図面 (/)

技術 特殊潜像模様構造及び特殊潜像模様構造用データの作成方法

出願人 独立行政法人国立印刷局
発明者 木内正人高橋寛行
出願日 2018年2月26日 (3年6ヶ月経過) 出願番号 2018-031471
公開日 2019年9月5日 (1年11ヶ月経過) 公開番号 2019-147245
状態 特許登録済
技術分野 印刷方法 クレジットカード等
主要キーワード フラット画像 六角形配列 基画像 積層関係 誤差拡散ディザ 反転位相 前処理画像 スポット関数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年9月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (17)

課題

隠蔽層を挟んで形成する二つの模様刷り合わせの自由度が高く、かつ、1枚ごとに異なる可変情報連続階調模様表現することが可能な特殊潜像模様構造を提供する。

解決手段

本発明は、光透過性、かつ、反射光下において所定の隠蔽性を有する隠蔽層を挟んで同じ位置に形成された合成画像及びカモフラージュ画像によって、透過光下で連続階調を有する潜像模様が視認される特殊潜像模様構造に関するものであり、隠蔽層の一方の面側に潜像模様のポジ画像ネガ画像を形成し、他方の面側にネガ画像を隠蔽するカモフラージュ画像を構成することで、反射光下では、一定濃度の画像として視認されるが、透過光下では連続階調を有する潜像模様が視認される特殊潜像模様構造及び特殊潜像模様構造用データの作成方法である。

概要

背景

銀行券旅券有価証券等のセキュリティ印刷物は、その性質上、偽造や複製がされにくいことが要求される。また、偽造や複製がされたか否かを目視により簡易判別可能とするため、印刷物に光を透過させて観察する(透かして見る)ことによって、表裏印刷された各々の異なっていた模様が合成され、意味を成す模様として現れる表裏合成模様と称される偽造防止技術が公知となっている。

表裏合成模様によるセキュリティ印刷物の偽造防止方法は、外国銀行券等にみられるように単純な模様の合成であって、それらの合成模様潜像化したものではなく、合成模様を部分的な要素に分割してそれぞれ被印刷体の表裏に印刷を施したものである。

そこで、本出願人は、光を透過する被印刷体の表裏いずれか一方に万線、網点等によって各種模様を印刷し、他方には万線、網点等に潜像とすべき図柄を施した画線から成る各種模様を、互いに印刷位置が合うように印刷し、この印刷物を光で透かして見ると表裏の模様が合成されて連続階調を有する合成画像視認される表裏合成模様印刷物について既に出願している(例えば、特許文献1参照)。

また、本願出願人は、従来の表裏合成模様の情報の乏しさを補うために、プロセス色分解又は人為的に色分けすることで得られたイエローマゼンタシアン三色の分解画像を、各色に万線、網点等の各種スクリーン模様に潜像として施し、これら三つの潜像を施した画像に光を透過する被印刷体の表裏いずれか一方にプロセスインキで印刷し、他方には潜像を施していない各色に用いた万線、網点等の各種スクリーン模様を、一方の同じ刷色の印刷位置と合わせてプロセスインキで印刷したことを特徴とする潜像がカラー画像として出現する表裏合成模様印刷物を既に出願している(例えば、特許文献2参照)。

概要

隠蔽層を挟んで形成する二つの模様の刷り合わせの自由度が高く、かつ、1枚ごとに異なる可変情報連続階調模様表現することが可能な特殊潜像模様構造を提供する。 本発明は、光透過性、かつ、反射光下において所定の隠蔽性を有する隠蔽層を挟んで同じ位置に形成された合成画像及びカモフラージュ画像によって、透過光下で連続階調を有する潜像模様が視認される特殊潜像模様構造に関するものであり、隠蔽層の一方の面側に潜像模様のポジ画像ネガ画像を形成し、他方の面側にネガ画像を隠蔽するカモフラージュ画像を構成することで、反射光下では、一定濃度の画像として視認されるが、透過光下では連続階調を有する潜像模様が視認される特殊潜像模様構造及び特殊潜像模様構造用データの作成方法である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

規則的に所定のピッチで複数配置されたポジ要素が部分的に面積率が異なることで連続階調を表すポジ画像と、規則的に前記所定のピッチで複数配置されたネガ要素が部分的に面積率が異なることで前記ポジ画像の連続階調を反転したネガ画像から成り、前記ポジ要素と前記ネガ要素が重ならないように、前記ポジ画像と前記ネガ画像が重畳して形成された合成模様と、カモフラージュ要素が規則的に前記所定のピッチで複数配置されたカモフラージュ模様と、光透過性を有し、前記合成模様及び前記カモフラージュ模様とは異なる色で、かつ、反射光下で前記合成模様又は前記カモフラージュ模様を隠蔽する隠蔽層を少なくとも有し、前記合成模様と前記カモフラージュ模様の間に隠蔽層を配置し、かつ、前記ネガ要素と前記カモフラージュ要素を対応した位置に重ねた配置により透過光下のみで前記ポジ画像が潜像模様として表出する特殊潜像模様構造。

請求項2

前記合成模様及び前記カモフラージュ模様は、50%の面積率で形成され、前記合成模様を形成するポジ要素及びネガ要素は一対の関係であり、各々が0〜50%の面積率で形成され、かつ、前記ポジ要素及び前記ネガ要素の合計の面積率が50%で形成されたことを特徴とする請求項1記載の特殊潜像模様構造。

請求項3

前記ポジ要素は、シアン色を有するポジC要素と、マゼンタ色を有するポジM要素と、イエロー色を有するポジY要素から成り、前記ポジC要素と前記ポジM要素と前記ポジY要素は、スクリーン角度が異なって配置され、前記透過光下でのみフルカラーの前記ポジ画像が前記潜像模様として表出することを特徴とする請求項1又は2記載の特殊潜像模様構造。

