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技術 現像部材、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 櫻井有治中村実杉山遼石田和稔森下博司松永賢太中村研太郎
出願日 2018年2月26日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-032436
公開日 2019年9月5日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-148664
状態 未査定
技術分野 ロール及びその他の回転体 電子写真における乾式現像 電子写真一般。全体構成、要素
主要キーワード 吸引用ノズル 回転研磨機 アクリル系ポリウレタン樹脂 水平フェレ径 観察エリア 導電性ウレタン樹脂 絶縁性樹脂粒子 正投影像
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図面 (8)

課題

低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位電子写真画像を形成できる現像部材を提供する。

解決手段

電子写真用の現像部材は、基体と、該基体上の導電層具備する。該導電層は、外表面に、複数個の互いに独立した電気絶縁性ドメイン4と、該ドメイン4で被覆されていない導電層の露出部分6とで構成されている。該ドメイン4の各々を該導電層の表面に正投影させたときに、該ドメイン4の投影像の各々の面積をSとし、該ドメイン4の投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、少なくとも1つのドメインは、0.05≦S/H≦0.80で示される関係を満たす。

概要

背景

複写機ファクシミリプリンターの如き電子写真用画像形成装置画像形成方法としては、非磁性一成分のトナーを用いた現像方法が知られている。具体的には、回転可能な静電潜像担持体である電子写真感光体帯電ローラの如き帯電手段により帯電し、帯電した感光体の表面にレーザー光露光して静電潜像を形成する。次に、画像形成装置電子写真プロセスカートリッジにおいて、トナー供給ローラによってトナー容器内のトナーが現像部材上に塗布され、塗布されたトナーがトナー規制部材によって規制され、トナー層が形成された後、感光体と現像部材との接触部でトナーによる静電潜像の現像が行われる。その後、感光体上のトナー像転写部において中間転写ベルトを介して、又は、介さずに記録用紙上に転写され、定着装置において熱と圧力によりトナー像が記録用紙に定着され、定着画像を有する記録用紙が画像形成装置外へ排出される。

このような画像形成方法において、現像装置は以下のような電子写真用部材から構成されている。
(1)トナー容器内に存在し、現像部材にトナーを供給し、現像部材の現像後トナーを剥ぎ取る、トナー供給ローラ。
(2)現像部材上にトナー層を形成し、現像部材上のトナーを一定量にするトナー規制部材。
(3)トナーを収納するトナー容器の開口を閉塞し、且つ、一部を容器外露出させ、この露出部分が感光体に対向するように配置され、感光体にトナーを現像する現像部材。
これらの電子写真用部材が回転し、又は摺擦することで現像が行われる。

特許文献1には、導電部の表面に電気抵抗値が高い誘電部を設け、帯電させた誘電部にトナーを電気的に吸着させてトナーを搬送することができるトナー担持体(現像部材)が開示されている。

特許文献2には、表面に誘電体部と導電体部とが混在して分布した現像剤担持体と現像剤帯電手段との構成により、トナー供給ローラをなくしても所望の付着量及び帯電量のトナー層を現像剤担持体(現像部材)の表面に形成して像担持体上に供給できる現像装置が開示されている。

概要

低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位電子写真画像を形成できる現像部材を提供する。電子写真用の現像部材は、基体と、該基体上の導電層具備する。該導電層は、外表面に、複数個の互いに独立した電気絶縁性ドメイン4と、該ドメイン4で被覆されていない導電層の露出部分6とで構成されている。該ドメイン4の各々を該導電層の表面に正投影させたときに、該ドメイン4の投影像の各々の面積をSとし、該ドメイン4の投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、少なくとも1つのドメインは、0.05≦S/H≦0.80で示される関係を満たす。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

基体と、該基体上の導電層具備する電子写真用現像部材であって、該導電層は、外表面に、複数個の互いに独立した電気絶縁性ドメインを有し、該現像部材の外表面は、該導電層の表面と該ドメインの表面とを含み、該ドメインの各々を該導電層の表面に正投影させたときに、該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たすことを特徴とする、現像部材:式(1)0.05≦S/H≦0.80。

請求項2

前記ドメインのうち、20個数%以上のドメインが、前記式(1)で示される関係を満たす請求項1に記載の現像部材。

請求項3

前記ドメインのうち、前記面積Sが300μm2以上、100000μm2以下の範囲にあるドメインが、80個数%以上である請求項2に記載の現像部材。

請求項4

前記ドメインの水平フェレ径算術平均値が100μm以上、2000μm以下である請求項2または3に記載の現像部材。

請求項5

前記現像部材の外表面における長手方向の辺3.0mm、周方向の辺1.0mmの長方形の領域に位置している前記ドメインの面積Sの総和が、該領域の面積に対して15%以上、50%以下である請求項2〜4のいずれか一項に記載の現像部材。

請求項6

電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段と、を具備し、該現像手段が、請求項2〜5のいずれか一項に記載の現像部材を有する、ことを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。

請求項7

電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、および該電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、該現像手段が、請求項2〜5のいずれか一項に記載の現像部材を有する、ことを特徴とする電子写真画像形成装置。

技術分野

0001

本発明は、電子写真用現像部材に関し、また、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置に関する。

背景技術

0002

複写機ファクシミリプリンターの如き電子写真用画像形成装置画像形成方法としては、非磁性一成分のトナーを用いた現像方法が知られている。具体的には、回転可能な静電潜像担持体である電子写真感光体帯電ローラの如き帯電手段により帯電し、帯電した感光体の表面にレーザー光露光して静電潜像を形成する。次に、画像形成装置の電子写真プロセスカートリッジにおいて、トナー供給ローラによってトナー容器内のトナーが現像部材上に塗布され、塗布されたトナーがトナー規制部材によって規制され、トナー層が形成された後、感光体と現像部材との接触部でトナーによる静電潜像の現像が行われる。その後、感光体上のトナー像転写部において中間転写ベルトを介して、又は、介さずに記録用紙上に転写され、定着装置において熱と圧力によりトナー像が記録用紙に定着され、定着画像を有する記録用紙が画像形成装置外へ排出される。

0003

このような画像形成方法において、現像装置は以下のような電子写真用部材から構成されている。
(1)トナー容器内に存在し、現像部材にトナーを供給し、現像部材の現像後トナーを剥ぎ取る、トナー供給ローラ。
(2)現像部材上にトナー層を形成し、現像部材上のトナーを一定量にするトナー規制部材。
(3)トナーを収納するトナー容器の開口を閉塞し、且つ、一部を容器外露出させ、この露出部分が感光体に対向するように配置され、感光体にトナーを現像する現像部材。
これらの電子写真用部材が回転し、又は摺擦することで現像が行われる。

0004

特許文献1には、導電部の表面に電気抵抗値が高い誘電部を設け、帯電させた誘電部にトナーを電気的に吸着させてトナーを搬送することができるトナー担持体(現像部材)が開示されている。

0005

特許文献2には、表面に誘電体部と導電体部とが混在して分布した現像剤担持体と現像剤帯電手段との構成により、トナー供給ローラをなくしても所望の付着量及び帯電量のトナー層を現像剤担持体(現像部材)の表面に形成して像担持体上に供給できる現像装置が開示されている。

