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技術 BCMA(CD269/TNFRSF17)結合タンパク質

出願人 グラクソグループリミテッド
発明者 アルゲイト,ポールクレッグ,ステファニージェーンクレイゲン,ジェニファー,エル.ハンブリン,ポールアンドリュールイス,アランピーターパーマー,ラーダシャーメイズ,パトリックワッタム,トレヴァーアンソニーケネス
出願日 2019年4月22日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2019-080646
公開日 2019年9月5日 (1年5ヶ月経過) 公開番号 2019-147816
状態 未査定
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質 医薬品製剤 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造
主要キーワード 装置雑音 誘導性センサ 単独結合 速度支配 等価体積 疎水性水 平均化データ 相対反応速度
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図面 (20)

課題

抗原結合断片を用いて疾患又は障害治療する方法、前記抗原結合断片を含む医薬組成物及び製造方法を提供する。

解決手段

B細胞成熟抗原(BCMA)、特にヒトBCMA(hBCMA)に特異的に結合し、BCMA受容体に対するBAFF及びAPRILの結合を阻害する抗原結合タンパク質及びその断片。医薬組成物、スクリーニング及び医療処置方法。多発性骨髄腫(MM)又は慢性リンパ球性白血病(CLL)などのB細胞リンパ腫を患っているヒト患者の治療における使用。

概要

背景

BCMA(CD269又はTNFRSF17)はTNF受容体スーパーファミリーメンバーである。それはリガンドBAFF及びAPRILについての非グリコシル化内在性膜受容体である。BCMAのリガンドはまた、APRIL及びBAFF、並びに制限されるがBAFFに対する高親和性を示すBAFF-R(BAFF受容体又はBR3)に結合する、更なる受容体:TACI(膜貫通活性化因子及びカルシウム調節因子及びシクロフィリンリガンド相互作用物質)にも結合できる。まとめると、これらの受容体及びこれらの対応するリガンドは、体液性免疫B細胞発生及び恒常性の様々な側面を調節する。

BCMAの発現は典型的にB細胞系統に制限され、B細胞の最終分化において応答して増大することが報告されている。BCMAは、ヒト血漿芽球扁桃腺脾臓及び骨髄由来形質細胞により発現されるが、TACI-BAFFR低表現型を有する、扁桃メモリB細胞及び胚中心B細胞によっても発現される(Darce et al, 2007)。BCMAは、未感作細胞及びメモリB細胞上にはほとんど存在しない(Novak et al, 2004a及びb)。BCMA抗原細胞表面上に発現されるので、抗体に接近できるが、ゴルジ体においても発現される。その発現プロファイルにより示唆されているように、BCMAシグナル伝達は、典型的にはB細胞生存及び増殖と関連しており、B細胞分化後期において重要であるが、長寿命骨髄形質細胞(O'Connor et al, 2004)及び形質芽球(Avery et al, 2003)の生存にも重要である。更に、BCMAは高親和性でAPRILに結合するので、BCMA-APRILシグナル伝達軸は、B細胞分化の後期において優性であり、恐らく生理的に最も重要な相互作用であることが示唆されている。

多発性骨髄腫(MM)は、血液循環拡散する前に、デノボ、又は意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)からの増悪としてのいずれかで骨髄内の多部位において発生するクローン性B細胞悪性腫瘍である。それは一般にパラプロテイン及び破骨細胞活性の増加、並びに高カルシウム血症血球減少症腎機能障害、過粘稠及び末梢神経障害により特徴付けられる。正常抗体ベル及び好中球の数の両方の減少もまた一般的であり、生命脅かす感染感受性を引き起こす。BCMAはインビトロでの骨髄腫細胞株の増殖及び生存に関与している(Novak et al, 2004a及びb、Moreaux et al, 2004)。

BCMA発現(転写産物及びタンパク質の両方)はMMにおける疾患進行相関することが報告されている。Affymetrixマイクロアレイを使用して、TACI及びBCMA遺伝子がそれらの正常な対と比較して多発性骨髄腫細胞(MMC)において過剰発現したことが実証された(Moreaux et al, 2004)。ヒト骨髄腫細胞と、MGUSを有する患者由来及び正常な骨髄由来の精製した形質細胞並びにB細胞系統白血病由来原発腫瘍細胞とを比較するために遺伝子発現分析が使用されている(Bellucci et al, 2005)。BCMA遺伝子は全ての骨髄腫試料中に高度に発現した。MGUSを有する患者由来の精製した形質細胞はBCMAをより低く発現するが、正常形質細胞又は骨髄腫細胞において見出された発現と比較した場合、顕著な相違は存在しなかった。対照的に、BCMA発現は、B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)、プレB急性リンパ球性白血病(ALL)及びT細胞ALL(T-ALL)において顕著に低下した。遺伝子導入によりBAFF又はAPRILを過剰発現するマウスモデルはB細胞リンパ腫瘍を顕著に増加させた(Batten et al, 2004-BAFF、Planelles et al, 2004-APRIL)。ヒトにおいて、過剰BAFF及びAPRILは複数のB細胞悪性腫瘍、並びに他のB細胞傷害罹患している患者血清及び微小環境中で検出されている。

本明細書内に開示されている全ての特許及び参考文献は参照により明確に、及び全体的に本明細書に組み込まれている。

概要

抗原結合断片を用いて疾患又は障害治療する方法、前記抗原結合断片を含む医薬組成物及び製造方法を提供する。B細胞成熟抗原(BCMA)、特にヒトBCMA(hBCMA)に特異的に結合し、BCMA受容体に対するBAFF及びAPRILの結合を阻害する抗原結合タンパク質及びその断片。医薬組成物、スクリーニング及び医療処置方法。多発性骨髄腫(MM)又は慢性リンパ球性白血病(CLL)などのB細胞リンパ腫を患っているヒト患者の治療における使用。

目的

本発明は膜結合標的物に結合する抗原結合タンパク質であって、内在化できる抗原結合タンパク質を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

BCMAに特異的に結合し、且つBCMAに対するBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害する抗原結合タンパク質であって、FcγRIIIAに結合できるか、又はFcγRIIIA媒介性エフェクター機能であり得、且つ内在化できる、前記抗原結合タンパク質。

請求項2

FcγRIIIAに対する増強された結合を有するか、又は増強されたFcγRIIIA媒介性エフェクター機能を有する、請求項1に記載の抗原結合タンパク質。

請求項3

抗原結合断片が、増強されたADCCエフェクター機能を有する、請求項2に記載の抗原結合タンパク質。

請求項4

フコシル化される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項5

抗原結合断片がTaciに結合しない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項6

列番号3のCDRH3又は配列番号3のバリアントを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項7

配列番号1のCDRH1、CDRH2:配列番号2、CDRL1:配列番号4、CDRL2:配列番号5及び/又はCDRL3:配列番号6のうちの1以上を更に含む、請求項6に記載の抗原結合タンパク質。

請求項8

i)配列番号3に記載されるCDRH3、ii)配列番号1に記載されるCDRH1、及びiii)配列番号2に記載されるCDRH2、を含む、請求項7に記載の抗原結合タンパク質。

請求項9

i)配列番号3に記載されるCDRH3、ii)配列番号1に記載されるCDRH1、iii)配列番号2に記載されるCDRH2、iv)配列番号4に記載されるCDRL1、v)配列番号5に記載されるCDRL2、及びvi)配列番号6に記載されるCDRL3、を含む、請求項8に記載の抗原結合タンパク質。

請求項10

配列番号23又は配列番号27又は配列番号29のいずれか1つによりコードされる重鎖可変領域を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項11

配列番号31又は配列番号33のいずれか1つによりコードされる軽鎖可変領域を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項12

配列番号23によりコードされる重鎖可変領域及び配列番号31によりコードされる軽鎖可変領域を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項13

配列番号27によりコードされる重鎖及び配列番号31によりコードされる軽鎖を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項14

ヒト化モノクローナル抗体である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項15

前記抗体がIgG1アイソタイプである、請求項14に記載の抗原結合タンパク質。

請求項16

請求項6〜9のいずれか1項に記載のCDRを含み、Fab、Fab'、F(ab')2、Fv、ダイアボディトリアディテトラボディ、ミニ抗体ミニボディ、単離されたVH又は単離されたVLである断片である、抗原結合タンパク質。

請求項17

非ヒト霊長類BCMAに更に結合する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項18

150pMより強い親和性でBCMAに結合する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。

請求項19

請求項1〜18のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質及び細胞傷害剤を含む、免疫コンジュゲート

請求項20

抗原結合タンパク質がリンカーを介して細胞傷害剤に結合される、請求項19に記載の免疫コンジュゲート。

請求項21

細胞傷害剤がアウリスタチン又はドロスタチンである、請求項19又は20に記載の免疫コンジュゲート。

請求項22

細胞傷害剤がMMAE及びMMAFから選択される、請求項19〜21のいずれか1項に記載の免疫コンジュゲート。

請求項23

細胞傷害剤が抗原結合タンパク質に共有結合される、請求項19〜22のいずれか1項に記載の免疫コンジュゲート。

請求項24

リンカーが切断可能なリンカーである、請求項20〜23のいずれか1項に記載の免疫コンジュゲート。

請求項25

リンカーが切断可能でないリンカーである、請求項20〜23のいずれか1項に記載の免疫コンジュゲート。

請求項26

リンカーが、6-マレイミドカプロイル(MC)、マレイミドプロパノイル(MP)、バリン-シトルリン(val-cit)、アラニン-フェニルアラニン(ala-phe)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(PAB)、N-スクシンイミジル4-(2-ピリジルチオ)ペンタノエート(SPP)、N-スクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1カルボキシレート(SMCC)、及びN-スクシンイミジル(4-ヨード-アセチル)アミノベンゾエート(SIAB)から選択される、請求項20〜25のいずれか1項に記載の免疫コンジュゲート。

請求項27

免疫コンジュゲートが、腫瘍細胞と接触した場合、腫瘍細胞により貪食される、請求項19〜26のいずれか1項に記載の免疫コンジュゲート。

請求項28

請求項1〜27のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質又は免疫コンジュゲート及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物

請求項29

炎症性障害又は疾患を患っているヒト患者治療する方法であって、請求項28に記載の組成物投与するステップを含む、前記方法。

請求項30

多発性骨髄腫(MM)又は慢性リンパ球性白血病(CLL)などのB細胞リンパ腫を患っているヒト患者の治療における請求項27に記載の組成物の使用。

請求項31

多発性骨髄腫(MM)又は慢性リンパ球性白血病(CLL)などのB細胞リンパ腫を患っているヒト患者を治療するのに使用するための請求項1〜27のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質又は免疫コンジュゲート。

技術分野

0001

本発明は、B細胞成熟抗原(BCMA)、特にヒトBCMA(hBCMA)に特異的に結合する抗原結合タンパク質及びその断片に関する。

0002

本発明はまた、前記抗原結合断片を用いて疾患又は障害治療する方法、前記抗原結合断片を含む医薬組成物及び製造方法にも関する。本発明の他の実施形態は以下の詳細から明らかになるであろう。

背景技術

0003

BCMA(CD269又はTNFRSF17)はTNF受容体スーパーファミリーメンバーである。それはリガンドBAFF及びAPRILについての非グリコシル化内在性膜受容体である。BCMAのリガンドはまた、APRIL及びBAFF、並びに制限されるがBAFFに対する高親和性を示すBAFF-R(BAFF受容体又はBR3)に結合する、更なる受容体:TACI(膜貫通活性化因子及びカルシウム調節因子及びシクロフィリンリガンド相互作用物質)にも結合できる。まとめると、これらの受容体及びこれらの対応するリガンドは、体液性免疫、B細胞発生及び恒常性の様々な側面を調節する。

0004

BCMAの発現は典型的にB細胞系統に制限され、B細胞の最終分化において応答して増大することが報告されている。BCMAは、ヒト血漿芽球扁桃腺脾臓及び骨髄由来形質細胞により発現されるが、TACI-BAFFR低表現型を有する、扁桃メモリB細胞及び胚中心B細胞によっても発現される(Darce et al, 2007)。BCMAは、未感作細胞及びメモリB細胞上にはほとんど存在しない(Novak et al, 2004a及びb)。BCMA抗原は細胞表面上に発現されるので、抗体に接近できるが、ゴルジ体においても発現される。その発現プロファイルにより示唆されているように、BCMAシグナル伝達は、典型的にはB細胞生存及び増殖と関連しており、B細胞分化後期において重要であるが、長寿命骨髄形質細胞(O'Connor et al, 2004)及び形質芽球(Avery et al, 2003)の生存にも重要である。更に、BCMAは高親和性でAPRILに結合するので、BCMA-APRILシグナル伝達軸は、B細胞分化の後期において優性であり、恐らく生理的に最も重要な相互作用であることが示唆されている。

0005

多発性骨髄腫(MM)は、血液循環拡散する前に、デノボ、又は意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)からの増悪としてのいずれかで骨髄内の多部位において発生するクローン性B細胞悪性腫瘍である。それは一般にパラプロテイン及び破骨細胞活性の増加、並びに高カルシウム血症血球減少症腎機能障害、過粘稠及び末梢神経障害により特徴付けられる。正常抗体ベル及び好中球の数の両方の減少もまた一般的であり、生命脅かす感染感受性を引き起こす。BCMAはインビトロでの骨髄腫細胞株の増殖及び生存に関与している(Novak et al, 2004a及びb、Moreaux et al, 2004)。

0006

BCMA発現(転写産物及びタンパク質の両方)はMMにおける疾患進行相関することが報告されている。Affymetrixマイクロアレイを使用して、TACI及びBCMA遺伝子がそれらの正常な対と比較して多発性骨髄腫細胞(MMC)において過剰発現したことが実証された(Moreaux et al, 2004)。ヒト骨髄腫細胞と、MGUSを有する患者由来及び正常な骨髄由来の精製した形質細胞並びにB細胞系統白血病由来原発腫瘍細胞とを比較するために遺伝子発現分析が使用されている(Bellucci et al, 2005)。BCMA遺伝子は全ての骨髄腫試料中に高度に発現した。MGUSを有する患者由来の精製した形質細胞はBCMAをより低く発現するが、正常形質細胞又は骨髄腫細胞において見出された発現と比較した場合、顕著な相違は存在しなかった。対照的に、BCMA発現は、B細胞慢性リンパ球性白血病(CLL)、プレB急性リンパ球性白血病(ALL)及びT細胞ALL(T-ALL)において顕著に低下した。遺伝子導入によりBAFF又はAPRILを過剰発現するマウスモデルはB細胞リンパ腫瘍を顕著に増加させた(Batten et al, 2004-BAFF、Planelles et al, 2004-APRIL)。ヒトにおいて、過剰BAFF及びAPRILは複数のB細胞悪性腫瘍、並びに他のB細胞傷害罹患している患者血清及び微小環境中で検出されている。

0007

本明細書内に開示されている全ての特許及び参考文献は参照により明確に、及び全体的に本明細書に組み込まれている。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は膜結合標的物に結合する抗原結合タンパク質であって、内在化できる抗原結合タンパク質を提供する。更なる実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質及び細胞傷害剤を含む免疫コンジュゲートを提供する。更なる実施形態において、抗原結合タンパク質はADCCエフェクター機能を有する。例えば抗原結合タンパク質は増強されたADCCエフェクター機能を有する。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、BCMAに特異的に結合する抗原結合タンパク質、例えばBCMAに特異的に結合し、BCMA受容体に対するBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害する抗体を提供する。本発明はまた、BCMAに特異的に結合し、BCMAに対するBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害する抗原結合タンパク質であって、FcγRIIIAに結合できるか、又はFcγRIIIA媒介性エフェクター機能であり得る、抗原結合タンパク質を提供する。

0010

本発明の抗原結合タンパク質はBCMAに特異的に結合し、BCMAに対するBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害し、該抗原結合タンパク質はFcγRIIIAに対する増強された結合を有するか、又は増強されたFcγRIIIA媒介性エフェクター機能を有する。一実施形態において、抗原結合タンパク質は内在化できる。

0011

本発明の一態様において、膜に結合しないBCMA、例えば血清BCMAに結合する抗原結合タンパク質が提供される。

0012

本発明の一実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質及び細胞傷害剤を含む免疫コンジュゲートが提供される。

