図面 (/)

技術 半導体用接着剤、並びに、半導体装置及びその製造方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 本田一尊永井朗佐藤慎茶花幸一小野敬司
出願日 2019年3月25日 (1年3ヶ月経過) 出願番号 2019-057185
公開日 2019年8月22日 (10ヶ月経過) 公開番号 2019-137866
状態 未査定
技術分野 半導体または固体装置の組立体 ボンディング 接着剤、接着方法
主要キーワード 変色部分 表面処理フィラー 腐食部分 絶縁信頼性評価 硬化反応率 導電性突起 供給面 立体状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2019年8月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体用接着剤を提供する。

解決手段

半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置において前記接続部の封止に用いられる半導体用接着剤であって、(メタアクリル化合物及び硬化剤を含有し、200℃で5秒保持したときの硬化反応率が80%以上である、半導体用接着剤。

概要

背景

従来、半導体チップ基板を接続するには金ワイヤ等の金属細線を用いるワイヤーボンディング方式が広く適用されてきた。そして、半導体装置に対する高機能・高集積高速化等の要求に対応するため、半導体チップ又は基板にバンプと呼ばれる導電性突起を形成して、半導体チップと基板間で直接接続するフリップチップ接続方式(FC接続方式)が広まりつつある。

フリップチップ接続方式としては、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法、超音波振動印加して金属接合させる方法、樹脂収縮力によって機械的接触を保持する方法などが知られている。接続部の信頼性の観点から、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法が一般的である。

例えば、半導体チップと基板間の接続においては、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)等に盛んに用いられているCOB(Chip On Board)型の接続方式もフリップチップ接続方式である。また、フリップチップ接続方式は、半導体チップ上にバンプ又は配線を形成して、半導体チップ間で接続するCOC(Chip On Chip)型の接続方式にも広く用いられている(例えば、下記特許文献1参照)。

更なる小型化、薄型化又は高機能化が強く要求されたパッケージでは、上述した接続方式を積層又は多段化したチップスタック型パッケージ及びPOP(Package On Package);TSV(Through−Silicon Via)等も広く普及し始めている。平面状でなく立体状に配置することでパッケージを小さくできることから、これらの技術は多用され、半導体の性能の向上、ノイズ低減実装面積の削減、及び、省電力化にも有効であり、次世代の半導体配線技術として注目されている。

概要

圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体用接着剤を提供する。半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置において前記接続部の封止に用いられる半導体用接着剤であって、(メタアクリル化合物及び硬化剤を含有し、200℃で5秒保持したときの硬化反応率が80%以上である、半導体用接着剤。なし

目的

本発明は、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体用接着剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置において前記接続部の封止に用いられる半導体用接着剤であって、(メタアクリル化合物及び硬化剤を含有し、200℃で5秒保持したときの硬化反応率が80%以上である、半導体用接着剤。

技術分野

0001

本発明は、半導体用接着剤、並びに、半導体装置及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、半導体チップ基板を接続するには金ワイヤ等の金属細線を用いるワイヤーボンディング方式が広く適用されてきた。そして、半導体装置に対する高機能・高集積高速化等の要求に対応するため、半導体チップ又は基板にバンプと呼ばれる導電性突起を形成して、半導体チップと基板間で直接接続するフリップチップ接続方式(FC接続方式)が広まりつつある。

0003

フリップチップ接続方式としては、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法、超音波振動印加して金属接合させる方法、樹脂収縮力によって機械的接触を保持する方法などが知られている。接続部の信頼性の観点から、はんだ、スズ、金、銀、銅等を用いて金属接合させる方法が一般的である。

0004

例えば、半導体チップと基板間の接続においては、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)等に盛んに用いられているCOB(Chip On Board)型の接続方式もフリップチップ接続方式である。また、フリップチップ接続方式は、半導体チップ上にバンプ又は配線を形成して、半導体チップ間で接続するCOC(Chip On Chip)型の接続方式にも広く用いられている(例えば、下記特許文献1参照)。

0005

更なる小型化、薄型化又は高機能化が強く要求されたパッケージでは、上述した接続方式を積層又は多段化したチップスタック型パッケージ及びPOP(Package On Package);TSV(Through−Silicon Via)等も広く普及し始めている。平面状でなく立体状に配置することでパッケージを小さくできることから、これらの技術は多用され、半導体の性能の向上、ノイズ低減実装面積の削減、及び、省電力化にも有効であり、次世代の半導体配線技術として注目されている。

先行技術

0006

特開2008−294382号公報

発明が解決しようとする課題

0007

フリップチップパッケージでは、近年、高機能化及び高集積化が更に進んでいるが、高機能化及び高集積化するにつれて配線間のピッチが狭くなることから接続信頼性が低下しやすくなっている。

0008

また、近年、生産性を向上させる観点から、フリップチップパッケージの組立時の圧着時間を短時間化することが求められている。この場合、圧着中に半導体用接着剤が充分に硬化しなければ、接続部を充分に保護できず、圧着時の圧力が開放されたときに接続不良が生じる。さらに、接続部にはんだが用いられている場合には、圧着中に、はんだ溶融温度より低温の温度領域で充分に半導体用接着剤が硬化していなければ、圧着時の温度がはんだ溶融温度に到達したときにはんだの飛散又は流動が発生し接続不良が生じる。そのため、これらの接続不良を抑制するために優れた接続信頼性が求められている。

0009

そこで、本発明は、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体用接着剤を提供することを目的とする。また、本発明は、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、前記半導体装置の製造方法により得られる半導体装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明に係る半導体用接着剤は、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置において前記接続部の封止に用いられる半導体用接着剤であって、(メタアクリル化合物及び硬化剤を含有し、200℃で5秒保持したときの硬化反応率が80%以上である。

