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技術 熱硬化性組成物

出願人 JNC株式会社
発明者 木村佑希
出願日 2018年2月26日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-031894
公開日 2019年9月5日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-147858
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード 酸無水物部位 最大段差 ポリエステル部位 微細形状測定装置 LED発光体 官能基当たり 多官能酸無水物 ITO導電膜
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課題

耐熱性、透明性、平坦性下地密着性の諸特性を高度に両立する硬化膜を与える熱硬化性組成物、及び該熱硬化性組成物によって形成される硬化膜を提供すること。該硬化膜を有する電子部品を提供すること。

解決手段

下記式(1)で表される単量体(a)及び(a)以外の単量体(b)からの反応生成物である共重合体の、単量体(a)由来酸無水物部位を、2つ以上の水酸基を有する化合物で熱的に開環した変性ポリマー(A)、2つ以上のエポキシを有する化合物(B)及び溶剤(C)を含有する熱硬化性組成物。 式(1)において、R1及びR2は独立して水素炭素数1〜3のアルキル又はフェニルである。

概要

背景

液晶表示素子等の素子の製造工程には、様々な機能を有する有機薄膜を形成する工程が含まれる。例えば、ブラックマトリックスレジスト成膜パターニング熱処理工程、カラーフィルターレジストの成膜・パターニング・熱処理工程、カラーフィルター保護膜の成膜・パターニング・熱処理工程、ITO導電膜の成膜工程、ITOパターニング用のフォトレジスト成膜・パターニング・ウェットエッチングレジスト剥離工程、ITOアニーリング工程、配向膜の成膜・熱処理・ラビング偏光露光)工程、などである。これらの各種工程の中で、素子には有機溶剤、酸、アルカリ溶液等の種々の薬品への接触の機会があり、また電極スパッタリングによって形成する際には表面が局所的に高温に晒される場合もある。そのため、各種の素子の表面の劣化、損傷、変質を防止する目的で表面保護膜が設けられる場合がある。これらの保護膜には、上記のような製造工程中の各種処理に耐えることができる諸特性が要求される。具体的には、耐熱性耐溶剤性耐酸性耐アルカリ性等の耐薬品性耐水性ガラス等の下地基板への密着性、透明性、耐傷性塗布性平坦性耐光性等が要求される。特に、表示素子に求められる信頼性の要求特性が向上するに伴い、表示素子部材に求められる耐熱性、具体的には熱処理時のアウトガスの低減が重要視されている。これは、上に述べた各種の有機薄膜を形成する際には常に熱処理による薄膜架橋反応・緻密化が行われるため、工程を通して幾度も素子に熱が加えられることになる。そのため、アウトガスが多量に発生する保護膜を用いると下層からのアウトガスにより上層薄膜形成が影響を受け、結果として表示品位の低下、信頼性の低下を引き起こすためである。

これまでに、高い耐熱性を有する保護膜を提供するために、ポリイミド材料を保護膜として利用する提案がされている(特許文献1)。また、高い耐熱性と透明性を特徴とするシロキサン材料を用いた保護膜も提案されている(特許文献2、3)。あるいは、エポキシ樹脂メラミン樹脂を使用した保護膜や、アクリル樹脂ポリエステル樹脂を用いた保護膜が提案されている(特許文献4、5、6)。

しかしながら、ポリイミド材料を用いた保護膜では、ポリイミドポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を調製するためには、N−メチルピロリドンγ−ブチロラクトンなどの強い溶解力を有する、いわゆるポリイミド溶媒を用いる必要があり、下地の有機薄膜を溶解してしまう問題がある。これは特にカラーフィルター用の保護膜として用いる場合には大きな問題となる。また、ポリイミドには電荷移動相互作用(CT相互作用)により可視光領域に光吸収帯の裾が伸びてしまうために着色する問題もある。一方、シロキサン材料(ゾルゲル材料)を用いる場合には、耐熱性と透明性は十分であるが、シラノール基反応完結に必要とされる温度が300℃以上にもなるために下地の有機薄膜の劣化を招いてしまう問題や、熱硬化時硬化収縮によって薄膜にクラック(亀裂)が生じる問題もある。加えて、シロキサン材料の−Si−O−Si−結合がアルカリ溶液によって容易に加水分解してしまう難点もある。また、エポキシ樹脂とメラミン樹脂を用いた材料の場合には、使用溶媒熱処理温度に問題はないものの耐熱性が十分ではなく、また黄変の問題も生じる。アクリル系材料やポリエステル樹脂を用いた場合にも基本骨格であるアクリル部位・ポリエステル部位の耐熱性が十分ではなく、アウトガスの問題が生じていた。

上記の状況から、高い耐熱性と、他の諸特性、特に下地基板への密着性、平坦性、透明性を両立させる材料が求められてきた。

概要

耐熱性、透明性、平坦性、下地密着性の諸特性を高度に両立する硬化膜を与える熱硬化性組成物、及び該熱硬化性組成物によって形成される硬化膜を提供すること。該硬化膜を有する電子部品を提供すること。 下記式(1)で表される単量体(a)及び(a)以外の単量体(b)からの反応生成物である共重合体の、単量体(a)由来酸無水物部位を、2つ以上の水酸基を有する化合物で熱的に開環した変性ポリマー(A)、2つ以上のエポキシを有する化合物(B)及び溶剤(C)を含有する熱硬化性組成物。 式(1)において、R1及びR2は独立して水素炭素数1〜3のアルキル又はフェニルである。 なし

目的

本発明の課題は、耐熱性(低アウトガス性)、密着性、平坦性、透明性を満足する硬化膜を与える熱硬化性組成物、及び該熱硬化性組成物によって形成される硬化膜を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(1)で表される単量体(a)及び(a)以外の単量体(b)からの反応生成物である共重合体の、単量体(a)由来酸無水物部位を、2つ以上の水酸基を有する化合物で熱的に開環した変性ポリマー(A)、2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)及び溶剤(C)を含有する熱硬化性組成物。式(1)において、R1及びR2は独立して水素炭素数1〜3のアルキル又はフェニルである。

