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技術 ある用量の流体組成物をマイクロ流体送達カートリッジから送達する方法

出願人 ザプロクターアンドギャンブルカンパニー
発明者 ダナポールグルーエンバッハーステファンゲイリーブッシュテックキムネオデイヴハントヨセフエドワードシェッフェリンスティーヴンウェッブドメニコジュスティシモンドッドファイズフェイサルシャーマン
出願日 2019年5月8日 (2年0ヶ月経過) 出願番号 2019-088547
公開日 2019年9月5日 (1年8ヶ月経過) 公開番号 2019-146991
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 電気接続要素 中和材料 圧力インパルス 取付けパッド 概略等角図 電気供給源 流体供給チャネル ウィック材料
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

隣接する表面上への流体組成物の付着を最小限にして、十分な量の流体組成物を空気中に効率的に送達して利益をもたらす、改善されたマイクロ流体送達システムを提供する。

解決手段

流体組成物を空気中に分配するためのマイクロ流体送達システム及び方法は、このマイクロ流体送達システムは、マイクロ流体ダイと、少なくとも1つの加熱要素とを備え、加熱要素は、流体組成物を空気中に送達するために、特定のオン時間と波形とを備える電気信号受容するように構成される。

概要

背景

香料混合物などの流体組成物通電(すなわち電動電池式)噴霧システムによって空気中に送達するための様々なシステムが存在する。このようなシステムには、Reckitt Benckiser社によりAirWick(登録商標)の商品名で販売されている電池式自動エアゾールエアフレッシュナーが挙げられる。もう1つの試みが、S.C.Johnson & Son社によりGlade(登録商標)の商品名で販売されている、揮発性組成物流体液滴にして空気中に噴霧する圧電アクチュエータである。

最近の試みは、インクジェットスプレーヘッドを用いて、香り付きインクを含んだ流体組成物を送達するためになされている。これらの試みは、隣接する基材/表面の上に流体組成物を放出すること、又は隣接する空間の中へ流体組成物を放出することを目的としている。例えば、日本国特許公開第2007054445A1号には、利益を得るために個人空間(例えば、ユーザのの近く)の中に流体を吹き付けるインクジェットヘッドが記載されている。日本国特許公開第2005125225号には、ターゲット表面に向かって殺虫剤を吹き付けるインクジェットヘッドが記載されている。

概要

隣接する表面上への流体組成物の付着を最小限にして、十分な量の流体組成物を空気中に効率的に送達して利益をもたらす、改善されたマイクロ流体送達システムを提供する。流体組成物を空気中に分配するためのマイクロ流体送達システム及び方法は、このマイクロ流体送達システムは、マイクロ流体ダイと、少なくとも1つの加熱要素とを備え、加熱要素は、流体組成物を空気中に送達するために、特定のオン時間と波形とを備える電気信号受容するように構成される。

目的

本発明は、マイクロ流体送達部材64を備えるマイクロ流体送達システム10、及び流体組成物を空気中に送達するための方法を提供する

効果

実績

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請求項1

ある用量の液体組成物を、空気中へ前記液体組成物を揮発させる再充填限定モードで、マイクロ流体送達補充容器から送達する方法であって、前記液体組成物は、前記液体組成物が引火点の温度及び沸点の温度によって規定されるように、揮発性成分を含み、前記マイクロ流体送達補充容器は、前記液体組成物を格納するリザーバと、前記リザーバと流体連通するヒータを備えるマイクロ流体送達部材とを備え、前記方法は、前記マイクロ流体送達部材の前記ヒータを停止することであって、その結果、前記ヒータの温度は、前記液体組成物の前記引火点の温度を下回ることと、前記マイクロ流体送達部材の前記ヒータで電気信号受容することと、前記電気信号が4000ヘルツ以上の周波数点火するとき、前記電気信号に応答して前記マイクロ流体送達部材の前記ヒータを作動させることと、前記ヒータの温度が前記液体組成物の前記沸点の温度を上回るとき、前記液体組成物の前記揮発性成分のうちの少なくとも一部分を蒸発させることであって、それによって、前記用量の前記液体組成物が前記マイクロ流体送達部材から送達されることと、を含む、方法。

請求項2

前記液体組成物は揮発性香料材料を含み、前記液体組成物の平均沸点は250℃未満である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記マイクロ流体送達部材の前記ヒータが作動される前に、前記液体組成物を予熱することであって、前記液体組成物は2マイクロ秒未満にわたって予熱されることを更に含む、請求項1または請求項2に記載の方法。

請求項4

前記電気信号は、点火期間(tON)と非点火期間(tOFF)とを備え、前記点火期間(tON)は、挿入遅延時間(tDELAY)を伴う点火パルスバーストを含み、前記電気信号は、前記非点火期間(tOFF)及び前記挿入遅延時間(tDELAY)の間、相対的に低い振幅に維持され、前記点火パルスの各々は、相対的に高い振幅を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

記相対的に高い振幅は4ボルト〜16ボルトである、請求項4に記載の方法。

請求項6

前記点火期間(tON)は前記非点火期間(tOFF)よりも短い、請求項4に記載の方法。

請求項7

前記点火期間(tON)は0.25秒〜1秒である、請求項6に記載の方法。

請求項8

前記非点火期間(tOFF)は9秒〜200秒である、請求項6に記載の方法。

請求項9

前記液体組成物は、前記非点火期間(tOFF)が増加されるときには減少され、前記非点火期間(tOFF)が減少されるときには増加される、1時間当たりの割合で送達される、請求項6に記載の方法。

請求項10

ブーストモードの間、前記点火期間(tON)の長さは前記非点火期間(tOFF)の長さに等しい、請求項4に記載の方法。

請求項11

前記ブーストモードは20秒にわたって持続する、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記相対的に高い振幅は、前記点火パルスの各々における点火時間(tFIRE)にわたって持続し、前記点火時間(tFIRE)は、前記挿入遅延時間(tDELAY)よりも短い、請求項4に記載の方法。

請求項13

前記点火時間(tFIRE)は2マイクロ秒であり、前記挿入遅延時間(tDELAY)は8マイクロ秒である、請求項12に記載の方法。

請求項14

前記マイクロ流体送達部材は、前記リザーバと流体連通する第2のヒータを備え、前記方法は、前記マイクロ流体送達部材の前記第2のヒータを停止することであって、その結果、前記第2のヒータの第2の温度は、前記液体組成物の前記引火点の温度を下回ることと、前記マイクロ流体送達部材の前記第2のヒータを作動させることであってその結果、前記第2のヒータの前記第2の温度は、前記液体組成物の前記沸点の温度を上回り、前記ヒータは、前記第2のヒータが作動されるときに停止され、また前記ヒータは、前記第2のヒータが停止されるときに作動されることと、を更に含む、請求項1に記載の方法。

請求項15

前記マイクロ流体送達部材によって送達される前記用量は1〜10ピコリットルである、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記マイクロ流体送達部材で更なる用量の前記液体組成物を送達することであって、前記液体組成物は、5ミリグラム/時〜90ミリグラム/時の割合で送達されることを更に含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、マイクロ流体送達部材を備えるマイクロ流体送達ステム、及び流体組成物を空気中に送達するための方法に関する。

背景技術

0002

香料混合物などの流体組成物を通電(すなわち電動電池式)噴霧システムによって空気中に送達するための様々なシステムが存在する。このようなシステムには、Reckitt Benckiser社によりAirWick(登録商標)の商品名で販売されている電池式自動エアゾールエアフレッシュナーが挙げられる。もう1つの試みが、S.C.Johnson & Son社によりGlade(登録商標)の商品名で販売されている、揮発性組成物流体液滴にして空気中に噴霧する圧電アクチュエータである。

