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技術 鍵盤楽器

出願人 ローランド株式会社
発明者 高田征英北川喜康
出願日 2018年2月16日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-026259
公開日 2019年8月29日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-144317
状態 未査定
技術分野 オルガン
主要キーワード 総幅寸法 長手方向視 端パネル 等脚台形状 対向間 ガイドポスト 正面パネル 抜き勾配
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月29日)のものです。
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図面 (3)

課題

演奏時の操作性を向上させることができる鍵盤楽器を提供すること。

解決手段

オクターブを構成する複数の白鍵20の総幅寸法Lが160mm以下に設定され、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laが9mm以上かつ10.5mm以下に設定される。これにより、黒鍵21の上面21aの幅寸法を標準的な鍵盤楽器の黒鍵と同等にすることができる。よって、黒鍵21を押鍵する際の操作性(押鍵のしやすさ)を標準的な鍵盤楽器と同等にすることができるので、鍵盤楽器1が標準的な鍵盤楽器よりも小型に形成される場合でも、黒鍵21の操作性を向上させることができる。

概要

背景

鍵盤楽器黒鍵の形状を標準的なものとは異なる形状に形成し、演奏時における白鍵や黒鍵の操作性を向上させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、F#、G#、及び、A#の音名に対応する黒鍵の底面の幅寸法を、他の黒鍵よりも小さく設定する構成や、黒鍵どうしの間で対面する側面の傾斜角や面形状を変化させる構成を備える鍵盤楽器が記載されている。この鍵盤楽器によれば、黒鍵どうしの間に位置する白鍵(D、G、及び、Aの音名に対応するもの)を演奏者が操作する場合に、演奏者の指に黒鍵が干渉することを抑制できるので、演奏時の操作性を向上させることができる。

概要

演奏時の操作性を向上させることができる鍵盤楽器を提供すること。1オクターブを構成する複数の白鍵20の総幅寸法Lが160mm以下に設定され、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laが9mm以上かつ10.5mm以下に設定される。これにより、黒鍵21の上面21aの幅寸法を標準的な鍵盤楽器の黒鍵と同等にすることができる。よって、黒鍵21を押鍵する際の操作性(押鍵のしやすさ)を標準的な鍵盤楽器と同等にすることができるので、鍵盤楽器1が標準的な鍵盤楽器よりも小型に形成される場合でも、黒鍵21の操作性を向上させることができる。

目的

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、演奏時の操作性を向上させることができる鍵盤楽器を提供する

効果

実績

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請求項1

白鍵および黒鍵がそれぞれ幅方向に複数並設される鍵盤楽器において、1オクターブを構成する前記複数の白鍵の総幅寸法が160mm以下に設定され、前記黒鍵の上面の幅寸法が9mm以上かつ10.5mm以下に設定されることを特徴とする鍵盤楽器。

請求項2

前記黒鍵の底部の幅寸法が11mm未満に設定されることを特徴とする請求項1記載の鍵盤楽器。

請求項3

前記黒鍵の底部の幅寸法が10.7mm以上に設定されることを特徴とする請求項2記載の鍵盤楽器。

請求項4

前記黒鍵の上面の幅寸法よりも底部の幅寸法が大きく設定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の鍵盤楽器。

請求項5

前記黒鍵の上面の幅寸法をLa、前記黒鍵の底部の幅寸法をLb、前記黒鍵の高さ寸法をLcとした場合に、2°≦arctan((Lb−La)/(2×Lc))の関係を満たす等脚台形状に前記黒鍵が形成されることを特徴とする請求項4記載の鍵盤楽器。

請求項6

前記黒鍵の側面の表面粗さよりも上面の表面粗さが粗くされることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の鍵盤楽器。

