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技術 貯蔵装置および冷蔵庫

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 安信淑子大久保公美子南部桂松村康生
出願日 2018年8月7日 (1年10ヶ月経過) 出願番号 2018-148047
公開日 2019年8月22日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-138616
状態 未査定
技術分野 肉,卵の保存 冷蔵庫の冷気循環及び細部構成 冷凍機械と関連した装置
主要キーワード 変動温度 JISC 推奨期間 大気濃度 技術指導 物理化学的作用 凍結部位 低濃度液
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

食肉うま味、やわらかさ、ジューシーさを増大させることができる貯蔵方法を提供する。

解決手段

食肉を貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記温度を前記冷却手段で制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記制御手段により、前記温度を、前記食肉の細胞内の水分が凍結している割合である氷結率が46±20%となる第1温度帯と、前記氷結率が80±10%となる第2温度帯とを変動させて制御する貯蔵方法であって、前記温度を、前記第2温度帯に冷却し、前記第1温度帯に昇温し、前記第2温度帯に冷却することにより、腐敗が抑制できる0℃より低い温度帯でも、氷結晶の状態を制御することで食肉の細胞が変化し、これにともない物理化学的作用が生じ、うま味・やわらかさ・ジューシーさを増大させることができる。

概要

背景

従来より、冷蔵庫冷凍室においては、通常−18℃以下に維持管理することが冷凍する食品品質維持において最適とされている。

この−18℃の冷凍温度は、食品の保存温度品質微生物及び味覚の観点から)を保持する時間が異なるとされるT−TT(Time−Temperature−Tolerance:許容時間温度関係)の考えに基づいており、JISC9607で定められたスリースター、フォースターの性能を満たすものである。

アメリカで行われたT−TTの研究での大多数の冷凍した食品は−18℃で1年間以上保持されるという結果に基づき、野菜果物類収穫周期と一致することを考慮して冷凍する食品の貯蔵目標最低1年間と設定し、大部分の食品に対して1年間の貯蔵期間保証するための温度として−18℃以下を設定した。

さらに、社団法人:日本冷凍食品協会による技術指導で、冷凍食品の定義は、「冷凍食品とは前処理を施し、急速凍結を行って、−18℃以下の凍結状態で保持した包装食品をいう。」と定められていることにもよる。但し、食品の種類や温度履歴冷凍方法によって保存期間は異なるため、通常、−18℃の冷凍室での冷凍食品の保存期間は3ヶ月が目安とされている。

一方、近年生鮮食品や加工食品などを対象に必ずしも冷凍で貯蔵しなければならない食品ではないが、冷蔵貯蔵では品質面、貯蔵期間に懸念があるものに対して、0℃〜—7℃の温度帯で貯蔵する実用面での利便性に配慮した貯蔵方法貯蔵室を備えた冷蔵庫が提案されている。

さらに、近年市販の冷凍食品では、従来の「簡単」、「便利」に加え、「おいしさ」へのニーズが高まっている。

このように冷凍室の利用頻度が高まっている中で、従来は、冷凍室で保存した肉やなどの凍結食品の保存期間の目安を1ヶ月とする人が多かったが、最近では、その利用スタイルは、ストックだけでなく、短期保存のフロー型比率も高まっている。

この短期保存のフロー型食品の保存性食味性の向上を狙い、室温を−10℃±2℃の範囲に設定して腐敗菌の増殖を抑制しながら酵素による蛋白質の分解を徐々に起こさせうま味熟成を行う熟成室を設けた冷蔵庫が提案されている。

概要

食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさを増大させることができる貯蔵方法を提供する。食肉を貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記温度を前記冷却手段で制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記制御手段により、前記温度を、前記食肉の細胞内の水分が凍結している割合である氷結率が46±20%となる第1温度帯と、前記氷結率が80±10%となる第2温度帯とを変動させて制御する貯蔵方法であって、前記温度を、前記第2温度帯に冷却し、前記第1温度帯に昇温し、前記第2温度帯に冷却することにより、腐敗が抑制できる0℃より低い温度帯でも、氷結晶の状態を制御することで食肉の細胞が変化し、これにともない物理化学的作用が生じ、うま味・やわらかさ・ジューシーさを増大させることができる。

目的

本発明は、食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさを増大させることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

食肉貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の温度を検知する温度検知手段と、前記貯蔵区画の温度を制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記制御手段は、前記貯蔵区画を第1温度帯と第2温度帯に変動させ、前記第1温度帯は、食肉の細胞内の水分が凍結している割合である氷結率が46±20%となる温度帯であり、前記第2温度帯は、氷結率が80±10%となる温度帯であることを特徴とする貯蔵装置。

請求項2

前記貯蔵装置は、食肉の情報を入力する食材情報入力手段を備え、前記食材情報入力手段に入力された情報をもとに、前記第1温度帯および前記第2温度帯の少なくとも一方を決定することを特徴とする請求項1に記載の貯蔵装置。

請求項3

前記第2温度帯に冷却し、前記第1温度帯に昇温する周期を繰り返すことを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載の貯蔵装置。

請求項4

前記第2温度帯は、−11±4℃以下であり、前記第1温度帯は、約−3℃以下で温度変動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の貯蔵装置。

請求項5

貯蔵開始から取り出す予定日時の期間に応じて、前記第1温度帯、および、前記第2温度帯を制御する請求項1から4のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項6

前記貯蔵装置で、前記第1温度帯と前記第2温度帯とに変動させた後、所定の氷結率で維持することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項7

前記所定の氷結率は、90%以上とすることを特徴とする請求項6に記載の貯蔵装置。

請求項8

前記貯蔵区画に貯蔵した食肉を取り出す予定日時の前に前記貯蔵区画の内部の温度を食品の氷結率が0%になる温度帯以上で制御する解凍工程を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項9

前記解凍工程は、取り出す予定日時の前から段階的に温度を上げていき、取り出す予定日に食品の氷結率が0%になるように前記貯蔵区画の内部の温度を制御することを特徴とする請求項8に記載の貯蔵装置。

請求項10

取り出す予定日時の前に外気温度に一定時間維持する調理準備工程を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項11

前記貯蔵装置は、前記貯蔵区画を区画する扉と、前記扉の開閉を検知する扉検知手段と、前記扉の開閉状態使用者に知らせる報知手段と、前記貯蔵区画の機器の動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項12

前記報知手段は、前記扉検知手段が前記扉の開状態を検知するとただちに動作することを特徴とする請求項11に記載の貯蔵装置。

請求項13

前記報知手段は、前記扉検知手段が前記扉の開状態を検知すると一定時間経過後に動作することを特徴とする請求項12に記載の貯蔵装置。

請求項14

前記扉近傍に扉接触検知手段を備え、前記扉接触検知手段が検知すると前記報知手段が動作することを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項15