先行技術

0006

特開平7−160113号公報
特許平6−130792号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明者らの検討の結果、特許文献1および特許文献2に係る現像部材は、周囲の温度および湿度によって、トナーの搬送量が変化することがあった。具体的には、温度30℃、相対湿度80%の如き高温高湿環境下においては、温度23℃、相対湿度50%の如き常温常湿環境下における場合と比較してトナー搬送力が低下する場合があった。

0008

本発明の一態様は、トナー搬送能力環境依存性が低い現像部材の提供に向けたものである。また、本発明の他の態様によれば、高品位電子写真画像の安定した形成に資する電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明の一態様によれば、
基体と、該基体上の導電層具備する電子写真用の現像部材であって、
該導電層は、外表面に、複数個の互いに独立した電気絶縁性ドメイン(以下、「ドメイン」と称する。)を有し、
該現像部材の外表面は、該導電層の表面と該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該導電層の表面に正投影させたときに、該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たす現像部材が提供される。
式(1)
0.05≦S/H≦0.80

0010

本発明の他の態様によれば、
電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジにおいて、トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段とを少なくとも具備し、現像手段が上述の現像部材を有する電子写真プロセスカートリッジが提供される。

0011

本発明の更に他の態様によれば、
電子写真感光体、電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、および電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置において、現像手段が上述の現像部材を有する電子写真画像形成装置が提供される。

発明の効果

0012

本発明によれば、トナー搬送能力が、周囲の環境に変化によっても変動しにくい電子写真用現像部材を得ることができる。
また、本発明によれば、高品位な電子写真画像を安定して形成することができる電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を得ることができる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の一態様に係る現像部材の表面の部分拡大図である。
本発明の一態様に係る現像部材におけるドメインの説明図である。(a)ドメインの正投影像を示す図である。(b)ドメインの正投影像と凸包絡領域の関係を示す図、(c)は凸包絡領域のみを示す図である。
本発明に係る電子写真用現像部材の効果発現メカニズムを示す図である。(a)ドメインの凸包絡により囲まれた導電層表面を有さないドメインを示す図である。(b)ドメインの凸包絡により囲まれた導電層表面を有するドメインを示す図である。
本発明に係る電子写真用現像部材の一例を示す模式的断面図である。(a)導電層が1層でその外表面上にドメインが存在する構成を示す図である。(b)は導電層中にドメインが存在し、外表面に露出するような構成を示す図である。(c)は導電層が2層でその外表面上にドメインが存在する構成を示す図である。
本発明に係る電子写真用現像部材におけるドメインの正投影像の水平フェレ径の一例を示す図である。
本発明に係る電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
本発明に係る電子写真プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。

0014

特許文献1および特許文献2に係る現像部材のトナー搬送能力が、当該現像部材が置かれている環境によって変動しやすい理由を本発明者らは以下のように推察している。

0015

すなわち、特許文献1および特許文献2に係る現像部材は、その表面に誘電部と導電部とを有する。かかる表面をトナー粒子転動すると、誘電部が帯電し、誘電部と導電部との間に形成される微小電界によってトナー粒子にグラディエント力が作用し、誘電部にトナー粒子を引き付けられる。そのため、周囲の環境によって誘電部の導電性が変化した場合にはグラディエント力も変化する。例えば、高温高湿環境下では、誘電部の電気抵抗が低下し、誘電部が帯電しにくくなるため、グラディエント力が減少し、誘電部に引き付けられるトナー粒子が減少する。その結果、トナー粒子の搬送量が低下する。

0016

そこで、本発明者らは、トナー粒子の搬送量の環境依存性を低下させることのできる現像部材を得ることを目的として検討を重ねた。その結果、下記の構成を有する電子写真用の現像部材は、上記の目的をよく達成できることを見出した。

0017

すなわち、本発明の一態様に係る電子写真用の現像部材は、
基体と、該基体上の導電層を具備し、
該導電層は、外表面に、複数個の互いに独立した電気絶縁性のドメインを有し、
該現像部材の外表面は、該導電層の表面と該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該導電層の表面に正投影させたときに、該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たす:
式(1)
0.05≦S/H≦0.80。

0018

図1は、本発明の一態様に係る現像部材の表面の部分拡大図である。図1中、現像部材の表面は、複数個の互いに独立してなる電気絶縁性のドメイン4と、該ドメイン4で被覆されていない導電層の露出部分6とで構成されている。

0019

ドメインの体積抵抗率としては、例えば、1.0×1013Ω・cm以上、1.0×1018Ω・cm以下である。また、導電層の体積抵抗率は、例えば、1.0×1012Ω・cm以下、特には、1.0×1011Ω・cm以下である。また、下限としては特に限定されるものではないが、例えば、1.0×101Ω・cm以上である。

0020

図2(a)は、1個のドメイン4の正投影像を示す。図2(b)は、当該ドメインの凸包絡領域5を示す。そして、ドメイン4の面積をS、凸包絡領域5の面積をHとしたとき、本態様に係るドメインは、S/Hが、0.05以上、0.80以下である。以下、「S/H」を、「面積包絡度」とも称する。

0021

ドメインを上記の如き形状とすることで、現像部材のトナー粒子の搬送量を増大させ得る理由を本発明者らは、以下のように推察している。

0022

本態様に係る現像部材においては、表面をトナー粒子が転動し、ドメインが帯電することにより、ドメインと導電層表面との間に電界が生じる。その結果、ドメインの周囲に存在するトナー粒子にグラディエント力が作用し、ドメインに吸着される。

0023

ここで、図3(a)に示すような形状のドメインにおいては、グラディエント力が作用し、ドメインに引き寄せられるトナー粒子は、実質的には、ドメインの外縁近傍に存在するトナー粒子301だけである。

0024

これに対し、本態様に係る形状を有するドメインにおいては、図3(b)に示すように、ドメインの外縁近傍に位置するトナー粒子302に加えて、ドメインの外縁と凸包絡領域5との間に位置する導電層の露出部分のトナー粒子303に対してもグラディエント力を作用させることができる。これは、ドメインの外縁と凸包絡領域5との間の領域においては、電界が密になる為であると考えられる。その結果、ドメインに引き付けられるトナー粒子の数を増やすことができる。また、ドメインに引き付けられるトナー粒子の数が増えることにより、ドメインの表面を転動するトナー粒子の数も増えるため、ドメインの帯電量を相対的に増加させることができる。その結果、高温高湿環境下でのドメインの電気抵抗の低下に起因する帯電量の減少を補うことができる。このことにより、本態様に係る現像部材は、特許文献1および特許文献2に係る現像部材において観察された、高温環境下でのトナー搬送力の低下を抑制し得ると考えられる。

