図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2019年8月29日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

臨床診断薬として使用される抗体などの活性を維持するために有用な、化学合成による高性能タンパク安定化剤の提供。

解決手段

下記式で表される繰り返し単位などからなる親水性繰り返し単位と、疎水性繰り返し単位を有する共重合体を含有する、タンパク安定化剤。〔式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

概要

背景

臨床診断薬として使用される標識抗体標識抗原酵素一次抗体一次抗原などのタンパクは、溶液状態でその活性を維持するために、ウシ血清アルブミンBSA)を添加することが一般に行われる。しかしながら、BSAを添加しても、なお、タンパクの活性低下が生じ、さらに、生体由来安定化剤を用いる場合、BSEに代表される生物汚染の問題があることなどから、化学合成による高性能のタンパク安定化剤の開発が望まれている。

化学合成によるタンパク安定化剤としては、特開平10−45794号公報にホスホリルコリンを有する重合体、特開平10−279594号公報にトリアシグリセリンに代表される脂肪酸エステル膜、特開平11−69973号公報にグリセロールに代表されるポリオール、特開平7−255477号公報にグリコシド誘導体モノマー単位として含む重合体が提案されているが、これらの安定化剤のタンパク活性維持効果は十分でなかった。

概要

臨床診断薬として使用される抗体などの活性を維持するために有用な、化学合成による高性能のタンパク安定化剤の提供。下記式で表される繰り返し単位などからなる親水性繰り返し単位と、疎水性繰り返し単位を有する共重合体を含有する、タンパク安定化剤。〔式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕なし

目的

しかしながら、BSAを添加しても、なお、タンパクの活性低下が生じ、さらに、生体由来の安定化剤を用いる場合、BSEに代表される生物汚染の問題があることなどから、化学合成による高性能のタンパク安定化剤の開発が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

下記式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、および式(5)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる親水性繰り返し単位(A)と、下記式(6)および下記式(7)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる疎水性繰り返し単位(B)を有する共重合体を含有する、タンパク安定化剤。〔式(1)中、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕〔式(2)中、R4は、水素原子又はメチル基を示し、R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕〔式(3)中、R7は、水素原子又はメチル基を示し、R8は、−O−、*−(C=O)−O−、*−NR11−(C=O)−(R11は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(2)中のR8が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示す。R9は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、nは、平均値で2〜100を示す。R10は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕〔式(4)中、R12は、水素原子又はメチル基を示し、R13は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、R14は、炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、R15、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、mは、平均値で1〜10を示す。〕〔式(5)中、Xは、−(C=O)O-、−(O=S=O)O-、−O(O=S=O)O-、−(S=O)O-、−O(S=O)O-、−OP(=O)(OR23)O-、−OP(=O)(R23)O-、−P(=O)(OR23)O-、又は−P(=O)(R23)O-を示し(R23は炭素数1〜3のアルキル基を示す)、R18は、水素原子又はメチル基を示し、R19及びR22は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の2価の有機基を示し、R20及びR21は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。〕〔式(6)中、R24は、水素原子又はメチル基を示し、R25は、−O−、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−、*−NR27−(C=O)−(R27は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(7)中のR25が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示し、R26は、炭化水素基を示す。〕〔式(7)中、R28は、水素原子又はメチル基を示し、Yは、ホルミル基又はケト基を有する有機基を示す。〕

請求項2

前記共重合体の重量平均分子量が3,000〜1000,000である、請求項1に記載のタンパク安定化剤。

請求項3

前記共重合体が水溶性である、請求項1〜2のいずれか1項に記載のタンパク安定化剤。

技術分野

0001

本発明は、例えば、臨床診断薬、臨床診断装置、バイオチップなどに用いられる各種タ
ンパクの安定化剤に関する。

背景技術

0002

臨床診断薬として使用される標識抗体標識抗原酵素一次抗体一次抗原などのタンパクは、溶液状態でその活性を維持するために、ウシ血清アルブミンBSA)を添加することが一般に行われる。しかしながら、BSAを添加しても、なお、タンパクの活性低下が生じ、さらに、生体由来の安定化剤を用いる場合、BSEに代表される生物汚染の問題があることなどから、化学合成による高性能のタンパク安定化剤の開発が望まれている。