前記扉近傍に扉接触手段を備え、前記扉接触検知手段が一定時間連続で検知すると前記報知手段が動作することを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項16

前記報知手段は、使用者の聴覚に知らせることを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項17

前記報知手段は、使用者の視覚に知らせることを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項18

前記貯蔵装置は、加温手段を備え、前記制御手段は前記冷却手段と前記加温手段とで前記温度を制御することを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項19

前記貯蔵区画の二酸化炭素濃度大気濃度より上げた状態で、前記温度を制御することを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の貯蔵装置。

請求項20

請求項1から19のいずれか1項に記載の貯蔵装置を備えた冷蔵庫

技術分野

0001

本発明は、食品貯蔵方法に関するものである。

背景技術

0002

従来より、冷蔵庫冷凍室においては、通常−18℃以下に維持管理することが冷凍する食品の品質維持において最適とされている。

0003

この−18℃の冷凍温度は、食品の保存温度品質微生物及び味覚の観点から)を保持する時間が異なるとされるT−TT(Time−Temperature−Tolerance:許容時間温度関係)の考えに基づいており、JISC9607で定められたスリースター、フォースターの性能を満たすものである。

0004

アメリカで行われたT−TTの研究での大多数の冷凍した食品は−18℃で1年間以上保持されるという結果に基づき、野菜果物類収穫周期と一致することを考慮して冷凍する食品の貯蔵目標最低1年間と設定し、大部分の食品に対して1年間の貯蔵期間保証するための温度として−18℃以下を設定した。

0005

さらに、社団法人:日本冷凍食品協会による技術指導で、冷凍食品の定義は、「冷凍食品とは前処理を施し、急速凍結を行って、−18℃以下の凍結状態で保持した包装食品をいう。」と定められていることにもよる。但し、食品の種類や温度履歴冷凍方法によって保存期間は異なるため、通常、−18℃の冷凍室での冷凍食品の保存期間は3ヶ月が目安とされている。

0006

一方、近年生鮮食品や加工食品などを対象に必ずしも冷凍で貯蔵しなければならない食品ではないが、冷蔵貯蔵では品質面、貯蔵期間に懸念があるものに対して、0℃〜—7℃の温度帯で貯蔵する実用面での利便性に配慮した貯蔵方法や貯蔵室を備えた冷蔵庫が提案されている。

0007

さらに、近年市販の冷凍食品では、従来の「簡単」、「便利」に加え、「おいしさ」へのニーズが高まっている。

0008

このように冷凍室の利用頻度が高まっている中で、従来は、冷凍室で保存した肉やなどの凍結食品の保存期間の目安を1ヶ月とする人が多かったが、最近では、その利用スタイルは、ストックだけでなく、短期保存のフロー型比率も高まっている。

0009

この短期保存のフロー型食品の保存性食味性の向上を狙い、室温を−10℃±2℃の範囲に設定して腐敗菌の増殖を抑制しながら酵素による蛋白質の分解を徐々に起こさせうま味熟成を行う熟成室を設けた冷蔵庫が提案されている。

先行技術

0010

特許第3451047号公報

発明が解決しようとする課題

0011

家庭でよく冷凍保存される食品に牛肉が挙げられる。たとえば、この牛肉を従来の熟成室である−10℃±2℃の温度帯で保存した場合、牛肉の保存時に生じる酵素によるうま味の熟成は、従来のストック型食品に対応した−18℃以下の保存より温度が高い分、酵素の活性は高まり、促進される。しかし、アミノ酸ペプチドといったうま味に関与する成分の増量については明確にされておらず、官能により実感できるうま味、やわらかさ、ジューシーさといった「おいしさ」が実現されていない。

0012

一般に市販されている熟成牛肉は、熟成により、うま味、やわらかさ、ジューシーさといった「おいしさ」が、食べたときに実感できることを謳っている。また熟成牛肉は、0℃以上の温度で熟成されていることから、酵素の作用だけでなく、特殊な菌を発生させることにより「おいしさ」を実現していると言われている。このことから、制菌専門知識が必要であり、家庭で手軽に再現することは難しい。

0013

一般に市販されている熟成牛肉と比較すると、従来の冷凍庫における熟成室の室温は、−10℃±2℃であり、腐敗が抑制できる温度帯であることから、家庭でも手軽に熟成を行うことができる。しかし、−10℃±2℃の0℃以下の冷凍温度帯での保存であることから、酵素の活性は、一般の熟成牛肉の熟成温度である0℃以上の温度より、かなり低下することが予想され、さらに−10℃±2℃で保存した場合、牛肉に含まれる水分が凍り、細胞内部に氷結晶が生成されることから、生成された氷結晶は酵素の移動の妨げになり、反応性がさらに低くなることが推定される。

0014

また、使用者食肉を取り出すタイミングにより、貯蔵期間が異なり、熟成に要する推奨期間以上に貯蔵されてしまうことがある。貯蔵される期間が長くなると、食品の熟成が進みすぎる場合もあり、実感できるおいしさを実現することが困難な場合も出てくる。

0015

さらに、貯蔵室から取り出した直後は、牛肉が凍結しているため、牛肉を解凍させるための時間や手間が必要であり、一般においしく調理する手法として、調理する前に、食肉の温度を室温まで戻しておくことが推奨されているが、取り出し直後に解凍されていても、調理前にさらに室温に戻す場合は、さらに時間がかかる等手間が必要になってくる。

0016

さらに、熟成中に使用者が熟成室の扉を開けてしまうと、熟成室内の温度が変動してしまい、一時的に貯蔵室内の温度が狙いの温度から外れてしまうことがある。それに伴い熟成室に設置した食肉も狙い温度で貯蔵することができなくなるため、実感できる「おいしさ」を実現することが困難になる場合も出てくる。

0017

よって、従来の冷凍庫における熟成では、酵素によるうま味の熟成は、保存中に徐々に進むものの、食べたときに実感できるうま味、やわらかさ、ジューシーさといった「おいしさ」を実現できるものではなかった。

0018

そこで本発明は、食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさを増大させることを目的とする。

課題を解決するための手段

0019

この目的を達成するために、本発明は、食肉を貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記温度を前記冷却手段で制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記制御手段により、前記温度を、前記食肉の細胞内の水分が凍結している割合である氷結率が46±20%となる第1温度帯と、前記氷結率が80±10%となる第2温度帯とを変動させて制御する貯蔵方法であって、前記温度を、前記第2温度帯に冷却し、前記第1温度帯に昇温し、前記第2温度帯に冷却することにより、腐敗が抑制できる0℃より低い氷点下の冷凍の温度帯でも、氷結晶の状態を制御することにより食肉の細胞が変化することで物理化学的作用が生じ、これにともない酵素の反応性も高まり、その結果食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさを増大させることができる。