0025

<ドメインの面積包絡度の算出方法
ドメインは導電層表面と表面形態の違いから反射率強度の差として捉えることが可能であり、例えば、光学顕微鏡電子顕微鏡を用いて判別することができる。また、ドメインと導電層とは電気抵抗率が異なる為、静電気力顕微鏡(EFM)を併用することにより、より明確に判別可能である。具体的には、例えば、光学顕微鏡としては、「DIGITALMICROSCOPE VHX−5000」(商品名、株式会社キーエンス社製)、電子顕微鏡としては、「JSM−7800FPRIME」(商品名、日本電子社製)、静電気力顕微鏡としては、「MODEL1100TN」(商品名、トレック・ジャパン社製)が挙げられる。

0026

そして、ドメインのS/Hの値は、上記の各種顕微鏡によって観察される像を2値化して求めることができる。2値化に関しては、光学顕微鏡においては、ドメインと導電層の反射率強度の差が大きくなるよう光学条件を選択することにより容易に行うことができる。ここで、ドメイン正投影像の凸包絡の面積Hの測定は市販、もしくは一般に使用可能な画像処理ソフトを用いることで行うことができる。なお、凸包絡の領域は、例えば公知のQuickhullアルゴリズムやGraham's scanアルゴリズムなど、凸包絡の領域を生成可能であれば何れの公知の手法で算出してもよい。また、S/Hの算出についても市販、もしくは一般に使用可能な画像処理ソフトを用いることで行うことができる。このような画像処理ソフトとしては、Image J ver.1.45(開発元:Wayne Rasband、National Institutes of Health、NIH)を使用可能である。

0027

本態様に係る現像部材においては、ドメインの総数に対し、20個数%以上、好ましくは、40個数%以上、より好ましくは、60個数%以上のドメインが、式(1)で示される関係を満たすことが好ましい。トナー粒子の搬送量の環境依存性のより一層の軽減に資するためである。

0028

本態様に係る現像部材においては、式(1)の範囲にはいるドメインの個数割合は前記と同じく、各種顕微鏡および画像処理ソフトを用いて判別可能である。

0029

本態様に係る現像部材においては、ドメインのうち、前記面積Sが300μm2以上、100000μm2以下の範囲にあるドメインが、80個数%以上であることが好ましい。面積Sが300μm2以上であるとトナーに対して凸包絡により囲まれた導電層表面の面積がトナーに対して十分に大きな面積となる為、本態様に係る効果を得られやすい。また面積Sが100000μm2以下であると、ドメインが過剰に帯電した場合においてもポチ画像などの画像不良となりにくい。よって、面積Sを前記範囲内に80個数%以上とすることにより、低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材の過剰な帯電を抑制可能となる。

0030

本態様に係る現像部材においては、ドメインの水平フェレ径の算術平均値が100μm以上、2000μm以下であることが好ましい。図5は本発明に係る電子写真用現像部材におけるドメインの正投影像の水平フェレ径の一例を示す図である。図5の左右方向が現像部材の長手方向を示す。図5のようにドメインの正投影像に外接する長方形一辺が現像部材の長手方向に対して平行になるように描き、その辺の長さを水平フェレ径とする。水平フェレ径の算術平均値が100μm以上であると、ドメインに吸着されたトナーにより機械的な搬送力が生じトナーの搬送力が向上する。また、水平フェレ径の算術平均値が2000μm以下であると、ドメインが過剰に帯電した場合においてもポチ画像などの画像不良となりにくい。

0031

本態様に係る現像部材においては、外表面における長手方向の辺3.0mm、周方向の辺1.0mmの長方形の領域に位置している前記ドメインの面積Sの総和が、該領域の面積に対して15%以上、50%以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材の過剰な帯電を抑制可能となる。

0032

複数個のドメインの各々の厚みは、0.1μm以上、10.0μm以下であることが好ましい。厚みを0.1μm以上とすることで、ドメインが帯電しやすく、10.0μm以下とすることでドメインの過剰な帯電を抑制しやすくなる。更に好ましいドメインの厚みは0.5μm以上、3.0μm以下である。

0033

ドメインの体積抵抗率は、1×1014Ω・cm以上、1×1017Ω・cm以下であることが好ましい。この範囲であれば当該ドメインを帯電させ易い。また、導電層の体積抵抗率は1×1010Ω・cm以下であることが好ましい。

0034

なお、ドメインおよび導電性弾性層体積抵抗値を現像部材から測定する方法としては、例えば、下記の如き方法が挙げられる。

0035

現像部材からドメイン領域、及び導電性弾性層領域それぞれを切り出し、ミクロトーム平面サイズ50μm四方、厚みtが100nmの薄片サンプルを作製する。次に、この薄片サンプルを金属平板上に設置し、上方から、押しつけ面の面積Sが100μm2の金属端子で薄片サンプルを押し当てる。この状態で、金属端子と金属平板間にKEITHLEY社エレクトロメーター6517Bにより10Vの電圧印加することにより抵抗Rが求められる。この抵抗Rから、体積抵抗率ρv(Ω・cm)を、下記式(2)を用いて算出する。
式(2)
ρv=R×S/t

0036

図4(a)〜(c)は本態様に係る現像部材の長手方向に直交する方向の断面図である。本態様に係る現像部材は、基体上の導電層の外表面に導電層の表面とドメインの表面を有した構成である。ここで、現像部材の導電層の外表面とは、典型的には、他部材(電子写真感光体、トナー規制部材など)と当接する面である。現像部材がローラであれば、その表面は、基体上の導電層(円筒状)が設けられている部分の外周面を意味する。具体例としては、図4(a)に示すように、現像部材1としては、基体2、該基体上の導電層3、及び該導電層の外表面上に電気絶縁性のドメイン4が存在する構成があげられる。また、図4(b)に示すように導電層中にドメインが存在し、外表面に露出するような構成であっても良い。更に、図4(c)に示すように、導電層3が複層3a、3bであっても良い。

0037

ドメインの形成方法としては、ドメイン形成用の材料を、インクジェット法スクリーン印刷法の如き印刷方法を用いて導電層上に適用して形成する方法、導電層上にドメイン形成用の材料(塗料)を、スプレー法ディップ法の如き塗布方法によって湿式塗布する方法、ドメインと導電層の構成材料を混合し最適な条件で相分離させ形成する方法、が挙げられる。

0038

インクジェット法を用いる場合、導電層上に、ドメイン形成用の塗料を、インクジェット法で、S/Hが、0.05〜0.80となるように導電層の表面に適用する。

0039

また、湿式塗布法を用いる場合、例えば、ドメイン形成用の塗料を、湿式塗布により、導電層上に塗布し、当該塗料を導電層の表面において、はじかせることによって、S/Hが0.05〜0.80であるようなドメインを形成することができる。塗料を、導電層の表面ではじかせて、所定の形状のドメインを形成するための方法の例としては、例えば、導電層の表面における塗料の接触角の調整、塗料中固形分の分子量の調整、および、塗料中の溶媒種の選択が挙げられる。

0040

導電層表面に対する塗料の接触角は、好ましくは10°以上90°以下、より好ましくは20°以上50°以下である。接触角を10°以上とすることで、互いに独立したドメインを形成することが容易となる。また、接触角を90°以下にすることで、ドメインの表面形状のS/Hの値を、0.05〜0.80の範囲とすることが容易となる。

