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技術 対象物検出装置

出願人 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社
発明者 横田求駒谷政男一柳星文
出願日 2018年2月6日 (2年5ヶ月経過) 出願番号 2018-018796
公開日 2019年8月22日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-138630
状態 未査定
技術分野 光レーダ方式及びその細部
主要キーワード 投光路 受光路 距離検出結果 投光モジュール 投光状態 両面鏡 区画数 出力頻度
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図面 (16)

課題

近距離にある対象物遠距離にある対象物とを精度良く検出し、かつ移動体通路の状態に変化が生じても、遠距離にある対象物を的確に検出する。

解決手段

対象物検出装置100は、車両30の前方の所定範囲測定光投光し、測定光の対象物による反射光受光し、受光信号に基づき対象物および対象物までの距離を検出する。そして、当該距離に基づき車両前方道路50aの勾配を検出し、該勾配に応じて近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfを設定する。また、遠距離検出領域Rfでは近距離検出領域Rnより、測定光の投光距離を長くし、広がり角を小さくし、かつ対象物の検出感度を高くする。

概要

背景

動体である車両には、衝突防止走行制御などのため、レーザレーダのような対象物検出装置が搭載されているものがある。対象物検出装置は、たとえば、車両の進行方向に存在する先行車、人、道路、およびその他の物体などを対象物として検出したり、該対象物までの距離を検出したりする。

対象物検出装置には、電波式のものと、光学式のものとがある。そのうち、光学式の対象物検出装置には、光を投光する投光部と、光を受光する受光部などが備わっている。投光部には、レーザダイオードなどの発光素子が設けられている。受光部には、フォトダイオードアバランシェフォトダイオードなどの受光素子が設けられている。

投光部から投光された測定光は、車両の進行方向(前方など)を含む所定範囲投射される。その測定光が所定範囲にある対象物で反射されると、この反射光が受光部で受光される。そして、受光状態に応じて受光部から出力される受光信号に基づいて、対象物の有無や位置などが検出される。また、投光部により測定光が投射されてから受光部により反射光を受光するまでの飛行時間に基づいて、対象物までの距離が検出される(いわゆるTOF(Time of Flight)法)。

広範囲に光を投受光したり、対象物検出装置を小型化したりするために、測定光や反射光を水平方向または鉛直方向に走査する回転走査部を備えた対象物検出装置がある(たとえば特許文献1)。回転走査部は、回転可能な鏡を有し、光偏向器または光スキャナとも呼ばれている。回転走査部の鏡が回転することにより、投光部から投光された測定光が当該鏡で反射して、所定範囲に走査される。そして、所定範囲にある対象物で反射された反射光が回転走査部の鏡で反射して、受光部へ導かれる。なお、対象物からの反射光を、回転走査部を経ずに、受光部で受光する対象物検出装置もある。

また、たとえば特許文献1に開示されているように、対象物検出装置と画像処理装置とを連携させて、車両の前方の対象物を認識するシステムがある。特許文献1では、カメラにより車両の前方の所定範囲を撮像し、レーザレーダにより所定範囲にある対象物までの距離を検出する。そして、カメラの撮像画像画像処理結果またはレーザレーダの測距結果から、車両が走行している道路の路面、路面の傾斜、および撮像画像中における路面領域を検出する。さらに、撮像画像中における路面領域に基づいて物体候補領域を設定し、該物体候補領域において先行車などの対象物の有無を監視する。

対象物検出装置側(車両側)から対象物を検出する所定範囲を臨んだ場合、対象物は、近づくに連れて大きく見え、離れるに連れて小さく見える。そして、近距離にある対象物に対しては、該対象物の位置や大きさや形状を認識するため、該対象物のほぼ全体を捉えることが求められている。また、遠距離にある先行車や対向車などの対象物に対しては、該対象物を的確に検出するために、検出感度(対象物の捉え易さ)を高めることが求められている。

そこで、たとえば特許文献2の対象物検出装置では、車両の前方の所定範囲内に、車両から近距離にある対象物を検出するための近距離検出領域と、車両から遠距離にある対象物を検出するための遠距離検出領域とを設定している。近距離検出領域では、測定光の投光距離が短くて、測定光の水平方向の広がり角が大きくなっている。対して、遠距離検出領域では、測定光の投光距離が長くて、測定光の水平方向の広がり角が小さくなっている。そして、車両の車速ワイパー操作状態ライト点灯状態、またはウインカの操作状態などに基づいて、近距離検出領域と遠距離検出領域の大きさ(測定光の水平方向の広がり角)を変更している。

また、特許文献3の対象物検出装置では、投光部に複数の発光素子を設け、水平面内の複数の角度方向からの反射光の受信強度、車速、またはハンドル回転角などに基づいて、各発光素子の発光動作を制御して、水平面内の複数の角度方向への測定光のパワー(光量、光強度、光の広がり角など)を個別に変えている。そして、車両が真っ直ぐな道路を走行している場合は、自車中心線付近の角度方向への測定光のパワーを増大させて投光距離を長くし、自車中心線から離れた両外側の角度方向への測定光のパワーを減少させて投光距離を短くしている。また、車両がカーブした道路を走行している場合は、自車中心線に対してカーブの内側の角度方向への測定光のパワーを増大させて投光距離を長くし、カーブの外側の角度方向へ測定光のパワーを減少させて投光距離を短くしている。

概要

近距離にある対象物と遠距離にある対象物とを精度良く検出し、かつ移動体の通路の状態に変化が生じても、遠距離にある対象物を的確に検出する。対象物検出装置100は、車両30の前方の所定範囲に測定光を投光し、測定光の対象物による反射光を受光し、受光信号に基づき対象物および対象物までの距離を検出する。そして、当該距離に基づき車両前方の道路50aの勾配を検出し、該勾配に応じて近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfを設定する。また、遠距離検出領域Rfでは近距離検出領域Rnより、測定光の投光距離を長くし、広がり角を小さくし、かつ対象物の検出感度を高くする。

目的

本発明は、移動体に搭載された対象物検出装置において、近距離にある対象物と遠距離にある対象物とを精度良く検出し、かつ、移動体の通路の状態に変化が生じても、遠距離にある対象物を的確に検出することを課題とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

動体に搭載される対象物検出装置であって、前記移動体の進行方向を含む所定範囲測定光投光する投光部と、前記測定光の前記所定範囲にある対象物での反射光受光して、該受光状態に応じた受光信号を出力する受光部と、前記受光信号に基づいて前記対象物を検出する物体検出部と、前記投光部により前記測定光が投光されてから前記受光部により前記反射光を受光するまでの飛行時間に基づいて、前記対象物までの距離を検出する距離検出部と、所定距離未満の近距離にある前記対象物を検出するための近距離検出領域、および前記所定距離以上の遠距離にある前記対象物を検出するための遠距離検出領域を前記所定範囲に設定する領域設定部と、を備え、前記物体検出部は、前記距離検出部の検出結果に基づいて、前記移動体が通行する通路変化状態を検出し、前記領域設定部は、前記物体検出部が検出した前記通路の変化状態に基づいて、前記近距離検出領域と前記遠距離検出領域を設定し、前記遠距離検出領域では前記近距離検出領域より、前記測定光の投光距離が長く、前記測定光の広がり角が小さく、かつ前記対象物の検出感度が高い、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項2

請求項1に記載の対象物検出装置において、前記投光部は、前記所定範囲の複数の方向へ前記測定光を投光し、前記受光部は、前記複数の方向からの前記反射光を受光して、該各方向の反射光に基づく前記受光信号を出力し、前記距離検出部は、前記各方向にある前記対象物までの距離を検出し、前記物体検出部は、前記距離検出部が検出した前記各方向にある前記対象物までの距離から、前記通路までの距離を判別し、該通路までの距離に基づいて、前記通路の変化状態を検出する、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の対象物検出装置において、前記距離検出部は、当該対象物検出装置側から臨んだ前記所定範囲を複数に区分けした区画単位で前記対象物までの距離を検出し、前記物体検出部は、前記距離検出部による前記各区画検出距離分布に基づいて、前記通路および該通路の変化状態を検出し、前記領域設定部は、前記区画単位で前記近距離検出領域と前記遠距離検出領域を設定する、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項4

