図面 (/)

技術 面状発熱体および太陽光モジュール

出願人 武村産業株式会社ミツフジ株式会社
発明者 武村仁三寺秀幸
出願日 2018年2月8日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2018-020886
公開日 2019年8月22日 (1年1ヶ月経過) 公開番号 2019-139902
状態 未査定
技術分野 面発熱体 光起電力装置
主要キーワード 銀メッキ繊維 蛇行パターン 絶縁線 空間的周期 降雪センサ 太陽光モジュール コース目 光電変換パネル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

軽く、撓み易く、また、発熱のための抵抗値可変して設定するのが容易な面状発熱体を提供すること。

解決手段

面状発熱体1は、絶縁性の糸からなる布2と、布2の面内で蛇行パターンである矩形パターンMPをなして織り込まれた複数本導電糸L2とを備えている。また、導電糸L2の矩形パターンMPは、布2の一端2eから他端2fに向かって蛇行して延在している。面状発熱体1は、布2に導電糸L2が複数本織り込まれ、複数本の導電糸L2は、布2の一端2eから他端2fへ向かう一方向(これを縦方向Xとする。)に対して垂直な方向(これを横方向Yとする。)に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されている。

概要

背景

従来、この種の面状発熱体としては、例えば特許文献1(特開平7−161456号公報)に開示されている発熱シートのように、発熱線絶縁線に金属の線状または箔状の帯を螺旋状に巻き付けたもの)と絶縁線とを交織して形成されたものが知られている。具体的には、同文献では、一方向に直線状に延在する発熱線が、上記一方向に対して垂直な方向に一定ピッチで複数並べて配列されている。

概要

軽く、撓み易く、また、発熱のための抵抗値可変して設定するのが容易な面状発熱体を提供すること。面状発熱体1は、絶縁性の糸からなる布2と、布2の面内で蛇行パターンである矩形パターンMPをなして織り込まれた複数本導電糸L2とを備えている。また、導電糸L2の矩形パターンMPは、布2の一端2eから他端2fに向かって蛇行して延在している。面状発熱体1は、布2に導電糸L2が複数本織り込まれ、複数本の導電糸L2は、布2の一端2eから他端2fへ向かう一方向(これを縦方向Xとする。)に対して垂直な方向(これを横方向Yとする。)に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されている。

目的

この発明の課題は、軽く、撓み易く、また、発熱のための抵抗値を可変して設定するのが容易な面状発熱体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

絶縁性の糸からなる布と、上記布の面内で2次元の特定のパターンをなして織り込まれた少なくとも1本の導電性の糸とを備えたことを特徴とする面状発熱体

請求項2

請求項1に記載の面状発熱体において、上記導電性の糸の上記2次元の特定のパターンは、上記布の一端から他端へ向かって蛇行して延在する蛇行パターンであることを特徴とする面状発熱体。

請求項3

請求項2に記載の面状発熱体において、上記蛇行パターンの空間的波形矩形であることを特徴とする面状発熱体。

請求項4

請求項2または3に記載の面状発熱体において、上記布に上記導電性の糸が複数本織り込まれ、上記複数本の導電性の糸は、上記布の一端から他端へ向かう一方向に対して垂直な方向に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されていることを特徴とする面状発熱体。

請求項5

請求項1から4までのいずれか一つに記載の面状発熱体において、上記布の片面に、熱を遮断する断熱層が設けられていることを特徴とする面状発熱体。

請求項6

請求項5に記載の面状発熱体において、上記布の上記片面と反対側の他方の面に、この他方の面を保護する保護層が設けられていることを特徴とする面状発熱体。

請求項7

請求項1から6までのいずれか一つに記載の面状発熱体において、上記導電性の糸の線抵抗値は、20Ω/cm未満であることを特徴とする面状発熱体。

請求項8

太陽光を受けて電力に変換する光電変換パネルと、上記光電変換パネルの背面に設けられた、請求項1から7までのいずれか一つに記載の面状発熱体とを備えたことを特徴とする太陽光モジュール

技術分野

0001

この発明は、面状発熱体に関し、より詳しくは、面状の外形を有し、実質的に面として発熱する面状発熱体に関する。また、この発明は、そのような面状発熱体を備えた太陽光モジュールに関する。