請求項2

前記単量体(b)が、下記式(2)で表される化合物及びインデンから選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載の熱硬化性組成物。式(2)において、R1及びR2は独立して水素、炭素数1〜3のアルキル又はフェニルであり、R3は1価の有機基である。

請求項3

前記2つ以上の水酸基を有する化合物が、下記式(3−1)〜(3−4)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載の熱硬化性組成物。式(3−1)において、R4は、単結合、−CH2−、−C(CH3)2−、−SO2−、又は−O−であり、m及びnは独立して、1〜20の整数であり、そして、ベンゼン環の水素は独立して、炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい。

請求項4

前記2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)が芳香環を有する化合物である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。

請求項5

前記2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)が、下記式(4)及び(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1に記載の熱硬化性組成物。式(4)において、R5〜R8は独立して水素又は炭素数1〜5のアルキルである。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物から形成される硬化膜

請求項7

請求項6に記載の硬化膜を透明保護膜として有するカラーフィルター

技術分野

0001

本発明は、電子部品における絶縁材料半導体装置におけるパッシベーション膜バッファーコート膜層間絶縁膜平坦化膜液晶表示素子における層間絶縁膜、カラーフィルター用保護膜等の形成に用いることができる熱硬化性組成物、それによる透明膜、及びその膜を有する電子部品に関する。

背景技術

0002

液晶表示素子等の素子の製造工程には、様々な機能を有する有機薄膜を形成する工程が含まれる。例えば、ブラックマトリックスレジスト成膜パターニング熱処理工程、カラーフィルターレジストの成膜・パターニング・熱処理工程、カラーフィルター保護膜の成膜・パターニング・熱処理工程、ITO導電膜の成膜工程、ITOパターニング用のフォトレジスト成膜・パターニング・ウェットエッチングレジスト剥離工程、ITOアニーリング工程、配向膜の成膜・熱処理・ラビング偏光露光)工程、などである。これらの各種工程の中で、素子には有機溶剤、酸、アルカリ溶液等の種々の薬品への接触の機会があり、また電極スパッタリングによって形成する際には表面が局所的に高温に晒される場合もある。そのため、各種の素子の表面の劣化、損傷、変質を防止する目的で表面保護膜が設けられる場合がある。これらの保護膜には、上記のような製造工程中の各種処理に耐えることができる諸特性が要求される。具体的には、耐熱性耐溶剤性耐酸性耐アルカリ性等の耐薬品性耐水性ガラス等の下地基板への密着性、透明性、耐傷性塗布性平坦性耐光性等が要求される。特に、表示素子に求められる信頼性の要求特性が向上するに伴い、表示素子部材に求められる耐熱性、具体的には熱処理時のアウトガスの低減が重要視されている。これは、上に述べた各種の有機薄膜を形成する際には常に熱処理による薄膜架橋反応・緻密化が行われるため、工程を通して幾度も素子に熱が加えられることになる。そのため、アウトガスが多量に発生する保護膜を用いると下層からのアウトガスにより上層薄膜形成が影響を受け、結果として表示品位の低下、信頼性の低下を引き起こすためである。

0003

これまでに、高い耐熱性を有する保護膜を提供するために、ポリイミド材料を保護膜として利用する提案がされている(特許文献1)。また、高い耐熱性と透明性を特徴とするシロキサン材料を用いた保護膜も提案されている(特許文献2、3)。あるいは、エポキシ樹脂メラミン樹脂を使用した保護膜や、アクリル樹脂ポリエステル樹脂を用いた保護膜が提案されている(特許文献4、5、6)。

0004

しかしながら、ポリイミド材料を用いた保護膜では、ポリイミドポリイミド前駆体ポリアミド酸溶液を調製するためには、N−メチルピロリドンγ−ブチロラクトンなどの強い溶解力を有する、いわゆるポリイミド溶媒を用いる必要があり、下地の有機薄膜を溶解してしまう問題がある。これは特にカラーフィルター用の保護膜として用いる場合には大きな問題となる。また、ポリイミドには電荷移動相互作用(CT相互作用)により可視光領域に光吸収帯の裾が伸びてしまうために着色する問題もある。一方、シロキサン材料(ゾルゲル材料)を用いる場合には、耐熱性と透明性は十分であるが、シラノール基反応完結に必要とされる温度が300℃以上にもなるために下地の有機薄膜の劣化を招いてしまう問題や、熱硬化時硬化収縮によって薄膜にクラック(亀裂)が生じる問題もある。加えて、シロキサン材料の−Si−O−Si−結合がアルカリ溶液によって容易に加水分解してしまう難点もある。また、エポキシ樹脂とメラミン樹脂を用いた材料の場合には、使用溶媒熱処理温度に問題はないものの耐熱性が十分ではなく、また黄変の問題も生じる。アクリル系材料やポリエステル樹脂を用いた場合にも基本骨格であるアクリル部位・ポリエステル部位の耐熱性が十分ではなく、アウトガスの問題が生じていた。

0005

上記の状況から、高い耐熱性と、他の諸特性、特に下地基板への密着性、平坦性、透明性を両立させる材料が求められてきた。

先行技術

0006

特許文献1 特開昭62−163016
特許文献2 特開昭62−242918
特許文献3 特開平7−331178
特許文献4 特開昭63−131103
特許文献5 特開平8−50289
特許文献6 特開2013−253263

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、耐熱性(低アウトガス性)、密着性、平坦性、透明性を満足する硬化膜を与える熱硬化性組成物、及び該熱硬化性組成物によって形成される硬化膜を提供することであり、更には該硬化膜を有する電子部品を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、酸無水物基を有する単量体とその他の単量体とを共重合することで得られる共重合体と、少なくとも2つ以上の水酸基を有する化合物とを熱反応させた共重合体、少なくとも2つ以上のエポキシ基を有する化合物、そしてこれらを溶解し得る溶剤とを含有する熱硬化性組成物を用いることで本発明を完成するに至った。本発明は以下の構成を含む。