請求項3に記載の対象物検出装置において、鏡を有し、該鏡を回転させることにより、前記投光部から投光された前記測定光を前記鏡で反射して前記所定範囲に走査し、または前記対象物からの前記反射光を前記鏡で反射して前記受光部へ導く回転走査部と、前記鏡の回転角を検出する回転検出部と、をさらに備え、前記受光部は、前記複数の方向からの前記反射光を受光して、該受光状態に応じた受光信号を出力する複数の受光素子を有し、前記距離検出部は、前記鏡の回転角、前記投光部の投光状態、前記各受光素子の受光状態、および前記飛行時間に基づいて、前記区画単位で前記対象物までの距離を検出する、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項5

請求項4に記載の対象物検出装置において、前記複数の受光素子は、鉛直方向に配列され、前記投光部は、鉛直方向に配列されて、前記鏡の回転角に応じて順次発光する複数の発光素子を有し、前記回転走査部は、前記測定光および前記反射光を水平方向に走査し、前記距離検出部は、前記鏡の回転角、前記各発光素子の発光状態、前記各受光素子の受光状態、および前記飛行時間に基づいて、前記所定範囲を格子状に区分けした前記区画単位で前記対象物までの距離を検出する、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項6

請求項5に記載の対象物検出装置において、前記投光部、前記受光部、および前記回転走査部の動作を制御する制御部をさらに備え、前記制御部は、前記鏡の回転角に応じて、前記各区画に対応する前記発光素子の発光動作、前記各区画に対応する前記受光素子の受光動作、または該受光素子が出力する受光信号の前記受光部による信号処理動作を制御することにより、前記所定範囲内に前記近距離検出領域および前記遠距離検出領域を形成し、かつ該両領域の位置を調整する、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項7

請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の対象物検出装置において、前記領域設定部は、前記通路の先方部を捉えるように前記遠距離検出領域を設定し、該遠距離検出領域の周囲に前記近距離検出領域を設定する、ことを特徴とする対象物検出装置。

請求項8

請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の対象物検出装置において、前記物体検出部は、前記通路の変化状態として前記通路の勾配を検出し、前記領域設定部は、前記物体検出部が検出した前記通路の勾配に応じて、前記近距離検出領域と前記遠距離検出領域の位置を鉛直方向へ調整する、ことを特徴とする対象物検出装置。

技術分野

0001

本発明は、移動体に搭載され、移動体の進行方向に対して光を投受光して、対象物および対象物までの距離を検出する対象物検出装置に関する。

背景技術

0002

移動体である車両には、衝突防止走行制御などのため、レーザレーダのような対象物検出装置が搭載されているものがある。対象物検出装置は、たとえば、車両の進行方向に存在する先行車、人、道路、およびその他の物体などを対象物として検出したり、該対象物までの距離を検出したりする。

0003

対象物検出装置には、電波式のものと、光学式のものとがある。そのうち、光学式の対象物検出装置には、光を投光する投光部と、光を受光する受光部などが備わっている。投光部には、レーザダイオードなどの発光素子が設けられている。受光部には、フォトダイオードアバランシェフォトダイオードなどの受光素子が設けられている。

0004

投光部から投光された測定光は、車両の進行方向(前方など)を含む所定範囲投射される。その測定光が所定範囲にある対象物で反射されると、この反射光が受光部で受光される。そして、受光状態に応じて受光部から出力される受光信号に基づいて、対象物の有無や位置などが検出される。また、投光部により測定光が投射されてから受光部により反射光を受光するまでの飛行時間に基づいて、対象物までの距離が検出される(いわゆるTOF(Time of Flight)法)。

0005

広範囲に光を投受光したり、対象物検出装置を小型化したりするために、測定光や反射光を水平方向または鉛直方向に走査する回転走査部を備えた対象物検出装置がある(たとえば特許文献1)。回転走査部は、回転可能な鏡を有し、光偏向器または光スキャナとも呼ばれている。回転走査部の鏡が回転することにより、投光部から投光された測定光が当該鏡で反射して、所定範囲に走査される。そして、所定範囲にある対象物で反射された反射光が回転走査部の鏡で反射して、受光部へ導かれる。なお、対象物からの反射光を、回転走査部を経ずに、受光部で受光する対象物検出装置もある。

0006

また、たとえば特許文献1に開示されているように、対象物検出装置と画像処理装置とを連携させて、車両の前方の対象物を認識するシステムがある。特許文献1では、カメラにより車両の前方の所定範囲を撮像し、レーザレーダにより所定範囲にある対象物までの距離を検出する。そして、カメラの撮像画像画像処理結果またはレーザレーダの測距結果から、車両が走行している道路の路面、路面の傾斜、および撮像画像中における路面領域を検出する。さらに、撮像画像中における路面領域に基づいて物体候補領域を設定し、該物体候補領域において先行車などの対象物の有無を監視する。

0007

対象物検出装置側(車両側)から対象物を検出する所定範囲を臨んだ場合、対象物は、近づくに連れて大きく見え、離れるに連れて小さく見える。そして、近距離にある対象物に対しては、該対象物の位置や大きさや形状を認識するため、該対象物のほぼ全体を捉えることが求められている。また、遠距離にある先行車や対向車などの対象物に対しては、該対象物を的確に検出するために、検出感度(対象物の捉え易さ)を高めることが求められている。

0008

そこで、たとえば特許文献2の対象物検出装置では、車両の前方の所定範囲内に、車両から近距離にある対象物を検出するための近距離検出領域と、車両から遠距離にある対象物を検出するための遠距離検出領域とを設定している。近距離検出領域では、測定光の投光距離が短くて、測定光の水平方向の広がり角が大きくなっている。対して、遠距離検出領域では、測定光の投光距離が長くて、測定光の水平方向の広がり角が小さくなっている。そして、車両の車速ワイパー操作状態ライト点灯状態、またはウインカの操作状態などに基づいて、近距離検出領域と遠距離検出領域の大きさ(測定光の水平方向の広がり角)を変更している。

0009

また、特許文献3の対象物検出装置では、投光部に複数の発光素子を設け、水平面内の複数の角度方向からの反射光の受信強度、車速、またはハンドル回転角などに基づいて、各発光素子の発光動作を制御して、水平面内の複数の角度方向への測定光のパワー(光量、光強度、光の広がり角など)を個別に変えている。そして、車両が真っ直ぐな道路を走行している場合は、自車中心線付近の角度方向への測定光のパワーを増大させて投光距離を長くし、自車中心線から離れた両外側の角度方向への測定光のパワーを減少させて投光距離を短くしている。また、車両がカーブした道路を走行している場合は、自車中心線に対してカーブの内側の角度方向への測定光のパワーを増大させて投光距離を長くし、カーブの外側の角度方向へ測定光のパワーを減少させて投光距離を短くしている。

先行技術

0010

特開2015−143979号公報
特許第3330624号公報
特開平7−167958号公報

発明が解決しようとする課題

0011

車両などの移動体の進行方向の通路(道路など)が真っ直ぐで平坦である状態を想定して、進行方向を含んだ所定範囲内に近距離検出領域と遠距離検出領域を設定した場合、通路に傾斜やカーブなどの変化が生じたときに、遠距離検出領域で遠距離にある対象物を捉えられず、該対象物までの距離を検出できないおそれがある。

