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技術 マグネシウム合金を用いた医療機器

出願人 不二ライトメタル株式会社
発明者 上田祐規
出願日 2018年2月7日 (2年4ヶ月経過) 出願番号 2018-019851
公開日 2019年8月22日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-137878
状態 未査定
技術分野 医療用材料
主要キーワード 強度確認 部品状態 塑性加工品 塑性加工処理 鍛造加工品 使用耐久性 矯正材 製造工程フロー
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

軽量性に加えて、強度や耐久性にも優れているマグネシウム合金を用いた医療機器を提供する。

解決手段

本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、マグネシウム合金を用いた医療機器であって、マグネシウム合金は、長周期積層構造を有し、マグネシウム合金は、全体に対して0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、残部のマグネシウム(以下、「Mg」)と、不可避混合物を含む。

概要

背景

自動車航空機などの輸送機器など、様々なアプリケーションにおいて筐体構造部材鋼製部材などの部品において種々の金属素材が用いられる。このような様々なアプリケーションの部品は、鉄やアルミなどの単一金属素材で形成されるだけでなく、様々な合金素材が用いられることが多くなってきている。

例えば、輸送機器などにおいては、軽量化を目的として、合金素材が用いられることがある。精密機器製造機械などにおいては、耐久性や強度の向上を目的として合金素材が用いられることがある。このように、従来の単一金属素材が使用されていたアプリケーションやそのアプリケーションの構成部分においても、種々の合金素材が用いられるようになってきている。

輸送機器の分野では、低燃費が求められることから、軽量でありながら耐久性や強度に優れた合金素材が、その部品の材料として求められている。

このように軽量である合金主原料としてマグネシウムが注目されている。マグネシウムは、その原子番号からも分かるとおり、非常に軽量であるからである。しかしながら、マグネシウムは軽量であるが、耐熱性、強度の面で劣る問題がある。

マグネシウムを主原料とするマグネシウム合金により、医療機器が製造されれば、輸送機器全体の軽量化につながり、低燃費などの目標を実現しやすくなる。このため、強度や耐久性も確保できるマグネシウム合金が、医療機器の材料として求められている。

同様に、医療の分野である医療機器においても、様々な要求が生じている。

人間や動物などにおいては、病気やけがの治療、病気やけがの予防などのために、生体において様々な部材が使用される。例えば、切断部分縫合骨折部分の結合、人工血管縫合材矯正材人工骨結合部材血管用ステント人工関節の一部などに対応する部材が、使用される。すなわち、これらのような医療機器が、様々な場面において使用されている。人体や動物などの生体に使用されて、病気やけがの治療、予防、対処療法などに使用されるこれらは医療機器であり、このような医療機器が、今後様々な場面で必要とされる状況がある。

これらの医療機器は、生体由来の素材で形成されているものもあるが、生体由来ではない素材で形成されているものもある。生体由来の素材でこれらの部材を形成することは、素材の供給や製造コストなどの面で困難が多いからである。このような困難性に対応するために、生体由来以外の素材で部材を形成することが始まっている。

例えば、血管用ステントは、製造精度や製造品質が高く製造コストを抑えることのできる金属を素材として製造されることが提案され始めている。

血管用ステントは、例えば心筋梗塞脳梗塞などの症状のある生体の血管中に挿入される。血管用ステントは、所定の内径を有しており、収縮した血管を拡張して、心筋梗塞や脳梗塞などの症状を軽減させることができる。

あるいは、けがや手術により皮膚や体内組織が切断されている場合に、この切断部分を縫合する縫合材、毛統合材などにおいても、生体由来の素材ではなく金属素材が用いられることが始まっている。

また、これら以外でも、人工骨、人工関節、矯正材、皮膚のベース部材などの医療機器においても、生体由来の素材ではなく金属素材が用いられることが提案されている。これらのような医療機器において、生体由来の素材ではなく、金属素材が用いられることは、コスト低下品質向上に加えて、大量生産などの製造容易性もあるからである。

このように生体における病気や怪我の治療、予防、リハビリなどに用いられる医療機器においても、コストや製造容易性などから金属素材での製造が求められるようになっている。

このような医療機器は、目的に応じた必要な強度を有することが求められる。加えて、生体に使用される観点から、治療での作業性、使用する人間の生活快適性などを実現するために、軽量であることも求められる。更には、これらの医療機器の多くは、生体に装着されたり埋め込まれたりする。これらの生体に装着や埋め込まれたりする医療機器は、時間の経過とともに(治癒の進行と共に)消失することが好ましいものも多い。

例えば、血管用ステント、縫合部材、結合部材などは、生体組織生物学的に回復することで、生体にとっては不要となるからである。このため、これらの医療機器は、生体が生物学的に回復する期間を待って消失することが好ましい。