請求項4

請求項1から3までに記載の特殊潜像模様構造が透明又は半透明基材上の少なくとも一部に形成されたことを特徴とする特殊潜像模様形成体

請求項5

請求項1から3までに記載の特殊潜像模様構造における前記隠蔽層が基材であり、前記基材の少なくとも一部に、前記基材を挟んで前記合成模様及び前記カモフラージュ模様から成る前記特殊潜像模様構造が形成されたことを特徴とする特殊潜像模様形成体。

請求項6

連続階調を有する画像データを入力する入力手段と、入力された前記データを基に、反射光下では不可視、かつ、透過光下では可視となる潜像模様を生成する編集手段を少なくとも備えた特殊潜像模様構造用データの作成方法であって、前記入力手段を用いて、前記潜像模様の基となる前記連続階調を有する画像を外部から入力するか、又はあらかじめ登録したデータベースから取り込んで前記潜像模様の基画像を設定するステップと、前記編集手段を用いて、前記潜像模様の基画像から多値画像を生成する前処理ステップと、前記前処理ステップで生成された前記多値画像の各々に対してリニア階調変換により、低濃度のポジ画像とネガ画像を生成するステップと、前記ポジ画像にスポット関数Aを適用し、前記ポジ画像に適用するポジ要素を生成するステップと、前記ネガ画像にスポット関数Bを適用し、前記ネガ画像に適用するネガ要素を生成するステップと、前記ポジ要素と前記ネガ要素を合成して合成模様を生成するステップと、前記編集手段を用いて、フラット画像を生成するステップと、前記フラット画像に前記スポット関数Bを適用してカモフラージュ要素を生成するステップと、を少なくとも有することを特徴とする特殊潜像模様構造用データの作成方法。

請求項7

前記多値画像と同じ画像サイズの隠蔽層用のフラット画像を生成するステップを更に有することを特徴とする請求項6記載の特殊潜像模様構造用データの作成方法。

請求項8

前記前処理ステップは、前記潜像模様の基画像がカラー画像の場合には、前記基画像をC画像、M画像及びY画像に変換して、各々の多値カラー画像を生成することを特徴とする請求項6又は7記載の特殊潜像模様構造用データの作成方法。

請求項9

前記ポジ要素及び前記ネガ要素を生成するステップでは、前記C画像、前記M画像及び前記Y画像用に生成された各々の前記ポジ要素及び前記ネガ要素のスクリーン角度を変化させて合成するステップを有することを特徴とする請求項8記載の特殊潜像模様構造用データの作成方法。

請求項10

前記前処理ステップは、更にK画像に変換するステップを有することを特徴とする請求項8又は9記載の特殊潜像模様構造用データの作成方法。

技術分野

0001

本発明は、銀行券株券債券等の有価証券旅券等の各種証明書及び重要書類等の偽造改ざんの防止が求められるセキュリティ印刷物において、肉眼にて光を透過させて観察することで、フルカラーの潜像模様視認できる特殊潜像模様構造及び特殊潜像模様構造用データの作成方法に関するものである。

背景技術

0002

銀行券、旅券、有価証券等のセキュリティ印刷物は、その性質上、偽造や複製がされにくいことが要求される。また、偽造や複製がされたか否かを目視により簡易判別可能とするため、印刷物に光を透過させて観察する(透かして見る)ことによって、表裏印刷された各々の異なっていた模様が合成され、意味を成す模様として現れる表裏合成模様と称される偽造防止技術が公知となっている。

0003

表裏合成模様によるセキュリティ印刷物の偽造防止方法は、外国銀行券等にみられるように単純な模様の合成であって、それらの合成模様潜像化したものではなく、合成模様を部分的な要素に分割してそれぞれ被印刷体の表裏に印刷を施したものである。

0004

そこで、本出願人は、光を透過する被印刷体の表裏いずれか一方に万線、網点等によって各種模様を印刷し、他方には万線、網点等に潜像とすべき図柄を施した画線から成る各種模様を、互いに印刷位置が合うように印刷し、この印刷物を光で透かして見ると表裏の模様が合成されて連続階調を有する合成画像が視認される表裏合成模様印刷物について既に出願している(例えば、特許文献1参照)。

0005

また、本願出願人は、従来の表裏合成模様の情報の乏しさを補うために、プロセス色分解又は人為的に色分けすることで得られたイエローマゼンタシアン三色の分解画像を、各色に万線、網点等の各種スクリーン模様に潜像として施し、これら三つの潜像を施した画像に光を透過する被印刷体の表裏いずれか一方にプロセスインキで印刷し、他方には潜像を施していない各色に用いた万線、網点等の各種スクリーン模様を、一方の同じ刷色の印刷位置と合わせてプロセスインキで印刷したことを特徴とする潜像がカラー画像として出現する表裏合成模様印刷物を既に出願している(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0006

特公平8−13568号公報
特許第3362171号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1及び2に記載の表裏合成印刷物は、レリーフ画線のずれにより、階調画像カモフラージュするネガ要素を隠蔽してポジ画像を視認させる構成であるため、表裏面に形成する画線の位置合わせが難しく、少しでもずれて印刷された場合、表裏に形成された模様を設計どおりに合成することができないという課題が残されていた。

0008

また、特許文献1及び2に記載の表裏合成印刷物は、あらかじめ表用及び裏用印刷版面を作製し、表裏に対して各々の工程により印刷を施すものであることから、1枚ごとに異なる階調画像を施す可変技術としての適用ができないという課題が残されていた。

