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技術 超音波治療システム、及び超音波システムを設計および製造する方法

出願人 ザリージェンツオブザユニヴァシティオブミシガン
発明者 ホール,ティモシー・エルマックスウェル,アダムケイン,チャールズ・エイキム,ヨハンシュイ,ジェン
出願日 2019年4月17日 (1年6ヶ月経過) 出願番号 2019-078553
公開日 2019年9月5日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-146980
状態 特許登録済
技術分野 手術用機器
主要キーワード 出力ポテンシャル 装着表面 複合エレメント 高インピーダンス材 伝達マトリックス 製品モード 熱溶解積層法 セラミックエレメント
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

焦点式切除超音波治療に用いる、大きく湾曲した面の精度が高い、超音波治療トランスデューサーを提供する。

解決手段

カスタムトランスデューサーハウジングは、ラピッドプロトタイピング方法を使用して製造され、複数の単一エレメントの実質的に平坦なトランスデューサーを、共通の焦点共有するように配置させる。ラピッドプロトタイピング方法は、例えば、熱溶解積層法、3Dプリンティング、およびステレオリソグラフィーを含むことが可能である。

概要

背景

[0005]焦点式切除超音波治療(例えば、高密度焦点式超音波(HIFU)温熱治療およびヒストリプシーなど)は、非侵襲的病理学的組織の正確な外科破壊をすることを実証してきた。これらの治療は、焦点式トランスデューサーに依存し、高い音響強度または圧力を局所的な領域に送達し、関心組織を切除する。HIFUは、十分な音響強度が、十分な時間にわたり焦点領域に送達され、加熱によって組織壊死を引き起こすということを必要とする。ヒストトリプシーに関して、高い圧力で短期間の音響パルスが適用され、沸騰を通してキャビテーションクラウドまたはバブルを誘発させることによって、組織機械的な破壊を焦点体積の中に引き起こす。ヒストトリプシーは、10〜>25MPaピーク負圧の焦点圧力レベルを必要とし、ピーク正圧は、100MPaを超える可能性がある。

[0006]そのような圧力レベルを発生させるために、細心の配慮が、治療トランスデューサーの設計のために必要とされる。トランスデューサーは、最も一般的には、理想的なフォーカシングを作り出す球面状湾曲したセグメントを使用して、圧電セラミックまたは圧電複合材料から構築されている。典型的な共鳴周波数は、用途に応じて、500kHzから4MHzまで変化する。治療トランスデューサーは、簡単な単一エレメント構築物から、数百個の個別のエレメントフェーズドアレイまでの範囲にあり、焦点ステアリング(steering)を促進させることが可能である。先行研究で使用されたヒストトリプシートランスデューサーは、背面に空気があり(air−backed)、単一の4分の1波長マッチング層を含有する圧電セラミックまたは圧電複合エレメントから構築されてきた。これらのトランスデューサーは、かなりの焦点圧力ゲインを有するために、波長と比較して大きくなければならない。この条件は、非常に大きく湾曲したトランスデューサー(それは、表面の曲率に沿って必然的に高い精度を維持しなければならない)を構築するときに、著しい困難性を引き起こす可能性がある。

[0007]これらのトランスデューサーは極めて信頼性があるが、それらは、限定的な幾何学的仕様を有し、$5,000〜$50,000の費用がかかり、構築するために1.5〜6カ月を必要とする。このターンアラウンド(turnaround)は、トランスデューサーを最適化するために、設計を反復し、小さい変化をさせることを困難にする。イメージングフィードバックプローブ統合およびアライメント、複数の治療エレメントのアライメント、複雑な焦点パターンの発生、または、本体部の中の利用可能な音響ウィンドウの最大利用のために、治療トランスデューサーに関して複雑な幾何学形状を形成することが望ましいことが多い。そのようなトランスデューサー設計の反復は、焦点式圧電エレメントを作り出すための関連のコストおよびリードタイム、ならびに、適切なトランスデューサーハウジングに必要な機械加工に起因して、研究レベルにおいて、コストがかかり、時間がかかる可能性がある。

[0008]本開示は、ラピッドプロトタイピングを使用して焦点式超音波トランスデューサーを構築するための新規な設計および方法を説明している。トランスデューサーは、シェルの中に収容された複数の平坦なまたは高いfナンバーの圧電セラミックまたは圧電エレメントを含み、シェルは、音響フォーカシングレンズおよび音響マッチング層を含有し、すべてが、ラピッドプロトタイピングを使用して作製される。ラピッドプロトタイピングは、機械加工に代わるものとして、研究において、機能的なおよび非機能的コンポーネントを評価する方法として、エンジニアリング実務において受け入れられてきている。ラピッドプロトタイピングは、それが、コスト効率が良くて速く、かつ、ほぼ限界のない複雑性を作り出すことが可能であるという点において、サブトラクティブ法(例えば、機械加工)または造形法(例えば、射出成形)プロセスに勝る利点を有している。この方法が使用され、アレイトランスデューサーだけでなく、単一の焦点式トランスデューサーも構築することが可能である。

[0009]ラピッドプロトタイピングの共通の方法は、ステレオリソグラフィー選択的レーザー焼結熱溶解積層法FDM)、および3Dプリンティングを含む。そのようなマシンの中で使用される材料は、従来のおよび独自のポリマーエラストマー石膏セラミック複合材、ならびに金属とすることが可能である。マシンの精度および分解能は、マシンの技術によって決定付けられる。例えば、ステレオリソグラフィー装置(SLA)システムは、10〜100μmの間のすべての寸法の分解能を作り出すことが可能である。この精度は、低いMHz範囲の中に超音波エレメント整合させるのに十分に正確であるということが見出された。

概要

焦点式切除超音波治療に用いる、大きく湾曲した面の精度が高い、超音波治療トランスデューサーを提供する。カスタムトランスデューサーハウジングは、ラピッドプロトタイピング方法を使用して製造され、複数の単一エレメントの実質的に平坦なトランスデューサーを、共通の焦点を共有するように配置させる。ラピッドプロトタイピング方法は、例えば、熱溶解積層法、3Dプリンティング、およびステレオリソグラフィーを含むことが可能である。

目的

次いで、エポキシ樹脂混合物は、エレメントをハウジングに結合するために使用され、適正なマッチング層厚さおよび音響インピーダンスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングと、前記トランスデューサーハウジングによって支持されている複数の実質的に平坦単一エレメントトランスデューサーであって、前記トランスデューサーは、前記トランスデューサーハウジングによって、別のトランスデューサーから物理的に分離されており、共通の焦点共有するように前記ハウジングの上に配置されており、前記複数のトランスデューサーは、治療超音波エネルギーを、前記焦点に位置付けされている組織に適用するように構成されている、トランスデューサーとを含む、超音波治療システム

請求項2

請求項1に記載の超音波治療システムであって、前記複数のトランスデューサーが、球面状の単一エレメントのトランスデューサーを含む、超音波治療システム。

請求項3

請求項1に記載の超音波治療システムであって、前記複数のトランスデューサーが、圧電トランスデューサーエレメントを含む、超音波治療システム。

請求項4

請求項3に記載の超音波治療システムであって、前記圧電トランスデューサーエレメントが、チタン酸ジルコン酸鉛PZTセラミックを含む、超音波治療システム。

請求項5

請求項1に記載の超音波治療システムであって、前記複数のトランスデューサーのそれぞれの前方に配設されている音響レンズをさらに含む、超音波治療システム。

請求項6

請求項5に記載の超音波治療システムであって、それぞれの音響レンズが、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングと一体型になっている、超音波治療システム。

請求項7

請求項5に記載の超音波治療システムであって、それぞれのトランスデューサーと音響レンズとの間に配設されているマッチング層であって、前記マッチング層が、前記トランスデューサーを前記音響レンズに音響的に連結するように構成されている、マッチング層をさらに含む、超音波治療システム。

請求項8

請求項7に記載の超音波治療システムであって、前記マッチング層が、テーパー付きのマッチング層を含む、超音波治療システム。

請求項9

請求項7に記載の超音波治療システムであって、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングが、複数のマッチング層スタンドオフをさらに含み、マッチング層スタンドオフが、それぞれの音響レンズの後面から、それぞれのトランスデューサーの前方表面を、前記マッチング層にとって適正な距離だけ分離する、超音波治療システム。

請求項10

請求項1に記載の超音波治療システムであって、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングが、熱溶解積層法、3Dプリンティング、およびステレオリソグラフィーからなる群から選択されるプロセスによって製造されている、超音波治療システム。

請求項11

請求項1に記載の超音波治療システムであって、前記複数のトランスデューサーのそれぞれが、別々のトランスデューサーモジュールの中に配設されており、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングが、前記トランスデューサーモジュールを受け入れるように構成されている複数の開口部を含む、超音波治療システム。

請求項12

請求項11に記載の超音波治療システムであって、前記トランスデューサーモジュールが、ねじ山部を含み、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングの前記開口部の中へねじ込まれるように構成されている、超音波治療システム。

請求項13

請求項12に記載の超音波治療システムであって、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングの前記開口部が、前記トランスデューサーモジュールの前記ねじ山部と嵌合するように適合された溝部を含む、超音波治療システム。

請求項14

請求項11に記載の超音波治療システムであって、前記トランスデューサーモジュールが、一体型の音響レンズと、それぞれの音響レンズとトランスデューサーとの間に、マッチング層のためのスペース画定する少なくとも1つのマッチング層スタンドオフとをそれぞれ含む、超音波治療システム。

請求項15

複数の開口部を含むトランスデューサーハウジングと、前記トランスデューサーハウジングの前記開口部の中へ挿入されるように構成され、前記ハウジングによって保持されるようになっている複数のトランスデューサーモジュールであって、それぞれのトランスデューサーモジュールが、音響レンズ、実質的に平坦な単一エレメントのトランスデューサー、および、前記レンズと前記トランスデューサーとの間に配設されているマッチング層を含み、前記トランスデューサーハウジングの前記開口部が、共通の焦点を共有するように前記単一エレメントのトランスデューサーを整合させるように配置されており、前記単一エレメントのトランスデューサーが、治療的超音波エネルギーを、前記焦点に位置付けされている組織に適用するように構成されている、トランスデューサーモジュールとを含む、超音波治療システム。

請求項16

請求項15に記載の超音波治療システムであって、前記トランスデューサーモジュールが、前記ハウジングの前記開口部の中へねじ込まれるように構成されている、超音波治療システム。

請求項17

請求項15に記載の超音波治療システムであって、前記トランスデューサーハウジングが、凹面状ハウジングを含む、超音波治療システム。

請求項18

請求項17に記載の超音波治療システムであって、前記トランスデューサーが、前記ハウジングの中心の近くに位置付けされている超音波イメージングシステム周り円形配置で配置されている、超音波治療システム。

請求項19

請求項15に記載の超音波治療システムであって、前記ハウジングが、ラピッドプロトタイピング方法によって構築されている、超音波治療システム。

請求項20

ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングと、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングによって支持されている複数の実質的に平坦な単一エレメントのトランスデューサーであって、前記トランスデューサーは、前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングによって、別のトランスデューサーから物理的に分離されており、共通の焦点を共有するように前記ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングの上に配置されており、前記複数のトランスデューサーは、超音波エネルギーを前記焦点に適用するように構成されている、トランスデューサーとを含む、超音波システム

請求項21

3Dコンピューター支援設計ソフトウェアで、トランスデューサーハウジングシェルを所望の幾何学形状に設計するステップと、ラピッドプロトタイピング方法を使用して、前記トランスデューサーハウジングシェルを構築するステップとを含む、超音波システムを設計および製造する方法。

請求項22

請求項21に記載の方法であって、前記設計するステップが、前記ハウジングシェルの中の複数の開口部が共通の焦点に収束するように整合されるように、前記トランスデューサーハウジングシェルを所望の幾何学形状に設計するステップをさらに含む、方法。

請求項23

請求項21に記載の方法であって、複数の実質的に平坦な非焦点式圧電素子または圧電セラミック素子を前記トランスデューサーハウジングシェルの中へ挿入するステップであって、前記圧電素子または圧電セラミック素子からの超音波エネルギーが共通の焦点に収束するようになっている、ステップをさらに含む、方法。

請求項24

請求項21に記載の方法であって、複数の湾曲した非焦点式の圧電素子または圧電セラミック素子を前記トランスデューサーハウジングシェルの中へ挿入するステップであって、前記圧電素子または圧電セラミック素子からの超音波エネルギーが共通の焦点に収束するようになっている、ステップをさらに含む、方法。

請求項25

請求項22に記載の方法であって、前記ラピッドプロトタイピング方法によって複数のトランスデューサーエレメントモジュールを構築するステップと、前記トランスデューサーエレメントモジュールを前記トランスデューサーハウジングシェルの前記開口部の中へ挿入するステップとをさらに含む、方法。

請求項26

請求項21に記載の方法であって、前記ラピッドプロトタイピング方法が、熱溶解積層法、3Dプリンティング、およびステレオリソグラフィーからなる群から選択される、方法。

請求項27

請求項21に記載の方法であって、前記3Dコンピューター支援設計ソフトウェアで、複数の音響フォーカシングレンズを前記ハウジングの中へ設計するステップと、前記ラピッドプロトタイピング方法を使用して、前記音響フォーカシングレンズを構築するステップとをさらに含む、方法。

請求項28

請求項27に記載の方法であって、前記複数の音響フォーカシングレンズが、前記トランスデューサーハウジングシェルと一体型になっている、方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
[0001]この出願は、2012年4月30日に出願された表題「Ultrasound Transducer Manufacturing Using Rapid PrototypingMethod」の米国仮特許出願第61/640,560号の米国特許法第119条の下での利益を主張し、その出願は、本明細書に述べられているかのように参照により組み込まれている。
政府権利
[0002]本発明は、国立衛生研究所によって認められた認可番号第R01 CA134579号および第R01 EB008998号の下で政府の支援によって行われた。政府は、本発明において一定の権利を有している。
参照による引用
[0003]本明細書で記述されているすべての刊行物および特許出願は、それぞれの個別の刊行物または特許出願が具体的におよび個別に参照により組み込まれていると示されている場合と同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれている。

0002

[0004]本開示は、概して、高密度焦点式超音波トランスデューサーを製造すること、および、その設計に関する。より具体的には、本開示は、超音波治療トランスデューサーを製造すること、および、ステレオリソグラフィーを含むラピッドプロトタイピング方法を使用したヒストリシートランスデューサーなどのような、関連の設計を説明している。

背景技術

0003

[0005]焦点式切除超音波治療(例えば、高密度焦点式超音波(HIFU)温熱治療およびヒストトリプシーなど)は、非侵襲的病理学的組織の正確な外科破壊をすることを実証してきた。これらの治療は、焦点式トランスデューサーに依存し、高い音響強度または圧力を局所的な領域に送達し、関心組織を切除する。HIFUは、十分な音響強度が、十分な時間にわたり焦点領域に送達され、加熱によって組織壊死を引き起こすということを必要とする。ヒストトリプシーに関して、高い圧力で短期間の音響パルスが適用され、沸騰を通してキャビテーションクラウドまたはバブルを誘発させることによって、組織機械的な破壊を焦点体積の中に引き起こす。ヒストトリプシーは、10〜>25MPaピーク負圧の焦点圧力レベルを必要とし、ピーク正圧は、100MPaを超える可能性がある。