0041

また、塗料中の固形分の分子量は好ましくは2500以上、より好ましくは、10000以上である。分子量を大きくすることで、ドメインのS/Hの値を、0.05〜0.80の範囲とすることが容易となる。

0042

さらに、塗料の溶媒として、沸点が50℃以上200℃以下の溶媒を選択することで、塗料の表面層上における乾燥速度を調整し、ドメインの面積Sを容易に制御することができる。具体的には、沸点を高くすることで、塗料の乾燥が遅くなり、面積Sを大きくすることができる。かかる溶媒の例としては、例えば、アセトン(沸点56.1℃)、メタノール(同64.5℃)、ヘキサン(同68.7℃)、エタノール(同78.3℃)、メチルエチルケトン(MEK、沸点79.6℃)、シクロヘキサン(同80.7℃)、ヘプタン(同98.4℃)、トルエン(同110.6℃)、メチルイソブチルケトン(MiBK、同116.2℃)、ジイソブチルケトン(DiBK、同168.4℃)が挙げられる。
中でも、ドメインの構成材料の溶解性溶液の粘度の観点から、アセトン、MEK、MiBKが好適に用いられる。

0043

乾燥速度の調整手段としては、例えばモノマーなど溶媒以外の液体状の成分を加えることにより行ってもよい。

0044

また、ドメインの水平フェレ径は導電層の表面粗さ(Ra)で制御可能であり、例えば、導電層の表面粗さを大きくすることで水平フェレ径を小さくすることが可能である。その手段としては、導電層中の樹脂粒子添加量が挙げられる。

0045

軸芯体(基体)]
軸芯体の形状は円柱状または中空円筒状であり、以下の如き導電性の材質で構成される。アルミニウム銅合金ステンレス鋼快削鋼の如き金属または合金クロム又はニッケル鍍金処理を施した鉄;導電性を有する合成樹脂。軸芯体の表面にはその外周面に設けられる弾性層との接着性を向上させる目的で、適宜公知の接着剤を塗布しても構わない。

0046

[導電層]
導電層は樹脂及びゴムの如き弾性材料を含有する。樹脂及びゴムとしては、具体的には、例えば以下が挙げられる。ポリアミドナイロンポリウレタン樹脂尿素樹脂ポリイミドメラミン樹脂フッ素樹脂フェノール樹脂アルキド樹脂ポリエステルポリエーテルアクリル樹脂、およびこれらの混合物エチレンプロピレンジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴムSBR)、フッ素ゴムシリコーンゴムエピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物。これらのうち、ポリウレタン樹脂が、トナーへの摩擦帯電性能に優れ、且つ柔軟性に優れるためにトナーとの接触機会を得られやすく、且つ耐摩耗性を有するので好ましい。また、導電層を2層以上の積層構成にする場合もポリウレタン樹脂を最表面の導電層(上層)として用いることが好ましい。ポリウレタン樹脂としてはエーテル系ポリウレタン樹脂エステル系ポリウレタン樹脂アクリル系ポリウレタン樹脂フッ素系ポリウレタン樹脂、カーボネート系ポリウレタン樹脂、オレフィン系ウレタン樹脂が挙げられる。

0047

ポリウレタン樹脂は、ポリオールイソシアネートから得ることができ、必要に応じて鎖延長剤を用いることができる。ポリウレタン樹脂の原料たるポリオールとしては、ポリエーテルポリオールポリエステルポリオールポリカーボネートポリオールポリオレフィンポリオールアクリルポリオール、およびこれらの混合物が挙げられる。ポリウレタン樹脂の原料たるイソシアネートとしては、例えば以下が挙げられる。トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネートMDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネートTODI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、フェニレンジイソシアネート(PPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、シクロヘキサンジイソシアネート、およびこれらの混合物。ポリウレタン樹脂の原料たる鎖延長剤としては、エチレングリコール、1、4−ブタンジオール3−メチルペンタンジオールの如き2官能低分子ジオールトリメチロールプロパンの如き3官能性低分子トリオール、およびこれらの混合物が挙げられる。

0048

また、導電層を2層以上の積層構成にする場合、軸芯体上の導電層(下層)を構成する材料としては、シリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサンポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサン、及びこれらのシロキサンの共重合体を挙げることができる。これらの樹脂及びゴムは、必要に応じて1種単独又は2種以上を組合せて用いることができる。なお、樹脂及びゴムの材質は、フーリエ変換赤外分光光度計を用いて測定することにより同定することができる。

0049

また、導電層には、必要に応じて更に、粒子導電剤可塑剤充填剤増量剤加硫剤加硫助剤架橋助剤硬化抑制剤酸化防止剤老化防止剤加工助剤、の如き各種添加剤を含有させることができる。これら任意成分は、導電層の機能を阻害しない範囲の量で配合することができる。

0050

導電層に粒子を含ませることにより、電子写真用部材の表面に凸部を形成することができる。導電層に添加しうる粒子に関しては、体積平均粒径が1μm以上、30μm以下であることが好ましい。尚、粒径は、断面表面を走査電子顕微鏡(商品名:JSM−7800FPRIMEショットキー電界放出形走査電子顕微鏡、日本電子社製)により観察することにより、測定可能である。

0051

導電層中に含有される前記粒子の量は、樹脂やゴム等の弾性材料100質量部に対し、1質量部以上、50質量部であることが好ましい。粒子としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネートの如き樹脂からなる微粒子を用いることができる。これらの中でも、ポリウレタン樹脂粒子は柔軟である為、電子写真用部材が他部材と当接する際に凸部の潰れが大きく、複雑な変形となりやすく、耐トナー汚染に有効であるので好ましい。

0052

導電層は、上記弾性材料に電子導電性物質イオン導電性物質のような導電性付与剤を配合した導電性弾性層とすることができる。電子導電性物質としては、例えば以下の物質が挙げられる。導電性カーボン、例えば、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラックの如きカーボンブラック;SAF(Super Abrasion Furnace)、ISAF(Intermediate SAF)、HAF(High Abrasion Furnace)、FEF(Fast Extruding Furnace)、GPF(General Purpose Furnace)、SRF(Semi-Reinforcing Furnace)、FT(Fine Thermal)、MT(Medium Thermal)の如きゴム用カーボン酸化処理を施したカラーインク)用カーボン;銅、銀、ゲルマニウムの如き金属およびその金属酸化物。この中でも、少量で導電性を制御しやすいことから導電性カーボンが好ましい。イオン導電性物質としては、例えば以下の物質が挙げられる。過塩素酸ナトリウム過塩素酸リチウム過塩素酸カルシウム塩化リチウムの如き無機イオン導電性物質変性脂肪ジメチルアンモニウムエトサルフェートステアリルアンモニウムアセテートの如き有機イオン導電性物質

0053

充填剤としては、シリカ石英粉末、及び炭酸カルシウムが挙げられる。
導電層用の各材料の混合は、一軸連続混練機二軸連続混練機二本ロールニーダーミキサートリミックスの如き動的混合装置や、スタティックミキサーの如き静的混合装置を用いて行うことができる。