0011

本発明に係る半導体用接着剤は、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる。本発明に係る半導体用接着剤によれば、圧着時間の短時間化が可能であることから、生産性を向上させることができる。また、本発明に係る半導体用接着剤によれば、フリップチップパッケージを容易に高機能化及び高集積化することができる。

0012

ところで、従来の半導体用接着剤では、半導体用接着剤が充分に硬化していない状態で高温圧着されると、ボイドが発生することがある。これに対し、本発明に係る半導体用接着剤によれば、短時間で充分に硬化が可能であることから、ボイドの発生を容易に抑制することができる。

0013

また、近年、接続部の金属としては、低コスト化を目的に、腐食しにくい金等から、はんだ、銅等に移りつつある。さらに、配線及びバンプの表面処理に関しても、低コスト化を目的に、腐食しにくい金等から、はんだ、銅、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等に移りつつある。フリップチップパッケージでは、狭ピッチ及び多ピン化に加えてこのような低コスト化が進んでいるため、腐食し絶縁性が低下しやすい金属が用いられる傾向にあり、絶縁信頼性が低下しやすい。これに対し、本発明に係る半導体用接着剤によれば、絶縁信頼性が低下することを抑制することができる。

0014

前記半導体用接着剤は、重量平均分子量10000以上の高分子成分を更に含有することが好ましい。前記半導体用接着剤は、前記高分子成分の重量平均分子量が30000以上であり、前記高分子成分のガラス転移温度が100℃以下である態様が好ましい。

0015

前記半導体用接着剤は、フィルム状であってもよい。

0016

前記(メタ)アクリル化合物は、25℃で固形であることが好ましい。

0017

前記硬化剤は、熱ラジカル発生剤であることが好ましい。前記硬化剤は、過酸化物であることが好ましい。

0018

本発明に係る半導体装置の製造方法の第1実施形態は、本発明に係る半導体用接着剤を用いる。このような製造方法によれば、接続信頼性に優れる多くの半導体装置を短時間で製造することができる。

0019

本発明に係る半導体装置の第1実施形態は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法によって得られる。

0020

本発明に係る半導体装置の製造方法の第2実施形態は、半導体用接着剤を介して半導体チップ及び配線回路基板を互いに接続すると共に前記半導体チップ及び前記配線回路基板のそれぞれの接続部を互いに電気的に接続して半導体装置を得る工程、又は、半導体用接着剤を介して複数の半導体チップを互いに接続すると共に前記複数の半導体チップのそれぞれの接続部を互いに電気的に接続して半導体装置を得る工程を備える半導体装置の製造方法であって、前記半導体用接着剤が(メタ)アクリル化合物及び硬化剤を含有し、200℃で5秒保持したときの前記半導体用接着剤の硬化反応率が80%以上である。

0021

第2実施形態に係る半導体装置の製造方法は、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる。このような製造方法によれば、接続信頼性に優れる多くの半導体装置を短時間で製造することができる。また、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、フリップチップパッケージを容易に高機能化及び高集積化することができる。

0022

ところで、従来の半導体装置の製造方法では、半導体用接着剤が充分に硬化していない状態で高温圧着されると、ボイドが発生することがある。これに対し、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体用接着剤が短時間で充分に硬化が可能であることから、ボイドの発生を容易に抑制することができる。

0023

また、近年、接続部の金属としては、低コスト化を目的に、腐食しにくい金等から、はんだ、銅等に移りつつある。さらに、配線及びバンプの表面処理に関しても、低コスト化を目的に、腐食しにくい金等から、はんだ、銅、OSP(Organic Solderability Preservative)処理等に移りつつある。フリップチップパッケージでは、狭ピッチ及び多ピン化に加えてこのような低コスト化が進んでいるため、腐食し絶縁性が低下しやすい金属が用いられる傾向にあり、絶縁信頼性が低下しやすい。これに対し、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、絶縁信頼性が低下することを抑制することができる。

0024

第2実施形態に係る半導体装置の製造方法において、前記半導体用接着剤は、重量平均分子量10000以上の高分子成分を更に含有することが好ましい。前記半導体用接着剤は、前記高分子成分の重量平均分子量が30000以上であり、前記高分子成分のガラス転移温度が100℃以下である態様が好ましい。前記半導体用接着剤は、フィルム状であってもよい。

0025

第2実施形態に係る半導体装置の製造方法は、前記接続部を互いに金属接合によって接続する態様であってもよい。

0026

第2実施形態に係る半導体装置の製造方法において、前記(メタ)アクリル化合物は、25℃で固形であることが好ましい。

0027

第2実施形態に係る半導体装置の製造方法において、前記硬化剤は、熱ラジカル発生剤であることが好ましい。前記硬化剤は、過酸化物であることが好ましい。

0028

本発明に係る半導体装置の第2実施形態は、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法によって得られる。

発明の効果

0029

本発明によれば、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体用接着剤を提供することができる。また、本発明によれば、このような半導体用接着剤を用いた半導体装置及びその製造方法を提供することができる。本発明によれば、圧着時間が短時間であっても接続信頼性に優れる半導体装置の製造方法、及び、当該製造方法により得られる半導体装置を提供することができる。本発明は、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置における前記接続部の封止への半導体用接着剤の応用を提供することができる。

図面の簡単な説明

0030

本発明に係る半導体装置の一実施形態を示す模式断面図である。
本発明に係る半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。
本発明に係る半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。
本発明に係る半導体装置の他の一実施形態を示す模式断面図である。

0031

以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はそれに対応するメタクリルを意味する。「(メタ)アクリレート」等の他の類似の表現においても同様である。また、組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。「A又はB」とは、A及びBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。