0020

また、貯蔵期間や取り出すタイミングや食肉の種類にも対応し、所定の氷結率で制御することにより、食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさを増大した状態で維持させることができるため、熟成が進みすぎることもなく、「おいしさ」を維持し、とりだしすぐに調理しやすいように解凍工程や調理準備工程を備えることで、効率よく調理することができる。

0021

さらに、前記貯蔵区画の扉の開閉を検知する検知手段と、前記扉の開閉状態を使用者に知らせる報知手段と、前記貯蔵区画の室温及び機器の動作を制御する制御手段を備えることにより、扉の開閉状態を報知手段により使用者に知らせることで、温度制御は狙い通り実施され、「おいしさ」が実感できる貯蔵を行うことができる。

発明の効果

0022

本発明の貯蔵装置によって、貯蔵した食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさが増大し、食べたときに実感できる「おいしさ」を実現することができる貯蔵装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の実施の形態1・2における冷蔵庫の断面図
本発明の実施の形態1における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート
本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉の官能評価アミノ酸総量の結果を示す表
本発明の実施の形態1・2における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のアミノ酸やペプチドが生成されるメカニズムを説明する図
本発明の実施の形態1・2における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のうま味が増大するメカニズムを説明する図
本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のうま味、やわらかさが増大するメカニズムを説明する図
本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉の肉汁流出率の結果を示す表
本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のジューシーさが増大するメカニズムを説明する図
本発明の実施の形態2における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート
本発明の実施の形態2における冷蔵庫で貯蔵する牛肉の官能評価・アミノ酸総量・ジペプチド量の結果を示す表
本発明の実施の形態2における冷蔵庫で貯蔵した牛肉細胞のSEM写真
本発明の実施の形態3・4における冷蔵庫の断面図
本発明の実施の形態3における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート
本発明の実施の形態4における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート
本発明の実施の形態5における冷蔵庫の断面図
本発明の実施の形態5における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート
本発明の実施の形態6における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート

実施例

0024

(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の断面図、図2は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート、図3は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫の官能評価・アミノ酸総量の結果を示す表、図4は、本発明の実施の形態1での牛肉のペプチドやアミノ酸が生成されるメカニズムを説明する図、図5は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のうま味が増大するメカニズムを説明する図、図6は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のうま味・やわらかさが増大するメカニズムを説明する図、図7は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉の肉汁流出率の結果を示す表、図8は、本発明の実施の形態1における冷蔵庫で貯蔵する牛肉のジューシーさが増大するメカニズムを説明する図である。

0025

図1において、冷蔵庫本体1は断熱仕切壁2および断熱仕切壁3によって上下区画され、上部に形成した冷蔵区画室4、下部に形成した冷凍室5を備え、冷蔵区画室4と冷凍室5の間に形成した貯蔵室6を有している。冷蔵庫本体1内には、各部および各装置を駆動制御する制御手段(図示せず)が設置されている。冷蔵庫本体1に設けられた操作パネル(図示せず)を使用して行った使用者の指示に応じて、制御手段により、各部および各装置の駆動制御を行うことができる。

0026

そして、冷凍室5の後方冷却器7、冷却器7で冷却した冷気強制通風する送風機8を有している。また、貯蔵室6の後方に設けて室内への冷気流入量を調整するダンパー装置9を有している。冷却器7で冷却された冷気は送風機8によって冷凍室5内に強制通風され冷凍室5内は、−18℃以下の冷凍温度帯に維持されている。貯蔵室6内には、温度検知手段である温度センサ10が設置されている。

0027

貯蔵室6は、通常は−10℃±2℃の温度範囲に維持されているため、上限の−8℃であっても腐敗細菌の増殖が抑制でき、−12℃であればJISC9607で定められた冷凍性能の中で、ツースターの性能を満たすものである。

0028

貯蔵室6は、制御手段によって、温度センサ10の温度情報をもとにダンパー装置9に送られた冷気流入量を適宜調整され、所定の温度パターンで制御される。

0029

ここで、牛肉を貯蔵室6に収納した場合を例にとって、本実施の形態1における冷蔵庫の貯蔵工程を説明する。

0030

まずスライスした牛肉を貯蔵室6に設置し、操作パネルにあるスイッチを操作して、食材情報として「牛肉」、貯蔵する温度パターンとして「おいしさコース1」を選択し、作動させる。「牛肉」の「おいしさコース1」では、図2に示すように、入力した食材「牛肉」の情報をもとに、予め設定した氷結率(図示せず)を実現できるような温度パターンで貯蔵するものである。

0031

第1温度帯の氷結率は46±20%であるが、56±10%がさらに望ましく、第2温度帯の氷結率は80±10%で設定する。各食肉の凍結点には幅があることから、それぞれの氷結率にも、10〜20%の幅をもたせている。

0032

ここで、温度パターンは、設置する食材の種類、量などによっても、幾つかのコースの選択が可能である。

0033

図2で示したとおり、予め設定した設定温度(一例として−12℃)になるように、ダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を開始する。

0034

温度サイクルとして、温度センサ10の第2温度帯の設定温度を−11℃±4℃以下(一例として、−12℃)検知後、予め設定された時間(一例として6時間)その状態を保つように、冷気流入量を調整し、予め設定された時間(一例として6時間)経過後、第1温度帯の設定温度(−3℃以下かつ第2温度帯+12℃以下(0は含まず))まで昇温するため、予め設定された第1温度帯の設定温度(一例として、第2温度帯+7℃である−5℃)になるまで、再びダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を行い、温度センサ10が第1温度帯の設定温度(一例として、−5℃)を検知したら、次に第2温度帯への冷却を行うため、予め設定された設定温度(一例として−12℃)になるように、ダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を行う。前記の温度サイクルを予め設定された貯蔵期間(一例として7日間)繰り返し行い、貯蔵期間(一例として7日間)経過したら貯蔵工程が終了する。加温手段を有する場合は、設定温度に維持するときや昇温・冷却といった温度変動をさせるときに、この加温手段を用いることができるので、きめ細かな温度制御や変動温度への到達時間を最適化することができる。

0035

図3に、官能評価、アミノ酸総量の結果を示す。従来例として、本実施の形態1と同じロットの牛肉を冷凍室5にて、設定温度(一例として−18℃)で本実施の形態1の貯蔵期間と同等の時間保存したものを用いた。図3に示すように、官能評価では、従来例と比較して、本実施の形態1の牛肉は、項目「うま味」、「やわらかさ」、「ジューシーさ」において1ポイント上昇した。官能評価は1ポイント違うとその差は明確に認識できることから、本実施の形態1の温度パターンで貯蔵した牛肉は、貯蔵後、従来例と比較して、「おいしさ」の差が実感できるレベルのものとなった。

