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技術 切削加工方法、曲げ加工品の製造方法、被加工板材、加工処理用プログラム及び加工処理用プログラムの作成プログラム

出願人 株式会社アマダホールディングス
発明者 押田和生杉本守守屋英幸松岡謙治
出願日 2018年2月21日 (2年2ヶ月経過) 出願番号 2018-029098
公開日 2019年8月29日 (8ヶ月経過) 公開番号 2019-141965
状態 未査定
技術分野 打抜き・穴抜き 金属の他の加工と複合作業 溝・フランジの加工および板・棒等への特殊な曲げ 板・棒・管等の曲げ
主要キーワード 溝加工処理 切削加工処理 加工処理用 切削回数 被加工板材 ブランク加工 曲げ加工品 板金製品
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

所謂クロージング形状を有する曲げ加工品プレスブレーキを用いて作成可能にするための切削加工方法、曲げ加工品の製造方法、被加工板材加工処理用プログラム及び該加工処理用プログラムの作成プログラムを提供する。

解決手段

被加工板材30の折り曲げ線23fに沿って溝を形成する切削加工方法であって、折り曲げ線23fに沿って深溝32を形成する深溝形成工程と、深溝32よりも深さが浅い浅溝34,36を深溝32を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成工程とを備える。

概要

背景

従来、金属板材曲げ加工方法として、図10に示すように、折り曲げ部分100に溝(スリット)102を形成した上で、プレスブレーキを用いて、該溝102を中心として折り曲げる方法が知られている(特許文献1)。このような曲げ加工方法によれば、溝を形成することなく折り曲げる場合と比較して、折り曲げ部分の曲率半径を小さくすることが可能となるため、意匠性を向上させることが可能である。

また、従来、金属板材に対するパンチングタッピング等の複数の板金加工を1台の装置内で行うことが可能なタレットパンチプレスが知られている(特許文献2)。特許文献2のタレットパンチプレスは、上部タロットに取り付けられた切削加工用パンチと、下部タロットに取り付けられた切削加工用ダイとにより、金属板材にV字状の溝(V溝)を形成可能に構成されている。

概要

所謂クロージング形状を有する曲げ加工品をプレスブレーキを用いて作成可能にするための切削加工方法、曲げ加工品の製造方法、被加工板材加工処理用プログラム及び該加工処理用プログラムの作成プログラムを提供する。被加工板材30の折り曲げ線23fに沿って溝を形成する切削加工方法であって、折り曲げ線23fに沿って深溝32を形成する深溝形成工程と、深溝32よりも深さが浅い浅溝34,36を深溝32を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成工程とを備える。

目的

本発明は、所謂クロージング形状を有する曲げ加工品をプレスブレーキを用いて作成可能にするための切削加工方法、曲げ加工品の製造方法、被加工板材、加工処理用プログラム及び該加工処理用プログラムの作成プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被加工板材の折り曲げ線に沿って溝を形成する切削加工方法であって、前記折り曲げ線に沿って深溝を形成する深溝形成工程と、前記深溝よりも深さが浅い浅溝を該深溝を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成工程とを備えることを特徴とする切削加工方法。

請求項2

前記浅溝形成工程において、前記深溝と溝幅方向に連続するよう前記少なくとも一対の浅溝を形成することを特徴とする請求項1に記載の切削加工方法。

請求項3

被加工板材を多段的に折り曲げることで曲げ加工品を形成する曲げ加工品の製造方法であって、前記被加工板材の複数の折り曲げ線のうち、少なくとも1つの折り曲げ線に沿って深溝及び該深溝よりも深さが浅い少なくとも一対の浅溝を形成する前処理工程と、前記複数の折り曲げ線に沿って前記被加工板材を多段的に折り曲げる曲げ工程とを備え、前記前処理工程は、前記少なくとも1つの折り曲げ線に沿って前記深溝を形成する深溝形成工程と、前記深溝を挟むように前記少なくとも一対の浅溝を形成する浅溝形成工程とを備え、前記曲げ工程は、前記深溝及び前記少なくとも一対の浅溝が形成された折り曲げ線を中心として、最終的な折り曲げ角度よりも大きい角度で前記被加工板材を仮曲げする仮曲げ工程と、前記仮曲げされた部位が最終的な折り曲げ角度となるよう前記被加工板材を更に折り曲げる本曲げ工程とを備えることを特徴とする曲げ加工品の製造方法。

請求項4

前記浅溝形成工程において、前記深溝と溝幅方向に連続するよう前記少なくとも一対の浅溝を形成することを特徴とする請求項3に記載の曲げ加工品の製造方法。

請求項5

折り曲げ線に沿って形成された深溝と、前記深溝よりも深さが浅い少なくとも一対の浅溝とを備え、前記少なくとも一対の浅溝は、前記深溝を挟むように形成されていることを特徴とする被加工板材。

請求項6

前記少なくとも一対の浅溝は、前記深溝と溝幅方向に連続するよう形成されていることを特徴とする請求項5に記載の被加工板材。

請求項7

被加工板材に対して溝を形成するための切削チップを有するパンチプレスに、被加工板材に対する切削加工を実行させるための加工処理用プログラムであって、前記パンチプレスに、被加工板材の折り曲げ線となる部分に対し、該折り曲げ線に沿って深溝を形成する深溝形成処理と、前記深溝よりも深さが浅い浅溝を該深溝を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成処理とを実行させることを特徴とする加工処理用プログラム。