背景技術

0002

従来、この種の面状発熱体としては、例えば特許文献1(特開平7−161456号公報)に開示されている発熱シートのように、発熱線絶縁線に金属の線状または箔状の帯を螺旋状に巻き付けたもの)と絶縁線とを交織して形成されたものが知られている。具体的には、同文献では、一方向に直線状に延在する発熱線が、上記一方向に対して垂直な方向に一定ピッチで複数並べて配列されている。

先行技術

0003

特開平7−161456号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1(特開平7−161456号公報)に記載のものでは、一方向に直線状に延在する発熱線が、上記一方向に対して垂直な方向に密なピッチで並べて配列されているので、発熱シート全体として重い、撓み難い、また、発熱のための抵抗値可変して設定するのが難しいという問題がある。

0005

そこで、この発明の課題は、軽く、撓み易く、また、発熱のための抵抗値を可変して設定するのが容易な面状発熱体を提供することにある。また、この発明の課題は、そのような面状発熱体を備えた太陽光モジュールを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するため、この発明の面状発熱体は、
絶縁性の糸からなる布と、
上記布の面内で2次元の特定のパターンをなして織り込まれた1本の導電性の糸とを備えたことを特徴とする。

0007

本明細書で、「導電性の糸」は、例えば、絶縁性の繊維に導電性の被覆を設けて形成された糸を指す。そのような導電性の糸が複数撚られて1本の糸として形成されていてもよい。上記布に織り込まれている「導電性の糸」は、1本のみには限定されず、複数本であってもよい。

0008

この発明の面状発熱体は、絶縁性の糸からなる布に、1本の導電性の糸が、上記布の面内で2次元の特定のパターンにより織り込まれて構成されている。通常、絶縁性の糸は、導電性の糸に比して、軽く、かつ撓み易い。したがって、従来例(一方向に直線状に延在する発熱線が上記一方向に対して垂直な方向に密なピッチで並べられている構成)に比して、面状発熱体が全体として軽く、撓み易くなる。また、この面状発熱体の発熱は、上記導電性の糸の上記2次元の特定のパターンを通して通電することによって行われる。ここで、この面状発熱体では、例えば上記2次元の特定のパターンを変更することによって、発熱のための抵抗値を容易に可変して設定することができる。

0009

一実施形態の面状発熱体では、上記導電性の糸の上記2次元の特定のパターンは、上記布の一端から他端へ向かって蛇行して延在する蛇行パターンであることを特徴とする。

0010

この一実施形態の面状発熱体では、上記導電性の糸の上記2次元の特定のパターンは、上記布の一端から他端へ向かって蛇行して延在する蛇行パターンであるから、上記布に上記導電性の糸を織り込み易く、作製し易い。また、この面状発熱体の発熱は、例えば上記導電性の糸の蛇行パターンの両端間に通電することによって行われる。ここで、この面状発熱体では、上記布の面内で蛇行パターンの振幅空間的周期を可変して設定することによって、発熱のための抵抗値を容易に可変して設定することができる。

0011

なお、上記蛇行パターンの「振幅」とは、上記布の一端から他端へ向かう一方向(これを「縦方向」と呼ぶ。)に対して垂直な方向(これを「横方向」と呼ぶ。)に関する振れの幅を意味する。上記蛇行パターンの「空間的周期」とは、上記縦方向に関して、蛇行の1サイクルが占める距離を意味する。

0012

一実施形態の面状発熱体では、上記蛇行パターンの空間的波形矩形であることを特徴とする。

0013

この一実施形態の面状発熱体では、上記蛇行パターンの空間的波形は矩形であるから、上記布に上記導電性の糸を織り込み易い。すなわち、上記蛇行パターンのうち上記縦方向に平行な辺(これを「縦辺」と呼ぶ。)については、上記布の経糸に沿って上記導電性の糸の対応する部分を配置し、上記横方向に平行な辺(これを「横辺」と呼ぶ。)については、上記布の緯糸に沿って上記導電性の糸の対応する部分を配置すればよい。

0014

一実施形態の面状発熱体では、
上記布に上記導電性の糸が複数本織り込まれ、
上記複数本の導電性の糸は、上記布の一端から他端へ向かう一方向に対して垂直な方向に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されていることを特徴とする。