0013

更なる実施形態において、抗原結合タンパク質はアウリスタチンなどの毒素コンジュゲートされる。

0014

なお更なる実施形態において、薬物コンジュゲートはvcMMAE又はmcMMAFである。一実施形態において、免疫コンジュゲートはまた、増強されたADCCである。

0015

抗原結合タンパク質はマウスモノクローナル抗体CA8に関連してもよいか、又はマウスモノクローナル抗体CA8由来であってもよい。CA8マウス重鎖可変領域アミノ酸配列は配列番号7として提供され、CA8マウス軽鎖可変領域アミノ酸配列は配列番号9として提供される。

0016

抗原結合タンパク質はマウスモノクローナル抗体S336105A07に関連してもよいか、又はマウスモノクローナル抗体S336105A07由来であってもよい。S336105A07マウス重鎖可変領域アミノ酸配列は配列番号140として提供され、S336105A07マウス軽鎖可変領域アミノ酸配列は配列番号144として提供される。

0017

他のマウスモノクローナル抗体(そのマウスモノクローナル抗体から本発明の抗原結合タンパク質も誘導できる)は表Cに含まれる。

0018

抗原結合タンパク質の重鎖可変領域(VH)は、以下のCDR又はそれらのCDRのバリアント(Kabatにより定義される(Kabat et al, Sequences of proteins of Immunological Interest NIH, 1987))を含んでもよい:
CDRH1は配列番号1又は配列番号182として提供される;
CDRH2は配列番号2又は配列番号183として提供される;
CDRH3は配列番号3又は配列番号184として提供される。

0019

抗原結合タンパク質の軽鎖可変領域(VL)は、以下のCDR又はそれらのCDRのバリアント(Kabatにより定義される(Kabat et al, Sequences of proteins of Immunological Interest NIH, 1987))を含んでもよい:
CDRL1は配列番号4又は配列番号185として提供される;
CDRL2は配列番号5又は配列番号186として提供される;
CDRL3は配列番号6又は配列番号187として提供される。

0020

本発明はまた、本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの重鎖可変領域をコードするポリヌクレオチド配列、及び本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの軽鎖可変領域をコードするポリヌクレオチドを提供する。

0021

本発明はまた、本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの重鎖をコードするポリヌクレオチド配列、及び本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの軽鎖をコードするポリヌクレオチドを提供する。

0022

このようなポリヌクレオチドは同等のポリペプチド配列に対応するコード配列を表すが、このようなポリヌクレオチド配列は、開始コドン、適切なシグナル配列及び終止コドンと共に発現ベクター内でクローニングされ得ることは理解されるであろう。

0023

本発明はまた、本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの重鎖及び/又は軽鎖をコードする1種以上のポリヌクレオチドを含む組換え体形質転換又はトランスフェクトした宿主細胞を提供する。

0024

本発明は、本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかを産生するための方法であって、該方法は、適切な培地(例えば無血清培地)中で第1及び第2のベクターを含む宿主細胞を培養するステップを含み、前記第1のベクターは、本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの重鎖をコードするポリヌクレオチドを含み、前記第2のベクターは本明細書に記載される抗原結合タンパク質のいずれかの軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含む、方法を更に提供する。

0025

本発明は、本明細書に記載される抗原結合タンパク質及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物を更に提供する。

0026

更なる態様において、本発明は、BCMAと、そのリガンド、BAFF又はAPRILとの間の相互作用の調節などのBCMAの阻害又は遮断に反応する疾患又は障害を治療又は予防する方法であって、本明細書に記載されるその抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む、方法を提供する。

0027

従って、本発明の目的は、抗体媒介性若しくは形質細胞媒介性疾患又は例えば多発性骨髄腫(MM)などの形質細胞悪性腫瘍などのB細胞関連障害又は疾患の治療に対する治療的なアプローチを提供することである。特に、本発明の目的は、抗原結合タンパク質、特にBCMA(例えばhBCMA)に特異的に結合し、BCMAと、BAFF及び/又はAPRILなどのそのリガンドとの間の相互作用を調節(すなわち阻害又は遮断)する抗体を、その相互作用の調節に反応する疾患及び障害の治療において提供することである。

0028

本発明の別の態様において、抗体媒介性若しくは形質細胞媒介性疾患などのB細胞関連障害若しくは疾患又は例えば多発性骨髄腫(MM)などの形質細胞悪性腫瘍を患っているヒト患者を治療する方法であって、本明細書に記載される抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む、方法が提供される。

0029

本発明の別の態様において、慢性関節リウマチ乾癬1型糖尿病又は多発性硬化症を患っているヒト患者を治療する方法であって、本明細書に記載される抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む、方法が提供される。

図面の簡単な説明

0030

FMAT結合アッセイ-ヒト及びcyno BCMAを発現するHEK293細胞に対するCA8抗体結合についてのFMATアッセイの結果を示す図である。ヒトキメラCA8はヒト及びcyno BCMAを発現する細胞に十分に結合する。
ELISA結合アッセイ-ヒト及びcyno BCMA組換えタンパク質に結合するCA8抗体についてのELISAの結果を示す図である。これにより、ヒトキメラCA8抗体がヒト及びcyno BCMAタンパク質に等しく結合することが明らかに示される。
BiaCore結合アッセイ-Biacore実験においてBCMA-Fc、TACI-Fc及びBAFF-R-Fcタンパク質に対するCA8の結合を示す図である。CA8キメラ抗体はTACI又はBAFF-Rタンパク質に結合しない。
細胞結合アッセイ-FACSにより決定した場合、H929多発性骨髄腫細胞に対するマウスS307118G03、S3222110D07、S332121F02及びS332126E04の結合並びにBCMAでトランスフェクトしたARH77細胞に対するS3322110D07、S332121F02及びS332126E04の結合を示す図である。多発性骨髄腫細胞株H929又はARH77-hBCMA 10B5 BCMAを発現する形質転換体細胞を、マウス抗BCMA抗体(中実ヒストグラム)又はマウスIgG2aアイソタイプ対照(開口ヒストグラム)のいずれかで染色した。FACSにより細胞を分析して細胞に結合した抗体を検出した。
細胞結合アッセイ-FACSにより決定した場合、多発性骨髄腫細胞株のパネルに対するキメラCA8の結合を示す図である。フローサイトメトリーによりH929、OPM-2、JJN-3及びU266に対する結合を試験し、平均蛍光強度(MFI)値を測定して結合を決定した。無関係のアイソタイプ対照としてシナジスを使用した。
細胞結合アッセイ-FACSにより決定した場合、BCMAでトランスフェクトしたARH77細胞(A)及び多発性骨髄腫H929細胞(B)に対するヒト化CA8バリアントの結合曲線を示す図である。フローサイトメトリーによりヒト化バリアントJ6M0、J6M1、J6M2、J9M0、J9M1及びJ9M2を試験し、平均蛍光強度(MFI)値を測定してCA8キメラと比較した結合を決定した。
リガンド中和アッセイ-(A及びB)ELISAプレート上でコーティングした組換えBCMAに対する組換えBAFF又はAPRILの結合を中和するCA8及びJ6M0の能力を示す図である。OD値を使用して、組換えBCMAに対する関連リガンド単独結合により達成された最大信号の抗体媒介性阻害を計算した。最大信号の阻害パーセントとしてデータを報告する。試験した抗体は野生型及びアフコシル化(afucosylated)(ポテジェント)形態の両方におけるキメラCA8及びヒト化CA8型J6M0であった。(A)BAFFリガンド結合の中和、(B)-APRILリガンド結合の中和。(C)-H929細胞中のNFカッパBのBAFF又はAPRIL誘導性リン酸化の阻害におけるJ6M0 BCMA抗体の能力を示す図である。H929細胞を3回洗浄していくらかのsBCMAを除去し、無血清培地中に再懸濁した。J6M0ポテリジェント抗体を96ウェルプレートに加えて、BAFF又はAPRILリガンドと共に100ug/mlまでの最終ウェル濃度を得て、それぞれ0.6又は0.2ug/mlの最終ウェル濃度を得た。次いでH929細胞を無血清培地中に7.5×104個の細胞/ウェルにて播種した。30分後、細胞を溶解し、MSD pNFカッパBアッセイを使用してリン酸化NFカッパBレベルを測定した。MSDリーダー502819。これは一つの独立した実験からのデータである。各データ点は2回の反復の平均/標準偏差である。
図7−1の続きである。
ADCCアッセイ-BCMAを発現する標的細胞と共にキメラCA8及び脱フコシル化(Fc増強)CA8のADCC活性を示す図である。ヒトNK細胞を、種々の濃度の抗体の存在下で、ユーロピウムで標識したARH77 10B5 BCMAでトランスフェクトした標的細胞と共にインキュベートした。標的細胞からのユーロピウムの放出を測定し、特異的溶解を計算した。(A)アイソタイプ対照と比較したキメラCA8のADCC用量反応曲線。(B)BCMA発現細胞株ARH77 10B5に対する、キメラCA8及び脱フコシル化キメラCA8(Fc増強)についてのADCC用量反応曲線。
ADCCアッセイ-ARH77 BCMAを発現する標的細胞を使用したCA8ヒト化抗体でのADCCアッセイを示す図である。ヒトPBMCを、ヒト化CA8抗体の様々な濃度のJ5、J6、J7、J8又はJ9シリーズの存在下で、ユーロピウムで標識したARH77 BCMAでトランスフェクトした標的細胞と共にインキュベートした。標的細胞からのユーロピウムの放出を測定し、特異的溶解を計算した。EC50値をug/mlで示す。
ADCCアッセイ-エフェクター細胞として精製したNK細胞と共にARH7710B5標的細胞に対するキメラ、S332121F02(A)、S3322110D07(B)、S307118G03(C)及びヒト化S307118G03 H3L0(D)のADCC活性を示す図である。ヒトNK標的細胞を、種々の濃度の抗体の存在下で、ユーロピウムで標識したARH77 10B5 BCMAでトランスフェクトした標的細胞と共にインキュベートした。標的細胞からのユーロピウムの放出を測定し、特異的溶解を計算した。
生存アッセイ用量反応曲線-ヒト多発性骨髄腫細胞株(A)NCI-H929、(B)U266-B1、(C)JJN3及び(D)OPM2におけるキメラCA8抗体、キメラCA8-vcMMAE及びキメラCA8-mcMMAF抗体-薬物コンジュゲートについての細胞生存アッセイにおける用量反応曲線を示す図である。抗体を細胞に加え、96時間後の生存細胞の数を、CelltiterGloを使用して測定した。データ点は3連のCellTiterGlo測定の平均を表す。エラーバー標準誤差を表す。
細胞周期に対するCA8キメラ抗体の影響を示す図である。(A)示した時点についての50ng/mLにてコンジュゲートしていないキメラCA8、キメラCA8-vcMMAEADC又はキメラCA8-mcMMAF ADCで処理したNCI-H929細胞の細胞周期のヒストグラム。G2/M細胞周期停止及び細胞死について陽性対照としてパクチタキセル(Pactitaxel)(100nM)を使用した。陰性対照として対照ヒトIgG1を使用した。グラフに示した時点において細胞周期分析を実施した。(B)G2/M停止を示す4N DNA細胞集団定量化及び(C)示した処理の各々についての細胞死を示すサブ2N DNA細胞集団。細胞を12ウェルプレート中に播種した(1mLのRPMI+10%FBS中の2×105個の細胞/ウェル)。細胞播種の6時間後に抗体又はADCを加えた。
ホスホ-ヒストンH3に対するキメラCA8の影響を示す図である。キメラCA8 ADC処理の結果、NCI-H929細胞のホスホ-ヒストンH3染色が増加する。(A、B)対照IgG(A)又はキメラCA8-mcMMAF(B)のいずれかで処理した後、DNA含量(FL3-H)x軸及び抗ホスホ-ヒストンH3(Thr11)抗体(FL1-H)y軸を測定するためにヨウ化プロピジウムで染色した細胞のドットプロット。(C)示した濃度のキメラCA8 ADCによる48時間の処理後のホスホ-ヒストンH3陽性NCI-H929細胞の定量化。有糸分裂停止についての陽性対照としてパクチタキセル(100nM)を使用し、陰性対照として対照キメラIgG1を使用した。細胞を12ウェルプレート中に播種した(1mLのRPMI+10%FBS中に2×105個の細胞/ウェル)。細胞播種の6時間後に抗体又はADCを加えた。
アネキシン-Vに対するキメラCA8の影響を示す図である。キメラCA8 ADC処理の結果、NCI-H929細胞のアネキシン-V染色が増加する。(A)高濃度のキメラCA8 ADCで処理した後のアネキシン-V-FITC(FL1-H、上側パネル)及び生細胞ヨウ化プロピジウム染色(FL3-H、下側パネル)のヒストグラム、(B)示した濃度のキメラCA8 ADCによる96時間の処理後のアネキシン-V陽性NCI-H929細胞の定量化。アポトーシスについての陽性対照としてパクチタキセル(100nM)を使用し、陰性対照として対照キメラIgG1を使用した。細胞を12ウェルプレート中に播種した(1mLのRPMI+10%FBS中の2×105個の細胞/ウェル)。細胞播種の6時間後に抗体又はADCを加えた。
生存アッセイ用量反応曲線-キメラCA8又はヒト化J6M0抗体のコンジュゲートしていない(ネイキッド)並びにvcMMAE及びmcMMAF抗体-薬物コンジュゲートについての用量反応曲線を示す図である。ヒト多発性骨髄腫細胞株NCI-H929及びOPM2に対して抗体薬物コンジュゲートを試験した。
生存アッセイ用量反応曲線-ヒト多発性骨髄腫細胞株NCI-H929及びU266-B1におけるマウス抗BCMA抗体S332121F02、S322110D07、S332126E04及びS307118G03のコンジュゲートしていない抗体、vcMMAE及びmcMMAF抗体-薬物コンジュゲートについての用量反応曲線を示す図である。
ADC J6M0分子のADCC活性-ARH77 BCMAを発現する標的細胞を使用したJ6M0抗体でのADCCアッセイを示す図である。ヒトPBMCを、様々な濃度のJ6M0 WT及びMMAE、MMAFにコンジュゲートしたポテリジェントBCMA抗体、又はコンジュゲートしていないポテリジェントBCMA抗体の存在下で、ユーロピウムで標識したARH77 BCMAでトランスフェクトした標的細胞と共にインキュベートし、ユーロピウムの放出をVictor 2 1420マルチラベルリーダーでモニターした。
5つの多発性骨髄腫株のパネルに対するCA8 J6M0ポテリジェントのADCC用量反応曲線を示す図である。ヒトPBMCを、50:1のE:T比にて18時間、種々の濃度のCA8 J6M0ポテリジェント抗体の存在下で、多発性骨髄腫標的細胞と共にインキュベートした。次いでエフェクター及び標的混合物中に残存している標的細胞の割合を、標的細胞を検出するために蛍光標識した抗CD138抗体を使用してFACSにより測定し、細胞毒性の割合を計算した。A)試験した5個の多発性骨髄腫細胞株に対するCA8 J6M0ポテリジェントについての例の用量反応曲線。各データ点はシングリケート(singlicate)値からである。
CB.17 SCIDマウスにおけるNCI-H929細胞の増殖及び樹立に対するJ6M0及び薬物がコンジュゲートしたJ6M0の用量増加の効果を示す図である。2週間にわたる、コンジュゲートしていない、又はMMAE又はMMAFにコンジュゲートした、50又は100ugのJ6M0抗BCMA又はIgG1アイソタイプ対照のいずれかの1週間に2回の腹腔内投与後のCB17 SCIDマウスにおけるNCI-H929腫瘍の計算した腫瘍体積。データ点は1群当たりn=5の平均腫瘍体積を表す。
健常ボランティア及び骨髄腫患者由来の血清中の可溶性BCMAレベルの決定を示す図である。血清試料をMM患者から採取し、それらの試料は種々の段階(進行、鎮静再発、新たに診断及びその他)由来であった。図に示した試料はアッセイ前に1/500希釈した血清由来のものである。可溶性ヒトBCMAレベルを測定するR&D Systems製のヒトBCMA/TNFRSF17サンドイッチELISAキットを使用して、キットと共に提供される標準的なプロトコルの後にBCMAを検出した。

0031

本発明は、膜結合標的物に結合する抗原結合タンパク質であって、内在化できる、抗原結合タンパク質を提供する。更なる実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質及び細胞傷害剤を含む免疫コンジュゲートが提供される。更なる実施形態において、抗原結合タンパク質はADCCエフェクター機能を有する。例えば抗原結合タンパク質は増強されたADCCエフェクター機能を有する。

