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技術 感光性着色組成物、硬化物、着色スペーサー、及び画像表示装置

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 小川善秀中根翔子
出願日 2018年2月21日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-028405
公開日 2019年8月29日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-144407
状態 未査定
技術分野 液晶2(構造一般、スペーサ、注入口及びシール材) 染料
主要キーワード pH電極 分散剤由来 無次元量 結合態様 遮光ユニット ジシクロペンタジエン環 対数表現 グリプタル樹脂
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この項目の情報は公開日時点(2019年8月29日)のものです。
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課題

遮光性及び信頼性が良好であり、微細着色スペーサーを形成することが可能な感光性着色組成物を提供する。

解決手段

a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)光重合開始剤、(d)エチレン性不飽和化合物を含有する感光性着色組成物であって、(a)着色剤が、(a1)置換基を有してもよい3,7−ビス(2−オキソ−1H−インドール−3(2H)−イリデンベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジフラン−2,6−(3H,7H)−ジオン化合物化合物幾何異性体、化合物の塩、又は化合物の幾何異性体の塩を含む有機黒色顔料を含み、(c)光重合開始剤が、(c1)特定構造オキシムエステル光重合開始剤を含む感光性着色組成物である。

概要

背景

液晶ディスプレイ(LCD)は、液晶への電圧オンオフにより液晶分子の配列が切り替わる性質を利用している。一方、液晶ディスプレイのセルを構成する各部材の多くは、フォトリソグラフィーに代表される感光性組成物を利用した方法によって形成されている。この感光性組成物は、微細構造を形成し易く、大面積基板に対する処理が容易であるといった理由から、今後も広範囲に感光性組成物の適用が予想されている。
また、液晶ディスプレイに使用されるバックライトは、高い解像度、低いコスト、薄いフォームファクタといった特徴から、LEDバックライトが現在では携帯端末テレビの業界において広く採用されている。

最近では、カラー液晶ディスプレイの更なる高精細高輝度化に対応するために、アクティブマトリクス型液晶ディスプレイにおいて、カラーフィルターTFT素子基板側に設けたカラーフィルター・オン・アレイ方式(COA方式)やブラックマトリクスだけをTFT素子基板側に設けたブラックマトリクス・オン・アレイ方式(BOA方式)が提案されている。この方式によれば、カラーフィルター側にブラックマトリクスを形成する場合に比べ、アクティブ素子側との位置合わせマージンを取る必要がなくなるため、開口率を高くすることができ、その結果、高輝度化を図ることができる。このようなブラックマトリクスの構造には、高い遮光性可視光領域における光漏れが極力抑えられることが要求される。

また、液晶ディスプレイ構造及び製造工程の簡便化に伴い、液晶ディスプレイにおける2枚の基板の間隔を一定に保つために使用される、所謂、柱状スペーサーフォトスペーサーとブラックマトリクスを一体化した着色スペーサーも開発されている。このような着色スペーサーとして有機黒色顔料を用いたものが各種提案されており、例えば特許文献1には特定の光重合開始剤を使用することで、LCDの表示信頼性が良好になると記載されている。また特許文献2には特定のフタロシアニン系顔料を併用することで、パターン形成性現像性耐化学性が優れると記載されている。

概要

遮光性及び信頼性が良好であり、微細な着色スペーサーを形成することが可能な感光性着色組成物を提供する。a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)光重合開始剤、(d)エチレン性不飽和化合物を含有する感光性着色組成物であって、(a)着色剤が、(a1)置換基を有してもよい3,7−ビス(2−オキソ−1H−インドール−3(2H)−イリデンベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジフラン−2,6−(3H,7H)−ジオン化合物化合物幾何異性体、化合物の塩、又は化合物の幾何異性体の塩を含む有機黒色顔料を含み、(c)光重合開始剤が、(c1)特定構造オキシムエステル光重合開始剤を含む感光性着色組成物である。なし

目的

本発明では、遮光性及び信頼性が良好であり、微細な着色スペーサーを形成することが可能な感光性着色組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)光重合開始剤、(d)エチレン性不飽和化合物を含有する感光性着色組成物であって、前記(a)着色剤が、下記一般式(I)で表される化合物、該化合物の幾何異性体、該化合物の塩、及び該化合物の幾何異性体の塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する有機黒色顔料(A1)を含み、前記(c)光重合開始剤が、下記一般式(i)で表される光重合開始剤(C1)を含むことを特徴とする感光性着色組成物。(式(I)中、Ra1及びRa6は各々独立に、水素原子、CH3、CF3、フッ素原子又は塩素原子を表し;Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Ra7、Ra8、Ra9及びRa10は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、Ra11、COOH、COORa11、COO-、CONH2、CONHRa11、CONRa11Ra12、CN、OH、ORa11、COCRa11、OOCNH2、OOCNHRa11、OOCNRa11Ra12、NO2、NH2、NHRa11、NRa11Ra12、NHCORa12、NRa11CORa12、N=CH2、N=CHRa11、N=CRa11Ra12、SH、SRa11、SORa11、SO2Ra11、SO3Ra11、SO3H、SO3-、SO2NH2、SO2NHRa11又はSO2NRa11Ra12を表し;且つ、Ra2とRa3、Ra3とRa4、Ra4とRa5、Ra7とRa8、Ra8とRa9、及びRa9とRa10からなる群から選ばれる少なくとも1つの組み合わせは、互いに直接結合してもよく、又は酸素原子硫黄原子、NH若しくはNRa11ブリッジによって互いに結合してもよく;Ra11及びRa12は各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基又は炭素数2〜12のアルキニル基を表す。)(式(i)中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。R2は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。kは0又は1を表す。R3〜R6は各々独立に、任意の1価の置換基を表す。l、m及びoは各々独立に、0〜3の整数を表す。nは0又は1を表す。)

請求項2

前記(a)着色剤が、更に(A2)有機着色顔料を含む、請求項1に記載の着色感光性組成物

請求項3

前記(a)着色剤が、更に(A3)カーボンブラックを含む、請求項1又は2に記載の着色感光性組成物。

請求項4

前記(a)着色剤の含有割合が、全固形分に対して10質量%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。

請求項5

着色スペーサー形成用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性着色組成物。

請求項6

請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性着色組成物を硬化して得られる硬化物

請求項7

請求項6に記載の硬化物から構成される着色スペーサー。

請求項8

請求項7に記載の着色スペーサーを備える画像表示装置

技術分野

0001

本発明は、感光性着色組成物等に関する。詳しくは、例えば液晶ディスプレイ着色スペーサー等の形成に好ましく用いられる感光性着色組成物、この感光性着色組成物を硬化して得られる着色スペーサー、この着色スペーサーを備える画像表示装置に関する。

背景技術

0002

液晶ディスプレイ(LCD)は、液晶への電圧オンオフにより液晶分子の配列が切り替わる性質を利用している。一方、液晶ディスプレイのセルを構成する各部材の多くは、フォトリソグラフィーに代表される感光性組成物を利用した方法によって形成されている。この感光性組成物は、微細構造を形成し易く、大面積基板に対する処理が容易であるといった理由から、今後も広範囲に感光性組成物の適用が予想されている。
また、液晶ディスプレイに使用されるバックライトは、高い解像度、低いコスト、薄いフォームファクタといった特徴から、LEDバックライトが現在では携帯端末テレビの業界において広く採用されている。

0003

最近では、カラー液晶ディスプレイの更なる高精細高輝度化に対応するために、アクティブマトリクス型液晶ディスプレイにおいて、カラーフィルターTFT素子基板側に設けたカラーフィルター・オン・アレイ方式(COA方式)やブラックマトリクスだけをTFT素子基板側に設けたブラックマトリクス・オン・アレイ方式(BOA方式)が提案されている。この方式によれば、カラーフィルター側にブラックマトリクスを形成する場合に比べ、アクティブ素子側との位置合わせマージンを取る必要がなくなるため、開口率を高くすることができ、その結果、高輝度化を図ることができる。このようなブラックマトリクスの構造には、高い遮光性可視光領域における光漏れが極力抑えられることが要求される。

0004

また、液晶ディスプレイ構造及び製造工程の簡便化に伴い、液晶ディスプレイにおける2枚の基板の間隔を一定に保つために使用される、所謂、柱状スペーサーフォトスペーサーとブラックマトリクスを一体化した着色スペーサーも開発されている。このような着色スペーサーとして有機黒色顔料を用いたものが各種提案されており、例えば特許文献1には特定の光重合開始剤を使用することで、LCDの表示信頼性が良好になると記載されている。また特許文献2には特定のフタロシアニン系顔料を併用することで、パターン形成性現像性耐化学性が優れると記載されている。

先行技術

0005

特開2016−167030号公報
韓国公開特許第10−2015−0024176号公報

発明が解決しようとする課題

0006

近年、液晶ディスプレイの高精細化や、モバイル用途への展開等に伴って、微細な着色スペーサーを形成する要求がある。
本発明者らが検討したところ、特許文献1や2に記載されている感光性着色組成物を用いた場合、遮光性や信頼性は良好であるものの、微細な着色スペーサーを形成することが困難であることが見出された。
そこで本発明では、遮光性及び信頼性が良好であり、微細な着色スペーサーを形成することが可能な感光性着色組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らが、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、着色剤として特定の顔料を用い、さらに特定の光重合開始剤を用いることで、上記課題を解決することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[8]の構成を有する。

0008

[1] (a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)光重合開始剤、(d)エチレン性不飽和化合物を含有する感光性着色組成物であって、
前記(a)着色剤が、下記一般式(I)で表される化合物、該化合物の幾何異性体、該化合物の塩、及び該化合物の幾何異性体の塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する有機黒色顔料(A1)を含み、
前記(c)光重合開始剤が、下記一般式(i)で表される光重合開始剤(C1)を含むことを特徴とする感光性着色組成物。

0009

0010

(式(I)中、Ra1及びRa6は各々独立に、水素原子、CH3、CF3、フッ素原子又は塩素原子を表し;
Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Ra7、Ra8、Ra9及びRa10は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、Ra11、COOH、COORa11、COO-、CONH2、CONHRa11、CONRa11Ra12、CN、OH、ORa11、COCRa11、OOCNH2、OOCNHRa11、OOCNRa11Ra12、NO2、NH2、NHRa11、NRa11Ra12、NHCORa12、NRa11CORa12、N=CH2、N=CHRa11、N=CRa11Ra12、SH、SRa11、SORa11、SO2Ra11、SO3Ra11、SO3H、SO3-、SO2NH2、SO2NHRa11又はSO2NRa11Ra12を表し;
且つ、Ra2とRa3、Ra3とRa4、Ra4とRa5、Ra7とRa8、Ra8とRa9、及びRa9とRa10からなる群から選ばれる少なくとも1つの組み合わせは、互いに直接結合してもよく、又は酸素原子硫黄原子、NH若しくはNRa11ブリッジによって互いに結合してもよく;
Ra11及びRa12は各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基又は炭素数2〜12のアルキニル基を表す。)

0011

0012

(式(i)中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
R2は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
kは0又は1を表す。
R3〜R6は各々独立に、任意の1価の置換基を表す。
l、m及びoは各々独立に、0〜3の整数を表す。nは0又は1を表す。)

0013

[2] 前記(a)着色剤が、更に(A2)有機着色顔料を含む、[1]に記載の着色感光性組成物
[3] 前記(a)着色剤が、更に(A3)カーボンブラックを含む、[1]又は[2]に記載の着色感光性組成物。

0014

[4] 前記(a)着色剤の含有割合が、全固形分に対して10質量%以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載の感光性着色組成物。
[5]着色スペーサー形成用である、[1]〜[4]のいずれかに記載の感光性着色組成物。

0015

[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の感光性着色組成物を硬化して得られる硬化物
[7] [6]に記載の硬化物から構成される着色スペーサー。
[8] [7]に記載の着色スペーサーを備える画像表示装置。

発明の効果

0016

本発明によれば、遮光性及び信頼性が良好であり、微細な着色スペーサーを形成することが可能な感光性着色組成物を提供することができる。

0017

以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。
なお、本発明において、「(メタアクリル」とは「アクリル及び/又はメタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイル」についても同様である。

0018

「(共)重合体」とは、単一重合体ホモポリマー)と共重合体コポリマー)の双方を含むことを意味し、「酸(無水物)」、「(無水)…酸」とは、酸とその無水物の双方を含むことを意味する。また、本発明において「アクリル系樹脂」とは、(メタ)アクリル酸を含む(共)重合体、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含む(共)重合体を意味する。