請求項8

プログラム作成装置に、請求項7に記載の加工処理用プログラムを作成する処理を実行させる加工処理用プログラムの作成プログラムであって、前記プログラム作成装置に、被加工板材により形成される板金製品クロージング形状を有する曲げ加工品であるか否かを判定する判定処理と、前記板金製品がクロージング形状の曲げ加工品であると判定した場合に、前記被加工板材における複数の折り曲げ部位のうち最後に折り曲げる部位に対し、前記深溝形成処理及び前記浅溝形成処理を割り当てる割り当て処理とを実行させることを特徴とする加工処理用プログラムの作成プログラム。

技術分野

0001

本発明は、被加工板材に対する切削加工方法曲げ加工品の製造方法、被加工板材、加工処理用プログラム及び該加工処理用プログラムの作成プログラムに関するものである。

背景技術

0002

従来、金属板材曲げ加工方法として、図10に示すように、折り曲げ部分100に溝(スリット)102を形成した上で、プレスブレーキを用いて、該溝102を中心として折り曲げる方法が知られている(特許文献1)。このような曲げ加工方法によれば、溝を形成することなく折り曲げる場合と比較して、折り曲げ部分の曲率半径を小さくすることが可能となるため、意匠性を向上させることが可能である。

0003

また、従来、金属板材に対するパンチングタッピング等の複数の板金加工を1台の装置内で行うことが可能なタレットパンチプレスが知られている(特許文献2)。特許文献2のタレットパンチプレスは、上部タロットに取り付けられた切削加工用パンチと、下部タロットに取り付けられた切削加工用ダイとにより、金属板材にV字状の溝(V溝)を形成可能に構成されている。

先行技術

0004

特公昭44−9109号公報
特開2017−64906号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、例えば角筒状のステンレスサッシ等、断面が閉じた所謂クロージング形状を有する曲げ加工品については、最後の折り曲げ部分を折り曲げる際に金属板材がプレスブレーキのパンチと干渉してしまうため、プレスブレーキを用いた通常の曲げ加工のみでは作成することができない。このため、従来は、例えば、図10に示すように、断面コ字状の2つの部材110,120をプレスブレーキを用いた曲げ加工により形成し、これら各部材110,120の対向する端縁同士を溶接により接合することで、所謂クロージング形状を有する曲げ加工品を形成している。しかしながら、このような2つの部材110,120を溶接等で接合する方法では、外観不良やコストアップ等の問題がある。

0006

そこで、本発明は、所謂クロージング形状を有する曲げ加工品をプレスブレーキを用いて作成可能にするための切削加工方法、曲げ加工品の製造方法、被加工板材、加工処理用プログラム及び該加工処理用プログラムの作成プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記の目的を達成するため、本発明に係る切削加工方法は、被加工板材の折り曲げ線に沿って溝を形成する切削加工方法であって、前記折り曲げ線に沿って深溝を形成する深溝形成工程と、前記深溝よりも深さが浅い浅溝を該深溝を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成工程とを備えることを特徴とする。

0008

本発明に係る切削加工方法は、前記浅溝形成工程において、前記深溝と溝幅方向に連続するよう前記少なくとも一対の浅溝を形成しても良い。

0009

本発明に係る曲げ加工品の製造方法は、被加工板材を多段的に折り曲げることで曲げ加工品を形成する曲げ加工品の製造方法であって、前記被加工板材の複数の折り曲げ線のうち、少なくとも1つの折り曲げ線に沿って深溝及び該深溝よりも深さが浅い少なくとも一対の浅溝を形成する前処理工程と、前記複数の折り曲げ線に沿って前記被加工板材を多段的に折り曲げる曲げ工程とを備え、前記前処理工程は、前記少なくとも1つの折り曲げ線に沿って前記深溝を形成する深溝形成工程と、前記深溝を挟むように前記少なくとも一対の浅溝を形成する浅溝形成工程とを備え、前記曲げ工程は、前記深溝及び前記少なくとも一対の浅溝が形成された折り曲げ線を中心として、最終的な折り曲げ角度よりも大きい角度で前記被加工板材を仮曲げする仮曲げ工程と、前記仮曲げされた部位が最終的な折り曲げ角度となるよう前記被加工板材を更に折り曲げる本曲げ工程とを備えることを特徴とする。

0010

本発明に係る曲げ加工品の製造方法は、前記浅溝形成工程において、前記深溝と溝幅方向に連続するよう前記少なくとも一対の浅溝を形成しても良い。

0011

本発明に係る被加工板材は、折り曲げ線に沿って形成された深溝と、前記深溝よりも深さが浅い少なくとも一対の浅溝とを備え、前記少なくとも一対の浅溝は、前記深溝を挟むように形成されていることを特徴とする。