0032

<半導体用接着剤>
本実施形態に係る半導体用接着剤は、半導体チップ及び配線回路基板のそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置、又は、複数の半導体チップのそれぞれの接続部が互いに電気的に接続された半導体装置において前記接続部の封止に用いられる半導体封止用接着剤として用いることができる。本実施形態に係る半導体用接着剤は、(a)(メタ)アクリル化合物及び(b)硬化剤を含有する。本実施形態に係る半導体用接着剤を200℃で5秒保持したときの硬化反応率は、80%以上である。

0033

((a)成分:(メタ)アクリル化合物)
(a)成分は、分子内に1個以上の(メタ)アクリル基((メタ)アクリロイル基)を有する化合物であれば特に制限はなく、例えば、ビスフェノールA型ビスフェノールF型、ナフタレン型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型フェノールアラルキル型、ビフェニル型トリフェニルメタン型、ジシクロペンタジエン型フルオレン型、アダマンタン型又はイソシアヌル酸型の骨格を含有する(メタ)アクリル化合物;各種多官能(メタ)アクリル化合物(前記骨格を含有する(メタ)アクリル化合物を除く)等を使用することができる。多官能(メタ)アクリル化合物としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。(a)成分は、耐熱性に優れる観点から、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ナフタレン型骨格、フルオレン型骨格、アダマンタン型骨格、イソシアヌル酸型骨格含有(メタ)アクリレートが好ましい。(a)成分は、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。

0034

(a)成分の含有量は、硬化成分が少なくなることが抑制され、硬化後の樹脂の流動を充分に制御しやすい観点から、半導体用接着剤の全量(固形分全体)を基準として、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましい。(a)成分の含有量は、硬化物が硬くなりすぎることが抑制され、パッケージの反りが大きくなることが抑制されやすい傾向がある観点から、半導体用接着剤の全量(固形分全体)を基準として、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。これらの観点から、(a)成分の含有量は、半導体用接着剤の全量(固形分全体)を基準として、10〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましい。

0035

(a)成分は、室温(25℃)で固形であることが好ましい。液状に比べて固形の方が、ボイドが発生しにくく、また、硬化前(Bステージ)の半導体用接着剤の粘性タック)が小さく取り扱い性に優れる。室温(25℃)で固形である(a)成分としては、ビスフェノールA型骨格、フルオレン型骨格、アダマンタン型骨格、イソシアヌル酸型骨格含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。

0036

(a)成分における(メタ)アクリル基の官能基数は、3以下が好ましい。官能基数が3以下であると、官能基数が多くなることが抑制され、短時間での硬化が充分に進行しやすいことから、硬化反応率が低下することを抑制しやすい(官能基数が多い場合、硬化のネットワークが急速に進み、未反応基が残存する場合がある)。

0037

(a)成分の平均分子量は、10000より小さいことが好ましく、5000以下であることがより好ましい。分子量が小さいほうが反応しやすく、反応率が高い。

0038

((b)成分:硬化剤)
(b)成分としては、(a)成分の硬化剤として機能すれば特に制限はない。硬化系としてはラジカル重合が好ましい。(b)成分としては、ラジカル発生剤が好ましい。ラジカル発生剤としては、熱ラジカル発生剤(熱によるラジカル発生剤)、光ラジカル発生剤(光によるラジカル発生剤)等が挙げられる。(b)成分としては、取り扱い性に優れる観点から、熱ラジカル発生剤が好ましい。(b)成分は、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。

0039

熱ラジカル発生剤としては、アゾ化合物、過酸化物(有機過酸化物等)などが挙げられる。熱ラジカル発生剤としては、取り扱い性及び保存安定性に優れる観点から、過酸化物が好ましく、有機過酸化物がより好ましい。有機過酸化物としては、ケトンパーオキサイドパーオキシケタールハイドロパーオキサイドジアルキルパーオキサイドジアシルパーオキサイドパーオキシカーボネイトパーオキシエステル等が挙げられる。有機過酸化物としては、保存安定性に優れる観点から、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド及びパーオキシエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。さらに、有機過酸化物としては、耐熱性に優れる観点から、ハイドロパーオキサイド及びジアルキルパーオキサイドからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。ジアルキルパーオキサイドとしては、ジクミル過酸化物、ジ−tert−ブチル過酸化物等が挙げられる。

0040

(b)成分の含有量は、充分に硬化が進行しやすい観点から、(a)成分100質量部に対して、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。(b)成分の含有量は、硬化が急激に進行して反応点が多くなることが抑制されることにより、分子鎖が短くなること、及び、未反応基が残存することが抑制されることから、信頼性の低下を抑制しやすい傾向がある観点から、(a)成分100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。これらの観点から、(b)成分の含有量は、(a)成分100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。

0041

((c)成分:高分子成分)
本実施形態に係る半導体用接着剤は、高分子成分((a)成分に該当する化合物、及び、(d)成分に該当する化合物を除く)を更に含有することができる。(c)成分は、エポキシ樹脂フェノキシ樹脂ポリイミド樹脂ポリアミド樹脂ポリカルボジイミド樹脂シアネートエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂ポリエステル樹脂ポリエチレン樹脂ポリエーテルスルホン樹脂ポリエーテルイミド樹脂ポリビニルアセタール樹脂ウレタン樹脂アクリルゴム等が挙げられ、その中でも、耐熱性及びフィルム形成性に優れる観点から、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、アクリルゴム、シアネートエステル樹脂及びポリカルボジイミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂及びアクリルゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。(c)成分は、1種単独又は2種以上の混合体又は共重合体として使用することもできる。