請求項7

前記黒鍵の側面が鏡面に形成されることを特徴とする請求項6記載の鍵盤楽器。

請求項8

前記黒鍵の側面にシボ加工が施されることを特徴とする請求項6記載の鍵盤楽器。

請求項9

前記黒鍵の上面にシボ加工が施されることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の鍵盤楽器。

請求項10

ピアノとして構成されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の鍵盤楽器。

請求項11

前記白鍵および前記黒鍵の動作に連動するハンマーを備えることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の鍵盤楽器。

請求項12

前記白鍵および前記黒鍵の動作に基づいて楽音信号を生成する電子鍵盤楽器として構成されることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の鍵盤楽器。

技術分野

0001

本発明は、鍵盤楽器に関し、特に、演奏時の操作性を向上させることができる鍵盤楽器に関する。

背景技術

0002

鍵盤楽器の黒鍵の形状を標準的なものとは異なる形状に形成し、演奏時における白鍵や黒鍵の操作性を向上させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、F#、G#、及び、A#の音名に対応する黒鍵の底面の幅寸法を、他の黒鍵よりも小さく設定する構成や、黒鍵どうしの間で対面する側面の傾斜角や面形状を変化させる構成を備える鍵盤楽器が記載されている。この鍵盤楽器によれば、黒鍵どうしの間に位置する白鍵(D、G、及び、Aの音名に対応するもの)を演奏者が操作する場合に、演奏者の指に黒鍵が干渉することを抑制できるので、演奏時の操作性を向上させることができる。

先行技術

0003

特表2016−527550(例えば、0019,0032,0036、図3〜8)

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、上述した従来の技術では、鍵盤楽器の鍵の総幅寸法を標準的なものより小さくする場合に、如何なる黒鍵の形状が好適であるかは考慮されていない。即ち、例えば、鍵盤楽器の鍵の総幅寸法を標準的なものより小さくする場合、従来は、全ての黒鍵(白鍵)の幅寸法を小さくする構成が採用されていた。更に、従来は、全ての黒鍵(白鍵)の幅寸法を同一の比率で小さくする構成が採用されることもあった。よって、黒鍵の幅寸法が小さくなり、演奏時の操作性が低下するという問題点があった。

0005

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、演奏時の操作性を向上させることができる鍵盤楽器を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

この目的を達成するために本発明の鍵盤楽器は、白鍵および黒鍵がそれぞれ幅方向に複数並設されるものであり、1オクターブを構成する前記複数の白鍵の総幅寸法が160mm以下に設定され、前記黒鍵の上面の幅寸法が9mm以上かつ10.5mm以下に設定される。

図面の簡単な説明

0007

一実施形態における鍵盤楽器の上面図である。
図1の矢印II方向視における鍵盤楽器の部分拡大正面図である。

実施例

0008

以下、好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、鍵盤楽器1の構成について説明する。図1は、一実施形態における鍵盤楽器1の上面図である。なお、図1では、図面を簡素化するために、黒鍵21の側面21b(図2参照)等、一部の構成を省略して模式的に図示している。

0009

図1に示すように、鍵盤楽器1は、複数(本実施形態では、88個)の鍵2と、それら複数の鍵2の周囲を取り囲むパネル3と、を備える電子楽器電子ピアノ)として構成される。鍵2は、幹音を演奏するための複数(本実施形態では、52個)の白鍵20と、派生音を演奏するための複数(本実施形態では、36個)の黒鍵21と、から構成され、それら複数の白鍵20及び黒鍵21が幅方向(図1の左右方向)に並設される。

0010

白鍵20は、標準的な鍵盤楽器の白鍵の各部の幅寸法を所定の比率(本実施形態では約15/16)で縮小した形状に樹脂材料を用いて形成される。なお、標準的な鍵盤楽器とは、JIS S8507(1992年版)に規定される標準的な鍵盤楽器であり、以下の説明においては、「標準的な鍵盤楽器」と省略して記載する。

0011

黒鍵21は、前後方向に延設され、黒鍵21の白鍵20に対する相対位置(白鍵20の幅方向中央と黒鍵21の幅方向中央との位置関係)は、標準的な鍵盤楽器と同一に設定される。