0012

本発明に係る被加工板材において、前記少なくとも一対の浅溝は、前記深溝と溝幅方向に連続するよう形成されても良い。

0013

本発明に係る加工処理用プログラムは、被加工板材に対して溝を形成するための切削チップを有するパンチプレスに、被加工板材に対する切削加工を実行させるための加工処理用プログラムであって、前記パンチプレスに、被加工板材の折り曲げ線となる部分に対し、該折り曲げ線に沿って深溝を形成する深溝形成処理と、前記深溝よりも深さが浅い浅溝を該深溝を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成処理とを実行させることを特徴とする。

0014

本発明に係る加工処理用プログラムの作成プログラムは、プログラム作成装置に上記加工処理用プログラムを作成する処理を実行させる加工処理用プログラムの作成プログラムであって、前記プログラム作成装置に、被加工板材により形成される板金製品がクロージング形状を有する曲げ加工品であるか否かを判定する判定処理と、前記板金製品がクロージング形状の曲げ加工品であると判定した場合に、前記被加工板材における複数の折り曲げ部位のうち最後に折り曲げる部位に対し、前記深溝形成処理及び前記浅溝形成処理を割り当てる割り当て処理とを実行させることを特徴とする

発明の効果

0015

本発明によれば、所謂クロージング形状を有する曲げ加工品をプレスブレーキを用いて作成可能にするための切削加工方法、曲げ加工品の製造方法、被加工板材、加工処理用プログラム及び該加工処理用プログラムの作成プログラムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施形態に係るタレットパンチプレスを概略的に示す正面図である。
本実施形態に係るタレットパンチプレスにおける上部タレットキャリッジ機構及びキャリッジ駆動機構近傍を概略的に示す平面図である。
本実施形態に係る切削加工用パンチ及び切削加工用ダイを概略的に示す正面図である。
本実施形態に係る切削加工用ダイを概略的に示す斜視図である。
本実施形態に係る切削加工用ダイのローラを一部省略して概略的に示す斜視図である。
本実施形態に係る曲げ加工品を概略的に示す図である。
本実施形態に係る被加工板材を一部省略して概略的に示す図である。
図7のA−A´線に沿った概略断面図である。
図9(a)は、第5折り曲げ工程を示す図であり、図9(b)は、仮曲げ工程を示す図であり、図9(c)は、本曲げ工程を示す図である。
特許文献1に記載の曲げ加工品を概略的に示す図である。

実施例

0017

以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。

0018

[タレットパンチプレスの全体構成について]
まず、本実施形態に係る切削加工方法に使用し得る工作機械について、図1図5に示すタレットパンチプレス1を例に挙げて説明する。タレットパンチプレス1は、図1及び図2に示すように、複数の上型(切削加工用パンチP等)を保持可能な円盤状の上部タレット3と、上型に対応する複数の下型(切削加工用ダイD等)を保持可能な円盤状の下部タレット4と、上部タレット3及び下部タレット4を同期回転させるタレット駆動機構(図示せず)と、上部タレット3及び下部タレット4間の加工領域に板状のワーク(被加工板材)Wを搬送するキャリッジ機構5と、キャリッジ機構5を駆動するキャリッジ駆動機構6と、上部タレット3に保持されている上型を下型に向けて打圧するストライカ機構7と、これら各構成要素を支持するフレーム2と、各構成要素の動作を制御するNC制御装置(図示せず)とを備えている。

0019

なお、以下の説明において、「Z軸方向」とは、タレットパンチプレス1の上下方向(図1における上下方向)を意味し、「Y軸方向」とは、上部タレット3及び下部タレット4間の加工領域に対してキャリッジ機構5が進退する方向(図1及び図2における左右方向)を意味し、「X軸方向」とは、Z軸方向及びY軸方向に直交する方向(図2における上下方向)を意味するものとする。

0020

上部タレット3は、図1及び図2に示すように、周方向及び径方向に沿って複数の金型装着孔(図示せず)が形成されており、該金型装着孔のそれぞれにおいて上型を保持可能に構成されている。また、下部タレット4は、上部タレット3の各上型と整合する位置にそれぞれ対応する下型を保持可能に構成されている。これら上部タレット3及び下部タレット4は、回転軸同軸となるよう互いに対向かつ離間して配置されており、タレット駆動機構により同期回転することで、上型及び下型の複数の組み合わせの中から任意の組み合わせを選択可能に構成されている。

0021

本実施形態に係るタレットパンチプレス1において、上部タレット3に保持された複数の上型のうち、少なくとも1つの上型は、切削加工用パンチPである。また、下部タレット4に保持された複数の下型のうち、少なくとも1つの下型は、切削加工用ダイDである。これら切削加工用パンチP及び切削加工用ダイDは、ワークWに対してV溝を形成するための切削機構として機能する。

0022

具体的には、切削加工用パンチPは、図3に示すように、下端部にローラが設けられた円柱状に形成されており、スプリング8を介して、上部タレット3の装着孔3aに装着されている。切削加工用パンチPは、ストライカ機構7により下方に向けて押圧されることで下降し、切削加工用パンチPと切削加工用ダイD間に配置されたワークWを切削加工用ダイDに向けて押し付けるよう構成されている。なお、本実施形態において、切削加工用パンチPは、種々の公知の構成を採用可能であるため、詳細な説明を省略する。