0042

(c)成分と(a)成分との質量比は、特に制限されないが、下記の範囲であることが好ましい。(a)成分の含有量は、硬化性が低下することが抑制され、接着力が低下することが抑制されやすい観点から、(c)成分1質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましく、0.1質量部以上が更に好ましい。(a)成分の含有量は、フィルム形成性が低下することが抑制されやすい観点から、(c)成分1質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。これらの観点から、(a)成分の含有量は、(c)成分1質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましく、0.1〜5質量部が更に好ましい。

0043

(c)成分のガラス転移温度(Tg)は、半導体用接着剤の基板又はチップへの貼付性に優れる観点から、120℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましく、85℃以下が更に好ましい。これらの範囲である場合には、半導体チップに形成されたバンプ、基板に形成された電極又は配線パターン等の凹凸を半導体用接着剤により容易に埋め込むことが可能であり(硬化反応が始まることを抑制しやすい)、気泡が残存してボイドが発生することを抑制しやすい傾向がある。なお、上記Tgとは、DSCパーキンエルマー社製、商品名:DSC−7型)を用いて、サンプル量10mg、昇温速度10℃/分、測定雰囲気:空気の条件で測定したときのTgである。

0044

(c)成分の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で10000以上が好ましく、単独で良好なフィルム形成性を示すために、30000以上がより好ましく、40000以上が更に好ましく、50000以上が特に好ましい。重量平均分子量が10000以上である場合には、フィルム形成性が低下することを抑制しやすい傾向がある。なお、本明細書において、重量平均分子量とは、高速液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製、商品名:C−R4A)を用いて、ポリスチレン換算で測定したときの重量平均分子量を意味する。測定には、例えば、下記の条件を用いることができる。
検出器:LV4000 UV Detector(株式会社日立製作所製、商品名)
ポンプ:L6000 Pump(株式会社日立製作所製、商品名)
カラム:Gelpack GL−S300MDT−5(計2本)(日立化成株式会社製、商品名)
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)+LiBr(0.03mol/L)+H3PO4(0.06mol/L)
流量:1mL/分

0045

((d)成分:フィラー
本実施形態に係る半導体用接着剤は、粘度又は硬化物の物性を制御するため、及び、半導体チップと基板とを接続した際のボイドの発生又は吸湿率の更なる抑制のために、フィラーを更に含有してもよい。(d)成分としては、無機フィラー無機粒子)、樹脂フィラー樹脂粒子)等が挙げられる。無機フィラーとしては、ガラスシリカアルミナ酸化チタンカーボンブラックマイカ窒化ホウ素等の絶縁性無機フィラーが挙げられ、その中でも、シリカ、アルミナ、酸化チタン及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、シリカ、アルミナ及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。絶縁性無機フィラーはウィスカーであってもよい。ウィスカーとしては、ホウ酸アルミニウムチタン酸アルミニウム酸化亜鉛珪酸カルシウム硫酸マグネシウム、窒化ホウ素等が挙げられる。樹脂フィラーとしては、ポリウレタンポリイミド等が挙げられる。樹脂フィラーは、無機フィラーに比べて、260℃等の高温で柔軟性を付与することができるため、耐リフロー性向上に適していると共に、柔軟性付与が可能であるためフィルム形成性向上にも効果がある。(d)成分は、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。(d)成分の形状、粒径及び含有量は特に制限されない。

0046

絶縁信頼性に更に優れる観点から、(d)成分は絶縁性であることが好ましい。本実施形態に係る半導体用接着剤は、銀フィラー、はんだフィラー等の導電性金属フィラー金属粒子)を含有していないことが好ましい。

0047

(d)成分の物性は、表面処理によって適宜調整されてもよい。(d)成分は、分散性又は接着力が向上する観点から、表面処理を施したフィラーであることが好ましい。表面処理剤としては、グリシジル系(エポキシ系)、アミン系、フェニル系、フェニルアミノ系、(メタ)アクリル系、ビニル系の化合物等が挙げられる。

0048

表面処理としては、表面処理のしやすさから、エポキシシラン系、アミノシラン系、アクリルシラン系等のシラン化合物によるシラン処理が好ましい。表面処理剤としては、分散性、流動性及び接着力に優れる観点から、グリシジル系の化合物、フェニルアミノ系の化合物、及び、(メタ)アクリル系の化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。表面処理剤としては、保存安定性に優れる観点から、フェニル系の化合物、及び、(メタ)アクリル系の化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。

0049

(d)成分の平均粒径は、フリップチップ接続時のかみ込み防止の観点から、1.5μm以下が好ましく、視認性(透明性)に優れる観点から、1.0μm以下がより好ましい。

0050

(d)成分の含有量は、放熱性が低くなることが抑制される観点、及び、ボイドの発生、吸湿率が大きくなること等を抑制しやすい傾向がある観点から、半導体用接着剤の固形分全体を基準として、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましい。(d)成分の含有量は、粘度が高くなって半導体用接着剤の流動性が低下すること、及び、接続部へのフィラーの噛み込み(トラッピング)が生じることが抑制されやすく、接続信頼性が低下することを抑制しやすい傾向がある観点から、半導体用接着剤の固形分全体を基準として、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。これらの観点から、(d)成分の含有量は、半導体用接着剤の固形分全体を基準として、30〜90質量%が好ましく、40〜80質量%がより好ましい。

0051

((e)成分:フラックス剤
本実施形態に係る半導体用接着剤は、フラックス剤(すなわち、フラックス活性酸化物又は不純物を除去する活性)を示すフラックス活性剤)を更に含有することができる。フラックス剤としては、非共有電子対を有する含窒素化合物イミダゾール類アミン類等)、カルボン酸類フェノール類アルコール類などが挙げられる。有機酸(2−メチルグルタル酸等のカルボン酸類など)は、アルコール類等に比べて、フラックス活性を強く発現し、接続性が更に向上する。