0012

なお、以下の説明において、白鍵20を音名(C、D、E、F、G、A、B)に応じて個別に特定する場合には、対応する音名を付して(例えば、Cの音名に対応する白鍵20は、「白鍵20C」として)説明する。また、黒鍵21も同様に、音名(C#、D#、F#、G#、A#)に応じて個別に特定する場合には、対応する音名を付して(例えば、C#の音名に対応する黒鍵21は、「黒鍵21C」として)が説明する。

0013

パネル3は、正面パネル3aと、その正面パネル3aと前後方向(図1の上下方向)で対向配置される背面パネル3bと、正面パネル3a及び背面パネル3bの幅方向端部どうしを接続する一対の端パネル3cとを備え、それら正面パネル3a、背面パネル3b、及び、一対の端パネル3cによって白鍵20及び黒鍵21が取り囲まれる。

0014

背面パネル3bの上面(図1紙面手前側の面)には、例えば、LEDや液晶ディスプレイなどから形成され各種の状態を表示するための表示装置ボリューム調整モード変更などを行うための複数の操作子などが配設される(いずれも図示せず)。また、背面パネル3bの背面には、例えば、電源スイッチ、MIDI信号オーディオ信号入出力するための複数のジャックなどが配設される(いずれも図示せず)。

0015

白鍵20及び黒鍵21は、基端側(背面パネル3b側)の部位が軸支され、その軸周りに(上下に)揺動可能に構成される。白鍵20及び黒鍵21は、下面側に開口を有する箱状に形成され、その開口部分にガイドポスト(図示せず)が挿通されることにより、白鍵20及び黒鍵21の上下の揺動がガイドポストによって案内される。

0016

また、図示は省略するが、鍵盤楽器1は、演奏者の操作(押鍵または離鍵)による白鍵20及び黒鍵21の動作に連動回動)するハンマーと、そのハンマー(若しくは、白鍵20及び黒鍵21)の回動によってオンオフされるスイッチとを、備える。演奏者によって白鍵20又は黒鍵21が押鍵されると、ハンマーが自重に抗して回動するので、アコスティックピアノ近似した操作感を付与できる。

0017

また、ハンマー(若しくは、白鍵20及び黒鍵21)が回動することでスイッチがオン/オフされる。このスイッチのオン/オフ動作によって白鍵20及び黒鍵21の押鍵情報ベロシティ)が検出され、その検出結果に基づく楽音信号が外部に出力される。

0018

ここで、標準的な鍵盤楽器の鍵の総幅寸法は、1220mm〜1230mmである。よって、標準的な鍵盤楽器において1オクターブを構成する白鍵の総幅寸法は、約164.2〜165.6mmとなり、比較的手の小さい演奏者(例えば、子供)は、一の白鍵と、その一の白鍵よりも1オクターブ上(下)の白鍵とを片方の手だけでは同時に押鍵できない場合がある。

0019

これに対して、本実施形態では、一の白鍵20(例えば、白鍵20C)幅方向中央から、一の白鍵20よりも1オクターブ上(下)の白鍵20(例えば、白鍵20C)の幅方向中央にかけての幅寸法L(即ち、1オクターブを構成する白鍵20の総幅寸法)は、標準的な鍵盤楽器よりも小さい値(本実施形態では、約15/16に縮小された154mm)に設定される。これにより、比較的手の小さい演奏者であっても、1オクターブ上または下の関係にある白鍵20どうしを片方の手だけで同時に押鍵することができる。

0020

次いで、図2を参照して、鍵盤楽器1の詳細構成について説明する。図2は、図1の矢印II方向視における鍵盤楽器1の部分拡大正面図である。

0021

図2に示すように、複数の黒鍵21は、それぞれ実質的に同一の構成(形状)であるので、一の黒鍵21(黒鍵21G)のみについて説明し、他の黒鍵21についての説明は省略する。黒鍵21は、押鍵面として構成される上面21aと、その上面21aから白鍵20側に垂下する一対の側面21bと、を備え、樹脂材料を用いて断面等脚台形状に形成される。