0032

一つのこのような実施形態において、BCMAに特異的に結合する、例えばヒトBCMA(hBCMA)に特異的に結合し、BCMA受容体に対するBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害する抗原結合タンパク質又はその断片が提供される。

0033

更なる実施形態において、抗原結合タンパク質又は断片は、BCMAに特異的に結合し、BCMAに対するBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害し、該抗原結合タンパク質又はその断片は、FcγRIIIAに結合し、FcgRIIIA媒介性エフェクター機能を媒介する能力を有するか、又は増強されたFcγRIIIA媒介性エフェクター機能を有する。本発明に提供される本発明の一実施形態において、抗原結合タンパク質は内在化できる。

0034

本発明の一態様において、膜に結合しないBCMA、例えば血清BCMAに結合する本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質が提供される。

0035

本発明の一態様において、本明細書に記載される抗原結合タンパク質であって、配列番号3のCDRH3又は配列番号3のバリアントを含む、抗原結合タンパク質が提供される。

0036

本発明の更なる態様において、本明細書に記載される抗原結合タンパク質であって、配列番号1のCDRH1、CDRH2:配列番号2:CDRL1:配列番号4、CDRL2:配列番号5及び/若しくはCDRL3:配列番号6並びに又はそれらのバリアントのうちの1以上を更に含む、抗原結合タンパク質が提供される。

0037

本発明の一態様において、本明細書に記載される抗原結合タンパク質であって、配列番号184のCDRH3又は配列番号184のバリアントを含む、抗原結合タンパク質が提供される。

0038

本発明の更なる態様において、本明細書に記載される抗原結合タンパク質であって、配列番号182のCDRH1、CDRH2:配列番号183:CDRL1:配列番号185、CDRL2:配列番号186及び/若しくはCDRL3:配列番号187並びに又はそれらのバリアントのうちの1以上を更に含む、抗原結合タンパク質が提供される。

0039

なお更なる態様において、抗原結合タンパク質は、配列番号3のCDRH3:CDRH2:配列番号2:配列番号1のCDRH1:CDRL1:配列番号4:CDRL2:配列番号5及びCDRL3:配列番号6を含む。

0040

なお更なる態様において、抗原結合タンパク質は、配列番号184のCDRH3:CDRH2:配列番号183:配列番号182のCDRH1:CDRL1:配列番号185:CDRL2:配列番号186及びCDRL3:配列番号187を含む。

0041

本発明の一態様において、抗原結合タンパク質は増強されたエフェクター機能を有する。別の態様において、抗原結合タンパク質は細胞傷害剤にコンジュゲートされる。なお更なる実施形態において、抗原結合タンパク質は、増強されたエフェクター機能を有し、且つ細胞傷害剤にコンジュゲートされるの両方である。

0042

本発明の抗原結合タンパク質は、天然抗体又はその機能的断片若しくは等価物の構造にフォーマットされ得る本発明の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含んでもよい。従って本発明の抗原結合タンパク質は、適切な軽鎖と対になる場合、完全長抗体、(Fab')2断片、Fab断片、又はそれらの等価物(例えばscFV、バイディ(bi-body)、トリボディ(tri-body)又はテトラボディ(tetra-body)、タンダブ(Tandab)など)にフォーマットされる本発明のVH領域を含んでもよい。抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、若しくはIgG4、又はIgMIgAIgE若しくはIgD又はそれらの修飾バリアントであってもよい。抗体重鎖定常ドメインはそれに応じて選択できる。軽鎖定常ドメインはカッパ又はラムダ定常ドメインであってもよい。更に、抗原結合タンパク質は、全てのクラス、例えばFc受容体にもはや結合しないか、又はC1q結合をもはや媒介しないIgG二量体Fc変異体の修飾を含んでもよい。抗原結合タンパク質はまた、抗原結合領域及び非免疫グロブリン領域を含むWO86/01533に記載されている種類のキメラ抗体であってもよい。

0043

定常領域は必要とされる任意の機能性に応じて選択される。例えばIgG1は補体への結合による溶解能力を実証できる及び/又はADCC(抗体依存性細胞障害)を媒介する。

0044

本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号7及び配列番号9に記載される可変領域を有するマウス抗体由来又はそれらの非マウス等価物、例えばそれらのラット、ヒト、キメラ又はヒト化バリアントである。例えばそれらは、配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27及び配列番号29に記載される可変重鎖列並びに/又は配列番号31、配列番号33及び/又は配列番号35に記載される可変軽鎖配列を有する抗体由来である。

0045

別の実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号116又は配列番号118に記載される可変重鎖配列並びに/又は配列番号120若しくは配列番号122に記載される可変軽鎖配列を有する抗体由来である。

0046

別の実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号140に記載される可変重鎖配列及び/又は配列番号144に記載される可変軽鎖配列を有する抗体由来である。

0047

本発明の一態様において、以下:配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号29、配列番号116又は配列番号118のいずれか一つから選択される単離された重鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。

0048

本発明の別の態様において、以下:配列番号31、配列番号33又は配列番号35、配列番号120又は配列番号122のいずれか一つから選択される単離された軽鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。

0049

本発明の更なる態様において、以下:配列番号11、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27及び配列番号29のいずれか一つから選択される単離された重鎖可変ドメイン並びに以下:配列番号31、配列番号33及び/又は配列番号35のいずれか一つから選択される単離された軽鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。

0050

一態様において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号23によりコードされる重鎖可変領域及び配列番号31によりコードされる軽鎖可変領域を含む。一態様において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号27によりコードされる重鎖可変領域及び配列番号31によりコードされる軽鎖可変領域を含む。一態様において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号29によりコードされる重鎖可変領域及び配列番号31によりコードされる軽鎖可変領域を含む。

0051

一態様において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号116によりコードされる重鎖可変領域及び配列番号120によりコードされる軽鎖可変領域を含む。

0052

一態様において、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号118によりコードされる重鎖可変領域及び配列番号122によりコードされる軽鎖可変領域を含む。

0053

一態様において、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号12又は配列番号14又は配列番号16又は配列番号18又は配列番号20又は配列番号22又は配列番号24又は配列番号26又は配列番号28又は配列番号30又は配列番号117又は配列番号119又は配列番号141を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0054

一態様において、単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号32又は配列番号34又は配列番号36又は配列番号121又は配列番号123又は配列番号145を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0055

更なる態様において、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号24又は配列番号28又は配列番号30を含む、ポリヌクレオチド並びに単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号32又は配列番号34を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0056

なお更なる態様において、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号24を含む、ポリヌクレオチド及び単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号32を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0057

なお更なる態様において、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号117を含む、ポリヌクレオチド及び単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号121を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0058

なお更なる態様において、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号119を含む、ポリヌクレオチド及び単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号123を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0059

なお更なる態様において、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号141を含む、ポリヌクレオチド及び単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドであって、配列番号145を含む、ポリヌクレオチドが提供される。

0060

更なる態様において、抗原結合タンパク質は、本明細書に記載される軽鎖のいずれか一つと組み合わせて本明細書に記載される可変重鎖のいずれか一つを含んでもよい。

0061

一態様において、抗原結合タンパク質は、本明細書に記載される本発明に係る1以上のCDR又は本明細書に記載される本発明に係る重鎖又は軽鎖可変ドメインの一つ又は両方を含む抗体又はその抗原結合断片である。一実施形態において、抗原結合タンパク質は霊長類BCMAに結合する。一つのこのような実施形態において、抗原結合タンパク質は非ヒト霊長類BCMA、例えばカニクイマカクザル(cynomolgus macaque monkey)BCMAに更に結合する。

0062

別の態様において、抗原結合タンパク質は、dAb、Fab、Fab'、F(ab')2、Fv、ダイアボディトリアボディ、テトラボディ、ミニ抗体及びミニボディ(minibody)からなる群から選択される。

0063

本発明の一態様において、抗原結合タンパク質はヒト化抗体又はキメラ抗体であり、更なる態様において抗体はヒト化される。

0064

一態様において、抗体はモノクローナル抗体である。

0065

本発明の一態様において、配列番号55又は配列番号59又は配列番号61に記載される重鎖配列を有する抗体が提供される。

0066

本発明の一態様において、配列番号63又は配列番号65に記載される軽鎖配列を有する抗体が提供される。

0067

本発明の更なる態様において、配列番号55の重鎖配列及び配列番号63に記載される軽鎖配列を有する抗体が提供される。

0068

一実施形態において、本明細書に記載される本発明の抗原結合タンパク質と競合する抗原結合タンパク質が提供される。一つのこのような実施形態において、従って、配列番号23の重鎖可変配列及び配列番号31の軽鎖可変領域を含む抗原結合タンパク質と競合する抗原結合タンパク質が提供される。

0069

更なる実施形態において、従って、配列番号27、配列番号29、配列番号116、配列番号118及び配列番号140の一つから選択される重鎖可変配列並びに配列番号31、配列番号120、配列番号122及び配列番号144の一つから選択される軽鎖可変領域を含む抗原結合タンパク質と競合する抗原結合タンパク質が提供される。

0070

別の態様において、抗原結合タンパク質は高親和性でヒトBCMAに結合し、例えばBiacoreにより測定した場合、抗原結合タンパク質は、20nM以下の親和性又は15nM以下の親和性若しくは5nM以下の親和性又は1000pM以下の親和性若しくは500pM以下の親和性又は400pM以下若しくは300pM以下又は例えば約120pMの親和性でヒトBCMAに結合する。更なる実施形態において、抗原結合タンパク質は、Biacoreにより測定した場合、約100pMから約500pMの間又は約100pMから約400pMの間若しくは約100pMから約300pMの間でヒトBCMAに結合する。本発明の一実施形態において、抗原結合タンパク質は150pm未満の親和性でBCMAに結合する。一つのこのような実施形態において、これは例えば実施例4に記載されるようにBiacoreにより測定される。

0071

別の態様において、抗原結合タンパク質はヒトBCMAに結合し、細胞中和アッセイにおいてBCMA受容体に対するリガンドBAFF及び/又はAPRILの結合を中和し、ここで抗原結合タンパク質は、約1nMから約500nMの間又は約1nMから約100nMの間若しくは約1nMから約50nMの間又は約1nMから約25nMの間若しくは約5nMから約15nMの間のIC50を有する。本発明の更なる実施形態において、抗原結合タンパク質はBCMAに結合し、細胞中和アッセイにおいてBCMAを中和し、ここで抗原結合タンパク質は約10nMのIC50を有する。

0072

一つのこのような実施形態において、これは例えば実施例4.6に記載されるように細胞中和アッセイにより測定される。

0073

抗原結合タンパク質、例えば本発明の抗体は、本発明の抗原結合タンパク質についてのコード配列を含む発現ベクターでの宿主細胞のトランスフェクションにより産生され得る。発現ベクター又は組換えプラスミドは、宿主細胞中で及び/又は宿主細胞由来分泌物中で複製及び発現を制御できる従来の調節制御配列と作動可能に結合した抗原結合タンパク質についてのこれらのコード配列を組み込むことにより産生される。調節配列は、プロモーター配列、例えばCMVプロモーター及び他の公知の抗体由来であり得るシグナル配列を含む。同様に、相補的抗原結合タンパク質軽鎖又は重鎖をコードするDNA配列を有する第2の発現ベクターが産生できる。特定の実施形態において、この第2の発現ベクターは、可能な限り、各ポリペプチド鎖が機能的に発現されることを確保するようにコード配列及び選択可能なマーカーが関連する場合を除いて第1と同一である。或いは、抗原結合タンパク質についての重鎖及び軽鎖コード配列は単一ベクターに存在していてもよい。

0074

選択される宿主細胞は、第1及び第2のベクター両方を用いて従来技術により共トランスフェクトされ(又は単に単一ベクターによりトランスフェクトされ)て、組換え又は合成軽鎖及び重鎖の両方を含む本発明のトランスフェクトされた宿主細胞を生成する。次いでトランスフェクトされた細胞は従来技術により培養されて、本発明の操作された抗原結合タンパク質を産生する。組換え重鎖及び/又は軽鎖の両方の結合を含む抗原結合タンパク質は、ELISA又はRIAなどの適切なアッセイにより培養物からスクリーニングされる。類似の従来技術が他の抗原結合タンパク質を構築するために利用できる。

0075

業者ならば、本発明の組成物の方法及び構築に利用されるクローニング及びサブクローニングステップに適切なベクターを選択することができる。例えば、クローニングベクターの従来のpUCシリーズを使用してもよい。一つのベクターであるpUC19は、Amersham(Buckinghamshire、英国)又はPharmacia(Uppsala、スウェーデン)などの供給会社から市販されている。更に、容易に複製でき、多数のクローニング部位及び選択可能な遺伝子(例えば抗生物質耐性)を有し、容易に操作される任意のベクターをクローニングに使用してもよい。このように、クローニングベクターの選択は本発明における限定要因ではない。

0076

発現ベクターは、異種DNA配列、例えば哺乳動物ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子(DHFR)の発現を増幅するのに適した遺伝子により特徴付けることもできる。他のベクター配列としては、ウシ成長ホルモン(BGH)及びベータグロビンプロモーター配列(ベータグロプロ(betaglopro))由来などのポリAシグナル配列が挙げられる。本明細書に有用な発現ベクターは当業者に周知の技術により合成できる。

0077

このようなベクターの成分、例えばレプリコン選択遺伝子エンハンサー、プロモーター、シグナル配列などは、商業的供給源若しくは天然源から得られてもよいか、又は選択された宿主内の組換えDNA産物の発現及び/若しくは分泌を駆動するのに使用するために公知の手順により合成できる。哺乳動物、細菌、昆虫酵母及び真菌発現についての多くの種類が当技術分野において知られている他の適切な発現ベクターもまた、この目的のために選択できる。

0078

本発明はまた、本発明の抗原結合タンパク質のコード配列を含有する組換えプラスミドでトランスフェクトされた細胞株包含する。これらのクローニングベクターのクローニング及び他の操作に有用な宿主細胞も従来からある。しかしながら、大腸菌(E.Coli)の種々の株由来の細胞を、クローニングベクターの複製及び本発明の抗原結合タンパク質の構築における他のステップに使用してもよい。

0079

本発明の抗原結合タンパク質の発現のために適切な宿主細胞又は細胞株としては、NS0、Sp2/0、CHO(例えばDG44)、COS、HEK、線維芽細胞(例えば3T3)及び骨髄腫細胞などの哺乳動物細胞が挙げられ、例えばそれはCHO又は骨髄腫細胞において発現できる。ヒト細胞を使用してもよく、それにより分子がヒトグリコシル化パターンで修飾されることが可能になる。

0080

或いは、他の真核細胞株を利用してもよい。適切な哺乳動物宿主細胞の選択並びに産物の形質転換、培養、増幅、スクリーニング及び産生並びに精製のための方法は当技術分野において公知である。例えば上記で引用したSambrook et al.を参照のこと。

0081

細菌細胞は組換えFabの発現又は本発明の他の実施形態に適切な宿主細胞として有用となり得る(例えば、Pluckthun, A., Imuunol.Rev., 130:151-188(1992)を参照のこと)。しかしながら、折り畳まれていない若しくは不適切に折り畳まれた形態又は非グリコシル化形態である細菌細胞中で発現されるタンパク質の性質に起因して、細菌細胞中で産生される任意の組換えFabは抗原結合能力の保持についてスクリーニングされなければならない。細菌細胞により発現される分子が適切に折り畳まれた形態で産生される場合、その細菌細胞は望ましい宿主であるか、又は代替の実施形態において、分子は細菌宿主中で発現でき、次いでその後再び折り畳まれる。例えば、発現に使用される大腸菌の種々の株はバイオテクノロジーの分野において宿主細胞として周知である。枯草菌(B.Subtilis)、ストレプトミセス(Streptomyces)、他の桿菌など様々な株もまた、本発明に利用できる。

0082

所望の場合、当業者に公知の酵母細胞の株もまた、宿主細胞及び昆虫細胞、例えばショウジョウバエ(Drosophila)並びに鱗翅類(Lepidoptera)及びウイルス発現系として利用可能である。例えば、Miller et al, Genetic Engineering, 8:277-298, Plenum Press(1986)及びその中で引用されている参考文献を参照のこと。