0023

また、切削加工用ダイDは、図3及び図4に示すように、切削チップ12を有する略円筒状のダイ本体10と、ダイ本体10の上部にスプリング(図示せず)を介して設けられたエジェクタプレート14とを備えている。エジェクタプレート14は、外力が加えられていない状態においては、スプリングの付勢力によってダイ本体10から離間し、切削チップ12とワークWとが直接接触しないよう構成されている。一方、エジェクタプレート14は、切削加工用パンチPによってワークWが押し付けられることでダイ本体10に向けて下降し、切削チップ12とワークWとの接触を許容するよう構成されている。

0024

そして、本実施形態に係るタレットパンチプレス1は、切削チップ12がワークWと接触した状態において、キャリッジ機構5によってワークWを移動させることにより、ワークWにV溝を形成するよう構成されている。また、切削加工用ダイDは、切削チップ12により切削されたワークWのカスが、エジェクタプレート14を介してダイ本体10の下方に排出されるよう構成されている。なお、本実施形態において、切削加工用ダイDは、後述するローラ16a,16bに面取り加工が施されている点、及び、エジェクタプレート14の上面に後述するブラシ19が設けられている点を除き、その基本構造自体は種々の公知の構成を採用可能であるため、詳細な説明を省略する。

0025

エジェクタプレート14には、図4に示すように、切削チップ12を挟むように一対のローラ16a,16bが取り付けられており、ワークWの搬送方向(溝の形成方向)に沿って該ローラ16a,16bが回転することで、ワークWに対する摺動摩擦を低減するよう構成されている。ローラ16a,16bは、図5に示すように、それぞれ、回転軸17に沿った方向の両端部18a,18bが面取りされた略太鼓状に形成されている。これにより、ローラ16a,16bは、ワークWの移動や金型交換等でローラ16a,16bの回転方向と異なる方向にワークWが通過する際に、ワークWがローラ16a,16bと意図せず接触してしまった場合でも、ワークWに傷が付きにくいという利点を有する。

0026

エジェクタプレート14の上面には、エジェクタプレート14の上面からの突出高さがローラ16a,16bよりも高くなるよう構成されたブラシ19が設けられている。ブラシ19は、ローラ16a,16bよりも優先してワークWと接触するスペーサとして機能し、これにより、ローラ16a,16bの回転方向と異なる方向にワークWが通過する際に、ワークWがローラ16a,16bに意図せず接触して傷が付くのを防止するよう構成されている。また、ブラシ19は、ワークWが切削加工用パンチPによって押圧された際に、該押圧力によって変形し、ワークWとローラ16a,16bとの接触を許容するよう構成されている。なお、本実施形態では、ブラシ19は、各ローラ16a,16bの回転方向の上流側及び下流側にそれぞれ1つずつ、合計4つ配されているが、これに限定されず、任意の個数及び配置を採用可能である。

0027

ストライカ機構7は、図1及び図3に示すように、上型(切削加工用パンチP等)に向けて進退可能で、かつ、上部タレット3の径方向に沿って移動可能に構成されたストライカを有しており、該ストライカにより、上部タレット3の径方向に並んだ上型の中から任意の上型を選択して、下型(切削加工用ダイD等)に向けて打圧可能に構成されている。

0028

キャリッジ機構5は、図2に示すように、フレーム2に敷設されたY軸ガイドレール2aに沿って移動可能なキャリッジベース5aと、キャリッジベース5a上に敷設されたX軸ガイドレール(図示せず)に沿って移動可能なキャリッジ5bと、キャリッジ5bに取り付けられ、ワークWを把持可能なクランプ5cとを備えている。Y軸ガイドレール2aは、Y軸方向に沿って設けられており、X軸ガイドレールは、X軸方向に沿って設けられている。キャリッジ駆動機構6は、Y軸方向に沿ってキャリッジベース5aを往復動させるY軸ボールねじ6a及びY軸モータ6bと、X軸方向に沿ってキャリッジ5bを往復動させるX軸ボールねじ6c及びX軸モータ6dとを備えている。

0029

NC制御装置は、上位システムであるプログラム作成装置からインターネット等の通信回線記録媒体等を介して受け付けた加工処理用プログラムに基づいて、タレット駆動機構、キャリッジ駆動機構6及びストライカ機構7を制御することで、ワークWに対するパンチング、タッピング及びV溝加工等の複数の板金加工を実行するよう構成されている。特に、NC制御装置は、被加工板材(ワークW)の複数の折り曲げ部位のうち、最後に折り曲げられる折り曲げ部位の折り曲げ線に沿って、深溝及び該深溝よりも深さが浅い少なくとも一対の浅溝が形成されるよう、タレット駆動機構、キャリッジ駆動機構6及びストライカ機構7を制御するよう構成されている。

0030

[加工処理用プログラム及び作成プログラムについて]
プログラム作成装置は、予めユーザにより入力された板金製品の形状に基づいて、被加工板材から板金製品を製造するための加工処理用プログラムを自動で作成可能な作成プログラムを有している。また、プログラム作成装置は、インターネット等の通信回線を介して、タレットパンチプレス1のNC制御装置や、板金製品を製造するために用いるプレスブレーキ等の他の加工機械データ通信可能に接続されている。そして、タレットパンチプレス1やその他の加工機械は、プログラム作成装置の作成プログラムにより作成された加工処理用プログラムに基づいて、各加工処理を実行するよう構成されている。