0003

化学合成によるタンパク安定化剤としては、特開平10−45794号公報にホスホリルコリンを有する重合体、特開平10−279594号公報にトリアシグリセリンに代表される脂肪酸エステル膜、特開平11−69973号公報にグリセロールに代表されるポリオール、特開平7−255477号公報にグリコシド誘導体モノマー単位として含む重合体が提案されているが、これらの安定化剤のタンパク活性維持効果は十分でなかった。

先行技術

0004

特開平10−45794号公報
特開平10−279594号公報
特開平11−69973号公報
特開平7−255477号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、臨床診断薬として使用される抗体などの活性を維持するために有用な、化学合成による高性能のタンパク安定化剤を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、この課題を解決するために、特定の組成共重合体が高いタンパク安定化効果を有することを見いだし、本発明を完成した。

0007

本発明の一態様に係るタンパク安定化剤は、下記式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、および式(5)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる親水性繰り返し単位(A)と、下記式(6)および下記式(7)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる疎水性繰り返し単位(B)を有する共重合体を含有する。

0008

0009

〔式(1)中、
R1は、水素原子又はメチル基を示し、
R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

0010

0011

〔式(2)中、
R4は、水素原子又はメチル基を示し、
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

0012

0013

〔式(3)中、
R7は、水素原子又はメチル基を示し、
R8は、−O−、*−(C=O)−O−、*−NR11−(C=O)−(R11は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(2)中のR8が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示す。
R9は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、nは、平均値で2〜100を示す。
R10は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕

0014

0015

〔式(4)中、
R12は、水素原子又はメチル基を示し、
R13は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、
R14は、炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、
R15、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、mは、平均値で1〜10を示す。〕

0016

0017

〔式(5)中、
Xは、−(C=O)O-、−(O=S=O)O-、−O(O=S=O)O-、−(S=O)O-、−O(S=O)O-、−OP(=O)(OR23)O-、−OP(=O)(R23)O-、−P(=O)(OR23)O-、又は−P(=O)(R23)O-を示し(R23は炭素数1〜3のアルキル基を示す)、
R18は、水素原子又はメチル基を示し、
R19及びR22は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の2価の有機基を示し、
R20及びR21は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。〕

0018

0019

〔式(6)中、
R24は、水素原子又はメチル基を示し、
R25は、−O−、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−、*−NR27−(C=O)−(R27は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(7)中のR25が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示し、
R26は、炭化水素基を示す。〕

0020

0021

〔式(7)中、
R28は、水素原子又はメチル基を示し、
Yは、ホルミル基又はケト基を有する有機基を示す。〕
上記タンパク安定化剤において、前記共重合体の重量平均分子量は3,000〜1000,000であることが好ましい。

0022

上記タンパク安定化剤において、前記共重合体が水溶性であることが好ましい。

発明の効果

0023

上記タンパク安定化剤は、下記式(1)、下記式(2)、下記式(3)、下記式(4)、および下記式(5)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる親水性繰り返し単位(A)と、下記式(6)および下記式(7)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる疎水性繰り返し単位(B)を有する共重合体を含有することにより、高いタンパク安定化効果を有する。

0024

0025

〔式(1)中、
R1は、水素原子又はメチル基を示し、
R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

0026

0027

〔式(2)中、
R4は、水素原子又はメチル基を示し、
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

0028

0029

〔式(3)中、
R7は、水素原子又はメチル基を示し、
R8は、−O−、*−(C=O)−O−、*−NR11−(C=O)−(R11は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(2)中のR8が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示す。
R9は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、nは、平均値で2〜100を示す。
R10は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕

0030

0031

〔式(4)中、
R12は、水素原子又はメチル基を示し、
R13は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、
R14は、炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、
R15、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、mは、平均値で1〜10を示す。〕

0032

0033

〔式(5)中、
Xは、−(C=O)O-、−(O=S=O)O-、−O(O=S=O)O-、−(S=O)O-、−O(S=O)O-、−OP(=O)(OR23)O-、−OP(=O)(R23)O-、−P(=O)(OR23)O-、又は−P(=O)(R23)O-を示し(R23は炭素数1〜3のアルキル基を示す)、
R18は、水素原子又はメチル基を示し、
R19及びR22は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の2価の有機基を示し、
R20及びR21は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。〕