0003

最近の試みは、インクジェットスプレーヘッドを用いて、香り付きインクを含んだ流体組成物を送達するためになされている。これらの試みは、隣接する基材/表面の上に流体組成物を放出すること、又は隣接する空間の中へ流体組成物を放出することを目的としている。例えば、日本国特許公開第2007054445A1号には、利益を得るために個人空間(例えば、ユーザのの近く)の中に流体を吹き付けるインクジェットヘッドが記載されている。日本国特許公開第2005125225号には、ターゲット表面に向かって殺虫剤を吹き付けるインクジェットヘッドが記載されている。

先行技術

0004

日本国特許公開第2007054445A1号
日本国特許公開第2005125225号

発明が解決しようとする課題

0005

隣接する表面上への流体組成物の付着を最小限にして、十分な量の流体組成物を空気中に効率的に送達して利益をもたらす、例えば部屋又は住空間を新鮮にするために、改善されたマイクロ流体送達システムが依然として必要とされている。

課題を解決するための手段

0006

一実施形態では、ある用量の液体組成物をマイクロ流体送達補充容器から送達する方法が提供され、液体組成物は、液体組成物が引火点の温度及び沸点の温度によって規定されるように、揮発性成分を含み、マイクロ流体送達補充容器は、液体組成物を格納するリザーバと、リザーバと流体連通するヒータを備えるマイクロ流体送達部材とを備え、この方法は、
マイクロ流体送達部材のヒータを停止することであって、ヒータが停止されるとき、ヒータの温度は、液体組成物の引火点の温度を下回ることと、
マイクロ流体送達部材のヒータで電気信号受容することと、
電気信号に応答してマイクロ流体送達部材のヒータを作動させることであって、ヒータが作動されるとき、ヒータの温度は、液体組成物の沸点の温度を上回ることと、
ヒータが作動されるとき、液体組成物の揮発性成分のうちの少なくとも一部分を蒸発させることであって、それによって、当該用量の液体組成物がマイクロ流体送達部材から送達されることと、を含む。

図面の簡単な説明

0007

一実施形態によるマイクロ流体送達システムの概略等角図である。
一実施形態による、マイクロ流体送達カートリッジ及びホルダーの概略等角図である。
一実施形態による、マイクロ流体送達カートリッジ及びホルダーの概略等角図である。
図2Aの線3−3の横断面概略図である。
図2Bの線4−4の横断面概略図である。
一実施形態による、マイクロ流体送達部材の概略等角図である。
一実施形態による、マイクロ流体送達部材の概略等角図である。
図5Aの構造の分解図である。
別の実施形態による、様々な層におけるマイクロ流体ダイの概略等角図である。
別の実施形態による、様々な層におけるマイクロ流体ダイの概略等角図である。
別の実施形態による、様々な層におけるマイクロ流体ダイの概略等角図である。
図6の線7−7の横断面概略図である。
図7Aの一部分の拡大図である。
図6Aの線8A−8Aの横断面図である。
図6Aの線8B−8Bの横断面図である。
本発明の一実施形態による、マイクロ流体カートリッジ流体経路の横断面概略図である。
本発明の一実施形態による、電気信号の波形及びパルスタイミングの線図である。

実施例

0008

本発明は、マイクロ流体送達部材64を備えるマイクロ流体送達システム10、及び流体組成物を空気中に送達するための方法を提供する。

0009

本発明の送達システム10は、ハウジング12と、カートリッジ26とを備え得る。カートリッジ26は、揮発性組成物を収容するためのリザーバ50と、マイクロ流体送達部材64とを備え得る。ハウジング12は、マイクロプロセッサと、出口20とを備え得る。

0010

以下の説明は、共に様々な構成要素を有するハウジング12とカートリッジ26とを備える送達システム10について記述するものであるが、送達システム10が、以下の説明に記載する、又は図面に示す構造及び構成に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態に適用可能であり、又は様々な方式で実施若しくは実行され得る。例えば、ハウジング12の構成要素はカートリッジ26上に設置されてもよく、逆もまた同様である。更に、以下の説明で述べるようにハウジングから分離可能であるカートリッジを構成するのに対して、ハウジング12とカートリッジ26が単一のユニットとして構成されてもよい。

0011

ハウジング
マイクロ流体送達システム10は、ハウジング12を含み得るが、ハウジング12は、単体から構成されるか、又はハウジングを形成するように組み立てられる複数の表面を有するものである。ハウジング12は、上部表面14と、下部表面16と、上部表面と下部表面との間の本体部分18とを有し得る。ハウジング12の上部表面は、ハウジングに対して外側にある環境をハウジング12の内側部分22と流体連通させる出口20を含んでいる。ハウジング12の内側部分22はホルダー部材24を含み得、ホルダー部材24は、取り外し可能となり得るマイクロ流体カートリッジ26を保持する。以下で説明するように、マイクロ流体送達システム10は、熱エネルギーを用いて流体をマイクロ流体充填カートリッジ26内からハウジング12に対して外側の環境に送達するように構成され得る。

0012

ハウジング12の内側部分22へのアクセスは、ハウジング内の開口部28によってもたらされる。開口部28は、ハウジング12のカバー又はドア30によってアクセス可能である。図示した実施形態では、ドア30は、開口部28へのアクセスをもたらすように回転する。

0013

ホルダー部材24は、1つ以上の側壁36によって互いに結合された上部表面32と下部表面34とを含み、またマイクロ流体カートリッジ26がそれを通じて内外スライドし得る開口側部38を有している。ホルダー部材24の上部表面32は、ハウジング12の第1のホール20と整合される開口部40を含んでいる。ホルダー部材24は、マイクロ流体カートリッジ26を定位置に保持する。

0014

ハウジング12は、外側の電源と結合するための外側電気接続要素を含み得る。外側電気接続要素は、電気コンセント又は蓄電池端子の中に差し込まれるように構成されたプラグであってもよい。内側の電気接続は、外側電気接続要素をホルダー部材24に結合して、マイクロ流体カートリッジ26に電力を供給するものである。ハウジング12は、ハウジングの前方に電源スイッチ42を含んでもよい。

0015

図2Aは、ハウジング12なしにホルダー部材24内のマイクロ流体カートリッジ26を示し、図2Bは、ホルダー部材24から取り外されたマイクロ流体カートリッジ26を示している。回路基板44がねじ46によってホルダー部材に結合されている。以下でより詳細に説明するように、回路基板44は、マイクロ流体カートリッジ26に電気的に結合する電気接点48を含んでいる。回路基板44の電気接点48は、内側及び外側電気接続要素と電気通信する。

0016

カートリッジ
リザーバ
マイクロ流体送達システム10は、流体組成物を収容するためのリザーバ50を含んだマイクロ流体カートリッジ26を含んでいる。いくつかの実施形態では、リザーバ50は、約5〜約50mL、あるいは約10〜約30mL、あるいは約15〜約20mLの流体組成物を収容するように構成される。送達システムは、複数のリザーバを有するように構成されてもよく、各々は、同じ又は異なる組成物を含む。リザーバ50は、交換可能(例えば、リフィルカートリッジ)となるように、別個の構造として形成されてもよい。リザーバは、ガラス及びプラスチックを含んだ流体組成物を収容するのに好適な任意の材料から作製され得る。

0017

内部表面56と外部表面58とを有する蓋54が、リザーバの上方部分60に固定されてリザーバ50を被覆する。蓋54は、当該技術分野において既知の様々な方式でリザーバ50に固定され得る。蓋54とリザーバ50との間にはOリング62が存在してもよく、Oリング62は、それらの間にシールを形成して、流体がリザーバから漏出するのを防止するためのものである。

