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技術 ポリペプチドの凝集化抑制方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明者 千賀由佳子渡邊秀樹本田真也
出願日 2018年10月29日 (1年6ヶ月経過) 出願番号 2018-202745
公開日 2019年9月5日 (7ヶ月経過) 公開番号 2019-147787
状態 未査定
技術分野 ペプチド又は蛋白質 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤
主要キーワード 品質管理技術 既存装置 生体高分子化合物 保管状況 凝集体量 還元剤処理 物理的影響 ストレス環境
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月5日)のものです。
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図面 (10)

課題

天然型抗体を含む溶液中において凝集体の形成を抑制する方法の提供。

解決手段

抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法であって、(i)溶液中において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来する凝集体とを結合させる工程と、(ii)ポリペプチドまたはその類似体に結合した凝集体を溶液中から回収する工程とを含む方法。

概要

背景

モノクローナル抗体治療用途に利用する、いわゆる抗体医薬品は、年間売り上げが300億ドルを超え、バイオ医薬品のなかで最大規模医薬産業全体の中でも最も急速な成長を遂げているセグメントである。現在まで、23種のフルサイズのモノクローナル抗体と三つの断片型モノクローナル抗体が上市され、その中のいくつかはすでに年間売上10億ドル超のブロックバスターとなっている。1995年から2007年までの間に治験が開始された医薬品候補のモノクローナル抗体は3倍以上に増加しており、その数はさらに伸び続けている(非特許文献1)。

抗体医薬品は長期間にわたり安定に保存可能な製剤であることが求められる。タンパク質由来である抗体医薬品は有効性・安全性の観点から免疫原性が問題視されている。実際、安全性が確認されて使用されている抗体医薬品の中にも、免疫原性の誘発による有害事象が発生し、使用が中断されたものもある(非特許文献2,3)。抗体医薬品において、免疫原性は抗体医薬品に対して抗体が産生されることを指す。免疫原性に影響を及ぼす因子としては、製品や製造工程由来の成分に由来するものと患者個人免疫反応に由来するものがある。製品や製造工程由来の成分に由来するものは、抗体の一次構造や修飾、構造、宿主由来タンパク質(HCP)、抗体の凝集体非ヒト型糖鎖の付加、添加剤容器性質等が含まれる。患者個人の免疫反応に由来するものは、患者健康状態投与経路投与量や期間、遺伝的要因等がある。これらの因子は患者への治療効果減弱を引き起こすだけでなく、アナフィラキシーサイトカイン放出症候群内在性タンパク質へのクロス反応を引き起こす。その結果、免疫原性は重篤な有害事象の発生につながる。

免疫原性リスク因子の一つである抗体の凝集体は、近年、免疫原性との関連を示唆する知見が増加している(非特許文献4−6)。抗体医薬品は、タンパク質由来の製剤のため、その性質は製造工程に大きく左右されてしまう。実際、培養や精製工程中に受ける様々なストレスによって、構造変化を生じる可能性が示唆されている。また、抗体医薬品は高濃度であるにもかかわらず、長期間安定的に保存することが所望される。高濃度の抗体医薬品は、水溶液中で安定性を保つことが難しく、保存中の環境ストレスによって天然立体構造の変化や会合などが原因で凝集する。従って、副作用が少ないことを大きな特徴とする抗体医薬品において、凝集体が副作用に繋がる場合、それらを出来るだけ排除するための創意工夫や分析技術の向上は必須であると考えられている。以下にタンパク質全般の凝集抑制技術について示す。

現在の凝集抑制技術では、タンパク質水溶液尿素などの変性剤や特定のアミノ酸を加えることで凝集を抑制している。さらに、タンパク質の溶解性を向上する手段として、Tween80やTritonX-100などのタンパク質と弱い相互作用をもつ界面活性剤が利用されている。しかし、既存の技術では、タンパク質の構造が変性したり、活性阻害したりすることが問題となっている。多くの疾患の治療薬となり得るタンパク質は多く存在するが、タンパク質医薬品を開発する際に、薬理効果を保ちながら製剤化することは簡単ではない。タンパク質の構造安定性を高める目的で、糖類や糖アルコール類が製剤に添加されることもある(非特許文献7)。以下に、タンパク質の凝集抑制剤(特許文献1)、タンパク質凝集を抑制する製剤(特許文献2)、タンパク質凝集を減少させるための方法(特許文献3)を紹介する。

特許文献1は、抗体を含むタンパク質の医療への応用を目的として、製剤化する際にタンパク質の凝集を抑制するためにAAAAAAD又はAAAAAAKのペプチド性界面活性剤を用い、タンパク質溶液粘性下げることで、タンパク質凝集を抑制する技術を開示する。使用するペプチド性界面活性剤は、Gタンパク質結合レセプターウシロドプシンなどの膜タンパク質を安定させる作用やセルフセンブリングする性質を有することが知られているが(非特許文献8,9)、タンパク質の凝集抑制剤としての用途は特許文献1以前には知られていなかった。

特許文献2は、決められたバッファー条件において、不溶性凝集体生成インヒビターを含む、1以上の凍結解凍サイクルにより及び攪拌により誘発されるタンパク質凝集体の生成を抑制するタンパク質製剤に関する発明を開示する。具体的には、タンパク質またはタンパク質断片を含む溶液を、不溶性凝集体生成を抑制するのに有効な量の不溶性凝集体生成のインヒビターと接触させることで、凝集体量を減少させている。なお、バッファー条件は、約4.0〜約8.0のpH範囲を有するリン酸バッファーである。インヒビターには、MgCl2、プロピレングリコールプルロニック(Pluronic)−F68、ポロキサマー(Poloxamer)188、エタノールまたはそれらの組合せが含まれている。

特許文献3は、タンパク質製剤中のタンパク質の凝集を減少させるために、約0.5mM〜約145mMの濃度までメチオニンを製剤(界面活性剤を含み、クエン酸コハク酸ヒスチジントリスバッファーのいずれかを含む)に添加させる方法を開示する。メチオニンを欠く製剤中のタンパク質と比較して、製剤中のタンパク質の凝集が減少することを示している。

抗体医薬品の場合、上記の手法以外に凝集体発生の低減に向けた取り組みとして、抗体産生細胞株や培地の最適化、抗体溶液中の緩衝液や添加剤、精製条件の検討や凝集体形成メカニズム解明が進められている(非特許文献10−14)。しかし、凝集化による有害事象発生リスクは依然残っている。いくつかの先行研究は、時間経過に伴い凝集反応が進行することを示しているため、抗体溶液中に凝集体が存在している場合、保管中における大きな凝集体の発生が免疫原性を誘発する危険性が考えられる。従って、抗体溶液中から凝集体を投与直前に除去することが理想的である。

抗体の凝集は、抗体の産生過程精製過程、保管時に起こると考えられている(非特許文献15)。特に抗体の精製時においてはProtein Aからの溶出条件として非常に低いpHへ変化させる必要があるため、抗体の立体構造が変化し凝集する危険性に繋がっている(非特許文献16,17)。そこで生産、精製工程において如何に凝集体を取り除くか様々なアプローチがなされてきた。例えば抗体の抽出時の条件を比較的マイルドなものへ変更する方法(特許文献4〜7、非特許文献18〜21)、Low affinity matrixの利用(非特許文献22,23)、凝集を抑制するためにアルギニンを添加するなどの手法である(非特許文献24〜27)。