0034

0035

〔式(6)中、
R24は、水素原子又はメチル基を示し、
R25は、−O−、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−、*−NR27−(C=O)−(R27は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(7)中のR25が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示し、
R26は、炭化水素基を示す。〕

0036

0037

〔式(7)中、
R28は、水素原子又はメチル基を示し、
Yは、ホルミル基又はケト基を有する有機基を示す。〕

0038

以下、本発明の一実施形態に係るタンパク安定化剤について、具体的に説明する。
1.タンパク安定化剤
1.1.タンパク安定化剤の構成
本発明の一態様に係るタンパク安定化剤は、
下記式(1)、下記式(2)、下記式(3)、下記式(4)、および下記式(5)から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる親水性繰り返し単位(A)と、下記式(6)および下記式(7)から選ばれる少なくとも1つの繰り返し単位からなる疎水性繰り返し単位(B)を有する共重合体を含有する。

0039

0040

〔式(1)中、
R1は、水素原子又はメチル基を示し、
R2及びR3は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

0041

0042

〔式(2)中、
R4は、水素原子又はメチル基を示し、
R5及びR6は、それぞれ独立して、水素原子、または炭素数1〜6のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示す。〕

0043

0044

〔式(3)中、
R7は、水素原子又はメチル基を示し、
R8は、−O−、*−(C=O)−O−、*−NR11−(C=O)−(R11は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(2)中のR8が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示す。
R9は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、nは、平均値で2〜100を示す。
R10は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕

0045

0046

〔式(4)中、
R12は、水素原子又はメチル基を示し、
R13は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、
R14は、炭素数1〜10のアルカンジイル基を示し、
R15、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示し、mは、平均値で1〜10を示す。〕

0047

0048

〔式(5)中、
Xは、−(C=O)O-、−(O=S=O)O-、−O(O=S=O)O-、−(S=O)O-、−O(S=O)O-、−OP(=O)(OR23)O-、−OP(=O)(R23)O-、−P(=O)(OR23)O-、又は−P(=O)(R23)O-を示し(R23は炭素数1〜3のアルキル基を示す)、
R18は、水素原子又はメチル基を示し、
R19及びR22は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の2価の有機基を示し、
R20及びR21は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。〕

0049

0050

〔式(6)中、
R24は、水素原子又はメチル基を示し、
R25は、−O−、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−、*−NR27−(C=O)−(R27は、水素原子又は炭素数1〜10の有機基を示し、*は、式(7)中のR25が結合している炭素原子と結合する位置を示す)又はフェニレン基を示し、
R26は、炭化水素基を示す。〕

0051

0052

〔式(7)中、
R28は、水素原子又はメチル基を示し、
Yは、ホルミル基又はケト基を有する有機基を示す。〕
本実施形態に係るタンパク安定化剤は、その一部に前記共重合体を含んでいてもよく、あるいは、上記共重合体のみから構成されていてもよい。
1.1.1.繰り返し単位(A)
上記共重合体において、親水性繰り返し単位(A)は、高いタンパク安定化効果の発現に寄与する主体である。また、「親水性」とは、水との親和性が高い性質を持つことを意味する。具体的には1種の繰り返し単位のみからなるホモポリマー(実施例の測定法による数平均分子量が1万程度のもの)とした場合に、常温(25℃)において純水100gに対して1g以上溶解する場合にはその繰り返し単位は親水性である。

0053

上記一般式(1)において、R2、R3で示されるアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜3である。

0054

また、上記R2、R3で示されるアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、好適な具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基イソプロピル基が挙げられる。

0055

また、R2、R3で示されるヒドロキシアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜3である。ヒドロキシアルキル基に含まれるアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、ヒドロキシアルキル基の好適な具体例としては、ヒドロキシメチル基ヒドロキシエチル基ヒドロキシプロピル基ヒドロキシイソプロピル基が挙げられる。なお、ヒドロキシアルキル基におけるヒドロキシ基置換位置は任意である。

0056

上記一般式(1)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、ジメチルメタアクリルアミドジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0057

上記一般式(2)において、R5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルカンジイル基を示す。かかるアルカンジイル基の炭素数は、好ましくは1〜2である。