0019

また、本発明において「モノマー」とは、いわゆる高分子物質ポリマー)に相対する用語であり、狭義の単量体(モノマー)の外に、二量体三量体オリゴマー等も含む意味である。
本発明において「全固形分」とは、感光性着色組成物中又は後述するインク中に含まれる、溶剤以外の全成分を意味するものとする。
本発明において、「重量平均分子量」とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)をさす。
また、本発明において、「アミン価」とは、特に断りのない限り、有効固形分換算のアミン価を表し、分散剤の固形分1gあたりの塩基量当量のKOHの質量で表される値である。なお、測定方法については後述する。一方、「酸価」とは、特に断りのない限り有効固形分換算の酸価を表し、中和滴定により算出される。

0020

また、本明細書において、「質量」で表される百分率や部は「重量」で表される百分率や部と同義である。
また、本明細書において、顔料の具体例をピグメントナンバーで示すことがあるが、「C.I.ピグメントレッド2」等の用語は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。

0021

[感光性着色組成物]
本発明の感光性着色組成物は、
(a)着色剤
(b)アルカリ可溶性樹脂
(c)光重合開始剤
(d)エチレン性不飽和化合物
を必須成分として含有し、必要に応じて、更にシランカップリング剤等の密着向上剤塗布性向上剤現像改良剤紫外線吸収剤酸化防止剤界面活性剤顔料誘導体等、その他の配合成分を含むものであり、通常、各配合成分が、溶剤に溶解又は分散した状態で使用される。

0022

<(a)着色剤>
本発明の感光性着色組成物に含まれる(a)着色剤は、感光性着色組成物を着色する成分である。(a)着色剤を含有することで、所望の光吸収性を得ることができる。(a)着色剤としては、顔料を用いてもよいし、染料を用いてもよい。

0023

本発明の感光性着色組成物において、(a)着色剤は、下記一般式(I)で表される化合物(以下、「化合物(I)」と称する場合がある。)、該化合物の幾何異性体、該化合物の塩、及び前記化合物の幾何異性体の塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する有機黒色顔料(A1)(以下、「有機黒色顔料(A1)」と称する場合がある。)を含む。
このように、有機黒色顔料(A1)を含むことで、高抵抗低誘電率かつ高遮光率を実現でき、液晶の電圧保持率の低下を抑制し、また、紫外線の吸収を抑制して形状や段差コントロールしやすくできると考えられる。

0024

0025

式(I)中、Ra1及びRa6は各々独立に、水素原子、CH3、CF3、フッ素原子又は塩素原子を表し;
Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Ra7、Ra8、Ra9及びRa10は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、Ra11、COOH、COORa11、COO-、CONH2、CONHRa11、CONRa11Ra12、CN、OH、ORa11、COCRa11、OOCNH2、OOCNHRa11、OOCNRa11Ra12、NO2、NH2、NHRa11、NRa11Ra12、NHCORa12、NRa11CORa12、N=CH2、N=CHRa11、N=CRa11Ra12、SH、SRa11、SORa11、SO2Ra11、SO3Ra11、SO3H、SO3-、SO2NH2、SO2NHRa11又はSO2NRa11Ra12を表し;
且つ、Ra2とRa3、Ra3とRa4、Ra4とRa5、Ra7とRa8、Ra8とRa9、及びRa9とRa10からなる群から選ばれる少なくとも1つの組み合わせは、互いに直接結合してもよく、又は酸素原子、硫黄原子、NH若しくはNR11ブリッジによって互いに結合してもよく;
Ra11及びRa12は各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数3〜12のシクロアルケニル基又は炭素数2〜12のアルキニル基を表す。

0026

一般式(I)で表される化合物の幾何異性体は、以下のコア構造を有し(ただし、構造式中の置換基は省略している)、トランストランス異性体が恐らく最も安定である。

0027

0028

一般式(I)で表される化合物がアニオン性である場合、その電荷を任意の公知の適したカチオン、例えば金属、有機無機又は金属有機カチオン、具体的にはアルカリ金属アルカリ土類金属遷移金属一級アンモニウム二級アンモニウム、トリアルキルアンモニウムなどの三級アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどの四級アンモニウム又は有機金属錯体によって補償した塩であることが好ましい。また、一般式(I)で表される化合物の幾何異性体がアニオン性である場合、同様の塩であることが好ましい。

0029

一般式(I)の置換基に関しては、遮蔽率が高くなる傾向があることから、以下のものが好ましい。これは、以下の置換基は吸収がなく、顔料の色相に影響しないと考えられるからである。
Ra2、Ra4、Ra5、Ra7、Ra9及びRa10は各々独立に、好ましくは水素原子、フッ素原子、又は塩素原子であり、さらに好ましくは水素原子である。
Ra3及びRa8は各々独立に、好ましくは水素原子、NO2、OCH3、OC2H5、臭素原子、塩素原子、CH3、C2H5、N(CH3)2、N(CH3)(C2H5)、N(C2H5)2、α−ナフチル、β−ナフチル、SO3H又はSO3-であり、さらに好ましくは水素原子又はSO3Hである。

0030

R1及びR6は各々独立に、好ましくは水素原子、CH3又はCF3であり、さらに好ましくは水素原子である。
好ましくは、R1とR6、R2とR7、R3とR8、R4とR9、及びR5とR10からなる群から選ばれる少なくとも1つの組み合わせが同一であり、より好ましくは、R1はR6と同一であり、R2はR7と同一であり、R3はR8と同一であり、R4はR9と同一であり、かつ、R5はR10と同一である。

0031

炭素数1〜12のアルキル基は、例えばメチル基エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、2−メチルブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基n−ヘキシル基、ヘプチル基n−オクチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基ウンデシル基又はドデシル基である。

0032

炭素数3〜12のシクロアルキル基は、例えば、シクロプロピル基シクロプロピルメチル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基シクロヘキシルメチル基、トリメチルシクロヘキシル基、ツジル基、ノルボルニル基ボルニル基、ノルカリル基、カリル基、メンチル基、ノルピニル基、ピニル基、1−アダマンチル基又は2−アダマンチル基である。

0033

炭素数2〜12のアルケニル基は、例えば、ビニル基アリル基、2−プロペン−2−イル基、2−ブテン−1−イル基、3−ブテン−1−イル基、1,3−ブタジエン−2−イル基、2−ペンテン−1−イル基、3−ペンテン−2−イル基、2−メンチル−1−ブテン−3−イル基、2−メチル−3−ブテン−2−イル基、3−メチル−2−ブテン−1−イル基、1,4−ペンタジエン−3−イル基、ヘキセニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基又はドデセニル基である。

0034

炭素数3〜12のシクロアルケニル基は、例えば、2−シクロブテン−1−イル基、2−シクロペンテン−1−イル基、2−シクロヘキセン−1−イル基、3−シクロヘキセン−1−イル基、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル基、1−p−メンテン−8−イル基、4(10)−ツジェン−10−イル基、2−ノルボルネン−1−イル基、2,5−ノルボルナジエン−1−イル基、7,7−ジメチル−2,4−ノルカラジエン−3−イル基又はカンフェニル基である。

0035

炭素数2〜12のアルキニル基は、例えば、1−プロピン−3−イル基、1−ブチン−4−イル基、1−ペンチン−5−イル基、2−メチル−3−ブチン−2−イル基、1,4−ペンタイン−3−イル基、1,3−ペンタジイン−5−イル基、1−ヘキシン−6−イル基、シス−3−メチル−2−ペンテン−4−イン−1−イル基、トランス−3−メチル−2−ペンテン−4−イン−1−イル基、1,3−ヘキサジイン−5−イル基、1−オクチン−8−イル基、1−ノニン−9−イル基、1−デシン−10−イル基又は1−ドデシン−12−イル基である。

0036

ハロゲン原子は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子である。

0037

有機黒色顔料(A1)は、好ましくは下記一般式(I−1)で表される化合物(以下、「化合物(I−1)」と称する場合がある。)、及び該化合物の幾何異性体からなる群から選ばれる少なくとも1種である。

0038

0039

このような有機黒色顔料の具体例としては、商品名で、Irgaphor(登録商標) Black S 0100 CF(BASF社製)が挙げられる。
この有機黒色顔料は、好ましくは後述される分散剤、溶剤、方法によって分散して使用される。また、分散の際に前記化合物(I)のスルホン酸誘導体スルホン酸置換体)、又は化合物(I)の幾何異性体のスルホン酸誘導体、特に前記化合物(I−1)のスルホン酸誘導体、又は前記化合物(I−1)の幾何異性体のスルホン酸誘導体が存在すると、分散性保存性が向上する場合がある。スルホン酸誘導体としては、例えば、前記一般式(I)において、R2、R3、R4、R5、R7、R8、R9及びR10からなる群から選ばれる少なくとも1つがSO3Hのものが挙げられる。
また、色度調整のために、前記有機黒色顔料(A1)がさらに下記一般式(I−2)で表される化合物及び/又は該化合物の幾何異性体を含むことが好ましい。

0040

0041

本発明で用いる(a)着色剤は、有機黒色顔料(A1)以外にその他の着色剤を含有していてもよい。その他の着色剤としては、顔料を用いることが好ましく、顔料は有機顔料であっても無機顔料であってもよいが、高抵抗、低誘電率の観点からは、有機顔料を用いることがより好ましく、特に有機着色顔料(以下「(A2)有機着色顔料」と称する場合がある。)を用いることがさらに好ましい。

0042

これらの顔料の化学構造は特に限定されないが、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系等の有機顔料が利用可能である。以下、使用できる有機顔料の具体例をピグメントナンバーで示す。以下に挙げる「C.I.ピグメントレッド2」等の用語は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。

0043

赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、37、38、41、47、48、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53、53:1、53:2、53:3、57、57:1、57:2、58:4、60、63、63:1、63:2、64、64:1、68、69、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90:1、101、101:1、104、108、108:1、109、112、113、114、122、123、144、146、147、149、151、166、168、169、170、172、173、174、175、176、177、178、179、181、184、185、187、188、190、193、194、200、202、206、207、208、209、210、214、216、220、221、224、230、231、232、233、235、236、237、238、239、242、243、245、247、249、250、251、253、254、255、256、257、258、259、260、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントレッド48:1、122、149、168、177、179、194、202、206、207、209、224、242、254、更に好ましくはC.I.ピグメントレッド177、209、224、254を挙げることができる。
なお、分散性や遮光性の点で、C.I.ピグメントレッド177、254、272を用いることが好ましく、本発明の感光性着色組成物を紫外線で硬化させる場合には、赤色顔料としては紫外線吸収率の低いものを使用することが好ましく、係る観点からはC.I.ピグメントレッド254、272を用いることがより好ましい。

0044

橙色(オレンジ)顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、13、16、17、19、20、21、22、23、24、34、36、38、39、43、46、48、49、61、62、64、65、67、68、69、70、71、72、73、74、75、77、78、79を挙げることができる。この中でも、分散性や遮光性の点で、C.I.ピグメントオレンジ13、43、64、72を用いることが好ましく、本発明の感光性着色組成物を紫外線で硬化させる場合には、橙色顔料としては紫外線吸収率の低いものを使用することが好ましく、係る観点からはC.I.ピグメントオレンジ64、72を用いることがより好ましく、C.I.ピグメントオレンジ64が特に好ましい。

0045

青色顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、更に好ましくはC.I.ピグメントブルー15:6を挙げることができる。
なお、分散性や遮光性の点で、C.I.ピグメントブルー15:6、16、60を用いることが好ましく、本発明の感光性着色組成物を紫外線で硬化させる場合には、青色顔料としては紫外線吸収率の低いものを使用することが好ましく、係る観点からはC.I.ピグメントブルー60を用いることがより好ましい。

0046

紫色顔料としては、C.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50を挙げることができる。この中でも、遮光性の点では、C.I.ピグメントバイオレット19、23を用いることが好ましく、C.I.ピグメントバイオレット23を用いることがより好ましい。
なお、分散性や遮光性の点で、C.I.ピグメントバイオレット23、29を用いることが好ましく、本発明の感光性着色組成物を紫外線で硬化させる場合には、紫色顔料としては紫外線吸収率の低いものを使用することが好ましく、係る観点からはC.I.ピグメントバイオレット29を用いることがより好ましい。