あるいは、人工血管などは、生体由来の血管に取り換えるまでの一時的な期間に使用されればよいこともある。このような場合にも、この一時的な期間に使用耐久性があり、以降は、消失等しても構わない場合がある。

人工関節や人工骨なども同様に、治癒の進行とともに消失していくことが求められる。もちろん、時間の経過とともに消失することとトレードオフに、消失するまでの装着や埋め込みが必要とされる期間においては、必要となる強度、耐久性があることが求められる。

このように、医療機器においても金属素材での実現が求められている。この金属素材による医療機器においては、使用必要機関における強度や耐久性が実現されつつも、一定期間が経過するに伴い、消失していくことが求められている。また、生体に使用される点で、軽量性も求められる。

このような軽量性のある金属として、マグネシウムが着目されている。製造工程や治療工程などを考慮して、軽量であって難燃性もあるマグネシウム合金が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

概要

軽量性に加えて、強度や耐久性にも優れているマグネシウム合金を用いた医療機器を提供する。本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、マグネシウム合金を用いた医療機器であって、マグネシウム合金は、長周期積層構造を有し、マグネシウム合金は、全体に対して0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、残部のマグネシウム(以下、「Mg」)と、不可避混合物を含む。

目的

本発明は、軽量性に加えて、強度や耐久性に優れているマグネシウム合金を用いた医療機器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

マグネシウム合金を用いた医療機器であって、前記マグネシウム合金は、長周期積層構造を有し、前記マグネシウム合金は、全体に対して0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、残部のマグネシウム(以下、「Mg」)と、不可避混合物を含む、マグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項2

前記マグネシウム合金が、原子量がAであるZn(A)と、原子量がBであるY(B)と、残部のMgを含む場合には、(式1)0.9≦B/A≦3.0が満たされる、請求項1記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項3

前記マグネシウム合金が、原子量がAであるZn(A)と、原子量がCであるGd(C)と、残部のMgを含む場合には、(式2)0.9≦C/A≦3.0が満たされる、請求項1記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項4

前記マグネシウム合金が、原子量がAであるZn(A)と、原子量がDであるY(D)と、原子量がEであるGd(E)と、残部のMgを含む場合には、(式3)0.9≦(D+E)/A≦3.0が満たされる、請求項1記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項5

前記マグネシウム合金が、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下の希土類(以下、「Re」と略す)を、更に含む、請求項1から4のいずれか記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項6

前記Reは、全体に対して0.01原子%以上0.5原子%以下のジルコニウム(以下、「Zr」)、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のアルミニウム(以下、「Al」)、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のランタン(以下、「La」)、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のカルシウム(以下、「Ca」)、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のシリコン(以下、「Si」)、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のマンガン(以下、「Mn」)、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のチタン(以下、「Ti」)、の少なくとも一つである、請求項5記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項7

前記長周期積層構造は、前記マグネシウム合金の結晶組織に現れる、請求項1から6のいずれか記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項8

前記マグネシウム合金の結晶平均粒径は、1μm以下である、請求項1から7のいずれか記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項9

前記マグネシウム合金は、生分解性を有する、請求項1から8のいずれか記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項10

前記マグネシウム合金の強度は、アルミニウム以上である、請求項1から9のいずれか記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項11

前記医療機器は、生体治療における循環器外科消化器外科、呼吸器外科、口腔外科整形外科および再生医療の少なくとも一つの分野において、生分解性を必要として使用されるものを含む、請求項1から10のいずれか記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

請求項12

前記医療機器は、人工血管血管ステント生体用縫合材血管閉塞コイル、生体用クリップ、生体用封止材、生体用結合剤、骨の結合材、骨の支持材および再生医療用細胞保持材の少なくとも一つである、請求項11記載のマグネシウム合金を用いた医療機器。

技術分野

0001

本発明は、長周期積層構造を有するマグネシウム合金を用いた医療機器に関する。

背景技術

0002

自動車航空機などの輸送機器など、様々なアプリケーションにおいて筐体構造部材鋼製部材などの部品において種々の金属素材が用いられる。このような様々なアプリケーションの部品は、鉄やアルミなどの単一金属素材で形成されるだけでなく、様々な合金素材が用いられることが多くなってきている。

0003

例えば、輸送機器などにおいては、軽量化を目的として、合金素材が用いられることがある。精密機器製造機械などにおいては、耐久性や強度の向上を目的として合金素材が用いられることがある。このように、従来の単一金属素材が使用されていたアプリケーションやそのアプリケーションの構成部分においても、種々の合金素材が用いられるようになってきている。