0054

軸芯体上に導電層を形成する方法としては、型成形法、押出成形法射出成形法、塗工成形法を挙げることができる。凸部を形成する第1領域を形成する方法については後述する。型成形法では、例えば、先ず、円筒状の金型の両端に、金型内に軸芯体を保持するためのを固定し、駒に注入口を形成する。次いで、金型内に軸芯体を配置し、導電層用の材料を注入口より注入した後、その材料が硬化する温度で金型を加熱し、脱型することができる。押出成形法では、例えば、クロスヘッド型押出機を用いて軸芯体と弾性層用の材料を共に押し出して、その材料を硬化して、軸芯体の周囲に導電層を形成することができる。

0055

導電層を2層以上の積層構成にする場合、密着性向上の為、軸芯体側の導電層(下層)の表面を、表面研磨してもよく、またコロナ処理フレーム処理エキシマ処理表面改質方法によって改質することもできる。

0056

ドメインの構成材料としては、例えば、樹脂、金属酸化物が挙げられる。なかでも、より容易に帯電させ得る樹脂が好ましい。

0057

樹脂の具体例を以下に挙げる。アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂エポキシ樹脂ポリエステル樹脂
中でも、アクリル樹脂は、該ドメインの体積抵抗率を上記の範囲内に容易に調整し得るため、好ましい。アクリル樹脂としては、具体的には、例えば以下の単量体を原料とする重合体及び共重合体が挙げられる。メチルメタクリレート、4−tert−ブチルシクロヘキサノルアクリレートステアリルアクリレートラウリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレートイソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレートイソボルニルアクリレート、4−エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、エトキシ化ビスフェノールジアクリレート

0058

[電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置]
本態様に係る電子写真画像形成装置は、静電潜像を形成、担持するための電子写真感光体と、電子写真感光体を帯電するための帯電手段と、帯電された電子写真感光体に静電潜像を形成するための露光装置とを有する。さらに電子写真画像形成装置は、静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成するための現像手段と、トナー画像を転写材に転写するための転写手段とを有する。そして現像手段が、例えば現像部材として、前述の現像部材を有する。

0059

図6に、本態様に係る電子写真画像形成装置の一例の概略を示す。また、図7には、図6の電子写真画像形成装置に装着される電子写真プロセスカートリッジの概略を示す。この電子写真プロセスカートリッジは、電子写真感光体21、電子写真感光体21を帯電可能に配置された帯電部材22、現像部材24、クリーニング部材23、およびトナー規制部材25を内蔵している。そして、電子写真プロセスカートリッジは、図6の電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。

0060

電子写真感光体21は、不図示のバイアス電源に接続された帯電部材22によって一様に帯電(一次帯電)される。このときの像担持体の帯電電位は例えば−800V以上−400V以下である。次に、電子写真感光体は、静電潜像を書き込むための露光光29を、不図示の露光装置により照射し、その表面に静電潜像が形成される。露光光には、LED光、レーザー光のいずれも使用することができる。露光された部分の電子写真感光体の表面電位は例えば−200V以上−100V以下である。

0061

次に、現像部材24によって負極性に帯電したトナーが静電潜像に付与(現像)され、電子写真感光体上にトナー画像が形成され、静電潜像が可視像に変換される。このとき、現像部材には不図示のバイアス電源によって例えば−500V以上−300V以下の電圧が印加される。なお、現像部材は、像担持体と例えば0.5mm以上、3mm以下のニップ幅をもって接触している。

0062

電子写真感光体上で現像されたトナー画像は、中間転写ベルト26に1次転写される。中間転写ベルト26の裏面には1次転写部材27が当接しており、1次転写部材27に例えば+100V以上+1500V以下の電圧を印加することで、負極性のトナー画像を像担持体から中間転写ベルト26に1次転写する。1次転写部材27はローラ形状であってもブレード形状であってもよい。

0063

電子写真画像形成装置がフルカラー画像形成装置である場合、典型的には、上記の帯電、露光、現像、1次転写の各工程を、イエロー色シアン色、マゼンタ色、ブラック色の各色に対して行う。そのために、図6に示す電子写真画像形成装置では、前記各色のトナーを内蔵した電子写真プロセスカートリッジが各1個、合計4個、電子写真画像形成装置本体に対し着脱可能な状態で装着されている。そして、上記の帯電、露光、現像、1次転写の各工程は、所定の時間差をもって順次実行され、中間転写ベルト26上に、フルカラー画像を表現するための4色のトナー画像を重ね合わせた状態が作り出される。

0064

中間転写ベルト26上のトナー画像は、中間転写ベルト26の回転に伴って、2次転写部材28と対向する位置に搬送される。中間転写ベルト26と2次転写部材28との間には所定のタイミングで記録用紙の搬送ルート31に沿って記録用紙が搬送されてきており、2次転写部材28に2次転写バイアスを印加することにより、中間転写ベルト26上のトナー像を記録用紙に転写する。このとき、2次転写部材28に印加されるバイアス電圧は、例えば+1000V以上、+4000V以下である。2次転写部材28によってトナー像が転写された記録用紙は、定着装置30に搬送され、記録用紙上のトナー画像を溶融させて記録用紙上に定着させた後、記録用紙を電子写真画像形成装置の外に排出することで、プリント動作が終了する。

0065

以下、製造例、及び実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0066

イソシアネート基末端プレポリマーaの調製>
実施例および比較例に係る現像部材の作製に用いるイソシアネート基末端プレポリマーaを下記の方法により調製した。
窒素雰囲気下、反応容器中でポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMT東ソー社製)40.5質量部に対し、ポリエーテル系ポリオール(商品名:PTGL1000、保土谷化学社製)150.0質量部を、徐々に滴下した。滴下の間、反応容器内の温度を72℃に保持した。滴下終了後、温度72℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.7質量%のイソシアネート基末端プレポリマーaを110質量部得た。

0067

<軸芯体の調製>
快削鋼の表面に無電解ニッケルメッキ処理を施した、外径6mm、長さ259.9mmの中実の軸芯体にプライマー(商品名:DY35−051;東レダウコーニング社製)を塗布し、温度150℃で20分間加熱し焼付けて、軸芯体を調製した。

0068

導電性シリコーンゴム層の調製>
この軸芯体を金型内に配置し、表1に示す材料を混合機(商品名:トリミックスTX−15 井上製作所社製)で混合した付加硬化型シリコーンゴム組成物を、温度115℃に加熱した金型内のキャビティに注入した。注入後、温度120℃にて10分間加熱して、付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させた。硬化したシリコーンゴム層が周囲に形成された軸芯体を金型から取り出し、当該シリコーンゴム層をさらに温度150℃で15分間加熱して二次硬化させた。こうして、軸芯体の外周に厚さ1.99mmの導電性シリコーンゴム層を形成した。

0069

0070

導電性ウレタン樹脂形成用の塗料の調製>
〔塗料No.S1の調製〕
次に、表2示す材料を、表2に示す配合比にて、総固形分量が30質量%になるようにメチルエチルケトン(MEK)400質量部中に添加して、ボールミル攪拌分散して、導電性ウレタン樹脂層形成用の塗料No.S1を調製した。