0009

[1] 下記式(1)で表される単量体(a)及び(a)以外の単量体(b)からの反応生成物である共重合体の、単量体(a)由来酸無水物部位を、2つ以上の水酸基を有する化合物で熱的に開環した変性ポリマー(A)、2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)及び溶剤(C)を含有する熱硬化性組成物。



式(1)において、R1及びR2は独立して水素炭素数1〜3のアルキル又はフェニルである。

0010

[2] 前記単量体(b)が、下記式(2)で表される化合物及びインデンから選ばれる少なくとも1つである、[1]項に記載の熱硬化性組成物。



式(2)において、R1及びR2は独立して水素、炭素数1〜3のアルキル又はフェニルであり、R3は1価の有機基である。

0011

[3] 前記2つ以上の水酸基を有する化合物が、下記式(3−1)〜(3−4)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つである、[1]項に記載の熱硬化性組成物。















式(3−1)において、R4は、単結合、−CH2−、−C(CH3)2−、−SO2−、又は−O−であり、m及びnは独立して、1〜20の整数であり、そして、ベンゼン環の水素は独立して、炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい。

0012

[4] 前記2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)が芳香環を有する化合物である、[1]項に記載の熱硬化性組成物。

0013

[5] 前記2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)が、下記式(4)及び(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1つを含む、[1]項に記載の熱硬化性組成物。







式(4)において、R5〜R8は独立して水素又は炭素数1〜5のアルキルである。

0014

[6] [1]〜[5]のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物から形成される硬化膜。

0015

[7] [6]項に記載の硬化膜を透明保護膜として有するカラーフィルター

発明の効果

0016

本発明の好ましい態様に係る熱硬化性組成物は、耐熱性において特に優れた材料であり、カラー液晶表示素子のカラーフィルター保護膜として用いた場合、表示品位を向上させることができる。特に、染色法顔料分散法電着法及び印刷法により製造されたカラーフィルターの保護膜として有用である。また、各種光学材料の保護膜及び透明絶縁膜としても使用することができる。

0017

1. 本発明の熱硬化性組成物
本発明の熱硬化性組成物は、多官能酸無水物と水酸基を2つ以上有する化合物とを熱反応させた変性ポリマー(A)と、2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)とを含む熱硬化性組成物であって、変性ポリマー100重量部に対し、2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)が10〜500重量部であることを特徴とする熱硬化性組成物である。

0018

1−1.変性ポリマー(A)
変性ポリマー(A)は、単量体(a)として前記式(1)で表される化合物、その他の単量体(b)として式(2)で表される化合物及びインデンから選ばれる化合物を必ず含み、アゾ開始剤の存在下でラジカル共重合して得られる多官能酸無水物に対して、2つ以上の水酸基を有する化合物を熱反応させて得られる。式(1)の化合物には、イタコン酸無水物を用いることもでき、また、その他の単量体(b)には上記の化合物以外の化合物を含んでもよい。

0019

その他の単量体(b)において、式(2)で表される化合物及びインデン以外の化合物を用いる場合は、耐熱性の観点から、好ましくはラジカル重合に用いる単量体全体の0〜40wt%、より好ましくは0〜20wt%の添加量であるとよい。

0020

また、変性ポリマー(A)の合成には、少なくとも溶剤が必要である。この溶剤をそのまま残してハンドリング性等を考慮した液状やゲル状の組成物としてもよく、また、この溶剤を除去して運搬性などを考慮した固形状の組成物としてもよい。

0021

本発明の目的を損なわない範囲で上記以外の他の化合物を含んでいてもよい。他の原料の例として、ラジカル重合性単量体連鎖移動剤を含んでよい。

0022

1−1−1.単量体(a)及び単量体(b)
本発明では、変性ポリマー(A)を得るための材料として、単量体(a)として式(1)で表される化合物を含む。また、その他の単量体(b)として、好ましくは式(2)で表される化合物及びインデンから選ばれる化合物を1つ以上含有する。式(1)の具体例は、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、フェニルマレイン酸無水物、2,3−ジフェニルマレイン酸無水物が挙げられる。式(2)で表される化合物の具体例は、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドが挙げられる。また、本発明の特性を損なわない範囲で、式(2)で表される化合物及びインデン以外の単量体(b)を含んでもよく、その場合の具体例として、メタクリル酸メタクリル酸メチルメタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチルグリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートベンジルメタクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、2−フェニルエチルメタクリレートイソボルニルメタクリレートジシクロペンタニルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートが挙げられる。

0023

1−1−2.2つ以上の水酸基を有する化合物
本発明では、変性ポリマー(A)を得るための材料として、2つ以上の水酸基を有する化合物を用いる。好ましくは、1,4−ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,3−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−イソプロピリデンビス2−フェノキシエタノール)、ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、2,2’−[(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジイルビスオキシ)]ビスエタノールが挙げられる。他の化合物として、エチレングリコールジエチレングリコールトリエチレングリコールテトラエチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコールトリプロピレングリコールテトラプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,5−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール(式(3−2)の化合物)、1,2−ヘプタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,2,5−ヘプタントリオール、1,2,7−ヘプタントリオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、3,6−オクタンジオール、1,2,8−オクタントリオール、1,2−ノナンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2,9−ノナントリオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、1,2,10−デカントリオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、グリセリン、1,3,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン(式(3−3)の化合物)、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)、ペンタエリスリトール(式(3−4)の化合物)、ジペンタエリスリトール、及び下記式(3−1)で表される化合物を挙げることができる。



式(3−1)において、R4は、単結合、−CH2−、−C(CH3)2−、−SO2−、又は−O−であり、m及びnは独立して、1〜20の整数であり、そして、ベンゼン環の水素は独立して、炭素数1〜3のアルキルで置換されていてもよい。