抗体の凝集体を除去するために、製造工程において様々なステップがある。一般的に、モノクローナル抗体は、動物由来細胞株を用いる細胞培養によって産生される。細胞培養液から抗体を精製する通常の操作においては、最初に、細胞培養液を遠心分離し、濁質成分を沈降除去する。次いで、遠心分離で除去しきれない約1μm以下の細胞デブリを、精密ろ過膜を用いるサイズろ過により除去する。さらに無菌化するために、最大細孔径が0.22μm以下のろ過膜を用いて無菌化ろ過を施し、目的タンパク質を含む無菌溶液を得る(ハーベスト工程)。続いて、代表的にはプロテインAを用いるアフィニティクロマトグラフィーをはじめとする、複数のクロマトグラフィー技術の組み合わせによる精製プロセスを用いて、抗体の凝集体だけでなく宿主細胞由来タンパク質(HCP:Host Cell Protein)、デオキシリボ核酸(DNA)、エンドトキシンウイルス、及びカラムから脱離したプロテインA等の夾雑物を、この無菌溶液から除去し、目的タンパク質を分離・精製する(ダウンストリーム工程)。タンパク質は複数の精製工程を経て純度を高めるが、タンパク質の非天然型立体構造化体、タンパク質同士の会合体を分離して除去することは困難である。また、現在の製造工程では0.22μm以下のろ過膜を用いた凝集体除去、複数のクロマトグラフィーを用いた除去法が一般的だが、凝集体のサイズによっては除去することができない範囲が存在する。

凝集体はオリゴマーからVisible particlesまで幅広く存在している。その理由として、ストレスによって生じる凝集体の大きさ・形が環境ストレスによって多種多様であることが挙げられる。これらの凝集体は、Narhiの分類法によって、<100nm、100-1000nm (submicrometer)、1-100μm、>100μmに区分される(非特許文献28)。既存方法では除去することが難しいのは、<100nmとsubmicrometerの一部である100-220nmの領域の凝集体である。

複数の先行研究より、小さな凝集体が大きな凝集体になる可能性が高いと考えられている(非特許文献29,30)。そのため、製造工程を経て純度の高いタンパク質が取得できたとしても、小さいサイズの凝集体が存在していた場合、長期間の保存で大きな凝集体の誘発につながることが考えられる。従って、既存技術では除去や発生抑制が困難である220nm以下の凝集体に特異的に作用する人工タンパク質およびプローブ活用して、既存技術で除去ができないサイズの凝集体を取り除いた時の、抗体溶液中の凝集体発生率を評価することが重要である。

本発明者らは、10残基微小蛋白質シニョリン無作為アミノ酸配列を含む人工タンパク質ライブラリ(特許文献8)を用いてヒトIgGFc領域に親和性を示す25残基の人工タンパク質AF.2A1を作製した(非特許文献31)。AF.2A1は、酸処理熱処理還元処理等で生じる非天然型構造を形成したFc領域に特異的な高親和性を示し、Fc領域の天然型立体構造と非天然型立体構造を厳密に識別可能な技術を開発した(特許文献9)。

概要

天然型抗体を含む溶液中において凝集体の形成を抑制する方法の提供。抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法であって、(i)溶液中において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来する凝集体とを結合させる工程と、(ii)ポリペプチドまたはその類似体に結合した凝集体を溶液中から回収する工程とを含む方法。なし

目的

本発明は、天然型抗体を含む溶液中において凝集体の形成を抑制する方法の提供を課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来凝集体の形成を抑制する方法であって、(i)前記溶液中において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来するモノマーおよび凝集体とを結合させる工程と(ii)前記ポリペプチドまたはその類似体に結合した前記モノマーおよび凝集体を前記溶液中から回収する工程とを含む方法。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、前記凝集体は、粒子径が0.22μm未満の凝集前駆体を含む、方法。

請求項3

請求項1に記載の方法であって、前記凝集体はダイマー以上のサイズの凝集体を含む、方法。

請求項4

請求項1に記載の方法であって、前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が下記(A)または(B)のアミノ酸配列からなる、方法:(A)配列番号1で示されるアミノ酸配列、または、(B)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1または数個アミノ酸置換、付加、または、欠失しているアミノ酸配列であって、かつ、前記アミノ酸配列からなるポリペプチドが非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性を示すアミノ酸配列。

請求項5

請求項4に記載の方法であって、前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、配列番号1、3〜25のいずれかに示されるアミノ酸配列からなる、方法。

請求項6

請求項1に記載の方法であって、前記非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質が、酸処理、加熱、還元酸化凍結融解、および、物理的刺激からなる群より選択されるストレスにより非天然型立体構造を生じたものである、方法。

請求項7

請求項1に記載の方法であって、前記抗体がヒト免疫グロブリンG1〜4である、方法。

請求項8

請求項1に記載の方法であって、前記抗体がヒト抗体キメラ抗体ヒト化抗体、または、マウス抗体である、方法。

請求項9

請求項1に記載の方法であって、前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が固相担体固定化されていることを特徴とする、方法。

請求項10

請求項9に記載の方法であって、前記固相担体が、粒径1〜10μmの粒子であることを特徴とする、方法。

請求項11

請求項9に記載の方法であって、前記固相担体が、磁性粒子または高分子樹脂からなる多孔質粒子であることを特徴とする、方法。

請求項12

請求項9に記載の方法であって、前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、ビオチンアビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、および、ビオチン−ニュートラアビジンから選ばれるいずれかの結合を介して固相担体に固定化されていることを特徴とする、方法。

請求項13

請求項1に記載の非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法を含む、抗体の製造方法。

請求項14

請求項1に記載の非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法を含む、抗体医薬の製造方法。

請求項15

抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において凝集体の形成を抑制するための凝集体形成抑制剤であって、下記(A)または(B)のアミノ酸配列からなるAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が固定化された固相担体を含み、前記固相担体が粒径1〜10μmの粒子であることを特徴とする、凝集体形成抑制剤:(A)配列番号1に記載のアミノ酸配列、または、(B)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が置換、付加、または、欠失しているアミノ酸配列であって、かつ、前記アミノ酸配列からなるポリペプチドが非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に特異的に結合する機能を有するアミノ酸配列。

請求項16

請求項15に記載の凝集体形成抑制剤であって、前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、配列番号1、3〜25のいずれかに示されるアミノ酸配列からなる、凝集体形成抑制剤。

請求項17

請求項15に記載の凝集体形成抑制剤であって、前記固相担体が、磁性粒子または高分子樹脂からなる多孔質粒子であることを特徴とする、凝集体形成抑制剤。

請求項18

請求項15に記載の凝集体形成抑制剤であって、前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、ビオチン−アビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、および、ビオチン−ニュートラアビジンから選ばれるいずれかの結合を介して、固相担体に固定化されていることを特徴とする、凝集体形成抑制剤。

技術分野

0001

本発明は、ポリペプチド凝集抑制方法に関する。

背景技術

0002

モノクローナル抗体治療用途に利用する、いわゆる抗体医薬品は、年間売り上げが300億ドルを超え、バイオ医薬品のなかで最大規模医薬産業全体の中でも最も急速な成長を遂げているセグメントである。現在まで、23種のフルサイズのモノクローナル抗体と三つの断片型モノクローナル抗体が上市され、その中のいくつかはすでに年間売上10億ドル超のブロックバスターとなっている。1995年から2007年までの間に治験が開始された医薬品候補のモノクローナル抗体は3倍以上に増加しており、その数はさらに伸び続けている(非特許文献1)。

0003

抗体医薬品は長期間にわたり安定に保存可能な製剤であることが求められる。タンパク質由来である抗体医薬品は有効性・安全性の観点から免疫原性が問題視されている。実際、安全性が確認されて使用されている抗体医薬品の中にも、免疫原性の誘発による有害事象が発生し、使用が中断されたものもある(非特許文献2,3)。抗体医薬品において、免疫原性は抗体医薬品に対して抗体が産生されることを指す。免疫原性に影響を及ぼす因子としては、製品や製造工程由来の成分に由来するものと患者個人免疫反応に由来するものがある。製品や製造工程由来の成分に由来するものは、抗体の一次構造や修飾、構造、宿主由来タンパク質(HCP)、抗体の凝集体非ヒト型糖鎖の付加、添加剤容器性質等が含まれる。患者個人の免疫反応に由来するものは、患者健康状態投与経路投与量や期間、遺伝的要因等がある。これらの因子は患者への治療効果減弱を引き起こすだけでなく、アナフィラキシーサイトカイン放出症候群内在性タンパク質へのクロス反応を引き起こす。その結果、免疫原性は重篤な有害事象の発生につながる。