0047

赤色顔料、橙色顔料、青色顔料、紫色顔料の他に用いることができる有機着色顔料としては例えば、緑色顔料黄色顔料などを挙げることができる。
緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55、58を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントグリーン7、36を挙げることができる。
黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、1:1、2、3、4、5、6、9、10、12、13、14、16、17、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、41、42、43、48、53、55、61、62、62:1、63、65、73、74、75、81、83、87、93、94、95、97、100、101、104、105、108、109、110、111、116、117、119、120、126、127、127:1、128、129、133、134、136、138、139、142、147、148、150、151、153、154、155、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、172、173、174、175、176、180、181、182、183、184、185、188、189、190、191、191:1、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208を挙げることができる。この中でも、好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、117、129、138、139、150、154、155、180、185、更に好ましくはC.I.ピグメントイエロー83、138、139、150、180を挙げることができる。

0048

これらの顔料の中でも、赤色顔料及び橙色顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種と、青色顔料及び紫色顔料からなる群から選ばれる少なくとも1種との組み合わせを用いることが好ましい。このように、特定の顔料の組み合わせを用いることで、高遮光性を達成することができる傾向がある。

0049

これらの中でも、遮光性や色調の観点からは、以下の顔料のうち少なくとも1種以上を含有するものとすることが好ましい。
赤色顔料:C.I.ピグメントレッド177、254、272
橙色顔料:C.I.ピグメントオレンジ43、64、72
青色顔料:C.I.ピグメントブルー15:6、60
紫色顔料:C.I.ピグメントバイオレット23、29

0050

なお、色の組み合わせについては特に限定されないが、遮光性の観点からは例えば、赤色顔料と青色顔料の組み合わせ、青色顔料と橙色顔料の組み合わせ、青色顔料と橙色顔料と紫色顔料の組み合わせなどが挙げられる。

0051

さらに、その他の着色剤としては、これらの有機着色顔料以外に、その他の黒色着色剤を用いることができる。
その他の黒色着色剤の中でも、遮光性や色調の観点からは、前記一般式(I)で表される以外の、その他の有機黒色顔料を用いてもよい。その他の有機黒色顔料としては、アニリンブラックペリレンブラックシアニンブラックなどが挙げられる。

0052

また、本発明では、無機黒色顔料を用いることができる。無機黒色顔料としては、カーボンブラック、アセチレンブラックランプブラックボーンブラック、黒鉛鉄黒チタンブラック、等が挙げられる。これらの中でも、遮光性、画像特性の観点からカーボンブラック(以下「(A3)カーボンブラック」と称する場合がある。)を好ましく用いることができる。カーボンブラックの例としては、以下のようなカーボンブラックが挙げられる。

0053

三菱ケミカル社製:MA7、MA8、MA11、MA77、MA100、MA100R、MA100S、MA220、MA230、MA600、MCF88、#5、#10、#20、#25、#30、#32、#33、#40、#44、#45、#47、#50、#52、#55、#650、#750、#850、#900、#950、#960、#970、#980、#990、#1000、#2200、#2300、#2350、#2400、#2600、#2650、#3030、#3050、#3150、#3250、#3400、#3600、#3750、#3950、#4000、#4010、OIL7B、OIL9B、OIL11B、OIL30B、OIL31B
デグサ社製:Printex(登録商標。以下同じ。)3、Printex3OP、Printex30、Printex30OP、Printex40、Printex45、Printex55、Printex60、Printex75、Printex80、Printex85、Printex90、Printex A、Printex L、Printex G、Printex P、Printex U、Printex V、SpecialBlack550、SpecialBlack350、SpecialBlack250、SpecialBlack100、SpecialBlack6、SpecialBlack5、SpecialBlack4、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black FW18、Color Black FW200、Color Black S160、Color Black S170
キャボット社製:Monarch(登録商標。以下同じ。)120、Monarch280、Monarch460、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1100、Monarch1300、Monarch1400、Monarch4630、REGAL(登録商標。以下同じ。)99、REGAL99R、REGAL415、REGAL415R、REGAL250、REGAL250R、REGAL330、REGAL400R、REGAL55R0、REGAL660R、BLACKPEARLS480、PEARLS130、VULCAN(登録商標。以下同じ。) XC72R、ELFTEX(登録商標)−8
ビルラー社製:RAVEN(登録商標。以下同じ。)11、RAVEN14、RAVEN15、RAVEN16、RAVEN22RAVEN30、RAVEN35、RAVEN40、RAVEN410、RAVEN420、RAVEN450、RAVEN500、RAVEN780、RAVEN850、RAVEN890H、RAVEN1000、RAVEN1020、RAVEN1040、RAVEN1060U、RAVEN1080U、RAVEN1170、RAVEN1190U、RAVEN1250、RAVEN1500、RAVEN2000、RAVEN2500U、RAVEN3500、RAVEN5000、RAVEN5250、RAVEN5750、RAVEN7000

0054

カーボンブラックは、樹脂被覆されたものを使用しても構わない。樹脂で被覆されたカーボンブラックを使用すると、ガラス基板への密着性体積抵抗値を向上させる効果がある。樹脂で被覆されたカーボンブラックとしては、例えば特開平09−71733号公報に記載されているカーボンブラック等が好適に使用できる。体積抵抗誘電率の点で、樹脂被覆カーボンブラックが好適に用いられる。

0055

樹脂による被覆処理に供するカーボンブラックとしては、NaとCaの合計含有量が100ppm以下であることが好ましい。カーボンブラックは、通常、製造時の原料油燃焼油(又はガス)、反応停止水や造粒水、更には反応炉炉材等から混入したNaや、Ca,K,Mg,Al,Fe等を組成とする灰分がパーセントオーダーで含有されている。この内、NaやCaは、各々数百ppm以上含有されているのが一般的であるが、これらを少なくすることで、透明電極(ITO)やその他の電極への浸透を抑制して、電気的短絡を防止できる傾向がある。

0056

これらのNaやCaを含む灰分の含有量を低減する方法としては、カーボンブラックを製造する際の原料油や燃料油(又はガス)並びに反応停止水として、これらの含有量が極力少ない物を厳選すること及びストラクチャーを調整するアルカリ物質添加量を極力少なくすることにより可能である。他の方法としては、炉から製出したカーボンブラックを水や塩酸等で洗いNaやCaを溶解し除去する方法が挙げられる。

0057

具体的にはカーボンブラックを水、塩酸、又は過酸化水素水混合分散させた後、水に難溶の溶媒を添加していくとカーボンブラックは溶媒側に移行し、水と完全に分離すると共にカーボンブラック中に存在した殆どのNaやCaは、水や酸に溶解、除去される。NaとCaの合計量を100ppm以下に低減するためには、原材料を厳選したカーボンブラック製造過程単独或は水や酸溶解方式単独でも可能な場合もあるが、この両方式を併用することにより更に容易にNaとCaの合計量を100ppm以下とすることができる。

0058

また樹脂被覆カーボンブラックは、pH6以下のいわゆる酸性カーボンブラックであることが好ましい。水中での分散径(アグロメレート径)が小さくなるので、微細ユニットまでの被覆が可能となり好適である。さらに平均粒子径40nm以下、ジブチルフタレート(DBP)吸収量140mL/100g以下であることが好ましい。前記範囲内とすることで、遮光性の良好な塗膜が得られる傾向がある。平均粒子径は数平均粒子径を意味し、電子顕微鏡観察より数万倍の倍率で数視野撮影し、得られた写真中のカーボンブラック粒子画像処理装置により2000〜3000個程度計測する粒子画像解析により求められる円相当径を意味する。

0059

樹脂で被覆されたカーボンブラックを調製する方法には特に限定されないが、例えば、カーボンブラック及び樹脂の配合量を適宜調整した後、1.樹脂とシクロヘキサノントルエンキシレンなどの溶剤とを混合して加熱溶解させた樹脂溶液と、カーボンブラック及び水を混合した懸濁液とを混合撹拌し、カーボンブラックと水とを分離させた後、水を除去して加熱混練して得られた組成物シート状に成形し、粉砕した後、乾燥させる方法;2.前記と同様にして調製した樹脂溶液と懸濁液とを混合撹拌してカーボンブラック及び樹脂を粒状化した後、得られた粒状物を分離、加熱して残存する溶剤及び水を除去する方法;3.溶剤にマレイン酸フマル酸などのカルボン酸を溶解させ、カーボンブラックを添加、混合して乾燥させ、溶剤を除去してカルボン酸添着カーボンブラックを得た後、これに樹脂を添加してドライブレンドする方法;4.被覆させる樹脂を構成する反応性基含有モノマー成分と水とを高速撹拌して懸濁液を調製し、重合後冷却して重合体懸濁液から反応性基含有樹脂を得た後、これにカーボンブラックを添加して混練し、カーボンブラックと反応性基とを反応させ(カーボンブラックをグラフトさせ)、冷却及び粉砕する方法などを採用することができる。

0060

被覆処理する樹脂の種類も特に限定されるものではないが、合成樹脂が一般的であり、さらに、構造の中にベンゼン環を有する樹脂の方が両性系界面活性剤的な働きがより強いため、分散性及び分散安定性の点から好ましい。
具体的な合成樹脂としては、フェノール樹脂メラミン樹脂キシレン樹脂ジアリルフタレート樹脂グリプタル樹脂エポキシ樹脂アルキルベンゼン樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリスチレンポリカーボネートポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレート変性ポリフェニレンオキサイドポリスフォンポリパラフェニレンテレフタルアミドポリアミドイミドポリイミドポリアミノビスマレイミドポリエーテルスルフォポリフェニレンスルフォンポリアリレートポリエーテルエーテルケトン、等の熱可塑性樹脂が使用できる。被覆樹脂の量は、カーボンブラックと被覆樹脂の合計量に対し1〜30質量%が好ましい。前記下限値以上とすることで被覆を十分なものとすることができる傾向がある。一方で、前記上限値以下とすることで、樹脂同士の粘着を防ぎ、分散性が良好なものとすることができる傾向がある。

0061

このようにして樹脂で被覆処理してなるカーボンブラックは、常法に従い、隔壁、着色スペーサー等の遮光材として用いることができ、この隔壁、着色スペーサーを構成要素とする有機発光素子、カラーフィルターを常法により作成することができる。このようなカーボンブラックを用いると、高遮光率でかつ低コストにできる傾向がある。また、カーボンブラック表面を樹脂で被覆したことにより、高抵抗、低誘電率の隔壁、着色スペーサー等の遮光材を作成することができる。

0062

また、その他の着色剤として、上述の有機着色顔料、その他の黒色着色剤の他に、染料を使用してもよい。着色剤として使用できる染料としては、アゾ系染料アントラキノン系染料フタロシアニン系染料キノンイミン系染料キノリン系染料ニトロ系染料カルボニル系染料、メチン系染料等が挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11、C.I.アシッドオレンジ7、C.I.アシッドレッド37、C.I.アシッドレッド180、C.I.アシッドブルー29、C.I.ダイレクトレッド28、C.I.ダイレクトレッド83、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトグリーン28、C.I.ダイレクトグリーン59、C.I.リアクティブイエロー2、C.I.リアクティブレッド17、C.I.リアクティブレッド120、C.I.リアクティブブラック5、C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.ディスパースレッド58、C.I.ディスパースブルー165、C.I.ベーシックブルー41、C.I.ベーシックレッド18、C.I.モルダトレッド7、C.I.モルダントイエロー5、C.I.モルダントブラック7等が挙げられる。

0063

アントラキノン系染料としては、例えば、C.I.バットブルー4、C.I.アシッドブルー40、C.I.アシッドグリーン25、C.I.リアクティブブルー19、C.I.リアクティブブルー49、C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパースブルー56、C.I.ディスパースブルー60等が挙げられる。
この他、フタロシアニン系染料として、例えば、C.I.パッドブルー5等が、キノンイミン系染料として、例えば、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー9等が、キノリン系染料として、例えば、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.アシッドイエロー3、C.I.ディスパースイエロー64等が、ニトロ系染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドオレンジ3、C.I.ディスパースイエロー42等が挙げられる。

0064

これらの(A1)有機黒色顔料、(A2)有機着色顔料、その他の黒色着色剤等の顔料は、平均粒子径が通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下、更に好ましくは0.25μm以下となるよう、分散して用いることが好ましい。ここで平均粒子径の基準は顔料粒子の数である。
なお、この顔料の平均粒子径は、動的光散乱(DLS)により測定された顔料粒子径から求めた値である。粒子径測定は、十分に希釈された着色感光性樹脂組成物(通常は希釈して、顔料含有割合0.005〜0.2質量%程度に調製。但し測定機器により推奨された濃度があれば、その濃度に従う。)に対して行い、25℃にて測定する。