0004

輸送機器の分野では、低燃費が求められることから、軽量でありながら耐久性や強度に優れた合金素材が、その部品の材料として求められている。

0005

このように軽量である合金主原料としてマグネシウムが注目されている。マグネシウムは、その原子番号からも分かるとおり、非常に軽量であるからである。しかしながら、マグネシウムは軽量であるが、耐熱性、強度の面で劣る問題がある。

0006

マグネシウムを主原料とするマグネシウム合金により、医療機器が製造されれば、輸送機器全体の軽量化につながり、低燃費などの目標を実現しやすくなる。このため、強度や耐久性も確保できるマグネシウム合金が、医療機器の材料として求められている。

0007

同様に、医療の分野である医療機器においても、様々な要求が生じている。

0008

人間や動物などにおいては、病気やけがの治療、病気やけがの予防などのために、生体において様々な部材が使用される。例えば、切断部分縫合骨折部分の結合、人工血管縫合材矯正材人工骨結合部材血管用ステント人工関節の一部などに対応する部材が、使用される。すなわち、これらのような医療機器が、様々な場面において使用されている。人体や動物などの生体に使用されて、病気やけがの治療、予防、対処療法などに使用されるこれらは医療機器であり、このような医療機器が、今後様々な場面で必要とされる状況がある。

0009

これらの医療機器は、生体由来の素材で形成されているものもあるが、生体由来ではない素材で形成されているものもある。生体由来の素材でこれらの部材を形成することは、素材の供給や製造コストなどの面で困難が多いからである。このような困難性に対応するために、生体由来以外の素材で部材を形成することが始まっている。

0010

例えば、血管用ステントは、製造精度や製造品質が高く製造コストを抑えることのできる金属を素材として製造されることが提案され始めている。

0011

血管用ステントは、例えば心筋梗塞脳梗塞などの症状のある生体の血管中に挿入される。血管用ステントは、所定の内径を有しており、収縮した血管を拡張して、心筋梗塞や脳梗塞などの症状を軽減させることができる。

0012

あるいは、けがや手術により皮膚や体内組織が切断されている場合に、この切断部分を縫合する縫合材、毛統合材などにおいても、生体由来の素材ではなく金属素材が用いられることが始まっている。

0013

また、これら以外でも、人工骨、人工関節、矯正材、皮膚のベース部材などの医療機器においても、生体由来の素材ではなく金属素材が用いられることが提案されている。これらのような医療機器において、生体由来の素材ではなく、金属素材が用いられることは、コスト低下品質向上に加えて、大量生産などの製造容易性もあるからである。

0014

このように生体における病気や怪我の治療、予防、リハビリなどに用いられる医療機器においても、コストや製造容易性などから金属素材での製造が求められるようになっている。

0015

このような医療機器は、目的に応じた必要な強度を有することが求められる。加えて、生体に使用される観点から、治療での作業性、使用する人間の生活快適性などを実現するために、軽量であることも求められる。更には、これらの医療機器の多くは、生体に装着されたり埋め込まれたりする。これらの生体に装着や埋め込まれたりする医療機器は、時間の経過とともに(治癒の進行と共に)消失することが好ましいものも多い。

0016

例えば、血管用ステント、縫合部材、結合部材などは、生体組織生物学的に回復することで、生体にとっては不要となるからである。このため、これらの医療機器は、生体が生物学的に回復する期間を待って消失することが好ましい。

0017

あるいは、人工血管などは、生体由来の血管に取り換えるまでの一時的な期間に使用されればよいこともある。このような場合にも、この一時的な期間に使用耐久性があり、以降は、消失等しても構わない場合がある。

0018

人工関節や人工骨なども同様に、治癒の進行とともに消失していくことが求められる。もちろん、時間の経過とともに消失することとトレードオフに、消失するまでの装着や埋め込みが必要とされる期間においては、必要となる強度、耐久性があることが求められる。

0019

このように、医療機器においても金属素材での実現が求められている。この金属素材による医療機器においては、使用必要機関における強度や耐久性が実現されつつも、一定期間が経過するに伴い、消失していくことが求められている。また、生体に使用される点で、軽量性も求められる。

0020

このような軽量性のある金属として、マグネシウムが着目されている。製造工程や治療工程などを考慮して、軽量であって難燃性もあるマグネシウム合金が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0021

特開2000−109963号公報

発明が解決しようとする課題

0022

特許文献1は、カルシウム0.1〜15重量%を含む難燃性マグネシウム合金塑性加工処理するか、又はカルシウム0.1〜15重量%を含む難燃性マグネシウム合金の既存含有量に加えて、融解時にアルミニウム又は亜鉛をさらに添加し、冷却後塑性加工処理することにより高強度難燃性マグネシウム合金を製造するマグネシウム合金を開示する。