0009

本発明は、前述した課題に鑑みなされたものであり、合成模様を形成するネガ画像とポジ画像を独立した領域で形成しているため、ネガ画像を隠蔽するための画線設計が容易であり、表裏面の刷り合わせの自由度が高く、かつ、1枚ごとに異なる可変情報の付与が可能な特殊潜像模様構造及び特殊潜像模様構造用データの作成方法に関するものである。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、規則的に所定のピッチで複数配置されたポジ要素が部分的に面積率が異なることで連続階調を表すポジ画像と、規則的に所定のピッチで複数配置されたネガ要素が部分的に面積率が異なることでポジ画像の連続階調を反転したネガ画像から成り、ポジ要素とネガ要素が重ならないように、ポジ画像とネガ画像が重畳して形成された合成模様と、カモフラージュ画線が規則的に所定のピッチで複数配置されたカモフラージュ模様と、光透過性を有し、合成模様及びカモフラージュ模様とは異なる色で、かつ、反射光下で合成模様又はカモフラージュ模様を隠蔽する隠蔽層を少なくとも有し、合成模様とカモフラージュ模様の間に隠蔽層を配置し、かつ、ネガ要素とカモフラージュ要素を対応した位置に重ねた配置により透過光下のみでポジ画像が潜像模様として表出する特殊潜像模様構造である。

0011

また、本発明の特殊潜像模様構造は、合成模様及びカモフラージュ模様が50%の面積率で形成され、合成模様を形成するポジ要素及びネガ要素は一対の関係であり、各々が0〜50%の面積率で形成され、かつ、ポジ要素及びネガ要素の合計の面積率が50%で形成されたことを特徴とする。

0012

また、本発明の特殊潜像模様構造は、ポジ要素がシアン色を有するポジC要素と、マゼンタ色を有するポジM要素と、イエロー色を有するポジY要素から成り、ポジC要素とポジM要素とポジY要素は、スクリーン角度が異なって配置され、透過光下でのみフルカラーのポジ画像が潜像模様として表出することを特徴とする。

0013

また、本発明は、前述した特殊潜像模様構造が透明又は半透明基材上の少なくとも一部に形成されたことを特徴とする特殊潜像模様形成体である。

0014

また、本発明は、前述した特殊潜像模様構造における隠蔽層が基材であり、基材の少なくとも一部に、基材を挟んで合成模様及びカモフラージュ模様から成る特殊潜像模様構造が形成されたことを特徴とする特殊潜像模様形成体である。

0015

また、本発明の特殊潜像模様構造用データの作成方法は、連続階調を有する画像データを入力する入力手段と、入力されたデータを基に、反射光下では不可視、かつ、透過光下では可視となる潜像模様を生成する編集手段を少なくとも備えた特殊潜像模様構造用データの作成方法であって、入力手段を用いて、潜像模様の基となる連続階調を有する画像を外部から入力するか、又はあらかじめ登録したデータベースから取り込んで潜像模様の基画像を設定するステップと、編集手段を用いて、潜像模様の基画像から多値画像を生成する前処理ステップと、前処理ステップで生成された多値画像の各々に対してリニア階調変換により、低濃度のポジ画像とネガ画像を生成するステップと、ポジ画像にスポット関数Aを適用し、ポジ画像に適用するポジ要素を生成するステップと、ネガ画像にスポット関数Bを適用し、ネガ画像に適用するネガ要素を生成するステップと、ポジ要素とネガ要素を合成するステップと、編集手段を用いて、カモフラージュ要素用のフラット画像を生成するステップと、フラット画像にスポット関数Bを適用してカモフラージュ要素を生成するステップとを、少なくとも有することを特徴とする特殊潜像模様形成体用データの作成方法である。

0016

また、本発明の特殊潜像模様構造用データの作成方法は、多値画像と同じ画像サイズの隠蔽層用のフラット画像を生成するステップを更に有することを特徴とする。

0017

また、本発明の特殊潜像模様構造用データの作成方法における前処理ステップは、潜像模様の基画像がカラー画像の場合には、潜像模様の基画像をC画像、M画像及びY画像に変換して、各々の多値カラー画像を生成することを特徴とする。

0018

また、本発明の特殊潜像模様構造用データの作成方法におけるポジ要素及びネガ要素を生成するステップは、C画像、M画像及びY画像用に生成された各々のポジ要素及びネガ要素のスクリーン角度を変化させて合成するステップを有することを特徴とする。

0019

さらに、本発明の特殊潜像模様構造用データの作成方法は、前処理ステップが更にK画像に変換するステップを有することを特徴とする。

発明の効果

0020

本発明の特殊潜像模様構造は、潜像模様を形成する画線が独立しているため、形成する画線設計の自由度が高く、かつ、刷り合わせの自由度も高いことから、潜像模様に豊富色彩感を付与することが可能となった。

0021

また、本発明の特殊潜像模様構造用データの作成方法は、潜像模様の基となる基画像を入力することで、瞬時に形成体のデータを作成することができることから、身分証明書等の顔写真を含む各種証明書や旅券冊子等の印刷、発行活用できる。

0022

さらに、本発明の特殊潜像模様用データの作成方法により作成されたデータを用いることで、連続階調を有する模様を1枚ごとに異なる模様に変化させる、いわゆる可変模様として形成することが可能であり、個人情報、特に顔写真を透過光下のみで出現する潜像模様も付与された高いセキュリティ性を有する印刷物を作製することができる。