0004

[0006]そのような圧力レベルを発生させるために、細心の配慮が、治療トランスデューサーの設計のために必要とされる。トランスデューサーは、最も一般的には、理想的なフォーカシングを作り出す球面状湾曲したセグメントを使用して、圧電セラミックまたは圧電複合材料から構築されている。典型的な共鳴周波数は、用途に応じて、500kHzから4MHzまで変化する。治療トランスデューサーは、簡単な単一エレメント構築物から、数百個の個別のエレメントフェーズドアレイまでの範囲にあり、焦点ステアリング(steering)を促進させることが可能である。先行研究で使用されたヒストトリプシートランスデューサーは、背面に空気があり(air−backed)、単一の4分の1波長マッチング層を含有する圧電セラミックまたは圧電複合エレメントから構築されてきた。これらのトランスデューサーは、かなりの焦点圧力ゲインを有するために、波長と比較して大きくなければならない。この条件は、非常に大きく湾曲したトランスデューサー(それは、表面の曲率に沿って必然的に高い精度を維持しなければならない)を構築するときに、著しい困難性を引き起こす可能性がある。

0005

[0007]これらのトランスデューサーは極めて信頼性があるが、それらは、限定的な幾何学的仕様を有し、$5,000〜$50,000の費用がかかり、構築するために1.5〜6カ月を必要とする。このターンアラウンド(turnaround)は、トランスデューサーを最適化するために、設計を反復し、小さい変化をさせることを困難にする。イメージングフィードバックプローブ統合およびアライメント、複数の治療エレメントのアライメント、複雑な焦点パターンの発生、または、本体部の中の利用可能な音響ウィンドウの最大利用のために、治療トランスデューサーに関して複雑な幾何学形状を形成することが望ましいことが多い。そのようなトランスデューサー設計の反復は、焦点式圧電エレメントを作り出すための関連のコストおよびリードタイム、ならびに、適切なトランスデューサーハウジングに必要な機械加工に起因して、研究レベルにおいて、コストがかかり、時間がかかる可能性がある。

0006

[0008]本開示は、ラピッドプロトタイピングを使用して焦点式超音波トランスデューサーを構築するための新規な設計および方法を説明している。トランスデューサーは、シェルの中に収容された複数の平坦なまたは高いfナンバーの圧電セラミックまたは圧電エレメントを含み、シェルは、音響フォーカシングレンズおよび音響マッチング層を含有し、すべてが、ラピッドプロトタイピングを使用して作製される。ラピッドプロトタイピングは、機械加工に代わるものとして、研究において、機能的なおよび非機能的コンポーネントを評価する方法として、エンジニアリング実務において受け入れられてきている。ラピッドプロトタイピングは、それが、コスト効率が良くて速く、かつ、ほぼ限界のない複雑性を作り出すことが可能であるという点において、サブトラクティブ法(例えば、機械加工)または造形法(例えば、射出成形)プロセスに勝る利点を有している。この方法が使用され、アレイトランスデューサーだけでなく、単一の焦点式トランスデューサーも構築することが可能である。

0007

[0009]ラピッドプロトタイピングの共通の方法は、ステレオリソグラフィー、選択的レーザー焼結熱溶解積層法FDM)、および3Dプリンティングを含む。そのようなマシンの中で使用される材料は、従来のおよび独自のポリマーエラストマー石膏セラミック複合材、ならびに金属とすることが可能である。マシンの精度および分解能は、マシンの技術によって決定付けられる。例えば、ステレオリソグラフィー装置(SLA)システムは、10〜100μmの間のすべての寸法の分解能を作り出すことが可能である。この精度は、低いMHz範囲の中に超音波エレメント整合させるのに十分に正確であるということが見出された。

課題を解決するための手段

0008

[00010]超音波治療システムが提供され、超音波治療システムは、ラピッドプロトタイ
ピングトランスデューサーハウジングと、トランスデューサーハウジングによって支持されている複数の実質的に平坦な単一エレメントのトランスデューサーであって、トランスデューサーは、トランスデューサーハウジングによって、別のトランスデューサーから物理的に分離されており、共通の焦点を共有するようにハウジングの上に配置されており、複数のトランスデューサーは、治療的超音波エネルギーを、焦点に位置付けされている組織に適用するように構成されている、トランスデューサーとを含む。

0009

[00011]いくつかの実施形態では、複数のトランスデューサーが、球面状の単一エレ
ントのトランスデューサーを含む。他の実施形態では、複数のトランスデューサーが、圧電トランスデューサーエレメントを含む。一実施形態では、圧電トランスデューサーエレメントが、チタン酸ジルコン酸鉛PZTセラミックを含む。

0010

[00012]いくつかの実施形態では、システムが、複数のトランスデューサーのそれぞれ
の前方に配設されている音響レンズをさらに含む。いくつかの実施形態では、それぞれの音響レンズが、ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングと一体型になっている。

0011

[00013]いくつかの実施形態では、システムが、それぞれのトランスデューサーと音響
レンズとの間に配設されているマッチング層であって、マッチング層が、トランスデューサーを音響レンズに音響的に連結するように構成されている、マッチング層をさらに含む。いくつかの実施形態では、マッチング層が、テーパー付きのマッチング層を含む。

0012

[00014]別の実施形態では、ハウジングが、複数のマッチング層スタンドオフ(sta
ndoffs)をさらに含み、マッチング層スタンドオフが、それぞれの音響レンズの後面から、それぞれのトランスデューサーの前方表面を、マッチング層にとって適正な距離だけ分離する。

0013

[00015]一実施形態では、ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングが
、熱溶解積層法、3Dプリンティング、およびステレオリソグラフィーからなる群から選択されるプロセスによって製造されている。

0014

[00016]いくつかの実施形態では、複数のトランスデューサーのそれぞれが、別々のト
ランスデューサーモジュールの中に配設されており、ハウジングが、トランスデューサーモジュールを受け入れるように構成されている複数の開口部を含む。一実施形態では、トランスデューサーモジュールが、ねじ山部を含み、ハウジングの開口部の中へねじ込まれるように構成されている。別の実施形態では、ハウジングの開口部が、トランスデューサーモジュールのねじ山部と嵌合するように適合された溝部を含む。

0015

[00017]いくつかの実施形態では、トランスデューサーモジュールが、一体型の音響レ
ンズと、それぞれの音響レンズとトランスデューサーとの間に、マッチング層のためのスペース画定する少なくとも1つのマッチング層スタンドオフとをそれぞれ含む。

0016

[00018]別の超音波治療システムが提供され、超音波治療システムは、複数の開口部を
含むトランスデューサーハウジングと、トランスデューサーハウジングの開口部の中へ挿入されるように構成され、ハウジングによって保持されるようになっている複数のトランスデューサーモジュールであって、それぞれのトランスデューサーモジュールが、音響レンズ、実質的に平坦な単一エレメントのトランスデューサー、および、レンズとトランスデューサーとの間に配設されているマッチング層を含み、トランスデューサーハウジングの開口部が、共通の焦点を共有するように単一エレメントのトランスデューサーを整合させるように配置されており、単一エレメントのトランスデューサーが、治療的超音波エネルギーを、焦点に位置付けされている組織に適用するように構成されている、トランスデューサーモジュールとを含む。

0017

[00019]いくつかの実施形態では、トランスデューサーモジュールが、ハウジングの開
口部の中へねじ込まれるように構成されている。
[00020]他の実施形態では、トランスデューサーハウジングが、凹面状ハウジングを含
む。

0018

[00021]一実施形態では、トランスデューサーが、ハウジングの中心の近くに位置付け
されている超音波イメージングシステム周り円形配置で配置されている。
[00022]別の実施形態では、ハウジングが、ラピッドプロトタイピング方法によって構
築されている。

0019

[00023]超音波システムが提供され、超音波システムは、ラピッドプロトタイピングト
ランスデューサーハウジングと、ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングによって支持されている複数の実質的に平坦な単一エレメントのトランスデューサーであって、トランスデューサーは、ラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングによって、別のトランスデューサーから物理的に分離されており、共通の焦点を共有するようにラピッドプロトタイピングトランスデューサーハウジングの上に配置されており、複数のトランスデューサーは、超音波エネルギーを焦点に適用するように構成されている、トランスデューサーとを含む。

0020

[00024]また、超音波システムを設計および製造する方法が提供され、方法は、3Dコ
ピューター支援設計ソフトウェアで、トランスデューサーハウジングシェルを所望の幾何学形状に設計するステップと、ラピッドプロトタイピング方法を使用して、トランスデューサーハウジングシェルを構築するステップとを含む。

0021

[00025]いくつかの実施形態では、設計するステップが、ハウジングシェルの中の複数
の開口部が共通の焦点に収束するように整合されるように、トランスデューサーハウジングシェルを所望の幾何学形状に設計するステップをさらに含む。

0022

[00026]別の実施形態では、方法が、複数の実質的に平坦な非焦点式の圧電素子または
圧電セラミック素子をトランスデューサーハウジングシェルの中へ挿入するステップであって、圧電素子または圧電セラミック素子からの超音波エネルギーが共通の焦点に収束するようになっている、ステップをさらに含む。

0023

[00027]いくつかの実施形態では、方法が、複数の湾曲した非焦点式の圧電素子または
圧電セラミック素子をトランスデューサーハウジングシェルの中へ挿入するステップであって、圧電素子または圧電セラミック素子からの超音波エネルギーが共通の焦点に収束するようになっている、ステップをさらに含む。

0024

[00028]いくつかの実施形態では、方法が、ラピッドプロトタイピング方法によって複
数のトランスデューサーエレメントモジュールを構築するステップと、トランスデューサーエレメントモジュールをトランスデューサーハウジングシェルの開口部の中へ挿入するステップとをさらに含む。

0025

[00029]一実施形態では、ラピッドプロトタイピング方法が、熱溶解積層法、3Dプリ
ティング、およびステレオリソグラフィーからなる群から選択される。
[00030]別の実施形態では、方法が、3Dコンピューター支援設計ソフトウェアで、複
数の音響フォーカシングレンズをハウジングの中へ設計するステップと、ラピッドプロトタイピング方法を使用して、音響フォーカシングレンズを構築するステップとを含む。

0026

[00031]いくつかの実施形態では、複数の音響フォーカシングレンズが、トランスデュ
ーサーハウジングシェルと一体型になっている。
[00032]本発明の新規な特徴は、次に続く特許請求の範囲の中で特殊性とともに述べら
れている。本発明の特徴および利点のより良好な理解は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することによって得られることとなり、詳細な説明は、例示目的の実施形態を述べており、実施形態の中で、本発明の原理が利用されている。

図面の簡単な説明

0027

[00033]図1A乃至1Cは、トランスデューサー製造のために利用されるラピッドプロトタイピング方法の説明図である。
[00034]図2A及び2Bは、ラピッドプロトタイピングによるハウジング方法によって、単一の圧電エレメントを使用して設計されたトランスデューサーの実施形態を図示する図である。ハウジングは、内部接続および装着ハードウェアのための防水を提供している。
[00035]図3A及び3Bは、ラピッドプロトタイピングによるハウジングを備えるマルチエレメントの球面状シェル方法を使用して作り出されたトランスデューサーを図示する図である。
[00036]図4A乃至4Fは、ラピッドプロトタイピングによるモールド方法によって構築されているトランスデューサーを図示する図である。
[00037]図5A乃至5Cは、マッチング層および音響レンズ方法によって構築されているマルチエレメントトランスデューサーを図示する図である。
[00038]図6A乃至6Dは、正確なマッチング層の適用を可能にするスタンドオフを備える単一エレメントハウジングモジュールの設計を図示する図である。
[00039]図7は、37エレメントフェーズドアレイのためのモデルを図示する図であり、アライメント特徴部(ポスト)、および、トランスデューサーハウジングを画定する同じ構造体の中に組み込まれているマッチング層画定特徴部を示す図である。この構造体は、数百個または数千個のエレメントに拡大縮小し、ラピッドプロトタイピングマシンによって作ることが可能であった。
[00040]図8A及び8Bは、複数の単一エレメントハウジングモジュールとともに装着されるモジュラーエレメントの半球面状のトランスデューサーハウジングシェルの概略図である。
[00041]図9A及び9Bは、ラピッドプロトタイピングを使用してトランスデューサーハウジングシェルの中に組み込まれたイメージングプローブホルダーアライメントを図示する図である。
[00042]図10A及び10Bは、モデル(実線)および実験的測定(正方形)によって予測された音速および音響インピーダンスを図示し、すべて、エポキシ樹脂の中の粉末質量割合関数として図示する図である。より低いバルク音速を有する粉末は、より低い音速を有する材料を作り出したが、インピーダンス−対−割合は、モデルによって予測されたように、3つの材料の間で一致していた。
[00043]図11は、1%デューティーサイクルにおいて適用された10サイクルパルスによる故障の前の最大エレメント表面圧力を図示する図である。テストされたすべてのタイプのPZTが、マッチング層なしで、同様の故障ポイントを有していた。それぞれの測定は、3サンプルの平均であり、故障表面圧力の範囲を示すエラーバーを有している。マッチング層を備えるエレメントに関して一致した故障圧力は、決定されなかった。バーは、エレメントからの最も高い推定表面圧力レベルを表している。したがって、2000Vppが、マッチング層を備える1MHzエレメントを駆動するための安全限界であると考えられた。
[00044]図12A乃至12Fは、マッチング層/レンズなしのエレメント(上側)、および、マッチング層/レンズを備えるエレメント(下側)のインピーダンストレースを図示する図である。エレメントインピーダンスは、エレメント端子に直接的に接続されるように示されており(左側)、2メートルケーブルの端部がエレメントに取り付けられているように示されており(中央)、電圧ゲインネットワークへの入力部において接続されるように示されている(右側)。
[00045]図13は、マッチング層およびレンズを備える、および、マッチング層およびレンズなしの、電圧ネットワークおよびケーブルを備える1MHzエレメントのインピーダンスの大きさを図示する図である。
[00046]図14A乃至14Fは、3つの別々の周波数において、マッチング層およびレンズなしのエレメント(上側)、および、マッチング層およびレンズを備えるエレメント(下側)に関する負荷の中の等価表面圧力を図示する図である。マッチング層/レンズエレメントは、バンド幅にわたって、より速いリングアップ時間、および、より一定の圧力出力を示している。
[00047]図15A乃至15Dは、マッチング層なしのトランスデューサーエレメント(上側)、および、マッチング層を備えるトランスデューサーエレメント(下側)のインパルス応答を図示する図である。電圧応答(左側)および圧力応答(右側)が示されている。
[00048]図16A乃至16Dは、マッチングした(matched)エレメントおよびマッチングしていない(unmatched)エレメントに関して、それらの最大出力周波数(860kHz)における電圧(左側)および圧力(右側)を図示する図である。
[00049]図17は、図21に対応する一次元ビームプロファイルを図示する図である。(左側)X横断方向の圧力プロファイル。(中央)Y横断方向の圧力プロファイル。(右側)Z軸線方向の圧力プロファイル。
[00050]図18A及び18Bは、レンズを備える圧電エレメントハウジングの断面詳細を図示する図である。左側のイメージは、エレメントおよびマッチング層の設置前のハウジングを示しており、右側の画像は、エレメントが適切な場所にあるときの最終状態を示している。
[00051]図19は、シミュレートされたおよび実験的に測定された、血栓溶解トランスデューサーのエレメントのための電気的なケーブル端インピーダンスの比較を図示する図である。
[00052]図20A及び20Bは、(左側)治療トランスデューサーの中の8つのエレメントのそれぞれによって、トランスデューサー焦点において受信される波形を図示する図である。(右側)位相誤差補正なしで(赤)、および、位相誤差補正を伴って(黒)、記録されたすべての8つの波形を加算することによって推定される焦点圧力である。
[00053]図21A及び21Bは、(左側)80%駆動電圧(約1280Vpp)においてFOPHによって記録された焦点圧力波形を図示する図である。(右側)ピーク焦点負圧−対−DC供給電圧である。