0004

免疫原性リスク因子の一つである抗体の凝集体は、近年、免疫原性との関連を示唆する知見が増加している(非特許文献4−6)。抗体医薬品は、タンパク質由来の製剤のため、その性質は製造工程に大きく左右されてしまう。実際、培養や精製工程中に受ける様々なストレスによって、構造変化を生じる可能性が示唆されている。また、抗体医薬品は高濃度であるにもかかわらず、長期間安定的に保存することが所望される。高濃度の抗体医薬品は、水溶液中で安定性を保つことが難しく、保存中の環境ストレスによって天然立体構造の変化や会合などが原因で凝集する。従って、副作用が少ないことを大きな特徴とする抗体医薬品において、凝集体が副作用に繋がる場合、それらを出来るだけ排除するための創意工夫や分析技術の向上は必須であると考えられている。以下にタンパク質全般の凝集抑制技術について示す。

0005

現在の凝集抑制技術では、タンパク質水溶液尿素などの変性剤や特定のアミノ酸を加えることで凝集を抑制している。さらに、タンパク質の溶解性を向上する手段として、Tween80やTritonX-100などのタンパク質と弱い相互作用をもつ界面活性剤が利用されている。しかし、既存の技術では、タンパク質の構造が変性したり、活性阻害したりすることが問題となっている。多くの疾患の治療薬となり得るタンパク質は多く存在するが、タンパク質医薬品を開発する際に、薬理効果を保ちながら製剤化することは簡単ではない。タンパク質の構造安定性を高める目的で、糖類や糖アルコール類が製剤に添加されることもある(非特許文献7)。以下に、タンパク質の凝集抑制剤(特許文献1)、タンパク質凝集を抑制する製剤(特許文献2)、タンパク質凝集を減少させるための方法(特許文献3)を紹介する。

0006

特許文献1は、抗体を含むタンパク質の医療への応用を目的として、製剤化する際にタンパク質の凝集を抑制するためにAAAAAAD又はAAAAAAKのペプチド性界面活性剤を用い、タンパク質溶液粘性下げることで、タンパク質凝集を抑制する技術を開示する。使用するペプチド性界面活性剤は、Gタンパク質結合レセプターウシロドプシンなどの膜タンパク質を安定させる作用やセルフセンブリングする性質を有することが知られているが(非特許文献8,9)、タンパク質の凝集抑制剤としての用途は特許文献1以前には知られていなかった。

0007

特許文献2は、決められたバッファー条件において、不溶性凝集体生成インヒビターを含む、1以上の凍結解凍サイクルにより及び攪拌により誘発されるタンパク質凝集体の生成を抑制するタンパク質製剤に関する発明を開示する。具体的には、タンパク質またはタンパク質断片を含む溶液を、不溶性凝集体生成を抑制するのに有効な量の不溶性凝集体生成のインヒビターと接触させることで、凝集体量を減少させている。なお、バッファー条件は、約4.0〜約8.0のpH範囲を有するリン酸バッファーである。インヒビターには、MgCl2、プロピレングリコールプルロニック(Pluronic)−F68、ポロキサマー(Poloxamer)188、エタノールまたはそれらの組合せが含まれている。

0008

特許文献3は、タンパク質製剤中のタンパク質の凝集を減少させるために、約0.5mM〜約145mMの濃度までメチオニンを製剤(界面活性剤を含み、クエン酸コハク酸ヒスチジントリスバッファーのいずれかを含む)に添加させる方法を開示する。メチオニンを欠く製剤中のタンパク質と比較して、製剤中のタンパク質の凝集が減少することを示している。

0009

抗体医薬品の場合、上記の手法以外に凝集体発生の低減に向けた取り組みとして、抗体産生細胞株や培地の最適化、抗体溶液中の緩衝液や添加剤、精製条件の検討や凝集体形成メカニズム解明が進められている(非特許文献10−14)。しかし、凝集化による有害事象発生リスクは依然残っている。いくつかの先行研究は、時間経過に伴い凝集反応が進行することを示しているため、抗体溶液中に凝集体が存在している場合、保管中における大きな凝集体の発生が免疫原性を誘発する危険性が考えられる。従って、抗体溶液中から凝集体を投与直前に除去することが理想的である。

0010

抗体の凝集は、抗体の産生過程精製過程、保管時に起こると考えられている(非特許文献15)。特に抗体の精製時においてはProtein Aからの溶出条件として非常に低いpHへ変化させる必要があるため、抗体の立体構造が変化し凝集する危険性に繋がっている(非特許文献16,17)。そこで生産、精製工程において如何に凝集体を取り除くか様々なアプローチがなされてきた。例えば抗体の抽出時の条件を比較的マイルドなものへ変更する方法(特許文献4〜7、非特許文献18〜21)、Low affinity matrixの利用(非特許文献22,23)、凝集を抑制するためにアルギニンを添加するなどの手法である(非特許文献24〜27)。

0011

抗体の凝集体を除去するために、製造工程において様々なステップがある。一般的に、モノクローナル抗体は、動物由来細胞株を用いる細胞培養によって産生される。細胞培養液から抗体を精製する通常の操作においては、最初に、細胞培養液を遠心分離し、濁質成分を沈降除去する。次いで、遠心分離で除去しきれない約1μm以下の細胞デブリを、精密ろ過膜を用いるサイズろ過により除去する。さらに無菌化するために、最大細孔径が0.22μm以下のろ過膜を用いて無菌化ろ過を施し、目的タンパク質を含む無菌溶液を得る(ハーベスト工程)。続いて、代表的にはプロテインAを用いるアフィニティクロマトグラフィーをはじめとする、複数のクロマトグラフィー技術の組み合わせによる精製プロセスを用いて、抗体の凝集体だけでなく宿主細胞由来タンパク質(HCP:Host Cell Protein)、デオキシリボ核酸(DNA)、エンドトキシンウイルス、及びカラムから脱離したプロテインA等の夾雑物を、この無菌溶液から除去し、目的タンパク質を分離・精製する(ダウンストリーム工程)。タンパク質は複数の精製工程を経て純度を高めるが、タンパク質の非天然型立体構造化体、タンパク質同士の会合体を分離して除去することは困難である。また、現在の製造工程では0.22μm以下のろ過膜を用いた凝集体除去、複数のクロマトグラフィーを用いた除去法が一般的だが、凝集体のサイズによっては除去することができない範囲が存在する。

0012

凝集体はオリゴマーからVisible particlesまで幅広く存在している。その理由として、ストレスによって生じる凝集体の大きさ・形が環境ストレスによって多種多様であることが挙げられる。これらの凝集体は、Narhiの分類法によって、<100nm、100-1000nm (submicrometer)、1-100μm、>100μmに区分される(非特許文献28)。既存方法では除去することが難しいのは、<100nmとsubmicrometerの一部である100-220nmの領域の凝集体である。

0013

複数の先行研究より、小さな凝集体が大きな凝集体になる可能性が高いと考えられている(非特許文献29,30)。そのため、製造工程を経て純度の高いタンパク質が取得できたとしても、小さいサイズの凝集体が存在していた場合、長期間の保存で大きな凝集体の誘発につながることが考えられる。従って、既存技術では除去や発生抑制が困難である220nm以下の凝集体に特異的に作用する人工タンパク質およびプローブ活用して、既存技術で除去ができないサイズの凝集体を取り除いた時の、抗体溶液中の凝集体発生率を評価することが重要である。

0014

本発明者らは、10残基微小蛋白質シニョリン無作為アミノ酸配列を含む人工タンパク質ライブラリ(特許文献8)を用いてヒトIgGFc領域に親和性を示す25残基の人工タンパク質AF.2A1を作製した(非特許文献31)。AF.2A1は、酸処理熱処理還元処理等で生じる非天然型構造を形成したFc領域に特異的な高親和性を示し、Fc領域の天然型立体構造と非天然型立体構造を厳密に識別可能な技術を開発した(特許文献9)。

0015

特開2014−208669号公報
特表2009−502972号公報
特表2009−530380号公報
米国特許第9382297号明細書
特開2009−297018号公報
国際公開第2012/165544号公報
特開2010−081866号公報
国際公開2014/103203号公報
国際公開2014/115229号公報