図面の簡単な説明

0023

特殊潜像模様構造の展開図。
本発明の特殊潜像模様構造が形成された特殊潜像模様形成体の一例を示す図。
本発明の特殊潜像模様構造の効果を示す図。
基カラー画像に備わる連続階調を概念的に示す図。
リニアな階調変換を示す図。
リニアな階調変換を示す図。
潜像要素とカモフラージュ要素の基本構成を示す図。
スポット関数等によってライン状の万線に変換した画像を示す図。
誤差拡散ディザによってランダム配置の画線に変換した画像を示す図。
特殊潜像模様構造を作成するための装置のブロック図。
特殊潜像模様構造を作成する方法のフローチャート図。
基カラー画像とその色分解を示す図。
リニアな階調変換とスポット関数によって1bit画像の生成を示す図。
生成された潜像要素とカモフラージュ要素となる1bit画像を示す図。
隠蔽層を基材とする場合又は基材とは別に形成する場合の積層関係を示す図。
通常反射光での観察時と光を透過して観察した場合を示す図。

実施例

0024

本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。

0025

図1は、本発明の特殊潜像模様構造(以下「潜像構造」という。)を示す展開図である。図1に示すように、本発明の潜像構造は、カモフラージュ模様(8)、合成模様(10)及び隠蔽層(12)から成る。カモフラージュ模様(8)は、カモフラージュ要素(9)が所定のピッチ(P)で規則的に配置されて成り、合成模様(10)は、ポジ要素(11a)が所定のピッチ(P)で規則的に配置されて成るポジ模様(25)と、ネガ要素(11b)が所定のピッチ(P)で規則的に配置されて成るネガ模様(26)とから成る潜像要素(11)で構成されている。図1ではカモフラージュ要素(9)及び潜像要素(11)が網点で形成されているが、後述するように、画線又はランダム配置の画線で形成してもよい。

0026

カモフラージュ要素(9)が所定のピッチ(P)で網点状に配置されたカモフラージュ模様(8)と、そのカモフラージュ模様(8)の上に印刷されたポジ要素(11a)とネガ要素(11b)から成る潜像要素(11)がカモフラージュ要素(9)と同じピッチで網点状に配置された合成模様(10)を示す。合成模様(10)を構成する潜像要素(11)には、後述する潜像模様(7)が付与されている。カモフラージュ要素(9)の総体画線面積率と潜像要素(11)の総体画線面積率は1対1で、それぞれ50%の画線面積率となっている。したがって、カモフラージュ模様(8)と合成模様(10)はそれぞれハーフトーンの灰色として目視されている。なお、本発明における「網点状」とは、画線が所定のピッチ(P)、すなわち一定の規則に従ってマトリックス状に配列されている状態をいう。この「網点状」を構成する画線は、正方形配列であるが、基材(2)を透過光で観察した際に潜像模様が視認できる設計が可能であれば六角形配列でも構わない。以下は、正方形配列の網点として説明する。

0027

また、隠蔽層(12)は、カモフラージュ模様(8)と合成模様(10)の間に配置されることとなり、反射光下において観察者視点から見て、隠蔽層(12)の下に配置されるカモフラージュ模様(8)又は合成模様(10)のどちらか一方の模様を視認不可とする程度の隠蔽性を有するベタ刷りで形成されている。なお、所定のピッチ(P)を含め、各層の詳細については後述する。

0028

本発明の潜像構造に具体的に形成されるカモフラージュ模様(8)、合成模様(10)及び隠蔽層(12)により構成される特殊潜像模様(以下「特殊潜像」という。)(6)の大きさについては、特に限定されるものではないが、特殊潜像(6)を具体的に形成する対象がセキュリティ印刷物であることから、印刷物の少なくとも一部に配置される程度の大きさが好ましい。

0029

本発明の潜像構造の具体的な実施形態の例として、印刷物上に形成することとなるが、印刷物の基材(2)自体を隠蔽層(12)として、基材(2)を挟んで表裏にカモフラージュ模様(8)と合成模様(10)を形成してもよいし、基材(2)上に合成模様(10)、隠蔽層(12)、カモフラージュ模様(8)の順、又はその逆で、基材(2)上にカモフラージュ模様(8)、隠蔽層(12)、合成模様(10)の順に積層して形成してもよい。

0030

さらに、真偽判別認証用として、例えば、セキュリティ印刷物には、合成模様(10)と隠蔽層(12)のみを形成しておき、判別具としてカモフラージュ模様(8)のみを透明フィルム上に形成し、認証する際に判別具を重ねることでもよい。なお、以下実施の形態の具体例として図2に示す旅券冊子の一部に潜像構造を形成した例として説明する。

0031

図2は、旅券冊子を例としたものであり、表紙と裏表紙の間に複数の記録用ページ綴じ部により一体化され、表紙の見返しページ(基材)(2)には、基カラー画像(14)から得られた所有者顔画像(3)と個人情報(4)、冊子番号(5)、更には本発明の潜像構造を備えた特殊潜像(6)が形成されている。なお、図2に示した旅券冊子(1)は一例に過ぎず、必ずしも同じようなデザイン(配置)である必要はない。また、図2に示すように、特殊潜像(6)が形成されたセキュリティ印刷物を特殊潜像模様形成体(以下「形成体」という。)(1)という。図2には、特殊潜像(6)の基となる基カラー画像(14)の例も示している。

0032

また、基材(2)については、カモフラージュ模様(8)及び合成模様(10)のそれぞれが透過光で観察できる程度の光透過性を有していれば特に限定はない。基材(2)自体を隠蔽層(12)とする場合には、反射光下において基材(2)を挟んで反対側に形成されている模様は視認できない隠蔽性を有し、透過光下においては光透過性の高い紙基材、又はカモフラージュ模様(8)及び合成模様(10)の双方を同じ基材(2)面側(例えば、表側)に形成し、カモフラージュ模様(8)と合成模様(10)の間に隠蔽層(12)を配置する場合には、無色透明プラスチック素材であることが望ましい。なお、同じ一方の面側にカモフラージュ模様(8)、隠蔽層(12)及び合成模様(10)を形成する構成については、図3の形成体(1)を用いて説明する。