実施例

0028

[00054]本開示は、超音波トランスデューサーのための新規なラピッドプロトタイピン
グ方法および設計、ならびに、製造方法を説明している。トランスデューサーは、ラピッドプロトタイピングによって作られたハウジングシェルの中に、複数の平坦な(非焦点式)または高いfナンバー(湾曲が少ない)の圧電素子または圧電セラミック素子から作製することが可能であり、音響フォーカシングレンズ、マッチング層、ならびに、機械的および電気的な絶縁体が、すべて、ハウジングシェルの中に組み込まれている。トランスデューサーのフォーカシングは、適当に設計された音響レンズをそれぞれのエレメントに適用することによって実現することが可能であり、それは、ハウジングシェルの一部、または、ハウジングシェルの中へ組み立てられる別々のコンポーネントの一部とすることが可能である。ハウジングシェルは、適当な幾何学形状を有し、すべてのエレメントを整合させ、所望の焦点パターンを実現することが可能である。音響レンズおよびハウジングシェルは、任意の幾何学形状および寸法に作製することが可能である。最初に、それらは、Solid Works、TurboCAD、Autodesk Inventorなどのような、3Dコンピューター支援設計(CAD)ソフトウェアで設計され、次いで、ラピッドプロトタイピングによって構築することが可能である。この方法を使用して、とりわけ、ヒストトリプシー用途のために、高い圧力の焦点式超音波トランスデューサーを設計および製造するために、例が与えられることとなる。ラピッドプロトタイピング方法は、サブトラクティブ法(例えば、機械加工)または造形法(例えば、射出成形)を使用する現在のトランスデューサー構築方法と比較して、以下の利点を有している。

0029

[00055]ラピッドプロトタイピング方法および設計は、大きい開口部の、より低いfナ
ンバー(より湾曲しており、fナンバー=焦点距離/トランスデューサー開口部直径)超音波トランスデューサーの構築コストをかなり低減させることが可能である。従来のトランスデューサー構築方法は、典型的に、高価な大きいピースの球面状に湾曲したセラミックセグメントを利用する。比較すると、本明細書で説明されているラピッドプロトタイピング方法は、安価で小さく平坦なまたは湾曲の少ないエレメントを利用する。これらの方法を使用して、より大きい開口部の、より低いfナンバーのトランスデューサーを構築するコストは、1つの大きいピースの結晶を使用して作製される等価トランスデューサーに関するコストと比較して、1桁より多い大きさで低減させることが可能である。

0030

[00056]ラピッドプロトタイピング方法および設計は、構築時間をかなり低減させ、設
計反復を加速させることが可能である。高い精度を有する大きい開口部の湾曲した結晶トランスデューサーの従来の製造は、高度に専門化された知識および機器を必要とする長く複雑な手順である。通常、長期にわたるを製造手順に起因して、営利会社からトランスデューサーを得るために6週間〜6カ月かかる。比較すると、ラピッドプロトタイピングマシンへのアクセスが利用可能である場合に、ラピッドプロトタイピングトランスデューサーを使用して、大きい開口部の低いfナンバーのトランスデューサーを組み立てるのに約数日かかる。とりわけ、複数の設計反復が必要とされる新しいデバイスを開発するために、デバイス開発プロセスを、実質的に加速させることが可能である。

0031

[00057]ラピッドプロトタイピングは、サブトラクティブ法のまたは造形法方法によっ
て作り出すことができない複雑な形状を可能にする。特定の臨床応用のために、複雑な形状開口部は、特定の音響ウィンドウにフィットするか、または、特定の焦点パターンを得るかのいずれかのために望まれる可能性がある。ラピッドプロトタイピング方法を使用して、任意の幾何学形状を設計および構築することが可能であり、それは、既存のサブトラクティブ法(例えば、機械加工)または造形法(例えば、射出成形)の方法では可能ではない。

0032

[00058]ラピッドプロトタイピング方法は、単一の焦点式トランスデューサーおよびア
レイトランスデューサー(例えば、環状アレイまたはフェーズドアレイなど)の両方を作るために使用することが可能である。アレイの構築は、機械的におよび電子的に絶縁され得る複数の切り離されたエレメントを利用することが可能である。

0033

[00059]ラピッドプロトタイピング設計および方法は、かなり改善されたバンド幅およ
振幅出力となるように構成されている音響マッチング層を組み込むことが可能である。トランスデューサーバンド幅および振幅出力を改善するために、適当な音響インピーダンスを有する材料の薄い層(概して1/4波長)を、湾曲した圧電結晶とトランスデューサーの前方表面との間に設置することが可能である。従来から、エポキシ樹脂混合物などのような均一な厚さのサブミリメートル層材料を、湾曲した結晶に適用することは、技術的に非常に挑戦的なものであり、どのようにそれがなされるかということは、一般的に、トランスデューサー製造会社に関する企業秘密として保護されている。比較すると、ラピッドプロトタイピング方法を使用して、AutoCAD設計で、結晶と前方ハウジング表面との間に小さいオフセッティングパッドを組み込むことによって、音響層の適用を比較的に簡単に実現することが可能である。所望の厚さのオフセッティングパッドは、結晶が前方ハウジング表面から正確な距離に設置されることを可能にする。金属が充填されたエポキシ樹脂(それは、音響マッチング層にとって適当な音響インピーダンスを有することが可能である)は、結晶を設置する前に、オフセッティングパッドによって取り囲まれたスペースの中へ注入することが可能である。次いで、エポキシ樹脂混合物は、エレメントをハウジングに結合するために使用され、適正なマッチング層厚さおよび音響インピーダンスを提供することが可能である。SLA材料の前方ハウジング表面は、出力のさらなる改善のために、第2の音響マッチング層としての役割を果たすことが可能である。

0034

[00060]最大音響出力に関して、典型的な超音波トランスデューサーは、後方面が非常
に低いインピーダンス媒体(通常は、空気または低密度フォーム)によって機械的に絶縁されている状態で、結晶の1つの面を(通常は、介在するマッチング層とともに)伝搬媒体と機械的に接触させる。ラピッドプロトタイピングは、結晶のための固定具またはハウジングがこれらの絶縁および伝搬特徴部を組み込む設計を可能にする。

0035

[00061]機械的な絶縁に加えて、適用される電気的なポテンシャルの差は音響出力の供
給源となるので、結晶の面は、互いから電気的に絶縁されていなければならない。ラピッドプロトタイピングによる固定具またはハウジングは、この電気的な絶縁を提供するために絶縁体材料から構築することが可能である。

0036

[00062]ラピッドプロトタイピングによるトランスデューサー固定具またはハウジング
は、電気接点を組み込むことが可能であり、電気接点は、信頼性を改善し、組み立てを簡単化する。従来の超音波トランスデューサーの中の電気接点は、結晶の面の上の電極ワイヤはんだ付けすることによって作製されることが多い。これらのはんだ接続の適用は、一般的に、自動化することが可能でなく、組み立てプロセスのために熟練した専門家を必要とし、トランスデューサーの動作の間に、時間をかけて機械的な故障を起こす傾向がある。ばね荷重式のピンまたはリーフ電気接点を、ハウジングの中へ容易に組み込むことが可能であり、より容易な組み立てを可能にする。

0037

[00063]ラピッドプロトタイピングを提供する設計では、フォーカシングを実現するた
めに音響レンズを使用することが可能であり、音響レンズは、水、および、薄いレンズを構築することが可能な機械的な特性を有する材料に対して低い音響減衰および高い音速を有する特定の材料から作製することが可能である。これは、トランスデューサーから負荷への音エネルギーのうちのほとんどの透過、および、高い精度のフォーカシング音響レンズの構築を可能にする。また、音響レンズは、機械加工を使用して作製することが可能である。しかし、機械加工された複雑なレンズ構造体は、ラピッドプロトタイピングと同じコスト/時間で特定の焦点パターンを実現するように作り出すことが可能ではない。

0038

[00064]また、ラピッドプロトタイピングが使用され、単一のピースの大きい湾曲した
結晶のためのハウジングシェル、または、トランスデューサー構築のための複数の湾曲した結晶を作ることが可能である。

0039

[00065]本開示は、ラピッドプロトタイピングによって、高圧パルス状の出力焦点式治
療トランスデューサーを作り出すための設計および構築方法論を説明している。トランスデューサーは、最も高い平均強度出力というよりも、トランスデューサーバンド幅および瞬間的な圧力出力を最大化するように設計されている。ラピッドプロトタイピングは、音響レンズ、音響マッチング層のための特徴部、および、圧電セラミック素子のためのハウジングを生成させるために用いられる。ラピッドプロトタイピング材料は、音響レンズに関するそれらの透過特性を決定するように音響的に特徴付けされる。複合マッチング層は、大きいトランスデューサーバンド幅および高い圧力出力を可能にするように、フォーミュレートおよび特徴付けすることが可能である。1−D圧電KLMモデルのバージョンが開発され、伝搬モデルと組み合わせられ、治療エレメントから予期出力を決定する。マッチングセラミックエレメントおよびマッチングしていないセラミックエレメントが、それらの出力ポテンシャルを比較するために、機械的なおよび熱的な故障モードおよび限界のためにテストされる。いくつかのマルチエレメントトランスデューサーは、圧力出力、エレメントアライメント、およびエレメントインピーダンスに関して、構築および特徴付けされる。

0040

[00066]本開示は、減衰効果補償するためにトランスデューサーパワー変調以外の任
意の修正メカニズムを適用することなく、肋骨または骨のアベレーター(aberrators)を通して病変を発生させるためにヒストトリプシー治療を使用する治療システムを説明することが可能である。超音波治療システムは、ヒストトリプシー治療を組織へ送達するためにヒストトリプシーパルスを発生させるように構成することが可能である。ヒストトリプシーは、機械的な組織フラクショネーション(fractionation)を誘発させるために、制御されたキャビテーションバブルクラウドを使用する。ヒストトリプシーバブルクラウドは、ヒストトリプシートランスデューサーによってヒストトリプシーエネルギーを組織へ送達することによって作り出され、低いデューティーサイクル(典型的に<5%)において、短く(<20μsec)高い圧力(ピーク負圧>10MPa)の衝撃波超音波パルスを使用して画定され、熱的効果を最小化することが可能である。また、キャビテーティングバブルクラウドの高いエコー輝度に基づいて、治療は、任意の従来の超音波イメージングシステムを使用して、リアルタイムで容易に監視することが可能であり、キャビテーションバブルクラウドが発生したかどうかについてオペレーターが確認することを可能にする。

0041

[00067]焦点圧力が、キャビテーションバブルクラウドが開始される特定の閾値レベル
を超えるときに、ヒストトリプシー治療による組織フラクショネーション効果が起こる。この閾値メカニズムに基づいて、ヒストトリプシー治療は、ボーンエアレーターから結果として生じる二次的なローブ(lobes)が閾値の下方にあるままの間に、および、したがって、キャビテーションバブルクラウドを開始していない間に、圧力メインビームが、その形状を維持し、バブルクラウド開始閾値の上方にあるという条件で、肋骨または骨を通して正確な病変を発生させるように制御することが可能である。

0042

[00068]超音波治療システムは、ラピッドプロトタイピングによって、いくつかの形態
で設計および作り出すことが可能である。
[00069]図2Aおよび図2Bは、超音波治療システムの2つの実施形態を示している。
図2Aは、圧電トランスデューサーエレメント218を有する超音波治療システム200の断面図であり、圧電トランスデューサーエレメント218は、複数の個別のトランスデューサーエレメントに切断または分割されている。複数のトランスデューサーエレメントは、図2Aに示されている湾曲形状または凹面形状を実現するように配置することが可能である。トランスデューサーエレメント218は、複数のエレメントリテイニングリング222によって、ラピッドプロトタイピングハウジング220の中に保持することが可能である。エレメント218は、焦点ゾーン224へ超音波エネルギーを方向付けするように構成することが可能である。図2Bは、同様の治療システムの絵図であるが、しかし、この実施形態では、トランスデューサーは、湾曲形状を実現するように特別に製造された単一のトランスデューサーエレメントから作製されている。いくつかの実施形態では、これらの実施形態のトランスデューサーは、750kHzで駆動され、最大10cmの焦点距離を備える最大15cmの開口部を有することが可能である。図2Bのトランスデューサー設計は、圧電セラミック材料の単一の固体の球面状セグメントを使用している。エレメントは、ラピッドプロトタイピングマシンの上に構築されているハウジング220の中へシールされており、トランスデューサーの凹面側が、負荷媒体(トランスデューサーを目標と連結させている超音波媒体)と接触している。これは、最も簡単で最も時間効率の良い構築方法である。

0043

[00070]上記に説明されているように、図2Aのトランスデューサー設計は、圧電セラ
ミック材料の単一の固体の球面状セグメントを使用して構築することが可能であり、それは、1つの電極の上で、複数のサブエレメントへと電気的に分離されている。セラミックは、ラピッドプロトタイピングマシンの上に構築されているハウジングの中へシールされ得、トランスデューサーの凹面側が負荷媒体と接触している。この方法は、それぞれのエ
レメントが個別にケーブル敷設および駆動を必要とするので、図2Bの実施形態よりもより多くの時間がかかる。しかし、小さいエレメントは、1つの同等の大きさのエレメントよりも高いインピーダンスを有しており、適当な電気ネットワークを備える所与増幅器システムに対して、より高い電圧へ駆動され得る。

0044

[00071]図3Aは、ラピッドプロトタイピングハウジング320および複数の球面状圧
電トランスデューサーエレメント318を含むラピッドプロトタイピング超音波治療システム300の一実施形態の断面図を図示している。いくつかの実施形態では、トランスデューサーエレメントは、実質的に平坦な単一エレメントのトランスデューサーエレメントとすることが可能である。例えば、図3A〜図3Bのそれぞれのトランスデューサーエレメント318は、圧電材料の単一のシートまたはピースから形成された単一のトランスデューサーエレメントとすることが可能である。複数の平坦な単一エレメントのトランスデューサーによって治療システムを構築することは、超音波治療システムのコストおよび構築時間かなり低減させることが可能である。