先行技術

0016

”Preclinical Development of Monoclonal Antibodies and Related Biologicals: Emerging technologies and new therapeutic candidates", pp.16-20. Business Insights Ltd.(2010)
Casadevall, N., Nataf, J., Viron, B., Kolta, A., Kiladjian, J. J., Martin-Dupont, P., Michaud, P., Papo, T., Ugo, V., Teyssandier, I., Varet, B., and Mayeux, P. (2002) N. Engl. J. Med. 346, 469-475
Gershon, S. K., Luksenburg, H., Cote, T. R., and Braun, M. M. (2002) N. Engl. J. Med. 346, 1584-1586
Fradkin, A. H., Carpenter, J. F., and Randolph, T. W. (2009) J Pharm Sci 98, 3247-3264
Carpenter, J. F., Randolph, T. W., Jiskoot, W., Crommelin, D. J., Midaugh, C. R., Winter, G., Fan, Y. X., Kirshner, S., Verthelyi, D., Kozlowski, S., Clouse, K. A., Swann, P. G.,Rosenberg, A., and Cherney, B. (2009) J Pharm Sci 98, 1201-1205
Hermeling, S., Schellekens, H., Maas, C., Gebbink, M. F., Crommelin, D. J., and Jiskoot, W. (2006) J Pharm Sci 95, 1084-1096
Carpenter, J. F., Chang, B. S., Garzon-Rodriguez, W. and Randolph, T. W. (2002) Pharm Biotechnol 13, 109-133
Zhao, X., Nagai, Y., Reeves, P. J., Kiley, P., Khorana, H. G., and Zhang, S. (2006) PNAS 103, 17707-17712
Nagai, A., Nagai, Y., Qu, H., and Zhang, S. (2007) J. Nanosci. Nanotechnol. 7, 2246-2252
Bowers, P. M., Horlick, R. A., Kehry, M. R., Neben, T. Y., Tomlinson, G. L., Altobell, L., Zhang, X., Macomber, J. L., Krapf, I. P., Wu, B. F., McConnell, A. D., Chau, B., Berkebile, A. D, Hare, E., Verdino, P., and King, D. J. (2014) Methods65, 44-56
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Yueh, S. C., Lai, Y. A., Chen, W. L., Hsu, H. H., and Mao, S. J. (2007) Biotechnol. Bioeng. 845, 210-217
Imamura, H., and Honda, S. (2016) J. Phys. Chem. B 120, 9581-9589
Imamura, H., Sasaki, A., and Honda, S. (2017) J. Phys. Chem. B 121, 8085-8093
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0017

本発明は、天然型抗体を含む溶液中において凝集体の形成を抑制する方法の提供を課題とする。

0018

本発明者らは、上記課題を解決する手段として、ヒトIgGのFc領域における非天然型立体構造を厳密に識別可能な人工タンパク質AF.2A1に着目した。この人工タンパク質は、単量体の非天然型立体構造抗体からより大きな凝集体に対しても結合可能であることが推察される。しかしながら、AF.2A1が、非天然型立体構造を有する抗体由来の凝集体に対して、どの程度の大きさの凝集体に結合することができるのか、また、凝集体の除去処理に耐えうる結合力を有するのかは不明であった。そこで、本発明者らは、AF.2A1ペプチドを用いた凝集体の形成抑制の効果について検証した。その結果、本発明者らは、AF.2A1ペプチドと磁気ビーズとを用いた免疫沈降法により、既存技術で取り除くことのできない0.22um以下のサイズを含む凝集体を除去できることを見出した。すなわち、本発明者らは、AF.2A1ペプチドは、公知の技術との組み合わせによる凝集体の除去処理に十分適用可能な結合力を有することを見出した。本明細書において、単量体の非天然型立体構造抗体と220nm以下の小さな凝集体を「凝集前駆体」と定義するが、本発明者らはさらに、AF.2A1ペプチドを用いてこの凝集前駆体を除去することで将来的に発生する凝集体形成を抑制できることも見出した。本発明は当該知見により完成されたものであり、以下の発明を含む。
本発明の一態様は、
〔1〕抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法であって、
(i)前記溶液中において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来するモノマーおよび凝集体とを結合させる工程と
(ii)前記ポリペプチドまたはその類似体に結合した前記モノマーおよび凝集体を前記溶液中から回収する工程と
を含む、方法に関する。
ここで、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔2〕上記〔1〕に記載の方法であって、
前記凝集体は、粒子径が0.22μm未満の凝集前駆体を含む、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔3〕上記〔1〕または〔2〕に記載の方法であって、
前記凝集体はダイマー以上のサイズの凝集体を含む、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法であって、
前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が下記(A)または(B)のアミノ酸配列からなる、ことを特徴とする:
(A)配列番号1で示されるアミノ酸配列、または、
(B)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が置換、付加、または、欠失しているアミノ酸配列であって、かつ、前記アミノ酸配列からなるポリペプチドが非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性を示すアミノ酸配列。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔5〕上記〔4〕に記載の方法であって、
前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、配列番号1、3〜25のいずれかに示されるアミノ酸配列からなる、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔6〕上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法であって、
前記非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質が、酸処理、加熱、還元酸化凍結融解、および、物理的刺激からなる群より選択されるストレスにより非天然型立体構造を生じたものである、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔7〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法であって、
前記抗体がヒト免疫グロブリンG1〜4である、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔8〕上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法であって、
前記抗体がヒト抗体キメラ抗体ヒト化抗体、または、マウス抗体である、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔9〕上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法であって、
前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が固相担体固定化されていることを特徴とする、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔10〕上記〔9〕に記載の方法であって、
前記固相担体が、粒径1〜10μmの粒子ビーズ)であることを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔11〕上記〔9〕または〔10〕に記載の方法であって、
前記固相担体が、磁性粒子または高分子樹脂からなる多孔質粒子であることを特徴とする。
また、本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、一実施の形態において、
〔12〕上記〔8〕〜〔10〕のいずれかに記載の方法であって、
前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、ビオチンアビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、および、ビオチン−ニュートラアビジンから選ばれるいずれかの結合を介して固相担体に固定化されている、ことを特徴とする。
また、本発明は、別の態様において、
〔13〕上記〔1〕に記載の非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法を含む、抗体の製造方法に関する。
また、本発明は、別の態様において、
〔14〕上記〔1〕に記載の非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法を含む、抗体医薬の製造方法に関する。
また、本発明は、別の態様において、
〔15〕抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において凝集体の形成を抑制するための凝集体形成抑制剤であって、
下記(A)または(B)のアミノ酸配列からなるAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が固定化された固相担体を含み、前記固相担体が、粒径1〜10μmの粒子(ビーズ)であることを特徴とする、凝集体形成抑制剤に関する:
(A)配列番号1に記載のアミノ酸配列、または、
(B)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が置換、付加、または、欠失しているアミノ酸配列であって、かつ、前記アミノ酸配列からなるポリペプチドが非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に特異的に結合する機能を有するアミノ酸配列。
また、本発明の凝集体形成抑制剤は、一実施の形態において、
〔16〕上記〔15〕に記載の凝集体形成抑制剤であって、
前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、配列番号1、3〜25のいずれかに示されるアミノ酸配列からなる、ことを特徴とする。
また、本発明の凝集体形成抑制剤は、一実施の形態において、
〔17〕上記〔15〕または〔16〕に記載の凝集体形成抑制剤であって、
前記固相担体が、磁性粒子または高分子樹脂からなる多孔質粒子であることを特徴とする。
また、本発明の凝集体形成抑制剤は、一実施の形態において、
〔18〕上記〔15〕〜〔17〕のいずれかに記載の凝集体形成抑制剤であって、
前記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、ビオチン−アビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、および、ビオチン−ニュートラアビジンから選ばれるいずれかの結合を介して固相担体に固定化されている、ことを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明の凝集体の形成抑制方法によれば、既存装置で測定が困難な非天然型モノマー抗体および既存技術で除去することが困難な小さな凝集体を含有する抗体溶液中において、将来的に発生する凝集体を抑制することができる。これにより、抗体の生物活性を長期間維持することができ、抗体を含むタンパク質製剤の貯蔵寿命を増大させることができる。