0023

マグネシウム合金の難燃性を向上させるために、特許文献1は、マグネシウムにカルシウムを含有させることを目的としている。特許文献1によれば、マグネシウムにカルシウムを含有させるマグネシウム合金は、発火温度が上昇して難燃性が高まる。

0024

特許文献1のように、耐熱性を高めることで、マグネシウムの軽量性を活かした合金を得ることができる。特許文献1に開示されるマグネシウム合金を医療機器の材料として使用することが考えられる。

0025

しかしながら、特許文献1のマグネシウム合金は、強度や耐久性において不十分である。マグネシウムそのものは、軽量というメリットはあるものの、強度や耐久性において不十分である。このため、一般的なマグネシウム合金や特許文献1のマグネシウム合金は、強度や耐久性において不十分である。

0026

上述したように、医療機器に金属素材が用いられる場合には、軽量性に加えて、強度や耐久性が求められる。しかしながら、特許文献1の技術では、これが実現できない問題もある。加えて、医療機器に金属素材が用いられる場合には、使用期間の経過と共に生分解をすることが求められる。しかしながら、特許文献1のマグネシウム合金は、この生分解性が不十分である問題もある。

0027

このように、強度や耐久性の観点、生分解性の観点、およびこれらの両立の観点から、特許文献1のマグネシウム合金は、医療機器に適用することが困難であるとの課題を有している。

0028

本発明は、軽量性に加えて、強度や耐久性に優れているマグネシウム合金を用いた医療機器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0029

上記課題に鑑み、本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、マグネシウム合金を用いた医療機器であって、
マグネシウム合金は、長周期積層構造を有し、
マグネシウム合金は、
全体に対して0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、
全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、
残部のマグネシウム(以下、「Mg」)と、不可避混合物を含む。

発明の効果

0030

本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、軽量でありながら、実用に耐えうる強度や耐久性を有している。このため、生体に装着したり埋め込んだりする様々な医療機器のタイプや用途に適している。また、フレキシブルな対応が可能である。

0031

医療機器の軽量化により、生体に使用する場合でも治療期間中の生活クオリティを損なうことを低減できる。加えて、装着や埋め込みなどの作業や手術における容易性を上げることができる。また、マグネシウムを主成分とすることで、生分解性も向上し、生体に使用することに適切である。

図面の簡単な説明

0032

本発明の実施の形態における医療機器の製造工程フロー図である。
本発明の所定マグネシウムの実施例と比較例との強度の実験結果のグラフである。

実施例

0033

本発明の第1の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器は、マグネシウム合金は、長周期積層構造を有し、
マグネシウム合金は、
全体に対して0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、
全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、
残部のマグネシウム(以下、「Mg」)と、不可避混合物を含む。

0034

この構成により、軽量でありながら、強度や耐久性も確保したマグネシウム合金により、軽量、強度などのメリットのある医療機器が実現できる。

0035

本発明の第2の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1の発明に加えて、マグネシウム合金が、原子量がAであるZn(A)と、原子量がBであるY(B)と、残部のMgを含む場合には、
(式1) 0.9 ≦ B/A ≦ 3.0
が満たされる。

0036

この構成により、軽量でありながら、強度や耐久性を実現できる長周期積層構造のマグネシウム合金を実現できる。

0037

本発明の第3の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1の発明に加えて、マグネシウム合金が、原子量がAであるZn(A)と、原子量がCであるGd(C)と、残部のMgを含む場合には、
(式2) 0.9 ≦ C/A ≦ 3.0
が満たされる。

0038

この構成により、軽量でありながら、強度や耐久性を実現できる長周期積層構造のマグネシウム合金を実現できる。

0039

本発明の第4の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1の発明に加えて、マグネシウム合金が、原子量がAであるZn(A)と、原子量がDであるY(D)と、原子量がEであるGd(E)と、残部のMgを含む場合には、
(式3) 0.9≦ (D+E)/A ≦ 3.0
が満たされる。

0040

この構成により、軽量でありながら、強度や耐久性を実現できる長周期積層構造のマグネシウム合金を実現できる。このマグネシウム合金が用いられることにより、軽量化や強度の両立が求められる医療機器が実現できる。

0041

本発明の第5の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、マグネシウム合金が、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下の希土類(以下、「Re」と略す)を、更に含む。

0042

この構成により、強度や耐久性をより向上させることができる。あるいは、耐熱性を向上させることができる。

0043

本発明の第6の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第5の発明に加えて、Reは、
全体に対して0.01原子%以上0.5原子%以下のジルコニウム(以下、「Zr」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のアルミニウム(以下、「Al」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のランタン(以下、「La」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のカルシウム(以下、「Ca」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のシリコン(以下、「Si」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のマンガン(以下、「Mn」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のチタン(以下、「Ti」)、
の少なくとも一つである。