0045

[00072]ハウジング320は、トランスデューサーエレメント318が共通の焦点32
4に向けて正確に整合されているハウジング設計で、ラピッドプロトタイピングによって製作することが可能である。示されているように、ハウジングは、トランスデューサーエレメントが共通の焦点を共有することを可能にする、概して凹面状のまたは「ボウル形状の」設計を含む。トランスデューサーエレメント318は、ハウジングの中へそれぞれシールされ得、トランスデューサーが負荷媒体と接触している。また、ハウジング320は、エレメント318への電気接続を促進させるために電極ワイヤポート326も含むことが可能である。ハウジングの中の中央孔部またはポート328は、超音波イメージングシステムを治療の間にターゲッティングおよびフィードバックのために設置することを可能にすることができる。図3Bは、図3Aのトランスデューサー300の絵図である。図3Bの例では、ラピッドプロトタイピング超音波トランスデューサーは、中央ポートの周りに配設されている8つの球面状トランスデューサーエレメントを含むことが可能である。トランスデューサーエレメントのそれぞれは、同じ焦点に向けて整合されるように、ハウジングの中に固定することが可能である。

0046

[00073]いくつかの実施形態では、図3Aおよび図3Bのトランスデューサーエレメン
ト318は、他の形状とすることが可能であり、または、ハウジング自身の曲率にマッチまたは接近するように湾曲したものとすることも可能である。例として、トランスデューサーエレメントは、正方形、長方形楕円形多角形、凹面、凸面などとすることが可能である。

0047

[00074]マルチエレメント焦点式トランスデューサーまたはアレイを作製する最も困難
な面のうちの1つは、エレメントのアライメントを確実にすることである。これは、本明細書で説明されているラピッドプロトタイピング方法を用いて容易に達成することが可能である。例えば、図3A〜図3Bのシステムは、複数の平坦なトランスデューサーエレメントが共通の焦点を共有するように、複数の平坦なトランスデューサーエレメントを位置決めするように構成されている、正確に設計されたハウジングを利用している。より小さいセラミックは、大きい単一のセラミックよりも商業的に利用可能であるので、この設計は有益である。

0048

[00075]図4A〜図4Fによって図示されている別の実施形態では、圧電セラミック材
料の複数の球面状トランスデューサーエレメント418を整合させることによって(それらのすべては、ラピッドプロトタイピングによるモールド面430の上に設置することによって焦点を共有して整合される)、凝固材料(例えば、剛体ポリウレタンフォームなど)でエレメントをバックフィルすることによって、および、材料の周りにハウジングを
構築することによって、ラピッドプロトタイピング超音波トランスデューサー400を構築することが可能である。次いで、モールド面は、バックフィルの凝固の後に除去され、エレメントを、負荷媒体と接触状態にすることが可能である。この設計および方法は、実際のハウジングに関して非ラピッドプロトタイピング材料を使用することを可能にするが、エレメントの正確なアライメントに関してラピッドプロトタイピングを使用する利益を有している。図4A〜図4Dは、ラピッドプロトタイピング超音波トランスデューサーの中にトランスデューサーエレメント418を整合させるためのモールド430の前面図、側面図、上面図、および不等角投影図を示している。図4Eおよび図4Fは、それぞれ、モールドおよび完成したトランスデューサーの絵図である。図4A〜図4Fの例では、1つの特定のラピッドプロトタイピングモールドは、例えば、19個のトランスデューサーエレメントを整合させるように構成することが可能である。

0049

[00076]図5A〜図5Cは、血栓溶解の治療のために構成されているラピッドプロトタ
イピング超音波トランスデューサー500の一実施形態を図示している。図5Aおよび図5Bは、トランスデューサーの上面図および不等角投影図を示しており、図5Cは、完成したトランスデューサーの絵である。この特定のトランスデューサー設計は、圧電セラミック材料の単一のまたは複数の平坦なトランスデューサーエレメントを使用することが可能であり、それは、エレメントがトランスデューサー焦点の方向に対して垂直に面している状態で位置付けされている。トランスデューサー500は、音響レンズ532をさらに含むことが可能であり、音響レンズ532は、トランスデューサーエレメントの出力の焦点をトランスデューサー焦点に合わせるように適用されている。この設計では、ラピッドプロトタイピングマシンは、個別の焦点式トランスデューサーエレメントに対して音響レンズを含むハウジング520を作り出す。音響レンズは、ハウジングと一体型になっており、したがって、ハウジングおよびレンズは、超音波を最適化および送信する材料で構築することが可能である。これは、超音波透過を許容する特定のラピッドプロトタイピングによる材料(以下に説明されている)を必要とする。この実施形態は、中央孔部をさらに含むことが可能であり、または、ハウジングの中のポート528は、治療の間のターゲッティングおよびフィードバックのために超音波イメージングシステムが設置されることを可能にすることができる。

0050

[00077]いくつかの実施形態では、1つまたは複数のマッチング層が、それぞれのトラ
ンスデューサーエレメントと音響レンズとの間に適用され得る。マッチング層が適用されていない場合には、トランスデューサーエレメントは、レンズの背面に直接的に付着させることが可能である。マッチング層が適用されている場合には、スタンドオフが、ラピッドプロトタイピングによる構築物の中に含まれるか、または、エレメントスペースの中へ二次的に加えられるかのいずれかとなり、トランスデューサーエレメントと音響レンズとの間に、マッチング層材料で充填されることとなるギャップを生成させることが可能である。

0051

[00078]図6A〜図6Dは、正確なマッチング層の適用を可能にするスタンドオフを備
えるトランスデューサーエレメントハウジングモジュールを図示している。図6Aでは、トランスデューサーエレメントモジュール634は、トランスデューサーエレメントモジュール634がより大きく複雑なラピッドプロトタイピングハウジング(例えば、図3A〜図3Bのハウジング320など)の中へねじ込まれることを可能にするように構成されているマッチング層オーバーフロースリット636およびハウジングねじ山部638を含むことが可能である。他の実施形態では、トランスデューサーエレメントモジュールは、ハウジングの中の場所へ「スナップ嵌合される」か、または、クリップスライドロック、圧力フィッティングくさびフィッティングなどのような、ハウジングの他の特徴を備える場所に保持され得る。図6Bでは、トランスデューサーエレメントモジュール634は、より大きい治療ハウジングの中へモジュールを搭載またはねじ込みやすくするために、ソケットツールに係合するように構成されている凹み部または突出する特徴部639を含むことが可能である。

0052

[00079]図6Cは、トランスデューサーエレメントモジュール634の断面図であり、
マッチング層スタンドオフ640および音響レンズ632を示している。図6Cでは、複数のスタンドオフが、様々な高さおよび厚さで示されている。使用時には、単一ペアのマッチング層スタンドオフだけが、マッチング層を生成させるために必要であるということが理解されるべきである。トランスデューサーエレメントの前方表面と音響レンズの後面との間にマッチング層のためのスペースを生成することによって、スタンドオフは、それぞれのレンズとトランスデューサーエレメントとの間の正確なマッチング層の適用を可能にする。図6Aおよび図6Cを参照すると、マッチング層は、マッチング層スタンドオフ640によって画定されているスペースを充填するようにモジュールに適用することが可能である。過剰なマッチング層材料が適用される場合には、オーバーフロースリット636は、過剰なマッチング層材料がモジュールから流れ出ることを可能にすることができ、マッチング層材料が、マッチング層スタンドオフを越えて延在しないようになっている。

0053

[00080]図6Dは、ハウジング634の中の適切な場所にトランスデューサーエレメン
ト618およびマッチング層642を備えるトランスデューサーエレメントハウジング634の断面図を示している。次いで、マッチング層は、トランスデューサーエレメントとレンズとの間の接着化合物としての役割を果たし、トランスデューサーをレンズに音響的に連結する。いくつかの実施形態では、より複雑なテーパー付きのマッチング層を、必要とされる追加的な時間またはコストなしに(以下を参照)、ラピッドプロトタイピングを使用して、音響レンズの中に組み込むことが可能であり、それは、機械加工によって実現するのは困難である。

0054

[00081]ラピッドプロトタイピングは、フェーズドアレイトランスデューサー設計の構
築にとって、とりわけ有利である可能性がある。電子的に操縦可能なアレイは、精密アライメントで湾曲表面の上に配置されている数百個から数千個の非常に小さいエレメントを必要とする。ラピッドプロトタイピングは、必要とされる数千個の微細なアライメント特徴部が、エレメントを保持する単一の足場フレームまたはシェル(例えば、図7フレーム744によって示されているものなど)の上に構築されることを可能にする。この特定の実施形態では、フレーム744は、フレームの中に組み込まれているアライメント特徴部746およびマッチング層画定特徴部を含むことが可能である。この特定の実施形態は、37エレメントフェーズドアレイトランスデューサーに関するモデルであるが、数百個のエレメントまたは数千個のエレメントに拡大することも可能であり、ラピッドプロトタイピングマシンによって組み込むことが可能である。そのうえ、電気接点は、組み立てを非常に簡単化するばね荷重式のピンまたはリーフ接点とすることが可能である。

0055

[00082]トランスデューサー設計は、モジュラートランスデューサーエレメントハウジ
ング(例えば、図6のトランスデューサーエレメントハウジング634など)を使用して構築することが可能であり、それは、ねじ山付きのソケットを含有するより大きい足場シェルまたはハウジングの中に、焦点を共有して装着することが可能である。図8Aは、複数のモジュラートランスデューサーエレメントハウジング834で充填されているラピッドプロトタイピングハウジング820を図示している。それぞれのエレメントハウジングは、ラピッドプロトタイピング材料によって作製された内蔵型の音響レンズモジュールとすることが可能であり、それに対して、平坦な圧電セラミックディスクを嵌合させることが可能である。図8Bに示されている例では、トランスデューサーハウジング834は、外部ねじ山付きの壁部838を有することが可能であり、外部ねじ山付きの壁部838は、それぞれの個別のトランスデューサーエレメントハウジングをハウジング820の中のマッチングソケットに接続する。シリコーン接着剤は、ねじ山部に塗布され、必要な場合には、エレメントハウジングをシェルから後で除去することを依然として可能にしながら、ねじ切り接合の防水を作ることが可能である。

0056

[00083]別のデバイスがラピッドプロトタイピングトランスデューサーと整合される必
要がある設計では、ラピッドプロトタイピングを使用して作られたハウジングの中へアライメント構造体を容易に組み込むことが可能である。図9A〜図9Bは、イメージングシステム950とトランスデューサー900のトランスデューサーエレメント918との間の正確なアライメントを可能にするためにハウジング920の中に組み込まれているイメージングプローブホルダー948を示している。イメージングシステムは、イメージングプローブホルダーの間に位置付けすることが可能であり、それは、ハウジング幾何学形状へと成形することが可能である。次いで、ハウジングは、イメージングシステムが適切な場所にあるときに、ホルダーを締め付けることが可能である。

0057

[00084]また、いくつかの実施形態では、キャビテーション監視デバイスは、そのよう
なアライメント構造体を組み込むことによって、治療トランスデューサーと整合させることが可能である。別の実施形態では、光ファイバーまたはレーザーポインターをハウジング920の中へ組み込むことが可能であり、ここで、レーザービームまたは光ファイバーの交差部は、焦点を可視化するためにトランスデューサーエレメントの焦点と整合されるように構成されている。

0058

[00085]利用可能なラピッドプロトタイピングマシンの寸法制限のいずれかを超え得る
大きいトランスデューサーを構築するために、ロッキングメカニズムを備えるハウジングシェルのいくつかのセクターを設計することが可能であり、それは、別々のセクターの上のエレメントのアライメントを維持しながら、より大きいトランスデューサーへと組み立てることが可能である。例えば、複数の平坦なエレメントを用いて作られた大きい球面状セグメントトランスデューサーは、ロッキングメカニズムを用いてピザスライスの副開口部によって組み立てられ、ハウジングシェルの様々なセクターを接続することが可能である。

0059

[00086]表面積の使用を最大化するために、円形形状以外の形状のエレメントを使用す
ることが可能である。例えば、正方形、長方形、および六角形は、表面積の使用を最大化するように使用することが可能であり、高い圧力出力を有するコンパクトなトランスデューサーを構築する上でとりわけ有益である。そのようなトランスデューサーは、円形の平坦なエレメントを使用して前述したものと同じ手順に従って、音響レンズおよびマッチング層を用いて作ることが可能である。

0060

[00087]平坦なエレメントおよび音響レンズを使用した焦点式トランスデューサーの構

[00088]上記に説明されている設計方法および構築方法の、他の方法に勝る利点は、(
1)(トランスデューサーエレメントに関して)平坦なセラミックを使用することが可能であるということ(それは、湾曲したセラミックよりも容易に利用可能であり、トランスデューサー構築に関するコストおよび時間をかなり低減させる)、(2)マッチング層をより容易に適用すること可能であるということ(それは、非常に高い表面圧力出力を可能にする)、(3)複数のエレメントのアライメントが、レンズおよび平坦なエレメントを用いて、球面状に収束されるエレメントよりも容易に実現されるということ、および、(4)電極が、負荷媒体と接触しないということ(それは、トランスデューサーが患者から良好に絶縁されているということを意味している)である。この設計の不利益は、(1)より低い熱放散および実現可能な平均パワー出力、および、(2)マッチング層/レンズに起因していくらか減衰が存在するということである。この設計は、低いフォーカシングゲインを有するトランスデューサーに関してとりわけ有用であり、そこでは、高い表面
圧力が、十分な焦点圧力を発生させるために必要とされる可能性がある。

0061

[00089]平坦なエレメントを備える音響レンズを使用して、音のフォーカシングは、レ
ンズ幾何学形状が球面の曲率とは異なって形状付けされているということを必要とする。レンズ媒体の中を伝搬する平面波に関して、表面は、Clens>Cloadとなるように凹面状でなければならない。この場合では、表面は楕円形であることが理想的である。この形状は、コンピューター数値制御CNC)を使用することなく、サブトラクティブ法の機械加工で作り出すには困難であるが、球面の曲率を作り出すのと同じ時間および困難性で、ラピッドプロトタイピングを使用して達成することが可能である。しかし、材料が十分に低い減衰および高い音速を有するということ、ならびに、レンズが、薄く作製され、音エネルギーのほとんどを負荷に伝達することが可能であるということが必要である。

0062

[00090]マッチング層は、イメージングトランスデューサーのバンド幅を最大化するた
めに、および、HIFUトランスデューサーの中のパワー伝達を最大化するために適用することが可能である。これらのシステムでは、マッチング層インピーダンスは、エレメントと負荷媒体との間の幾何平均に近くなるように選ばれることが多い。これはバンド幅を最適化するが、理論的な治療は、実際に、バンド幅の中の特定の周波数におけるパワー伝達が、マッチングしていない場合と比較して低下させられるということを示す。マッチング層は、トランスデューサーの共鳴を抑える役割を果たすが、それと同時に、伝達されるエネルギーのいくらかを減衰させる。ヒストトリプシーに関して、効率は、キーパラメーターではなく、むしろ、短パルス幅に関する最大圧力出力である。ブロードバンドマッチングは、マッチングしていないエレメントに勝るいくつかの利点を提供することによって、これを促進させる。