0058

また、上記アルカンジイル基は直鎖状でも分岐状でもよいが、直鎖状が好ましい。好適な具体例としては、メタン−1,1−ジイル基エタン−1,2−ジイル基が挙げられる。

0059

上記一般式(2)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、4−(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。

0060

上記一般式(3)において、R10は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。R10で示されるアルキル基の炭素数は、本発明の所望の効果や入手容易性等の観点から、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1又は2であり、更に好ましくは1である。また、R10で示されるアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。

0061

かようなR10の中でも、本発明の所望の効果や入手容易性等の観点から、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、水素原子、炭素数1又は2のアルキル基がより好ましく、水素原子又はメチル基が更に好ましく、メチル基が特に好ましい。

0062

また、R8は、−O−、*−(C=O)−O−、*−NR11−(C=O)−又はフェニレン基を示す。かかるフェニレン基としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基が挙げられる。

0063

また、上記R11で示される有機基の炭素数は1〜10であるが、好ましくは1〜6である。上記有機基としては、炭化水素基が挙げられる。斯かる炭化水素基は、脂肪族炭化水素基脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基包含する概念である。

0064

上記R11における脂肪族炭化水素基は直鎖状でも分岐状でもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、ヘプチル基オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基が挙げられる。

0065

また、上記脂環式炭化水素基は、単環の脂環式炭化水素基と橋かけ環炭化水素基に大別される。上記単環の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。また、橋かけ環炭化水素基としては、イソボルニル基等が挙げられる。

0066

また、上記芳香族炭化水素基としては、フェニル基等のアリール基が挙げられる。

0067

上述のようなR8の中でも、*−(C=O)−O−が特に好ましい。

0068

上記一般式(3)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートポリプロピレンレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いたものでもよい。

0069

上記一般式(4)において、R13は、炭素数2〜4のアルカンジイル基を示す。なお、R13が複数ある場合、R13は同一でも異なっていてもよい。

0070

また、R13で示されるアルカンジイル基の炭素数は、好ましくは2又は3であり、より好ましくは2である。

0071

また、R13で示されるアルカンジイル基は直鎖状でも分岐状でもよく、具体的には、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。これらの中でも、本発明の所望の効果や入手容易性等の観点から、エタン−1,2−ジイル基が好ましい。

0072

また、R14は、炭素数1〜10のアルカンジイル基を示す。

0073

R14で示されるアルカンジイル基の炭素数は、好ましくは1〜6であり、より好ましくは1〜4であり、更に好ましくは2又は3であり、特に好ましくは2である。

0074

また、R14で示されるアルカンジイル基は直鎖状でも分岐状でもよく、好適な具体例としては、上記R13で示されるアルカンジイル基と同様のものが挙げられる。

0075

また、R15、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜8の炭化水素基を示すが、炭素数1〜8の炭化水素基が好ましい。かかる炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜4であり、より好ましくは1又は2であり、特に好ましくは1である。

0076

また、上記炭化水素基としては、アルキル基;フェニル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基が挙げられるが、アルキル基が好ましい。

0077

上記アルキル基は直鎖状でも分岐状でもよく、好適な具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。

0078

また、mは、平均値で1〜10を示すが、好ましくは平均値で1〜7であり、より好ましくは平均値で1〜4であり、更に好ましくは1である。

0079

上記一般式(4)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2'−(トリメチルアンモニオエチルホスフェート、(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシエチル−2'−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2'−(トリエチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2'−(トリブチルアンモニオ)エチルホスフェート等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いたものでもよい。

0080

上記一般式(5)において、Xとしては、−(C=O)O-が好ましい。なお、R23で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられる。

0081

また、上記一般式(5)中、R19及びR22は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の2価の有機基を示す。斯かる2価の有機基の炭素数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6である。

0082

また、上記2価の有機基としては、2価の炭化水素基が好ましく、2価の脂肪族炭化水素基がより好ましい。当該2価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状でも分岐状でもよい。また、2価の脂肪族炭化水素基としては、アルカンジイル基が好ましい。例えば、メタン−1,1−ジイル基、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等が挙げられる。