0015

この一実施形態の面状発熱体では、上記布の一端から他端へ向かう一方向に対して垂直な方向(横方向)のサイズを拡大することが容易になる。ここで、上記複数本の導電性の糸は、上記横方向に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されているので、この面状発熱体の軽さ、撓み易さを損なうことはない。また、例えば上記複数本の導電性の糸に並行して通電することによって、面状発熱体の発熱量を高めることが容易になる。

0016

一実施形態の面状発熱体では、上記布の片面に、熱を遮断する断熱層が設けられていることを特徴とする。

0017

この一実施形態の面状発熱体では、上記布の片面に上記断熱層が設けられているので、上記布の片面から外部へ向かう向きの放熱が制限され、上記片面と反対側の他方の面のみから放熱することができる。したがって、上記他方の面からの放熱によって対象物を加熱するのに適する。

0018

一実施形態の面状発熱体では、上記布の上記片面と反対側の他方の面に、この他方の面を保護する保護層が設けられていることを特徴とする。

0019

一実施形態の面状発熱体では、保護層が設けられた面(他方の面)から故障を引き起こす原因となる物質水滴等)が侵入するのを防止できる。

0020

一実施形態の面状発熱体では、上記導電性の糸の線抵抗値は、20Ω/cm未満であることを特徴とする。

0021

この一実施形態の面状発熱体では、
上記導電性の糸の線抵抗値は、20Ω/cm未満と極めて低い。したがって、発熱のための抵抗値を可変して設定するのが容易である。

0022

別の局面では、この発明の太陽光モジュールは、
太陽光を受けて電力に変換する光電変換パネルと、
上記光電変換パネルの背面に設けられた上記面状発熱体とを備えたことを特徴とする。

0023

この一実施形態の太陽光モジュールでは、
上記面状発熱体から上記光電変換パネルに効率よく熱を伝達することができる。したがって、太陽光モジュールの表面に等が付着した場合、少ない消費電力で雪、氷等を除去することができる。

発明の効果

0024

上より明らかなように、本発明の面状発熱体によれば、軽く、撓み易く、また、発熱のための抵抗値を可変して設定するのが容易である。また、本発明の太陽光モジュールは、上記面状発熱体から上記光電変換パネルに効率よく熱を伝達することができる。

図面の簡単な説明

0025

本発明に係る一実施形態の面状発熱体を布に対して垂直な方向から見たところを示す平面図である。
上記面状発熱体のうち導電糸矩形パターンの略半サイクルが占める部分を示す図である。
上記面状発熱体の上記布に対して垂直な断面(図6におけるA−A線矢視断面に相当)を示す図である。
図4(A)は、上記面状発熱体の経糸を横方向からみた側面図である。図4(B)は、上記面状発熱体の上記布に対して垂直な別の断面(図6におけるB−B線矢視断面に相当)を示す図である。
図5(A)は、経糸をコース方向に編む編み方を説明する図である。図5(B)は、3本の編んだ経糸に緯糸を編み込む編み方を説明する図である。
上記面状発熱体のうち上記導電糸の矩形パターンがコーナをなす部分を拡大して示す図である。
上記面状発熱体の作製の仕方を示す工程図である。
上記面状発熱体の作製の仕方を示す工程図である。
上記面状発熱体の作製の仕方を示す工程図である。
上記面状発熱体の作製の仕方を示す工程図である。
上記面状発熱体の作製の仕方を示す工程図である。
本発明に係る一実施形態の太陽光モジュールを斜め上方から見たところを示す図である。
上記太陽光モジュールの光電変換パネルの背面に面状発熱体が取り付けられている態様を示す図である。
上記太陽光モジュールの面状発熱体に電流を供給するシステムの構成を示すブロック図である。
上記太陽光モジュールに通電したときの、温度の時間経過を示す図である。
図12(A)は、上記面状発熱体の裏面に断熱層が設けられた態様を示す図である。図12(B)は、さらに上記面状発熱体の表面に保護層が設けられた態様を示す図である。
図1に示した面状発熱体の変形例を布に対して垂直な方向から見たところを示す平面図である。