0063

[00091]マッチング層は、エレメントから媒体の中への、1サイクル当たりのより大き
パーセンテージのエネルギーの伝達を可能にする。例えば、マッチングしていないエレメントでは、共鳴PZTセラミックの中のピーク圧力に対する水の中のピーク圧力は、約0.08である。マッチングしたエレメントでは、この比率は、約0.22である。これは、水の中の同じ圧力が、エレメントの上のより低い応力を伴って実現され得るということを意味している。PZTは、破壊の前に極限応力限界を有するので、この極限限界の下の水の中への圧力出力は、マッチングによってより高くなっている。

0064

[00092]マッチング層は、トランスデューサーのバンド幅を増加させることが可能であ
る。これは、ヒストトリプシーにおいて重要であり、ヒストトリプシーでは、短期間パルス(2〜10サイクル)が必要とされ、媒体を加熱することを防止し、キャビテーション活動を最大化する。代替的に、より高いバンド幅が、エレメントの電気的なチューニングによって実現され得る。このより高いバンド幅は、トランスデューサー駆動周波数の変化、および、同様に、ヒストトリプシーに対するその効果をテストするための方法を提供する。

0065

[00093]マッチング層は、トランスデューサーエレメントの電気インピーダンスを増加
させることが可能である。これは、より低い電流引き込み(current draw)が所与の電圧に関する増幅器から必要であり、より少ない「電気的応力」が駆動システムの上に設置されるということを意味している。しかし、これは、通常、出力の低減をある程度犠牲にする。したがって、電圧ゲインマッチングネットワークは、エレメントを横切ってより大きい電圧を発生させるように適用される。

0066

[00094]マッチング層が導電性材料でない場合には、マッチング層は、負荷媒体および
患者からの電気的な絶縁の手段を提供している。音響レンズがラピッドプロトタイピング
材料から作製されているときには、ほとんどのラピッドプロトタイピングポリマーは、絶縁体であるので、これは、通常、問題ではない。

0067

[00095]ヒストトリプシートランスデューサー設計および製作プロセス
[00096]上記に説明されている実施形態に従って、治療トランスデューサーまたはヒス
トトリプシートランスデューサーを設計するために、トランスデューサー仕様は、特定の臨床応用に基づいて、トランスデューサーに関して決定することが可能である。例えば、トランスデューサー開口部サイズは、利用可能な音響ウィンドウサイズによって決定される。トランスデューサーの焦点距離は、介在する組織の厚さによって決定される。焦点ゾーンサイズ(それは、主として、トランスデューサー周波数およびfナンバーに依存する)は、必要な治療体積および精度要件によって選択される。

0068

[00097]第2に、これらの設計要件に基づいて、個別のエレメントの選択および幾何学
的配置は、圧電性の伝搬モデルを備える反復シミュレーションによって決定され、適当なエレメント幾何学形状、量、および配置を見出すことが可能である。

0069

[00098]第3に、トランスデューサー仕様に従って、エレメント量および配置を選ぶこ
とが可能である。伝搬モデルが用いられ、トランスデューサー焦点ゲインおよび焦点寸法を評価することが可能である。Krimholtz、Leedom、およびMatthaei(KLM)モデルからの出力を、このモデルのための入力として使用して、焦点圧力のいくつかのアイデアを得ることが可能である。エレメント幾何学的構成がトランスデューサー仕様の中で選ばれた後に、トランスデューサーハウジングは、CADプログラムで設計することが可能である。次いで、設計ファイルが使用され、ハウジングの自動化されたラピッドプロトタイプ製作を制御することが可能である。セラミックエレメントおよびケーブル敷設がハウジングの中へシールされた後に、構築されたトランスデューサーは、焦点圧力、ビームプロファイル、およびキャビテーション活動に関して特徴付けされ、特定の値と比較され得る。

0070

[00099]ヒストトリプシーによる大腿静脈の中の深部静脈血栓症の治療に適用するため
のトランスデューサーの設計および構築の例(また、図5A〜図5Bにも図示されている)が、以下の章で説明されている。トランスデューサーは、リニアアレイ超音波撮像装置を組み込み、治療フィードバックイメージングを最適化した。トランスデューサーの焦点体積は単にキャビテーションが目標血管腔の中で発生させられ、望ましくない巻き添え損傷を最小化することとなるように特定された。複数の音響レンズ、音響マッチング層のためのスタンドオフ特徴部、および、複数の圧電セラミック素子のためのハウジングを組み込む一体型のトランスデューサーハウジングが、ラピッドプロトタイピングを使用して設計され、容易に製作された。ラピッドプロトタイピング材料は、音響レンズに関してその透過特性を決定するように音響的に特徴付けされた。レンズおよびマッチング層接着剤材料を含んだ複合マッチング層が、大きいトランスデューサーバンド幅、および、高い圧力出力を可能とするようにフォーミュレートされ、特徴付けされた。マッチングしたセラミックエレメントおよびマッチングしていないセラミックエレメントは、機械的な故障モードおよび限界に関してテストされ、その出力ポテンシャルを比較した。トランスデューサーは、圧力出力、エレメントアライメント精度、および、電気インピーダンスに関して構築および特徴付けされた。

0071

[000100]トランスデューサー設計に関する材料の特徴付け
[000101]圧電セラミック素子、マッチング層、および音響レンズに関する材料が特徴付けされた。ラピッドプロトタイピングによるポリマーの音速および減衰が、音響レンズの音響特性を最適化するように評価された。また、マッチング層に適切な材料が、特定およびフォーミュレートされた。最後に、いくつかの圧電セラミック材料の機械的な強度が、
エレメントに加えることが可能な最大電圧を決定するために考慮された。これらの材料をテストするための方法および結果は、この章に含まれている。

0072

[000102]ラピッドプロトタイピング材料の特徴付け
[000103]ラピッドプロトタイピングのいくつかの方法が、熱溶解積層法(FDM)、3Dプリンティング、およびステレオリソグラフィー装置(SLA)を使用して製作された材料サンプルの音響特性をテストすることによって評価された。これらの3つのプロセスが、図1A〜図1Cに図示されている。図1Aを参照すると、FDMマシン100aは、溶融した熱可塑性物質102を、ノズル104を通して適用することによって動作し、プラスチック材料の固体スプール106によって給送される。このプラスチックは、CNCプラットフォーム108の上に注出され、適切な場所で凝固する。FDMマシンによって作り出されたピースは、マシンの上に最も高い材料密度設定で作製され、低い空隙率を確実にすることが可能である。

0073

[000104]図1Bを参照すると、3Dプリンターは、コンピューター制御されたノズル102によってフォトポリマー滴を注出し、以前の固体の層の上への適用の直後に、例えば、UVランプまたはUVレーザー110によってフォトポリマーを硬化させることが可能である。いくつかの実施形態では、水平方向のプリント分解能は、100μmであり、垂直方向ビルド層ステップ分解能は、16μmである。異なるフォトポリマーが設置され、軟質ゴムから硬質プラスチックの間で変化する剛性を有する複合材料を形成することが可能である。より軟質の材料は正確に形成された形状を維持することとならないので、特定の音響パーツを作り出す目的のために、硬質プラスチック材料だけがテストされた。いくつかの実施形態では、3Dプリンターは、操縦可能な焦点式UVレーザーを使用し、液体フォトポリマー溶液槽の中で選択された領域を硬化させる。いくつかのシステムは、約75μmの水平方向の分解能、および、100μmの垂直方向のステップサイズを有することが可能である。いくつかの材料タイプが、このような3Dプリンティングマシンによってテストされた。

0074

[000105]図1Cは、ステレオリソグラフィー装置(SLA)100cを図示しており、ステレオリソグラフィー装置(SLA)100cは、焦点式の操縦可能なUVレーザー112を使用し、液体溶液槽114の表面の上のフォトポリマーの選択領域を硬化させる。それぞれの層が構築された後に、エレベーター116は、次の層が形成され得るように、硬化された材料を溶液槽の中へ落下させることが可能である。

0075

[000106]材料の密度は、パーツの既知体積および質量から直接的に測定することが可能である。音速および減衰を測定するために、透過方法が使用された。1cmの直径を有する2つの平坦な円形PZTトランスデューサーが、8cm離して位置付けされ、材料が、レシーバーの5mmの中に位置付けされた。1つのトランスデューサーが、1MHzのショートバーストによって駆動される関数発生器に接続された。他のトランスデューサーが、デジタルストレージオシロスコープに受け入れられて取り付けられているものとして使用された。この方法は、材料を通るほぼ平面の波の伝搬を可能にした。音速は、2つの波形(一方は、開放された水の中に受け入れられ、他方は、音響経路の中の材料によって受け入れられた)の相互相関関係から決定された。音速は、次式から信号同士の間の時間Δtから見出すことが可能である。

0076

0077

ここで、xtは、材料厚さであり、cwは、水中の音速である。この情報を用いて、音響インピーダンスが、音速と密度の積から計算される。最後に、減衰は、経路の中に材料を備える相対振幅、および、経路の中に材料を備えない相対振幅から計算され、測定される音響インピーダンスによって計算される材料/水インターフェースによって引き起こされる反射を調節する。

0078

[000107]結果は、表Iにまとめられている。FDMマシンによってプリントされたABSプラスチックは、成形されたABSに対して、わずかに低い音速および密度を示したが、より高い減衰を示した。システムの上に設定にしている最も高い密度を有するプリントされたABS材料の密度は、鋳造されたABS材料の密度の93%であった。この差は小さいが、製作プロセスの間に、空気がプラスチック構造体の中に導入され、パーツをわずかに多孔性にさせるということを示唆している。この加えられた空隙率の結果は、音響減衰の増加であり、それは、音の透過にとって望ましくない。同様に、3Dプリンターによってプリントされた材料は、1MHzにおいて3dB/cmのかなりの減衰を有していたが、FDMマシンによるABSと比較して、より高い音速を有していた。

0079

[000108]SLA材料は、押し出しされたまたは鋳造されたエンジニアリングプラスチックに一致する音響特性を有していた。様々なサンプルの音速は、2300〜3090m/sの範囲にあり、ほとんどのサンプルの間で、1200kg/m3の周りの一定の密度を有していた。音響レンズに関して高い音速を有する材料を使用し、その厚さおよび減衰を最小化することは望ましいが、最高の音速を有する材料の乏しい仕上げ品質、および、限られた利用可能性は、トランスデューサー構築のためにそれらを使用することを不可能にした。Accura60材料は、ほとんどのトランスデューサープロトタイプを作り出すために選ばれた。また、Accura60は半透明であり、それは、プリンティング欠点の特定、および、ハウジングの中への水分浸透を可能にする。

0080

0081

[000109]マッチング層のフォーミュレーションおよび特徴付け
[000110]音響インピーダンスZeおよび負荷インピーダンスZlの圧電セラミック素子に関して、単一の4分の1波長マッチング層インピーダンスに関する規準が、いくつかの他のものによって導出された。最も簡単な議論は、両側に無限媒体を備える単純な4分の1波長厚さのシートを通る波の透過のためのものである。この場合において、最大パワー伝達は、マッチング層インピーダンスがエレメントおよび負荷インピーダンスの幾何平均であるときに得られる。

0082

0083

[000111]しかし、この等式は、エレメントの有限厚さを説明していない。その代わりに、Desiletsは、まるで、所望のインピーダンスがKLMモデルの中の圧電透過ラインセンタータップにおいて実現されるべきであるかのように、したがって、実際のマ
チング層に加えて、エレメントの前半分が、第2のマッチング層として処理されるべきであるかのように、理想的なマッチング層をフォーミュレートする。これは、代替的な公式を結果として生じる。

0084

0085

[000112]Souquetは、最大バンド幅に関して、トランスデューサーの機械的なおよび電気的なQが等価であるべきであるという解決策に基づいて、インピーダンスに関する第3の等式を導出した。これは、Zmに関してわずかに異なる値につながる。

0086

0087

[000113]治療トランスデューサーのためのマッチング層の目標は、必ずしも最も高いバンド幅を発生させることではないが、エレメント電気インピーダンスを増加させ、中心周波数において高い出力を提供し、所与の表面圧力に関して、エレメントの内部の応力を減少させるということに留意されたい。等式4は、これらの規準を最良満足させるようであり、中心周波数において最大の出力を供給する。しかし、ポリマー音響レンズの追加は、等式2に近い最適なインピーダンスを増加させるということが証明されてきた。したがって、設計の目的のために、等式4は、マッチング層が負荷とエレメントとの間に直接的に適用されるときに利用され、一方、音響レンズが含まれるときには、等式2が適用される。

0088

[000114]これらの実験結果は、コンポーネントの個別の音速および密度に基づいて、0〜3の複合材料の音速および密度を予測する理論的なモデルと比較された。修正されたReussモデルは、そのような計算に関して正確で簡単な方法であることが示されており、そこでは、密度が、コンポーネント密度(ρ)の加重合計によって簡単に定義される。ρc=Veρe+Vpρp (5)
[000115]そして、音速が、個別のコンポーネントの弾性係数(M)および体積分率(V)から見出される。

0089

0090

0091

[000116]これらの等式は、実験的混合物のためのマッチング層インピーダンスを決定するために使用され、結果と比較された。
[000117]これらの等式は、所与の圧電セラミックタイプにとって適当なフォーミュレーションを見出すために、そのようなモデルが実験的テストの代わりに使用され得るかどうかを決定することを助けることが可能である。マッチング層材料は、エポキシ樹脂−粉末複合材から作製された。マッチング層の異なるフォーミュレーションを、選ばれたタイプのエポキシ樹脂および3つのタイプの粉末によって生成した。マッチング層テストピースは、エポキシ樹脂および粉末を一緒に混合し、乾燥粉末液体エポキシ樹脂の中に残らなくなるまで、混合物手動かき混ぜることによって生成された。2つのエポキシ樹脂(Hysol E−120HPおよびTAPスーパーハードエポキシ樹脂)は、それらの接着能力に基づいて選ばれた。粉末は、炭化ケイ素(SiC)、酸化セリウム(CeO2)、またはタングステン(W)のいずれかから構成され、異なる重量比率でエポキシ樹脂と混合された。それぞれの混合物は、20分の間、真空チャンバーの中でガス抜きされ、次いで、円筒形状のモールドの中へ注がれ、直径2.5cmおよび厚さ1cmを有する円筒形状のサンプルを作製した。サンプルは、24時間にわたり硬化することが可能にされ、次いで、モールドから除去された。次いで、それぞれのサンプルの特性が、ラピッドプロトタイピング材料と同じ方法によって測定された。

0092

[000118]酸化セリウム(IV)(CeO2)、炭化ケイ素(SiC)、またはタングステン(W)を使用した合計18の混合物が使用され、レンズを備えるトランスデューサー、および、レンズなしのトランスデューサーのための理想的なマッチング層としての材料の音響インピーダンスを評価した。レンズなしの理想的なマッチング層に関して等式4を使用して、インピーダンスは、ZML=5.4MRaylであるべきであった。レンズを備える理想的なマッチング層に関して等式2を使用して、インピーダンスは、ZML=7.0MRaylであるべきであった。