0083

また、上記一般式(5)中、R20及びR21は、それぞれ独立して、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。当該炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4である。

0084

R20及びR21で示される炭化水素基としては、アルキル基;フェニル基等のアリール基;ベンジル基等のアラルキル基が挙げられるが、アルキル基が好ましい。当該アルキル基は、直鎖状でも分岐状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。

0085

上記一般式(5)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−プロピルスルホベタイン等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いたものでもよい。
1.1.2.繰り返し単位(B)
上記共重合体において、疎水性繰り返し単位(B)は、共重合体の親水疎水バランスを疎水側にずらすことにより、より高いタンパク安定化効果の発現に寄与する。

0086

また、「疎水性」とは、水との親和性が低い性質を持つことを意味する。具体的には1種の繰り返し単位のみからなるホモポリマー(実施例の測定法による数平均分子量が1万程度のもの)とした場合に、常温(25℃)において純水100gに対して1g未満しか溶解しない場合にはその繰り返し単位は疎水性である。

0087

上記一般式(6)において、
R25は、−O−、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−、*−NR27−(C=O)−又はフェニレン基を示す。かかるフェニレン基としては、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基が挙げられる。

0088

R25の中でも、本発明の所望の効果や入手容易性等の観点から、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−、フェニレン基が好ましく、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NR27−がより好ましく、*−(C=O)−O−、*−(C=O)−NH−が特に好ましい。

0089

また、R26は、炭化水素基を示す。当該炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜24であり、更に好ましくは1〜18であり、特に好ましくは1〜14である。

0090

また、R27で示される有機基の炭素数は1〜10であるが、好ましくは1〜6である。上記有機基としては、炭化水素基が挙げられる。

0091

ここで、R26、R27における炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含する概念である。また、直鎖状、分岐状のいずれでもよく、環構造を含んでいてもよい。

0092

上記R26、R27における脂肪族炭化水素基は直鎖状でも分岐状でもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基が挙げられる。

0093

また、上記脂環式炭化水素基は、単環の脂環式炭化水素基と橋かけ環炭化水素基に大別される。上記単環の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。また、橋かけ環炭化水素基としては、イソボルニル基等が挙げられる。

0094

また、上記芳香族炭化水素基としては、フェニル基等のアリール基が挙げられる。

0095

これらの中でもR26としては、アルキル基が好ましい。その炭素数は上記と同様に、好ましくは1〜30であり、より好ましくは1〜24であり、更に好ましくは1〜18であり、特に好ましくは1〜14である。

0096

上記一般式(6)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートが好ましい。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。

0097

次に、上記一般式(7)において、R28は、水素原子又はメチル基を示すが、好ましくは水素原子である。

0098

また、Yは、ホルミル基又はケト基を有する有機基を示す。当該有機基の総炭素数としては、4以上が好ましく、4〜13がより好ましく、5〜11が更に好ましく、6〜9が特に好ましい。ホルミル基又はケト基の個数は特に限定されず1個以上であればよいが、1個が好ましい。

0099

また、Yとしては、エステル結合又はアミド結合を有するものが好ましい。エステル結合又はアミド結合の個数は特に限定されないが、1個が好ましい。

0100

Yとしては、ホルミル基又はケト基を1個有し、且つエステル結合又はアミド結合を1個有する有機基が好ましく、下記式(8)で表される基がより好ましい。

0101

0102

〔式(8)中、
X1は、−O−又は−NH−を示し、
X2は、ホルミル基又はケト基を有する炭素数3〜12(好ましくは炭素数4〜10、より好ましくは炭素数5〜8)の有機基を示し、
*は、結合手を示す。〕
X1としては、−NH−が好ましい。

0103

X2としては、下記式(9)で表される基が好ましい。

0104

0105

〔式(9)中、
R29は、炭素数2〜10(好ましくは炭素数3〜8、より好ましくは炭素数4〜6)の直鎖状又は分岐状のアルカンジイル基を示し、
X3は、ホルミル基又は−(C=O)−CH3を示し、
*は、結合手を示す。〕
X2の好適な具体例としては、下記式(10)又は(11)で表される基が挙げられる。中でも、式(10)で表される基がより好ましく、式(12)で表される基が特に好ましい。