図面の簡単な説明

0020

図1は、本明細書内で用いる凝集体の定義を示す。既存技術(0.22umフィルター)で除去できない小さな凝集体と非天然型モノマーを凝集体前駆体とした。
図2は、天然型抗体とストレス付加により生じた非天然型抗体が混在する液体から、AF.2A1ビーズを用いて非天然型抗体を除去するフロー概要図を示す。図2に示す工程は、「凝集体の形成抑制処理」の一実施の形態である。
図3は、ビオチン標識AF.2A1をストレプトアビジンコートされた磁気ビーズに結合させて調製したAF.2A1ビーズの模式図を示す。
図4は、天然型抗体のみを含む溶液(図4A)、天然型抗体と酸ストレス抗体との混合溶液(図4B)、および、天然型抗体と酸ストレス抗体との混合溶液からAF.2A1ビーズを用いて凝集抗体を除いた溶液(図4C)中の粒子サイズを動的光散乱法により測定した結果を示す。
図5は、天然型抗体とストレス抗体を様々な割合(ストレス抗体が0〜100%)で混合後、AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行った際の処理前と処理後の抗体濃度測定結果を示すグラフである。白丸が処理前、黒丸が処理後の可溶性画分の抗体濃度を示す。破線は、計算上の抗体濃度を示す。
図6は、天然型抗体に0から20%の酸ストレス抗体を混合させ、AF.2A1ビーズで除去操作を行わない場合(図6A)およびAF.2A1ビーズで除去操作を行った場合(図6B)の可溶性画分に含まれるタンパク質量を測定した結果を示すグラフである。
図7A〜Cは、天然型抗体のみが存在する溶液、天然型抗体とストレス抗体を混合した溶液、または、天然型抗体とストレス抗体を混合後、凝集体形成抑制処理をした溶液のそれぞれの溶液中に存在する粒子の予想図を示す。図7D〜Oは、治療用モノクローナル抗体(mAb1、mAb2、mAb3)とポリクローナル抗体(pAb)を用いて、天然抗体のみで静置した場合(図7D、G、J、M)、天然型抗体とストレス抗体を混合後、AF.2A1ビーズ処理をせずに静置した場合(図7E、H、K、N)、天然型抗体とストレス抗体を混合後、AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理をして静置した場合 (図7F、I、L、O)の各ケースにおける粒子サイズを示すグラフである。
図8は、熱ストレス、凍結融解ストレス、撹拌ストレス、還元ストレス、酸ストレス(pH3, pH4)のそれぞれのストレスを付加した天然型抗体に対してAF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行い、DLSで溶液中の抗体サイズを測定した結果を示すグラフである。白い棒グラフはAF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理をした結果、灰色の棒グラフは処理をしていない場合の結果を示している。
図9は、モノクローナル抗体(mAb4, mAb5)にAF.2A1ビーズ処理を行い、4℃、25℃、37℃の各温度で静置し、0日〜6月後における粒子サイズを、DLSを用いて測定した結果のグラフを示す。図9A〜Eにおいて、上段のグラフは凝集体の形成抑制処理をしていない場合、下段のグラフは処理を行った場合の結果を示している。
図10は、天然型抗体のみを含む溶液(a)、天然型抗体と酸ストレス抗体との混合溶液(b)、および、天然型抗体と酸ストレス抗体との混合溶液からAF.2A1ビーズを用いて凝集抗体を除いた溶液(c)をサイズ排除クロマトグラフィーで分析した結果を示す。

0021

本発明の一態様は、抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制する方法に関する。
そして、当該抑制方法は、下記の工程を含む:
(i)前記溶液中において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来する凝集体とを結合させる工程。
(ii)前記ポリペプチドまたはその類似体に結合した前記凝集体を前記溶液中から回収する工程。

0022

ここで、本明細書において「抗体」とは、Fc領域を有する抗体であって、ストレス環境において非天然型立体構造をFc領域に生じる抗体を指す。このような抗体であれば天然型のヒト抗体に制限されず、キメラ抗体、ヒト化抗体、マウス抗体などの組換え抗体、Fc領域を有する断片化抗体、Fc融合蛋白質などを含む。好ましい実施の形態において、抗体は、免疫グロブリンG(G1〜G4)である。
また、「免疫グロブリンG」とは、2つの重鎖γと2つの軽鎖から構成される単量体型免疫グロブリンである。本明細書においては、特にストレス環境において非天然型立体構造をFc領域に生じるものをいう。

0023

本明細書において「Fc領域」とは、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、および、CH3ドメインから成るH鎖定常領域またはその部分配列もしくは部分構造を指す。本明細書においては、特にヒト抗体由来のFc領域をいう。
本明細書において「Fc領域含有タンパク質」とは、タンパク質の一部にFc領域の配列または構造を有するタンパク質であって、ストレス環境下において非天然型立体構造を当該Fc領域に生じるものをいう。特に、本発明の凝集体の形成抑制方法に使用されるAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体が、Fc領域含有タンパク質内に生じた非天然型立体構造を認識して結合できるものをいう。

0024

本明細書において、「非天然型立体構造」とは、天然型構造を有していない抗体を示す。具体的には、抗体またはFc領域含有タンパク質がストレスにさらされた際にFc領域に生じる立体構造変化をいう。このような非天然型立体構造を生じるストレスとしては、酸処理、加熱、還元、酸化、凍結融解、および、振盪や攪拌などの物理的衝撃などを挙げることができる。好ましい一実施の形態において、非天然型立体構造を生じるストレスは、酸処理、熱処理、または、攪拌処理である。

0025

ここで酸処理とは、限定するものではないが、好ましくはpH4.0以下、より好ましくはpH1.5〜2.0の条件下に曝露されることを意味する。例えば、免疫グロブリンGは、10mM Glycine-HCl,150mM NaCl,pH2.0の緩衝液で処理することによって通常の天然型構造とは異なるAlternatively folded state(AFS)と呼ばれる非天然型構造を形成することが報告されている(Bucher J. et al., (1991) Biochemistry, 30(28) 6922-6929、Thies MJ. et al,, (2001) J. Mol. Bio., 309(5) 1077-1085、Feige MJ. et al., (2010) J. Mol. Biol., 399(5) 719-730)。

0026

また、一般にタンパク質の立体構造の変性は、酸処理によって生じることに加えて、他の化学的処理或いは物理的処理によっても立体構造の変性が生じることが知られている。最も一般的には、熱による変性、あるいは塩酸グアニジンなどの変性剤によって容易に立体構造の変性が生じることが知られており(タンパク質のフォールディング第2版 R.H. Painシュプリンガー・フェアラーク)、例えば免疫グロブリンGのFc領域においては、75℃近辺熱変性によるAFSの形成が報告されている(Kanmert D. et al., (2011) Chemistry, 50(6) 981-988)。その他の化学的処理及び物理的処理として、還元剤処理せん断や撹拌などの物理的衝撃が広く知られている。ここでの還元剤処理とは、分子内あるいは分子間のジスルフィド結合が部分的或いは全てにわたって開裂されている状態を指す。より具体的には、還元剤(DTT、βメルカプトエタノール、2-メルカプトエチルアミンなど)の添加によってジスルフィド結合が開裂した状態を指す。後記実施例では50mMの2-メルカプトエチルアミンによって90分処理することにより還元処理を施したが、還元条件を引き起こす試薬はこれに限定されるものではない。また、撹拌・せん断などの物理的衝撃とは、限定するものではないが、例えば免疫グロブリンG溶液を撹拌子を用いて700rpmの速度で回転させることによってアミノ酸残基の酸化、タンパク質立体構造の変性、それによるタンパク質凝集を生じることが報告されている(Luo Q. et al., (2011) J. Biol. Chem. 286(28) 25134-25144、Joubert MK. et al., (2012) J. Biol. Chem. 287(30) 25266-25279)。後記実施例では、酸処理により非天然型立体構造を生じた免疫グロブリンGを用いて、凝集体の生成抑制を示している。しかしながら、本発明の方法は、酸処理以外のストレスによって生じた非天然型立体構造に起因する凝集体の生成抑制も排除しない。