0093

[000119]表IIは、様々な粉末によってテストされた18の材料の特性を示している。一般に、混合物の音速は、最初に、低い割合の粉末が混合されるときに減少し、次いで、割合が1に接近するにつれて、バルク粉末材料の音速が上昇する。しかし、SiC(それは、おおよそ13000m/sの非常に高いバルク音速を有している)は、粉末割合に伴って音速の増加傾向を示した。この挙動は、モデル傾向と一致し、それは、図10Aおよび図10Bに示されているように、見掛けの音速の減少を示した。しかし、すべての3つの材料は、計算された音響インピーダンスと十分に一致していた。図10Aは、正方形データプロットによって示されている実験的測定値を有するモデルによって予測された音速を、エポキシ樹脂の中の粉末の質量割合の関数として示している。図10Bは、正方形データプロットによって示されている実験的測定値を有するモデルによって予測された音響インピーダンスを、エポキシ樹脂の中の粉末の質量割合の関数として示している。より低いバルク音速を有する粉末は、より低い音速を有する材料を作り出したが、インピーダンス−対−割合は、3つの材料の間で一致した。

0094

[000120]タングステンは、マッチング層としての使用に関して、最も理想的な材料であることが判明した。その高い密度に起因して、他の粉末と比較して、タングステンの小さい体積が必要とされ、それは、組み合わせられた混合物が、より低い粘度のものであり、より容易にガス抜きされたことを意味している。CeO2およびSiCの混合物は、60%を超える粉末を混合することが困難であった。Hysol w/wに対して87%のタングステンの混合物が、レンズを備えるトランスデューサーに関して理想的な値に近いことが見出された。Hysolに対して78%のタングステンの混合物、または、TAPエポキシ樹脂に対して71%のタングステンの混合物が、レンズなしの適当なインピーダンスを作り出すために、モデルによって見出された。減衰は、ほとんどのサンプルに関して記録されなかったが、87%W/Hysol混合物に関して、減衰は、1MHzにおいて10.5dB/cmであった。4分の1波長厚さのマッチング層に関して、マッチング層に起因する減衰は、〜0.4dBであることとなり、それは、>95%の透過を与える。

0095

0096

[000121]テーパー付きのマッチング層
[000122]トランスデューサーの中の内部反射を減少させるために、高い音響インピーダンストランスデューサー材料(通常は、硬質圧電セラミック)とより低い水の音響インピーダンス(または、高含水組織)との間のインピーダンスマッチングデバイスを用いることが可能である。マッチング層は、内部音響反射を最小化し、サイクル当たりのより多くのエネルギーが、トランスデューサーを出て、目標(通常は、組織)体積の中へ入ることを可能にする。また、これは、トランスデューサーセラミックの内側の内部応力および損失(および、結果として生じる高い温度)を最小化し、トランスデューサーを非常に広いバンドにする(したがって、非常に短い超音波パルスを可能にする)。短パルスは、いくつかのイメージングおよび治療用途にとって必須である。

0097

[000123]マッチング層を作製する1つの方式は、トランスデューサーセラミック(高い
インピーダンス)と目標体積(通常は、高含水組織、すなわち、水に近いインピーダンス)との間のインピーダンスを有する材料の単一の(または、複数の)離散層を製作することである。これは、問題にアプローチする標準的な方式であり、中間インピーダンスが、適当な厚さのエポキシ樹脂に加えられた金属粉末(例えば、タングステン)を使用して得られ得ることが多い。

0098

[000124]高いインピーダンスセラミックのインピーダンスと、組織(または、水)の低い目標インピーダンスとの間で、インピーダンス(または、実効インピーダンス)を連続的にテーパー付けする(tapers)代替的なアプローチを、いくつかの方式で達成することが可能である。

0099

[000125]実効インピーダンスのテーパーは、ラピッドプロトタイピングポリマー表面の上に、テーパー付きの溝部、円錐部、またはピラミッド状部(それらは、それらのベース部において近い間隔で配置される)を製作することによって、達成することが可能である。タングステン−エポキシ樹脂、または他の流動液体状の高インピーダンス材料(例えば、鉛またははんだ状の合金などのような低融点金属)で充填されると、鋳造物が作製され、鋳造物は、事実上100%の高インピーダンス金属または複合エポキシ樹脂として開始し、100%プロトタイピングポリマー(または、鋳造されたマッチング層がポリマーモールドから除去される場合には、空気)へとテーパー付けされる。次いで、この鋳造物は、円錐部もしくはピラミッド状部、または、周期的に間隔を置いて配置された溝部のセット(同心円状または直線状のいずれか)とともに製作される場合には、近づけてパックされた「針のむしろ」のように見える。溝部(または、円錐部/ピラミッド状部)の水平方向の寸法が、超音波の波長よりも非常に小さい場合には、テーパー付きのインピーダンスは、真実のテーパー付きのインピーダンスを近似することとなる(例えば、エポキシ樹脂を設定する前にタングステン−エポキシ樹脂複合材の厚さ寸法の中のタングステン粉末含有量を変化させるために、遠心分離器を使用することによって得ることができるものなど)。次いで、鋳造物は、トランスデューサー面に直接的に結合されることとなり、溝部または谷部が水(空気はない)で充填されると、高インピーダンスのセラミックと低インピーダンスの水との間のスムーズな移行が得られる。このアプローチは、厚さ寸法が、設計者が選ぶ任意の値を受け入れやすくするという利点を有しており、離散マッチング層によって、この寸法は、設計に応じて、波長のいくらかの所与の割合に固定される。より高い周波数において、この厚さは、ラピッドプロトタイピングプロセスの精密能力を超えるものとするように小さくすることが可能である。

0100

[000126]別の実施形態では、「テーパー付きのインピーダンス」マッチング層構造体の溝部、円錐部、またはピラミッド状部は、高インピーダンスのマッチング層構造体の中へ切断加工されるか、機械加工されるか、スタンプ加工されるか、エンボス加工されるか、または成形され得る。軟質金属、「インプリンティング」の前に高い温度によって軟質化された金属、または、エポキシ樹脂が「セッティングまたは硬化」によって硬質化する直前インプリントされたエポキシ樹脂−金属−粉末複合材は、すべて可能な組み立て方法である。そのようなアプローチの例は、多くの標準的な両刃の安全カミソリブレードを一緒に積み重ね、周期的な直線状の溝ダイを作製することとなり、それは、トランスデューサー表面の上の依然として粘着性のあるエポキシ樹脂−タングステン−粉末層の中へ反転パターン刻印するために使用することが可能である。そのような安全カミソリブレードの寸法は、最大数MHzの周波数まで、トランスデューサーにとって理想的であることとなる(公称の両刃の安全カミソリブレード厚さは、約0.25mm、または、1MHz超音波(水中)の約1/6波長である)。繰り返す溝部またはピラミッド状部パターンの周期が波長よりも小さい限り、正確な寸法は重要ではない。

0101

[000127]また、上記のマッチング層の「テーパー付きの」構築物において、いくらかの
任意の厚さにわたるいくらかの線形変化から、他の関数(例えば、「指数関数」)まで、テーパーを変化させることが可能であり、または、いくらかの他の厚さ寸法は、いくつかの最適化規準によって決定付けられるプロファイルをテーパー付けする。テーパー付きのコンポーネントの全体厚さの選択のこのラティチュード(latitude)、および、テーパー輪郭数学的記載を変化させる能力は、より標準的な離散厚さマッチング層に対して、重要な設計利点である。また、マッチング層の有効性は、かなり改善された。

0102

[000128]テーパー付きのマッチング層のアレイ製作の影響
[000129]マイクロテーパー付きの構築物(近づけた間隔で配置された溝部、円錐部、またはピラミッド状部)を使用することは、3−Dプロトタイピングプロセスによってトランスデューサーおよびトランスデューサーアレイを製作するために、潜在的に有用な方式を提供する。マイクロテーパー付きの幾何学形状に起因して、テーパー付きの構築物の長さは、マッチング層全体の軸線方向の寸法を、固定された設計パラメーターとして、いくらか任意に除去している。通常は、テーパーが漸進的であればあるほど、マッチングはより効果的であり、マッチング層はより厚く構築される。しかし、厚さの増加は、減衰を増加させ得るので、トレードオフが存在する。

0103

[000130]1つの可能性のある製作方法は、より厚くよりロバストなマッチング層によって可能となり、すなわち、アレイエレメント取り付けのための基板およびフレームワークは、別々に製作されるフレームワークとは対照的に、マッチング層構築物自身になることが可能である。これは、製作全体をかなり簡単化することが可能であり、トランスデューサー(または、その製作されたセグメント)は、完成されたトランスデューサーを得るために、簡単化されたフレームワークの中に装着することだけを必要とすることとなる。この可能性は、厚さが半波長よりも小さい離散マッチング層(公称上、単一の層マッチングに関する4分の1波長)を用いて達成することが困難になることとなる。これは、機械的に非常に壊れやすいこととなる。

0104

[000131]したがって、魅力的なトランスデューサー製作アプローチは、上記に展開されているアイデアのうちのいくつかを使用すること自身を示唆する。1つまたは複数のエレメントを有するトランスデューサーアレイに関して、それぞれのエレメント取り付け基板は、より長いマイクロテーパー付きの構築物によってその厚さが拡張されたテーパー付きのマッチング構築物とすることが可能である。完全なマッチング層は、アレイ全体のそれぞれのエレメントに関して、平坦な(しかし、マイクロ溝付きのまたはピラミッド付きの)装着表面を有することが可能である。そのようなマッチング層構築物の全体は、「4分の1波長の」マッチング層とは異なり、機械的な完全性のために十分な厚さにすることが可能である。マイクロテーパー付きの構築物(その上に、アレイエレメントセラミックが結合されている)は、セラミックの音響インピーダンスに近づける適当なエポキシタングステン(または、他の複合)材料で充填することが可能である。次いで、マイクロテーパー付き構築物は、3−Dプロトタイピングポリマーのインピーダンスまでインピーダンスをテーパー付けすることとなる。また、そのような構築物は、同じポリマー(必要であれば)でできたそれぞれのエレメントのためのレンズ製作を可能にする。これは、ポリマーの前方表面と、組織の中へ媒体を透過させる水との間に、別の(しかし、より大きくはない)インピーダンス不連続性を残す。より多くのマイクロテーパー付きの構築物の前方表面を製作プロセスの中にプログラムすることが可能であるということに留意されたい。結果として生じる前方表面(溝付きまたはピラミッド付き)は、水で満たされることとなり、プロトタイピングポリマーのインピーダンスと水のインピーダンスとの間の漸進的にテーパー付けされる連続性を可能にする。前方表面の中の結果として生じる微小陥凹部が、過剰な空気トラッピングを結果として生じさせる場合には、これらは、水に近い音響インピーダンスを有するシリコーンゴム化合物で充填され得る。

0105

[000132]したがって、テーパー付きのマッチング層構築物は、アレイ自身の製作にとって非常に有用なフレームワークおよび基板も提供しながら、最適な音響インピーダンスマッチングのために設計することが可能である。次いで、完成された製品(すべてのエレメントが後方表面に取り付けられている)は、離散層マッチングプロセスとともに必要な複数の構築物と比較して、非常に簡単なフレームの中への簡単化された装着のために、単一の大直径トランスデューサーエレメントとして処理されることとなる。そのようなシステムは、レンズドアレイエレメントを可能にするという追加の利益とともに、トランスデューサーセラミックエレメントから水まで至る所でテーパー付きのインピーダンスマッチングを可能にすることとなる。

0106

[000133]そして、最後に、プロトタイピングポリマータンクサイズ制限を超える大直径アレイに関して、マッチング層およびフレーム全体(その上に、マッチング層−トランスデューサー構築物が装着され得る)は、一緒に結合されたセグメントで製作され、全体的なトランスデューサー設計を作り出すことが可能である。この方法では、ポリマーの使用(それは、高価になる可能性がある)は、細いリブによって背面に製作される構造的なサブエレメントの中で最小化され得、すべてのセグメントが一緒に「留められる」ときに閉じたハニカム上のコンパートメントを形成している。次いで、これらのコンパートメントは、強力なエポキシ樹脂で充填され、したがって、すべてのサブエレメントの防水結合、および、プロトタイピングポリマーの最小使用を伴う非常に強力な構造的完全性を提供することが可能である。より小さいサブエレメントの製作、および、プロトタイピングポリマーの最小化の両方が、構造的完全性の損失なく、非常に大幅なコストおよび時間の節約を結果として生じさせることが可能である。

0107

[000134]そのような全体的なマッチングおよび製作「システム」は、非常に複雑な「局所的な幾何形状」を含むこととなるが、これらは、3−D設計が3−Dプロトタイピングの「ソリッドワークスのような」ソフトウェアの中へプログラムされると、製作プロセスに対して追加コストを加えない。

0108

[000135]エレメントの機械的な故障の評価
[000136]圧電セラミック材料の異なる組成物が、故障の前のそれらの極限圧力出力限界を決定するために評価された。エレメントは、前方表面が水と接触している水槽の中に位置付けされ、小さいハウジングの中に囲まれ、エレメントの空気の裏当てを確実にすることが可能である。カプセルハイドロフォンは、トランスデューサー表面から10cmの距離でトランスデューサーに面するように位置付けされた。エレメントは、電圧ゲインネットワークおよびクラスD増幅器に取り付けられ、エレメントに最大2400Vppを適用した。増幅器は、フィールドプログラマブルゲートアレイロジックボードによって制御される。それぞれのエレメントは、最初に、10Vppのベース信号によって駆動され、低振幅条件の下で出力を測定した。次いで、エレメントは、10秒にわたり、1kHzのPRFにおいて、10サイクルの高い振幅信号で駆動された。次いで、ベース信号は、圧力出力が同じであることを確実にするために再適用された。これが繰り返され、エレメントからのベース圧力出力が低減されるまで、毎回、テスト電圧インクリメントした。また、このプロセスは繰り返され、マッチング層を有する音響レンズを備えるエレメント、および、マッチング層なしの音響レンズを備えるエレメントをテストし、水と直接的に接触しているむき出しのエレメントと比較した。

0109

[000137]それぞれのタイプのトランスデューサーエレメントに関して、n=3のエレメントが、圧力出力が不可逆的に劣化された電圧を決定するためにテストされた。エレメント損傷が、エレメントの後方表面に小さいチップとして見られた(中心の近くに起こっていることが最も多かった)。このパターンは、PZT材料の中の水平方向のまたは半径方向の共鳴による損傷を示唆している。この損傷は、1000Vppの周りの同様の駆動電
圧、および、1.3〜1.8Mpaの推定表面圧力において、レンズを備えるPZT、PZ26、およびPZTで顕著に表れた。図11は、1%デューティーサイクルにおいて適用される10サイクルパルスによる故障の前の最大エレメント表面圧力を図示している。テストされたすべてのタイプのPZTが、マッチング層なしで、同様の故障ポイントを有していた。それぞれの測定は、3サンプルの平均であり、故障表面圧力の範囲を示すエラーバーを有している。マッチング層を備えるエレメントに関して一定の故障圧力は、決定されなかった。バーは、エレメントからの最も高い推定表面圧力レベルを表している。したがって、2000Vppが、マッチング層を備える1MHzエレメントを駆動するための安全限界であると考えられた。PZ36材料(それは、より低い水平方向の結合係数およびより低いインピーダンスを有している)では、故障の目に見える兆候は観察されなかった。しかし、エレメント出力は、上述の材料と同様の駆動電圧および圧力において、劇的に減少した。すべての他のエレメントでは、破壊の発生は、圧力出力の同時に起こる減少、および、電気インピーダンス曲線の中の共鳴の損失によって達成された。