0012

本発明は、移動体に搭載された対象物検出装置において、近距離にある対象物と遠距離にある対象物とを精度良く検出し、かつ、移動体の通路の状態に変化が生じても、遠距離にある対象物を的確に検出することを課題とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明は、移動体に搭載される対象物検出装置であって、移動体の進行方向を含む所定範囲に測定光を投光する投光部と、測定光の所定範囲にある対象物での反射光を受光して、該受光状態に応じた受光信号を出力する受光部と、該受光信号に基づいて対象物を検出する物体検出部と、投光部により測定光が投光されてから受光部により反射光を受光するまでの飛行時間に基づいて、対象物までの距離を検出する距離検出部と、所定距離未満の近距離にある対象物を検出するための近距離検出領域、および所定距離以上の遠距離にある対象物を検出するための遠距離検出領域を所定範囲に設定する領域設定部とを備える。そして、物体検出部は、距離検出部の検出結果に基づいて、移動体が通行する通路の変化状態を検出し、領域設定部は、物体検出部が検出した通路の変化状態に基づいて、近距離検出領域と遠距離検出領域を設定する。遠距離検出領域では近距離検出領域より、測定光の投光距離が長く、測定光の広がり角が小さく、かつ対象物の検出感度が高くなる。

0014

上記によると、距離検出部による対象物までの距離の検出結果に基づいて、移動体の通路の変化状態が物体検出部により検出され、該通路の変化状態に基づいて、対象物を検出する所定範囲内に近距離検出領域と遠距離検出領域が領域設定部により設定される。そして、遠距離検出領域では近距離検出領域より、測定光の投光距離が長くて、測定光の広がり角が小さくて、対象物の検出感度が高くなる。このため、測定光の広がり角が大きい近距離検出領域では、近距離にある対象物を捉えて、該対象物を精度良く検出することができる。また、測定光の投光距離が長い遠距離検出領域では、遠距離にある対象物を捉えて、該対象物を精度良く検出することができる。さらに、移動体の進行方向の通路の状態に変化が生じても、遠距離検出領域で遠距離にある対象物を的確に検出することができる。

0015

本発明において、投光部は、所定範囲の複数の方向へ測定光を投光し、受光部は、複数の方向からの反射光を受光して、該各方向からの反射光に基づく受光信号を出力し、距離検出部は、前記各方向にある対象物までの距離を検出し、物体検出部は、距離検出部が検出した前記各方向にある対象物までの距離から、通路までの距離を判別し、該通路までの距離に基づいて、通路の変化状態を検出してもよい。

0016

また、本発明において、距離検出部は、当該対象物検出装置側から臨んだ所定範囲を複数に区分けした区画単位で対象物までの距離を検出し、物体検出部は、距離検出部による各区画検出距離分布に基づいて、通路および該通路の変化状態を検出し、領域設定部は、区画単位で近距離検出領域と遠距離検出領域を設定してもよい。

0017

また、本発明において、鏡を有し、該鏡を回転させることにより、投光部から投光された測定光を鏡で反射して所定範囲に走査し、または対象物からの反射光を鏡で反射して受光部へ導く回転走査部と、鏡の回転角を検出する回転検出部とをさらに備え、受光部は、前記複数の方向からの反射光を受光して、該受光状態に応じた受光信号を出力する複数の受光素子を有し、距離検出部は、鏡の回転角、投光部の投光状態、各受光素子の受光状態、および前記飛行時間に基づいて、区画単位で対象物までの距離を検出してもよい。

0018

また、本発明において、複数の受光素子は、鉛直方向に配列され、投光部は、鉛直方向に配列されて、鏡の回転角に応じて順次発光する複数の発光素子を有し、回転走査部は、測定光および反射光を水平方向に走査し、距離検出部は、鏡の回転角、各発光素子の発光状態、各受光素子の受光状態、および前記飛行時間に基づいて、所定範囲を格子状に区分けした区画単位で対象物までの距離を検出してもよい。

0019

また、本発明において、投光部、受光部、および回転走査部の動作を制御する制御部をさらに備え、制御部は、鏡の回転角に応じて、各区画に対応する発光素子の発光動作、各区画に対応する受光素子の受光動作、または該受光素子が出力する受光信号の受光部による信号処理動作を制御することにより、所定範囲内に近距離検出領域および遠距離検出領域を形成し、かつ該両領域の位置を調整してもよい。

0020

また、本発明において、領域設定部は、通路の先方部を捉えるように遠距離検出領域を設定し、該遠距離検出領域の周囲に近距離検出領域を設定してもよい。

0021

さらに、本発明において、物体検出部は、通路の変化状態として通路の勾配を検出し、領域設定部は、物体検出部が検出した通路の勾配に応じて、近距離検出領域と遠距離検出領域の位置を鉛直方向へ調整してもよい。

発明の効果

0022

本発明によれば、移動体に搭載された対象物検出装置において、近距離にある対象物と遠距離にある対象物とを精度良く検出し、かつ、移動体の通路の状態に変化が生じても、遠距離にある対象物を的確に検出することが可能となる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の実施形態による対象物検出装置の光学系の平面図である。
図1の対象物検出装置の光学系の背面図である。
図1の対象物検出装置の投光状態を示した図である。
図1のLDとPDの配列を示した図である。
図1の対象物検出装置の電気的構成を示した図である。
図4のLDとPDの投受光タイミングの一例を示した図である。
道路が平坦である場合の、図1の対象物検出装置の距離検出結果の一例を示した図である。
道路に上り勾配がある場合の、図1の対象物検出装置による距離検出結果の一例を示した図である。
道路に下り勾配がある場合の、図1の対象物検出装置による距離検出結果の一例を示した図である。
図1の対象物検出装置の道路に対する投光状態を示した図である。
道路が平坦である場合の、図1の対象物検出装置の検出領域の一例を示した図である。
道路に上り勾配がある場合の、図1の対象物検出装置の検出領域の一例を示した図である。
道路に下り勾配がある場合の、図1の対象物検出装置の検出領域の一例を示した図である。
図1の対象物検出装置の動作を示したフローチャートである。
他の実施形態による対象物検出装置の距離検出結果の一例を示した図である。

実施例

0024

以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各図において、同一の部分または対応する部分には、同一符号を付してある。

0025

図1は、実施形態による対象物検出装置100の光学系を上方から見た平面図である。図2は、対象物検出装置100の光学系を後方図1で下側、すなわち対象物50と反対側)から見た背面図である。図3は、対象物検出装置100の投光状態を示した図であって、車両30の側方から見た状態を示している。図4は、図1のLDとPDの配列を示した図である。

0026

対象物検出装置100は、たとえば図3に示すような自動四輪車から成る車両30に搭載された光学式のレーザレーダから成る。車両30は、本発明の「移動体」の一例である。対象物検出装置100が検出する対象物50は、他の車両、人、道路(路面)、またはその他の物体である。

0027

対象物検出装置100には、図1および図2に示すように、LD(Laser Diode)、投光レンズ14、回転走査部4、受光レンズ16、反射鏡17、およびPD(Photo Diode)から成る光学系が備わっている。そのうち、LD、投光レンズ14、および回転走査部4は、投光光学系である。また、回転走査部4、受光レンズ16、反射鏡17、およびPDは、受光光学系である。

0028

これらの光学系は、対象物検出装置100のケース19内に収容されている。ケース19の前面(対象物50側)には、透過窓18が設けられている。透過窓18は、矩形状の窓枠と、該窓枠内に嵌め込まれた透光性を有する板材から成る(詳細図示省略)。

0029

本例では、透過窓18が車両30の前方(進行方向)を向くように、対象物検出装置100は車両30の前部の所定位置に設置される。より具体的には、車両30の前部における、車幅方向の中心でかつ、車両30が走行する道路50a(図3)から所定の高さにある位置に、対象物検出装置100は設置される。

0030

LDは、高出力のレーザ光光パルス)を投射する発光素子である。図1および図2では、便宜上、LDを1つだけ示しているが、LDは、図4に示すように、鉛直方向に複数配列されている(LD1〜LD8)。各LDは、発光面が回転走査部4の鏡4a(図1など)側を向くように配置されている。