0071

〔塗料No.S2〜S8の調製〕
下記表2に示す材料および配合比にした以外は、塗料No.S1と同様にして、塗料No.S2〜S8を調製した。

0072

0073

導電部材の調製>
〔導電部材D-1の調製〕
前記導電性シリコーンゴム層が形成された軸芯体を、以下の手順で塗料No.S1に浸漬して、導電性シリコーンゴム層上に塗料No.S1の塗膜を形成した。
すなわち、軸芯体を、その長手方向を鉛直方向として、軸芯体の上端部を把持して、塗料No.S1に浸漬し、引き上げることによって、塗料No.S1の塗膜を導電性シリコーンゴム層上に形成した。なお、浸漬時間は9秒、塗料No.S1からの引き上げ速度は、初期速度30mm/s、最終速度20mm/sとし、初期速度から最終速度に至る間の引き上げ速度は、時間に対して直線的に変化させた。塗料No.S1の塗膜が形成された軸芯体を、オーブンに入れて、温度80℃で15分間加熱した後、オーブンの温度を140℃として2時間更に加熱して、塗膜を硬化させて、導電性シリコーンゴム層上に、膜厚が10.0μmの導電性ウレタン樹脂層を形成した。軸芯体の外周に導電性シリコーンゴム層および導電性ウレタン樹脂層が積層されてなる部材を、導電部材D−1と称する。
次に、導電部材D−1の表面をなす導電性ウレタン樹脂層の表面の任意の9点について算術平均粗さを測定した。算術平均粗さの測定はレーザー顕微鏡VK−8700(キーエンス社製)を用いて50倍の対物レンズで測定した。その平均値を表面粗さRaとした。表3に結果を示す。

0074

〔導電部材D−2〜D−8の調製〕
下記表3に示す塗料を使用した以外は、導電部材D−1と同様にして、導電部材D−2〜D−8を調製し、表面粗さRaの測定を行った。表3に結果を示す。

0075

0076

<ドメイン形成用塗料の調製>
〔ドメイン形成用塗料No.Z1の調整〕
次に、表4に示すドメイン用樹脂及び配合量にてメチルエチルケトン(MEK)100質量部と混合して、ドメイン形成用の塗料No.Z1を得た。

0077

〔ドメイン形成用塗料No.Z2〜Z14の調整〕
下記表4に示すドメイン用樹脂、配合量、及び溶媒にした以外は、塗料No.Z1と同様にして、ドメイン形成用塗料No.Z2〜Z14を調製した。

0078

0079

<現像部材の作製>
〔現像部材1の作製〕
導電部材D−1の表面に、シリンジを用いて50〜80μLの塗料No.Z1を滴下し、滴下から500ms後における導電部材D−1の表面において塗料No.Z1の液滴がなす接触角を測定した。接触角の測定は、接触角計DM−501(協和界面科学社製)を用いて行い、測定環境は温度23℃、相対湿度50%の大気圧下とし、周辺風速を0.1m/sec以下とした。結果を表5に示す。
次に、導電部材D−1の表面上に、以下の手順で塗料No.Z1をディッピング法により塗布した。先ず、導電部材D−1を、その長手方向を鉛直方向にして、軸芯体の上端部を把持して、塗料No.Z1に浸漬後、引き上げた。塗工環境は、温度23℃、相対湿度50%の大気圧下とし、周辺の風速を0.1m/sec以下とした。また、浸漬時間は9秒、塗料No.Z1からの引き上げ速度は、初期速度30mm/s、最終速度20mm/sとし、初期速度から最終速度に至る間の引き上げ速度は、時間に対して直線的に速度を変化させた。塗料No.Z1の塗膜が形成された導電部材Z−1を、オーブンに入れ、温度120℃にて80分間加熱して、塗料No.Z1の塗膜を乾燥させた。こうして、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材1を得た。

0080

〔現像部材2〜16の作製〕
導電部材およびドメイン形成用の塗料を、表5の組み合わせに変更した以外は、現像部材1の場合と同様にして接触角測定を行った。結果を表5に示す。また、導電部材、絶縁性形成用塗料を表5の組み合わせに変更した以外は、現像部材1と同様にして現像部材2〜16を作製した。現像部材1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材2〜16を得た。

0081

〔現像部材17の作製〕
導電部材D−7の表面に対する塗料No.Z13の液滴がなす接触角を、現像部材1の場合と同様にして測定を行った。結果を表5に示す。
次に、導電部材D−7の表面上に、以下の手順でドメイン形成用塗料No.Z13をスプレー法により塗布した。先ず、導電部材D−7を垂直に立て、500rpmで回転させ、スプレーガンを5mm/sで下降させながら前記塗料No.S7を塗布した。塗工環境は23℃50%RHの大気圧下とし、スプレーガンと導電部材D−7の表面の距離は20mmとした。塗料No.S7の塗膜が形成された軸芯体を、オーブンに入れて、温度80℃で15分間加熱した後、オーブンの温度を140℃として2時間更に加熱して、現像部材17を作製した。現像部材1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材17を得た。

0082

〔現像部材18の作製〕
導電部材、絶縁性形成用塗料を表5の組み合わせに変更した以外は、現像部材1の場合と同様にして接触角測定を行った。結果を表5に示す。また、導電部材、絶縁性形成用塗料を表5の組み合わせに変更した以外は、現像部材1と同様にして現像部材18を作製した。現像部材1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材18を得た。

0083

〔現像部材19の作製〕
導電部材、絶縁性形成用塗料を表5の組み合わせに変更した以外は、現像部材1の場合と同様にして接触角測定を行った。結果を表5に示す。また、導電部材、絶縁性形成用塗料を表5の組み合わせに変更した以外は、現像部材1と同様にして現像部材19を作製した。導電部材の表面上に電気絶縁性の均一膜を有する現像部材19を得た。

0084

0085

〔現像部材20の作製〕
塗工液中に配合された導電性材料および絶縁性材料の相分離現象を利用し導電層中にドメインを有する現像部材を以下の手順で作製した。
表6に示す材料及び配合比でボールミルで攪拌分散し、導電層、ドメイン同時形成用の塗料Mを調整した。
次に、前記導電性シリコーンゴム層が形成された軸芯体を垂直に立て、1500rpmで回転させ、スプレーガンを30mm/sで下降させながら前記塗料Mを塗布した。塗工環境は温度23℃、湿度50%RHの大気圧下とし、スプレーガンと前記導電性シリコーンゴム層の表面の距離は90mmとした。塗料Mの塗膜が形成された塗工物を、オーブンに入れて、温度80℃で15分間加熱した後、オーブンの温度を140℃として2時間更に加熱して、塗膜を硬化させて、導電性シリコーンゴム層上に膜厚15.0μmの導電性ウレタン樹脂層を形成した。導電性ウレタン樹脂層のマトリックス中に表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のポリエステルドメインを有する現像部材20を得た。