0044

この構成により、強度や耐久性をより向上させることができる。あるいは、耐熱性を向上させることができる。

0045

本発明の第7の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1から第6のいずれかの発明に加えて、長周期積層構造は、マグネシウム合金の結晶組織に現れる。

0046

この構成により、医療機器の強度が高まる。

0047

本発明の第8の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1から第7のいずれかの発明に加えて、マグネシウム合金の結晶平均粒径は、1μm以下である。

0048

この構成により、強度との伸びとの両立のバランスが図られる。強度および加工容易性が両立される。

0049

本発明の第9の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1から第8のいずれかの発明に加えて、マグネシウム合金は、生分解性を有する。

0050

この構成により、生体への組み込みなどが容易となる。

0051

本発明の第10の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1から第10のいずれかの発明に加えて、マグネシウム合金の強度は、アルミニウム以上である。

0052

この構成により、従来技術の置き換えができる。

0053

本発明の第11の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第1から第10のいずれかの発明に加えて、医療機器は、生体治療における循環器外科消化器外科、呼吸器外科、口腔外科整形外科および再生医療の少なくとも一つの分野において、生分解性を必要として使用されるものを含む。

0054

本発明の第12の発明に係るマグネシウム合金を用いた医療機器では、第11の発明に加えて、医療機器は、人工血管、血管ステント生体用縫合材、血管閉塞コイル、生体用クリップ、生体用封止材、生体用結合剤、骨の結合材、骨の支持材および再生医療用細胞保持材の少なくとも一つである。

0055

これらの構成により、軽量性と強度に加えて、生分解性を必要とする生体への組み込みなどの治療に、最適な医療機器を実現できる。

0056

以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。

0057

(実施の形態)
本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、種々の用途に用いられる。単体で、完成品の状態であるものもあるし、他と組み合わされて使用される状態のものもある。部品状態のものもある。また、人体を始めとした生体に直接使用されて生体の一部の代わりをするものものあるし、生体の一部に代替するものではないものもある。また、生体の治療などに直接使用されるものもあるし、間接的に使用されるものもある。
このような医療機器が、下記に説明するある特性を有するマグネシウム合金によって製造される。

0058

(所定マグネシウム合金)
この医療機器に用いられるマグネシウム合金(以下、必要に応じて「所定マグネシウム合金」と略す)は、長周期積層構造を有する。加えて、所定マグネシウム合金は、
全体に対して0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、
全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、
残部のマグネシウム(以下、「Mg」)と、を含む。

0059

また、所定マグネシウム合金が、不可避である不可避混合物を含むことがあってもよい。

0060

所定マグネシウム合金が、このような組成を有することで、長周期積層構造を有することができるようになる。長周期積層構造を有することで、所定マグネシウム合金は、高い強度を有するようになる。もちろん、所定マグネシウム合金の主たる組成は、マグネシウムである。このため、所定マグネシウムは軽量との特徴も維持している。

0061

すなわち、所定マグネシウム合金は、軽量であるとのマグネシウムの特性を維持しつつ、高い強度を実現している。また、高い強度を有することで、耐久性も実現できる。更には、マグネシウムを主成分とすることで生分解性も期待でき、医療機器としての使用に適している。

0062

医療機器は、生体の様々な部位に使用される。また、生体治療に直接的に使用されたり、間接的に使用されたりする。このような使用態様においては、軽量性であると共に、強度や使用耐久性があることが好ましい。また、上述の通り、生体に装着されたり埋め込まれたりする医療機器の場合には、時間経過と共に、体液などの水分によって分解していく生分解性を有していることが好ましい。

0063

これらの点が、所定マグネシウム合金によって実現される。結果として、本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、これらの点を解決できる。

0064

上述の通り、所定マグネシウム合金は、マグネシウム(Mg)を主成分として、全体に対して、0.4原子%以上2.5原子%未満の亜鉛(以下、「Zn」)と、全体に対して、0.6原子%以上5.0原子%未満のイットリウム(以下、「Y」)もしくはガドリニウム(以下、「Gd」)と、を含む。

0065

ここに示す組成比率となるように、各要素を量して合金が製造されることで(その他必要な工程も含む)、医療機器に用いられる所定マグネシウム合金が実現される。この所定マグネシウム合金が、種々の加工工程を受けることで、医療機器が製造される。

0066

例えばダイキャスト圧延加工研削加工切削加工などの特性や形状を生み出す製造工程を経ることで、医療機器が製造される。もちろん、所定マグネシウム合金から医療機器が製造される工程として必要となる他の工程が含まれてもよい。メッシュ状などの特殊な形態への加工工程などが施されて、所定マグネシウム合金を用いた医療機器が製造されてもよい。