0031

PDは、LDから投射されたレーザ光(測定光)の対象物50による反射光を受光する受光素子である。図1および図2では、便宜上、PDを1つだけ示しているが、PDは、図4に示すように、鉛直方向に複数設けられている(PD1〜PD32)。各PDは、受光面が反射鏡17(図1など)側を向くように配置されている。

0032

回転走査部4は、回転鏡、光スキャナ、または光偏向器とも呼ばれている。回転走査部4には、鏡4aとモータ4cなどが備わっている。鏡4aは、板状に形成されている。鏡4aの表面および裏面は、反射面となっている。

0033

図2に示すように、鏡4aの下方には、モータ4cが設けられている。モータ4cの回転軸4jは鉛直方向(上下方向)と平行になっている。モータ4cの回転軸4jの上端には、鏡4aの中央にある連結軸(図示せず)が固定されている。モータ4cの回転軸4jに連動して、鏡4aは回転する。

0034

ケース19内において、受光レンズ16、反射鏡17、およびPDは、回転走査部4の鏡4aの上部周辺に配置されている。LDと投光レンズ14は、鏡4aの下部周辺に配置されている。LDと投光レンズ14の上方でかつ、受光レンズ16の下方には、遮光板15が設けられている。遮光板15は、ケース19内に固定され、投光路受光路とを区切っている。

0035

対象物50を検出する投受光路は、図1および図2に1点鎖線と2点鎖線の矢印で示すとおりである。具体的には、図1および図2に1点鎖線の矢印で示すように、LDから投射されたレーザ光は、投光レンズ14により拡がりを調整された後、回転走査部4の鏡4aの表面または裏面の下半分の領域に当たる。この際、モータ4cが回転して、鏡4aの角度(向き)が変化し、鏡4aの表面または裏面が対象物50側を向いた所定角度となる(たとえば図1実線で示す鏡4aの状態)。これにより、LDからのレーザ光が投光レンズ14を透過した後、鏡4aの表面または裏面の下半分の領域で反射し、透過窓18を透過して、ケース19外の所定範囲に走査される。つまり、回転走査部4は、LDからのレーザ光を所定範囲に偏向する。

0036

図1に示す走査角度Zhは、LDからのレーザ光が回転走査部4の鏡4aの表面または裏面により反射されて、対象物検出装置100から投射される水平方向の角度範囲を示している。

0037

また、図4に示すように、LDは鉛直方向に複数配列されているので、各LDは鉛直面内の異なる複数の角度方向へレーザ光を投射する。LD3とLD4の間に示す「0°」は水平方向である。LD1〜LD3は、水平方向より上向き(+の角度方向)にレーザ光を投射する。また、LD3は、水平方向にもレーザ光を投射する。LD4〜LD8は、水平方向より下向き(−の角度方向)にレーザ光を投射する。また、LD4は、水平方向にもレーザ光を投射する。このため、たとえば図3に示すように、車両30の前方に対象物検出装置100からレーザ光が投射され、そのうち水平方向より下向きに投射されたレーザ光が車両30の走行する道路50aに当たる。また、レーザ光は、車両30の前方に存在する先行車50fなどの対象物50にも当たる。

0038

対象物検出装置100から所定範囲に投射されたレーザ光は、所定範囲に有る対象物50で反射される。その反射光は、図1および図2に2点鎖線の矢印で示すように、透過窓18を透過して、鏡4aの表面または裏面の上半分の領域に当たる。この際、モータ4cが回転して、鏡4aの角度(向き)が変化し、鏡4aの表面または裏面が対象物50側を向いた所定角度となる(たとえば図1に実線で示す鏡4aの状態)。これにより、対象物50からの反射光が、鏡4aの表面または裏面の上半分の領域で反射して、受光レンズ16に入射する。つまり、回転走査部4は、対象物50からの反射光を受光レンズ16側へ偏向する。そして、反射光は、受光レンズ16で集光された後、反射鏡17で反射して、PDで受光される。つまり、回転走査部4は、対象物50からの反射光を、受光レンズ16と反射鏡17を介してPDへ導く。

0039

図4に示すように、1個のLDには、4個のPDが対応している。具体的には、LD1には、PD1〜PD4が対応し、LD2には、PD5〜PD8が対応し、LD3には、PD9〜PD12が対応し、LD4には、PD13〜PD16が対応し、LD5には、PD17〜PD20が対応し、LD6には、PD21〜PD24が対応し、LD7には、PD25〜PD28が対応し、LD8には、PD29〜PD32が対応している。このため、各LDから投射されたレーザ光の対象物50による反射光は、それぞれ対応するPDで受光される。つまり、各PDは、複数の異なる方向からの反射光を受光する。

0040

図5は、対象物検出装置100の電気的構成図である。対象物検出装置100には、制御部1、投光モジュール2、充電回路3、モータ4c、モータ駆動回路5、エンコーダ6、受光モジュール7、ADC(Analog to Digital Converter)8、記憶部11、および通信部12が備わっている。

0041

制御部1は、マイクロコンピュータなどから成り、対象物検出装置100の各部の動作を制御する。制御部1には、物体検出部1a、距離検出部1b、および領域設定部1cが設けられている。

0042

記憶部11は、揮発性不揮発性メモリから成る。記憶部11には、制御部1が対象物検出装置100の各部を制御するための情報や、対象物50の有無および対象物50までの距離を検出するための情報などが記憶されている。

0043

通信部12は、図示しないECU(電子制御装置)などの他の車載装置と通信するための回路から成る。

0044

たとえば、制御部1は、通信部12により他の車載装置に対して、対象物50の検出結果を送信する。また、制御部1は、通信部12により他の車載装置と通信することにより、車両状態に関する情報などを取得する。

0045

投光モジュール2には、前述した複数のLDと、各LDを発光させるためのキャパシタなどが設けられている。図5では、便宜上、LDとキャパシタのブロックを、それぞれ1つ示している。投光モジュール2は、本発明の「投光部」の一例である。

0046

充電回路3は、投光モジュール2のキャパシタを充電する。図5では、充電回路3のブロックを1つだけ示しているが、充電回路3はLDやキャパシタの設置数に応じて複数設けられていてもよい。制御部1は、投光モジュール2のLDの発光動作と充電回路3の充電動作を制御する。具体的には、制御部1は、各LDを発光させて、レーザ光を投射する。また、制御部1は、各LDの発光を停止させて、充電回路3によりキャパシタを充電する。

0047

モータ4cは、回転走査部4の鏡4aを回転させる駆動源である。制御部1は、モータ駆動回路5によりモータ4cの駆動を制御して、鏡4aを回転させる。エンコーダ6は、モータ4cの回転状態に応じた信号を出力する。制御部1は、エンコーダ6の出力に基づいて、モータ4cや鏡4aの回転状態(回転角や回転数など)を検出する。エンコーダ6は、本発明の「回転検出部」の一例である。

0048

制御部1は、モータ4cにより鏡4aを回転させて、LDから投射されたレーザ光を所定範囲に走査し、所定範囲にある対象物50で反射された反射光を受光モジュール7のPDに導く。

0049

受光モジュール7には、複数のPD、TIA(Trans Impedance Amplifier)、MUX(Multiplexer)、およびVGA(Variable Gain Amplifier)が含まれている。受光モジュール7は、本発明の「受光部」の一例である。

0050

TIAは、複数のPDに対応させて複数設けられている。図5では、PDとTIAを、便宜上1つのブロックで示している。各PDは、光を受光することにより、該受光状態に応じた電流(受光信号)を出力する。各TIAは、対応するPDに流れた電流を電圧信号に変換して、MUXへ出力する。