0052

本実施形態に係る半導体用接着剤は、イオントラッパー酸化防止剤シランカップリング剤チタンカップリング剤レベリング剤等の添加剤を更に含有してもよい。これらの添加剤は、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらの添加剤の含有量は、各添加剤の効果が発現するように適宜調整すればよい。

0053

本実施形態に係る半導体用接着剤を200℃で5秒保持したときの硬化反応率は、80%以上であり、90%以上が好ましい。200℃(はんだ溶融温度以下)/5秒の硬化反応率が80%より低いと、接続時(はんだ溶融温度以上)ではんだが飛散・流動し接続信頼性が低下する。硬化反応率は、未硬化の半導体用接着剤10mgをアルミニウムパンに入れた後、DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC−7型)を用いて昇温速度20℃/min、30〜300℃の温度範囲で測定することにより得ることができる。

0054

半導体用接着剤がアニオン重合性のエポキシ樹脂(特に、重量平均分子量10000以上のエポキシ樹脂)を含有すると、硬化反応率を80%以上に調整することが容易である。エポキシ樹脂の含有量が(a)成分80質量部に対して20質量部以下であることが好ましく、エポキシ樹脂を含有していないことがより好ましい。

0055

本実施形態に係る半導体用接着剤は、200℃以上の高温での圧着が可能である。また、はんだ等の金属を溶融させて接続を形成するフリップチップパッケージでは、更に優れた硬化性が発現する。

0056

本実施形態に係る半導体用接着剤は、生産性が向上する観点から、フィルム状(フィルム状半導体用接着剤)であることが好ましい。フィルム状半導体用接着剤の作製方法を以下に示す。

0057

まず、(a)成分、(b)成分及びその他の成分を有機溶媒中に加えた後に撹拌混合、混錬等により溶解又は分散させて樹脂ワニスを調製する。その後、離型処理を施した基材フィルム上に、ナイフコーターロールコーターアプリケーターダイコーターコンマコーター等を用いて樹脂ワニスを塗布した後、加熱により有機溶媒を減少させて、基材フィルム上にフィルム状半導体用接着剤を形成する。また、加熱により有機溶媒を減少させる前に、樹脂ワニスをウエハ等にスピンコートして膜を形成した後、溶媒乾燥を行う方法によりウエハ上にフィルム状半導体用接着剤を形成してもよい。

0058

基材フィルムとしては、有機溶媒を揮発させる際の加熱条件に耐え得る耐熱性を有するものであれば特に制限はなく、ポリエステルフィルム(例えばポリエチレンテレフタレートフィルム)、ポリプロピレンフィルムポリイミドフィルムポリエーテルイミドフィルムポリエーテルナフタレートフィルムメチルペンテンフィルム等が挙げられる。基材フィルムとしては、これらのフィルムのうちの1種からなる単層のものに限られず、2種以上のフィルムからなる多層フィルムであってもよい。

0059

塗布後の樹脂ワニスから有機溶媒を揮発させる際の条件としては、具体的には、50〜200℃、0.1〜90分間の加熱を行うことが好ましい。実装後のボイド又は粘度調整に影響がなければ、有機溶媒が1.5質量%以下まで揮発する条件とすることが好ましい。

0060

<半導体装置>
本実施形態に係る半導体装置について説明する。本実施形態に係る半導体装置は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によって得ることができる。本実施形態に係る半導体装置は、本実施形態に係る半導体用接着剤を用いて製造することができる。本実施形態に係る半導体装置における接続部は、バンプと配線との金属接合、及び、バンプとバンプとの金属接合のいずれでもよい。本実施形態に係る半導体装置では、例えば、半導体用接着剤を介して電気的な接続を得るフリップチップ接続を用いることができる。

0061

本実施形態に係る半導体装置の第1態様は、互いに対向する半導体チップ及び基板(配線回路基板)と、半導体チップ及び基板の互いに対向する面にそれぞれ配置された接続部(配線、バンプ等)と、半導体チップ及び基板間に配置された封止部材と、を有しており、前記封止部材は、前記接続部を封止していると共に、本実施形態に係る半導体用接着剤又はその硬化物を含む。第1実施形態に係る半導体装置は、半導体チップ及び基板の互いに対向する面にそれぞれ配線が配置されている場合、半導体チップ及び基板の前記配線を互いに接続するバンプを更に有してもよい。

0062

本実施形態に係る半導体装置の第2態様は、互いに対向する第1の半導体チップ及び第2の半導体チップと、第1の半導体チップ及び第2の半導体チップの互いに対向する面にそれぞれ配置された接続部(配線、バンプ等)と、第1の半導体チップ及び第2の半導体チップ間に配置された封止部材と、を有しており、前記封止部材は、前記接続部を封止していると共に、本実施形態に係る半導体用接着剤又はその硬化物を含む。第2実施形態に係る半導体装置は、第1の半導体チップ及び第2の半導体チップの互いに対向する面にそれぞれ配線が配置されている場合、第1の半導体チップ及び第2の半導体チップの前記配線を互いに接続するバンプを更に有してもよい。

0063

図1は、半導体装置の実施形態(半導体チップ及び基板のCOB型の接続態様)を示す模式断面図である。図1(a)に示すように、半導体装置100は、互いに対向する半導体チップ10及び基板(配線回路基板)20と、半導体チップ10及び基板20の互いに対向する面にそれぞれ配置された配線15と、半導体チップ10及び基板20の配線15を互いに接続する接続バンプ30と、半導体チップ10及び基板20間の空隙に隙間なく充填された半導体用接着剤40とを有している。半導体チップ10及び基板20は、配線15及び接続バンプ30によりフリップチップ接続されている。配線15及び接続バンプ30は、半導体用接着剤40により封止されており、外部環境から遮断されている。

