi.i.d.複素ガウス雑音である。そして、ライスファクタをKとした
とき、上式は、以下のようにあらわすことができる。

0432

0433

このとき、Hd(p)は直接波成分のチャネル行列、Hs(p)は散乱波成分のチャネル行列である。したがって、チャネル行列H(p)を以下のようにあらわす。

0434

0435

式(145)において、直接波の環境は通信機同士の位置関係で一意に決定すると仮定し、直接波成分のチャネル行列Hd(p)は時間的には変動がないものとする。また、直接波
成分のチャネル行列Hd(p)において、送信アンテナ間隔と比較し、送受信機間の距離が十
分長い環境となる可能性が高いため、直接波成分のチャネル行列正則行列であるものとする。したがって、チャネル行列Hd(p)を以下のようにあらわすものとする。

0436

0437

ここで、Aは正の実数であり、qは複素数であるものとする。以下では、LOS環境を考慮
した、通信相手からのフィードバックが存在しないプリコーディングを適用した空間多重型の2x2MIMOシステムのプリコーディング行列の設計方法について述べる。

0438

式(144),(145)から、散乱波を含んだ状態での解析は困難であることから、散乱波を含んだ状態で適切なフィードバックなしのプリコーディング行列を求めるのは困難となる。加えて、NLOS環境では、LOS環境と比較し、データの受信品質の劣化が少ない
。したがって、LOS環境での適切なフィードバックなしのプリコーディング行列の設計方
法(時間とともにプリコーディング行列を切り替えるプリコーディング方法のプリコーディング行列)について述べる。

0439

上述したように、式(144),(145)から、散乱波を含んだ状態での解析は困難であることから、直接波のみの成分を含むチャネル行列において、適切なプリコーディング行列を求めることにする。したがって、式(144)において、チャネル行列が直接波のみの成分を含む場合を考える。したがって、式(146)から、以下のようにあらわすことができる。

0440

0441

ここで、プリコーディング行列として、ユニタリ行列を用いるものとする。したがって、プリコーディング行列を以下のようにあらわす。

0442

0443

このときλは固定値である。したがって、式(147)は、以下のようにあらわすことができる。

0444

0445

式(149)からわかるように、受信機がZF(zero forcing)やMMSE(minimum mean squared error)の線形演算を行った場合、s1(p), s2(p)によって送信したビットを判定することはできない。このことから、実施の形態1で述べたような反復APP(または、反復Max-log APP)またはAPP(または、Max-log APP)を行い(以降ではML(Maximum Likelihood)演算とよぶ)、s1(p), s2(p)で送信した各ビットの対数尤度比を求め、誤り訂正符号における復号を行うことになる。したがって、ML演算を行う受信機に対するLOS環境での
適切なフィードバックなしのプリコーディング行列の設計方法について説明する。

0446

式(149)におけるプリコーディングを考える。1行目の右辺、および、左辺にe-jΨを乗算し、同様に、2行目の右辺、および、左辺にe-jΨを乗算する。すると、次式のようにあらわされる。

0447

0448

e-jΨy1(p), e-jΨy2(p), e-jΨqをそれぞれy1(p), y2(p), qと再定義し、また、e-jΨn(p)=(e-jΨn1(p), e-jΨn2(p))Tとなり、e-jΨn1(p), e-jΨn2(p)は平均値0、分散σ2のi.i.d.(independent identically distributed)複素ガウス雑音となるので、e-jΨn(p)をn(p)と再定義する。すると、式(150)を式(151)のようにしても一般性は失われていない。

0449

0450

次に、式(151)を理解しやすいように式(152)のように変形する。

0451

0452

このとき、受信信号点と受信候補信号点とのユークリッド距離最小値をdmin2とした
とき、dmin2がゼロという最小値をとる劣悪点であるとともに、s1(p)で送信するすべてのビット、または、s2(p)で送信するすべてのビットが消失するという劣悪な状態となるqが2つ存在する。

0453

式(152)においてs1(p)が存在しない:

0454

0455

式(152)においてs2(p)が存在しない:

0456

0457

(以降では、式(153),(154)を満たすqをそれぞれ「s1, s2の受信劣悪点」
と呼ぶ)
式(153)を満たすとき、s1(p)により送信したビットすべてが消失しているためs1(p)により送信したビットすべての受信対数尤度比を求めることができず、式(154)を満たすとき、s2(p)により送信したビットすべてが消失しているためs2(p)により送信したビットすべての受信対数尤度比を求めることができない。