0051

MUXは、各TIAの出力信号を選択し、VGAに出力する。VGAは、MUXからの出力信号を増幅して、ADC8に出力する。ADC8は、VGAから出力されるアナログ信号を、高速デジタル信号に変換して、制御部1に出力する。これにより、受光モジュール7の各PDの受光状態に応じた受光信号がTIAとMUXとVGAにより信号処理されて、ADC8を介して制御部1に出力される。図5では、VGAやADC8のブロックをそれぞれ1つだけ示しているが、VGAやADC8はPDの設置数に応じて複数設けられていてもよい。

0052

図6は、LDとPDの投受光タイミングの一例を示した図である。図5の制御部1は、回転走査部4の鏡4aの回転角に応じて、たとえば図6に示すように、各LD1〜LD8を順次発光させ、対応する各PD1〜PD32に順次受光させる。そして、制御部1は、各PD1〜PD32が受光状態に応じて出力する受光信号をTIA、MUX、VGA、およびADC8により信号処理する。また、制御部1は、各LD1〜LD8を発光させる都度、投光モジュール2のキャパシタを充電回路3により充電する。

0053

図5の物体検出部1aは、鏡4aの回転角、各LDの発光状態、および各PDの受光状態に応じて受光モジュール7からADC8を介して入力される受光信号に基づき、各PDの受光状態(複数の方向からの反射光の受光の有無)を検出する。また、物体検出部1aは、鏡4aの回転角、各LDの発光状態、各PDの受光状態、および上記受光信号に基づいて、対象物50の有無、存在する対象物50の位置、大きさ、形状、または種類などを検出する。

0054

距離検出部1bは、たとえば、受光モジュール7からADC8を介して入力される受光信号の最大値最大電圧値)を検出し、該最大値に基づいて対象物50からの反射光の受光時刻を検出する。そして、距離検出部1bは、対応するLDよりレーザ光を投射した時刻から、当該反射光の受光時刻までの飛行時間を算出し、該飛行時間に基づいて対象物50までの距離を検出する(いわゆるTOF(Time of Flight)法)。つまり、距離検出部1bは、レーザ光や反射光を投受光する複数の方向にある対象物50までの距離をそれぞれ検出する。

0055

図7図9は、対象物検出装置100の距離検出部1aによる距離検出結果の一例を示した図である。詳しくは、図7は車両30の進行(走行)方向の道路50aが平坦である場合を示し、図8は道路50aに上り勾配がある場合を示し、図9は道路50aに下り勾配がある場合を示している。

0056

また、図7図9では、対象物検出装置100が対象物50を検出する所定範囲Zを、対象物検出装置100側から臨んだ状態を示している。また、便宜上、所定範囲Z内には、対象物検出装置100側から臨む道路50aなどの一部の風景も示している。所定範囲Zは、上下左右の格子状に複数に区分けされている。所定範囲Zの各区画を区別するため、各列の上部にA〜Hの符号を付し、各行の左部に1〜9の符号を付している。これにより、たとえば、最も上にありかつ最も左にある区画は「区画A1」と表記する。

0057

所定範囲Zの各区画には、対応するLDおよび鏡4aの回転角により、レーザ光が投射される。そして、各区画にある対象物50からの反射光は、対応するPDにより受光される。つまり、所定範囲Zの各区画は、レーザ光や反射光を投受光する各方向に対応している。

0058

距離検出部1bは、鏡4aの回転角、各LDの発光状態、各PDの受光状態、および上述した飛行時間に基づいて、所定範囲Zの区画単位で対象物50までの距離を検出する。つまり、距離検出部1bは、レーザ光や反射光を投受光する各方向の対象物50までの距離を検出する。また、距離検出部1bは、その距離検出結果を各区画と関連付けて記憶部11に記録する。

0059

図7図9では、距離検出部1bが検出した距離の数値(単位はm(メートル))を各区画内に示している。本例では、距離検出部1bは100mまでの距離を検出可能である。一部の区画には、「−」が表示されているが、これは距離検出部1bによる距離の検出が不可能であったことを表している。これは、当該区画に対応するLDによりレーザ光を投射しても、対象物50までの距離が遠すぎて、レーザ光が対象物50に当たらず、該対象物50からの反射光を対応するPDで受光できなかったからである。

0060

所定範囲Zには、車両30が走行する道路50aと、道路50a以外の対象物50(人や他車両50fやその他物体)が存在する。このため、距離検出部1bが検出した各区画の距離は、道路50aまでの距離か、または道路50a以外の対象物50までの距離となる。

0061

また、前述したように、図4に示した複数のLDは、鉛直面内の異なる所定の角度方向へそれぞれレーザ光を投射する。複数のPDは、対応するLDから投射されたレーザ光の対象物50による反射光、すなわち鉛直面内の異なる所定の角度方向からの反射光を受光する。そして、対象物検出装置100は、車両30の前部における所定位置(車幅方向の中心でかつ道路50aから所定の高さにある位置)に、所定の向きで設置される。このため、道路50aを検出するためのレーザ光を投射するLD、道路50aからの反射光を受光するPD、および道路50aを検出するための鏡4aの回転角は、それぞれ定まっている。

0062

具体的には、図7図9の所定範囲Zにおいて、少なくとも中央のD列とE列の3行目以下の区画では道路50aが捉えられるので、当該区画が道路検出用の区画であり、当該区画に対応するLD、PD、および鏡4aの回転角が道路検出用のLD、PD、および鏡4aの回転角である。また、道路50aの変化状態によっては、上記区画の周辺にある区画でも道路50aが捉えられる可能性が高いので、当該周辺の区画も道路検出用の区画であり、当該周辺の区画に対応するLD、PD、および鏡4aの回転角も道路検出用のLD、PD、および鏡4aの回転角である。これら道路検出用のLD、PD、および鏡4aの回転角は、もちろんその他の対象物検出用としても利用される。

0063

図10は、対象物検出装置100の道路50aに対する投光状態を示した図であって、車両30の側方から見た状態を示している。詳しくは、図10では、図7図9のD列またはE列の3行目以下にある道路検出用の複数の区画に対応するLD、PD、および鏡4aの回転角により投受光を行って、当該各区画での道路50aまでの距離を距離検出部1bにより検出した結果を示している。

0064

たとえば、図7図9のE列の下にある区画より、上にある区画の方が、車両30から遠くの道路50aの路面を捉えている。そして、当該下にある区画に対応するLDより、上にある区画に対応するLDの方が、車両30から遠くの道路50aの路面に対してレーザ光を投射する(図10)。このため、E列の最下行の区画(区画E8)から上側の区画に行くに連れて、距離検出部1bにより検出される距離が長くなる(図7図10)。

0065

また、図10(a)のように道路50aが平坦(勾配=0)である場合に比べて、図10(b)のように道路50aに上り勾配(勾配>0)がある場合の方が、距離検出部1bによる道路検出用の区画の検出距離が短くなる(図7および図8も参照)。また、図10(a)のように道路50aが平坦である場合に比べて、図10(c)のように道路50aに下り勾配(勾配<0)がある場合の方が、距離検出部1bによる道路検出用の区画の検出距離が長くなる(図7および図9も参照)。つまり、道路50aの上り勾配が大きくなるに連れて、距離検出部1bによる道路検出用の区画の検出距離が短くなり、道路50aの下り勾配が大きくなるに連れて、距離検出部1bによる道路検出用の区画の検出距離が長くなる。

0066

図5の物体検出部1aは、上述したような距離検出部1bの検出結果に基づいて、道路50aと道路50aの変化状態を検出する。具体的には、たとえば、道路50aが平坦である場合における、道路検出用の各区画の道路50aまでの距離を予め距離検出部1bにより検出して、平坦時距離データとして記憶部11に記憶させておく。また、車両30が走行可能な最大の上り勾配がある道路50aにおける、道路検出用の各区画の道路50aまでの距離を予め距離検出部1bにより検出して、最大上り勾配距離データとして記憶部11に記憶させておく。さらに、最大の下り勾配がある道路50aにおける、道路検出用の各区画の道路50aまでの距離を予め距離検出部1bにより検出して、最大下り勾配距離データとして記憶部11に記憶させておく。