0024

ここで挙げた化合物は複数を併用することもできる。

0025

1−1−3.変性ポリマー(A)の合成に用いる溶剤
変性ポリマー(A)を得るための合成に用いる溶剤の具体例として、酢酸エチル酢酸ブチル酢酸プロピルプロピオン酸ブチル乳酸エチルメトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチルピルビン酸エチルピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチルアセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートシクロヘキサノンシクロペンタノンジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートジエチレングリコールモノブチルエーテルジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートジエチレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジエチルエーテル、及びジエチレングリコールメチルエチルエーテルが挙げられる。溶剤は、これらの1種であってもよいし、これらの2種以上の混合物であってもよい。

0026

1−1−4.変性ポリマー(A)の合成に用いる分子量調整剤
変性ポリマー(A)の合成時には、分子量が高くなることを抑制し、優れた保存安定性発現するために、分子量調整剤をさらに含有してもよい。分子量調整剤としては、メルカプタン類キサントゲン類、キノン類ヒドロキノン類及び2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。

0027

分子量調整剤の具体例としては、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノンベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、メトキノンp−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン、t−ブチル−p−ベンゾキノン、アントラキノンn−ヘキシルメルカプタンn−オクチルメルカプタンn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンチオグリコール酸、ジメチルキサントゲンスルフィドジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。

0028

分子量調整剤は単独で用いてもよく、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。

0029

1−1−5.変性ポリマー(A)の合成方法
本発明で用いられる変性ポリマー(A)は、前記式(1)で表される化合物と、式(2)で表される化合物及びインデンから選ばれる単量体とを、上記溶剤中、熱ラジカル開始剤の存在下で重合する。このとき、前記式(1)で表される化合物の官能基当たりモル数と、2つ以上の水酸基を有する化合物の官能基当たりのモル数を以下の範囲にする必要がある。ここで、官能基とは、前記式(1)で表される化合物においては酸無水物基、2つ以上の水酸基を有する化合物においては水酸基を意味する。

0.5≦X≦5.0、 X=(酸無水物のモル数/水酸基のモル数)

0030

この範囲であれば、変性ポリマー(A)の溶剤への溶解性が高く、組成物の耐熱性、平坦性、密着性が良好であるが、より好ましくは0.7≦X≦4.0であり、さらに好ましくは1.0≦X≦3.0である。

0031

変性ポリマー(A)の合成において、その第一段階のラジカル重合においては、式(1)、式(2)のモノマーを共重合するために、その重合熱が大きい。重合熱によって重合制御が難しい場合には、連鎖移動剤を用いることで重合熱を低減することができる。連鎖移動剤は特に限定されないが、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンが好適に用いられる。

0032

反応溶剤は、溶質100重量部に対し、80重量部以上使用すると、反応がスムーズに進行するので好ましい。反応は40℃〜200℃で、0.2〜20時間反応させる。

0033

原料の反応順序は、単量体(a)及びその他の単量体(b)を溶剤、アゾ開始剤の存在下にラジカル重合することで多官能酸無水物共重合体を得た後、2つ以上の水酸基を有する化合物を添加して加熱する。

0034

前記のラジカル重合の際は、40℃〜120℃の反応温度が好ましく、60℃〜80℃の反応温度がより好ましい。ラジカル重合終了後、室温まで冷却し、2つ以上の水酸基を有する化合物を添加し、100〜200℃で0.1〜6時間反応させる。

0035

このようにして合成された変性ポリマー(A)においては、2つ以上の水酸基を有する化合物が共重合体や使用溶剤への溶解性が低い場合でも、熱反応後には均一の透明液となり、欠陥のない均一な薄膜を形成することが可能となる。一方で、2つ以上の水酸基を有する化合物を、ラジカル共重合体の重合後に熱反応させずに単純に系に添加した場合は、仮に溶剤には可溶で透明溶液となっても、薄膜形成時溶媒蒸発後に、相溶性不良で2つ以上の水酸基を有する化合物が析出し、均一な薄膜を形成できない場合が多い。このため、多分岐型ポリエステル誘導することで、耐熱性を向上するのみならず、欠陥のない薄膜を形成することも可能となる。

0036

得られた変性ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは、1,000〜1,000,000であり、3,000〜500,000がより好ましい。これらの範囲にあれば、塗布性、平坦性が良好である。

0037

明細書中の重量平均分子量は、GPC法カラム温度:35℃、流速:1ml/min)により求めたポリスチレン換算での値である。標準ポリスチレンには、分子量が645〜132,900のポリスチレン(例えば、アジレント・テクノロジー株式会社のポリスチレンキャリブレーションキットPL2010−0102)、カラムにはPLgelMIXED−D(アジレント・テクノロジー株式会社)を用い、移動相としてTHFを使用して測定することができる。本明細書中の市販品の重量平均分子量はカタログ掲載値である。

0038

1−2. 2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)
本発明に用いられるエポキシ化合物は、1分子当たり2つ以上のエポキシ基を有する化合物である。2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)は1種でも2種以上でもよい。

0039

1−2−1.2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)
2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)の例は、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、グリシジルエーテル型エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、脂肪族ポリグリシジルエーテル化合物、環式脂肪族エポキシ化合物、エポキシ基を有するモノマーの重合体、エポキシ基を有するモノマーと他のモノマーとの共重合体、及びシロキサン結合部位を有するエポキシ化合物である。2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)は芳香環を有する化合物が好ましい。