0033

図3は、無色透明の基材(2)を用いた形成体(1)の例であり、基材(2)上に合成模様(10)が備わり、その上を覆い隠すように隠蔽層(12)が設けられ、更にその上に合成模様(10)を構成している潜像要素(11)と等しい位置をもって複数のカモフラージュ要素(9)から成るカモフラージュ模様(8)が備わっている。そして、図3(a)のように、観察者の視点が基材(2)に対して垂直となる真上から観察した場合には、特殊潜像(6)は、一様の模様であるカモフラージュ模様(8)のみが視認でき、図3(b)に示すように、観察者に対して基材(2)の反対側から光源(13)が発する光を透過して(透かして)観察した場合は、連続階調を備えた潜像模様(7)を視認できる。

0034

次に、本発明の原理を簡単に説明する。なお、本実施の形態では、前述のように潜像構造として形成体(1)に形成されている場合には「模様」として記述し、後述するように、データとして生成されている過程については「画像」として記述して使い分ける。

0035

図4(a)は、基カラー画像(14)に備わる連続階調を8bitグレースケールで概念的に示したものである。例えば、6.35mm四方の8bitグレースケール画像(15)に、向かって右から左へ0〜100%の連続階調を設けている。図4(b)は、グレースケール画像(15)からスポット関数等によって円ドットの網点を所定のピッチ(P)で配置した1bit画像(16)に変換したものである。例えば、スクリーン線数を40線/インチ、スクリーン角度を0度としていることによって、所定のピッチ(P)、すなわち、図4(b)に示された仮想線の1マスは、縦横635μmとなっている。なお、本発明における所定のピッチ(P)とは、この仮想線で囲まれた1マスの間隔のことをいう。本実施の形態で仮想線のピッチ(P)は、例として縦横635μmとなっているが、これに限定されず、形成する特殊潜像(6)の大きさにより適宜設定すればよい。

0036

前述のように、本発明の形成体(1)は、カモフラージュ要素(9)と潜像要素(11)のそれぞれが50%の画線面積率であることから、ベースとなる網点面積率最高値は50%としている。これにより、図5(a)の8bitグレースケール画像(17)は、図4(a)の8bitグレースケール画像(15)をリニアな階調変換によって最高値100%を50%、50%を25%となるようにした。図5(b)は、グレースケール画像(17)からスポット関数等によって円ドットの網点を所定のピッチで配置して、合成模様(10)を構成しているポジ模様(25)用の1bit画像(18)に変換したものである。

0037

図5(b)の1bit画像(18)は、網点によって0%〜50%の画線面積率の連続階調を備えているが、本発明の潜像構造により形成された形成体(1)は、カモフラージュ要素(9)と潜像要素(11)のそれぞれが50%の画線面積率であることから、図5(b)の連続階調を均一の50%の画線面積率にする必要がある。そこで、1bit画像(18)の連続階調と逆の連続階調を加えることによって相殺させるための網点による1bit画像が求められる。図6(a)の8bitグレースケール画像(19)は、図4(a)の8bitグレースケール画像(15)をリニアな階調変換によって0%を50%、50%を75%となるようにした。図6(b)は、グレースケール画像(19)からスポット関数等によって円ドットの網点を備えた1bit画像(20)に変換したものである。さらに図6(c)は、網点を備えた1bit画像(20)を白黒反転して得た合成模様(10)を構成しているネガ模様(26)用の1bit画像(21)である。1bit画像(21)の網点は、図6(b)の1bit画像(18)の網点と重ならないようになっており、ネガポジの関係となっている。

0038

次に、合成模様(10)を作成するために、図5(b)のポジ模様(25)用の1bit画像(18)と図6(c)のネガ模様(26)用の1bit画像(21)とを合成すると、図7(a)に示された合成模様(10)用の1bit画像(22)のように、総体画像面積率が50%となる。すなわち、この1bit画像(22)の画線の状態が前述の潜像要素(11)である。一方、図7(b)に示された1bit画像(23)は、全体がフラットな50%の8bitグレースケール画像を、スポット関数等によって円ドットの網点を備えた1bit画像とし、更に白黒反転したものである。すなわち、この1bit画像(23)の画線の状態が前述のカモフラージュ要素(9)である。この1bit画像(22)と1bit画像(23)とを重ね合わせ、図3(b)で示された光を透過して観察した際には、重ね合わせ画像(24)のように画線面積率50%〜100%の連続階調で、前述の8bitグレースケール画像(15)が有する濃淡復元される。これが本発明の潜像構造の基本的構成である。

0039

また、カモフラージュ要素(9)及び潜像要素(11)については、網点だけでなく様々な形状を適用できる。例えば、図8(a)は、ポジ模様(25)用のグレースケール画像(17)からスポット関数等によってライン状の万線を備えた1bit画像に変換した画像と、ネガ模様(26)用のグレースケール画像(19)からスポット関数等によってライン状の万線を備えた1bit画像を変換して白黒反転した画像とを合成した合成模様(10)用の1bit画像(22´)で、図7(a)に示された1bit画像(22)と同じく、総体画像面積率が50%となっている。

0040

図8(b)に示された1bit画像(23´)は、図7(b)に示された1bit画像(23)と同じく、全体がフラットな50%のカモフラージュ模様(8)用の8bitグレースケール画像を、スポット関数等によってライン状の万線を備えた1bit画像とし、更に白黒反転したものである。この1bit画像(22´)と1bit画像(23´)とを重ね合わせ、光を透過して観察した際には、重ね合わせ画像(24´)のように画線面積率50%〜100%の連続階調で、前述の8bitグレースケール画像(15)が有する濃淡が復元される。