0067

そして、LD、PD、および回転走査部4により投受光を行って、物体検出部1aが、距離検出部1bにより検出された各区画の検出距離を、上記記憶部11に記憶された各区画の最大上り勾配距離データおよび最大下り勾配距離データと比較する。ここで、検出距離が最大上り勾配距離データ以上でかつ最大下り勾配距離データ以下であれば、物体検出部1aは、対応する区画に道路50aが存在していて、当該検出距離が道路50aまでの距離であると判別する。また、検出距離が最大上り勾配距離データ以上でかつ最大下り勾配距離データ以下でなければ、物体検出部1aは、対応する区画に道路50aが存在しておらず、当該検出距離が道路50a以外の対象物50までの距離であると判別する。

0068

他の例として、受光モジュール7からADC8を介して入力される各方向(各区画)の受光信号に基づいて、物体検出部1aが道路50aの有無を検出してもよい。たとえば、道路50aは、他の対象物50と比べて、急峻な高さを有しない平面物である。このため、他の対象物50からの反射光に基づいて受光モジュール7から出力される受光信号と比べて、道路50aからの反射光に基づいて受光モジュール7から出力される受光信号は、強度やレベル信号長などで異なる特徴を有する。よって、物体検出部1aは、受光信号の特徴点を抽出し、該特徴点に基づいて、区画単位で道路50aの有無を判断してもよい。または、受光信号と距離検出部1bの検出結果の両方に基づいて、物体検出部1aが道路50aの有無を検出してもよい。

0069

また、物体検出部1aは、各区画の検出距離の分布と、判別した複数の区画の道路50aまでの距離に基づいて、道路50aの変化状態を検出する。本例では、物体検出部1aは、道路50aの変化状態として、車両30の前方(進行方向)の道路50aの勾配を検出する。具体的には、物体検出部1aは、上記のように道路50aが存在していると判別した複数の区画のうち、車両30の進行方向にある複数の区画の道路50aまでの距離と、当該各区画に対応するLDのレーザ光の投光角度(水平方向に対する角度)とに基づいて、道路50aの勾配を算出する。

0070

領域設定部1cは、物体検出部1aが検出した道路50aの変化状態(勾配)に基づいて、図7図9の各(b)に示すように、所定範囲Zに近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfを設定する。詳しくは、物体検出部1aが算出した道路50aの勾配の向き(上下)や大きさに応じて、領域設定部1cが所定範囲Z内に近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfを区画単位で設定する。近距離検出領域Rnは、車両30(または対象物検出装置100)から所定距離未満の近距離にある対象物50を検出するための検出領域である。遠距離検出領域Rfは、車両30から所定距離以上の遠距離にある対象物50を検出するための検出領域である。

0071

たとえば、道路50aに勾配がほとんど無い(勾配≒0)場合、領域設定部1cは、図7(b)に示すように、所定範囲Z内のほぼ中央に位置する複数(本例では6つ)の区画を遠距離検出領域Rfに設定する。また、領域設定部1cは、遠離検出領域Rfの周囲に位置するその他の区画を全て近距離検出領域Rnに設定する。この図7(b)の設定状態が、遠距離検出領域Rfと近距離検出領域Rnの基準位置である。

0072

そして、道路50aに勾配が有る(勾配≠0)場合、領域設定部1cは、該勾配の向きと大きさに応じて、図8(b)や図9(b)に示すように、区画単位で遠距離検出領域Rfと近距離検出領域Rnの位置を鉛直方向(上下方向)へ調整する。

0073

詳しくは、道路50aに上り勾配が有る(勾配>0)場合、領域設定部1cは、該勾配の大きさに応じて、図8(b)に示すように、遠距離検出領域Rfを上方へ移動させる。そして、遠離検出領域Rfの周囲に位置するその他の区画を全て近距離検出領域Rnに設定する。

0074

また、道路50aに下り勾配が有る(勾配<0)場合、領域設定部1cは、該勾配の大きさに応じて、図9(b)に示すように、遠距離検出領域Rfを下方へ移動させる。そして、遠離検出領域Rfの周囲に位置するその他の区画を全て近距離検出領域Rnに設定する。

0075

上記の際、領域設定部1cは、道路50aの先方部50sを捉えるように、遠距離検出領域Rfを設定する。すなわち、物体検出部1aにより検出された道路50aが存在する区画のうち、車両30の進行方向にあって車両30から最も遠くに道路50aが検出された区画を道路50aの先方部50sとし、該区画を含むように遠距離検出領域Rfを設定する。たとえば、図7(b)では、D列とE列の区画が車両30の進行方向に位置していて、そのうち区画D4と区画E5とが道路50aの先方部50sに相当するので、該区画D4と区画E5と、これらの近傍にある複数の区画D5、区画D6、区画E4、および区画E6とを、遠距離検出領域Rfとして設定している。

0076

図5の制御部1は、領域設定部1cの設定結果に基づき、鏡4aの回転角に応じて、所定範囲Z内の各区画に対応するLDの発光動作、各区画に対応するPDの受光動作、または該PDが出力する受光信号の受光モジュール7による信号処理動作を制御する。これにより、制御部1は、図11図13に示すように、所定範囲Z内に近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfを形成し、かつ該両領域Rn、Rfの位置を調整する。

0077

図11図13は、対象物検出装置100の検出領域Rn、Rfの一例を示した図である。詳しくは、図11は道路50aが平坦である場合を示し、図12は道路50aに上り勾配がある場合を示し、図13は道路50aに下り勾配がある場合を示している。また、図11図13では、検出領域Rn、Rfを、車両30の側方から見た状態を示している。

0078

たとえば図11に示すように、制御部1は、車両30から所定距離Dn未満の近距離に扇形の近距離検出領域Rnを形成するとともに、該近距離検出領域Rnを突き抜けて、所定距離Dn以上の遠距離まで到達するように、扇形の遠距離検出領域Rfを形成する。所定距離Dnは、近距離検出領域Rnにおけるレーザ光の投光距離と同等である。近距離検出領域Rnでは、近距離に存在する人などの対象物50nのほぼ全体を捉えられるように、レーザ光の広がり角θnが大きくなっている。遠距離検出領域Rfでは、遠距離に存在する先行車や対向車などの対象物50fを捉えて、該対象物50fまでの距離を精度良く検出できるように、レーザ光の投光距離Dfが長くなっている。

0079

両領域Rn、Rfを比較すると、遠距離検出領域Rfにおけるレーザ光の広がり角θfは、近距離検出領域Rnにおけるレーザ光の広がり角θnより小さくなっている。また、遠距離検出領域Rfにおけるレーザ光の投光距離Dfは、近距離検出領域Rnにおけるレーザ光の投光距離Dnより長くなっている。さらに、遠距離検出領域Rfにおける対象物50の検出感度は、近距離検出領域Rnにおける対象物50の検出感度より高くなっている。検出感度は、投光モジュール2から投光される光パルスの発光頻度発光パワー、受光モジュール7における受光感度などにより決まる。

0080

図12および図13でも、上記と同様に検出領域Rn、Rfが形成されている。なお、図12および図13では、図示の便宜上、距離Dn、Dfと角度θn、θfの図示を省略している。

0081

また、図示を省略しているが、検出領域Rn、Rfは水平方向(図11図13紙面に垂直な方向)にも上記と同様に形成されている。つまり、車両30の前方には対象物検出装置100により、鉛直方向と水平方向に視野が広い近距離検出領域Rnが形成されるとともに、近距離検出領域Rnより視野は狭いが検出距離が長くて検出感度が高い遠距離検出領域Rfが形成される。