0065

<(b)アルカリ可溶性樹脂>
本発明で用いる(b)アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基又は水酸基を含む樹脂であれば特に限定はなく、例えばエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、カルボキシル基含有エポキシ樹脂カルボキシル基含有ウレタン樹脂ノボラック系樹脂ポリビニルフェノール系樹脂等が挙げられるが、中でも
(b1)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂
(b2)アクリル共重合樹脂
が優れた製版性の観点から好適に用いられる。これらは1種を単独で、或いは複数種を混合して使用することができる。

0066

<(b1)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂>
(b1)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂は、エポキシ化合物(エポキシ樹脂)とα,β−不飽和モノカルボン酸及び/又はエステル部分にカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとの反応物の、該反応により生成した水酸基に、任意でイソシアネート基含有化合物を反応させた後、更に多塩基酸及び/又はその無水物等の水酸基と反応し得る置換基を2個以上有する化合物とを反応させて得られる樹脂である。
また、上記、多塩基酸及び/又はその無水物を水酸基と反応させる前に、該水酸基と反応し得る置換基を2個以上有する化合物を反応させた後、多塩基酸、及び/又はその無水物を反応させて得られる樹脂も、上記(b1)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂に含まれる。

0067

また上記反応で得られた樹脂のカルボキシル基に、更に反応し得る官能基を有する化合物を反応させて得られる樹脂も、上記(b1)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂に含まれる。
このように、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂は化学構造上、実質的にエポキシ基を有さず、かつ「(メタ)アクリレート」に限定されるものではないが、エポキシ化合物(エポキシ樹脂)が原料であり、かつ、「(メタ)アクリレート」が代表例であるので慣用に従いこのように命名されている。

0068

本発明で用いる(b1)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂としては、特に下記エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂(b1−1)及び/又はエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂(b1−2)(以下「カルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂」と称す場合がある。)が現像性、信頼性の観点から好適に用いられる。

0069

<エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂(b1−1)>
エポキシ樹脂にα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多塩基酸及び/又はその無水物を反応させることによって得られたアルカリ可溶性樹脂。
<エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂アルカリ可溶性樹脂(b1−2)>
エポキシ樹脂にα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させ、さらに、多価アルコール、及び多塩基酸及び/又はその無水物と反応させることによって得られたアルカリ可溶性樹脂。

0070

ここで、エポキシ樹脂とは、熱硬化により樹脂を形成する以前の原料化合物をも含めて言うこととし、そのエポキシ樹脂としては、公知のエポキシ樹脂の中から適宜選択して用いることができる。また、エポキシ樹脂は、フェノール性化合物エピハロヒドリンとを反応させて得られる化合物を用いることができる。フェノール性化合物としては、2価もしくは2価以上のフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、単量体でも重合体でもよい。
原料となるエポキシ樹脂の種類としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂フェノールノボラック型エポキシ樹脂ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂ジシクロペンタジエンフェノールまたはクレゾールとの重付加反応物とエピハロヒドリンとの反応生成物であるエポキシ樹脂、アダマンチル基含有エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等を好適に用いることができ、このように主鎖に芳香族環を有するものを好適に用いることができる。

0071

また、エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(例えば、三菱ケミカル社製の「jER(登録商標、以下同じ。)828」、「jER1001」、「jER1002」、「jER1004」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のアルコール性水酸基エピクロルヒドリンの反応により得られるエポキシ(例えば、日本化薬社製の「NER−1302」(エポキシ当量323,軟化点76℃))、ビスフェノールF型樹脂(例えば、三菱ケミカル社製の「jER807」、「EP−4001」、「EP−4002」、「EP−4004等」)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂のアルコール性水酸基とエピクロルヒドリンの反応により得られるエポキシ樹脂(例えば、日本化薬社製の「NER−7406」(エポキシ当量350,軟化点66℃))、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニルグリシジルエーテル(例えば、三菱ケミカル社製の「YX−4000」)、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬社製の「EPPN−201」、三菱ケミカル社製の「EP−152」、「EP−154」、ダウケミカル社製の「DEN−438」)、(o,m,p−)クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬社製の「EOCN(登録商標、以下同じ。)−102S」、「EOCN−1020」、「EOCN−104S」)、トリグリシジルイソシアヌレート(例えば、日産化学社製の「TEPIC(登録商標)」)、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬社製の「EPPN(登録商標、以下同じ。)−501」、「EPPN−502」、「EPPN−503」)、脂環式エポキシ樹脂ダイセル化学工業社製の「セロサイド(登録商標、以下同じ。)2021P」、「セロキサイドEHPE」)、ジシクロペンタジエンとフェノールの反応によるフェノール樹脂をグリシジル化したエポキシ樹脂(例えば、DIC社製の「EXA−7200」、日本化薬社製の「NC−7300」)、下記一般式(B1)〜(B4)で表されるエポキシ樹脂、等を好適に用いることができる。具体的には、下記一般式(B1)で表されるエポキシ樹脂として日本化薬社製の「XD−1000」、下記一般式(B2)で表されるエポキシ樹脂として日本化薬社製の「NC−3000」、下記一般式(B4)で表されるエポキシ樹脂として新日鉄住金化学社製の「ESF−300」等が挙げられる。

0072

0073

上記一般式(B1)において、aは平均値を示し0〜10の数を示す。R111は各々独
立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、又はビフェニル基のいずれかを表す。なお、1分子中に存在する複数のR111は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。

0074

0075

上記一般式(B2)において、bは平均値を示し0〜10の数を示す。R121は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基、又はビフェニル基のいずれかを表す。なお、1分子中に存在する複数のR121は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。

0076

0077

上記一般式(B3)において、Xは下記一般式(B3−1)又は(B3−2)で表される連結基を示す。但し、分子構造中に1つ以上のアダマンタン構造を含む。cは2又は3の整数を示す。

0078

0079

0080

上記一般式(B3−1)及び(B3−2)において、R131〜R134及びR135〜R137は、各々独立に、置換基を有していてもよいアダマンチル基、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、又は置換基を有していてもよいフェニル基を示す。*は結合手を示す。

0081

0082

上記一般式(B4)において、p及びqは各々独立に0〜4の整数を表し、R141及びR142は各々独立に炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を表す。R143及びR144は各々独立に炭素数1〜4のアルキレン基を表す。x及びyは各々独立に0以上の整数を表す。

0083

これらの中で、一般式(B1)〜(B4)のいずれかで表されるエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。

0084

α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−又はp−ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキルアルコキシルハロゲンニトロ、シアノ置換体などのモノカルボン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルアジピン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルアピン酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイロキシブチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシブチルアジピン酸、2−(メタ)アクリロイロキシブチルヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシブチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシブチルマレイン酸(メタ)、アクリル酸にε−カプロラクトンβ−プロピオラクトンγ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン類を付加させたものである単量体、或いはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートに(無水)コハク酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸などの酸(無水物)を付加させた単量体、(メタ)アクリル酸ダイマーなどが挙げられる。
これらの内、感度の点から、特に好ましいものは(メタ)アクリル酸である。

0085

エポキシ樹脂にα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルを付加させる方法としては、公知の手法を用いることができる。例えば、エステル化触媒の存在下、50〜150℃の温度で、α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとエポキシ樹脂とを反応させることができる。ここで用いるエステル化触媒としては、トリエチルアミントリメチルアミンベンジルジメチルアミンベンジルジエチルアミン等の3級アミンテトラメチルアンモニウムクロリドテトラエチルアンモニウムクロリドドデシルトリメチルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩等を用いることができる。

0086

なお、エポキシ樹脂、α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステル、及びエステル化触媒は、いずれも1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルの使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対し0.5〜1.2当量の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.1当量の範囲である。α,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルの使用量を前記下限値以上とすることで不飽和基導入量不足が抑制でき、引き続く多塩基酸及び/又はその無水物との反応も十分なものとしやすい傾向がある。一方、前記上限値以下とすることでα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルの未反応物の残存を抑制でき、硬化特性を良好なものとしやすい傾向が認められる。

0087

多塩基酸及び/又はその無水物としては、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸トリメリット酸ベンゾフェノンテトラカルボン酸メチルヘキサヒドロフタル酸エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸メチルテトラヒドロフタル酸ビフェニルテトラカルボン酸、及びこれらの無水物等から選ばれた、1種又は2種以上が挙げられる。

0088

好ましくは、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸、又はこれらの無水物である。特に好ましくは、テトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸、無水テトラヒドロフタル酸、又はビフェニルテトラカルボン酸二無水物である。

0089

多塩基酸及び/又はその無水物の付加反応に関しても公知の手法を用いることができ、エポキシ樹脂へのα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルの付加反応と同様な条件下で、継続反応させて目的物を得ることができる。多塩基酸及び/又はその無水物成分の付加量は、生成するカルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の酸価が10〜150mgKOH/gの範囲となるような程度であることが好ましく、さらに20〜140mgKOH/gの範囲となるような程度であることが好ましい。前記下限値以上とすることでアルカリ現像性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで硬化性能が良好となる傾向がある。

0090

なお、この多塩基酸及び/又はその無水物の付加反応時に、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの多官能アルコールを添加し、多分岐構造を導入したものとしてもよい。

0091

カルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂は、通常、エポキシ樹脂とα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとの反応物に、多塩基酸及び/又はその無水物を混合した後、もしくは、エポキシ樹脂とα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとの反応物に、多塩基酸及び/又はその無水物及び多官能アルコールを混合した後に、加温することにより得られる。この場合、多塩基酸及び/又はその無水物と多官能アルコールの混合順序に、特に制限はない。加温により、エポキシ樹脂とα,β−不飽和モノカルボン酸又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和モノカルボン酸エステルとの反応物と多官能アルコールとの混合物中に存在するいずれかの水酸基に対して多塩基酸及び/又はその無水物が付加反応する。

0092

カルボキシル基含有エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂としては、前述のもの以外に、韓国公開特許第10−2013−0022955号公報に記載のもの等が挙げられる。

0093

エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は通常1,000以上、好ましくは1,500以上、より好ましくは2,000以上、より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上、特に好ましくは5,000以上であり、通常10,000以下、好ましくは8,000以下、より好ましくは7,000以下である。前記下限値以上とすることで現像液に対する溶解性が高くなりすぎるのを抑制できる傾向があり、前記上限値以下とすることで現像液に対する溶解性が良好なものとしやすい傾向がある。

0094

エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の酸価は特に限定されないが、10mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましく、40mgKOH/g以上がさらに好ましく、50mgKOH/g以上がよりさらに好ましく、また、200mgKOH/g以下が好ましく、150mgKOH/g以下がより好ましく、120mgKOH/g以下がさらに好ましく、100mgKOH/g以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで適度な現像溶解性が得られる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで現像が進みすぎ膜溶解するのを抑制できる傾向がある。

0095

エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の化学構造は特に限定されないが、現像性、信頼性の観点から、下記一般式(b1−I)で表される部分構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂(以下、「(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂」と略記する場合がある。)及び/又は下記一般式(b1−II)で表される部分構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂(以下、「(b1−II)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂」と略記する場合がある。)を含有することが好ましい。

0096

0097

式(b1−I)中、R11は水素原子又はメチル基を表し、R12は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を表す。式(b1−I)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。*は結合手を表す。

0098

0099

式(b1−II)中、R13は各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。R14は、環状炭化水素基を側鎖として有する2価の炭化水素基を表す。R15及びR16は各々独立に、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基を表す。m及びnは各々独立に0〜2の整数を表す。*は結合手を表す。

0100

<(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂>
まず、前記一般式(b1−I)で表される部分構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂について詳述する。

0101

0102

式(b1−I)中、R11は水素原子又はメチル基を表し、R12は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を表す。式(b1−I)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。*は結合手を表す。

0103

(R12)
前記式(b1−I)において、R12は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基を表す。
2価の炭化水素基としては、2価の脂肪族基、2価の芳香族環基、1以上の2価の脂肪族基と1以上の2価の芳香族環基とを連結した基が挙げられる。