実施例

0026

以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。

0027

(面状発熱体の構成)
図1は、この発明の一実施形態の面状発熱体(全体を符号1で示す。)を示している。なお、面状発熱体1は、長尺物であるため、図1では左右2つの部分1A,1Bに分割して示されている。実際には、面状発熱体1は、矢印Jで示すように連続している。

0028

図1に示すように、この面状発熱体1は、絶縁性の糸からなる布2と、上記布2の面内で蛇行パターンである矩形パターンMPをなして織り込まれた複数本の導電糸L2とを備えている。

0029

上記絶縁性の糸からなる布2は、後述するように経(たて)編みにより織られた生地である。上記布2をなす絶縁性の糸(後述の図2図4中に符号L1,L3,L4で示す)は、例えば、ポリエステルからなる。導電糸L2は、この例では、ナイロン登録商標)の表面に銀メッキを被覆した、AGposs(登録商標)(品番FH−10093−25−4ミツフジ株式会社製)からなる。

0030

この面状発熱体1では、導電糸L2の矩形パターンMPは、布2の一端2eから他端2fに向かって蛇行して延在している。この面状発熱体1は、布2に導電糸L2が複数本(この例では、4本)織り込まれ、複数本の導電糸L2は、布2の一端2eから他端2fへ向かう一方向(これを縦方向Xとする。)に対して垂直な方向(これを横方向Yとする。)に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されている。

0031

絶縁性の糸L1,L3,L4は、導電性の糸L2に比して、軽く、かつ撓み易い。したがって、この例では、従来例(一方向に直線状に延在する発熱線が上記一方向に対して垂直な方向に密なピッチで並べられている構成)に比して、面状発熱体1が全体として軽く、撓み易くなる。また、この面状発熱体1では、布2の一端2eから他端2fへ向かう縦方向Xに対して垂直な方向(横方向Y)のサイズを拡大することが容易になる。複数本の導電糸L2は、横方向に関して、互いにオーバラップしないように離間して配置されているので、この面状発熱体1の軽さ、撓み易さを損なうことはない。また、例えば、複数本の導電糸L2に並行して通電することによって、面状発熱体1の発熱量を高めることが容易になる。この面状発熱体1は、布状で撓み易いため設置面が曲面鋭角面、凹凸面などの複雑な表面であっても容易に設置することが可能である。

0032

この導電糸L2の矩形パターンMPは、図1に示すように、横方向に振れる幅、すなわち、振幅Wと、縦方向に蛇行する矩形の1サイクルの空間的周期Dの繰り返しにより形成されている。この面状発熱体1の発熱は、導電糸L2の矩形パターンMPの両端間に通電することによって行われる。したがって、矩形パターンMPの振幅Wと1サイクルの空間的周期Dを変更することによって、発熱のための抵抗値を容易に可変して設定することができる。面状発熱体1の導電糸L2の両端部L2e,L2fは、発熱部と電源に接続されるリード部を兼用しているため、電源と直接接合が可能である。

0033

矩形パターンMPの振幅W(1つの矩形の横辺の寸法)は、この例では約25mmに設定されている。空間的な半周期(D/2)(1つの縦辺の寸法)は、約135mmに設定されている。

0034

図2は、面状発熱体1のうち矩形パターンMPが空間的な半周期(D/2)をなす部分を拡大して示している。この面状発熱体1では、矩形パターンMPは矩形であるから、布2に導電糸L2を織り込み易く、作成し易い。図2に示すように、矩形パターンMPのうち縦辺MPxについては、布2の経(たて)糸L4に沿って導電糸L2のうちの或る部分L2xが対応して配置されている。矩形パターンMPのうち横辺MPyについては、布2の緯(よこ)糸L1,L3に沿って導電糸L2のうち上記部分L2xと隣り合う部分L2yが対応して配置されている。