0018

マイクロ流体送達部材64が、マイクロ流体カートリッジ26の蓋54の上部表面66に固定される。マイクロ流体送達部材64は、上部表面68と下部表面70とを含んでいる(図5A〜5Cを参照)。上部表面68の第1の端部72は、ホルダー部材24内に置かれたときに回路基板44の電気接点48と結合するための電気接点74を含んでいる。以下で更に詳細に説明するように、マイクロ流体送達部材64の第2の端部76は、流体を送達するための開口部78を通過する流体経路の一部を含んでいる。

0019

流体輸送部材
図3は、図2Aに示す線3−3に沿った、ホルダー部材24内のマイクロ流体カートリッジ26の横断面図である。リザーバ50内に流体輸送部材80があり、流体輸送部材80は、リザーバ50内の流体52の中の第1の端部82と、流体の上方にある第2の端部84とを有する。流体輸送部材80の第2の端部84は、マイクロ流体送達部材64の下方に設置されている。流体輸送部材80は、リザーバ50からマイクロ流体送達部材64に流体を送達する。流体は、ウィッキング拡散吸込み、吸引減圧、又は他の機構によって移動し得る。いくつかの実施形態では、流体は、当該技術分野で知られている重力供給型システムによってマイクロ流体送達部材に輸送されてもよい。

0020

いくつかの実施形態では、マイクロ流体送達システム10は、流体輸送部材80とリザーバ50との間又は流体輸送部材80とマイクロ流体送達部材64との間の流路内に配置された流体チャネルを有し得る。チャネルは、リザーバ、輸送部材、又はマイクロ流体送達部材が垂直方向に完全には整合されない構成において有用となり得るが、ここで、細管流体チャネルが、液体毛管流れを依然として可能にするために使用される。

0021

流体輸送部材80は、流体組成物をリザーバから引き上げてマイクロ流体送達部材の流体供給部と接触させるように毛管路を形成する、多数の相互連結した開放気泡を含む、金属若しくは織物メッシュスポンジ、又は繊維性若しくは多孔性ウィックなど、任意の市販の毛細管又はウィッキング材料であってよい。流体輸送部材に好適な組成物の非限定的な例には、ポリエチレン超高分子量ポリエチレン(polyethelene)、ナイロン6ポリプロピレンポリエステル繊維エチルビニルアセテートポリエーテルスルホンポリビニリデンフルオリド、及びポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、流体輸送部材80は、ポリウレタン発泡体を含まない。多くの従来のインクジェットカートリッジは、時間と共に(例えば、2か月又は3か月後に)香料混合物と不相溶になり得、かつ分解し得る連続気泡ポリウレタン発泡体を使用している。

0022

いくつかの実施形態では、流体輸送部材80は、香料混合物の香気を封じ込めるのに役立つように高密度ウィック組成物であってもよい。一実施形態では、流体輸送部材は、高密度ポリエチレン又はポリエステル繊維から選択されたプラスチック材料から作製される。本明細書で使用するとき、高密度ウィック組成物には、約20マイクロメートル〜約200マイクロメートル、あるいは約30マイクロメートル〜約150マイクロメートル、あるいは約30マイクロメートル〜約125マイクロメートル、あるいは約40マイクロメートル〜約100マイクロメートルの範囲の孔半径又は等価な孔半径(例えば、繊維系ウイックの場合)を有する、当該技術分野において既知である任意の従来のウィック材料が挙げられる。

0023

製造材料にかかわらず、ウィッキング材料が使用される場合、流体輸送部材80は、約10マイクロメートル〜約500マイクロメートル、あるいは約50マイクロメートル〜約150マイクロメートル、あるいは約70マイクロメートルの平均孔径を呈し得る。流体輸送部材のうちの構造組成物によって占められない割合として表現される、ウィックの平均孔容積は、約15%〜約85%、あるいは約25%〜約50%である。約38%の平均孔容積を有するウィックを用いると、良好な結果が得られている。

0024

流体輸送部材80は、リザーバ50からマイクロ流体送達部材64に流体を送達することが可能となる任意の形状であってよい。図示の実施形態の流体輸送部材80は、リザーバ50よりも相当に小さい、直径などの幅寸法を有するが、流体輸送部材80の直径はより大きくてもよく、また一実施形態では実質的にリザーバ50を満たすことを理解されたい。流体輸送部材80はまた、例えば、約1mm〜約100mm、又は約5mm〜約75mm、又は約10mm〜約50mmなど、様々な長さをなし得る。

0025

図4最良に示すように、流体輸送部材80の第2の端部84は、蓋54の内部表面から延びる輸送カバー86によって囲まれている。流体輸送部材80の第2の端部84と輸送カバー86は、チャンバ88を形成している。チャンバ88は、リザーバ50からの空気がチャンバに進入するのを防止するために、輸送カバー86と流体輸送部材80との間で実質的にシールされてもよい。

0026

マイクロ流体送達部材
本発明の送達システム10は、マイクロ流体送達部材64を用いる。本発明のマイクロ流体送達部材64は、インクジェット印刷ヘッドシステムの態様を用いてもよい。

0027

一般的な「ドロップオンデマンドインクジェット印刷方法では、急速圧力インパルスにより微小液滴の形態で、直径が一般に約5〜50マイクロメートル(約0.0024インチ)の極小オリフィスを通じて、流体が排出される。急速圧力インパルスは、一般に、高周波振動する圧電結晶の伸張、又は急速加熱サイクルによるインク内での揮発性組成物(例えば、溶媒、水、噴射剤)の揮発のいずれかにより、印刷ヘッドで生成される。熱インクジェットプリンタは、組成物のうちの一部分を揮発させるために、印刷ヘッド内加熱要素を用いており、その加熱要素は、流体のうちの第2の部分を推進させてオリフィスノズルに通し、加熱要素のオンオフサイクル回数に比例して液滴を形成する。この流体は、必要とされるとき、ノズルから押し出される。従来のインクジェットプリンタは、米国特許第3,465,350号及び同第3,465,351号により具体的に記載されている。

0028

本発明のマイクロ流体送達部材64は、任意の既知のインクジェット印刷ヘッドシステムの態様、又はより具体的には熱インクジェット印刷ヘッドの態様を用いてよい。本発明のマイクロ流体送達部材64は、電源と電気通信してもよく、また、プリント回路基板(「PCB」)106と、流体輸送部材80と流体連通するマイクロ流体ダイ92とを有してもよい。

0029

図4及び5A〜5Cに示すように、マイクロ流体送達部材64は、プリント回路基板106(「PCB」)を有してもよい。基板106は、上部及び下部表面68、70を有する、硬質で平面的な回路基板である。マイクロ流体送達部材64は、約25mm2、又は約6mm2未満の平面表面積を備えてもよい。

0030

基板106は、第1及び第2の円形開口部136、138と、卵形開口部140とを有する。プロング142が蓋54から開口部136、138、140を通じて延びて、基板106が流体経路と適切に整合されるようになっている。卵形開口部140は、より幅広のプロングと相互作用し、そのため、基板106は1つの配置構成でのみ蓋54の上に適合し得るようになっている。加えて、卵形開口部により、PCB及び蓋の公差許容される。

0031

基板106は、従来の構造をなす。基板106は、ガラス繊維エポキシ複合支持材料と、頂部及び底部表面上の導電性の金属、通常は銅の層とを備えてもよい。導電層は、エッチングプロセスを通じて導電路へと構成される。導電路は、はんだマスク層としばしば呼ばれる光硬化性ポリマー層によって、基板の大部分のエリアにおいて機械的損傷及び他の環境影響から保護される。液体流路及びワイヤボンド取付けパッドなど、選択されたエリアでは、導電性銅経路は、金などの不活性金属によって保護される。他の材料の選択は、ズズ、銀、又は他の低反応性高導電性の金属であり得る。