0022

ここで、黒鍵21の正面視(長手方向視)において、黒鍵21の上面21aに沿う直線が一方の側面21bの延長線と交わる交点を第1の交点、黒鍵21の上面21aに沿う直線が他方の側面21bの延長線と交わる交点を第2の交点とし、それら第1の交点および第2の交点どうしを結ぶ線分の長さを、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laと定義する。

0023

本実施形態では、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laは、標準的な鍵盤楽器と同等の寸法(本実施形態では、9.8mm)に設定される。これにより、黒鍵21を押鍵する際の操作性(押鍵のしやすさ)を標準的な鍵盤楽器と同等にすることができる。よって、鍵盤楽器1が標準的な鍵盤楽器よりも小型に形成される場合でも、黒鍵21の操作性を向上させることができる。

0024

黒鍵21の操作性を向上させるためには、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laを極力大きく設定することが好ましいが、かかる幅寸法Laを標準的な鍵盤楽器の黒鍵の上面の幅寸法よりも大きくすると、標準的な鍵盤楽器のような操作感が得られ難くなる。よって、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laは、9.0mm以上かつ10.5mm以下(即ち、標準的な鍵盤楽器と同等の値)に設定することが好ましい。これにより、標準的な鍵盤楽器のような操作感を得ることができる。

0025

ここで、標準的な鍵盤楽器の黒鍵の底部の幅寸法(11.0mm〜12.5mm)を約15/16に縮小すると、10.3mm〜11.7mmとなるが、黒鍵21の底部の幅寸法Lbは、11mm未満(本実施形態では、10.7mm)に設定される。

0026

これにより、隣り合う黒鍵21の底部どうしの間のスペースを広げる(黒鍵21の形状を断面矩形に近づける)ことができるので、黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)を演奏者が押鍵する場合に、演奏者の指に黒鍵21が干渉することを抑制できる。よって、鍵盤楽器1が標準的な鍵盤楽器よりも小型に形成される場合でも、白鍵20の操作性を向上させることができる。

0027

黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20の操作性を向上させるためには、黒鍵21の底部の幅寸法Lbを極力小さく設定することが好ましいが、かかる幅寸法Lbを小さくしすぎると、黒鍵21に挿通されるガイドポストの幅寸法(若しくは、ガイドポストを取り囲む黒鍵21の壁部の幅寸法)を確保し難くなる。よって、黒鍵21の底部の幅寸法Lbは、10.7mm以上に設定することが好ましい。これにより、黒鍵21に挿通されるガイドポスト(若しくは、ガイドポストを取り囲む黒鍵21の壁部)の幅寸法を確保して、ガイドポスト(黒鍵21)の剛性を確保できる。

0028

このように、黒鍵21と、黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)との双方の操作性を確保するためには、黒鍵21の底部の幅寸法Lbを、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laに極力近づけることが好ましい。即ち、正面視において黒鍵21の形状が矩形に近い(上下方向に対する側面21bの傾斜角が小さい)ほど白鍵20及び黒鍵21の操作性が向上するものの、黒鍵21が矩形に近づくほど金型成形時抜き勾配を確保しづらくなり、かかる成形時において黒鍵21の離型性が低下する。

0029

これに対して、本実施形態では、黒鍵21の底部の幅寸法Lbは、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laよりも大きい値に設定されるので、黒鍵21の側面21bを傾斜させ、金型成形時の抜き勾配を確保することができる。よって、白鍵20及び黒鍵21の操作性を向上させつつ、黒鍵21の金型成形時の離型性を確保できる。