0035

図3は、面状発熱体1の布2に対して垂直な断面(図6におけるA−A線矢視断面に相当)を示している。導電糸L2は、複数の経糸L4に挟まれた2つの緯糸L1,L3の間に織り込まれている。経糸L4及び緯糸L1,L3は、上述の絶縁性の糸である。導電糸L2を形成する銀メッキ繊維単体の抵抗値は、この例では3.5Ω/cmである。撚り糸の形態では、0.125Ω/cmである。銀メッキ繊維単体の抵抗値は、20Ω/cm未満であることが好ましい。導電糸L2は、通常撚り糸の形態で使用する。撚り糸の形態は、銀メッキ繊維単体100d/34fの9本撚りを3本形成し、さらにその3本を撚り合わせ、合計で単体を27本撚り合わされたものである。導電糸L2は、銀メッキ繊維単体を27本撚り合わせて構成されているため、導電糸L2の断線を防止でき面状発熱体1の局所的な発熱を避けることができる。布2の目の粗さは、経31目/インチ、緯31目/インチである。

0036

図5(A)及び図5(B)によって、布2の生地を構成する経編みの基本的な織り方について説明する。まず、図5(A)に示すように、経糸Lxで連続した環状の編み目を形成する。編み目の形成する並びを「コース方向」(縦方向Xに相当)と呼ぶ。経編みは、コース単位で編まれていく。図5(B)に示すように、緯糸Lyが、図5(A)に示すコース方向とは垂直方向に挿入される。緯糸Lyが挿入される方向を「ウェール方向」(横方向Yに相当)と呼ぶ。第1コースから第2コースの形成する過程で、緯糸Lyがウェール方向に移動し経糸Lxの編み目の環状部中を通り抜ける。これにより、この例では、3本の経糸Lxが、緯糸Lyにより連結される。図5(B)では、緯糸Lyが1コース形成毎に左右に往復し、第1コースから、第2コース、第3コースのように繰り返していく。最終的に、連続した編み目を緯糸Lyが左右にウェール方向に往復することで平面状の経編みの生地が織り上がっていく。

0037

図6は、上記面状発熱体1のうち導電糸L2の矩形パターンMPがコーナをなす部分を拡大して示している。図4(A)は、図6のA−A線矢視断面であって、経糸L4を図6中でコース方向に沿って側面から見た様子を示す。図4(B)は、図6のB−B線矢視断面を示す。導電糸L2は、横辺を編む際、経糸L4の環状の編み目を緯糸L1,L3と共に通り抜けている。この横辺では、導電糸L2は、ウェール方向に合計14の経糸L4の編み目に挿入される。

0038

図6によって分かるように、経糸L4は、編み目の並んだコースを形成している。緯糸L1,L2,L3のうち、導電糸は、L2である。すべての緯糸L1,L2,L3は、経糸L4がコースを形成する際に、経糸L4に編み込まれる。導電糸L2がコース方向に直線的に編み込まれる場合、導電糸L2はウェール方向に動かない。これにより、生地の最も背面に位置する緯糸L1と生地の前面側に位置する緯糸L3との間に挟まれコース方向に直線的に挿入される。なお、図6では、導電糸L2のうち矩形パターンMPの横辺MPyに対応する部分L2yが、矩形パターンMPの縦辺Mpxに対応する部分L2xに対して垂直になっていないが、これは編み込みの様子を分かり易く説明するためであり、実際は、図2のように、横辺MPyに対応する部分L2yは、縦辺Mpxに相当する部分L2xに対して垂直に編み込まれる。

0039

図7A図7Eは、上記面状発熱体1の作製工程、すなわち、布2に導電糸L2が織り込まれる過程を示ししている。

0040

まず、図7Aに示すように、図6で説明した、経糸L4が形成する編み目の並んだコースに、すべての緯糸L1,L2,L3が編み込まれる。導電糸L2は、経糸L4の編み目に挿入されている。導電糸L2は、ウェール方向に合計14本の経糸L4の編み目に挿入される。

0041

次に、図7Bに示すように、導電糸L2が、ウェール方向に合計14本の経糸L4の編み目に挿入された後に、導電糸L2は、コースに直線的に編み込まれていく。最初に、導電糸L2が緯糸L1,L3に挟まれ、コース方向に進んで行く。

0042

次に、図7Cに示すように、次のコースでも同様に、導電糸L2が緯糸L1,L3に挟まれる工程を示す。

0043

次に、図7Dに示すように、図7Cの工程を含み合計23コース分、導電糸L2が緯糸L1,L3に挟まれ、コース方向に直線的に進んで行く。24コース目で、導電糸L2は、ウェール方向に直角に折れ、経糸L4が形成する編み目の並んだコースに、すべての緯糸L1,L2,L3が編み込まれる。続いて、導電糸L2は、ウェール方向に合計14本の経糸L4の編み目に挿入される。図7Aに示した工程と同様に、導電糸L2は、経糸L4の編み目に挿入される。14本の経糸L4の編み目に挿入されたとき、導電糸L2の矩形パターンMPの半サイクルが完成する。