0104

2価の脂肪族基は、直鎖状分岐鎖状、環状のものが挙げられる。これらの中でも現像溶解性の観点からは直鎖状のものが好ましく、一方で露光部への現像液の浸透低減の観点からは環状のものが好ましい。その炭素数は通常1以上であり、3以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0105

2価の直鎖状脂肪族基の具体例としては、メチレン基エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基等が挙げられる。これらの中でも骨格剛直性の観点から、メチレン基が好ましい。
2価の分岐鎖状脂肪族基としては、前述の2価の直鎖状脂肪族基に、側鎖としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等を有する構造が挙げられる。
2価の環状脂肪族基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、また、通常12以下であり、10以下が好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜となり、基板密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。2価の環状脂肪族基の具体例としては、シクロヘキサン環シクロヘプタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環、ノルボルナン環イソボルナン環アダマンタン環、シクロドデカン環、ジシクロペンタジエン等の環から水素原子を2つ除した基が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性の観点から、ジシクロペンタジエン環、アダマンタン環から水素原子を2つ除した基が好ましい。

0106

2価の脂肪族基が有していてもよい置換基としては、メトキシ基エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;水酸基;ニトロ基シアノ基;カルボキシル基等が挙げられる。これらの中でも合成容易性の観点から、無置換であることが好ましい。

0107

また、2価の芳香族環基としては、2価の芳香族炭化水素環基及び2価の芳香族複素環基が挙げられる。その炭素数は通常4以上であり、5以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0108

2価の芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、2個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環アントラセン環フェナントレン環、ペリレン環テトラセン環、ピレン環ベンズピレン環、クリセン環トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環フルオレン環などの基が挙げられる。
また、芳香族複素環基における芳香族複素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族複素環基としては、例えば、2個の遊離原子価を有する、フラン環ベンゾフラン環、チオフェン環ベンゾチオフェン環、ピロール環ピラゾール環、イミダゾール環オキサジアゾール環インドール環カルバゾール環ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環ピラジン環ピリダジン環、ピリミジン環トリアジン環キノリン環イソキノリン環シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。これらの中でもパターニング特性の観点から、2個の遊離原子価を有するベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、2個の遊離原子価を有するベンゼン環がより好ましい。

0109

2価の芳香族環基が有していてもよい置換基としては、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基等が挙げられる。これらの中でも現像溶解性の観点から、無置換が好ましい。

0110

また、1以上の2価の脂肪族基と1以上の2価の芳香族環基とを連結した基としては、前述の2価の脂肪族基を1以上と、前述の2価の芳香族環基を1以上とを連結した基が挙げられる。
2価の脂肪族基の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、通常10以下であり、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
2価の芳香族環基の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、通常10以下であり、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0111

1以上の2価の脂肪族基と1以上の2価の芳香族環基とを連結した基の具体例としては、下記式(b1−I−A)〜(b1−I−F)で表される基等が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性と膜の疎水化の観点から、下記式(b1−I−A)で表される基が好ましい。

0112

0113

前記のとおり、式(b1−I)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。該置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基等が挙げられる。置換基の数も特に限定されず、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
これらの中でもパターニング特性の観点から、無置換であることが好ましい。

0114

また、前記式(b1−I)で表される部分構造は、合成の簡易性の観点から、下記式(b1−I−1)で表される繰り返し部分構造であることが好ましい。

0115

0116

式(b1−I−1)中、R11及びR12は、前記式(b1−I)のものと同義である。RXは水素原子又は多塩基酸残基を表す。*は結合手を表す。式(b1−I−1)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。

0117

多塩基酸残基とは、多塩基酸又はその無水物からOH基を1つ除した1価の基を意味する。多塩基酸としては、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸から選ばれた1種又は2種以上が挙げられる。
これらの中でもパターニング特性の観点から、好ましくは、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸であり、より好ましくは、テトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸である。

0118

(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂1分子中に含まれる、前記式(b1−I−1)で表される部分構造は、1種でも2種以上でもよく、例えば、RXが水素原子のものと、RXが多塩基酸残基のものが混在していてもよい。

0119

また、(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂1分子中に含まれる、前記式(b1−I)で表される部分構造の数は特に限定されないが、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、20以下が好ましく、15以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0120

(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上が好ましく、1,500以上がより好ましく、2,000以上がさらに好ましく、3,000以上がよりさらに好ましく、4,000以上が特に好ましく、5,000以上が最も好ましく、また、30,000以下が好ましく、20,000以下がより好ましく、10,000以下がさらに好ましく、8,000以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで感光性着色組成物の残膜率が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで解像性が良好となる傾向がある。

0121

(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の、酸価は特に限定されないが、10mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましく、40mgKOH/g以上がさらに好ましく、50mgKOH/g以上がよりさらに好ましく、80mgKOH/g以上が特に好ましく、また、200mgKOH/g以下が好ましく、150mgKOH/g以下がより好ましく、130mgKOH/g以下がよりさらに好ましく、100mgKOH/g以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで現像溶解性が向上し、解像性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感光性着色組成物の残膜率が良好となる傾向がある。

0122

以下に(b1−I)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の具体例を挙げる。なお、例中の*は結合手を示す。

0123

0124

0125

0126

0127

<(b1−II)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂>
次に、前記一般式(b1−II)で表される部分構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂について詳述する。

0128

0129

式(b1−II)中、R13は各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。R14は、環状炭化水素基を側鎖として有する2価の炭化水素基を表す。R15及びR16は各々独立に、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基を表す。m及びnは各々独立に0〜2の整数を表す。*は結合手を表す。

0130

(R14)
前記一般式(b1−II)において、R14は、環状炭化水素基を側鎖として有する2価の炭化水素基を表す。
環状炭化水素基としては、脂肪族環基又は芳香族環基が挙げられる。

0131

脂肪族環基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、また、通常10以下であり、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
また、脂肪族環基の炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、8以上がより好ましく、また、40以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましく、15以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
脂肪族環基における脂肪族環の具体例としてはシクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環、シクロドデカン環等が挙げられる。これらの中でも感光性着色組成物の残膜率と解像性の観点から、アダマンタン環が好ましい。

0132

一方で、芳香族環基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、通常10以下であり、5以下が好ましく、4以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が挙げられる。また、芳香族環基の炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、8以上がより好ましく、10以上がよりさらに好ましく、12以上が特に好ましく、また、40以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましく、15以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることでパターニング特性が良好となる傾向がある。
芳香族環基における芳香族環の具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環等が挙げられる。これらの中でもパターニング特性の観点から、フルオレン環が好ましい。

0133

また、環状炭化水素基を側鎖として有する2価の炭化水素基における、2価の炭化水素基は特に限定されないが、例えば、2価の脂肪族基、2価の芳香族環基、1以上の2価の脂肪族基と1以上の2価の芳香族環基とを連結した基が挙げられる。

0134

2価の脂肪族基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のものが挙げられる。これらの中でも現像溶解性の観点からは直鎖状のものが好ましく、一方で露光部への現像液の浸透低減の観点からは環状のものが好ましい。その炭素数は通常1以上であり、3以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、25以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0135

2価の直鎖状脂肪族基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基等が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性の観点から、メチレン基が好ましい。
2価の分岐鎖状脂肪族基としては、前述の2価の直鎖状脂肪族基に、側鎖としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等を有する構造が挙げられる。
2価の環状脂肪族基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、また、通常10以下であり、5以下が好ましく、3以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜となり、基板密着性と良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。2価の環状脂肪族基の具体例としては、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環、シクロドデカン環等の環から水素原子を2つ除した基が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性の観点から、アダマンタン環から水素原子を2つ除した基が好ましい。

0136

2価の脂肪族基が有していてもよい置換基としては、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;水酸基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基等が挙げられる。これらの中でも合成容易性の観点から、無置換であることが好ましい。

0137

また、2価の芳香族環基としては、2価の芳香族炭化水素環基及び2価の芳香族複素環基が挙げられる。その炭素数は通常4以上であり、5以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0138

2価の芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、2個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
また、芳香族複素環基における芳香族複素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族複素環基としては、例えば、2個の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。これらの中でもパターニング特性の観点から、2個の遊離原子価を有するベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、2個の遊離原子価を有するベンゼン環がより好ましい。

0139

2価の芳香族環基が有していてもよい置換基としては、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基等が挙げられる。これらの中でも現像溶解性の観点から、無置換が好ましい。

0140

また、1以上の2価の脂肪族基と1以上の2価の芳香族環基とを連結した基としては、前述の2価の脂肪族基を1以上と、前述の2価の芳香族環基を1以上とを連結した基が挙げられる。
2価の脂肪族基の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、通常10以下であり、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
2価の芳香族環基の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、通常10以下であり、5以下が好ましく、3以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0141

1以上の2価の脂肪族基と1以上の2価の芳香族環基とを連結した基の具体例としては、前記式(b1−I−A)〜(b1−I−F)で表される基等が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性と膜の疎水化の観点から、前記式(b1−I−C)で表される基が好ましい。

0142

これらの2価の炭化水素基に対して、側鎖である環状炭化水素基の結合態様は特に限定されないが、例えば、脂肪族基や芳香族環基の水素原子1つを該側鎖で置換した態様や、脂肪族基の炭素原子の1つを含めて側鎖である環状炭化水素基を構成した態様が挙げられる。

0143

(R15、16)
前記一般式(b1−II)において、R15及びR16は各々独立に、置換基を有していてもよい2価の脂肪族基を表す。

0144

2価の脂肪族基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のものが挙げられる。これらの中でも現像溶解性の観点からは直鎖状のものが好ましく、一方で露光部への現像液の浸透低減の観点からは環状のものが好ましい。その炭素数は通常1以上であり、3以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくく、基板への密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0145

2価の直鎖状脂肪族基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−ヘキシレン基、n−ヘプチレン基等が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性の観点から、メチレン基が好ましい。
2価の分岐鎖状脂肪族基としては、前述の2価の直鎖状脂肪族基に、側鎖としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等を有する構造が挙げられる。
2価の環状脂肪族基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、また、通常12以下であり、10以下が好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜となり、基板密着性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。2価の環状脂肪族基の具体例としては、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環、シクロドデカン環、ジシクロペンタジエン等の環から水素原子を2つ除した基が挙げられる。これらの中でも骨格の剛直性の観点から、ジシクロペンタジエン環、アダマンタン環から水素原子を2つ除した基が好ましい。

0146

2価の脂肪族基が有していてもよい置換基としては、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;水酸基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基等が挙げられる。これらの中でも合成容易性の観点から、無置換であることが好ましい。

0147

(m、n)
前記一般式(b1−II)において、m及びnは0〜2の整数を表す。前記下限値以上とすることでパターニング適正が良好となり、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで現像性が良好となる傾向がある。現像性の観点からm及びnが0であることが好ましく、一方で、パターニング適正、表面荒れの観点からm及びnが1以上であることが好ましい。

0148

また、前記一般式(b1−II)で表される部分構造は、基板への密着性の観点から、下記一般式(b1−II−1)で表される部分構造であることが好ましい。

0149

0150

式(b1−II−1)中、R13、R15、R16、m及びnは前記式(b1−II)と同義である。Rαは、置換基を有していてもよい1価の環状炭化水素基を表す。pは1以上の整数である。式(b1−II−1)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。*は結合手を表す。

0151

(Rα)
前記一般式(b1−II−1)において、Rαは、置換基を有していてもよい1価の環状炭化水素基を表す。
環状炭化水素基としては、脂肪族環基又は芳香族環基が挙げられる。

0152

脂肪族環基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、また、通常6以下であり、4以下が好ましく、3以下がより好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることでパターニング特性が良好となる傾向がある。
また、脂肪族環基の炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、8以上がより好ましく、また、40以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましく、15以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることでパターニング特性が良好となる傾向がある。
脂肪族環基における脂肪族環の具体例としてはシクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環、シクロドデカン環等が挙げられる。これらの中でも強固な膜特性の観点から、アダマンタン環が好ましい。

0153

一方で、芳香族環基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、通常10以下であり、5以下が好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることでパターニング特性が良好となる傾向がある。
芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が挙げられる。また、芳香族環基の炭素数は通常4以上であり、5以上が好ましく、6以上がより好ましく、また、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることでパターニング特性が良好となる傾向がある。
芳香族環基における芳香族環の具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環等が挙げられる。これらの中でも現像溶解性の観点から、フルオレン環が好ましい。