0067

上述したように、所定マグネシウム合金は、長周期積層構造を有しており、高い強度、耐久性、耐熱性に加えて、軽量性も有している。あるいは、必要となる生分解性も有している。結果として、強度や軽量性が要求される医療機器が、最適に実現できる。マグネシウムが主成分であることで、生分解性があるからである。

0068

ここで、長周期積層構造は、所定マグネシウム合金の結晶組織に現れる。長周期積層構造が結晶組織に現れることで、所定マグネシウム合金の強度や耐久性が高まる。

0069

(組成量の相関関係
上述した通り、実施の形態における所定マグネシウム合金は、後述する任意の添加成分および不可避混合物を除けば、次の3パターンの組成を有する。

0070

(パターン1)亜鉛(Zn)と、イットリウム(Y)とマグネシウム(Mg)
(パターン2)亜鉛(Zn)と、ガドリニウム(Gd)と、マグネシウム(Mg)
(パターン3)亜鉛(Zn)と、イットリウム(Y)と、ガドリニウム(Gd)と、マグネシウム(Mg)。

0071

パターン1の所定マグネシウム合金について、原子量がAであるZn(A)と、原子量がBであるY(B)と、残部のMgを含む場合には、
(式1) 0.9 ≦ B/A ≦ 3.0
が満たされる。

0072

パターン2の所定マグネシウム合金について、原子量がAであるZn(A)と、原子量がCであるGd(C)と、残部のMgを含む場合には、
(式2) 0.9 ≦ C/A ≦ 3.0
が満たされる。

0073

パターン3の所定マグネシウム合金について、原子量がAであるZn(A)と、原子量がDであるY(D)と、原子量がEであるGd(E)と、残部のMgを含む場合には、
(式3) 0.9≦ (D+E)/A ≦ 3.0
が満たされる。

0074

これらの組成量の相関関係が満たされることで、得られる所定マグネシウム合金は、長周期積層構造を有して、高い強度を示すようになる。

0075

(任意の添加成分)
所定マグネシウム合金は、上述したマグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)に加えて、任意の他の添加成分を含むことも好適である。ここでの他の任意成分としては、全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下の希土類(以下、必要に応じて「Re」と表記)である。

0076

この希土類として、次のようなものがある。

0077

全体に対して0.01原子%以上0.5原子%以下のジルコニウム(以下、「Zr」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のアルミニウム(以下、「Al」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のランタン(以下、「La」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のカルシウム(以下、「Ca」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のシリコン(以下、「Si」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のマンガン(以下、「Mn」)、
全体に対して0.01原子%以上1.0原子%以下のチタン(以下、「Ti」)の、少なくとも一つである。

0078

上述したような組成範囲で、Zr、Al、La、Ca、Si、Mn、Tiの少なくとも一つの成分が更に含まれることで、所定マグネシウム合金の強度や耐久性が高まるメリットがある。

0079

これらの成分は、所定マグネシウム合金の長周期積層構造の発現強化するメリットがある。このメリットによって、所定マグネシウム合金の強度や耐久性が高まる。結果として、医療機器の強度や耐久性が更に高まる。

0080

あるいは、これらの成分が含まれることで、所定マグネシウム合金の耐熱性も高まる。例えば、Caが添加されることで、所定マグネシウム合金の発火温度が高くなり、耐熱性が高まる。

0081

これらの成分が含有されることで、得られる所定マグネシウム合金(およびこれを用いた医療機器)において、次のような効果が生じる。

0082

Zr:結晶粒微細化効果
Al:耐食性の向上、強度の向上
La:耐クリープ性の向上、強度の向上
Ca:発火温度の上昇(難燃性の向上)
Si:耐熱性の向上、強度の向上
Mn:耐食性の向上、強度の向上
Ti:強度の向上

0083

(所定マグネシウム合金の強度)
所定マグネシウム合金の強度は、アルミニウムの強度以上である。アルミニウムの強度以上であることで、現在、アルミニウム合金が多く用いられている医療機器での置き換えが可能となるからである。

0084

現在では、軽量化が要求される医療機器においては、アルミニウム合金が用いられることが多い。一般的にアルミニウム合金の方が、マグネシウム合金よりも強度が高いとみなされているからである。

0085

しかしながら、本発明の所定マグネシウム合金は、アルミニウムの強度よりも高い。加えて、アルミニウムよりもマグネシウムの方が軽量であるメリットもある。これらによって、本発明の所定マグネシウム合金は、アルミニウムが採用されている既存の医療機器に置き換えられることができる。

0086

(長周期積層構造)
所定マグネシウム合金は、長周期積層構造を有する。この長周期積層構造は、マグネシウム合金の結晶組織に現れる。結晶組織に長周期積層構造が現れることで、所定マグネシウム合金の強度や耐久性が高まる。もちろん、この所定マグネシウム合金を用いた医療機器の強度や耐久性が高まる。