0032

依然として図5A〜5Cを参照すると、基板106は、基板106の上部表面68上にすべての電気的接続、つまり、接点74、トレース75、及び接触パッド112を有してもよい。例えば、ハウジングに結合する電気接点74の頂部表面144は、x−y平面に対して平行である。基板106の上部表面68もまた、x−y平面に対して平行である。加えて、ダイ92のノズルプレート132の頂部表面もまた、x−y平面に対して平行である。接触パッド112もまた、x−y平面に対して平行である頂部表面を有する。これらの形体の各々を平行な平面となるように形成することにより、基板106の複雑性が低減され得、製造がより容易となる。加えて、これにより、ノズル130は、香り付きのオイルをエアフレッシュナーとして部屋の中に吹き付けるために使用され得るように、流体をハウジング12から離して鉛直に(真上に又はある角度をなして)排出することが可能になる。この構成は、ノズル130及びハウジング12から上方に離れる方向に、約5cm〜約10cmの微細な液滴のプラムを生成し得る。

0033

基板106は、第1の端部にある電気接点と、ダイ92に近接する第2の端部にある接触パッド112とを有する。接触パッド112から電気接点への電気トレースが基板上に形成され、はんだマスク又は別の誘電体によって被覆されてもよい。ダイ92から基板106への電気的接続は、ワイヤボンディングプロセスによって確立されてもよく、ここで、金又はアルミニウムから構成され得る細いワイヤが、シリコンダイ上の接合パッドに、そして基板上の対応する接合パッドに熱的に付着される。繊細な接続部を機械的損傷及び他の環境影響から保護するために、封止材料、通常はエポキシ化合物ワイヤ接合エリアに施される。

0034

基板106の下部表面上では、フィルタ96が、基板の下部表面において基板の開口部78をチャンバ88から分離している。フィルタ96は、ダイ92のノズル130を詰まらせるのを防ぐために、粒子のうちの少なくとも一部が開口部78を通過するのを防止するように構成されている。いくつかの実施形態では、フィルタ96は、ノズル130の直径の3分の1より大きい粒子をブロックするように構成されている。いくつかの実施形態では、流体輸送部材80は好適なフィルタ96として働くことができ、そのため、別のフィルタは必要とされないことが理解されよう。一実施形態では、フィルタ96はステンレス鋼メッシュである。他の実施形態では、フィルタ96は、不規則に織られたメッシュ、ポリプロピレン又はケイ素に基づくものである。

0035

フィルタ96は、リザーバ50内の流体によって容易には分解されない接着材料を用いて、底部表面に付着されてもよい。いくつかの実施形態では、接着剤は、熱的に又は紫外線活性化されてもよい。フィルタ96は、チャンバ88とダイ92との間に配置される。フィルタ96は、機械スペーサ98によってマイクロ流体送達部材64の底部表面から分離される。機械的スペーサ98は、マイクロ流体送達部材64の底部表面70と、スルーホール78に近接するフィルタ96との間に間隙99を生じさせる。機械的スペーサ98は、硬質な支持体であっても、フィルタ96とマイクロ流体送達部材64との間の形状に合致する接着剤であってもよい。その点では、フィルタ96の吐出口は、第2のスルーホール78の直径よりも大きく、第2のスルーホール78から偏位しており、そのため、フィルタが機械的スペーサ98を用いずに直接、マイクロ流体送達部材64の底部表面70に取り付けられる場合と比べて、フィルタ96のより大きな表面積が、流体をフィルタ処理し得るようになっている。機械的スペーサ98はフィルタ96を通じた適切な流量を可能にすることを理解されたい。つまり、フィルタ96が粒子を集積するとき、フィルタは、フィルタを通じて流れる流体を減速させない。一実施形態では、フィルタ96の吐出口は約4mm2以上であり、スタンドオフは約700マイクロメートル厚である。

0036

開口部78は、図5Cに示すように、卵形として形成されてもよいが、他の形状も用途に応じて企図される。卵形は、約1.5mmの第1の直径、及び約700マイクロメートルの第2の直径の寸法を有し得る。開口部78は、基板106の側壁102を露出させる。基板106がFR4 PCBである場合、繊維束が開口部によって露出される。これらの側壁は、流体の影響を受けやすく、したがって、これらの側壁を被覆及び保護するためにライナー100が含められている。流体が側壁に進入した場合、基板106は、変質し始め、本製品寿命が短縮され得る。

0037

基板106は、マイクロ流体ダイ92を担持する。ダイ92は、薄膜蒸着表面不活性化、エッチング、紡糸スパッタリングマスキングエピタキシ成長ウェハウェハボンディング、微細薄膜積層硬化ダイシングなど、半導体微細製作プロセスを用いて作製された流体射出システムを備える。これらのプロセスは、当該技術分野において、MEMデバイスを作製するものとして知られている。ダイ92は、ケイ素、ガラス、又はそれらの混合物から作製され得る。ダイ92は、複数のマイクロ流体チャンバ128を備え、各々は、対応する作動要素、つまり、加熱要素又は電気機械式アクチュエータを備える。このように、ダイの流体射出システムは、微細熱核生成(例えば加熱要素)又は微細機械作動(例えば薄膜圧電性)式となり得る。本発明のマイクロ流体送達部材のためのダイの1つのタイプが、スイスジュネーブ(Geneva)のSTマイクロエレクトロニクス社(STMicroelectronics S.R.I.)に譲渡された米国特許出願第2010/0154790号に記載されているようなMEM技法によって得られるノズルの統合膜である。薄膜圧電の場合、圧電材料(例えばチタン酸鉛ジルコニウム)は通常、紡糸及び/又はスパッタリングプロセスによって施される。半導体微細製作プロセスにより、1つの又は数千のMEMSデバイスを1つのバッチプロセス(1つのバッチプロセスは複数のマスク層から構成される)で作製することが可能となる。

0038

ダイ92は、開口部78の上方で基板106の上部表面に固定される。ダイ92は、半導体ダイを基板に固着させるように構成された任意の接着材料によって、基板106の上部表面に固定される。接着材料は、フィルタ96をマイクロ流体送達部材64に固定するのに使用される接着材料と同じであっても、異なってもよい。

0039

ダイ92は、ケイ素基材導電性層、及びポリマー層を備えてもよい。ケイ素基材は、他の層のための支持構造を形成するものであり、ダイの底部から上部層に流体を送達するためのチャネルを含む。導電性層はケイ素基材上に配設されて、高い導電性を持つ電気トレースと低い導電性を持つヒータを形成する。ポリマー層は、通路と、発射チャンバと、ノズル130とを形成し、このノズル130は、滴形成の幾何学的形状を規定する。

0040

図6A〜6Cは、マイクロ流体ダイ92の更なる細部を含んでいる。マイクロ流体ダイ92は、基材107と、複数の中間層109と、ノズルプレート132とを有する。複数の中間層109は、基材とノズルプレート132との間に配置される誘電体層チャンバ層148とを含む。一実施形態では、ノズルプレート132は約12マイクロメートル厚である。

0041

ダイ92は、中間層109のうちの1つから回路基板106上の接触パッド112へと下方に延びる複数の電気接続リード110を有する。少なくとも1つのリードが単一の接触パッドに結合する。ダイ92の左及び右側の開口部150は、リード110が結合されている中間層109へのアクセスをもたらす。開口部150は、ノズルプレート132及びチャンバ層148を通過して、中間誘電体層上に形成された接触パッド152を露出させている。以下で説明する他の実施形態では、ダイ92の一方の側にのみ配置された1つの開口部150が存在し、ダイから延びるリードのすべてが一方の側から延び、他の側は依然としてリードで塞がれないようになっていてもよい。