0036

また、うま味を呈する成分であるアミノ酸総量では、従来例と比較して10%増量していた。

0037

以上のことからうま味の差を定量的に確認することができた。

0038

アミノ酸は、図4に示すように、牛肉の細胞を構成する蛋白質が酵素により分解されることにより生成される。また、蛋白質が酵素により分解されることにより、やわらかさももたらされる。(図示せず)
ここで、本発明の実施の形態1で貯蔵する牛肉の、うま味、やわらかさが増大するメカニズムを示す。

0039

牛肉細胞を凍結すると細胞内に氷結晶が生成され、図5の<B>に示すように、凍結濃縮が生じる。凍結濃縮効果で、凍結温度の低下とともに、凍結濃縮が進み、酵素反応速度は促進される。貯蔵開始直後の設定温度(一例として−12℃)では、氷結率約86%であり、従来例の冷凍室の設定温度(一例として−18℃)の氷結率約91%に接近し、それにともない凍結濃縮効果も同等レベル近くに達する。

0040

一方で、貯蔵開始直後の第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)では、従来例の冷凍室の設定温度(一例として−18℃)より温度が高い分、図5の<A>に示すように、化学反応である酵素反応は促進される。よって、凍結濃縮効果と温度効果相乗作用で、図5の<C>に示すように、貯蔵開始直後の第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)では、酵素反応が最大となり、従来例(一例として−18℃)より非凍結部位での酵素反応が促進されることなる。これにともない、設定された時間(一例として6時間)維持することにより、従来例よりうま味成分が増量し、やわらかさも増す。

0041

ここで、凍結する過程での食肉の細胞状態からも説明すると、図6に示すように、牛肉を第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)で凍結させるとき、表面から温度は低下し、牛肉内に含まれる水溶液溶媒部分の水分が凍り、氷結晶が生成される。一方、水溶液の溶媒部分の各種物質は、凍っていない、より中心部へ移行し、表面から内部への氷結晶の生成にともない、より中心部へ移行する。そして、最終食肉中心部には非凍結の高濃度溶液が存在することになる。これが、凍結濃縮効果である。この高濃度基質により酵素反応が促進される。

0042

その後、第1温度帯である、「第2温度帯+7℃」(一例として−5℃)まで昇温させると、凍結した牛肉は、牛肉表面から温度が上昇することになり、より温度が上がったところでは氷結率が下がり、氷結晶が融解し、それにともない液相部分が広がる。一般に細胞内で濃度の勾配がある場合、高濃度溶液の溶質低濃度溶液に移動する形で細胞全体として均質になろうとすることから、この原理に従えば、表面の低濃度液相部分に向かって、牛肉中心部の高濃度溶液の溶質が移動することになる。このような、溶質の移動は、酵素反応に関わる物質(基質、酵素)の移動もともなうことになり、この昇温により、第2温度帯で酵素と反応できなかった基質が細胞内に広がり、第1温度帯の設定温度(一例として−5℃)でも効率的に、酵素反応が進み、その結果、うま味、やわらかさがさらに増大することになる。

0043

ここで、第2の温度帯、および第1の温度帯の氷結率の望ましい範囲について説明する。

0044

食品中の水が凍り始める温度を氷結点といい、氷結食品において、食品中の全水分に対する凍っている水の割合を氷結率といい、(数1)で表される。

0045

(数1)において、γは氷結率、θfは食品の氷結点温度(℃)、θは食品の温度(℃)を表している。

0046

第2温度帯の氷結率が70%未満の場合、凍結濃縮が不充分で酵素反応が促進されにくく、さらに、細胞内での溶質の濃度勾配がつきにくい状態になると考えられる。そのため、第1の温度帯に昇温させても溶質が細胞表面の低濃度液相部分に移動しにくくなると考えられる。溶質の移動と共に酵素反応に関わる物質(基質、酵素)が移動し、第2温度帯で酵素と反応できなかった基質が細胞内に広がり、第1温度帯での効率的な酵素反応が期待できるものであるが、細胞内での濃度勾配がつきにくい状態で第1の温度帯に昇温させても溶質が細胞表面の低濃度液相部分に移動しにくいため、第1温度帯での効率的な酵素反応が促進されにくくなる。また第2温度帯の氷結率の上限は、非凍結の高濃度溶液と酵素反応のバランスから90%であることが望ましい。したがって、第2温度帯の氷結率は、80±10%であることが望ましい。

0047

また、第1の温度帯の氷結率が26%未満の場合は、温度帯が凍結点(氷結点)付近に近づくため、細胞表面の氷結晶が融解しはじめ、それにともない細胞内の溶質が細胞表面部分から流出し、さらに、第2温度帯の高濃度の溶質部分で酵素反応により生成されたうま味成分も溶質とともに、細胞の表面部分から流出する可能性がある。また第1の温度帯の氷結率が66%を超える場合は、第2温度帯で生成された高濃度溶液と比較して勾配が充分でなく、溶質の移動が生じにくいため、細胞内全体で考えたとき、第1温度帯の氷結率は46±20%であることが望ましい。

0048

ここで、図7に、貯蔵した牛肉を調理したときに流出した肉汁の流出肉汁率(%)の結果を示す。従来例として、本実施の形態1と同じロットの牛肉を冷凍室5にて設定温度(一例として−18℃)で本実施の形態1の貯蔵期間と同等の時間保存したものを用いた。図8に示すように、従来例100%として比較すると、本実施の形態1の牛肉の肉汁流出率は80%となり、流出を20%抑制することができ、これが食べたときのジューシーさに繋がると考えられる。

0049

ジューシーさが増大するメカニズムを図8に示す。図8に示すように、第2温度帯から第1温度帯へ昇温し、第2温度帯に冷却することで、氷結晶の成長を抑制し、それにともない氷結晶の細胞膜への損傷を防ぎ、細胞外に流出する肉汁を細胞内にとどめることが可能になり、食べたときに実感できるジューシーさが実現できる。

0050

以上、本発明の実施の形態1の温度パターンで保存すると、酵素作用や細胞へのダメージ抑制により、保存した食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさが増大し、食べたときに「おいしさ」が実感できるようになる。

0051

なお、冷蔵庫本体1に貯蔵室6内の二酸化炭素濃度を調整可能な二酸化炭素濃度調整手段を備えてもよい。

0052

この場合、貯蔵室6内の二酸化炭素濃度を大気中の二酸化炭素濃度より上げた状態で、制御手段で貯蔵室6の室温を上記温度パターンで制御することにより、腐敗細菌の増殖を抑制した環境で熟成を行うことができ、より安全性を高めることができる。