0106

0107

〔式(10)中、
R30〜R33は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、
*は、結合手を示す。〕

0108

0109

〔式(11)中、
R34〜R37は、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を示し、
*は、結合手を示す。〕

0110

0111

〔式(12)中、*は、結合手を示す。〕
上記一般式(7)で表される繰り返し単位を構成するモノマーとしては、ジアセトン(メタ)アクリルアミドが挙げられる。

0112

また、上記共重合体において、繰り返し単位(A)および繰り返し単位(B)をそれぞれ、少なくとも1種以上含有していてもよい。
1.2.タンパク安定化剤の製造
次に、上記共重合体の製造方法を製造するために使用するモノマーの組成について説明する。
1.2.1.モノマー(a)
繰り返し単位(A)は、少なくとも1種のモノマー(a)に由来する構造を有する。

0113

モノマー(a)は、上記式(1)、(2)で表される(メタ)アクリルアミド系モノマー、上記式(3)で表されるポリアルキレングリコール鎖を含有するモノマー、上記式(4)、(5)で示される双性イオン構造を含有するモノマーから選ばれる少なくとも1種のモノマーであることが好ましい。より好ましくは、N,N−ジメチルアクリルアミド、4−(メタ)アクリロイルモルホリン、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタインから選ばれる少なくとも一種である。
1.2.2.モノマー(b)
繰り返し単位(B)は、少なくとも1種のモノマー(b)に由来する構造を有する。

0114

モノマー(b)は、好ましくは、上記式(5)で表されるアルキル(メタ)アクリレート系モノマーまたは上記式(6)〜(13)で表される(メタ)アクリルアミド系モノマーから選ばれる少なくとも1種である。より好ましくは、メチルメタクリレートダイアセトンアクリルアミドから選ばれる少なくとも1種である。

0115

上記共重合体を製造するためのモノマー組成は、全モノマーを100質量%として、好ましくは、モノマー(a)1〜99質量%、モノマー(b)1〜99質量%、より好ましくは、モノマー(a)10〜90質量%、モノマー(b)10〜90質量%である。

0116

モノマー(a)、(b)が上記範囲を外れると、非特異吸着防止効果に劣る場合がある。

0117

また、モノマー(a)の使用量とモノマー(b)の使用量の質量比は、1:99〜99:1であることがより好ましく、10:90〜90:10であることがさらに好ましい。

0118

モノマー(a)の使用量に対してモノマー(b)の使用量が99:1未満であると、タンパク安定化効果に劣る場合があり、一方、1:99を超えると、水に不溶となって、タンパク質を含有する水溶液中に添加することができなくなる場合がある。

0119

使用するモノマーは、工業用原料として入手することができるものを精製して、あるいは、未精製のまま、共重合に使用することができる。

0120

モノマーの重合は、例えば、ラジカル重合アニオン重合カチオン重合など公知の重合法で行うことができ、製造が容易であることから、好ましくはラジカル重合である。

0121

また、モノマーの重合は、公知の溶媒開始剤連鎖移動剤などと共に攪拌・加熱することにより実施される。重合時間は、通常30分〜24時間、重合温度は、0〜120℃程度である。

0122

重合後の共重合体水溶液は、透析膜ダイアライザーアシライザー限外濾過等により精製することが好ましい。
1.3.タンパク安定化剤の物性および用途
本実施形態に係るタンパク安定化において、上記共重合体の質量平均分子量は、通常1,000〜1,000,000であり、好ましくは5,000〜500,000であり、より好ましくは8,000〜200,000である。また、上記共重合体の分子量分布は、典型的には、質量平均分子量/数平均分子量が1.5〜8である。上記共重合体の質量平均分子量が上記範囲未満であると、タンパク安定化効果が不十分である場合があり、一方、上記共重合体の質量数平均分子量が上記範囲より大きいと、溶液の粘度が増加してハンドリングが困難になる場合がある。

0123

本実施形態に係るタンパク安定化剤が含有する共重合体は水溶性である。本発明において、「水溶性である」とは、25℃で1%のポリマー固形分となるように水に共重合体を添加・混合したときに、目視で透明に溶解することをいう。