0458

ここで、プリコーディング行列を切り替えない場合の放送・マルチキャスト通信システムを考える。このとき、プリコーディング行列を切り替えないプリコーディング方式を用いて変調信号を送信する基地局あり、基地局が送信した変調信号を受信する端末が複数(Γ個)存在するシステムモデルを考える。

0459

基地局・端末間の直接波の状況は、時間による変化は小さいと考えられる。すると、式(153),(154)から、式(155)または式(156)の条件にあてはまるような位置にあり、ライスファクタが大きいLOS環境にある端末は、データの受信品質が劣化
するという現象に陥る可能性がある。したがって、この問題を改善するためは、時間的にプリコーディング行列を切り替える必要がある。

0460

0461

0462

そこで、時間周期をNスロットとし、規則的にプリコーディング行列を切り替える方法
(以降ではプリコーディングホッピング方法と呼ぶ)を考える。
時間周期Nスロットのために、式(148)に基づくN種類のプリコーディング行列F[i]を用意する(i=0,1,…,N-1)。このとき、プリコーディング行列F[i]を以下のようにあらわす。

0463

0464

ここで、αは時間的に変化しないものとし、λも時間的に変化しないものとする(変化させてもよい。)。
そして、実施の形態1と同様に、時点(時刻)N×k+i(kは0以上の整数、i=0,1,…,N-1)の式(142)におけるプリコーディング後の信号x(p= N×k+i)を得るために用いられるプ
リコーディング行列がF[i]となる。これについては、以降でも同様である。

0465

このとき、式 (153),(154)に基づき、以下のようなプリコーディングホッ
ピングのプリコーディング行列の設計条件が重要となる。

0466

0467

0468

<条件#10>により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにおいて、s1の受
信劣悪点をとるスロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s1(p)で
送信したビットの対数尤度比を得ることができる。同様に、<条件#11>により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにおいて、s2の受信劣悪点をとるスロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s2(p)で送信したビットの対数尤度比を得ることができる。

0469

このように、<条件#10>、<条件#11>のプリコーディング行列の設計規範を与えることで、s1(p)で送信したビットの対数尤度比が得られるビット数、および、s2(p)で送信したビットの対数尤度比が得られるビット数をΓ個の端末すべてにおいて一定数以上
保証することで、Γ個の端末すべてにおいて、ライスファクタが大きいLOS環境でのデ
ータ受信品質の劣化を改善することを考える。

0470

以下では、プリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列の例を記載する。
直接波の位相の確率密度分布は[0 2π]の一様分布であると考えることができる。した
がって、式(151),(152)におけるqの位相の確率密度分布も[0 2π]の一様分布であると考えることができる。よって、qの位相のみが異なる同一のLOS環境において、Γ個の端末に対し、可能な限り公平なデータの受信品質を与えるための条件として、以下を与える。
<条件#12>
時間周期Nスロットのプリコーディングホッピング方法を用いた場合、時間周期内のNにおいて、s1の受信劣悪点を位相に対し一様分布となるように配置し、かつ、s2の受信劣悪点を位相に対し一様分布となるように配置する。

0471

そこで、<条件#10>から<条件#12>に基づくプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列の例を説明する。式(157)のプリコーディング行列のα=1.0とする。
(例#5)
時間周期N=8とし、<条件#10>から<条件#12>を満たすために、次式のような
時間周期N=8のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える

0472

0473

ただし、jは虚数単位であり、i=0,1,…,7である。式(160)のかわりに式(161)と与えてもよい(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい)。
)。

0474

0475

したがって、s1, s2の受信劣悪点は図31(a)(b)のようになる。(図31において、横軸は実軸、縦軸は虚軸となる。)また、式(160)、式(161)のかわりに式(162)、式(163)と与えてもよい(i=0,1,…,7)(λ、θ11[i]は時間的に変化しない
ものとする(変化してもよい)。)。

0476

0477

0478

次に、条件12とは異なる、qの位相のみが異なる同一のLOS環境において、Γ個の端末に対し、可能な限り公平なデータの受信品質を与えるための条件として、以下を与える。<条件#13>
時間周期Nスロットのプリコーディングホッピング方法を用いた場合、