0031

具体的には、作成プログラムは、モノの情報と作業の情報とを合わせ持つ板金モデルを生成する板金モデル生成処理と、板金製品を製造する上で必要な工程と順序を自動又は手動で適用する工程適用処理とをプログラム作成装置に実行させるよう構成されている。ここで、「モノ」とは、板金部品や非板金部品等、加工現場部品として扱われる物体の単位を意味し、「作業」とは、ブランク加工や曲げ加工等、1回の段取りで行われる加工の単位を意味する。なお、プログラム作成装置の記憶部(データベース)には、外注工程を含む全ての加工工程が登録された工程マスターテーブルや、試作や量産等の製造意図に応じたデフォルト工程群及び順序が登録された工程テンプレート等の種々の情報が格納されている。

0032

板金モデル生成処理は、ユーザにより入力された図面や2次元又は3次元のCADデータに基づいて、板金モデルの形状及び製品部品構成情報等を構築する処理である。また、工程適用処理は、作成された板金モデルに対してどの工程テンプレートを適用するかを選択し、選択された工程テンプレートで指定された工程を、該工程テンプレートに指定された順番で板金モデルに適用することで、暫定的な加工スケジュールを作成する処理である。なお、該暫定的な加工スケジュールは、ユーザにより適宜修正することが可能である。このような板金モデル生成処理及び工程適用処理の基本的な処理手順は、例えば特開2014−65059号公報等に記載されているため、その詳細な説明を省略する。

0033

本実施形態に係る作成プログラムにおいて、従来とは異なる処理は、工程適用処理において、クロージング形状の判定と、クロージング形状である場合に特殊な溝加工処理を適用する処理を実行する点にある。すなわち、本実施形態に係る作成プログラムでは、工程適用処理において、作成対象となる板金製品が所謂クロージング形状の曲げ加工品であるか否かを判定する判定処理と、該板金製品が所謂クロージング形状の曲げ加工品であると判定した場合に、複数の折り曲げ部位のうち最後に折り曲げる部位について、本実施形態に係る切削加工方法を割り当てる割り当て処理とを実行するよう構成されている。

0034

具体的には、本実施形態に係る作成プログラムは、工程適用処理において、板金製品が所謂クロージング形状の製品である場合には、図6及び図7に示すように、最後に折り曲げる部位(最終折り曲げ部位21f)の折り曲げ線(最終折り曲げ線23f)に沿って深溝32を形成する深溝形成処理と、この深溝32を挟むように、深溝32よりも深さが浅い浅溝34,36を少なくとも一対(本実施形態では一対)形成する浅溝形成処理とを、板金モデルの最終折り曲げ部位21fに適用するよう構成されている。

0035

本実施形態に係る作成プログラムは、以上の処理を実行することで、被加工板材から板金製品を製造するために必要な作業とその順序等を示す加工スケジュールに沿ってタレットパンチプレス1やその他の加工機械を動作させるための加工処理用プログラムを作成するよう構成されている。そして、このような作成プログラムにより作成された加工処理用プログラムがタレットパンチプレス1に送信され、該加工処理用プログラムに基づいてタレットパンチプレス1が動作することで、被加工板材の折り曲げ線となる部分(最終折り曲げ部位21f)に対し、該折り曲げ線(最終折り曲げ線23f)に沿って深溝32を形成する深溝形成処理と、深溝32よりも深さが浅い浅溝34,36を深溝32を挟むように少なくとも一対形成する浅溝形成処理とが実行される。

0036

[曲げ加工品及び被加工板材について]
次に、本実施形態に係る曲げ加工品20及びその材料となる被加工板材30について、図6及び図7を用いて説明する。

0037

本実施形態に係る曲げ加工品20は、断面が閉じたクロージング形状を有しており、例えば図6に示すように、断面視において、上辺部22、下辺部24、左側辺部26及び右側辺部28を有する断面略ロの字状の形状を有する長尺な板金製品である。上辺部22は、左側辺部26の上端から下辺部24と平行かつ右側辺部28の上端に向かう方向に延出した第1上辺部22aと、右側辺部28の上端から下辺部24と平行かつ左側辺部26の上端に向かう方向に延出した第2上辺部22bとを備えている。第1上辺部22aは、左側辺部26の上端から延出した後、下辺部24に向けて屈曲した略L字形状を有しており、第2上辺部22bは、右側辺部28の上端から延出した後、下辺部24に向けて屈曲した略L字形状を有している。第1上辺部22aと第2上辺部22bとの間は、プレスブレーキのパンチが挿入困難な程度の間隔をおいて離間している。