0082

また、車両30が走行している道路50aが平坦である場合は、図11に示すように、近距離検出領域Rnのほぼ中央を突き抜けるように、遠距離検出領域Rfが形成される。そして、道路50aに上り勾配が生じた場合は、遠距離検出領域Rfが図12の(a)から(b)のように変化し、遠距離検出領域Rfの位置が上方に移動するように調整される。また、道路50aに下り勾配が生じた場合は、遠距離検出領域Rfが図13の(a)から(b)のように変化し、遠距離検出領域Rfの位置が下方に移動するように調整される。

0083

制御部1は、鏡4aの回転角に応じて、所定範囲Z内の各区画に対応するLD1〜LD8(図4図6)の発光パワーや発光頻度を制御することで、レーザ光の投光距離Dn、Dfや投光量を調整し、また、各PD1〜PD32の受光頻度や受光量を調整する。さらに、各PD1〜PD32が出力する受光信号を受光モジュール7のTIA、MUX、VGAやADC8で信号処理する信号処理頻度や、受光信号のVGAによる増幅率を制御することで、受光信号の出力頻度出力レベルを調整する。

0084

たとえば、制御部1は、遠距離検出領域Rfの区画に対応するLDの発光パワーを高くしたり、該LDの発光頻度を多くしたり(たとえば図6のLD3、LD4)して、遠距離検出領域Rfでのレーザ光の投光距離Dfを長くし、投光量を多くする。また、遠距離検出領域Rfの区画に対応するPDの受光頻度を多くして(たとえば図6のPD9〜PD16)、遠距離検出領域Rfでの反射光量および受光量を多くする。さらに、遠距離検出領域Rfの区画に対応するPDからの受光信号の受光モジュール7やADC8による信号処理頻度を多くしたり、VGAによる増幅率を高くしたりして、遠距離検出領域Rfでの反射光に基づく受光信号の出力頻度や出力レベルを高くする。これらにより、遠距離検出領域Rfでは、反射光の受光感度が高くなり、対象物50の検出感度も高くなる。

0085

逆に、制御部1は、近距離検出領域Rnの区画に対応するLDの発光パワーを低く抑えたり、該LDの発光頻度を少なく抑えたり(たとえば図6のLD1、LD2、LD5〜LD8)して、近距離検出領域Rnでのレーザ光の投光距離Dnを短くし、投光量を少なくする。また、近距離検出領域Rnの区画に対応するPDの受光頻度を少なく抑えて(たとえば図6のPD1〜PD8、PD17〜PD32)、近距離検出領域Rnでの反射光量および受光量を少なくする。さらに、近距離検出領域Rnの区画に対応するPDからの受光信号の受光モジュール7やADC8による信号処理頻度を少なく抑えたり、VGAによる増幅率を低く抑えたりして、近距離検出領域Rnでの反射光に基づく受光信号の出力頻度や出力レベルを低くする。これらにより、近距離検出領域Rnでは、反射光の受光感度が低くなり、対象物50の検出感度も低くなる一方で、消費電力を低減することができる。

0086

また、鏡4aが1回転する間にLDやPDが動作可能な回数は限られているので、近距離検出領域Rnの各区画に対するLDやPDの動作頻度を少なく抑えた分、近距離検出領域Rnに設定する区画数を増やして、近距離検出領域Rnの広がり角と視野を大きくすることができる。図7図9では、遠距離検出領域Rfに設定した区画の周囲にある多数の区画を、全て近距離検出領域Rnに設定しているので、近距離検出領域Rnの広がり角と視野が、遠距離検出領域Rfの広がり角と視野より大きくなる。

0087

図14は、対象物検出装置100の動作を示したフローチャートである。本動作は、対象物検出装置100の起動中に、制御部1により繰り返し実行される。

0088

まず、制御部1が、投光モジュール2と受光モジュール7と回転走査部4とを制御して、所定範囲Zに対する投受光動作を実行する(ステップS1)。すなわち、制御部1は、回転走査部4の鏡4aを回転させて、投光モジュール2の各LDを順次発光させ、各LDから発せられたレーザ光を鏡4aで反射して所定範囲Zに投射する。また、所定範囲Zにある対象物50からの反射光を鏡4aで反射して、受光モジュール7の各PDで順次受光し、各PDから出力される受光信号をTIA、MUX、VGA、およびADC8により信号処理する。

0089

そして、物体検出部1aが、対象物50の検出処理を実行する(ステップS2)。このとき物体検出部1aは、各LDの発光状態と、受光モジュール7からADC8を介して入力される受光信号とに基づいて、各PDの受光状態と対象物50の有無などを検出する。また、各LDの発光状態、各PDの受光状態、および鏡4aの回転角などに基づいて、対象物50の位置や形状や種類なども検出する。

0090

次に、距離検出部1bが、対象物50までの距離の検出処理を実行する(ステップS3)。このとき、距離検出部1bは、受光モジュール7からADC8を介して入力される受光信号に基づいて、対象物50からの反射光の受光時刻を検出し、対応するLDよりレーザ光を投射した時刻から、当該反射光の受光時刻までの飛行時間を算出する。そして、この飛行時間、各LDの発光状態、各PDの受光状態、および鏡4aの回転角に基づいて、所定範囲Zの区画単位で対象物50までの距離を検出し、その検出結果を記憶部11に記録する。

0091

次に、物体検出部1aが、記憶部11に記録された距離検出部1bの検出結果に基づいて、道路50aの検出処理を実行する(ステップS4)。ここで、車両30の進行方向に道路50aが存在していれば(ステップS5:YES)、物体検出部1aは道路50aの勾配を算出する(ステップS6)。

0092

次に、物体検出部1aにより算出された道路50aの勾配に基づいて、領域設定部1cが、対象物50を検出する所定範囲Zに近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfとを設定する(ステップS7)。そして、領域設定部1cの設定結果に基づき、制御部1が、鏡4aの回転角に応じて、LDの発光動作、PDの受光動作、PDからの受光信号の信号処理動作を制御することにより、車両30の前方に近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfとを形成する(ステップS8)。2回目以降では、ステップS8において、制御部1が、領域設定部1cの設定結果に基づき、近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfの位置を調整する。

0093

以上の実施形態によると、対象物検出装置100では、距離検出部1bによる対象物50までの距離の検出結果に基づいて、物体検出部1aが車両30の前方の道路50aの変化状態(勾配)を検出する。また、この道路50aの変化状態に基づいて、領域設定部1cが、対象物50を検出する所定範囲Z内に近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfとを設定する。そして、制御部1が、車両30の前方に近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfとを形成し、遠距離検出領域Rfでは近距離検出領域Rnより、レーザ光の投光距離を長くして、レーザ光の広がり角を小さくし、対象物50の検出感度を高くする。このため、レーザ光の広がり角が大きい近距離検出領域Rnで、近距離にある対象物50を捉えて、該対象物50を精度良く検出することができる。また、レーザ光の投光距離が長い遠距離検出領域Rfで、遠距離にある対象物50を捉えて、該対象物50を精度良く検出することができる。さらに、車両30の前方の道路50aに変化が生じても、遠距離検出領域Rfで遠距離にある対象物50を的確に検出することができる。

0094

また、以上の実施形態では、道路50aの変化状態として、物体検出部1aが道路50aの勾配を検出し、該勾配に応じて、領域設定部1cが近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfの位置を鉛直方向へ調整する。このため、車両30の前方の道路50aが平坦であっても、該道路50aに上り勾配や下り勾配があっても、該道路状態に応じて遠距離検出領域Rfを設定し、遠距離にある対象物50や該対象物50までの距離を精度良く検出することができる。

0095

また、以上の実施形態では、領域設定部1cが、道路50aの先方部50sを捉えるように遠距離検出領域Rfを設定し、該遠距離検出領域Rfの周囲に近距離検出領域Rnを設定する。このため、道路50aが平坦でなくても、道路50aの先方部50sを遠距離検出領域Rfで常に捉えて、該先方部50sにある対象物50や該対象物50までの距離を一層精度良く検出することができる。また、近距離検出領域Rnを広げて、近距離にある対象物50のほぼ全体を捉え、該対象物50を精度良く検出することができる。