0042

ノズルプレート132は、約4個〜約64個のノズル130、又は約6個〜約48個のノズル、又は約8個〜約32個のノズル、又は約8個〜約24個のノズル、又は約12個〜約20個のノズルを有してもよい。図示の実施形態では、ノズルプレート132を貫く18個のノズル130があり、中心線の各側に9個のノズルがある。各ノズル130は、電気発射パルスごとに、約1〜約10ピコリットル、又は約2〜約8ピコリットル、又は約4〜約6ピコリットルの流体組成物を送達し得る。ノズル130は、約60μm〜約110μm離して配置されてもよい。一実施形態では、20個のノズル130が3mm2のエリアに存在する。ノズル130は、約5μm〜約40μm、又は10μm〜約30μm、又は約20μm〜約30μm、又は約13μm〜約25μmの直径を有してもよい。図6Bは、チャンバ層148が露出されるようにノズルプレート132を取り除いた、上から見下ろすダイ92の等角図である。

0043

一般に、ノズル130は、図7A及び7Bに示すように、ダイ92を貫く流体供給チャネルに沿って配置される。ノズル130は、上部開口部が下部開口部よりも小さくなるように、先細の側壁を有してもよい。この実施形態では、ヒータは、ある長さの辺を有する正方形である。一例では、上部の直径は約13μm〜約18μmであり、下部の直径は約15μm〜約20μmである。上部の直径が13μmであり、下部の直径が18μmであると、これにより、132.67μmの上部エリアと176.63μmの下部エリアが設けられる。下部の直径と上部の直径との比は、約1.3対1となる。加えて、ヒータのエリアと上部の開口部のエリアとの比は、5対1超又は14対1超など、高いものとなる。

0044

各ノズル130は、流体経路によってリザーバ50内の流体と流体連通する。図4並びに図7A及び7Bを参照すると、輸送部材を通じて輸送部材の第2の端部84へ向かい、チャンバ88を通じ、第1のスルーホール90を通じ、基板106の開口部78を通じ、ダイ92の入口94を通じ、次いでチャネル126を通じ、次いでチャンバ128を通じ、ダイのノズル130から抜け出す、リザーバ50からの流体経路が、流体輸送部材80の第1の端部82を含んでいる。

0045

ノズルチャンバ128に、加熱要素134(図6C及び8Aを参照)が近接しており、加熱要素134は、ダイ92の接触パッド152のうちの1つによって与えられる電気信号に電気的に結合され、またその電気信号によって作動される。図6Cを参照すると、各加熱要素134は、第1の接点154及び第2の接点156に結合されている。第1の接点154は、導電性トレース155によって、ダイ上の接触パッド152のうちの対応する1つに結合されている。第2の接点156はグランド線158に結合されており、グランド線158は、ダイの一方の側で第2の接点156の各々と共有されている。一実施形態では、ダイの両側で接点によって共有される単一のグランド線のみが存在する。図6Cは、形体のすべてが単一の層上にあるかのように示されているが、それらは、誘電体及び導電体材料のいくつかの積み重ねられた層上に形成されてもよい。更に、図示した実施形態は、作動要素として加熱要素134を示しているが、ダイ92は、流体組成物をダイから分配するために、各チャンバ128内に圧電アクチュエータを備えてもよい。

0046

使用中、チャンバ128の各々の中の流体が加熱要素134によって加熱されると、流体は気化して気泡を生成する。気泡を生成する膨張により、流体がノズル130から排出され、1つ以上の液滴のプラムを形成することになる。

0047

図7Aは、切断線7−7による、図6のダイの横断面図である。図7Bは、図7Aの横断面図の拡大図である。基材107は、チャネル126に結合された入口経路94を有し、入口経路94は、個々のチャンバ128と流体連通して流体経路の一部を形成している。チャンバ128の上方に、複数のノズル130を有するノズルプレート132がある。各ノズル130は、チャンバ128のうちの対応する1つの上方にある。ダイ92は、1つのチャンバ及びノズルを含めて、任意の個数のチャンバ及びノズルを有してよい。図示の実施形態では、ダイは、対応するノズルにそれぞれが関連付けられる、18個のチャンバを有している。それに代わって、10個のノズルを有し、5個のノズルのグループに対して2つのチャンバに流体を与え得る。チャンバとノズルとの間に1対1の対応を有する必要はない。

0048

図7Bに最良に示すように、チャンバ層148は、流体をチャネル126からチャンバ128の中へと送り込む角度付き漏斗経路160を画定している。チャンバ層148は、中間層109の頂部上に配置されている。チャンバ層は、チャネルと、各ノズル130に関連付けられる複数のチャンバ128との境界を画定する。一実施形態では、チャンバ層は、金型内で別に形成され、次いで基材に付着される。他の実施形態では、チャンバ層は、基材の頂部上に層を蒸着、マスキング、及びエッチングすることによって形成される。

0049

中間層109は、第1の誘電体層162と第2の誘電体層164とを含む。第1及び第2の誘電体層は、ノズルプレートと基材との間にある。第1の誘電体層162は、基材上に形成された複数の第1及び第2の接点154、156を被覆し、各チャンバと関連付けられるヒータ134を被覆する。第2の誘電体層164は、導電性トレース155を被覆する。

0050

図8Aは、図6Aの線8A−8Aの切断線に沿った、ダイ92の横断面図である。第1及び第2の接点154、156は、基材107上に形成されている。ヒータ134は、それぞれのヒータ組立体の第1及び第2の接点154、156と重なり合うように形成されている。接点154、156は、第1の金属層又は他の導電性材料から形成され得る。ヒータ134は、第2の金属層又は他の導電性材料から形成され得る。ヒータ134は、第1の接点154と第2の接点156を横方向に接続する薄膜抵抗器である。他の実施形態では、直接、接点の頂部表面上に形成される代わりに、ヒータ134は、ビアを通じて接点154、156に結合されてもよく、あるいは接点の下方に形成されてもよい。

0051

一実施形態では、ヒータ134は、20ナノメートル厚のタンタルアルミニウム層である。別の実施形態では、ヒータ134は、各々が異なる百分率クロムとケイ素を有し、かつ各々が10ナノメートル厚であるクロムケイ素フィルムを含んでもよい。ヒータ134用の他の材料には、タンタル窒化ケイ素及びタングステン窒化ケイ素が挙げられ得る。ヒータ134はまた、30ナノメートルの窒化ケイ素のキャップを含んでもよい。代替的な実施形態では、ヒータ134は、複数の薄膜層を連続して堆積させることによって形成されてもよい。薄膜層の積み重ね体は、個々の層の基本的特性を組み合わせる。

0052

ヒータ134の面積とノズル130の面積との比は、7対1よりも大きくてもよい。一実施形態では、ヒータ134は、各辺が長さ147を有する正方形である。長さは、47マイクロメートルであっても、51マイクロメートルであっても、71マイクロメートルであってもよい。これは、それぞれ2209、2601、又は5041平方マイクロメートルの面積を有することになる。ノズル直径が20マイクロメートルである場合、第2の端部における面積は314平方マイクロメートルとなり、それぞれおよそ7対1、8対1、又は16対1の比が与えられる。

0053

図8Bは、図6Aの線8B−8Bの切断線に沿った、ダイの横断面図である。第1の接点154の長さが、入口94の近くで分かる。ビア151が、第1の接点154を、第1の誘電体層162上に形成されたトレース155に結合している。第2の誘電体層164はトレース155の上にある。ビア149が第2の誘電体層164を貫いて形成されており、トレース155を接触パッド152に結合している。グランド線158の一部分が、ビア149と縁部163との間で、ダイの縁部163に向かって視認可能である。

0054

この横断面図で分かるように、ダイ92は、比較的単純であり、複雑な集積回路を有していない。このダイ92は、外部のマイクロコントローラ又はマイクロプロセッサによって制御及び駆動される。外部のマイクロコントローラ又はマイクロプロセッサは、ハウジング内に設けられてもよい。これにより、基板106とダイ92は単純化され、費用効果的となる。