0053

以上述べたところから明らかなように、本実施の形態1の貯蔵方法は、食肉を貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記温度を前記冷却手段で制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記貯蔵区画に貯蔵した前記食肉細胞の氷結率(食肉の水分が凍結している割合)を制御することにより、食肉の細胞の状態が変化し、うま味、やわらかさ増大させることを可能とし、さらに、氷結晶の成長を抑制し、細胞内に肉汁を留めることで、ジューシーさの増大も実現し、食べたときに実感できる「おいしさ」を実現することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1にて説明した内容と重複する内容については説明を省略する。図9は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャート、図10は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫の官能評価・アミノ酸総量・ジペプチド量の結果を示す表、図11は、本発明の実施の形態2における冷蔵庫で貯蔵した牛肉細胞のSEM写真である。

0054

ここで、牛肉を図1の冷蔵庫の貯蔵室6に収納した場合を例にとって、本実施の形態2における冷蔵庫の貯蔵工程を説明する。

0055

まずスライスした牛肉を貯蔵室6に設置し、操作パネルにあるスイッチを操作して、食材情報として「牛肉」、貯蔵する温度パターンとして「おいしさコース2」を選択し、作動させる。「牛肉」の「おいしさコース2」では、図9に示すように、入力した食材「牛肉」の情報をもとに、予め設定した氷結率(図示せず)を実現できるような温度パターンで貯蔵するものである。ここで、温度パターンは、設置する食材の種類や量などによっても、幾つかのコースの選択が可能である。

0056

図9で示したとおり、予め設定した第2温度帯の設定温度を−11℃±4℃以下(一例として−12℃)になるように、ダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を開始する。

0057

温度センサ10の設定温度検知後、予め設定された時間(一例として48時間)その状態を保つように、冷気流入量を調整し、予め設定された時間(一例として48時間)経過後、第1温度帯の設定温度を−3℃以下かつ第2温度帯+12℃以下(0は含まず)(一例として、第2温度帯+7℃である−5℃)となるように、再びダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を開始する。温度センサ10が設定温度検知後、予め設定された時間(一例として72時間)維持を行い、予め設定された時間(一例として72時間)経過後、第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)まで冷却する。

0058

加温手段を有する場合は、設定温度に維持するときや第1温度帯に昇温するときにも、この加温手段を用いることができるので、安定した温度制御や第1温度帯−5℃への到達時間の短縮を実現することができる。

0059

その後、第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)まで冷却し、設定された時間(一例として24時間)維持し、さらに第1温度帯(一例として−5℃)に昇温し、設定された時間(一例として24時間)維持し、貯蔵工程が終了する。

0060

図10に、官能評価、アミノ酸総量、ジペプチド量の結果を示す。従来例として、本実施の形態1と同じロットの牛肉を冷凍室5で設定温度(一例として−18℃)で本実施の形態2の貯蔵期間と同等の時間保存したものを用いた。図10に示すように、官能評価では、従来例と比較して、本実施の形態2の牛肉は、項目「うま味」、「やわらかさ」、「ジューシーさ」において、1ポイント以上、上昇した。官能評価は1ポイント違うとその差は明確に認識できることから、本実施の形態2の温度パターンで貯蔵した牛肉は、貯蔵後、従来例と比較して、「おいしさ」の差が実感できるレベルのものとなった。

0061

また、うま味を呈する成分であるアミノ酸総量では、従来例と比較して約12%増量していた。

0062

また本発明の実施の形態2では、うま味を呈すると予想されるジペプチドの存在が確認でき、従来例と比較して約53%増量していたことからも、「おいしさ」の差を定量的に確認することができた。

0063

アミノ酸やペプチドは、実施の形態1同様、図4に示すように、牛肉の細胞を構成する蛋白質が酵素により分解されることにより生成され、やわらかさも、蛋白質が酵素により分解されることでもたらされる。

0064

貯蔵開始直後、第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)まで冷却し、設定時間(一例として48時間)維持することにより、実施の形態1と同様のメカニズムでうま味、やわからさが増大する。

0065

その後、第2温度帯の設定温度(一例として−5℃)まで、温度を上昇させ、設定温度(一例として−5℃)で維持すると、温度の上昇にともない、氷結率が下がり、半凍結状態となり、設定時間(一例として72時間)維持することにより、溶解した氷結晶の水分が細胞内に戻り図11に示すように、細胞内で微細な氷結晶が生成される。この細胞内の微細な氷結晶は、牛肉のやわらかさに関与する細胞内の筋原線維に、適度なストレスを与えことができ、さらに酵素による分解も促進する。このような物理化学的作用により、実施の形態1よりさらに、食べたときにやわらかさが実感できるようになる。また、細胞内に微細な氷結晶が生成されることにより、氷結晶の成長が抑制され、細胞膜の損傷が抑制されることにより、肉汁流出が抑えられ、食べたときにジューシーさが実感できるようになる。

0066

また、第2温度帯の設定温度(一例として−5℃)では、半凍結状態であることから、凍結濃縮の作用は低くなるが、温度の作用は高いことから、酵素の反応性は、第1の温度帯の設定温度(一例として−12℃)より低いものの、従来の冷凍室の設定温度(一例として−18℃)よりは高くなり、第2温度帯(一例として−5℃)においても、酵素作用によりうま味成分が生成される。

0067

なお、冷蔵庫本体1に貯蔵室6内の二酸化炭素濃度を調整可能な二酸化炭素濃度調整手段を備えてもよい。

0068

この場合、貯蔵室6内の二酸化炭素濃度を大気濃度より上げた状態で、制御手段で貯蔵室6の室温を上記温度パターンで制御することにより、腐敗細菌の増殖を抑制した環境で熟成を行うことができ、より安全性を高めることができる。

0069

以上述べたところから明らかなように、本発明は、食肉を貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記温度を前記冷却手段で制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記制御手段により、前記温度を、前記食肉の細胞内の水分が凍結している割合である氷結率が46±20%となる第1温度帯と、前記氷結率が80±10%となる第2温度帯とを変動させて制御する貯蔵方法であって、前記温度を、前記第2温度帯に冷却し、前記第1温度帯に昇温し、前記第2温度帯に冷却することにより、貯蔵中に食肉の蛋白質の酵素による分解により生成されるうま味成分(アミノ酸やペプチド)を酵素の反応性を高めることで増量させることを可能とし、さらに温度変動をともなう氷結率の制御により、食肉の細胞の状態を変化させ、細胞内の筋肉線維に適度なストレスを与えることによりやわらかさも増大しつつ、氷結晶の成長を抑制することで細胞膜の損傷も抑え、細胞内に肉汁を保持するので、食肉のうま味、やわらかさ、ジューシーさが増大し、食肉の「おいしさ」が高まり、食べたときに実感できる「おいしさ」を実現することができる。
(実施の形3)
図12は、本発明の実施の形態3における冷蔵庫の断面図、図13は、本発明の実施の形態3における貯蔵区画の温度パターンである。図12において、冷蔵庫の扉の外郭もしくは冷蔵庫の貯蔵室内の内壁に設置されている操作パネル11は、冷蔵庫の各部屋(冷蔵室4、冷凍室5等)の温度(弱、中、強)を設定することができる。さらに、貯蔵室6のコース(熟成コース、保存コース)や、投入食品の取り出し予定日、食品の種類(牛肉、豚肉鶏肉)などを選択することができる。