0038

なお、本実施形態において、「断面が閉じたクロージング形状」とは、プレスブレーキのパンチと干渉する部位(図6における第1上辺部22aや第2上辺部22b)が存在することにより、プレスブレーキのパンチ及びダイを用いた通常の曲げ加工では折り曲げることができない折り曲げ部位(図6における最終折り曲げ部位21f)を有する袋形状のことを意味する。すなわち、本実施形態において、「断面が閉じたクロージング形状」には、断面が完全に閉じた袋形状だけではなく、図6に示すように、一部に開口を有する袋形状も含まれるものとする。

0039

曲げ加工品20において、裏面に深溝32及び一対の浅溝34,36が形成された角部(すなわち、右側辺部28と下辺部24との間の最終折り曲げ部位21f)は、その外面の曲率半径が、他の角部外面の曲率半径(すなわち、第2上辺部22bと右側辺部28との間の折り曲げ部位21b、第1上辺部22aと左側辺部26との間の折り曲げ部位21d及び左側辺部26と下辺部24との間の折り曲げ部位21eの各外面の曲率半径)と略同じとなるよう形成されている。

0040

図7は、図6に示す曲げ加工品20を展開した状態を示す展開、すなわち、曲げ加工品20の材料となる被加工板材30を示す平面図である。被加工板材30は、図7に示すように、平板状の金属板であり、タレットパンチプレス1によって、複数の折り曲げ部位21a〜21f(図6参照)のうち最後に折り曲げる最終折り曲げ部位21fと対応する位置に、深溝32及び一対の浅溝34,36が形成されている。なお、図7における一点鎖線は、折り曲げ線を意味しており、本実施形態では、第2上辺部22bの折り曲げ部位21a(図6参照)に対応する一次折り曲げ線23aと、第2上辺部22bと右側辺部28との間の折り曲げ部位21b(図6参照)に対応する二次折り曲げ線23bと、第1上辺部22aの折り曲げ部位21c(図6参照)に対応する三次折り曲げ線23cと、第1上辺部22aと左側辺部26との間の折り曲げ部位21d(図6参照)に対応する四次折り曲げ線23dと、左側辺部26と下辺部24との間の折り曲げ部位21e(図6参照)に対応する五次折り曲げ線23eと、右側辺部28と下辺部24との間の最終折り曲げ部位21f(図6参照)に対応する最終折り曲げ線23fとからなる。

0041

深溝32は、図7及び図8に示すように、切削加工用ダイDの切削チップ12によって形成されたV溝であり、最終折り曲げ線23fに沿って形成されている。深溝32は、その溝幅方向の中心が最終折り曲げ線23fと一致するよう形成されている。なお、深溝32は、切削チップ12による1回の切削により形成されても良いし、例えば特許文献2に開示されているように、切削チップ12による複数回の切削により形成されても良い。

0042

一対の浅溝34,36は、深溝32を挟むように、深溝32と同方向に沿って形成されている。具体的には、一方の浅溝34は、深溝32の溝幅方向の一方側に位置をずらして形成されており、他方の浅溝36は、深溝32の溝幅方向の他方側に位置をずらして形成されている。また、浅溝34,36は、それぞれ、深溝32の溝幅方向に連続して形成されている。すなわち、深溝32と一対の浅溝34,36とが一体となって、最終折り曲げ線23fに沿った幅広な溝を形成している。なお、浅溝34,36についても、深溝32と同様に、切削チップ12による1回の切削により形成されても良いし、切削チップ12による複数回の切削により形成されても良い。

0043

一対の浅溝34,36は、図8に示すように、それぞれ同じ溝深さとなるよう形成されており、深溝32よりも浅い溝深さを有している。具体的には、例えば被加工板材30の板厚が1.5mmである場合において、深溝32は、0.85mmの溝深さ(板厚の残し量が0.65mm)となるよう形成され、一対の浅溝34,36は、0.6mmの溝深さ(板厚の残し量が0.90mm)となるよう形成されることが好ましい。

0044

なお、図示は省略しているが、被加工板材30において、最終折り曲げ部位21f以外の折り曲げ部位21a〜21eのうち、最終折り曲げ部位21fの曲率半径と略同じ曲率半径となるよう折り曲げられる折り曲げ部位(本実施形態では折り曲げ部位21b,21d,21e)には、これらの折り曲げ線23b,23d,23eに沿って、最終折り曲げ部位21fの深溝32と略同じ溝深さを有する溝が形成されている。これにより、最終折り曲げ部位21fと、それ以外の折り曲げ部位(本実施形態では折り曲げ部位21b、折り曲げ部位21d及び折り曲げ部位21e)との曲率半径を略同じとすることが可能となる。

0045

[切削加工方法について]
以上の深溝32及び浅溝34,36は、タレットパンチプレス1を用いた被加工板材30に対する切削加工処理により形成される。すなわち、本実施形態に係る切削加工方法では、まず、タレット駆動機構によって上部タレット3及び下部タレット4を回転させ、切削加工用パンチP及び切削加工用ダイDを所定の加工位置に位置させる。また、この前後又はこれと同時に、キャリッジ機構5及びキャリッジ駆動機構6によって、被加工板材30(ワークW)の深溝32の溝加工開始位置を該加工位置に位置させる。本実施形態では、深溝32の溝加工開始位置は、最終折り曲げ線23fの一端又はその一端側の延長線上である。