0110

[000138]PZT+マッチング層+レンズ構成は、この電圧において300秒にわたり駆動されたときも、最大2000Vppまで不可逆的な損傷を招かなかった。潜在的に、エレメントの自己加熱およびデチューニングに起因して、電圧入力および圧力出力のいくらかの減少が、時間に対して観察された。残念ながら、レンズは、水槽からの良好な断熱を提供し、したがって、高い平均パワー出力が必要な用途において、アクティブ冷却が必要である可能性がある。最大駆動条件の間にマッチング層/レンズを備えるエレメントのテストに関する平均パワー密度は、7.8W/cm2であったが、それは、このデチューニングに起因して300秒の駆動後に、5.9W/cm2まで減少した。エレメント圧力出力およびインピーダンスは、セラミックが室温に戻った後に、それらのオリジナル値回復した。

0111

[000139]ヒストトリプシー血栓溶解のためのトランスデューサーの設計
[000140]トランスデューサー仕様
[000141]ラピッドプロトタイピング方法を使用した治療トランスデューサー設計および構築に関する例は、以下の通りである。トランスデューサーは、大腿静脈の中の深部静脈血栓症(DVT)の治療のために設計されている。このトランスデューサーは、水槽によってレッグ部に連結されており、3軸モーター式のポジショナーによって制御される。治療トランスデューサーは、治療を監視およびガイドするために使用される超音波イメージングシステムと一体化することが可能である。

0112

[000142]血管の十分な画像を得るために、超音波イメージングプローブを可能な限り目標の近くに位置決めすることが必要である可能性がある。プローブ設置面積が50mmx8mmである例では、エレメントは、この幾何学形状の周りにフィットしなければならない。トランスデューサー作動距離は、生体内(in−vivo porcine)モデルにおいて、1.5cmの推定血管深さによって決定される。トランスデューサーの焦点寸法は、目標サイズに基づいて決定される。大腿部の血栓溶解トランスデューサーの目標サイズは、直径約6mmである血管直径によって規定される。焦点式トランスデューサーに関して、軸線方向の寸法は、焦点の最長寸法を規定し、それは、血管腔の中だけでキャビテーションが引き起こされるということを確実にするために、6mm未満とするべきである。そのうえ、以前のヒストトリプシー研究に基づいて、焦点ゲインは、キャビテーションクラウドを発生させるのに十分な圧力を発生させるために、>30とするべきである。

0113

[000143]トランスデューサーモデリング
[000144]いくつかの等価回路モデルが、厚さモードで動作する圧電セラミックのために存在する。ここで適用されるモデル(Krimholtz、Leedom、およびMat
thae(KLM)によって開発された)は、タイムドメインの観点から最も直感的に考えられ、透過ラインによってトランスデューサーの機械的な厚さを表す。このフォーミュレーションは、伝達マトリックスアプローチに従っており、いくつかのマトリックス(それぞれは、トランスデューサーの電気的または機械的なパーツを記載している)は、圧力−電圧伝達関数を決定するために掛け合わせることが可能である。この方法は、Van KervelおよびThijssenによって開発され、球面状に湾曲した音響レンズを用いた計算に関して、Marechalらによってさらに開発された。これらの研究は引き継がれ、KLMモデルに関する基礎理論を開発した。追加的に、増幅器、トランスデューサーケーブル、およびマッチングネットワークのモデルは、ネットワークの電気的な側に含まれており、音響側に関して、楕円形レンズに関する等式が、インピーダンスおよび表面圧力プロファイルを決定するために開発された。表面圧力測定が提供されるが、これらは、実験結果または伝搬モデルに直接的に適用可能ではないが、その理由は、エレメント縁部からの回折は、一般的に、エレメント表面にわたって空間依存する圧力を生成させるからであるということに留意されたい。より適用可能なのは、エレメント表面速度:usであり、それは、積分に対する実際の入力として使用される。しかし、表面圧力は、ここで与えられ、ps=usρ1c1としてフォーカシングすることによって得られる圧力ゲインのアイデアを与える。

0114

[000145]トランスデューサーの中のそれぞれのエレメントは、修正されたPZT−4から作製された。トランスデューサーがイメージングトランスデューサーの周りにフィットしたという仕様、および、トランスデューサー焦点距離は5cmであったという仕様を仮定すると、1MHzの厚さ共鳴を有する2cm直径のディスク形状のエレメントが選ばれた。異なるPZTフォーミュレーションに関する特性が、表IIIに示されている。モデル化された結果に関して、PZT−4に関する特性が使用されている。特定の幾何学形状およびパラメーターのエレメントに関して、負荷として水に直接的に連結され、裏打ちとして空気に連結されているエレメントに関するエレメント電気インピーダンスが、図12A〜図12Fに示されている。図12A〜図12Fでは、マッチング層/レンズなしのエレメント(図12A〜図12C)、および、マッチング層/レンズを備えるエレメント(図12D〜図12F)のインピーダンストレースが示されている。エレメントインピーダンスは、エレメント端子に直接的に接続されるように示されており(図12Aおよび図12D)、2メートルケーブルの端部がエレメントに取り付けられているように示されており(図12Bおよび図12E)、電圧ゲインネットワークへの入力部において接続されるように示されている(図12Cおよび図12F)。

0115

0116

[000146]マッチング層を備えるインピーダンスは、Zm=6.8MRayl(7.2M
Raylの幾何平均に近い)であり、レンズ層Z1=3.1MRaylである。2メートルのBNCRG−174ケーブルを備える1MHzにおけるエレメントインピーダンスは、61〜107jΩであるようにシミュレートされている。4の電圧ゲインは、エレメントの上の最大電圧を400Vから1600Vppへ変換することが望まれる。アペンディクスAの中に与えられている電圧ネットワークCおよびL値は、C=1.3nFおよびL=9.7μHである。1nFおよび11μHの利用可能な値は、G=3.5を与える。これをシミュレーションに適用すると、1つのエレメントのための増幅器によって見られるようなインピーダンスは、増幅器の限界内において、20.5Ωとなる。この最終インピーダンス値が、増幅器の限界の外側にある場合には、設計者は、ネットワークに関してより低いゲイン値を選ばなければならず、または、別の方式でエレメントを変更し、初期インピーダンスを上昇させなければならない。

0117

[000147]エレメントへの電圧ネットワークの追加によって、マッチング層およびレンズを備えるエレメントに関する0.8〜1.3MHzのバンド幅にわたって、インピーダンスが極めて一定のままであるということに留意されたい(図13)。マッチング層またはレンズがなければ、インピーダンスは、周波数の小さい変化を伴って変化し、それは、0.86MHzにおけるわずか4オームから、1.06MHzにおける最大ほぼ200オームのピークまで変化し、1.16MHzにおける約4オームへと戻る。また、これは、バンド幅が、低インピーダンス位置において幅狭になっているということを意味している(図14A〜図14F)。マッチング層およびレンズによってインピーダンス曲線を平坦化することは、より一定の出力−対−周波数につながる。

0118

[000148]同様の表面圧力が、マッチング層を備えるトランスデューサーエレメント、および、マッチング層なしのトランスデューサーエレメントによって実現され得るが、マッチングなしのエレメントは、20サイクルを超えるリングアップ時間を有し、マッチングしたエレメントが3〜4サイクルの中で到達するのと同じ定常状態振幅に到達する。パルスの最大の振幅サイクルだけがバブルクラウド発生に貢献することとなるので、マッチングしていないトランスデューサーに関する長いリングアップ時間は、結果的に、治療の副作用として望ましくない加熱を増加させ、それを非効率にすることとなる。マッチングを備えるトランスデューサーのバンド幅の増加に起因して、高い振幅を有する非常に短いパルスを作り出すことが可能である。マッチング層を備えるものと備えないものの、2つの等価トランスデューサーのインパルス応答が、図15A〜図15Dに示されている。それぞれのエレメントの中へのピーク電圧は、ほぼ同一であるが、マッチングしたトランスデューサーピーク圧力出力は、マッチングしていない場合よりも2.9倍大きいということに留意されたい。したがって、マッチングしていないエレメントに加えられる電圧は、同等の出力に関してかなり高い。マッチング層/レンズを備えるピーク−ピーク電圧は、約2.1kVppであり、6MPa表面圧力を実現し、一方、マッチングしていないエレメントは、同じものを実現するために>9kVppを必要とする(図16A〜図16D)。それぞれのサイクルにおいて共鳴波のより大きいパーセンテージが負荷媒体に透過されるので、マッチングの別の結果は、負荷の中の所与の表面圧力に関して、エレメントの中の内部応力の低減である。これらの要因は、すべて、制御可能な出力を有する短い高振幅パルスを得るために、音響マッチングが重要であるということを示唆している。

0119

[000149]伝搬モデル
[000150]Rayleigh積分に基づく伝搬モデルが実装され、トランスデューサーに関する焦点寸法および焦点ゲインを含む、トランスデューサーの焦点特性を決定された。この等式は、素晴らしい精度を有する線形伝搬を定義する。ヒストトリプシーは、非線形伝搬に高度に依存することが可能であり、したがって、線形伝搬モデルは、簡素化されたものであり、焦点において展開された波形を正確に予測しない。しかし、キャビテーションクラウドおよび焦点波形のピーク負圧は、線形理論に基礎を置いているものと同様の領
域にわたって引き起こされる。したがって、このモデルは、詳細な波形を提供することとならないが、それは、キャビテーションが予期され得る領域を決定するために適用することが可能である。追加的に、線形の焦点ゲインを計算することが可能であり、それは、以前のヒストトリプシートランスデューサーに基づいて、十分な圧力が発生させられ得るかどうかという指示を提供する。体外および生体内で使用される以前のヒストトリプシートランスデューサーは、40〜90の範囲にある焦点ゲインを有している。

0120

[000151]伝搬モデルは、丸いおよび長方形の開口部を備える点光源、リング、ディスク、長方形プレート、および球面状セグメントに関して開発された。単一のエレメントがモデル化される場合には、その寸法が確立され、次いで、幾何学形状が、λ/2以下の間隔を備える個別の点光源から構築され、圧力場全体を通して精度を確実にする。複数のエレメントがシミュレートされることとなる場合には、また、それぞれのエレメントの中心位置も入力され、次いで、モデルは、それぞれの場所において、トランスデューサーエレメントのコピーを作り出す。これは、F#=合計開口部/焦点距離>0.5によって、トランスデューサー幾何学形状の正確なシミュレーションを可能にする。シミュレーションは、トランスデューサー中心周波数において実施され、CWまたは長いバーストに関して正確であるということを意味している。短いバーストシミュレーションは、過渡モデルを必要とする。

0121

[000152]トランスデューサーの中のそれぞれのエレメントは、共通の焦点へ集束される。単一の球面状に集束されるトランスデューサーエレメントの焦点ゲインは、焦点距離に対するRayleigh距離の比率によって推定することが可能である。

0122

0123

[000153]ここで、Aは、トランスデューサーエレメントの活動的領域である。血栓溶解の予備研究において使用されたヒストトリプシートランスデューサーは、Gp=42を有していた。しかし、このトランスデューサーは、目標血管直径を超える焦点寸法を有しており、大きな焦点距離となり過ぎ、血管の付近にイメージングガイダンスプローブを設置する困難性を引き起こした。したがって、同様の焦点ゲインを有するが、より小さい焦点寸法を有するトランスデューサーは、イメージングおよび治療結果を改善することを必要とした。追加的に、トランスデューサーは、血管のイメージングに適切である利用可能なリニアアレイイメージングプローブを収容するために必要とされた。このプローブは、50mmx8mmの設置面積を有していた。そのように、血栓溶解トランスデューサーに関する2cm治療エレメントは、中央ポートまたは孔部(図5A〜図5Bを参照)の周りにできる限り近くに位置付けされていた。1MHzにおいて、トランスデューサーは、Gf=33を有しており、仕様を満たしている。以前の設計は、生体内キャビテーションを実現するために必要なものよりも非常に大きい圧力出力を可能にし、そのため、このゲインは、1〜2cm覆っている組織を通して血管を治療するのに十分であるべきである。追加的に、1MHzにおける焦点寸法は、6〜7mm直径の血管を目標とするのに十分に小さい。より高い周波数においてより大きいゲインを得ることが可能であるが(表IV)、より小さい焦点寸法は、音響減衰を増加させ、治療時間を延長することとなる。

0124

[000154]撮像装置ポートに起因して、Y軸に沿うエレメント同士の間の大きい間隔は、焦点の周りに実質的な格子状のローブを引き起こす(図17)。これらの格子状のローブは、ピーク圧力振幅の1/3程度の振幅を有することが可能である。しかし、メインビームの振幅の1/2よりも大きい格子状のローブの存在があっても、病変が主要焦点内だけ
に正確に生成され得るということが示されてきた。したがって、キャビテーションは、メインビーム寸法に限定されることとなるということが予期される。

0125

0126

[000155]トランスデューサー構築
[000156]血栓溶解トランスデューサーのいくつかの実施形態が構築された。第1の設計では、PZ26材料の8つの球面状セグメントが、8つのサブハウジングの中でマッチング層なしで使用された。これは、デバイスのサイズを最小化したが、>800Vの電圧での電気的な問題を防止する困難性によって、より大きい設計が必要となった。第2の発生デバイスは、より大きい1つのハウジングを構成し、ハウジングの中では、すべての球面状エレメントが、適正に着座させられ、電気的に絶縁され得た。このデバイスは、生体内でのキャビテーションを発生させる点において初期には成功していたが、必要な駆動電圧は、上記に決定されているように、セラミックに関する機械的な故障限界の近くであった。破砕が、約600秒の動作の後に、複数のエレメントの後方面において顕著に表れた。したがって、最終設計は、平坦なディスクエレメントによって構築され、(図5A〜図5Bに示されているように)マッチング層インターフェースを備えるレンズを形成した。

0127

[000157]最終トランスデューサーの全体的な開口部は、7.3cmx8.6cmであった。トランスデューサーに関する曲率の半径は、可能な限り目標の近くの中心にイメージングプローブを位置決めするために、5cmとなるように選ばれた。超音波撮像装置のための中央ポートは、血管系の高周波数イメージングのための10MHzリニアアレイまたは12MHzフェーズドアレイプローブを保持するように設計された。すべての3つのトランスデューサーは、3Dプリンティングシステムの上にプリントされたが、それが選ばれた理由は、材料が他のシステムの上の材料と比較して低い減衰および高い音速を有し、十分なプリンティング分解能を有していたからである。