0083

ベクターが構築され得る一般的な方法、本発明の宿主細胞を産生するのに必要とされるトランスフェクション方法及びこのような宿主細胞から本発明の抗原結合タンパク質を産生するのに必要な培養方法は全て従来技術でよい。典型的に、本発明の培養方法は、通常、血清を含まない懸濁液中で細胞を培養することによる無血清培養方法である。同様に、一旦産生されると、本発明の抗原結合タンパク質は、アンモニア16エロキシジ(eroxidi)沈殿アフィニティーカラムカラムクロマトグラフィーゲル電気泳動などを含む、当技術分野の標準的な手順に従って細胞培養含有物から精製することができる。このような技術は当業者の範囲内であり、本発明を限定するものではない。例えば、改変される抗体の調製はWO99/58679及びWO96/16990に記載されている。

0084

抗原結合タンパク質を発現する更に別の方法は米国特許第4,873,316号に記載されているようにトランスジェニック動物中での発現を利用してもよい。これは、哺乳動物内に遺伝子導入により組み込む場合、メスがそのミルク中に所望の組換えタンパク質を産生できる動物カゼインプロモーターを使用した発現系に関する。

0085

本発明の更なる実施形態において、本発明の抗体を産生する方法であって、本発明の抗体の軽鎖及び/又は重鎖をコードするベクターで形質転換又はトランスフェクトした宿主細胞を培養するステップ並びにこれにより産生された抗体を回収するステップを含む、方法が提供される。

0086

本発明によれば、ヒトBCMAに結合し、ヒトBCMAの活性を中和する本発明の抗BCMA抗体を産生する方法であって、
抗体の重鎖をコードする第1のベクターを提供するステップと、
抗体の軽鎖をコードする第2のベクターを提供するステップと、
哺乳動物宿主細胞(例えばCHO)を前記第1及び第2のベクターで形質転換するステップと、
前記宿主細胞から前記培地中に抗体の分泌を誘導する条件下でステップ(c)の宿主細胞を培養するステップと、
ステップ(d)の分泌された抗体を回収するステップと
を含む、方法が提供される。

0087

一旦、所望の方法により発現されると、抗体は次いで適切なアッセイの使用によりインビトロ活性を試験される。現在、従来のELISAアッセイフォーマットがBCMAに対する抗体の定性的及び定量的結合を評価するために利用される。更に、通常のクリアランス機構にも関わらず体内に抗体が持続する持続性を評価するのに実施される後のヒト臨床研究の前に中和効果を検証するのに、他のインビトロ活性を使用することもできる。

0088

投与量及び治療期間は、ヒト循環における本発明の分子の関係する期間に関し、治療される病態及び患者の全体的な健康に応じて、当業者が調節してもよい。長期間(例えば4〜6ヶ月)にわたる反復投与(例えば1週間に1回又は2週間毎に1回若しくは3週間毎に1回)が最大治療効果を達成するのに必要となり得ることも企図されている。

0089

本発明の一実施形態において、例えば発現カセットが本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質の重鎖をコードするポリヌクレオチドを含み、本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質の軽鎖をコードするポリヌクレオチドを更に含む場合、又は二つの発現カセットが存在し、第1が軽鎖をコードし、第2が重鎖をコードする場合、少なくとも一つの発現カセットを含む、組換え体により形質転換された、トランスフェクトされた又は形質導入された宿主細胞が提供される。例えば一実施形態において、第1の発現カセットは、定常領域を含む抗原結合タンパク質又は本明細書に記載される本発明に係る定常領域に連結されるその抗原結合断片の重鎖をコードするポリヌクレオチドを含み、定常領域を含む抗原結合タンパク質又は本明細書に記載される本発明に係る定常領域に連結されるその抗原結合断片の軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含む第2のカセットを更に含み、例えば第1の発現カセットは配列番号56又は配列番号60若しくは配列番号62から選択される重鎖をコードするポリヌクレオチドを含み、第2の発現カセットは配列番号64又は配列番号66から選択される軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含む。

0090

本発明の別の実施形態において、定常領域を含む抗体又は本明細書に記載される定常領域に連結されるその抗原結合断片の重鎖及び/又は軽鎖をコードする1以上の発現カセットを含むベクターを含む安定に形質転換された宿主細胞が提供される。例えばこのような宿主細胞は軽鎖をコードする第1のベクター及び重鎖をコードする第2のベクターを含んでもよく、例えば第1のベクターは配列番号55又は配列番号59若しくは配列番号61から選択される重鎖をコードし、第2のベクターは軽鎖、例えば配列番号63又は配列番号65の軽鎖をコードする。一つのこのような例において、第1のベクターは配列番号55から選択される重鎖をコードし、第2のベクターは軽鎖、例えば配列番号63の軽鎖をコードする。

0091

本発明の別の実施形態において、本明細書に記載される本発明に係る宿主細胞が提供され、例えば該細胞が哺乳動物である場合、該細胞は真核性である。このような細胞株の例としてはCHO又はNS0が挙げられる。

0092

本発明の別の実施形態において、定常領域を含む抗体又は本明細書に記載される本発明に係る定常領域に連結されるその抗原結合断片を産生するための方法であって、宿主細胞を培地、例えば無血清培地中で培養するステップを含む、方法が提供される。

0093

本発明の別の実施形態において、前記抗体を含有する無血清培地に対して前記抗体が少なくとも95%以上(例えば98%以上)に更に精製される、本明細書に記載される本発明に係る方法が提供される。

0094

更に別の実施形態において、抗原結合タンパク質及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物が提供される。

0095

本発明の別の実施形態において、使用のために記載された指示書一緒に本明細書に記載される本発明に係る組成物を含む部分のキットが提供される。

0096

本発明の治療剤の投与様式は、薬剤を宿主に送達する任意の適切な経路であってもよい。本発明の抗原結合タンパク質及び医薬組成物は、非経口投与、すなわち皮下(s.c.)、髄腔内、腹腔内、筋肉内(i.m.)又は静脈内(i.v.)に特に有用である。一つのこのような実施形態において、本発明の抗原結合タンパク質は静脈内又は皮下に投与される。

0097

本発明の治療剤は、薬学的に許容可能な担体中に有効成分として有効量の本発明の抗原結合タンパク質を含有する医薬組成物として調製できる。一実施形態において、本発明の予防薬は注射の準備ができている形態で抗原結合タンパク質を含有する水性懸濁液又は溶液である。一実施形態において、懸濁液又は溶液は生理的pHで緩衝化される。一実施形態において、非経口投与のための組成物は薬学的に許容可能な担体中に溶解された本発明の抗原結合タンパク質の溶液又はそのカクテルを含む。一実施形態において、担体は水性担体である。例えば0.9%生理食塩水、0.3%グリシンなどの種々の水性担体を利用してもよい。これらの溶液は無菌にしてもよく、全体的に粒子状物質を含まない。これらの溶液は従来の周知の滅菌技術(例えば濾過)により滅菌できる。組成物は、適切な生理的条件に必要とされる場合、pH調整剤及び緩衝剤などの薬学的に許容可能な補助物質を含有してもよい。このような医薬製剤中の本発明の抗原結合タンパク質の濃度は広範に、すなわち約0.5重量%未満、通常又は少なくとも約1重量%から約15又は20重量%までの量で変化してもよく、選択される特定の投与様式に応じて液量、粘度などに基づいて主に選択される。

0098

このように、静脈内注射用の本発明の医薬組成物は、約250mlの滅菌リンガー溶液及び1mlのリンガー溶液当たり約1〜約30又は5mg〜約25mgの本発明の抗原結合タンパク質を含有するように構成できる。非経口で投与可能な組成物を調製するための実際の方法は当業者に周知であるか又は明らかになり、例えば、Remington's Pharmaceutical Science, 15th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvaniaにより詳細に記載されている。静脈内に投与可能な本発明の抗原結合タンパク質製剤の調製については、Lasmar U and Parkins D「The formulation of Biopharmaceutical products」, Pharma.Sci.Tech.today, page 129-137, Vol.3(3rd 2000年4月)、Wang、W「Instability, stabilisation and formulation of liquid protein pharmaceuticals」, Int. J. Pharm 185(1999)129-188、Stability of Protein Pharmaceuticals Part A and B ed Ahern T.J., Manning M.C., New York, NY:Plenum Press(1992)、Akers, M.J.「Excipient-Drug interactions in Parenteral Formulations」, J.Pharm Sci 91(2002) 2283-2300、Imamura, K et al「Effects of types of sugar on stabilization of Protein in the dried state」, J Pharm Sci 92(2003)266-274、Izuts, Kkojima, S.「Excipient crystalinity and its protein-structure-stabilizing effect during freeze-drying」, J Pharm. Pharmacol, 54(2002)
1033-1039、Johnson, R,「Mannitol-sucrose mixtures-versatile formulations for protein peroxidise 19g19n」, J. Pharm. Sci, 91(2002)914-922、並びにHa, E Wang W, Wang Y.j.「Peroxide formation in polysorbate 80 and protein stability」, J.Pharm Sci, 91, 2252-2264, (2002)(これらの全内容は参照により本明細書に組み込まれており、それらを明示的に読者の参照とする)を参照のこと。

0099

一実施形態において、本発明の治療剤は、医薬製剤中にある場合、単位投薬形態で存在する。適した治療有効用量は当業者により容易に決定される。適切な用量は患者の体重に応じて患者のために計算され得る。例えば適切な用量は、約0.1〜約20mg/kg、例えば約1〜約20mg/kg、例えば約10〜約20mg/kg又は例えば約1〜約15mg/kg、例えば約10〜約15mg/kg又は例えば1〜5mg/kgの範囲であってもよい。一実施形態において、抗体は3週間毎に1〜5mg/kgで与えられる。ヒトにおける多発性骨髄腫、SLE又はIPTなどの病態を効果的に治療するために、適切な用量は、約0.1〜約1000mg、例えば約0.1〜約500mg、例えば約500mg、例えば約0.1〜約100mg、又は約0.1〜約80mg、若しくは約0.1〜約60mg、又は約0.1〜約40mg、若しくは例えば約1〜約100mg、又は約1〜約50mgの範囲内の本発明の抗原結合タンパク質であってもよく、その抗原結合タンパク質は、非経口、例えば皮下、静脈内又は筋肉内に投与できる。このような用量は、必要な場合、医師により必要に応じて選択される適切な時間間隔で反復することができる。

0100

本明細書に記載される抗原結合タンパク質は保管のために凍結乾燥してもよく、使用前に適切な担体中に再構成することができる。この技術は従来の免疫グロブリン及び当技術分野で知られている過酸化物により効果的であることが示されており、再構成技術を利用することができる。

0101

本発明の別の態様において、医薬における使用のための本明細書に記載される抗原結合タンパク質が提供される。

0102

本発明の一態様において、慢性関節リウマチ(rheumatoid arthitis)、1型糖尿病、多発性硬化症又は乾癬の治療における使用のための本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質が提供され、前記方法は本明細書に記載される抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む。

0103

本発明の一実施形態において、BCMAに特異的に結合する抗原結合タンパク質をヒトに投与するステップを含む、前記ヒトにおける癌を治療するための方法が提供される。一部の例において、抗原結合タンパク質は免疫コンジュゲートの一部である。

0104

本発明の別の態様において、患者が組換えタンパク質補充療法に対して中和抗体を発生する、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、非分泌性多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫(Smoldering multiple myeloma)、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、孤立形質細胞腫(骨、髄外)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、形質細胞白血病、原発性アミロイド症(AL)、重鎖病、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型及びII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着症グッドパスチャー症候群特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎天疱瘡及び類天疱瘡障害、並びに後天性表皮水疱症、又はBCMA発現を有する任意の非ホジキンリンパ腫B細胞白血病若しくはホジキンリンパ腫(HL)又は任意の疾患から選択されるB細胞媒介性若しくは形質細胞媒介性疾患又は抗体媒介性疾患若しくは障害の治療における使用のための本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質が提供され、前記方法は本明細書に記載される抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む。

0105

B細胞障害はB細胞発生/免疫グロブリン産生の欠陥(免疫欠損)及び過剰/無制限増殖(リンパ腫、白血病)に分けることができる。本明細書で使用する場合、B細胞障害とは両方の種類の疾患を指し、抗原結合タンパク質を用いてB細胞障害を治療するための方法が提供される。

0106

特定の態様において、疾患又は障害は、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症からなる群から選択される。

0107

本発明の一態様において、疾患は、多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)又は孤立性形質細胞腫(骨、髄外)である。

0108

本発明の一態様において、疾患は多発性骨髄腫である。

0109

本発明の一態様において、疾患は全身性エリテマトーデス(SLE)である。

0110

本発明の一態様において、疾患は特発性血小板減少性紫斑病(ITP)である。

0111

本明細書に記載される疾患及び障害を治療するための医薬の製造における本明細書に記載される抗原結合タンパク質の使用もまた、提供される。

0112

例えば、本発明の一態様において、BCMAとリガンドBAFF及びAPRILとの間の相互作用の調節(阻害又は遮断など)に反応する疾患及び障害の治療又は予防に使用するための本明細書に記載される抗原結合タンパク質の使用が提供される。

0113

本発明の一態様において、慢性関節リウマチ、1型糖尿病(Type 1 Diabeted Mellitus)、多発性硬化症又は乾癬から選択される抗体媒介性又は形質細胞媒介性疾患又は障害の治療又は予防に使用するための本明細書に記載される抗原結合タンパク質の使用が提供される。

0114

本発明の別の態様において、患者が組換えタンパク質補充療法に対して中和抗体を発生する、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、原発性アミロイド症(AL)、重鎖病、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型及びII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着症、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡及び類天疱瘡障害並びに後天性表皮水疱症、BCMA発現を有する任意の非ホジキンリンパ腫及び白血病又は任意の疾患から選択される抗体媒介性又は形質細胞媒介性疾患又は障害の治療又は予防に使用するための本明細書に記載される抗原結合タンパク質の使用が提供され、前記方法は本明細書に記載される抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む。

0115

一態様において、本発明は、患者が組換えタンパク質補充療法に対して中和抗体を発生する、慢性関節リウマチ、1型糖尿病、多発性硬化症若しくは乾癬又は多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、原発性アミロイド症(AL)、重鎖病、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型及びII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着症、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡及び類天疱瘡障害並びに後天性表皮水疱症、BCMA発現を有する任意の非ホジキンリンパ腫及び白血病若しくは任意の疾患から選択される抗体媒介性若しくは形質細胞媒介性疾患若しくは障害を治療又は予防するための本発明の抗原結合タンパク質又はその機能的断片及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物を提供し、前記方法は本明細書に記載される抗原結合タンパク質の治療有効量を前記患者に投与するステップを含む。

0116

本発明の別の実施形態において、患者が組換えタンパク質補充療法に対して中和抗体を発生する、慢性関節リウマチ、1型糖尿病、多発性硬化症若しくは乾癬又は抗体媒介性若しくは形質細胞媒介性障害若しくは疾患を患っているヒト患者を治療する方法であって、該方法は本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質の治療有効量を投与するステップを含み、例えば選択される抗体媒介性又は形質細胞媒介性疾患又は障害を患っているヒト患者を治療する方法が提供される。本発明の別の態様において、患者が組換えタンパク質補充療法に対して中和抗体を発生する、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、原発性アミロイド症(AL)、重鎖病、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型及びII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着症、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡及び類天疱瘡障害並びに後天性表皮水疱症、BCMA発現を有する任意の非ホジキンリンパ腫及び白血病又は任意の疾患から選択される抗体媒介性又は形質細胞媒介性疾患又は障害の治療に使用するための本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質が提供され、前記方法は、薬学的に許容可能な担体と併せて本明細書における本発明に係る抗原結合タンパク質を含む医薬組成物を投与するステップを含む。