0027

本明細書において「凝集体」とは、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質の単量体が当該非天然型立体構造に起因して、複数凝集して形成したものである。また、凝集体というとき、例えば、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質の2量体や3量体などの小さな凝集体であって、従来のフィルター操作では除去できなかった凝集体や、それよりも大きな凝集体を含む。本明細書において、「凝集体前駆体」とは、従来のフィルター操作では除去できなかった凝集体、つまり220nm以下の粒子径を有する凝集体をいう。

0028

また、本明細書において「抑制(する)」とは、抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液において、すでに存在する凝集体の量を減少させる、または、更なる凝集体の生成を予防することを意味する。凝集体の量が減少すること、または、凝集体のさらなる生成を予防できることは、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質含有溶液中の粒子サイズを測定し、凝集体の存在を確認することで評価することができる。具体的には、例えば、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質含有溶液に対して、AF.2A1ポリペプチドが付加した磁気ビーズを添加したものと添加しないものとを作製し、長期保存後、溶液中の粒子サイズが増大するか否かを比較することにより評価することができる。

0029

「AF.2A1ポリペプチド」は公知であり、例えば、国際公開第2014/115229号パンフレットなどに開示される。「AF.2A1ポリペプチド」は、上述のように、非天然型構造を形成したFc領域への特異的な結合活性を有することが報告されている。本明細書において、「AF.2A1ポリペプチド」は、前記活性に加えて、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性を有する。また、AF.2A1ポリペプチドは、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体への結合活性を有するが、天然型のヒト抗体Fc領域には結合しない。これにより、AF.2A1ポリペプチドを用いることで、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中の凝集体の形成を抑制することができる。AF.2A1ポリペプチドによれば、特に、従来のフィルターでは除去が困難であった、0.22μm未満の粒子径を有する凝集体の除去も可能となる。
なお、好ましい一実施の形態において、AF.2A1ポリペプチドは、非天然型立体構造を有するFc領域を含むヒト免疫グロブリンGを起因とする凝集体に対して結合活性を有する。

0030

AF.2A1ポリペプチドは、配列番号1に記載のアミノ酸配列により特定することができる。また、AF.2A1ポリペプチドは、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする塩基配列により特定することもできる。例えば、AF.2A1ポリペプチドは、配列番号2に記載の塩基配列によりコードされるポリペプチドからなる。

0031

「AF.2A1ポリペプチドの類似体」とは、AF.2A1ポリペプチドと類似のポリペプチドからなり、AF.2A1ポリペプチドと同様の機能(すなわち、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性)を有するポリペプチドをいう。
一実施の形態において、AF.2A1ポリペプチドの類似体は、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性が損なわれない範囲で、配列番号1に記載のアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が置換、付加、または、欠失しているアミノ酸配列からなるポリペプチドと特定することができる。ここで、数個のアミノ酸とは、例えば、1〜8個、1〜6個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1個または2個のアミノ酸をいう。なお、配列番号1に記載のアミノ酸配列を含み、上記結合活性を有する限りにおいて、ポリペプチド配列アミノ酸残基数に制限はない。AF.2A1ポリペプチドの類似体の具体例としては、以下に限定されないが、例えば、配列番号3〜25に記載のアミノ酸配列をからなる。
AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体は、AF.2A1ポリペプチドもしくはその類似体をコードする核酸を含む組換えファージもしくは組換えウイルス、または、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体をコードする核酸を含むベクターが導入された形質転換体であってもよい。前記組換えファージなどの形質転換体も、上記AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体を表層提示し、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性を有する限り、本発明の方法に利用できる。

0032

すなわち、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体は、一実施の形態において、
(A)配列番号1に示されるアミノ酸配列、または、
(B)配列番号1に示されるアミノ酸配列において1または数個のアミノ酸が置換、付加、または、欠失しているアミノ酸配列であって、かつ、前記アミノ酸配列からなるポリペプチドが非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性を示すアミノ酸配列、からなる。

0033

「非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性」は、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中で凝集体の形成が抑制できるか否かにより評価することができる。なお、AF.2A1ポリペプチドの類似体の中で「非天然型立体構造を有するヒト抗体Fc領域に結合活性」を有するものは、「非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体に対する結合活性」を有すると推定することができる。「非天然型立体構造を有するヒト抗体Fc領域に結合活性」は、公知の結合活性の測定方法、例えば、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、表面プラズモン共鳴法(SPR)、等温滴定熱量計(ITC)、水晶振動子マイクロバランス(QCM)、原子間力顕微鏡(AFM)、プルダウン法、電気泳動法蛍光偏光度測定法などにより評価することができる。

0034

本発明の凝集体の形成を抑制する方法は、(i)抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来するモノマーおよび凝集体とを結合させる工程を含む。
抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中には、種々のストレスにより非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質、および、それらに由来する凝集体前駆体が生じることがあり、この凝集体前駆体が将来的により大きな凝集体を形成する。工程(i)においては、溶液中でAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来するモノマーおよび凝集体とを結合させる。なお、このときAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体は、フィルター等では除去が困難であった粒子径が0.22μm未満の凝集前駆体にも結合する。
AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質に由来するモノマーおよび凝集体とを結合させる際に用いる溶媒としては、抗体またはFc領域含有タンパク質が溶解し、かつ、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体との結合が行われる限り特に制限されない。例えば、PBSなどの緩衝液や抗体やポリペプチドの製造に用いられる公知の溶液を用いることができる。また、以下に制限されないが、溶媒のpHは中性付近であることが好ましい。
また、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と、上記のモノマーおよび凝集体とが結合できる限りにおいて結合反応時の温度、時間などの条件も制限されず、当業者であれば適宜実施することができる。

0035

一実施の形態において、工程(i)は、固定化されたAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体と凝集体との接触により行われる。

0036

固定化されたAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体とは、固相担体に固定化されたものをいう。ここで好適な固相担体の例としては、限定するものではないが、ポリスチレンポリエステルなどの樹脂デキストランアガロースなどの生体高分子化合物、金属やガラスなどの無機材料が挙げられる。これらの固相担体の形状は、粒子、プレート、膜、チップ試験管など任意の形状で良い。またそれら固相担体へのポリペプチドの固定化方法は、共有結合法物理吸着法イオン結合法分子間相互作用法によって行うことができる。より具体的には、磁性粒子などの粒子類への固定化、フィルター膜への固定化、共有結合法による表面プラズモン共鳴測定装置センサーチップへの固定化、アフィニティークロマトグラフィーカラムとしての高分子粒子への固定化などを挙げることができるが、これらに限定されない。本発明のAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体は、固相担体へ固定化することにより、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質を含む凝集体の除去として好適に使用できる。
抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制において使用するため、前記固相担体は、粒径100nm〜1mm、好ましくは500nm〜100μm、より好ましくは1〜10μm、特に好ましくは1〜5μmの粒子(ビーズ)である。
固相担体は、磁性粒子または高分子樹脂からなる多孔質粒子、好ましくは磁性粒子である。前記高分子樹脂は、基体の表面にタンパク質と結合可能な官能基を有するものであればよく、例えば、アガロース、デキストラン、アクリルアミドポリビニルアルコールシリカスチレンジビニルベンゼン共重合体、および、ポリヒドロキシメタクリレートを挙げることができる。
AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体は、例えば、ビオチン−アビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、ビオチン−ニュートラアビジン、アミノ基、または、スルフヒドリル基などの結合を介して、あるいは、二価性試薬EMCS、GMBS、HMCS、KUMSなど)を使用して固相担体に固定化することができる。前記結合は、好ましくはビオチン−アビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、ビオチン−ニュートラアビジン、アミノ基、または、スルフヒドリル基であり、より好ましくはビオチン−アビジン、ビオチン−ストレプトアビジン、または、ビオチン−ニュートラアビジンである。
必要な場合には、上記結合が生じたか否かを判定することができる。結合の評価手法としては、ELISA、SPR、ITC、QCM、AFM、プルダウン法、電気泳動法、蛍光偏光度測定法、蛍光共鳴エネルギー移動法(FRET)、カラムクロマトグラフィーイムノクロマトグラフィー法などが挙げられる。