0064

図1(b)に示すように、半導体装置200は、互いに対向する半導体チップ10及び基板20と、半導体チップ10及び基板20の互いに対向する面にそれぞれ配置されたバンプ32と、半導体チップ10及び基板20間の空隙に隙間なく充填された半導体用接着剤40とを有している。半導体チップ10及び基板20は、対向するバンプ32が互いに接続されることによりフリップチップ接続されている。バンプ32は、半導体用接着剤40により封止されており、外部環境から遮断されている。

0065

図2は、半導体装置の他の実施形態(半導体チップ同士のCOC型の接続態様)を示す模式断面図である。図2(a)に示すように、半導体装置300は、2つの半導体チップ10が配線15及び接続バンプ30によりフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置100と同様である。図2(b)に示すように、半導体装置400は、2つの半導体チップ10がバンプ32によりフリップチップ接続されている点を除き、半導体装置200と同様である。

0066

半導体チップ10としては、特に制限はなく、シリコンゲルマニウム等の同一種類元素から構成される元素半導体ガリウムヒ素インジウムリン等の化合物半導体などの各種半導体を用いることができる。

0067

基板20としては、配線回路基板であれば特に制限はなく、ガラスエポキシ、ポリイミド、ポリエステルセラミック、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン、ポリイミド等を主な成分とする絶縁基板の表面に形成された金属層の不要な個所エッチング除去して配線(配線パターン)が形成された回路基板;上記絶縁基板の表面に金属めっき等によって配線(配線パターン)が形成された回路基板;上記絶縁基板の表面に導電性物質印刷して配線(配線パターン)が形成された回路基板などを用いることができる。

0068

配線15、バンプ32等の接続部は、主成分として金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス及びスズ−銅)、ニッケル、スズ、鉛等を含有しており、複数の金属を含有していてもよい。

0069

配線(配線パターン)の表面には、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス及びスズ−銅)、スズ、ニッケル等を主な成分とする金属層が形成されていてもよい。この金属層は単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。また、複数の金属層が積層された構造をしていてもよい。銅及びはんだは、安価であることから一般的に使用されている。

0070

バンプと呼ばれる導電性突起の材質としては、主な成分として、金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス及びスズ−銅)、スズ、ニッケル等が用いられ、単一の成分のみで構成されていてもよく、複数の成分から構成されていてもよい。また、これらの金属が積層された構造をなすように形成されていてもよい。バンプは半導体チップ又は基板に形成されていてもよい。銅及びはんだは、安価であることから一般的に使用されている。

0071

また、図1又は図2に示すような半導体装置(パッケージ)を積層して金、銀、銅、はんだ(主成分は、例えば、スズ−銀、スズ−鉛、スズ−ビスマス及びスズ−銅)、スズ、ニッケル等で電気的に接続してもよい。安価であることから一般的に使用されている観点から、銅及びはんだが好ましい。例えば、TSV技術で見られるように、半導体用接着剤を半導体チップ間に介してフリップチップ接続又は積層し、半導体チップを貫通する孔を形成してパターン面の電極とつなげてもよい。

0072

図3は、半導体装置の他の実施形態(半導体チップ積層型の態様(TSV))を示す模式断面図である。図3に示す半導体装置500では、インターポーザ50上に形成された配線15が半導体チップ10の配線15と接続バンプ30を介して接続されることにより、半導体チップ10とインターポーザ50とはフリップチップ接続されている。半導体チップ10とインターポーザ50との間の空隙には半導体用接着剤40が隙間なく充填されている。上記半導体チップ10におけるインターポーザ50と反対側の表面上には、配線15、接続バンプ30及び半導体用接着剤40を介して半導体チップ10が繰り返し積層されている。半導体チップ10の表裏におけるパターン面の配線15は、半導体チップ10の内部を貫通する孔内に充填された貫通電極34により互いに接続されている。なお、貫通電極34の材質としては、銅、アルミニウム等を用いることができる。

0073

このようなTSV技術により、通常は使用されない半導体チップの裏面からも信号を取得することができる。更には、半導体チップ10内に貫通電極34を垂直に通すため、対向する半導体チップ10間、又は、半導体チップ10及びインターポーザ50間の距離を短くし、柔軟な接続が可能である。本実施形態に係る半導体用接着剤は、このようなTSV技術において、対向する半導体チップ10間、又は、半導体チップ10及びインターポーザ50間の封止材料として適用することができる。

0074

また、エリアバンプチップ技術等の自由度の高いバンプ形成方法では、インターポーザを介さないでそのまま半導体チップをマザーボード直接実装できる。本実施形態に係る半導体用接着剤は、このような半導体チップをマザーボードに直接実装する場合にも適用することができる。なお、本実施形態に係る半導体用接着剤は、2つの配線回路基板を積層する場合に、基板間の空隙を封止する際にも適用することができる。

0075

<半導体装置の製造方法>
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、本実施形態に係る半導体用接着剤を用いて、半導体チップ及び配線回路基板、又は、複数の半導体チップ同士を接続することができる。本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、例えば、半導体用接着剤を介して半導体チップ及び配線回路基板を互いに接続すると共に前記半導体チップ及び前記配線回路基板のそれぞれの接続部を互いに電気的に接続して半導体装置を得る工程、又は、半導体用接着剤を介して複数の半導体チップを互いに接続すると共に前記複数の半導体チップのそれぞれの接続部を互いに電気的に接続して半導体装置を得る工程を備える。

0076

本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、前記接続部を互いに金属接合によって接続することができる。すなわち、前記半導体チップ及び前記配線回路基板のそれぞれの前記接続部を互いに金属接合によって接続する、又は、前記複数の半導体チップのそれぞれの前記接続部を互いに金属接合によって接続する。