0117

更なる実施形態において、多発性骨髄腫(MM)を患っているヒト患者を治療する方法が提供される。

0118

定義
本明細書で使用する場合、「癌」、「新生物」及び「腫瘍」という用語は交換可能に使用され、単数形又は複数形のいずれかで、細胞が宿主生物にとって病的なものとなる悪性形質転換を経た細胞を指す。原発性癌細胞は、十分に確立された技術、特に組織学的検査によって非癌性細胞と容易に区別することができる。本明細書で使用する場合、癌細胞の定義には、原発性癌細胞だけでなく、癌細胞祖先に由来する任意の細胞も含まれる。これには、転移性癌細胞、並びに癌細胞に由来するインビトロ培養物及び細胞株が含まれる。通常、固形腫瘍として現れる種類の癌に言及する場合、「臨床的に検出可能な」腫瘍とは、例えばコンピュータ断層撮影(CT)スキャン磁気共鳴イメージング(MRI)、X線、超音波又は身体検査での触診などの処置により、腫瘍塊に基づいて検出可能及び/又は患者から得られる試料中の1種以上の癌特異的抗原の発現のために検出可能な腫瘍のことである。腫瘍は、造血(又は血液学的(hematologic)又は血液系(hematological)又は血液関連)癌、例えば「液性腫瘍」と称され得る、血液細胞又は免疫細胞由来の癌であってもよい。血液系腫瘍に基づいた臨床症状の具体的な例としては、慢性骨髄性白血病急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病及び急性リンパ性白血病などの白血病、多発性骨髄腫、MGUS及びワルデンシュトレーム型マクログロブリンなどの形質細胞悪性腫瘍、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫などのリンパ腫が挙げられる。

0119

癌は、異常数芽細胞若しくは望ましくない細胞増殖が存在するか又はリンパ性及び骨髄性悪性腫瘍の両方を含む、血液系癌と診断される任意の癌であってもよい。骨髄性悪性腫瘍としては、限定されないが、急性骨髄性(又は骨髄球性又は骨髄性又は骨髄芽球性)白血病(未分化又は分化)、急性前骨髄(又は前骨髄球性又は前骨髄性(promyelogenous)又は前骨髄急性(promyeloblastic))白血病、急性骨髄単球性(又は骨髄単芽球性)白血病、急性単球性(又は単芽球性)白血病、赤白血病及び巨核球性(又は巨核芽球性)白血病が挙げられる。これらの白血病は、急性骨髄性(又は骨髄球性又は骨髄性)白血病(AML)とまとめて称される場合がある。骨髄性悪性腫瘍としてはまた、限定されないが、慢性骨髄性(又は骨髄)白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、本態性血小板血症(又は血小板増加症)及び真性多血症(PCV)を含む骨髄増殖性障害(MPD)が挙げられる。骨髄性悪性腫瘍としてはまた、難治性貧血(RA)、過剰芽細胞を伴う不応性貧血(RAEB)及び形質転換における過剰芽細胞を伴う不応性貧血(RAEBT)とも称される場合がある骨髄異形成(又は骨髄異形成症候群若しくはMDS)並びに原発性骨髄線維症を伴う又は伴わない骨髄線維症(MFS)が挙げられる。

0120

造血癌としてはまた、リンパ節、脾臓、骨髄、末梢血及び/又はリンパ節外部位に影響を与え得るリンパ性悪性腫瘍が挙げられる。リンパ性癌としては、限定されないが、B細胞非ホジキンリンパ腫瘍(B-NHL)を含む、B細胞悪性腫瘍が挙げられる。B-NHLは、無痛性(又は低悪性度)、中悪性度(又は侵攻性)又は高悪性度(非常に侵攻性)であってもよい。無痛性B細胞リンパ腫としては、濾胞性リンパ腫(FL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、節MZL、節外性MZL、脾臓MZL及び有毛リンパ球を有する脾臓MZLを含む辺縁帯リンパ腫(MZL)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)並びに粘膜関連リンパ組織(MALT又は節外性辺縁帯)リンパ腫が挙げられる。中悪性度B-NHLとしては、白血病に関連した又は関連していないマントル細胞リンパ腫(MCL)、びまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL)、濾胞性大細胞(又は悪性度3若しくは悪性度3B)リンパ腫、及び縦隔原発性リンパ腫(PML)が挙げられる。悪性度B-NHLとしては、バーキットリンパ腫(BL)、バーキット様リンパ腫、小型非切れ込み核細胞性リンパ腫(SNCCL)及びリンパ芽球性リンパ腫が挙げられる。他のB-NHLとしては、免疫芽球性リンパ腫(又は免疫細胞腫)、原発性滲出液HIV関連(又はAIDS関連)リンパ腫、及び移植リンパ増殖性疾患(PTLD)又はリンパ腫が挙げられる。B細胞悪性腫瘍としてはまた、限定されないが、慢性リンパ球性白血病(CLL)、前リンパ球性白血病(PLL)、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症(WM)、有毛細胞白血病(HCL)、大型顆粒リンパ球(LGL)白血病、急性リンパ性(又はリンパ球性若しくはリンパ芽球性)白血病、及びカストルマン病が挙げられる。NHLとしてはまた、限定されないが、T細胞非ホジキンリンパ腫、別段の定めがなければ(NOS)、末梢T細胞リンパ腫(PTCL)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、血管免疫芽球性リンパ腫(AILD)、ナチュラルキラー(NK)細胞/T細胞リンパ腫ガンマ/デルタリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、菌状息肉腫、及びセザリー症候群を含む、T細胞非ホジキンリンパ腫(T-NHL)が挙げることができる。

0121

造血癌としてはまた、古典的ホジキンリンパ腫、結節硬化型ホジキンリンパ腫、混合細胞型ホジキンリンパ腫、リンパ球優位型(LP)ホジキンリンパ腫、結節性LPホジキンリンパ腫、及びリンパ球減少型ホジキンリンパ腫を含むホジキンリンパ腫(又は疾患)が挙げられる。造血癌としてはまた、くすぶり型MM、意義不明(又は未知若しくは不明確)の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)、形質細胞腫(骨、髄外)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、形質細胞白血病、及び原発性アミロイド症(AL)を含む多発性骨髄腫(MM)などの形質細胞疾患又は癌が挙げられる。造血癌としてはまた、多形核白血球(又は好中球)、好酸球樹枝状細胞血小板赤血球及びナチュラルキラー細胞を含む、更なる造血細胞の他の癌が挙げることができる。「造血細胞組織」と本明細書で称される造血細胞を含む組織としては、骨髄、末梢血、胸腺及び脾臓、リンパ節、粘膜に関連するリンパ系組織(腸管関連リンパ組織など)、扁桃腺、パイエル板及び付属物、並びに他の粘膜に関連するリンパ系組織、例えば気管支内膜などの末梢リンパ組織が挙げられる。

0122

本明細書で使用する場合、「抗原結合タンパク質」という用語は、ヒトBCMAに結合でき、それを中和できる抗体、抗体断片及び他のタンパク質構築物を指す。

0123

Fv、Fc、Fd、Fab、又はF(ab)2という用語はそれらの標準的な意味で使用される(例えば、Harlow et al, Antibodies A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, (1988)を参照のこと)。

0124

「抗体」という用語は、広い意味において本明細書で使用し、特にモノクローナル抗体(完全長モノクローナル抗体)、ポリクローナル抗体多特異的抗体(例えば二重特異性抗体)を包含する。

0125

本明細書で使用する場合、「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均質な抗体、すなわち少量で存在し得る、起こり得る天然に生じる突然変異体を除いて同一である集団を含む個々の抗体の集団から得られる抗体を指す。モノクローナル抗体は単一の抗原結合部位に向けられて非常に特異的である。更に、典型的に異なる決定基(エピトープ)に向けられる異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物と対照的に、各モノクローナル抗体は抗原上の単一の決定基に向けられる。

0126

「キメラ抗体」とは、重鎖及び/又は軽鎖の一部が、特定のドナー抗体クラス又はサブクラス由来の抗体中の対応する配列と同一であるか又は相同するが、別の種に由来するか又は別の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体、並びにそれらが所望の生物活性を示す限り、このような抗体の断片中の鎖(複数可)の残りが対応する配列と同一であるか又は相同する、操作された抗体の種類を指す(米国特許第4,816,567号及びMorrison et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:6851-6855)(1984))。

0127

「ヒト化抗体」とは、非ヒトドナー免疫グロブリン由来のそのCDRを有する操作された抗体の種類を指し、分子の残りの免疫グロブリン由来の部分は1種(又はそれ以上)のヒト免疫グロブリン(複数可)由来である。加えて、フレームワーク支持残基は結合親和性を保存するように改変できる(例えば、Queen et al., Proc. Natl Acad Sci USA, 86:10029-10032(1989), Hodgson et al., Bio/Technology, 9:421(1991)を参照のこと)。適切なヒトアクセプター抗体は、ドナー抗体のヌクレオチド及びアミノ酸配列との相同性により、慣用的データベース、例えばKABAT(登録商標)データベース、ロスアラモスデータベース、及びスイスプロテインデータベースから選択されるものであってもよい。(アミノ酸に基づいて)ドナー抗体のフレームワーク領域との相同性により特徴付けられるヒト抗体は、ドナーCDRの挿入のための重鎖定常領域及び/又は重鎖可変フレームワーク領域を提供するのに適切であり得る。軽鎖定常又は可変フレームワーク領域を供与し得る適切なアクセプター抗体も同様に選択できる。アクセプター抗体重鎖及び軽鎖は、同じアクセプター抗体が起源である必要はないということに留意すべきである。従来技術はこのようなヒト化抗体を産生するいくつかの方法を記載している(例えば、EP-A-0239400及びEP-A-054951を参照のこと)。

0128

核酸に関して、「実質的に同一」という用語は、最適に整列させ、比較した場合、ヌクレオチドの少なくとも約80%、ヌクレオチドの約90%〜約95%、又は少なくとも約98%〜約99.5%において適したヌクレオチド挿入又は欠失と同一である二つの核酸、又は指定したそれらの配列を示す。或いは、セグメントが選択的ハイブリダイゼーション条件下で鎖の相補体ハイブリダイズする場合、実質的に同一が存在する。「同一」とは、ポリヌクレオチド及びポリペプチドに関して、場合によっては、以下の(1)及び(2)に与えたアルゴリズムを使用して計算した比較を意味する:
(1)ポリヌクレオチドに対する同一性は、所与の配列中のヌクレオチドの総数に、同一性パーセントを規定する整数(100で除したもの)を乗じ、次いでその積を前記配列中のヌクレオチドの前記総数から減ずること、又は:
nn ≦ xn-(xn・y)
[式中、nnはヌクレオチド改変数であり、xnは所与の配列中のヌクレオチドの総数であり、yは95%に対して0.95、97%に対して0.97又は100%に対して1.00であり、・は乗算演算子記号であり、xnとyのいずれの非整数積もxnから減ずる前に最も近い整数に切り下げて丸められる]
によって計算される。ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の改変は、このコード配列中でナンセンスミスセンス又はフレームシフト突然変異を生じる場合があり、それによりこのような改変後にポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドを改変する。

0129

(2)ポリペプチドに対する同一性は、アミノ酸の総数に、同一性パーセントを規定する整数(100で除したもの)を乗じ、次いでその積をアミノ酸の前記総数から減ずること、又は:
na ≦ xa-(xa・y)
[式中、naはアミノ酸改変数であり、xaは配列中のアミノ酸の総数であり、yは95%に対して0.95、97%に対して0.97又は100%に対して1.00であり、・は乗算演算子の記号であり、xaとyのいずれの非整数積もxaからそれを減ずる前に最も近い整数に切り下げて丸められる]
によって計算される。

0130

ヌクレオチド及びアミノ酸配列に関して、「同一」という用語は、最適に整列させ、適した挿入又は欠失と比較した場合、二つの核酸又はアミノ酸配列との間の同一性の程度を示す。

0131

「単離された」とは、その天然状態から「ヒトの手によって」改変されたことを意味し、その元の環境から変更若しくは除去されているか、又はその両方である。例えば、生物中に天然に存在するポリヌクレオチド又はポリペプチドは「単離されて」いないが、その天然状態の共存物質から分離された同じポリヌクレオチド又はポリペプチドは「単離されて」おり、限定されないが、細胞が同じ種又は種類(その細胞からポリヌクレオチド又はポリペプチドが分離された)である場合でさえも、このようなポリヌクレオチド又はポリペプチドが細胞内に戻されて導入された場合を含む。

0132

本明細書及び添付の特許請求の範囲の全体を通して、「含んでいる」及び「含む」という用語は、「からなっている」及び「からなる」を包含する。つまり、これらの用語は、文脈許容する場合、具体的に列挙されていない他の要素又は整数の可能な包含を伝えることを意図する。

0133

本発明の抗原結合タンパク質に関して本明細書全体を通して使用される場合、「特異的に結合する」という用語は、抗原結合タンパク質が、他のヒトタンパク質に結合せずに、又は有意に結合せずにヒトBCMA(hBCMA)に結合することを意味する。しかしながら、この用語は、本発明の抗原結合タンパク質がまた、BCMA、例えば霊長類BCMAの他の形態と交差反応性であり得るという事実を排除しない。例えば一実施形態において、抗原結合タンパク質はTACI又はBAFF-Rに結合しない。

0134

本発明の抗原結合タンパク質に関して本明細書全体を通して使用する場合、「阻害する」という用語は、BCMAの生物学的活性が、このような抗原結合タンパク質の非存在下でBCMAの活性と比較して本発明の抗原結合タンパク質の存在下で減少することを意味する。阻害は、限定されないが、1種以上の遮断リガンド結合、リガンドが受容体を活性化することの防止及び/又はBCMAの下方制御に起因してもよい。阻害はまた、BCMAに対する抗原結合タンパク質の結合及び細胞アポトーシス又はADCCを引き起こすことを指す場合もある。本発明の抗体はBCMAに対するBCMAリガンドBAFF及び/又はAPRIL結合の活性を中和できる。中和のレベルは、いくつかの方法、例えば以下の実施例、例えばH929細胞NFkBシグナル伝達アッセイにおける4.4に記載したアッセイの使用により測定できる。BCMAリガンドBAFF及びAPRILは、BCMAに結合した後、NFkBシグナル伝達及び下流の事象を誘導できる。このアッセイにおけるBCMAの中和は、BAFF又はAPRILにより駆動されるNFkB誘導を阻害する抗BCMAモノクローナル抗体の能力を評価することによって測定される。

0135

抗体又はその抗原結合断片が中和できる場合、このことはヒトBAFF又はAPRILとBCMAとの間の相互作用の阻害を示す。ヒトBCMAに対する中和活性を有するとみなされる抗体は、実施例4.4に記載したH929刺激アッセイにおいて30マイクログラム/ml未満、又は20マイクログラム/ml未満、又は10マイクログラム/ml未満、又は5マイクログラム/ml未満又は1マイクログラム/ml未満又は0.1マイクログラム/ml未満のIC50を有する。

0136

「CDR」は免疫グロブリン重鎖及び軽鎖の超可変ドメインである抗体の相補性決定領域アミノ酸配列と定義される。免疫グロブリンの可変部分において3本の重鎖及び3本の軽鎖CDR(又はCDR領域)が存在する。このように、本明細書で使用する場合、「CDR」は、全ての3本の重鎖CDR、又は全ての3本の軽鎖CDR(又は適切な場合、全ての重鎖及び全ての軽鎖CDRの両方)を指す場合がある。

0137

CDRは抗原又はエピトープに対する抗体の結合のための大部分の接触残基を提供する。本発明における対象のCDRは、ドナー抗体可変重鎖及び軽鎖配列由来であり、天然に生じるCDRの類似体を含み、それらの類似体はまた、ドナー抗体(それらの類似体はこのドナー抗体由来である)と同じ抗原結合特異性及び/又は中和能力共有又は保持する。

0138

抗体のCDR配列は、Kabat番号付け系(Kabat et al, (Sequences of proteins of Immunological Interest NIH, 1987)により決定することができ、或いはそれらは、Chothia番号付け系(Al-Lazikani et al., (1997)JMB 273, 927-948)、接触点定義方法(MacCallum R.M. and Martin A.C.R. and Thornton J.M, (1996), Journal of Molecular Biology, 262(5), 732-745)又は当業者に公知の抗体中の残基の番号付け及びCDR決定のための任意の他の確立された方法を使用して決定することができる。

0139

当業者に利用可能なCDR配列のための他の番号付け慣用法としては、「AbM」(University of Bath)及び「接触」(University College London)法が挙げられる。Kabat, Chothia, AbM及び接触法のうちの少なくとも二つを使用した最小の重複領域が「最小結合単位」を提供するために決定できる。最小結合単位はCDRのサブ部分であってもよい。

0140

以下の表Aは各CDR又は結合単位についての各番号付け規則を使用した一つの定義を表す。Kabat番号付けスキームを可変ドメインアミノ酸配列を番号付けするために表Xにおいて使用する。CDR定義の一部は、使用される個々の刊行物に応じて異なる場合があることに留意すべきである。