0030

このように、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laは、9.0mm以上かつ10.5mm以下、黒鍵21の底部の幅寸法Lbは、10.7mm以上かつ11.0mm未満の範囲にそれぞれ設定されることが好ましいが、黒鍵21の高さ寸法(白鍵20の上面から黒鍵21の上面21aまでの寸法。本実施形態では、12mm)をLcとした場合に、La<Lb、且つ、2°≦arctan((Lb−La)/(2×Lc))の関係を満たす等脚台形状に黒鍵21を形成することが更に好ましい。これにより、黒鍵21の側面21bの傾斜角を2°以上とすることができるので、黒鍵21の抜き勾配を確保して、黒鍵21の金型成形時の離型性をより向上させることができる。

0031

また、黒鍵21の上面21aには、シボ微細凹凸)が形成されているため(図1拡大部分参照)、演奏者が黒鍵21の上面21aを押鍵した際に摩擦抵抗を付与することができる。よって、黒鍵21を押鍵した際に演奏者の指が黒鍵21の上面21aで滑ることを抑制できるので、黒鍵21の操作性を向上させることができる。

0032

また、黒鍵21の上面21aにシボが形成されるのに対し、黒鍵21の側面21bは、鏡面に形成されている。即ち、黒鍵21の上面21aの表面粗さRz(本実施形態では、10μm以上)よりも、黒鍵21の側面21bの表面粗さRz(本実施形態では、5μm以下)が小さく設定される。これにより、演奏者が黒鍵21どうしの間の白鍵20を押鍵する場合に、黒鍵21の側面21bに指が滑りやすくなるので、黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)の操作性を向上させることができる。

0033

また、黒鍵21の側面21bの鏡面は、金型成形時の金型内面(側面21bに対向する面)を鏡面加工することで形成されるので、金型から黒鍵21を離型する場合に、金型の内面と黒鍵21の側面21bとが滑りやすくなる。これにより、黒鍵21の底部の幅寸法Lbを11mm未満とし、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laに近づけた場合(黒鍵21の断面形状を矩形に近づけた場合)でも、金型成形時の黒鍵21の離型性を向上させることができる。

0034

なお、上述した通り、黒鍵21の側面21bの傾斜角を2°以上とすることが好ましいが、これは、黒鍵21の側面21bを鏡面としたことで可能となったものである。即ち、黒鍵21の側面21bが鏡面でない(例えば、側面21bにシボ加工が施される)場合、金型成形時の離型性を確保するためには、側面21bの傾斜角を3°程度に設定する(抜き勾配を大きくする)必要がある。

0035

これに対して、本実施形態では、黒鍵21の側面21bが鏡面に形成されるので、黒鍵21の側面21bの傾斜角が2°程度であっても、金型成形時の離型性を確保することができる。換言すれば、黒鍵21の側面21bの傾斜角を3°未満に設定することができるので、その分、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laを大きくすることや、黒鍵21の底部どうしの間のスペースを広くすることができる。よって、黒鍵21や、黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)の操作性を向上させることができる。

0036

以上、上記実施形態に基づき説明をしたが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。

0037

上記実施形態では、鍵盤楽器1が電子楽器(電子ピアノ)として構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、標準的な鍵盤楽器から鍵の幅寸法を縮小した他の小型の楽器(ピアノ、オルガン等)や、小型の電子楽器(電子オルガン等)においても、上記実施形態の技術思想を適用できる。

0038

上記実施形態では、1オクターブを構成する白鍵20の総幅寸法が、標準的な鍵盤楽器から約15/16に縮小された寸法(154mm)に設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、1オクターブを構成する白鍵20の総幅寸法が128mm以上の鍵盤楽器であれば、上記実施形態の技術思想を適用できる。

0039

上記実施形態では、白鍵20及び黒鍵21が樹脂材料を用いて形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、他の材料(例えば、木材)を用いて白鍵20及び黒鍵21を形成することは当然可能である。