0070

なお、実施の形態1、2と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1から2の構成に本実施の形態3を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。

0071

図13において、まずスライスした牛肉を貯蔵室6に設置し、操作パネル11にあるスイッチを操作して、「おいしさコース3」を選択し、取り出し予定日時、食材の種類(牛肉、豚肉、鶏肉)を入力し、動作させ、予め設定した温度パターンで貯蔵する。ここで、温度パターンは、設置する食品の種類や量によってコースを選択可能である。

0072

図13では、予め設定した第2の温度帯の設定温度(事例として−12℃)になるように、温度センサ10の検知温度により、ダンパー装置9の開閉動作を決定し、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整をして庫内温度をある程度の幅を持ちながら制御する。

0073

そして、予め設定された時間(事例として48時間)経過後、第1の温度帯の設定温度(事例として−5℃)になるように、温度センサ10の検知温度を都度、監視しながら、ダンパー装置9の冷気流入量の調整始し、予め設定された時間(事例として72時間)経過後、第2温度帯の設定温度(事例として−12℃)まで貯蔵室の室温を下げ、予め設定された時間(事例として24時間)維持した後、さらに第1の温度帯(事例として−5℃)に上げ、設定された時間(事例として24時間)維持し、貯蔵工程が終了する。

0074

その後、解凍工程を行う。事前に操作パネル11を使用し、取り出し予定日時を操作パネルで入力した日時に応じて、使用者が食品を取り出す予定日時の数時間前(事例として12時間前)に前記貯蔵区画を第1の温度帯の温度以上(事例として4℃)で一定時間維持して、食品を解凍させる。これにより使用者が取り出す時に、凍結貯蔵した食品は解凍されているため、解凍動作をすることなく、すぐに加熱調理を行なうことができ、調理や準備の時短が可能となる。また、調理方法により、解凍温度を任意に変更できるので、たとえば、薄切りにしたいときは−3〜−1℃の微凍結温度にすることにより、微小氷結により、切りやすくなり、また、時短にもなる。

0075

以上述べたところから明らかなように、本実施の形態3において、使用者が前記貯蔵区画に貯蔵してある食品を取り出す予定日時を入力する操作パネルを有し、取り出す予定日時の前に前記貯蔵区画を第2の温度帯以上で一定時間維持する解凍工程を有することで、使用者が取り出す時に、予め凍結貯蔵・熟成した食品が解凍されるため、すぐに加熱調理などを行なうことができ、効率よく調理を行なうことができる。

0076

なお、本実施の形態3では、解凍工程などの温度・時間制御情報を操作パネルで入力としたが、携帯端末で入力しWifi等の無線手段を使って、冷蔵庫に制御情報インプットし、冷蔵庫の温度制御をしてもよい。これにより、外出先からでも取り出し日時を指定でき、家事の効率が向上する。

0077

(実施の形態4)
図14は、本発明の実施の形態4における貯蔵区画の温度パターンである。なお、実施の形態1から3と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1から3の構成に本実施の形態4を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。

0078

図14において使用者が取り出し予定日を14日後と設定した場合の冷蔵庫の貯蔵区画の温度パターンを示すチャートの一例である。第2の温度帯(事例として−12℃)で一定時間(事例として48時間)温度維持した後、第1の温度帯(事例として−5℃)で一定時間温度維持(事例として72時間)し、さらに、第2の温度帯(事例として−12℃)で一定時間(事例として7日間)維持した後、第1の温度帯(−5℃)で一定時間(24.5時間)維持した後、解凍工程である第2の温度帯以上の温度(事例として4℃)で一定時間(12時間)保持する。使用者の使用予定日や食材の種類に合わせて、適切な貯蔵温度と時間で、貯蔵・解凍することができる。

0079

以上述べたところから明らかなように、本実施の形態4において、貯蔵開始から取り出し予定日時の期間に応じて、前記第1の温度帯を維持する時間と、前記第2の温度帯を維持する時間を、貯蔵する食品のうまみを増加させる温度と時間に自動制御することで、期間に合わせて、最も適した熟成温度パターンで貯蔵することができるため、腐敗することなく、おいしさを実感できる熟成を行なうことができる。

0080

(実施の形態5)
図15は、本発明の実施の形態5における冷蔵庫の断面図、図16は、本発明の実施の形態5における貯蔵区画の温度パターンである。図15において、扉開閉検知手段12は、圧力や磁力などを用いた扉SWであり、貯蔵室6の扉の開閉状況を検知することができる。

0081

報知手段13は、貯蔵室6の扉開閉状況を使用者に知らせるものであり聴覚に報知するブザーまたは視覚に報知するLED照明である。

0082

また、扉接触検知手段14は、光や圧力や静電容量などを利用した検知手段であり、貯蔵室6の扉に接触しているかの有無を検知することにより扉開閉動作の予測ができるものである。

0083

なお、実施の形態1から4と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1から4の構成に本実施の形態5を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。

0084

ここで、図15を用いて牛肉を貯蔵室6に収納した場合の本実施の形態5における冷蔵庫の貯蔵工程を説明する。

0085

まずスライスした牛肉を貯蔵室6に設置し、操作パネル11にあるスイッチを操作して、「おいしさコース4」を選択し、取り出し予定日時、食品の種類(牛肉、豚肉、鶏肉)を入力し、動作させ、予め設定温度パターンで貯蔵するものである。ここで、温度パターンは、設置する食品の種類や量によってコースを選択可能である。

0086

予め設定した第2の温度帯の設定温度(事例として−12℃)になるように、温度センサ10の検知温度により、ダンパー装置9の開閉動作を決定し、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整をして庫内温度をある程度の幅を持ちながら制御する。

0087

そして、予め設定された時間(事例として48時間)経過後、第1の温度帯の設定温度(事例として−5℃)になるように、温度センサ10を用いて検知温度を監視しながら、ダンパー装置9の冷気流入量の調整し、予め設定された時間(事例として72時間)維持を行う。

0088

このとき、外気温等からの自然の吸熱による温度上昇でもよいが、よりきめ細かく、また、外気温度周囲環境影響を受けず、昇温や温度維持のため、ヒータなどの加温手段(図示せず)を貯蔵室周辺に設置し、加温、温度維持に用いることができる。これにより温度変動の極めて少ないきめ細かな温度維持や第2の温度帯−5℃への到達時間の短縮などの温度制御性の向上を実現することができる。