0141

本明細書全体を通して、抗体配列中のアミノ酸残基はKabatスキームに従って番号付けされる。同様に、「CDR」、「CDRL1」、「CDRL2」、「CDRL3」、「CDRH1」、「CDRH2」、「CDRH3」という用語は、Kabat et al, Sequences of proteins of Immunological Interest NIH, 1987に記載されているKabat番号付け系に従う。

0142

「バリアント(変異体)」という用語は、配列中の少なくとも一つ、二つ又は三つのアミノ酸変化を指す。これらのアミノ酸変化は、欠失、置換又は付加であってもよいが、好ましくは置換である。このような一つの実施形態において、置換は保存的置換である。

0143

代替の実施形態において、バリアント配列は、抗原結合タンパク質の正準を保持しながら、少なくとも一つの置換を含有する。

0144

相補性決定領域(CDR)L1、L2、L3、H1及びH2は、有限の数の主鎖配座のうちの一つを構造的に示す傾向がある。特定の正準構造クラスのCDRは、CDRの長さ並びにCDR及びフレームワーク領域の両方の重要な位置にある残基により決定される(残基又はSDRを構造的に決定する)ループパッキングの両方により定義される。Martin及びThornton(1996, J Mol Biol 263:800-815)は「重要な残基」の正準鋳型を定義するために自動化方法を生み出した。CDRのセットについての正準クラスを定義するためにクラスター分析を使用し、次いで正準鋳型を、埋められた疎水性水素結合残基、及び例えば保存されたグリシンを分析することにより同定する。抗体配列のCDRは、その配列を重要な残基鋳型と比較すること、及び同一性又は類似性マトリクスを使用して各鋳型をスコア付けすることによって正準クラスに割り当てることができる。

0145

「VH」及び「VL」という用語は、抗体のそれぞれ重鎖可変ドメイン及び軽鎖可変ドメインを指すために本明細書で使用する。

0146

本明細書で使用する場合、「ドメイン」という用語は、残りのタンパク質とは独立した三次構造を有する折り畳まれたタンパク質構造を指す。一般に、ドメインは、タンパク質の別々の機能特性を担い、多くの場合、残るタンパク質及び/又はドメインの機能を失わずに他のタンパク質に添加、除去又は移動させることができる。「単一抗体可変ドメイン」とは、抗体可変ドメインに特徴的な配列を含む折り畳まれたポリペプチドドメインである。従って、完全な抗体可変ドメイン及び修飾可変ドメイン(例えば、1以上のループが抗体可変ドメインに特徴的でない配列に置換されている)、又はN若しくはC末端伸長部分が切断されているか若しくは含まれている抗体可変ドメイン、並びに完全長ドメインの少なくとも結合活性及び特異性を保持する可変ドメインの折り畳まれた断片を含む。

0147

免疫グロブリン単一可変ドメイン」という用語は、異なるV領域又はドメインから独立して抗原又はエピトープに特異的に結合する抗体可変ドメイン(VH、VHH、VL)を指す。免疫グロブリン単一可変ドメインは、他の異なる可変領域又は可変ドメインと共に、フォーマット(例えば、ホモ又はヘテロ多量体)で存在でき、この場合、他の領域又はドメインは、単一免疫グロブリン可変ドメインによる抗原結合には要求されていない(すなわち、免疫グロブリン単一可変ドメインは新たな可変ドメインから独立して抗原に結合する)。「ドメイン抗体」又は「dAb」は、この用語が本明細書で使用される場合、抗原に結合が可能な「免疫グロブリン単一可変ドメイン」と同じである。免疫グロブリン単一可変ドメインは、ヒト抗体可変ドメインであってもよいが、げっ歯類(例えば、WO00/29004に開示されている)、テンジクザメ及びラクダのVHH dAbなどの他の種由来の単一抗体可変ドメインを含んでもよい。ラクダVHHはラクダ、ラマアルパカヒトコブラクダ、及びグアナコを含む種由来の免疫グロブリン単一可変ドメインポリペプチドであり、これは天然に軽鎖を欠いた重鎖抗体を産生する。このようなVHHドメインは、当業者に利用可能な標準的な方法によりヒト化することができ、このようなドメインも本発明による「ドメイン抗体」と考えられる。本明細書で使用される場合、「VHはラクダVHHドメインを含む。NARVは、テンジクザメを含む軟骨魚類で特定された別のタイプの免疫グロブリン単一可変ドメインである。また、これらのドメインは、新規抗原受容体可変領域(通常、V(NAR)又はNARVと省略される)としても知られている。更なる詳細については、Mol.Immunol.44, 656-665(2006)及び米国特許出願第20050043519A号を参照のこと。

0148

エピトープ結合ドメイン」という用語は、異なるV領域又はドメインから独立して抗原又はエピトープに特異的に結合するドメインを指し、これは、ドメイン抗体(dAb)、例えばヒト、ラクダ若しくはサメの免疫グロブリン単一可変ドメインであってもよく、又はCTLA-4(エビボディ(Evibody))、リポカリンプロテインAのZ-ドメイン(アフィボディ、SpA)、A-ドメイン(アビマー/マキシボディ(Maxibody))などのプロテインA由来分子、GroEl及びGroESなどの熱ショックタンパク質、29エロキシダイズ(eroxidise)29g(トランスボディ(trans-body))、アンキリン反復タンパク質(DARPin)、ペプチドアプタマー、C-タイプレクチンドメイン(テトラネクチン)、ヒトγ-クリスタリン及びヒトユビキチン(アフィリン(affilin))、PDZドメインヒトプロテアーゼ阻害剤スコーピオントキシンクニッツ(scorpion toxinkunitz)タイプドメイン、及びフィブロネクチン(アドネクチン(adnectin))からなる群から選択される足場誘導体であるドメインであってもよく、これらは天然のリガンド以外のリガンドに対する結合を得るためにタンパク質操作に供されている。

0149

CTLA-4(細胞毒性Tリンパ球関連抗原4)は主にCD4+T細胞で発現されるCD28-ファミリー受容体である。その細胞外ドメインは可変ドメイン様Ig折り畳みを有する。抗体のCDRに対応するループは、異種の配列と置換することにより異なる結合特性を付与することができる。異なる結合特異性を有するように操作されたCTLA-4分子は、エビボディとしても知られている。更なる詳細については、Journal of Immunological Methods248(1-2), 31-45(2001)を参照のこと。

0150

リポカリンは細胞外タンパク質のファミリーであり、ステロイドビリンレチノイド及び脂質などの小さな疎水性分子輸送する。これらは、円錐形構造の開口端に多くのループを有する強固なβ-シート二次構造を有し、これは様々な標的抗原に結合するように操作することができる。アンチカリンはサイズが160〜180の間のアミノ酸で、リポカリン由来である。更なる詳細については、Biochim Biophys Acta 1482:337-350(2000)、米国特許第7,250,297B1号及び米国特許出願公開第20070224633号を参照のこと。

0151

アフィボディは、黄色ブドウ球菌のプロテインA由来の足場で、抗原に結合するように操作することができる。このドメインは約58のアミノ酸の三つのらせん状束から構成される。ライブラリ表面残基無作為化により生成されている。更なる詳細については、Protein Eng.Des.Sel.17, 455-462(2004)及び欧州特許第1641818A1号を参照のこと。

0152

アビマーは、A-ドメイン足場ファミリー由来の多ドメインタンパク質である。約35アミノ酸の未変性ドメインは、特定のジスルフィド結合構造をとっている。多様性は、A-ドメインのファミリーにより示される自然変異の混合により生成される。更なる詳細については、Nature Biotechnology 23(12), 1556-1561(2005)及びExpert Opinion on Investigational Drugs 16(6), 909-917(June 2007)を参照のこと。

0153

トランスフェリンは、単量体血清輸送糖タンパク質である。トランスフェリンは許容表面ループ内へのペプチド配列の挿入により様々な標的抗原に結合するように操作することができる。操作されたトランスフェリン足場の例としてはトランスボディが挙げられる。更なる詳細については、J.Biol.Chem 274, 24066-24073(1999)を参照のこと。

0154

設計アンキリン反復タンパク質(DARPin)は、膜内在性タンパク質の細胞骨格への連結を媒介するタンパク質のファミリーであるアンキリン由来である。単一のアンキリン反復は、二つのα-ヘリックス及びβ-ターンから構成される33残基のモチーフである。これらは、各反復の第1のα-ヘリックス及びβ-ターン中の残基を無作為化することにより様々な標的抗原に結合するように操作することができる。これらの結合面は、分子の数を増やすことにより増加させることができる(親和性成熟の方法)。更なる詳細については、J.Mol.Biol.332, 489-503(2003), PNAS 100(4), 1700-1705(2003)及びJ.Mol.Biol.369, 1015-1028(2007)及び米国特許出願公開第20040132028A1号を参照のこと。

0155

フィブロネクチンは、抗原に結合するように操作することができる足場である。アドネクチンは、ヒトIII型フィブロネクチン(FN3)における15個の反復単位の10番目のドメインの天然アミノ酸配列の骨格からなる。β-サンドイッチの一端の三つのループは、アドネクチンに対象の治療標的を特異的に認識させることができるように操作することができる。更なる詳細については、Protein Eng.Des.Sel.18, 435-444(2005)、米国特許出願公開第20080139791号、WO2005056764及び米国特許第6,818,418B1号を参照のこと。

0156

ペプチドアプタマーは、定常性足場タンパク質、典型的には、活性部位に挿入された制限された可変ペプチドループを含有するチオレドキシン(TrxA)から構成されるコンビナトリアル認識分子である。更なる詳細については、Expert Opin.Biol.Ther.5, 783-797(2005)を参照のこと。

0157

ミクロボディは、長さ25〜50アミノ酸の天然に存在するマイクロタンパク質由来であり、3〜4個のシステインブリッジを含有し、マイクロタンパク質の例としては、KalataB1、及びコノトキシン及びノッティン(knottin)が挙げられる。マイクロタンパク質は、マイクロタンパク質の全体の折り畳みに影響を与えないで25アミノ酸までを含むように操作することができるループを有する。操作されたノッティンドメインの更なる詳細については、WO2008098796を参照のこと。

0158

他のエピトープ結合ドメインとしては、様々な標的抗原結合特性を操作するために足場として使用されてきたタンパク質が含まれ、ヒトγ-クリスタリン及びヒトユビキチン(アフィリン)、ヒトプロテアーゼ阻害剤のクニッツ(kunitz)タイプドメイン、Ras-結合タンパク質AF-6のPDZ-ドメイン、サソリ毒(カリブドトキシン)、C-タイプレクチンドメイン(テトラネクチン)が挙げられ、これらは、Handbook of Therapeutic Antibodies(2007、Stefan Dubelにより編集)からの第7章-Non-Antibody Scaffolds及びProtein Science 15:14-27(2006)でレビューされている。本発明のエピトープ結合ドメインは、これらの代替タンパク質ドメインのいずれかに由来するものでもよい。

0159

本明細書で使用される場合、「抗原結合部位」という用語は、抗原に特異的に結合できるタンパク質上の部位を指し、これは、単一ドメイン、例えばエピトープ結合ドメインであっても、標準的な抗体で見出され得るように対になったVH/VLドメインであってもよい。本発明の一部の実施形態において、一本鎖Fv(ScFv)ドメインが抗原結合部位を与えることができる。

0160

「mAbdAb」及び「dAbmAb」という用語は、本発明の抗原結合タンパク質を指すために本明細書に使用される。この二つの用語は交換可能に使用することができ、本明細書で使用される場合、同じ意味を有することを意図する。

0161

本明細書で使用される場合、「抗原結合タンパク質」とい用語は、抗体、抗体断片、例えばドメイン抗体(dAb)、ScFv、Fab、Fab2、及び他のタンパク質構築物を指す。抗原結合分子は、少なくとも一つのIg可変ドメイン、例えば抗体、ドメイン抗体(dAb)、Fab、Fab'、F(ab')2、Fv、ScFv、ダイアボディ(diabody)、mAbdAb、アフィボディ(affibody)、ヘテロコンジュゲート抗体又は二重特異性抗体を含み得る。一実施形態において、抗原結合分子は抗体である。別の実施形態において、抗原結合分子は、dAb、すなわち免疫グロブリン単一可変ドメイン、例えば、異なるV領域又はドメインから独立して、抗原又はエピトープを特異的に結合するVH、VHH又はVLである。抗原結合分子は二つの標的に結合できる。すなわちそれらは二重標的化タンパク質であってもよい。抗原結合分子は、抗体と抗原結合断片の組合せ、例えばモノクローナル抗体と連結された1以上のドメイン抗体及び/又は1以上のScFvであってもよい。抗原結合分子はまた、非Igドメイン、例えば、CTLA-4(エビボディ)、リポカリン、プロテインAのZ-ドメイン(アフィボディ、SpA)、A-ドメイン(アビマー/マキシボディ)などのプロテインA由来分子、GroEl及びGroESなどの熱ショックタンパク質、31エロキシダイズ31g(トランスボディ)、アンキリン反復タンパク質(DARPin)、ペプチドアプタマー、C-タイプレクチンドメイン(テトラネクチン)、ヒトγ-クリスタリン及びヒトユビキチン(アフィリン)、PDZドメイン、ヒトプロテアーゼ阻害剤のスコーピオントキシンクニッツタイプドメイン、及びフィブロネクチン(アドネクチン)からなる群から選択される足場の誘導体であるドメインを含んでもよく、これらはOSMに対する結合を得るためにタンパク質操作に供される。本明細書で使用される場合、「抗原結合タンパク質」は、ヒトOSMに拮抗及び/又はそれを中和できる。加えて、抗原結合タンパク質は、OSMに結合し、天然リガンドがgp130受容体に結合及び/又はそれを活性化することを防ぐことによってOSM活性を阻害し、遮断できる。

0162

本明細書で使用される場合、「エフェクター機能」という用語は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害活性(ADCC)、補体依存性細胞傷害活性(CDC)媒介性反応、Fc媒介性食作用及びFcRn受容体を介した抗体の再利用のうちの1以上を指すことを意味する。IgG抗体については、ADCC及びADCPを含むエフェクター機能は、免疫細胞の表面に存在するFcγ受容体のファミリーと重鎖定常領域との相互作用によって媒介される。ヒトでは、これらは、FcγRI(CD64)、FcγRII(CD32)及びFcγRIII(CD16)を含む。抗原に結合した抗原結合タンパク質とFc/Fcγ複合体の形成との間の相互作用により、細胞傷害、免疫細胞活性化、食作用及び炎症性サイトカインの放出を含む広範囲の作用が誘導される。

0163

抗原結合タンパク質の定常領域と様々なFc受容体(FcR)との間の相互作用は、抗原結合タンパク質のエフェクター機能を媒介すると考えられる。有意な生物学的作用は、エフェクター機能、特に、抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)、補体の固定(補体依存性細胞傷害又はCDC)、及び抗原結合タンパク質の半減期/クリアランスの結果であり得る。通常、エフェクター機能を媒介する能力は、抗原に対する抗原結合タンパク質の結合を必要とし、全ての抗原結合タンパク質が全てのエフェクター機能を媒介するとは限らない。

0164

例えば、ナチュラルキラー細胞に対するFcγRIIIの結合を介して、又は単球/マクロファージに対するFcγRIの結合を介してADCCエフェクター機能を測定することを含む多数の方法でエフェクター機能を測定することができる。例えば、本発明の抗原結合タンパク質は、ADCCエフェクター機能について、ナチュラルキラー細胞アッセイにおいて評価することができる。このようなアッセイの例は、Shieldset al, 2001 The Journal of Biological Chemistry, Vol.276, p6591-6604、Chappelet al, 1993 The Journal of Biological Chemistry, Vol268, p25124-25131、Lazar et al, 2006 PNAS, 103;4005-4010に見出すことができる。