0128

[000158]トランスデューサーは、PZT4材料から作製された圧電エレメントによって構築された。マッチング層またはレンズなしの第1および第2の発生トランスデューサーに関して、音響開口部のためのハウジングの中の孔部は、エレメントが、前方表面または側方表面のうちのいずれかの上に、ハウジングの中へシールされ得るように設置されている。非腐食性室温加硫RTV)ゴムシーラントとして使用することが可能である。2つのワイヤを、エレメント前面および背面の銀電極の上にはんだ付けすることが可能である。銀−軸受はんだ(96/4 Sn/Ag)は、はんだ付けの間の電極の溶解を防止するために使用することが可能である。はんだ付けは、電極毎に3秒以下にわたり250℃で実施された。これは、ジョイント部の酸化およびエレメントの脱分極の可能性を最小化した。ワイヤは、Bayonet Neill−Concelman(BNC)コネクターによって終端される、RG−58、RG−174、またはRG−316同軸ケーブルのいずれかにはんだ付けされた。ケーブルは、ハウジングの中のポートを通され、可撓性のポリウレタンでシールされた。

0129

[000159]本明細書で説明されているいくつかの実施形態では、マッチング層およびレン
ズを備えるトランスデューサーは、ハウジングの中に組み込まれているレンズとともに構築することが可能である。図18Aは、マッチング層スタンドオフ1840および圧縮ねじ山部1841などのような、ラピッドプロトタイピングハウジングの中へ組み込まれた他の特徴とともに、ラピッドプロトタイピングハウジング1820の中に組み込まれた音響レンズ1832を図示している。マッチング層オーバーフローウェル1845は、多すぎる材料が適用された場合にマッチング層材料のオーバーフローを含有するように構成することが可能である。図18Bでは、マッチング層1842およびトランスデューサーエレメント1818は、圧縮リング1843が圧縮ねじ山部1841の中へねじ込まれた音響レンズに対して適切な場所に保持されている。エレメントに面するレンズの表面の上に、3つの小さいスタンドオフがプリントされ、マッチング層の厚さを有するギャップを生成させることが可能である。マッチング層材料の小さい体積が、上記に説明されているように混合され、背面レンズ表面の中心に液滴として注出され得る。次いで、エレメントを、スタンドオフの上にプレスすることが可能である。次いで、余剰材料は、隣接するウェルの中へ進み、材料がエレメントの後方表面の上にオーバーフローすること、および、材料が高い駆動電圧でエレメントの周りに電気絶縁を引き起こすことを防止することが可能である。圧力は、手で加えることが可能であるか、または、圧縮キャップによってプレスすることが可能であり、圧縮キャップは、エレメントの後ろのエレメントハウジングの中へねじ込まれ、エレメント背面に連続的な圧力を加える。すべてのエレメントは、このようにハウジングの中へ装着され、任意の測定が行われる前に少なくとも24時間にわたり硬化することを可能にされ得る。ワイヤリングおよびシーリングは、マッチング層またはレンズなしのトランスデューサーに関して説明されているのと同じ様式で実施することが可能である。

0130

[000160]モデルとのトランスデューサー比較
[000161]第3の発生トランスデューサーのモデリングに関して、2cm直径ディスクが、マッチング層を備えて上記に説明されているように、PZT−4から作製された。マッチング層およびレンズを備える単一エレメントの、モデル化されたおよび測定された電気インピーダンス曲線が、図19に提供されている。マッチング層厚さが適当に選ばれているときには、測定と共鳴に近いモデルとの間で良好な一致が観察される。このトランスデューサーに関して、モデルは、マッチング層がλ/4よりも45μm厚く、周波数>1MHzにおいて、より高いインピーダンス曲線を引き起こしたということを示した。マッチング層厚さの誤差は、プリンター分解能限界に起因するようであり、それは、100μmのインクリメントで、トランスデューサーハウジングをプリントする。しかし、インピーダンス曲線は、エレメント同士の間で極めて一致していた。n=8エレメントに関して、1.0MHzにおけるインピーダンスは、実数部に関して48.3+/−1.5Ωであり、虚数部に関して−94.6+/−3.3jΩであった(平均+/−標準偏差)。比較のために、モデルによって与えられたインピーダンスは、マッチング層厚さ=λ/4+45μmのときに、1MHzにおいて、44〜102jΩである。低い周波数において、エレメントの中の半径方向の(水平方向の)モードによって引き起こされる、測定値からのモデルの偏差がいくらか存在し、それは、1−D KLMモデルでは考慮されていない。

0131

[000162]二次元の圧力マップが、カプセルハイドロフォンによってフィールドスキャンすることによって獲得された。10サイクルバーストからのピーク正圧値が使用され、フィールドの中のそれぞれのポイントにおける圧力振幅が記録された。トランスデューサー面からz=50mmにおける水平方向の−6dBビーム幅は、シミュレーションにおいて5.1mmであり、測定されたのは5.3mmであった。トランスデューサー表面の近くで(z=7.5mm)、ビーム幅は、シミュレートされた場合に17mmであり、測定された場合に15.9mmであった。これらの測定は、音響レンズが、球面状トランスデューサーセグメントと同様に、ほぼ理想的なフォーカシングを提供していることを示唆している。

0132

[000163]また、全トランスデューサーのビームプロファイル(すべての8エレメントが駆動されている)が測定され、シミュレーションと比較された。シミュレーションに関するXxYxZ−6dB圧力ビーム幅は、1MHzトランスデューサーに関して、1.0x1.2x6.6mmであった。カプセルハイドロフォンによって測定された場合に、焦点平面におけるビーム幅は、1.0x1.3x6.9mmであった。また、これらの測定値は、シミュレートされた値と一致している。

0133

[000164]トランスデューサー出力圧力
[000165]光ファイバープローブハイドロフォン(FOPH)が、完成したトランスデューサーの焦点圧力波形を測定するために使用された。ハイドロフォンは、50MHzのバンド幅、100μm直径のアクティブエレメント、および、0.35mV/MPaの低周波数感度を有していた。ハイドロフォンの感度は、ファイバー先端部からの回折に起因して、周波数とともに変化する。既知の周波数応答を有する圧電ハイドロフォンが、ハイドロフォンの周波数応答を見出すために使用された。デコンボリューション手順は、ハイドロフォン周波数応答を補正し、正確な圧力波形を得るために書かれている。トランスデューサー焦点圧力が、キャビテーションが発生した点まで、ガス抜きされた水の中で測定された。この圧力レベルを超えて、測定値が、キャビテーションに抵抗力のある(cavitation−resistant)液体の中で記録された。

0134

[000166]理想的には、すべてのレンズは、それぞれのレンズ表面がトランスデューサー焦点から等距離となるように構築されている。そうでない場合には、位相遅延が、エレメント同士の間に存在することとなる。位相遅延に応じて、それぞれのエレメントからの圧力波は、建設的にまたは破壊的に、焦点において干渉する可能性がある。フォーカシングのためのエレメント同士の間の許容可能な位相シフトに関する1つの規準は、<λ/8である。トランスデューサーの中の複数のエレメントの間の位相誤差を決定するために、カプセルハイドロフォンが、トランスデューサー焦点において位置付けされ、それぞれのエレメントが、個別に駆動された。受信される8つの波形が、図20Aおよび図20Bに示されている。先頭のエレメントと最後のエレメントとの間の時間遅延差は、80nsまたはλ/12である。この位相誤差は、理想的なエレメントアライメントと比較して、線形条件下において、焦点ピーク−ピーク圧力の10%の減少に相当する。

0135

[000167]図21Aおよび図21Bは、トランスデューサーに対する80%駆動電圧における圧力波形を示しており、ピーク負圧は、31Mpaに到達し、ピーク正圧は、85Mpaに到達している。これらの結果は、50%駆動電圧まで、水の中の測定値と十分に比較された。ハイドロフォン先端部の上のキャビテーションに起因して、2サイクルより大きい圧力波形は、大きい圧力振幅で獲得することができなかった。

0136

[000168]ヒストトリプシー用途におけるトランスデューサー試験
[000169]構築されたトランスデューサーのキャビテーションポテンシャルを決定するために、バブルクラウドが、異なるパルス長さおよびパルス繰り返し周波数の下で、高速写真によって画像化された。キャビテーションがそれぞれのパルスに観察される最低ピーク負圧値が、ガス抜きされた水の中の特定のセットの音響パラメーターに関するキャビテーションクラウド閾値として定義された。圧力レベルは、表Vに与えられている。パルス繰り返し周波数(PRF)またはパルス長さのいずれかが増加されるとき、バブルクラウドは、より低い圧力レベルにおいて持続されるそれぞれのパルスであることが可能である。最も高いパワーセッティングにおいて、キャビテーションクラウドは、19.5のMPaピーク負圧において発生させられる。これは、他のヒストトリプシートランスデューサーよりもいくらか高いが、この設計と同様の高い曲率を有するトランスデューサーは、非線形伝搬に起因してより低い曲率を有するものよりも大きい負圧閾値を有することとなると
いうことが予期される。最低のPRFおよびパルス長さにおいて、キャビテーションクラウドは、p=−30.7Mpaになるまでは一貫しているように見えない。

0137

0138

[000170]生体外での豚の腎臓組織切除が実現され、ヒストトリプシートランスデューサーの性能が確認された。豚の腎臓皮質の中で、100HzPRFにおいて、5サイクルパルスを使用して、病変が作製された。腎臓は、ソニケーションのための音響ウィンドウを備えるポリカーボネートハウジングの中において、10%ゼラチンの中で鋳造された。トランスデューサー焦点は、腎臓皮質の中に位置付けされ、それぞれのポイントで30秒(3000パルス)にわたり処置された。4つの病変が、発生させられた。この結果は、トランスデューサーが、以前の研究と同様の結果を有するヒストトリプシーを実施することができるということを示唆している。

0139

[000171]ヒストトリプシー血栓溶解を実施することができる治療トランスデューサーを構築するための設計および方法は、添加剤製造を使用して、この研究の中で開発された。いくつかの技法は、単一のエレメント構成および複数のエレメント構成のトランスデューサーを構築するために調査されてきた。血栓溶解を含むヒストトリプシーの中の様々な用途のために、20を超えるトランスデューサーが設計されてきた。最も効果的なトランスデューサー設計は、マッチング層およびレンズを備える1つの小さいエレメントを組み込んだ。この設計は、増幅器が電圧変換ネットワークを通して高い電圧を駆動することを可能にし、高い圧力出力の下でのトランスデューサーの機械的な故障を防止した。

0140

[000172]トランスデューサーのラピッドプロトタイピングは、研究の場でトランスデューサーを開発することに関して、および、少量の資本設備に関して、いくつかの重要な利点を保持する。第1に、プロトタイプを作り出すための全体的なコストおよび時間は、従来の機械加工プロセスと比較して、非常に低減される。また、射出成形されたパーツに関して、モールドのコスト、および、モールド製品のためのリードタイムは、研究開発および少量の資本設備にとって法外に大きい。ラピッドプロトタイピングシステムのための材料は、単位重量あたり高価である可能性があるが、それらは付加的に作られるので、製造の間に材料は失われない。また、追加的な複雑性を設計の中へ導入することに対するペナルティも存在しない。例えば、材料のコストを低減させるために、中空のフレームは、剛性のために支柱パターンで採用することが可能である。機械加工において、ピースを仕上げるために可能な限り少ない切削を必要とすることによって、コストを低減させることは賢明であることが多いが、射出成形において、複雑性は、モールドコストを増大させる。これは、設計者の利益となり得るが、それは、落とし穴にもなり得る。そのようなパーツが大量生産されることとなる場合には、それは、射出成形、または、より大幅な幾何学的制限を有する他の技法を必要とする可能性がある。そのような場合には、パーツのいくつかの特徴は、これらの製品モードのために再設計されなければならない可能性がある。しかし、研究または少量の資本設備の目的(この場合、数ユニットが典型的に開発され、または、製造量が、高価な射出成形ツール正当化しない)のために、このことは、一般的に、気にする必要はない。

0141

[000173]そのような設計において、材料は、それらの鋳造されたまたは押し出しされた対応パーツに対して、機械的な性質において概して等価ではない。いくつかのマシン(例えば、FDMなど)は、プロトタイプを作り出すためにABSまたはポリカーボネートを利用するが、材料の積層は、固体のピースと同じ強度を有するパーツを作り出さない。そのうえ、他のマシンタイプ(とりわけ、フォトポリマーを使用するもの)は、とりわけ、任意の従来の材料の特性と適合しない独自のフォーミュレーションを必要とするが、プラスチックと同じ範囲を包含する。いくつかのマシン(例えば、この研究で使用された3Dプリンターなど)は、実際に、連続的に可変の弾性係数を有する複合材を作り出すことが可能である。これらの材料のうちのいくつかは、この研究において、音響パーツとして適切となるものを特定する目的のために特徴付けされた。いくつかの材料は、適切であることが見出されたが、SLAマシンによって作り出された材料は、低い減衰および高い音速の適正な組み合わせを提供し、低い損失でレンズを作り出した。この研究でテストされた3Dプリンティングシステムは、16μmのステップ分解能(それは、マッチング層のより正確な製作を提供することが可能であった)を有しており、トランスデューサー設計および構築に用いることが可能である。他のシステムを備えるトランスデューサー設計の製作のための材料は、等しいかそれ以上の精密さ、および、等しいかそれより低い音響透過損失を提供しなければならない。ラピッドプロトタイピングマシンによって使用され得る材料の範囲が拡大するにつれて、セラミックエレメント、マッチング層、および、トランスデューサーの電極をプリントすることが可能になり得、プロセスおよび設計の可能性をさらに簡単化する。

0142

[000174]焦点式超音波温熱治療では、セラミックは、一般的に、組織切除を引き起こすために必要な要求圧力出力範囲内で動作することが可能である。しかし、ヒストトリプシーは、温熱治療よりもかなり高い焦点圧力を必要とし、早期治療トランスデューサーの中のセラミックは、その機械的な限界まで応力を受けていた。沸騰を伴うヒストトリプシーを実施するために必要な表面圧力は、約500kPa振幅であり、それは、線形の焦点ゲインGf=49を有するトランスデューサーから、14MPaのピーク焦点負圧を作り出す。この研究で実施されたテストに基づいて、トランスデューサーは、機械的な故障の限界内にある。しかし、キャビテーションベースのヒストトリプシーは、焦点において>20MPaの焦点圧力を必要とし、それは、血栓溶解トランスデューサーのために、>2MPa表面圧力(むき出しのセラミックの限界の上方)を必要とした。追加的に、短パルスの必要性(かなり大きいバンド幅を意味する)が必要とされた。マッチング層/レンズ組み合わせは、トランスデューサーが、小さい開口部および焦点ゲインを備えて作製されること、ならびに、十分な焦点圧力を依然として提供することを可能にした。設計は、マッチング層が、負荷に対して極度ミスマッチであるときに、セラミックエレメントの中の強力な共鳴に起因する応力のビルドアップを防止するということを証明した。これは、トランスデューサーが、故障の前に、ほぼ3倍の表面圧力まで駆動されることを可能にした。この設計は、トランスデューサーエレメントの機械的な限界を拡張したが、レンズによって提供される絶縁は、より高い駆動パワーにおいて、エレメントの中の熱の消散を防止した。2000Vppにおける1%のデューティーサイクルの入力によっても、エレメントは、300秒にわたる駆動の後に、ほぼ70℃に到達した。これは、セラミック材料の中の音速の変化、および、共振周波数シフトを引き起こす。結果として、出力が低下させられ、エレメントの中への合計パワーは、室温に戻るまで制限される。

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