0089

その後、第2の温度帯の設定温度(事例として−12℃)まで貯蔵室の室温を下げ、予め設定された時間(事例として24時間)維持した後、さらに第1の温度帯(事例として−5℃)に上げ、温度変動を繰り返し、設定された時間(事例として24時間)維持し、時間経過後、貯蔵工程が終了し、使用者にブザーやLED等の表示・報知手段により伝達する。もちろん、無線通信等を用い、携帯端末等に表示してもよい。

0090

使用者が、貯蔵室6に食品を入れてから取り出すまでの貯蔵期間中に、貯蔵室6の扉を開けた場合、貯蔵室6の扉開閉検知手段12により扉の開状態を検知し、報知手段13により、ただちに扉の開状態を使用者にお知らせするので、使用者は報知に気づき、ただちに扉を閉めようとする。そのため、扉を長期間開けたままの状況でいることで貯蔵室6内の温度が変動し、食品の温度にも影響を与え、おいしさを実現するねらいの温度で貯蔵できないことを防止することができる。報知手段13は、音による警告音音楽などのメロディー、「ドアを閉めてください」などの使用者に扉を閉めることを促す内容の音声でもよく、LEDや液晶ディスプレイなどの表示などの視覚による報知手段でも構わない。

0091

報知手段13の方法は、操作パネル11により、報知の有無や、報知手段の方法(聴覚での報知、視覚での報知)を任意で選択することもできる。

0092

また、使用者が貯蔵コースを設定せず、通常の使用方法で使用している場合には、この報知手段は動作せず、通常にどおり扉開閉ができ、ブザー音やLEDでの報知などはない。

0093

さらに、貯蔵室6の扉外郭を設置している圧力センサを用いた感圧センサや人間が保持する静電容量など利用した静電センサを備えた扉接触検知手段14を利用することにより貯蔵室6の扉に使用者が触れた時点で前記扉接触手段により検知が行なわれ、それによりLEDやブザーなどの報知手段が動作することで使用者に報知し、貯蔵室6の扉開閉を未然に防ぐことができる。

0094

さらに、接触時間にある程度閾値を設けることにより、人が触れただけか扉を開ける意思があるかを判断することにより、扉の開閉動作の検知精度を高めることができ、その結果として、高品位な熟成が実現できる。

0095

以上述べたところから明らかなように、本発明は、食品を貯蔵する貯蔵区画と、貯蔵区画を冷却する冷却手段と、貯蔵区画の室温を検知する検知手段と、貯蔵区画の室温を制御する制御手段と、扉開閉検知手段と、報知手段を有し、制御手段は冷却手段で貯蔵区画の室温を変動制御することにより、食品の凍結率ならびに濃縮率を変化させて、より均一に酵素活性を促進させて食品のうまみを増加させることができ、貯蔵中に蛋白質の酵素による分解により生成されるうま味成分(アミノ酸やペプチド)を酵素の活性と反応性を高めることで増量させることを可能とし、さらに氷結晶の状態制御により、筋肉組織物理的損傷を適正に与えることによりやわらかさも実現し、使用者に扉の開状態を知らせて長期間の扉の開状態を防ぎながら食品をねらいの温度で貯蔵することができるため、「おいしさ」を実感できる熟成を行うことができる。

0096

また、本実施の形態1では、冷蔵庫の一部に備わる貯蔵区画で説明したが、専用庫や業務用機器でもよく、この場合、冷蔵庫の他区画の操作影響を配慮しなくてもいいので、温度制御性や温度一定性、温度調整などが効率的になり、より品位がよいおいしい牛肉を提供できる。

0097

また、本実施の形態1では、牛肉のスライスで説明したが、塊肉や他の食肉でもよく、あらかじめデータベースで温度や時間を制御することにより、より美味しい食品を提供できる。

0098

(実施の形態6)
図16は、本発明の実施の形態6における貯蔵区画の温度パターンである。なお、実施の形態1から5と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1から5の構成に本実施の形態6を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。

0099

図16において、まずスライスした牛肉を貯蔵室6に設置し、操作パネル11にあるスイッチを操作して、「おいしさコース5」を選択し、取り出し予定日時、食品の種類(牛肉、豚肉、鶏肉)を入力し、動作させ、予め設定温度パターンで貯蔵する。ここで、温度パターンは、設置する食品の種類や量によってコースを選択可能である。

0100

予め設定した第2の温度帯の設定温度(事例として−12℃)になるように、温度センサ10の検知温度により、ダンパー装置9の開閉動作を決定し、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整をして庫内温度をある程度の幅を持ちながら制御する。

0101

そして、予め設定された時間(事例として48時間)経過後、第1の温度帯の設定温度(事例として−5℃)になるように、温度センサ10の検知温度を都度、監視しながら、ダンパー装置9の冷気流入量の調整始し、予め設定された時間(事例として72時間)維持を行う。

0102

その後、第2の温度帯の設定温度(事例として−12℃)まで貯蔵室の室温を下げ、予め設定された時間(事例として24時間)維持した後、さらに第1の温度帯(事例として−5℃)に上げ、設定された時間(事例として24時間)維持し、時間経過後、貯蔵工程が終了する。

0103

つぎに解凍工程を移行する。事前に操作パネル11を使用し、取り出し予定日時を操作パネルで入力した日時に応じて、使用者が食品を取り出す予定日時の数時間前(事例として12時間前)に前記貯蔵区画を第2の温度帯の温度以上(事例として4℃)で一定時間維持して、食品を解凍させる。これにより使用者が取り出す時に、凍結貯蔵した食品は解凍されているため、解凍動作をすることなく、すぐに加熱調理を行なうことができ、調理や準備の時短が可能となる。また、調理方法により、解凍温度を任意に変更できるので、たとえば、薄切りにしたいときは−3〜−1℃の微凍結温度にすることにより、微小氷結により、切りやすくなり、また、時短にもなる。

0104

また、使用者が、貯蔵室6に食品を入れてから取り出すまでの熟成期間中に、貯蔵室6の扉を開けた場合、貯蔵室6の扉開閉検知手段12により扉の開状態を検知し、一定時間経過後に、報知手段13により扉の開状態を使用者に知らせる。使用者は報知により長時間扉を開けていたことに気づき、扉を閉めようとする。そのため、扉を長期間開けたままの状況でいることで貯蔵室6内の温度が変動し、食品の温度にも影響を与え、おいしさを実現するねらいの温度で貯蔵できないことを防止することができる。一定時間とは、扉を開放していても食品に影響を与えない時間である。

0105

また、扉開閉検知手段12により、一定時間連続で検知した時に報知手段13により報知する。扉の開放が1〜2回の少ない回数で短時間であれば、貯蔵室6に入れている食品にほとんど影響を与えないが、一定時間連続で検知した場合に報知することもできる。