0165

CDCの機能を測定するためのアッセイの例としては、1995 J Imm Meth 184:29-38に記載されているものが挙げられる。

0166

ヒト定常領域のいくつかのアイソタイプ、特にIgG4及びIgG2アイソタイプは、a)古典的経路による補体の活性化、及びb)抗体依存性細胞性細胞傷害の機能を本質的に欠く。望ましいエフェクター特性に応じて、抗原結合タンパク質の重鎖定常領域に対する様々な改変を行ってもよい。特定の突然変異を含有するIgG1定常領域は、Fc受容体に対する結合を減少させ、従ってADCC及びCDCを低下させることが別々に報告されている(Duncan et al. Nature 1988, 332;563-564、Lund et al. J.Immunol.1991, 147;2657-2662、Chappelet al. PNAS 1991, 88;9036-9040、Burton and Woof, Adv.Immunol.1992, 51, 1-84、Morgan et al., Immunology 1995, 86;319-324、Hezareh et al., J.Virol.2001, 75(24);12161-12168)。

0167

本発明の一実施形態において、抗原結合タンパク質がADCC及び/又は補体活性若しくはエフェクター機能を低下させるような定常領域を含む抗原結合タンパク質が提供される。一つのこのような実施形態において、重鎖定常領域は、IgG2若しくはIgG4アイソタイプの生来不能である定常領域又は突然変異型IgG1定常領域を含んでもよい。適切な修飾の例は欧州特許第0307434号に記載されている。一つの例は235及び237位(EUインデックスの番号付け)におけるアラニン残基の置換を含む。

0168

残基Asn297に特定の突然変異又は改変されたグリコシル化を含有するヒトIgG1定常領域もまた、Fc受容体への結合を増強すると記載されている。いくつかの事例において、これらの突然変異はまた、ADCC及びCDCを増強することが示されている(Lazar et al. PNAS 2006, 103;4005-4010、Shieldset al. J Biol Chem 2001, 276;6591-6604、Nechansky et al. Mol Immunol, 2007, 44;1815-1817)。

0169

本発明の一実施形態において、このような変異は、239、332及び330(IgG1)から選択される位置のうちの1以上、又は他のIgGアイソタイプにおける等価位置にある。適切な変異の例はS239D及びI332E及びA330Lである。一実施形態において、本明細書に記載される本発明の抗原結合タンパク質は、239位及び332位、例えばS239D及びI332Eにて変異されるか、又は更なる実施形態において、それは239及び332及び330、例えばS239D及びI332E及びA330L(EUインデックスの番号付け)から選択される3以上の位置において変異される。

0170

本発明の代替の実施形態において、抗原結合タンパク質が増強されたエフェクター機能を有するように改変されたグリコシル化プロファイルを有する重鎖定常領域を含む抗原結合タンパク質が提供される。例えば、抗原結合タンパク質は、増強されたADCC若しくは増強されたCDCを有し、又はそれは、増強されたADCC及びCDCエフェクター機能の両方を有する。改変されたグリコシル化プロファイルを有する抗原結合タンパク質を生成する適切な方法の例は、WO2003011878、WO2006014679及び欧州特許第1229125号に記載されており、それらの全てが本発明の抗原結合タンパク質に適用可能である。

0171

本発明はまた、本発明に係る抗原結合タンパク質を産生するための方法であって、
a)本明細書に記載される単離された核酸を含む発現ベクターを含む組換え宿主細胞を培養するステップであって、アルファ-1,6-フコシルトランスフェラーゼをコードするFUT8遺伝子が組換え宿主細胞中で不活性化されるステップと、
b)抗原結合タンパク質を回収するステップと
を含む、方法を提供する。

0172

抗原結合タンパク質を産生するためのこのような方法は、例えば、BioWa,Inc.(Princeton、NJ)から利用可能なポテリジェント(商標)技術システムを使用して実施することができ、そのシステムにおいて、FUT8遺伝子の機能的コピーを欠くCHOK1SV細胞は、機能的FUT8遺伝子を有する細胞内で産生された同一のモノクローナル抗体に対して増加している増強された抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)活性を有するモノクローナル抗体を産生する。ポテリジェント(商標)技術システムの態様は、米国特許第7,214,775号、米国特許第6,946,292号、WO0061739及びWO0231240(これらの全ては参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。当業者はまた、他の適したシステムを認識するだろう。

0173

本発明の一実施形態において、キメラ重鎖定常領域を含む抗原結合タンパク質、例えば、抗原結合タンパク質が増強されたエフェクター機能を有する、例えば、それが増強されたADCC若しくは増強されたCDC、又は増強されたADCC及びCDCの機能を有するように、IgG3由来の少なくとも一つのCH2ドメインを有するキメラ重鎖定常領域を含む抗原結合タンパク質が提供される。一つのこのような実施形態において、抗原結合タンパク質は、IgG3由来の一つのCH2ドメインを含むものでも、両方のCH2ドメインがIgG3由来のものでもよい。

0174

本発明に係る抗原結合タンパク質を産生する方法であって、
a)本明細書に記載される単離された核酸を含む発現ベクターを含む組換え宿主細胞を培養するステップであって、発現ベクターは、IgG1及びIgG3Fcドメインアミノ酸残基を有するFcドメインをコードする核酸配列を含む、ステップと、
b)抗原結合タンパク質を回収するステップと
を含む、方法もまた、提供される。

0175

抗原結合タンパク質を産生するためのこのような方法は、例えば、BioWa,Inc.(Princeton、NJ)及び協和発酵工業(現在、協和発酵キリン株式会社)株式会社から利用可能なコンプリジェント(商標)技術システムを使用して実施することができる。そのシステムにおいて、核酸配列がIgG1及びIgG3Fcドメインアミノ酸残基の両方を有するキメラFcドメインをコードする発現ベクターを含む組換え宿主細胞が発現されて、このようなキメラFcドメインを欠く他の同一の抗原結合タンパク質と比べて増加している増強された補体依存性細胞傷害(CDC)活性を有する抗原結合タンパク質を産生する。コンプリジェント(商標)技術システムの態様は、WO2007011041及び米国特許出願公開第20070148165号(それらの各々は参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。代替の実施形態において、CDC活性は、配列特異的突然変異をIgG鎖のFc領域内に導入することによって増大させることができる。当業者はまた、他の適したシステムを認識するであろう。

0176

当業者は、このような修飾が単独で使用できるだけでなく、更にエフェクター機能を増強させるために互いに組み合わせて使用できることを理解するであろう。

0177

本発明の一つのこのような実施形態において、変異型及びキメラ重鎖定常領域を含む重鎖定常領域を含む抗原結合タンパク質であって、例えば抗原結合タンパク質はIgG3由来の少なくとも一つのCH2ドメイン及びIgG1由来の一つのCH2ドメインを含み、抗原結合タンパク質が増強されたエフェクター機能を有する、例えばそれが以下の機能、増強されたADCC又は増強されたCDCのうちの1以上を有する、例えばそれが増強されたADCC及び増強されたCDCを有するように、IgG1 CH2ドメインは、239及び332及び330から選択される位置において1以上の変異(例えばその変異はS239D及びI332E及びA330Lから選択できる)を有する、抗原結合タンパク質が提供される。一実施形態において、IgG1 CH2ドメインは変異S239D及びI332Eを有する。

0178

本発明の代替の実施形態において、キメラ重鎖定常領域を含み、改変されたグリコシル化プロファイルを有する抗原結合タンパク質が提供される。一つのこのような実施形態において、重鎖定常領域は、IgG3由来の少なくとも一つのCH2ドメイン及びIgG1由来の一つのCH2ドメインを含み、フコースマンノースの比が0.8:3以下である、例えば抗原結合タンパク質が脱フコシル化され、それにより前記抗原結合タンパク質が、前記変異及び改変されたグリコシル化プロファイルを欠く免疫グロブリン重鎖定常領域を有する等価の抗原結合タンパク質と比較して増強されたエフェクター機能を有する、例えばそれが以下の機能、増強されたADCC又は増強されたCDCのうちの1以上を有する、例えばそれが増強されたADCC及び増強されたCDCを有するように、改変されたグリコシル化プロファイルを有する。

0179

代替の実施形態において、抗原結合タンパク質は少なくとも一つのIgG3 CH2ドメイン及びIgG1由来の少なくとも一つの重鎖定常ドメインを有し、両方のIgG CH2ドメインは本明細書に記載される制限に従って変異される。

0180

本発明の一態様において、本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質を産生する方法であって、
a)本明細書に記載される単離された核酸を含有する発現ベクターを含有する組換え宿主細胞を培養するステップであって、前記発現ベクターは、両方のIgG1及びIgG3Fcドメインアミノ酸残基を有するキメラFcドメインをコードするFC核酸配列を更に含み、アルファ-1,6-フコシルトランスフェラーゼをコードするFUT8遺伝子は組換え宿主細胞内で不活性化される、ステップと、
b)抗原結合タンパク質を回収するステップと
を含む、方法が提供される。

0181

抗原結合タンパク質を産生するためのこのような方法は、例えば、ポテリジェント(商標)及びコンプリジェント(商標)技術システムを組み合わせたBioWa,Inc.(Princeton、NJ)から利用可能なアクリタマブ(商標)技術システムを使用して、キメラFcドメインを欠き、オリゴ糖上にフコースを有する他の同一のモノクローナル抗体と比べて増大している、ADCC及びCDC両方の増強される活性を有する抗原結合タンパク質を産生することができる。

0182

本発明の更に別の実施形態において、変異型及びキメラ重鎖定常領域を含む抗原結合タンパク質であって、抗原結合タンパク質が増強されたエフェクター機能を有する、例えばそれが以下の機能、増強ADCC機能又は増強CDC機能のうちの一つ以上を有するように、前記抗原結合タンパク質が改変されたグリコシル化プロファイルを有する、抗原結合タンパク質が提供される。一実施形態において、突然変異は239位及び332位及び330位から選択される、例えば突然変異はS239D及びI332E及びA330Lから選択される。更なる実施形態において、重鎖定常領域はIgG3由来の少なくとも一つのCH2ドメイン及びIgG1由来の一つのCh2ドメインを含む。一実施形態において、フコース対マンノースの比は0.8:3以下である、例えば抗原結合タンパク質が脱フコシル化され、それにより前記抗原結合タンパク質が、等価非キメラ抗原結合タンパク質又は前記変異及び改変されたグリコシル化プロファイルを欠く免疫グロブリン重鎖定常領域と比較して増強されたエフェクター機能を有するように、重鎖定常領域は改変されたグリコシル化プロファイルを有する。

0183

免疫コンジュゲート
また、限定されないが、化学療法剤などの1種以上の細胞傷害剤、薬物、増殖抑制剤、毒素(例えばタンパク毒素、細菌、真菌、植物、若しくは動物起源酵素的に活性な毒素又はその断片)、又は放射性同位体(すなわち放射性コンジュゲート)にコンジュゲートした抗体を含む、本明細書に記載される本発明に係る抗原結合タンパク質を含む免疫コンジュゲート(交換可能に「抗体-薬物コンジュゲート」又は「ADC」とも称される)も提供される。

0184

免疫コンジュゲートは細胞傷害剤、すなわち癌の治療において細胞の成長又は増殖を死滅又は阻害する薬物の局所送達のために使用されている(Lambert, J. (2005) Curr. Opinion in Pharmacology 5:543-549、Wu et al. (2005) Nature Biotechnology 23(9):1137-1146、Payne, G. (2003) i 3:207-212; Syrigos and Epenetos (1999) Anticancer Research 19:605-614、Niculescu-Duvaz and Springer (1997) Adv. Drug Deliv. Rev. 26:151-172、米国特許第4,975,278号)。免疫コンジュゲートは、非コンジュゲート薬物の全身性投与により正常細胞並びに除去しようとする腫瘍細胞への毒性が容認できないレベルとなりうる場合に、腫瘍への薬物成分の標的指向送達、及びそこでの細胞内蓄積を可能にする(Baldwin et al., Lancet (Mar. 15, 1986) pp. 603-05、Thorpe (1985)「Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review,」in Monoclonal Antibodies '84: Biological And Clinical Applications (A. Pinchera et al., eds) pp. 475-506。ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体は共に、これらの戦略に有用であると報告されている(Rowland et al., (1986) Cancer Immunol. Immunother. 21:183-87)。これらの方法に使用される薬物としては、ダウノマイシンドキルビジンメトトレキサート及びビンデジンが挙げられる(Rowland et al., (1986)上記)。抗体-毒素コンジュゲートに使用される毒素としては、ジフテリア毒素などの細菌性毒素リシンなどの植物毒素ゲルダナマイシン(Mandler et al (2000) J. Nat. Cancer Inst. 92(19):1573-1581、Mandler et al (2000) Bioorganic & Med. Chem. Letters 10:1025-1028、Mandler et al (2002) Bioconjugate Chem. 13:786-791)、メイタンシノイド(欧州特許第1391213号、Liu et al., (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:8618-8623)、及びカリケアマイシン(Lode et al (1998) Cancer Res. 58:2928、Hinman et al (1993) Cancer Res. 53:3336-3342)などの小分子毒素が挙げられる。

0185

一実施形態において、本発明は、以下の一般構造:
ABP-((リンカー)n-Ctx)m
(式中、ABPは抗原結合タンパク質であり、
リンカーは存在しないか又は本明細書に記載される切断可能又は切断可能でないリンカーのいずれかであり、
Ctxは本明細書に記載される任意の細胞傷害剤であり、
nは0、1、2、又は3であり、
mは1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である)
を有する免疫コンジュゲートを含む。

0186

MMAE及びMMAFなどのアウリスタチンとMCリンカーにより連結される抗体の例は以下の構造:

0187

に示される。

0188

特定の実施形態において、免疫コンジュゲートは、限定されないが、抗体及び化学療法剤又は他の毒素を含む、抗原結合タンパク質を含む。免疫コンジュゲートの生成に有用な化学療法剤は本明細書に記載されている。使用され得る酵素的に活性な毒素及びその断片としては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片外毒素A鎖(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシン(modeccin)A鎖、アルファ-サルシン、アレウリテスフォーディ(Aleurites fordii)タンパク質、ジアンチン(dianthin)タンパク質、フィトカアリカーナ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、モモルディカチャランチア(momordica charantia)阻害剤、クルシン(curcin)、クロチン(crotin)、サパオリアオフィシナリス(sapaonaria oficinalis)阻害剤、ゲロニン(gelonin)、ミトゲリン(mitogellin)、レストクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)及びトリコテセン(tricothecene)が挙げられる。例えば、1993年10月28日に公開されたWO93/21232を参照のこと。種々の放射性核種が放射性コンジュゲートした抗体の産生に利用可能である。例としては、211At、212Bi、131I、131In、90Y、及び186Reが挙げられる。

0189

本発明の抗原結合タンパク質はまた、限定されないが、カリケアマイシン、メイタンシノイド、ドラスタチン、オーロスタチン(aurostatin)、トリコテセン、及びCC1065、並びに毒素活性を有するそれらの毒素の誘導体を含む、1種以上の毒素にコンジュゲートすることができる。適切な細胞傷害剤としては、限定されないが、ドバリン(dovaline)-バリン-ドライソロイニン(dolaisoleunine)-ドラプロイン-フェニルアラニン(MMAF)及びモノメチルアウリスタチンE(MMAE)並びにMMAEのエステル形態を含むアウリスタチン、DNAマイナーグルーブ結合剤、DNAマイナーグルーブアルキル化剤エンジインレキトロプシン、デュオカルマイシンパクリタキセル及びドセタキセルを含むタキサンピューロマイシン、ドラスタチン、メイタンシノイド及びビンカアルカロイドが挙げられる。特定の細胞傷害剤としては、トポテカンモルホリノ-ドキソルビシンリゾキシンシアノモルホリノ-ドキソルビシン、ドラスタチン-10、エチノマイシン、コンブレタトスタチン(combretatstatin)、カリチアマイシン(chalicheamicin)、メイタンシンDM-1、DM-4、ネトロプシンが挙げられる。他の適切な細胞傷害剤としては、アウリスタチンなどの抗チューブリン剤、ビンカアルカロイド、ポドフィロトキシン、タキサン、バッカチン誘導体クリプトフィシン(cryptophysin)、メイタンシノイド、コンブレタスタチン、又はドラスタチンが挙げられる。抗チューブリン剤としては、ジメチルバリン-バリン-ドライソロイイン-ドラプロイン-フェニルアラニン-p-フェニレンジアミン(phenylened-iamine)、MMAF、MMAE、アウリスタチンE、ビンクリスタチン、ビンブラスチンビンデシンビノレルビン、VP-16、カンプトテシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロンA、エポチロンB、ノコダゾール、コヒルチンコルシミド(colcimid)、エストラムスチン、セマドチン、ディスコデルモリド、メイタンシン、DM-1、DM-4又はエリュテロビンが挙げられる。