0044

このようにして、布2に導電糸L2が順次織り込まれてゆく。この例では、布2を作製する途中で、図7Eに示すように、導電糸L2が緯糸L1,L3から離れて布2に織り込まれなくなる。この例では、導電糸L2のうち布2に織り込まれなくなった部分L2aは、布2に沿ってコース方向に延在している。

0045

(太陽光モジュールの構成)
図8は、本発明に係る一実施形態の太陽光モジュール(全体を符号10で示す。)を斜め上方から見たところを示している。

0046

太陽光モジュール10は、縦9×横4のマトリスクス状に配置された36個の太陽電池セル12を含む光電変換パネル11を備えている。各太陽電池セル11は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを電力に変換する。太陽光モジュール10は、複数直並列接続され必要な電力が得られるようにソーラアレイを構成する。この例では、光電変換パネル11単体のパネルの寸法は、幅992mm×高さ1650mm(±3mm)×厚さ40mmからなる。

0047

図9に示すように、光電変換パネル11の背面13の下部には、図1に示した面状発熱体1が接着等によって取り付けられている。この例では、面状発熱体1の寸法は、幅方向長さ200mm×縦方向長さ1000mm(±10mm)である。面状発熱体1の重量は、65グラムである。

0048

(太陽光モジュールの通電システム)
図10は、光電変換パネル11に配設される面状発熱体1に接続されるシステム20のブロック構成を示している。

0049

このシステム20は、降雪センサと、温度センサと、交流電源AC100Vと、電源スイッチ21と、温度スイッチ22と、タイムスイッチ23〜26と、温度調節器27〜30とを備える。面状発熱体1の4本の導電糸L2の一方の端と他方の端が、それぞれ温度調節器27〜30の端子(出力1〜4)にそれぞれ接続される。なお、電源は、交流電源に限られるものでなく、直流電源であってもよい。

0050

(システムの動作)
面状発熱体1は、電源スイッチ21が閉じられると、交流電源AC100Vにタイムスイッチ23〜26と温度調節器27〜30を介して通電可能に接続される。タイムスイッチ23〜26は、面状発熱体1に流す交流電流電圧の時間期間を、分単位でオンオフして調節する。温度調節器27〜30は、面状発熱体1に流す交流電流/電圧の大きさを調節する。また、温度調節器27〜30は、降雪センサ、温度スイッチ22からの制御指令を受けて面状発熱体1に交流電圧印加し交流電流を流す。降雪センサは、太陽光モジュール10が設置される場所の天候観測し、雪が降っていることを検出すると、温度調節器27〜30に制御指令を送る。温度センサは、太陽光モジュール10が設置される場所の気温を測定し計測値を温度スイッチ22に送る。温度スイッチ22は、温度センサからの計測値から、太陽光モジュール10が凍結したことを検知して温度スイッチ22を動作させ温度調節器27〜30に制御指令を送る。

0051

実験結果)
図11は、図9に示したように光電変換パネル11の背面13に面状発熱体1を取り付けて実験をしたときの温度の時間経過のグラフを示している。

0052

光電変換パネル11の上面のガラス面に氷を形成し、マイナス1.0℃の恒温槽に入れ、面状発熱体1の温度T1及び光電変換パネル11の温度T11を約60分間測定した。電源は、直流20Vとし、面状発熱体1全体で、電流1.41Aを流した。電力は、約28Wであった。面状発熱体1の全体の抵抗値は、約16Ωであった。

0053

測定開始後、約5分で面状発熱体1の温度T1は、約7.0℃に急上昇し、60分後に8.1℃になった。光電変換パネル11の温度T11は、約10分後から少しずつ上昇し始めた。図11中の円Aに示すように、測定開始後約40分後に、氷解を開始した。光電変換パネル11の温度T11は、60分後に0.6℃になった。