0479

0480

の条件を付加し、また、時間周期内のNにおいて、s1の受信劣悪点を位相とs2の受信劣
悪点を位相に対し、一様分布となるように配置する。
そこで、<条件#10>, <条件#11>, <条件#13>に基づくプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列の例を説明する。式(157)のプリコーディング行列のα=1.0とする。
(例#6)
時間周期N=4とし、次式のような時間周期N=4のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。

0481

0482

ただし、jは虚数単位であり、i=0,1,2,3である。式(165)のかわりに式(166
)と与えてもよい(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい)。
)。

0483

0484

したがって、s1, s2の受信劣悪点は図32のようになる。(図32において、横軸は実軸、縦軸は虚軸となる。)また、式(165)、式(166)のかわりに式(167)、式(168)と与えてもよい(i=0,1,2,3)(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい)。)。

0485

0486

0487

次に、非ユニタリ行列を用いたプリコーディングホッピング方法について述べる。
式(148)に基づき、本検討で扱うプリコーディング行列を以下のようにあらわす。

0488

0489

すると、式(151),(152)に相当する式は、次式のようにあらわされる。

0490

0491

0492

このとき、受信信号点と受信候補信号点とのユークリッド距離の最小値dmin2がゼロと
なるqが2つ存在する。
式(171)においてs1(p)が存在しない:

0493

0494

式(171)においてs2(p)が存在しない:

0495

0496

時間周期Nのプリコーディングホッピング方法において、式(169)を参考にし、N種類のプリコーディング行列F[i]を以下のようにあらわす。

0497

0498

ここで、αおよびδは時間的に変化しないものとする。このとき、式(34), (35)に基づき、以下のようなプリコーディングホッピングのプリコーディング行列の設計条件を与える。

0499

0500

0501

(例#7)
式(174)のプリコーディング行列のα=1.0とする。そして、時間周期N=16とし、
<条件#12>, <条件#14>, <条件#15>を満たすために、次式のような時間周期N=8のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。

0502

i=0,1,…,7のとき:

0503

0504

i=8,9,…,15のとき:

0505

0506

また、式(177)、式(178)と異なるプリコーディング行列として、以下のように与えることができる。
i=0,1,…,7のとき:

0507

0508

i=8,9,…,15のとき:

0509

0510

したがって、s1, s2の受信劣悪点は図33(a)(b)のようになる。
図33において、横軸は実軸、縦軸は虚軸となる。)また、式(177)、式(178)および式(179)、式(180)のかわりに以下のようにプリコーディング行列を与えても良い。

0511

i=0,1,…,7のとき:

0512

0513

i=8,9,…,15のとき:

0514

0515

または、
i=0,1,…,7のとき:

0516

0517

i=8,9,…,15のとき:

0518

0519

(また、式(177)〜(184)において、7π/8を−7π/8としてもよい。)
次に、<条件#12>とは異なる、qの位相のみが異なる同一のLOS環境において、Γ個の端末に対し、可能な限り公平なデータの受信品質を与えるための条件として、以下を与える。
<条件#16>
時間周期Nスロットのプリコーディングホッピング方法を用いた場合、

0520

0521

の条件を付加し、また、時間周期内のNにおいて、s1の受信劣悪点を位相とs2の受信劣
悪点を位相に対し、一様分布となるように配置する。
そこで、<条件#14>, <条件#15>, <条件#16>に基づくプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列の例を説明する。式(174)のプリコーディング行列のα=1.0とする。
(例#8)
時間周期N=8とし、次式のような時間周期N=8のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列を与える。

0522

0523

ただし、i=0,1,…,7である。
また、式(186)と異なるプリコーディング行列として、以下のように与えることが
できる(i=0,1,…,7)(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい
)。)。

0524

0525

したがって、s1, s2の受信劣悪点は図34のようになる。また、式(186)、式(187)のかわりに以下のようにプリコーディング行列を与えても良い(i=0,1,…,7)(λ、θ11[i]は時間的に変化しないものとする(変化してもよい)。)。

0526

0527

または、

0528

0529

(また、式(186)〜式(189)において、7π/8を−7π/8としてもよい。)
次に、式(174)のプリコーディング行列において、α≠1とし、受信劣悪点同士の
複素平面における距離の点を考慮した(例#7), (例#8)と異なるプリコーディングホッピング方法について考える。