0190

小分子抗チューブリン剤モノメチルアウリスタチンE(MMAE)又はモノメチルアウリスタチンF(MMAF)を抗体にコンジュゲートすることによって抗体薬物コンジュゲートを産生した。MMAEの場合、リンカーはチオール-反応性マレイミドカプロイルスペーサジペプチドバリン-シトルリン、及びp-アミノベンジルオキシカルボニル自己犠牲断片化基(self-immolative fragmenting group)からなる。MMAFの場合、プロテアーゼ-耐性マレイミドカプロイルリンカーが使用される。コンジュゲートプロセスは薬物-抗体結合において不均一を導き、各抗体分子に結合される薬物の数(モル比[MR])、及び結合部位の両方を変化させる。最も一般的な種はMR=4を有する物質であり、あまり一般的でないのは0、2、6、及び8のMRを有する物質である。全体の平均薬物-抗体間のMRは約4である。

0191

免疫コンジュゲートの産生
結合点は、抗体がプロテインG親和性樹脂固定化されている間に実施される抗体の鎖間ジスルフィドの軽度の還元により産生されるシステインである(これにより、中間体を精製せずに大過剰の試薬の使用を可能にする)。固定化の間、大過剰のTCEPは鎖間ジスルフィドを完全に還元するが、樹脂に対する抗体の結合に影響を与えない。

0192

この手順により生成される1個の抗体当たりのチオールの数は抗体の源及びアイソタイプに依存する。例えば、ヒト(及びマウス-ヒトキメラ)IgG1は4個の還元性ジスルフィドを有するので、完全な還元時に8個のチオールを生成し、一方、マウスIgG1は5個の還元性ジスルフィドを有し、10個のチオールを生成する。最大薬負荷(例えば、マウスIgG1について1個の抗体当たり10個の薬物)を有するADCが望まれる場合、マレイミド-薬物-リンカーが、完全なコンジュゲーションを確保するのに十分過剰に固定化抗体に単に加えられてもよい。しかしながら、1個の抗体当たり少数の薬物を有するADCもまた、抗体上で利用可能なチオールの一部を占めるN-エチルマレイミド(NEM)などの生物学的に不活性のキャッピング剤を含むことによって完全に還元された抗体から調製することができる。マレイミド-薬物-リンカー及びキャッピング剤が完全に還元された抗体に、大過剰(少なくとも3倍)で同時に加えられる場合、2個のマレイミド求電子剤は限定された数の利用可能なチオールを競合する。この様式において、薬物負荷は薬物-リンカー及びキャッピング剤の相対チオール反応速度により決定されるので、速度支配下であるとみなされ得る。マレイミド-薬物-リンカーの相対反応速度は顕著に変化するので、反応混合物中に存在する薬物-リンカー対NEMのモル比は、薬物負荷の所望のレベルを有するADCのパネルに到達するように実験的に決定されなければならない。1個の抗体当たり約4個の薬物を有するADCを生じるNEM混合物中の薬物リンカーSGD-1006(vcMMAE)及びSGD-1269(mcMMAF)のモル分率を、一般的なヒト及びマウスIgGアイソタイプについて表2にまとめる。

0193

アウリスタチン及びドラスタチン
一部の実施態様において、免疫コンジュゲートは、ドラスタチン又はドラスタチンのペプチド類似体及び誘導体である、アウリスタチン(米国特許第5,635,483号、同第5,780,588号)にコンジュゲートした抗原結合タンパク質又は抗体を含む。ドラスタチン及びアウリスタチンは、微小管動態GTP加水分解、並びに核分裂及び細胞分裂を妨害することが示されており(Woyke et al. (2001) Antimicrob. Agents and Chemother. 45(12):3580-3584)、抗癌活性(米国特許第5,663,149号)及び抗真菌活性(Pettit et al. (1998) Antimicrob. Agents Chemother. 42:2961-2965)を有する。ドラスチン又はアウリスタチン(これはドラスタチンのペンタプチド誘導体である)の薬物成分は、ペプチド薬物成分のN(アミノ)末端又はC(カルボキシル)末端を介して抗体に付着され得る(WO02/088172)。

0194

例示的なアウリスタチンの実施形態には、「Monomethylvaline CompoundsCapable of Conjugation to Ligands」、米国特許第7,498,298号(この開示はその全体が参照により明確に組み込まれている)に開示されている、N末端に結合したモノメチルアウリスタチン薬物成分DE及びDFが含まれる。本明細書に使用される場合、「MMAE」という略語はモノメチルアウリスタチンEを指す。本明細書に使用される場合、「MMAF」という略語はドバリン-バリン-ドライソロイン-ドラプロイン-フェニルアラニンを指す。

0195

典型的に、ペプチドベースの薬物成分は、2以上のアミノ酸及び/又はペプチド断片の間にペプチド結合を形成することにより調製され得る。このようなペプチド結合は、例えば、ペプチド化学の分野で周知である液相合成法(E. Schroder and K. Lubke,「The Peptides」, volume 1, pp 76-136, 1965, Academic Pressを参照のこと)に従って調製され得る。アウリスタチン/ドラスタチン薬物成分は、米国特許第5,635,483号、米国特許第5,780,588号、Pettit et al. (1989) J. Am. Chem. Soc. 111:5463-5465、Pettit et al. (1998) Anti-Cancer Drug Design 13:243-277、Pettit, G. R., et al. Synthesis, 1996, 719-725、及びPettit et al. (1996) J. Chem. Soc. Perkin Trans. 15:859-863の方法に従って調製され得る。また、Doronina (2003) Nat Biotechnol 21(7):778-784;「Monomethylvaline CompoundsCapable of Conjugation to Ligands」、2004年11月5日に出願された米国特許第7,498,298号(その全体が本明細書に参照により組み込まれている)(例えば、リンカーにコンジュゲートしたMMAE及びMMAFなどのモノメチルバリン化合物を調製するリンカー及び方法を開示している)も参照のこと。細胞傷害剤、特にペンタペプチドとして作用する生物学的に活性な有機化合物は、米国特許第6,884,869号、同第7,498,298号、同第7,098,308号、同第7,256,257号、及び同第7,423,116号に開示されている。MMAE及びMMAF並びにアウリスタチンの種々の誘導体に結合したモノクローナル抗体並びにそれらを作製する方法は米国特許第7,964,566号に記載されている。

0196

アウリスタチンの例としてはMMAE及びMMAFが挙げられ、それらの構造を以下に示す:

0197

メイタンシン及びメイタンシノイド
メイタンシノイドは、チューブリン重合を阻害することによって作用する有糸分裂(mitototic)阻害剤である。メイタンシンは最初に東アフリカの低木マイテヌスセーラタ(Maytenus serrata)から単離された(米国特許第3,896,111号)。続いて、特定の微生物もまた、メイタンシノール及びC-3メイタンシノールエステルなどのメイタンシノイドを産生することが発見された(米国特許第4,151,042号)。高い細胞毒性のメイタンシノイド薬物薬物は、アクチノシネマ(Actinosynnema)などの微生物の発酵により産生されるアンサマイトシン前駆体から調製され得る。アンサマイトシンを単離する方法は米国特許第6,573,074号に記載されている。合成メイタンシノール並びにその誘導体及び類似体は、例えば、米国特許第4,137,230号、同第4,248,870号、同第4,256,746号、同第4,260,608号、同第4,265,814号、同第4,294,757号、同第4,307,016号、同第4,308,268号、同第4,308,269号、同第4,309,428号、同第4,313,946号、同第4,315,929号、同第4,317,821号、同第4,322,348号、同第4,331,598号、同第4,361,650号、同第4,364,866号、同第4,424,219号、同第4,450,254号、同第4,362,663号、及び同第4,371,533号に開示されている。

0198

抗体-メイタンシノイドコンジュゲートは、抗体又はメイタンシノイド分子のいずれの生物学的活性も顕著に減少させずに抗体をメイタンシノイド分子に化学的に結合することによって調製される。例えば、米国特許第5,208,020号を参照のこと。1個の抗体分子当たりにコンジュゲートした平均3〜4個のメイタンシノイド分子が、抗体の機能又は溶解性に悪影響を与えずに標的細胞の細胞毒性を増強するのに有効であると示されているが、毒素の1個の分子/抗体でも、ネイキッド抗体の使用より細胞毒性が増強すると予想される。

0199

メイタンシノイドは当技術分野において周知であり、公知の技術により合成され得るか又は天然源から単離され得る。適切なメイタンシノイドは、例えば米国特許第5,208,020号並びに本明細書上記に参照した他の文献及び非特許文献に開示されている。メイタンシノイドは、種々のメイタンシノールエステルなどのメイタンシノール分子の芳香環内又は他の位置で修飾されたメイタンシノール及びメイタンシノール類似体である。抗体との結合のためのメイタンシノイドを調製する方法は米国特許第6,570,024号及び同第6,884,874号に開示されている。

0200

カリケアマイシン
抗生物質のカリケアマイシンファミリーはサブ-ピコモルの濃度で二本鎖DNA破壊を生じることができる。カリケアマイシンファミリーのコンジュゲートの調製については、米国特許第5,712,374号、同5,714,586号、同5,739,116号、同5,767,285号、同5,770,701号、同5,770,710号、同5,773,001号、同5,877,296号(全てAmerican Cyanamid Company)を参照のこと。使用され得るカリケアマイシンの構造類似体としては、限定されないが、.ガンマ.1I、.アルファ.2I、.アルファ.3I、N-アセチル-.ガンマ.1I、PSAG及び.シータ.I1(Hinman et al., Cancer Research 53:3336-3342 (1993), Lode et al., Cancer Research 58:2925-2928 (1998)及び上述のAmerican Cyanamidによる米国特許)が挙げられる。抗体がコンジュゲートされ得る別の抗腫瘍剤は、葉酸代謝拮抗薬であるQFAである。カリケアマイシン及びQFAは両方、細胞内に作用部位を有し、原形質膜を容易に通過しない。従って、抗体媒介性内在化によるこれらの薬剤の細胞への取込により、それらの細胞毒性効果が増強する。

0201

他の細胞傷害剤
抗体にコンジュゲートされ得る他の抗腫瘍剤としては、BCNU、ストレプトゾイシン、ビンクリスチン及び5-フルオロウラシル、米国特許第5,053,394号、同5,770,710号に記載されており、まとめてLL-E33288複合体として公知の薬剤のファミリー、並びにエスペラマイシン(esperamicine)(米国特許第5,877,296号)が挙げられる。

0202

使用され得る酵素的に活性な毒素及びその断片としては、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、外毒素A鎖(緑膿菌由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデクシンA鎖、アルファ-サルシン、アレウリテスフォーディタンパク質、ジアンチンタンパク質、フィトラカアメリカーナタンパク質(PAPI、PAPII、及びPAP-S)、モモルディカチャランチア阻害剤、クルシン、クロチン、サパオナリアオフィシナリス阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン及びトリコテセンが挙げられる。例えば、1993年10月28日公開のWO93/21232を参照のこと。

0203

本発明は、抗体と核酸分解活性を有する化合物(例えば、デオキシリボヌクレアーゼDNアーゼなどのリボヌクレアーゼ又はDNAエンドヌクレアーゼ)との間に形成される免疫コンジュゲートを更に意図する。

0204

腫瘍を選択的に破壊するため、抗体は高い放射性を有する原子を含んでもよい。放射性コンジュゲートした抗体を産生するために、種々の放射性同位体が利用可能である。例としては、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212及びLuの放射性同位体が挙げられる。コンジュゲートが検出用に使用される場合、それはシンチグラフィー研究用の放射性原子、例えばtc99m若しくはI123、又は核磁気共鳴(NMR)画像化(磁気共鳴画像化、mriとしても公知)用のスピン標識、例えば再びヨウ素-123、ヨウ素-131、インジウム-111、フッ素-19、炭素-13、窒素-15、酸素-17、ガドリニウムマンガン又は鉄を含んでもよい。

0205

放射-又は他の標識が、公知の方法でコンジュゲートに導入できる。例えば、ペプチドは生物合成できるか、又は水素の代わりに例えばフッ素-19を含む適切なアミノ酸前駆体を使用する化学的なアミノ酸合成により合成できる。tc99m又はI123、Re186、Re188及びIn111などの標識が、ペプチド内のシステイン残基を介して結合できる。イットリウム-90はリジン残基を介して結合できる。ヨウ素-123を導入するために、IODOGEN法(Fraker et al. (1978) Biochem. Biophys. Res. Commun. 80: 49-57)を使用してもよい。「Monoclonal Antibodies in Immunoscintigraphy」(Chatal,CRCPress 1989)は他の方法を詳細に記載している。

0206

ADCの調製
抗体薬物コンジュゲートにおいて、抗体は、細胞傷害剤に直接、又はリンカーを介してコンジュゲートできる。適切なリンカーとしては、例えば切断可能及び切断可能でないリンカーが挙げられる。切断可能なリンカーは典型的に細胞内条件下で切断可能の影響を受けやすい。適切な切断可能リンカーとしては、例えば、リソソームプロテアーゼ又はエンドソームプロテアーゼなどの細胞内プロテアーゼにより切断可能なペプチドリンカーが挙げられる。例示的な実施形態において、リンカーは、バリン-シトルリン(val-cit)又はフェニルアラニン-リジン(phe-lys)リンカーなどのジペプチドリンカーであってもよい。他の適切なリンカーとしては、ヒドラゾンリンカーなどの5.5未満のpHで加水分解可能なリンカーが挙げられる。更なる適切な切断可能なリンカーとしてはジスルフィドリンカーが挙げられる。

0207

Bristol-Myers Squibbは、特定のリソソーム酵素-切断可能な抗腫瘍剤コンジュゲートを記載している。例えば、米国特許第6,214,345号を参照のこと。Seattle Geneticsは、米国特許出願公開第2003/0096743号及び米国特許出願公開第2003/0130189号の出願を公開しており、それらは薬物送達剤におけるp-アミノベンジルエーテルを記載している。それらの出願に記載されているリンカーはアミノベンジルエーテル組成物に限定されている。

0208

抗原結合タンパク質及び細胞傷害剤のコンジュゲートは、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(アジイミド酸ジメチルHClなど)、活性エステル(スベリン酸サクシンイミジル)、アルデヒド(グルタルアルデヒドなど)、ビス-アジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミンなど)、ジイソシアネート(トルエン2,6-ジイソシアネートなど)、及びビス-活性フルオリン化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン)などの種々の二官能性タンパク質カップリング剤を使用して生成することができる。

0209

更に、リンカーは1以上のリンカー成分からなってもよい。例示的なリンカー成分としては、6-マレイミドカプロイル(「MC」)、マレイミドプロパノイル(「MP」)、バリン-シトルリン(「val-cit」)、アラニン-フェニルアラニン(「ala-phe」)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(「PAB」)、N-スクシンイミジル4-(2-ピリジルチオ)ペンタノエート(「SPP」)、N-スクシンイミジル4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1カルボキシレート(「SMCC」)、及びN-スクシンイミジル(4-ヨード-アセチル)アミノベンゾエート(「SIAB」)が挙げられる。更なるリンカー成分は当技術分野において公知であり、一部は本明細書に記載されている。2004年11月5日に出願された、「Monomethylvaline CompoundsCapable of Conjugation to Ligands」、米国特許第7,498,298号(その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)もまた参照のこと。

0210

リンカーはまた、アミノ酸及び/又はアミノ酸類似体を含んでもよい。アミノ酸リンカー成分としては、ジペプチド、トリペプチドテトラペプチド又はペンタペプチドが挙げられる。例示的なジペプチドとしては、バリン-シトルリン(vc又はval-cit)、アラニン-フェニルアラニン(af又はala-phe)が挙げられる。例示的なトリペプチドとしては、グリシン-バリン-シトルリン(gly-val-cit)及びグリシン-グリシン-グリシン(gly-gly-gly)が挙げられる。アミノ酸リンカー成分を含むアミノ酸残基としては、天然に発生するもの、並びに少しのアミノ酸及び非天然に発生するアミノ酸類似体、例えばシトルリンが挙げられる。アミノ酸リンカー成分は、特定の酵素、例えば腫瘍関連プロテアーゼ、カテプシンB、C及びD、又はプラスミンプロテーゼによる酵素的切断に対するそれらの選択性において設計し、最適化することができる。

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