0040

ビスフェノールA型エポキシ化合物の市販品の具体例は、jER828、1004、1009(いずれも商品名、三菱ケミカル株式会社)であり;ビスフェノールF型エポキシ化合物の市販品の具体例は、jER 806、4005P(いずれも商品名、三菱ケミカル株式会社)であり;グリシジルエーテル型エポキシ化合物の市販品の具体例は、TECHMORE VG3101L(商品名、株式会社プリンテック)、EHPE3150(商品名、株式会社ダイセル)、EPPN−501H、502H(いずれも商品名、日本化薬株式会社)、及びjER 1032H60(商品名、三菱ケミカル株式会社)であり;グリシジルエステル型エポキシ化合物の市販品の具体例は、デナコールEX−721(商品名、ナガセケムテックス株式会社)、及び1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジル(商品名、東京化成工業株式会社製)であり;ビフェニル型エポキシ化合物の市販品の具体例は、jER YX4000、YX4000H、YL6121H(いずれも商品名、三菱ケミカル株式会社)、及びNC−3000、NC−3000−L、NC−3000−H、NC−3100(いずれも商品名、日本化薬株式会社)であり;フェノールノボラック型エポキシ化合物の市販品の具体例は、EPPN−201(商品名、日本化薬株式会社)、及びjER 152、154(いずれも商品名、三菱ケミカル株式会社)等であり;クレゾールノボラック型エポキシ化合物の市販品の具体例は、EOCN−102S、103S、104S、1020(いずれも商品名、日本化薬株式会社)等であり;ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物の市販品の具体例は、jER 157S65、157S70(いずれも商品名、三菱ケミカル株式会社)であり;環式脂肪族エポキシ化合物の市販品の具体例は、セロサイド2021P、3000(いずれも商品名、株式会社ダイセル)であり;シロキサン結合部位を有するエポキシ化合物の市販品の具体例は、1,3−ビス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]テトラメチルジシロキサン(商品名、ジェレストインコーポレイテッド)、TSL9906(商品名、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ合同会社)、COAOSIL MP−200(商品名、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社)、コンポセランSQ506(商品名、荒川化学株式会社)、ES−1023(商品名、信越化学工業株式会社)である。

0041

尚、TECHMORE VG3101L(商品名、株式会社プリンテック)は2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−([2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、及び1,3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノールの混合物であり;EHPE3150(商品名、株式会社ダイセル)は2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニルシクロヘキサン付加物であり;セロキサイド2021P(商品名、株式会社ダイセル)は3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートであり;セロキサイド3000(商品名、株式会社ダイセル)は1−メチル−4−(2−メチルオキシラニル)−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンであり;COATOSIL MP−200(商品名、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ合同会社)は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを原料成分とする重合体である。

0042

1−2−2.変性ポリマー(A)に対する2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)の割合
本発明の熱硬化性組成物における変性ポリマー(A)100重量部に対する2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)の総量の割合は、10〜500重量部である。2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)の総量の割合がこの範囲であると、平坦性、耐熱性、耐薬品性、下地密着性のバランスが良好である。2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)の総量は50〜300重量部の範囲であることが好ましいが、これは多分岐型ポリエステル、エポキシ硬化剤とのモル比を調整して決定する。

0043

1−3. その他の成分
本発明の熱硬化性組成物には、塗布均一性接着性、透明性、平坦性、及び耐薬品性を向上させるために各種の添加剤を添加することができる。添加剤には、エポキシ硬化剤、溶剤、アニオン系、カチオン系、ノニオン系、フッ素系又はシリコン系のレベリング剤界面活性剤シランカップリング剤等の密着性向上剤ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系化合物等の酸化防止剤、分子量調整剤、エポキシ硬化剤が主に挙げられる。

0044

1−3−1.界面活性剤
本発明の熱硬化性組成物には、塗布均一性を向上させるために、界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤の具体例は、ポリフローNo.75、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95(いずれも商品名、共栄社化学株式会社)、ディスパーベイク(Disperbyk)−161、ディスパーベイク−162、ディスパーベイク−163、ディスパーベイク−164、ディスパーベイク−166、ディスパーベイク−170、ディスパーベイク−180、ディスパーベイク−181、ディスパーベイク−182、BYK−300、BYK−306、BYK−310、BYK−320、BYK−330、BYK−342、BYK−346、BYK−361N、BYK−UV3500、BYK−UV3570(いずれも商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社)、KP−341、KP−368、KF−96−50CS、KF−50−100CS(いずれも商品名、信越化学工業株式会社)、サーフロン−S611(商品名、AGCセイミケミカル株式会社)、フタジェント222F、フタージェント208G、フタージェント251、フタージェント710FL、フタージェント710FM、フタージェント710FS、フタージェント601AD、フタージェント650A、FTX−218、(いずれも商品名、株式会社ネオス)、メガファックF−410、メガファックF−430、メガファックF−444、メガファックF−472SF、メガファックF−475、メガファックF−477、メガファックF−552、メガファックF−553、メガファックF−554、メガファックF−555、メガファックF−556、メガファックF−558、メガファックF−559、メガファックR−94、メガファックRS−75、メガファックRS−72−K、メガファックRS−76−NS、メガファックDS−21(いずれも商品名、DIC株式会社)、TEGO Twin 4000、TEGO Twin 4100、TEGO Flow 370、TEGO Glide 440、TEGO Glide 450、TEGO Rad 2200N(いずれも商品名、エボニックジャパン株式会社)、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタインフルオロアルキルスルホン酸塩ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルポリオキシエチレントリデシルエーテルポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレンステアレートポリオキシエチレンラウリルアミンソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオキシエチレンナフチルエーテルアルキルベンゼンスルホン酸塩、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩が挙げられる。これらから選ばれる少なくとも1つを用いることが好ましい。

0045

これらの界面活性剤の中でも、BYK−306、BYK−342、BYK−346、KP−341、KP−368、サーフロン−S611、フタージェント710FL、フタージェント710FM、フタージェント710FS、フタージェント601AD、フタージェント650A、メガファックF−477、メガファックF−556、メガファックF−559、メガファックRS−72−K、メガファックDS−21、TEGO Twin 4000、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルスルホン酸塩、フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、及びフルオロアルキルアミノスルホン酸塩の中から選ばれる少なくとも1種であると、熱硬化性組成物の塗布均一性が高くなるので好ましい。

0046

本発明の熱硬化性組成物における界面活性剤の含有量は、熱硬化性組成物全量に対して0.01〜10重量%であることが好ましい。

0047

1−3−2.カップリング剤
本発明の熱硬化性組成物は、形成される硬化膜と基板との密着性をさらに向上させる観点から、カップリング剤をさらに含有してもよい。

0048

このようなカップリング剤として、例えば、シラン系、アルミニウム系又はチタネート系のカップリング剤を用いることができる。具体的には、3−グリシジルオキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(例えば、商品名、サイラエースS510、JNC株式会社)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(例えば、商品名、サイラエースS530、JNC株式会社)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(例えば、商品名、サイラエースS810、JNC株式会社)、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランの共重合体(例えば、商品名、CoatOSil MP200、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)等のシラン系カップリング剤アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系カップリング剤、及びテトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイトチタネート等のチタネート系カップリング剤を挙げることができる。