0054

面状発熱体1に印加する電圧及び電流を変え測定をしたときの電力は次の通りであった。
電圧12V、電流1.64Aのとき、電力は約20Wであった。
電圧15V、電流2.09Aのとき、電力は約31Wであった。
電圧20V、電流2.74Aのとき、電力は約55Wであった。

0055

このように、この太陽光モジュール10では、面状発熱体1から光電変換パネル11の背面13に効率よく熱を伝達することができる。したがって、光電変換パネル11の表面に雪、氷等が付着した場合、少ない消費電力で雪、氷等を除去することができる。

0056

光電変換パネル11は、水平面に対して傾斜して設置される。一般に、光電変換パネル11上に積雪した雪は重力により光電変換パネル11の上面下部に集積し易い。よって、面状発熱体1は、傾斜した光電変換パネル11の背面13下部に配設することが好ましい。これにより、面状発熱体1は、光電変換パネル11の背面下部を加熱するので、面状発熱体1は、光電変換パネル11の背面13から、光電変換パネル11本体に効率よく熱を伝達することができる。したがって、光電変換パネル11の表面に雪、氷等が付着した場合、少ない消費電力で雪、氷等を除去することができる。

0057

図12(A)に示すように、面状発熱体1の布2の片面としての裏面2b(光電変換パネル11の背面13に接しない側の面)に断熱層9を設けてもよい。この断熱層9は、例えばポリエステルからなり、この例ではルミラー(登録商標)(東レ株式会社製)を用いる。この例では、面状発熱体1の布2の裏面2bに断熱層9が設けられ、他方の面としての表面2a(光電変換パネル11の背面13に接する側の面)には断熱層は設けられておらず、開放されている。したがって、布2の表面2aのみから光電変換パネル11へ放熱することができる。したがって、表面2aからの放熱によって光電変換パネル11を効率よく加熱することができる。

0058

さらに、図12(B)に示すように、面状発熱体1の布2の表面2aに、例えばポリアミド系樹脂からなる保護層8を設けてもよい。例えば、保護層8の厚さは、放熱の妨げにならないように、断熱層9の厚さよりも薄く設定する。この保護層8によって、表面2aから故障を引き起こす原因となる物質(水滴等)が侵入するのを防止できる。

0059

上述の例では、面状発熱体1の導電糸L2がなす蛇行パターンは矩形パターンMPであるとしたが、これに限られるものではない。例えば、図13は、面状発熱体1の変形例(符号100で示す。)を布2に対して垂直な方向から見たところを示している。なお、図1におけるのと同様に、面状発熱体100は、左右2つの部分100A,100Bに分割して示されている。実際には、面状発熱体100は、矢印Jで示すように連続している。

0060

この面状発熱体100では、導電糸L2のうち蛇行パターンMP1の縦辺MP1xに相当する部分L2xが弧状に湾曲している。導電糸L2のうち蛇行パターンMP1の横辺MP1yに相当する部分L2yは、面状発熱体1におけるのと同様に直線状になっている。なお、或る導電糸L2と隣り合う導電糸L2′がなす蛇行パターンMP2は、導電糸L2がなす蛇行パターンMP1に対して左右対称図13において)になっている。この面状発熱体100のその他の点は、面状発熱体1におけるのと同様に構成されている。

0061

この面状発熱体100は、先に述べた面状発熱体1と同様に、軽く、撓み易く、また、発熱のための抵抗値を可変して設定するのが容易である。

0062

なお、この発明では、導電糸L2が布2の面内でなす2次元パターンは、蛇行パターンに限られるものではなく、他の様々なパターンをとり得る。ただし、通電の観点から、2次元パターンは、布2の一端2eから他端2fへ向かって、交差せず、かつ1書きで書くことが可能なパターンであるのが望ましい。

0063

また、上の各例では、布2に複数本の導電糸L2が織り込まれている例を示したが、これに限られるものではない。布2に1本の導電糸L2のみが織り込まれていてもよい。

0064

また、上述の例では、布2は経編みで織られているが、平織りなど他の編み方であってもよい。

0065

以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。

0066

1面状発熱体
2 布
L1緯糸
L2導電糸
L3 緯糸
L4経糸
10太陽光モジュール
11 光電変換パネル

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