0086

0087

〔現像部材21の作製〕
導電性ゴム材料中に絶縁性粒子を配合し導電層中にドメイン(粒子)を有する現像部材を以下の手順で作製した。
製造例1と同様にして軸芯体を得た。また、以下の表7に示す材料を混練して未加硫ゴム組成物を調製した。次に、基体の供給機構、未加硫ゴム組成物の排出機構を有するクロスヘッド押出機を用意し、クロスヘッドには内径10.1mmのダイス取付け、押出機とクロスヘッドの温度を30℃に、基体の搬送速度を60mm/secに調整した。この条件で、押出機より未加硫ゴム組成物を供給して、クロスヘッド内にて基体に外周に未加硫ゴム組成物を弾性層として被覆し、未加硫ゴムローラを得た。次に、170℃の熱風加硫炉中に前記未加硫ゴムローラを投入し、15分間加熱した。その後、することでゴムを加硫した後、GC80の砥石を使用して回転研磨機(商品名:LEO−600−F4L−BME、水口製作所社製)で研磨して、軸芯体の外周に厚さ2mmの導電層および表面に絶縁性樹脂粒子が露出した現像部材21を製造した。

0088

0089

<現像部材の評価>
<<評価1:ドメインの面積包絡度S/H>>
ステージ左右方向を現像部材の長手となるように固定された現像部材1に対して表面法線方向からビデオマイクロスコープ(商品名:DIGITALMICROSCOPE VHX−5000、株式会社キーエンス社製)、及びズームレンズ(使用レンズ商品名:スイングヘッドズームレンズ VH−ZST)を用いて観察倍率100倍で観察した。その際、観察光本ズームレンズ付属リング照明を用いることで、現像部材表面観察像の中で、ドメインのみを暗くすることが出来る。
得られた画像の中央において現像部材1の長手3mm、周方向1mmの長方形を観察エリアとし、画像解析ソフトウェアImage J ver.1.45(開発元:Wayne Rasband、National Institutes of Health、NIH)を用い、背景輝度分布をSubtract Backgroundメニューから平坦半径40ピクセルで除去した後、輝度閾値128でドメインを2値化処理した。また、観察エリア内に完全に含まれるドメインのみを測定対象とした。
得られた、2値化画像に対して前記ImageJのAnalyze Particleメニューにより面積包絡度S/Hを計測した。ImageJにより出力されたSolidityがS/Hに該当する。
現像部材の任意の50点に対して観察および測定し、ドメインのS/Hが0.05以上0.80以下になる個数割合、及びS/Hの算術平均値を求めた。

0090

<<評価2:ドメインの面積S>>
ドメインの面積Sを求めた。前記S/Hの測定において測定対象としたドメインのみを測定対象とした。ドメインの面積Sが300μm2以上、100000μm2以下になる個数割合、及び面積Sの算術平均値を求めた。

0091

<<評価3:ドメインの水平フェレ径>>
ドメインの水平フェレ径を求めた。前記S/Hの測定において測定対象としたドメインのみを測定対象とした。ドメインに外接する長方形の一辺が現像部材の長手方向に対して平行になるように描き、その辺の長さを水平フェレ径R’とした。水平フェレ径の算術平均値を求めた。

0092

<<評価4:ドメインによる被覆率>>
ドメインによる被覆率を求めた。前記S/Hの測定において得られた50点の観察画像を用い、観察視野エリア内に存在するドメインの面積の総和をS’とし、観察視野に対する総和S’の割合をドメインによる被覆率A’とした。上記の観察画像50点に対して同じ測定を行い、得られた値の算術平均値を被覆率Aとした。

0093

<<評価5:ドメインの厚み>>
ドメインの厚みを求めた。現像部材1の表面と垂直になるようにカミソリ刃を入れ、現像部材1の断面を切り出す。この断面を走査電子顕微鏡(商品名:JSM−7800FPRIMEショットキー電界放出形走査電子顕微鏡、日本電子社製)により観察する。現像部材表面の法線方向におけるドメインの厚みの最大値をL’とする。この測定を、現像部材表面の任意の20箇所で行い、得られた値の算術平均値をドメインの厚みLとした。

0094

〔現像部材1〜21の測定〕
上記の評価方法により、ドメインの面積包絡度S/H、面積S、水平フェレ径、被覆率、厚みを求めた。結果を表8〜10に示す。
現像部材18、20、21については、S/Hの値が、0.05〜0.80の範囲内にあるドメインの個数割合が0%であった。
現像部材19については、ドメインが独立して存在せず、均一な膜として形成されていた。その為、S/Hの値が、0.05〜0.80の範囲内にあるドメインの個数割合が0%であった。

0095

0096

0097

0098

<評価6:ドメインの評価>>
[S/Hの異なるドメイン]
S/Hが、0.05〜0.80の範囲内および範囲外であるドメインの各々について、高温高湿環境下における電荷保持性およびトナー付着量を評価した。
まず、現像部材1、2、4、17および18の各々から、面積包絡度S/Hの値が異なるドメインを8個選出した。各ドメインを、ドメインNo.1〜8とする。各ドメインの面積包絡度S/H、面積、水平フェレ径の値を表11に示す。

0099

〔ドメインNo.1の評価〕
[評価6−1:ドメインの帯電評価
電子写真画像形成装置(商品名:Color Laser Jet Pro M452dw、ヒュレットパッカード社製)および、トナー供給ローラを取り外したマゼンタ用のプロセスカートリッジに現像部材1を組み込み、温度30℃、湿度80%RH環境下で24時間放置した。次に同環境下でA4用紙28枚/分の速度でベタ黒画像を20枚連続で出力し、現像部材1上のドメインNo.1を帯電させた。
次に、トナーをエアーにより吹き飛ばし除去し、同環境内に設置したElectrostatic Force Microscope(トレック・ジャパン社製)に設置し、現像部材1の表面上のドメインNo.1の表面電位を測定した。条件は、カンチレバーのプローブ先端とドメインの表面との距離を10μmとなるようにして、1mm四方の範囲で2μmピッチで測定を行った。得られたドメイン上の表面電位を相加平均した値を、ドメインNo.1の表面電位とした。本測定は先に行った帯電完了から5分後に測定を開始した。
結果を表11に示す。

0100

[評価6−2:ドメインのトナー付着量評価]
電子写真画像形成装置(商品名:Color Laser Jet Pro M452dw、ヒューレット・パッカード社製)用のマゼンタ用のプロセスカートリッジからトナーを取り外し、1000mLのポリプロピレン製メスシリンダー全高:285mm、内径:Φ70mm)に800ml充填した。現像部材1をこのメスシリンダー内に投入し引き揚げることによりドメインNo.1にトナーを付着させた。
次に、前記ドメイン付近に付着したトナー量の計測を行った。トナー量はレーザー顕微鏡(商品名:VK−8700、キーエンス社製)により50倍対物レンズを用いて測定を行った。ドメインNo.1の真上よりレーザー顕微鏡により測定を行い高さ情報を得た。高さ情報は283nmの測定ピッチで取得した。その後、圧縮エアーによりトナーを吹き飛ばし、同じ領域の高さ情報を得た。これらの高さ情報を差し引くことにより、ドメインNo.1に付着したトナーの高さ情報を得ることができる。本態様に係る検討においては、ドメイン上に付着したトナーの高さ情報を相加平均した値を、ドメインNo.1のトナー量とした。トナー高さの平均値を表11に示す。