0077

本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例として、図4に示す半導体装置600の製造方法について説明する。半導体装置600は、配線(銅配線)15を有する基板(ガラスエポキシ基板)60と、配線(銅ピラー銅ポスト)15を有する半導体チップ10とが半導体用接着剤40を介して互いに接続されている。半導体チップ10の配線15と基板60の配線15とは、接続バンプ(はんだバンプ)30により電気的に接続されている。基板60における配線15が形成された表面には、接続バンプ30の形成位置を除いてソルダーレジスト70が配置されている。

0078

半導体装置600の製造方法では、まず、ソルダーレジスト70が形成された基板60上に半導体用接着剤(フィルム状半導体用接着剤等)40を貼付する。貼付は、加熱プレスロールラミネート真空ラミネート等によって行うことができる。半導体用接着剤の供給面積又は厚みは、半導体チップ10又は基板60のサイズ、バンプ高さ等によって適宜設定される。半導体用接着剤40を半導体チップ10に貼付してもよく、半導体ウエハに半導体用接着剤40を貼付した後にダイシングして半導体チップ10に個片化することによって、半導体用接着剤40を貼付した半導体チップ10を作製してもよい。半導体用接着剤40を基板60又は半導体チップ10に貼り付けた後、半導体チップ10の配線15上の接続バンプ30と、基板60の配線15とをフリップチップボンダー等の接続装置を用いて位置合わせする。そして、半導体チップ10と基板60を接続バンプ30の融点以上の温度で加熱しながら押し付けて(接続部にはんだを用いる場合は、はんだ部分に240℃以上かかることが好ましい)、半導体チップ10と基板60を接続すると共に、半導体用接着剤40によって半導体チップ10と基板60の間の空隙を封止充てんする。接続荷重は、バンプ数に依存するが、バンプの高さばらつき吸収、又は、バンプ変形量の制御を考慮して設定される。接続時間は、生産性向上の観点から、短時間が好ましい。はんだを溶融させ、酸化膜又は表面の不純物を除去し、金属接合を接続部に形成することが好ましい。

0079

短時間の接続時間(圧着時間)とは、接続形成(本圧着)中に接続部に240℃以上かかる時間(例えば、はんだ使用時の時間)が10秒以下であることをいう。接続時間は、5秒以下が好ましく、4秒以下がより好ましく、3秒以下が更に好ましく、2秒以下が特に好ましい。

0080

位置合わせをした後、仮固定して、リフロー炉加熱処理することによってはんだバンプを溶融させて半導体チップと基板を接続することによって半導体装置を製造してもよい。仮固定は、金属接合を形成する必要性が顕著に要求されないため、上述の本圧着に比べて低荷重、短時間又は低温度でもよく、生産性向上、接続部の劣化防止等のメリットが生じる。半導体チップと基板を接続した後、オーブン等で加熱処理を行って、半導体用接着剤を硬化させてもよい。加熱温度は、半導体封止用接着剤の硬化が進行し、好ましくは完全に硬化する温度である。加熱温度及び加熱時間は適宜設定すればよい。

0081

以下、実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。

0082

フィルム状接着剤の作製>
フィルム状接着剤の作製に使用した化合物を以下に示す。

0083

(a)(メタ)アクリル化合物
ペンタエリスリトールトリアクリレート共栄社化学株式会社製、PE−3A、3官能基
ペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学株式会社製、PE−4A、4官能基)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学株式会社製、PE−6A、6官能基)
ビスフェノールA骨格アクリレート(新中化学工業株式会社製、EA1020)
エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(新中村化学工業株式会社製、A−9300)

0084

エポキシ樹脂
・トリフェノールメタン骨格含有多官能固形エポキシ(ジャパンエポキシレジン株式会社製、EP1032H60)
・ビスフェノールF型液状エポキシ(ジャパンエポキシレジン株式会社製、YL983U)

0085

(b)硬化剤
・ジクミル過酸化物(日油株式会社製、パークミルD)
・ジ−tert−ブチル過酸化物(日油株式会社製、パーブチルD)
・2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体(四国化成株式会社製、2MAOK−PW)
(c)高分子成分
フェノキシ樹脂(東都化成株式会社製、ZX1356、Tg:約71℃、Mw:約63000)

0086

(d)フィラー
シリカフィラー(株式会社アドマテクス製、SE2050、平均粒径:0.5μm)
・エポキシシラン表面処理フィラー(株式会社アドマテックス製、SE2050SEJ、平均粒径:0.5μm)
・メタクリル表面処理ナノシリカフィラー(株式会社アドマテックス製、YA050C−SM、以下「SMナノシリカ」と表記する、平均粒径:約50nm)
有機フィラー(樹脂フィラー、ロームアンドハースジャパン株式会社製、EXL−2655:コアシェルタイプ有機微粒子

0087

(e)フラックス剤(カルボン酸
2−メチルグルタル酸(アルドリッチ製、融点:約77℃、以下「グルタル酸」と表記する)

0088

(実施例1)
表1及び表2に示す配合量(単位:質量部)の(メタ)アクリル化合物、無機フィラー(SE2050、SE2050SEJ、SMナノシリカ)及び有機フィラーをNV60%になるように有機溶媒(メチルエチルケトン)に添加した。その後、Φ1.0mm、Φ2.0mmのビーズを固形分と同質量加え、ビーズミルフリッチュ・ジャパン株式会社、遊星微粉砕機P−7)で30分撹拌した。その後、フェノキシ樹脂(ZX1356)を加え、再度、ビーズミルで30分撹拌した。撹拌後、硬化剤を添加して撹拌し、ビーズをろ過によって除去した。作製したワニスを小型精密塗工装置(株式会社廉井精機製)で塗工し、クリーンオーブンESPEC製)で乾燥(70℃/10min)し、フィルム状接着剤を得た。