0041

さらに、カモフラージュ要素(9)及び潜像要素(11)については、ランダム配置の画線も適用できる。例えば、図9(a)は、ポジ模様(25)用のグレースケール画像(17)から誤差拡散ディザによってランダム配置の画線を備えた1bit画像に変換した画像と、ネガ模様(26)用のグレースケール画像(19)から誤差拡散ディザによってランダム配置の画線を備えた1bit画像を変換して白黒反転した画像とを合成した合成模様(10)用の1bit画像(22´´)で、図7(a)に示された1bit画像(22)と同じく、総体画像面積率が50%となっている。図9(b)に示された1bit画像(23´´)は、図7(b)に示された1bit画像(23)と同じく、全体がフラットな50%のカモフラージュ模様(8)用の8bitグレースケール画像を、誤差拡散ディザによってランダム配置の画線を備えた1bit画像とし、更に白黒反転したものである。この1bit画像(22´´)と1bit画像(23´´)とを重ね合わせ、光を透過して観察した際には、重ね合わせ画像(24´´)のように画線面積率50%〜100%の連続階調で、前述の8bitグレースケール画像(15)が有する濃淡が復元される。

0042

なお、本発明の潜像構造により形成された形成体(1)は、モノクロ画像として形成することもできるが、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)のプロセス色を用いてカラー画像として形成することもできる。カラー画像を構成するための色要素として、図1に示されたカモフラージュ要素(9)及び潜像要素(11)がカラー表現可能な色要素ごとに用意される。例えば、プロセスカラーによる減法混色でのカラー表現であれば、少なくともシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色ごとに、それぞれカモフラージュ要素(9)及び潜像要素(11)が必要となる。以下、符号に対してプロセスカラーに対応している場合には、符号にプロセスカラーを示す文字を付すこととする。例えば、基カラー画像(14)に対して色分解した結果の各々のプロセスカラーに対応した基カラー画像は、シアン色の場合は基カラー画像(14C)、マゼンタ色の場合は基カラー画像(14M)、イエロー色の場合には基カラー画像(14Y)となる。1bitネガ画像(34)については、シアン色に対応する場合1bitネガ画像(34C)となる。

0043

次に、本発明の潜像構造用データの作成方法について説明する。なお、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。

0044

(潜像構造の作成装置
本発明の潜像構造を作成するための装置について以下説明する。前述のとおり、潜像構造により形成された形成体(1)は、モノクロ色でもカラー色でも形成可能であるが、例としてカラー色による形成体(1)を作成する方法で説明する。カラー色の場合には、写真等のフルカラー階調を有する基カラー画像(14)を、画線を用いて構成されている特殊潜像(6)から成る印刷模様内に、カラー階調のイメージとして埋め込み、そのままのカラー階調のイメージとして出現することが可能である。本実施の形態における潜像構造用のデータの作成装置は、図10のブロック図に示されるように、入力手段(M1)、編集手段(M2)、出力手段(M3)、表示手段(M4)、通信インターフェース(M5)及びデータベース(M6)を少なくとも備えている。

0045

入力手段(M1)は、画像入力手段(M1a)と情報入力手段(M1b)とで構成され、画像入力手段(M1a)における基カラー画像(14)の入力は、デジタルカメラスキャナ等、特に限定されるものではない。また、データベース(M6)又は通信インターフェース(M5)によってあらかじめ登録されたデータベースサーバから画像、テキスト等を得ることもできる。

0046

一方、情報入力手段(M1b)は、キーボード等からの入力、また、データベース(M6)と同じパソコン内に登録されている数値情報、通信インターフェース(M5)によってあらかじめ入力された外部のデータベースサーバから数値情報を得ることができる。この数値情報とは、後述する複数の画像に関わる出力解像度等である。

0047

編集手段(M2)は、前処理画像生成手段(M2a)と、合成画像生成手段(M2b)と、カモフラージュ画像生成手段(M2c)とで構成されている。通信インターフェース(M5)又はデータベース(M6)から得られたカラー画像、数値情報、スポット関数等により、前処理画像生成手段(M2a)では前処理画像が生成され、合成画像生成手段(M2b)では合成模様(10)用の1bit合成画像(35)が生成され、カモフラージュ画像生成手段(M2c)ではカモフラージュ模様(8)用の1bitカモフラージュ画像(35)が生成される。

0048

出力手段(M3)は、インクジェットプリンタ等のコンピュータからの画像を印刷可能な印刷装置等であり、特に限定されるものではない。表示手段(M4)は、パソコンのモニタ、専用のモニタ等、特に限定されるものではない。また、通信インターフェース(M5)は、USB、RS−232C、IEEE1394等、特に限定されるものではない。

0049

次に、カラー用の潜像構造用のデータの作成方法について、図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。データの作成方法については、一点鎖線に囲まれた大きく三つの処理フローから構成されている。前処理フローは、前処理画像生成手段(M2a)において実行され、合成模様(10)を作成するための合成画像生成フローは、合成画像生成手段(M2b)において実行され、カモフラージュ模様(8)を作成するためのカモフラージュ画像生成フローは、カモフラージュ画像生成手段(M2c)において実行される。なお、後述する形成体の作成工程において、無色透明基材(2)上に潜像構造を形成する場合については、合成模様(10)及びカモフラージュ模様(8)と同じ画像サイズ以上の隠蔽層(12)を形成する必要があるが、反射光下において他方の面に形成された合成模様(10)又はカモフラージュ模様(8)を隠蔽するベタ刷りの隠蔽層(12)を形成することができればよい。