0087

また、長周期積層構造によって、生分解性も期待できる。

0088

ここで、長周期積層構造は、上述した成分や組成比率によって得られるマグネシウム合金にみられる構造上の特性である。長周期積層構造として定義しているが、長周期積層状態について、限定的な意味合いを持たせているものではない。長周期積層として把握できる構造を有していれば様々な態様が長周期積層構造に該当する。

0089

(結晶の平均粒径)
所定マグネシウム合金の結晶の平均粒径は、1μm以下であることも好適である。上述した組成と組成比率で得られるマグネシウム合金は、結晶組織を有する。ここで、この結晶組織の結晶の平均粒径が、1μm以下として得ることができる。

0090

結晶の平均粒径が1μm以下であることで、所定マグネシウム合金の強度と伸びに優れた特性が生じる。マグネシウム合金の強度と伸びのトレードオフを示す曲線は、バナナカーブのような形状を有する。このバナナカーブのトレードオフの関係から、強度と伸びの両立のバランスが良い結晶粒径の領域がある。

0091

この両立のバランスの良い結晶の平均粒径は、1μm以下である。このため、所定マグネシウム合金の結晶の平均粒径が1μm以下であることも、強度と伸びのバランスの観点から好適である。

0092

(生分解性)
所定マグネシウム合金は、生分解性を有する。これは上述した通りである。生分解性を有することで、後述するように、所定マグネシウム合金を用いた医療機器は、血管ステント、生体用縫合材など、生体に埋め込まれたり取り付けられたりするものがある。これらは、治癒期間においては、生体に備わってその役割を果たすことが求められる。

0093

一方で、治癒期間が経過すれば、分解してしまうことが好ましい。役割を終えた以上、生体に留まることがデメリットとなりうるからである。

0094

所定マグネシウム合金は、マグネシウムを主成分とすることで、このように分解する生分解性を有する。

0095

次に、このようなマグネシウム合金を用いた医療機器について説明する。

0096

(医療機器)
医療機器は、生体治療における循環器外科、消化器外科、呼吸器外科、口腔外科、整形外科および再生医療の少なくとも一つの分野において、生分解性を必要として使用されるものを含む。

0097

当該分野において使用されるものである場合に、軽量性、強度、使用耐久性および生分解性が必要とされるからである。また、これらの分野に使用される医療機器である場合には、強度に加えて加工容易性も必要である。この点で、強度と伸びとのバランスが良いことも必要である。

0098

このような観点から、上述のような分野において使用される医療機器が、本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器の対象となる。

0099

このような分野に用いられる医療機器は、人工血管、血管ステント、生体用縫合材、血管閉塞コイル、生体用クリップ、生体用封止材、生体用結合剤、骨の結合材、骨の支持材および再生医療用細胞の保持材の少なくとも一つである。

0100

このような医療機器においては、上述のように、軽量性、強度、使用耐久性および生分解性が必要とされるからである。また、これらの分野に使用される医療機器である場合には、強度に加えて加工容易性も必要である。この点で、強度と伸びとのバランスが良いことも必要である。このため、所定マグネシウム合金が用いられることが好適であり、所定マグネシウム合金が用いられたこれらの医療機器は、軽量性、強度、使用耐久性および生分解性を有する。

0101

所定マグネシウム合金によって生じるこれらのメリットによって、これらの医療機器が生体の治療や診療に最適に使用できる。

0102

(所定マグネシウム合金の製造工程)
次にマグネシウム合金を用いた医療機器の製造工程について説明する。図1は、本発明の実施の形態における医療機器の製造工程フロー図である。

0103

図1は、所定マグネシウム合金の製造工程に始まり、塑性加工などを経て、医療機器が製造される工程を示している。なお、図1で示される製造工程は、医療機器製造の一例である。図1に示される工程の一部が、他の工程に置き換わることもあり得る。あるいは、必要に応じて他の工程が追加されることもあり得る。

0104

大きく分けて、所定マグネシウム合金を製造する溶解鋳造工程、所定マグネシウム合金を一定形状に加工する塑性加工工程、最終の部品への仕上げを行う仕上げ工程が行われる。

0105

溶解鋳造工程では、必要な原材料に基づいて、所定マグネシウム合金が製造される。上述したように、主成分であるマグネシウムに、亜鉛、イットリウムもしくはガドリニウムを組成比率に従って用意する。また、ジルコニウム(Zr)などの添加成分も必要に応じて、用意する。

0106

これらの原材料が溶融炉などに投入されて、加熱溶解される。この溶解を経て、溶融金属が得られる。この溶融金属は、所定マグネシウム合金の組成比率を有している。この溶融金属が固化してマグネシウム合金となると、長周期積層構造を有している状態である。