0049

これらの中でも、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが、密着性を向上させる効果が大きいため好ましい。

0050

カップリング剤の含有量は、熱硬化性組成物全量に対して、0.01重量%以上、かつ10重量%以下であることが、形成される硬化膜と基板との密着性が向上するので好ましい。

0051

1−3−3.酸化防止剤
本発明の熱硬化性組成物は、透明性の向上、硬化膜が高温に晒された場合の黄変を防止する観点から、酸化防止剤をさらに含有してよい。

0052

本発明の熱硬化性組成物には、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系化合物などの酸化防止剤を添加してもよい。この中でもヒンダードフェノール系が耐候性の観点から好ましい。具体例としては、Irganox1010、Irganox1010FF、Irganox1035、Irganox1035FF、Irganox1076、Irganox1076FD、Irganox1098、Irganox1135、Irganox1330、Irganox1726、Irganox1425 WL、Irganox1520L、Irganox245、Irganox245FF、Irganox259、Irganox3114、Irganox565、Irganox565DD(いずれも商品名、BASFジャパン株式会社)、ADK STABAO−20、ADK STAB AO−30、ADK STAB AO−50、ADK STAB AO−60、ADK STAB AO−80(いずれも商品名、株式会社ADEKA)が挙げられる。この中でもIrganox1010、ADK STAB AO−60がより好ましい。

0053

酸化防止剤は、熱硬化性組成物全量に対して、0.1〜10重量部添加して用いられる。

0054

1−3−4.エポキシ硬化剤
本発明の組成物は、平坦性、耐薬品性を向上させるために、エポキシ硬化剤をさらに含有してもよい。エポキシ硬化剤としては、酸無水物系硬化剤アミン系硬化剤フェノール系硬化剤イミダゾール系硬化剤触媒型硬化剤、及びスルホニウム塩ベンゾチアゾニウム塩、アンモニウム塩ホスホニウム塩等の感熱性酸発生剤などがあるが、硬化膜の着色を避けること及び硬化膜の耐熱性の観点から、酸無水物系硬化剤又はイミダゾール系硬化剤、又はその併用が好ましい。

0055

前記酸無水物系硬化剤の具体例は、無水マレイン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸無水メチルヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロトリメリット酸無水物等の脂肪族ジカルボン酸無水物無水フタル酸、トリメリット酸無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物、並びにスチレン無水マレイン酸共重合体である。これらの中でも耐熱性と溶剤に対する溶解性のバランスの良好な、トリメリット酸無水物及びヘキサヒドロトリメリット酸無水物が好ましい。

0056

前記イミダゾール系硬化剤の具体例は、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイトである。これらの中でも硬化性と溶剤に対する溶解性のバランスの良好な、2−ウンデシルイミダゾールが好ましい。

0057

エポキシ硬化剤を使用する場合、2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)100重量部に対するエポキシ硬化剤の割合は、0.1〜60重量部である。エポキシ硬化剤が酸無水物系硬化剤の場合の添加量については、より詳細には、エポキシ基に対して、エポキシ硬化剤中のカルボン酸無水物基又はカルボキシル基が0.1〜1.5倍当量になるよう添加するのが好ましい。このとき、カルボン酸無水物基は2価で計算する。カルボン酸無水物基又はカルボキシル基が0.15〜0.8倍当量になるよう添加すると耐薬品性が一層向上するので、より好ましい。

0058

1−3−5.紫外線吸収剤
本発明の熱硬化性組成物は、形成した透明膜の劣化防止能をさらに向上させる観点から紫外線吸収剤を含んでもよい。

0059

紫外線吸収剤の具体例は、TINUVIN P、TINUVIN 120、TINUVIN 144、TINUVIN 213、TINUVIN 234、TINUVIN 326、TINUVIN 571、TINUVIN 765(いずれも商品名、BASFジャパン株式会社)である。

0060

紫外線吸収剤は熱硬化性組成物全量に対して、0.01〜10重量部添加して用いられる。

0061

1−3−6.凝集防止剤
本発明の組成物は、固形分を溶剤となじませ、凝集を防止させる観点から凝集防止剤を含んでもよい。

0062

凝集防止剤の具体例は、ディスパーベイク(Disperbyk)−145、ディスパーベイク−161、ディスパーベイク−162、ディスパーベイク−163、ディスパーベイク−164、ディスパーベイク−182、ディスパーベイク−184、ディスパーベイク−185、ディスパーベイク−2163、ディスパーベイク−2164、BYK−220S、ディスパーベイク−191、ディスパーベイク−199、ディスパーベイク−2015(いずれも商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社)、FTX−218、フタージェント710FM、フタージェント710FS(いずれも商品名、株式会社ネオス)、フローレンG−600、フローレンG−700(いずれも商品名、共栄社化学株式会社)である。

0063

凝集防止剤は熱硬化性組成物全量に対して、0.01〜10重量部添加して用いられる。

0064

1−3−7.熱架橋剤
本発明の組成物は、耐熱性、耐薬品性、膜面内均一性、可撓性、柔軟性、弾性をさらに向上させる観点から熱架橋剤を含んでもよい。

0065

熱架橋剤の具体例は、ニカラックMW−30HM、ニカラックMW−100LM、ニカラックMX−270、ニカラックMX−280、ニカラックMX−290、ニカラックMW−390、ニカラックMW−750LM、(いずれも商品名、(株)三和ケミカル)である。