0089

(実施例2〜7、比較例1〜6)
使用した材料を下記表1及び表2に示すように変更したことを除いて実施例1と同様にしてフィルム状接着剤を得た。なお、エポキシ樹脂は(メタ)アクリル化合物と同時に添加し、フラックス剤は(メタ)アクリル化合物と同時に添加した。

0090

<硬化反応率の測定方法
サンプル(フィルム状接着剤)10mgをアルミニウムパンに入れた後、DSC(パーキンエルマー社製、商品名:DSC−7型)を用いて昇温速度20℃/min、30〜300℃の温度範囲で測定した。未処理のサンプルを測定した場合のΔH(J/g)を「ΔH1」、ホットプレート上で200℃/5秒の熱処理をしたサンプルを測定した場合のΔH(J/g)を「ΔH2」とし、以下の式で硬化反応率を算出した。硬化反応率90%以上を「A」と表示し、80%以上90%未満を「B」と表示し、80%未満を「C」と表示した。結果を表1及び表2に示す。
(ΔH1−ΔH2)/ΔH1×100=硬化反応率(%)

0091

<評価>
(ボイド評価)
作製したフィルム状接着剤を切り抜き(8mm×8mm×0.045mmt)、ガラスエポキシ基板(ガラスエポキシ基材:420μm厚、銅配線:9μm厚、)上に貼付し、はんだバンプ付き半導体チップ(チップサイズ:7.3mm×7.3mm×0.15mmt、バンプ高さ:銅ピラー+はんだ計約45μm、バンプ数328、ピッチ80μm、Cu配線とCu配線の間隔40μm(スペース))をFCB3(パナソニック株式会社製)で実装し(実装条件圧着ヘッド温度130℃/2秒+200℃/5秒+240℃/3秒、75N)、図4と同様の半導体装置Aを得た。ステージ温度は80℃とした。

0092

作製したフィルム状接着剤を切り抜き(8mm×8mm×0.045mmt)、ガラスエポキシ基板(ガラスエポキシ基材:420μm厚、銅配線:9μm厚、)上に貼付し、はんだバンプ付き半導体チップ(チップサイズ:7.3mm×7.3mm×0.15mmt、バンプ高さ:銅ピラー+はんだ計約45μm、バンプ数328、ピッチ80μm、Cu配線とCu配線の間隔40μm(スペース))をFCB3(パナソニック株式会社製)で実装し(実装条件:圧着ヘッド温度(1)130℃/1秒+200℃/2秒+250℃/2秒、(2)130℃/2秒+200℃/5秒+250℃/3秒、(3)130℃/2秒+200℃/5秒+250℃/5秒、全て75N)、図4と同様の半導体装置Bを得た。ステージ温度は80℃とした。

0093

超音波映像診断装置(Insight−300、インサイト株式会社製)により、上記で得られた半導体装置の外観画像を撮り、スキャナGT−9300UF(EPSON社製)で半導体チップ上の半導体用接着剤層の画像を取り込んだ。続いて、画像処理ソフトAdobe Photoshop(登録商標)を用いて、色調補正及び二階調化によりボイド部分を識別し、ヒストグラムによりボイド部分の占める割合を算出した。半導体チップ上の半導体用接着剤部分の面積を100%とした。ボイドの占有面積が5%以下の場合を「A」と評価し、5%を超え10%以下を「B」と評価し、10%を超える場合を「C」と評価した。「A」及び「B」を良好と判断し、「C」を不良と判断した。半導体装置Aの結果を表1に示す。半導体装置Bの結果を表2に示す。

0094

接続信頼性評価(はんだ飛散・流動評価))
上記で得られた半導体装置を研磨した後、金属顕微鏡(OLYMPUS株式会社製、BX60)を用いて接続部の断面を観察した。Cuバンプの側面にCuバンプの高さの30%以上はんだが這い上がっている場合を「B」(不良)と評価し、30%より小さい場合を「A」(良好)と評価した。半導体装置Aの結果を表1に示す。半導体装置Bの結果を表2に示す。

0095

絶縁信頼性評価HAST試験:Highly Accelerated Storage Test))
上記で得られた半導体装置を加速寿命試験装置(HIRAYAMA社製、商品名:PL−422R8、条件:130℃/85%RH/100時間、5V印加)に設置し、絶縁信頼性評価用のサンプルを得た。次に、サンプルを研磨した後、金属顕微鏡(OLYMPUS株式会社製、BX60)を用いて接続部の断面の画像を取り込み評価した。画像処理ソフトAdobe Photoshopを用いて、色調補正及び二階調化により腐食部分を識別し、ヒストグラムにより腐食部分の占める割合を算出した。接続部の2バンプ間の半導体接着部を100%とし、その範囲内の変色部分を上記と同様の方法により算出した。腐食部分の占有率腐食発生率)が20%以下の場合を「A」(良好。腐食抑制)と評価し、20%より多い場合を「B」(不良)と評価した。半導体装置Aの結果を表1に示す。半導体装置Bの結果を表2に示す。

0096

0097

実施例

0098

実施例では、半導体用接着剤を200℃で5秒保持したときの硬化反応率が80%以上であり、ボイド、接続信頼性及び絶縁信頼性のいずれの評価結果も良好であった。一方、比較例では、良好な接続信頼性及び絶縁信頼性が得られなかった。

0099

10…半導体チップ、15…配線、20,60…基板、30…接続バンプ、32…バンプ、34…貫通電極、40…半導体用接着剤、50…インターポーザ、70…ソルダーレジスト、100,200,300,400,500,600…半導体装置。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