0124

本実施形態に係るタンパク安定化剤においては、上記共重合体の繰り返し単位(B)がタンパク質と相互作用し、かつ、繰り返し単位(A)が水に対する分散作用を有するため、タンパク質がコンフォメーションを変化させて疎水化することを防ぎ、タンパク質の凝集を抑制することができる。

0125

本実施形態に係るタンパク安定化剤においては、糖、糖アルコールアミノ酸ベタイン等のオスモライトを含有していてもよい。

0126

本実施形態に係るタンパク安定化剤は、例えば、臨床診断薬として使用される標識抗体、標識抗原、酵素、一次抗体、一次抗原の安定化剤;血漿製剤に含まれるタンパクの安定化剤;コンタクトレンズ洗浄に使用される酵素などの安定化剤などとして、タンパク溶液中に添加することにより、タンパクの活性を長期間にわたり維持させることができる。
さらに、本実施形態に係るタンパク安定化剤は、容器器具などにコーティングしてタンパク、核酸非特異吸着を抑制する効果、免疫診断薬の希釈液として用いて非特異検体シグナル抑制する効果を有する。

0127

以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。

0128

なお、本実施例では、質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は,東ソー社製TSKgel α−Mカラムを用い、流量0.5ミリリットル/分、溶出溶媒は0.03M臭化リチウム,0.02Mリン酸/ N−メチルピロリドン溶媒、カラム温度40℃ の分析条件で、単分散ポリエチレンスチレン標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された。吸光度は、パーキンエルマー社製ARVO−X5マイクロプレートリーダーにより測定された。
2.1.実施例1
モノマー(a)としてジメチルアクリルアミド(以下、DMAAと称する)50g、モノマー(b)としてダイアセトンアクリルアミド(以下、DAAMと称する)50gを水900gに混合して攪拌機付きセパラブルフラスコに入れた。これに窒素を吹き込みながら、開始剤として過硫酸カリウム(以下、KPSと称する)0.5g、ピロ亜硫酸ナトリウム(以下、SMSと称する)0.58gを添加した後、室温で8時間重合を行った。得られた共重合体溶液を限外濾過により精製後、TSC 1%になるよう純水で希釈し、本実施例のタンパク安定化剤(S−1)を得た。

0129

タンパク安定化剤(S−1)のGPCによる数平均分子量は42,000であり、重量平均分子量は91,000であった。

0130

タンパク安定化剤(S−1)をPBSバッファーで10倍希釈し、この溶液に西洋わさびペルオキシダーゼ(以下、HRPと称する。オリエンタ酵母社)を250 ng/mLになるよう添加した。このHRP溶液10μlと1−StepTM ABTS Substrate Solution(以下、ABSTと呼称する。Thermo Fisher SCIENTIFIC社製)100μlを混合し発色させた。10分後、1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液100μlを添加し反応を停止させ、405nm の吸光度を測定した(保存前の吸光度の測定)。残りのHRP溶液を40℃ で7日間保存した後、同様の方法にて吸光度を測定した(保存後の吸光度の測定)。その結果、保存前のHRPによるABTSの発色の吸光度を100% としたとき、タンパクの活性維持率指標となる保存後の吸光度は83% であった。
2.2.実施例2
モノマー(a)としてDMAA 60g、モノマー(b) としてDAAM 40gを水900g に混合して攪拌機付きセパラブルフラスコに入れた。これに窒素を吹き込みながら、開始剤としてKPS 0.5g、SMS 0.58gを添加した後、室温で8時間重合を行った。得られた共重合体溶液を限外濾過により精製後、TSC 1%になるよう純水で希釈し、本実施例のタンパク安定化剤(S−2)を得た。

0131

タンパク安定化剤(S−2)のGPCによる数平均分子量は33,000であり、重量平均分子量は83,000であった。

0132

また、タンパク安定化剤(S−2)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は75%であった。
2.3.実施例3
モノマー(a)としてDMAA 70g 、モノマー(b) としてDAAM 30gを水900g に混合して攪拌機付きセパラブルフラスコに入れた。これに窒素を吹き込みながら、開始剤としてKPS 0.5g、SMS 0.58gを添加した後、室温で8時間重合を行った。得られた共重合体溶液を限外濾過により精製後、TSC 1%になるよう純水で希釈し、本実施例のタンパク安定化剤(S−3)を得た。