0154

環状炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ヒドロキシル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、アミル基、iso−アミル基等の炭素数1〜5のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;水酸基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基等が挙げられる。これらの中でも合成の容易性の観点から、無置換が好ましい。

0155

pは1以上の整数を表すが、2以上が好ましく、また、3以下が好ましい。前記下限値以上とすることで膜硬化度と残膜率が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで現像性が良好となる傾向がある。

0156

これらの中でも、強固な膜硬化度の観点から、Rαが1価の脂肪族環基であることが好ましく、アダマンチル基であることがより好ましい。

0157

前記のとおり、式(b1−II−1)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。該置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基等が挙げられる。置換基の数も特に限定されず、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
これらの中でもパターニング特性の観点から、無置換であることが好ましい。

0158

以下に前記式(b1−II−1)で表される部分構造の具体例を挙げる。

0159

0160

0161

0162

0163

0164

また、前記一般式(b1−II)で表される部分構造は、骨格の剛直性、及び膜疎水化の観点から、下記一般式(b1−II−2)で表される部分構造であることが好ましい。

0165

0166

式(b1−II−2)中、R13、R15、R16、m及びnは前記式(b1−II)と同義である。Rβは、置換基を有していてもよい2価の環状炭化水素基を表す。式(b1−II−2)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。*は結合手を表す。

0167

(Rβ)
前記式(b1−II−2)において、Rβは、置換基を有していてもよい2価の環状炭化水素基を表す。
環状炭化水素基としては、脂肪族環基又は芳香族環基が挙げられる。

0168

脂肪族環基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、また、通常10以下であり、5以下が好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
また、脂肪族環基の炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、8以上がより好ましく、また、40以下が好ましく、35以下がより好ましく、30以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで現像時の膜あれを抑制する傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や現像時の膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
脂肪族環基における脂肪族環の具体例としては、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロデカン環、シクロドデカン環、ノルボルナン環、イソボルナン環、アダマンタン環、シクロドデカン環等が挙げられる。これらの中でも現像時の膜減り、解像性の観点から、アダマンタン環が好ましい。

0169

一方で、芳香族環基が有する環の数は特に限定されないが、通常1以上であり、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、通常10以下であり、5以下が好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基、芳香族複素環基が挙げられる。また、芳香族環基の炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、8以上がより好ましく、10以上がさらに好ましく、また、40以下が好ましく、30以下がより好ましく、20以下がさらに好ましく、15以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。
芳香族環基における芳香族環の具体例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環等が挙げられる。これらの中でも現像性の観点から、フルオレン環が好ましい。

0170

環状炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ヒドロキシル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、アミル基、iso−アミル基等の炭素数1〜5のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;水酸基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基等が挙げられる。これらの中でも合成の簡易性の観点から、無置換が好ましい。

0171

これらの中でも、膜減りの抑制、解像性の観点から、Rβが2価の脂肪族環基であることが好ましく、2価のアダマンタン環基であることがより好ましい。
一方で、パターニング特性の観点から、Rβが2価の芳香族環基であることが好ましく、2価のフルオレン環基であることがより好ましい。

0172

前記のとおり、式(b1−II−2)中のベンゼン環は、更に任意の置換基により置換されていてもよい。該置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、メチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基、プロピル基、プロポキシ基等が挙げられる。置換基の数も特に限定されず、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
また、置換基を介して2つのベンゼン環が連結していてもよい。この場合の置換基としては、−O−、−S−、−NH−、−CH2−等の2価の基が挙げられる。
これらの中でもパターニング特性の観点から、無置換であることが好ましい。また、膜減り等を生じにくくする観点から、メチル基置換であることが好ましい。

0173

以下に前記式(b1−II−2)で表される部分構造の具体例を挙げる。なお、例中の*は結合手を示す。

0174

0175

0176

0177

0178

一方で、前記式(b1−II)で表される部分構造は、塗膜残膜率とパターニング特性の観点から、下記式(b1−II−3)で表される部分構造であることが好ましい。

0179

0180

式(b1−II−3)中、R13、R14、R15、R16、m及びnは前記式(b1−II)と同義である。RZは水素原子又は多塩基酸残基を表す。

0181

多塩基酸残基とは、多塩基酸又はその無水物からOH基を1つ除した1価の基を意味する。なお、さらにもう1つのOH基が除され、式(b1−II−3)で表される他の分子におけるRZと共用されていてもよく、つまり、RZを介して複数の式(b1−II−3)が連結していてもよい。
多塩基酸としては、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、クロレンド酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸から選ばれた1種又は2種以上が挙げられる。
これらの中でもパターニング特性の観点から、好ましくは、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸であり、より好ましくは、テトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、ビフェニルテトラカルボン酸である。

0182

(b1−II)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂1分子中に含まれる、前記式(b1−II−3)で表される部分構造は、1種でも2種以上でもよく、例えば、RZが水素原子のものと、RZが多塩基酸残基のものが混在していてもよい。

0183

また、(b1−II)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂1分子中に含まれる、前記式(b1−II)で表される部分構造の数は特に限定されないが、1以上が好ましく、3以上がより好ましく、また、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、10以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで感度の悪化や膜減りを抑制しやすく、解像性が向上する傾向がある。

0184

(b1−II)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、1,000以上が好ましく、2,000以上がより好ましく、また、30,000以下が好ましく、20,000以下がより好ましく、10,000以下がさらに好ましく、7,000以下がよりさらに好ましく、5,000以下が特に好ましい。前記下限値以上とすることでパターニング特性が良好となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで強固な膜が得られやすく、表面荒れが生じにくい傾向がある。

0185

(b1−II)エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の酸価は特に限定されないが、10mgKOH/g以上が好ましく、20mgKOH/g以上がより好ましく、40mgKOH/g以上がさらに好ましく、60mgKOH/g以上がよりさらに好ましく、80mgKOH/g以上が特に好ましく、100mgKOH/g以上が最も好ましく、また、200mgKOH/g以下が好ましく、150mgKOH/g以下がより好ましく、120gKOH/g以下がさらに好ましい。前記下限値以上とすることで強固な膜が得られやすくなる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで現像溶解性が向上し、解像性が良好となる傾向がある。

0186

エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂は、1種を単独で用いても、2種以上の樹脂を混合して用いてもよい。
また、前述のエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の一部を、他のバインダー樹脂に置き換えて用いてもよい。即ち、エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂と他のバインダー樹脂を併用してもよい。この場合において、(b)アルカリ可溶性樹脂におけるエポキシ(メタ)アクリレート系樹脂の割合を、50質量%以上とすることが好ましく、60質量%以上とすることがより好ましく、70質量%以上とすることがさらに好ましく、80質量%以上とすることが特に好ましい。

0187

エポキシ(メタ)アクリレート系樹脂と併用しうる他のバインダー樹脂に制限は無く、感光性着色組成物に通常使用される樹脂から選択すればよい。例えば、特開2007−271727号公報、特開2007−316620号公報、特開2007−334290号公報などに記載のバインダー樹脂などが挙げられる。なお、他のバインダー樹脂はいずれも、1種類を単独で用いても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0188

また、(b)アルカリ可溶性樹脂として、顔料や分散剤等との相溶性の観点から、(b2)アクリル共重合樹脂を用いることが好ましく、特開2014−137466号公報に記載のものを好ましく用いることができる。

0189

アクリル共重合樹脂としては、例えば、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b2−1)」という。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b2−2)」という。)との共重合体を挙げることができる。
不飽和単量体(b2−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸の如き不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物;こはくモノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕の如き2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキルエステル;ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートの如き両末端カルボキシ基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート;p−ビニル安息香酸等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b2−1)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0190

また、不飽和単量体(b2−2)としては、例えば、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドの如きN−位置換マレイミドスチレンα−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルグリシジルエーテルアセナフチレンの如き芳香族ビニル化合物

0191

メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングルコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングルコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチルオキセタン、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕−3−エチルオキセタンの如き(メタ)アクリル酸エステル;

0192

シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルビニルエーテルペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル、3−(ビニルオキシメチル)−3−エチルオキセタンの如きビニルエーテル;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサンの如き重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b2−2)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0193

不飽和単量体(b2−1)と不飽和単量体(b2−2)の共重合体において、該共重合体中の不飽和単量体(b1)の共重合割合は、好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜40質量%である。このような範囲で不飽和単量体(b2−1)を共重合させることにより、アルカリ現像性及び保存安定性に優れた感光性着色組成物を得ることができる傾向がある。

0194

不飽和単量体(b2−1)と不飽和単量体(b2−2)の共重合体の具体例としては、例えば、特開平7−140654号公報、特開平8−259876号公報、特開平10−31308号公報、特開平10−300922号公報、特開平11−174224号公報、特開平11−258415号公報、特開2000−56118号公報、特開2004−101728号公報等に開示されている共重合体を挙げることができる。
不飽和単量体(b2−1)と不飽和単量体(b2−2)の共重合体は、公知の方法により製造することができるが、例えば、特開2003−222717号公報、特開2006−259680号公報、国際公開第2007/029871号等に開示されている方法により、その構造やMw、Mw/Mnを制御することもできる。

0195

<(c)光重合開始剤>
(c)光重合開始剤は、光を直接吸収し、分解反応又は水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する成分である。必要に応じて重合促進剤連鎖移動剤)、増感色素等の付加剤を添加して使用してもよい。

0196

本発明の感光性着色組成物における(c)光重合開始剤は、下記一般式(i)で表される光重合開始剤(C1)(以下、「光重合開始剤(C1)」と称する場合がある。)を含む。

0197

0198

式(i)中、R1は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
R2は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
kは0又は1を表す。
R3〜R6は各々独立に、任意の1価の置換基を表す。
l、m及びoは各々独立に、0〜3の整数を表す。nは0又は1を表す。

0199

このように、前記一般式(i)で表される光重合開始剤(C1)は縮合複素環としてベンゾフラン環を有するものであり、同様の縮合複素環を有する有機黒色顔料(A1)との相互作用が高く、顔料表面に吸着しやすく、それが顔料表面を覆うことで効率的に光吸収できると考えられる。また、顔料へ吸着することにより相対的に樹脂成分中の光重合開始剤の含有割合が低くなり、塗膜深部への光透過性が向上すると考えられる。それに伴って塗膜の内部硬化性が向上し、微細なパターンであっても基板密着性が良好になると考えられる。また、ジフェニルスルフィド骨格を有するものであり、共役系の長さが短く分子全体のエネルギーが高く、熱分解によるラジカル生成効率が高く重合反応を促進できるため、効果的に表面硬化性を向上でき、塗膜がNMPへ溶解しにくくなり、NMPの塗膜内部への浸透を防ぐことで有機黒色顔料(A1)由来不純物がNMPに溶出することが抑制できると考えられる。

0200

(R1)
前記式(i)において、R1は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
R1におけるアルキル基は、直鎖状でも、分岐状でも、環状でも、それらが結合したものであってもよい。アルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上であり、また好ましくは12以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは3以下、特に好ましくは2以下である。アルキル基の炭素数を前記上限値以下とすることで、高感度となる傾向がある。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。これらの中でも、感度の観点から、メチル基、エチル基、プロピル基、又はブチル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルキルチオ基、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子、水酸基、ニトロ基などが挙げられ、溶剤溶解性の観点から、メトキシ基又は水酸基が好ましい。また、感度の観点からは、無置換であることが好ましい。

0201

R1における芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。その炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、また、12以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。芳香族環基の炭素数を前記下限値以上とすることで保存安定性が良好になる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで溶剤溶解性が良好になる傾向がある。

0202

芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
また、芳香族複素環基における芳香族複素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族複素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。
これらの中でも溶剤溶解性の観点から、1個の遊離原子価を有するベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、1個の遊離原子価を有するベンゼン環がより好ましい。

0203

芳香族環基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルキルチオ基、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子、水酸基、ニトロ基などが挙げられ、溶剤溶解性の観点から、メトキシ基又は水酸基が好ましい。また、感度の観点からは、無置換であることが好ましい。

0204

これらの中でも硬化性の観点から、R1は置換基を有していてもよいアルキル基であることが好ましく、無置換のアルキル基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。