0066

熱架橋剤は組成物全量に対して、0.1〜10重量部添加して用いられる。

0067

1−4.溶剤(C)
本発明の熱硬化性組成物は溶剤(C)を含む。本発明の組成物に用いられる溶剤(C)は、変性ポリマー(A)及び2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)を溶解できる溶剤が好ましい。当該溶剤の具体例は、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、酢酸3−メトキシブチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、及びジエチレングリコールメチルエチルエーテルである。溶剤は、これらの1種でもよく、これらの2種以上の混合物でもよい。

0068

1−5.熱硬化性組成物の保存
本発明の熱硬化性組成物は、−30℃〜25℃の範囲で保存すると、組成物の経時安定性が良好になる。保存温度が−20℃〜10℃であれば、析出物もなく一層好ましい。

0069

2.熱硬化性組成物から形成される硬化膜
本発明の熱硬化性組成物は、変性ポリマー(A)、2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)を混合し、目的とする特性によっては、更にエポキシ硬化剤、溶剤、界面活性剤、密着性向上剤、酸化防止剤、及びその他の添加剤を必要により選択して添加することができる。

0070

上記のようにして調製された、熱硬化性組成物(溶剤がない固形状態の場合には溶剤に溶解させた後)を、基体表面に塗布し、例えば加熱等により溶剤を除去すると、塗膜を形成することができる。基体表面への熱硬化性組成物の塗布は、スピンコート法ロールコート法ディッピング法、及びスリットコート法等従来から公知の方法により塗膜を形成することができる。次いでこの塗膜はホットプレート、又はオーブン等で仮焼成される。仮焼成条件は各成分の種類及び配合割合によって異なるが、通常70〜150℃で、オーブンなら5〜15分間、ホットプレートなら1〜5分間である。その後、塗膜を硬化させるために本焼成される。本焼成条件は、各成分の種類及び配合割合によって異なるが、通常180〜250℃、好ましくは200〜250℃で、オーブンなら30〜90分間、ホットプレートなら5〜30分間であり、加熱処理することによって硬化膜を得ることができる。

0071

このようにして得られた硬化膜は、加熱時において、1)変性ポリマー(A)が2つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)と反応して三次元ネットワークを形成するために、非常に強靭であり、透明性、耐熱性、耐薬品性、平坦性、密着性に優れている。又、耐光性、耐スパッタ性、耐傷性、塗布性に関しても、同様の理由から、優れることが期待される。したがって、本発明の硬化膜は、カラーフィルター用の保護膜として用いると効果的であり、このカラーフィルターを用いて、液晶表示素子や固体撮像素子を製造することができる。又、本発明の硬化膜は、カラーフィルター用の保護膜以外にも、TFTと透明電極間に形成される透明絶縁膜や透明電極と配向膜間に形成される透明絶縁膜として用いると効果的である。更に、本発明の硬化膜は、LED発光体の保護膜として用いても効果的である。

0072

次に本発明を合成例、実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。

0073

合成例、実施例、及び比較例に使用した化合物を成分毎に記しておく。

0074

[合成例1]変性ポリマー(A1)溶液の合成
攪拌機付き四つ口フラスコに、3−メトキシプロピオン酸メチル(MMP)、N−シクロヘキシルマレイミド、無水マレイン酸、ラジカル開始剤V−65(和光純薬工業製)、α−メチルスチレンダイマーを下記の重量で仕込み乾燥窒素気流下80℃で2時間加熱攪拌し、ラジカル共重合体を得た(合成1段階目)。

MMP 23.333g
N−シクロヘキシルマレイミド 6.464g
無水マレイン酸 3.537g
V−65 0.100g
α−メチルスチレンダイマー 0.050g

0075

その後、反応液を25℃まで冷却し、4、4’−イソプロピリデンビス(2−フェノキシエタノール)を5.669g投入した後、150℃で3時間攪拌した(合成2段階目)。

0076

溶液を室温まで冷却し、淡黄色透明な変性ポリマー(A1)の30重量%溶液を得た。溶液の一部をサンプリングし、GPC分析ポリスチレン標準)により重量平均分子量を測定した。その結果、得られた変性ポリマー(A1)の重量平均分子量Mwは14,000、多分散度Mw/Mnは3.8であった。)

0077

[合成例2〜10]変性ポリマー(A2)〜(A10)の溶液の合成
合成例1の方法に準じて、表1に記載の温度、時間、及び割合(単位:g)で各成分を反応させ、変性ポリマー(A2)〜(A10)の溶液を得た。

0078

[比較合成例1〜2]ポリエステル(R1)及び(R2)の溶液の合成
分岐構造のない、本請求項に含まれる特定構造を有しない一般的な線状ポリエステルを表1に記載の温度、時間、及び割合で反応させ、ポリエステル(R1)及び(R2)の溶液を得た。ただし、反応温度は150℃で3時間とした。

0079

0080

表1中に略称で記した、合成例及び比較合成例で使用した化合物は、それぞれ以下の通りである。
CHMI: N−シクロヘキシルマレイミド
NPM: N−フェニルマレイミド
IN:インデン
AH:無水マレイン酸
ODPA: 4,4’−オキシジフタル酸無水物
BPDA: 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
V−65: 2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル);和光純薬工業(株)製
αMSD:α−メチルスチレンダイマー
bisA−2EOH: 4,4’−イソプロピリデンビス(2−フェノキシエタノール)

0081

BPE−40、60、100:ニューポールBPE−40、ニューポールBPE−60、ニューポールBPE−100;三洋化成工業(株)製;下記構造を有するジオールで、それぞれ水酸基価が276、228、167である化合物

0082

HT: 1,2,6−ヘキサントリオール
TMP:トリメチロールプロパン
PE:ペンタエリスリトール
BD: 1,4−ブタンジオール
MMP: 3−メトキシプロピオン酸メチル

0083

[実施例1]
合成例1で得られた変性ポリマー(A1)の30重量%溶液、3官能エポキシ化合物としてVG3101L、2官能エポキシ化合物としてYX4000H、硬化剤としてトリメリット酸無水物(TMA)、シランカップリング剤としてS510、酸化防止剤としてADK STABAO−60、界面活性剤としてF-556、及び希釈溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を表2に記載の割合(重量部)で混合溶解し、メンブランフィルター(口径0.2μm)で濾過し、熱硬化性組成物を得た。