0040

上記実施形態では、複数の黒鍵21がそれぞれ実質的に同一の構成である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、黒鍵21の形状(上面21aの幅寸法La、底部の幅寸法Lb、上面21aのシボの有無、側面21bの鏡面加工の有無)は、それぞれの黒鍵21で異なっていても良い。即ち、上記の実施形態の黒鍵21の構成を、全ての黒鍵21に適用するのではなく、一部の黒鍵21のみに適用しても良い。

0041

よって、例えば、一部の黒鍵21の側面21bを鏡面に形成する場合には、対向間隔が狭い黒鍵21どうしの対向間(隣接する黒鍵21C,21Dどうしの間、又は、隣接する黒鍵21F,21G,21Aどうしの間)に位置する側面21bのみ、鏡面加工を施すことが好ましい。これにより、対向間隔が狭い黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)の操作性を確保しつつ、黒鍵21の製造コストを低減できる。

0042

上記実施形態では、正面視において黒鍵21が等脚台形状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、正面視において黒鍵21が矩形(一対の側面21bのそれぞれの傾斜角が0°のもの)に形成される構成や、黒鍵21が他の台形状(一対の側面21bの傾斜角がそれぞれ異なるもの)に形成される構成でも良い。

0043

即ち、上記実施形態では、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laが9.0mm以上かつ10.5mmに設定される場合に、黒鍵21の底部の幅寸法Lbは、10.7mm以上11mm未満の範囲が好適である点を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、底部の幅寸法Lbは、10.7mm未満や11mm以上の寸法でも良く、少なくとも黒鍵21の上面21aの幅寸法La以上の値であれば良い。

0044

上記実施形態では、黒鍵21の上面21aのシボや、側面21bの鏡面が金型成形時に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、黒鍵21を金型成形した後、黒鍵21の上面21aや側面21bにブラスト処理鏡面仕上げを行うことでシボや鏡面を形成しても良い。また、黒鍵21の側面21bにシボ加工を施しても良く、少なくとも黒鍵21の側面21bよりも上面21aの表面粗さRzが粗くされる構成であれば、黒鍵21の操作性を向上させつつ黒鍵21の金型成形時の離型性を向上させることができる。また、黒鍵21の上面21aのシボ加工や、側面21bの鏡面加工を省略する構成でも良い。

0045

なお、黒鍵21の側面21bにシボ加工を施す(若しくは、鏡面加工を施さない)場合には、黒鍵21の上面21aの幅寸法Laを9.0mm以上かつ10.5mm以下、黒鍵21の底部の幅寸法Lbを10.7mm以上かつ11.0mm未満にそれぞれ設定し、La<Lb、3°≦arctan((Lb−La)/(2×Lc))の関係を満たす等脚台形状に黒鍵21を形成することが好ましい。これにより、黒鍵21の側面21bが鏡面でない場合でも、黒鍵21の金型成形時の離型性を確保できる。

0046

上記実施形態では、黒鍵21の上面21aに形成されるシボが微小な凹凸である場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、直線や曲線状の溝を組み合わせた形状のシボを黒鍵21の上面21aに形成する構成でも良い。

0047

上記実施形態では、黒鍵21の形状(上面21aの幅寸法La、底部の幅寸法Lb、上面21aのシボ、側面21bの鏡面)によって白鍵20や黒鍵21の操作性を向上させる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、標準的な鍵盤楽器の白鍵に対する黒鍵の相対位置からずれた位置に黒鍵21を配置し、黒鍵21どうしの対向間隔を広げる構成でも良い。これにより、黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)の操作性をより向上させることができる。

0048

また、黒鍵21を幅方向に揺動可能に形成し、黒鍵21どうしの対向間に演奏者の指が挿入された場合に、演奏者の指によって黒鍵21が押し広げられるように構成しても良い。これにより、黒鍵21どうしの間に位置する白鍵20(白鍵20D,20G,20A)の操作性をより向上させることができる。

0049

1鍵盤楽器
20白鍵
21黒鍵
21a 黒鍵の上面
21b 黒鍵の側面

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