0133

タンパク安定化剤(S−3)のGPCによる数平均分子量は28,000であり、重量平均分子量は90,000であった。

0134

また、タンパク安定化剤(S−3)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は62%であった。
2.4.実施例4
モノマー(a)としてDMAA 25g 、エチレンオキシド平均付加モル数9のメトキシポリエチレングリコールメタクリレート(以下、M90Gと称する(新中村化学工業社製))25g、モノマー(b) としてDAAM 50gを水900g に混合して攪拌機付きセパラブルフラスコに入れた。これに窒素を吹き込みながら、開始剤としてKPS 0.5g、SMS 0.58gを添加した後、室温で8時間重合を行った。得られた共重合体溶液を限外濾過により精製後、TSC 1%になるよう純水で希釈し、本実施例のタンパク安定化剤(S−4)を得た。

0135

タンパク安定化剤(S−4)のGPCによる数平均分子量は34,000であり、重量平均分子量は86,000であった。

0136

また、タンパク安定化剤(S−4) を使用した以外は実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は83% であった。
2.5.実施例5
モノマー(a)としてDMAA 25g 、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン(以下、GLBTと称する(大阪有機化学工業社製))25g、モノマー(b) としてDAAM 50gを水900g に混合して攪拌機付きセパラブルフラスコに入れた。これに窒素を吹き込みながら、開始剤としてKPS 0.5g、SMS 0.58gを添加した後、室温で8時間重合を行った。得られた共重合体溶液を限外濾過により精製後、TSC 1%になるよう純水で希釈し、本実施例のタンパク安定化剤(S−5)を得た。

0137

タンパク安定化剤(S−5)のGPCによる数平均分子量は25,000であり、重量平均分子量は67,000であった。

0138

また、タンパク安定化剤(S−5)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は92%であった。
2.6.実施例6
モノマー(a)として4−アクリロイルモルホリン(以下、ACMOと称する(興人フィルムケミカルズ社製))60g、M90G 75g、モノマー(b) としてメチルメタクリレート(以下、MMAと称する)15g 、連鎖移動剤としてα−チオグリセロール4.5gを水850gに混合して攪拌機付きセパラブルフラスコに入れた。これに窒素を吹き込みながら、60℃ まで昇温し、開始剤として2, 2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド(以下、V−50と称する) 3gを添加した後、3時間重合後、室温まで冷却した。得られた共重合体溶液を限外濾過により精製後、TSC 1%になるよう純水で希釈し、本実施例のタンパク安定化剤(S−6)を得た。

0139

タンパク安定化剤(S−6)のGPCによる数平均分子量は3,000であり重量平均分子量は11,000であった。

0140

また、タンパク安定化剤(S−6)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100 %)に対する保存後の吸光度は23% であった。
2.7.比較例1
実施例1において、モノマー(a) としてDMAA 50g、モノマー(b) としてDAAM 50gを用いた代わりに、モノマーとしてDMAA 100gのみを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、タンパク安定化剤(X−1)を得た。

0141

タンパク安定化剤(X−1)のGPCによる数平均分子量は14,000であり、質量平均分子量は84,000であった。

0142

タンパク安定化剤(S−1)の替わりにタンパク安定化剤(X−1)を使用した以外は実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は5% であった。
2.8.比較例2
実施例1において、モノマー(a)としてDMAA 50g、モノマー(b) としてDAAM 50gを用いた代わりに、モノマーとしてDAAM 100gのみを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、重合を実施したが、水に不溶の白色物が発生し攪拌が困難になったため、重合を中止した。
2.9.比較例3
タンパク安定化剤(S−1)の替わりにBSAを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%に対する保存後の吸光度は11%であった。
2.10.比較例4
タンパク安定化剤(S−1)の替わりに市販の界面活性剤(Sigma−Aldrich社製、Tween20)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は3%であった。
2.11.比較例5
タンパク安定化剤(S−1)の替わりにスクロースを用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、保存前の吸光度および保存後の吸光度をそれぞれ測定した結果、保存前の吸光度(100%)に対する保存後の吸光度は3%であった。
3.測定結果
以上の実施例および比較例におけるタンパク安定化効果の測定結果を表1に示す。

実施例

0143

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