0055

このダイ92は、複雑な能動回路を持たない熱ヒートダイである。この実施形態では、基材上に形成される2つの金属又は導電性レベルが存在する。これらの導電性レベルは、接点154とトレース155とを有する。いくつかの実施形態では、これらの形体のすべてが、単一の金属レベル上に形成され得る。これにより、ダイは製造することが簡単となり、またヒータとチャンバとの間の誘電体層の数が最小限となる。

0056

ここで図9を参照すると、マイクロ流体カートリッジ26の一部分の拡大図が示されており、この拡大図は、一実施形態による、流体輸送部材80の第2の端部84とダイ92との間にフィルタ96を用いた流路を示している。マイクロ流体送達部材64の第2のスルーホール78は、基板106の露出した側壁102を被覆するライナー100を有してもよい。ライナー100は、基板の繊維が分離することを防止することなど、流体の存在を原因とする分解から基板106を保護するように構成された任意の材料であってよい。この点で、ライナー100は、基板106からの粒子が流体経路に進入し、ノズル130を閉塞することを防ぎ得る。例えば、第2のスルーホール78は、基板106の材料と比べて、リザーバ内の流体に対して反応性がより低い材料で裏張りされてもよい。この点で、基板106は、流体が基板106を通過するときに保護され得る。一実施形態では、スルーホールは、金などの金属材料コーティングされる。

0057

リザーバ50内の流体が枯渇すると、マイクロ流体カートリッジ26は、ハウジング12から取り外され、別のマイクロ流体カートリッジ26と交換されてもよい。

0058

オペレーティングシステム
マイクロ流体送達システム10は、最小限の付着と最小限の詰まり(例えば、ウィックの詰まり)で広い住空間において室内に良好に充満させるなど、消費者の利益をもたらすように、流体組成物の強度レベル及び送達割合を(ミリグラム毎時の単位で)正確に設定するために、プログラム可能電子デバイス回路を有している。動作中、マイクロ流体送達システム10は、微小液滴の噴霧を送達し得るが、ここで、排出される液滴の大多数は、ノズル130から少なくとも約4cm〜約12cm、又は約8cm〜約12cm、上に発射されて、付着を最小限にしながら流体組成物が空間に顕著に送達される。

0059

送達システム10は、ユーザが個人的な好み、有効性、又は部屋の大きさに合わせて流体組成物の送達の強度及び/又はタイミングを調整できるようにしてもよい。例えば、送達システム10は、ユーザが選択する10段階の強度レベルと、6、12、又は24時間毎に流体組成物を送達するユーザ選択オプションとを提供してもよい。

0060

マイクロ流体送達システム10は、(1)通常動作及び(2)再充填限定の2つのモードのいずれかで稼働され得る。通常動作モードでは、システムは、液滴の排出が体積及び形状において一貫するように、チャンバ128が静的な一定体積(sill volume)に実質的に等しい程度まで再充填することが可能となる周波数で稼働している。対照的に、再充填限定モードは、流体がチャンバ128を実質的に再充填するのに必要な時間よりも速い割合で駆動回路が発射する動作状態である。再充填限定モードで動作することにより、システム10は、ハウジング12、マイクロ流体送達部材64又は周囲の表面上への付着をより少なくし得る、より小さなサイズ、より高い速度、及び不規則な形状分布を有するように排出された液滴を押し出し得る。これらの液滴は通常、より高いバースト周波数におけるノズル直径よりも小さい。印刷用途では、この不規則な形状及びサイズは、高い印刷解像度には問題となり得るが、液体を空気中に霧化する場合には利点となり得る。再充填限定モードで動作することにより、より小さな液滴が排出される一方で、詰まりをより受けやすくなり得る小さなノズル径を構成するための複雑な微細製作プロセスが回避される。小さな液滴分布は、通常の動作モード下で発生される液滴分布と比較してより迅速に蒸発し、場合によっては表面付着を最小限にし、拡散動力学によって空間内でより遠くに到達するという利点を有し得る。

0061

駆動回路は、外部の電源から約4〜約24ボルト、又は約4〜約16ボルトで給電される。加熱要素134はマイクロプロセッサに電気的に接続されており、マイクロプロセッサは、デバイス又はカートリッジの一部であってもよく、また、加熱要素の点火時間点火順序、及び頻度など、加熱要素134の動作を制御するようにプログラムされたソフトウェアを備える。加熱要素134がソフトウェアの指示下で作動されるとき、流体組成物はノズル130から排出される。

0062

図10を参照するが、マイクロプロセッサは、ある点火時間(tFIREで示す)を有する点火パルスを加熱要素134に供給する。図10に示すようないくつかの実施形態では、複数の個々の加熱要素が、バーストと呼ばれるシーケンスにおいて、挿入遅延時間(tDELAYで示す)を伴って順々に(1、2、3、4、など)点火される。バーストは、点火期間(tONで示す)の間に、約100〜約8000ヘルツ、又は約100〜6000ヘルツ、又は約1000〜約6000ヘルツ、又は約1000〜約5000ヘルツ、又は約2000〜約5000ヘルツ、又は約1000〜約2500ヘルツのバースト周波数(fBURSTで示す)で生じる。加熱要素134が順々に点火されるように構成される実施形態では、バースト周波数(fBURST)は、個々のノズルの発射周波数に等しい。

0063

この発射周波数は、液滴のサイズに影響を及ぼすだけでなく、付着を避けるために重要となる、液滴が上方に排出される距離にも影響を及ぼすことが判明している。より高いレート(例えば、5000ヘルツ)では、液滴は5000回/秒で発射されるが、これによって、より大きな運動量が後続の液滴にもたらされ、したがって、液滴は更に遠くへ排出されることになり、このことは周囲の表面上への付着を低減するのに役立ち得る。加えて、5000ヘルツでは、上記で再充填限定モードとして定められているチャンバを完全に充填するのには時間が不十分であるがために、液滴は所与のチャンバサイズに対してより小さくなる。

0064

点火期間(tON)は、約0.25秒〜約10秒、又は約0.5秒〜約2秒、又は約0.25秒〜約1秒の持続時間を有し得る。点火パルスが加熱要素134に供給されない非点火期間(tOFFで示す)は、約9秒〜約200秒の持続時間を有し得る。連続反復モードにあるとき、tON及びtOFFは、所望のmg/時の割合で流体を送達するために、延長された期間にわたって連続的に反復される。例えば、5000ヘルツのバースト周波数及び0.5秒の点火期間(tON)では、各ノズルはそのシーケンスの間、2500回、発射する。tOFFが10秒である場合、シーケンスは、10.5秒ごとに、つまり約6回/分、反復され、各ノズルの総発射回数は、2500に約6回/分を乗算したもの、つまり約15,000発射/分となる。この送達割合は、表1によれば、20個のノズルで発射して、約90mg/時の流体組成物を空気中に送達することになる。

0065

5000ヘルツにおける連続反復モードの別の例では、5mg/時の流体組成物を送達するために、加熱要素134は、0.3%のデューティサイクル(例えば、0.5秒の点火と160秒の非点火)を有する点火期間(tON)と非点火期間(tOFF)を有してもよい。57mg/時を送達するために、加熱要素は、2.4%のデューティサイクル(例えば、0.5秒の点火と20秒の非点火)を有する点火期間と非点火期間を有してもよい。電気機械アクチュエータを作動要素とする場合、所定の加熱要素は圧電要素となり得る。表1及び図10は、1〜2マイクロ秒パルスの、加熱要素134に対する点火パターンが、以下のレートで反復されて、レベル1〜レベル10(又は5〜90mg/時)の強度レベルが達成されることを示している。