0037

また、凝集体の形成を抑制する方法は、工程(i)の後に、(ii)AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体に結合した凝集体を溶液中から回収する工程を含む。
回収手段としては、アフィニティクロマトグラフィー法、アフィニティビーズ法、アフィニティフィルター法、免疫沈降法などが挙げられる。

0038

本発明の凝集体の形成を抑制する方法の適用が好ましいシチュエーションとしては、抗体を製造する際の抗体産生後の精製工程、抗体医薬等の製剤を製造する際の製剤工程、調剤工程・投与時などを挙げることができる。
例えば、抗体製造における精製工程では、低pHになる条件や振盪条件を必要とするため、これらの条件により凝集体が形成する恐れがある。
抗体医薬の製造における製剤化工程では、抗体原薬は、安定化剤溶解補助剤、界面活性剤、緩衝剤等張化剤あるいは保存剤等としてはたらく種々の添加剤と混合される。これらの添加剤との相互作用等の化学的影響で、あるいは溶媒交換濃縮分注操作等の物理的影響で、凝集体を形成する恐れがある。調剤工程・投与時は、病院での保管状況(温度、湿度、光など)、注射器で吸い取る工程やシリンジオイルによる凝集体の形成が考えられる。輸送時の振動気温などが原因で凝集体を形成する恐れもあるため、病院や薬局に届けられた時に、すでに凝集体が発生している可能性がある。
上記に例示する各工程の前に本方法を利用することで、既に発生した凝集体を取り除くだけでなく、凝集体の発生の原因とされる非天然型立体構造を有する抗体や凝集前駆体を除去することができる。
本発明の抗体の製造方法、および、本発明の抗体医薬の製造方法は、本発明の凝集体の形成を抑制する方法を含み、非天然型立体構造を有する抗体またはFc領域含有タンパク質由来の凝集体の形成を抑制することにより、生物活性を長期間維持することが可能な高品質の抗体及び抗体医薬を製造することができる。
本発明の抗体医薬の調剤方法、および、抗体医薬の投与方法は、凝集体の形成を抑制することで、高品質で安全な抗体医薬の調剤及び投与を可能にする。

0039

また、本発明は、別の態様において、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体を含むことを特徴とする、抗体またはFc領域含有タンパク質を含む溶液中において凝集体の形成を抑制するための凝集体形成抑制剤を提供する。
なお、凝集体形成抑制剤に含まれるAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体は、上記のように、固定化されたAF.2A1ポリペプチドまたはその類似体であってもよく、また、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体をコードする核酸を含む組換えファージもしくは組換えウイルス、または、AF.2A1ポリペプチドまたはその類似体をコードする核酸を含むベクターが導入された形質転換体としてもよい。

0040

以下に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。また、本明細書に引用する特許文献および非特許文献の開示内容は、本明細書に組み込まれる。

0041

(実施例1:天然型抗体と非天然型抗体が混在する溶液中の凝集体の形成抑制)
抗体医薬品中より非天然型抗体を除くために、抗体の非天然型立体構造を認識できる25残基の小型人工タンパク質AF.2A1を活用した。具体的な手順について以下に記載し、また、フローの概要を図2に示す。
天然型抗体としては、ヒトモノクローナルIgGを用いた。天然型抗体はPBS(pH7.5)で1mg/mlに希釈を行い、0.22μmフィルターに通して調製した。また、酸ストレス抗体は、天然型抗体溶液をpH2の酸性バッファー(100mM Glycine-HCl)に一晩透析置換して調製した。この操作により酸ストレス抗体は、Fc領域に非天然型立体構造を生じる。ストレス抗体は、ストレス抗体の1/6量の1M Tris-HCl(pH8)を添加して中和した。中和後、ストレス抗体溶液を1mg/mlの濃度にPBS(pH7.5)で希釈し、0.22μmフィルターに通した。1mg/mlの天然型抗体と酸ストレス抗体を9:1で混合し混合溶液を調製した。次に、混合溶液中にAF.2A1ビーズを添加し、25℃、2時間インキュベートすることで、非天然型抗体を除いた。AF.2A1ビーズは、1mlのPBS溶液(pH7.5)に、500μMのビオチン標識AF.2A1(25μl)と1mg分のストレプトアビジンコートの磁気ビーズ(Promega社、磁性粒子、直径1μm)を添加後、25℃、30分反応させて結合させることにより調製した(図3)。2時間のインキュベート後、AF.2A1ビーズを含まない上清画分のみを回収し、天然型抗体画分を取得した。

0042

(実施例2:凝集体形成抑制処理後の溶液中の粒子サイズの測定)
AF.2A1ビーズによる凝集体の形成抑制処理が、既存のフィルターを用いた凝集体除去よりも効果的に抗体凝集体を除去できるか否かを確認した。具体的には、AF.2A1ビーズによる凝集体の形成抑制処理前後の溶液(図2中の(1)〜(3)の溶液)中の粒子サイズをDLSで測定することで凝集体の存在の有無を確認した。
その結果を図4に示す。図4Aで示すのは天然型抗体を含む溶液(図2における(1)の溶液)中の粒子径を測定した結果であり、直径10nmの大きさを示した。この天然型抗体に0.22μmフィルターに通して調製した酸ストレス抗体を9:1の割合で混合し、AF.2A1ビーズによる凝集体の形成抑制処理をせずに溶液(図2における(2)の溶液)中の粒子サイズをDLSで測定した結果、10nm以外にも様々なサイズの抗体粒子が存在しており、既存のフィルターでは除去できなかった凝集抗体が含まれていることが分かった(図4B)。この凝集抗体が含まれる溶液に、実施例1に記載の方法に従い、AF.2A1ビーズを混合後、凝集体の形成抑制処理をしたところ(図2における(3)の溶液)、図4Bで見られた凝集画分が除去され、天然型抗体のみになっていることが確認できた(図4C)。
測定サンプルは、測定前に0.22μmのフィルターにて凝集体除去を行っているが、既存のフィルターでは、小さなサイズの凝集体を除去することは困難である(図4B)。従って、本開発手法は既存のフィルターよりも網羅的な凝集体除去ができる点で優位である。また、溶液中に凝集体が形成された後であっても、AF.2A1ビーズを用いることで凝集体を除去できることが示された。
さらに、AF.2A1ビーズによる凝集体の形成抑制処理前後の溶液をサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により分析することで凝集体の存在の有無を確認した。
その結果を図10に示す。(a)は天然型抗体を含む溶液(図2における(1)の溶液)、(b)は天然型抗体に0.22μmフィルターに通して調製した酸ストレス抗体を7:3の割合で混合した溶液(図2における(2)の溶液)、(c)は前記酸ストレス抗体混合溶液にAF.2A1ビーズを添加し凝集体の形成抑制処理をした溶液(図2における(3)の溶液)の測定結果である。凝集体の形成抑制処理を行わない溶液では、二量体や凝集体が含まれているが、形成抑制処理によって、ピークが下がる。この結果は、二量体も除去されていることを示すものであり、これにより本技術が凝集体の大きさに関わらず網羅的な凝集体除去が可能なことが確認された。

0043

(実施例3:AF.2A1ビーズで除去可能な凝集体量の検討)
AF.2A1ビーズが、天然型抗体および非天然型抗体を含む溶液中の凝集体をどの程度除去可能であるのかについて検討した。
具体的には、実施例1で調製した1mg/mlの天然型抗体と1mg/mlの酸ストレス抗体を様々な割合(酸ストレス抗体が0〜100%)で混合した。その後、実施例1と同様にしてAF.2A1ビーズで溶液中の凝集体の形成抑制処理を行った。処理前と処理後の抗体を500xg, 1分間遠心し、可溶性画分の抗体濃度を測定した。混合溶液中の酸ストレス抗体の割合が増すほど、除去される凝集体の量が増し、結果として混合溶液中の抗体濃度が減少した。図5に示すように、1mg分のAF.2A1ビーズで約470ug分の非天然型抗体を含む凝集体を除去することが可能であった。