0084

[実施例2〜13及び比較例1、2]
実施例1の方法に準じて、表2に記載の割合(重量部)で各成分を混合溶解し、熱硬化性組成物を得た。

0085

0086

得られたそれぞれの熱硬化性組成物を用いて、以下に記載する方法で、耐熱性、平坦化率、下地密着性を評価した。実施例1〜13の硬化膜の評価結果を表3にまとめて記載した。また、比較例1及び2として、通常の分岐構造のない線状ポリエステルを含有する熱硬化性組成物を用いて形成した硬化膜の、耐熱性、平坦化率、下地密着性を評価した。評価結果を表3に合わせて記載した。

0087

[耐熱性の評価方法
得られた熱硬化性組成物をガラス基板上に650rpmで10秒間スピンコートし、80℃のホットプレート上で2分間プリベークした。続いて、オーブン中230℃で30分間ポストベーク(PB)し、硬化膜付きガラス基板を得た(これをPB後膜厚とする)。得られた硬化膜付きガラス基板において、段差・表面粗さ・微細形状測定装置(商品名、P−17、KLA TENCOR株式会社)を用いて膜厚を測定し、初期膜厚とした。その後、硬化膜付きガラス基板をオーブン中230℃で60分間ポストベークを行い、同様に膜厚を測定した(これをEB1後膜厚とする)。また、別途PB後の硬化膜付きガラス基板を250℃で60分間ポストベークし、同様に膜厚を測定した(これをEB2後膜厚とする)。以下の式を用いて残膜率1、2を算出し、PB−EB1間の残膜率99%以上のものを○、99%未満〜98%のものを△、98%未満のものを×とした。また、PB−EB2間の残膜率99%以上のものを○、99%未満〜98%のものを△、98%未満のものを×とした。

残膜率1(%)=(EB1後膜厚/PB後膜厚)×100
残膜率2(%)=(EB2後膜厚/PB後膜厚)×100

0088

[平坦性の評価方法]
予め段差・表面粗さ・微細形状測定装置(商品名、P−17、KLA TENCOR株式会社)を用いて表面段差を測定したレジストパターンを含む凹凸基板ライン100μm、スペース50μm、膜厚1μmのパターン基板)上に、得られた熱硬化性組成物を650rpmで10秒間スピンコートし、80℃のホットプレート上で2分間プリベークした。続いてオーブン中230℃で30分間ポストベークし、保護膜の平均膜厚1.5μmである硬化膜付きカラーフィルター基板を得た。その後、得られた硬化膜付きカラーフィルター基板に対して、表面段差を測定した。硬化膜無しカラーフィルター基板及び硬化膜付きカラーフィルター基板の表面段差の最大値(以下、「最大段差」と略記)から、下記計算式を用いて平坦化率を算出し、結果を表3に示した。平坦性の結果は、100〜80%を◎、79〜60%を○、60%未満を×と評価した。

平坦化率(%)=((凹凸基板の最大段差−硬化膜付き凹凸基板の最大段差)/凹凸基板の最大段差)×100

0089

[密着性の評価方法]
得られた熱硬化性組成物を凹凸基板上(ライン:100μm、スペース:50μm、膜厚:1.0μm)に650rpmで10秒間スピンコートし、80℃のホットプレート上で2分間プリベークした。続いて、オーブン中230℃で30分間ポストベークし、硬化膜付きガラス基板を得た。得られた硬化膜付き凹凸基板と、同様に作製した硬化膜付きガラス基板の両者において、クロスカット試験(JIS K 5400、剥離テープ:3M製No.361使用)を行い、以下の分類0〜5に従って評価し、分類0〜1を○、分類2〜3を△、分類4〜5を×とした。硬化膜付き凹凸基板での密着性評価を「密着性評価1」、硬化膜付きガラス基板での密着性評価を「密着性評価2」とした。

<分類0>・・・カットの縁が完全に滑らかで、どの格子の目にもはがれがない。
<分類1>・・・カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に5%を上回ることはない。
<分類2>・・・塗膜がカットの縁に沿って及び/又は交差点においてはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に5%を超えるが、15%を上回ることはない。
<分類3>・・・塗膜がカットの縁に沿って部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び/又は目のいろいろな部分が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に15%を超えるが、35%を上回ることはない。
<分類4>・・・塗膜がカットの縁に沿って部分的又は全面的に大はがれを生じており、及び/又は数か所の目が部分的又は全面的にはがれている。クロスカット部分で影響を受けるのは明確に35%を上回ることはない。
<分類5>・・・分類4でも分類できないはがれ程度のいずれか。

0090

[透明性の評価方法]
得られた熱硬化性組成物をガラス基板上に650rpmで10秒間スピンコートし、80℃のホットプレート上で2分間プリベークした。続いて、オーブン中230℃で30分間熱処理し、膜厚1.5μmである硬化膜付きガラス基板を得た。得られた硬化膜付きガラス基板において、紫外可視近赤外分光光度計(商品名、V−670、日本分光株式会社)により硬化膜の400nmにおける光透過率を測定した。この場合、リファレンスとしてガラス基板のみを用い、硬化膜単体の光透過率を算出した(この場合、多重反射による干渉は考慮しない)。光透過率が98%以上の場合を透明性○、透過率が95%未満の場合を透明性×、その間を△と評価した。

実施例

0091

表3に示した結果から明らかなように、実施例1〜13の熱硬化性組成物は、耐熱性、平坦性、密着性を満足することが分かる。一方で、比較例1、2ではすべての特性を満足することはできなかった。

0092

本発明の熱硬化性組成物より得られた硬化膜は、耐熱性、平坦性、下地密着性がいずれも良好であり、カラーフィルター、LED発光素子及び受光素子等の各種光学材料等の保護膜、TFTと透明電極間及び透明電極と配向膜間に形成される絶縁膜の他、パッシベーション膜、バッファーコート膜、及び平坦化膜として利用できる。

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