0101

〔ドメインNo.2〜8の評価〕
ドメインNo.2〜8について、ドメインNo.1と同様にして評価した。結果を表11に示す。

0102

評価6−1、6−2の結果より、ドメインのS/Hが0.05以上0.80以下になることで、ドメインの凸包絡領域も含めた領域においてのトナーの付着量が大幅に増加することが分かる。

0103

<評価7:画像評価
[評価7−1:現像部材の30℃/80%RHにおける帯電評価]
まず、低トルク化の目的で、電子写真画像形成装置(商品名:Color Laser Jet Pro M452dw、ヒューレット・パッカード社製)用のマゼンタ用のプロセスカートリッジからトナー供給ローラを取り外した。これにより低トルクとなる一方で、現像部材へのトナー供給量が減少する。次にこのプロセスカートリッジの現像部材として前記現像部材1を装着し、温度30℃、湿度80%RH環境下で24時間放置した。次に同環境下でA4用紙28枚/分の速度でベタ黒画像を20枚連続で出力した後、現像部材1を取り外し、トナーをエアーにより吹き飛ばし除去したのち現像部材1の表面電位を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時の電子写真感光体と現像剤量規制部材との間の領域とし、計測方法は、現像部材1の軸芯体をアースに落とし、現像部材1表面の電位表面電位計(商品名:MODEL344、トレック社製)に表面電位プローブ(商品名:MODEL6000B−8)を接続し、現像部材表面から6mm離れた値を測定して求めた。

0104

[評価7−2:現像部材の30℃/80%RHにおけるトナー搬送量評価]
次に同環境下でA4用紙28枚/分の速度でベタ黒の画像を10枚連続で出力した後、ベタ黒の画像を1枚出力中に出力動作を停止し、現像部材1を取り外し、現像部材1上に付着しているトナー量(トナー搬送量)を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時に電子写真感光体当接部とトナー規制部材当接部との間の領域とした。計測方法は、直径5mmの開口を有する吸引用ノズルを用いてトナーを吸引し、吸引したトナー質量と吸引した領域の面積を測定して、トナー搬送量(mg/cm2)を求め、下記の基準で評価した。
ランクA:1.20mg/cm2以上。
ランクB:0.80mg/cm2以上1.20mg/cm2未満。
ランクC:0.40mg/cm2以上0.80mg/cm2未満。
ランクD:0.40mg/cm2未満。

0105

[評価7−3:現像部材の30℃/80%RHにおける画像濃度差評価]
次に、A4用紙28枚/分の速度で黒ベタ画像を1枚出力し、得られた黒ベタ画像の画像濃度分光濃度計(商品名:508、Xrite社製)を用いて計測し、画像の先端と後端濃度差を求め、下記の基準で評価した。
ランクA:0.05未満。
ランクB:0.05以上0.10未満。
ランクC:0.10以上0.20未満。
ランクD:0.20以上。

0106

[評価7−4:現像部材の温度15℃/10%RHにおける帯電評価]
上記評価に用いた、電子写真画像形成装置(商品名:Color Laser Jet Pro M452dw、ヒューレット・パッカード社製)および、トナー供給ローラを取り外したマゼンタ用のプロセスカートリッジを、温度15℃、湿度10%RH環境下で24時間放置した。次に同環境下でA4用紙28枚/分の速度でベタ白画像を50枚連続で出力した後、ベタ白の画像を1枚出力中に出力動作を停止し、現像部材1を取り外し、トナーをエアーにより吹き飛ばし除去したのち現像部材1の表面電位を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時の電子写真感光体と現像剤量規制部材との間の領域とし、計測方法は、現像部材1の軸芯体をアースに落とし、現像部材1表面の電位を表面電位計(商品名:MODEL344、トレック社製)に表面電位プローブ(商品名:MODEL6000B−8)を接続し、現像部材表面から6mm離れた値を測定して求めた。その結果を下記の基準で評価した。
ランクA:−15V未満。
ランクB:−15V以上−25V未満。
ランクC:−25V以上−35V未満。
ランクD:−35V以上。

0107

[評価7−5:現像部材の温度15℃/10%RHにおける画像濃度安定性評価
次に、A4用紙28枚/分の速度で、ベタ黒に対して25%のハーフトーン画像を1枚、ベタ白画像48枚、ベタ黒に対して25%のハーフトーン画像を1枚の順で連続して出力した。得られた1枚目と50枚目のハーフトーン画像の濃度を分光濃度計(商品名:508、Xrite社製)を用いて計測し、1枚目と50枚目の濃度差を求めた。画像濃度差の評価基準は以下の通りである。
ランクA:0.05未満。
ランクB:0.05以上0.10未満。
ランクC:0.10以上0.20未満。
ランクD:0.20以上。

0108

実施例に係る現像部材1〜17、および比較例に係る現像部材18〜21を、評価7−1〜7−4に供した。その結果を表12〜14に示す。

0109

0110

0111

0112

実施例1〜17では、現像部材の外表面に複数個の互いに独立したドメインが存在することが確認された。また、同時に、ドメインの各々該導電層の表面に正投影させたときに、ドメインの投影像の各々の面積をSとし、ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、0.05≦S/H≦0.80の範囲内であるドメインが確認された。

0113

実施例1〜17、比較例1〜4の結果から、ドメインのS/Hの値が、0.05以上、0.80以下であることにより低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位な電子写真画像を形成できることが分かる。

0114

実施例1〜4、17の結果から、S/Hの値が、0.05以上、0.80以下であるドメインの個数割合を、80%以上とすることにより、低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位な電子写真画像の形成をより良好に行うことができることが分かる。

0115

実施例1及び実施例5〜8の結果から、ドメインの面積Sを、300〜100000μm2とすることにより、低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位な電子写真画像の形成をより良好に行うことができることが分かる。

0116

また、実施例1及び実施例9〜12の結果から、ドメインの水平フェレ径の算術平均値を100〜2000μmとすることにより、低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位な電子写真画像の形成をより良好に行うことができることが分かる。

実施例

0117

さらに、実施例1及び実施例13〜16の結果から、現像部材の外表面における長手方向の辺3.0mm、周方向の辺1.0mmの長方形の領域に位置しているドメインの面積Sの総和が、該領域の面積に対して15〜50%とすることにより、低温低湿環境下、高温高湿環境下のいずれにおいても優れたトナー搬送能力を備え、且つ現像部材が過剰に帯電することなく高品位な電子写真画像の形成をより良好に行うことができることが分かる。

0118

1:現像部材
2:軸芯体
3:導電層
3a:第一の導電層
3b:第二の導電層
4:ドメイン正投影像
5:ドメインの正投影像の凸包絡領域
21:電子写真感光体
22:帯電部材
23:クリーニング部材
24:現像部材
25:トナー規制部材
26:中間転写ベルト
27:1次転写部材
28:2次転写部材
29:露光光
30:定着装置
31:搬送ルート

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