0066

0067

ブーストモードでは、加熱要素134は、約0.5秒の点火期間(tON)と約0.5秒の非点火期間(tOFF)を有し得、約20秒間にわたって20回、反復して、約5mgの流体組成物を空気中に送達した。1回のブーストに対するこの反復回数は、所望によりソフトウェアで調節され得る。

0068

チャンバ128の寸法(例えば、入口の幅、入口の厚さ、入口流路表面張力、並びに液体特性(表面張力及び粘度))はすべて、通常動作モード又は再充填限定モードのいずれに対しても何が所望の周波数となるかに影響を及ぼし得る。最近の例では、2000ヘルツ未満の点火周波数は、通常動作モードを生じる傾向があり、電気信号が4000ヘルツ以上の周波数で点火するときは、システムは再充填限定モードとなりがちであり、ノズル直径と比べて相当に小さい液滴と、より微細な断片を伴うことを、本発明者らは見出している。再充填限定モードは、特定の解像度でインクを紙の上に印刷することに対して問題となり得るが、液体を空気中へと揮発させるように、又は組成物を表面の上へと付着させるように設計されたシステムには利点となり得る。

0069

加熱要素134の動作の一部として、チャンバ内の液体を予熱することのみを目的に、常にtFIRE未満である予熱期間(tHEATで示す)を持つ1つ又は複数の予熱パルスを供給することが可能である。予熱のレベル及び割合は、供給されるパルスの数及び持続時間によって制御される。流体の予熱は、系の粘度を低下させ、したがって実現性の高い流体の発射を生み出すために重要となり得る。より低い粘度により、流出速度もまたより大きくなり、これによって液滴の到達距離が改善する。

0070

動作条件の一部として、デバイスの理想的な状態下で、ノズルの衛生を時間を経ても維持することのみを目的として、「吐き出しの湿りを保つ(keep wet spitting)」(「KWS」)動作が導入され得る。KWSは、干上がる現象と浪費される送達流体とを釣り合わせるための、非常に低い周波数における発射動作である。香料の場合、0.1〜0.0001ヘルツのKWSによって十分にノズルが衛生的に保たれる。干上がりは、噴射性能(例えば、粘度、低BP構成など)に影響を及ぼす、流体組成物の経時的な変化を意味する。

0071

複数のリザーバ送達システムにおいて、マイクロプロセッサ及びタイマは、異なる時間に、かつ選択された期間にわたって個別のリザーバから流体組成物を放出するように取り付けることができ、これは、米国特許第7,223,361号に記載されているように、交互放出パターンで揮発性組成物を放出することを含む。

0072

加えて、送達システムはプログラム可能であるので、ユーザは、放出ための一定の組成物を選択することができる。香りの香料が同時に放出される場合、カスタマイズされた香りが空気中に送達され得る。また、マルチチャンバシステムでは、駆動回路(電圧、tFIRE、tHEATなど)が同じデバイスにおいても異なり得ることが理解されよう。

0073

各チャンバ128用の加熱要素134が図10では順々に示されているが、加熱要素は同時に作動されても、所定のパターン順序(例えば、行1:ノズル1、5、10、14、18;など)で作動されてもよい。いくつかの実施形態では、加熱要素は、段階的な方式でパルスを供給されるが、それはこれによって、隣接する液滴の合体が回避され得るためであり、また電池をより迅速に枯渇させ得る高電力の引き込みも回避されるからである。理想的には、加熱要素134は、順々に、また好ましくは、隣接する2つのノズルが流体を順番に排出しないようにノズルをスキップする順序でパルスを供給される。いくつかの実施形態では、加熱要素134の20%は同時に点火され、次いで次の20%が加熱されるなどである。そのような実施形態では、隣接する2つのノズルが流体を同時に排出しないことが好まれるが、必要ではない。

0074

ノズル130は、他のノズルとグループ化されてあるグループを形成してもよく、そこでは各グループは、少なくとも既定最小数のノズルによって互いに分離され得る。また、グループ内のノズル130の各々は、その後に有効化されたグループ内のノズルから、少なくとも既定の最小数のノズル分だけ離間される。

0075

いくつかの実施形態では、マイクロ流体送達システム10の動作システムは、毎時、約5mg〜約90mg、又は約5mg〜約40mgの流体組成物を空気中に送達する。流体組成物の送達割合は、次式に従って算出され得る。
平均液滴質量*ノズル数*周波数*tONの累積秒数/時(秒/時)=5〜90mg/時

0076

例えば、tONが0.5秒であり、tOFFが59.5秒である場合、累積tON時間は30秒/時となる。更に、平均液滴質量が0.000004mgであり、20個のノズルが5000ヘルツの周波数で使用されている場合、30秒の累積tONで、mg/時=12mg/時となる。

0077

任意の機能
ファン
本発明の別の態様では、送達システムは、室内への充満を補助するために、及び表面を損傷し得る大きな液滴の付着が周囲表面に付かないようにするために、ファンを備えてもよい。ファンは、1〜1000立方センチメートル/分、あるいは10〜100立方センチメートル/分の空気を供給する空気清浄システム用に当該技術分野で使用される、5V 25×25×5mmのDC軸流ファン(EBMPAPST社のSeries 250、Type255N)などの任意の既知のファンであってもよい。

0078

センサ
いくつかの実施形態では、送達システムは、空気中の光、騒音動き、及び/又は臭気レベルなどの環境的刺激に応答する市販のセンサを含み得る。例えば、送達システムは、光を検知したときに電源が入り、及び/又は光を検知しないときに電源が切れるようにプログラムされ得る。別の例では、送達システムは、センサがセンサの近くに移動する人を感知したときに電源を入れることができる。センサはまた、空気中の臭気レベルを監視するために使用され得る。臭気センサを使用して、必要なときに、送達システムの電源を入れる、熱若しくはファンの速度を増加させる、及び/又は送達システムからの流体組成物の送達を増大させることができる。

0079

いくつかの実施形態では、隣接又は遠隔デバイスからの香料の強度を測定し、動作条件を変更して他の香料デバイスと相乗的に働くようにするために、VOCセンサが使用され得る。例えば、遠隔センサは、排出デバイスからの距離並びに香料強度を検知し、次いで、室内充填を最大限にするためにデバイスをどこに配置すべきかに関するフィードバックをデバイスに供給し、かつ/又は、室内における「所望の」強度をユーザに提供し得る。

0080

いくつかの実施形態では、デバイスは、他の香料デバイスと相乗的に働くために互いに通信し、動作を調整し得る。

0081

センサはまた、枯渇する前にカートリッジの寿命末期を指示するように、リザーバ内の流体レベルを測定するか又は加熱要素の点火回数カウントするために使用され得る。このような場合、LED光点灯し、リザーバの充填又は新しいリザーバとの交換が必要なことを知らせてもよい。

0082

センサは、送達システムのハウジングと一体であってもよく、又はリモートコンピュータ若しくは携帯スマートデバイス電話などの遠隔位置にあってもよい(すなわち送達システムのハウジングとは物理的に離れていてもよい)。センサは、低エネルギーのbluetooth、6 LoW PAN無線(6 low pan radios)、又は任意の他のデバイス及び/若しくはコントローラ(例えば、スマートホン若しくはコンピュータ)との無線通信手段により、送達システムと遠隔通信してもよい。

0083

別の実施形態では、ユーザは、低エネルギーのblue tooth又は他の手段を介して遠隔で、デバイスの動作条件を変更し得る。

0084

スマートチップ
本発明の別の態様では、カートリッジは、最適な動作条件をデバイスに送信するためにメモリを有する。本発明者らは、動作最適条件は場合によっては液体に依存すると予想している。

0085

送達システムは、コンパクトで、容易に携帯できるように構成され得る。そのような場合、送達システムは、電池で動作し得る。送達システムは、9ボルト電池、「A」、「AA」、「AAA」、「C」、及び「D」電池などの従来の乾電池ボタン電池時計用バッテリ太陽電池、並びに再充電基部を伴う再充電可能バッテリのような電気供給源を用いて使用することが可能であり得る。