0046

次に、この状態においてストライカ機構7のストライカによって切削加工用パンチPを押圧することで被加工板材30の深溝32の溝加工開始位置に切削加工用ダイDの切削チップ12を押し当て、その状態を維持したまま、キャリッジ機構5及びキャリッジ駆動機構6によって、最終折り曲げ線23fに沿って被加工板材30を移動させる。これにより、最終折り曲げ線23fに沿った深溝32が被加工板材30に形成される。なお、既述のとおり、所望の溝深さとなるまで切削を繰り返し実行することで深溝32が形成されても良い。また、切削チップ12の摩耗を避けるために、例えば特許文献2に記載のように、加工開始時には徐々に深くなるV溝を形成し、加工終了時には徐々に浅くなるV溝を形成するようにしても良い。

0047

次に、ストライカ機構7及び切削加工用パンチPによる打圧を一時中断し、被加工板材30と切削加工用ダイDとを離間させた状態で、一方の浅溝34の溝加工開始位置が加工位置に位置するよう、キャリッジ機構5及びキャリッジ駆動機構6によって被加工板材30を移動させる。ここで、浅溝34の溝加工開始位置は、深溝32の溝加工開始位置よりも溝幅方向の一方側にずらした位置である。そして、この状態において、ストライカ機構7のストライカによって切削加工用パンチPを押圧することで被加工板材30の浅溝34の溝加工開始位置に切削加工用ダイDの切削チップ12を押し当て、その状態を維持したまま、キャリッジ機構5及びキャリッジ駆動機構6によって、最終折り曲げ線23fと平行な方向に沿って被加工板材30を移動させる。この際、ストライカによる打圧力を深溝32の形成時よりも弱くするか、又は、切削回数を深溝32の切削回数よりも少なくすることにより、深溝32よりも溝深さの浅い溝が形成されるようにする。これにより、深溝32の溝幅方向の一方側に、深溝32と平行な浅溝34が形成される。なお、既述のとおり、所望の溝深さとなるまで切削を繰り返し実行することで浅溝34が形成されても良い。また、切削チップ12の摩耗を避けるために、例えば特許文献2に記載のように、加工開始時には徐々に深くなるV溝を形成し、加工終了時には徐々に浅くなるV溝を形成するようにしても良い。

0048

次に、ストライカ機構7及び切削加工用パンチPによる打圧を一時中断し、被加工板材30と切削加工用ダイDとを離間させた状態で、他方の浅溝36の溝加工開始位置が加工位置に位置するよう、キャリッジ機構5及びキャリッジ駆動機構6によって被加工板材30を移動させる。ここで、浅溝36の溝加工開始位置は、深溝32の溝加工開始位置よりも溝幅方向の他方側に、浅溝34の溝加工開始位置と同距離ずらした位置である。そして、この状態において一方の浅溝34と同様の方法により溝を形成することで、深溝32の溝幅方向の他方側に、深溝32と平行な浅溝36が形成される。

0049

本実施形態に係る切削加工方法によれば、以上の工程により、最終折り曲げ線23fに沿って形成された深溝32と、深溝32を挟むように形成された一対の浅溝34,36とを備える被加工板材30が作成される。

0050

[曲げ加工品の製造方法について]
次に、上述した切削加工方法(前処理工程)により作成された被加工板材30を用いて曲げ加工品20を製造する方法について、図9を用いて説明する。本実施形態に係る曲げ加工品20の製造方法は、曲げ加工用パンチ40を曲げ加工用ダイ42に対して進退させることで折り曲げ加工を行うプレスブレーキ(図示せず)を用いて実行される。なお、本実施形態に係る曲げ加工品20の製造方法に用いられるプレスブレーキは、例えば特開平7−299519号公報に記載されているような種々の公知のプレスブレーキを採用可能であるため、その説明を省略する。

0051

本実施形態に係る曲げ加工品20の製造方法では、まず、プレスブレーキを用いた通常の折り曲げ方法により、図9(a)に示すように、最終折り曲げ部位21f以外の折り曲げ部位21a〜21eを折り曲げる。なお、本実施形態では、第2上辺部22bの折り曲げ部位21a→第2上辺部22bと右側辺部28との間の折り曲げ部位21b→第1上辺部22aの折り曲げ部位21c→第1上辺部22aと左側辺部26との間の折り曲げ部位21d→左側辺部26と下辺部24との間の折り曲げ部位21eの順で折り曲げられるが、これに限定されるものではない。

0052

次に、本実施形態に係る曲げ加工品20の製造方法では、図9(b)に示すように、最終折り曲げ部位21fを曲げ加工用ダイ42上に載置させた状態で曲げ加工用パンチ40を下降させ、深溝32を中心として、最終的な折り曲げ角度よりも大きい角度で最終折り曲げ部位21fを仮曲げする(仮曲げ工程)。この仮曲げ角度は、第1上辺部22aや第2上辺部22bが曲げ加工用パンチ40と干渉しない程度の角度であり、曲げ加工用パンチ40の下降量により調整することが可能である。