0205

(R2)
前記式(i)において、R2は置換基を有していてもよいアルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族環基を表す。
R2におけるアルキル基は、直鎖状でも、分岐状でも、環状でも、それらが結合したものであってもよいが、溶剤溶解性の観点から直鎖状又は分岐状が好ましく、分岐状がより好ましい。
アルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1以上、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、さらに好ましくは4以上、特に好ましくは5以上、また、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、さらに好ましくは7以下、特に好ましくは6以下である。アルキル基の炭素数を前記下限値以上とすることで溶剤溶解性が良好になる傾向があり、前記上限値以下とすることで高感度となる傾向がある。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。これらの中でも、溶剤溶解性の観点から、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、又はシクロペンチルが好ましく、イソブチル基又はイソペンチル基がより好ましく、イソペンチル基がさらに好ましい。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、炭素数6〜10の芳香族環基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルキルチオ基、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子、水酸基などが挙げられ、溶剤溶解性の観点から、アルコキシ基が好ましい。また、感度の観点からは、無置換であることが好ましい。

0206

R2における芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。その炭素数は通常4以上であり、6以上が好ましく、また、12以下が好ましく、10以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。芳香族環基の炭素数を前記下限値以上とすることで分子が安定となる傾向があり、また、前記上限値以下とすることで溶剤溶解性が良好となる傾向がある。

0207

芳香族炭化水素環基における芳香族炭化水素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族炭化水素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
また、芳香族複素環基における芳香族複素環としては、単環であっても縮合環であってもよい。芳香族複素環基としては、例えば、1個の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。
これらの中でも硬化性の観点から、1個の遊離原子価を有するベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、1個の遊離原子価を有するベンゼン環がより好ましい。

0208

芳香族環基が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルキルチオ基、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子、水酸基、ニトロ基などが挙げられ、溶剤溶解性の観点から、炭素数1〜3のアルコキシ基又は水酸基が好ましい。また、感度の観点からは、無置換であることが好ましい。

0209

これらの中でも感度の観点から、R2は置換基を有していてもよいアルキル基であることが好ましく、無置換のアルキル基であることがより好ましく、イソペンチル基であることがさらに好ましい。

0210

(k)
前記式(i)において、kは0又は1を表す。感度の観点からはkが0であることが好ましく、一方で溶剤溶解性の観点からはkが1であることが好ましい。

0211

(R3〜R6)
前記式(i)において、R3〜R6は各々独立に、任意の1価の置換基を表す。
任意の1価の置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜10のアルコキシ基;F、Cl、Br、Iなどのハロゲン原子;炭素数1〜10のアシル基;炭素数1〜10のアルキルエステル基;炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基;炭素数1〜10のハロゲン化アルキル;炭素数4〜10の芳香族環基;アミノ基;炭素数1〜10のアミノアルキル基;水酸基;ニトロ基;CN基等が挙げられる。これらの中でも溶剤溶解性の観点から、メチル基、メトキシ基が好ましく、メチル基がより好ましい。
R3、R4及びR6において、l、m及びoが2以上の場合、複数のR3、R4及びR6同士が結合して環を形成していてもよい。環は脂肪族環であっても、芳香族環であってもよい。

0212

(l、m、n、o)
前記式(i)において、l、m及びoは各々独立に、0〜3の整数を表し、nは0又は1を表す。
感度の観点から、l、m及びoは各々独立に0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。また、感度の観点から、nは0であることが好ましい。

0213

前記一般式(i)で表される光重合開始剤は、感度と溶剤溶解性のバランスの観点から、下記一般式(i−1)で表される光重合開始剤であることが好ましい。

0214

0215

式(i−1)中、R1〜R6、k〜oは前記式(i)と同義である。

0216

前記光重合開始剤(C1)の製造方法は特に限定されないが、例えば、国際公開第2015/036910号に記載の方法を採用することができる。
また、前記光重合開始剤(C1)の具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。

0217

0218

0219

0220

0221

本発明の感光性着色組成物における(c)光重合開始剤は、光重合開始剤(C1)を単独で含むものであってもよく、その他の光重合開始剤(C2)をさらに含むものであってもよい。
その他の光重合開始剤(C2)としては、例えば、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報に記載のチタノセン化合物を含むメタロセン化合物;特開2000−56118号公報に記載のヘキサアリールビイミダゾール誘導体;特開平10−39503号公報記載のハロメチル化オキサジアゾール誘導体ハロメチル−s−トリアジン誘導体;α−アミノアルキルフェノン誘導体;特開2000−80068号公報、特開2006−36750号公報等に記載されているオキシムエステル系化合物等が挙げられる。

0222

具体的には、例えば、チタノセン誘導体類としては、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロリド、ジシクロペンタジエニルチタニウムビスフェニル、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムジ(2,6−ジフルオロフェニ−1−イル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムジ(2,4−ジフルオロフェニ−1−イル)、ジ(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル)、ジ(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムビス(2,6−ジフルオロフェニ−1−イル)、ジシクロペンタジエニルチタニウム〔2,6−ジ−フルオロ−3−(ピロ−1−イル)−フェニ−1−イル〕等が挙げられる。

0223

また、ビイミダゾール誘導体類としては、2−(2’−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール量体、2−(2’−クロロフェニル)−4,5−ビス(3’−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(2’−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(2’−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、(4’−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体等が挙げられる。

0224

また、ハロメチル化オキサジアゾール誘導体類としては、2−トリクロロメチル−5−(2’−ベンゾフリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−〔β−(2’−(6”−ベンゾフリル)ビニル)〕−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−フリル−1,3,4−オキサジアゾール等が挙げられる。

0225

また、ハロメチル−s−トリアジン誘導体類としては、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシカルボニルナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。

0226

また、α−アミノアルキルフェノン誘導体類としては、2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、4−ジメチルアミノエチルベンゾエ−ト、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエ−ト、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−エチルヘキシル−1,4−ジメチルアミノベンゾエート、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイルクマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等が挙げられる。

0227

その他の光重合開始剤(C2)としては、特に、感度や製版性の点でオキシムエステル系化合物が有効であり、フェノール性水酸基を含むアルカリ可溶性樹脂を用いる場合などは、感度の点で不利になるため、特にこのような感度に優れたオキシムエステル系化合物が有用である。オキシムエステル系化合物は、その構造の中に紫外線を吸収する構造と光エネルギーを伝達する構造とラジカルを発生する構造を併せ持っているために、少量で感度が高く、かつ、熱反応に対して安定であり、少量で高感度な感光性着色組成物を得ることが可能である。

0228

オキシムエステル系化合物としては、例えば、下記一般式(IV)で表される化合物が挙げられる。

0229

0230

上記式(IV)中、R21aは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は、置換基を有していてもよい芳香族環基を示す。
R21bは芳香環を含む任意の置換基を示す。
R22aは、置換基を有していてもよいアルカノイル基、又は、置換基を有していてもよいアリーロイル基を示す。
nは0または1の整数を示す。

0231

R21aにおけるアルキル基の炭素数は特に限定されないが、溶媒への溶解性や感度の観点から、通常1以上、好ましくは2以上、また、通常20以下、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチルエチル基、プロピル基等が挙げられる。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、芳香族環基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基、4−(2−メトキシ−1−メチル)エトキシ−2−メチルフェニル基又はN−アセチル−N−アセトキシアミノ基などが挙げられ、合成容易性の観点からは、無置換であることが好ましい。

0232

R21aにおける芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。芳香族環基の炭素数は特に限定されないが、感光性着色組成物への溶解性の観点から5以上であることが好ましい。また、現像性の観点から30以下であることが好ましく、20以下であることがより好ましく、12以下であることがさらに好ましい。

0233

芳香族環基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基フリル基などが挙げられ、これらの中でも現像性の観点から、フェニル基又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
芳香族環基が有していてもよい置換基としては、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基、アルキル基、アルコキシ基、これらの置換基が連結した基などが挙げられ、現像性の観点からアルキル基、アルコキシ基、これらを連結した基が好ましく、連結したアルコキシ基がより好ましい。
これらの中でも、現像性の観点から、R21aが置換基を有していてもよい芳香族環基であることが好ましく、連結したアルコキシ基を置換基に有する芳香族環基であることがさらに好ましい。

0234

また、R21bとしては、好ましくは置換されていてもよいカルバゾリル基、置換されていてもよいチオキサントニル基又は置換されていてもよいジフェニルスルフィド基が挙げられる。これらの中でも、感度の観点から、置換されていてもよいカルバゾリル基が好ましい。

0235

また、R22aにおけるアルカノイル基の炭素数は特に限定されないが、溶媒への溶解性や感度の観点から、通常2以上、好ましくは3以上、また、通常20以下、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。アルカノイル基の具体例としては、アセチル基、エチロイル基、プロパノイル基、ブタノイル基等が挙げられる。
アルカノイル基が有していてもよい置換基としては、芳香族環基、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基などが挙げられ、合成容易性の観点からは、無置換であることが好ましい。

0236

また、R22aにおけるアリーロイル基の炭素数は特に限定されないが、溶媒への溶解性や感度の観点から、通常7以上、好ましくは8以上、また、通常20以下、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。アリーロイル基の具体例としては、ベンゾイル基ナフトイル基等が挙げられる。
アリーロイル基が有していてもよい置換基としては、水酸基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アミノ基、アミド基、アルキル基などが挙げられ、合成容易性の観点からは、無置換であることが好ましい。
これらの中でも、感度の観点から、R22aが置換基を有していてもよいアルカノイル基であることが好ましく、無置換のアルカノイル基であることがより好ましく、アセチル基であることがさらに好ましい。

0237

また特開2016−133574号公報に記載される開始剤も、着色剤による液晶層汚染が低減されるという点からも好適も用いられる。

0238

光重合開始剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
光重合開始剤には、必要に応じて、感応感度を高める目的で、画像露光光源波長に応じた増感色素、重合促進剤を配合させることができる。増感色素としては、特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報に記載のキサンテン色素、特開平3−239703号公報、特開平5−289335号公報に記載の複素環を有するクマリン色素、特開平3−239703号公報、特開平5−289335号公報に記載の3−ケトクマリン化合物、特開平6−19240号公報に記載のピロメテン色素、その他、特開昭47−2528号公報、特開昭54−155292号公報、特公昭45−37377号公報、特開昭48−84183号公報、特開昭52−112681号公報、特開昭58−15503号公報、特開昭60−88005号公報、特開昭59−56403号公報、特開平2−69号公報、特開昭57−168088号公報、特開平5−107761号公報、特開平5−210240号公報、特開平4−288818号公報に記載のジアルキルアミノベンゼン骨格を有する色素等を挙げることができる。

0239

これらの増感色素のうち好ましいものは、アミノ基含有増感色素であり、更に好ましいものは、アミノ基及びフェニル基を同一分子内に有する化合物である。特に、好ましいのは、例えば、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−(p−ジメチルアミノフェニルベンゾオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ[4,5]ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ[6,7]ベンゾオキサゾール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンズイミダゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンズイミダゾール、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジメチルアミノフェニル)キノリン、(p−ジエチルアミノフェニル)キノリン、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリミジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリミジン等のp−ジアルキルアミノフェニル基含有化合物等である。このうち最も好ましいものは、4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノンである。
増感色素もまた1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0240

重合促進剤としては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル等の芳香族アミンn−ブチルアミン、N−メチルジエタノールアミン等の脂肪族アミン、後述するメルカプト化合物等が用いられる。重合促進剤は、1種類を単独で用いても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。

0241

<(d)エチレン性不飽和化合物>
本発明の感光性着色組成物は、(d)エチレン性不飽和化合物を含む。(d)エチレン性不飽和化合物を含むことで、感度が向上する。
本発明に用いられるエチレン性不飽和化合物は、分子内にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有する化合物である。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステルアクリロニトリル、スチレン、及びエチレン性不飽和結合を1個有するカルボン酸と、多価又は1価アルコールモノエステル、等が挙げられる。

0242

本発明においては、特に、1分子中にエチレン性不飽和基を2個以上有する多官能エチレン性単量体を使用することが望ましい。多官能エチレン性単量体が有するエチレン性不飽和基の数は特に限定されないが、通常2個以上であり、好ましくは4個以上であり、より好ましくは5個以上であり、また、好ましくは8個以下であり、より好ましくは7個以下である。前記下限値以上とすることで高感度となる傾向があり、前記上限値以下とすることで溶媒への溶解性が向上する傾向がある。
多官能エチレン性単量体の例としては、例えば脂肪族ポリヒドロキシ化合物不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物と、不飽和カルボン酸及び多塩基性カルボン酸とのエステル化反応により得られるエステルなどが挙げられる。