0086

流体組成物
マイクロ流体送達システム内で十分に動作するように、流体組成物の多くの特性が考慮される。いくつかの要素には、マイクロ流体送達部材から排出するのに最適である粘度で流体を配合すること、マイクロ流体送達部材を詰まらせる遊離固形分の量を限定して、又はそのような遊離固形分を伴わずに流体を配合すること、乾燥せずかつマイクロ流体送達を詰まらせないように十分に安定となるように流体を配合することなどが含まれる。マイクロ流体送達システムにおいて満足に動作することは、しかしながら、50重量%超の香料混合物を有する流体組成物がマイクロ流体送達部材から適切に霧化するために、また空気を清浄化する又は悪臭を低減する組成物として効果的に送達されるために必要な要件の一部に対処するにすぎない。

0087

本発明の流体組成物は、20センチポアズ(「cps」)未満、あるいは18cps未満、あるいは16cps未満、あるいは約5cps〜約16cps、あるいは約8cps〜約15cpsの粘度を呈し得る。また、揮発性組成物は、約35未満、あるいは約20〜約30ダイン/cmの表面張力を有し得る。粘度は、高感度ダブルギャップ構造と共に、Bohlin社製CVOのレオメーターシステムを使用して決定されるとき、cpsで表される。

0088

いくつかの実施形態では、流体組成物は、粒子状物質液体マトリックス内に分散された混合物中に存在する浮遊物質又は固体粒子を含まない。浮遊物質を含まないことは、一部の香料材料の特性である溶解物質と区別することができる。

0089

いくつかの実施形態では、本発明の流体組成物は揮発性材料を含んでもよい。例示的な揮発性材料には、香料材料、揮発性色素、殺虫剤として機能する材料、調湿、改良、ないしは別の方法で環境を変えるように(例えば、睡眠起床呼吸器の衛生などの状態を補助するように)機能する精油若しくは材料、脱臭剤若しくは悪臭制御組成物(例えば、反応性アルデヒドなどの臭気中和材料(米国特許出願公開第2005/0124512号に開示されているようなもの)、臭気遮断材料臭気マスキング材料、又はイオノンなどの感覚改善材料(同様に同第2005/0124512号に開示されている))が挙げられる。

0090

揮発性材料は、流体組成物の約50重量%超、あるいは約60重量%超、あるいは約70重量%超、あるいは約75重量%超、あるいは約80重量%超、あるいは約50重量%〜約100重量%、あるいは約60重量%〜約100重量%、あるいは約70重量%〜約100重量%、あるいは約80重量%〜約100重量%、あるいは約90重量%〜約100重量%の量で存在し得る。

0091

流体組成物は、材料の沸点(「B.P.」)で選択された1種類以上の揮発性材料を含んでもよい。本明細書において言及するB.P.は、101kPa(760mmHg)の通常の標準気圧の下で測定される。標準101kPa(760mmHg)における多くの香料成分のB.P.は、Steffen Arctanderにより書かれ、1969年に出版された「Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)」に見出すことができる。

0092

本発明では、流体組成物は、250℃未満、あるいは225℃未満、あるいは200℃未満、あるいは約150℃未満、あるいは約120℃未満、あるいは約100℃未満、あるいは約50℃〜約200℃、あるいは約110℃〜約140℃の平均B.P.を有し得る。いくつかの実施形態では、一定量の低B.P.成分(<200℃)が、より高いB.P.配合物を排出するのを助けるために使用され得る。一例では、その全体の平均が依然として250℃超であるにもかかわらず、配合の成分のうちの10〜50%が200℃未満のB.P.を有する場合、良好な性能で排出するために、250超のBPを有する配合が作られ得る。

0093

いくつかの実施形態では、流体組成物は、揮発性香料材料を含んでも、揮発性香料材料から本質的になっても、あるいは揮発性香料材料からなってもよい。

0094

表2及び3は、本発明に好適な香料材料に関する技術データをまとめたものである。一実施形態では、組成物の約10重量%は、沸点を250℃未満のレベルに低下させるために希釈剤として使用され得るエタノールである。70℃未満の引火点は、易燃性のためにいくつかの国で特別な出荷及び取扱いが要求されるので、香料配合物選定する上で引火点が考慮され得る。したがって、より高い引火点へと配合することに利点が存在し得る。

0095

表2は、本発明の流体組成物に好適ないくつかの非限定的かつ例示的な個々の香料材料を列挙する。

0096

0097

表3は、200℃未満の総B.P.を有する例示的な香料混合物を示す。

0098

0099

本発明の流体組成物を処方する場合、溶媒、希釈剤、増量剤固定剤増粘剤などを含んでもよい。これらの材料の非限定的な例は、エチルアルコールカルビトールジエチレングリコールジプロピレングリコールジエチルフタレートトリエチルシトレートイソプロピルミリステートエチルセルロース、及びベンジルベンゾエートである。

0100

いくつかの実施形態では、流体組成物は、機能性香料構成成分(「FPC」)を含み得る。FPCは、従来の有機溶媒又は揮発性有機化合物(「VOC」)に類似する蒸発特性を有する香料原料の種類である。本明細書で使用するとき、「VOC」とは、20℃での測定において0.03kPa(0.2mmHg)超の蒸気圧を有し、かつ香料の蒸発に役立つ、揮発性有機化合物を意味する。例示的なVOCとしては、以下の有機溶媒、すなわち、ジプロピレングリコールメチルエーテル(「DPM」)、3−メトキシ3−メチル−1−ブタノール(「MMB」)、揮発性シリコーン油、及びジプロピレングリコールのメチルエチルプロピルブチルエステルエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、又は商標名がDowanol(商標)のグリコールエーテルの任意のVOCが挙げられる。VOCは、通常、香料の蒸発を補助するために流体組成物中で20%超の濃度で使用される。

0101

本発明のFPCは、香料材料の蒸発に役立ち、快楽的芳香利益を提供し得る。FPCは、組成物全体としての香料の性質に負の影響を与えずに比較的高濃度で用いることができる。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の流体組成物は、VOCを実質的に含まなくてもよく、これは、流体組成物が、組成物の18重量%以下、あるいは6重量%以下、あるいは5重量%以下、あるいは1重量%以下、あるいは0.5重量%以下のVOCを有することを意味する。いくつかの実施形態では、揮発性組成物は、VOCを含まなくてもよい。

0102

FPCとして好適である香料材料が米国特許第8,338,346号に開示されている。

0103

本明細書全体を通じて、単数で言及される構成成分は、単数又は複数両方の当該構成成分について言及されると理解されるべきである。

0104

本明細書に記述されるすべての百分率は、特に指定のない限り、重量による。

0105

本明細書全体を通じて記載されるあらゆる数値範囲は、より狭い数値範囲がすべて本明細書に明確に記載されているかのように、このようなより広い数値範囲内のすべてのこのようなより狭い数値範囲を含む。例えば、述べられた「1〜10」の範囲は、(包含的に)最小値の1と最大値の10との間の任意の部分範囲びすべての部分範囲、つまり、最小値の1又はそれ以上で始まり、最大値の10又はそれ以下で終わるすべての部分範囲、例えば、1〜6.1、3.5〜7.8、5.5〜10などを含むと見なされるべきである。

0106

更に、本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限され
るものとして理解すべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような各寸法は、記
載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば
、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

0107

本明細書で引用されているあらゆる文献は、あらゆる相互参照特許又は関連特許を含め、明示的に除外されたり、別段に限定されたりしている場合を除き、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明すべてを教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。

0108

本発明の特定の実施形態が記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲において網羅することを意図している。

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