0096

また、以上の実施形態では、所定範囲Zに含まれる複数の方向に対して、投光モジュール2と受光モジュール7により測定光と反射光とを投受光して、各方向にある対象物50までの距離を距離検出部1bにより検出している。そして、距離検出部1bの検出距離から、車両30の前方にある道路50aまでの距離を判別している。このため、車両30の前方にある道路50aの変化状態を確実に検出することができる。

0097

また、以上の実施形態では、対象物検出装置100側から臨んだ所定範囲Zを複数に区分けした区画単位で、距離検出部1bが対象物50までの距離を検出している。このため、その各区画の検出距離の分布に基づいて、物体検出部1aにより道路50aと道路50aの変化状態を確実に検出することができる。そして、領域設定部1cにより、所定範囲Zに近距離検出領域Rnと遠距離検出領域Rfとを区画単位で確実に設定することができる。

0098

また、以上の実施形態では、回転走査部4により測定光と反射光を走査しているので、投光モジュール2に設けるLDの数や、受光モジュール7に設けるPDの数を多くしなくても、車両30の前方の広い所定範囲Zに対して測定光と反射光を投受光することができる。そして、距離検出部1bにより、回転走査部4の鏡4aの回転角、各LDの発光状態、各PDの受光状態、および投受光の飛行時間に基づいて、その広い所定範囲Zを複数に区分けした区画単位で対象物50までの距離を確実に検出することができる。

0099

また、以上の実施形態では、複数のLDと複数のPDをそれぞれ鉛直方向に配列して、回転走査部4の鏡4aの回転角に応じて、各LDを順次発光させ、各PDを順次受光させている。このため、対象物50を検出する所定範囲Zを鉛直方向に広げることができる。また、回転走査部4で測定光と反射光とを水平方向に走査しているので、所定範囲Zを水平方向にも広げることができる。また、LDやPDの設置数を減らして、コストを低く抑えることができる。さらに、水平方向と鉛直方向の両方に光を走査する高価な回転走査部ではなく、水平方向にだけ光を走査する安価な回転走査部4を用いているので、コストをより低く抑えることができる。

0100

さらに、以上の実施形態では、制御部1が、遠距離検出領域Rfに対応する鏡4aの回転角で、対応するLDやPDの投受光動作を制御したり、対応するPDからの受光信号の信号処理動作を制御したりする。これにより、レーザ光の投光距離が長くて、対象物50の検出感度が高い遠距離検出領域Rfを確実に形成することができる。また、制御部1が、近距離検出領域Rnに対応する鏡4aの回転角で、対応するLDやPDの投受光動作を制御したり、対応するPDからの受光信号の信号処理動作を制御したりする。これにより、レーザ光の広がり角や視野が広い近距離検出領域Rnを確実に形成することができる。

0101

本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、以上の実施形態では、車両30の前方の道路50aの変化状態として、道路50aの勾配を検出し、該勾配に応じて遠距離検出領域Rfと近距離検出領域Rnを設定した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば、車両30の前方の道路50aの水平方向に対するカーブ(左右方向への湾曲)を検出し、該カーブに応じて遠距離検出領域Rfと近距離検出領域Rnを設定してもよい。

0102

図15は、道路50aにカーブがある場合の、対象物検出装置100の距離検出結果の一例を示した図である。距離検出部1bが、図15(a)に示すように所定範囲Zの区画単位で対象物50までの距離を検出すると、物体検出部1aが、その距離検出結果に基づいて、道路50aまでの距離と道路50aが存在する区画とを判別し、該判別結果に基づいて道路50aのカーブの有無やカーブの方向(左右)を検出する。そして、物体検出部1aによる道路50aとカーブの検出結果に応じて、領域設定部1cが遠距離検出領域Rfの位置を左右に調整し、該遠距離検出領域Rfの周囲に近距離検出領域Rnを設定する。図15では、車両30の進行方向に対して道路50aの先方部50sが右へカーブしているので、図15(b)に示すように、道路50aの先方部50sを捉えるように、遠距離検出領域Rfを所定範囲Zの中央より右へ移動するように設定し、該遠距離検出領域Rfの周囲に近距離検出領域Rnを設定している。

0103

遠距離検出領域Rfと近距離検出領域Rnの区画数は、以上の実施形態で示した数に限らず、適宜設定してもよい。また、遠距離検出領域Rfや近距離検出領域Rnは、矩形状に並ぶ複数の区画に設定するだけでなく、たとえば階段状に並ぶ複数の区画を設定してもよい。さらに、所定範囲Zの全ての区画を遠距離検出領域Rfか近距離検出領域Rnに設定するだけでなく、たとえば所定範囲をより広げて、遠距離検出領域と近距離検出領域から一部の区画を除外してもよい。

0104

また、以上の実施形態では、対象物50を検出する所定範囲Zを格子状に区分けした区画単位で、対象物50までの距離を検出し、遠距離検出領域Rfと近距離検出領域Rnを設定した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。所定範囲Zは格子状以外の形態で区分けしてもよいし、区分け数は適宜設定すればよい。

0105

また、以上の実施形態では、発光素子としてLDを用い、受光素子としてPDを用いた例を示したが、本発明はこれらのみに限定するものではなく、LD以外の発光素子やPD以外の受光素子を用いてもよい。また、発光素子や受光素子の設置数や配列は、適宜設定すればよい。また、受光素子としてAPD(Avalanche Photodiode)やSPAD(Single Photon Avalanche Diode)を用いた場合は、APDの増倍率を変えて、反射光の受光感度を調整することにより、対象物50の検出感度を変えてもよい。

0106

また、以上の実施形態では、板状の両面鏡4aを有する回転走査部4により、所定範囲に対してレーザ光や反射光を水平方向へ走査する例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば、ポリゴンミラーのような、3つ以上の側面が反射面になっている鏡を有する回転走査部を用いてもよい。また、たとえば、電磁駆動式のレーザ走査MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーのような、微小な回転走査部を用いてもよい。また、LDからのレーザ光を回転走査部により所定範囲に走査するが、所定範囲にある対象物による反射光を、回転走査部を経由させずに、受光素子で受光させるような構成にしてもよい。また、レーザ光または反射光を水平方向または垂直方向に走査する回転走査部を用いてもよい。さらに、回転走査部を設けず、発光素子から所定範囲に光を投射し、この反射光を受光素子で受光させるような構成にしてもよい。

0107

また、以上の実施形態では、車両30の前方に対して光を投受光するように、対象物検出装置100を車両30の前部に設置した例を示したが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、たとえば、車両30の後方に対しても光を投受光するように、対象物検出装置100を車両30の前部と後部に設置してもよい。また、対象物検出装置100を設置する箇所も、車両30の前部や後部に限らず、車両30の側部であってもよい。

0108

さらに、以上の実施形態では、自動四輪車に搭載されるレーザレーダから成る対象物検出装置100に本発明を適用した例を挙げたが、その他の車両や車両以外の移動体に搭載される対象物検出装置に対しても、本発明を適用することは可能である。その場合、移動体の進行方向を含む所定範囲に対して光を投受光するように、対象物検出装置を移動体の適切な位置に設置すればよい。

0109

1 制御部
1a物体検出部
1b距離検出部
1c領域設定部
2投光モジュール(投光部)
4回転走査部
4a 鏡
6エンコーダ(回転検出部)
7受光モジュール(受光部)
30 車両(移動体)
50対象物
50a道路(通路)
50f遠距離にある対象物
50n 近距離にある対象物
50s 先方部
100対象物検出装置
Df 投光距離
Dn所定距離、投光距離
Rf 遠距離検出領域
Rn 近距離検出領域
Z所定範囲
θf、θn 広がり角

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