0243

前記脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコールジアクリレートトリエチレングリコールジアクリレートトリメチロールプロパントリアクリレートトリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリレート等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル、これら例示化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エステル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステルクロネートに代えたクロトン酸エステルもしくはマレエートに代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。

0244

芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリレート、ハイドロキノンジメタクリレートレゾルシンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガロールトリアクリレート等の芳香族ポリヒドロキシ化合物のアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル等が挙げられる。

0245

多塩基性カルボン酸及び不飽和カルボン酸と、多価ヒドロキシ化合物のエステル化反応により得られるエステルとしては必ずしも単一物ではないが、代表的な具体例を挙げれば、アクリル酸、フタル酸、及びエチレングリコール縮合物、アクリル酸、マレイン酸、及びジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸テレフタル酸及びペンタエリスリトールの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール及びグリセリンの縮合物等が挙げられる。

0246

その他、本発明に用いられる多官能エチレン性単量体の例としては、ポリイソシアネート化合物水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル又はポリイソシアネート化合物とポリオール及び水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを反応させて得られるようなウレタン(メタ)アクリレート類多価エポキシ化合物とヒドロキシ(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル酸との付加反応物のようなエポキシアクリレート類;エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド類フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物等が有用である。

0247

上記ウレタン(メタ)アクリレート類としては、例えば、DPHA−40H、UX−5000、UX−5002D−P20、UX−5003D、UX−5005(日本化薬社製)、U−2PPA、U−6LPA、U−10PA、U−33H、UA−53H、UA−32P、UA−1100H(新中村化学工業社製)、UA−306H、UA−510H、UF−8001G(協栄社化学社製)、UV−1700B、UV−7600B、UV−7605B、UV−7630B、UV7640B(日本合成化学社製)等が挙げられる。

0248

これらの中でも、硬化性の観点から(d)エチレン性不飽和化合物として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いることが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを用いることがより好ましい。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0249

<(e)溶剤>
本発明の感光性着色組成物は、(e)溶剤を含んでいてもよい。(e)溶剤を含むことで、顔料を溶剤中に分散でき、また、塗布が容易となる傾向がある。
本発明の感光性着色組成物は、通常、(a)着色剤、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)光重合開始剤、及び(d)エチレン性不飽和化合物、並びに必要に応じて使用されるその他の各種材料が、溶剤に溶解又は分散した状態で使用される。溶剤の中でも、分散性や塗布性の観点から有機溶剤が好ましい。

0250

有機溶剤の中でも、塗布性の観点から沸点が100〜300℃の範囲のものを選択するのが好ましく、沸点が120〜280℃の範囲のものを選択するのがより好ましい。なお、ここでいう沸点は、圧力1013.25hPaにおける沸点を意味する。

0251

このような有機溶剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
エチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルエチレングリコールモノプロピルエーテルエチレングリコールモノブチルエーテルプロピレングリコールモノメチルエーテルプロピレングリコールモノエチルエーテルプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、メトキシメチルペンタノールジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノールトリエチレングリコールモノメチルエーテルトリエチレングリコールモノエチルエーテルトリプロピレングリコールメチルエーテルのようなグリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルジプロピレングリコールジメチルエーテルのようなグリコールジアルキルエーテル類

0252

エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートのようなグリコールアルキルエーテルアセテート類;
エチレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサノールジアセテートなどのグリコールジアセテート類;
シクロヘキサノールアセテートなどのアルキルアセテート類;
アミルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテルジブチルエーテル、ジアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジヘキシルエーテルのようなエーテル類

0254

ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンのような芳香族炭化水素類
アミルホルメートエチルホルメート酢酸エチル酢酸ブチル酢酸プロピル酢酸アミル、メチルイソブチレート、エチレングリコールアセテート、エチルプロピオネートプロピルプロピオネート酪酸ブチル酪酸イソブチル、イソ酪酸メチル、エチルカプリレートブチルステアレートエチルベンゾエート、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトンのような鎖状又は環状エステル類
3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸のようなアルコキシカルボン酸類
ブチルクロリド、アミルクロリドのようなハロゲン化炭化水素類;
メトキシメチルペンタノンのようなエーテルケトン類;
アセトニトリルベンゾニトリルのようなニトリル類等。

0255

上記に該当する市販の有機溶剤としては、ミネラルスピリットバルソル#2、アプコ#18ソルベント、アプコシンナー、ソーカルソルベントNo.1及びNo.2、ソルベッソ#150、シェルTS28 ソルベント、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブ(「セロソルブ」は登録商標。以下同じ。)、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテートジグライム(いずれも商品名)などが挙げられる。
これらの有機溶剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0256

フォトリソグラフィー法にて着色スペーサーを形成する場合、有機溶剤としては沸点が100〜200℃(圧力1013.25hPa条件下。以下、沸点に関しては全て同様。)の範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120〜170℃の沸点を持つものである。

0257

上記有機溶剤のうち、塗布性、表面張力などのバランスが良く、組成物中の構成成分の溶解度が比較的高い点からは、グリコールアルキルエーテルアセテート類が好ましい。
また、グリコールアルキルエーテルアセテート類は、単独で使用してもよいが、他の有機溶剤を併用してもよい。併用する有機溶剤として、特に好ましいのはグリコールモノアルキルエーテル類である。中でも、特に組成物中の構成成分の溶解性からプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。なお、グリコールモノアルキルエーテル類は極性が高く、添加量が多すぎると顔料が凝集しやすく、後に得られる着色樹脂組成物の粘度が上がっていくなどの保存安定性が低下する傾向があるので、溶剤中のグリコールモノアルキルエーテル類の割合は5質量%〜30質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましい。

0258

また、150℃以上の沸点をもつ有機溶剤(以下「高沸点溶剤」と称す場合がある。)を併用することも好ましい。このような高沸点溶剤を併用することにより、感光性着色組成物は乾きにくくなるが、組成物中における顔料の均一な分散状態が、急激な乾燥により破壊されることを防止する効果がある。すなわち、例えばスリットノズル先端における、色材などの析出固化による異物欠陥の発生を防止する効果がある。このような効果が高い点から、上述の各種溶剤の中でも、特にジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましい。

0259

有機溶剤中の高沸点溶剤の含有割合は、3質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜40質量%がより好ましく、5質量%〜30質量%が特に好ましい。前記下限値以上とすることで、例えばスリットノズル先端で色材などが析出・固化して異物欠陥を惹き起こすのを抑制できる傾向があり、また前記上限値以下とすることで組成物の乾燥温度が遅くなるのを抑制し、減圧乾燥プロセスのタクト不良や、プリベークピン跡といった問題を抑制できる傾向がある

0260

なお、沸点150℃以上の高沸点溶剤が、グリコールアルキルエーテルアセテート類であってもよく、またグリコールアルキルエーテル類であってもよく、この場合は、沸点150℃以上の高沸点溶剤を別途含有させなくてもかまわない。
好ましい高沸点溶剤として、例えば前述の各種溶剤の中ではジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサノールジアセテート、トリアセチンなどが挙げられる。

0261

<(f)分散剤>
本発明の感光性着色組成物においては、(a)着色剤を微細に分散させてその分散状態を安定化させる目的で(f)分散剤を含んでいてもよい。
(f)分散剤としては、官能基を有する高分子分散剤が好ましく、更に、分散安定性の面からカルボキシル基;リン酸基スルホン酸基;又はこれらの塩基;一級、二級又は三級アミノ基;四級アンモニウム塩基;ピリジン、ピリミジン、ピラジン等の含窒素ヘテロ環由来の基、等の官能基を有する高分子分散剤が好ましい。中でも特に、一級、二級又は三級アミノ基;四級アンモニウム塩基;ピリジン、ピリミジン、ピラジン等の含窒素ヘテロ環由来の基、等の塩基性官能基を有する高分子分散剤が顔料を分散する際に少量の分散剤で分散することができるとの観点から特に好ましい。

0262

また、高分子分散剤としては、例えばウレタン系分散剤アクリル系分散剤ポリエチレンイミン系分散剤、ポリアリルアミン系分散剤、アミノ基を持つモノマーとマクロモノマーからなる分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレンジエステル系分散剤、ポリエーテルリン酸系分散剤ポリエステルリン酸系分散剤、ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、脂肪族変性ポリエステル系分散剤等を挙げることができる。

0263

このような分散剤の具体例としては、商品名で、EFKA(登録商標。BASF社製。)、DISPERBYK(登録商標。ビックケミー社製。)、ディスパロン(登録商標。化成社製。)、SOLSPERSE(登録商標。ルーブリゾール社製。)、KP(信越化学工業社製)、ポリフロー共栄社化学社製)、アジスパー(登録商標。味の素社製。)等を挙げることができる。
これらの高分子分散剤は1種を単独で使用してもよく、又は2種以上を併用してもよい。

0264

高分子分散剤の重量平均分子量(Mw)は通常700以上、好ましくは1000以上であり、また通常100,000以下、好ましくは50,000以下である。
これらの内、顔料の分散性の観点から、(f)分散剤は官能基を有するウレタン系高分子分散剤及び/又はアクリル系高分子分散剤を含むことが好ましく、アクリル系高分子分散剤を含むことが特に好ましい。
また分散性、保存性の面から、塩基性官能基を有し、ポリエステル結合及び/又はポリエーテル結合を有する高分子分散剤が好ましい。

0265

ウレタン系及びアクリル系高分子分散剤としては、例えばDISPERBYK160〜166、182シリーズ(いずれもウレタン系)、DISPERBYK2000、2001、LPN21116等(いずれもアクリル系)(以上すべてビックケミー社製)が挙げられる。
ウレタン系高分子分散剤として好ましい化学構造を具体的に例示するならば、例えば、ポリイソシアネート化合物と、分子内に水酸基を1個又は2個有する数平均分子量300〜10,000の化合物と、同一分子内に活性水素と3級アミノ基を有する化合物とを反応させることによって得られる、重量平均分子量1,000〜200,000の分散樹脂等が挙げられる。これらをベンジルクロリド等の四級化剤で処理することで、3級アミノ基の全部又は一部を4級アンモニウム塩基にすることができる。

0266

上記のポリイソシアネート化合物の例としては、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネートトリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートリジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートイソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート)、ω,ω′−ジイソシネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネートキシリレンジイソシアネート、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニルメタン)、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等のトリイソシアネート、及びこれらの三量体、水付加物、及びこれらのポリオール付加物等が挙げられる。ポリイソシアネートとして好ましいのは有機ジイソシアネートの三量体で、最も好ましいのはトリレンジイソシアネートの三量体とイソホロンジイソシアネートの三量体である。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0267

イソシアネートの三量体の製造方法としては、前記ポリイソシアネート類を適当な三量化触媒、例えば第3級アミン類ホスフィン類アルコキシド類、金属酸化物カルボン酸塩類等を用いてイソシアネート基の部分的な三量化を行い、触媒毒の添加により三量化を停止させた後、未反応のポリイソシアネートを溶剤抽出薄膜蒸留により除去して目的のイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートを得る方法が挙げられる。

0268

同一分子内に水酸基を1個又は2個有する数平均分子量300〜10,000の化合物としては、ポリエーテルグリコールポリエステルグリコール、ポリカーボネートグリコール、ポリオレフィングリコール等、及びこれらの化合物の片末端水酸基が炭素数1〜25のアルキル基でアルコキシ化されたもの及びこれら2種類以上の混合物が挙げられる。
ポリエーテルグリコールとしては、ポリエーテルジオールポリエーテルエステルジオール、及びこれら2種類以上の混合物が挙げられる。ポリエーテルジオールとしては、アルキレンオキシドを単独又は共重合させて得られるもの、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン−プロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールポリオキシヘキサメチレングリコール、ポリオキシオクタメチレングリコール及びそれらの2種以上の混合物が挙げられる。

0269

ポリエーテルエステルジオールとしては、エーテル基含有ジオールもしくは他のグリコールとの混合物をジカルボン酸又はそれらの無水物と反応させるか、又はポリエステルグリコールにアルキレンオキシドを反応させることによって得られるもの、例えばポリ(ポリオキシテトラメチレンアジペート等が挙げられる。ポリエーテルグリコールとして最も好ましいのはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール又はこれらの化合物の片末端水酸基が炭素数1〜25のアルキル基でアルコキシ化された化合物である。

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