0107

溶融金属が鋳造工程を経ると、図1にあるように、鋳造品もしくはビレット等となる。あるいは、半溶融金属として次の塑性加工工程に繋がることもある。

0108

鋳造品もしくはビレット等(ビレット、スラグインゴット)は、圧延加工や押し出し加工を施される。圧延加工や押し出し加工が施されることで、棒状、線状、板状の所定マグネシウム合金が得られる。棒状、線状、板状の所定マグネシウム合金は、既述したように長周期積層構造を有しており、マグネシウムに由来する軽量性と、強度を実現している。

0109

また棒状、線状、板状の所定マグネシウム合金は、必要に応じて鍛造加工プレス加工が施される。半溶融金属は、溶湯鍛造加工が施される。

0110

これらの工程を経ることで、鍛造加工品が得られる。この鍛造加工品には、必要に応じて、トリミング加工打ち抜き加工矯正加工が施される。これらの加工が施される結果、後塑性加工品が得られる。この状態となることで、所定マグネシウム合金を用いた医療機器の大まかな形状や構造が出来上がる。

0111

次に、必要に応じて、仕上げ工程が施される。仕上げ工程として、切削加工、研削加工、表面処理接合などの加工が行われる。これらの仕上げ工程が行われることで、目的とする医療機器が製造される。図1に示される最終段階である。

0112

このような製造工程を経て得られるマグネシウム合金を用いた医療機器は、軽量でありながら、必要な強度や耐久性を有している。

0113

なお、ここでは、マグネシウム合金を用いた医療機器の概要工程をしめしている。他の工程が追加されることもありえるし、工程の一部が置き換わることもありえる。また、製造される医療機器の一部のみがこの製造工程で製造されることもあるし、全体が製造されることもある。必要に応じて、他の部品や素材と組み合わされる組み立て工程が生じることもある。

0114

(所定マグネシウム合金の強度確認

0115

上述して説明した所定マグネシウム合金の強度について説明する。図2は、本発明の所定マグネシウムの実施例と比較例との強度の実験結果のグラフである。図2においては、本発明の所定マグネシウム合金の一例としての「WZ75」と、本発明のような長周期積層構造を有さない一般的なマグネシウム合金の一例として「AZ31」と、マグネシウムとの対比となるアルミニウム合金の例として「A7075−T6」、「A2219−T6」、「A6063−T6」のそれぞれの強度の実験結果を示している。

0116

図2の左側は、引張強度と温度との関係を示している。横軸は温度であり、縦軸は引張強度である。温度を上昇させつつ実施例と比較例との引張強度の変化を示している。図2の右側は、温度上昇耐力との関係を示している。実施例や比較例が塑性変形するまでの耐久力を示している。

0117

図2の左側の引張強度のグラフから明らかな通り、ほとんどの温度帯において、所定マグネシウム合金の引張強度が、他の比較例(一般的なマグネシウム合金「AZ31」やアルミニウム合金「A7075−T6」、「A2219−T6」、「A6063−T6」)よりも高いことが確認された。

0118

温度が低いところでは、実施例である所定マグネシウム合金よりも引張強度の高い比較例もあるが、温度が高くなるにつれて、所定マグネシウム合金の引張強度が一番高い。

0119

医療機器においては、高い温度での引張強度が求められることもある。この点において、図2の左側の実験結果から明らかな通り、本発明の所定マグネシウム合金が優位性があることが確認された。

0120

図2の右側の耐力のグラフからは、同じように実施例である所定マグネシウム合金の耐力が殆どの温度帯において、他の比較例(一般的なマグネシウム合金「AZ31」やアルミニウム合金「A7075−T6」、「A2219−T6」、「A6063−T6」)よりも高いことが確認された。

0121

温度が低いところでは、実施例である所定マグネシウム合金よりも耐力の高い比較例もあるが、温度が高くなるにつれて、所定マグネシウム合金の耐力が一番高い。

0122

医療機器においては、高い熱が加わっても、塑性変形しない特性が求められることもある。この点でも、図2の右側のグラフのように、高い温度でも高い耐力を示す所定マグネシウム合金は、他よりも優位性が高い。

0123

このように、本発明の所定マグネシウム合金は、従来の一般的なマグネシウム合金やアルミニウム合金に比較して、医療機器に適していることが確認された。すなわち、本発明のマグネシウム合金を用いた医療機器は、軽量でありながら、強度や耐力を有した十分なレベルである。

0124

なお、ここで実施例とした「WZ75」は、2.0原子%のZn、2.0原子%のY(イットリウム)に残部のMgを組成とする所定マグネシウム合金である。

0125

なお、実施の形態で説明されたマグネシウム合金を用いた医療機器は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。

0126

1溶解鋳造工程
2塑性加工工程
3仕上げ工程

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