0053

そして最後に、図9(c)に示すように、左側辺部26と下辺部24との間の折り曲げ部位21eを曲げ加工用ダイ42上に載置させた状態で、仮曲げされた最終折り曲げ部位21fが最終的な折り曲げ角度となるよう被加工板材30を更に折り曲げる(本曲げ工程)。これにより、所望の曲げ加工品20を製造することができる。なお、この本曲げ工程は、図9(c)に示すように、図9(a)及び図9(b)に示す曲げ加工用パンチ40に代えて、フラットタイプのパンチ44を用いても良い。このようなフラットタイプのパンチ44を用いる場合には、図9(a)及び図9(b)に示す曲げ加工用パンチ40と用いる場合と比較して、面で押圧することが可能となるため、曲げ加工の安定性が向上する。

0054

以上説明したとおり、本実施形態に係る被加工板材30では、最終折り曲げ部位21fと対応する位置に、最終折り曲げ線23fに沿って深溝32が形成されると共に、該深溝32を挟むように一対の浅溝34,36が形成されている。このような被加工板材30によれば、深溝32及び一対の浅溝34,36が溝幅方向に並んで形成されることにより、溝が形成されない場合及び一本のV溝のみが形成される場合と比較して最終折り曲げ部位21fの剛性下げることが可能となる。このため、本実施形態に係る被加工板材30によれば、既述のとおり、曲げ加工用パンチ40と干渉しない範囲で最終折り曲げ部位21fを仮曲げした後、最終折り曲げ部位21f以外の部位を押圧して最終折り曲げ部位21fを折り曲げる本曲げを行うことが可能となり、これにより、所謂クロージング形状を有する曲げ加工品20をプレスブレーキを用いて作成することが可能となる。

0055

特に、本実施形態に係る被加工板材30では、最終折り曲げ線23fに沿って形成される深溝32と、該深溝32の両側に形成される一対の浅溝34,36との溝深さに差を付けることにより、折り曲げ時の応力を効果的に最終折り曲げ線23fに集中させることができるため、最終折り曲げ線23fを中心として精度良く曲げ加工を行うことができ、不良品の発生を抑制することができる。すなわち、本発明者は、鋭意検討の結果、切削チップ12を用いたV溝加工を繰り返し実行することで単に溝幅を広くしただけでは、最終折り曲げ部位21fに隣接する面(図6における下辺部24及び右側辺部28)に、最終折り曲げ部位21fの延在方向と同方向に沿って波打つ変形(所謂ビビリ)が発生しやすいという事象発見した。この事象は、切削チップ12を用いたV溝加工を繰り返し実行して溝幅を広くしただけの場合には、溝の谷面凹凸が生じやすく、折り曲げ時の応力が分散しやすいことが原因であると考えられる。これに対し、本実施形態に係る被加工板材30では、最終折り曲げ線23fに沿う溝(深溝32)の溝深さが他の溝(浅溝34,36)の溝深さよりも深く形成されており、これにより、折り曲げ時の応力を効果的に最終折り曲げ線23fに集中させることが可能となるため、上述した所謂ビビリの発生を抑制することが可能となる。

0056

以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。

0057

例えば、上述した実施形態では、タレットパンチプレス1を用いて被加工板材に切削加工を施すものとして説明したが、これに限定されず、種々の工作機械を用いることが可能である。

0058

上述した実施形態では、切削機構に対してキャリッジ機構を移動させるものとして説明したが、これに限定されず、切削機構を移動させる構成としても良いし、切削機構及びキャリッジ機構の双方を移動させる構成としても良い。

0059

上述した実施形態では、深溝32を挟むように一対の浅溝34,36が形成されるものとして説明したが、これに限定されず、浅溝の本数は適宜変更することが可能である。例えば、浅溝は、深溝32の溝幅方向の一方側と他方側にそれぞれ二本ずつ形成されても良い。

0060

上述した実施形態では、深溝32と溝幅方向に連続するよう浅溝34,36が形成され、深溝32と浅溝34,36とが一体となって幅広な溝を形成するものとして説明したが、これに限定されず、曲げ加工に支障が無い範囲であれば、深溝32と浅溝34,36とが離間して形成されても良い。

0061

上述した実施形態では、上位システムであるプログラム作成装置が加工処理用プログラムの作成プログラムを有し、該作成プログラムにより形成された加工処理用プログラムに基づいてタレットパンチプレス1やプレスブレーキ等の加工機械が各加工処理を実行するものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えば、タレットパンチプレス1等の加工機械が加工処理用プログラムの作成プログラムを有し、タレットパンチプレス1等の加工機械側において加工処理用プログラムの作成及び実行を行う構成としても良い。

0062

上述した実施形態では、折り曲げ部位21b,21d,21eの内面にV溝が形成されるものとして説明したが、これに限定されず、V溝が形成されない構成としてもよい。また、折り曲げ部位21a,21cについても、V溝が形成される構成としても良いし、V溝が形成されない構成としても良い。

0063

上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。

0064

1タレットパンチプレス、12切削チップ、20曲げ加工品、21f 最終折り曲げ部位、23f 最終折り曲げ線、30被加工板材、32深溝、34,36浅溝、40曲げ加工用パンチ、42 曲げ加工用ダイ、44フラットタイプのパンチ、D切削加工用ダイ、P 切削加工用パンチ、W ワーク

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