0106

以上述べたところから明らかなように、本実施の形態6において、使用者が前記貯蔵区画に貯蔵してある食品を取り出す予定日時を操作パネルにて入力して、取り出す予定日時の数時間前に前記貯蔵区画を第2の温度帯以上で一定時間維持する解凍工程を有することで、使用者が取り出す時に、予め凍結貯蔵・熟成した食品が解凍されるため、すぐに加熱調理などを行なうことができ、効率よく調理を行なうことができ、また、使用者に扉の開状態を知らせて長期間の扉の開状態を防ぎながら食品をねらいの温度で貯蔵することができるため、「おいしさ」を実感できる熟成を行うことができる。

0107

なお、本実施の形態6では、解凍工程などの温度・時間制御情報を操作パネルで入力としたが、携帯端末での入力しWifi等の無線手段を使って、冷蔵庫に制御情報をインプットし、冷蔵庫の温度制御をしてもよい。これにより、外出先からでも取り出し日時を指定でき、家事の効率が向上する。

0108

なお、本実施の形態6では、扉開閉に関する報知手段のみの記載であったが、操作パネルで熟成モードを設定すると、貯蔵室の開閉を防止するロック機構を冷蔵庫に備えてもよい。それにより、報知およびロック機構があるのでより高品位に熟成肉を生成することができる。

0109

(実施の形態7)
図17は、本発明の実施の形態7における貯蔵区画の温度パターンである。なお、実施の形態1から6と同様の構成および同様の技術思想が適用できる部分については、説明を省略するが、実施の形態1から6の構成に本実施の形態7を組み合わせて実施することで不具合がない限り組み合わせて適用することが可能である。

0110

まずスライスした牛肉を貯蔵室6に設置し、操作パネル11にあるスイッチを操作して、食材情報として「牛肉」、貯蔵する温度パターンとして「おいしさコース6」を選択し、作動させる。「牛肉」の「おいしさコース6」では、図17に示すように、入力した食材「牛肉」の情報をもとに、予め設定した氷結率(図示せず)を実現できるような温度パターンで貯蔵するものである。ここで、温度パターンは、設置する食材の種類や量などによっても、幾つかのコースの選択が可能であり、取り出し予定日時も入力する。

0111

図17で示したとおり、予め設定した第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)になるように、ダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を開始する。

0112

温度センサ10の設定温度検知後、予め設定された時間(一例として48時間)その状態を保つように、冷気流入量を調整し、予め設定された時間(一例として48時間)経過後、第1温度帯の設定温度(一例として−5℃)になるように、再びダンパー装置9により、貯蔵室6室内への冷気流入量の調整を開始する。温度センサ10が設定温度検知後、予め設定された時間(一例として72時間)維持を行い、予め設定された時間(一例として72時間)経過後、第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)まで冷却する。

0113

加温手段を有する場合は、設定温度に維持するときや第1温度帯に昇温するときにも、この加温手段を用いることができるので、安定した温度制御や第1温度帯−5℃への到達時間の短縮を実現することができる。

0114

その後、第2温度帯の設定温度(一例として−12℃)まで冷却し、設定された時間(一例として24時間)維持し、さらに第1温度帯(一例として−5℃)に昇温し、設定された時間(一例として24時間)維持し、貯蔵工程が終了する。

0115

つぎに貯蔵維持工程に移行し、第3の温度帯の設定温度(事例として−18℃)になるように、温度センサ10を用いて検知温度を監視しながら、ダンパー装置9の冷気流入量の調整し、貯蔵維持工程として温度を維持する。

0116

さらに、解凍工程に移行し、事前に操作パネル11を使用し、取り出し予定日時を操作パネルで入力した日時に応じて、使用者が食品を取り出す予定日時の数時間前(事例として12時間前)に前記貯蔵区画を第4の温度帯(事例として4℃)で一定時間維持して、食品を解凍させる。

0117

これにより使用者が取り出す時に、凍結貯蔵した食品は解凍されているため、解凍動作をすることなく、すぐに加熱調理を行なうことができ、調理や準備の時短が可能となる。また、調理方法により、解凍温度を任意に変更できるので、たとえば、薄切りにしたいときは−3〜−1℃の微凍結温度にすることにより、微小氷結により、切りやすくなり、また、時短にもなる。

0118

図17では、使用者がすぐに加熱調理を行いたい場合に、操作パネル11を使用し、調理準備工程を設定することができる。取り出し予定日時の数時間前に、第5の温度帯(事例として20℃)で一定時間維持する調理準備工程を設けて、取り出し時に、食品の温度が室温になるようにする。一般的に冷蔵室に保存された食品を加熱調理する場合、加熱時に食品内部と表面の温度差が生じすぎることを防ぐ目的で、食品を室温に30分間程度放置してから加熱調理を行うが、それと同様の効果を得ることができる。そのため室温で放置する作業が不要になり、すぐに加熱調理などを行なうことができるため、効率よく短時間で調理を行なうことができる。

0119

なお、冷蔵庫本体1に貯蔵室6内の二酸化炭素濃度を調整可能な二酸化炭素濃度調整手段を備えてもよい。

0120

この場合、貯蔵室6内の二酸化炭素濃度を大気濃度より上げた状態で、制御手段で貯蔵室6の室温を上記温度パターンで制御することにより、腐敗細菌の増殖を抑制した環境で熟成を行うことができ、より安全性を高めることができる。

0121

以上述べたところから明らかなように、本発明は、食肉を貯蔵する貯蔵区画と、前記貯蔵区画を冷却する冷却手段と、前記貯蔵区画の内部の温度を検知する温度検知手段と、前記温度を前記冷却手段で制御する制御手段と、を備えた貯蔵装置において、前記制御手段により、氷結率を変動させた後で、所定の氷結率で維持し、さらに、使用者が前記貯蔵区画に保存してある食品を取り出す予定日時を入力する操作パネルを有し、取り出す予定日時の数時間前に前記貯蔵区画を食品の氷結率が0%になる温度帯以上で一定時間維持する解凍工程を有することで、使用者が取り出す時に、予め凍結貯蔵・熟成した食品が解凍されるため、すぐに加熱調理などを行なうことができ、効率よく調理を行なうことができる。推奨時間以上貯蔵することになっても、熟成状態を維持しながら、解凍などの手間がかかることなく、おいしさを実現することができる。

0122

以上のように、本発明にかかる貯蔵方法およびこの貯蔵方法を用いた冷蔵庫は、家庭用だけでなく、業務用の用途にも適用できる。

0123

1冷蔵庫本体
2断熱仕切壁
3 断熱仕切壁
4冷蔵区画室
5冷凍室
6貯蔵室
7冷却器
8送風機
9ダンパー装置
10温度センサ
11操作パネル
12扉開閉検知手段
13報知手段
14 扉接触検知手段

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