0530

ここでは、式(174)の時間周期Nのプリコーディングホッピング方法を扱っている
が、このとき、<条件#14>により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにお
いて、s1の受信劣悪点をとるスロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s1(p)で送信したビットの対数尤度比を得ることができる。同様に、<条件#15>
により、Γ個の端末すべてにおいて、時間周期内のNにおいて、s2の受信劣悪点をとるス
ロットは1スロット以下となる。したがって、N-1スロット以上s2(p)で送信したビットの
対数尤度比を得ることができる。

0531

したがって、時間周期Nは大きい値をしたほうが、対数尤度比を得ることができるスロ
ット数が大きくなることがわかる。
ところで、実際のチャネルモデルでは、散乱波成分の影響をうけるため、時間周期Nが
固定の場合、受信劣悪点の複素平面上の最小距離は可能な限り大きい方が、データの受信品質が向上する可能性があると考えられる。したがって、(例#7), (例#8)において、α≠1とし、(例#7), (例#8)を改良したプリコーディングホッピング方法に
ついて考える。まず、理解が容易となる、(例#8)を改良したプリコーディング方法に
ついて述べる。
(例#9)
式(186)から、(例#7)を改良した時間周期N=8のプリコーディングホッピング
方法におけるプリコーディング行列を次式で与える。

0532

0533

ただし、i=0,1,…,7である。また、式(190)と異なるプリコーディング行列として、以下のように与えることができる(i=0,1,…,7)(λ、θ11[i]は時間的に変化しない
ものとする(変化してもよい)。)。

0534

0535

または、

0536

0537

または、

0538

0539

または、

0540

0541

または、

0542

0543

または、

0544

0545

または、

0546

0547

したがって、s1, s2の受信劣悪点はα<1.0のとき図35(a)、α>1.0のとき図35(b)のようにあらわされる。
(i)α<1.0のとき
α<1.0のとき、受信劣悪点の複素平面における最小距離は、受信劣悪点#1と#2の距離(d#1,#2)および、受信劣悪点#1と#3の距離(d#1,#3)に着目すると、min{d#1,
#2, d#1,#3}とあらわされる。このとき、αとd#1,#2およびd#1,#3の関係を図36に示す。そして、min{d#1,#2, d#1,#3}を最も大きくするαは

0548

0549

となる。このときのmin{d#1,#2, d#1,#3}は

0550

0551

となる。したがって、式(190)〜式(197)においてαを式(198)で与えるプリコーディング方法が有効となる。ただし、αの値を式(198)と設定することは、良好なデータの受信品質を得るための一つの適切な方法である。しかし、式(198)に近いような値をとるようにαを設定しても、同様に、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性がある。したがって、αの設定値は、式(198)に限ったものではない。

0552

(ii)α>1.0のとき
α>1.0のとき、受信劣悪点の複素平面における最小距離は、受信劣悪点#4と#5の距離(d#4,#5)および、受信劣悪点#4と#6の距離(d#4,#6)に着目すると、min{d#4,
#5, d#4,#6}とあらわされる。このとき、αとd#4,#5およびd#4,#6の関係を図37に示す。そして、min{d#4,#5, d#4,#6}を最も大きくするαは

0553

0554

となる。このときのmin{d#4,#5, d#4,#6}は

0555

0556

となる。したがって、式(190)〜式(197)においてαを式(200)で与えるプリコーディング方法が有効となる。ただし、αの値を式(200)と設定することは、良好なデータの受信品質を得るための一つの適切な方法である。しかし、式(200)に近いような値をとるようにαを設定しても、同様に、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性がある。したがって、αの設定値は、式(200)に限ったものではない

(例#10)
(例#9)の検討から(例#7)を改良した時間周期N=16のプリコーディングホッピング方法におけるプリコーディング行列は次式で与えることができる(λ、θ11[i]は時間
的に変化しないものとする(変化してもよい)。)。

0557

i=0,1,…,7のとき:

0558

0559

i=8,9,…,15のとき:

0560

0561

または、
i=0,1,…,7のとき:

0562

0563

i=8,9,…,15のとき:

0564

0565

または、
i=0,1,…,7のとき:

0566

0567

i=8,9,…,15のとき:

0568

0569

または、
i=0,1,…,7のとき:

0570

0571

i=8,9,…,15のとき:

0572

0573

または、
i=0,1,…,7のとき:

0574

0575

i=8,9,…,15のとき:

0576

0577

または、
i=0,1,…,7のとき:

0578

0579

i=8,9,…,15のとき:

0580

0581

または、
i=0,1,…,7のとき:

0582

0583

i=8,9,…,15のとき:

0584

0585

または、
i=0,1,…,7のとき:

0586

0587

i=8,9,…,15のとき:

0588

0589

ただし、αは式(198)または式(200)となると良好なデータの受信品質を得るのに適している。このとき、s1の受信劣悪点はα<1.0のとき図38(a)(b)、α>1.0のとき図39(a)(b)のようにあらわされる。

0590

本実施の形態では、時間周期Nのプリコーディングホッピング方法のためのN個の異なるプリコーディング行列の構成方法について説明した。このとき、N個の異なるプリコーデ
ィング行列として、F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]を用意することになるが、本実施の形態は、シングルキャリア伝送方式のときを例に説明しているため時間軸(または、周波数軸)方向にF[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]の順に並べる場合について説明したが、必ずしもこれに限ったものではなく、本実施の形態で生成したN個の
異なるプリコーディング行列F[0]、F[1]、F[2]、・・・、F[N-2]、F[N-1]をOFDM伝送方式等のマルチキャリア伝送方式に適用することもできる。この場合の適用方法については、実施の形態1と同様に、周波数軸、周波数—時間軸に対し、シンボルを配置することで、プリコーディングウェイトを変更することができる。なお、時間周期Nのプリコーディン
グホッピング方法として説明しているが、N個の異なるプリコーディング行列をランダム
に用いるようにしても同様の効果を得ることができる、つまり、必ずしも、規則的な周期を持つようにN個の異なるプリコーディング行列を用いる必要はない。

0591

<条件#10>から<条件#16>に基づき、例#5から例#10を示したが、プリコーディング行列の切り替え周期を長くするために、例えば、例#5から例#10から複数の例を選び、その選択した例で示したプリコーディング行列を用いて長い周期のプリコーディング行列切り替え方法を実現してもよい。例えば、例#7で示したプリコーディング行列と例#10で示したプリコーディング行列を用いて、長い周期のプリコーディング行列切り替え方法を実現するということになる。この場合、<条件#10>から<条件#16>に必ずしもしたがうとはかぎらない。(<条件#10>の式(158)、<条件#11>の式(159)、<条件#13>の式(164)、<条件#14>の式(175)、<条件#15>の式(176)において、「すべてのx、すべてのy」としているところを「存在することのx、存在することのy」という条件が、良好な受信品質を与える上で重要となる、ということになる。)別の視点で考えた場合、周期N(Nは大きな自然数とする)のプリコーディング行列切り替え方法において、例#5から例#10のいずれかのプリコーディング行列が含まれると良好な受信品質を与える可能性が高くなる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態1〜6で説明した規則的にプリコーディング行列を切り替える送信方法で送信された変調信号を受信する受信装置の構成について説明する。

0592

実施の形態1では、規則的にプリコーディング行列を切り替える送信方法を用いて変調信号を送信する送信装置が、プリコーディング行列に関する情報を送信し、受信装置が、その情報に基づき、送信フレームに用いられている規則的なプリコーディング行列切り替え情報を得、プリコーディングの復号、および、検波を行い、送信ビットの対数尤度比を得、その後、誤り訂正復号を行う方法について説明した。

0593

本実施の形態では、上記とは異なる受信装置の構成、および、プリコーディング行列の切り替え方法について説明する。
図40は、本実施の形態における送信装置の構成の一例を示しており、図3と同様に動作するものについては同一符号を付した。符号化器群(4002)は、送信ビット(4001)を入力とする。このとき、符号化器群(4002)は、実施の形態1で説明したように、誤り訂正符号の符号化部を複数個保持しており、フレーム構成信号313に基づき、例えば、1つの符号化、2つの符号化器、4つの符号化器のいずれかの数の符号化器が動作することになる。

0594

1つの符号化器が動作する場合、送信ビット(4001)は、符号化が行われ、符号化後の送信ビットが得られ、この符号化後の送信ビットを2系統に分配し、分配されたビット(4003A)および分配されたビット(4003B)を符号化器群(4002)は出力する。

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