0050

(前処理フロー)
まず、前処理フローについて説明する。カラー画像を設定するStep1は、基カラー画像設定工程で、例えば、デジタルカメラ等から入力されたカラー画像を設定する。本実施の形態は、図12に示された顔写真から成る基画像(14)であり、例えば、24bitRGB形式といった多値カラー画像であり、画像解像度を1,200dpi、画像サイズを1,535×1,535pixlとした。

0051

また、本実施の形態では、カラー階調を有することが求められることから、図12に示すRGB形式から成る基画像(14)を、図11のStep2において印刷に適するCMYK形式のカラーに変換する。この際、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の色成分があればカラー階調を表現できるため、K(ブラック)を用いない公知の色分解方式であるGCRにて色分解される。これにより、図11のStep3において、図12に示すシアン色の基カラー画像(以下「C画像」という。)(14C)、マゼンタ色の基カラー画像(以下「M画像」という。)(14M)、イエロー色の基カラー画像(以下「Y画像」という。)(14Y)及びブラック色の基カラー画像(以下「K画像」という。)(14K)のそれぞれ8bit画像が生成される。ただし、K画像(14K)は、これ以降使用することはない。なお、モノクロの潜像構造を形成する場合の前処理フローは、前述したStep1でモノクロの基画像を取得し、8bitの多値モノクロ画像を設定すればよい。したがって、カラー画像を対象とする場合には、基画像(14)から24bitRGB形式といった多値カラー画像を生成し、モノクロ画像を対象とする場合には、基画像(14)から8bitの多値モノクロ画像を生成することとなるため、このステップ3では多値画像を生成するものである。

0052

(合成画像生成フロー)
次に、合成模様(10)を作成するための合成模様生成フローについて説明する。図11のStep4_1及びStep4_2以降は、図12で示されたC画像(14C)、M画像(14M)、Y画像(14Y)のそれぞれの8bit画像に適用される処理である。まず、Step4_1では、例えば、図13に示すように、基カラー画像(14)から図11のStep2の色分解で得られたY画像(14Y)を、リニアな階調変換によって最高値100%を50%、50%を25%となる、0%〜50%の連続階調を有する8bitポジ画像(31Y)を生成する。同時に、Step4_2では、Y画像(14Y)を、リニアな階調変換によって最高値100%を0%、50%を25%、0%を50%となる、50%〜0%の連続階調を有する8bitネガ画像(32Y)を生成する。

0053

次に、図11のStep5_1では、スポット関数Aの適用が行われる。例えば、スポット関数Aは円ドットの網点を形成する関数であり、図13に示すスポット関数Aは、白黒濃淡でイメージとして可視化したものである。このスポット関数Aを適用することにより、8bitポジ画像(31Y)は、Step6_1にてポジ模様(25)用の1bitポジ画像(33Y)が生成される。さらに、図11のStep5_2では、スポット関数Bの適用が行われる。例えば、スポット関数Bは、スポット関数Aの円ドットの網点を形成する関数の反転位相の関係であり、図13に示すスポット関数Bは、白黒濃淡のイメージとして可視化したものであるが、スポット関数Aに対して濃淡が反転している。このスポット関数Bを適用することにより、8bitネガ画像(32Y)は、Step6_2にてネガ模様(26)用の1bitネガ画像(34Y)が生成される。

0054

次に、図11のStep7では、図13に示されたポジ模様(25)用の1bitポジ画像(33Y)とネガ模様(26)用の1bitネガ画像(34Y)とが合成された合成模様(10)用の1bit合成画像(35Y)として生成される。ここまでの一連の処理が図12に示されたC画像(14C)及びM画像(14M)にも適用される。なお、スポット関数A及びBは、一対となってスクリーン角度が同じであり、C画像(14C)、M画像(14M)、Y画像(14Y)のそれぞれにスクリーン角度を変えることが望ましい。すなわち、図14に示すように、図14(a)は、C画像(14C)から生成された合成模様(10)用の1bit合成画像(35C)であり、図14(b)は、M画像(14M)から生成された合成模様(10)用の1bit合成画像(35M)であり、図14(c)は、Y画像(14Y)から生成された合成模様(10)用の1bit合成画像(35Y)である。これは、公知の印刷モアレの防止のためである。

0055

(カモフラージュ画像生成フロー)
次に、カモフラージュ模様(8)を作成するためのカモフラージュ画像生成フローについて説明する。図11のStep4_3では、基カラー画像(14)と等しい画像サイズを有する任意の8bit画像に、50%のフラット(ベタグレーが適用された画像が用意される。この8bit画像に、Step5_3でスポット関数Bが適用される。そして、Step6_3で円ドットの網点を備えたカモフラージュ模様(8)用の1bitカモフラージュ画像が生成される。合成画像生成フローにおいて、各々の色にスクリーン角度を変えた場合には、合成画像生成フローで用いられたスクリーン角度に倣って1bitカモフラージュ画像(36)が生成される。すなわち、図14に示すように、図14(d)の1bitカモフラージュ画像(36C)、図14(e)の1bitカモフラージュ画像(36M)及び図14(f)の1bitカモフラージュ画像(36Y)である。

0056

以上が本発明の潜像構造を構成する合成模様(10)、カモフラージュ模様(8)及び隠蔽層(12)を作成するための各画像データの作成方法である。このデータを出力手段(M3)へ送信することで、基材(2)に印刷されて形成体(1)を作成することができる。次に作成した画像データを用いて形成体(1)を作成する方法を説明する。