0044

(実施例4:凝集体の形成抑制処理の有無による抗体凝集体形成の違い)
ストレスを受けて生じた非天然型抗体は、時間経過に伴いサイズの大きな凝集体へと変化することが報告されている。そこで、天然型抗体と酸ストレス抗体を混合後、AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理をした場合としていない場合とで、25℃で静置している間の凝集体形成について調べた。
具体的には、下記のようにして行った。天然型抗体およびストレス抗体は、上記実施例1と同様にして調製した。1mg/mlの天然型抗体に、1mg/mlの酸ストレス抗体を0、1、5、10、20%の割合で混合溶液を調製した。その後、すぐに実施例1と同様にしてAF.2A1ビーズで溶液中の凝集体の形成を抑制した。AF.2A1ビーズの処理前と処理後の混合溶液を500xg、1分間遠心した。その後、25℃で0, 3, 7, 21, 34, 48, 63日間静置させ、可溶性画分の抗体濃度を測定した。抗体濃度測定は、Implen社のNanoPhotometerを使用して、280nmの吸光度を測定することで抗体濃度を決定した。図6は、測定前にスピンダウンを行い、可溶性画分のみの抗体濃度を測定した結果である。AF.2A1ビーズでの処理を行わない場合、時間依存的に抗体が凝集して沈殿してしまうため、総抗体濃度が減少した(図6A)。一方、AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行った場合、時間依存的な凝集体形成が著しく抑制された(図6B)。従って、本抑制技術により既存技術で除去できない小さい凝集体を取り除くことで、長期間安定的に保存することが可能になる。

0045

(実施例5:本抑制技術は複数の抗体に共通で使用可能である)
本手法が一つの抗体だけでなく複数の抗体に利用可能であるかを調べるために、3種類の治療用モノクローナル抗体(mAb1, mAb2, mAb3)と1種類のポリクローナル抗体(pAb)を用いて検討した。それぞれの抗体について、実施例1と同様にして天然型抗体および酸ストレス抗体を調製した。1mg/mlの天然型抗体に、1mg/mlの酸ストレス抗体を5%の割合で混合後、実施例1と同様にしてAF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行った。その後、25℃で0, 3, 7, 10, 14日間静置させ、DLSにて溶液中の粒子サイズを測定した。
その結果、検討した全ての抗体において初めに凝集体を取り除くことで将来的な凝集形成を著しく抑制できることが示された(図6E、H、K、Nと図6F、I、L、Oとの比較)。また、モノクローナル抗体に関しては、天然型抗体と酸ストレス抗体を混合後に凝集体の形成抑制処理操作を行わなかった場合、時間経過に伴い大きな凝集体の発生が確認された(図6E、H、K)が、AF.2A1ビーズで非天然型抗体およびそれに由来にする凝集体を除去したサンプルは、天然型抗体のみのサンプルと同様に2週間後も凝集体は生じなかった(図6F、I、L)。ポリクローナル抗体に関しては、酸ストレス抗体を混合していない場合でも様々なサイズ画分が混入していることが確認された(図6M)。しかし、AF.2A1ビーズで除去を行うことで、より不純物含量の少ないポリクローナル抗体を得ることが可能であると証明できた(図6O)。本手法は抗体医薬品の品質管理技術だけでなく、研究試薬として使用する抗体に対しても、凝集形成を抑制し純度を保つためにも利用可能であることが示唆された。

0046

(実施例6:既存の分析機器では検出できない非天然型モノマーも除去することが可能)
図7H,Kの結果より、天然型抗体および酸ストレス抗体の混合溶液に対してビーズ処理をしていないサンプル中には、0日目にはDLSで凝集体が検出されていない。しかし、1週間後からわずかではあるが凝集体画分が確認され、長期間静置しておくことで、大きな凝集体形成が進行していった(図6H,K)。一方、天然型抗体および酸ストレス抗体の混合溶液に対してビーズ処理を行ったサンプルでは、2週間後も凝集体が発生していない。0日目では、天然型抗体のみを含むサンプルと、天然型抗体および酸ストレス抗体の混合溶液に対してビーズ処理をしていないサンプル、天然型抗体および酸ストレス抗体の混合溶液に対してビーズ処理を行ったサンプルの3つのサンプルのどれにも小さな凝集体が混合していないにも関わらず、ビーズ処理をしていないサンプルのみ時間依存的に凝集体が発生した結果は、非天然型モノマーが混入していることを示している。
以上のことから、既存の装置で検出が困難である非天然型モノマーと既存技術で除去できない小さな凝集体は「凝集体前駆体」であることと、この将来的に大きな凝集体になりうる凝集体前駆体に本抑制技術を適応することで、長期にわたり凝集体形成を抑制することが可能であることが明らかになった。

0047

(実施例7:種々のストレス由来の非天然型抗体を含む凝集体の形成抑制)
図8に示すように、天然型抗体をPBS(pH7.5)で1mg/mlの濃度に希釈後、熱ストレス(50℃、10時間)、凍結融解ストレス(-80℃で15min凍結、室温15min 溶解 (10回繰り返した))、撹拌ストレス(200rpm, 5時間)、還元ストレス(50mM 2-ME, 37℃, 90min)または、酸ストレス(pH3, pH4それぞれ16時間)のいずれかのストレス処理をした。その後、実施例1と同様にしてAF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行い、DLSで溶液中の粒子サイズを測定した。白い棒グラフはAF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理をした結果、灰色の棒グラフは処理をしていない場合の結果を示している。(A)は熱ストレス、(B)は凍結融解ストレス、(C)は撹拌ストレス、(D)は還元ストレス、(E)はpH3の酸ストレス、(F)はpH4の酸ストレス結果を示している。どのストレスによっても、凝集体の形成が見られた。一方、AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行った場合では、凝集体形成が著しく抑制された。
以上のことから、AF.2A1ペプチドを用いた凝集体の形成抑制技術は酸以外のストレスで生じた凝集体にも効果があると考えられる。

0048

(実施例8:高純度に精製された天然型抗体の長期保管によって生じる凝集体も抑制することができる)
これまで様々なストレスによって生じた非天然型抗体およびそれに起因する凝集体を取り除き、将来的に発生する凝集体の抑制効果を検討してきた。次に、実際の抗体医薬品製造工程を模して調製された抗体を使用して、ストレスを加えずに4℃、25℃、37℃で静置した場合に生じる凝集体発生抑制にも効果があるのかを検討した。
具体的には、1 mg/mlのモノクローナル抗体(mAb4, mAb5)に対して、実施例1と同様にしてAF.2A1ビーズ処理を行い、4℃、25℃、37℃のそれぞれの温度で静置した。溶液中の粒子サイズは、それぞれ0日(A)、14日(B)、1か月(C)、3か月(D)、6か月後(E)にDLSを用いて測定した。
その結果を図9に示す。AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理をしていない場合(図9A〜Eの上段のグラフ)、高純度に精製された抗体であっても25℃や37℃で長期保管しておくと凝集体の形成が見られた。一方、AF.2A1ビーズで凝集体の形成抑制処理を行った場合(図9A〜Eの下段のグラフ)では、凝集体形成が著しく抑制された。
以上のことから、AF.2A1ペプチドを用いた凝集体の形成抑制技術は将来的に大きな凝集体になりうる凝集体前駆体を除去することで、長期安定的な保管を可能にすることができる。

実施例

0049

明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書中に取り入れるものとする。

0050

配列番号1:化学合成
配列番号2:化学合成
配列番号3:化学合成
配列番号4:化学合成
配列番号5:化学合成
配列番号6:化学合成
配列番号7:化学合成
配列番号8:化学合成
配列番号9:化学合成
配列番号10:化学合成
配列番号11:化学合成
配列番号12:化学合成
配列番号13:化学合成
配列番号14:化学合成
配列番号15:化学合成
配列番号16:化学合成
配列番号17:化学合成
配列番号18:化学合成
配列番号19:化学合成
配列番号20:化学合成
配列番号21:化学合成
配列番号22:化学合成
配列番号23:化学合成
配列番号24:化学合成
配列番号25:化学合成

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