0057

(カラー形成体)
図14(a)〜(f)に示された合成模様(10)及びカモフラージュ模様(8)用の1bit画像は、各種印刷方式において着色されて印刷される。すなわち、合成模様(10)用の1bit合成画像(35C)及びカモフラージュ模様(8)用の1bitカモフラージュ画像(36C)はシアン、合成模様(10)用の1bit合成画像(35M)及びカモフラージュ模様(8)用の1bitカモフラージュ画像(36M)はマゼンタ、合成模様(10)用の1bit合成画像(35Y)及びカモフラージュ模様(8)用の1bitカモフラージュ画像(36Y)は、イエローのそれぞれに着色される。

0058

これらの各画像から成る合成模様(10)及びカモフラージュ模様(8)を、図15(a)に示すように、隠蔽層(12)を基材(2)自体として、基材(2)を挟んで対応した位置、すなわち、1bitカモフラージュ画像(36C、36M、36Y)が形成された位置と重畳する位置に合成模様(10)を構成する1bit合成画像(35C、35M、35Y)を配置する。その際に8bitネガ画像(32)を形成する1bitネガ画像(34C、34M、34Y)を1bitカモフラージュ画像(36C、36M、36Y)と重畳する位置に形成することで、潜像構造を備えた形成体(1)を基材(2)の表側又は裏側から観察した場合には、50%濃度のグレー画像が観察されるが、形成体(1)に光を透過させて観察した場合には、合成模様(10)を構成しているシアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)のネガ模様(26)がカモフラージュ模様(8)を構成しているシアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)にそれぞれ遮蔽されることで、フルカラーの連続階調模様が観察される。

0059

また、図15(b)に示すように、無色透明の基材(2)を用いて形成体(1)の形態を成すためには、まず、無色透明基材(2)に、合成模様(10)として、シアンの1bit合成画像(35C)、マゼンタの1bit合成画像(35M)、イエローの1bit合成画像(35Y)のデータを用いてそれぞれの合成模様(10)が印刷される。刷順はこの限りではない。

0060

次に、同じ画像サイズを有するベタ刷りの隠蔽層(12)が白で印刷される。そしてカモフラージュ模様(8)として、シアンの1bitカモフラージュ画像(36C)、マゼンタの1bitカモフラージュ画像(36M)、イエローの1bitカモフラージュ画像(36Y)のデータを用いてそれぞれのカモフラージュ模様(10)が印刷される。刷順はこの限りではない。

0061

これにより、無色透明基材(2)側を裏面、合成模様(10)側(図15中36Y側)を表面としたとき、図16(a)に示すカモフラージュ模様(8)、図16(b)に示す合成模様(10)ともに、通常反射光での観察時にはシアン、マゼンタ、イエロー3色から成るフラットの灰色の模様に見えているが、合成模様(10)面から光を透過して(透かして)観察した場合は、図16(c)に示す合成された特殊潜像(6)のように、基カラー画像(14)と類似の疑似カラーを備えた顔画像が現れる。なお、前述した図8の万線状の画線及び図9のランダム配置の画線であっても同様の効果となる。

0062

本発明の潜像構造については、形成体(1)のように、全てを一体化しても良いが、前述したように、カモフラージュ模様(8)を判別具として別の透明フィルム等に形成し、判別時に合成模様(10)及び隠蔽層(12)が形成されている形成体(1)に重ねて透過光にかざすことで潜像模様(7)が出現するか否かで真偽判別を行うことも可能であるが、更には、機械認証用としても本発明の潜像構造を利用することも可能である。具体的には、真偽判別用の形成体(1)を認証用の装置に投入(搬送)し、特殊模様(6)を公知の画像取得方法により読み取り、予め判別用の画像として記憶しているカモフラージュ模様を読み取った特殊模様(6)に重ねることで、潜像模様(7)が出現するか否かで真偽を判別する。

0063

この機械認証用として本発明の潜像構造を用いる場合には、基本となるスポット関数A及びBが一対となっていればよいため、その関係性を維持することで、認証用の装置に記憶してあるカモフラージュ模様(8)は一定で、形成体(1)に形成されている合成模様(10)が可変情報として形成体(1)ごとに模様が異なっていても、判別することに特に問題はなく、潜像模様(7)は出現することができる。

0064

1 特殊潜像模様形成体
2基材
3顔画像
4個人情報
5冊子番号
6 特殊潜像模様
7 潜像模様
8カモフラージュ模様
9カモフラージュ要素
10合成模様
11潜像要素
11aポジ要素
11bネガ要素
12隠蔽層
13光源
14 基カラー画像
15 8bitグレースケール画像
16 1bit画像
17リニアな階調変換により0〜50%とした8bitグレースケール画像
18 1bitのポジ画像
19 リニアな階調変換により50〜100%とした8bitグレースケール画像
20 19の8bitグレースケール画像をスポット関数等で変換した1bit画像
21 1bitのネガ画像
22、22´、22´´ 合成模様用の1bit画像
23、23´、23´´ カモフラージュ模様用の1bit画像
24、24´、24´´ 1bitの合成画像とカモフラージュ画像の重ね合わせ画像
25 ポジ模様
26 ネガ模様
31 8bitポジ画像
32 8bitネガ画像
33 1bitのポジ画像
34 1bitのネガ画像
35 1bit合成画像
36 1bitカモフラージュ画像
Cシアン
Mマゼンタ
Yイエロー
A スポット関数
B スポット関数
M1入力手段
M1a画像入力手段
M1b情報入力手段
M2編集手段
M2a前処理画像生成手段
M2b合成画像生成手段
M2c カモフラージュ画像生成手段
M3 出力手段
M4 表示手段
M5通信インターフェース
M6 データベース

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